JP5120128B2 - 手書き筆跡入力システム - Google Patents

手書き筆跡入力システム Download PDF

Info

Publication number
JP5120128B2
JP5120128B2 JP2008197115A JP2008197115A JP5120128B2 JP 5120128 B2 JP5120128 B2 JP 5120128B2 JP 2008197115 A JP2008197115 A JP 2008197115A JP 2008197115 A JP2008197115 A JP 2008197115A JP 5120128 B2 JP5120128 B2 JP 5120128B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
ultrasonic
infrared
electronic pen
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008197115A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010033473A (ja
Inventor
英夫 門井
博一 高柳
成 大澤
欣一 小澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pentel Co Ltd
Original Assignee
Pentel Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pentel Co Ltd filed Critical Pentel Co Ltd
Priority to JP2008197115A priority Critical patent/JP5120128B2/ja
Publication of JP2010033473A publication Critical patent/JP2010033473A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5120128B2 publication Critical patent/JP5120128B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Length Measuring Devices Characterised By Use Of Acoustic Means (AREA)
  • Position Input By Displaying (AREA)

Description

本発明は、少なくとも赤外線信号と超音波信号を発する電子ペンと、前記赤外線信号と前記超音波信号を受信し、その到達時間差から電子ペンの位置座標を計算する手段とを備えた手書き筆跡入力システムに関する。
従来、赤外線信号もしくは超音波信号を用いた電子ペンの位置検出技術が知られている。例えば、特開昭62−175821号公報(特許文献1参照)及び米国特許第4,814,552号明細書(特許文献2参照)などに、電子ペンから超音波信号、もしくは赤外線信号と超音波信号を発し、それらの信号を受信部で受信して、超音波信号の飛行時間を基に電子ペンの位置座標を計算する技術が開示されている。
これらの位置検出技術を利用した手書き筆跡入力システムは、例えば以下のようなものである。筆記者は、電子ペンを用いて文字や図形を筆記する。このとき、電子ペンは例えばボールペンを内蔵し、紙のような被記録媒体を被筆記面として、被記録媒体上に筆跡が記録されるようにしてもよいし、電子ペンは例えばスタイラスを内蔵し、液晶ディスプレイの表面を含む任意の面を被筆記面としてもよい。少なくとも電子ペンのペン先が被筆記面と接触している間、電子ペンから赤外線信号と超音波信号が繰り返し発信され、受信部が電子ペンから発信された赤外線信号と超音波信号とを受信して、赤外線信号の到達時刻と超音波信号の到達時刻の差から超音波信号の飛行時間を測定し、座標演算部が超音波信号の飛行時間から電子ペンの位置座標データを演算する。
位置座標データから筆跡データへの変換は、位置座標データに、筆記者が筆記した筆跡であることに由来する運筆データといった特徴を表現する情報を付加したり、それらの特徴に基づいて個別の位置座標データに修正を加えたりする処理を指し、例えば、以下のような処理のうちの任意のものを含む。位置座標データにそれを受信した時刻に関する情報を付加する。位置座標データの取得間隔に基づいて、筆記速度を計算したり、一連の位置座標の集合を、筆記された順序及び速度を情報として含む一つのストロークデータと識別したりする。一つのストロークデータを構成する連続する位置座標データを、滑らかな線を描くように修正する。また、ストロークデータの外接矩形の抽出及び統合や筆記位置の制限などの条件に基づいて、ストロークデータを、やはり筆記された順序などの情報を含む文字グループデータにグループ分けする、などである。
手書き筆跡入力システムの計測精度が良ければ、利用できる分野も広がり、例えば筆跡を電子機器の画面上に表示されたり、文字識別処理などを通じてコードデータ化して利用されたり、筆跡形状、運筆速度、止め、はね、はらいといった筆記特性を含む筆記者の文字の特徴の抽出、署名認証などの任意の目的に使用されたりする。また、手書き筆跡入力システム全体に電源を供給するような構成であれば、屋外での使用も可能になり大幅に利用用途が増える。また、筆跡データをワープロなどで使う文字データに変換する文字識別変換ソフトと組み合わせて使用することで、文字データと同時に、自筆による文字、絵や記号なども容易に入力することができる入力手段として注目されている。
手書き筆跡入力システムの計測精度を上げる為には、精度良く超音波の到達時刻を計測することが重要であり、そのために超音波の1周期目の立上り部分を正確に検出する必要があるが、ノイズによる誤検出を避けるために、波形の振幅が一定の閾値を越えた時刻から一定の間隔を補正した時刻を超音波の到達時刻としている。
この場合、検出対象物までの距離が短い場合は受信した超音波信号の振幅も十分に大きく、一定の閾値で1周期目を検出することが出来るが、検出対象物の距離が遠くなると、受信した超音波の振幅も小さくなり、一定の閾値では2周期目を検出してしまうことがある。その結果1周期分の誤差が出てしまう。
精度良く超音波の受信時間を計算する方法として、特開平8−254454号公報では、測定対象物に対して超音波信号を送信し、その反射して戻ってくる超音波信号を受信して、その超音波信号の送信から受信までの時間計測をして、測定対象物までの距離測定をする装置において、この超音波信号の受信は、その波形に現われる複数のピーク点を検出し、これらのピーク点を結ぶ仮想包絡線が波形のゼロレベルと交差するゼロクロス点を検知する。そして、超音波信号の送信の波形の1周期目の立上り時点から受信の波形のゼロクロス点までの経過時間を測定し、該測定値に所定のオフセット時間を加算して、その加算結果に基づいて、測定対象までの距離を算出し、計測精度を向上させている。
しかし、上記手書き筆跡入力システムは、超音波信号を受信する際、受信機で受信された超音波信号は、電気信号に変換されたのち増幅器で増幅されて、A/D変換回路を介して出力される超音波信号の波形データを格納している。したがって、大量のメモリが必要になり、かつ、この波形データを生成するために、高速で高分解能のA/D変換器が必要となり、コスト高を招く可能性があるとともに、波形のピーク点を抽出する等の処理を行うために、大量の波形データのメモリを用いて処理を行う必要があり、時間を要する可能性がある。
特開昭62−175821号公報 米国特許第4,814,552号 特開平8−254454号公報
本発明は上記の問題を解決する為になされたもので、低コストであって、位置座標の検出にかかる時間も短く、計測精度のよい手書き筆跡入力システムを実現することを目的とする。
