JP5132304B2 - 衝突被害軽減装置 - Google Patents

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本発明は、車両前方を走行する先行車両と衝突するおそれがあるときに、自動的にブレーキを作動させて衝突時の被害を軽減する衝突被害軽減装置に関する。
衝突被害軽減装置は、具体的には特許文献1,2に開示されているように、レーダで先行車両や停車車両などとの距離や相対速度を計測し、急接近が検出されて衝突が回避できないと判断したときにブレーキを作動させるものとしている。
特開2007−137116号公報 特開2007−216737号公報
ところで、衝突が回避できないとの判断、即ち、ブレーキを作動させるべきタイミングの判断において、先行車両に衝突するまでの衝突時間が閾値未満であるか否かを判定する手法がある。
しかしながら、ブレーキの作動タイミングを早くするために閾値を大きく設定すると、例えば、追い越し時に先行車両との車間距離が詰まったときには、それが一過性の運転状態であっても衝突時間が閾値未満となるので、車両運転者が予期しないタイミングでブレーキが作動するおそれがある。このため、現状では、車両運転者の意図を妨げないように、閾値を大きく設定することができない。
一方、車両運転者の走行中における車間距離に関する運転特性(以下、「車両運転者の運転特性」という)によっては、車間距離を空けて運転する傾向の車両運転者も存在する。従って、この場合には、むしろ閾値を大きく設定することが望ましい。
そこで、本発明は、以上のような従来の問題点に鑑み、車両運転者の運転特性に応じてブレーキの作動タイミングを切り替え、安全性を向上させた衝突被害軽減装置を提供することを目的とする。
このため、請求項1記載の衝突被害軽減装置は、車両前方を走行する先行車両までの車間距離を測定する車間距離測定手段と、前記先行車両との相対速度又はその変化率を測定する変位状態測定手段と、前記車間距離測定手段並びに前記変位状態測定手段により夫々測定された車間距離並びに相対速度若しくは変化率に基づいて、前記先行車両に衝突するまでの衝突時間を演算する衝突時間演算手段と、前記衝突時間演算手段により演算された衝突時間が所定の閾値以下となったときに、ブレーキを作動させるブレーキ作動手段と、前記衝突時間演算手段により演算された衝突時間が所定時間連続して所定値以上となったときに、所定規則に則って前記閾値を初期値から増加させる一方、前記衝突時間が前記所定値未満となったときに、前記閾値を前記初期値に戻す第1閾値可変手段と、を含んで構成されることを特徴とする。
請求項2記載の衝突被害軽減装置は、前記所定規則が、前記閾値を初期値から一定値だけ増加するものであることを特徴とする。
請求項3記載の衝突被害軽減装置は、車両前方を走行する先行車両までの車間距離を測定する車間距離測定手段と、前記先行車両との相対速度又はその変化率を測定する変位状態測定手段と、前記車間距離測定手段並びに前記変位状態測定手段により夫々測定された車間距離並びに相対速度若しくは変化率に基づいて、前記先行車両に衝突するまでの衝突時間を演算する衝突時間演算手段と、前記衝突時間演算手段により演算された衝突時間が所定の閾値以下となったときに、ブレーキを作動させるブレーキ作動手段と、前記衝突時間演算手段により演算された衝突時間が所定値以上となる条件の所定時間に亘る成立回数、又は、前記衝突時間が所定値以上となる条件が成立したときの所定時間に亘る衝突時間の平均値に応じて、前記閾値を初期値から増加させる第2閾値可変手段と、を含んで構成され、前記第2閾値可変手段は、前記成立回数が小さくなるにつれて線形特性をもって前記閾値が大きくなるように、又は、前記衝突時間の平均値が大きくなるにつれて線形特性をもって前記閾値が大きくなるように、前記閾値を増加させることを特徴とする。
請求項4記載の衝突被害軽減装置は、前記第2閾値可変手段が、前記所定時間より短い時間内に前記条件が複数回連続して成立したときには、その最後のもののみを条件成立とみなすことを特徴とする。
