JP5124798B2 - 変形領域作動装置 - Google Patents

変形領域作動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5124798B2
JP5124798B2 JP2007257129A JP2007257129A JP5124798B2 JP 5124798 B2 JP5124798 B2 JP 5124798B2 JP 2007257129 A JP2007257129 A JP 2007257129A JP 2007257129 A JP2007257129 A JP 2007257129A JP 5124798 B2 JP5124798 B2 JP 5124798B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
deformation
backup
fluid bag
lumbar support
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007257129A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009082523A (ja
Inventor
俊治 山中
厚亮 徳井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kokuyo Co Ltd
Original Assignee
Kokuyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kokuyo Co Ltd filed Critical Kokuyo Co Ltd
Priority to JP2007257129A priority Critical patent/JP5124798B2/ja
Publication of JP2009082523A publication Critical patent/JP2009082523A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5124798B2 publication Critical patent/JP5124798B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、家具の面状領域を構成する変形領域を作動させるための変形領域作動装置に関するものである。なお「面状領域」とは、平面状の領域又は曲面状の領域の何れをも含む概念であり、「家具の面状領域」とは、「家具とその周囲の空間との境界を形成し得る面状領域」を意味する。
従来より、オフィス等で使用される椅子において、着座者の腰部を支持し得るランバーサポート領域や、座面を形成する座領域等の変形可能な領域(以下、「変形領域」と称す)を変形させるために、構造の複雑なリンク機構を設け、このリンク機構の作用によって変形領域を変形させる態様が多数知られている(例えば特許文献1、特許文献2参照)。
特開平10―179314号公報 特開平7―95911号公報
しかしながら、従来のものは、リンク機構が必須であり、構造の複雑化を招来するとともに、リンク機構を適用しているため、変形領域の変形量を無段階に調整することができないという不具合があった。
本発明は、このような課題に着目してなされたものであって、主たる目的は、構造の簡略化、及び構造簡略化に伴う外観の簡素化を図るとともに、変形領域の変形量を無段階に調整可能な変形領域作動装置を提供することにある。
すなわち、本発明の変形領域作動装置は、家具の面状領域を構成する変形領域を作動させるためのものであって、前記変形領域に配される変形可能な変形部と、当該変形部の後背に配され、且つ端部全域又は端部のうち複数箇所を前記変形部に接合したバックアップ部と、前記変形部と前記バックアップ部との間で膨縮自在な流体袋を有し、且つ当該流体袋の膨張動作に伴って、前記変形部のうち前記バックアップ部との接合部位を後方に向かって移動させる駆動機構とを具備してなることを特徴とする。
ここで、「面状領域」及び「家具の面状領域」とは上述した意味であり、「変形領域に配される変形部」とは、変形部自体が変形領域の前面部(表面部)に露出する態様、或いは変形部の前面部(表面部)に、変形部の変形に応じて変形し得る張り地やクッション等のオプション部材を設けることにより、変形部自体が変形領域の前面部(表面部)に露出しない態様、これら何れの態様をも包含する概念である。
このようなものであれば、流体袋の膨縮動作に伴って変形部を変形させることができ、従来のような複雑なリンク機構が不要となり、構造の簡略化、及び構造簡略化に伴う外観の簡素化を有効に図ることができるとともに、流体袋内の流体量に応じて変形部のうちバックアップ部との接合部位が後方に向かって移動することによって変形部の変形量を変化させる態様であるため、変形部、ひいては変形領域の変形量を無段階で調節することができる。さらに、バックアップ部が流体袋を介して変形部の後背に配されるため、変形部自体の強度も有効に向上させることができる。
特に、前記バックアップ部の端部を、前記変形部の端部から当該変形部の中心に向かって変位した箇所に接合すれば、変形部のうち、バックアップ部の接合部位よりも端部側の部分を、接合部位よりもさらに後方へ移動させることができ、バックアップ部の端部を変形部の端部に接合した場合と比較して、接合部位の移動距離に対する変形部の変形量を増大させることができる。
流体袋の膨張動作に伴って変形部を徐々に変形させるようにするには、前記流体袋の膨張動作に伴って、前記変形部と前記バックアップ部との前記接合部位が後方へ移動しながら相互に接近するにつれて前記変形部の変形量が漸次増大するものとすればよい。
また、前記変形部が、前記流体袋の膨張動作に伴って伸縮せずに湾曲変形し得るものであれば、変形部が伸縮性に富む素材から成形したものである場合に起こり得る不具合、すなわち、流体袋の膨張動作による押圧力を受けた場合に、その押圧力を変形部自体の伸縮によって吸収するという不具合が生じず、流体袋の膨張動作による押圧力に応じた変形部、ひいては変形領域の変形を実現することができる。
特に、前記変形部が、膨張させた前記流体袋を収縮させた際に、湾曲変形前の状態に自己復元し得るものであることが好ましい。
さらに、前記バックアップ部が、前記流体袋の膨張動作に伴って伸縮せずに湾曲変形し得るものであり、且つ前記流体袋の膨張動作時における当該バックアップ部の変形量が、前記変形部の変形量よりも大きければ、バックアップ部が伸縮性に富む素材から成形したものである場合に起こり得る不具合、すなわち、流体袋の膨張動作による押圧力を受けた場合に、その押圧力をバックアップ部自体の伸縮によって吸収してしまい、変形部を変形させることができないという不具合を回避することができるとともに、バックアップ部が変形部よりも湾曲変形し易いものである場合に起こり得る不具合、すなわち、流体袋の膨張動作による押圧力を受けた場合に、変形部のうち、バックアップ部の接合部位に囲まれた領域がいびつな形状に変形するという不具合を回避することができる。この場合、バックアップ部が、前記流体袋を膨張させた状態から収縮させた際に、湾曲変形前の状態に自己復元し得るものであることが好ましい。
