JP5123836B2 - 盗難防止制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、不正にドアロックを解除した場合に、それを報せる警報作動を行なう盗難防止装置に関する。
従来、車両の盗難防止を図るものとして、インテリジェントキーシステムなどと称されるように、携帯機と車両とで固有のIDコードを示す信号をやり取りして、自動的にロックおよびロック解除を行なう装置が、例えば、特許文献1などにより知られている。
この従来装置では、ドアロック指令信号あるいはドアロック解除指令信号が出力された場合に、車両側から携帯機にリクエスト信号を出力し、所定時間以内に携帯機から、あらかじめ登録されたIDコードを有したID信号が送られてきたら、盗難防止制御状態および盗難防止制御解除状態に切り換えるようになっている。
そして、盗難防止制御状態では、不正なドアロック解除が行なわれた場合には、ホーンを吹鳴させたりハザードランプを点滅させたりする警報作動を実施して、盗難防止を図る。
また、これとは別に、従来、駆動源を始動させる際に、不正な始動を禁止するイモビライザと呼ばれる盗難防止装置も知られている。
この盗難防止装置は、車両のキーシリンダ側に設けられたイモビライザと、キー側に設けられたトランスポンダ送受信回路とを備えている。そして、キーをキーシリンダに差し込んだときに、イモビライザからトランスポンダ駆動電波を出力し、この電波でキー側に設けたトランスポンダ送受信回路を発電させてトランスポンダ信号を出力させる。イモビライザでは、このトランスポンダ信号を復調させてこの信号が有する固有のコード(これを本明細書ではイモビIDコードと称する)を取得する。
制御ユニットでは、イモビIDコードが、あらかじめ記憶部に記憶された登録IDコードと一致するか照合し、照合がとれた場合に、駆動源の始動を許可する。
したがって、正規のキー以外では、照合が成立せず、駆動源の始動が許可されず、不正な駆動源の始動を防止できる。
特許第4074179号公報
しかしながら、上述のようなインテリジェントキーシステムと称される盗難防止制御装置では、携帯機からの信号の出力作動は、携帯機に搭載された電池の電力を用いて行なうようになっていたため、携帯機の電池が切れた場合、この盗難防止制御と盗難防止制御解除との切り換えを行なうことができなかった。
このため、盗難防止制御の実行開始前に電池切れが生じた場合、盗難防止制御の開始および解除が実行できず、盗難防止性能上で問題がある。
一方、イモビライザ装置は、電池は不要であるが、キーのトランスポンダ送受信回路は、イモビライザから出力されるトランスポンダ駆動電波により駆動できる範囲内でしか信号出力ができず、ドアロックの解除に用いることはできなかった。
本発明は、上述の従来の問題点に着目して成されたもので、イモビライザを用いた照合に基づく盗難防止制御の実行および解除を可能とする電池が不要な新規な盗難防止制御装置を提供し、盗難防止装置の使い勝手の向上を図ることを目的とするものである。
上述の目的を達成するために本発明は、車両のドアロック装置をロック状態としたときに、盗難防止制御を開始し、この盗難防止制御の実行時に、不正なロック解除が成された場合には、あらかじめ設定された警報作動を行なう制御ユニットを備えた盗難防止制御装置であって、運転席近傍に、トランスポンダ駆動電波を出力するとともに、応答出力されたトランスポンダ信号から固有のイモビIDコードを取得するイモビライザと、このイモビライザに前記トランスポンダ駆動電波を出力させる駆動電波出力指令手段と、が設けられ、前記トランスポンダ駆動電波により駆動されてあらかじめ設定された固有のイモビIDコードを示すトランスポンダ信号を応答出力するトランスポンダ送受信回路が、前記ドアロック装置のロックおよびロック解除を行なうキーに設けられ、前記制御ユニットは、前記盗難防止制御の解除状態で、前記駆動電波出力指令手段による出力指令が行なわれたときには、前記イモビライザからトランスポンダ駆動電波を出力させ、得られたトランスポンダ信号により前記イモビIDコードの照合を行ない、照合成立の場合は、あらかじめ設定された第1設定時間内に盗難防止制御を開始する処理を行ない、照合非成立の場合は、盗難防止制御の解除状態を続行し、かつ、前記盗難防止制御の実行時に、あらかじめ設定された解除操作が行なわれたときには、一時的に盗難防止制御を解除し、かつ、あらかじめ設定された第2設定時間内に、前記駆動電波出力指令手段による出力指令に伴う前記イモビIDコードの照合が成立した場合は、盗難防止制御を解除し、前記第2設定時間内の照合が不成立の場合は、盗難防止制御に復帰させる処理を実行することを特徴とする盗難防止制御装置とした。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の盗難防止制御装置において、前記キーは、電池駆動により固有の電子ID信号の送信を行なう携帯機を含み、前記制御ユニットは、前記携帯機との電子ID照合に基づいて、前記ドアロック装置のロックとロック解除とを切り換えるとともに、前記ロック時に、前記盗難防止制御を開始し、前記ロック解除時に、前記盗難防止制御の解除を行なう処理を並列に実行することを特徴とする盗難防止制御装置とした。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の盗難防止制御装置において、前記盗難防止制御の実行時に、前記キーによる前記ロック解除が行なわれた場合、前記盗難防止制御の一時的な解除を報せる報知手段を設けたことを特徴とする盗難防止制御装置とした。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の盗難防止制御装置において、前記イモビIDコードの照合成立により前記盗難防止制御を開始する場合に、この盗難防止制御の開始を報知する報知手段を設けたことを特徴とする盗難防止制御装置とした。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の盗難防止制御装置において、前記キーは、前記運転席の近傍に設けられたキーシリンダに差し込んで駆動源の始動が可能な機械式のキーを含み、前記イモビライザは、前記キーシリンダに差し込み状態の前記キーと前記トランスポンダ駆動電波の入出力可能に設置され、前記駆動電波出力指令手段が、前記キーを前記キーシリンダに差し込んだ状態の操作に応答して出力指令を出力する手段であることを特徴とする盗難防止制御装置とした。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の盗難防止制御装置において、前記解除操作は、前記キーを用いて前記ドアロック装置を機械的にロック解除する操作であることを特徴とする盗難防止制御装置とした。
