JP5127120B2 - 結合組織体形成基材およびそれを用いた結合組織体の製造方法 - Google Patents

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本発明は、欠損組織の代替材として使用できる、十分な厚さを有する結合組織体を、短期間で形成させることのできる結合組織体形成基材ならびに該結合組織体の製造方法に関する。
近年、生化学的研究の発展により、生細胞を用いて、欠損組織の代替材を作製する技術の開発が進められている。代表例として、採取した細胞を増殖させた後に、足場基材の表面または内部に播種、接着させて生体外で人工的に組織を作製する方法が知られている。
この場合、自己の細胞を使用すれば免疫上の問題は無く、また、生体外で細胞を増殖できるため採取する組織は少量でよく、そのため患者の負担軽減につながるという利点がある。
一方、生体内において管状の結合組織体を形成させる方法は、幾つか報告されている。これらは生体の有する自己防衛反応によって起こる、主に繊維芽細胞とコラーゲンからなる結合組織体の形成能(カプセル化)を利用するもので、例えば、特許文献1には、細胞非接着性ならびに抗血栓性を有する棒状の足場基材を生体内に埋入させることによる管状の結合組織体の形成方法が開示されている。これによると、結合組織体は生体内に埋入された細い棒状の足場基材の表面を覆うように成長することが記載されている。得られた管状の結合組織体は、気管、胆管、腸管、尿道管、尿管、卵管等に利用できることが示されている。形成される管状の組織体の力学的強度や厚さが、基材の表面化学組成を変化させることで、あるいは基材の材質や埋入期間によって、ある程度調節できることが、文献2と非特許文献1にそれぞれ記載されている。
また、特許文献3には、同様にカプセル化を利用した血管代替物の形成方法を開示している。ダクロンなどの布製の人工血管の筒の内部にシリコーン紐を挿入して、体内に埋入することで、人工血管の基材を結合組織で皮膜化させ、一定期間後に内部のシリコーン紐を抜去することで、基材に隙間が結合組織で埋められることが示されている。得られた結合組織で皮膜化された人工血管は漏水性が無くなるため、そのまま血管として機能することが期待されたが、結合組織の形成が不十分であったことや抗血栓が不足していたことなどから開存性が低くかったため、現在ではこの方法は全く使われていない。
更に、特許文献4には、内部に流通させる液体から外部へ少なくとも酸素および栄養分のいずれか一方を透過可能な材質からなる管状部材と、該管状部材の周囲に配置された生体組織補填材と、これらを被覆する生体適合性材料からなる膜とを備える生体組織再生用移植材が開示されている。
特開2003−180818号公報 特開2004−261260号公報 米国特許第3,710,777号 特開2004-147926号公報 Cell Trans,2004,13(4):439-449
自己細胞を用いて生体外での細胞操作によって、欠損組織の代替材を作製する方法では、細胞の増殖、基材への播種、培養等の煩雑な操作を、長期間にわたって高度なクリーンルーム施設内において厳密な無菌環境下で行う必要があるが、常に細菌に感染する危険性を有しており、更に培養に用いる動物由来の血清等ならびに埋入する人工物およびその分解物によって、移植後に炎症反応や拒絶反応などが起こり得ることが考えられる。加えて、非分解性の人工物が含まれると体の成長に応じた血管径の拡張に対応することはできない。
一方、カプセル化を利用すると自己の細胞と細胞外マトリックスのみから欠損組織の代替え材となる結合組織体が作製できる。特許文献1および特許文献2によると、細い棒状の基材を体内に埋入することによって人工物を含まない管状の結合組織体が血管の代替材として作製されている。しかし、非特許文献1によると、得られる組織の厚さは、埋入期間によって徐々に増すが、口径3mm以下の小口径の管状構造物として機能できる、強度を有する数百ミクロンの厚さに成長するには3ヶ月を要すると記載されている。更に、埋入期間を更に延長しても結合組織体の厚さはほとんど変化しないことが知られており、数百ミクロン以上の厚さを有する結合組織体を形成させることは困難である。
管状構造物において、要求される管壁の耐応力強度は口径に応じて変化し、大口径になるほど増大する。大口径の管状組織体には、内圧に耐え得るよう管壁を厚くして強度を高める必要がある。しかし、従来報告されているカプセル化法によって結合組織による管状構造体を作製する方法では、構造体の壁の厚さをある厚さ以上に増やすことはできない。従って、人工基材を用いなければ、数mm以上の口径を有する管状組織体を生体組織の代替物として機能させることはできない。