請求項5記載の衝突被害軽減装置は、前記第2閾値可変手段が、前記所定時間より短い時間内に前記条件が複数回連続して成立したときには、そのうち衝突時間が最小のもののみを条件成立とみなすことを特徴とする。
請求項6記載の衝突被害軽減装置は、車速を検出する車速検出手段をさらに含んで構成され、前記第1閾値可変手段又は前記第2閾値可変手段が、前記車速検出手段により検出された車速が所定速度以上となったときにのみ、前記閾値を増加させることを特徴とする。
請求項7記載の衝突被害軽減装置は、ドアが開閉されたとき又は一定時間停車したときに、前記閾値を初期値に戻すリセット手段をさらに含んで構成されることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、先行車両までの車間距離並びに相対速度若しくは変化率に基づいて、先行車両に衝突するまでの衝突時間が演算される。この衝突時間は、所定の閾値と比較され、該閾値以下になるとブレーキが作動する。そして、衝突時間が所定時間連続して所定値以上となったときに、所定規則に則って閾値を初期値から増加させる一方、衝突時間が所定値未満となったときに、閾値を初期値に戻す。このため、車両運転者の運転特性を考慮して、ブレーキを作動させる閾値を変更するので、安全性を向上させることができる。
請求項2記載の発明によれば、所定規則は、閾値を初期値から一定値だけ増加する。このため、閾値を増加させる処理を軽くできるので、処理効率の向上を図ることができる。
請求項3記載の発明によれば、先行車両までの車間距離並びに相対速度若しくは変化率に基づいて、先行車両に衝突するまでの衝突時間が演算される。この衝突時間は、所定の閾値と比較され、該閾値以下になるとブレーキが作動する。そして、衝突時間が所定値以上となる条件の所定時間に亘る成立回数、又は、前記衝突時間が所定値以上となる条件が成立したときの所定時間に亘る衝突時間の平均値に応じて、閾値を初期値から増加させる。このとき、閾値は、成立回数が小さくなるにつれて線形特性をもって大きくなるように増加、又は、衝突時間の平均値が大きくなるにつれて線形特性をもって大きくなるように増加される。このため、車両運転者の運転特性を考慮して、ブレーキを作動させる閾値を増加させるので、安全性を向上させることができる。なお、平均値は、相加平均又は相乗平均で演算するとよい。
請求項4又は請求項6記載の発明によれば、所定時間より短い時間内に所定の条件が複数回連続して成立したときには、その最後のもののみを条件成立とみなし、又は、そのうち衝突時間が最小のもののみを条件成立とみなす。このため、複数の連続した条件成立を1つの条件成立とみなすので、例えば、ノイズが重畳したとしても、不適切な処理が成されることを防止できる。
請求項6記載の発明によれば、車速が所定速度以上となったときにのみ、閾値を増加させる処理を開始する。このため、交差点や渋滞などの低速走行中や停止中の状態を処理から除外することができる。
請求項7記載の発明によれば、ドアが開閉されたとき又は一定時間停車したときは、閾値をリセットする。これは、車両運転者が交代した可能性があるか否かの判定である。このため、閾値をエンジン始動時の初期値に戻すので、他人の運転特性に適合した閾値でブレーキが作動することを防止できる。
以下、添付された図面を参照して本発明を詳述する。
図1は、本発明に係る衝突被害軽減装置を備えた車両の全体構成を示す。
衝突被害軽減装置は、車両前方を走行する先行車両までの車間距離を測定する車間距離レーダ10と、コンピュータを内蔵した電子制御ユニット(以下、「ECU」という)20と、を含んで構成される。車間距離レーダ10は、車間距離測定手段及び変位状態測定手段として機能すべく、悪天候や汚れなどの環境要因の影響を受け難いミリ波レーダからなり、先行車両までの車間距離Lや相対速度Vを測定する。また、ECU20には、エンジンの各種制御を行うエンジンECU30から少なくとも車速Vが入力される。本実施形態では、エンジンECU30が車速検出手段として機能する。そして、ECU20は、ROM(Read Only Memory)などに記憶された制御プログラムを実行することで、車間距離レーダ10及びエンジンECU30からの各種信号に基づいて、車両運転者の運転特性に応じたブレーキを作動させるための閾値を設定すると共に、エンジンECU30に対してトルクカット指令を適宜出力し、サービスブレーキなどを電子制御するブレーキECU40に対してブレーキ作動指令を適宜出力する。なお、これら車間距離レーダ10、ECU20、エンジンECU30及びブレーキECU40は、夫々CAN(Controller Area Network)でつながっている。