本発明の盗難防止制御装置では、盗難防止制御を開始する場合、運転者は、駆動電波出力指令手段により出力指令させ、運転席近傍に設けられたイモビライザを用いてイモビID照合を行なった後、第1設定時間以内に、車外に出る。
この場合、制御ユニットでは、駆動電波出力指令手段の出力指令を受けて、イモビライザからトランスポンダ駆動電波を出力する。このとき、キーがイモビライザの近傍に配置されていれば、自家発電による作動によりトランスポンダ送受信回路からトランスポンダ信号を応答出力する。制御ユニットでは、イモビライザがトランスポンダ信号から取得したイモビIDコードの照合を行ない、照合が成立したら、第1設定時間後に、盗難防止制御が開始される。
この盗難防止制御が実行されている状態では、不正にドアロック装置のロック解除を行なうと、第2設定時間が経過した後、警報作動が実行される。
盗難防止制御を解除するには、正規のキーを用いて、ドアロック装置のロック解除を行ない、第2設定時間が経過する前に、運転席に乗り込んで、正規のキーと運転席近傍のイモビライザとで、イモビIDコードの照合を行ない、照合が成立すると、盗難防止制御が解除される。
この場合、制御ユニットでは、正規のキーを用いたドアロック装置のロック解除操作が行なわれると、一時的に、盗難防止制御が解除され、イモビライザを作動させ、第2設定時間が経過する前に、駆動電波出力指令手段による出力指令を受けて、キー側のトランスポンダ送受信回路との送受信によりイモビIDコードの照合を行ない、照合が成立すると盗難防止制御を完全解除し、不成立で、盗難防止制御を再開する。
以上のように、本発明では、既存のイモビライザシステムを利用して、固有のイモビID照合に基づいて、盗難防止制御の開始と解除の切り換えが可能となる。
したがって、電池切れの問題なく盗難防止制御の実行と解除の切り換えが可能であり、使い勝手が向上する。
さらに、請求項2に記載の発明では、通常は、キーにおいて、電池駆動の携帯機の機能による電子ID照合により盗難防止制御の実行および解除の切り換えを行ない、携帯機の電池切れの際には、イモビライザを用いた盗難防止制御の実行および解除を実行できる。したがって、電池駆動の携帯機を用いた利便性を確保しつつ、携帯機の電池切れの際にも、イモビID照合に基づく盗難防止制御の開始および解除が可能であり、使い勝手を高めることができるとともに、高い盗難防止性を確保できる。
請求項3に記載の発明では、盗難防止制御を解除する際に、ドアロック装置のロック解除を行なって、一時的に盗難防止制御の解除が成される際に、報知手段により、これを報知する。
したがって、運転者は、この報知から第2設定時間が経過するまでに、運転席の近傍において、イモビライザを用いた照合を行なわなければ、盗難防止制御が再開されて警報作動が実行されることを認識できるとともに、運転者は、この報知を第2設定時間の経過を認識する目安とすることができる。
よって、運転者が、ドアロック装置のロック解除後に、イモビライザによる照合の実行を忘れるなどの不具合の発生を抑制できる。
請求項4に記載の発明では、イモビライザ機能を用いて盗難防止制御を開始するのにあたり、イモビライザによる照合が成立した際には、報知手段により、盗難防止制御に移行することを報知する。
したがって、運転者は、この照合成立から、第1設定時間が経過する前に、車外に出てドアを閉じるなど盗難防止制御の開始が可能な状態にする必要があることを認識できるとともに、運転者は、この報知を第1設定時間の経過を認識する目安とすることができる。
よって、運転者が車内に留まっている間に、盗難防止制御が開始される不具合を防止できる。
請求項5に記載の発明では、運転者は、盗難防止制御を開始する場合、運転席近傍のキーシリンダにキーを差し込んだ状態であらかじめ設定された操作を行なうことにより、出力指令が成される。
したがって、駆動源の駆動を停止するなどの操作に連動させることができ、操作性に優れる。
請求項6に記載の発明では、盗難防止制御を解除する場合、キーを用いて、ドアロック装置のロック解除を機械的に行なうことで、盗難防止制御が一時的に解除される。このように、通常、車内に乗り込む際に実行される操作により盗難防止制御の一時的な解除が成されるため、一時解除専用の操作を行なうものと比較して、操作性に優れる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明の実施の形態の盗難防止制御装置は、車両のドアロック装置(31)をロック状態としたときに、盗難防止制御を開始し、この盗難防止制御の実行時に、不正なロック解除が成された場合には、あらかじめ設定された警報作動を行なう制御ユニット(1)を備えた盗難防止制御装置であって、運転席近傍に、トランスポンダ駆動電波(KS)を出力するとともに、応答出力されたトランスポンダ信号から固有のイモビIDコードを取得するイモビライザ(209)と、このイモビライザ(209)に前記トランスポンダ駆動電波(KS)を出力させる駆動電波出力指令手段(101)と、が設けられ、前記トランスポンダ駆動電波(KS)により駆動されてあらかじめ設定された固有のイモビIDコードを示すトランスポンダ信号(OTS)を応答出力するトランスポンダ送受信回路(21)が、前記ドアロック装置(31)のロックおよびロック解除を行なうキー(2,4)に設けられ、前記制御ユニット(1)は、前記盗難防止制御の解除状態で、前記駆動電波出力指令手段(101)による出力指令が行なわれたときには、前記イモビライザ(209)からトランスポンダ駆動電波(KS)を出力させ、得られたトランスポンダ信号(OTS)により前記イモビIDコードの照合を行ない、照合成立の場合は、あらかじめ設定された第1設定時間内に盗難防止制御を開始する処理を行ない、照合非成立の場合は、盗難防止制御の解除状態を続行し、かつ、前記盗難防止制御の実行時に、あらかじめ設定された解除操作が行なわれたときには、一時的に盗難防止制御を解除し、かつ、あらかじめ設定された第2設定時間内に、前記駆動電波出力指令手段(101)による出力指令に伴う前記イモビIDコードの照合が成立した場合は、盗難防止制御を解除し、前記第2設定時間内の照合が不成立の場合は、盗難防止制御に復帰させる処理を実行することを特徴とする盗難防止制御装置である。