一方、小口径においても、管璧に十分な強度を与えるためには、数ヶ月の埋入期間を必要とするため、緊急時には対応できず、組織形成時間をできるだけ短縮できる方法が望まれている。
本発明は、カプセル化法によって得られる管状の結合組織体の形成期間の短縮化、ならびに大口径にも対応できる、強度の高い壁厚を有する管状の結合組織体を形成できる基材およびその基材を用いた結合組織体の製造方法に関する。
本発明の結合組織体形成基材は、管状の結合組織体が周囲に形成される主材およびその表面から外向きに延在する副材を有して成る。基材は、従来技術で知られているように体内に埋入することによってカプセル化を起こす材料からできているか、あるいはそのような材料で被覆されている。そのような材料は、例えばシリコーン樹脂、アクリル樹脂、エステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等の高分子素材の群から選ばれることが好ましいが、チタン、ステンレス等の金属材料、ならびにガラス、アパタイト等の無機材料でもよい。また、主材と副材の材料は同じであっても、あるいは異なってもよい。このような材料を用いて本発明の結合組織体形成基材を構成する場合、カプセル化によって形成される結合組織体が基材と接着するという問題は一般的に起こらない。
更に、基材の表面の少なくとも一部分の化学的性質、物理的性質等を変化させてもよい。具体的には、上述の材料でできた結合組織体形成基材または被覆された結合組織体形成基材の表面に水溶性高分子等を固定化させてよい。例えばコラーゲン、フィブロネクチン、ゼラチン、ヒアルロン酸、ケラタン酸、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、エラスチン、ヘパラン硫酸、ラミニン、トロンボスポンジン、ビトロネクチン、オステオネクチン、エンタクチン、ガゼイン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリグリシドール、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルメタクリレート、アルギン酸、ポリアクリルアミド、ポリジメチルアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ポリジメチルアミノエチルメタクリレート、ポリビニルピロリドン及びそれらを含む共重合体ならびに誘導体からなる群から選択される少なくとも1種を水溶性高分子として表面に固定化して使用できる。この固定化は、例えば塗布またはディッピングすることによって実施できる。別の態様では、細胞増殖因子等のタンパク質、あるいは糖等の生体高分子を基材表面に固定化させることで、結合組織体の形成を促進させることもできる。
また、結合組織体形成基材の一部分、例えば端面をスポンジ状の薄膜で覆ってカプセル化させておけば、スポンジを含んだ結合組織体が形成され、より厚く、取り扱い易く、移植時の操作性を向上させることが可能である。
本発明の結合組織体形成基材を体内に埋入して所定期間経過すると、カプセル化によってその周囲の少なくとも一部分、好ましくは全体が結合組織によって覆われる。そのような結合組織を基材から分離することによって結合組織体が得られる。
尚、「体内」とは、人または他の哺乳動物を身体の内部を意味し、他の哺乳動物には、例えばラット、ヒツジ、サル、イヌ、ウサギ、ブタ、ウシ等が含まれる。主材の周囲には管状の結合組織部(以下、「結合組織管」とも呼ぶ)が形成され、副材の周囲には、その管状の結合組織部から外向きに延在する結合組織部が形成される。従って、副材の周囲に形成される結合組織部は、管状の結合組織部と一体に形成され、その外周の少なくとも一部分を覆うことができる形状を有する。結合組織体は体内において形成され、結合組織体形成基材の体内の留置部位は皮下組織内が好ましいが、他の箇所、例えば腹腔内などでもよく、また、移植部位の臓器や組織の表面や内部でもよい。
具体的には、副材の周囲に形成される結合組織部は、例えば対向状態の2枚の膜がそれぞれの縁部分で一体に結合している封筒状の形態、中空部を有する管状の形態等であってよい。副材の周囲に形成される結合組織部が管状の形態である場合、この管を押し潰すと封筒状の形態となる。このような副材の周囲に形成される結合組織部は、主材の周囲に形成される管状の結合組織部の周囲に重ね合わせる、または周囲に巻き付けるよう配置でき、その結果、管状の結合組織部の厚さを増やすことができる。副材の周囲に形成される結合組織部は、結合組織管の周囲に配置するに際して、見掛けシート状となるので、副材の周囲に存在する時の形状に関係なく、以下、「結合組織シート」とも呼ぶ。
