JP5135244B2 - 光導波路スイッチ - Google Patents

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Description

この発明は、光導波路スイッチに関し、特に、異なる材料からなる複数の導波路を用いた光導波路スイッチに関するものである。
従来、基板に垂直な方向に導波光を遷移させるポリマ光変調器Aが知られている(非特許文献1)。このポリマ光変調器Aは、ゾルゲルガラスからなる第1のコアと、ゾルゲルガラスからなる第1のクラッドと、電気光学ポリマからなる第2および第3のコアと、第1の底部電極と、第1の上部電極とを備える。
第1のコアは、第1のクラッド中に配置され、2個のY型分岐を有するマッハツェンダー型の導波路構造からなる。第1の底部電極は、マッハツェンダー型の導波路構造において、第1のコアの分岐した2個の導波路に対向して2個の導波路の下側に配置される。第2のコアは、マッハツェンダー型の導波路構造において、第1のコアの分岐した2個の導波路のうちの一方の導波路に接して一方の導波路上に配置される。第3のコアは、マッハツェンダー型の導波路構造において、第1のコアの分岐した2個の導波路のうちの他方の導波路に接して他方の導波路上に配置される。第1の上部電極は、マッハツェンダー型の導波路構造において、第1のコアの分岐した2個の導波路に対向して2個の導波路と第2および第3のコアとの上側に配置される。
そして、第1のコアは、第1のクラッドの屈折率よりも大きい屈折率を有し、第2および第3のコアは、第1のコアの屈折率よりも大きく、かつ、相互に同じ屈折率を有する。
このポリマ変調器Aにおいては、導波光が第1のコアの一方端からポリマ変調器Aに入射すると、導波光は、第1のコアの直線部分を伝搬し、1個目のY型分岐によって第1のコアの2個の導波路へ分岐される。その後、導波光は、2個の導波路において、第1のコアから第2および第3のコアへと基板に垂直な方向へ遷移しながら2個の導波路中を伝搬する。
そして、第1の上部電極と第1の底部電極とによって2個の導波路の部分に電圧が印加されていない場合、2個の導波路中を伝搬する2個の導波光は、相互に同じ位相を有し、2個目のY分岐の部分で強め合って合成され、第1のコア中を伝搬して出射される。
一方、第1の上部電極と第1の底部電極とによって2個の導波路の部分に電圧が印加されている場合、2個の導波路中を伝搬する2個の導波光は、相互に180°だけ異なる位相を有し、2個目のY分岐の部分で弱め合って合成される。
このように、従来のポリマ変調器Aは、マッハツェンダー型の導波路構造において基板に垂直な方向に導波光を遷移させながら光を変調する。
また、基板の面内方向に導波光を遷移させるポリマ光変調器Bも知られている(非特許文献2)。このポリマ変調器Bは、ゾルゲルガラスからなる第4のコアと、ゾルゲルガラスからなる第2のクラッドと、電気光学ポリマからなる第5および第6のコアと、第2の底部電極と、第2の上部電極とを備える。
第4のコアは、第2のクラッド中に配置され、直線形状を有する。第5のコアは、基板の面内方向において第3のコアの一方の側面に接して配置される。第6のコアは、基板の面内方向において第3のコアの他方の側面に接して配置される。第2の底部電極は、第5および第6のコアに対向して第4から第6のコアの下側に配置される。第2の上部電極は、第4から第6のコアに対向して第4から第6のコアの上側に配置される。
そして、第4のコアは、第2のクラッドよりも大きい屈折率を有し、第5および第6のコアは、第4のコアよりも大きい屈折率を有する。
ポリマ変調器Bにおいては、導波光が第4のコアの一方端からポリマ変調器Bに入射すると、導波光は、第4のコア中を伝搬する。その後、導波光は、第5および第6のコアが両側に配置された第4のコアの部分に到達すると、第4のコアから第5および第6のコアへ分岐され、第5および第6のコア中を伝搬する。
そして、第2の上部電極と第2の底部電極とによって第5および第6のコアに電圧が印加されていない場合、第5および第6のコア中を伝搬する2個の導波光は、相互に同じ位相を有し、第5および第6のコアの端部で第5および第6のコアから第4のコアへ遷移して強め合って合成される。その後、導波光は、第4のコア中を伝搬して出射される。
一方、第2の上部電極と第2の底部電極とによって第5および第6のコアに電圧が印加されている場合、第5および第6のコア中を伝搬する2個の導波光は、相互に180°だけ異なる位相を有し、第5および第6のコアの端部で第5および第6のコアから第4のコアへ遷移して弱め合って合成される。
このように、従来のポリマ変調器Bは、Y型分岐を有しないマッハツェンダー型の導波路構造において基板の面内方向に導波光を遷移させながら光を変調する。
ゾルゲルガラス溶液は、ゾルゲルシリカ溶液と屈折率調整剤であるZrPOとの混合液に0.1NHCLを加え、MAPTMS加水分解を開始させることにより作成する。
UV照射とイソプロピルアルコールによるウエットエッチングを行なう溶液については、加水分解開始剤としてIRGCURE184(CIBA)を加える(非特許文献3)。そして、ウエットエッチング処理を必要としないゾルゲルシリカに対しては加水分解開始剤を加えない。
Y. Enami, D. Mathine, C. T. DeRose, and R. A. Norwood, "Hybrid cross-linkable polymer/sol-gel waveguide modulators with 0.65V half wave voltage at 1550nm," Applied Physics Letters 91, 093505, 2007. Y. Enami, D. Mathine, C. T. DeRose, R. A. Norwood, J. Luo, A. K.-Y. Jen, and N. Peyghambarian, "Transversely tapered hybrid electro-optic plymer/sol-gel Mach-Zehnder waveguide modulators," Applied Physics Letters, 392, 193508, 2008. Y. ENAMI, C. T. DEROSE, D. MATHINE, C. LOYCHIK, C. GREENLEE, R. A. NORWOOD, T. D. KIM, J. LUO, Y. TIAN, A. K.-Y. JEN AND N. PEYGHAMBARIAN, "Hybrid polymer/sol-gel waveguide modulators with exceptionally large electro-optic coefficients," nature photonics, Vol. 1, pp.180-186, 2007.
