〔第1実施形態〕
本発明に係る携帯電話機の第1実施形態について、図1乃至図7を参照しながら説明する。第1実施形態の携帯電話機として、複数の筐体が開閉自在に結合されてなるクラムシェル型の携帯電話機1を例にあげて説明する。図1(A)は、携帯電話機1の開いた状態を示す正面図、図1(B)は、携帯電話機1の開いた状態を示す側面図である。また、図2(A)は、携帯電話機1の閉じた状態を示す背面図、図2(B)は、携帯電話機1の閉じた状態を示す側面図である。
携帯電話機1は、図1及び図2に示すように、主に、矩形の板状の上筐体10と、この上筐体10とほぼ同形状をした下筐体11とにより構成されていて、これらの上筐体10及び下筐体11は、閉じた状態において相互に一面を覆うように積層されている。上筐体10及び下筐体11は、ヒンジ部12を挟むようにヒンジ結合されていて、上筐体10は下筐体11に対して、ヒンジ部12を軸にして、図1及び図2のX方向に所定角度だけ回転自在なように形成されている。携帯電話機1は、上筐体10を下筐体11に対して回転させることにより、閉じた状態から開いた状態に、あるいは開いた状態から閉じた状態に変形する。
上筐体10の内面(下筐体11に対面する側の面)10aには、文字や画像等を含んだ表示情報を表示するためのディスプレイ13、通話相手から受信した音声を出力するためのレシーバ14が設けられている。これらのディスプレイ13やレシーバ14は、携帯電話機1が閉じた状態のときには、下筐体11により覆われていて外部に露出していないが、上筐体10を下筐体11に対して回転させて開いた状態に変形させたときには、外部に露出される。
下筐体11の内面(上筐体10に対面する側の面)11aには、例えば電源のON/OFFを切り替えるための電源キーや発呼処理を行うための発呼キー、終話処理を行うための終話キー、数字や文字を入力するためのテンキー、メール機能を起動するためのメール機能、Web機能を起動するためのWebキー等からなる操作キー15が設けられている。また下筐体11には、音声を集音するためのマイクロフォン16が設けられている。これらの操作キー15やマイクロフォン16は、携帯電話機1が閉じた状態のときには、上筐体10により覆われていて外部に露出していないが、上筐体10を下筐体11に対して回転させて開いた状態に変形させたときには、外部に露出される。
次に、携帯電話機1の機能について、図3に示す機能ブロック図を用いて説明する。携帯電話機1は、図3に示すように、主制御部20、電源回路部21、操作入力制御部22、表示制御部23、音声制御部24、通信制御部25、及び記憶部26がバスによって相互に通信可能に接続されて構成されている。
主制御部20は、CPU(Central Processing Unit)を具備し、携帯電話機1の総括的な制御を行うとともに、後述する通話後メール送信処理、その他の様々な演算処理や制御処理等を行う。電源回路部21は、電源供給源(バッテリ等)を備え、所定の操作キー15(例えば電源キー)を介した入力に基づいて携帯電話機1の電源のON/OFF状態を切り替え、電源がON状態の場合に電力供給源から各部に対して電力を供給して、携帯電話機1を動作可能にする。
操作入力制御部22は操作キー15に対する入力インタフェースを備え、操作キー15のいずれかが押されたことを検知すると、押された操作キー15を示す信号を生成して主制御部20に伝送する。信号を受信した主制御部20は、この信号に基づいて様々な処理を行う。表示制御部23はディスプレイ13に対する表示インタフェースを備え、主制御部20の制御に基づいて、文書データや画像データ等をディスプレイ13に表示する。
音声制御部24は、主制御部20の制御に基づいて、マイクロフォン16で集音された音声からアナログ音声信号を生成し、このアナログ音声信号をデジタル音声信号に変換する。また音声制御部24は、デジタル音声信号を取得すると、主制御部20の制御に基づいて、このデジタル音声信号をアナログ音声信号に変換し、スピーカ14から音声として出力する。
通信制御部25は、主制御部20の制御に基づいて、基地局からアンテナ25aを介して受信した受信信号をスペクトラム逆拡散処理してデータを復元する。このデータは、主制御部20の指示により、音声制御部24に伝送されてスピーカ14から出力されたり、表示制御部23に伝送されてディスプレイ13に表示されたり、または記憶部26に記録されたりする。また通信制御部25は、主制御部20の制御に基づいて、マイクロフォン16で集音された音声データや操作キー15を介して入力されたデータや記憶部26に記憶されたデータを取得すると、これらのデータに対してスペクトラム拡散処理を行い、基地局に対してアンテナ25aを介して送信する。
記憶部26は、主制御部20が行う処理について、処理プログラムや処理に必要なデータ等を格納するROM(Read Only Memory)やハードディスク、不揮発性メモリ、データベース、主制御部20が処理を行う際に使用されるデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)等から構成される。また、主制御部20が後述する通話後メール送信処理を行う際の処理プログラムは、例えばROMに記憶されているものとする。