本発明の手書き筆跡入力システムにおいては、少なくとも、赤外線発生素子を含む赤外線発生回路と、超音波発生素子、を含む超音波発生回路と、これらの回路から発信する赤外線信号及び超音波信号を制御する信号発信部と、被記録媒体上に直接軌跡を残すことが可能な機能を有する筆記部と、該筆記部が筆記状態であるか否かを判別するスイッチとから成る電子ペン、並びに少なくとも、一つ以上の赤外線受信部と、二つ以上の超音波受信部を有し、前記赤外線信号と前記超音波信号の前記赤外線受信部又は前記超音波受信部への到達を計測し、前記超音波信号から生成された入力信号のピーク値を一定時間出力し続けるピークホールド回路と、該ピークホールド回路の入力信号と出力信号の差分信号を生成する減算回路とを有する赤外線超音波測定部、並びに該赤外線超音波測定部から得られた前記赤外線信号と前記超音波信号の到達時間差及び音速を用いて前記電子ペンと前記超音波受信部との間の距離を計算し、該距離を用いて前記電子ペンの位置座標データを計算する座標演算部、並びに前記電子ペンの位置座標データを筆跡データに変換する機能を有する変換処理部とから成る受信機による手書き筆跡入力システムであって、前記赤外線超音波測定部は、前記電子ペンからの赤外線信号受信時に前記ピークホールド回路をオンの制御をして超音波信号のピークを維持し、前記電子ペンと前記受信機との最大計測距離と想定した時間計測後、前記ピークホールド回路をオフの制御にする手段を備え、前記差分信号がコンパレータの閾値を超えたことを検出した時刻から、前記超音波信号の到達した時刻に補正する手段を有することを特徴とする手書き筆跡入力システムを第1の要旨とし、第2のコンパレータの閾値によって前記ピークホールド回路の出力信号がGND近傍のノイズかを判断することを特徴とする請求項1記載の手書き筆跡入力システムを第2の要旨とする。
本発明に於ける受信機は、少なくとも、一つ以上の赤外線受信部と、二つ以上の超音波受信部を有し、赤外線信号と超音波信号の赤外線受信部又は超音波受信部への到達を計測する赤外線超音波測定部、並びにこの赤外線超音波測定部から得られた赤外線信号と超音波信号の到達時間差及び音速を用いて電子ペンと超音波受信部との間の距離を計算し、この距離を用いて電子ペンの位置座標データを計算する座標演算部、並びに電子ペンの位置座標データを筆跡データに変換する機能を有する変換処理部などにより構成されている。
第1の発明の受信機には、超音波を受信するために必要な超音波受信部、アンプ、フィルタ回路、コンパレータ、タイマ、フラッシュメモリ、CPU、RAM、温度センサのほかにピークホールド回路と減算回路が具備されている。超音波信号から生成された入力信号とピークホールド回路の出力信号との差分信号を減算回路で生成し、この差分信号が所定の閾値を超えたことをコンパレータが検出した時刻から、超音波信号の到達時刻に補正することで、精度の良い位置座標を得ることが出来る。
第2の発明の受信機には、超音波を受信するために必要な超音波受信部、アンプ、フィルタ回路、コンパレータ、第2のコンパレータ、タイマ、フラッシュメモリ、CPU、RAM、温度センサのほかにピークホールド回路と減算回路が具備されている。第2のコンパレータの閾値によってピークホールド回路の出力信号がGND近傍のノイズかを判断する。ノイズでないと判断したならば、第1の発明と同様に、超音波信号から生成された入力信号とピークホールド回路の出力信号との差分信号を減算回路で生成し、この差分信号が所定の閾値を超えたことをコンパレータが検出した時刻から半周期前に戻し、超音波信号の到達時刻に補正することで、精度の良い位置座標を得ることが出来る。
このように、本発明は複雑な回路を搭載する必要がなく、送信部である電子ペンと受信機との距離が遠く、超音波信号全体の振幅が小さくなった場合でも、超音波信号の到達時刻を精度良く、高速に計測できる。このとき、超音波信号の波形の振幅を絶えず計測したり、波形データをメモリに保存しておいたりする必要もないため、大量のメモリや高速で高分解能なA/D変換器を必要とせずコスト高を招く恐れがない。更に、消費電力も小さくなり、電源には乾電池を使用することも可能であり、モバイルでも使用することが出来る。
尚、ピークホールド回路の構成の一例として、入力用オペアンプ、出力用オペアンプ、ダイオード、コンデンサ、アナログスイッチ等からなっている。この入力用オペアンプと出力用アンプの間には、ダイオードとコンデンサとアナログスイッチを配置する。入力信号は、入力用オペアンプを介し、ダイオードとコンデンサにより、入力信号がコンデンサにチャージしている電圧以上の場合には、さらに入力信号レベルにまでコンデンサにチャージをし、出力用オペアンプによってこの電圧信号を出力する。また、アナログスイッチを制御することによって、コンデンサにチャージしている入力信号の電圧をリセットする。ここで、ピークホールド回路では、漏れ電流の発生があり、この漏れ電流によってコンデンサにチャージされている電圧が徐々に降下する。入力信号のピーク電圧を長い時間維持しようとすると、この漏れ電流による降下時間を遅らせるために、コンデンサの容量を大きくする必要がある。しかし、コンデンサの容量を大きくすると、コンデンサの容量と2つのオペアンプ間の入力までの抵抗成分による時定数が大きくなり、ピークホールド回路出力信号が、より高い電圧の入力信号に追随できずに、入力信号より振幅の小さい出力信号となってしまう。このため、超音波信号から生成された入力信号によるピークホールド回路の出力信号から、超音波信号から生成された入力信号を引く減算回路を用いて差分信号を生成することによって、入力信号電圧の振幅より大きい振幅を持つ差分信号電圧を得ることが出来る。コンパレータが所定の閾値を超えた差分信号を検出した時刻を、超音波信号の到達時刻に補正することで、位置座標を得ることが出来る。ピークホールド回路のコンデンサ容量が、小さすぎるとピーク電圧の維持時間が短くなり、反対に容量が大きすぎると入力信号に追随できなくなり、どちらの場合も必要な位置座標精度が得られなくなってしまう。従って、ピークホールド回路のコンデンサ容量は適宜設計されなければならない。
また、超音波信号の入力にフィルタを搭載しているにも関わらず、超音波信号にノイズが混入してしまう場合がある。しかし、超音波信号から生成された入力信号とピークホールド回路の出力信号との差分信号を生成することで、超音波信号から生成された入力信号に比べてGNDを中心に+側または−側のどちらかに大きな電圧を得ることができるため、コンパレータの閾値をGND近傍のノイズの電圧より離れた位置に設定ができる。特に、ピークホールド回路のコンデンサ容量を大きくした場合、超音波信号より高い高周波のノイズには、ピークホールド回路の出力信号は追従しないため、ローパスフィルタと同等の機能を果たし、ノイズの混入を抑えることができる。
以下、添付図面に従って、本発明に係る手書き筆跡入力システムの好ましい実施の形態について詳説する。図1は、本実施の形態になる手書き筆跡入力システムの一例を示す斜視図である。同図において、受信機2は、二つの超音波受信部と一つの赤外線受信部と赤外線受信回路と超音波受信回路を有する赤外線超音波測定部、電子ペンの位置座標データを計算する座標演算部、位置座標データを筆跡データに変換する変換処理部の構成要素から成る。また、受信機2は通信インターフェース5を介してコンピュータ6と接続されており、受信機2の変換処理部から電子ペン1の筆跡データをコンピュータ6に送信することで、コンピュータ6は搭載したディスプレイに筆跡を表示したり、文字認識処理したり、記憶装置に保存したりすることが出来る。
図2の電子ペン1のブロック図を用いて、電子ペン1の構造について説明する。電子ペン1の基本的な構成は、超音波発生素子10により超音波信号を発信させることのできる超音波発生回路11、赤外線発生素子8により赤外線信号を発信させることのできる赤外線発生回路9、超音波信号、赤外線信号を繰り返し発信する間隔を制御する信号発信部13、及びペン先の筆記部3、この筆記部3が被記録媒体4に接触しながら文字や図を描いたときの筆記状態と非筆記状態に対応してオン・オフするペンスイッチ14、及び携帯性、筆記のしやすさを考慮して、無線方式で使用できるようにするために電子ペン全体に電源を供給する電池15から成る。本実施の形態では、筆記部3は被記録媒体上4に直接軌跡を残すことが可能な機能を設けたボールペンやシャープペンシルなどであるが、例えば筆記部3はスタイラスを内蔵し、ディスプレイの表面などを含む任意の面を被筆記媒体としてもよい。
