JP5133003B2 - 仕切り壁 - Google Patents
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Description
ところが、透明なガラスを備えた間仕切り用のパネルは、主として間仕切り機能のみを追及しているため、透明ガラスを透して一方から他方を透視することはできるものの、その透視の状態を変化させるという機能はなく、ガラス窓からなる外壁も同様である。
そこで、透明ガラスを透しての透視状態を変化、調整するものとして、ガラス窓に調光手段としてのブラインドを設けたり、一対の透明ガラスの間にブラインドを内蔵した仕切り装置(例えば、特許文献1参照)が提案されている。
そして、その一対の透明パネルを透過する光を調光する調光手段が、一対の透明パネルのそれぞれに設けられているので、一対の調光手段によって各透明パネルを透過する光を各別に調光することにより、後に図面を参照して詳しく説明するように、仕切り壁によって仕切られたいずれの側からも、観賞物配置用空間に配置した各種物品の透視状態(見え方)の調整が自在となる。
したがって、観賞用空間に配置した物品の雰囲気を種々に変化させることができ、無味乾燥になりがちな仕切り壁に適度な刺激、心の安らぎ、癒し機能などを持たせたり、観賞物配置用空間に陳列した商品や展示品のアピール度を高めたりすることもできる。
すなわち、調光手段としてのブラインドがひとつしか設けられていない従来のものでは、ブラインドを介しての一方側からの透視エリアと他方側からの透視エリアが画一的に確定されて、透視状態の変化が大幅に規制されることになる。しかしながら、本発明では、一対の透明パネルのそれぞれにブラインドが設けられているので、各ブラインドを個別に調整することによって、後述するように、一方側からの透視エリアと他方側からの透視エリアに変化を持たせて、上述したような心の安らぎや癒し機能、さらには、商品や展示品のアピール度などを所望どおりに演出することができる。
特に、その電動式ブラインドをコンピュータにより自動的に電動操作する場合には、時間に応じて刻々と雰囲気を変えることができる。
本発明の仕切り壁1は、例えば、図1に示すように、建物内の執務室の一角に配置して、執務室内の空間を執務空間Aと休息空間Bに仕切るための間仕切り壁として使用されるもので、執務空間Aには、事務机A1などが配置され、休息空間Bには、ハイテーブルB1や自動販売機B2などが配置される。
仕切り壁1は、図2〜図5に示すように、多数の仕切りユニット2が並設されて構成され、この実施形態では、多数の仕切りユニット2が平面視でほぼ部分円形に並設されている。もちろん、多数の仕切りユニット2を平面視で直線状または直角に並設することも、楕円形に並設することも、また、それらの各種の形状を適宜組み合わせて並設することも可能である。
そして、執務空間A側の透明ガラス3および壁体5と休息空間B側の透明ガラス4が、その間に観賞物配置用空間6を形成するように一定の間隔を置いてほぼ平行に対面配置され、それらが連結枠7で互いに一体的に連結されてユニット化されている。
そして、観賞物配置用空間6の上方には、図4に示すように、観賞物配置用空間6に風の流れを形成する風流形成機構としての送風機10と観賞物配置用空間6を照明する照明装置11が、適当間隔置きに複数個設けられ、送風機10を制御する送風制御装置10aと照明装置11を制御する照明制御装置11aが、休息空間B側に配置されている。
なお、送風制御装置10aと照明制御装置11aは、執務空間A側に配置することも、執務空間Aと休息空間Bの両側に配置することも可能であり、さらに、両制御装置10a,11aは、手動操作式の制御装置であっても、コンピュータによる自動制御装置であってもよい。
そして、執務空間A側のブラインド12を制御する制御装置12a、ロールカーテン13を制御する制御装置13a、休息空間B側のブラインド14を制御する制御装置14aが、送風制御装置10aおよび照明制御装置11aと一体化されて休息空間B側に配置されている。
なお、各制御装置12a,13a,14aは、執務空間A側に配置することも、執務空間Aと休息空間Bの両側に配置することも可能であり、さらに、各制御装置12a,13a,14aは、手動操作式の制御装置であっても、コンピュータによる自動制御装置であってもよい。
(1)先の実施形態では、仕切り壁1を間仕切り壁として使用し、執務室内の空間を執務空間Aと休息空間Bに仕切った例を示したが、どのような空間に仕切るかは任意であり、例えば、執務室内の空間を2つの執務空間に仕切ることもでき、さらに、本発明の仕切り壁1を建物の外壁として使用し、建物の外部と内部を仕切ることもできる。
つぎに、仕切り壁1を建物の外壁として使用する別実施形態につき、図6〜図10を参照して説明するが、先の実施形態で説明した構成や同じ作用を有する構成については、重複説明を避けるため、同じ符号を付すことにより説明を省略し、主として先の実施形態と異なる構成について説明する。
