JP5117548B2 - 炭化物生成窯 - Google Patents

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Description

本発明は、産業用として広く利用する為に一連の作業を繰り返すことを含めた一度の作業工程で多量の炭焼き用の原材料を炭化処理することを可能にした炭化物生成窯に関するものである。
木炭や竹炭はその多孔質構造を有する材料として、燃料用だけでなく床下の吸湿材、水質の改良材、害虫駆除剤等多くの用途に活用されている。そのために、木炭は備長炭に象徴されるように極めて上質の木炭が求められる傾向にあり、上質の木炭を生産する為の炭焼が各種の方法で行われている。
これらの各種方法の炭焼きとして、例えば下記のものが例示される。
特開2000−319675号公報「木炭焼成釜」 特開2000−044963号公報「炭焼き釜」 特開2004−238460号公報「炭焼き窯」 特開2004−307702号公報「炭化装置及び炭化方法」
上述の特許文献1及び特許文献2に記載のものでは、焼成釜を移動可能としたため大きな処理能力を持たせることが出来ず、大量の倒木や間伐材の処理をするには不向きであることが考えられる。そのために、これらの解決手段の一例として特許文献3及び特許文献4に記載されるもののように大きな処理能力をもたせる目的で大きな窯本体を構築することが提案されている。しかしこれらの窯本体は炭化の方法が密閉構造であるため焚き口や天井を必要とし、その開閉などの操作機構に構造物が設けられ、フォークリフトやショベルローダなどの一般的な作業機械を容易に利用することが出来ないものであった。
近年、水害の防止や温暖化防止のために森林の管理が重要視されている。森林管理では大量の倒木や間伐材の処理、また竹による侵食を防ぐ為の竹の伐採処理が発生している。
従来、製材所などで排出されていた樹皮などの残渣物からなるバークなどは堆肥発酵時の水分調整剤などとして使用されていた。それに加え森林管理で処理された倒木や間伐材や竹を資源として有効に利用するためには、堆肥化や高級炭の製造では賄えなくなり、大量に炭化物を生成する方策と共にその生成された炭化物を畜産飼料や土壌改良、水質浄化、海産飼料などあらゆる産業に利用を拡大する必要が生じている。しかし、産業用として広く利用する為には、均質な炭化物を低価格で大量に供給できなければならないという課題があった。
本発明は上述した産業用として広く利用する為の均質な炭化物を低コストで大量に生成する設備とその設備を有効に機能させる炭化物生成窯を提供する。
すなわち、炭の生成過程で従来は均質な炭化物を得るためには必要なものとされていた窯を密閉にするための構造物である焚き口や天井を排除し、あたかも水泳競技で使用されるプール状の形態をなして、炭化原料の投入や生成した製品の搬出が汎用機械を使用して行うことができる窯として、窯の上方を開放し決められた作業手順で炭化原料の着火から消火までを行うことで、均質な炭化物を生成することを解決手段とするものである。
本発明の炭化物生成窯は、第一に平地面が上方側の高地レベルと下方側の低地レベルの二段の土地に、上面を開放したプール形状の側壁部を耐火材で施工した四辺からなる側壁と、該側壁に囲まれた底部とを有する炭化物生成窯本体を形成するにあたり、前記側壁は高地レベルと同一高さで、そのうちの一辺は高地レベルに続いていて該高地レベル側から作業機械により炭化原料を投入できるようにし、残りの三辺は低地レベルに設けられるものであり、前記低地レベルに設けられる三辺の側壁の外側には、作業フロアを高地レベルと同高さに土盛りして設けて該三辺の作業フロアから作業ができるようにし、前記底部は、低地レベルを掘り下げ突き固めて整地したものであり、該底部に支持台を敷き並べ、該支持台の上に、複数の排気孔が形成された鉄板製の床部材を低地レベルのレベルに合わせて設置し、前記底部と床部材とのあいだに形成される空間を排気空間とし、前記低地レベルに設けた側壁および作業フロアのうち、高地レベルに対向する側の側壁および作業フロアの中央部を、作業車両が自由に通過できる幅で、下面は低地レベルと同高さになるように切り欠き、前記側壁で囲まれた底部の上部に設けられた床部材の開口部の上であって高地レベル側の側壁の内側位置に排気燃焼装置を設置し、該排気燃焼装置の上部には排気量を調整する排気調整板を取り付け、該排気燃焼装置の上端にはフランジを介して煙突と接続し、該煙突の上端には陣笠を傾斜させて取り付け、該陣笠の最下縁部にホースを接続するものとし、高地レベル側から作業車輌によって炭化原料を投入して、該炭化原料を側壁の上面高さより高い上部レベル高さまで積み上げて、該炭化原料の上部から作業機械のバケットを用いて該炭化原料の上面を圧縮し、該炭化原料の各個体間の空隙が無くなるように圧密状態に積層して外気の導入障害となる遮断層を形成し、炭化生成目標箇所を外気と遮断するように構成して、該炭化原料の下層側にある部分から逐次上方に向かって炭化させ、作業フロア上から炭化原料の均一状態を管理しながら逐次、炭化原料の炭化による炭化原料の上面の下がり具合に応じて、漸次、炭化原料を前記上部レベルまで積み上げ投入して、且つ追加炭化原料の上面部を圧縮し、該炭化原料の上面の各個体間の空隙が無くなるように圧密状態に積層して外気の導入障害となる遮断層を形成し、炭化生成目標箇所を外気と遮断するように構成して、該炭化原料の下層側にある部分から逐次上方に向かって炭化させることを繰り返すことにより炭化物を大量生成するようにしたことを特徴とする炭化物生成窯である。
本発明が類似する先行技術の一例として、木炭が専ら燃料用として使用されていた過去の時代には、火種の上に炭化原料を積んで焼く所謂野焼きの方法が用いられていたが、本発明のような炭化原料の上面を上部から強固に押圧して炭化原料間の隙間を出来るだけ密にして外気を遮断する手段が講じられておらず安定した高品質の炭化物が得られなかった。また炭化窯の構造も貧弱なもので作業機械を利用するなどの発想に至らず、手作業によるものであり、一度に多量の生産を行なうには限界があった。
本発明では、上方側に高地レベルを設け、下方側に低地レベルを設けて形成される場所に上面を開放したプール形態状の側壁部を耐火材で施工した側壁と、該側壁の周囲に側壁の上面高さに合わせた作業フロアと、該側壁に囲まれた底部を有する炭化物生成窯の形態を特徴とし、作業初期での床部材上面への炭化原料の敷き詰め作業や点火作業では適宜に手作業が生じるが、それ以外の作業は全て汎用作業機械を使用して炭化原料の投入や製品の搬出を行うことができるように発明されている。
そして、本発明では、作業フロア上から炭化原料の均平状態、圧密状態や炭化状態を管理しながら、逐次、炭化原料の炭化による容積減少に応じて、漸次、炭化原料を上部レベルまで追加充填して、且つ追加炭化原料の上面部を圧縮し、該炭化原料の上面の各個体間の空隙が無くなるように圧密状態に積層して、該炭化原料の下層側にある部分から逐次上方に向かって炭化させることを繰り返すことにより炭化物を炭化物生成窯内で大量生成することができるものである。
従来の炭焼窯へ木材や竹を搬入搬出する方法は、一部作業機械を利用してもその殆どを人力で行ってきた。そのため炭焼作業は、熟練した炭焼知識の継承と過酷な労働条件を伴う作業として位置付けられ若年者から敬遠されている。本発明による炭化作業は、その作業に汎用作業機械を利用して行なうことを可能にした点に特徴を有するものであり、他の一般の作業現場と変わらぬ労働条件となり、しかも従来に比較して安価な炭焼生成方法であり、炭焼ノウハウを身につけて新たな事業として位置づけられる可能性があり、若年者の就業の機会が生まれ雇用の拡大に繋がることにも寄与できるものである。