赤外線発生回路9の内部には、トランジスタもしくはFETと赤外線発生素子8を配置し、トランジスタもしくはFETを制御することにより赤外線発生素子8の発光をオンまたはオフすることができる。このとき電子ペンの円筒軸に対して全方向に赤外線信号を発信するように赤外線発生素子8の指向角度を考慮して、複数個配置することが好ましい。
また、図3に電子ペン内部の超音波発生回路11の回路図を示す。超音波発生回路11は、コイル16、昇圧用トランジスタ17、ダイオード18、抵抗19、20及び超音波発生素子10であるピエゾ素子12でLC共振回路を構成している。少なくとも、電子ペン1の筆記部3が被記録媒体4に接触して筆記状態でいる期間、ペンスイッチ14がオンになり、超音波信号を発信するために2つの工程が行われる。第1の工程は、超音波発生部11の内部の昇圧用トランジスタ17をオンにし、コイル16を昇圧させる工程である。このとき、ピエゾ素子12を振幅させるのに十分な電力をチャージする必要がある。
第2の工程は、第1の工程の昇圧用トランジスタ17をオフにし、コイル16に逆起電力を発生させ、この逆起電力によって、コイル16とピエゾ素子12に自己発振を起こし、ピエゾ素子12を振幅させて超音波を発信させる工程である。この2つの工程を行うことで、超音波信号が発信される。
また、一定の時間後、例えば自己発振を2周期した後、再び第1の工程を繰り返すことで、コイル16とピエゾ素子12に自己発振を止める事ができ、超音波の振幅を抑えることができる。このように再び第1の工程を繰り返すことで、計測に不要な超音波信号の残渣部分を抑えることができ、反射波などの影響を最小限にすることができる。
上記のような発信方法をすることにより、ピエゾ素子12には図4に示すような電圧がかかる。第1の工程で昇圧用トランジスタ17に電力がチャージされ、第2の工程(aの位置)でその電力がピエゾ素子12に流れるため、このとき最大電圧がかかる。その後、電圧が徐々に減り2周期した後(bの位置)、第1の工程が繰り返されることで、ピエゾ素子12にかかる電圧はなくなる。
このような電圧がかけられたピエゾ素子12からは図5のような超音波が発信される。始めピエゾ素子12は静摩擦力の影響により、十分に振動できていないが、次第に振幅が大きくなる。その後は最大振幅まで達するが、電圧が下がるので残渣として徐々に減衰していく波形になる。また、超音波発生後再び第1の工程を繰り返すとピエゾ素子の振幅の減少が早くなり、残渣も更に小さくなる。
少なくとも電子ペン1の筆記部3が被記録媒体4に接触して筆記状態でいる期間、ペンスイッチ14がオンになり、信号発信部13は赤外線信号と超音波信号を一定の繰り返し間隔で発信させる事で、筆記状態中の電子ペン1の位置座標を発信することができる。赤外線信号と超音波信号の一定の繰り返し間隔が短いほど正確な筆跡を表現することができ、例えば12m秒の間隔で繰り返し発信するとよい。
次に、本発明の第1要旨について、図6の受信機の内部のブロック図を用いて、受信機2の構造について説明する。受信機2は、赤外線受信部30と、超音波受信部31、32と、アンプ33、フィルタ回路36、コンパレータ39からなる赤外線受信回路52と、アンプ34、フィルタ回路37、ピークホールド回路26、減算回路55、コンパレータ40からなる超音波受信回路53と、アンプ35、フィルタ回路38、ピークホールド回路27、減算回路56、コンパレータ41からなる超音波受信回路54とを有する赤外線超音波測定部42と、CPU43、タイマ44、フラッシュメモリ45、RAM46、温度センサ61から成る座標演算部47と、CPU48、RAM49からなる変換処理部50、コンピュータ6と接続するための通信インターフェース5と、受信機2の全体に電源を供給することができる電池51から構成されている。超音波受信回路53、54は、超音波受信部31、32が同時に超音波信号を受信しても処理ができるように、超音波受信部の数だけ設置した方が良い。本実施の形態では、座標演算部47と変換処理部50は、機能で分けて説明しているが、座標演算部47と変換処理部50のCPUやRAMは共通であっても良い。
次に、座標演算部のフラッシュメモリ45に保存している補正値について説明する。本発明の手書き筆跡入力システムにおいては、超音波信号の到達時刻と、超音波信号から生成された入力信号とピークホールド回路の出力信号との差分信号がコンパレータの所定の閾値を最初に超えたと検出した時刻とから、この2つ時刻の時間差の値を求めておき、この時間差の値を座標演算部47のフラッシュメモリ45に補正値として保存しておく。簡易的な補正値としては、超音波信号の5/8周期の時間値である。より正確な座標が必要な場合には、距離による超音波受信波形の減衰の影響による誤差を考慮し、計測する範囲内の距離に応じて2つの時刻の時間差の値をフラッシュメモリ45に複数の補正値として保存することもできる。また、電子ペン1からの赤外線信号と超音波信号との送信間隔の時間差の値もフラッシュメモリ45に保存しておく。同様に、計測する範囲内における適正なコンパレータ40、41に使用する閾値も保存しておく。
赤外線受信部30は、赤外線受信素子が配置されており、電子ペン1の赤外線発生回路9の赤外線発生素子8から放射された赤外線信号を受信するものである。そのため、赤外線受信素子の波長は、赤外線発生素子8の波長と同等のものが望ましい。
超音波受信部31、32は、電子ペン1の超音波発生回路11の内部のピエゾ素子12と同様のもので構成されており、超音波発生回路11から発信された超音波信号を受信するものである。電子ペン1が発信する超音波信号を遮られることなく受信できるように、受信機2に開口部を設けて配設する。
受信機2の赤外線信号の受信について説明する。赤外線受信部30で受信した赤外線信号はアンプ33で増幅されて、フィルタ回路36にて、外来ノイズの部分を遮断し、その後、コンパレータ39で所定の閾値以上の信号を検出したときを検出し、座標演算部47のCPU43は、コンパレータ39が信号を検出したとき、タイマ44よりその時点の時刻を読み込み、この時刻を赤外線信号の到達の時刻としてRAM46に保存する。コンパレータ39の閾値の設定はCPU43によって、図示していないがD/A回路等を介して設定することが可能である。
次に電子ペン1から発信された超音波信号を二つの超音波受信部31、32で受信する。ここで超音波受信回路53、54の回路構成は同じなので、超音波受信部31と超音波受信回路53を用いて説明する。超音波受信部31にて超音波信号を受信し、アンプ34で信号を増幅させ、フィルタ回路37に送る。外来ノイズを受信した場合でも、外来ノイズの部分を遮断できるように、フィルタ回路37は、電子ペン1が発信する超音波信号と同じ周波数帯域の信号を通過させるフィルタであることが好ましい。フィルタ回路37からの信号は、超音波信号から生成されたピークホールド回路26の入力信号となり、さらに減算回路55にてピークホールド回路26の入力信号と出力信号の差分信号を生成し、コンパレータ40にて差分信号と閾値とを比較する。コンパレータ40からはコンパレータ信号を出力する。このときの計測波形の概念図を図7〜図10に示す。
ピークホールド回路26では、CPU43によってオンとオフの制御が行え、オンの期間、超音波信号のピークを維持することができる。このピークホールド回路26のオンの期間は、CPU43が電子ペン1からの赤外線信号を受信時に、CPU43からオンの制御を出力し、電子ペン1と受信機2との最大計測距離400mmと想定した場合には、温度による影響も考慮すると少なくとも約2ms間計測後に、CPU43からオフの制御を出力することが好ましい。ただし、電子ペン1からの赤外線信号と超音波信号との送信間隔に時間差がある場合には、その時間差を加えて、オンの期間を変更することが必要である。
減算回路55では、ピークホールド回路26の出力信号の電圧から入力信号の電圧を減算している。
コンパレータ40が、所定の閾値以上の差分信号の電圧を検出したとき、CPU43は、タイマ44よりその時点の時刻を読み込み超音波信号の到達時刻としてRAM46に保存する。尚、コンパレータ40の閾値の設定はCPU43によって、図示していないがD/A回路等を介して設定することが可能である
