JP5123925B2 - マーキング方法、マークの認識方法および配線回路基板 - Google Patents

マーキング方法、マークの認識方法および配線回路基板 Download PDF

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Description

本発明は、マーキング方法、マークの認識方法および配線回路基板、詳しくは、配線回路基板のマークの形成に好適に用いられるマーキング方法、それによりマークが形成された配線回路基板、および、マークの認識方法に関する。
従来より、支持基板およびそれに支持される導体パターンを備える配線回路基板の製造工程において、製品の管理上、配線回路基板の支持基板にロット番号(製品番号)などを印刷によって表示することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、特許文献1では、支持基板の側面に、レーザ光線を照射して、被照射部を黒色化させることによって、図形記号を形成することが提案されている。
特開昭61−159790号公報
しかるに、特許文献1の照射方法では、被照射部に多くの凹凸を形成して、被照射部を黒色化させている。そのため、図形記号を、光学的に確実に認識にすることが困難となる場合がある。
本発明の目的は、マークを光学的に確実に認識することができる、マーキング方法、マークの認識方法および配線回路基板を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明のマーキング方法は、金属層を備える配線回路基板の前記金属層にマークを形成するマーキング方法であって、底面の表面粗さRaが130nm未満である凹部が形成されるように、レーザ光を前記金属層に照射することにより、前記マークを形成することを特徴としている。
また、本発明のマーキング方法では、前記底面の表面粗さが、前記マーク以外の前記金属層の表面の表面粗さに対して、20nm以上小さいことが好適である。
また、本発明のマーキング方法では、前記底面の光沢度(JIS Z 8741、入射角45度)が、300%以上であることが好適である。
また、本発明のマーキング方法では、前記レーザ光が、YVO4レーザ光および/またはYAGレーザ光であることが好適である。
また、本発明のマーキング方法では、前記レーザ光を、0.6〜6Wの出力および200mm/秒以上の走査速度で、前記金属層に照射することが好適である。
また、本発明のマークの認識方法は、上記したマーキング方法により、前記金属層に前記マークを形成するマーキング工程、および、前記マークを、認識装置を用いて認識する認識工程を備え、前記認識装置は、前記金属層に入射する入射光を発光する発光部と、前記入射光が前記金属層において反射された反射光を受光する受光部とを備え、前記発光部および前記受光部は、前記入射光の光軸と前記反射光の光軸とが一致するように配置され、前記発光部は、前記入射光の光軸と同一直線上にある直線光と、前記金属層に向かうに従って集光され、前記入射光の光軸に対して傾斜する傾斜光とを含む前記入射光を発光することを特徴としている。
また、本発明の配線回路基板は、マークが形成される金属層を備え、前記金属層には、底面の表面粗さRaが130nm未満である凹部が形成されるように、前記マークが形成されていることを特徴としている。
また、本発明の配線回路基板では、前記底面の表面粗さが、前記マーク以外の前記金属層の表面の表面粗さに対して、20nm以上小さいことが好適である。
また、本発明の配線回路基板では、前記底面の光沢度(JIS Z 8741、入射角45度)が、300%以上であることが好適である。
本発明のマーキング方法および配線回路基板では、底面が平坦となる凹部が形成されるように、マークが形成される。
そのため、凹部の底面における光に対する反射率または光沢度が高いため、光を底面に照射すれば、底面において反射する反射光を確実に受光することができる。その結果、鮮明なマークの画像を認識することができる。
また、本発明のマークの認識方法によれば、発光部によって、直線光を凹部の底面で確実に反射させることができるとともに、傾斜光を凹部の側面で確実に反射させることができる。そのため、凹部の底面と側面とで反射された反射光を、受光部によって確実に受光することにより、鮮明なマークの画像を得ることができる。
図1は、本発明の配線回路基板の一実施形態である回路付サスペンション基板を複数備える回路付サスペンション基板集合体シートの平面図を示す。 図2は、図1に示す回路付サスペンション基板の拡大平面図を示す。 図3は、図2に示す回路付サスペンション基板の断面図であって、図2のA−A線に沿う断面図を示す。 図4は、図2に示すマークの拡大平面図を示す。 図5は、図4に示すマークの拡大断面図を示す。 図6は、回路付サスペンション基板集合体シートの製造方法を示す工程図であり、(a)は、金属支持層を用意する工程、(b)は、ベース絶縁層、導体層およびカバー絶縁層を形成する工程、(c)は、回路付サスペンション基板および支持枠を形成する工程、(d)は、マークを形成する工程を示す。 図7は、認識装置の概略構成図を示す。 図8は、図7に示す入射光の拡大図を示す。 図9は、実施例1において、認識装置により認識したマークの画像処理図である。 図10は、実施例1において、表面粗さ計により観察したマークの断面の画像処理図である。 図11は、実施例2において、認識装置により認識したマークの画像処理図である。 図12は、実施例2において、表面粗さ計により測定したマークの断面の画像処理図である。 図13は、比較例1において、認識装置により認識したマークの画像処理図である。 図14は、比較例1において、表面粗さ計により観察したマークの断面の画像処理図である。
