JP5134538B2 - 繊維ウェブのための澱粉ベース充填材および塗工顔料の組成およびそれを製造するための方法 - Google Patents

繊維ウェブのための澱粉ベース充填材および塗工顔料の組成およびそれを製造するための方法 Download PDF

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Description

本発明は、請求項1の前提部分に従う、澱粉ベース充填材および塗工顔料の組成に関するものである。
そのような方法においては、澱粉ベースの初期材料または対応する有機ポリマーは、最適な精製技術を使用して、望ましい粒子径に、乾燥段階で精製される。
本発明は、また、請求項10に従う、充填材および塗工顔料の組成に関するものである。
紙の製造において、異なる顔料が、紙の輝度および不透明度を改善するために、伝統的に使用されている。一般的に、これらの顔料は無機物であり、それらの密度は約2.1−5.6kg/dmであった。しかしながら、その密度がそれぞれ1.1および1.05である尿素ホルマリン樹脂顔料およびポリスチレン顔料のような有機顔料も、長い間使用されていた。しかしながら、これらの有機材料にはある問題があった。そのため、ポリスチレン顔料は、溶融せずにペーパミルの乾燥セクションにおける熱に耐えることができず、UF顔料は、簡単に分解して、ポルマリンを排出する。
顔料が紙の充填材として使用される場合、水分が紙すなわち顔料に保持された状態から除かれるとき、繊維のネットワークにおいて顔料を保持することは、常に、問題となっている。密度の大きな相違が保持力を弱め、いくつかの補助的な助剤の添加によってその影響を弱めなければならない。その結果、その密度が、紙の繊維または水分の密度すなわち約1000kg/mに近い、顔料が、紙を作るとき常に好ましい。
長年の間、高い光分散係数および高い輝度を有する顔料を生成する試みがなされてきた。さらにまた、インクジェットプリンタの使用が、顔料に、完全に新しい機能を与えていた。これらの装置において、絵または文章は数ピコリットルの液滴から生成されている。ここで、顔料または繊維が着色顔料の溶媒を吸着して、液滴の着色顔料が拡散が起こるように広がらないことが効果的である。特に、この技術は、顔料を塗工する紙に対し適用されている。
澱粉ベースの初期材料から多孔性の粒子を製造する方法は、我々の前回の出願(特許文献1参照)において、記載されている。この方法において、澱粉ベースの材料が、まず第1に、有機溶媒または有機溶媒の混合物および例えば水などの非溶液に溶解し、次に、それらの混合物から澱粉成分が溶液を非溶媒で希釈することによって析出される、2段階の方法を使用して、粒子が準備される。
この方法は、基本的に丸く多孔性の粒子を生成する。これらの技術は、紙に対する充填材および顔料として好適である。派生物は熱可塑性樹脂(Tgが一般的に約150−160℃である)であり、とりわけカレンダ加工の段階中、粒子がモールドに耐え、それが紙に光沢を与えるため、効果的である。エステル化(例えばアセチル化)は、天然の澱粉と比べて、生成物の熱的安定性を改善する。これは、特に、生成物が高温で顔料として使用されるときに、効果的である。
FI特許出願20040741号
本発明の目的は、多孔性の澱粉派生物粒子の生産に対する別の解法を生み出すことにある。
本発明は、固体の澱粉ベース初期材料が冷却され、次に、ジェット型精製機において、望ましい細かさに生成されるという思想に基づいている。このプロセスは、狭い粒子径分布および多孔性の表面構造を有するとともに、大変良好な光学的特性を有する粒子を生成する。これらの粒子は、塗工および紙の充填のために使用することができる。望むならば、有機粒子は無機粒子とともに精製される。
上述したところの結果として、紙またはボール紙を含む繊維状ウェブを塗工または充填するために使用される顔料を生成し、その顔料は、表面構造が多孔性であり、その多孔性が低温、特に、供給原料としては、温度−50...−195℃において、生成物をジェット精製することによって得られる有機ポリマーを含んでいる。
より一般的には、本発明に係る方法は、主に、請求項1の特徴部分に記載された構成によって特徴付けられている。
次に、本発明に係る生成物は、請求項10の特徴部分に記載された構成によって特徴付けられている。