本発明では、煙突から排出する排気ガスの色や臭いを消去する再燃方法に、本炭化物生成窯で製造した粉炭を燃料として使用することが可能であり、他の炭化設備に見られるような重油等化石燃料を補填する必要がない。
排気燃焼装置に排気量を調整する装置を設ける事で窯内の炭化原料の炭化時間をコントロールすることが出来る。例えば一回の炭化作業期間内に数回行なわれる炭化原料の追加投入作業がタイミング的に真夜中になる場合など、排気燃焼装置にある排気量の調整装置を操作して排気量を絞ることによって炭化速度を遅らせ、投入作業を翌日の午前中に調整するなど、時間外就労を極力少なくし平常勤務が出来るように調整することができる。
炭化原料が炭化するときに発生する排気ガスは、多量の水蒸気を含んだ炭化原料の燻煙ガスで、竹や木材の燻煙処理に適したものである。そこで燻煙吸引供給装 置を排気燃焼装置の排気量の調整装置の下部に設け、炭化作業中の排気ガスを吸引し、外部に設けられた燻煙設備等に供給するなど新たな燻煙事業を創出する可能性がある。なお、同一作業場に複数基の炭化物生成窯を設け燻煙供給管を連結し、それぞれの炭化物生成窯の炭化作業を順次行なうように調整することで、燻煙ガスを連続的に外部の装置に供給することが可能となる。
炭化作業が終了して炭化物として生成窯から取り出すまでに1〜2日間の日数を要する。その間生成窯にある炭化物は40〜60℃の温度を保ち、排気空間には常に温暖な排気が充満している。外気供給装置に排気吸引供給装置を設置することにより、炭化作業完了後の温暖な排気を外部に取り出すことが可能となり、その温暖な排気を温浴施設などの健康施設へ供給するなど新たな事業を創出することが可能である。この場合も前項と同様に同一作業場に複数基の炭化物生成窯を設け排気供給管を連結して、それぞれの生成窯の炭化作業を順次行なうことで、温暖な排気を連続的に供給することが可能である。
本発明の炭化原料の投入方法は、従来のように密閉された窯内に炭化原料を整然と並べるのではなく、上面がプール形態状に開放された窯の床部材の上に炭化原料をばら撒くに等しい方法であるから、炭化原料を窯の上から散布してばら撒く方法が採用できて効率的な作業が推進され、作業機械のバケットを用いて炭化原料の上面を圧縮し、炭化原料の各個体間の空隙がなくなるように圧蜜状態に積層する、それが故に炭化原料の大きさや形状に拘らず炭化物を省力化して効率的に生成することが出来る。例えば多量に生じたバーク屑や植栽の剪定屑、雑草なども、他の炭化原料と共に投入することによって粉炭として回収することが可能となる。
本発明による窯は、構築が簡単に出来るため、生成能力によって決まる底部の面積と、それに必要な炭化原料ストックヤードを設ける面積があれば、出来る限り炭化原料の発生源近くで交通の便が良い山間部に設けることが得策である。
本発明により生成される木炭や竹炭が、水質浄化や土壌改良、畜産飼料、海産飼料、化石燃料の代替燃料など産業用として大量に必要な場合、出来上がった製品の供給先を予め設定しておき、その必要量によって複数の窯の設置をするなど、連続した資源循環が成り立つように計画される地域での操業が最良である。
本発明で実施した炭化物生成窯の一例について図面を使用して説明する。
図1は 炭化物生成窯の側断面図で、平地面が上方側の高地レベルAと下方側の低地レベルBの2段の土地の段差を利用して設置した。側壁2は鉄筋入りコンクリート製で、その周囲に側壁2の上面高さに合わせて土盛りして作業フロア10を設けた。底部は排気空間7に相当する面積を低地レベルBから堀下げ突き固めて整地し底面6を作り、その上に支持台5を敷きならべ、該支持台5の上に鉄板製の床部材3を設置し、その床部材3のレベルを低地レベルBと合わせて作業車の乗り入れができるプラットフォーム形状の構造とした。なお、側壁2はコンクリートブロックで置き換えることも可能であり、また床部材3は、作業車両の乗り入れ荷重に耐えると共に、炭化原料による外気との遮断層を形成するために作業機械などで炭化原料の上面を上部から強固に押圧する圧力に耐えるもので、且つ該床部材3に設けた排気孔4を通して炭化によって発生した排気ガスを下部に均一に導くことができる排気空間7が確保できれば、該床部材3は鉄板製でなくても良い。