加えて、図1及び図2に示すように、バックアップ部X2の両端部を変形部X1における互いに離間した二箇所に接合した態様とすれば、流体袋X31の膨張動作に伴って変形部X1のうちバックアップ部X2との接合部位XP1、XP2が後方に向かって移動することになり、予め接合部位XP1、XP2間の距離を小さく設定した場合と、予め接合部位XP1、XP2間の距離を大きく設定した場合とで、流体袋X31の同程度の膨張量に対する変形部Y1全体の変形度合い(突出量)を異ならせることができ、適用箇所や用途等に応じて変形部Y1全体の変形度合いを容易に調整することができる。なお、図2では初期状態(換言すれば流体袋X31が収縮している状態)の変形部X1を想像線で示している。
バックアップ部の他の態様としては、前記バックアップ部の端部全域又は端部のうち複数箇所を前記変形部における仮想円周上又は当該仮想円周近傍に接合した態様が挙げられる。この場合も、予め仮想円の直径を小さく設定した場合と、予め仮想円の直径を大きく設定した場合とで、流体袋の同程度の膨張量に対する変形部全体の変形度合い(突出量)を異ならせることができ、用途等に応じて変形部全体の変形度合いを容易に調整することができる。
また、変形部及びバックアップ部が概略面状のものであれば、これら変形部及びバックアップ部の間で膨縮可能な流体袋が膨張した場合に、この流体袋の膨張動作による押圧力を、変形部及びバックアップ部が面で受ける態様となり、流体袋の膨張動作に応じて変形部を的確に変形させることが可能である。
前記変形部の変形特性を方向付けるために当該変形部のうち所定部分を他の部分よりも部分的に変形し易くした変形容易手段を備えたものであれば、変形部における変形量を部分的に異ならせることにより、変形部の変形特性を的確に方向付けることができ、変形部の形状変化を簡単にコントロールすることができる。
前記変形容易手段が、スリット又は切欠又は他の部位より厚み寸法を小さく設定した薄肉部であれば、簡単な構成で変形容易手段を実現できる。
適用箇所や用途等によっては、流体袋の膨張動作に伴って、変形部のうちバックアップ部との接合部位を後方に向かって移動させつつ、変形部のうちバックアップ部の接合部位に囲まれる領域の形状を流体袋の収縮時と略同形状に保っていることが好ましい場合もある。このような要求に応えるためには、前記変形部の変形特性を方向付けるために当該変形部のうち所定部分を他の部分よりも部分的に変形し難くした変形抑制手段を備えたものとすればよい。このように、変形部における変形量を部分的に異ならせることにより、変形部の変形特性を的確に方向付けることができ、変形部の形状変化を簡単にコントロールすることができる。
変形抑制手段が、前記変形部と前記流体袋との間に配され、且つ当該流体袋の膨張動作によって伸縮せず且つ湾曲変形しない剛性を有する補強材であれば、簡単な構造で変形抑制手段を実現できる。
好適な実施態様としては、前記変形領域が、着座者の腰部を支持するランバーサポート領域であり、前記変形部が、前記ランバーサポート領域に配されるランバーサポート部であり、前記バックアップ部が、前記ランバーサポート部の後背に配されるランバーサポートバックアップ部である態様が挙げられる。
異なる好適な実施態様としては、前記変形領域が、座面を形成する座領域であり、前記変形部が、前記座領域に配される座部であり、前記バックアップ部が、前記座部のうち迫り上がった後端部位に配される座後端部位バックアップ部であり、前記流体袋の膨張動作に伴って前記座部の後端部位を下方に向かって湾曲変形させるようにした態様が挙げられる。このような態様であれば、迫り上がった座部の後端部位によって着座者の骨盤全体をサポートし得る状態と、そのサポート状態を解除した状態とを選択することできる。
また、さらに異なる好適な実施態様としては、前記変形領域が、座面を形成する座領域であり、前記変形部が、前記座領域に配される座部であり、前記バックアップ部が、前記座部の前端部位に配されるものであり、前記流体袋の膨張動作に伴って前記座部の前端部位を下方に向かって湾曲変形させることにより、前記座の奥行き寸法が変更するようにした態様が挙げられる。
以上説明したように本発明によれば、構造の簡略化、及び構造簡略に伴う外観の簡素化を図るとともに、変形領域の変形量を無段階に調整可能な変形領域作動装置を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
本実施形態では、図3及び図4に示すように、本発明に係る変形領域作動装置を、椅子におけるランバーサポート領域LAの前方への突出量を調整するためのランバーサポート領域作動装置Lとして機能させている。
椅子の背凭れは、背シェルBSを用いて構成し、この背シェルBSによって着座者の上半身を支持する支持面を形成している。なお、図3は背シェルBSを背面から見た状態の模式図であり、図4は背シェルBSを側面から見た状態の模式図である。そして、背シェルBSのうち、着座者の腰部を支持し得るランバーサポート領域LAに配される部位が、着座者の腰部を支持し得るランバーサポート部L1として機能し、着座者の背中を支持し得る背支持領域BAに配される部位が、着座者の背中を支持し得る背支持部B1として機能する。なお、以下の説明において、背シェルBSのうちランバーサポート部L1より下方の部位を非背支持部N1とする。この背シェルBSは、例えば、伸縮性に乏しい合成樹脂素材からなり、厚み方向に弾性変形可能な概略面板状のものである。
ランバーサポート領域作動装置Lは、前記ランバーサポート部L1と、ランバーサポート部L1の後背に配されるバックアップ部(以下、「ランバーサポートバックアップ部L2」と称す)と、ランバーサポート部L1とランバーサポートバックアップ部L2との間に介在して膨縮自在な流体袋(以下、「ランバーサポート用流体袋L31」と称す)を有する駆動機構(以下、「ランバーサポート駆動機構L3」と称す)とを備えたものである。
ランバーサポートバックアップ部L2は、一端部をランバーサポート部L1の上端部近傍に一体的に接合するとともに、他端部をランバーサポート部L1の下端部近傍に一体的に接合したものである。本実施形態では、ランバーサポートバックアップ部L2の両端部をランバーサポート部L1に溶着等の適宜の手段により固定している。以下の説明では、ランバーサポートバックアップ部L2の一端部とランバーサポート部L1との接合部位を「ランバーサポート第1接合部位LP1」とし、ランバーサポートバックアップ部L2の他端部とランバーサポート部L1との接合部位を「ランバーサポート第2接合部位LP2」とする。なお、本実施形態の背シェルBSにおいて、ランバーサポート部L1、背支持部B1、及び非背支持部N1の各境界は、後述する切欠B11(図3参照)によって明確に区切られるものではない。すなわち、背シェルBSのうち高さ方向に離間して設けた切欠B11間の部分のみがランバーサポート部L1である、ということではない。したがって、高さ方向に離間して設けた切欠B11間の部分にランバーサポートバックアップ部L2の両端部を接合していないことが、本願請求項1の内容、つまり「端部のうち複数箇所を前記変形部(本実施形態のランバーサポート部)に接合したバックアップ部」との要件に矛盾するものではないことを付言しておく。