従って、本発明の結合組織体形成基材は、体内に埋入することによってカプセル化を誘起する材料からなる、あるいはそのような材料で被覆化された基材から形成されており、管状の結合組織体(即ち、結合組織管)を形成させる主材と、主材に形成された結合組織管に重ね合わせることによって管状の結合組織体の管壁の厚さを増すことができるシート状の結合組織部(即ち、結合組織シート)を一体で形成させる副材を備えている。上述のような結合組織管と結合組織シートが得られるのであれば、主材および副材の形状は特に限定されるものではない。また、副材の数は、主材から外向きに延在する限り、特に限定されるものではなく、1またはそれ以上であってよい。
更に、前記結合組織体形成基材の材料、その種類を変えることで、形成される結合組織体の物理的性質を調節できるため、移植の目的部位の組織物性に合う結合組織体を形成させることができる。また、結合組織体形成基材の体内への埋入操作および体内から取出操作はわずかな切開創から、正常組織に傷害を与えることなく行え、ほとんど傷跡を残さないので、患者のQOLを高めた治療法が提供される。
本発明の基材の好ましい1つの態様では、主材の形状は長尺部材、例えば棒状部材であり、副材の形状は薄い部材、例えばシート状またはフィルム状の部材であり、棒状の主材の側面から外向きに突出するのが好ましい。棒状とは、細長い柱状の形態であり、その長さは、特に限定されるものではなく、目的とする結合組織体、埋入箇所等に応じて選択できる。この態様では、主材の周囲に形成された結合組織管の周囲から突出する、副材に形成されたシート状(即ち、封筒状)の結合組織シートが一体に形成される。一体の結合組織シートを結合組織管の周囲に配置することで、結合組織管の壁厚を増やすことができ、1つの態様では数倍に高めることができる。
本発明の別の態様では、主材と副材が共に棒状であり、この場合、副材の周囲に形成される結合組織部は管状であり、それを押し潰してシート状態にして、一体に結合している結合組織管の周囲を覆うように配置できる。このように副材の周囲に形成される結合組織部は、元々管状であっても、結合組織管の周囲ではシート状に配置できるので、結合組織シートと呼ぶ。尚、主材および副材に関して、これらが棒状の形態の場合、その長手方向に垂直な断面形状は、いずれの適当な形状であってもよく、例えば円、楕円、または多角形であり、それらの形状に限定されるものではない。
本発明の結合基材形成基材において、該結合組織体形成基材の構造は、結合組織管とこれを覆うことができる結合組織シートを一体に形成できるものであれば、特に限定されるものではない。例えば、主材と副材が元々一体であっても、あるいはこれらは元々独立した別個の部材であって、適当な結合手段によって一体に組み合わせることができるものであってもよい。例えば、結合組織体形成基材を成形法(例えば射出成形法、型成形法等)によって、主材と副材とが元々一体である基材にできる。別の態様では、結合手段として接着剤を用いて、あるいは溶着法を用いて副材を主材に接続してもよい。更に別の態様では、主材に副材を係合させることができるような部位を設けてよい。例えば、相互にプレスフィットできるように凹部と凸部を設けたり、スリット部とそれに嵌まり込む薄層部を利用して組み合わせることができる。例えば主材にスリットを設け、副材がそのスリットに差し込む厚さの部分を有すればよい。
尚、基材の周囲に形成された結合組織体から傷害を与えることなく、その内部の基材の全部または一部分、例えば副材のみを取り出すことができるのが好ましい。例えば、結合組織体の一部分の切開または切断することによって、結合組織体形成基材取り出すことができるのが好ましい。
本発明の結合組織体形成基材において、主材と副材との間に離間部が存在しない場合、形成される結合組織体に関して、主材の周囲で形成された結合組織体の内腔と、副材の周囲で形成された結合組織シートとの内腔とが、相互に独立せずつながった状態となる。この場合、結合組織管の内腔と結合組織シートの内腔との間で明確な区別ができないが、結合組織シートを結合組織管の周囲に配置できる。しかしながら、結合組織管の内腔と結合組織シートの内腔とが相互に独立している場合、結合組織シートを結合組織管から容易に区別でき、シートを管の周囲により容易に配置できる。尚、この場合、結合組織シートは連結部を介して結合組織管に接続されていると考えることができる。このように、結合組織管の内腔と結合組織シートの内腔とが相互に独立して形成されるように、副材の一部分が主材から離間しているのが好ましく、副材の大部分が主材から離間しているのがより好ましい。具体的には、主材の側方に副材が位置し、主材と副材とは一部でのみ連結され、他の部分では離間している。その連結部は、抜き取る際に形成された結合組織体に損傷を与えないように、最小限となるよう設計されている。