また生成窯本体1の上部には、降雨しても生成作業を続行できるように、作業車両などが自由に通過できる覆い空間を有する構造で、生成窯本体1を雨から保護するために十分な大きさの屋根18を設置した。しかし他の実施例に拠れば、屋根18を設置しなくても普通の降雨によって炭化作用が停止したことはなく、本発明に屋根の設置が義務付けられるものではない。なお、上部レベルCは炭化生成窯1に炭化原料を投入した時の表面レベルを仮想線で表したものである。
図2は炭化物生成窯1を上部から見た平面図で、床部材3に設けた排気孔4と支持台5、側壁2、2a、2b、側壁2bの切り欠き部分である蓋壁2c、2d、2e、作業フロア10、及び排気装置を構成する排気燃焼装置11の配置の一例を示す。
生成作業は、高地レベルA側から炭化原料をダンプトラック等の運搬車輌で投入し、生成された製品はショベルカーなどの作業車輌を利用して低地レベルBに排出することとして、排気装置を構成する排気燃焼装置11は高地レベルA側の側壁2aの内側の位置に設置し、低地レベルB側の側壁2bはショベルカーが自由に通過できる幅だけ切欠き、その切欠き部分は蓋壁2c、2d、2eを設置し、切欠き下面の高さを低地レベルBに合わせた。
図3は 外気供給装置8と側壁2、床部材3の排気孔4と排気空間7の関係を示すもので、全面に亘って複数の排気孔4を設けた床部材3は支持台5によって底面6から浮かせ排気空間7を設けた。外気供給装置8は側壁2の外側の作業フロア10に埋め込み、側壁2を貫通して排気空間7に接続し、外気供給装置8の吸込部24 に外気供給量の調整装置として開閉自在の蓋9を取り付けた。
尚、本実施例では外気供給装置8を窯の側壁2の外側に設置したが、作業の邪魔にならない場合は側壁2の内側に設置して排気空間7と接続しても構わない、また本実施例では外気供給装置8の上部に開閉自在の蓋9を設けたが、微量調整装置を設けて外気の供給量を微量調整する他の方法を採用しても良い。
図4は排気装置の設置図で、排気ガスの流れを矢印で示す。
排気装置は排気燃焼装置11と煙突15で構成され、排気燃焼装置11は床部材3の図2に示すように、側壁2の内側位置に床部材開口部3aを設けてその上に設置し、側壁2aとの隙間には耐火物19を充填した。
床部材3の上に投入された炭化原料は、下層側にある既に炭化が進んだ既炭化原料20とそれを覆い上層側にある未炭化原料21とに分かれ、その境界部分の炭化が進行して排気ガスを発生する。その排気ガスは矢印で示すように床部材3に開けられた複数の排気孔4を介して排気空間7に集まり、床部材3の床部材開口部3aを通って排気燃焼装置11に至る。そして排気燃焼装置11において排気ガスは再燃焼して、煙突15を通して外部に排出される。なお本排気装置の配置は側壁2の内側位置であれば、本実施例で排気装置の個数や設置場所を限定するものではなく、例えば排気装置が1個の場合は想像線で示す排気装置の仮想場所11aに在っても良く、また増加設置しても一向に構わない。
排気燃焼装置11の上部に排気量の調整装置として排気調整板13を取付け、排気燃焼装置11の上端はフランジ14を介して煙突15に接続した。煙突上端には図1で示すように少し傾斜した陣笠16を取付け、その傘の淵の最下部にホース17を接続して、酢液の回収を行う構造とした。
なお煙突から出る排気の加熱が必要な場合は、排気燃焼装置11に粉炭燃焼装置12を接続して粉炭燃焼装置12の燃焼ガスを排気燃焼装置11内に供給し、排気ガスを所定の温度に加熱して排気中のダイオキシンや臭気の発生を阻止し、水蒸気を透明な加熱蒸気に変化させる。
