JP5125154B2 - 放射線撮像装置 - Google Patents

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Description

この発明は、放射線撮像を行う放射線撮像装置に係り、特に、放射線画像に対して、複数の画素を1つの画素にまとめるビニング処理を行う技術に関する。
放射線撮像装置として、X線撮影装置を例に採って説明する。X線撮影装置では、X線管から被検体に向けてX線を照射し、被検体を透過したX線を検出し、その検出されたX線に基づいてX線画像を得ることでX線撮影を行う。X線が被検体を透過する際には、被検体にX線が衝突することにより散乱線が発生し、その散乱線によって画像にボケが生じる。
そこで、散乱線を除去するためにX線グリッドをX線検出器の入射面側に備える。X線グリッドは、X線を吸収する吸収体(例えば鉛)とX線を透過させる透過体(例えばアルミニウムや空気)とを交互に並設して構成されている。散乱線がX線グリッドに入射される際には斜めに吸収体に進行するので、吸収体によって吸収されて除去される。一方、散乱線以外のX線がX線グリッドに入射される際には透過体や吸収体にほぼ平行に進行するので、透過体を透過してX線検出器に入射されて検出される。
しかし、X線グリッドを使用した場合には、グリッドパターンが高周波成分としてX線画像に映ってしまう。そこで、従来から、グリッド周波数のような高周波成分を除去するために、グリッドパターンを垂直に横切る方向(すなわちグリッド目と垂直方向)に低域通過型フィルタ(LPF: Low Pass Filter)を施す。あるいは、グリッドパターンを垂直に横切る方向に高域通過型フィルタ(HPF: High Pass Filter)を施すことでグリッド周波数を抽出した後に、その抽出されたグリッド周波数をグリッドパターンが映りこんだ画像から差分をとることで、高周波成分を除去する。また、サンプリング過程のナイキスト周波数fとグリッド周波数fとの関係が、mを任意の正の整数として、{(2m−4/3)}≦f≦{(2m−2/3)}なる条件式(ただし、m=1であり、f≦fである場合を除く)を満たすように設定する手法もある(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−316216号公報(第1,2,5−8頁、図1,2)
しかしながら、X線画像に対して、複数の画素を1つの画素にまとめるビニング処理を行うと周波数特性が変化してしまう。したがって、ビニング処理前のX線画像ではグリッドパターンが高周波側に存在していても、ビニング処理後のX線画像ではグリッドパターンが低周波側に出現してしまう場合がある。その場合には、高域に存在するグリッドパターンを除去する従来どおりの低域通過型フィルタ(LPF)を行うと、低周波側に出現したグリッドパターンは除去できなくなる。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、放射線画像に対してビニング処理を行う場合であっても、高周波成分を除去することができる放射線撮像装置を提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、被検体に向けて放射線を照射する放射線照射手段を備え、前記被検体を透過した放射線を検出し、その検出された放射線に基づいて放射線画像を得ることで放射線撮像を行う放射線撮像装置であって、放射線に関する散乱線を除去する散乱線除去手段と、その散乱線除去手段を透過して検出された放射線に基づく放射線画像から高周波成分を除去する処理を行う高周波成分除去処理手段と、その高周波成分除去処理手段で処理された放射線画像に対して、複数の画素を1つの画素にまとめるビニング処理を行うビニング処理手段とを備えるとともに、前記高周波成分の折り返し周波数成分を除去するために、前記ビニング処理手段でビニング処理された放射線画像に対して前記折り返し周波数成分を通過させて当該折り返し周波数成分を抽出する折り返し周波数成分抽出手段と、その折り返し周波数成分抽出手段で抽出された折り返し周波数成分と、前記ビニング処理手段でビニング処理された放射線画像との差分をとる差分手段とを備え、さらに、放射線画像に映っている構造物を残すために、前記折り返し周波数成分抽出手段で抽出された折り返し周波数成分を有する放射線画像に対して、前記散乱線除去手段によるグリッドパターンの平行な方向に、低周波成分を通過させる低域通過型フィルタを備え、その低域通過型フィルタで処理された前記構造物が除去された折り返し周波数成分と、前記ビニング処理手段でビニング処理された放射線画像との差分を、前記差分手段がとることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項1に記載の発明によれば、散乱線除去手段を透過して検出された放射線に基づく放射線画像から高周波成分を除去する処理を高周波成分除去処理手段が行うが、その処理をビニング処理手段で行われるビニング処理よりも先に行う。