JP5120302B2 - 画像形成カートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成カートリッジ及び画像形成装置に関する。
二成分現像方式を用いた画像形成装置の現像装置には、現像装置内の現像剤を現像ロールに供給するための現像剤供給口と、現像装置内にトナーカートリッジからトナーを供給するためのトナー供給口が設けられている。
工場で生産された画像形成装置は、店頭や客先までの輸送時にトナーや現像剤が機外に漏れないよう、上記現像剤供給口とトナー供給口がシールされている。このため、ユーザは画像形成装置を設置の際に、このシール部材を剥がし、現像剤やトナーが現像剤供給口やトナー供給口を通して供給可能な状態にしてから使用を開始する。
例えば、特許文献1では、現像剤収容器の開口部をシールするシール部材が現像剤担持体と現像剤攪拌搬送部材との間に設けられ、シール部材を保持して該シール部材を引き抜くための引き抜き部材が現像剤収容器の開口部と現像剤担持体との間から外部に露出している。このため、引き抜き部材を引張ることで、シール部材が開口部から取り除かれる。
また、特許文献2では、現像剤収納容器内で回転する回転部材を設け、シール部材の一端部を回転部材に取付け、駆動伝達手段によって回転部材を回転させ、シール部材を開封するようにしている。そして、シール部材の開封動作が終了すると、回転部材が逆回転して現像剤収納容器内で現像剤を搬送及び撹拌する。
特開2005−352355号公報 特許第3950568号公報
本発明は、画像形成装置の設置手順通り、画像形成装置本体から取り外して画像形成に不要な物を画像形成カートリッジ本体から取り除くことができる画像形成カートリッジ及び画像形成装置を得ることが目的である。
請求項1に記載の発明は、光ビームを出射する露光手段によって露光され表面に静電潜像が形成される像保持体と、前記像保持体上の静電潜像を現像する現像装置と、を備え、画像形成装置本体に対して着脱可能に設けられた画像形成カートリッジであって、前記画像形成カートリッジの表面を覆い、前記像保持体を保護する保護部材と、前記光ビームを遮る位置まで前記保護部材から延出し、前記画像形成カートリッジを画像形成装置本体から取り外さないと外せない遮光部材と、前記保護部材と前記遮光部材の境界近傍に形成され、使用者が前記保護部材を引張ると、切り残し部を残して切断される切込み部と、を備え、切断された前記切込み部は、前記画像形成カートリッジを画像形成装置本体に装着した状態で、認知可能な位置に形成されている
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成カートリッジにおいて、前記現像装置に設けられ、現像剤が補給される現像剤補給口と、前記現像剤補給口を封止し、一端部が前記画像形成カートリッジ本体の外部へ露出した第1封止部材と、前記現像装置に設けられ、前記現像剤補給口から補給された現像剤を前記像保持体へ供給するための現像剤供給口と、前記現像剤供給口を封止し、一端部が前記画像形成カートリッジ本体の外部へ露出した第2封止部材と、を有している。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の画像形成カートリッジにおいて、前記遮光部材が遮光している領域が、現像剤濃度又は画像濃度調整用の検知用画像が形成される領域を含んでいる
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載の画像形成カートリッジにおいて、前記切込み部は、複数の前記像保持体及び前記現像装置が縦列配置された画像形成カートリッジ本体の上部に設けられ、波形形状となっている
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか1項に記載の画像形成カートリッジにおいて、前記遮光部材は、前記保護部材が前記切込み部で切断された後も前記光ビームを遮る位置に残されている
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れか1項に記載の画像形成カートリッジにおいて、前記遮光部材は、前記画像形成カートリッジ本体の上部で固着されている