以下に、図1〜図4に基づいて、この発明の最良の実施の形態の実施例1の盗難防止制御装置Aについて説明する。
この実施例1の盗難防止制御装置Aは、いわゆるインテリジェントキーシステムと、イモビライザシステムとの2種類の照合システムを備えている。
両システムについて簡単に説明すると、インテリジェントキーシステムは、図1に示す制御ユニット1と携帯機2との双方向通信による電子ID照合結果に基づいて、機械的なキーを使用することなく、図外のドアおよびステアリングのロックおよびロック解除の切り換え、盗難防止制御の開始および解除、図外のエンジンやモータなどの駆動源の始動および停止の切り換えを制御する周知のものである。
また、イモビライザシステムは、インテリジェントキーシステムの電子IDとは別個に、後述する携帯機2の非常用キー4に与えられた固有のイモビIDコードを、後述のイモビライザ209により取得し、このイモビIDコードを、あらかじめ記憶された登録IDコードと照合し、照合成立時に、図外の駆動源の始動を許可するシステムである。本実施例1では、このイモビライザシステムによるイモビIDコードの照合も、盗難防止制御の開始および解除に用いるようにしている。
上述のインテリジェントキーシステムおよびイモビライザシステムを構成するものとして、本実施例1では、車両側に設けられた、制御ユニット1と、携帯機(キー)2と、を備えている。
制御ユニット1は、第1インタフェース回路11と、第2インタフェース回路12と、車載電源200に接続された電源回路13と、いわゆるマイクロコンピュータから成る制御部14と、アンテナドライバ15およびアンテナ16と、を備えている。
第1インタフェース回路11には、ドアロックスイッチ103、リクエストスイッチ104を含むスイッチ群100が接続されている。
イグニッションスイッチ101は、図外のステアリングに設けられてステアリングをロックおよびロック解除するステアリングキーシリンダ6に設けられている。なお、ステアリングキーシリンダ6は、後述の機械的な非常用キー4を差し込んで、ON、OFFのポジションに切り換えることができる。また、ステアリングキーシリンダ6を、非常用きー4により、イグニッションスイッチ101をOFFとするポジションに操作した場合には、ステアリングロック装置32が、ロック状態となる。
ドアロックスイッチ103は、ドアロック装置31がロック解除状態でOFFロック状態でONとなるスイッチである。なお、本実施例1では、ドアロック装置31は、後述する非常用キー4を用いて、図外のドアに設けられた図外のドアキーシリンダを操作して、機械的にロックおよびロック解除できるとともに、ロックコントローラ201の制御に基づくアクチュエータの駆動で、ロックおよびロック解除できる。
リクエストスイッチ104は、図外のドアのドアハンドル近傍に設けられたスイッチであり、ドアロック装置31のロックおよびロック解除を行なうときに、使用者がON操作を行なうスイッチである。
第2インタフェース回路12には、ロックコントローラ201、エンジンコントローラ202、車外ブザー203、車内ブザー204、インジケータ205、ハザードランプ206、ホーン207、エントリチューナ208、イモビライザ209が接続されている。
ロックコントローラ201は、ドアロック装置31のロックおよびロック解除を制御するとともに、図外のステアリングコラムをロックするステアリングロック装置32のロックおよびロック解除を制御するコントローラである。
エンジンコントローラ202は、図外の駆動源の始動および停止を切り換えるコントローラである。
車外ブザー203は、車外に設けられて運転者に対し、後述する盗難防止制御の一時的な解除を実行することを報せるブザー音を吹鳴するブザーである。
車内ブザー204は、車内に設けられて運転者に対し、後述するが第1設定時間T1の経過後に盗難防止制御を開始することを報せるブザー音を吹鳴するブザーである。
インジケータ205は、図外のインストルメントパネルやコンソールなどに設けられ、運転者に対し、携帯機2の電池切れや、第1設定時間T1の経過後に盗難防止制御を開始することや、および第2設定時間T2が経過する前に非常用キー4をステアリングキーシリンダ6に差し込むことを報せる表示を行なう。
ハザードランプ206は、周知の非常点滅用のランプであり、本実施例1では、警報作動時に点滅される。
ホーン207は、他者に注意を促す警笛を吹鳴するもので、本実施例1では、警報作動時に、吹鳴される。
エントリチューナ208は、チューナ回路208aを備え、携帯機2から送信されたインテリジェントキーシステムに用いる電子ID信号RFSを受信して、固有の電子IDコードを取得する。
イモビライザ209は、イモビ送受信回路209aおよびアンテナ209bを備えている。イモビ送受信回路209aは、ステアリングキーシリンダ6の近傍に設置され、携帯機2の後述するトランスポンダ送受信回路21を駆動させるトランスポンダ駆動電波KSの出力、および、トランスポンダ送受信回路21から返信されたトランスポンダ信号OTSを受信し、このトランスポンダ信号OTSから携帯機固有のイモビIDコードを取得する機能を有する。
アンテナドライバ15は、制御ユニット1の制御に基づいて、携帯機2に向けて、電子ID信号RFSの出力を要求するリクエスト信号LFSを、アンテナ16から出力するものである。なお、アンテナ16は、車両の複数箇所に設置されている。
携帯機2は、前述のリクエスト信号LFSを受信した時に、電子ID信号RFSを出力し、かつ、トランスポンダ駆動電波KSの入力時にトランスポンダ信号OTSを出力するもので、トランスポンダ送受信回路21、携帯機側制御部22、携帯機側送信回路23、ロックスイッチ24、ロック解除スイッチ25を備えている。
