JP5133299B2

JP5133299B2 - 合成樹脂製部品

Info

Publication number: JP5133299B2
Application number: JP2009132646A
Authority: JP
Inventors: 一宏小杉; 良明横島; 大輔飯島
Original assignee: Nissin Kogyo Co Ltd
Current assignee: Nissin Kogyo Co Ltd
Priority date: 2009-06-02
Filing date: 2009-06-02
Publication date: 2013-01-30
Anticipated expiration: 2029-06-02
Also published as: JP2010280232A

Description

本発明は、合成樹脂製部品に関し、詳しくは、車両用液圧マスタシリンダ等の油圧機器に供給する作動液を、貯液室から接続コネクタに接続した連結ホースを介して供給するリザーバタンクや、ホースを接続するための接続コネクタを備えたオイル容器や水の容器に関する。

車両用液圧マスタシリンダに作動液を供給する合成樹脂製のリザーバにおいて、作動液を貯留するリザーバタンクとマスタシリンダ接続部となるリザーバジョイントとが別体に形成されているものでは、リザーバタンクとリザーバジョイントとの間を連結ホースで接続している。このようなリザーバタンクでは、連結ホースを接続させるための円筒状の接続コネクタが一体に突設され、車体取付時に、リザーバタンクと連結ホースの一端部とを予め連結した状態でリザーバタンクを車体の所定位置に取り付けると共に、リザーバジョイントを液圧マスタシリンダに装着し、連結ホースの他端部をリザーバジョイントに連結していた（例えば、特許文献１参照。）。

特開２００５−３１９８２５号公報

上述のリザーバタンクでは、接続コネクタの基部側に負荷が掛かることから、基端部に大径部を設け厚肉にしていたが、リザーバタンクを合成樹脂で形成していることから、大径部にボイドが発生し易かった。

そこで本発明は、接続コネクタの基部側の剛性を保ちながら成形時に基部側にボイドが発生することを抑制できる合成樹脂製部品を提供することを目的としている。

上記目的を達成するため、本発明は、合成樹脂製部品の本体の側壁に、該本体と油圧機器とを連通させる連結ホースを接続させるための円筒状の接続コネクタを一体に突出させると共に、該接続コネクタの基部に厚肉の大径部を備えた合成樹脂製部品において、前記大径部の周方向の少なくとも一部に小径部を形成し、該小径部内に該小径部の基端側面と先端側面とを繋ぐリブを設けたことを特徴とし、前記リブは、少なくとも２本設けられ、２本のリブは、先端側が前記先端側面で接続し、該接続した点を頂点とする三角部を形成すると好適である。

本発明の合成樹脂製部品によれば、大径部の周方向の少なくとも一部に小径部を設けたことにより、大径部の肉抜きをすることができ、リザーバタンクの成形時に、大径部にボイドが発生することを防止できる。さらに、小径部内に該小径部の基端側面と先端側面とを繋ぐリブを設けたことにより、大径部の剛性を確保することができる。

また、小径部に２本のリブを設け、該２本のリブの先端側を前記先端側面で接続させ、該接続した点を頂点とする三角部を形成することにより、大径部の強度の向上を図ることができると共に、三角部を連結ホースの接続方向を決めるための目印として利用することができる。

本発明の一形態例を示すリザーバタンクの要部断面図である。図１のII-II断面図である。図２のIII-III断面図である。リザーバタンクを連結ホースを介してリザーバジョイントに接続した状態を示す平面図である。

本形態例は、本発明を車両用液圧マスタシリンダに作動液を供給するリザーバタンク（合成樹脂製部品）に適用したもので、リザーバタンク１は、合成樹脂の射出成形によってそれぞれ成形した下部半体２と上部半体３とを組み合わせて形成されている。下部半体２の両側壁には一対の車体取付片２ａが一体形成され、上部半体３に形成された上部開口にはキャップ４が被着される。下部半体２の内部は、隔壁２ｂによって二つの貯液室２ｃが画成され、下部半体２の後壁底部外面には２本の連結ホース５，５をそれぞれ接続するための接続コネクタ６，６が各貯液室２ｃに対応するように設けられている。また、各接続コネクタ６の基端側から貯液室２ｃ内の上方に向かって内部連通管６ａがそれぞれ延設されている。各連結ホース５は、車体内での取り回しを考慮して、所定の湾曲部を備えたもので、一端が接続コネクタ６に、他端が液圧マスタシリンダ７に装着されるリザーバジョイント８にそれぞれ接続されている。