ここで、ECU20が制御プログラムを実行することで、衝突時間演算手段、ブレーキ作動手段、第1閾値可変手段、第2閾値可変手段及びリセット手段が夫々具現化される。
図2は、車両走行中に、ECU20において繰り返し実行される制御プログラムの第1の処理内容を示す。
ステップ1(図では「S1」と略記する。以下同様)では、現在の時刻bを保存すると共に、車間距離レーダ10から車両前方を走行する先行車両までの車間距離L[m]、相対速度V[m/s]を読み込む。なお、このステップ1の段階で、ブレーキを作動させるべきか否かを判定するための閾値t[s]には、初期値t[s](例えば、0.8[s])が設定される。
ステップ2では、例えば、t=L/Vという演算式を用いて、車間距離L及び相対速度Vから、先行車両に衝突するまでの衝突時間t[s]を演算する。
ステップ3では、衝突時間tが所定値α未満であるか否かを判定する。ここで、所定値αは、車両運転者の運転特性が先行車両との車間距離を詰める傾向であるか否かを判定するための判定値であって、実験値などから適宜設定される(例えば、2.4[s])。そして、衝突時間tが所定値α未満であれば、車両運転者の運転特性が先行車両との車間距離を詰める傾向であると判定してステップ4へと進む一方(Yes)、それ以外であれば、先行車両との車間距離を空ける傾向であると判定してステップ10へと進む(No)。
ステップ4では、車両運転者の運転特性が先行車両との車間距離を詰める傾向であると判定したときの時刻bを保存する。ここで、既に時刻bが保存されている場合には、最新の時刻bに更新する。
ステップ5では、保存した時刻bから所定時間β経過したか否かを判定する。ここで、所定時間β(例えば、20[min])は、車両運転者の運転特性を時間経過から判定するための判定値である。即ち、車両運転者の運転特性が先行車両との車間距離を空ける傾向である場合には、時刻bは更新されないので所定時間β経過し、車両運転者の運転特性が先行車両との車間距離を詰める傾向である場合又は後述のステップ10において車両運転者が交代した可能性があると判定した場合には、時刻bは随時更新されるので所定時間β経過しない。そして、時刻bから所定時間β経過すればステップ6へと進む一方(Yes)、それ以外であればステップ7へと進む(No)。
ステップ6では、閾値tを、設定値t[s]に更新する。ここで、設定値tは、車両運転者の運転特性が先行車両との車間距離を空ける傾向であるため、所定規則に則って初期値tから増加させた値とされる。ここで、所定規則は、閾値tを初期値tから一定値(例えば、0.8[s])だけ増加する(例えば、1.6[s])。なお、設定値tは、ステップ3の判定を実行するために、所定値α未満である(初期値t≦設定値t≦所定値α)。
ステップ7では、閾値tを、初期値tに更新する。
ステップ8では、衝突時間tが更新した閾値t以下であるか否かを判定する。ここで、この衝突時間tの演算には、従来と同様に、先行車両との車間距離の他、停止車両や落下部などの障害物との距離も演算パラメータに含まれる(以下同様)。そして、衝突時間tが閾値t以下であればステップ9へと進む一方(Yes)、それ以外であればステップ1からの処理を繰り返す(No)。なお、繰り返し処理の場合、初回以降のステップ1では、既に時刻bが保存されているので保存処理は実行しない。また、閾値tの初期化も行わない。
ステップ9では、エンジンECU30及びブレーキECU40に対してエンジンのトルクカット指令やブレーキ作動指令を適宜出力して、処理を終了する。
ステップ10では、ドアが開閉されたか否か又は一定時間(例えば、10分)停車したか否かを判定する。これは、車両運転者が交代した可能性があるか否かの判定である。そして、ドアが開閉され又は一定時間停車すれば、車両運転者が交代した可能性があると判定して、ステップ11へと進む一方(Yes)、それ以外であればステップ12へと進む(No)。
