JP5127579B2 - 撮像装置およびその信号処理方法 - Google Patents
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Description
一方、デジタルスチルカメラにおいては、多画素化および高速連写が要望されており、撮像素子の高速化が求められている。
図11において、撮像素子503は、マトリクス状に配列された画素301と、読出しゲート302と、垂直転送レジスタ310と、垂直電荷排出部311と、垂直電荷排出制御ゲート312、垂直転送電極313(313_1〜313_4)と、ライン蓄積部(ST)314と、ライン蓄積部制御ゲート(SC)315と、水平転送レジスタ320と、水平電荷排出部321と、水平電荷排出制御ゲート322と、水平転送電極323(323_1、323_2)と、出力障壁電極324と、フローティングディフュージョン(FD)325と、リセットゲート326と、リセットトランジスタのドレイン327と、ソースフォロアアンプ328とを備えている。
読出しゲート302は、垂直転送電極313に印加されるオン信号に応じて、垂直転送レジスタ310への信号電荷の読出しを制御する。
垂直転送レジスタ310は、4つの垂直転送電極313(313_1〜313_4)を1組とする複数組の転送電極を有し、画素301から読み出された信号電荷を転送する。
垂直電荷排出制御ゲート312は、垂直電荷排出部311と垂直転送レジスタ313との間に設けられている。
水平転送レジスタ320は、2つの水平転送電極323(323_1〜323_1)を1組とする複数組の転送電極を有し、ライン蓄積部314から転送された信号電荷を水平方向に転送する。
水平電荷排出部321は、水平転送シフトレジスタ320の出力側の反対方向に、水平電荷排出制御ゲート322を介して配置されている。
まず、画素301に入射した光量に応じて生成された信号電荷は、一定期間蓄積された後、垂直転送電極(ΦV1)313_1に高電圧VHHを印加する。
このときのクロック電圧は、読出しゲート302がオンしないように、高電圧VHHよりも十分低い電圧に設定されている。
上記の動作を繰り返して、一番上の行まで出力された後、垂直転送電極(ΦV3)313_3に高電圧VHHを印加することにより、垂直転送電極(ΦV3)313_3に接続されている画素の信号電荷が読み出される。
図12において、1水平走査期間T1は、水平転送期間T2と水平ブランキング期間T3との和であり、水平転送期間T2に応じて出力信号が出力される。
なお、実際の出力信号は、図12よりも複雑な形状をしているが、ここではカップリングノイズが垂直転送パルスのタイミングに応じて発生することを模式的に示している。
また、ノイズ自身を抑制する代わりに、補正によってノイズ成分を除去する撮像装置も提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
図13において、撮像装置は、入射光を遮断するためのシャッタ501と、入射光を撮像素子503に集光するためのレンズ502と、撮像素子503の駆動信号を生成する駆動回路504と、撮像装置を制御するためのコントローラ505と、撮像素子503からの出力信号をデジタル信号に変換するためのAD変換器506と、シャッタ501の閉成時における画像を保持するための第1のフレームメモリ507と、シャッタ501の開放時(撮像時)における画像を保持するための第2のフレームメモリ508と、第1および第2のフレームメモリ507、508に記録されている画像データを演算して最終画像を生成する画像演算回路509とを備えている。
まず、最初にシャッタ501の閉成時(オフした状態)における画像を取得し、これを補正画像として第1のフレームメモリ507に保持する。
このとき、画像のアベレージング処理を適宜施すことにより、ランダム雑音成分が除去された固定パターン雑音成分が得られる。
また、特許文献2(図13)の場合には、メカニカルシャッタを設ける必要があるので、コストアップを招くうえ、シャッタ故障が発生する可能性があるという課題があった。
図1はこの発明の実施の形態1に係る撮像装置を示すブロック構成図であり、前述(図13参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または符号の後に「A」を付して詳述を省略する。