座標演算部47のCPU43は、RAM46に保存している受信機の赤外線受信部30における赤外線信号の到達時刻と、二つの超音波受信部31、32における超音波信号の到達時刻との到達時間差及び補正値及び温度センサ61の温度を用いて電子ペンから超音波受信部31、32までの距離を計算する。電子ペンの位置座標は、電子ペンと二つの超音波受信部31、32の位置を頂点とする三角形を想定して、三辺測量法の理論を用いて計算する。CPU48は、計算された電子ペンの位置座標データを変換処理部50のRAM49に保存する。
変換処理部50のCPU48は、RAM49に保存してある電子ペンの位置座標データを座標の取得間隔に基づいて一連の集合体のストロークデータとして認識する。このストロークデータを構成する連続した位置座標データを繋げて滑らかな線を描くように修正し、筆跡データとしてコンピュータ6に送信する。本実施の形態では、コンピュータ6に接続した状態で筆記を行ったが、受信機2から通信インターフェース5とコンピュータ6を切り離して、受信機2は電池51の電力を使って、屋外などのコンピュータのないところでも使用できる。この場合、変換処理部50のRAM49には、位置座標データを残しても良いし、筆跡データに変換したものを残しても良い。受信機2を再度コンピュータ6に接続した際に、変換処理部50のCPU48は、RAM49にあるデータをコンピュータ6に送信する。
ここで、図7〜図10を説明する。電子ペン1の内部のピエゾ素子の機械インピーダンスやLC共振回路のコイルの抵抗などの回路構成の影響により超音波受信波形は異なるが、図7では、2周期目に最大値となるような超音波受信波形の受信時にアンプとフィルタ回路により超音波信号から生成されたピークホールド回路の入力信号の波形と、ピークホールド回路の出力信号の波形と、減算回路におけるピークホールド回路の出力信号の電圧から入力信号の電圧を減算した差分信号の波形と、差分信号を入力し所定の閾値と比較してコンパレータから生成されるコンパレータ出力信号の波形を表している。すなわち、最初にコンパレータの所定の閾値を超えたと検出した時刻から補正値を引いた時刻を、超音波信号の到達時刻とするまでの過程を表すタイミングチャートである。最初に入力するピークホールド回路の入力信号の波形の電圧の振幅に対して、最初の差分信号の波形の電圧の振幅が大きいため、差分信号の方がコンパレータの所定の閾値と比較しやすい。
同様に図8では、電子ペン1と受信機2との距離が離れ、計測範囲内の限界の場合を表している。超音波受信波形全体の振幅が小さくなり、2周期目に最大値となるような超音波受信波形を受信時にアンプとフィルタ回路により超音波信号から生成されたピークホールド回路の入力信号の波形と、ピークホールド回路の出力信号の波形と、減算回路におけるピークホールド回路の出力信号の電圧から入力信号の電圧を減算した差分信号の波形と、差分信号を入力し所定の閾値と比較してコンパレータから生成されるコンパレータ出力信号の波形を表している。すなわち、最初にコンパレータの所定の閾値を超えたと検出した時刻から補正値を引いた時刻を、超音波信号の到達時刻とするまでの過程を表すタイミングチャートである。最初に入力するピークホールド回路の入力信号の波形の電圧の振幅に対して、最初の差分信号の波形の電圧の振幅が大きいため、差分信号の方がコンパレータの所定の閾値と比較しやすい。
同様に図9では、超音波受信波形以前にノイズが混入した場合の超音波受信波形の受信時に、2周期目に最大値となるような超音波受信波形を受信し、アンプとフィルタ回路により超音波信号から生成されたピークホールド回路の入力信号の波形と、ピークホールド回路の出力信号の波形と、減算回路におけるピークホールド回路の出力信号の電圧から入力信号の電圧を減算した差分信号の波形と、差分信号を入力し所定の閾値と比較してコンパレータから生成されるコンパレータ出力信号の波形を表している。すなわち、最初にコンパレータの所定の閾値を超えたと検出した時刻から補正値を引いた時刻を、超音波信号の到達時刻とするまでの過程を表すタイミングチャートである。ノイズの影響は、コンパレータの閾値を高く設定することができるため、排除することが容易である。
同様に図10では、2周期目に最大値となるような超音波受信波形の受信時にアンプとフィルタ回路により超音波信号から生成されたピークホールド回路の入力信号の波形と、ピークホールド回路の出力信号の波形であるが、出力信号を3〜5ms期間維持しているときの波形と、減算回路におけるピークホールド回路の出力信号の電圧から入力信号の電圧を減算した差分信号の波形と、差分信号を入力し所定の閾値と比較してコンパレータから生成されるコンパレータ出力信号の波形を表している。すなわち、最初にコンパレータの所定の閾値を超えたと検出した時刻から補正値を引いた時刻を、超音波信号の到達時刻とするまでの過程を表すタイミングチャートである。差分信号の電圧のプラス側の振幅が図7の差分信号に比べて低下が認められるが、波形の計測への影響はない。
次に、本発明の第2要旨について、図11の受信機の内部のブロック図を用いて、受信機2の構造について説明する。受信機2は、第1要旨からコンパレータ40、41を外し、コンパレータ57、58、59、60を新たに追加した構造である。受信機2は、赤外線受信部30と、超音波受信部31、32と、アンプ33、フィルタ回路36、コンパレータ39からなる赤外線受信回路52と、アンプ34、フィルタ回路37、ピークホールド回路26、減算回路55、コンパレータ57、59からなる超音波受信回路53と、アンプ35、フィルタ回路38、ピークホールド回路27、減算回路56、コンパレータ58、60からなる超音波受信回路54とを有する赤外線超音波測定部42と、CPU43、タイマ44、フラッシュメモリ45、RAM46、温度センサ61から成る座標演算部47と、CPU48、RAM49からなる変換処理部50、コンピュータ6と接続するための通信インターフェース5と、受信機2の全体に電源を供給することができる電池51から構成されている。超音波受信回路53、54は、超音波受信部31、32が同時に超音波信号を受信しても処理ができるように、超音波受信部の数だけ設置した方が良い。本実施の形態では、座標演算部47と変換処理部50は、機能で分けて説明しているが、座標演算部47と変換処理部50のCPUやRAMは共通であっても良い。
次に、座標演算部のフラッシュメモリ45に保存している補正値について説明する。本発明の手書き筆跡入力システムにおいては、超音波信号の到達時刻と、超音波信号から生成された入力信号とピークホールド回路の出力信号との差分信号がコンパレータの所定の閾値を最初に超えたと検出した時刻とから、この2つ時刻の時間差の値を求めておき、この時間差の値を座標演算部47のフラッシュメモリ45に補正値として保存しておく。簡易的な補正値としては、超音波信号の1/2周期の時間値である。より正確な座標が必要な場合には、距離による超音波受信波形の減衰の影響による誤差を考慮し、計測する範囲内の距離に応じて2つの時刻の時間差の値をフラッシュメモリ45に複数の補正値として保存することもできる。また、電子ペン1からの赤外線信号と超音波信号との送信間隔の時間差の値もフラッシュメモリ45に保存しておく。同様に、計測する範囲内における適正なコンパレータ59、60に使用する閾値も保存しておく。
赤外線受信部30は、赤外線受信素子が配置されており、電子ペン1の赤外線発生回路9の赤外線発生素子8から放射された赤外線信号を受信するものである。そのため、赤外線受信素子の波長は、赤外線発生素子8の波長と同等のものが望ましい。
超音波受信部31、32は、電子ペン1の超音波発生回路11の内部のピエゾ素子12と同様のもので構成されており、超音波発生回路11から発信された超音波信号を受信するものである。電子ペン1が発信する超音波信号を遮られることなく受信できるように、受信機2に開口部を設けて配設する。