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の何れか1項に記載の画像形成カートリッジと、前記画像形成装置本体に対して開閉可能に設けられ、開放されると前記像保持体側が露出し、画像形成カートリッジを着脱可能にする開閉手段と、を有している
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明であって、現像剤濃度又は画像濃度調整用の検知用画像が形成されない場合、前記画像形成装置本体に設けられ使用者が動作モードを入力する操作表示部に前記画像形成カートリッジの取り外しを促す案内が表示される。
請求項1に記載の発明によれば、画像形成カートリッジ本体を画像形成装置本体から取り外さなければならないことを使用者に喚起させ、画像形成に不要な物を画像形成カートリッジ本体から取り除くことができる。また、保護部材を引張っただけでは遮光部材を画像形成カートリッジから取り外すことができないようにしている。
請求項2に記載の発明によれば、第1封止部材及び第2封止部材を引張って、現像剤補給口、現像剤供給口を開放させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、遮蔽部材が画像形成装置本体内に存在している状態で検知用画像が形成された際、この検知用画像を完全に形成させることはできない。
請求項4に記載の発明によれば、切断部分の形状から遮光部材が画像形成装置本体内に残っていることを使用者にアピールする。
請求項5に記載の発明によれば、保護部材が切断された後も検知画像を完全に形成することはできないので、使用者に画像形成カートリッジを取り外すように喚起させる。
請求項に記載の発明によれば、保護部材が切断された後に遮光部材が落下するのを抑制できる。また、請求項7記載の発明によれば、画像形成カートリッジ本体を画像形成装置本体から取り外さなければならないことを使用者に喚起させ、画像形成に不要な物を画像形成カートリッジ本体から取り除くことができる。さらに、請求項8に記載の発明によれば、使用者に画像形成カートリッジの取り外しを促すことができる。
本実施の形態に係る画像形成装置の概略構成図である。 本実施の形態に係る画像形成装置の概略構成図であり、開閉カバーが開放された状態を示している。 本実施の形態に係る画像形成カートリッジの構成を示す概略断面図である。 本実施の形態に係る画像形成装置の開閉カバーが開放された状態を示す斜視図である。 本実施の形態に係る画像形成カートリッジの表面側から見た斜視図である。 本実施の形態に係る画像形成カートリッジの裏面側から見た斜視図である。 図6に対応する第1変形例を示している。 図6に対応する第2変形例を示している。
本発明の実施形態に係る画像形成装置について説明する。
(画像形成装置)
まず、画像形成装置について説明する。図1に示すように、画像形成装置10には、4つの色(本実施形態では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、および黒(K))の画像形成部14Y、14M、14C、14Kが下から順番に縦列配置された画像形成カートリッジ15が設けられており、この画像形成カートリッジ15は、画像形成装置本体10Aに対して着脱可能に収容されている。以下、YMCKを区別する必要が無い場合は、Y、M、C、Kを省略する。
画像形成部14は、各色毎に、像保持体としての感光体16を有する感光体ユニット62と、感光体16に形成された静電潜像に対して、各色のトナーの現像を行う現像装置64とで構成されており(詳細は後述する)、感光体ユニット62は、感光体16と、感光体16の周囲に配設された帯電ロール18と、除電装置20と、クリーニング装置22と、を備えている。
また、画像形成装置10の下部には、シート材Pが収納された給紙カセット24が設けられており、給紙カセット24の近傍には、シート材Pを予め定められたタイミングで送り出す送出しロール26が設けられている。送出しロール26の下流側(以下、単に「下流側」という)には、分離ロール28が設けられており、分離ロール28との協働により記録紙が捌かれる。