本発明の基材は、体内に埋入しておくと、カプセル化によって周囲に結合組織が形成される。埋入は、人または他の哺乳動物の所定の箇所(例えば皮下等)に入れて所定期間そのままにしておくことによって実施する。人の体内に埋入する場合、形成された結合組織体を用いることを予定している人の体内に埋入しても、あるいは第三者の体内に埋入してもよい。
その後、結合組織体が周囲に形成された結合組織体形成基材を体内から摘出し、それから結合組織体形成基材を取り除いて結合組織体を得る。そして、結合組織管の周囲に結合組織シートを配置して、より肉厚の結合組織管、即ち、結合組織管状体として使用する。別の態様では、基材の最初の取り出しに際しては、副材のみを取り出して、形成された結合組織シートを、周囲に形成された結合組織管を有する主材の周囲に配置して再度体内に埋入して、主材の周囲の結合組織管と結合組織シートとを一体化することによって肉厚の結合組織管を形成し、その後、体内から取り出した後、主材を取り出して一体化した結合組織管状体を得ることができる。尚、再度埋入することなく、巻き付けた状態の結合組織管状体として使用できる。このように形成された結合組織体または結合組織管状体を脱細胞化処理等を施してよく、免疫原性などを除くことができる。また、凍結乾燥等によって結合組織体を保存しておけば、緊急時への対応もでき、安定供給が可能となる。このようにして得られた管状の結合組織体は、例えば血管、気管、胆管、腸管、尿管、卵管等の各種の管状組織体の代替材として活用することができる。
本発明の結合組織体形成基材を用いて形成される結合組織体を用いて、主材の周囲に形成される結合組織管に、副材の周囲に形成される結合組織シートを重ね合わせることによって、より短い期間で厚さが増した結合組織管状体を形成することができる。
本発明の結合組織体形成基材において、主材が棒状であり、副材がフィルム状であると、結合組織管を長尺の管状に形成でき、また、結合組織シートを薄い膜状にできる。従って、主材に形成された結合組織管の周りに、副材で膜状に形成された結合組織シートをそのまま巻きつけることができ、同一の埋入期間でより厚い(例えば数倍以上厚い)管状の結合組織体を得ることができる。
本発明の結合組織体形成基材において、主材と副材がともに棒状である場合、副材の周囲に形成される管状の結合組織部を引き延ばすこと、または押し潰すことでシート状の結合組織シートとして使える。従って、このようにして得られる結合組織シートの形状は、フィルム状の副材を用いる場合と実質的に同様である。従って、この場合でも、短期間で厚みのある管状の結合組織体を形成することができる。この態様では、フィルム状の副材を使う場合に比べ、埋入に際して、皮下への開口部を小さくでき、体内における留置面積も小さくすることができるため、侵襲を大幅に低減することができる。
尚、主材および副材は、円、楕円または多角形等の種々の断面形状を有していてもよいので、基材を埋入する部位の形状、特徴等に応じて、主材および副材が最適な形状を有する結合組織体形成基材とすることができる。
主材と副材を、一体式で構成すると、製造が容易であり、また、組み合わせ式で構成することで、副材のみを結合組織体から取り出す場合に好都合である。また、結合組織体形成基材において主材と副材との間に隙間を設けると、結合組織体形成基材の主材と副材との間で、主材で形成された結合組織管と副材で形成された結合組織シートとの間の仕切りとしての結合組織部を形成することが可能となり、主材で形成された結合組織管の内腔と副材で形成された結合組織シートの内腔とを相互に独立状態とすることができる。その結果、形成された結合組織体の形状を傷つけることなく、かつ、結合組織体管の形状を崩すことなく、結合組織体形成基材を分離または抜去できる。
本発明の基材を用いて得られる結合組織体は、凍結乾燥によって長期保存が可能であるため、移植対象患者の都合に合わせて提供できる。また、脱細胞化等の処理を施すことで、免疫原性が消失し、異種移植なども可能となり、動物の体内にて形成した結合組織体を人に移植することもできる。本発明の結合組織体形成基材を使って結合組織体を作製する製造方法では、より短い期間でより厚い管状の結合組織体の製造が可能となる。
発明を実施するための形態
次に、図面を参照しながら本発明の結合組織体の形成基材およびその製造方法を実施形態によって詳細に説明する。尚、図1〜図8には、本発明の種々の形態の基材を示す。