図1は、本発明の配線回路基板の一実施形態である回路付サスペンション基板を複数備える回路付サスペンション基板集合体シートの平面図、図2は、図1に示す回路付サスペンション基板の拡大平面図、図3は、図2に示す回路付サスペンション基板の断面図であって、図2のA−A線に沿う断面図、図4は、図2に示すマークの拡大平面図、図5は、図4に示すマークの拡大断面図、図6は、回路付サスペンション基板集合体シートの製造方法を示す工程図、図7は、認識装置の概略構成図、図8は、図7に示す入射光の拡大図を示す。
なお、図1および図2において、後述するベース絶縁層5およびカバー絶縁層7は省略されている。また、図7において、紙面手前側を「右側」、紙面奥側を「左側」、紙面左側を「前側」、紙面右側を「後側」、紙面上側を「上側」、紙面下側を「下側」とする。
図1において、この配線回路基板としての回路付サスペンション基板集合体シート1は、複数の回路付サスペンション基板2と、回路付サスペンション基板2を分離可能に支持する支持枠3とを備えている。
回路付サスペンション基板2は、長手方向(先後方向、図1における縦方向)に延びており、支持枠3内において、長手方向および幅方向(長手方向に直交する方向、図1における横方向)において、互いに間隔を隔てて整列状態で配置されており、切断可能なジョイント部14を介して支持枠3にそれぞれ支持されている。
この回路付サスペンション基板2は、図2に示すように、金属層としての金属支持基板4の上に、磁気ヘッド(図示せず)およびリード・ライト基板(図示せず)を電気的に接続するための導体層6が形成されている。
導体層6は、後述するが、磁気ヘッドの端子に接続するためのヘッド側端子9と、リード・ライト基板の端子に接続するための外部側端子10と、ヘッド側端子9および外部側端子10を接続するための配線8とを一体的に備える導体パターンとして形成されている。
回路付サスペンション基板2は、図3に示すように、金属支持基板4と、金属支持基板4の上に形成されるベース絶縁層5と、ベース絶縁層5の上に形成される導体層6と、ベース絶縁層5の上に、導体層6を被覆するように形成されるカバー絶縁層7とを備えている。
金属支持基板4は、図1および図2に示すように、支持枠3とともに金属支持層11(図6(a)参照)から形成されており、平面視略矩形平板形状に形成されている。また、金属支持基板4を含む金属支持層11を形成する金属としては、例えば、ステンレス、42アロイなどが用いられ、好ましくは、ステンレスが用いられる。また、その厚みは、例えば、10〜100μm、好ましくは、18〜30μmである。
また、後述するマーク16以外の金属支持基板4(金属支持層11)の表面(上面)の表面粗さRa1は、例えば、125〜250nm、好ましくは、130〜200nmである。なお、金属支持基板4の表面の表面粗さRa1は、JIS B0601−1994に準拠し、非接触式表面粗さ計により測定される表面粗さの算術平均Raとして求められる。
また、マーク16以外の金属支持基板4(金属支持層11)の表面における上方からの光(例えば、後述する直線光28、図7参照)に対する光沢度(JISZ8741、入射角45度)g1は、例えば、100%以上300%未満、好ましくは、200〜250%である。
また、マーク16以外の金属支持基板4(金属支持層11)の表面における波長400〜850nm(より具体的には、420〜470nm)の上方からの光(例えば、後述する直線光28、図7参照)に対する反射率r1(入射角45度)は、例えば、50〜70%、好ましくは、50〜55%である。
なお、「表面における光に対する反射率」とは、略上方(後述する直線光28および傾斜光29を含む)からの光(入射光)のうち、表面において略上方に向かって反射する光(上方反射光)の割合とする。つまり、全入射光のうち、表面において吸収された光(吸収光)、表面を透過した光(透過光)、および、表面において側方に向かって反射する光(側方反射光)を除外した光の割合とする。
また、金属支持基板4には、金属支持層11を開口することにより形成されるスリット15および後で詳述するマーク16が形成されている。スリット15は、長手方向において、ヘッド側端子9を挟む、平面視略コ字状に開口されている。
ベース絶縁層5は、図3に示すように、金属支持基板4の上面に、導体層6が形成される部分に対応するパターンとして形成されている。また、図2において図示しないが、ベース絶縁層5は、金属支持基板4におけるマーク形成領域20(後述)が露出するように形成されている。
ベース絶縁層5を形成する絶縁体としては、例えば、ポリイミド、アクリル、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂が用いられる。これらのうち、精度のよいパターンでベース絶縁層5を形成するためには、好ましくは、感光性の合成樹脂が用いられ、さらに好ましくは、感光性ポリイミドが用いられる。また、その厚みは、例えば、3〜30μm、好ましくは、5〜15μmである。