また、記憶部26は、複数の通信相手の電話番号やメール送信先(メールアドレス)を示す電話帳情報、電話発信を行った履歴を示す発信履歴情報、電話着信を行った履歴を示す着信履歴情報、送受信されたメール情報を示すメール履歴情報を記憶している。電話帳情報は、各々の通信相手に対して、名前や電話番号やメールアドレス等の情報がそれぞれ関連付けられた情報である。発信履歴情報は、各々の電話発信に対して、発信日時、発信先の電話番号、発信先の名前等の情報がそれぞれ関連付けられた情報である。着信履歴情報は、各々の電話着信に対して、着信日時、発信元の電話番号、発信元の名前等の情報がそれぞれ関連付けられた情報である。メール履歴情報は、各々のメールに対して、メールID、メール送信日時(メール受信日時)、送信先(送信元)、件名、本文、添付ファイル等の情報がそれぞれ関連付けられた情報である。
ユーザが携帯電話機1を用いて通話(音声通話・テレビ電話・トランシーバなど)を行った後、この通話相手に対して、通話内容に対して説明を補足する必要がある場面や、通話内容に対する感想を伝えたい場面がしばしば発生する。例えば、通話内容のまとめ、通話内容における重要事項の念押し、参考資料の送付など、通話内容に対して説明を補足する必要があったり、通話相手に対する感謝の気持ち、喜びの気持ちなどを伝えたかったりした場合などである。
また携帯電話機1は、通話が終了した際に、ディスプレイ13に終話画面を表示して、ユーザに対して終話処理を行ったことを通知する。そこで携帯電話機1は、通話が終了したときにディスプレイ13に表示される終話画面に、この通話相手に対してメールを送信するためのショートカットキーを設け、ユーザによりこのショートカットキーが選択されることに基づいて、そのときの通話相手をメール送信先に設定したメール送信画面を表示する機能を備えている。ユーザは、通話が終了した際に、終話画面においてこのショートカットキーを選択することで、通話相手に対して簡単にメールを作成することができる。
携帯電話機1がこの通話後メール送信処理を行う際の手順について、図4及び図7に示すフローチャート、図5及び図6に示す画面図に基づいて説明する。なお、携帯電話機1が音声通話を行った後に通話後メール送信処理を行う例について説明する。以下、例えば「ステップS101」を「S101」のように、「ステップ」の語句を省略して説明する。
始めに、携帯電話機1が電話発信した場合の通話後メール送信処理について、図4に示すフローチャートに基づいて説明する。まず主制御部20は、電話発信に対して着信側から応答があったか否かを判断する(S101)。応答がなかった場合(S101のNo)は、主制御部20は、通話が行われなかったため、通話後メール送信処理を行わずにそのまま終了する。
応答があった場合(S101のYes)は、主制御部20は音声通話を開始する(S103)。そして主制御部20は、ステップS103にて開始された通話が、発信側あるいは着信側により切断されることにより終了されたか否かを判断する(S105)。通話が終了されていない場合(S105のNo)は、主制御部20は通話が終了されるまで待機する。
通話が終了された場合(S105のYes)は、主制御部20は、通話相手に関して、電話帳情報やメール履歴情報を検索する(S107)。例えば、主制御部20は、通話相手の電話番号に基づいて電話帳情報を検索して、この通話相手のメールアドレスを検索する。または主制御部20は、通話相手の電話番号に基づいてメール履歴情報を検索する。通話相手が電話番号のみでメールをやり取りできる相手であった場合には、通話相手の電話番号がメール履歴情報のメール相手として記録されている可能性があるからである。なお、主制御部20は、通話相手の電話番号が、電話番号でメールのやり取りができる相手であった場合には、その電話番号をメールアドレスとする。
主制御部20は、ステップS107にて通話相手のメールアドレスが取得できたか否かを判断する(S109)。通話相手のメールアドレスが取得できた場合(S109のYes)は、主制御部20は、メール送信ボタンを含んだ終話画面をディスプレイ13の表示画面30に表示する(S111)。このときの終話画面31は、例えば図5(A)に示すように、通話相手の電話番号や通話時間等が表示されているとともに、この通話相手に対してメールを送信するためのメール送信ボタン32を備えている。
ユーザは、携帯電話機1を用いた音声通話を終了した後に、この通話相手に対してメールを送信したい場合に、操作キー15を介してメール送信ボタン32を選択する。よって主制御部20は、ステップS111にて表示したメール送信ボタンが選択されたか否かを判断する(S113)。メール送信ボタンが選択されなかった場合(S113のNo)は、主制御部20は、通話相手に対してメールを送信せずに、通話後メール送信処理を終了する。