このランバーサポートバックアップ部L2は、ランバーサポート用流体袋L31の膨張動作に伴って伸縮せずに湾曲変形し得る概略面板状のものである。本実施形態のランバーサポートバックアップ部L2は、弾性に富むエラストマーから成形している。また、ランバーサポートバックアップ部L2の巾寸法を、背シェルBSの巾寸法よりも小さく設定している(図3参照)。
ランバーサポート駆動機構L3は、ランバーサポート部L1とランバーサポートバックアップ部L2との間に配したランバーサポート用流体袋L31と、ランバーサポート用流体袋L31の流出入口に一端部を接続したチューブ等の管路L32と、管路L32の他端部に接続されランバーサポート用流体袋L31内へ流入される流体を供給する流体供給源L33とを備えたものである。
ランバーサポート用流体袋L31は、ランバーサポート部L1とランバーサポートバックアップ部L2との間に抜落不能に配されている。本実施形態では、流体供給源L33としてエアポンプを適用し、ランバーサポート用流体袋L31として、内部の空気量の変化に伴って膨縮動作可能なエアバッグを適用している。図3等に示す前記エアポンプは手動式のものであり、着座者が当該エアポンプを直接握ることによって、ランバーサポート用流体袋L31内の流体量を調整することが可能である。また、流体供給源として、例えば伸縮可能なピストンタイプ又は回転可能な握り玉タイプ(ノブタイプ)のエアコンプレッサを適用してもよく、エアコンプレッサを作動させるためのスイッチやボタン等の操作部を適宜設ければよい。また、ランバーサポート駆動機構L3は、管路L32等の適宜箇所に、流体の逆流を規制する状態と、流体の逆流を許容する状態との間で切替可能な切替弁を設けている。
このような構成を有するランバーサポート駆動機構L3の作用によってランバーサポート部L1、ひいてはランバーサポート領域LAの形状を変形させることができる。
具体的には、図4に示す初期状態(換言すればランバーサポート用流体袋L31が収縮している状態)において、流体供給源L33たるエアポンプを握る操作を行うことにより、ランバーサポート用流体袋L31に流体(本実施形態では圧縮空気)が供給され、ランバーサポート用流体袋L31が膨張する。このランバーサポート用流体袋L31の膨張動作に伴って、図5に示すように、ランバーサポート部L1及びランバーサポートバックアップ部L2が相互に厚み方向(換言すれば椅子の奥行き方向)に離間する方向へ押圧される。これにより、ランバーサポート部L1のうちランバーサポート第1接合部位LP1及びランバーサポート第2接合部位LP2が、これら接合部位LP1、LP2間の部分よりも相対的に後方へ移動し、これら接合部位LP1、LP2間の部分が相対的に前方へ突出するように撓みながら弾性変形する。より具体的には、ランバーサポート用流体袋L31の膨張動作に伴って、ランバーサポート第1接合部位LP1及びランバーサポート第2接合部位LP2が後方へ移動しながら相互に接近する方向に移動し、これら接合部位LP1、LP2が相互に接近するにつれて、ランバーサポート第1接合部位LP1とランバーサポート第2接合部位LP2との間の部分の前方への変形量、換言すれば前方への突出量が漸次増大する。
さらに、本実施形態では、単一の背シェルBSのうち、ランバーサポート領域LAに配される部位をランバーサポート部L1として機能させているため、ランバーサポート部L1の上端部近傍に設定したランバーサポート第1接合部位LP1は、いわば前記背支持部B1とランバーサポート部L1との境界部位近傍に位置し、ランバーサポート部L1の下端部近傍に設定したランバーサポート第2接合部位LP2は、いわば前記非背支持部N1とランバーサポート部L1との境界部位近傍に位置する。そして、本実施形態に係るランバーサポート領域作動装置Lが、ランバーサポート用流体袋L31の膨張動作に伴って、背シェルBSのうち、各接合部位LP1、LP2より端部側の部分を、各接合部位LP1、LP2よりもさらに後方へ移動させるものとなる。そのため、ランバーサポート用流体袋L31の膨張動作に伴って、背シェルBSのうち、各接合部位LP1、LP2よりも上端部側の部分、下端部側の部分である背支持部B1及び非背支持部N1が、各接合部位LP1、LP2よりもさらに後方へ移動し、ランバーサポート部L1が背支持部B1及び非背支持部N1よりも確実に前方へ突出する(図5参照)。特に、本実施形態では、ランバーサポートバックアップ部L2を構成する背シェルBSを、ランバーサポート部L1よりも湾曲変形し易いものとし、ランバーサポート用流体袋L31の膨張動作時におけるランバーサポートバックアップ部L2の変形量が、ランバーサポート部L1の変形量よりも大きくなるようにしている。その結果、ランバーサポート用流体袋L31が膨張した際に、背シェルBSのうち、ランバーサポート第1接合部位LP1とランバーサポート第2接合部位LP2との間の部分、つまりランバーサポート部L1が、ランバーサポート第1接合部位LP1及びランバーサポート第2接合部位LP2よりも端部側の部分、つまり背支持部B1、及び非背支持部N1と滑らかに連続する曲線状に変形する(図5参照)。
そして、ランバーサポート部L1の撓み変形により、ランバーサポート領域LA全体が側面視凸状に変形する。
一方、このようにランバーサポート領域LAを前方に突出させた状態において、エアポンプに設けられ、且つ前記切替弁を逆流規制状態から逆流許容状態に切り替えるための操作部に対して所定の操作を行うことにより、ランバーサポート用流体袋L31内の流体量を減少させた場合には、このランバーサポート用流体袋L31が収縮し、この収縮動作に伴って、ランバーサポート部L1及びランバーサポートバックアップ部L2が相互に厚み方向に近付く方向へ弾性復帰し、ランバーサポート領域LAの前方への突出量が小さくなり、変形前の初期状態に戻る(図4参照)。
なお、本実施形態の椅子は、前記背支持領域BAを作動させるための背支持領域作動装置Bを備えている。背支持領域作動装置Bは、本発明に係るランバーサポート作動装置Lとは異なる原理で変形領域である背支持領域BAを作動させるものである。
背支持領域作動装置Bは、図3、図4、及び図8等に示すように、背シェルBSのうち前記背支持領域BAに配される背支持部B1と、背支持部B1の後背に配されるバックアップ部(以下、「背支持バックアップ部B2」と称す)と、背支持部B1と背支持バックアップ部B2との間に介在して膨縮自在な流体袋(以下、「背支持用流体袋B31」と称す)を有する駆動機構(以下、「背支持駆動機構B3」と称す)とを備えたものである。