導体層6は、図2に示すように、互いに間隔を隔てて並列配置される複数の配線8と、配線8の先端部および後端部からそれぞれ連続するヘッド側端子9および外部側端子10とを一体的に備えている。なお、配線8は、前側のスリット15の後方において、幅方向両端部に配置されており、詳しくは、後側のスリット15の後方において、幅方向途中(中央部)に、金属支持基板4におけるマーク形成領域20(後述)が確保されるように形成されている。
導体層6を形成する導体としては、例えば、銅、ニッケル、金、はんだまたはこれらの合金などの金属箔が用いられ、導電性、加工性の観点から、好ましくは、銅箔が用いられる。また、導体層6の厚みは、例えば、3〜20μm、好ましくは、7〜15μmである。また、配線8の幅は、例えば、5〜500μm、好ましくは、10〜200μmであり、配線8間の間隔は、例えば、5〜500μm、好ましくは、10〜200μmである。
カバー絶縁層7は、図3に示すように、ベース絶縁層5の上において、配線8を被覆し、かつ、ヘッド側端子9および外部側端子10が露出するパターンとして形成されている。また、カバー絶縁層7は、金属支持基板4におけるマーク形成領域20が露出するように形成されている。
カバー絶縁層7を形成する絶縁体としては、上記したベース絶縁層5と同様の絶縁体が用いられる。また、その厚みは、例えば、3〜20μm、好ましくは、4〜15μmである。
支持枠3は、図1および図2に示すように、後述する回路付サスペンション基板集合体シート1の製造方法(図6参照)において、金属支持層11を、回路付サスペンション基板2の外形形状に対応するように、部分的に外形加工する(切り抜く)ことにより、ジョイント部14および金属支持基板4とともに形成される。
また、支持枠3には、回路付サスペンション基板2を囲む支持枠3の内周縁部と、回路付サスペンション基板2の外周縁部との間に、回路付サスペンション基板2を囲む平面視略枠状の隙間溝12が形成されている。
また、上記した隙間溝12を横切るようにして、ジョイント部14が形成されている。ジョイント部14は、支持枠3の内周縁部から隙間溝12を通過して回路付サスペンション基板2の外周縁部に至るように形成されている。
このように、回路付サスペンション基板集合体シート1は、複数の回路付サスペンション基板2が、幅方向および長手方向において、互いに間隔を隔てて整列状態で配置され、回路付サスペンション基板2が、ジョイント部14を介して支持枠3に支持されることにより形成されている。
そして、回路付サスペンション基板2の金属支持基板4には、マーク16が形成されている。
マーク16は、例えば、回路付サスペンション基板2の製品情報(設計情報)などを表示する製品番号(ロット番号)表示部、回路付サスペンション基板2の良否を表示する良否表示部などである。
マーク16は、金属支持基板4のマーク形成領域20に形成されている。
マーク形成領域20は、金属支持基板4の後側のスリット15の後方において、幅方向中央に設けられ、長手方向に延び、マーク16が形成される領域として区画されている。
マーク16は、マーク形成領域20において、長手方向に沿って配置され、例えば、製品番号の文字(数字、図2に示される「0000」)が、長手方向に間隔を隔てて1列に整列配置されている。
また、マーク16は、図5に示すように、金属支持基板4の上面から下方に向かって凹む凹部17から形成されている。
凹部17は、金属支持基板4の表面から下方に向かうに従って幅狭となるテーパ形状に切り欠かれるように形成にされている。具体的には、凹部17は、底面18と、底面18の両端部から上側に向かって延びる内側面19とから区画されている。
底面18は、実質的に平坦状の平滑面として形成されており、マーク16の周囲の金属支持基板4の上面と略平行状に形成されている。
また、平坦な底面18とは、その表面粗さRa2が、次に説明する範囲内にある場合として定義される。
すなわち、底面18の表面粗さRa2は、例えば、130nm未満、好ましくは、120nm以下、さらに好ましくは、115nm以下、とりわけ好ましくは、100nm以下である。なお、底面18の表面粗さRa2は、例えば、10nm以上、好ましくは、75nm以上に設定される。
上記した底面18の表面粗さRa2が、上記した範囲を超える場合には、底面18に多くの凹凸が形成されており、後述するマーク16の反射光31と、マーク16以外の反射光31との光量の差を十分に確保できず、認識工程において、マーク16を精度よく認識できない場合がある。
これにより、底面18の表面粗さRa2は、マーク16以外の表面の表面粗さRa1に対して、小さく、例えば、20nm以上小さく、さらに好ましくは、40nm以上小さく設定される。すなわち、下記式(1)における差DRa、つまり、マーク16以外の表面の表面粗さRa1から、底面18の表面粗さRa2を差し引いた値DRaが、例えば、0nmを超過し、好ましくは、20nm以上、さらに好ましくは、40nm以上である。
DRa=(Ra1−Ra2) (1)
上記した差DRaが上記範囲に満たない場合には、後述するマーク16の反射光31と、マーク16以外の反射光31との光量の差を十分に確保できず、認識工程において、マーク16を精度よく認識できない場合がある。
なお、底面18の表面粗さRa2は、上記したマーク16以外の金属支持基板4の表面の表面粗さRa1と同様の方法によって求められる。
また、底面18の上方からの光(例えば、後述する直線光28)に対する光沢度(JISZ8741、入射角45度)g2は、例えば、300%以上、好ましくは、400%以上である。