ステップ11では、閾値tを、初期値tに更新する。このため、他人の運転特性がキャンセルされるので、他人の運転特性に適合した閾値tでブレーキが作動することを防止できる。
ステップ12では、エンジンECU30から入力される車速V[m/s]が所定速度γ以上であるか否かを判定する。ここで、所定速度γは、交差点や渋滞など低速走行や停止中の状態を、処理から除外するための閾値である(例えば、20[km/h])。そして、車速Vが所定速度γ以上であればステップ5へと進む一方(Yes)、それ以外であればステップ4へと進む(No)。
かかる衝突被害軽減装置によれば、処理の開始時や判定時に保存される時刻bに基づいて、車両運転者の運転特性の時間経過を監視する。そして、保存した時刻bから所定時間β経過していれば、車両運転者の運転特性が先行車両との車間距離を空ける傾向であると判定し、閾値tを一定値だけ増加させる。一方、時刻bが更新されると、閾値tは、直ちに初期値tに戻される。このため、閾値tが、車両運転者の運転特性に応じて可変されるので、安全性を向上させることができる。
なお、第1の処理では、時刻bを保存して時間経過を判定する構成としたが、例えば、ステップ4でタイマスタートして所定時間の経過を判定する構成や、ステップ12のYesの回数をカウントして閾値tを更新する構成などでもよい。
図3は、車両走行中に、ECU20において繰り返し実行される制御プログラムの第2の処理内容を示す。なお、第2の処理内容は、第1の処理内容を基本にしているため、共通の処理は、その説明を適宜省略する。
ステップ1では、図4に示すように、時刻bを10個まで保存できる第1保存テーブルを初期化すると共に、車間距離レーダ10から車両前方を走行する先行車両までの車間距離L、相対速度Vを読み込む。第1保存テーブルは、例えば、ECU20の内蔵メモリに格納される。なお、初回以降のステップ1では、車両運転者の運転特性が保存されているため第1保存テーブルは初期化しない。
ステップ3は、第1の処理のステップ3に相当する処理である。このため、衝突時間tが所定値α未満であれば、車両運転者の運転特性が先行車両との車間距離を詰める傾向であると判定してステップ3Aへと進む一方(Yes)、それ以外であれば、先行車両との車間距離を空ける傾向であると判定してステップ10へと進む(No)。
ステップ3Aは、第1の処理のステップ12に相当する処理である。このため、車速Vが所定速度γ以上であればステップ4へと進む一方(Yes)、それ以外であればステップ10へと進む(No)。
ステップ4では、衝突時間tが所定値α未満となる条件の所定時間に亘る成立状態をみるために、該条件が成立したとき、即ち、衝突時間tが所定値α未満となったときの時刻bを、時系列で第1保存テーブルに保存する。なお、時刻bが10個以上になると、最も古い時刻bから順次に更新される(以下同様)。また、上記条件が、短い時間(例えば、5分)内に複数回連続して(例えば、200回)成立したときや、短い時間間隔(例えば、1秒)内に所定回数連続して(例えば、60回)成立したときには、そのうち最後に条件が成立したときの時刻bを、第1保存テーブルに保存する。このため、複数の連続した条件成立を1つの条件成立とみなすので、例えば、ノイズが重畳したとしても、不適切な処理が成されることを防止でき、保存容量を節約できる。
ステップ5では、第1保存テーブルにデータ(時刻b)が保存されているか否かを判定する。ここで、時刻bは、1つでも保存されていればよい。そして、時刻bが保存されていればステップ6へと進む(Yes)。一方、それ以外であればデータが存在しないので車両運転者の運転特性を判断できないため初期値tに戻すべくステップ7へと進む(No)。