トランスポンダ送受信回路21は、イモビライザ209からトランスポンダ駆動電波KSを入力したときに、電磁結合による発電を行なって、この電力によりトランスポンダ信号OTSを出力する応答機能を有している。
携帯機側送信回路23は、電子ID信号RFS、ロック指令信号LKS、ロック解除指令信号ULSを出力する。
電子ID信号は、携帯機固有の電子IDコードを示す信号であり、リクエスト信号LFSを入力し、このリクエスト信号LFSから取得した電子IDコードがあらかじめ設定されたコードである場合、携帯機側制御部22の制御に基づいて出力される。
携帯機側制御部22は、前述の電子IDコードの照合が成立したときに携帯機側送信回路23から電子ID信号RFSを出力させる処理や、ロックスイッチ24が投入されたときに、携帯機側送信回路23からロック指令信号LKSを出力させる処理や、ロック解除スイッチ25が投入されたときに、携帯機側送信回路23からロック解除指令信号ULSを出力させる制御を実行する。
次に、制御部14が実行する盗難防止制御について簡単に説明する。
盗難防止制御は、通常は、携帯機2のインテリジェントキーシステム機能による電子ID照合の成立を伴ってドアロック装置31がロックされた時点から開始され、この盗難防止制御の実行中に、不正にロック解除が成されたときに、ホーン207を吹鳴させるとともに、ハザードランプ206を点滅させる警報作動を実行する。
また、この盗難防止制御の解除は、通常、携帯機2のインテリジェントキーシステム機能による電子ID照合の成立を伴ってドアロック装置31のロックが解除されたときに、成される。
ここで、インテリジェントキーシステムによりドアロックを行なう場合の操作を簡単に説明する。この場合の操作として、本実施例1では、3通りの操作を示す。
1つは、携帯機2を保持して車外に出て、図外のドアに設けられたリクエストスイッチ104を押す操作である。
2つ目は、車外で携帯機2のロックスイッチ24を投入して携帯機2からロック指令信号LKSを出力する操作である。
3つ目は、携帯機2を保持して、車両近傍のあらかじめ設定された範囲外に出る操作である。
上記のいずれかの操作が成された場合、制御ユニット1からリクエスト信号LFSが出力され、これに応じて携帯機2から電子ID信号RFSが出力され、制御ユニット1において、電子ID信号RFSから取得された電子IDコードが、正規のIDコードと照合する。 この照合が成立した場合、ロックコントローラ201がドアロック装置およびステアリングロック装置をロック状態とする指令を出力する。
次に、盗難防止制御を解除する場合、インテリジェントキーシステム機能による解除は、以下の2操作により行なうことができる。
1つは、運転者が、携帯機2を保持して、リクエストスイッチ104を投入する操作である。
もう1つは、携帯機2のロック解除スイッチ25を投入して、携帯機2からロック解除信号を出力させる操作である。
上記のいずれかの操作が行なわれた場合、制御ユニット1からリクエスト信号LFSが出力され、これに応じて携帯機2から電子ID信号RFSが出力され、制御ユニット1において、電子ID信号RFSから取得された電子IDコードを正規のIDコードと照合する。
この照合が成立した場合、制御ユニット1は、ロックコントローラ201により、ドアロック装置およびステアリングロック装置のロック解除を指令する。
さらに、制御ユニット1は、携帯機2の電池が切れているか否かを判定する処理を実行している。
この電池切れ判定処理を図2のフローチャートに基づいて説明する。
この電池切れ判定処理は、駆動源を始動させるとスタートする。
最初のステップS1では、あらかじめ設定された電池切れ判定時間Tkが経過したか否か判定し、電池切れ判定時間Tkが経過したらステップS2に進んで、リクエスト信号LFSの出力を行なう。また、電池切れ判定時間Tkが経過していない場合は、1回の処理を終了する。なお、電池切れ判定時間Tkは、数分〜数十分程度の時間であり、本実施例1では、20分程度の時間とする。
続くステップS3では、リクエスト信号LFSに応答して、携帯機2から電子ID信号RFSの入力があったか否か判定し、入力があった場合、1回の処理を終了する。一方、電子ID信号RFSの入力がなかった場合、携帯機2から電子ID信号RFSを出力する電力を有していないとみなして、電池切れと判定し、さらに、インジケータ205により電池切れを表示する。
すなわち、駆動源を始動させた時点では、携帯機2に電池が切れておらず、正常に始動できたのに、途中で携帯機2の電池が切れた場合、この処理に基づいて、電池切れと判定でき、かつ、電池切れがインジケータ205で表示される。
また、本実施例1では、携帯機2の電池が切れて、携帯機側制御部22および携帯機側送信回路23が作動できず、上述のインテリジェントキーシステム機能を実行できなくなった場合、非常用キー4を用いて、盗難防止制御の開始および解除を行なうことができる。
そこで、まず、盗難防止制御を開始する処理の流れを、図3のフローチャートに基づいて説明する。
最初のステップS11では、携帯機2の電池切れ判定が成されているか否か判定し、電池切れ判定が成されている場合は、ステップS15に進み、電池切れ判定が成されていない場合は、ステップS12に進む。
ステップS12では、携帯機2のインテリジェントキーシステム機能によるロック指令がなされたか否か判定し、YESの場合はステップS13に進み、NOの場合はステップS15に進む。
ステップS13では、ドアロック装置31およびステアリングロック装置32をロック作動させ、続く、ステップS14で、盗難防止制御を開始する。
一方、ステップS15では、イグニッションスイッチ101が、ONからOFFに切り換わったか否か判定する。
イグニッションスイッチ101のON→OFFの切り換わりを検出した場合、次のステップS16で、イモビライザ209からトランスポンダ駆動電波KSを出力する。このように、イグニッションスイッチ101をONからOFFに切り換わることで、トランスポンダ駆動電波KSが出力されることから、イグニッションスイッチ101および制御部14においてステップS15、S16の処理を実行する部分が、駆動電波出力指令手段に相当する。