すなわち、底面18の光沢度g2は、マーク16以外の金属支持基板4の表面の光沢度g1に比べて、高く、例えば、50%以上高く、好ましくは、150%以上高く設定される。
すなわち、下記式(2)における差Dg、つまり、底面18の光沢度g2から、マーク16以外の金属支持基板4の表面の光沢度g1を差し引いた値Dgが、例えば、0%を超過し、好ましくは、100%以上である。
Dg=(g2−g1) (2)
底面18の光沢度g2が上記範囲内にあり、また、差Dgが、上記範囲内にあれば、認識工程において、マーク16を精度よく認識することができる。
また、底面18とマーク16以外の金属支持基板4の上面との間の長さD、つまり、凹部17の深さDは、例えば、0.1〜10μm、好ましくは、1〜2.5μmである。
底面18の深さDが上記範囲に満たない場合には、凹部17を確実に形成できず、平坦な底面18を形成できない場合がある。
一方、底面18の深さDが上記範囲を超える場合には、長い照射時間を必要とするため、その分、平坦な底面18を形成できない場合がある。また、内側面19(後述)における反射光31を受光部24(後述、図7参照)が受光できず、反射光31を十分な光量で得られない場合がある。さらに、製造コストが増大する場合がある。
内側面19は、底面18とマーク16の金属支持基板4の上面とに連続しており、底面18の両端部から上方斜め外側に向かって延びるように形成されている。
次に、回路付サスペンション基板集合体シート1の製造方法について、図6を参照して説明する。
この方法では、まず、図6(a)〜図6(c)に示すように、支持枠3に支持される回路付サスペンション基板2を用意(製造)する。
すなわち、まず、図6(a)に示すように、金属支持層11を用意する。金属支持層11は、図1が参照されるように、平面視略矩形平板形状に形成されている。
次いで、この方法では、図6(b)に示すように、金属支持層11の上に、ベース絶縁層5、導体層6およびカバー絶縁層7を順次形成する。
ベース絶縁層5を形成するには、例えば、金属支持層11の上面全面に、合成樹脂の溶液(ワニス)を塗布した後、乾燥し、次いで、必要に応じて、加熱および硬化させる。その後、エッチングなどにより、上記したパターンに形成する。また、感光性の合成樹脂を用いる場合には、感光性の合成樹脂の溶液(ワニス)を塗布および乾燥後、露光および現像し、その後、必要に応じて、加熱および硬化させる。また、ベース絶縁層5を形成するには、合成樹脂から、上記したパターンのフィルムを予め形成して、そのフィルムを、金属支持層11の上面に、公知の接着剤層を介して貼着することもできる。
なお、ベース絶縁層5は、金属支持基板4のマーク形成領域20が露出するように形成する。
次いで、導体層6を、ベース絶縁層5の上に形成する。導体層6を形成するには、アディティブ法やサブトラクティブ法などの公知のパターンニング法が用いられる。好ましくは、アディティブ法が用いられる。
次いで、カバー絶縁層7を、ベース絶縁層5の上に、導体層6を被覆するように形成する。
カバー絶縁層7を形成するには、例えば、ベース絶縁層5および導体層6を含む金属支持層11の上面全面に、上記した合成樹脂の溶液を塗布した後、乾燥し、次いで、必要に応じて、加熱および硬化させる。その後、エッチングなどにより上記したパターンに形成する。また、感光性の合成樹脂を用いる場合には、ベース絶縁層5および導体層6を含む金属支持層11の上面全面に、感光性の合成樹脂の溶液(ワニス)を塗布および乾燥後、露光および現像し、その後、必要に応じて、加熱および硬化させる。また、カバー絶縁層7を形成するには、カバー絶縁層7を形成するには、合成樹脂から、上記したパターンのフィルムを予め形成して、そのフィルムを、導体層6およびベース絶縁層5の上に、公知の接着剤層を介して貼着することもできる。
なお、カバー絶縁層7は、金属支持基板4のマーク形成領域20と、導体層6のヘッド側端子9および外部側端子10とが露出するように形成する。
次いで、図6(c)に示すように、回路付サスペンション基板2および支持枠3を同時に形成する。
回路付サスペンション基板2および支持枠3を形成するには、例えば、エッチング、穿孔などによって、スリット15(図2参照)および隙間溝12に対応する金属支持層11を開口する。
これにより、スリット15および隙間溝12を同時に形成して、金属支持基板4を備える回路付サスペンション基板2と、回路付サスペンション基板2を整列状態で支持する支持枠3とを、それらの間を連結するジョイント部14ととともに、金属支持層11から同時に形成する。
次いで、この方法では、図6(d)に示すように、金属支持基板4のマーク16を形成する(マーキング工程、マーキング方法)。
マーク16を形成するには、底面18が平坦となる凹部17が形成されるように、レーザ光を金属支持基板4のマーク形成領域20に照射する。
より具体的には、レーザ光を、回路付サスペンション基板2の上方から、マーク形成領域20の上面に向けて、照射する。
レーザ光としては、例えば、固体レーザ光、液体レーザ光、気体レーザ光などが用いられる。好ましくは、固体レーザ光、気体レーザが用いられ、さらに好ましくは、金属支持基板4に効率よくマーキングする波長の観点から、固体レーザ光が用いられる。