図1においては、前述(図13)の構成と比べて、シャッタ501が除去されており、また、CCD個体撮像素子503に対するコントローラ505Aの駆動処理が異なる。
また、第2のフレームメモリ508は、動画を撮像する場合(後述する)には、コントローラ505Aの制御下で除去され得る。
なお、図2においては、前述(図11)と同様に、垂直転送電極を4相(ΦV1〜ΦV4)で構成し、水平転送電極を2相(ΦH1、ΦH2)で構成したが、垂直転送電極および水平転送電極の両方を4相で構成してもよい。
図3および図4内の電子ポテンシャルにおいては、図中の下方向が高レベル(正電位)を示している。
第1および第2ポリシリコン電極201、202は、埋め込みチャネル205の不純物濃度によって電子ポテンシャルが変化し、通常、電荷転送がスムーズに行われるように、V(垂直)CCD部を浅く、H(水平)CCD部が深くなるように電子ポテンシャル値が設定される。
また、第1ポリシリコン電極201は、図2内のライン蓄積部(ST)314、ライン蓄積部制御ゲート(SC)315およびリセットゲート(ΦR)326を形成しており、第2ポリシリコン電極202は、図2内の出力障壁電極(GO)324を形成している。
さらに、N型シリコン層204は、図2内のフローティングディフュージョン(FD)325およびリセットトランジスタのドレイン(VR)327を形成している。
一方、図4内の断面図において、N型シリコン層204は、図2内の水平電荷排出部(HI)321を形成し、第1ポリシリコン電極201は、図2内の水平電荷排出制御ゲート(GI)322を形成している。
なお、通常の画像撮像動作については、従来と同様なのでここでは省略し、主に図3および図4内の電子ポテンシャル図を参照しながら、撮像素子503の内部での電荷転送に関する動作について説明する。
したがって、電子ポテンシャル井戸に蓄積された信号電荷は、ゲート電圧を順次変化させることによって、バケツリレーのように転送されることになる。
なお、図3(b)においては、垂直電荷排出部(VI)311から電荷を排出する状態を示し、図4においては、水平電荷排出部(HI)321から過剰電荷を排出する状態を示している。
まず、図3(b)および図4(b)のように、出力障壁ゲート(GO)324に対する印加電圧を小さく(たとえば、−5Vに)設定して擬似的な暗時の画像を取得し、これを補正画像(第1の画像データ)として第1のフレームメモリ507に保持する。
このとき、画像のアベレージング処理を適宜行うことにより、ランダム雑音成分が除去された固定パターン雑音成分が得られる。
最後に、画像演算回路509は、第2のフレームメモリ508内の撮像画像から、第1のフレームメモリ507内の補正画像を差し引いて、最終画像データを取得する。
なお、第1のフレームメモリ507に保持された補正画像は、撮像時の駆動条件が変更されない限り有効なので、同じ条件下で繰り返し撮像する場合には、補正画像の取得処理を再度実行する必要はない。
データ保持部(第1のフレームメモリ507)は、少なくとも第1の画像データ(補正画像)を保持し、画像演算回路509は、第2の画像データから第1の画像データを差し引くことにより最終画像データを取得する。
さらに、障壁ゲート電極(出力障壁電極324)の電子ポテンシャルは、障壁ゲート電極に印加される電圧が0[V]のときに、他の電極の電子ポテンシャル値よりも小さい値に設定される。
しかし、ライン蓄積部制御ゲート(SC)315に印加されるクロックパルスは、信号出力期間以外でレベル変更が行われるので、電圧を変更してもよい。
一般に、電圧制御で出力障壁電極(GO)324の電子ポテンシャルを最小にしようとすると、負電圧電源が必要になるので、新たな電源回路を設ける必要があるが、図5の構成例によれば、新たな電源回路を不要とすることができる。
なお、上記実施の形態1(図1)では、インターライン方式の撮像素子503を用いたが、図6のように、フレーム転送方式の撮像素子503Aを用いた場合も、前述と同様の作用効果を奏する。
図6はこの発明の実施の形態2に係るフレーム転送方式の撮像素子503Aを示す平面図であり、前述(図1参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
また、水平転送シフトレジスタ320から離れた部分に受光部601が設けられ、受光部601と水平転送シフトレジスタ320との間に受光部601と同じ段数の蓄積部602が設けられており、受光部601以外は遮光膜(図示せず)により覆われている。