ステアリングキーシリンダ6に非常用キー4が差し込まれた状態では、トランスポンダ送受信回路21がイモビライザ209の近くに存在することから、トランスポンダ送受信回路21で発電されてトランスポンダ信号OTSが出力される。この場合、イモビライザ209では、受信したトランスポンダ信号OTSからイモビIDコードを取得し、登録された登録IDコードと照合する。
そこで、次のステップS17では、受信したイモビIDコードと登録IDコードとの照合が成立したか否か判定し、照合成立の場合、ステップS18に進む。
ステップS18では、この時点から、第1設定時間T1が経過した後に、盗難防止制御を開始することを、車内ブザー204とインジケータ205とにより報知する報知作動を実行する。なお、この場合に、第1設定時間T1の経過後に盗難防止制御を開始することを音声によりこれを報知してもよい。また、この第1設定時間T1は、運転者が、非常用キー4をステアリングキーシリンダ6から引き抜いて、図外のドアを開けて車外に出て、図外のドアを閉じるのに充分な時間であって、数秒〜数十秒の時間であり、本実施例1では、十数秒とする。
次のステップS19では、ドアロックスイッチ103の出力に基づいて、ドアロック装置31が機械的にロックされたか否か判定し、ロックされたらステップS14に進み、ロックされない場合、ステップS20に進んで、第1設定時間T1が経過したか否か判定する。また、第1設定時間T1が経過しない間は、ステップS19に戻る。
次に、図4に示すフローチャートに基づいて、盗難防止制御の解除処理を説明する。なお、この盗難防止制御の解除処理は、盗難防止制御を開始した時点から、開始される。
ステップS21では、携帯機2が電池切れ判定が成されているか否か判定し、電池切れ判定がなされている場合は、ステップS25に進み、電池切れ判定が成されていない場合は、ステップS22に進む。
ステップS22では、携帯機2のインテリジェントキーシステム機能によるロック解除指令の有無を判定し、ロック解除指令があった場合は、ステップS23に進み、ロック解除指令がない場合は、ステップS25に進む。
ステップS23では、ドアロック装置31およびステアリングロック装置32のロック解除を行ない、次のステップS24において、盗難防止制御を解除する。
ステップS25では、ドアロックスイッチ103がOFF、すなわち、非常用キー4によりドアロック装置31が機械的にロック解除されたか否か判定し、ドアロックスイッチ102がOFFになった場合は、ステップS26に進む。
ステップS26では、一時的に盗難防止制御を解除するとともに、解除したことを報知する報知作動を行なう。この報知作動は、車外ブザー203を吹鳴作動させ、かつ、インジケータ205により、第2設定時間T2内に携帯機2の非常用キー4をステアリングキーシリンダ6に差し込むこと要求する表示を行なう。なお、音声によりこれを案内してもよい。また、第2設定時間T2は、運転者が、ドアを開けて車内に乗り込み、非常用キー4をステアリングキーシリンダ6に差し込むことができる時間であり、数秒〜数十秒に設定され、本実施例1では、十数秒に設定されている。
続くステップS27では、第2設定時間T2が経過したか否か判定し、第2設定時間T2が経過したら、ステップS28に進んで、盗難防止制御を再開させる。この場合、盗難防止制御の再開により、警報作動が実行され、前述のように、ホーン207が吹鳴されるとともに、ハザードランプ206が点滅される。
一方、ステップS27において、第2設定時間T2が経過しない間は、ステップS29に進む。ステップS29では、イグニッションスイッチ101がOFFからONに切り換えられたか否か、すなわち、非常用キー4がステアリングキーシリンダ6に差し込まれてロック解除操作が行なわれたか否か判定し、YESの場合、次のステップS30に進んで、イモビライザ209からトランスポンダ駆動電波KSを出力し、さらに、次のステップS31において、携帯機2からのトランスポンダ信号OTSから取得したイモビIDコードを、登録IDコードと照合する。
この照合が成立した場合は、ステップS24に進んで、盗難防止制御の解除を行なう。なお、ステップS29およびステップS31でNOの判定の場合は、ステップS27に戻る。したがって、第2設定時間T2が経過するまでの間に、イグニッションスイッチ101がOFFからONに切り換わらない場合、および、イモビID照合が成立しない場合は、第2設定時間T2の経過後に、盗難防止制御が再開されて警報作動が実行される。
次に、本実施例1の盗難防止制御装置Aの状況に応じた使い方を説明する。
まず、盗難防止制御を開始する手順を、携帯機2の電池残量の有無別に説明する。
(電池残量有り)
携帯機2の電池残量が確保されている場合、携帯機2によるインテリジェントキーシステム機能を用いて、ロックおよびロック解除することで、盗難防止制御の開始および解除が成される。
具体的には、ドアロックを行なう場合、運転者は車外に出て、携帯機2を携帯してリクエストスイッチ104を押すか、携帯機2のロックスイッチ24を押すか、携帯機2を携帯して車両から離れる。そのいずれかの操作により、制御ユニット1のアンテナドライバ15からリクエスト信号LFSが出力される。
携帯機2では、このリクエスト信号LFSの入力に対応して電子ID信号RFSが出力される。制御ユニット1では、この電子ID信号RFSが有する電子IDコードの照合を行なうとともに、携帯機2が車外に存在することを確認し、ドアロック装置31およびステアリングロック装置32をロックし、盗難防止制御を開始する(ステップS11→S12→S13→S14の処理の流れに基づく)。
盗難防止制御を解除する場合は、携帯機2のインテリジェントキーシステム機能を用いて、ロック解除を行なう。すなわち、運転者は、携帯機2のロック解除スイッチ25を押すか、携帯機2を携帯して車外でリクエストスイッチ104を押す。
この場合、前述したように、制御ユニット1側からリクエスト信号LFSが出力されるとともに、携帯機2から電子ID信号RFSが出力され、電子IDコードの照合が行なわれ、この照合が成立した場合には、制御ユニット1がロックコントローラ201にロック解除の指令を出力させる(ステップS21→S22→S23→S24の処理の流れに基づく)。