本実施形態では、前記背シェルBSのうち着座者の背中を支持し得る部位を背支持部B1として機能させている。なお、本実施形態では、背支持部B1の変形特性を方向付けるために背支持部B1のうち所定部分を他の部分よりも部分的に変形し易くした変形容易手段B11を設けている。変形容易手段B11として、背シェルBSの両側縁からそれぞれ巾方向中央に向かって延びる一対の切込部B11aを適用している(図3参照)。
背支持バックアップ部B2は、背支持用流体袋B31の膨縮動作によって伸縮せず且つ湾曲変形しない剛性を有する一対の背支持バックアップ本体(第1背支持バックアップ本体B21、第2背支持バックアップ本体B22)と、これら一対の背支持バックアップ本体B21、B22間に形成され、且つ背支持用流体袋B31の膨縮動作に伴うこれら背支持バックアップ本体B21、B22同士の相対位置変更を許容し得る相対位置変更許容手段B23とを備えたものである(図8参照)。
第1背支持バックアップ本体B21は、背支持部B1の巾方向略中央部を境にした一方の領域に配されるものであり、第2背支持バックアップ本体B22は、他方の領域に配されるものである。第1背支持バックアップ本体B21及び第2背支持バックアップ本体22はそれぞれ面板状をなし、背支持部B1の巾方向略中央部を境にした各領域にそれぞれ個別に設けたものである。
各背支持バックアップ本体B21、B22は、一端部を、背支持部B1の巾方向略中央部から巾方向に変位させた箇所に一体的に強固に接合するとともに、他端部を、背支持部B1の巾方向略中央部を境に相互に略向かい合わせた自由端B21a、B22aに設定したものである。本実施形態では、各背支持バックアップ本体B21、B22の一端部を背支持部B1に溶着等の適宜の手段により固定している。以下の説明では、第1背支持バックアップ本体B21の一端部と背支持部B1との接合部位を「背支持第1接合部位BP1」とし、第2背支持バックアップ本体B22の一端部と背支持部B1との接合部位を「背支持第2接合部位BP2」とする。各背支持バックアップ本体B21、B22は、背支持用流体袋B31の膨張時に背支持用流体袋B31に直接押圧される部位を、背支持用流体袋B31を保持し得る保持部B211、B221として機能させている(図9参照)。本実施形態では、対をなす第1背支持バックアップ本体B21、第2背支持バックアップ本体B22を、背支持部B1の高さ方向に沿って複数列(図示例では3列)設けている。
相対位置変更許容手段B23は、第1背支持バックアップ本体B21の自由端B21aと第1背支持バックアップ本体B21の自由端B22との間に形成した間隙B2sによって構成されるものである。
背支持駆動機構B3は、背支持部B1と背支持バックアップ部B2との間に配した背支持用流体袋B31と、背支持用流体袋B31の流出入口に一端部を接続したチューブ等の管路B32と、管路B32の他端部に接続され背支持用流体袋B31内へ流入される流体を供給する流体供給源B33とを備えたものである。
背支持用流体袋B31は、背支持部B1と第1背支持バックアップ本体B21、第2背支持バックアップ本体B22との間に抜落不能に配されている。本実施形態では、流体供給源B33としてエアポンプを適用し、背支持用流体袋B31として、内部の空気量の変化に伴って膨縮動作可能なエアバッグを適用している。図3等に示す前記エアポンプは手動式のものであり、着座者が当該エアポンプを直接握ることによって、背支持用流体袋B31内の流体量を調整することが可能である。なお、背支持駆動機構B3の流体供給源B33と、ランバーサポート駆動機構L3の流体供給源L33とを共用しても構わない。また、各流体供給源L33、B33を作動させるための操作部(流体供給源L33、B33が手動式エアポンプの場合は当該エアポンプ自体)は、着座者が着座した姿勢でも操作可能な位置に設けておくことが好ましい。また、背支持駆動機構B3は、管路B32等の適宜箇所に、流体の逆流を規制する状態と、流体の逆流を許容する状態との間で切替可能な切替弁を設けている。
そして、図4及び図8に示す初期状態(換言すれば背支持用流体袋B31が収縮している状態)において、流体供給源B33たるエアポンプを直接握ることによって、背支持用流体袋B31に流体(本実施形態では圧縮空気)が供給され、背支持用流体袋B31が膨張し、図6及び図9に示すように、背支持部B1及び背支持バックアップ部B2が相互に厚み方向に離間する方向へ押圧される。この際、背支持バックアップ部B2の各背支持バックアップ本体B21、B22は背支持用流体袋B31の膨張動作による押圧力によっても弾性変形しない剛性を有するため、その押圧力が、各背支持バックアップ本体B21、B22の自由端B21a、B22a同士を相互に離間する方向に作用する。その結果、背支持部B1のうち背支持第1接合部位BP1及び背支持第2接合部位BP2が、これら接合部位BP1、BP2間の部分よりも相対的に前方へ移動することにより、これら接合部位BP1、BP2間の部分が相対的に後方へ没入するように撓みながら弾性変形し、背支持領域BA全体が平面視凹状に変形する。なお、図9において初期状態(撓み変形前)の背支持部B1を想像線で示している。また、図7は、背支持領域BA及びランバーサポート領域LAを撓み変形させた状態を示す図である。
一方、このように背支持領域BAを後方に没入させた状態において、エアポンプに設けられ、且つ前記切替弁を逆流規制状態から逆流許容状態に切り替えるための操作部に対して所定の操作を行うことにより、背支持用流体袋B31内の流体量を減少させた場合には、この背支持用流体袋B31が収縮し、この収縮動作に伴って、背支持部B1が弾性復帰するとともに、各背支持バックアップ本体B21、B22が自由端B21a、B22a同士を相互に近付ける方向に移動し、背支持領域BAの後方への没入量が小さくなる(図8参照)。なお、背支持用流体袋B31の膨縮動作に伴う背支持バックアップ本体B21、B22同士の相対位置変更は、各背支持バックアップ本体B21、B22の自由端B21a、B22a間に形成した間隙B2sによって許容される。
このように、本実施形態に係るランバーサポート領域作動装置Lは、ランバーサポート部L1とランバーサポートバックアップ部L2との間に介在させたランバーサポート用流体袋L31の膨縮動作に伴ってランバーサポート部L1を変形させることができ、従来のような複雑なリンク機構等の機械的な機構が不要となり、構造の簡略化、及び構造簡略化に伴う外観の簡素化を有効に図ることができるとともに、ランバーサポート用流体袋L31の膨縮動作に伴って、ランバーサポート部L1のうちランバーサポートバックアップ部L2との接合部位であるランバーサポート第1接合部位LP1及びランバーサポート第2接合部位LP2を相対的に後方へ移動させることによって容易にランバーサポート部L1全体を凸形に変形させることができ、変形動作の安定性も向上する。さらに、ランバーサポート用流体袋L31内の流体量に応じてランバーサポート部L1の撓み量を無段階に調節することができる。加えて、ランバーサポート部L1の後背にランバーサポート用流体袋L31を介してランバーサポートバックアップ部L2を配設しているため、ランバーサポート領域LA自体の強度も有効に向上させることができる。また、ランバーサポート用流体袋L31を膨張させた場合には、ランバーサポート用流体袋L31自体によって良好なクッション性をも得ることが可能である。