そして、高周波成分除去処理手段で処理された放射線画像に対してビニング処理をビニング処理手段が行う。したがって、ビニング処理による周波数特性変化よりも前に、高周波成分除去処理手段による高周波成分除去処理が行われるので、周波数特性が変化することなく高周波成分を除去することができた状態で、ビニング処理を行うことができる。その結果、放射線画像に対してビニング処理を行う場合であっても、高周波成分を除去することができる。
また、高周波成分の折り返し周波数成分を除去するために、ビニング処理手段でビニング処理された放射線画像に対して折り返し周波数成分を通過させて当該折り返し周波数成分を抽出する折り返し周波数成分抽出手段と、その折り返し周波数成分抽出手段で抽出された折り返し周波数成分と、ビニング処理手段でビニング処理された放射線画像との差分をとる差分手段とを備える。さらに、放射線画像に映っている構造物を残すために、折り返し周波数成分抽出手段で抽出された折り返し周波数成分を有する放射線画像に対して、散乱線除去手段によるグリッドパターンの平行な方向に、低周波成分を通過させる低域通過型フィルタを備える。その低域通過型フィルタで処理された構造物が除去された折り返し周波数成分と、ビニング処理手段でビニング処理された放射線画像との差分を、上述した差分手段がとる。その結果、放射線画像の構造物を残した状態で、散乱線による高周波成分の折り返し周波数成分を除去することができる。
上述した発明において、高周波成分を除去する処理の一例は、低周波成分を通過させる低域通過処理であって、上述した高周波成分除去処理手段は、低域通過型フィルタである(請求項2に記載の発明)。低域通過型フィルタを施すことで、低周波成分が通過して、高周波成分が除去される。
上述した発明において、高周波成分を除去する処理の他の一例は、散乱線による高周波成分を通過させて、散乱線による高周波成分を抽出した後に、その抽出された高周波成分と、高周波成分を除去する前の放射線画像との差分をとる処理であって、上述した高周波成分除去処理手段は、高域通過型フィルタ、および上述した差分をとる差分手段である(請求項3に記載の発明)。高域通過型フィルタを施すことで、散乱線による高周波成分が抽出されて、抽出された高周波成分がさらに差分手段によって除去される結果、高周波成分が除去される。
この他にも、高周波成分を除去する処理は、請求項2に記載の発明のような低域通過型フィルタや、請求項3に記載の発明のような高域通過型フィルタおよび差分処理以外に、フーリエ変換後に帯域通過型フィルタ(BPF: Band Pass Filter)を施して散乱線による周波数成分の帯域のみを抽出した後に、その抽出された周波数成分と、周波数成分を除去する前のデータとの差分をとって、逆フーリエ変換を行う処理に例示されるように、通常に用いられる高周波成分を除去する処理であれば、特に限定されない。
上述したこれらの発明において、ビニング処理を行うか否かを選択する選択手段を備えるのが好ましい(請求項4に記載の発明)。ビニング処理を行うか否かを選択する選択手段を備えることで、ビニング処理を行わない装置にも適用することができて、汎用性が高くなる。
この発明に係る放射線撮像装置によれば、散乱線除去手段を透過して検出された放射線に基づく放射線画像から高周波成分を除去する処理を高周波成分除去処理手段が行うが、その処理をビニング処理手段で行われるビニング処理よりも先に行う。したがって、ビニング処理による周波数特性変化よりも前に、高周波成分除去処理手段による高周波成分除去処理が行われるので、放射線画像に対してビニング処理を行う場合であっても、周波数特性が変化することなく高周波成分を除去することができる。
また、高周波成分の折り返し周波数成分を除去するために、ビニング処理手段でビニング処理された放射線画像に対して折り返し周波数成分を通過させて当該折り返し周波数成分を抽出する折り返し周波数成分抽出手段と、その折り返し周波数成分抽出手段で抽出された折り返し周波数成分と、ビニング処理手段でビニング処理された放射線画像との差分をとる差分手段とを備える。さらに、放射線画像に映っている構造物を残すために、折り返し周波数成分抽出手段で抽出された折り返し周波数成分を有する放射線画像に対して、散乱線除去手段によるグリッドパターンの平行な方向に、低周波成分を通過させる低域通過型フィルタを備える。その低域通過型フィルタで処理された構造物が除去された折り返し周波数成分と、ビニング処理手段でビニング処理された放射線画像との差分を、上述した差分手段がとる。その結果、放射線画像の構造物を残した状態で、散乱線による高周波成分の折り返し周波数成分を除去することができる。