メール送信ボタンが選択された場合(S113のYes)は、主制御部20は、ステップS109にて取得されたメールアドレスが送信先に設定されたメール送信画面を、ディスプレイ13の表示画面30に表示する(S115)。このときにメール送信画面33は、例えば図5(B)に示すように、送信先のメールアドレスが設定された入力欄33a、及び、件名の入力欄33b、本文の入力欄33cを備えている。ユーザは、このメール送信画面33に基づいて件名や本文を入力してメールを作成する。そして主制御部20は、作成されたメールを通話相手に対して送信する。
通話相手のメールアドレスが取得できなかった場合(S109のNo)は、通話相手のメールアドレスがわからずメールを送信できないため、主制御部20は、通常の終話画面をディスプレイ13の表示画面30に表示する(S117)。このときの終話画面31は、例えば図6に示すように、通話相手の電話番号や通話時間等が表示されているが、ステップS109にてメールアドレスが取得できた場合と異なり、メール送信ボタン32が表示されない。そして主制御部20は、通話相手に対してメールを送信せずに、通話後メール送信処理を終了する。
次に、携帯電話機1が電話着信した場合の通話後メール送信処理について、図7に示すフローチャートに基づいて説明する。携帯電話機1に電話着信があったときに、主制御部20は、スピーカ14から音声は発生させたり携帯電話機1を振動させたりすることにより、ユーザに対してこの電話着信を通知する(S201)。ユーザはこの通知を受けて、この電話着信に応答したい場合に、例えば所定の操作キー15(例えば発呼キー)を介した入力により、携帯電話機1に対してこの電話着信に応答するように指示を出す。
主制御部20は、電話着信に対して応答するように指示されたか否かを判断する(S203)。この際、主制御部20は、例えば所定の操作キー15(例えば発呼キー)を介した入力に基づいて、電話着信に応答するように指示されたものと判断する。応答するように指示されなかった場合(S203のNo)は、主制御部20は、通話が行われないため、通話後メール送信処理を行わずにそのまま終了する。
応答するように指示された場合(S203のYes)は、主制御部20は音声通話を開始する(S205)。そして主制御部20は、ステップS205にて開始された通話が、発信側あるいは着信側により切断されることにより終了されたか否かを判断する(S207)。通話が終了されていない場合(S207のNo)は、主制御部20は通話が終了されるまで待機する。
通話が終了された場合(S207のYes)は、主制御部20は、ステップS107と同様に、通話相手に関して、電話帳情報やメール履歴情報を検索する(S209)。主制御部20は、ステップS209にて通話相手のメールアドレスが取得できたか否かを判断する(S211)。通話相手のメールアドレスが取得できた場合(S211のYes)は、主制御部20は、ステップS111と同様に、メール送信ボタンを含んだ終話画面をディスプレイ13の表示画面30に表示する(S213)。
ユーザは、携帯電話機1を用いた音声通話を終了した後に、この通話相手に対してメールを送信したい場合に、操作キー15を介してメール送信ボタン32を選択する。よって主制御部20は、ステップS213にて表示したメール送信ボタンが選択されたか否かを判断する(S215)。メール送信ボタンが選択されなかった場合(S215のNo)は、主制御部20は、通話相手に対してメールを送信せずに、通話後メール送信処理を終了する。
メール送信ボタンが選択された場合(S215のYes)は、主制御部20は、ステップS115と同様に、ステップS211にて取得されたメールアドレスが送信先に設定されたメール送信画面を、ディスプレイ13の表示画面30に表示する(S217)。ユーザは、このメール送信画面33に基づいて件名や本文を入力してメールを作成する。そして主制御部20は、作成されたメールを通話相手に対して送信する。
通話相手のメールアドレスが取得できなかった場合(S211のNo)は、通話相手のメールアドレスがわからずメールを送信できないため、主制御部20は、ステップS117と同様に、通常の終話画面をディスプレイ13の表示画面30に表示する(S219)。そして主制御部20は、通話相手に対してメールを送信せずに、通話後メール送信処理を終了する。
このように携帯電話機1は、通話(音声通話、テレビ電話、トランシーバ等)が終了された際に、発信側及び着信側の双方において、通話相手のメールアドレスを電話帳やメール履歴から抽出して、メールアドレスが抽出された場合に、通話相手に対してメールを送信するためのメール送信ボタンを備えた終話画面を表示する。そして携帯電話機1は、このメール送信ボタンが選択された場合に、この通信相手をメールの送信先に設定した状態でメール送信画面を表示する。また携帯電話機1は、通話相手のメールアドレスが抽出できなかった場合には、通話相手に対してメールを送信するためのメール送信ボタンを備えていない通常の終話画面を表示する。
