JP5136285B2 - 腸内状態測定装置および測定方法 - Google Patents
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Description
また、特許文献1,2に開示される方法はいずれも目的とする成分の濃度をガスセンサで直接測定する方法であり、便から放出されるこれら目的成分の濃度が微量の場合は記載されているようなガスセンサでは高精度に測定することが困難である。従って、前述したように濃度が低い腐敗成分を測定対象とする健康状態測定装置として採用が難しい。
特許文献3には腸内ガス成分測定方法および放屁検知方法は、体外に排出された腸内ガスのうち炭酸ガス、メタン、水素の有無を検知するのみで、腸内状態情報として必要な定量的な計測はしていない。
我々の実験によると、本発明の目的とする腸内状態パラメータのひとつである便の腐敗成分濃度は、排便量が多いときの便ほどより正確に腸内状態を反映した値となること、および、ガスセンサの出力のVp値は排便量が最も多い時点で出現することが確認されている。従って、このときの、言い換えればVp値を記録したときの、対応するガス濃度を採用すれば、より正確な腐敗成分濃度を推定することができることになる。
(実施例)
以下、併発されたガス中の所定成分濃度と腐敗成分濃度との相関を調べた実施例を示す。
実施例1(衛生洗浄便座装置への組込タイプ)
本実施例は、図2に示した衛生洗浄便座装置への組込タイプの腸内状態測定装置を使用し、ほぼ図3に示した手順に沿って操作を行った。
実施例2(衛生洗浄便座装置型洋式便器への組込タイプ)
測定対象をアンモニアからクレゾールに変更した以外は実施例1と同様にして腐敗成分濃度測定の可能性を調べた。図9(a)は、本実施例で採用した、二酸化炭素から腐敗成分であるクレゾール濃度を推定する手順を示す概念図、(b)、(c)は換算データである。(c)の酢酸濃度とクレゾール濃度(μg/g)との相関を示すデータから見て、多少のばらつきはあるものの酢酸濃度とクレゾール濃度には相関があることが分る。
実施例3(洋式便器後付けタイプ)
本実施例は、図4に示した洋式便器後付けタイプの腸内状態測定装置を使用し、ほぼ図5に示した手順に沿って操作を行った。図10(a)は、本実施例で採用した二酸化炭素からアンモニア濃度を推定する手順を示す概念図、(b)、(c)は換算データである。(a)に示したように、排便時に併発されるガス中の二酸化炭素を利用して便中の総カルボン酸濃度(図中ではT−VFAと表示)を推定し、さらに総カルボン酸濃度からアンモニア濃度を推定した。総カルボン酸には酢酸が最も多く含まれるが、その他プロピオン酸、酪酸が含まれている。
実施例4(洋式便器後付けタイプ)
測定対象をアンモニアからクレゾールに変更した以外は実施例3と同様にして腐敗成分濃度測定の可能性を調べた。図11(a)は、本実施例で採用した二酸化炭素から腐敗成分であるクレゾール濃度を推定する手順を示す概念図、(b)、(c)は換算データである。(c)の総カルボン酸濃度とクレゾール濃度(μg/g)との相関を示すデータから見て、多少のばらつきはあるものの総カルボン酸濃度とクレゾール濃度には相関があることが分る。
実施例5(携帯タイプ)
本実施例は、図6に示した携帯タイプの腸内状態測定装置を使用し、ほぼ図7に示した手順に沿って操作を行った。図12(a)は、本実施例で採用した二酸化炭素からインドール濃度を推定する手順を示す概念図、(b)、(c)は換算データである。(a)に示したように、排便時に併発されるガス中の二酸化炭素を利用して便の水分量を推定し、さらに水分量からインドール濃度を推定した。
実施例6(携帯タイプ)
測定対象をインドールからアンモニアに変更した以外は実施例5と同様にして腐敗成分濃度測定の可能性を調べた。図13(a)は、本実施例で採用した二酸化炭素から腐敗成分であるアンモニア濃度を推定する手順を示す概念図、(b)、(c)は換算データである。(c)の水分量とアンモニア濃度(μg/g)との相関を示すデータから見て、多少のばらつきはあるものの水分量とアンモニア濃度には相関があることが分る。
実施例7(携帯タイプ)
測定対象をインドールからクレゾールに変更した以外は実施例5と同様にして腐敗成分濃度測定の可能性を調べた。図14(a)は、本実施例で採用した二酸化炭素から腐敗成分であるクレゾール濃度を推定する手順を示す概念図、(b)、(c)は換算データである。(c)の水分量とクレゾール濃度(μg/g)との相関を示すデータから見て、多少のばらつきはあるものの水分量とクレゾール濃度には相関があることが分る。
実施例8
併発ガス中の二酸化炭素濃度から直接便中に存在する腐敗成分のクレゾール濃度を推定する場合、装置構成および装置動作は前記した二酸化炭素濃度から総カルボン酸を経由して腐敗成分を推定する場合と同様であり、ガスセンサの出力(二酸化炭素濃度)からクレゾール濃度を推定するデータ処理手順が異なる。すなわち、前記述べた手順と同様に、まず二酸化炭素ガスセンサ出力から二酸化炭素ガス濃度(ピーク値Vp)を求める。次に予め記憶部に記憶されている二酸化炭素ガス濃度(ピーク値Vp)と便中クレゾール濃度との換算データ(図15の相関図に基く)を用いて、ピーク値Vpから便中クレゾール濃度を推定する。推定した便中クレゾール濃度を記憶部に書き込み、さらに推定結果をユーザに表示等により報知する。