しかし、従来のポリマ変調器Aにおいては、第1のコアと第2および第3のコアとを基板に垂直な方向に配置しているため、第1の上部電極と第1の底部電極との距離を短くすることが困難であり、ポリマ変調器Aの駆動電圧が高くなるという問題がある。
また、従来のポリマ変調器Bは、導波光を第4のコアから第5および第6のコアへ分岐する部分と、導波光を第5および第6のコアから第4のコアへ合成する部分とを備えるため、導波路の全長を短くすることが困難であるという問題がある。
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、駆動電圧を低くし、かつ、全長を短くすることが可能な光導波路スイッチを提供することである。
この発明によれば、光導波路スイッチは、基板と、底部電極と、第1および第2のクラッドと、第1から第3のコアと、第1および第2の上部電極とを備える。底部電極は、基板の一主面に形成される。第1のクラッドは、底部電極上に形成され、第1の屈折率を有するゾルゲルガラスからなる。第1のコアは、第1のクラッド中に配置され、第1の屈折率よりも大きい第2の屈折率を有するゾルゲルガラスからなる。第2のコアは、第1のクラッド中に配置されるとともに、一部が基板の面内方向において第1のコアの第1の側面に接して形成され、第2の屈折率よりも大きい第3の屈折率を有する電気光学ポリマからなる。第3のコアは、第1のクラッド中に配置されるとともに、一部が基板の面内方向において第1のコアの第1の側面に対向する第2の側面に接して形成され、第3の屈折率を有する電気光学ポリマからなる。第2のクラッドは、第1のクラッド中に配置されるとともに、導波光の進行方向における第1のコアの端部と第2および第3のコアの基板の面内方向における一部の側面とに接して形成され、第2のコア中を伝搬する導波光と第3のコア中を伝搬する導波光とを相互作用させる。第1の上部電極は、基板の法線方向において、第2のコアに対向して第2のコアの上側に配置される。第2の上部電極は、基板の法線方向において、第3のコアに対向して第3のコアの上側に配置される。そして、第2のコアと第1のコアとの接触面と反対側の第2のコアの側面は、導波光の進行方向に対して第2のコアの幅が広くなるテーパ構造になっている。また、第3のコアと第1のコアとの接触面と反対側の第3のコアの側面は、導波光の進行方向に対して第3のコアの幅が広くなるテーパ構造になっている。さらに、第2および第3のコアのテーパ構造からなる部分は、導波光の進行方向に対して屈折率が連続的に変化している。
好ましくは、第2のクラッドは、第2の屈折率よりも大きく、かつ、第3の屈折率よりも小さい第4の屈折率を有する電気光学ポリマからなる。
好ましくは、第3の屈折率と第4の屈折率との差は、0.001〜0.002である。
好ましくは、第1の上部電極は、第2のコアのうち、第2のクラッドと接触する第1の部分にのみ対向して第1の部分の上側に形成され、第2の上部電極は、第3のコアのうち、第2のクラッドと接触する第2の部分にのみ対向して第2の部分の上側に形成される。
好ましくは、第1の上部電極は、第2の上部電極に印加される電圧と逆極性の電圧が印加される。
好ましくは、光導波路スイッチは、上部クラッドをさらに備える。上部クラッドは、第2の屈折率を有するとともに、第1のコアの光入射側において、第1のコアおよび第1のクラッドに接して第1のコアおよび第1のクラッド上に配置される。
この発明による光導波路スイッチは、第1のコアと異なる材料からなる第2および第3のコアを基板の面内方向において第1のコアの両側に配置した構造を有するので、光導波路スイッチにおいては、導波光を基板の面内方向に遷移させることができる。
その結果、基板の法線方向における底部電極と第2から第4のコアとの距離を短くすることができた。したがって、底部電極と第1および第2の上部電極との距離を短くでき、第1および第2の電極に印加する電圧を従来の2分の1に低減できた。
また、光導波路スイッチは、第1のコアと第2および第3のコアとの接触をテーパ構造によって実現した。その結果、Y型分岐を用いずに導波光を基板の面内方向へ遷移させることができ、導波光を第1のコアから第2および第3のコアへ分岐させることができる。
従来の光導波路スイッチにおいては、Y型分岐を用いて導波光を2つの導波路へ分岐していたため、分岐された2つの導波光を相互作用させる領域の長さが相対的に長くなっていた。
しかし、この発明による光導波路スイッチにおいては、上述したように、Y型分岐を用いずにテーパ構造によって第1のコアと第2および第3のコアとの接触を実現し、導波光を第1のコアから第2および第3のコアへ分岐するようにしたので、第2のコア中を伝搬する導波光と第3のコア中を伝搬する導波光とが相互作用する領域の長さを従来よりも短くできた。その結果、光導波路スイッチの全長を短くできた。
したがって、この発明によれば、光導波路スイッチの駆動電圧を低減でき、かつ、光導波路スイッチの全長を短くできる。
また、この発明による光導波路スイッチにおいては、第4のコアは、第2および第3のコアと同じ電気光学ポリマからなる。その結果、第2から第4のコアを形成する場合、同じ電気光学ポリマをスピンコートによって塗布すればよい。
したがって、この発明によれば、第1のコアと異なる材料からなる第2から第4のコアを容易に作製できる。
さらに、この発明による光導波路スイッチにおいては、第1の上部電極は、第2のコア中を伝搬する導波光と第3のコア中を伝搬する導波光とが相互作用する第2のコアの一部の領域上に設けられ、第2の上部電極は、第2のコア中を伝搬する導波光と第3のコア中を伝搬する導波光とが相互作用する第3のコアの一部の領域上に設けられる。
したがって、この発明によれば、導波光を出射するコアを第2のコアと第3のコアとの間で容易に切換えることができる。
さらに、この発明による光導波路スイッチにおいては、第1の上部電極と第2の上部電極には、相互に逆極性の電圧が印加される。
したがって、この発明によれば、第1および第2の上部電極の各々に印加される電圧の絶対値を低くでき、消費電力を少なくできる。
この発明の実施の形態による光導波路スイッチの平面図である。 図1に示す線II−II間における光導波路スイッチの断面図である。 図1に示すコアのテーパ構造の拡大図である。 図1および図2に示す光導波路スイッチの製造方法を説明するための第1の工程図である。 図1および図2に示す光導波路スイッチの製造方法を説明するための第2の工程図である。 図1および図2に示す光導波路スイッチの製造方法を説明するための第3の工程図である。 図1および図2に示す光導波路スイッチの製造方法を説明するための第4の工程図である。 図1および図2に示す光導波路スイッチの製造方法を説明するための第5の工程図である。 図1および図2に示す光導波路スイッチの製造方法を説明するための第6の工程図である。 図1および図2に示す光導波路スイッチの製造方法を説明するための第7の工程図である。 図1および図2に示す光導波路スイッチの製造方法を説明するための第8の工程図である。 図1および図2に示す光導波路スイッチの動作を説明するための模式図である。 図1および図2に示す光導波路スイッチの光ファイバーとの接続方法を示す概念図である。 この発明の実施の形態による他の光導波路スイッチの斜視図である。 図14に示す光導波路スイッチの製造方法を説明するための一部の工程図である。 図14に示す光導波路スイッチの製造方法を説明するための一部の工程図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、この発明の実施の形態による光導波路スイッチの平面図である。また、図2は、図1に示す線II−II間における光導波路スイッチの断面図である。
図1および図2を参照して、この発明の実施の形態による光導波路スイッチ10は、基板1と、電極2,13,14と、クラッド3と、コア4,6,7と、方向性結合相互作用領域のクラッド5と、バッファ8とを備える。
光導波路スイッチ10は、略長方形の平面形状を有する。基板1は、シリコン基板11と、酸化シリコン(SiO)膜12とからなる。SiO膜12は、6μmの厚みを有し、シリコン基板11の一主面に形成される。
電極2は、たとえば、クロム(Cr)/金(Au)/クロム(Cr)の多層膜からなり、基板1のSiO膜12上に形成される。そして、2つのCrの各々は、12.5nmの厚みを有し、Auは、100nmの厚みを有する。したがって、電極2は、全体で125nmの厚みを有する。このように、電極2をCrとAuとの多層膜によって構成することによって、電極2とSiO膜12との接着性を向上させることができる。
クラッド3は、たとえば、3−(トリメトキシシリル)プロピルメタクリレート(MAPTMS:Methacryloyloxy propyltrimethoxysilane)を主成分とするゾルゲルガラスからなり、電極2およびSiO膜12上に形成される。そして、クラッド3は、1550nmの波長に対して1.487の屈折率を有する。
コア4は、たとえば、MAPTMSを主成分とするゾルゲルガラスからなり、クラッド3中において光導波路スイッチ10の長さ方向DR1に沿って光導波路スイッチ10の一方端10Aから光導波路スイッチ10の略中央部までの間に配置される。そして、コア4は、6〜8μmの幅、3〜4μmの厚みおよび1〜3mmの長さを有する。また、コア4は、1.5の屈折率を有する。
方向性結合相互作用領域のクラッド5は、たとえば、ポリメチルメタアクリレート(PMMA:Poly−methyl methacrylate)を主成分とする電気光学ポリマからなり、クラッド3中においてコア4の長さ方向DR1における端面およびコア6,7の一部の側面に接して配置される。そして、方向性結合相互作用領域のクラッド5は、6〜8μmの幅、3〜4μmの厚みおよび1.5mmの長さを有する。また、方向性結合相互作用領域のクラッド5は、1.630の屈折率を有する。