また、分離ロール28の下流側には、位置合わせロール30が配設されており、送出しロール26及び分離ロール28によって送り出されたシート材Pは、この位置合わせロール30により一旦停止し、予め定めたタイミングで、用紙搬送経路32へ送り出され、後述する搬送装置44へ搬送可能とされる。
また、画像形成装置10の前面には、開閉カバー(開閉手段)33が設けられており、画像形成装置10の前面下部に設けられたピボット35を中心に、図2に示すように、開閉カバー33が画像形成装置本体10Aに対して回転可能(開閉可能)となっている。
この開閉カバー33には、後述する搬送装置44を備えた転写ユニット54が連結されており、開閉カバー33の開閉によって、転写ユニット54が移動し、画像形成カートリッジ15に対して接離する。そして、開閉カバー33を開放させた状態で、画像形成カートリッジ15が取り外し可能とされ、開閉カバー33を閉止させた状態で、転写ユニット54は、画像形成カートリッジ15と対向すると共に、開閉カバー33によって画像形成カートリッジ15側へ付勢され、位置決めされる。
また、画像形成カートリッジ15は、記録紙の搬送方向に沿って、用紙搬送経路32の上流側(以下、単に「上流側」という)から画像形成部14Y、14M、14C、14Kの順に配設されており、画像形成カートリッジ15の側方には、画像形成カートリッジ15に走査光を照射する露光装置34が配設されている。
露光装置34は、筐体36内に半導体レーザ(図示省略)、ポリゴンミラー38、結像レンズ40、及びミラー42が配設されており、半導体レーザからの光はポリゴンミラー38で偏向走査され、結像レンズ40とミラー42を介して感光体16に照射される。これにより、感光体16に、画像情報に応じた静電潜像が形成されるようになっている。
一方、画像形成カートリッジ15と対向する位置には、搬送装置44が配設されている。搬送装置44は、一対の張架ロール46、48と、この張架ロール46、48に巻き掛けられた搬送ベルト50とで構成されている。張架ロール46は、図示しないモータによって回転され、搬送ベルト50が移動するようになっている。
この搬送ベルト50の裏面の、各色の感光体16に対向する位置には、それぞれ転写ロール52が配設されている。この転写ロール52によって、感光体16上の後述するトナー画像が、搬送ベルト50によって搬送されるシート材Pに転写される。
また、搬送ベルト50の最上部には、搬送ベルト50上のトナー画像の濃度を読み取る濃度センサ130が設けられており、この濃度センサ130で非画像形成時にパッチ画像(検知用画像)を搬送ベルト50上に形成し、このパッチ画像の濃度をこの濃度センサ130で読み取ることにより画像濃度調整や、トナー濃度調整が行われる。
また、搬送ベルト50の下流側には、定着装置56が配設されており、シート材P上の未定着のトナー画像を加熱・加圧してシート材Pに定着させる。定着装置56の上流側には、出口センサ132が設けられており、ジャミング(用紙詰まり)等を検知するようになっている。
画像形成装置10には、外部から入力された画像信号に基づいて画像形成装置10全体を制御する制御コントロール66及び画像形成装置10内の各装置へ電力を供給する電源部68が配設されている。このため、出口センサ132によって用紙詰まり等が検知されると制御コントロール66及び電源部68を介して、画像形成装置10は停止する。
また、定着装置56の下流側には、排出ロール58が配設されており、トナー画像が定着されたシート材Pを排出部60へ排出可能としている。
(画像形成カートリッジ)
次に、本実施形態に係る画像形成カートリッジについて説明する。
図3に示すように、画像形成カートリッジ15は、前述したように、各画像形成部14において、それぞれ感光体ユニット62と、現像装置64と、を備えた構造となっている。
感光体ユニット62は、2室構造とされており、一方の空間には感光体16の他、帯電ロール18、除電装置20、クリーニング装置22が感光体16の周囲に配設されている。また、他方の空間は、トナー補給部70とされており、トナー補給部70内には、トナーの攪拌及び搬送を行う攪拌搬送部材72が設けられている。