(携帯機2の電池が切れた場合)
次に、携帯機2の電池が切れた場合の操作手順を説明する。
携帯機2の電池が切れた場合、運転中に電池が切れた場合は、電池切れ判定処理によりステップS1→S2→S3→S4の処理に基づいて、制御ユニット1からリクエスト信号が出力されたときに、携帯機2からの電子ID信号RFSの出力がないことから、電池切れと判定される。この場合、制御ユニット1は、インジケータ205により運転者に電池切れを報せる。
あるいは、運転者が車外に出て、インテリジェントキーシステム機能を用いて、ドアロックを行なおうとした際に、ドアロックが成されない。
上記のいずれかにより、運転者は、携帯機2の電池切れを知った場合に、盗難防止制御を実行させたいときには、以下の操作を行なう。
すなわち、携帯機2の非常用キー4を、ステアリングキーシリンダ6に差し込んで、イグニッションスイッチ101をONからOFFに切り換えた後、第1設定時間T1が経過する前に、非常用キー4をステアリングキーシリンダ6から引き抜き、車外に出て、ドアロック装置31を非常用キー4によりロックする。
このように、携帯機2によるインテリジェントキーシステム機能を用いずに、非常用キー4によりイグニッションスイッチ101のON→OFFの切り換えが成されたら、制御ユニット1では、ステップS11→S15→S16あるいはステップS11→S12→S15→S16の処理の流れに基づいて、イモビライザ209からトランスポンダ駆動電波KSが出力される。
そこで、非常用キー4のトランスポンダ送受信回路21では、発電してトランスポンダ信号OTSが出力され、制御ユニット1において、イモビID照合が行なわれる。そして、このイモビID照合が成立したら、S17→S18の処理に基づいて、イモビID照合が成立したこと、および第1設定時間T1経過後に盗難防止制御を開始することを、車内ブザー204とインジケータ205とで報せる。
そして、第1設定時間T1が経過するまえに、非常用キー4を用いてドアロック装置31を機械的にロックしたら、ステップS19→S20→S14の処理に基づいて、盗難防止制御を開始する。
なお、このとき、第1設定時間T1の残り時間が少なくなるにつれて車内ブザー204の吹鳴音の間隔を狭めたり、音声ガイドでガイドしたりして、ロックされること、および盗難防止制御が開始されることを報せるのが好ましい。
ちなみに、非常用キー4以外のスペアキーを用いて、緊急的に、車両の運転を行なっている場合、盗難防止制御を実行せずに、単にドアロック装置31をロックさせることは可能である。
このような場合、S11→S12→S15→S16→S17の処理を実行し、ステップS17において、イモビID照合が不成立であるから、ステップS17からENDに進み、盗難防止制御は開始されない。この場合、スペアキーを用いて、ドアロック装置31のドアキーシリンダを操作して、機械的にロックすることが可能である。
次に、携帯機2の電池切れ状態で、盗難防止制御を解除する操作を説明する。
この場合、運転者は、携帯機2の非常用キー4を用いて、ドアに設けられた図示を省略したドアキーシリンダを操作してドアロック装置31のロック解除を行なった後、第2設定時間T2が経過する前に、運転席に乗り込んで、非常用キー4により、イグニッションスイッチ101をOFFからONに切り換える。
この操作に応じ、まず、ステップS21→S25→S26あるいはステップS21→S22→S25→S26の処理の流れに基づいて、非常用キー4でドアロック装置のロック解除が成されたタイミングで、車外ブザー203が吹鳴され、一時的に盗難防止制御を解除するとともに、これを報せる。なお、このとき、車内ブザー204やインジケータ205や音声案内により、第2設定時間T2が経過する前に、非常用キー4をステアリングキーシリンダ6に差し込むことを促させる案内を行なってもよい。
そして、この第2設定時間T2が経過する前に、非常用キー4がステアリングキーシリンダ6に差し込まれた場合は、ステップS27→S29→S30の処理の流れに基づいて、イモビID照合が実行され、このイモビID照合が成立した場合は、ステップS31→S24の処理に基づいて、盗難防止制御が解除され、警報作動は実行されない。
一方、不正なキーを用いて、ドアロック装置31のロック解除を行ない、さらにこのキーをステアリングキーシリンダ6に差し込み駆動源を始動させようとした場合、S21→S22→S25→S26→S27→S29→S30→S31→S27→S28あるいはステップS21→S22→S25→S26→S27→S28の流れとなり、第2設定時間T2が経過した後に、盗難防止制御が再開されて、警報作動が実行される。
以下に、本実施例1の盗難防止制御装置Aの効果を列挙する。
a)非常用キー4および既存のイモビライザ209を用いて、盗難防止制御の開始および解除を実行可能な新規な盗難防止制御装置Aを提供でき、使い勝手が向上する。
b)携帯機2が電池切れであっても、非常用キー4を用い、単に、ドアロック装置31のロックおよびロック解除を行なうだけでなく、イモビID照合に基づいて、盗難防止制御の開始および解除を行なうことができる。
このため、単に、携帯機2の電池切れ時に、緊急的なロックおよびロック解除のみを行なうものと比較して、盗難防止性能および使い勝手が向上する。
c)非常用キー4を用いてドアロック装置31のロック解除を行なったときに、車外ブザー203により盗難防止制御の一時的な解除を行なったことを報知するようにした。
したがって、運転者は、この報知から第2設定時間T2が経過するまでに非常用キー4を用いてイグニッションスイッチ101をONにしなければ、警報作動が実行されることを認識できるとともに、運転者は、この報知を第2設定時間T2の経過を認識する目安とすることができる。
よって、運転者が、非常用キー4によりドアロック装置31のロック解除を行なった後、イグニッションスイッチ101の操作を忘れてイモビライザ209による照合が不成立となって、警報作動が実行される不具合を防止できる。