特に、ランバーサポート用流体袋L31の膨張動作に伴って、各接合部位LP1、LP2同士が相互に接近するにつれてランバーサポート部L1の変形量が漸次増大するため、ランバーサポート部L1が略直線状をなす初期状態から徐々に湾曲変形する態様となり、着座者が着座した状態でランバーサポート部L1を変形させた場合であっても、着座者に不意な負荷が掛かることを回避できる。
加えて、ランバーサポート部L1が、ランバーサポート用流体袋L31の膨張動作に伴って伸縮せずに湾曲変形し得るものであるため、ランバーサポート部L1が伸縮性に富む素材から成形したものである場合に起こり得る不具合、すなわち、前記ランバーサポート駆動機構L3による押圧力を受けた場合に、その押圧力をランバーサポート部L1自体の伸縮によって吸収してしまうという不具合が生じず、ランバーサポート用流体袋L31の膨張動作による押圧力に応じたランバーサポート部L1の撓み変形、ひいてはランバーサポート領域LA全体の撓み変形を実現することができる。
また、ランバーサポートバックアップ部L2が、ランバーサポート用流体袋L31の膨張動作に伴って伸縮せずに湾曲変形し得るものであるため、ランバーサポートバックアップ部L2が伸縮性に富む素材から成形したものである場合に起こり得る不具合、すなわち、ランバーサポート用流体袋L31の膨張動作による押圧力を受けた場合に、その押圧力をランバーサポートバックアップ部L2自体の伸縮によって吸収してしまい、ランバーサポート部L1を変形させることができないという不具合を回避することができる。さらに、ランバーサポート用流体袋L31の膨張動作時におけるランバーサポートバックアップ部L2の変形量が、ランバーサポート部L1の変形量よりも大きくなるように設定しているため、ランバーサポートバックアップ部L2がランバーサポート部L1よりも湾曲変形し易いものである場合に起こり得る不具合、すなわち、ランバーサポート用流体袋L31の膨張動作による押圧力を受けた場合に、ランバーサポート部L1のうち、ランバーサポートバックアップ部L2の接合部位LP1、LP2に囲まれた領域がいびつな形状に変形するという不具合を回避することができる。
特に、ランバーサポート部L1及びランバーサポートバックアップ部L2が、膨張させたランバーサポート用流体袋L31を収縮させた際に、変形前の状態に自己復元し得るものであるため、ランバーサポート用流体袋L31の収縮動作に伴ってランバーサポート部L1及びランバーサポートバックアップ部L2が自動的に湾曲変形前の状態(初期状態)に戻り、好適である。
さらに、ランバーサポート部L1及びランバーサポートバックアップ部L1が概略面状のものであるため、これらランバーサポート部L1及びランバーサポートバックアップ部L1の間で膨縮可能なランバーサポート用流体袋L31が膨張した場合に、このランバーサポート用流体袋L31の膨張動作による押圧力を、ランバーサポート部L1及びランバーサポートバックアップ部L1が面で受ける態様となり、ランバーサポート用流体袋L31の膨張動作に応じてランバーサポート部L1及びランバーサポートバックアップ部L1を的確に変形させることが可能である。
なお、本発明に係る変形領域作動装置は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
例えば、変形部、バックアップ部は、それぞれ流体袋の膨張動作に伴って伸縮せず湾曲変形するものであり、且つ流体袋の収縮動作に伴って元の形状に自己復元可能なものであればよく、厚み方向に撓み変形可能な板バネであってもよい。
また、一の変形部に対して複数のバックアップ部を接合してもよい。この場合、変形部と各バックアップ部との間にそれぞれ流体袋を設けてもよく、或いは複数のバックアップ部に対して単一の流体袋を設けてもよい。
また、変形部とバックアップ部とを一体に接合した態様、すなわち変形部とバックアップ部とが一体品である態様を採用しても構わない。
さらには、流体袋の所定部位を変形部に直接接合し、流体袋のうち変形部に接触しない背面側の部位をバックアップ部として機能させてもよい。この場合、流体袋を頑丈な素材からなるものとしておく必要がある。このような態様であっても、流体袋自体は、変形部と、バックアップ部(流体袋の背面側の部位)との間で膨縮自在なものとなる。
また、バックアップ部の両端部を、変形部の端部から変位した箇所に接合した態様を採用しても構わない(図1及び図2参照)。このようにすれば、バックアップ部を取り付けた対象、すなわち変形部のうち、各接合部位より端部側の部分を、各接合部位よりもさらに後方へ移動させるものとなり、各接合部位を変形部の端部に接合した場合と比較して、各接合部位の移動距離に対する変形部の変形量を増大させることができる。
また、変形部の変形特性を方向付けるために当該変形部のうち所定部分を他の部分よりも部分的に変形し易くした変形容易手段を備えたものとしてもよい。変形容易手段としては、スリットや切欠が挙げられる。変形容易手段を設ける箇所は、変形部の端部に限らず、例えば変形容易手段として機能するスリットを変形部全体に所定ピッチで多数設けた態様であっても構わない。変形容易手段として、ヒンジ(樹脂ヒンジ含む)や他の部位より薄肉に設定した薄肉部を適用してもよい。
また、変形部の変形特性を方向付けるために当該変形部のうち所定部分を他の部分よりも部分的に変形し難くした変形抑制手段を備えたものとしてもよい。変形抑制手段としては、図10及び図11に示すように、変形部X1と流体袋X31との間に配され、且つ流体袋X31の膨張動作によって湾曲変形しない剛性を有する補強材X4が挙げられる。このようなものであれば、流体袋X31の膨張動作に伴って、変形部X1のうちバックアップ部X2との接合部位XP1、XP2を後方に向かって移動させつつ、変形部X1のうちバックアップ部X2との接合部位XP1、XP2に囲まれる領域の形状を流体袋X31の収縮時と略同形状に保つことができる。したがって、例えばランバーサポート部とランバーサポート用流体袋との間に補強材を介在させた場合には、着座者の背に当たる形状を保ったままランバーサポート領域全体を前方へ突出させることが可能である。なお、変形抑制手段が、複数の補強材からなるものであっても構わない。
変形容易手段及び変形抑制手段の何れをも備えた態様であれば、これら変形容易手段及び変形抑制手段の配置箇所を適切に組み合わせて、変形部に、変形し易い部分、変形し難い部分を意図的に作り出すことにより、変形部の変形形状を自由に設定することができ、変形部の変形態様がバリエーションに富むものとなり、要求される複雑な変形態様にも対応可能なものとなる。
