JP5121513B2 - 入力装置付き液晶表示装置および電子機器 - Google Patents
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電極)の上方に画素電極が配置されている。画素電極には、平面的に見て、ゲート線に対
して所定の角度傾斜するようにスリットが複数設けられている。そして、画素電極には、
スリットの延びる方向に対して直交する方向に、略横方向(基板の表面と略平行な方向)
の電界が発生し、この電界によって液晶が駆動(回転)される。
nge−Field−Switching)方式の液晶表示装置では、画素電極および共
通電極間に電圧を印加した際に、スリットに対して直交する方向に電界が発生する。この
ため、スリットの中央部分における電界の方向はスリットの長辺と直交する方向になる一
方、スリットの端部における電界の方向はスリットの短辺と直交する方向になるため、ス
リットの端部における液晶分子が、スリットの中央部分における液晶分子とは反対方向に
駆動(回転)する場合がある。その結果、スリットの端部における領域において配向不良
が発生する場合がある。そして、このような配向不良が発生した際に表示画面部上をなぞ
るなどの外力が加えられた場合、なぞった跡が消えることなく表示画面部上に残ってしま
うという問題がある。これは、配向不良を起こしている液晶分子(通常とは反対に回転し
ている液晶分子)上をなぞることによって、なぞられた領域の液晶分子が外力により次々
と配向不良を起こし、その後も配向が元の状態に戻らない領域が残ると考えられる。
図2〜図5は、本発明の一実施形態による液晶表示装置の詳細な構成を説明するための図
である。まず、図1〜図5を参照して、本発明の一実施形態による液晶表示装置100の
構成について説明する。なお、本実施形態では、横電界を用いるFFS(Fringe−
Field−Switching)モード方式の液晶表示装置100に本発明を適用した
場合について説明する。
C2と、Vドライバ3と、Hドライバ4と、バックライト5と、COM6とを備えている
。表示画面部1には、複数の副画素1a(サブピクセル)がマトリックス状に配置されて
いる。また、副画素1aは、それぞれ、赤(R)、緑(G)および青(B)の色に対応し
ているとともに、RGBの各色に対応する3つの副画素1aにより1画素1b(1ピクセ
ル)が構成されている。なお、図1は、図面の簡略化のために1画素分の画素1bを図示
している。
およびHドライバ4には、それぞれ、複数のゲート線3aおよび信号線4aが接続されて
いる。また、ゲート線3aおよび信号線4aは、互いに直交するように配置されている。
Vドライバ3は、ゲート線3aの駆動回路としての機能を有する。また、Hドライバ4は
、信号線4aを介して、後述する画素電極1dに映像信号を順次供給する機能を有する。
また、バックライト5は、画素1aの透過領域の光源として構成されている。COM6は
、後述する共通電極1eの電位を制御する機能を有する。
)と、画素電極1dと、共通電極1eと、保持容量1fとにより構成されている。画素ト
ランジスタ1cのドレイン領域Dは、信号線4aに接続されているとともに、画素トラン
ジスタ1cのソース領域Sは、画素電極1dと保持容量1fの一方の電極とに接続されて
いる。また、画素トランジスタ1cのゲートGは、ゲート線3aに接続されている。また
、共通電極1eと保持容量1fの他方の電極とは、それぞれ、COM6に接続されている
。
形成されている。具体的には、一方基板10上に共通電極1eが形成されているとともに
、共通電極1eの上方に絶縁膜11を介して画素電極1dが形成されている。また、一方
基板10に対向するように他方基板20が形成されているとともに、一方基板10と他方
基板20とに挟まれる領域には液晶12が充填されている。また、画素電極1dおよび絶
縁膜11の表面と、他方基板20の液晶12に接触する側の表面とをそれぞれ覆うように
配向膜(図示せず)が設けられている。以上の構成により、画素電極1dおよび共通電極
1e間に電圧を印加した場合に、図4に示すように、画素電極1dおよび共通電極1e間
において電界が発生するとともに、この電界のうちの一方基板10および他方基板20の
表面に対して平行な方向の成分により液晶12が回転する(図2の矢印R方向)ように構
成されている。
極1dの短手方向に沿った中心線30に対して所定の角度傾斜するように、複数のスリッ
ト1gが設けられている。具体的には、これらのスリット1gは、画素電極1dの短手方
向に沿った中心線30に対する傾斜角度ηが、5度<η<85度、および、95度<η<
175度のいずれか一方になるように形成されている。また、配向膜(図示せず)には、