ステップ6では、条件の成立回数に応じて、即ち、所定時間内に保存した時刻bの個数に応じて、閾値tを初期値tから増加させる。例えば、図4に示すように、第1保存テーブルに最後に保存した時刻b(例えば、11:05)から所定時間(例えば、20[min])過去に遡って保存されている時刻bの個数をカウントし(例えば、5[個])、図5に示すように、第1衝突時間テーブルからそのカウントした時刻bの個数に応じた設定値t(例えば、1.16[s])に、閾値tを更新する。設定値tは、例えば、図5の第1衝突時間テーブルに示すように、所定範囲内(例えば、0.8≦設定値t≦1.6)において増減される値である。ここで、第1衝突時間テーブルは、第1保存テーブルに保存されている時刻bの個数が多ければ、車両運転者の運転特性が先行車両との車間距離を詰める傾向であるとして、これに応じた設定値tを導出でき、保存されている時刻bの個数が少なければ、車両運転者の運転特性が先行車両との車間距離を空ける傾向であるとして、これに応じた設定値tを導出できる。
ステップ11では、車両運転者が交代した可能性があるとの判定を受けて、第1保存テーブルを初期化する。このため、他人の運転特性がキャンセルされるので、他人の運転特性に適合した閾値でブレーキが作動することを防止できる。
かかる衝突被害軽減装置によれば、衝突時間tが所定値α未満であると判定したときの時刻bを保存し、所定時間内に保存した時刻bの個数に応じて、閾値tを初期値tから増加させる。これによっても第1の処理と同様の効果を奏することができる。
次に、第3の処理内容を説明する。第3の処理内容は、第2の処理内容を基本にしているため、共通の処理は、その説明を適宜省略する。
ステップ1では、図6に示す第2保存テーブルを初期化すると共に、車間距離レーダ10から車両前方を走行する先行車両までの車間距離L、相対速度Vを読み込む。第2保存テーブルは、例えば、ECU20の内蔵メモリに格納される。ここで、図6に示す第2保存テーブルは、衝突時間tが所定値α未満となる条件の所定時間に亘る成立状態をみるために、該条件が成立したとき、即ち、衝突時間tが所定値未満となったときの時刻bと共に、その衝突時間tを時系列で保存するテーブルである。なお、初回以降のステップ1では、車両運転者の運転特性が保存されているため第2保存テーブルの初期化は実行しない。また、条件が、短い時間内に複数回連続して成立したときや、短い時間間隔内に所定回数連続して成立したときには、そのうち衝突時間tが最小のもののみを条件成立とみなし、該最小の衝突時間t及びその時刻bを、第2保存テーブルに保存する。このため、複数の連続した条件成立を1つの条件成立とみなすので、ノイズが重畳したとしても、不適切な処理が成されることを防止できると共に、保存容量を節約することができる。
ステップ3は、第1の処理及び第2の処理と同様であるが、所定値αを、例えば、3.2[s]とする。そして、衝突時間tが所定値α未満であれば、車両運転者の運転特性が先行車両との車間距離を詰める傾向であると判定してステップ3Aへと進む一方(Yes)、それ以外であれば、先行車両との車間距離を空ける傾向であると判定してステップ10へと進む(No)。
ステップ6では、条件が成立したときの衝突時間tの平均値に応じて、即ち、所定時間内に保存した衝突時間tの平均値に応じて、閾値tを初期値tから増加させる。例えば、図6に示すように、第2保存テーブルに最後に保存した時刻b(例えば、11:10)から所定時間(例えば、20[min])過去に遡って保存されている衝突時間tの平均値を演算し(例えば、2.8)、図7に示すように、第2衝突時間テーブルからその演算した平均値に応じた設定値t(例えば、1.4[s])に、閾値tを更新する。なお、第3の処理では、相加平均を用いたが、相乗平均を用いてもよい。
かかる衝突被害軽減装置によれば、衝突時間tが所定値α未満であると判定したときの時刻b及びその時刻bのときの衝突時間tを保存し、所定時間内に保存した衝突時間tの平均値に応じて、閾値tを初期値tから増加させる。これによっても第1、第2の処理と同様の効果を奏することができる。
以上の各実施形態では、初期値t、設定値t、所定値α、所定時間β、所定速度γ、データの保存個数などについて特定値を示したが、本発明はこれに限らず、各種実験値や保存容量に応じて適宜変更可能である。
