JP5118862B2 - レーザ接合方法 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ光を被溶接材に照射して溶接を行うレーザ接合の技術に関する。
従来、レーザ接合の品質改良について開示する文献が多く存在し、例えば、特許文献1においては、積層配置される二つの被溶接材において、上層の被溶接材に貫通穴を設け、レーザ光を貫通穴を通して、貫通穴と下層の被溶接材の境界部(溶接部位)に照射することで、二つの被溶接材を溶接することとしている。
この特許文献1に開示される技術では、前記貫通穴を設けることで、抵抗溶接による溶接スプラッシュの発生を抑えることを可能とするものであるが、二つの被溶接材の溶接部位に対して、同時にレーザ光を直接的に照射できることから、上下の被溶接材に対し、単位時間当たり略同一の熱量が与えられることになる。これにより、上層の被溶接材に貫通穴を設けないで、二つの被溶接材を溶接する場合と比較して、熱効率のよいレーザ接合が可能となることがいえる。
しかし、仮に貫通穴を設けた場合であっても、下層の被溶接材の熱容量が、上層の被溶接材の熱容量と比較して大きい場合には、下層の被溶接材が十分に温度上昇せず、十分な接合が確保できないケースが生じ得る。
例えば、ヒートシンクのような大きい部品に、小さい丸端子を接合するような場合を考える。この場合、部品の大きさ(体積)が非常に大きく異なることになる。また、ヒートシンクは放熱部材として機能させるため、アルミニウム、銅などのように、熱を加えてもその熱をすぐに周囲に伝導させる、熱伝導性に優れた材料が用いられることが一般的である。このため、ヒートシンクの溶接部位は温度が上昇しにくく、融点まで温度を上昇させるために必要となる熱量は、もう一方の被溶接材となる丸端子と比較すると、非常に大きくなる。
このような例の場合においては、例えば、特許文献1に開示される技術のように、単純に二つの被溶接材の溶接部位へのレーザ光の照射を同時に行うのでは、下層の被溶接材の温度上昇が得られずに、レーザ接合不良が生じることや、また、確実にレーザ接合を行おうとした場合には、レーザ光の照射時間を長く確保する必要が生じることが考えられる。
特開平7−65717号公報
そこで、本発明は、熱容量の異なる複数の被溶接材のレーザ接合について、その接合の品質や、溶接効率を向上させるための新規な技術を提案するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1に記載のごとく、
第一の被溶接材に対して、前記第一の被溶接材よりも熱容量の小さい第二の被溶接材をレーザ接合するためのレーザ接合方法であって、
前記第二の被溶接材と前記第一の被溶接材とを積層配置した状態で、レーザ光を前記第二の被溶接材に形成される開口部を通過させて、前記第一の被溶接材に前記レーザ光を照射する第一工程
前記第一工程にて前記第一の被溶接材の温度がレーザ接合に適した規定の温度まで上昇した後に、前記第一の被溶接材、及び、第二の被溶接材における前記開口部の箇所にレーザ光を照射する第二工程と、
を含むものとするものである。
また、請求項2に記載のごとく、
前記第二の被溶接材の開口部は、連続する線形状とするものである。
また、請求項3に記載のごとく、
前記第二の被溶接材の開口部は、連続する線形状であり、
前記連続する線形状の開口部の各箇所について、順次、
前記第一工程において、第一のレーザ光照射器にて、前記第一の被溶接材の予備加熱を行い、
前記第二工程において、第二のレーザ光照射器にて、前記第一工程にて予備加熱された部位に対して接合加熱を行うこととするものである。
また、請求項4に記載のごとく、
前記第一の被溶接材に、前記第二の被溶接材の開口部に対して挿入される突起部を設けることとするものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