以下、図面を参照してこの発明の実施例を説明する。
図1は、実施例に係るX線撮影装置のブロック図であり、図2は、X線撮影装置に用いられている画像処理部の具体的構成を示したブロック図であり、図3は、ビニング処理の説明に供する画像の模式図であり、図4は、グリッド周波数およびその折り返し周波数の説明に供する模式図であり、図5は、周波数成分の高い構造物およびグリッドパターンが映りこんだ画像の模式図である。本実施例では放射線撮像装置としてX線撮影装置を例に採って説明する。
X線撮影装置は、図1に示すように、被検体Mを載置する天板1と、その被検体Mに向けてX線を照射するX線管2と、被検体Mを透過したX線を検出するフラットパネル型X線検出器(以下、「FPD」と略記する)3とを備えている。なお、X線検出器としては、FPD以外にもイメージインテンシファイアやX線フィルムでもよい。X線管2は、この発明における放射線照射手段に相当する。
X線撮影装置は、他に、天板1の昇降および水平移動を制御する天板制御部4や、FPD3の走査を制御するFPD制御部5や、X線管2の管電圧や管電流を発生させる高電圧発生部6を有するX線管制御部7や、FPD3から電荷信号であるX線検出信号をディジタル化して取り出すA/D変換器8や、A/D変換器8から出力されたX線検出信号に基づいて種々の処理を行う画像処理部9や、これらの各構成部を統括するコントローラ10や、処理された画像などを記憶するメモリ部11や、オペレータが入力設定を行う入力部12や、処理された画像などを表示するモニタ13などを備えている。
天板制御部4は、天板1を水平移動させて被検体Mを撮像位置にまで収容したり、昇降、回転および水平移動させて被検体Mを所望の位置に設定したり、水平移動させながら撮像を行ったり、撮像終了後に水平移動させて撮像位置から退避させる制御などを行う。FPD制御部5は、FPD3を水平移動させたり、被検体Mの体軸の軸心周りに回転移動させることによる走査に関する制御などを行う。高電圧発生部6は、X線を照射させるための管電圧や管電流を発生してX線管2に与え、X線管制御部7は、X線管2を水平移動させたり、被検体Mの体軸の軸心周りに回転移動させることによる走査に関する制御や、X線管2側のコリメータ(図示省略)の照視野の設定の制御などを行う。なお、X線管2やFPD3の走査の際には、X線管2から照射されたX線をFPD3が検出できるようにX線管2およびFPD3が互いに対向しながらそれぞれの移動を行う。
A/D変換器8は、FPD3から出力された電荷信号をアナログからディジタルに変換して、ディジタル化したX線検出信号を出力する。コントローラ10は、中央演算処理装置(CPU)などで構成されており、メモリ部11は、ROM(Read-only Memory)やRAM(Random-Access Memory)などに代表される記憶媒体などで構成されている。また、入力部12は、マウスやキーボードやジョイスティックやトラックボールやタッチパネルなどに代表されるポインティングデバイスで構成されている。X線撮影装置では、被検体Mを透過したX線をFPD3が検出して、検出されたX線に基づいて画像処理部9で画像処理を行うことで被検体Mの撮像を行う。
なお、散乱線を除去するために、FPD3の入射面側にX線グリッド14を備えている。X線グリッド14は、例えば、鉛とアルミニウムとを交互に並設して構成されている。散乱線がX線グリッド14に入射される際には斜めに鉛に進行するので、鉛によって吸収されて除去される。一方、散乱線以外のX線がX線グリッド14に入射される際にはアルミニウムや鉛にほぼ平行に進行するので、アルミニウムを透過してFPD3に入射されて検出される。X線グリッド14は、この発明における散乱線除去手段に相当する。
図2に示すように、画像処理部9は、低域通過型フィルタ21(図2では「LPF」で表記)と、後述するビニング処理を行うか否かを選択する選択部22と、ビニング処理部23と、高域通過型フィルタ24(図2では「HPF」で表記)と、低域通過型フィルタ25(図2では「LPF」で表記)と、減算器26とを備えて構成されている。低域通過型フィルタ21は、この発明における高周波成分除去処理手段に相当し、選択部22は、この発明における選択手段に相当し、ビニング処理部23は、この発明におけるビニング処理手段に相当する。