図1は、主材と副材との間に隙間がある本発明の結合組織体形成基材を示し、図2、そのような基材を用いて結合組織体を形成する過程を示し、図3は主材と副材の間に隙間がない本発明の基材を用いて結合組織体を形成する過程を示す。図4は形成された結合組織体の厚みを増加させるプロセスの概略図である。図5〜図8は他の形態の本発明の結合組織体形成基材を示す。
図9は、図2に示す結合組織体形成基材の実際の基材の外観を示す図面(写真)であり、図10は、図9に示す結合組織体形成基材の周りに形成した結合組織体の外観を示す図面(写真)である。図11は、主材で形成させた結合組織管の周りに副材で形成させた結合組織膜を巻きつけて再度体内に戻した後、取り出した厚みのある結合組織管状体の外観を示す図面(写真)である。
図1は、本発明の結合組織体形成基材10の模式的上面図(下方の図)およびそこに示す破線X−Xに沿って切断した場合の模式的側方断面図(上方の図)を示す。結合組織体形成基材10は、棒状の主材11とその側面から外向きに延在する2つのフィルム状の副材12とを有して成り、これらは、隙間13を隔てて相互に離間し、隙間13の両端にてこれらの間に位置する連結部14で一体に接続されている。このような基材を体内に埋入しておくと、その周囲に結合組織体が形成され、そのような組織体に被覆された基材が得られる。
図2は、そのような結合組織体が形成される様子を、図1の模式的側方断面図と同様に模式的に示す。図2(a)に示す本発明の結合組織体形成基材10(図1に示すものと実質的に同じもの)を体内に埋入しておくと、図2(b)に示すように、結合組織体形成基材10の周囲において結合組織体16が形成される。結合組織体16は、主材11の周囲に形成される結合組織管18と、副材12の周囲に形成される結合組織シート19(2枚の対向する結合組織部の層19’がその両縁19''で一体に結合された封筒状物である)とから成り、これらは隙間13に対応する部分に形成された結合組織部17によって一体に接続された状態となる。
次に、結合組織体が形成された結合組織体形成基材10を体内から取り出し、その後、例えば図1の破線Y−Yに沿って切開して基材10を取り出す。尚、必要に応じて、隙間の他方の端部を通る破線Y’−Y’に沿って切開してもよい。このようにして結合組織体形成基材10を取り出した後の結合組織体を同様の側方断面図にて図2(c)に示す。形成された結合組織体は、図2(b)と同様に、結合組織部17によって結合された結合組織管18と結合組織シート19から成るが、図2(c)では基材が存在した部分に対応する内腔(陰影部)が存在し、結合組織部17は、これらの内腔を相互に分離して隔離すると共に、結合組織管を管状に維持できる。尚、結合組織シート19は、副材が存在しないので、形成される組織に応じた形状となる。図示した態様では、楕円形状となっている。しかしながら、内腔部を押し潰して本来のシート形態の結合組織シート19にして、それを結合組織管18の周囲に重ねることによって、結合組織管の厚さを増やすことができる。従って、より肉厚の結合組織管状体とすることができる。
一方、図3に、主材11aと副材12aとの間に隙間13が存在しない結合組織体形成基材20を用いて結合組織体を形成する過程を、図2と同様に模式的に示す。図3(a)は、結合組織体形成基材20を図2(a)と同様の側方断面図にて示す。基材20は、主材11aおよびそれから外向きに延在する副材12aを有して成り、これらの間に間隙は存在しない。このような基材を体内に埋入しておくと、図3(b)に示すように、基材の周囲に結合組織体22が形成される。結合組織体22は、主材11aの周囲に形成される結合組織管24と、副材12aの周囲に形成される結合組織シート25(2枚の対向する結合組織の層がその両縁で一体に結合された封筒状物である)とから成り、これらは一体に接続された状態となっている。
先と同様に結合組織体から基材を取り出した状態を図3(c)に示す。形成された結合組織体22において、主材11aで形成される結合組織管24の内腔と副材12aで形成される結合組織シート25の内腔とはつながった状態となり、全体として大きな管状の結合組織体となる。この場合でも、内腔部を押し潰して本来のシート形態の結合組織シート25にして、それを結合組織管24の周囲に重ねることによって、結合組織管の厚さを増やすことができる。
次に、形成した結合組織シートを結合組織管に巻き付けて厚さを増やす方法について説明する。得られた結合組織体において、結合組織シートは、押し潰した状態では図2(b)および図3(b)に示すように、比較的薄いので、結合組織管の周囲に巻き付けて管の厚さを増やすことができる。この場合、上述のように、基材全体を除去してもよいが、形成された結合組織体から副材のみを取り出して主材をそのまま残しておくと、結合組織シートを巻き付けるのが容易である。