即ち、請求項1に記載の発明においては、熱容量の大きい第一の被溶接材について、十分な温度上昇を得ることができる。
また、熱容量の大きい第一の被溶接材を効率よく温度上昇させることが可能となることから、レーザ光の照射時間の短縮化を図ることができ、また、熱効率の高いレーザ接合を実現することができる。
また、請求項2に記載の発明においては、広範囲なレーザ接合が実現可能となる。
また、請求項3に記載の発明においては、予備加熱用のレーザ光と、接合加熱用のレーザ光を順次照射して連続的にレーザ接合することにより、広範囲な溶接を短時間で実施することが可能となる。
また、請求項4に記載の発明においては、レーザ接合箇所における前記接合強度や導電性といった接合品質について、所望の接合品質を前記突起部の設計により実現することが可能となる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
本発明の実施例は、例えば、図1に示すごとくであり、
第一の被溶接材(大熱容量部材1)に対して、前記第一の被溶接材よりも熱容量の小さい第二の被溶接材(小熱容量部材2)をレーザ接合するためのレーザ接合方法であって、
前記第二の被溶接材と前記第一の被溶接材とを積層配置した状態で、レーザ光3を前記第二の被溶接材に形成される開口部2aを通過させて、前記第一の被溶接材に前記レーザ光を照射する第一工程と、
前記第一工程にて前記第一の被溶接材の温度がレーザ接合に適した規定の温度まで上昇した後に、前記第一の被溶接材、及び、第二の被溶接材における前記開口部2aの箇所にレーザ光を照射する第二工程と、
を含むものとするものである。
以下では、各実施例について説明する。
図1及び図2に示すごとく、本実施例1では、熱容量の大きい大熱容量部材1に対し、前記大熱容量部材1と比較して熱容量の小さい小熱容量部材2を積層配置してレーザ接合する場合についての例であり、前記小熱容量部材2には、上面視において円形の開口部2aが設けられ、該開口部2aにレーザ光を通過させて、該開口部2aの周辺において、両部材1・2をレーザ接合させるものである。尚、本実施例1では、前記開口部2aは、図において上下方向に貫通する貫通穴に構成されているが、後の実施例3、4のように、上面視において、連続する線形状の貫通穴に構成されるものであってもよい。
レーザ接合のプロセスについて、図1を用いて順番に説明すると、まず、大熱容量部材1に対して小熱容量部材2を載置して、部品セットを完了する(ステップS1)。
次に、図示せぬレーザ光照射器から前記小熱容量部材2の開口部2aに対してレーザ光3が照射される(ステップS2:第一工程)。
ここでは、前記レーザ光照射器と前記大熱容量部材1との距離の調整や、レーザ光照射器の内部レンズのピントの調整を行うことにより、前記レーザ光3を前記大熱容量部材1に対して直接的に照射することが可能となる。これにより、ステップS3に示すごとく、大熱容量部材1の温度が徐々に上昇することになる。このように、ステップS2・S3においては、大熱容量部材1が予備加熱されるものである。尚、レーザ光照射器は周知の技術により構成されるものであり、一般的なレーザ光照射器を利用することができる。
また、このステップS2・S3におけるレーザ光の照射は、大熱容量部材1の温度、より具体的には、レーザ接合に関連する前記開口部2aの近傍の部位が、レーザ接合に適した規定の温度まで上昇するまで行われる。尚、ここでいう規定の温度とは、大熱容量部材1の材質、容積といった特性や、小熱容量部材2の材質、容積、さらには、環境温度等の外部要因に応じて適宜設定されるものである。また、規定の温度に上昇したか否かの判定は、非接触/接触センサ等によって直接的に計測することとする他、前記レーザ光照射器によるレーザ光の照射時間やレーザ光強度から推測することとしてもよく特に限定されるものではなく、また、温度測定やその測定に基づいた規定の温度への到達の有無の判断については、周知の制御装置の組み合わせにより実現可能であるので説明を省略する。