なお、通話後にメール送信画面を表示するか否かについて、記憶部26に記憶されている電話帳において、通話相手ごとに設定できるようにすると良い。この場合には、もし通話相手が、通話後にメール送信画面を表示しないように設定されていたときには、携帯電話機1は、ステップS107乃至S115の処理、及びステップS209乃至S217の処理を行わない。
また、携帯電話機1は、通話中に例えば所定の操作キー15(例えば終話キー)が長押しされる等により通話の強制終了が指示された場合に、この通話を強制的に終了する。この場合には、携帯電話機1は終話画面の表示を行わない。このように通話の終了時に終話画面が表示されないときには、ステップS111及びS117、ステップS213及びS219を行わずに、ステップS109、ステップS211にて通話相手のメールアドレスが取得できた場合(S109のYes,S211のYes)に、ステップS115、ステップS217に移行して、通話相手のメールアドレスが設定されたメール送信画面を表示させるようにしても良い。
第1実施形態によると、ユーザが音声通話を行った後に、この通話相手にメールを送信したいと思った際に、終話画面に備えられたメール送信ボタンを選択することにより、この通話相手のメールアドレスが予め設定されたメール送信画面を表示させ、この画面に基づいて簡単にメールを作成することが可能となる。
〔第2実施形態〕
本発明に係る携帯電話機の第2実施形態について、図8乃至図14を参照しながら説明する。以下、第1実施形態と同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。第2実施形態の携帯電話機1は、図1及び図2に示すように、第1実施形態の携帯電話機1と同一の構成を備えている。また第2実施形態の携帯電話機1は、第1実施形態の携帯電話機1と同様に、図3に示すように、主制御部20、電源回路部21、操作入力制御部22、表示制御部23、音声制御部24、通信制御部25、及び記憶部26がバスによって相互に通信可能に接続されて構成されている。
第1実施形態の携帯電話機1として、通話後メール送信処理を行う際に、音声通話を行った後にその通話相手に対してメールを送信して終了する例について説明した。しかしながら第2実施形態の携帯電話機1は、通話後メール送信処理において、音声通話を行った後にその通話相手にメールを送信した場合に、電話の発信履歴や着信履歴において、音声通話と送信メールとを関連付けて記憶する。また第2実施形態の携帯電話機1は、音声通話を行った後に通話相手からメールを受信した場合にも、同様に、電話の発信履歴や着信履歴において、音声通話と受信メールとを関連付けて記憶する。そして第2実施形態の携帯電話機1は、ユーザにより電話の発信履歴や着信履歴の提示が指示された場合に、音声通話の記録に併せてこれらの送信メールや受信メールを提示する。
第2実施形態の携帯電話機1がこの通話後メール送信処理を行う際の手順について、図8、図12、図13に示すフローチャート、図9、図10、図11、図14に示す画面図に基づいて説明する。なお、ステップS301乃至S325において携帯電話機1が電話発信を行う場合について説明するが、携帯電話機1が電話着信を受けた場合においても同様の処理を行うものとする。
まず、携帯電話機1が電話発信した場合の通話後メール送信処理について、図8に示すフローチャートに基づいて説明する。主制御部20は、電話発信に対して着信側から応答があったか否かを判断する(S301)。応答がなかった場合(S301のNo)は、主制御部20は、通話が行われなかったため、通話後メール送信処理を行わずにそのまま終了する。
応答があった場合(S301のYes)は、主制御部20は音声通話を開始する(S303)。そして主制御部20は、ステップS303にて開始された通話が、発信側あるいは着信側により切断されることにより終了されたか否かを判断する(S305)。通話が終了されていない場合(S305のNo)は、主制御部20は通話が終了されるまで待機する。
通話が終了された場合(S305のYes)は、主制御部20は、メール送信ボタンを含んだ終話画面をディスプレイ13の表示画面30に表示する(S307)。このときの終話画面31は、例えば図9(A)に示すように、通話相手の電話番号や通話時間等が表示されているとともに、この通話相手に対してメールを送信するためのメール送信ボタン32を備えている。
ユーザは、携帯電話機1を用いた音声通話を終了した後に、この通話相手に対してメールを送信したい場合に、操作キー15を介してメール送信ボタン32を選択する。よって主制御部20は、ステップS307にて表示したメール送信ボタンが選択されたか否かを判断する(S309)。メール送信ボタンが選択されなかった場合(S309のNo)は、主制御部20は、この電話発信に関する情報を発信履歴に記憶する(S311)。この際、例えば、電話の発信履歴にステップS303にて開始された通話の通話相手を示す情報、通話日時や通話時間を示す情報、通話料金を示す情報等がそれぞれ対応付けられて記憶される。そして主制御部20は、通話相手に対してメールを送信せずに、通話後メール送信処理を終了する。