そのような巻き付け法を、図2の基材を用いて得られる結合組織体の例を用いて図4を参照して説明する。図示した態様では、形成された結合組織シートの内腔を省略して1枚のシートとして示している。
図4(a)は、形成された結合組織体から副材12のみを抜去した様子を示す。結合組織体は、結合組織管18および結合組織シート19aから構成されている。主材11が残された結合組織体26において、結合組織シート19aを結合組織管18の周りを覆うように(即ち、19bの状態となるように)巻きつける。
巻きつけた後の状態を図4(b)に示す。明らかなように、結合組織管の厚さは、結合組織シートの厚さの分だけ増えて、厚みのある管状の結合組織体27になる。厚みのある管状の結合組織体27は、その後、主材11を取り去り、そのまま使ってもよく、あるいは再度体内に埋入し、結合組織管18と積層させた結合組織シート19bとを一体化させ、その後、主材を抜去してから使ってもよい。
明らかなように、副材が主材から突出して延在する長さ、ならびに副材の数およびその配置箇所は、結合組織管の周囲に結合組織シートを巻き付けるに際して、結合組織シートが過不足無く結合組織管の周囲全体を1周覆うことができるか、あるいは複数周覆うことができるように選択するのが特に好ましい。従って、副材は、主材の周囲で等間隔で同じ長さで延在するのが好ましい。
尚、図2に示すように、結合組織管18および結合組織シート19の内腔を相互に独立して形成させると共に、結合組織管18と結合組織シート19とが一体になった結合組織体16の方が巻き付け易いので、本発明の基材では、図1に示すように、主材11と副材12の間に隙間13を設けると共に、これらを一体に結合する連結部14を設けるのが好ましい。そのような連結部14はできる限り小さい(即ち、長手方向に沿った長さが短い)方が好ましい。
本発明の結合組織体形成基材は、図1〜図3に示すように主材の断面の中心から外向きに延在する方向に沿って副材、例えばフィルム状の副材を設ける必要は必ずしもなく、例えば図5に示すような基材とすることも可能である。図5の上方および下方の図面は、それぞれ図1と同様の側方断面図および上面図であり、その上面図の右側には、側方断面図に示す矢印の方向で見た場合の側面図を示す。容易に理解できるように、図示した基材において、シート状の副材12bの上方に隙間13bを隔てて主材11bを設けてある。主材は、その両端部の下方に位置する連結部14bにて副材12bと接続されている。本明細書では、このような基材であっても、副材が主材11bの表面から外向きに延在している特徴を有するものと考える。
また、図1と同様の図6に示すように、1枚のシートに2つの隙間13cを設けることによって、主材11cと副材12cの役割を有する本発明の結合組織体形成基材29とすることもできる。この場合では、結合組織体形成基材29は、矩形断面を有する細長い形状のシート状の主材11cの側面から外向きに延在するシート状の副材12cを有して成り、これらは、連結部14cによって一体に接続されている。このような基材を体内に埋入しておくと、主材の周囲形成される結合組織管は扁平な形態となる。
更に別の態様では、図1と同様の図7に示すように、本発明の結合組織体形成基材30において、主材11dと副材12dが共に棒状であってもよい。この場合、所定間隔で離間して隙間13dを有する状態で隣接する棒状の副材12cを接着剤のような結合手段によって結合して連結部14dを形成してよい。このような基材を用いると、結合組織シートは管状になるが、これを押し潰してシート形態に変形して、結合組織管の周囲に重ねることができる。
更に別の態様では、本発明の結合組織体形成基材において副材は1つである。例えば、図1と同様の図8に示すように、結合組織体形成基材31において、主材11eの片側にのみ副材12eを設けるだけでもよく、これらは連結部14eによって接続されている。
尚、いずれの態様においても、副材は、先にも説明したように、主材で形成される結合組織管の周りを十分に覆うことができる長さの結合組織シートを作ることができればよく、主材、副材ともに形状は特に限定されるものではなく、円筒形、多角形またはフィルム状をしていてもよい。また、副材の数も特に限定されるものではない。