次に、前記規定の温度に上昇したと判断されると、前記レーザ光照射器によって、前記大熱容量部材1、及び、前記小熱容量部材2(開口部2a周辺)へのレーザ光の照射が行われる(ステップS4:第二工程)。ここでは、前記レーザ光照射器と前記大熱容量部材1との距離の調整や、レーザ光照射器の内部レンズのピントの調整を行うことにより、前記大熱容量部材1、及び、前記小熱容量部材2に対するレーザ光の照射が可能となる。
つまり、大熱容量部材1及び小熱容量部材2の両方に対してレーザ光を照射させることとするものである。
このステップS4におけるレーザ光の照射は、大熱容量部材1と小熱容量部材2のレーザ接合が完了するまで行われるものである。そして、このレーザ接合の完了の有無の判断は、前記レーザ光照射器によるレーザ光の照射時間から推測する等して行うことができる。この推測による判断を可能とするために、予めテストピースによるレーザ接合試験等が行われる。
そして、以上のようにして、ステップS4を完了することにより、レーザ接合が完了される(ステップS5)。このレーザ接合が完了した状態においては、前記大熱容量部材1と小熱容量部材2の間に形成される接合部位4において、規定の接合強度が確保されるものとする。特に振動を受ける環境下における接合の耐性が要求されるケースでは、高い接合強度が要求されることになる。また、両部材間において、規定の導電性を確保する必要がある場合には、必要な電気量が確保できるような接合品質が要求される。
そして、以上のような所望の接合強度、電気量といった接合品質を得るために、前記開口部2aの開口面積や、開口形状が適宜設計されるものとしている。尚、この接合品質は、両部材の接触面積により一般的に評価できるものとされている。
以上のステップS1〜ステップS5により、レーザ接合を完了することができる。
そして、前記ステップS2・S3においては予備加熱が行われることにより、下層に配置される大熱容量部材1について十分な温度上昇を得ることができ、所望の接合品質を得ることが可能となる。また、熱容量の大きい大熱容量部材1に対してレーザ光を直接照射することによって、大熱容量部材1を効率よく温度上昇させることが可能となることから、レーザ光の照射時間の短縮化を図ることができ、また、熱効率の高いレーザ接合を実現することができる。
また、本実施例では、前記ステップS4(第二工程)にて、小熱容量部材2にもレーザ光3を照射させることとしたが、小熱容量部材2の熱容量がとても小さく、前記ステップS2・S3(第一工程)における大熱容量部材1の加熱の際に与えられた熱量が小熱容量部材2に伝達し、これによって、小熱容量部材2の過熱(ステップS4;第二工程)を省略しても接合が完了することができる場合には、前記ステップS4(第二工程)を省略することとしてもよい。
即ち、本実施例(以下の実施例も含む)は、熱容量の異なる二部材のレーザ接合に好適な例であり、熱容量の大きい前記第一の被溶接材(大熱容量部材1)にレーザ光を照射する第一工程(ステップS2・S3)を含むことが重要となり、これによってレーザ接合を完了できるのであれば、第二工程(ステップS4)を省略することが可能である。
また、逆に、二つの被溶接材について、熱容量の大きさの違いがあるが、その違いがそれほど大きくない場合においては、前記第一工程(ステップS2・S3)におけるレーザ光3の照射範囲を広げ、第二の被溶接材(小熱容量部材2)の開口部2aの近傍の箇所の温度を上昇させることとしてもよい。
本実施例2では、図3に示すごとく、熱容量の大きい大熱容量部材1Bにおいて、熱容量の小さな小熱容量部材2Bに設けた開口部2bに対して挿入される突起部1bを設けた構成とするものである。この突起部1bの形状や、突出高さ等の設計は、開口部2bに対する寸法の関係や、レーザ接合完了後において要求される接合品質に応じて適宜設計されものである。
この実施例2においても、前記実施例1と同様に、図3に示すごとく、ステップSB1〜ステップSB5が実施される。