コア6は、方向性結合相互作用領域のクラッド5と同じ材料からなり、クラッド3中において、基板1の面内方向DR2におけるコア4,5の一方の側面に接して配置される。そして、コア6とコア4との接触部は、光導波路スイッチ10の一方端10Aから他方端10Bへ向かう方向(=導波光の進行方向)に幅が広くなるテーパ構造になっており、コア6と方向性結合相互作用領域のクラッド5との接触部およびこの接触部よりも他方端10B側のコア6の部分は、約4μmの一定の幅を有する。また、コア6は、1.632の屈折率を有する。さらに、コア6のテーパ構造からなる部分は、光導波路スイッチ10の一方端10Aから他方端10Bへ向かう方向(=導波光の進行方向)に対して屈折率が1.5から1.632へ連続的に変化している。
コア7は、方向性結合相互作用領域のクラッド5と同じ材料からなり、クラッド3中において、基板1の面内方向DR2におけるコア4,5の他方の側面に接して配置される。そして、コア7とコア4との接触部は、光導波路スイッチ10の一方端10Aから他方端10Bへ向かう方向(=導波光の進行方向)に幅が広くなるテーパ構造になっており、コア7と方向性結合相互作用領域のクラッド5との接触部およびこの接触部よりも他方端10B側のコア7の部分は、約4μmの一定の幅を有する。また、コア7は、1.632の屈折率を有する。さらに、コア7のテーパ構造からなる部分は、光導波路スイッチ10の一方端10Aから他方端10Bへ向かう方向(=導波光の進行方向)に対して屈折率が1.5から1.632へ連続的に変化している。
このように、方向性結合相互作用領域のクラッド5は、コア4の屈折率よりも大きく、かつ、コア6,7の屈折率よりも0.001〜0.002だけ小さい屈折率を有する。
バッファ8は、たとえば、フッ素系ポリマ樹脂からなり、クラッド3中において方向性結合相互作用領域のクラッド5およびコア6,7に接して方向性結合相互作用領域のクラッド5およびコア6,7上に配置される。そして、バッファ8は、方向性結合相互作用領域のクラッド5およびコア6,7中の導波光が電極13,14によって損失するのを抑制する。
電極13は、たとえば、Auからなり、コア6の方向性結合相互作用領域のクラッド5に接する部分に対向し、かつ、バッファ8に接してバッファ8上に配置される。電極14は、電極13と同じ材料からなり、コア7の方向性結合相互作用領域のクラッド5に接する部分に対向し、かつ、バッファ8に接してバッファ8上に配置される。
そして、光導波路スイッチ10においては、方向性結合相互作用領域のクラッド5およびコア6,7と電極2との距離は、3〜4μmである。また、方向性結合相互作用領域のクラッド5およびコア6,7の上面からクラッド3および電極13,14の上面までの距離は、4〜5μmである。その結果、光導波路スイッチ10は、10μmから13μmの厚みを有する。
図3は、図1に示すコア6のテーパ構造の拡大図である。図3を参照して、コア6のテーパ構造の部分は、1〜3mmの長さLを有し、4μmの最も広い幅wを有する。したがって、テーパ構造の部分は、最大で角度θ=tan−1(4/1000)=0.229°の傾きを有する。
なお、コア7のテーパ構造の部分も、コア6のテーパ構造の部分と同じ構造からなる。
図4から図11は、それぞれ、図1および図2に示す光導波路スイッチ10の製造方法を説明するための第1から第8の工程図である。
図4を参照して、光導波路スイッチ10の製造が開始されると、酸素(O)ガスを用いてシリコン基板11を1000℃の温度で酸化し、シリコン基板11の一主面にSiO膜12を形成する。これによって、基板1が作製される(工程(a)参照)。
その後、Cr/Au/Crの多層膜をSiO膜12上に蒸着して電極2をSiO膜12上に形成する(工程(b)参照)。
引き続いて、MAPTMSとZrPO(zirconium(IV)−n−propoxide)とのモル比MAPTMS/ZrPOを95%/5%に設定したゾルゲルシリカ溶液を作製し、その作製したゾルゲルシリカ溶液をスピンコートによって基板1および電極2上に塗布する。この場合、塗布したゾルゲルシリカ溶液の厚みは、3〜4μmである。
そして、150℃の温度で1時間、ゾルゲルシリカ溶液をベーキングしてクラッド3の一部分(コア4〜7よりも下側の部分)21を基板1および電極2上に形成する(工程(c)参照)。
図5を参照して、工程(c)の後、MAPTMSとZrPOとのモル比MAPTMS/ZrPOを85%/15%に設定したゾルゲルシリカ溶液を作製し、その作製したゾルゲルシリカ溶液をスピンコートによってクラッド3の一部分21の全面に塗布する。この場合、塗布したゾルゲルシリカ溶液の厚みは、3〜4μmである。
そして、その塗布したゾルゲルシリカ溶液を80℃の温度で10分、ベーキングする。これによって、ゾルゲルシリカ22がクラッド3の一部分21の上に形成される(工程(d)参照)。