また、流体袋が圧縮空気以外の流体の流出入によって膨縮自在なものであってもよい。
前記実施形態では、バックアップ部の両端部を変形部における高さ方向に沿って互いに離間した二箇所に接合し、流体袋の膨張動作に伴って接合部位同士が後方へ移動しながら変形部の高さ方向に相互に接近する態様を例示したが、バックアップ部の端部を変形部における巾方向又は奥行き方向に沿って互いに離間した二箇所に接合し、流体袋の膨張動作に伴って接合部位同士が後方へ移動しながら変形部の巾方向又は奥行き方向に相互に接近する態様を採用しても構わない。
また、前記実施態様では、ランバーサポート部と背支持部とが連続性を有する一体品の背シェルを例示したが、ランバーサポート部と背支持部とが連続性のない別体のものからなる態様であってもよい。また、変形部がシェルではなく、フレームであっても構わない。
また、変形部の前面に、変形部の変形に応じて変形可能な張り地やクッションを設けてもよい。
さらに、ランバーサポート領域以外の領域、例えば座面やヘッドレスト、或いは肘掛けやフットレストが変形可能な領域である場合、本発明の変形領域作動装置を、これら各変形領域を作動させるためのものとして活用することもできる。
一例として、図12及び図13に示すように、本発明の変形領域作動装置を、座領域ZAの後端部近傍領域を作動させるための座後端領域作動装置Zとして適用した態様が挙げられる。この場合、変形領域が、座面を形成する座領域ZAであり、変形部が、座領域ZAに配される座部Z1であり、バックアップ部が、座部Z1のうち漸次上方に迫り上がった後端部位に配される座後端部位バックアップ部Z2であり、流体袋Z31の膨張動作に伴って座部Z1の後端部位を下方に向かって湾曲変形させるようにすればよい。このようなものであれば、迫り上がった座部Z1の後端部位によって着座者の骨盤全体をサポートし得る状態と、そのサポート状態を解除した状態とを選択することできる。
また、異なる他の一例として、図14及び図15に示すように、本発明の変形領域作動装置を、座領域ZAの前端部近傍領域を作動させるための座前端領域作動装置Zとして適用した態様が挙げられる。この場合、変形領域が、座面を形成する座領域ZAであり、変形部が、座領域ZAに配される座部Z1であり、バックアップ部が、座部Z1の前端部位に配される座前端部位バックアップ部Z2であり、流体袋Z31の膨張動作に伴って座部Z1の前端部位を下方に向かって湾曲変形させることにより、着座者の体型や着座姿勢等に応じて座部Z1の奥行き寸法を変更することができる。
また、椅子に限らず、例えば、ソファやベッドの面状領域を構成する変形領域を作動させるための変形領域作動装置として活用することも可能である。ベッドに適用する一例としては、図16及び図17に示すように、本発明の変形領域作動装置を、ベッドに横たわる使用者の身体を支持し得る身体支持領域DAのうち使用者の膝近傍領域を支持し得る膝支持領域を作動させるための膝支持領域作動装置Dとして適用した態様が挙げられる。この場合、変形部が、使用者の身体を支持し得る身体支持部D1であり、バックアップ部が身体支持部D1のうち使用者の膝近傍を支持し得る膝支持部に配した膝バックアップ部D2であり、身体支持部D1と膝バックアップ部D2との間に介在させた流体袋D3の膨張動作に伴って膝支持部D1を上方に向かって湾曲変形させるようにすればよい。
なお、各変形例を示す図10〜図17における「XP1、XP2、ZP1、ZP2、DP1、DP2」は、各変形部X1、Z1、D1と各バックアップ部X2、Z2、D2との接合部位である。
また、一の家具において、複数の変形領域が存在する場合に、本発明の変形領域作動装置を各変形領域に関連付けて複数設けてもよい。さらには、これら各変形領域作動装置を相互に関連付け、各変形領域作動装置の流体袋の膨縮動作を同時又は時間差で連動させるようにしても構わない。異なる変形領域作動装置の流体袋同士を管路等を介して接続し、各流体袋の内部空間同士を連通させた状態と、遮断した状態との間で切替可能にしてもよい。
また、変形部が、湾曲変形するものではなく、屈曲変形するものであってもよい。
また、図18に示すように、バックアップ部X2の端部のうち3箇所以上(図示例では3箇所)を変形部X1に接合した態様や、図19に示すように、バックアップ部X2の端部全域を変形部X1に接合した態様を採用しても構わない。この場合、変形部X1における仮想円周X1s上又は仮想円周X1s近傍に、バックアップ部X2の端部のうち複数箇所又は端部全域を接合したものであれば、流体袋X31の膨縮動作に伴って変形部X1を3次元的に変形させることができる。なお、図18及び図19では、各バックアップ部X2のうち変形部X1に接合する端部にパターンを付している。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明に係る変形領域作動装置の原理図。 本発明に係る変形領域作動装置の作用説明図。 本発明の一実施形態に係るランバーサポート領域作動装置を設けた背シェルの背面を模式的に示す図。 同実施形態に係るランバーサポート領域作動装置を設けた背シェルの側面を模式的に示す図。 ランバーサポート領域を撓み変形させた状態を図4に対応させて示す図。 背支持領域を撓み変形させた状態を図4に対応させて示す図。 ランバーサポート領域及び背支持領域を撓み変形させた状態を図4に対応させて示す図。 同実施形態における背支持領域作動装置の原理図。 同実施形態における背支持領域作動装置の作用説明図。 本発明における変形抑制手段を備えた変形領域作動装置の一例を図1に対応させて示す図。 本発明における変形抑制手段を備えた変形領域作動装置の一例を図2に対応させて示す図。 本発明に係る変形領域作動装置を座後端領域作動装置として適用した一態様を模式的に示す図。 図12に示す座後端領域作動装置において流体袋が膨張した状態を模式的に示す図。 本発明に係る変形領域作動装置を座前端領域作動装置として適用した一態様を模式的に示す図。 図14に示す座前端領域作動装置において流体袋が膨張した状態を模式的に示す図。 本発明に係る変形領域作動装置を膝支持領域作動装置として適用した一態様を模式的に示す図。 図16に示す膝支持領域作動装置において流体袋が膨張した状態を模式的に示す図。 本発明に係る変形領域作動装置の一変形例であって、後背から見た状態を模式的に示す図。 本発明に係る変形領域作動装置の他の一変形例であって、後背から見た状態を模式的に示す図。
符号の説明
X、L…変形領域作動装置(ランバーサポート領域作動装置)
X1、L1…変形部(ランバーサポート部)
X2、L2…バックアップ部(ランバーサポートバックアップ部)
X3、L3…駆動機構(ランバーサポート駆動機構)
X31、L31…流体袋(ランバーサポート用流体袋)
XA、LA…変形領域(ランバーサポート領域)