まず、前記大熱容量部材1Bの突起部1bに対して前記開口部2bを位置合わせし、前記大熱容量部材1Bに前記小熱容量部材2Bを載置させ、前記開口部2b内に、前記突起部1bが挿入された状態とする(ステップSB1)。このステップSB1における両部材1B・2Bの位置合わせにおいては、前記突起部1bを位置決め部材として機能させることができる。
次に、前記開口部2bを介して図示せぬレーザ光照射器からレーザ光3を前記突起部1bに対して直接的に照射する(ステップSB2・SB3;第一工程)。このステップSB2・SB3におけるレーザ光の照射は、大熱容量部材1Bの温度、より具体的には、レーザ接合に関連する部位となる前記突起部1bが、レーザ接合に適した規定の温度まで上昇するまで行われる。
次に、前記規定の温度に上昇したと判断されると、前記レーザ光照射器によって、前記大熱容量部材1B、及び、前記小熱容量部材2Bへのレーザ光の照射が行われる(ステップSB4;第二工程)。ここでは、前記レーザ光照射器と前記大熱容量部材1Bとの距離の調整や、レーザ光照射器の内部レンズのピントの調整を行うことにより、前記大熱容量部材1B(突起部1b)、及び、前記小熱容量部材2B(開口部2b周辺)に対するレーザ光の照射が可能となる。つまり、大熱容量部材1B(突起部1b)及び小熱容量部材2(開口部2b周辺)の両方に対してレーザ光を照射させることとするものである。
そして、以上のようにして、ステップSB4を完了することにより、レーザ接合が完了される(ステップSB5)。このレーザ接合が完了した状態においては、前記大熱容量部材1Bと小熱容量部材2Bの間において、規定の接合強度や、導電性が確保されるものとする。
また、特に本実施例においては、レーザ接合箇所における前記接合強度や導電性といった接合品質について、所望の接合品質を前記突起部1bの設計により実現することが可能となる。また、この突起部1bの形成については、大熱容量部材1Bと一体成形されることになどにより行うことができ、例えば、大熱容量部材1Bがアルミダイキャストにて成形される場合には、突起部1bを容易に形成することが可能となる。
本実施例3は、図4に示すごとく、より広範囲なレーザ接合を行う場合についての実施例である。
即ち、熱容量の大きい大熱容量部材1Cに対し、前記大熱容量部材1Cと比較して熱容量の小さい小熱容量部材2Cを積層配置してレーザ接合する場合についての例であり、前記小熱容量部材2Cには、連続する線形状の開口部2cが設けられ、該開口部2cにレーザ光を通過させて、該開口部2cの周辺において、両部材1C・2Cをレーザ接合させるものである。この実施例では、前記開口部2cは、上下方向に貫通し、上面視において直線状となる、貫通溝に構成されている。
以下図4を用いて工程順に説明すると、まず、大熱容量部材1Cに対して小熱容量部材2Cを載置して、部品セットを完了する(ステップSC1)。
次に、図示せぬ第一のレーザ光照射器から前記小熱容量部材2Cの開口部2cに対して第一のレーザ光3Aが照射される(ステップSC2:第一工程)。
ここでは、前記第一のレーザ光照射器と前記大熱容量部材1Cとの距離の調整や、第一のレーザ光照射器の内部レンズのピントの調整を行うことにより、前記第一のレーザ光3Aの前記大熱容量部材1Cに対して直接的に照射することが可能となる。これにより、ステップSC3に示すごとく、大熱容量部材1Cの温度が徐々に上昇することになる。このように、ステップSC2・SC3においては、大熱容量部材1Cが予備加熱されるものである。