受信機2の赤外線信号の受信について説明する。赤外線受信部30で受信した赤外線信号はアンプ33で増幅されて、フィルタ回路36にて、外来ノイズの部分を遮断し、その後、コンパレータ39で所定の閾値以上の信号を検出したときを検出し、座標演算部47のCPU43は、コンパレータ39が信号を検出したとき、タイマ44よりその時点の時刻を読み込み、この時刻を赤外線信号の到達の時刻としてRAM46に保存する。コンパレータ39の閾値の設定はCPU43によって、図示していないがD/A回路等を介して設定することが可能である。
次に電子ペン1から発信された超音波信号を二つの超音波受信部31、32で受信する。ここで超音波受信回路53、54の回路構成は同じなので、超音波受信部31と超音波受信回路53を用いて説明する。超音波受信部31にて超音波信号を受信し、アンプ34で信号を増幅させ、フィルタ回路37に送る。外来ノイズを受信した場合でも、外来ノイズの部分を遮断できるように、フィルタ回路37は、電子ペン1が発信する超音波信号と同じ周波数帯域の信号を通過させるフィルタであることが好ましい。
フィルタ回路37からの信号は、超音波信号から生成されたピークホールド回路26の入力信号となり、さらに減算回路55にてピークホールド回路26の入力信号と出力信号の差分信号を生成し、コンパレータ57にて差分信号と出力信号とを、コンパレータ59にて出力信号と閾値とを比較する。コンパレータ57かコンパレータ出力信号を出力し、コンパレータ59からは第2のコンパレータ出力信号を出力する。このときの計測波形の概念図を図12〜図15に示す。
ピークホールド回路26では、CPU43によってオンとオフの制御が行え、オンの期間、超音波信号のピークを維持することができる。このピークホールド回路26のオンの期間は、CPU43が電子ペン1からの赤外線信号を受信時に、CPU43からオンの制御を出力し、電子ペン1と受信機2との最大計測距離400mmと想定した場合には、温度による影響も考慮すると少なくとも約2ms間計測後に、CPU43からオフの制御を出力することが好ましい。ただし、電子ペン1からの赤外線信号と超音波信号との送信間隔の時間差がある場合には、その時間差を加えて、オンの期間を変更することが必要である。
減算回路55では、ピークホールド回路26の出力信号の電圧から入力信号の電圧を減算している。
コンパレータ59において、ピークホールド回路26の出力信号の電圧が所定の閾値以上であり、かつ、コンパレータ57において、差分信号の電圧がピークホールド回路26の出力信号の電圧を超えたと検出したとき、CPU43は、タイマ44よりその時点の時刻を読み込み超音波信号の到達時刻としてRAM46に保存する。尚、コンパレータ59の閾値の設定はCPU43によって、図示していないがD/A回路等を介して設定することが可能である。
座標演算部47のCPU43は、RAM46に保存している受信機の赤外線受信部30における赤外線信号の到達時刻と、二つの超音波受信部31、32における超音波信号の到達時刻との到達時間差及び補正値及び温度センサ61の温度を用いて電子ペンから超音波受信部31、32までの距離を計算する。電子ペンの位置座標は、電子ペンと二つの超音波受信部31、32の位置を頂点とする三角形を想定して、三辺測量法の理論を用いて計算する。CPU48は、計算された電子ペンの位置座標データを変換処理部50のRAM49に保存する。
変換処理部50のCPU48は、RAM49に保存してある電子ペンの位置座標データを座標の取得間隔に基づいて一連の集合体のストロークデータとして認識する。このストロークデータを構成する連続した位置座標データを繋げて滑らかな線を描くように修正し、筆跡データとしてコンピュータ6に送信する。本実施の形態では、コンピュータ6に接続した状態で筆記を行ったが、受信機2から通信インターフェース5とコンピュータ6を切り離して、受信機2は電池51の電力を使って、屋外などのコンピュータのないところでも使用できる。この場合、変換処理部50のRAM49には、位置座標データを残しても良いし、筆跡データに変換したものを残しても良い。受信機2を再度コンピュータ6に接続した際に、変換処理部50のCPU48は、RAM49にあるデータをコンピュータ6に送信する。
ここで、図12〜図15を説明する。電子ペン1の内部のピエゾ素子の機械インピーダンスやLC共振回路のコイルの抵抗などの回路構成の影響により超音波受信波形は異なるが、図12では、2周期目に最大値となるような超音波受信波形の受信時にアンプとフィルタ回路により超音波信号から生成されたピークホールド回路の入力信号の波形と、ピークホールド回路の出力信号の波形と、減算回路におけるピークホールド回路の出力信号の電圧から入力信号の電圧を減算した差分信号の波形と、差分信号の電圧とピークホールド回路の出力信号の電圧とを入力して比較するコンパレータから生成されるコンパレータ出力信号の波形と、ピークホールド回路の出力信号の電圧と所定の閾値と比較して第2のコンパレータから生成される第2のコンパレータ出力信号の波形を表している。すなわち、コンパレータにおいて差分信号の電圧がピークホールド回路の出力信号の電圧を超え、第2のコンパレータにおいてピークホールド回路の出力信号の電圧が所定の閾値を超えたと検出した検出した時刻から補正値を引いた時刻を、超音波信号の到達時刻とするまでの過程を表すタイミングチャートである。最初に入力するピークホールド回路の入力信号の波形の電圧の振幅に対して、最初の差分信号の波形の電圧の振幅が大きく、GND近傍でないため、差分信号の方がピークホールド回路の出力信号と比較しやすい。
同様に図13では、電子ペン1と受信機2との距離が離れ、計測範囲内の限界の場合を表している。超音波受信波形全体の振幅が小さくなり、2周期目に最大値となるような超音波受信波形を受信時にアンプとフィルタ回路により超音波信号から生成されたピークホールド回路の入力信号の波形と、ピークホールド回路の出力信号の波形と、減算回路におけるピークホールド回路の出力信号の電圧から入力信号の電圧を減算した差分信号の波形と、差分信号の電圧とピークホールド回路の出力信号の電圧とを入力して比較するコンパレータから生成されるコンパレータ出力信号の波形と、ピークホールド回路の出力信号の電圧と所定の閾値と比較して第2のコンパレータから生成される第2のコンパレータ出力信号の波形を表している。すなわち、コンパレータにおいて差分信号の電圧がピークホールド回路の出力信号の電圧を超え、第2のコンパレータにおいてピークホールド回路の出力信号の電圧が所定の閾値を超えたと検出した時刻から補正値を引いた時刻を、超音波信号の到達時刻とするまでの過程を表すタイミングチャートである。最初に入力するピークホールド回路の入力信号の波形の電圧の振幅に対して、最初の差分信号の波形の電圧の振幅が大きく、GND近傍でないため、差分信号の方がピークホールド回路の出力信号と比較しやすい。
同様に図14では、超音波受信波形以前にノイズが混入した場合の超音波受信波形の受信時に、2周期目に最大値となるような超音波受信波形を受信し、アンプとフィルタ回路により超音波信号から生成されたピークホールド回路の入力信号の波形と、ピークホールド回路の出力信号の波形と、減算回路におけるピークホールド回路の出力信号の電圧から入力信号の電圧を減算した差分信号の波形と、差分信号を入力し所定の閾値と比較してコンパレータから生成されるコンパレータ出力信号の波形を表している。すなわち、コンパレータにおいて差分信号の電圧がピークホールド回路の出力信号の電圧を超え、第2のコンパレータにおいてピークホールド回路の出力信号の電圧が所定の閾値を超えたと検出した時刻から補正値を引いた時刻を、超音波信号の到達時刻とするまでの過程を表すタイミングチャートである。ノイズによる影響によりコンパレータから誤信号が発生するが、第2コンパレータによりノイズの影響を排除できる。