本図4では、粉炭燃焼装置12を排気燃焼装置11の外部に設けているが、排気燃焼装置11と粉炭燃焼装置12を一体型とした構造のものでもよい。また、化石燃料の使用が有利である場合は、粉炭燃焼装置に固守することなく灯油などの油燃焼装置で代替しても良い。
図5は、 低地レベルB側側壁2bの切欠き部分について示した図で、側壁2bの切り欠き部分に蓋壁2c、蓋壁2d、蓋壁2eを設置したものである。蓋壁2c、2d、 2eはそれぞれショベルカーなどで簡単に吊上げて取付け取外しができる構造とし、これにより側壁2bの一部を開放した状態において床部材3の上部に作業車両を乗り入れ炭化物の排出などを行なうことができるものとした。
図6は、排気燃焼装置11と排気量の調整装置13の間に燻煙吸引供給装置25を設置した図である。炭化原料が炭化するときに発生する排気ガスは、多量の水蒸気を含んだ炭化原料の燻煙で、竹や木材の燻煙処理に適したものである。そこで燻煙吸引供給装置25を排気量の調整装置13の下部に設け、該調整装置13の通気量と燻煙吸引供給装置25の吸引量を調整し、炭化作業中の排気ガスを過度に吸引し炭化原料が燃焼状態にならないように制御しながら、外部に設けられた燻煙設備等に供給する。なお、必要に応じて排気燃焼装置11内に温度低下と加湿を目的として水を噴霧する装置を追加することも可能である。また、本発明の炭化物生成窯は炭化作業を連続的に行なう設備ではないため、単数の炭化物生成窯では燻煙を常時供給することは出来ないが、同一場所に複数基の生成窯本体1が設置されている場合は、それぞれの燻煙供給管26を一つの供給管に纏めて、それぞれの炭化作業を順次連続的に行なうように計画すれば、外部に設けられた燻煙設備等へ燻煙を連続的に供給することが可能である。
図7は、外気供給装置8の吸込部24に排気吸引供給装置22を設置した図である。
一連の炭化作業が終了すると燃焼を阻止するために生成窯本体1の全面に上部から散水を行ない、その後生成窯本体1の内部の炭化物の温度が常温まで降下するまでには1昼夜以上を必要とする。
排気吸引供給装置22は、その間の温暖排気を外部に取り出すもので、温浴設備等の健康施設へ温暖排気を供給し利用することが出来る。また、前項と同様に同一場所に複数基の生成窯本体1が設置されている場合は、それぞれの排気供給管23を一つの供給管に纏めて、それぞれの炭化作業を必要に応じて順次連続的に行なうように計画すれば、温浴設備等に排気ガスを連続的に供給することが出来る。
次に、上述の炭化物生成窯を使用して炭の製造を行う方法の一例を説明する。
バックホーを使用して低地レベルB側から床部材3の上に、薄く均一に炭化原料を敷き詰める。炭化原料が大きく不均一になったときはレーキなどを使用して人力で均一にする。そこで、床部材3の排気孔4から排気空間7に排出される排気ガスの量が最大になるように、排気燃焼装置11の排気調整板13を全開の位置にセットし、外気供給装置8の蓋9を閉じる。その後、作業員が床部材3の上に乗って奥の方から順次たいまつ等の着火手段を使って敷き詰められた炭化原料に着火する。
床部材3上にある炭化原料の全面に火が広がり、炭化原料が赤くオキ状になったとき、その上にバックホーで薄く均一に炭化原料を新たにばら撒く、この時も大きく不均一になった場合は作業員が作業フロア10からレーキ等を利用して均一にする。追加した炭化原料に火が完全に燃え移ったことが確認できた時点で、高地レベルAに待機していたダンプトラック等から徐々に炭化原料を生成窯本体1に投入し、バックホーで静かに低地レベルB側に引き寄せ、炭化原料を上部レベルC迄積み上げる。次にその炭化原料の上面をバックホーのバケットなどを利用して適宜な方法で均一に押圧し、積み上げた炭化原料の各々の固体同士が圧密して気密状態となり、外気の導入障害となる遮断層を形成し炭化生成目標箇所を外気と遮断するようにする。