固体レーザ光としては、例えば、YVO4(イットリウム・バナデイト)、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)、MgSiO、YAlO、GdVO4、Yなどの単結晶または多結晶を含む母体に、Cr、Ti、Taなどのd−ブロック元素および/またはNd、Yb、Ho、Er、Tmなどのランタノイド元素を含むドーパント(活性種)が添加(ドープ)されたレーザ媒質が用いられる。
固体レーザ光として、金属支持基板4により一層効率よくマーキングする波長の観点から、好ましくは、YVO4にNdが添加されたレーザ媒質(Nd:YAG)を用いるYVO4レーザ光(波長1064nm)、YAGにNdが添加されたレーザ媒質(Nd:YAG)を用いるYAGレーザ光(波長1064nm)が用いられる。
気体レーザ光としては、例えば、ArF、XeCl、XeFなどのガスのランプが用いられるエキシマレーザ光が用いられ、具体的には、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)、XeClエキシマレーザ光(波長308nm)、XeFエキシマレーザ光(351nm)などが用いられる。
これらレーザ光は、単独使用または2種以上併用することができる。
また、レーザ光は、これを再生および増幅して得られるパルスレーザ光として用いることもできる。
これらレーザ光の波長は、例えば、100〜1200nmであり、金属支持基板4に効率よくマーキングする波長の観点から、好ましくは、400〜1100nmである。
レーザ光の照射条件は、出力に応じて適宜設定され、例えば、出力0.6〜6Wで、例えば、走査速度が、例えば、200mm/秒以上、好ましくは、500mm/秒以上、さらに好ましくは、1000mm/秒以上であり、通常、5000mm/秒以下、好ましくは、2000mm/秒以下である。
レーザ光の走査速度が上記した範囲に満たない場合には、凹部17の底面18に多くの凹凸が形成されてしまい、マーク16の反射光31と、マーク16以外の反射光31との光量の差を十分に確保できず、認識工程において、マーク16を精度よく認識できない場合がある。
また、レーザ光をパルスレーザ光として用いる場合には、パルスの繰り返し周波数が、例えば、1Hz〜80MHz、好ましくは、1〜100kHzである。
その後、マーク16を、図7に示す認識装置21を用いて認識する(認識工程)。
図7において、認識装置21は、マーク16を認識するためのAOI装置であって、認識工程において回路付サスペンション基板集合体シート1が後側から前側に向かって搬送(後述)されるように設けられている。
認識装置21は、同軸照明による認識方式が単独で採用され、回路付サスペンション基板集合体シート1の上側に配置されており、発光部22と、ハーフミラー23と、受光部24とを備えている。
発光部22は、認識装置21の上側後方に配置されており、支持板39およびそれに支持される光源32を備えている。
支持板39は、上下方向および左右方向に沿う略矩形平板状に形成されている。
光源32は、照射光26をハーフミラー23に照射するために設けられており、支持板39の前面に配置され、照射口が前側に向かうように配置されている。光源32は、例えば、LED(発光ダイオード)、蛍光灯、白熱灯、ハロゲン灯などからなり、好ましくは、入射光27(後述)の波長の観点から、LEDからなる。光源32は、好ましくは、複数のLEDが上下方向および左右方向に沿って複数整列配置されている。
また、発光部22には、図示しないが、光源32から照射される照射光26が次に説明するハーフミラー23に所定の幅で集光されるように、遮蔽板などの光調整手段などが設けられている。
発光部22は、光源32から照射光26を発光(照射)し、照射光26を、必要により光調整手段によって、ハーフミラー23に向かって集光させる。照射光26の光軸(照射光軸)26は、前後方向に沿って延び、光源32の中心とハーフミラー23の中心とを結ぶ線分と同一直線上にある。
ハーフミラー23は、認識装置21の略中央に配置されており、具体的には、発光部22の前側に間隔を隔てて対向配置されている。ハーフミラー23は、前側に向かって下方に傾斜するように配置されている。
ハーフミラー23は、同軸照明に用いられる公知のハーフミラーからなり、具体的には、発光部22から前方に照射された照射光26を下側に反射可能で、かつ、回路付サスペンション基板集合体シート1において反射された反射光31を上側に透過可能に形成されている。
発光部22から照射された照射光26は、ハーフミラー23によって下側に反射されて入射光27となる。
また、ハーフミラー23の下面(後面)は、必要により、入射光27が回路付サスペンション基板集合体シート1の表面に集光されるように、凹状など、適宜の形状に湾曲されていてもよい。
入射光27の光軸としての入射光軸33は、上下方向に沿って延び、回路付サスペンション基板集合体シート1とハーフミラー23の中心とを結ぶ線分と同一直線上にある。
そして、上記した発光部22による照射光26の前方への照射およびハーフミラー23における照射光26の下方への反射により、入射光27は、図8に示すように、入射光軸33と同一直線上にある直線光28と、回路付サスペンション基板集合体シート1に向かうに従って集光される傾斜光29とを連続して含んでいる。
直線光28は、図7に示すように、照射光26がハーフミラー23の中央において反射された光であり、直線光28は、上下方向にわたって入射光軸33と一致している。