同様に図15では、2周期目に最大値となるような超音波受信波形の受信時にアンプとフィルタ回路により超音波信号から生成されたピークホールド回路の入力信号の波形と、ピークホールド回路の出力信号の波形であるが、出力信号を3〜5ms期間維持しているときの波形と、減算回路におけるピークホールド回路の出力信号の電圧から入力信号の電圧を減算した差分信号の波形と、差分信号を入力し所定の閾値と比較してコンパレータから生成されるコンパレータ出力信号の波形を表している。すなわち、コンパレータにおいて差分信号の電圧がピークホールド回路の出力信号の電圧を超え、第2のコンパレータにおいてピークホールド回路の出力信号の電圧が所定の閾値を超えたと検出した時刻から補正値を引いた時刻を、超音波信号の到達時刻とするまでの過程を表すタイミングチャートである。差分信号の電圧のプラス側の振幅が図12の差分信号に比べて低下が認められるが、超音波受信波形の計測への影響はない。
以下、実施例及び比較例により、本発明を説明する。本発明は、以下の実施例に限定されるものでなく、本発明の技術範囲において、種々の変形例を含むものである。
(実施例1)
図1のように配置された手書き筆跡入力システムを使用した。ただし、電子ペン1の超音波発生部は80kHzの共振周波数となるようなLC共振回路設け、赤外線信号と超音波信号の繰り返し発信間隔を10msとする。受信機2は図6のブロック図に示す構成を成し、コンパレータ40、41の閾値を1Vとし、電子ペン1から赤外線信号と超音波信号との送信間隔の時間差100μsとし、ピークホールド信号の維持時間3ms、アンプ倍率2400倍、フィルタはバンドパスフィルタを使用し適用周波数は80±5kHzとした。補正値を80kHzの5/8波長分、約7.81μsとした。このときの、計測した温度は20℃であった。また、オシロスコープ等の計測機器を用いて計測したフィルタ後のノイズの振幅は、電子ペン1と受信機2の近傍で最大±0.250V、遠距離で最大±0.125Vであった。
そして、電子ペン1は二つの超音波受信部から均等に約100mmと300mmの位置に固定して設置し、約2秒間、電子ペンを静止した筆記状態にして、受信機2で位置座標の計測をおこなった。この動作を10回繰り返したときの座標演算部で生成された位置座標データを評価した結果、100mm、300mm、の位置ともに10回とも誤差±1mm以内に電子ペンの位置座標を検出することができた。
(実施例2)
図1のように配置された手書き筆跡入力システムを使用した。ただし、電子ペン1の超音波発生部は80kHzの共振周波数となるようなLC共振回路設け、赤外線信号と超音波信号の繰り返し発信間隔を10msとする。受信機2は図11のブロック図に示す構成を成し、コンパレータ59、60の閾値を0.50Vとし、電子ペン1から赤外線信号と超音波信号との送信間隔の時間差100μsとし、ピークホールド信号の維持時間3ms、アンプ倍率2400倍、フィルタはバンドパスフィルタを使用し適用周波数は80±5kHzとした。補正値を80kHzの1/2波長分、6.25μsとした。このときの、計測した温度は20℃であった。また、オシロスコープ等の計測機器を用いて計測したフィルタ後のノイズの振幅は、電子ペン1と受信機2の近傍で最大±0.250V、遠距離で最大±0.125Vであった。
そして、上記の実施例2のシステムを用いて、実施例1と同様の評価を行った。その結果、100mm、300mm、の位置ともに10回とも誤差±1mm以内に電子ペンの位置座標を検出することができた。
(比較例1)
図1のように配置された手書き筆跡入力システムを使用した。ただし、電子ペン1の超音波発生部は80kHzの共振周波数となるようなLC共振回路設け、赤外線信号と超音波信号の繰り返し発信間隔を10msとする。ただし、受信機2は、図6のブロック図の超音波受信回路53、54よりピークホールド回路及び減算回路を取り除いた構成であり、このブロック図を図16に示す。
この図16のブロック図の構成において、コンパレータ40、41の閾値を0.5Vとし、電子ペン1から赤外線信号と超音波信号との送信間隔の時間差100μsとし、アンプ倍率2400倍、フィルタはバンドパスフィルタを使用し適用周波数は80±5kHzとした。補正値を80kHzの0波長分、約0μsとした。このときの、計測した温度は20℃であった。また、オシロスコープ等の計測機器を用いて計測したフィルタ後のノイズの振幅は、電子ペン1と受信機2の近傍で最大±0.250V、遠距離で最大±0.125Vであった。
上記の比較例1のシステムを用いて、実施例1と同様の評価を行った。その結果、100mmの位置では10回とも誤差±1mm以内に電子ペンの位置座標を検出することができたが、300mmの位置では、10回とも304mm±1mmの距離を示した。これは、300mmの位置ではコンパレータで検出した周期が2周期目だったため、1周期分長めに計算されたのが原因である。
(比較例2)
図1のように配置された手書き筆跡入力システムを使用した。ただし、電子ペン1の超音波発生部は80kHzの共振周波数となるようなLC共振回路設け、赤外線信号と超音波信号の繰り返し発信間隔を10msとする。ただし、受信機2は、図16のブロック図の超音波受信回路53、54のコンパレータ40、41の代わりにゼロクロス回路28、29にした構成であり、このブロック図を図17に示す。赤外線信号の到達時間の検出及び、超音波受信波形を処理しフィルタ回路からの超音波信号の出力までの方法は実施例1と同様である。また、ゼロクロス回路は、フィルタ回路から出力する超音波信号のプラスの電圧を入力するとプラスのデジタル信号を座標演算部47に出力し、超音波信号のマイナスの電圧を入力すると0Vのデジタル信号を座標演算部47に出力する。座標演算部47のCPU43は、ゼロクロス回路からの最初のプラスの電圧の入力時にタイマ44よりを超音波信号の到達時間とする。この超音波信号の到達時間の検出以降の処理は、実施例1と同様に行う。このブロック図を図20に示す。
この図20のブロック図の構成において、電子ペン1から赤外線信号と超音波信号との送信間隔の時間差100μsとし、アンプ倍率2400倍、フィルタはバンドパスフィルタを使用し適用周波数は80±5kHzとした。補正値を80kHzの0波長分、約0μsとした。このときの、計測した温度は20℃であった。また、オシロスコープ等の計測機器を用いて計測したフィルタ後のノイズの振幅は、電子ペン1と受信機2の近傍で最大±0.250V、遠距離で最大±0.125Vであった。
上記の比較例2のシステムを用いて、実施例1と同様の評価を行った。その結果、100mmの位置の各10回の座標の検出位置が100mm以下のいずれかの位置を示し、300mmの位置の各10回の座標の検出位置が300mm以下のいずれかの位置を示した。これは、ノイズを超音波信号であると誤認識することが原因である。
実施例1、実施例2、比較例1、比較例2の評価結果を比較すると、実施例1、実施例2のシステムは、正確に全ての座標を検出できた。
以上のことから、本発明は有効であることが確認された。
手書き筆跡入力システムの斜視図 電子ペンのブロック図 超音波発生回路の内部ブロック図 ピエゾ素子にかかる電圧 電子ペンの超音波の発信波形の一例 実施例1における受信機のブロック図 実施例1における受信機の計測波形概念図 実施例1における受信機の計測波形概念図 実施例1における受信機の計測波形概念図 実施例1における受信機の計測波形概念図 実施例2における受信機のブロック図 実施例2における受信機の計測波形概念図 実施例2における受信機の計測波形概念図 実施例2における受信機の計測波形概念図 実施例2における受信機の計測波形概念図 比較例1における受信機のブロック図 比較例2における受信機のブロック図
符号の説明
1 電子ペン
2 受信機
3 筆記部
4 被記録媒体
5 通信インターフェース
6 コンピュータ
8 赤外線発生素子
9 赤外線発生回路
10 超音波発生素子
11 超音波発生回路
12 ピエゾ素子
13 信号発信部
14 ペンスイッチ
15、51 電池
16 コイル
17 トランジスタ
18 ダイオード
19、20 抵抗
26、27 ピークホールド回路
28、29 ゼロクロス回路
30 赤外線受信部
31、32 超音波受信部
33、34、35 アンプ
36、37、38 フィルタ回路
39、40、41、57、58、59、60 コンパレータ
42 赤外線超音波測定部
43、48 CPU
44 タイマ
45 フラッシュメモリ
46、49 RAM
47 座標演算部
50 変換処理部
52 赤外線受信回路
53、54 超音波受信回路
55、56 減算回路
61 温度センサ