低域通過型フィルタ21は、X線グリッド14を透過して検出されたX線に基づくX線画像からグリッド周波数のような高周波成分を除去するために、グリッドパターンを垂直に横切る方向(すなわちグリッド目と垂直方向)に、低周波成分を通過させる。ビニング処理部23は、低域通過型フィルタ21で処理されたX線画像に対して、複数の画素を1つの画素にまとめるビニング処理を行う。例えば、図3(a)に示すように、縦横2×2の合計4画素分Pを、図3(b)に示すように、1つの画素Pにまとめる。1つの画素にまとめることで、例えば、図3(a)に示すように、縦横1024×1024の画素からなるX線画像が、図3(b)に示すように、縦横512×512の画素からなるX線画像になる。1つの画素にまとめる際には、各画素の画素値を加算して、加算された画素値をビニング処理後の画素値としてもよいし、各画素の画素値の加算平均(相加平均)を求めて、求められた画素値をビニング処理後の画素値としてもよい。
なお、高周波成分を除去しても、図4に示すように、散乱線による高周波成分の折り返し周波数成分f´が、高周波成分であるグリッド周波数fよりも低周波側に出現する。すなわち、この折り返し周波数成分も低周波側に出現するグリッドパターンである。したがって、かかる折り返し周波数成分を除去するために、上述した高域通過型フィルタ24と減算器26とを備えるのが好ましい(いずれも図2を参照)。具体的には、高域通過型フィルタ24は、ビニング処理部23でビニング処理されたX線画像に対して、図5に示すように、グリッドパターンPを垂直に横切る方向(すなわちグリッド目と垂直方向)Pに、折り返し周波数成分である高周波成分を通過させて折り返し周波数成分を抽出する。したがって、減算器26が、抽出された折り返し周波数成分(グリッドパターンP)と、ビニング処理部23でビニング処理されたX線画像との差分をとることで、散乱線による高周波成分の折り返し周波数成分を除去することができる。
なお、図5に示すように、画像に周波数成分の高い構造物Pが映っている場合には、上述した高域通過型フィルタ24(図2を参照)によって、折り返し周波数成分とともに構造物Pまで抽出されてしまい、減算器26(図2を参照)によって、折り返し周波数成分とともに構造物Pまでが除去される恐れがある。そこで、抽出時に画像の構造物Pを除去するために、低域通過型フィルタ25(図2を参照)は、高域通過型フィルタ24で抽出された折り返し周波数成分を有する画像に対して、図5に示すように、グリッドパターンPの平行な方向Pに、低周波成分を通過させる。
すなわち、折り返し周波数成分は、グリッドパターンPの平行な方向Pに対しては当然の如く低周波となるが、構造物PはグリッドパターンPに対して平行でなく横切ることが多い。したがって、低域通過型フィルタ25を施すことで、構造物Pの周波数成分は高周波成分とみなされて構造物Pのみが除去されて、グリッドパターンPの平行な方向Pに対して低周波成分である折り返し周波数成分を通過させることができる。その結果、低域通過型フィルタ25で処理されて、画像の構造物が除去された折り返し周波数成分(グリッドパターン)と、ビニング処理部23でビニング処理されたX線画像との差分を、減算器26がとることで、画像の構造物を残した状態で、散乱線による高周波成分の折り返し周波数成分を除去することができる。
次に、画像処理部9による一連の画像処理について、図6のフローチャートを参照して説明する。図6は、一連の画像処理を示すフローチャートである。
(ステップS1)X線グリッドでの元画像の収集
X線管2から被検体Mに向けてX線を照射し、被検体Mを透過したX線をフラットパネル型X線検出器(FPD)3が検出する。FPD3に入射される前にX線グリッド14を透過することで散乱線が除去される。これによってX線グリッド14によるグリッドパターンが映りこんだ元画像が収集される。
(ステップS2)LPF処理
ステップS1で収集された元画像に対して、グリッドパターンを垂直に横切る方向(すなわちグリッド目と垂直方向)に、低域通過型フィルタ21による低域通過処理(LPF処理)を施すことで低周波成分を通過させる。LPF処理を行うことで、X線画像からグリッド周波数のような高周波成分が除去される。選択部22によってビニング処理部23でのビニング処理を行うと選択した場合には、次のステップS3に進む。
(ステップS3)2×2画素のビニング処理
ビニング処理部23は、ステップS2において低域通過型フィルタ21で処理されたX線画像に対して、複数の画素を1つの画素にまとめるビニング処理を行う。本実施例では、上述したように、縦横2×2の合計4画素分を1つの画素にまとめるビニング処理を行う。
(ステップS4)HPF処理