実施例9
併発ガス中の水素濃度から直接に便中のインドール濃度を推定する場合、装置構成および装置動作は前記した二酸化炭素濃度から水分を経由してインドール濃度を推定する場合と同様であり、ガスセンサが水素センサであること、および水素ガスセンサの出力(水素ガス濃度)から便中インドール濃度を推定するデータ処理手順で異なる。すなわち、ガスセンサとしてとして二酸化炭素ガスセンサの代わりに水素センサを使用する。また中インドール濃度を推定する手順としては、まず、前記二酸化炭素の場合と同様に、水素ガスセンサ出力から水素ガス濃度(濃度に対応するガスセンサの出力のピーク値Vpで代用)を求める。次に予め記憶部に記憶されている水素ガス濃度(ガスセンサの出力のピーク値Vp)と便中インドール濃度との換算データ(図16の相関図に基く)を用いて、ピーク値Vpから便中インドール濃度を推定する。推定したインドール濃度を記憶部に書き込み、さらに推定結果をユーザに表示等により報知する。
実施例10
併発ガス中の二酸化炭素濃度から便中に存在する前記した総腐敗成分濃度を直接に推定する場合、装置構成および装置動作は前記した二酸化炭素濃度から各腐敗成分を推定する場合と同様であり、ガスセンサの出力Vp(二酸化炭素濃度)から総腐敗成分濃度を推定するデータ処理手順のみ異なるため、ここではデータ処理手順について説明する。二酸化炭素ガスセンサの出力ピーク値Vより二酸化炭素濃度値を求め、予め求められている二酸化炭素濃度と総腐敗成分濃度との換算データ(図17の相関図に基く)を用いてそのときの総腐敗成分濃度を求める。
実施例11
併発ガス中の水素濃度から便中に存在する前記した総腐敗成分濃度を直接に推定する場合、装置構成および装置動作は前記した水素濃度から各腐敗成分を推定する場合と同様であり、ガスセンサの出力Vp(水素濃度)から総腐敗成分濃度を推定するデータ処理手順のみ異なるため、ここではデータ処理手順について説明する。
Claims (11)
- 排便時に非接触でアンモニア、クレゾール、インドール、スカトール又はフェノールの少なくとも1つを成分として含む便中の腐敗成分の濃度を計測するための腸内状態測定装置であって、
排便時に併発されるガス中の所定成分としての二酸化炭素または水素の濃度を測定するガスセンサと、
あらかじめ前記所定成分濃度−腐敗成分濃度換算データを記憶している記憶装置と、
前記ガスセンサで測定された所定成分濃度を前記所定成分濃度−腐敗成分濃度換算データに適用し、前記便に含まれる腐敗成分の濃度を演算する制御部と、
を有することを特徴とする腸内状態測定装置。 - 前記所定成分濃度−腐敗成分濃度換算データは、二酸化炭素濃度と便中に含まれるカルボン酸濃度との換算データ、およびカルボン酸濃度と腐敗成分濃度との換算データからなることを特徴とする請求項1に記載の腸内状態測定装置。
- 前記カルボン酸が酢酸または総カルボン酸であることを特徴とする請求項2に記載の腸内状態測定装置。
- 前記所定成分濃度−腐敗成分濃度換算データは、二酸化炭素濃度と便中に含まれる水分量との換算データ、および水分量と腐敗成分濃度との換算データからなることを特徴とする請求項1に記載の腸内状態測定装置。
- 前記所定成分濃度−腐敗成分濃度換算データは、二酸化炭素濃度を腐敗成分濃度へ直接換算するものであることを特徴とする請求項1に記載の腸内状態測定装置。
- 前記所定成分が水素であり、かつ、前記所定成分濃度−腐敗成分濃度換算データは、水素濃度を腐敗成分濃度へ直接換算するものであることを特徴とする請求項1に記載の腸内状態測定装置。
- 前記ガスセンサは、測定された所定成分の濃度のうち最高濃度を前記所定成分濃度として検出可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の腸内状態測定装置。
- 前記ガスセンサと連動する排便検知手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の腸内状態測定装置。
- 洋式便器に付設された衛生洗浄便座装置に内蔵されるか、洋式便器の便座に内蔵されるか、或いは既設の洋式便器に後付けされることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の腸内状態測定装置。
- 携帯型であることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の腸内状態測定装置。
- 排便時に非接触で便中のアンモニア、クレゾール、インドール、スカトールまたはフェノールの少なくとも1つを腐敗成分の濃度として計測する腸内状態測定方法であって、この方法は、ガスセンサを使用して排便時に併発されるガス中の所定成分としての二酸化炭素または水素の濃度を測定し、次に、あらかじめ記憶装置に記憶しておいた所定成分濃度−腐敗成分濃度換算データを呼び出し、制御部において、上記所定成分濃度と換算データから便中の腐敗成分濃度の推定値を演算することを特徴とする腸内状態測定方法。
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