図5に示す矢印A方向にラビング処理が施されている。具体的には、ラビング軸とスリッ
ト1gの長辺との成す角度φが、0度<φ≦5度になるように形成されている。
る画素電極1dの端辺との距離Xが実寸法で2μm以上になるように設定されている。具
体的には、距離Xが実寸法で2μm、3μmおよび4μmのうちのいずれかの長さになる
ように構成されている。また、距離Xが実寸法で3μmまたは4μmになるように形成さ
れる場合には、スリット1gの端部におけるスリット1gの短辺と長辺との成す角度θ(
先端角)が、40度以上90度以下になるように構成されている。また、距離Xが実寸法
で2μmになるようにスリット1gが形成される場合には、スリット1gの端部における
先端角θが略直角になるように構成されている。また、この場合、図6〜図8に示すよう
に、先端角θが増加するのに伴って、スリット1gの開口面積が減少するように形成され
ている。なお、距離Xの実寸法は、マスク設計時における寸法よりも約1μm小さくなる
。
1になぞった跡が残る現象が抑制されることを確認するために行った実験について説明す
る。この実験では、上記した実施形態に対応する実施例1〜実施例9と、比較例1〜比較
例3とを作製した。具体的には、図9に示すように、実施例1、実施例2および3におけ
る画素電極1dを、先端角θ(図5参照)が40度で、かつ、距離Xが、それぞれ実寸法
で2μm、3μmおよび4μm(マスク寸法で3μm、4μmおよび5μm)になるよう
に作製した。同様に、実施例4、実施例5および6における画素電極1dを、先端角θが
65度で、かつ、距離Xが、それぞれ実寸法で2μm、3μmおよび4μm(マスク寸法
で3μm、4μmおよび5μm)になるように作製した。また、実施例7、実施例8およ
び9における画素電極1dを、先端角θが90度で、かつ、距離Xがそれぞれ実寸法で2
、3および4μm(マスク寸法で3μm、4μmおよび5μm)になるように作製した。
また、比較例1〜比較例3における画素電極を、距離Xを実寸法で1μmで、かつ、先端
角θがそれぞれ40度、65度および90度になるように作製した。なお、比較例1〜比
較例3、および、実施例1〜実施例9において、ラビング軸に対するスリット1gの傾斜
角度φは、5度になるように作製した。また、実施例1〜実施例9、および、比較例1〜
比較例3における実験結果として、表示画面部1に外力の跡が残らない(表示画面部1が
元通りに復元される)度合いを「×」、「△」、「○」および「◎」により記した。具体
的には、「×」は、外力の跡が残ったまま復元されない状態を示す。「△」は、実用上問
題はないが、外力の跡がうっすらと残っている状態を示している。「○」は、外力の跡が
ほとんど残らなかった状態を示している。「◎」は、外力の跡が全く残らなかった状態を
示している。
備えた液晶表示装置においては、表示画面部をなぞった際には、なぞった跡が戻ることな
く残ったまま(図9では「×」で表示)であった。また、実施例1の画素電極1dを備え
た液晶表示装置100では、表示画面部1の表面におけるなぞった跡は、略元の状態に復
元されたが若干残る程度(図9では「△」で表示)であった。これに対して、実施例2お
よび実施例3の画素電極1dを備えた液晶表示装置100では、表示画面部1の表面にお
けるなぞった跡は、即座に復元されて全く残らなかった(図9では「◎」で表示)。
備えた液晶表示装置においては、表示画面部をなぞった際には、上記と同様になぞった跡
が戻ることなく残ったまま(図9では「×」で表示)であった。また、実施例4の画素電
極1dを備えた液晶表示装置100では、表示画面部1の表面におけるなぞった跡は、略
元の状態に復元されたが若干残る程度(図9では「△」で表示)であった。これに対して
、実施例5および6の画素電極1dを備えた液晶表示装置100では、表示画面部1の表
面におけるなぞった跡は、即座に復元されて全く残らなかった(図9では「◎」で表示)
。
備えた液晶表示装置においては、表示画面部をなぞった際には、上記比較例と同様になぞ
った跡が戻ることなく残ったまま(図9では「×」で表示)であった。これに対して、実
施例7の画素電極1dを備えた液晶表示装置100では、上記実施例1および4よりもさ
らになぞった跡は残らなかった(図9では「○」で表示)。また、実施例8および9の画
素電極1dを備えた液晶表示装置100では、表示画面部1の表面におけるなぞった跡は
即座に復元されて全く残らなかった(図9では「◎」で表示)。
3)においては、距離Xが大きくなるほど透過率が下がる。これは、距離Xが大きい分、
スリット1gの開口面積が小さくなるために、その分、透過率が下がる結果となる。これ
は、比較例2、実施例4、実施例5および実施例6を比較する場合と、比較例3、実施例
7、実施例8および実施例9を比較する場合とにおいても同様である。