かなりの効果が本発明により達成される。本発明に係る解法は、また、簡単に蒸発する有機溶媒中に溶解しない材料に対して好適である。その結果、高い置換度を有する派生物よりもかなり手頃な値段ではあるが、公知の技術において、それが水および有機溶媒にほとんど溶けないため、顔料に対する原料(溶解/析出技術)として好適でないと考えられていた、澱粉ポリマー(例えば、アセチル、DS=1)を初期材料として使用することができる。
本発明の他の好ましい実施例によれば、1から3の置換度を有し、ジェット精製を使用して、約1から約100μmの粒子径に精製された澱粉アセテートを準備する。その生成物は最初析出によって精製されるが、予期されない効果の変化が、本発明によると、ジェット精製を大変に冷たい材料を使用して実行した際に、観察されている。
澱粉派生物例えば澱粉アセテートの生産プロセスの延長として精製を実行することができる。
本発明に係る適用例の一つにおいて、準備されるべきペーストの組成に対して、望ましい澱粉アセテート/ミネラル顔料比、例えば、カルシウム炭酸塩/澱粉アセテート比を選択することができる。この方法を適用できる範囲は、澱粉原料の精製における向き組成が、酢酸ナトリウムのような水に溶解する塩であるという事実によって、実証されている。
澱粉加工会社と紙生産業との両者が、その可燃性、明るさおよび良好な技術的特性のため、有機、特に、澱粉ベース顔料に大きな興味を持つべきである。
以下、本発明は、図面および詳細な説明を参照して、より詳細に検討される。
本発明によれば、実行できる予備精製の後、固体の澱粉ベース初期材料は、ジェット精製により、望ましい粒子径に精製される。これにより、初期の材料は、圧縮空気により高速度に加速され、反対方向に回転する固体の壁、または、反対方向に向く近似の顔料スプレー、に向かって追突する。このジェット精製方法は、約1から約100μmの範囲の平均粒子径を生成する。
一例を上述したような生成のための前提条件は、材料が固体であること、すなわち、温度が少なくともガラス遷移温度(Tg)以下であること、がある。本発明によれば、精製温度を下げるほど、本発明で取り扱う有機ポリマー材料がより脆くなることがわかった。精製は、紙(およびボール紙および近似の繊維ウェブ)の生産のために最適な、完全に新しい顔料を生産する。通常、顔料の密度は約1.5であり、平均粒子径は14−40μmである。粒子は、全ての粒子の75%が全ての粒子の平均粒子径の最大で約2倍の直径を有することを意味する、狭い粒子径分布を有する。
供給原料は、無水分または基本的に無水分である(水/水分量が、最適には2重量%未満、特に1重量%未満である)。
図1は本発明で使用する装置の適用例の一例を示している。そこを通って澱粉派生物のような供給原料が冷却された供給容器2に供給される、振動フィーダー1が存在している。本発明によれば、供給原料は低温に、すなわち、室温以下の温度に、冷却される。最適には、処理すべき材料の温度は、精製プロセルの全体を通して低く維持される。供給原料は、例えば、少なくとも−50℃、最適には少なくとも−100℃、特に少なくとも−120℃および好適には少なくとも−150℃に冷却され、その後、ジェット型精製機4において精製される。一実施例では、供給原料は基本的に液体窒素の温度(約−190...−195℃)に冷却される。
最適には、ジェット精製のために用いる精製ガス(例えば空気またはガス状の窒素)は、別々に冷却される。最適には、ガスは、供給原料の温度あるいは冷却剤の温度に対応する温度に冷却される。
本発明の実施例において、液体窒素(温度約−190℃)は、材料およびジェットの圧縮空気を冷却するための冷却剤として使用された。もちろん、ドライアイスのような他の冷却剤も冷却するために使用することができる。圧縮空気の圧力は、一般的に、約1.5−10barである。
供給速度は、材料および装置によって変えるが、一般的には約10−10,000g/min、特に約50−1000g/minとすることができる。
低温のため、精製を室温で行ったときよりもより細かい粒子径が、精製をジェットミルで行った時に生成される。SEM写真は、澱粉粒子が光の散乱に有利な細かい構造(穴、気孔、微小粒子)を有していることを示しており、その構造の粒度は明らかに1000nm未満であり、部分的に、紙塗工部のかなり高いISO輝度を示している。最初に、材料のボタン輝度は85であり、精製後は87.8であった。
澱粉アセテートが低温で精製されると、その細かい構造/多孔率は維持され、SEM写真によると、それは増加しているようにも見え、この点は冷却せずに生成物を精製したときと異なっている。