図7はフレーム転送方式の撮像素子503Aの駆動処理を示す説明図であり、前述(図12参照)のタイミングチャートと関連付けて、1フレーム期間T10における処理を示している。
次に、フレーム転送期間T12において、垂直転送電極313にクロックパルスが印加され、受光部601に蓄積された電荷は、遮光されている蓄積部602へと転送される。
その後、信号出力期間T13において、各電極から信号電荷(「×」印ブロック参照)が出力される。このとき、1水平走査期間T1の出力信号は、前述(図12)と同様である。
なお、上記実施の形態2(図6)では、蓄積部602を有する撮像素子503Aを用いたが、図8のように、フレーム転送方式の別形態による撮像素子503Bを用いた場合も、前述と同様の作用効果を奏する。
図8はこの発明の実施の形態3に係る他のフレーム転送方式の撮像素子503Bを示す平面図であり、前述(図6参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
TDI動作とは、入射光が一定速度で移動する場合に、入射光の動きに対して信号電荷の転送速度を同期させ、信号の蓄積と転送とを同時に行う処理である。
図9においては、垂直方向の転送速度を一定にするために、垂直転送電極313に対するクロック(ΦV1〜ΦV4)のデューティが50%に設定されている点を除けば、前述(図12参照)と同様である。
なお、上記実施の形態1〜3では、コントローラ505Aおよび駆動回路504Aを含む撮像装置内に、第1、第2のフレームメモリ507、508および画像演算回路509からなる信号処理装置を設け、撮像装置内で画像処理を行うように構成したが、図10のように、撮像装置511の外に信号処理装置512を設け、撮像装置外で画像演算処理を行うように構成してもよい。
図10において、撮像装置511は、前述のレンズ502、撮像素子503、駆動回路504A、コントローラ505AおよびAD変換器506に加えて、コントローラ505Aに属するフレームメモリ510を備えている。また、撮像装置511は、信号処理装置512との間で相互通信(後述する)するための通信手段(図示せず)を備えている。
この場合、前述の撮像装置の機能は、画像を撮る機能を有する撮像装置511と、画像処理の機能を有する信号処理装置512とに、物理的に分離されている。
信号処理装置512は、撮像装置511内のフレームメモリ510から画像データの転送を受けて、前述と同様の画像処理を行い、最終画像を取得する。
このとき、信号処理装置512は、撮像装置511に対して、第1の画像データや第2の画像データの撮影指示を行うことになる。
このように、撮像装置511から分離独立して構成された信号処理装置512が、撮像装置511で撮像した画像データを処理することができる。
Claims (5)
- マトリクス状に配列された撮像素子からなり、入射された電磁波に対応する信号電荷を生成する電荷生成部と、
前記電荷生成部から生成された信号電荷を第1の方向に順次転送する第1の電荷転送部と、
前記第1の電荷転送部から転送された信号電荷を前記第1の方向とは異なる第2の方向に順次転送する第2の電荷転送部と、
前記第2の電荷転送部の終段に設けられて、前記第2の電荷転送部から転送された信号電荷を電圧に変換する電荷検出部と、
前記第1の電荷転送部、前記第2の電荷転送部および前記電荷検出部を駆動する駆動回路と、
前記電荷検出部からの画像データを保持するデータ保持部と、
前記データ保持部内の画像データを用いて最終画像データを取得する画像演算部と、
前記駆動回路、前記データ保持部および前記画像演算部を制御するコントローラと
を備えた撮像装置であって、
前記コントローラは、
所定の転送期間中に、前記電荷検出部への信号電荷の転送を禁止して取得した第1の画像データと、前記所定の転送期間中のクロックパルスの条件を維持したまま、前記信号電荷の転送禁止を解除して取得した第2の画像データと、を前記データ保持部に格納するための制御手段を含み、
前記制御手段は、前記第1の画像データの取得時に、前記第2の電荷転送部と前記電荷検出部との間に設けられた障壁ゲート電極の電子ポテンシャルを、他の電極の電子ポテンシャルよりも小さい値に制御し、
前記データ保持部は、少なくとも前記第1の画像データを保持し、