また、このステップSC2・SC3における第一のレーザ光3Aの照射は、大熱容量部材1Cの温度、より具体的には、レーザ接合に関連する前記開口部2cの近傍の部位が、レーザ接合に適した規定の温度まで上昇するまで行われる。尚、ここでいう規定の温度とは、大熱容量部材1Cの材質、容積といった特性や、小熱容量部材2Cの材質、容積、さらには、環境温度等の外部要因に応じて適宜設定されるものである。また、規定の温度に上昇したか否かの判定は、非接触/接触センサ等によって直接的に計測することとする他、前記第一のレーザ光照射器によるレーザ光の照射時間やレーザ光強度から推測することとしてもよく特に限定されるものではなく、また、温度測定やその測定に基づいた規定の温度への到達の有無の判断については、周知の制御装置の組み合わせにより実現可能であるので説明を省略する。
次に、前記規定の温度に上昇したと判断されると、第一のレーザ光照射器は開口部2cの溝に従って順次移動され、これにより、前記開口部2cに対応する位置において、前記大熱容量部材1が順次予備加熱される。
そして、本実施例では、第一のレーザ光照射器に加えて、第二のレーザ光照射器を用いることとし、前記予備加熱された部位に対して、第二のレーザ光照射器から第二のレーザ光3Bを照射させることとするものである。つまり、前記連続する線形状の開口部2cの各箇所について、順次、前記第一工程において、第一のレーザ光照射器にて、前記第一の被溶接材の予備加熱を行い、前記第二工程において、第二のレーザ光照射器にて、前記第一工程にて予備加熱された部位に対して接合加熱を行うこととするものである。
前記第二のレーザ光照射器からのレーザ光3Bは、前記大熱容量部材1C、及び、前記小熱容量部材2C(開口部2c周辺)に照射される(ステップSC4;第二工程)。ここでは、前記レーザ光照射器と前記大熱容量部材1Cとの距離の調整や、レーザ光照射器の内部レンズのピントの調整を行うことにより、前記大熱容量部材1C、及び、前記小熱容量部材2Cに対するレーザ光の照射が可能となる。つまり、大熱容量部材1C及び小熱容量部材2Cの両方に対してレーザ光を照射させることとするものである。
このステップSC4での前記第二のレーザ光照射器によるレーザ光3Bの照射は、大熱容量部材1Cと小熱容量部材2Cのレーザ接合が完了するまで行われるものである。そして、このレーザ接合の完了の有無の判断は、前記レーザ光照射器によるレーザ光の照射時間から推測する等して行うことができる。この推測による判断を可能とするために、予めテストピースによるレーザ接合試験等が行われる。
そして、以上のようにして、ステップSC4を完了することにより、レーザ接合が完了される(ステップSC5)。このレーザ接合が完了した状態においては、前記大熱容量部材1Cと小熱容量部材2Cの間において、規定の接合強度や、導電性が確保されるものとする。
そして、以上の例のように、二つのレーザ光照射器を用いて、予備加熱用のレーザ光と、接合加熱用のレーザ光を順次照射して連続的にレーザ接合することにより、広範囲な溶接を短時間で実施することが可能となる。また、このように連続的にレーザ接合することによれば、大熱容量部材1C及び小熱容量部材2Cに与えられた熱量の逃げが少ない状態にて接合を行うことが可能となり、熱効率の高いレーザ接合を実現することができる。尚、実施例1・2と同様に、一つのレーザ光照射器を用いて、線形状の開口部2cについてのレーザ接合ができることはいうまでもない。
また、予備加熱用、接合加熱用のレーザ光によって、以降レーザ接合がされる部位に熱が伝達され、その部位の温度も上昇させることが可能となることから、レーザ接合されていない部位において、前記規定の温度に上昇するまでの時間は短いものとなり、レーザ接合完了までに要する時間を短縮することが可能となる。つまりは、短期間で、広範囲なレーザ接合が実現可能となる。
尚、図4に示すごとく、レーザ光3A・3Bを大熱容量部材1・小熱容量部材2に対して移動させる形態とは逆に、レーザ光3A・3B側を固定して大熱容量部材1・小熱容量部材2を可動ステージに乗せて移動させる形態としてもよい。
本実施例4では、図5に示すごとく、熱容量の大きい大熱容量部材1Dにおいて、熱容量の小さな小熱容量部材2Dに設けた連続する線形状の開口部2dに対して挿入される突起部1dを設けた構成とするものである。この突起部1dの形状や、突出高さ等の設計は、開口部2dに対する寸法の関係や、レーザ接合完了後において要求される接合品質に応じて適宜設計されものである。