その後、水銀ランプのi線(波長=365nm)からなるUV光をマスク23を介してゾルゲルシリカ22に照射する。この場合、UV光の照射強度は、11mW/cmであり、照射時間は、10分間である。これによって、ゾルゲルシリカ22のうちの一部分221にUV光が照射される(工程(e)参照)。
そして、ゾルゲルシリカ22のうちの一部分221をウエットエッチングによって除去し、コア4をクラッド3の一部分21の上に形成する(工程(f)参照)。この場合、ウエットエッチングは、試料をイソプロピルアルコール中に30秒〜1分の間、浸漬することによって行なわれる。
図6を参照して、工程(f)の後、MAPTMSとZrPOとのモル比MAPTMS/ZrPOを95%/5%に設定したゾルゲルシリカ溶液を作製し、その作製したゾルゲルシリカ溶液をスピンコートによってクラッド3の一部分21の上に塗布する。この場合、塗布したゾルゲルシリカ溶液の厚みは、3〜4μmである。
そして、80℃の温度で10分、ゾルゲルシリカ溶液をソフトベーキングする。これによって、クラッド3の一部分21の上にゾルゲルシリカ24が形成される(工程(g)参照)。
その後、i線(波長=365nm)からなるUV光をマスク25を介してゾルゲルシリカ24に照射する。これによって、ゾルゲルシリカ24のうちの一部分241にUV光が照射される。この場合、UV光の照射強度は、11mW/cmであり、照射時間は、4〜5分間である。(工程(h)参照)。この一部分241は、図1に示す方向性結合相互作用領域のクラッド5およびコア6,7が配置される領域の形状と同じ形状を有する。
図7を参照して、工程(h)の後、上述したウエットエッチングと同じ条件を用いてゾルゲルシリカ24のうちの一部分241を除去する。これによって、クラッド3のうち、方向性結合相互作用領域のクラッド5およびコア6,7に接する部分24がクラッド3の一部分21の上に形成されるとともに、方向性結合相互作用領域のクラッド5およびコア6,7が配置される領域に穴27が形成される(工程(i)参照)。この場合、穴27の底面は、クラッドの一部分21の上面に一致している。
そして、最後に、ゾルゲルガラスからなるコア4およびクラッド24を形成後に、150℃の温度で1時間、ハードベーキングを行なう。
その後、たとえば、PMMAにクロモフォアをドープした電気光学ポリマ溶液(溶媒:たとえば、サイクロペンタノン)28を穴27の中に塗布する。この場合、塗布した電気光学ポリマ28の上面は、クラッド3の一部分24の上面に一致している。
電気光学ポリマ28を塗布後、溶媒を除去するために80℃で一昼夜、電気光学ポリマ28を真空オーブンで加熱する(工程(j)参照)。そして、電気光学ポリマ28の一部分281,282にグレースケールマスク29を介してi線(波長=365nm)からなるUV光を照射する(工程(k)参照)。この場合、UV光の強度は、11mW/cmであり、UV光の照射時間は、14時間である。
このグレースケールマスク29は、屈折率を連続的に変化させるためのマスクである。そして、このUV光の照射によって、コア6,7のテーパ構造の部分の屈折率が連続的に変化される。
図8を参照して、工程(k)の後、マスク30を介してi線(波長=365nm)からなるUV光を電気光学ポリマ28の残りの部分283に照射する(工程(l)参照)。この場合、UV光のエネルギーは、9.9J/cm(照射強度=11mW/cm)であり、UV光の照射時間は、15分である。このUV光の照射によって、方向性結合相互作用領域のクラッド5に相当する部分が形成される。
その後、Auを方向性結合相互作用領域のクラッド5およびコア6,7になる部分の上に蒸着し、ポーリング電極31を方向性結合相互作用領域のクラッド5およびコア6,7になる部分の上に形成する。そして、電気光学ポリマのガラス遷移温度、たとえば、150℃の温度において、電極2とポーリング電極31との間に300〜700Vの電圧を印加し、電気光学ポリマ28に対してポーリング処理を行なう(工程(m)参照)。
ポーリング処理が終了すると、2.5gの沃素と5.0gの沃化カリウムとからなる水溶液によってAuをエッチングし、ポーリング電極31を除去する。
これによって、方向性結合相互作用領域のクラッド5およびコア6,7がクラッド3中に形成される(工程(n)参照)。
このように、i線(波長=365nm)からなるUV光を照射することによって、同じ電気光学ポリマからなり、屈折率が異なる方向性結合相互作用領域のクラッド5とコア6,7とを容易に作製できる。
また、方向性結合相互作用領域のクラッド5およびコア6,7は、同じ電気光学ポリマからなるので、方向性結合相互作用領域のクラッド5およびコア6,7が形成される領域に電気光学ポリマをスピンコートによって塗布すればよく、コア4と異なる材料からなる方向性結合相互作用領域のクラッド5およびコア6,7を容易に作製できる。