本発明は、低温ジェットミル精製に対する澱粉アセテートの好適性を記載しているが、原則として、物理特性が顔料原料に要求される範囲に適合する他の(有機)ポリマーを精製するために、このプロセスを使用することができる。特に、セルロース、澱粉またはキチンに基づくポリマーのような多糖ベースのポリマーが精製される。これらの例は、セルロースのエステル、キチン(例えばセルロース・アセテート)および澱粉派生物であり、最後に記載したものが特に好ましい。
従って、本発明において初期材料として使用される澱粉ベースの構成要素は、例えば、「機能性」澱粉派生物である。これは、この生成物が澱粉から化学反応によって生成されること、および、そのアンヒドログルコースのユニットの少なくとも部分が水酸基を変更したグループを含むこと、を意味している。通常、澱粉派生物は、天然澱粉、加水分解澱粉、酸化澱粉、架橋澱粉またはゼラチン化澱粉から準備された澱粉エステルである。澱粉エーテルは、他の好適な初期材料グループを形成する。派生物は、澱粉エステル/エーテル、または、2以上の澱粉派生物の混合物である。
澱粉は、同様に、そのアミロース量が0−100%でアミロペクチン量が100−0%のいかなる天然澱粉にも基づくことができる。従って、澱粉は、大麦、じゃがいも、小麦、麦、エンドウ豆、トウモロコシ、タピオカ、サゴ、米あるいは類似の塊茎野菜およびシリアル穀類から調達できる。
エステルから調達した澱粉ベースの構成要素の使用は、好適であることがわかっており、そのうちの一つは、澱粉および1つあるいはいくつかの脂肪族のC2−24カルボキシル酸から形成される。この場合、このようなエステルのカルボキシル酸構成要素は、酢酸、プロピオン酸、または、酪酸、または、それらの混合物のような低級アルカン酸から得られる。好ましい実施例によると、澱粉構成要素は、その置換度が0.5−3、好ましくは1.5−3、最も好ましくは2−3の、エステル化された澱粉、最も好ましくは酢酸澱粉である。澱粉エステルの置換度は、生成物が基本的にその方法で使用される沈殿剤に不溶性となるように選択される。
澱粉エステルのガラス遷移点が望ましい応用例にとって十分高い場合は、カルボキシル酸構成要素は、原則的に、天然飽和または不飽和脂肪酸からも調達することができる。これらの例は、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、および、それらの混合物である。エステルは、また、長連鎖および短連鎖の両者のカルボキシル酸構成要素を含むことができる。これらの例は、アセテートおよびステアレートの混合エステルである。酸に加えて、対応する無水酸、および、酸塩化物、対応する反応性酸派生物も、それ自体公知の方法でエステルを形成するために使用することができる。
澱粉の脂肪酸エステルの生産は、例えば、以下の業界誌"Wolff, I.A., Olds, D.W. and Hilbert, G.E., The acylation of Corn Starch, Amylose and Amylopectin, J. Amer. Chem. Soc. 73 (1952) 346-349 or Gros, A.T. and Feuge, R.O., Properties of Fatty Acid Esters of Amylose, J. Amer. Oil Chemists'Soc 39 (1962) 19-24"に記載されているように行うことができる。
澱粉アセテートのような低級エステル派生物は、触媒の存在のもと、エステルグループ例えば無水酢酸に対応する無水酸と澱粉とを反応させることによって準備される。例えば、50%水素化ナトリウムが触媒として使用される。加えて、業界誌に記載された、アセテートを製造する他の公知の方法は、澱粉アセテートの生産に好適である。無水酢酸の量、触媒として使用されるアルカリの量、および、反応時間を変化させることにより、異なる置換度を有する澱粉アセテートを生産することができる。澱粉アセテートは、例えば、FI特許107386号またはUS特許5,667,803号の方法により、または、澱粉のアセチル化で一般的に使用される他の方法により、生産することができる。
それらのトランスグリコシル化した生成物を形成することによって、澱粉エステルの特性を好ましく変更することができる。
他の好ましい実施例によれば、澱粉構成要素は、ヒドロキシアルキル澱粉のエステルである。この場合、そのモル置換度が最大で2、好ましくは最大で1、より好ましくは最大で0.1−0.8であり、置換度が少なくとも1、最適には少なくとも2、好ましくは2.5−3である、ヒドロキシプロピル澱粉のエステルがより好ましい。