Claims (2)

  1. 少なくとも、赤外線発生素子を含む赤外線発生回路と、超音波発生素子、を含む超音波発生回路と、これらの回路から発信する赤外線信号及び超音波信号を制御する信号発信部と、被記録媒体上に直接軌跡を残すことが可能な機能を有する筆記部と、該筆記部が筆記状態であるか否かを判別するスイッチとから成る電子ペン、並びに少なくとも、一つ以上の赤外線受信部と、二つ以上の超音波受信部を有し、前記赤外線信号と前記超音波信号の前記赤外線受信部又は前記超音波受信部への到達を計測し、前記超音波信号から生成された入力信号のピーク値を一定時間出力し続けるピークホールド回路と、該ピークホールド回路の入力信号と出力信号の差分信号を生成する減算回路とを有する赤外線超音波測定部、並びに該赤外線超音波測定部から得られた前記赤外線信号と前記超音波信号の到達時間差及び音速を用いて前記電子ペンと前記超音波受信部との間の距離を計算し、該距離を用いて前記電子ペンの位置座標データを計算する座標演算部、並びに前記電子ペンの位置座標データを筆跡データに変換する機能を有する変換処理部とから成る受信機による手書き筆跡入力システムであって、前記赤外線超音波測定部は、前記電子ペンからの赤外線信号受信時に前記ピークホールド回路をオンの制御をして超音波信号のピークを維持し、前記電子ペンと前記受信機との最大計測距離と想定した時間計測後、前記ピークホールド回路をオフの制御にする手段を備え、前記差分信号がコンパレータの閾値を超えたことを検出した時刻から、前記超音波信号の到達した時刻に補正する手段を有することを特徴とする手書き筆跡入力システム。
  2. 第2のコンパレータの閾値によって前記ピークホールド回路の出力信号がGND近傍のノイズかを判断することを特徴とする請求項1記載の手書き筆跡入力システム。
JP2008197115A 2008-07-31 2008-07-31 手書き筆跡入力システム Expired - Fee Related JP5120128B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008197115A JP5120128B2 (ja) 2008-07-31 2008-07-31 手書き筆跡入力システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008197115A JP5120128B2 (ja) 2008-07-31 2008-07-31 手書き筆跡入力システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010033473A JP2010033473A (ja) 2010-02-12
JP5120128B2 true JP5120128B2 (ja) 2013-01-16