メール送信ボタンが選択された場合(S309のYes)は、通話相手に関して、電話帳情報やメール履歴情報を検索する(S313)。例えば、主制御部20は、通話相手の電話番号に基づいて電話帳情報を検索して、この通話相手のメールアドレスを検索する。または主制御部20は、通話相手の電話番号に基づいてメール履歴情報を検索する。通話相手が電話番号のみでメールをやり取りできる相手であった場合には、通話相手の電話番号がメール履歴情報のメール相手として記録されている可能性があるからである。なお、主制御部20は、通話相手の電話番号が、電話番号でメールのやり取りができる相手であった場合には、その電話番号をメールアドレスとする。
主制御部20は、ステップS313にて通話相手のメールアドレスが取得できたか否かを判断する(S315)。通話相手のメールアドレスが取得できた場合(S315のYes)は、主制御部20は、ステップS315にて取得されたメールアドレスが送信先に設定されたメール送信画面を、ディスプレイ13の表示画面30に表示する(S317)。このときにメール送信画面33は、例えば図9(B)に示すように、送信先のメールアドレスが設定された入力欄33a、及び、件名の入力欄33b、本文の入力欄33cを備えている。ユーザは、このメール送信画面33に基づいて件名や本文を入力してメールを作成する。
通話相手のメールアドレスが取得できなかった場合(S315のNo)は、主制御部20は、通常のメール送信画面をディスプレイ13の表示画面30に表示する(S319)。このときのメール送信画面33は、例えば図9(C)に示すように、送信先のメールアドレスの入力欄33a、件名の入力欄33b、本文の入力欄33cを備えている。ユーザは、このメール送信画面33に基づいて送信先や件名や本文を入力してメールを作成する。
主制御部20は、メールの送信が指示されたか否かを判断する(S321)。この際、主制御部20は、例えば操作キー15を介してメールの件名や本文(送信先のメールアドレスが設定されていない場合は、送信先も含む。)が入力され、所定の操作キー15が選択されたことに基づいて、メールの送信が指示されたものと判断する。メールの送信が指示されていない場合(S321のNo)は、主制御部20はメールの送信が指示されるまで待機する。メールの送信が指示された場合(S321のYes)は、主制御部20は、作成されたメールを送信する(S323)。
主制御部20は、ステップS303にて開始された音声発信の履歴と、ステップS323にて送信されたメールのメールIDとをそれぞれ関連付けて、電話の発信履歴に記憶する(S325)。この際、例えば、メールの送信履歴にステップS323にて送信されたメールのメールIDを示す情報、送信先を示す情報、送信日時を示す情報、件名を示す情報、本文を示す情報、添付ファイルを示す情報等がそれぞれ対応付けられて記憶される。また、電話の発信履歴にステップS303にて開始された通話の通話相手を示す情報、通話日時や通話時間を示す情報、通話料金を示す情報等、及びステップS323にて送信されたメールのメールIDを示す情報がそれぞれ対応付けられて記憶される。
なお、携帯電話機1が電話着信を受けた場合においては、主制御部20は、ステップS311にて、この電話着信に関する情報を着信履歴に記憶し、ステップS325にて、ステップS303にて開始された音声着信の履歴と、ステップS323にて送信されたメールのメールIDとをそれぞれ関連付けて、電話の着信履歴に記憶する。
また、ステップS317またはS319にてメール送信画面を表示する際、メールの本文やタイトルに、ステップS303にて開始された音声通話に関連するメールであることを示す情報を予め設定するようにしても良い。このときのメール送信画面33は、例えば図10に示すように、メールの本文の入力欄33cに、「8月18日13:19〜13:25(7分)のAさん(090−xxxx−xxxx)からBさん(090−yyyy−yyyy)への電話に関する。」等の文字列が予め設定された状態でディスプレイ13の表示画面30に表示される。この際、送信メールがどの音声通話に関連するメールなのかを特定するために、メールの本文またはタイトルに、電話発信側の電話番号、電話受信側の電話番号、通話開始時間、通話終了時間、通話時間等が含まれるようにすると良い。
この際、例えば、通話開始時間、通話終了時間、通話時間は通話履歴から抽出され、携帯電話機1のユーザの名前と電話番号は、携帯電話機1のオーナー情報から抽出され、通信相手の端末の名前や電話番号は電話帳情報や発信履歴や着信履歴から抽出される。
さらに、ステップS317またはS319にてメール送信画面を表示する際に、メール本文の定型文を複数提示して、ユーザに定型文を選択するように促しても良い。このとき、例えば図11(A)に示すように、「電話ありがとう」、「お会いできるのを楽しみにしています」等の複数の定型文をディスプレイ13の表示画面30に選択可能なように表示する。そしてステップS317またはS319にて、ユーザにより操作キー15を介して選択された定型文が、メール送信画面において本文に設定される。例えば図11(A)に示す表示画面30から「電話ありがとう」の定型文が選択された場合には、図11(B)に示すように、メール送信画面33が表示されるときに、本文の入力欄33cにこの「電話ありがとう」の文字列が設定された状態で表示される。
このように携帯電話機1は、通話(音声通話、テレビ電話、トランシーバ等)が終了された際に、発信側及び着信側の双方において、通話相手に対してメールを送信するためのメール送信ボタンを備えた終話画面を表示し、ユーザによりこのメール送信ボタンが選択された場合に、通話相手のメールアドレスを電話帳やメール履歴から抽出して、メールの送信先に設定した状態でメール送信画面を表示する。また携帯電話機1は、通話相手のメールアドレスが抽出できなかった場合には、送信先が設定されていない状態でメール送信画面を表示する。
また、携帯電話機1は、通話後にこのメール相手に対してメールを送信した際に、記憶部26に記憶されている発信履歴情報(あるいは着信履歴情報)におけるこの通話の履歴に対して、この送信メールのメールIDを関連付けておく。これにより、携帯電話機1は発信履歴(あるいは着信履歴)を表示する際に、この送信メールに関する情報を併せて表示することができる。
次に、携帯電話機1がメールを受信した際に、この受信メールが音声通話に関連しているかどうかを判断して、関連していた場合に、通話履歴にこの受信メールを関連付ける受信メール関連付け処理の手順について、図12に示すフローチャートに基づいて説明する。
まず主制御部20は、携帯電話機1がメールを受信したか否かを判断する(S401)。メールを受信していない場合(S401のNo)は、主制御部20はメールを受信するまで待機する。
メールを受信した場合(S401のYes)は、主制御部20は、受信メールが、携帯電話機1において過去にされた音声通話の関連メールであるか否かを判断する(S403)。この際、主制御部20は、受信メールに、携帯電話機1において過去にされた音声通話の関連メールである旨を示す情報が含まれていたことに基づいて、受信メールが、携帯電話機1において過去にされた音声通話の関連メールであるものと判断する。携帯電話機1において過去にされた音声通話の関連メールである旨を示す情報とは、例えば、音声通話の際の電話発信側の電話番号、電話受信側の電話番号、通話開始時間、通話終了時間、通話時間等である。
受信メールが、携帯電話機1において過去にされた音声通話の関連メールでなかった場合(S403のNo)は、主制御部20は、受信メールの関連付けを行わずに、そのまま受信メール関連付け処理を終了する。
受信メールが、携帯電話機1において過去にされた音声通話の関連メールであった場合(S403のYes)は、主制御部20は、記憶部26に記憶されている通話履歴(電話の発信履歴または着信履歴)に、ステップS403にて受信メールの関連メールであるとされた音声通話の履歴が含まれているか否かを判断する(S405)。この際、主制御部20は、受信メールに含まれている音声通話の際の電話発信側の電話番号、電話受信側の電話番号、通話開始時間、通話終了時間、通話時間等の情報に基づいて、その音声通話の履歴が通話履歴に含まれているか否かを判断する。
その音声通話の履歴が、記憶部26に記憶されている通話履歴に含まれていなかった場合(S405のNo)は、主制御部20は、受信メールの関連付けを行わずに、そのまま受信メール関連付け処理を終了する。
その音声通話の履歴が、記憶部26に記憶されている通話履歴に含まれていた場合(S405のYes)は、主制御部20は、記憶部26に記憶されている通話履歴において、その音声通話にステップS401にて受信したメールのメールIDを関連付けて(S407)、受信メール関連付け処理を終了する。
このように携帯電話機1は、メールを受信した際に、記憶部26に記憶されている発信履歴情報(あるいは着信履歴情報)に基づいて、このメールが過去の通話に関連するメールであるか否かを判断し、関連するメールであった場合に、発信履歴情報(あるいは着信履歴情報)におけるこの通話の履歴に対して、この受信メールのメールIDを関連付けておく。これにより、携帯電話機1は発信履歴(あるいは着信履歴)を表示する際に、この受信メールに関する情報を併せて表示することができる。
次に、携帯電話機1において発信履歴の表示が指示された際に、音声通話の通話履歴に併せて、ステップS325にて関連付けられた送信メール、またはステップS407にて関連付けられた受信メールを表示する関連メール表示処理の手順について、図13に示すフローチャートに基づいて説明する。なお、記憶部26に記憶されている通話履歴のうちの発信履歴の表示が指示された場合について説明するが、着信履歴の表示が指示された場合であっても同様の処理がされる。
まず主制御部20は、発信履歴の表示が指示されたか否かを判断する(S501)。この際、主制御部20は、例えばユーザにより所定の操作キー15が押下されたことに基づいて、発信履歴の表示が指示されたものと判断する。発信履歴の表示が指示されていない場合(S501のNo)は、主制御部20は発信履歴の表示が指示されるまで待機する。