および実施例7である場合)においては、先端角θが大きくなるほど透過率が下がる。こ
れも上記と同様に、先端角θが大きい分、スリット1gの開口面積が小さくなるために、
その分、透過率が下がる結果となる。これも、比較例1、比較例2および比較例3を比較
する場合と、実施例2、実施例5および実施例8を比較する場合と、実施例3、実施例6
および実施例9を比較する場合とにおいても同様である。また、このとき、距離Xを一定
にしたまま先端角θを大きくした場合、透過率は低下する一方で、なぞった跡の復元の度
合いは大きくなった。これは、先端角θを大きくすることにより、それまでは配向不良が
発生していた領域がスリット1gの開口部分となることによって配向不良が発生しなくな
るためであると考えられる。
表示画面部に外力による跡が残ったままで復元しなかったのに対して、距離Xが実寸法で
2μm以上になるように設定した実施例1〜9においては、実用上問題ないほど復元した
ことから、距離Xを2μm以上に設定することによって外力による跡が残るのを抑制する
ことが可能であることが判明した。
度であっても距離Xが大きくなるほど外力による跡の復元度合いはより良好になったこと
から、距離Xが大きいほど外力による跡の復元力が大きいことが判明した。また、距離X
を変化させずに先端角θのみを変化させた場合、先端角θが40度および65度に設定さ
れた際(実施例1および実施例4)には「△」の状態であった一方で、先端角θが90度
に設定された際には「○」の状態であった。これにより、先端角θが大きくなるほど外力
による跡の復元度合いが大きいことが判明した。
に対応する画素電極1dの端辺との距離Xを実寸法で2μm以上になるように設定するこ
とによって、上記の実験結果に基づいて、表示画面部1に外力を加えた際に発生する外力
の跡が残るのを確実に抑制することができる。
おけるスリットの短辺と長辺との成す先端角θを40度以上90度未満に設定することに
よって、上記の実験結果に基づいて、表示画面部1に外力を加えた際に発生する外力の跡
が残るのを確実に抑制することができる。
角に設定することによって、距離Xを実寸法で2μmになるように形成する場合であって
も、表示画面部1に外力を加えた場合に発生する外力の跡が残るのを確実に抑制すること
ができる。
うに構成することによって、スリット1gの先端角θを所定角度よりも小さくすることに
より、スリット1gの開口面積の減少をある程度抑制しながら表示画面部1に外力を加え
た場合に発生する外力の跡が残るのを抑制することができる。
も大きく、かつ5度以下になるように設定することによって、距離Xを2μm以上になる
ように形成した際に、表示画面部に外力の跡が残るのを抑制することができる。
dのスリット1gとの成す角度ηを、5度<η<85度、および、95度<η<175度
のいずれか一方になるように設定することによって、距離Xを2μm以上になるように形
成した際に、表示画面部に外力の跡が残るのを抑制することができる。
液晶表示装置200などに用いることが可能である。具体的には、入力装置付き表示装置
200は、本発明における液晶表示装置100と、この液晶表示装置100において表示
光を出射する側の面に空気層を介さないように重ねて配置されたパネル状の静電容量型入
力装置150(タッチパネル)とを有している。液晶表示装置100における一方基板1
0および他方基板20の、それぞれ液晶12に接触していない側の表面には偏光板10a
および20aが形成されている。そして、他方基板20に形成された偏光版20aの表面
には、支持基板150aおよび透光性基板150bが形成されている。また、透光性基板
150bの表面上には、ユーザによる押圧により情報の入力が可能な入力領域150cが
形成されている。また、はみ出し領域200aには、フレキシブルプリント基板160a
および160bが接続されている。
に空気層を介さないように直接配置されているため、全体に薄くすることが可能で、空気
層との界面による不要な反射光を防ぐことができるが、ユーザによる情報の入力時に入力
装置に加えた押圧が液晶表示装置に伝えられることとなる。これに対して、本発明におけ
る液晶表示装置100を入力装置付き液晶表示装置200に適用することにより、ユーザ
による情報の入力時の押圧の跡が表示画面部1に残るのを抑制することができる。
うに、携帯電話300およびPC(パーソナルコンピュータ)400などに用いることが
可能である。なお、携帯電話300およびPC400は、それぞれ、本発明における「電
子機器」の一例である。図11の携帯電話300においては、表示画面300aに本発明
の一実施形態における液晶表示装置100が用いられる。また、図12のPC400にお