傾斜光29は、照射光26がハーフミラー23の中央以外の部分(周辺部)において反射された光であって、下方に向かうに従って入射光軸33に近接するように、入射光軸33に対して傾斜している。また、傾斜光29は、図8に示すように、広角光30および狭角光38を連続して含んでいる。
広角光30は、入射光軸33との成す角度αが、例えば、5度を超過し、30度未満、好ましくは、5度を超過し、20度以下、さらに好ましくは、5度を超過し、15度以下である。
狭角光38は、入射光軸33との成す角度βが、例えば、0度を超過し、5度以下である。
また、入射光27の波長(つまり、照射光26の波長)は、例えば、550〜850nm、好ましくは、600〜750nmである。
受光部24は、図7に示すように、認識装置21の上側中央に配置され、具体的には、ハーフミラー23の上側に間隔を隔てて対向配置されている。また、受光部24は、その下面が、反射光31を受光する受光面となるように配置されている。
具体的には、受光部24は、例えば、近赤外線カメラ、CCDカメラなどからなり、好ましくは、汎用性の観点から、CCDカメラからなる。
また、反射光31の光軸としての反射光軸34は、上下方向に沿って延び、回路付サスペンション基板集合体シート1と受光部24の受光面の中心とを結び、ハーフミラー23の中心を通過する線分と同一直線上にある。すなわち、発光部22および受光部24は、反射光軸34が入射光軸33と一致するように配置されている。
また、認識装置21には、CPU(図示せず)および支持台25が設けられている。
図示しないCPUは、受光部24に接続されている。
支持台25は、その上面が、回路付サスペンション基板集合体シート1の下面と摺動可能、かつ、支持可能な平滑面として形成されている。
認識装置21の上記した部材の寸法は、上記した広角光30を含む傾斜光29が形成されるように適宜設定されている。具体的には、ハーフミラー23の長さ(上下方向および前後方向に傾斜する傾斜方向長さ)L1が、例えば、20〜30mmに設定され、左右方向長さ(図示されない)が、例えば、30〜40mmに設定され、幅(左右方向長さ)が、例えば、20〜40mmに設定され、ハーフミラー23の中心と支持台25の上面との間隔(上下方向長さ、ワークディスタンス)が、例えば、5〜10mmに設定されている。
そして、上記した認識装置21を用いて、マーク16を認識するには、まず、認識装置21において、発光部22により照射され、上記した直線光28および傾斜光29を含む入射光27を、回路付サスペンション基板2のマーク16に入射させる。
具体的には、入射光27を回路付サスペンション基板集合体シート1の上側から回路付サスペンション基板集合体シート1の上面に向けて照射する。
より具体的には、図8が参照されるように、入射光27を、マーク形成領域20に入射させる。
次いで、図7に示すように、入射光27が金属支持基板4のマーク形成領域20において反射して、マーク形成領域20から反射する反射光31が、ハーフミラー23を介して、受光部24によって検知される。
続いて、受光部24によって検知した反射光31の光量を、CPU(図示せず)によってデータ処理して、画像処理図(回路付サスペンション基板2の平面視における画像処理図であって、図9、図11および図13参照。)を形成し、形成した画像処理図において、マーク16を現すことにより、マーク16の製品番号および/または良否を認識する。
詳しくは、マーク16において反射された反射光31と、マーク16以外のマーク形成領域20において反射された反射光31との光量の差によって、マーク16のパターンデータを取得して、CPUにより、画像処理図を形成する。マーク16は、画像処理図に現されており、それに基づいて、例えば、回路付サスペンション基板2の製品情報および/または良否などを正確に認識する。
上記したマーキング方法およびそれによりマーキングされた回路付サスペンション基板2では、底面18が平坦となる凹部17が形成されるように、マーク16が形成される。
そのため、凹部17の底面18における光に対する光沢度g2が、マーク16以外の金属支持基板4の上面における光に対する光沢度g1がよりも高いため、光を底面18に照射することにより、底面18において反射する反射光31を確実に受光することができる。
その結果、鮮明なマーク16の画像を認識することができる。
また、上記した認識方法によれば、発光部22によって、直線光28を凹部17の底面18で確実に反射させることができるとともに、傾斜光29を凹部17の内側面19で確実に反射させることができる。
そのため、凹部17の底面18と内側面19とで反射された反射光31を、受光部24によって確実に受光することにより、より一層鮮明なマーク16の画像を得ることができる。
なお、上記した説明では、マーク形成領域20を、金属支持基板4の上面に形成しているが、例えば、図示しないが、金属支持基板4の下面に形成することもできる。
また、上記した説明では、マーク形成領域20を、回路付サスペンション基板2の内側に、回路付サスペンション基板2と1対1対応で設けているが、例えば、図1および図2に仮想線で示すように、回路付サスペンション基板2の外側に、回路付サスペンション基板集合体シート1と1対1対応で設けることもできる。
図1および図2の仮想線で示すように、マーク形成領域20は、1枚の回路付サスペンション基板集合体シート1に対応して設けられ、具体的には、金属層としての支持枠3の幅方向一方側の先側に形成されている。