前記画像演算部は、前記第2の画像データから前記第1の画像データを差し引くことにより前記最終画像データを取得することを特徴とする撮像装置。 - 前記障壁ゲート電極の電子ポテンシャルは、前記障壁ゲート電極に印加される電圧がゼロボルトのときに、他の電極の電子ポテンシャル値よりも小さい値に設定されることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- マトリクス状に配列された撮像素子からなり、入射された電磁波に対応する信号電荷を生成する電荷生成部と、
前記電荷生成部から生成された信号電荷を第1の方向に順次転送する第1の電荷転送部と、
前記第1の電荷転送部から転送された信号電荷を前記第1の方向とは異なる第2の方向に順次転送する第2の電荷転送部と、
前記第2の電荷転送部の終段に設けられて、前記第2の電荷転送部から転送された信号電荷を電圧に変換する電荷検出部と、
前記第1の電荷転送部、前記第2の電荷転送部および前記電荷検出部を駆動する駆動回路と、
前記電荷検出部からの画像データを保持するデータ保持部と、
前記データ保持部内の画像データを用いて最終画像データを取得する画像演算部と、
前記駆動回路、前記データ保持部および前記画像演算部を制御するコントローラと
を備えた撮像装置であって、
前記コントローラは、
所定の転送期間中に、前記電荷検出部への信号電荷の転送を禁止して取得した第1の画像データと、前記所定の転送期間中のクロックパルスの条件を維持したまま、前記信号電荷の転送禁止を解除して取得した第2の画像データと、を前記データ保持部に格納するための制御手段を含み、
前記制御手段は、前記第1の電荷転送部と前記第2の電荷転送部との間に設けられた制御ゲートの電子ポテンシャルを、他の電極の電子ポテンシャルよりも小さい値に設定し、
前記データ保持部は、少なくとも前記第1の画像データを保持し、
前記画像演算部は、前記第2の画像データから前記第1の画像データを差し引くことにより前記最終画像データを取得することを特徴とする撮像装置。 - マトリクス状に配列された撮像素子からなり、入射された電磁波に対応する信号電荷を生成する電荷生成部と、
前記電荷生成部から生成された信号電荷を第1の方向に順次転送する第1の電荷転送部と、
前記第1の電荷転送部から転送された信号電荷を前記第1の方向とは異なる第2の方向に順次転送する第2の電荷転送部と、
前記第2の電荷転送部の終段に設けられて、前記第2の電荷転送部から転送された信号電荷を電圧に変換する電荷検出部と、
前記第1の電荷転送部、前記第2の電荷転送部および前記電荷検出部を駆動する駆動回路と
を備えた撮像装置の信号処理方法であって、
所定の転送期間中に、前記電荷検出部への信号電荷の転送を禁止して第1の画像データを取得するステップと、
前記第1の画像データの取得時に、前記第2の電荷転送部と前記電荷検出部との間に設けられた障壁ゲート電極の電子ポテンシャルを、他の電極の電子ポテンシャルよりも小さい値に制御するステップと、
前記所定の転送期間中のクロックパルスの条件を維持したまま、前記信号電荷の転送禁止を解除して第2の画像データを取得するステップと、
前記第2の画像データから前記第1の画像データを差し引くことにより最終画像データを取得するステップと
を備えたことを特徴とする撮像装置の信号処理方法。 - マトリクス状に配列された撮像素子からなり、入射された電磁波に対応する信号電荷を生成する電荷生成部と、
前記電荷生成部から生成された信号電荷を第1の方向に順次転送する第1の電荷転送部と、
前記第1の電荷転送部から転送された信号電荷を前記第1の方向とは異なる第2の方向に順次転送する第2の電荷転送部と、
前記第2の電荷転送部の終段に設けられて、前記第2の電荷転送部から転送された信号電荷を電圧に変換する電荷検出部と、
前記第1の電荷転送部、前記第2の電荷転送部および前記電荷検出部を駆動する駆動回路と
を備えた撮像装置の信号処理方法であって、
所定の転送期間中に、前記電荷検出部への信号電荷の転送を禁止して第1の画像データを取得するステップと、
前記第1の電荷転送部と前記第2の電荷転送部との間に設けられた制御ゲートの電子ポテンシャルを、他の電極の電子ポテンシャルよりも小さい値に設定するステップと、
前記所定の転送期間中のクロックパルスの条件を維持したまま、前記信号電荷の転送禁止を解除して第2の画像データを取得するステップと、
前記第2の画像データから前記第1の画像データを差し引くことにより最終画像データを取得するステップと
を備えたことを特徴とする撮像装置の信号処理方法。
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