一例として、図1および図2の本発明の基材の場合、結合組織体形成基材10の主材11の外径は2mm〜10mmが好ましい。また、副材12は主材11が円柱形であれば、その周囲に形成される結合組織シートの長さ(例えば図4(a)の19aまたは19bの長さ)が、主材11の直径の1.5倍〜5倍、好ましくは3〜4倍の整数倍、もしくはこれ以上になることが望ましく、特に制限されるものではない。従って、各副材の延在長さまたはその総和は、例えば結合組織管の周囲で結合組織シートが二重もしくは三重になる程度であるのが好ましい。
結合組織体形成基材10の主材11と副材12との間に、主材11で形成された結合組織管18と副材12で形成された結合組織シート19との間で仕切りとしての結合組織部17が形成されるように、幅が0.05mm以上の隙間、好ましくは0.2mmから0.7mmの隙間13を設けることがよい。
本発明の基材を用いて結合組織体を形成した場合、結合組織体形成基材10の材料表面と形成された結合組織体16との間の界面は、いずれの材質においても固着しておらず、例えば図1において縁部Y−Yに沿って切断または切開することによって(必要に応じて、反対側の縁部Y’−Y’に沿って追加的に切断してもよい)、結合組織体16に全く損傷を与えることがなく、結合組織体形成基材10を容易に抜去し、結合組織体16を得ることができる。結合組織体形成基材10を抜去する際、主材11と副材12を結合している連結部14を容易に破壊できる、例えば切断できるように、その強度および形状を選択することが好ましく、副材のみを選択的に除去できる。別の態様では、主材に形成したスリットに副材を嵌め込むような組み合わせ式で基材を構成し、副材のみを選択的に抜去するようにすることもできる。
前記したように、結合組織体を与える結合組織体形成基材に使用できる材料として、シリコーン、アクリル樹脂、エステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等を含む高分子素材の群から選ばれた材料であるものが好ましいが、他の高分子素材に加えて、チタンやステンレスなどの金属等、ならびにガラスやアパタイト等の無機材料も利用することができる。また、基材の表面を他の材料でコーティングするなどして表面の化学的性質や物理的性質を変化させてもよい。更に、細胞増殖因子などを表面に固定化させることで、結合組織体の形成速度を高めることも可能である。結合組織体形成基材に用いる高分子材料として、シリコーンを用いた場合、短期間で比較的硬い結合組織体を形成できる。一方、アクリル樹脂を用いた場合には、形成速度は比較的遅いが柔軟で伸縮性に富む結合組織体が得られ、結合組織体形成基材の材質を選ぶことで移植部位の物性に合わせた結合組織体を作製することができる。
また、後述の実施例ではラットの皮下に本発明の結合組織体形成基材を埋入させ、結合組織体を形成させたが、人の皮下に結合組織体形成基材を埋入させることにより得られる結合組織体は移植用組織として使用することができる。特に、管状組織として用いるのが好適である。
更に、この結合組織体は、患者自身の細胞を患者の体内において成長させることができ、その場合、同じ患者に移植しても異物反応が無いことが特徴である。また、脱細胞化することにより、他人や動物からの同種あるいは異種移植が可能であり、移植採取に伴う患者負担の低減によりQOLをさらに向上できる管状の結合組織体の製造方法となる。
体重300gのウイスターラットの背部皮下に、図9に示す結合組織体形成基材(主材:シリコーン製円柱棒(直径3mm、長さ30mm)、副材:厚さ0.1mmのPETフィルム(30mm×30mm)、主材と副材との間の隙間:0.2mm、連結部の長さ:2mm)を、滅菌後埋入し、通常の飼育条件で2週間飼育した後、カプセル化によって形成された結合組織体形成基材の周囲を取り巻く結合組織体を摘出して、多重に結合組織体を巻きつけて管状の結合組織体を得られるか否かを確かめた。尚、図9では、副材が透明であるため、その存在が判別し難くなっている。
皮下で形成された結合組織体の膜で覆われた結合組織体形成基材は、皮下組織から容易に摘出することができた。摘出した状態の結合組織体形成基材周囲に形成された結合組織体の外観を図10に示す。結合組織体は主として繊維芽細胞とコラーゲンから構成され、黒っぽく見えるところが、毛細血管が発達した部位である。内部の結合組織体形成基材は周囲の結合組織体とは全く接着しておらず、両者は損傷無く容易に分離することができた。
副材のみ分離して抜去した後、副材で形成された結合組織シートを、主材を残したままで主材に形成された結合組織管の回りに巻き付け、再度ウイスターラットの背部皮下に埋入し更に2週間飼育した後、摘出した。