発信履歴の表示が指示された場合(S501のYes)は、主制御部20は、記憶部26に発信履歴として記憶されている複数の音声通話の発信履歴の中から、先頭の音声通話の発信履歴を取得する(S503)。主制御部20は、ステップS503(あるいはステップS511)にて取得した音声通話の発信履歴にメールが関連付けられているか否かを判断する(S505)。ステップS325またはS407にてメールIDが関連付けられた音声通話の通話履歴には、メールが関連付けられている。
音声通話の通話履歴にメールが関連付けられていた場合(S505のYes)には、主制御部20は、発信履歴を表示する際のこの音声通話に関する表示内容に対して関連メールの情報を付加する(S507)。
主制御部20は、記憶部26に記憶された発信履歴において、次の音声通話に関する発信履歴があるか否かを判断する(S509)。次の音声通話に関する発信履歴があった場合(S509のYes)は、ステップS505に戻って、主制御部20は、この音声通話に関する発信履歴を取得する(S511)。そして主制御部20は、この音声通話に関する発信履歴に対して、ステップS505乃至S509の処理を行う。
次の音声通話に関する発信履歴がなかった場合、すなわち全ての音声通話に関する発信履歴に対してステップS505乃至S507の処理を行った場合(S509のNo)は、主制御部20は、記憶部26に記憶されている発信履歴をディスプレイ13の表示画面30に表示する(S513)。このときの発信履歴画面34は、例えば図14(A)に示すように、複数の音声通話に関する発信履歴が表示されているとともに、場合によって関連メールを表示させるための関連メール表示ボタン35を備えている。
例えば図14(A)に示す発信履歴画面34によると、ステップS507にて表示内容に関連メールの情報が付加された音声通話の発信履歴(ステップS505にてメールが関連付けられていると判断された音声通話の発信履歴)には、(1)に示すAさんに対する発信履歴のように、関連メール表示ボタン35が備えられ、ステップS507にて表示内容の関連メールの情報が付加されていない音声通話の発信履歴(ステップS505にてメールが関連付けられていないと判断された音声通話の発信履歴)には、(2)に示すBさんに対する発信履歴のように、関連メール表示ボタン35が備えられない。
ユーザは、音声通話の関連メールを確認したい場合等に、操作キー15を介して関連メール表示ボタン35を選択することにより、携帯電話機1に対して関連メールを表示するように指示を出す。主制御部20は、関連メールの情報の表示が指示されたか否かを判断する(S515)。この際、主制御部20は、関連メール表示ボタン35が選択されたことに基づいて、関連メールの情報の表示が指示されたものと判断する。関連メールの情報の表示が指示されなかった場合(S515のNo)は、主制御部20は、関連メールの情報を表示せずに、関連メール表示処理を終了する。
関連メールの情報の表示が指示された場合(S515のYes)は、主制御部20は、表示が指示された関連メールの情報を表示する。このときのメール閲覧画面36は、例えば図14(B)に示すように、メールの送信元を表示する表示欄36a、件名を表示する表示欄36b、本文を表示する表示欄36cを備えている。
このように携帯電話機1は、発信履歴(あるいは着信履歴)を表示する際に、送信メールまたは受信メールが関連付けられていた場合に、これらのメールに関する情報を併せて表示する。これにより、ユーザは発信履歴(あるいは着信履歴)から、このメールの内容を確認することができる。
第2実施形態によると、ユーザが音声通話を行った後に、この通話相手にメールを送信したいと思った際に、終話画面の備えられたメール送信ボタンを選択することにより、この通話相手が送信先として予め設定されたメール送信画面を表示させ、この画面に基づいて簡単にメールを作成することが可能となる。
また、第2実施形態によると、通話後にメールを送信した際にこの送信メールをこの発信履歴(あるいは着信履歴)に関連付けておき、また、メールを受信した際にこの受信メールが通話に関するメールであった場合にこの受信メールをその発信履歴(あるいは着信履歴)に関連付けておくことで、発信履歴(あるいは着信履歴)を表示する際、この通話に関連するメールを併せて表示することが可能となる。
〔第3実施形態〕
本発明に係る携帯電話機の第3実施形態について、図15を参照しながら説明する。以下、第1実施形態及び第2実施形態と同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。第3実施形態の携帯電話機1は、図1及び図2に示すように、第1実施形態及び第2実施形態の携帯電話機1と同一の構成を備えている。また第3実施形態の携帯電話機1は、第1実施形態及び第2実施形態の携帯電話機1と同様に、図3に示すように、主制御部20、電源回路部21、操作入力制御部22、表示制御部23、音声制御部24、通信制御部25、及び記憶部26がバスによって相互に通信可能に接続されて構成されている。
第3実施形態の携帯電話機1は、音声通話を行ってから所定時間以内にユーザによりメールの送信が指示された場合に、その通話相手が送信先として予め設定されているメール送信画面を表示する。第3実施形態の携帯電話機1がこの通話後メール送信処理を行う際の手順について、図15に示すフローチャート、及び図9に示す画面図に基づいて説明する。なお、ステップS601乃至S617において携帯電話機1が電話発信を行う場合について説明するが、携帯電話機1が電話着信を受けた場合においても同様の処理を行うものとする。
まず主制御部20は、電話発信に対して着信側から応答があったか否かを判断する(S601)。応答がなかった場合(S601のNo)は、主制御部20は、通話が行われなかったため、通話後メール送信処理を行わずにそのまま終了する。
応答があった場合(S601のYes)は、主制御部20は音声通話を開始する(S603)。そして主制御部20は、ステップS603にて開始された通話が、発信側あるいは着信側により切断されることにより終了されたか否かを判断する(S605)。通話が終了されていない場合(S605のNo)は、主制御部20は通話が終了されるまで待機する。
通話が終了された場合(S605のYes)は、主制御部20は、ユーザによりメールの作成が指示されたか否かを判断する(S607)。この際、主制御部20は、例えばユーザにより所定の操作キー15(例えばメールキー)が押下されたことに基づいて、メールの作成が指示されたものと判断する。
メールの作成が指示されていない場合(S607のNo)は、主制御部20は、ステップS605にて通話が終了されてから所定時間が経過したか否かを判断する(S609)。所定時間が経過していない場合(S609のNo)は、ステップS607に戻って、主制御部20は再びメールの作成が指示されたか否かを判断する。所定時間が経過した場合(S609のYes)は、主制御部20は、メールを送信せずに、通話後メール送信処理を終了する。
メール作成が指示された場合(S607のYes)は、主制御部20は、通話相手に関して、電話帳情報やメール履歴情報を検索する(S611)。例えば、主制御部20は、通話相手の電話番号に基づいて電話帳情報を検索して、この通話相手のメールアドレスを検索する。または主制御部20は、通話相手の電話番号に基づいてメール履歴情報を検索する。通話相手が電話番号のみでメールをやり取りできる相手であった場合には、通話相手の電話番号がメール履歴情報のメール相手として記録されている可能性があるからである。なお、主制御部20は、通話相手の電話番号が、電話番号でメールのやり取りができる相手であった場合には、その電話番号をメールアドレスとする。
主制御部20は、ステップS611にて通話相手のメールアドレスが取得できたか否かを判断する(S613)。通話相手のメールアドレスが取得できた場合(S613のYes)は、主制御部20は、ステップS613にて取得されたメールアドレスが送信先に設定されたメール送信画面を、ディスプレイ13の表示画面30に表示する(S615)。このときにメール送信画面33は、例えば図9(B)に示すように、送信先のメールアドレスが設定された入力欄33a、及び、件名の入力欄33b、本文の入力欄33cを備えている。ユーザは、このメール送信画面33に基づいて件名や本文を入力してメールを作成する。
通話相手のメールアドレスが取得できなかった場合(S613のNo)は、主制御部20は、通常のメール送信画面をディスプレイ13の表示画面30に表示する(S617)。このときのメール送信画面33は、例えば図9(C)に示すように、送信先のメールアドレスの入力欄33a、件名の入力欄33b、本文の入力欄33cを備えている。ユーザは、このメール送信画面33に基づいて送信先や件名や本文を入力してメールを作成する。
このように携帯電話機1は、通話(音声通話、テレビ電話、トランシーバ等)が終了されてから所定時間以内に、発信側及び着信側の双方において、ユーザによりメール送信が指示された場合に、通話相手のメールアドレスを電話帳やメール履歴から抽出して、このメールアドレスをメールの送信先に設定した状態でメール送信画面を表示する。また携帯電話機1は、通話相手のメールアドレスが抽出できなかった場合には、送信先が設定されていない状態でメール送信画面を表示する。
第3実施形態によると、ユーザが音声通話を行った後に、この通話相手にメールを送信したいと思った際に、音声通話が終了されてから所定時間内にメールの作成を指示する(例えばメールキーを押下する)ことにより、通話相手のメールアドレスが送信先に設定されたメール送信画面を表示させ、この画面に基づいて簡単にメールを作成することが可能となる。
本発明の説明として、携帯電話機1について説明したが、これに限らず、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Digital Assistants)、携帯音楽プレイヤー、携帯ビデオカメラ、携帯ゲーム機等、音声通話機能及びメール送受信機能を備えている通信端末であれば、任意の通信端末であっても良い。