ステップS3においてビニング処理部23でビニング処理されたX線画像に対して、グリッドパターンを垂直に横切る方向(すなわちグリッド目と垂直方向)に、高域通過型フィルタ24による高域通過処理(HPF処理)を施すことで折り返し周波数成分である高周波成分を通過させて折り返し周波数成分を抽出する。このとき、画像に周波数成分の高い構造物が映っている場合には、上述したように折り返し周波数成分とともに構造物も抽出される。
(ステップS5)LPF処理
そこで、ステップS4において高域通過型フィルタ24で抽出された折り返し周波数成分を有する画像に対して、グリッドパターンの平行な方向に、低域通過型フィルタ25による低域通過処理(LPF処理)を施すことで低周波成分を通過させる。LPF処理を行うことで構造物のみが除去される。
(ステップS6)画像同士の差分
ステップS5において低域通過型フィルタ25で画像の構造物が除去された折り返し周波数成分(グリッドパターン)と、ステップS3においてビニング処理部23でビニング処理されたX線画像との差分を、減算器26がとることで、画像の構造物を残した状態で、散乱線による高周波成分の折り返し周波数成分を除去することができる。
本実施例に係るX線撮影装置によれば、X線グリッド14を透過して検出されたX線に基づくX線画像から高周波成分を除去する処理を低域通過型フィルタ(LPF)21が行うが、その処理をビニング処理部22で行われるビニング処理よりも先に行う。そして、低域通過型フィルタ21で処理されたX線画像に対してビニング処理をビニング処理部22が行う。したがって、ビニング処理による周波数特性変化よりも前に、低域通過型フィルタ21による高周波成分除去処理が行われるので、周波数特性が変化することなく高周波成分を除去することができた状態で、ビニング処理を行うことができる。その結果、X線画像に対してビニング処理を行う場合であっても、高周波成分を除去することができる。
本実施例では、高周波成分を除去する処理の一例として、低周波成分を通過させる低域通過処理を例に採って説明している。すなわち、この発明における高周波成分除去処理手段は、低域通過型フィルタ21であって、低域通過型フィルタ21を施すことで、低周波成分が通過して、高周波成分が除去される。
また、本実施例のように、ビニング処理を行うか否かを選択する選択部22を備えるのが好ましい。ビニング処理を行うか否かを選択する選択部22を備えることで、ビニング処理を行わない装置にも適用することができて、汎用性が高くなる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、放射線撮像装置としてX線撮影装置を例に採って説明したが、PET(Positron Emission Tomography)装置やSPECT(Single Photon Emission CT)装置などに代表されるECT(Emission Computed Tomography)装置のように、X線以外の放射線(PET装置の場合にはγ線)を検出して、検出された放射線に基づいて放射線画像を得ることで放射線撮像を行う放射線撮像装置に適用してもよい。
(2)上述した実施例では、図1に示すようなX線撮影装置を例に採って説明したが、この発明は、例えばC型アームに配設されたX線撮像装置にも適用してもよい。また、この発明は、X線CT装置にも適用してもよい。
(3)上述した実施例では、この発明における高周波成分除去処理手段として、低域通過型フィルタ21を例に採って説明したが、高周波成分除去処理手段は、これに限定されない。例えば、図7に示すように、高周波成分除去処理手段として、高域通過型フィルタ31(図7では「HPF」で表記)および減算器32で構成してもよい。減算器32よりも後段のブロック図については、実施例の画像処理部9と同様の構成なので、その説明を省略する。高域通過型フィルタ31は、X線グリッド14を透過して検出されたX線に基づくX線画像に対して、グリッドパターンを垂直に横切る方向(すなわちグリッド目と垂直方向)に、グリッド周波数のような高周波成分を通過させて高周波成分を抽出する。減算器32は、抽出された高周波成分と、高周波成分を除去する前の元画像との差分をとる。すなわち、高周波成分を除去する処理として、散乱線による高周波成分を高域通過型フィルタ31により通過させて、散乱線による高周波成分を抽出した後に、その抽出された高周波成分と、高周波成分を除去する前の放射線画像との差分を減算器32がとる。高域通過型フィルタ31を施すことで、散乱線による高周波成分が抽出されて、抽出された高周波成分がさらに減算器32によって除去される結果、高周波成分が除去される。減算器32は、この発明における差分手段に相当する。