本発明において、ガラス遷移温度が、少なくとも+60℃、最適には少なくとも80℃、好ましくは少なくとも100℃、特に約150−160℃またはそれ以上である澱粉ポリマーのような、有機ポリマーが選択される。ガラス点を選択するための初期条件の1つは、顔料または充填材がそれらの好ましい光散乱光学特性を失うことを避けるために、顔料または充填材の製造および動作温度だけでなく、最終生成物の製造プロセスの温度が、単に瞬間の場合は除いて、生成物のガラス遷移温度を超えないことである。
ポリマー鎖は、少なくとも10のグルコース単位とグルコース単位当たり少なくとも1つのアセチル基とを備えている。好ましい実施例によると、ポリマー鎖は、100−150のグルコース単位とグルコース単位当たり2−3のアセチル基を備えている。他の好ましい実施例によると、澱粉体が、溶液から球状粒子への分離が自発的に起こるような方法で、分割される。澱粉ポリマーのモル重量の分布は広くできる。好ましい実施例によれば、澱粉ポリマーの多分散性の指標は、1.5−2.0である。
澱粉が製造中にゼラチン化しないため、澱粉粒子の自然の粒子径が維持される、いわゆるスラリー方法は、また、低い置換度(DS≦1)を有する派生物の生成物に対して用いられる。生成は、生産工程の延長として実行される。アセテートも、変更される(ヒドロキシアルキル化、トランスグリコシル化、加水分解、架橋)。
好ましい実施例によると、本発明で用いられる技術は、液体窒素で冷却されたジェットミルを使用して、その置換度が好ましくは1<DS≦3の範囲である澱粉アセテートを、最大でも<5μm(生成物の90%)の粒子径に精製するために使用される。この場合、紙の輝度および不透明度を改善する材料は、充填材および顔料の両者として好適である。
1<DS≦3の置換度の範囲内では、澱粉アセテート、モル重量および澱粉品質によって、そのガラス遷移温度が155−165℃の範囲にある、熱可塑性、不水溶性および生分解性のポリマーである。
SEM写真によると、高い置換度において、澱粉アセテートは、生成物を乾燥するために用いる技術によって、その比表面積が4.8−10.5m/gである幾分多孔性の材料である。
紙の塗工または充填のために必要であるミネラル粒子および澱粉構成要素(あるいは近似の有機構成要素)は、望ましい粒子径に同時に精製される。この応用例では、無水分の澱粉粒子(初期段階で平均粒子径90μm)は、より高い硬度および密度を有するミネラル粒子または塩の結晶と衝突し、それにより、これらの互いの衝突が粒子径の減少に至る。澱粉ポリマーの物理化学特性(ガラス遷移温度+160℃および屈折率1.47)に基づき、カレンダー加工中の塗工あるいは充填紙の光学特性を改善するものと当然に推測できる。
有機ポリマー粒子とミネラル粒子との比は、自由に変えることができる。一般的には、有機粒子の量は全粒子量の少なくとも5重量%、最も好適には約10−95重量%である。実施例では、有機顔料中0−80重量%のミネラル顔料が使用された。
ミネラル粒子の例は、炭酸カルシウム、石膏、ケイ酸アルミニウム、カオリン、水酸化アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、タルク、二酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛およびそれらの混合物である。
この方法を使用して製造された生成物、および、対応する多孔性構造を有する顔料は、例えば、オフセットおよびインクジェット紙に対する顔料および充填材として使用できる。
以下の限定されない実施例により本発明を説明する。
<実施例1>
澱粉アセテート(DS2.8)の精製をテストするために使用された異なる技術
澱粉アセテートの精製を調べるために実行されたテストは、パールミル、ジェットミルおよび液体窒素ジェットミルを使用して行われた。流体ジェット精製が図1に示す装置により実行され、ここで、それが精製される前に材料(供給原料)を冷却するために必要だった時間は15分であり、テストで用いた供給原料の量は200−500gであった。供給速度は材料に従ったが、平均で、約50g/minであった。表1は精製で達成された粒子径を示す。
Figure 0005134538