工程(n)の後、フッ素系ポリマ樹脂32をスピンコートによって試料の全面に塗布する(工程(o)参照)。この場合、フッ素系ポリマ樹脂32は、バッファ8と同じ厚みを有する。
図10を参照して、工程(o)の後、マスク34を用いてAuをフッ素系ポリマ樹脂32の一部分321上に蒸着する(工程(p)参照)。これによって、Au薄膜33がフッ素系ポリマ樹脂32の一部分321上に形成される(工程(q)参照)。
その後、フォトリソグラフィを用いてAu薄膜33をパターンニングし、バッファ8に接する電極13,14を形成する。これによって、光導波路スイッチ10が完成する(工程(r)参照)。
なお、上述した一部分21,24は、クラッド3を構成する。
また、光導波路スイッチ10は、上述したように、全工程をウエットエッチングによって行なうことによって作製されるので、光導波路スイッチ10を短時間で作製できる。
図12は、図1および図2に示す光導波路スイッチ10の動作を説明するための模式図である。図12の(a)は、電圧が電極13,14に印加されていない場合を示し、図12の(b)は、電圧が電極13,14に印加されている場合を示す。
図12の(a)を参照して、電圧が電極13,14に印加されていない場合、コア4に入射した導波光は、コア4中を伝搬し、基板1の面内方向DR2において両側にコア6,7が形成されているコア4の領域に到達すると、コア6,7の屈折率がコア4の屈折率よりも大きいため、基板1の面内方向DR2に遷移し、コア6,7中を伝搬する。
その後、コア6,7中を伝搬する2つの導波光は、方向性結合相互作用領域のクラッド5に接して配置されたコア6,7の領域に達すると、相互作用する。これは、方向性結合相互作用領域のクラッド5の屈折率がコア6,7の屈折率よりも0.002だけ小さく、かつ、方向性結合相互作用領域のクラッド5が配置された領域においてはコア6とコア7との間隔が6〜8μmと小さいからである。そして、相互作用した導波光は、たとえば、コア7中を伝搬し、コア7から外部へ出射される。
このように、方向性結合相互作用領域のクラッド5は、コア6中を伝搬する導波光とコア7中を伝搬する導波光とを相互作用させる機能を有する。したがって、方向性結合相互作用領域のクラッド5と、方向性結合相互作用領域のクラッド5に接して配置されたコア6,7の一部分とは、「相互作用領域」を構成する。
そして、この相互作用領域を通過した導波光がコア6,7のうちのいずれのコアから出射されるかは、長さ方向DR1における方向性結合相互作用領域のクラッド5の長さ(=結合長)によって決定される。すなわち、長さ方向DR1における方向性結合相互作用領域のクラッド5の長さを調整することによって、導波光をコア6から出射させることもできれば、導波光をコア7から出射させることもできる。
電圧が電極13,14に印加されていない状態で導波光がコア7から出射されるように設計された光導波路スイッチ10において、電圧が電極13,14に印加されると、方向性結合相互作用領域のクラッド5に接するコア6,7の部分の屈折率が変化し、相互作用領域における導波光の位相が変化する。その結果、導波光は、コア6から外部へ出射される。この場合、+7.9Vの電圧が電極13に印加され、−7.9Vの電圧が電極14に印加される。
このように、2つの電極13,14に絶対値が同じである逆極性の電圧を印加することによって、電極13,14に印加する電圧の絶対値を低下させることができ、消費電力を低減できる。
上述したように、光導波路スイッチ10においては、方向性結合相互作用領域のクラッド5に接して配置されたコア6,7の一部分(=相互作用領域)への電圧の印加/不印加を制御することによって、導波光を出射するコアを切換えることができる。
なお、光導波路スイッチ10においては、コア6,7のテーパ構造の部分の長さは、コア4の長さと同じに設定されてもよい。
光導波路スイッチ10は、コア4と異なる材料からなるコア6,7を基板1の面内方向DR2においてコア4の両側に配置した構造を有するので、光導波路スイッチ10においては、導波光を基板1の面内方向DR2に遷移させることができる。
その結果、基板1の法線方向における電極2と方向性結合相互作用領域のクラッド5およびコア6,7との距離を従来の7〜8μmから3〜4μmに短くすることができた。したがって、電極2と電極13,14との距離を従来よりも短くでき、電極13,14に印加する電圧を従来の2分の1に低減できた。
また、光導波路スイッチ10は、コア4とコア6,7との接触をテーパ構造によって実現した。その結果、Y型分岐を用いずに導波光を基板1の面内方向DR2へ遷移させることができ、導波光をコア4からコア6,7へ分岐させることができる。
従来の光導波路スイッチにおいては、Y型分岐を用いて導波光を2つの導波路へ分岐していたため、分岐された2つの導波光を相互作用させる領域の長さが5mmと長くなっていた。