いては、キーボード400aなどの入力部および表示画面400bなどに用いることが可
能である。この場合、本発明における液晶表示装置100を携帯電話300に適用するこ
とにより、ユーザによって表示画面300aが押圧された際に、押圧の跡が表示画面30
0aに残るのを抑制できる。また、同様に、本発明における液晶表示装置100をPC4
00に適用することにより、ユーザが情報の入力時にキーボード400aを使用する際、
および、ユーザによって表示画面400bが押圧された際において、押圧の跡がキーボー
ド400aおよび表示画面400bに残るのを抑制できる。また、周辺回路を液晶パネル
内の基板に内蔵することにより部品点数を大幅に減らすとともに、装置本体の軽量化およ
び小型化を行うことが可能になる。また、携帯電話300およびPC400に、上記入力
装置付き液晶表示装置200を適用することも可能である。
置200は、図13に示すように、情報携帯端末(PDA(Personal Digi
tal Assistants))500などに用いることが可能である。なお、情報携
帯端末500は、本発明の「電子機器」の一例である。情報携帯端末500は、複数の操
作ボタン500a、電源スイッチ500bおよび表示ユニットとしての入力装置付き液晶
表示装置200を備える。電源スイッチ500bを操作すると、住所録およびスケジュー
ル帳といった各種の情報が入力装置付き表示装置200に表示される。そして、表示ユニ
ットである入力装置付き液晶表示装置200に対して押圧を加えることにより操作するよ
うに構成されている。
の他に、デジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型およびモニタ直視型の
ビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプ
ロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末およびタッチパネルを備えた機
器などが挙げられる。
考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範
囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が
含まれる。
を示したが、本発明はこれに限らず、IPS(In−Plane−Swiching)モ
ードなど、FFSモード以外の横電界モードにも適用可能である。
1d 画素電極
1e 共通電極
1g スリット
11 絶縁膜
30 中心線
100 液晶表示装置
200 入力装置付き液晶表示装置
300 携帯電話(電子機器)
400 PC(電子機器)
500 情報携帯端末(電子機器)
Claims (4)
- 液晶層を挟んで対向する一対の基板を備えた液晶表示装置と、前記液晶表示装置の表示光を出射する側の面に重ねて配置される入力操作位置を検出する入力装置と、を有する入力装置付き液晶表示装置において、
前記一対の基板のうちの一方の基板に形成される共通電極と、
前記共通電極の表面上に絶縁膜を介して形成され、長辺と短辺とを有する複数の略四角形のスリットを有する画素電極と、
前記液晶層を挟み、前記画素電極の上と、前記一対の基板のうちの他方の基板の前記液晶層側に形成される配向膜と、
を備え、
前記スリットが、平面的に見て、当該スリットの長辺の傾斜角度が、前記画素電極の短手方向に沿った中心線に対して5度より大きく、かつ85度よりも小さい状態、または、95度より大きく、かつ175度よりも小さい状態のいずれか一方の範囲にあるとともに、前記配向膜のラビング軸に対し、0度よりも大きく、かつ5度以下であるとき、
当該スリットは、当該スリットの端部と、前記画素電極の長手方向に沿った端辺との距離を2μm以上とし、前記スリットの端部における前記スリットの短辺と長辺との成す角度が、40度よりも大きく、かつ90度以下になるように形成される、
入力装置付き液晶表示装置。 - 前記スリットの端部と、前記スリットの端部に対応する前記画素電極の端辺との距離が3μmまたは4μmのとき、前記スリットの端部における前記スリットの短辺と長辺との成す角度を、40度以上90度未満とする、
請求項1に記載の入力装置付き液晶表示装置。 - 前記スリットの端部と、前記スリットの端部に対応する前記画素電極の端辺との距離が2μmのとき、前記スリットの端部における前記スリットの短辺と長辺との成す角度を、略直角とする、
請求項1に記載の入力装置付き液晶表示装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の入力装置付き液晶表示装置を備えた電子機器。
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