表1の結果は、図1に示す構造を有する液体窒素ジェット見るが、他の方法よりも、生成物の明らかに細かい平均粒子径と最大粒子径を作り出したことを示している。SEM写真(図2および3)に基づいて、澱粉粒子の表面中および表面上の両者において、明瞭な微小孔構造が存在し、初期段階のものと比較すると、この構造は、液体窒素で冷却したジェットミルによる精製プロセス中に増加したものと思われる。室温での精製では、より閉じた微細構造(SEM)を生成した。
液体窒素で冷却したジェットミルで精製した、澱粉アセテートのISO輝度は、ボタン輝度として測定され、使用した初期材料の輝度が85の場合、87.8であった。
生成物は紙を塗工するためにも使用された。塗工重量14g/mmで塗工した紙から測定した輝度は82で不透明度は98であった。未処理の紙の輝度は62で不透明度は95であった。特許出願FI20035173号に記載された溶解/析出技術を使用して準備した、粒子径200−400nmで球状の澱粉アセテート顔料または多孔性顔料と比較して、同じ大きさの輝度および不透明度のレベルは、塗工紙の場合対応する塗工重量で達成された。
<実施例2>
方解石の存在のもとでの澱粉アセテートの精製
表2は、表1と対応する条件で澱粉アセテート(80%)および粗い方解石(SIF濃度、20%)を一緒に精製することによって製造される生成物の粒子径分布を示している。粒子径分布に基づいて、方解石は澱粉よりも幾分粗い状態で残る。しかしながら、方解石がジェットミルで精製するためにそれほど好適でないことを考慮すれば、結果は期待できるものである。
Figure 0005134538
生成物は、ミネラル顔料の一部を有機澱粉ベース生成物で置き換えることで、紙への応用において顔料として使用される。カレンダー加工工程における澱粉の熱可塑化は、とりわけ、塗工した紙の光沢を改善する。
<実施例3>
低値感度を有する澱粉アセテートの精製
表3は、粒子径に基づいて示した、液体窒素で冷却したジェットミル精製で低値感度(DS1)を有する澱粉アセテートを精製した結果を示している。結果は、平均粒子径が90μmのレベルから19μmのレベルへ減少したことを示し、このことは、精製技術がより低い置換度のものに対しても好適であることを実証している。
Figure 0005134538
これらの精製において、澱粉アセテートは、残余分がより粗い部分を備えるミネラル顔料と比較して、異なった役目を果たした。
図1は本発明の適用例として用いられる装置の正面からの基本的構造を示す。 図2は液体窒素で冷却したジェットミルを使用して精製した澱粉アセテートのSEM写真を示す。 図3は冷却をしなかったジェットミルを使用して精製した澱粉アセテートのSEM写真を示す。

Claims (7)

  1. その方法により多糖ベースの有機ポリマーを有する供給原料が所望の粒子径に精製される方法であって、繊維状ウェブに対する充填材または塗工顔料として用いられる材料の製造方法において、供給原料が少なくとも−50℃に冷却され、その後、精製がジェット型の精製機で実行されるとともに、供給原料が、そのガラス遷移温度が少なくとも+60℃あるいはそれ以上である有機ポリマーを含むことを特徴とする方法。
  2. ジェット型の精製において用いられる精製ガスが供給原料とは別々に冷却されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 精製ガスが、供給原料の温度に対応する温度に冷却されることを特徴とする請求項に記載の方法。
  4. 精製中にそのガラス遷移温度を越えない有機ポリマー材料を使用することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  5. 有機ポリマー材料がミネラル材料とともに精製されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  6. 有機ポリマー材料が、澱粉エステル、澱粉エーテル、澱粉エステル/エーテル、または、それらの混合物からなる澱粉誘導体を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  7. 置換度1から3の澱粉アセテートを含む生成物であって、繊維ウェブの準備に必要であって、澱粉アセテートとともに精製された0−80重量%の他の顔料を含む生成物を準備することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
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