また、現像装置64は、感光体ユニット62の下部に設けられており、感光体16の周面と対峙し且つ感光体16に形成された静電潜像をトナー及びキャリアを含む二成分現像剤(以下、「現像剤」ということがある)で現像する現像ユニット74と、現像ユニット74に対してトナーを供給するトナー供給ユニット80とが一体化された構成とされている。このトナー供給ユニット80にはトナー補給部70と繋がるトナー補給口134が設けられており、トナー補給部70内のトナーがトナー供給ユニット80内へ補給可能とされる。
現像装置64の筐体124には、感光体16側に向かって現像剤供給口128が形成されており、該現像剤供給口128には、一部が露出するように現像ロール126が配置されている。また、筐体124内には現像剤を収容する現像剤収容室112が形成されており、現像ロール126とトナー供給ユニット80との間には、攪拌搬送部材116、120が配列されている。
攪拌搬送部材116、120は、それぞれ筐体124の周壁にそれぞれ回転可能に支持されており、攪拌搬送部材116、120の回転軸116A、120Aには、予め定められたピッチで形成された螺旋状羽根116B、120Bがそれぞれ設けられている。
トナー供給ユニット80は現像ユニット74に隣接して設けられており、供給用トナーが収容されるトナー収容室82と現像剤収容室112とは仕切壁98によって仕切られている。仕切壁98の下部には、トナー収容室82側に設けられた湾曲壁100と、現像剤収容室112側に設けられた湾曲壁110と、で形成されたトンネル状の攪拌搬送室102が設けられている。
攪拌搬送室102内には、攪拌搬送部材104が筐体124の周壁に回転可能に支持されている。攪拌搬送部材104は攪拌搬送部材116、120と同一の構成とされており、回転軸104Aには、予め定められたピッチで形成された螺旋状羽根104Bが設けられている。
湾曲壁100には、攪拌搬送室102の長手方向の一方の端部に、トナー収容室82と攪拌搬送室102とを繋げる開口部106が形成されている。これにより、トナー収容室82内に収容されたトナーは、弾性変形可能な板状のブレード83で形成され互いに平行に配列された攪拌部材84、86によって攪拌されながらトナー収容室82内を軸方向に搬送され、開口部106から攪拌搬送室102へ送り込まれるようになっている。
一方、湾曲壁110には、攪拌搬送室102の長手方向の他方の端部に、攪拌搬送室102と現像剤収容室112とを繋げる開口部108が形成されており、これにより、攪拌搬送室102内のトナーは、攪拌搬送部材104によって攪拌されながら攪拌搬送室102内を搬送され、開口部108から現像剤収容室112へ送り込まれるようになっている。
ここで、図示はしないが、開口部108、現像剤供給口128の周縁部には、図5に示すトナー補給口シール(第1封止部材)136、現像剤供給口シール(第2封止部材)138の一端部がそれぞれ固着(封止)されている。そして、トナー補給口シール136、現像剤供給口シール138の他端部がそれぞれ画像形成カートリッジ15の筐体(画像形成カートリッジ本体)15Aの外へ露出している。
画像形成装置10は、工場出荷時に画像形成カートリッジ15が画像形成装置本体10A内に設置された状態で出荷されるため、開口部108及び現像剤供給口128をトナー補給口シール136、現像剤供給口シール138で封止し、現像剤収容室112内の現像剤が画像形成カートリッジ15の外部へ漏れないようにしている。
そして、このトナー補給口シール136、現像剤供給口シール138は、他端部を引張ると開口部108、現像剤供給口128の周縁部からトナー補給口シール136、現像剤供給口シール138の一端部がそれぞれ剥がれるようになっており、これにより、開口部108、現像剤供給口128が開放される。そして、少なくとも、現像剤供給口シール138の他端部を画像形成装置本体10Aと開閉カバー33の隙間から覗かせるようにする。
また、輸送時の画像形成装置10内で感光体16と搬送ベルト50が擦れて傷がつくことを防止するため、画像形成カートリッジ15の筐体15Aには、図4に示すように、感光体16の表面を覆うようにして感光体保護紙140が固着されている。この感光体保護紙140を引張ると、感光体保護紙140は筐体15Aから剥がれるようになっている。なお、感光体保護紙140の自重によって該感光体保護紙140を垂下させるようにしても良い。