図11に示すように、同じ埋入期間では得られない厚みを有する管状の結合組織体を得ることができた。結合組織体は主として繊維芽細胞とコラーゲンから構成されているが、黒っぽく見える毛細血管が発達した部位が多くなっていた。得られた管状の結合組織体は、弾性と強靭性の両方を持っており、単層では不可能である厚い結合組織体が得られた。尚、得られた結合組織管状体の口径3mmであり、壁厚は0.5mmであった。
図1は、棒状の主材とフィルム状の副材を有する、本発明の結合組織体形成基材の側方断面図および上面図を模式的に示す。 図2は、図1に示す結合組織体形成基材を用いて結合組織体を形成する過程を示す。 図3は、主材と副材の間に隙間がない本発明の結合組織体形成基材を用いて結合組織体を形成する過程を示す。 図4は、主材で形成された結合組織管の周りに、副材で形成された結合組織シートを巻きつける説明図である。 図5は、別の態様の本発明の結合組織体形成基材の側方断面図、上面図および側面図を模式的に示す。 図6は、更に別の態様の本発明の結合組織体形成基材の側方断面図および上面図を模式的に示す。 図7は、更に別の態様の本発明の結合組織体形成基材の側方断面図および上面図を模式的に示す。 図8は、更に別の態様の本発明の結合組織体形成基材の側方断面図および上面図を模式的に示す。 図9は、主材のシリコーン製円柱棒(直径3mm、長さ30mm)との隙間が0.2mmとなるように厚さ0.1mmのPETフィルムの副材を装着した本発明の結合組織体形成基材を示す。 図10は、ウイスターラット背部皮下に、図9の結合組織体形成基材を埋入して、2週間後に取り出した、結合組織体に覆われた基材を示す。 図11は、主材で形成した結合組織管の周りに、副材で形成した結合組織シートを巻きつけて、再度ウイスターラット背部皮下に埋入してから2週間後に再摘出した、厚みのある管状の結合組織体を示す(厚みがあり、毛細血管も発達している)。
符号の説明
10…結合組織体形成基材
11、11a〜e…主材
12、12a〜e…副材
13、13a〜e…隙間
14、14a〜e…連結部
16…結合組織体
17…隙間で形成された結合組織部
18…主材の周囲で形成された結合組織管
19、19a〜c…副材の周囲で形成された結合組織シート
20…結合組織体形成基材
22…結合組織体
23…主材の周囲で形成された結合組織部と副材の周囲で形成された結合組織部との連結部
24…主材の周囲で形成された結合組織管
25…副材の周囲で形成された結合組織部
26…主材を残した状態の結合組織体
27…厚みの増加した管状の結合組織体
28…結合組織体形成基材
29…結合組織体形成基材
30…結合組織体形成基材
31…結合組織体形成基材

Claims (11)

  1. 管状の結合組織体が周囲に形成され、棒状である主材およびその長手方向の略全長にわたる側面からそれに対して垂直な方向へ外向きに延在する副材を有して成る結合組織体形成基材。
  2. 体内に埋入することによって、細胞を含む結合組織体に覆われる請求項1に記載の結合組織体形成基材。
  3. 副材は、主材に形成された結合組織管に重ね合わせることができる結合組織シートを、結合組織管と一体に形成させる請求項1または2に記載の結合組織体形成基材。
  4. 前記主材が棒状であり、前記副材がフィルム状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の結合組織体形成基材。
  5. 前記主材と前記副材がともに棒状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の結合組織体形成基材。
  6. 前記主材または前記副材の少なくとも1つの断面が円、楕円または多角形の形状を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の結合組織体形成基材。
  7. 前記主材と前記副材は、元々一体に形成されている請求項1〜6のいずれかに記載の結合組織体形成基材。
  8. 前記主材と前記副材は、独立した部材であり、組み合わせることによって一体にできる請求項1〜6のいずれかに記載の結合組織体形成基材。
  9. 主材と副材とは相互に離間し、これらの間に隙間が存在する請求項1〜8のいずれかに記載の結合組織体形成基材。
  10. 結合組織管および結合組織シートを有して成る結合組織体を用いて、結合組織管の周囲に結合組織シートを配置することを含む管状の結合組織体を得ることを含む結合組織管状体を製造する方法。
  11. 結合組織体は、請求項1〜9のいずれかに記載の結合組織体形成基材を使用して形成する請求項10に記載の結合組織管状体を製造する方法。
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