仕切り壁1は、図7〜図10に示すように、多数の仕切りユニット2が並設されて構成され、多数の仕切りユニット2が平面視でほぼ部分円形に並設されている。仕切りユニット2は、建物の外部A側に位置する透明ガラス3と建物の内部B側に位置する透明ガラス4を備え、先の実施形態と同様、外部A側の透明ガラス3および壁体5と内部B側の透明ガラス4が、その間に観賞物配置用空間6を形成するように一定の間隔を置いてほぼ平行に対面配置され、それらが連結枠7で互いに一体的に連結されてユニット化されている。
そして、観賞物配置用空間6の上方には、送風機10や照明装置11が設けられ、送風制御装置10aと照明制御装置11aが、建物の内部B側に配置されるとともに、建物の外部A側の電動式ブラインド12は、透明ガラス3の内側(観賞物配置用空間側)に設けられ、建物の内部B側の電動式ブラインド14は、透明ガラス4の外側(室内側)に設けられて、その室内側のブラインド14よりも室内側に電動式ロールカーテン13が設けられて、各制御装置12a、13a、14aが、送風制御装置11aおよび照明制御装置12aと一体化されて内部B側に配置されている。
さらに、従来の仕切り装置では、図11の(c)に示すように、ブラインド12Aを半開にした場合、外部A側からも内部B側からも、ひとつのスリット当たりβの透視角度となって、いずれの側からも同じ透視状態となる。
しかしながら、本発明では、図11の(b)に示すように、外部A側のブラインド12を半開にし、内部B側のブラインド14を全開にすることにより、外部A側からはひとつのスリット当たりβの透視角度で商品9bなどを透視でき、かつ、βの透視角度で内部B側も透視できるのに対し、内部B側からはひとつのスリット当たりα(α>β)の透視角度で商品9bなどを透視でき、かつ、αの透視角度で外部A側をも透視可能となる。
すなわち、外部A側からの商品9bなどの透視状態(見え方)と内部B側からの商品9bなどの透視状態を各別に調整することが可能となり、さらに、両ブラインド12,14の開度を適宜設定することにより、種々の透視状態を現出することができる。
また、別実施形態で示したように、仕切り壁1を外壁として使用する場合、建物の内部Bは、特にブティックに限るものではなく、書店、喫茶店、食堂、絵画や骨董品用のギャラリーなど、各種の店舗や空間にすることができる。
したがって、観賞物配置用空間6に配置するものも、植物9aや各種の商品9bに限るものではなく、絵画や骨董品をはじめとして、各種のインテリア用品などを配置することもできる。
また、執務空間A側と外部A側の透明ガラス3については上方にのみ配置し、休息空間B側と内部B側の透明ガラス4については上下方向のほぼ全面にわたって配置した例を示したが、両ガラス3,4ともほぼ全面にわたって配置したり、両ガラス3,4とも上方にのみに配置するなど、両ガラス3,4の配置の形態については、建物の雰囲気や室内の雰囲気などに応じて適宜選択することができ、さらに、両ガラス3,4の少なくとも一部を開閉自在にして、観賞物配置用空間6内へ出入りできるように構成することもできる。
さらに、風流形成機構10の一例として送風機を示したが、観賞物配置用空間6内の空気を吸引して風の流れを形成する吸気装置を設けたり、吸気装置と送風機を併設して風流形成機構とすることもできる。
3,4 透明パネル(透明ガラス)
6 観賞物配置用空間
9a,9b 観賞物
12,14 調光手段としてのブラインド
A 執務空間または建物の外部
B 休息空間または建物の内部
Claims (6)
- 空間を仕切るための仕切り壁であって、
前記仕切り壁が、その間に観賞物配置用空間を形成するように配置された一対の透明パネルを備え、それら透明パネルを透過する光を調光する調光手段が、前記一対の透明パネルのそれぞれに設けられている仕切り壁。 - 前記調光手段がブラインドである請求項1に記載の仕切り壁。
- 前記ブラインドが電動式ブラインドであり、前記一対の透明パネルのそれぞれに設けられた一対の電動式ブラインドが、前記仕切り壁の一側方から電動操作自在に構成されている請求項2に記載の仕切り壁。
- 前記一対の透明パネルのうち、少なくとも一側方に位置する透明パネルの一部が、前記観賞物配置用空間内へ出入りできるように開閉自在に構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の仕切り壁。
- 前記仕切り壁が、建物の室内空間を仕切る間仕切り壁である請求項1〜4のいずれか1項に記載の仕切り壁。
- 前記仕切り壁が、建物の外部と内部を仕切る外壁である請求項1〜4のいずれか1項に記載の仕切り壁。
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Family Applications (1)
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