この回路付サスペンション基板集合体シート1では、マーク形成領域20に形成されるマーク16の画像を鮮明に認識することにより、1枚の回路付サスペンション基板集合体シート1の製品情報(例えば、回路付サスペンション基板2の個数など)、および/または、良否(例えば、回路付サスペンション基板2の不良品および/または良品の個数など)などを正確に認識することができる。
さらに、マーク形成領域20を、回路付サスペンション基板2の内側および外側の両方に形成することもできる。
また、上記した説明では、マーク16を、金属支持層から形成される金属支持基板4および/または支持枠3に形成しているが、例えば、図示しないが、導体層6に形成することもできる。
この場合には、マーク16を、金属層としての導体層6におけるカバー絶縁層7から露出する露出部分を、マーク形成領域20として区画し、これに、マーク16を形成する。
また、上記した図6の説明では、図6(d)に示すマーキング工程(方法)を、図6(c)に示す回路付サスペンション基板2および支持枠3の形成後に実施しているが、マーキング工程の順序は、特に限定されず、いずれの工程の前後に実施することができる。
例えば、マーキング工程と回路付サスペンション基板2および支持枠3の形成工程とを逆にすることもできる。具体的には、ベース絶縁層5、導体層6およびカバー絶縁層7の形成(図6(b)参照)後、マーキング工程(図6(d)参照)を実施し、次いで、回路付サスペンション基板2および支持枠3を形成する(図6(c)参照)。
また、上記した図8の説明では、傾斜光29が広角光30を含むように、発光部22が発光しているが、例えば、図示しないが、広角光30を含まず、狭角光38のみを含むように、発光部22が発光することもできる。
好ましくは、傾斜光29が広角光30を含むように、発光部22が発光する。
これにより、傾斜光29を凹部17の内側面19でより一層確実に反射させることができ、より一層鮮明なマーク16の画像を得ることができる。
また、上記した回路付サスペンション基板集合体シート1を、図7の仮想線で示す搬送装置35を用いて長尺(ロール)状に形成し、続いて、上記した認識工程を、搬送装置35を用いて搬送して実施することもできる。
搬送装置35は、例えば、前後方向に互いに間隔を隔てて配置される巻出ロール36および巻取ロール37を備えている。認識装置21は、前後方向において、巻出ロール36および巻取ロール37の間に配置されている。搬送装置35では、巻出ロール36に長尺状の回路付サスペンション基板集合体シート1がロール状に巻回されており、その回路付サスペンション基板集合体シート1を、巻取ロール37が巻き取るようにロール搬送する。そして、このロール搬送の途中において、認識工程を実施する。
また、上記した説明では、本発明のマーキング方法を、回路付サスペンション基板2の製品情報および/または良否の表示に用いているが、例えば、図示しないが、金属支持基板4が補強層として設けられたフレキシブル配線回路基板などの各種配線回路基板の製品情報および/または良否の表示にも広く適用することができる。
実施例1
まず、平面視矩形平板形状のステンレスからなる金属支持層を用意した(図6(a)参照)。金属支持層の厚みは20μmであり、その表面粗さ(Ra1、JIS B0601−1994)は130nmであり、光沢度(JISZ8741、入射角45度)は250%であった。
次いで、金属支持層の上面全面に、感光性ポリアミック酸樹脂のワニスを塗布した後、加熱、乾燥し、フォトマスクを介して露光し、アルカリ現像液で現像した。その後、加熱、硬化させることにより、ポリイミドからなるベース絶縁層を、マーク形成領域が露出する上記したパターンで形成した。ベース絶縁層の厚みは10μmであった。
次いで、金属支持基板およびベース絶縁層の上に、クロム薄膜と銅薄膜とを、スパッタリング法によって順次形成することにより、金属薄膜を形成した。その後、金属薄膜の表面に、導体層の逆パターンで、ドライフィルムレジストからめっきレジストを形成した。その後、電解銅めっきにより、導体層を形成した後、めっきレジストを剥離し、導体パターンから露出する金属薄膜をエッチングにより形成した。導体層の厚みは12μmであった。
次いで、ベース絶縁層および導体層を含む金属支持層の上面全面に、感光性ポリアミック酸樹脂のワニスを塗布した後、加熱、乾燥し、フォトマスクを介して露光し、アルカリ現像液で現像した。その後、加熱、硬化させることにより、ポリイミドからなるカバー絶縁層を、マーク形成領域が露出する上記したパターンで形成した(図6(b)参照)。カバー絶縁層の厚みは5μmであった。
次いで、スリットおよび隙間溝をエッチングにより開口した(図6(c)参照)。
これにより、金属支持層から、金属支持基板を備える回路付サスペンション基板と支持枠とを、ジョイント部とともに同時に形成して、回路付サスペンション基板集合体シートを得た。
その後、レーザ光照射装置(型番MD−S9910、キーエンス社製)を用いて、レーザ光をマーク形成領域の表面に照射することにより、マーク(数字:0000)を形成した(図6(d)参照)。
なお、マークの凹部の深さは2.0μmであり、凹部の底面は平坦であった。
レーザ光の照射条件を以下に記載する。
レーザ媒質 :YVO4レーザ光(Nd:YAG)
波長 :1064nm
パルス :有り(繰り返し周波数30kHz)
出力 :6W(最高出力の100%)
走査速度 :1500mm/秒