接続コネクタ６は、基端側に厚肉の大径部６ｂが設けられると共に、内面が開口端側に向けて次第に大径となる円錐形状に形成され、その軸線が水平面に対して下方に向かって傾斜させた状態で突設させている。さらに、大径部６ｂの上部側には、周方向の凹溝で形成された小径部６ｃが設けられ、該小径部６ｃ内には、該小径部６ｃの基端側面６ｄと先端側面６ｅとを繋ぐリブ６ｆ，６ｆが形成されている。リブ６ｆ，６ｆは、先端側を先端側面６ｅで接続させ、該接続した点を頂点とし、基端側面６ｄを底辺とする三角部９が形成されている。

このように、本形態例のリザーバタンク１では、接続コネクタ６の基端側に設けた大径部６ｂの上面側に、小径部６ｃを設けたことにより、大径部６ｂの肉抜きをすることができ、下部半体２の成形時に、大径部６ｂにボイドが発生することを防止できる。さらに、小径部６ｃ内に、該小径部６ｃの基端側面６ｄと先端側面６ｅとを繋ぐ２本のリブ６ｆ，６ｆを設け、また、内面が開口端側に向けて次第に大径となる円錐形状に形成され、基端側が厚肉となることから、大径部６ｂの剛性を確保することができる。また、２本のリブ６ｆ，６ｆの先端側を小径部６ｃの先端側面で接続させ、該接続した点を頂点とする三角部９を形成することにより、大径部６ｂの強度の向上を図ることができると共に、三角部９と連結ホース５に予め設けておいたマーク５ａとを合わせて接続することにより、連結ホース５の所定の湾曲部を車体内で好適に配置させることができ、リザーバタンク１の取付性を向上させることができる。

なお、上記形態例では、小径部内に２本のリブを設けているが、三角部を構成する以外のリブを設けても良い。また、連結ホースがゴムホース等の可撓性のあるホースで、連結ホースの接続に方向性がない場合では、複数のリブを突出方向に平行に形成しても良く、また、リブが１本であっても良い。さらに、小径部は大径部の上面側に設けるものに限らず、大径部のどの部分に設けても良く、大径部の全周に設けることもでき、三角径部を構成するリブの位置も任意である。また、上述の形態例では小径部を凹溝で形成したが、段状に形成することもできる。さらに、上記形態例では、２本の連結ホースを接続したリザーバタンクを例示したが、連結ホースが１本の場合でも同様である。また、本発明の樹脂製部品は、リザーバタンクに限らず、ホースを接続するための接続コネクタを備えたオイル容器や水の容器等にも適用することができる。

１…リザーバタンク、２…下部半体、２ａ…車体取付片、２ｂ…隔壁、２ｃ…貯液室、３…上部半体、４…キャップ、５…連結ホース、５ａ…マーク、６…接続コネクタ、６ａ…内部連通管、６ｂ…大径部、６ｃ…小径部、６ｄ…基端側面、６ｅ…先端側面、６ｆ…リブ、７…液圧マスタシリンダ、８…リザーバジョイント、９…三角部

Claims

合成樹脂製部品の本体の側壁に、該本体と油圧機器とを連通させる連結ホースを接続させるための円筒状の接続コネクタを一体に突出させると共に、該接続コネクタの基部に厚肉の大径部を備えた合成樹脂製部品において、前記大径部の周方向の少なくとも一部に小径部を形成し、該小径部内に該小径部の基端側面と先端側面とを繋ぐリブを設けたことを特徴とする合成樹脂製部品。
前記リブは、少なくとも２本設けられ、２本のリブは、先端側が前記先端側面で接続し、該接続した点を頂点とする三角部を形成していることを特徴とする請求項１記載の合成樹脂製部品。