しかし、この発明の実施の形態による光導波路スイッチ10においては、上述したように、Y型分岐を用いずにテーパ構造によってコア4とコア6,7との接触を実現し、導波光をコア4からコア6,7へ分岐するようにしたので、相互作用領域の長さ(=方向性結合相互作用領域のクラッド5の長さ)を1.5mmまで短くできた。その結果、光導波路スイッチ10の全長を短くできた。
したがって、この発明によれば、光導波路スイッチ10の駆動電圧を低減でき、かつ、光導波路スイッチ10の全長を短くできる。
さらに、光導波路スイッチ10は、リング型光スイッチに比べ、温度依存性が小さいと言う特徴を有する。すなわち、光導波路スイッチ10は、温度が変化しても、安定した光スイッチング特性を得ることができる。
光導波路スイッチ10の全長を短くできる結果、パーソナルコンピュータの内部における光回路用のディジタル光スイッチとして光導波路スイッチ10を実用化できる。
また、光導波路スイッチ10の熱安定性が良い結果、光導波路スイッチ10を用いた実用的なデバイスを容易に作製できる。
さらに、光導波路スイッチ10をウエットエッチングによって作製できるので、短時間で光導波路スイッチ10を製造できる。また、材料自身も安価であるため、光導波路スイッチ10の製造コストを低減できる。
さらに、光導波路スイッチ10は、方向結合性の素子であるため、マッハツェンダ型の変調素子に対して次の優位性を有する。光導波路スイッチ10においては、印加電気信号に応じて光信号が出力されるので、変調の線形性が高い。また、光導波路スイッチ10では、電極13,14への電圧のオン/オフによって出力光を2ポート(コア6またはコア7)から出力できる。マッハツェンダ型の変調素子において、電圧のオン/オフによって出力光が出力されたり、出力されなかったりする。
図13は、図1および図2に示す光導波路スイッチ10の光ファイバーとの接続方法を示す概念図である。
図13を参照して、光導波路スイッチ10を光回路に用いる場合、光導波路スイッチ10を光ファイバーと接続する必要がある。光導波路スイッチ10のコア4は、1.5の屈折率を有するため、コア4と光ファイバー40とを直接接続する。
一方、コア6,7は、1.632の屈折率を有するため、コア6,7を光ファイバーと直接接続すると、その接続部における光損失が大きくなる。
そこで、コア6,7のコア4と接する部分と反対側にテーパ構造を有するゾルゲルガラスからなるコア50を形成し、コア4,50に接するようにコア6,7を形成する。このコア50は、コア4と同じ屈折率を有する。そして、コア50を光ファイバー60と接続する。コア6,7とコア50との界面は、テーパ構造になっているため、コア6,7とコア50との界面における光損失は、低減される。また、コア50は、1.5の屈折率を有するため、コア50と光ファイバー60とを直接接続しても光損失は、低減される。
上述した方法によって光導波路スイッチ10の両端に光ファイバー40,60を接続することによって、光導波路スイッチ10を光回路における光スイッチとして用いることができる。
図14は、この発明の実施の形態による他の光導波路スイッチの斜視図である。この発明の実施の形態による光導波路スイッチは、図14に示す光導波路スイッチであってもよい。
図14を参照して、光導波路スイッチ10Aは、図1および図2に示す光導波路スイッチ10に上部クラッド70を追加したものであり、その他は、光導波路スイッチ10と同じである。
上部クラッド70は、側面がコア4の光入射側の端面に一致するようにクラッド3およびコア4に接してクラッド3およびコア4上に形成される。そして、上部クラッド70は、クラッド3と同じ材料からなり、クラッド3と同じ屈折率を有する。また、上部クラッド70は、3〜4μmの厚みを有する。
図15および図16は、図14に示す光導波路スイッチ10Aの製造方法を説明するための一部の工程図である。
図14に示す光導波路スイッチ10Aは、上述した工程(a)〜工程(r)の工程(i)と工程(j)との間に図15および図16に示す工程(i1)〜(i3)を追加した工程に従って製造される。
図15を参照して、光導波路スイッチ10Aの製造が開始されると、上述した工程(a)〜工程(n)が順次実行される。そして、工程(n)の後、MAPTMSとZrPOとのモル比MAPTMS/ZrPOを95%/5%に設定したゾルゲルシリカ溶液を作製し、その作製したゾルゲルシリカ溶液をスピンコートによって試料の全面に塗布する。この場合、塗布したゾルゲルシリカ溶液の厚みは、3〜4μmである。
そして、80℃の温度で10分間、ゾルゲルシリカ溶液をソフトベーキングしてゾルゲルガラス34を形成する(工程(i1)参照)。
その後、i線(波長=365nm)からなるUV光をマスク35を介してゾルゲルシリカ34に照射する。この場合、UV光の照射強度は、11mW/cmであり、照射時間は、10分間である。これによって、ゾルゲルシリカ34のうちの一部分341にUV光が照射される(工程(i2)参照)。
図16を参照して、工程(i2)の後、ゾルゲルシリカ34のうちの一部分341をウエットエッチングによって除去し、上部クラッド70を形成する(工程(i3)参照)。