加えて、実施例1では、この報知時に、インジケータ205でも表示を行なうようにしたため、運転者が、車内に乗り込んだ後に、非常用キー4によるイグニッションスイッチ101の操作が促され、いっそう、不要な警報作動の実行が防止される。
d)非常用キー4を用いて、盗難防止制御を開始するのにあたり、非常用キー4によりイグニッションスイッチ101のON→OFFの切り換えがなされたときに、イモビライザ209による照合が成立した場合は、車内ブザー204およびインジケータ205により、盗難防止制御を開始することを報知するようにした。
したがって、運転者は、この照合成立から、第1設定時間T1が経過する前に、非常用キー4を用いて、ドアロック装置31のロックを行なう必要があることを認識できるとともに、運転者は、この報知を第1設定時間T1の経過を認識する目安とすることができる。
よって、運転者が車内に留まっている間に、盗難防止制御が開始される不具合を防止できる。
e)車両の運転中に、携帯機2の電池が切れた場合、制御ユニット1は、携帯機2との電子ID照合が不成立となることから、携帯機2の電池切れと判定するようにした。さらに、携帯機2の電池切れ判定時には、制御ユニット1は、インジケータ205により、電池切れを表示するようにした。
このように、運転者は、降車前に、携帯機2の電池切れを知ることができ、降車して携帯機2によるインテリジェントキー機能によるロックができないことで電池切れを知るよりも前に、非常用キー4を用いて、盗難防止制御を開始することが可能であり、使い勝手が向上する。
f)盗難防止制御を開始する場合、ステアリングキーシリンダ6に非常用キー4を差し込んで、イグニッションスイッチ101をONからOFFに切り換える操作を行なうことにより、トランスポンダ駆動電波KSが出力されるようにした。
したがって、非常用キー4を用いた、通常の、駐車時の操作で、盗難防止制御の処理が開始されるため、マニュアルを読みながらの非常操作などと異なり、操作性に優れる。
g)盗難防止制御を解除する場合、非常用キー4を用いて、ドアロック装置31のロック解除を機械的に行なうことで、盗難防止制御が一時的に解除され、盗難防止制御を解除する処理が開始される。このように、通常、車内に乗り込む際に実行される操作により盗難防止制御の一時的な解除が成されるため、一時解除専用の操作を行なうものと比較して、操作性に優れる。
次に、実施例2について説明する。
この実施例2は、携帯機2を用いない例であり、機械式の図示を省略したキーに、実施例1のトランスポンダ送受信回路21を設けたものを用いて、盗難防止制御の開始および解除を行なうようにした例である。なお、実施例2では、制御ユニット1側では、エントリチューナ208、アンテナドライバ15、アンテナ16、リクエストスイッチ104が省略される。他の構成は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
このような構成では、盗難防止制御の開始は、図5のフローチャートに示すように行なうことができる。なお、実施例1と同じステップ符号は、実施例1と同じ処理を示している。
この場合、図外のキーによりイグニッションスイッチ101がONからOFFに切り換わると(S15)で、トランスポンダ駆動電波KSが出力され(ステップS16)、イモビID照合が行なわれる。照合が成立したら(S17)、報知作動が実行され(S18)、ドアロック装置31がキーによりロックされたか判定する(S19)。このロックが、第1設定時間T1が経過する前に行なわれると、盗難防止制御が開始される(S20→S14)。一方、第1設定時間T1が経過する間に、ドアロック装置31のロックが成されない場合は、盗難防止制御は開始されない(S19→END)。
また、盗難防止制御の解除は、図6に示すように、実施例1のステップS21〜S23を省略した処理で構成することができる。この場合の、運転者の動作および処理の流れは、実施例1と同様である。
この実施例2では、既存のトランスポンダ機能を有したキーと、イモビライザ209とを用いただけの簡単な構成で、盗難防止制御を実行できる新規な盗難防止制御装置を提供できる。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態および実施例1,2を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態および実施例1,2に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、実施例1では、携帯機2の電池切れを判定するようにしたが、この判定は省略してもよい。この場合、図3および図4において、ステップS11およびステップS21の電池切れ判定が成されているか否かの判定処理を省略すればよい。
また、この場合、運転者は、盗難防止制御を開始する場合には、携帯機2のインテリジェントキーシステム機能によるロックができないことから、非常用キー4によりイグニッションスイッチ101をON→OFFに切り換えた後に、第1設定時間T1が経過する間に、車外に出る操作を行なえば、ステップS12→S15→S16→S17→S18→S19→S20→S14の処理となり、盗難防止制御が開始される。また、盗難防止制御の解除時は、運転者は、実施例1と同様に、非常用キー4によりドアロック装置31のロックを解除した後、第2設定時間T2が経過する前に、非常用キー4をステアリングキーシリンダ6に差し込んでイグニッションスイッチ101をOFF→ONに切り換える。この場合、ステップS22→S25→S26→S27→S29→S30→S31→S24の処理が成され、盗難防止制御が解除される。
また、実施例1では、第1設定時間T1の経過は、イグニッションスイッチ101をON→OFFに切り換えた時点からカウントしていたが、これに限定されず、例えば、イモビID照合の成立後に、非常用キー4がステアリングキーシリンダ6から引き抜かれた時点やドアが開かれた時点からカウントするようにしてもよい。
同様に、実施例1では、第2設定時間T2の経過は、非常用キー4によりドアロックスイッチ103がOFFとなった時点から開始していたが、これに限定されず、例えば、ドアロックスイッチ103がOFFとなり、さらに、ONとなった時点からカウントしてもよいし、さらに、その後、ドアが開かれたことが、ドアスイッチのON、OFFの切り換わりで検出された時点からカウントしてもよい。