Family

ID=41737828

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008197115A Expired - Fee Related JP5120128B2 (ja) 2008-07-31 2008-07-31 手書き筆跡入力システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5120128B2 (ja)

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06269449A (ja) * 1993-03-19 1994-09-27 Fujitsu Ltd 超音波診断装置
JP3428712B2 (ja) * 1994-01-14 2003-07-22 キヤノン株式会社 座標入力装置
JPH10206524A (ja) * 1997-01-24 1998-08-07 Hitachi Ltd 目標検出装置
JP4356144B2 (ja) * 1999-07-15 2009-11-04 富士通株式会社 二値化回路及びコード読取装置
JP2001175406A (ja) * 1999-12-22 2001-06-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd 座標入力装置
JP2002132436A (ja) * 2000-10-23 2002-05-10 Fujitsu Ltd 座標入力装置
JP2003043017A (ja) * 2001-07-26 2003-02-13 Sanshin Denshi:Kk 超音波気泡検出装置
JP2003101777A (ja) * 2001-09-25 2003-04-04 Ricoh Co Ltd 画像読み取り装置及び画像形成装置
JP4382611B2 (ja) * 2004-08-26 2009-12-16 Necディスプレイソリューションズ株式会社 超音波距離測定装置
JP4199741B2 (ja) * 2005-02-25 2008-12-17 Necディスプレイソリューションズ株式会社 波動受信装置および波動受信判定方法
JP4853035B2 (ja) * 2006-01-31 2012-01-11 ぺんてる株式会社 手書き筆跡入力システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010033473A (ja) 2010-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100996758B1 (ko) 전자 스타일러스의 팁의 위치를 결정하는 방법
US6944557B2 (en) Ultrasonic length measuring apparatus and method for coordinate input
US5308936A (en) Ultrasonic pen-type data input device
US10303271B2 (en) Transmitter and transmitting method thereof
US7336262B2 (en) Coordinate-capturing apparatus
EP2845083A1 (en) Stylus and stylus circuitry for capacitive touch screens
CN103927025A (zh) 一种笔迹数字化实现装置及其方法
US11073921B2 (en) Electronic device for generating analogue strokes and for digitally storing the analogue strokes, and an input system and method for digitizing analogue recordings
WO2015137053A1 (ja) 位置検出装置
WO2016111077A1 (ja) 位置検出装置
US10379670B1 (en) Increasing low-force accuracy at a device
JP5924831B1 (ja) 位置検出装置
JP5141380B2 (ja) 手書き筆跡入力システム
JP5120128B2 (ja) 手書き筆跡入力システム
JP2009134505A (ja) 手書筆跡入力システム
JP2009085635A (ja) 手書き筆跡入力システム
KR102212110B1 (ko) 전자펜에서 필기 데이터를 보정하는 방법 및 그 장치
JP2009181409A (ja) 手書き筆跡入力システム
JP2004102896A (ja) 超音波型座標入力装置
JP5272401B2 (ja) 手書き筆跡入力システム
JP4946696B2 (ja) 手書き筆跡入力システム
CN108733245B (zh) 一种超声波传播自动消除温差漂移的方法
JP2009110229A (ja) 手書き筆跡入力システム
JP2004302761A (ja) 超音波型座標入力装置
KR102185942B1 (ko) 이미지 센서를 이용하여 전자펜의 기울기를 획득하는 방법, 그 장치 및 전자펜

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110408

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120510

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120605

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120803

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120925

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121008

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151102

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5120128

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees