JP4069723B2 - 安全機能付き携帯電話機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話機に関し、特にユーザが既知でない相手へ着信履歴から選択して発信する際に、相手からの電話を着信してからユーザが出る前に相手が切った着信期間により、ユーザ自身の電話番号を通知または非通知とする安全機能付き携帯電話機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、発信時のユーザ自身の電話番号の通知/非通知の設定は、ユーザが一意に決めて、携帯電話機を使用していた。特許文献1記載の通信端末装置の発明では、ユーザが事前にユーザの電話機に登録してある電話番号の相手には、通知とし、未登録の相手に対しては非通知とする技術が開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−224292号公報
【0004】
図2は、従来の携帯電話機の構成を示すブロック図である。図2に示すように、従来の携帯電話機は、受信部1、発信部2、記憶装置3、自局番号非通知機能4、および各種機能ボタンSW(スイッチ)5を有して構成されている。
【0005】
受信部1は、相手の電話番号、音声・映像などの着信情報を受信する。発信部2はユーザの電話番号、音声・映像などの発信情報を発信する。受信部1で取得した相手の電話番号などの着信情報は記憶装置3に着信履歴として保存する。自局番号非通知機能4は、ユーザが一意に決めた設定により発信時のユーザ自身の電話番号の通知/非通知を行なう。各種機能ボタンSW5は、相手の電話番号および名前などを事前に登録したり、通常の発信をする場合に相手の電話番号を入力したり、ユーザ自身の電話番号の非通知の設定などの入力をするときに使用する。
【0006】
次に、従来の携帯電話機の動作を説明する。受信部1は着信があったとき着信情報として相手の電話番号を取得し、記憶装置3に保存する。記憶装置3には着信履歴として着信した電話番号および着信時刻などの情報が記録される。その着信履歴に記録された電話番号やユーザが登録した電話帳の電話番号から相手先を各種機能ボタンSW5より選択し、発信部2より発信をすることができる。また、各種機能ボタンSW5によってユーザ自身の電話番号の通知/非通知の設定をすることができる。
【0007】
しかしながら、従来の携帯電話機においては、以下に述べる問題がある。
【0008】
第1の問題は、ユーザが既知でない相手からの電話を受信し、この着信履歴からこの既知でない相手を選択して発信する場合、相手に関して電話番号以外の情報がないため、通常の相手か、間違い電話か、かけなおさせることを目的にした勧誘電話かを判断できず、ユーザ側からかけなおして良いかどうか分からないという問題がある。また、既知でない相手に対し全て非通知とすると、ユーザの電話を非通知で受けた通常の相手が、ユーザの電話を受けて良いかどうか判断に苦しむという問題も発生する。その理由はユーザが電話を受信した時に電話番号以外の情報がなく、その電話番号に発信する場合、非通知にするかどうか判断する手段が設けられていないことにある。
【0009】
第2の問題は、ユーザが既知でない相手からの電話を受信し、この着信履歴からこの既知でない相手を選択し、非通知で発信する場合、その都度、非通知の設定にするか、電話をかける相手の電話番号の先頭に、ユーザ自身の電話番号を相手に非通知とする184の数字を相手の電話番号の最初に付けて発信しなければならない。その理由は、自動的に判断してユーザ自身の電話番号を相手に非通知にする手段が設けられていないことにある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、ユーザが既知でない相手からの電話を受信し、この着信履歴からこの既知でない相手を選択して発信する場合、着信時の着信期間(相手からの電話の着信時よりユーザが電話に出る前に相手から電話を切った時までの期間)の大小により自動的にユーザ自身の電話機の番号を非通知にする手段を有する安全機能付き携帯電話機を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1記載の発明の安全機能付き携帯電話機は、相手からの着信情報を受信する受信手段と、前記相手からの着信期間を計測する着信期間計測手段と、前記着信期間に対する閾値を入力する各種機能ボタンスイッチと、前記各種機能ボタンスイッチから入力された前記着信期間に対する前記閾値を記憶する記憶手段と、ユーザの電話番号を通知とするか非通知とするかの判断をする通知/非通知判断手段と、前記通知/非通知判断手段の判断結果が非通知の場合に、前記ユーザの電話番号を非通知とする自局番号非通知手段と、相手に対して発信する発信手段とを有する安全機能付携帯電話であって、前記記憶手段は、前記着信した相手の電話番号が、前記ユーザの電話に既に登録されている電話番号でない場合に、着信電話番号と着信時刻に加え、前記着信期間計測手段が計測した前記着信期間を未登録者着信履歴として記憶し、前記未登録者着信履歴として記憶されている相手に電話をかける場合に、前記通知/非通知判断手段は、前記着信期間が前記閾値より小さい場合は、非通知と判断し、前記着信期間が前記閾値より大きい場合は、通知と判断することを特徴としている。
【0015】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記ユーザが、前記通知/非通知判断手段が非通知と判断した前記相手に発信する場合は、ブザーまたは表示により非通知である旨を、前記ユーザに知らせることを特徴としている。
【0016】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記各種機能ボタンスイッチは、前記ユーザの入力により、前記着信期間が、前記閾値より小さい場合は、前記未登録者着信履歴に前記着信を記録しないことを特徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照し、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の安全機能付き携帯電話機の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【0019】
図1に示すように、本発明の安全機能付き携帯電話機は、受信部1、発信部2、記憶装置3、自局番号非通知機能4、各種機能ボタンSW(スイッチ)5、計測器6、および比較器7を有し構成されている。ここで、本発明の実施の形態において、各構成ブロックのナンバーは、従来例とほぼ同様の機能については、同一のナンバーを付して説明する。
【0020】
受信部1は、着信のとき着信した相手の電話番号や音声・映像などの着信情報を受信する。計測器6は着信した相手の着信期間を計測する。ここで、着信期間とは、先に述べたように、相手からの電話の着信時よりユーザが電話に出る前に相手から電話を切った時までの期間を言う。計測器6は、受信部1から受信した相手の電話番号を入力し、この電話番号が既に登録され記憶装置3に記憶されている既知の相手であるかどうかを記憶装置3に確認する。この相手の電話番号が既に登録され記憶装置3に記憶されている既知の相手でない場合は、計測器6は、通常の着信履歴である相手の電話番号と着信時刻に、計測した着信期間を加え、未登録者着信履歴として記憶装置3に記憶する。
【0021】
ユーザが既知でない相手へ未登録者着信履歴から発信する場合は、各種機能ボタンSW5からの入力により記憶装置3に予め記憶されている閾値と、着信時に記録した着信期間とを比較器7により比較する。
【0022】
比較器7の比較結果により、着信期間が閾値より短い場合は、自局番号非通知機能4を作動させ、発信部2よりユーザ自身の電話番号を非通知で発信する。着信期間が閾値より長ければ、発信部2よりユーザ自身の電話番号を非通知にしないで発信する。
【0023】
ユーザが閾値を設定するには、この閾値を各種機能ボタンSW5より入力する。この着信期間の閾値として、例えば、2秒間と設定する。すなわち、相手からの電話の着信時よりユーザが電話に出る前に相手から電話を切った時までの期間である着信期間を2秒間に設定することにより、相手が電話をかけて即切断するいわゆる「ワン切り」と呼ばれる着信を携帯電話機が認識することができる。
【0024】
また、この閾値を、例えば、2秒間で1回の着信コール(音)と設定することにより、この閾値を期間だけでなく、コール数も含めて設定することができる。
【0025】
また、各種機能ボタンSW5は、相手の電話番号、名前などを事前に記憶装置3に登録したり、通常の発信のために、ユーザが相手の電話番号を入力する場合にも使用できる。
【0026】
さらに、各種機能ボタンSW5を使用し、ユーザが発信する都度、非通知または通知して発信するように設定することもできる。さらに、既知の電話番号に対しては、通知とし、既知ではない電話番号に対しては、非通知と設定することもできる。
【0027】
また、ユーザが既知でない相手へ未登録者着信履歴から発信する場合は、比較器7による閾値と着信時に記録した着信期間との比較結果により、着信期間が閾値より短ければ、表示器(図示せず)にその旨を表示したり、ブザー(図示せず)より警告音を発生させることができる。これにより、ユーザは、この着信期間が短い相手を認識し、非通知発信ではなく、事前に発信することを止めることができる。
【0028】
また、各種機能ボタンSW5よりの設定により、閾値より着信期間が短い着信については、未登録者着信履歴を残さないようにすることもできる。すなわち、閾値より着信期間が短い着信については、もともと着信がなかったようにすることができる。
【0029】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、上述した実施の形態は本発明の好適な実施の形態であり、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能である。
【0030】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明の安全機能付き携帯電話機によれば、相手からの着信期間を測定し判断することによってユーザ自身の電話番号を非通知にするかどうかを予め設定した閾値との比較によって決めている。従って、ユーザが発信時個別に判断して非通知にする必要はなく、ユーザが既知でない相手に未登録者着信履歴から発信する際、不用意にユーザ自身の電話番号を知らせることを防止できる。
【0031】
また、ユーザが既知でない相手に未登録者着信履歴から発信する際、発信前に表示またはブザーなどでユーザに知らせることができ、ユーザが事前に発信を止めることができる。
【0032】
さらに、閾値より着信期間が短い着信については、未登録者着信履歴を残さないようにすることにより、閾値より着信期間が短い着信については、もともと着信がなかったとすることができる。これにより、迷惑電話と考えられる着信はもともと着信がなかったとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の安全機能付き携帯電話機の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】従来の携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 受信部
2 発信部
3 記憶装置
4 自局番号非通知機能
5 各種機能ボタンSW
6 計測器
7 比較器
Claims (3)
- 相手からの着信情報を受信する受信手段と、
前記相手からの着信期間を計測する着信期間計測手段と、
前記着信期間に対する閾値を入力する各種機能ボタンスイッチと、
前記各種機能ボタンスイッチから入力された前記着信期間に対する前記閾値を記憶する記憶手段と、
ユーザの電話番号を通知とするか非通知とするかの判断をする通知/非通知判断手段と、
前記通知/非通知判断手段の判断結果が非通知の場合に、前記ユーザの電話番号を非通知とする自局番号非通知手段と、
相手に対して発信する発信手段とを有する安全機能付携帯電話であって、
前記記憶手段は、前記着信した相手の電話番号が、前記ユーザの電話に既に登録されている電話番号でない場合に、着信電話番号と着信時刻に加え、前記着信期間計測手段が計測した前記着信期間を未登録者着信履歴として記憶し、
前記未登録者着信履歴として記憶されている相手に電話をかける場合に、前記通知/非通知判断手段は、前記着信期間が前記閾値より小さい場合は、非通知と判断し、
前記着信期間が前記閾値より大きい場合は、通知と判断することを特徴とする安全機能付き携帯電話。 - 前記ユーザが、前記通知/非通知判断手段が非通知と判断した前記相手に発信する場合は、ブザーまたは表示により非通知である旨を、前記ユーザに知らせることを特徴とする請求項1記載の安全機能付き携帯電話機。
- 前記各種機能ボタンスイッチは、前記ユーザの入力により、前記着信期間が、前記閾値より小さい場合は、前記未登録者着信履歴に前記着信を記録しないことを特徴とする請求項1記載の安全機能付き携帯電話機。
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