Claims (17)

  1. 家具の面状領域を構成する変形領域を作動させるための変形領域作動装置であって、
    前記変形領域に配される変形可能な変形部と、
    当該変形部の後背に配され、且つ端部全域又は端部のうち複数箇所を前記変形部に接合したバックアップ部と、
    前記変形部と前記バックアップ部との間で膨縮自在な流体袋を有し、且つ当該流体袋の膨張動作に伴って、前記変形部のうち前記バックアップ部との接合部位を後方に向かって移動させる駆動機構とを具備してなることを特徴とする変形領域作動装置。
  2. 前記バックアップ部の端部を、前記変形部の端部から当該変形部の中心に向かって変位した箇所に接合している請求項1記載の変形領域作動装置。
  3. 前記流体袋の膨張動作に伴って、前記変形部と前記バックアップ部との前記接合部位が後方へ移動しながら相互に接近するにつれて前記変形部の変形量が漸次増大する請求項1又は2記載の変形領域作動装置。
  4. 前記変形部が、前記流体袋の膨張動作に伴って伸縮せずに湾曲変形し得るものである請求項1、2又は3記載の変形領域作動装置。
  5. 前記変形部が、膨張させた前記流体袋を収縮させた際に、湾曲変形前の状態に自己復元し得るものである請求項4記載の変形領域作動装置。
  6. 前記バックアップ部が、前記流体袋の膨張動作に伴って伸縮せずに湾曲変形し得るものであり、且つ前記流体袋の膨張動作時における当該バックアップ部の変形量が、前記変形部の変形量よりも大きい請求項4又は5記載の変形領域作動装置。
  7. 前記バックアップ部が、前記流体袋を膨張させた状態から収縮させた際に、湾曲変形前の状態に自己復元し得るものである請求項6記載の変形領域作動装置。
  8. 前記バックアップ部の両端部を前記変形部における互いに離間した二箇所に接合している請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の変形領域作動装置。
  9. 前記バックアップ部の端部全域又は端部のうち複数箇所を前記変形部における仮想円周上又は当該仮想円周近傍に接合したものである請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の変形領域作動装置。
  10. 前記変形部及び前記バックアップ部が、概略面状のものである請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の変形領域作動装置。
  11. 前記変形部の変形特性を方向付けるために当該変形部のうち所定部分を他の部分よりも部分的に変形し易くした変形容易手段を備えている請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10記載の変形領域作動装置。
  12. 前記変形容易手段が、スリット又は切欠又は薄肉部である請求項11記載の変形領域作動装置。
  13. 前記変形部の変形特性を方向付けるために当該変形部のうち所定部分を他の部分よりも部分的に変形し難くした変形抑制手段を備えている請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12記載の変形領域作動装置。
  14. 前記変形抑制手段が、前記変形部と前記流体袋との間に配され、且つ当該流体袋の膨張動作によって伸縮せず且つ湾曲変形しない剛性を有する補強材である請求項13記載の変形領域作動装置。
  15. 前記変形領域が、着座者の腰部を支持し得るランバーサポート領域であり、
    前記変形部が、前記ランバーサポート領域に配されるランバーサポート部であり、
    前記バックアップ部が、前記ランバーサポート部の後背に配されるランバーサポートバックアップ部である請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13又は14記載の変形領域作動装置。
  16. 前記変形領域が、座面を形成する座領域であり、
    前記変形部が、前記座領域に配される座部であり、
    前記バックアップ部が、前記座部のうち迫り上がった後端部位に配される座後端部位バックアップ部であり、
    前記流体袋の膨張動作に伴って前記座部の後端部位を下方に向かって湾曲変形させるようにした請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13又は14記載の変形領域作動装置。
  17. 前記変形領域が、座面を形成する座領域であり、
    前記変形部が、前記座領域に配される座部であり、
    前記バックアップ部が、前記座部の前端部位に配される座前端部位バックアップ部であり、
    前記流体袋の膨張動作に伴って前記座部の前端部位を下方に向かって湾曲変形させることにより、前記座部の奥行き寸法が変更するようにした請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13又は14記載の変形領域作動装置。
JP2007257129A 2007-10-01 2007-10-01 変形領域作動装置 Active JP5124798B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007257129A JP5124798B2 (ja) 2007-10-01 2007-10-01 変形領域作動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007257129A JP5124798B2 (ja) 2007-10-01 2007-10-01 変形領域作動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009082523A JP2009082523A (ja) 2009-04-23
JP5124798B2 true JP5124798B2 (ja) 2013-01-23