また、実施例1,2では、イモビライザは、ステアリングキーシリンダに設けられたものを示したが、これに限定されない。例えば、ステアリングイモビライザが、図外のインストルメントパネルあるいはコンソールに設置され始動の際には、携帯機を、この図外のステアリングイモビライザに接触あるいは近接させて、イモビIDコードの照合を行なった後に、図外のスタータスイッチを投入させて駆動源の始動を行なうようにしたものを用いてもよい。この場合、駆動電波出力指令手段としては、スタータスイッチなどイグニッションスイッチ以外のスイッチを用いることもできる。
また、駆動電波出力指令手段として、ステアリングキーシリンダ6においてイグニッションスイッチ101の切り換わりを検出して出力指令するものを示したが、これに限定されず、単に、ステアリングキーシリンダ6へのキーの差し込みを検出するものなど他の手段を用いてもよい。
本発明の最良の実施の形態の実施例1の盗難防止制御装置Aを示すブロック図である。 実施例1の盗難防止制御装置Aによる携帯機2の電池切れを判定する処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の盗難防止制御装置Aによる盗難防止制御を開始する場合の制御ユニット1の処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の盗難防止制御装置Aによる盗難防止制御を解除する場合の制御ユニット1の処理の流れを示すフローチャートである。 実施例2の盗難防止制御装置による盗難防止制御を開始する場合の制御ユニット1の処理の流れを示すフローチャートである。 実施例2の盗難防止制御装置による盗難防止制御を解除する場合の制御ユニット1の処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1 制御ユニット
2 携帯機(キー)
4 非常用キー(キー)
6 キーシリンダ
21 トランスポンダ送受信回路
31 ドアロック装置
101 イグニッションスイッチ(駆動電波出力指令手段)
103 ドアロックスイッチ
104 リクエストスイッチ
203 車外ブザー(報知手段)
204 車内ブザー(報知手段)
205 インジケータ(報知手段)
209 イモビライザ
A 盗難防止制御装置
KS トランスポンダ駆動電波
LFS リクエスト信号
OTS トランスポンダ信号
T1 第1設定時間
T2 第2設定時間
Tk 電池切れ判定時間

Claims (6)

  1. 車両のドアロック装置をロック状態としたときに、盗難防止制御を開始し、この盗難防止制御の実行時に、不正なロック解除が成された場合には、あらかじめ設定された警報作動を行なう制御ユニットを備えた盗難防止制御装置であって、
    運転席近傍に、トランスポンダ駆動電波を出力するとともに、応答出力されたトランスポンダ信号から固有のイモビIDコードを取得するイモビライザと、このイモビライザに前記トランスポンダ駆動電波を出力させる駆動電波出力指令手段と、が設けられ、
    前記トランスポンダ駆動電波により駆動されてあらかじめ設定された固有のイモビIDコードを示すトランスポンダ信号を応答出力するトランスポンダ送受信回路が、前記ドアロック装置のロックおよびロック解除を行なうキーに設けられ、
    前記制御ユニットは、前記盗難防止制御の解除状態で、前記駆動電波出力指令手段による出力指令が行なわれたときには、前記イモビライザからトランスポンダ駆動電波を出力させ、得られたトランスポンダ信号により前記イモビIDコードの照合を行ない、照合成立の場合は、あらかじめ設定された第1設定時間内に盗難防止制御を開始する処理を行ない、照合非成立の場合は、盗難防止制御の解除状態を続行し、
    かつ、前記盗難防止制御の実行時に、あらかじめ設定された解除操作が行なわれたときには、一時的に盗難防止制御を解除し、かつ、あらかじめ設定された第2設定時間内に、前記駆動電波出力指令手段による出力指令に伴う前記イモビIDコードの照合が成立した場合は、盗難防止制御を解除し、前記第2設定時間内の照合が不成立の場合は、盗難防止制御に復帰させる処理を実行することを特徴とする盗難防止制御装置。
  2. 前記キーは、電池駆動により固有の電子ID信号の送信を行なう携帯機を含み、
    前記制御ユニットは、前記携帯機との電子ID照合に基づいて、前記ドアロック装置のロックとロック解除とを切り換えるとともに、前記ロック時に、前記盗難防止制御を開始し、前記ロック解除時に、前記盗難防止制御の解除を行なう処理を並列に実行することを特徴とする請求項1に記載の盗難防止制御装置。
  3. 前記盗難防止制御の実行時に、前記キーによる前記ロック解除が行なわれた場合、前記盗難防止制御の一時的な解除を報せる報知手段を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の盗難防止制御装置。
  4. 前記イモビIDコードの照合成立により前記盗難防止制御を開始する場合に、この盗難防止制御の開始を報知する報知手段を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の盗難防止制御装置。
  5. 前記キーは、前記運転席の近傍に設けられたキーシリンダに差し込んで駆動源の始動が可能な機械式のキーを含み、
    前記イモビライザは、前記キーシリンダに差し込み状態の前記キーと前記トランスポンダ駆動電波の入出力可能に設置され、
    前記駆動電波出力指令手段が、前記キーを前記キーシリンダに差し込んだ状態の操作に応答して出力指令を出力する手段であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の盗難防止制御装置。
  6. 前記解除操作は、前記キーを用いて前記ドアロック装置を機械的にロック解除する操作であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の盗難防止制御装置。
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