この実施例4においても、前記実施例3と同様に、図5に示すごとく、ステップSD1〜ステップSD5が実施される。
まず、前記大熱容量部材1Dの突起部1dに対して前記開口部2dを位置合わせし、前記大熱容量部材1Dに前記小熱容量部材2Dを載置させ、前記開口部2d内に、前記突起部1dが挿入された状態とする(ステップSD1)。このステップSD1における両部材1D・2Dの位置合わせにおいては、前記突起部1dを位置決め部材として機能させることができる。
次に、前記開口部2dを介して図示せぬ第一のレーザ光照射器から第一のレーザ光3Aを前記突起部1dに対して照射する(ステップSD2・SD3;第一工程)。このステップSD2・SD3における第一のレーザ光3Aの照射は、大熱容量部材1Dの温度、より具体的には、レーザ接合に関連する部位となる前記突起部1dが、レーザ接合に適した規定の温度まで上昇するまで行われる。
次に、前記規定の温度に上昇したと判断されると、図示せぬ第二のレーザ光照射器によって、前記大熱容量部材1D、及び、前記小熱容量部材2Dへの第二のレーザ光3Bの照射が行われる(ステップSD4;第二工程)。
そして、以上のようにして、ステップSD4を完了することにより、レーザ接合が完了される(ステップSD5)。このレーザ接合が完了した状態においては、前記大熱容量部材1Dと小熱容量部材2Dの間において、規定の接合強度や、導電性が確保されるものとする。
また、特に本実施例においては、レーザ接合箇所における前記接合強度や導電性といった接合品質について、所望の接合品質を前記突起部1dの設計により実現することが可能となる。尚、その他の内容や構成については、実施例3と同様である。
実施例1のレーザ接合方法の手順について示す図。 実施例1のレーザ接合方法における開口部の形状について示す図。 実施例2のレーザ接合方法の手順について示す図。 実施例3のレーザ接合方法の手順について示す図。 実施例4のレーザ接合方法の手順について示す図。
1 大熱容量部材
1b 突起部
2 小熱容量部材
2a 開口部
3 レーザ光
3A 第一のレーザ光
3B 第二のレーザ光

Claims (4)

  1. 第一の被溶接材に対して、前記第一の被溶接材よりも熱容量の小さい第二の被溶接材をレーザ接合するためのレーザ接合方法であって、
    前記第二の被溶接材と前記第一の被溶接材とを積層配置した状態で、レーザ光を前記第二の被溶接材に形成される開口部を通過させて、前記第一の被溶接材に前記レーザ光を照射する第一工程
    前記第一工程にて前記第一の被溶接材の温度がレーザ接合に適した規定の温度まで上昇した後に、前記第一の被溶接材、及び、第二の被溶接材における前記開口部の箇所にレーザ光を照射する第二工程と、
    を含むレーザ接合方法。
  2. 前記第二の被溶接材の開口部は、連続する線形状とする、
    ことを特徴とする、請求項1に記載のレーザ接合方法。
  3. 前記第二の被溶接材の開口部は、連続する線形状であり、
    前記連続する線形状の開口部の各箇所について、順次、
    前記第一工程において、第一のレーザ光照射器にて、前記第一の被溶接材の予備加熱を行い、
    前記第二工程において、第二のレーザ光照射器にて、前記第一工程にて予備加熱された部位に対して接合加熱を行うこととする、
    ことを特徴とする、請求項1に記載のレーザ接合方法。
  4. 前記第一の被溶接材に、前記第二の被溶接材の開口部に対して挿入される突起部を設けることとする、
    ことを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のレーザ接合方法。
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