Family

ID=40656770

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007257129A Active JP5124798B2 (ja) 2007-10-01 2007-10-01 変形領域作動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5124798B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS617345U (ja) * 1984-06-20 1986-01-17 オカモト株式会社 エア−サポ−ト装置用エア−バツグ
JP3057132U (ja) * 1998-08-31 1999-03-30 モリト株式会社 背凭れマット
US6758522B2 (en) * 2001-03-29 2004-07-06 L&P Property Management Company Apparatus and method for varying coefficients of friction in a variable apex back support
JP4554438B2 (ja) * 2004-12-28 2010-09-29 株式会社デルタツーリング ランバーサポート、シート用クッション及び座席構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009082523A (ja) 2009-04-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4459948B2 (ja) 車両用シート
US6565153B2 (en) Upper back support for a seat
WO2012043807A1 (ja) 車両用シートおよび車両用シートの剛性設定方法
EP1401306A1 (en) Seats
US20060249998A1 (en) Access and support system for convertible furniture
US10130185B2 (en) Adjustable lumbar support for upholstery furniture
US10085564B2 (en) Adjustable lumbar support for upholstery furniture
JP4211927B2 (ja) 車両用シート
JP2009082521A (ja) 椅子の座
US20100244520A1 (en) Chair type stretching apparatus
KR101792119B1 (ko) 증강된 탄성력을 가지는 메쉬형 의자 좌판
JP4642523B2 (ja) 車両用シート
JP5124798B2 (ja) 変形領域作動装置
JP3607861B2 (ja) シート
JP5124799B2 (ja) 変形領域作動装置
JP5156967B2 (ja) 椅子の身体支持部
KR101670655B1 (ko) 의자용 등받이
JP2022166794A (ja) シート用サポート駆動部及びこれを含むサポートアセンブリ
JP7331577B2 (ja) オットマン装置
JP5388085B2 (ja) 椅子
JP6591778B2 (ja) マッサージ機
KR200318473Y1 (ko) 사무용 안락의자
JP4936269B2 (ja) 肘桿の連結構造
JP4867023B2 (ja) 椅子のヘッドレスト
JP2000342377A (ja) 椅 子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100927

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120913

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120925

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121008

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151109

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5124798

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

SZ03 Written request for cancellation of trust registration

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313Z03

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250