(4)上述した実施例では、この発明における高周波成分除去処理手段として、低域通過型フィルタ21を例に採って説明するとともに、上述した変形例(3)では、高域通過型フィルタ31および差分手段(図7では減算器32)を例に採って説明したが、通常に用いられる高周波成分を除去する処理であれば、特に限定されない。例えば、フーリエ変換後に帯域通過型フィルタ(BPF: Band Pass Filter)を施して散乱線による周波数成分の帯域のみを抽出した後に、その抽出された周波数成分と、周波数成分を除去する前のデータとの差分をとって、逆フーリエ変換を行うことで、高周波成分を除去してもよい。
(5)上述した実施例では、ビニング処理を行うか否かを選択する選択部22を備えたが、ビニング処理を行う装置のみに適用するのであれば、必ずしも選択部32を備える必要はない。
(6)上述した実施例では、散乱線による高周波成分の折り返し周波数成分をも除去するために、高域通過型フィルタ24と減算器26とを備えたが、折り返し周波数成分を考慮しない、あるいは折り返し周波数成分が画像に及ぼす影響が小さければ、必ずしも高域通過型フィルタ24と減算器26とを備える必要はない。
(7)上述した実施例では、グリッドパターン(折り返し周波数成分によるグリッドパターンも含む)が抽出されるときに、周波数成分の高い構造物を残すために、グリッドパターンの平行な方向に、低域通過型フィルタ25を施すことで低周波成分を通過させて抽出時に構造物を除去して、最終的には周波数成分の高い構造物を残したが、構造物を考慮しない、あるいは構造物が周波数成分の低い場合には、必ずしも低域通過型フィルタ25を備える必要はない。
実施例に係るX線撮影装置のブロック図である。 X線撮影装置に用いられている画像処理部の具体的構成を示したブロック図である。 ビニング処理の説明に供する画像の模式図である。 グリッド周波数およびその折り返し周波数の説明に供する模式図である。 周波数成分の高い構造物およびグリッドパターンが映りこんだ画像の模式図である。 一連の画像処理を示すフローチャートである。 変形例に係る画像処理部の具体的構成を示したブロック図である。
符号の説明
2 … X線管
14 … X線グリッド
21 … 低域通過型フィルタ(LPF)
22 … 選択部
23 … ビニング処理部
M … 被検体

Claims (4)

  1. 被検体に向けて放射線を照射する放射線照射手段を備え、前記被検体を透過した放射線を検出し、その検出された放射線に基づいて放射線画像を得ることで放射線撮像を行う放射線撮像装置であって、放射線に関する散乱線を除去する散乱線除去手段と、その散乱線除去手段を透過して検出された放射線に基づく放射線画像から高周波成分を除去する処理を行う高周波成分除去処理手段と、その高周波成分除去処理手段で処理された放射線画像に対して、複数の画素を1つの画素にまとめるビニング処理を行うビニング処理手段とを備えるとともに、前記高周波成分の折り返し周波数成分を除去するために、前記ビニング処理手段でビニング処理された放射線画像に対して前記折り返し周波数成分を通過させて当該折り返し周波数成分を抽出する折り返し周波数成分抽出手段と、その折り返し周波数成分抽出手段で抽出された折り返し周波数成分と、前記ビニング処理手段でビニング処理された放射線画像との差分をとる差分手段とを備え、さらに、放射線画像に映っている構造物を残すために、前記折り返し周波数成分抽出手段で抽出された折り返し周波数成分を有する放射線画像に対して、前記散乱線除去手段によるグリッドパターンの平行な方向に、低周波成分を通過させる低域通過型フィルタを備え、その低域通過型フィルタで処理された前記構造物が除去された折り返し周波数成分と、前記ビニング処理手段でビニング処理された放射線画像との差分を、前記差分手段がとることを特徴とする放射線撮像装置。
  2. 請求項1に記載の放射線撮像装置において、前記高周波成分を除去する処理は、低周波成分を通過させる低域通過処理であって、前記高周波成分除去処理手段は、低域通過型フィルタであることを特徴とする放射線撮像装置。
  3. 請求項1に記載の放射線撮像装置において、前記高周波成分を除去する処理は、前記散乱線による高周波成分を通過させて、散乱線による高周波成分を抽出した後に、その抽出された高周波成分と、高周波成分を除去する前の放射線画像との差分をとる処理であって、前記高周波成分除去処理手段は、高域通過型フィルタ、および前記差分をとる差分手段であることを特徴とする放射線撮像装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の放射線撮像装置において、前記ビニング処理を行うか否かを選択する選択手段を備えることを特徴とする放射線撮像装置。
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