なお、ウエットエッチングは、試料をイソプロピルアルコール中に30秒〜1分の間、浸漬することによって行なわれる。そして、工程(i3)の後、150℃の温度で1時間のハードベーキングが行なわれる。
その後、上述した工程(j)〜工程(r)が順次実行され、光導波路スイッチ10Aが完成する。
光導波路スイッチ10Aは、光導波路スイッチ10に加え、光ファイバー40をコア4に接続するときの光損失を更に減少できるという効果を有する。
上記においては、コア4は、MAPTMSを主成分とするゾルゲルガラスからなると説明したが、この発明の実施の形態においては、これに限らず、コア4は、MAPTMS以外のゾルゲル材料を主成分とするゾルゲル材料からなっていてもよく、方向性結合相互作用領域のクラッド5およびコア6,7は、PMMAをホストポリマとする電気光学ポリマ以外の電気光学ポリマからなっていてもよい。
なお、この発明の実施の形態においては、コア4は、「第1のコア」を構成し、コア6は、「第2のコア」を構成し、コア7は、「第3のコア」を構成する。
また、クラッド3は、「第1のクラッド」を構成し、方向性結合相互作用領域のクラッド5は、「第2のクラッド」を構成する。
さらに、この発明の実施の形態においては、電極2は、「底部電極」を構成し、電極13は、「第1の上部電極」を構成し、電極14は、「第2の上部電極」を構成する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、駆動電圧を低くし、かつ、全長を短くすることが可能な光導波路スイッチに適用される。
3 クラッド、4〜7 コア、10 光導波路スイッチ、13,14 電極。

Claims (6)

  1. 基板と、
    前記基板の一主面に形成された底部電極と、
    前記底部電極上に形成され、第1の屈折率を有するゾルゲルガラスからなる第1のクラッドと、
    前記第1のクラッド中に配置され、前記第1の屈折率よりも大きい第2の屈折率を有するゾルゲルガラスからなる第1のコアと、
    前記第1のクラッド中に配置されるとともに、一部が前記基板の面内方向において前記第1のコアの第1の側面に接して形成され、前記第2の屈折率よりも大きい第3の屈折率を有する電気光学ポリマからなる第2のコアと、
    前記第1のクラッド中に配置されるとともに、一部が前記基板の面内方向において前記第1のコアの前記第1の側面に対向する第2の側面に接して形成され、前記第3の屈折率を有する電気光学ポリマからなる第3のコアと、
    前記第1のクラッド中に配置されるとともに、導波光の進行方向における前記第1のコアの端部と前記第2および第3のコアの前記基板の面内方向における一部の側面とに接して形成され、前記第2のコア中を伝搬する導波光と前記第3のコア中を伝搬する導波光とを相互作用させる第2のクラッドと、
    前記基板の法線方向において、前記第2のコアに対向して前記第2のコアの上側に配置された第1の上部電極と、
    前記基板の法線方向において、前記第3のコアに対向して前記第3のコアの上側に配置された第2の上部電極とを備え、
    前記第2のコアと前記第1のコアとの接触面と反対側の前記第2のコアの側面は、前記導波光の進行方向に対して前記第2のコアの幅が広くなるテーパ構造になっており、
    前記第3のコアと前記第1のコアとの接触面と反対側の前記第3のコアの側面は、前記導波光の進行方向に対して前記第3のコアの幅が広くなるテーパ構造になっており、
    前記第2および第3のコアの前記テーパ構造からなる部分は、前記導波光の進行方向に対して屈折率が連続的に変化している、光導波路スイッチ。
  2. 前記第2のクラッドは、前記第2の屈折率よりも大きく、かつ、前記第3の屈折率よりも小さい第4の屈折率を有する電気光学ポリマからなる、請求項1に記載の光導波路スイッチ。
  3. 前記第3の屈折率と前記第4の屈折率との差は、0.001〜0.002である、請求項2に記載の光導波路スイッチ。
  4. 前記第1の上部電極は、前記第2のコアのうち、前記第2のクラッドと接触する第1の部分にのみ対向して前記第1の部分の上側に形成され、
    前記第2の上部電極は、前記第3のコアのうち、前記第2のクラッドと接触する第2の部分にのみ対向して前記第2の部分の上側に形成される、請求項1に記載の光導波路スイッチ。
  5. 前記第1の上部電極は、前記第2の上部電極に印加される電圧と逆極性の電圧が印加される、請求項1に記載の光導波路スイッチ。
  6. 前記第2の屈折率を有するとともに、前記第1のコアの光入射側において、前記第1のコアおよび前記第1のクラッドに接して前記第1のコアおよび前記第1のクラッド上に配置された上部クラッドをさらに備える、請求項1に記載の光導波路スイッチ。
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