また、図6に示すように、感光体保護紙140には遮光片142が延出しており、感光体保護紙140によって画像形成カートリッジ15の表面及び上面が覆われ、画像形成カートリッジ15の裏面に沿って遮光片142が折り曲げられている。
遮光片142の先端部には貼付け部142Aが設けられており、画像形成カートリッジ15の筐体15Aの裏面最下段部に固着されている。遮光片142を引張ると、貼付け部142Aが筐体15Aから剥がれるようになっている。この遮光片142によって画像形成カートリッジ15の裏面中央部が覆われる。
遮光片142は、露光装置34(図1参照)と感光体16の間に配置されて露光装置34の半導体レーザからの光を遮るようにしており、遮光片142が無くなることで、露光装置34の半導体レーザの光は感光体16へ到達可能となる。
一方、画像形成カートリッジ15が画像形成装置本体10A内に装着された状態で、遮光片142が画像形成カートリッジ15と画像形成装置本体10Aとの間に挟み込まれるようにしている。また、感光体保護紙140と遮光片142の間には切込み部144が形成されている。
画像形成装置10の設置後、画像形成装置10を使用する際は、画像形成カートリッジ15を画像形成装置本体10Aから取り外し、上記のトナー補給口シール136、現像剤供給口シール138、感光体保護紙140及び遮光片142を画像形成カートリッジ15から取り外す(後述する)。
(画像形成装置の作用)
まず、画像形成装置10の動作について説明する。
画像データが入力されると、図1に示す給紙カセット24の最上位にある記録紙が、送出しロール26によって取り出され、送出しロール26と分離ロール28との協働により記録紙が捌かれて位置合わせロール30によって、予め定めたタイミングで転写ユニット54側へ搬送される。
一方、感光体ユニット62では、まず、感光体16の表面が帯電ロール18によって帯電される。その後、当該画像データに応じて光源である半導体レーザの点灯状態が制御され、半導体レーザから照射された光が、ポリゴンミラー38等で偏向走査され、感光体16の表面に静電潜像が形成される。上記工程を各画像形成部14Y、14M、14C、14Kにおいて実行することで、各感光体16の表面にY、M、C、K用の静電潜像が形成される。
一方、図3に示すように、トナー供給ユニット80のトナー収容室82内には、トナー補給部70を通じてトナー補給部70からトナーが補給されるようになっているが、トナー収容室82内に補給されたトナーはトナー供給ユニット80内の攪拌部材84、86の回転によって攪拌される。
これにより、トナーには軸線方向へのトナー搬送力が生じ、トナーが開口部106を通じて攪拌搬送室102へ送り込まれる。そして、攪拌搬送室102内の攪拌搬送部材104によってトナーが攪拌されながら開口部108を通じて現像剤収容室112へ供給される。現像剤収容室112に供給されたトナーは、攪拌搬送部材116、120によって現像剤収容室112内を攪拌されながら搬送されることにより、現像剤と混合される。
そしてトナーが混合された現像剤は、現像ロール126へ供給される。現像ロール126には各色毎に予め定めた現像バイアス電圧が印加されており、感光体16上の静電潜像が現像ロール126を通過する時に、現像電界によって該静電潜像に現像剤のトナーが付着し、該静電潜像がトナー画像として可視化される。
このトナー画像は、搬送ベルト50で搬送される記録紙に、図1に示す転写ロール52によって、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の順にフルカラーのトナー画像(未定着像)が転写されると、搬送ベルト50によって定着装置56へ搬送される。
そして、定着装置56に搬送された記録紙は、未定着のトナー画像が加熱・加圧されて該記録紙に定着された後、排出ロール58によって排出部60上へ排出される。なお、記録紙へのトナー画像の転写終了後、感光体16の表面は、クリーニング装置22によってクリーニング処理され、次の画像形成処理に備える。
(画像形成装置の使用手順)
ここで、画像形成装置10の設置後、画像形成装置10を使用する際の使用手順について説明する。