次いで、上記した図7に示すように、発光部(光源:LED、420〜470nm)と、ハーフミラーと、受光部(CCDカメラ)とを備える認識装置(型番CV−5000、キーエンス社製)を用意した。
なお、この認識装置では、発光部は、直線光と傾斜光とを有するように発光可能であり、傾斜光は狭角光を含んでおり、狭角光の入射光軸との成す角度(β)が、0度を超過し、5度以下である。
そして、この認識装置を用いて、形成されたマークを認識した。認識装置のデータ処理により得られた画像処理図を図9に示す。
別途、表面粗さ計(型番Wyko NT3300、非接触式、Veeco社製)によって、マークの底面の表面粗さ(算術平均Ra、JIS B0601−1994)を測定した。その結果を、表1に示す。
また、光沢計(型番VG 2000、日本電色社製)によって、マークの底面の光沢度を測定した。その結果を、表1に示す。
また、レーザー顕微鏡(型番OLS3000,オリンパス社製)によって、マークの断面を観察した。その画像処理図を図10に示す。
実施例2
出力を0.6W(最高出力の10%)に変更した以外は、実施例1と同様にして、マークを形成し、続いて、マークを認識し、データ処理により得られた画像処理図を図11に示す。なお、マークの凹部の深さは1.2μmであり、凹部の底面は平坦であった。
その後、光沢計(型番VG 2000、日本電色社製)によるマークの底面の光沢度、および、表面粗さ計(型番Wyko NT3300、非接触式、Veeco社製)によるマークの底面の表面粗さをそれぞれ実施し、それらの結果を表1に示す。
また、レーザー顕微鏡(型番OLS3000,オリンパス社製)によって、マークの断面を観察した。その画像処理図を図12に示す。
比較例1
走査速度を100mm/秒に変更し、出力を3W(最高出力の50%)に変更した以外は、実施例1と同様にして、マークを形成し、続いて、マークを認識し、データ処理により得られた画像処理図を図13に示す。なお、マークの凹部の深さは3.5μmであり、凹部の底面には多くの凹凸があった。
その後、光沢計(型番VG 2000、日本電色社製)によるマークの底面の光沢度、および、表面粗さ計(型番Wyko NT3300、非接触式、Veeco社製)によるマークの底面の表面粗さをそれぞれ実施し、それらの結果を表1に示す。
また、レーザー顕微鏡(型番OLS3000,オリンパス社製)によって、マークの断面を観察した。その画像処理図を図14に示す。
1 回路付サスペンション基板集合体シート
2 回路付サスペンション基板
3 支持枠
4 金属支持基板
16 マーク
17 凹部
18 底面
21 認識装置
22 発光部
24 受光部
27 入射光
28 直線光
29 傾斜光
31 反射光
33 入射光軸
34 受光光軸

Claims (9)

  1. 金属層を備える配線回路基板の前記金属層にマークを形成するマーキング方法であって、
    底面の表面粗さRaが130nm未満である凹部が形成されるように、レーザ光を前記金属層に照射することにより、前記マークを形成することを特徴とする、マーキング方法。
  2. 前記底面の表面粗さが、前記マーク以外の前記金属層の表面の表面粗さに対して、20nm以上小さいことを特徴とする、請求項1に記載のマーキング方法。
  3. 前記底面の光沢度(JIS Z 8741、入射角45度)が、300%以上であることを特徴とする、請求項1または2に記載のマーキング方法。
  4. 前記レーザ光が、YVO4レーザ光および/またはYAGレーザ光であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のマーキング方法。
  5. 前記レーザ光を、0.6〜6Wの出力および200mm/秒以上の走査速度で、前記金属層に照射することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のマーキング方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のマーキング方法により、前記金属層に前記マークを形成するマーキング工程、および、
    前記マークを、認識装置を用いて認識する認識工程を備え、
    前記認識装置は、
    前記金属層に入射する入射光を発光する発光部と、
    前記入射光が前記金属層において反射された反射光を受光する受光部とを備え、
    前記発光部および前記受光部は、前記入射光の光軸と前記反射光の光軸とが一致するように配置され、
    前記発光部は、前記入射光の光軸と同一直線上にある直線光と、前記金属層に向かうに従って集光され、前記入射光の光軸に対して傾斜する傾斜光とを含む前記入射光を発光することを特徴とする、マークの認識方法。
  7. マークが形成される金属層を備え、
    前記金属層には、底面の表面粗さRaが130nm未満である凹部が形成されるように、前記マークが形成されていることを特徴とする、配線回路基板。
  8. 前記底面の表面粗さが、前記マーク以外の前記金属層の表面の表面粗さに対して、20nm以上小さいことを特徴とする、請求項7に記載の配線回路基板。
  9. 前記底面の光沢度(JIS Z 8741、入射角45度)が、300%以上であることを特徴とする、請求項7または8に記載の配線回路基板。
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