なお、車両が加減速中であるときには先行車両や障害物との相対速度Vが一定でないため、相対速度Vからその変化率[m/s]を間接的に求め、例えば、t=SQRT(2L/α)という演算式を用いて、先行車両に衝突するまでの衝突時間tを演算してもよい。このようにすれば、衝突時間tの演算精度が向上し、車両運転者の運転特性を適切に判定することができる。
本発明に係る衝突被害軽減装置を備えた車両の全体構成図 制御プログラムの第1の処理内容を示すフローチャート 制御プログラムの第2の処理内容を示すフローチャート 第1保存テーブルの内容を示す概略図 第1衝突時間テーブルの内容を示す概略図 第2保存テーブルの内容を示す概略図 第2衝突時間テーブルの内容を示す概略図
符号の説明
10 車間距離レーダ
20 ECU
30 エンジンECU
40 ブレーキECU

Claims (7)

  1. 車両前方を走行する先行車両までの車間距離を測定する車間距離測定手段と、
    前記先行車両との相対速度又はその変化率を測定する変位状態測定手段と、
    前記車間距離測定手段並びに前記変位状態測定手段により夫々測定された車間距離並びに相対速度若しくは変化率に基づいて、前記先行車両に衝突するまでの衝突時間を演算する衝突時間演算手段と、
    前記衝突時間演算手段により演算された衝突時間が所定の閾値以下となったときに、ブレーキを作動させるブレーキ作動手段と、
    前記衝突時間演算手段により演算された衝突時間が所定時間連続して所定値以上となったときに、所定規則に則って前記閾値を初期値から増加させる一方、前記衝突時間が前記所定値未満となったときに、前記閾値を前記初期値に戻す第1閾値可変手段と、
    を含んで構成されることを特徴とする衝突被害軽減装置。
  2. 前記所定規則は、前記閾値を初期値から一定値だけ増加するものであることを特徴とする請求項1記載の衝突被害軽減装置。
  3. 車両前方を走行する先行車両までの車間距離を測定する車間距離測定手段と、
    前記先行車両との相対速度又はその変化率を測定する変位状態測定手段と、
    前記車間距離測定手段並びに前記変位状態測定手段により夫々測定された車間距離並びに相対速度若しくは変化率に基づいて、前記先行車両に衝突するまでの衝突時間を演算する衝突時間演算手段と、
    前記衝突時間演算手段により演算された衝突時間が所定の閾値以下となったときに、ブレーキを作動させるブレーキ作動手段と、
    前記衝突時間演算手段により演算された衝突時間が所定値以上となる条件の所定時間に亘る成立回数、又は、前記衝突時間が所定値以上となる条件が成立したときの所定時間に亘る衝突時間の平均値に応じて、前記閾値を初期値から増加させる第2閾値可変手段と、
    を含んで構成され、
    前記第2閾値可変手段は、前記成立回数が小さくなるにつれて線形特性をもって前記閾値が大きくなるように、又は、前記衝突時間の平均値が大きくなるにつれて線形特性をもって前記閾値が大きくなるように、前記閾値を増加させることを特徴とする衝突被害軽減装置。
  4. 前記第2閾値可変手段は、前記所定時間より短い時間内に前記条件が複数回連続して成立したときには、その最後のもののみを条件成立とみなすことを特徴とする請求項3記載の衝突被害軽減装置。
  5. 前記第2閾値可変手段は、前記所定時間より短い時間内に前記条件が複数回連続して成立したときには、そのうち衝突時間が最小のもののみを条件成立とみなすことを特徴とする請求項3記載の衝突被害軽減装置。
  6. 車速を検出する車速検出手段をさらに含んで構成され、
    前記第1閾値可変手段又は前記第2閾値可変手段は、前記車速検出手段により検出された車速が所定速度以上となったときにのみ、前記閾値を増加させることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の衝突被害軽減装置。
  7. ドアが開閉されたとき又は一定時間停車したときに、前記閾値を初期値に戻すリセット手段をさらに含んで構成されることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の衝突被害軽減装置。
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