まず、図2に示すように、画像形成装置本体10Aの前面に設けられた開閉カバー33を開放させ、画像形成カートリッジ15を画像形成装置本体10Aから取り出す。そして、図5に示すように、画像形成カートリッジ15の筐体15Aの外へ露出している各色のトナー補給口シール136及び現像剤供給口シール138、合計8本を引き抜き、開口部108及び現像剤供給口128を開放する。
次に、画像形成カートリッジ15の表面を覆っている感光体保護紙140を画像形成カートリッジ15から取り外す。この感光体保護紙140には遮光片142が延出し、画像形成カートリッジ15の裏面中央部を覆っているため、感光体保護紙140と共に該遮光片142も画像形成カートリッジ15から取り外す。そして、画像形成カートリッジ15を画像形成装置10内へ戻し、開閉カバー33を閉止させる。
以上の操作を実施後に電源を入れると、画像形成装置10は設置シーケンスを実施する。設置シーケンスでは、トナーカートリッジ(図示省略)から現像装置64のトナー補給部70までを繋ぐトナー搬送パイプ(図示省略)にトナーが充填され、画像形成カートリッジ15の感光体16と現像装置64の初期化のため感光体16等が予め定められた時間空回しされる。なお、設置シーケンスにおいて、画像濃度調整のためのパッチ画像が形成され、該パッチ画像の濃度測定等が行われる場合もある。
(本実施形態の要部)
本実施形態では、図5及び図6に示すように、画像形成カートリッジ15の表面を感光体保護紙140で覆い感光体16を保護している。また、感光体保護紙140からは遮光片142を延出させ、画像形成カートリッジ15の裏面に固着させ、露光装置34と感光体16の間に配置して、露光装置34の半導体レーザからの光を遮るようにしている。
使用者が画像形成装置10の使用手順に従わず、画像形成装置10の開閉カバー33を開放させずに電源スイッチを入れた場合、設置シーケンスによって感光体16と搬送ベルト50が回転を始めるが、画像形成カートリッジ15は、感光体保護紙140及び遮光片142によって覆われているため、感光体16と搬送ベルト50に挟まれている感光体保護紙140は強制的に用紙搬送方向へ流される。感光体保護紙140が定着装置56に設けられた出口センサ132に到達すると、該出口センサ132によってジャミング(用紙詰まり)が検知され画像形成装置10は停止する。
なお、画像形成装置10の設置後、使用者が開閉カバー33を開放させて作業を行わなければならないことを喚起させるため、図示はしないが、現像剤供給口シール138の他端部を画像形成装置本体10Aと開閉カバー33の隙間から覗かせるようにしても良い。
これにより、使用者が画像形成装置10の開閉カバー33を開放することを期待する。画像形成装置10の開閉カバー33を開放すると、使用者は画像形成カートリッジ15の表面が感光体保護紙140で覆われていることに気づき、該感光体保護紙140を取り外そうとする。
本実施形態では、画像形成カートリッジ15が画像形成装置本体10A内に装着された状態で、遮光片142が画像形成カートリッジ15と画像形成装置本体10Aとの間に挟み込まれるようにしている。また、感光体保護紙140には切込み部144を形成しており、画像形成カートリッジ15が画像形成装置本体10A内に装着された状態で感光体保護紙140を引張ると、画像形成装置本体10Aの開放側に切り残し部146を残して感光体保護紙140が、点線で示すように、途中で不自然に切断されるようにしている。つまり、画像形成カートリッジ15には切り残し部146が残ることとなる。
これにより、使用者に画像形成装置10内に感光体保護紙140の一部が残っていることを認知させ、使用者が画像形成カートリッジ15を画像形成装置本体10Aから取り外すことが期待される。
つまり、本実施形態では、画像形成カートリッジ15を画像形成装置本体10Aから取り外さないと外せない位置に遮光片142を設け、画像形成カートリッジ15を画像形成装置本体10Aから取り外すことを使用者に喚起する。
ここで、感光体保護紙140に切込み部144を形成し、感光体保護紙140を引張ると該感光体保護紙140が途中で切断されるようにすることで、感光体保護紙140を引張る引張力により、遮光片142も一緒に画像形成カートリッジ15から外れてしまうことを防止する。また、その切断部分の形状から遮光片142が画像形成装置本体10A内に残っていることを使用者にアピールする。
画像形成カートリッジ15を画像形成装置本体10Aから取り外すと、画像形成カートリッジ15には、感光体保護紙140の切り残し部146と共に遮光片142が固着され、画像形成カートリッジ15の筐体15Aからは、各色のトナー補給口シール136及び現像剤供給口シール138が露出している。
このため、感光体保護紙140及び遮光片142をきれいに剥がすことで画像形成が可能とされ、露出しているシールを引き抜くことで、開口部108及び現像剤供給口128が開放される。
画像形成カートリッジ15を画像形成装置10から取り出さない状態でトナー補給口シール136及び現像剤供給口シール138を引張った場合、本来は画像形成カートリッジ15を画像形成装置10から取り出して予め定められた方向へ向かって矢印A方向へ向かって引張るべきシールを異なった方向(矢印B方向)へ向かって引張ることとなり、トナー補給口シール136及び現像剤供給口シール138が途中で切れてしまう可能性が考えられる。
ここで、現像剤供給口128を塞ぐ現像剤供給口シール138を引き抜き忘れた状態で印刷を行うと、現像剤は現像装置64内から現像ロール126に供給されないため、感光体16上の潜像を現像することができない。このため、本来印字されるはずの画像が現像されず(白紙プリント)、使用者は現像剤供給口シール138を引き抜き忘れたことに直ぐに気が付く。
また、設置シーケンスにおいて、画像濃度調整のためのパッチ画像が形成され、該パッチ画像の濃度測定等を行う画像形成装置10の場合、現像剤供給口シール138を引き抜き忘れた場合、パッチ画像が形成されないため、濃度センサ130においてパッチ画像が正常に書かれていないことが検知される。
一方、開口部108を塞ぐトナー供給口シール136を引き抜き忘れた状態で印刷を行っても、現像装置64内には、予め現像剤が収容されているため、画像形成は通常通り成されてしまう。
しかし、本実施形態では、感光体保護紙140の切り残し部146を残したまま、つまり遮光片142が画像形成カートリッジ15に残されたまま、設置シーケンス終了後印刷を行うと、露光装置34の半導体レーザからの光が遮光片142によって遮られるため、感光体16上には潜像が形成されない。このため、シート材Pには画像が形成されず、使用者は画像形成装置10の異常を認知できる。
また、設置シーケンスにおいて、画像濃度調整のためのパッチ画像が形成され、該パッチ画像の濃度測定等を行う画像形成装置10の場合、遮光片142はパッチ画像の形成を阻害するため、濃度センサ130においてパッチ画像が正常に書かれていないことが検知される。これにより、例えば、使用者が動作モードを入力する操作表示部150に、画像形成カートリッジ15を画像形成装置本体10Aから取り外すことを促す表示がなされるようにしても良い。
以上のことから、画像形成装置10が異常であることを使用者が認知し、画像形成カートリッジ15を画像形成装置本体10Aから取り外すことが期待される。これにより、 遮光片142が画像形成カートリッジ15の筐体15Aから剥がされると共に、トナー補給口シール136及び現像剤供給口シール138が引き抜かれ、開口部108及び現像剤供給口128が開放される。
なお、本実施形態では、感光体保護紙140に切込み部144を形成し、感光体保護紙140を引張ると感光体保護紙140が切断されるようにしたが、画像形成カートリッジ15が画像形成装置本体10A内に装着された状態で感光体保護紙140を引張った場合、該感光体保護紙140が貼付け部142Aを残して途中で切断されるようになっていれば良い。
つまり、遮光片142の貼付け部142Aの位置よりも感光体保護紙140側に切込み部144を設け、感光体保護紙140が切断された状態で遮光片142の貼付け部142Aは残るようにする。
このため、図7に示すように、遮光片142の幅方向の中央部に菱形部148Aを設け、菱形部148Aの両側にV字状の切込み部148Bが設けられたノッチ148やミシン目等の応力集中部を設けても良い。この場合、感光体保護紙140を引張ると、ノッチ148によって遮光片142が途中で切断されることになる。
一方、図6に示すように、貼付け部142Aが画像形成カートリッジ15の筐体15Aの裏面最下段部に固着されている場合、感光体保護紙140が切断された後、重力や風圧その他の外力の影響により、切り残し部146が画像形成カートリッジ15の上面から外れ遮光片142が落下する可能性がある場合、露光装置34の半導体レーザからの光を遮らなくなってしまう。
このため、図8に示すように、遮光片142の貼付け部142Aを画像形成カートリッジ15の筐体15Aの裏面上段側に固着するようにして、感光体保護紙140が切断された後、遮光片142が落下しないようにしても良い。
また、ここでは、攪拌搬送室102と現像剤収容室112とを繋げる開口部108にトナー補給口シール136を固着させたが、このトナー補給口シール136はトナー収容室82と攪拌搬送室102とを繋げる開口部106に固着させても良い。
10 画像形成装置
10A 画像形成装置本体
14 画像形成部
15 画像形成カートリッジ
15A 筐体(画像形成カートリッジ本体)
16 感光体(像保持体)
33 開閉カバー(開閉手段)
34 露光装置(露光手段)
64 現像装置
108 開口部(現像剤補給口)
128 現像剤供給口
136 トナー補給口シール(第1封止部材)
138 現像剤供給口シール(第2封止部材)
140 感光体保護紙(保護部材)
142 遮光片(遮光部材)
144 切込み部
146 切り残し部
148 ノッチ(切込み部)
150 操作表示部

Claims (8)

  1. 光ビームを出射する露光手段によって露光され表面に静電潜像が形成される像保持体と、
    前記像保持体上の静電潜像を現像する現像装置と、
    を備え、画像形成装置本体に対して着脱可能に設けられた画像形成カートリッジであって、
    前記画像形成カートリッジの表面を覆い、前記像保持体を保護する保護部材と、
    前記光ビームを遮る位置まで前記保護部材から延出し、前記画像形成カートリッジを画像形成装置本体から取り外さないと外せない遮光部材と、
    前記保護部材と前記遮光部材の境界近傍に形成され、使用者が前記保護部材を引張ると、切り残し部を残して切断される切込み部と、
    を備え、
    切断された前記切込み部は、前記画像形成カートリッジを画像形成装置本体に装着した状態で、認知可能な位置に形成された画像形成カートリッジ。
  2. 前記現像装置に設けられ、現像剤が補給される現像剤補給口と、
    前記現像剤補給口を封止し、一端部が前記画像形成カートリッジ本体の外部へ露出した第1封止部材と、
    前記現像装置に設けられ、前記現像剤補給口から補給された現像剤を前記像保持体へ供給するための現像剤供給口と、
    前記現像剤供給口を封止し、一端部が前記画像形成カートリッジ本体の外部へ露出した第2封止部材と、
    を有する請求項1に記載の画像形成カートリッジ。
  3. 前記遮光部材が遮光している領域が、現像剤濃度又は画像濃度調整用の検知用画像が形成される領域を含んでいる請求項1又は2に記載の画像形成カートリッジ。
  4. 前記切込み部は、複数の前記像保持体及び前記現像装置が縦列配置された画像形成カートリッジ本体の上部に設けられ、波形形状となっている請求項1〜3の何れか1項に記載の画像形成カートリッジ。
  5. 前記遮光部材は、前記保護部材が前記切込み部で切断された後も前記光ビームを遮る位置に残されている請求項1〜3に記載の画像形成カートリッジ。
  6. 前記遮光部材は、前記画像形成カートリッジ本体の裏面の上部で固着されている請求項1〜4の何れか1項に記載の画像形成カートリッジ。
  7. 請求項1〜5の何れか1項に記載の画像形成カートリッジと、
    前記画像形成装置本体に対して開閉可能に設けられ、開放されると前記像保持体側が露出し、画像形成カートリッジを着脱可能にする開閉手段と、
    を有する画像形成装置。
  8. 現像剤濃度又は画像濃度調整用の検知用画像が形成されない場合、前記画像形成装置本体に設けられ使用者が動作モードを入力する操作表示部に前記画像形成カートリッジの取り外しを促す案内が表示される請求項6に記載の画像形成装置。
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