上記の炭化生成目標箇所の炭化作用が続くと未炭化原料21の下部が炭化して既炭化原料20に変わり、徐々に未炭化原料21の上面21aは炭化原料の上部レベルCが押圧された高さから下がり始める。その下がり具合により、炭化原料の固体同士の圧密が緩み外気の導入障害となる遮断層の性能が悪くなる場合が生じる。そこで適時に排気調整板13を閉鎖して、その外気を遮断する性能を確認する。排気調整板13が閉じられると排気ガスは行き場を失い、未炭化原料21の固体同士の圧着が緩んでいる箇所を通過して上面21aから噴出する。そのような状況が見つかったときは噴出する箇所を適宜に押圧して気密性の保全を図る。また上面21aの下がり具合の速さは、排気調整板13と外気供給装置8の蓋9を操作して、床部材3の排気孔4から排気空間7に排出される排気ガスの量を変えることで制御する。炭化原料の投入時期が夜中になるときなど、外気供給装置8の蓋9を閉鎖し、排気調整版13を閉める側に調整して次の日に次回投入を延長することが出来る。次回投入時期の目安は、炭化原料21の上面21aが赤熱する直前である。尚、本実施例では外気供給装置8に開閉用の蓋9を設けて操作しているが、蓋9の換わりに微量調整装置を設けて操作し、排気燃焼装置11内での燃焼度合いの調整をすることも可能である。
前日と同様にダンプトラックで炭化原料を投入しバックホーで敷き均し押圧して、定期的に外気を遮断する性能をチェックして良好な炭化が継続するように保全をはかる。同様の作業を所定の炭化原料が全て投入されるまで行う。
このように、作業フロア上から炭化原料の均一状態を管理しながら、逐次、炭化原料の炭化による上部レベルの下がり具合に応じて、漸次、炭化原料を上部レベルまで積み上げ投入して、且つ追加炭化原料の上面部を圧縮し、該炭化原料の上面の各個体間の空隙が無くなるように圧密状態に積層して、該炭化原料の下層側にある部分から逐次上方に向かって炭化させることを繰り返すことによる一連の作業工程、即ち一連の作業を繰り返すことを含めた一度の作業工程で炭化物を炭化物生成窯内で大量生成することができる。
最後の仕上げでは、未炭化原料21の上面21aが完全に赤熱するまで待つ。不均一になった場合は作業フロア9からレーキ等で均し、未炭化原料の残りが無い状態にして上面21aが赤熱状態から白色に変わり始めた時点に、給水ポンプなどを利用して散水し上面21aの温度降下を図る。散水時には、排気調整板13を全開にして内部の温度降下を促進する。表面が完全に黒色化した後排気調整板13を全閉にし、外気供給装置8の蓋9も閉じたままとする。
生成窯本体1の中の炭化原料の全てが、既炭化原料20に変わり、その表面温度が低下していることを再確認して、低地レベルB側の側壁2bの外からバックホーのバケットなどを利用して、炭化した炭化原料の上面21aを全面押圧して踏み固め、再度外気の導入障害となる遮断層を形成する。その後一晩以上放置して、低地レベルB側からショベルカーで蓋壁2c、蓋壁2d、蓋壁2eの順で取り除き、生成窯本体1内にショベルカーを乗り入れて製品の搬出を行う。尚、蓋壁を元に戻すときは、取外した逆の順序で据え付ける。また、蓋壁の代わりに鉄板製の引戸を設ける例もある。
製品の搬出時、床部材3の上に薄く製品を残しておくと、次回操業時の着火材となり迅速な始業を行うことが出来る。
炭化物生成窯の側断面を示した図である。 生成窯本体の平面を示した図である。 外気供給装置の構造を示した図である。 排気装置の設置状況を示した図である。 蓋壁の構造を示した図である。 燻煙吸引供給装置の設置を示した図である。 排気吸引供給装置の設置を示した図である。
1 生成窯本体
2 側壁
2a 高地レベルA側側壁
2b 低地レベルB側側壁
2c 蓋壁
2d 蓋壁
2e 蓋壁
3 床部材
3a 床部材開口部
4 排気孔
5 支持台
6 底面
7 排気空間
8 外気供給装置
9 蓋
10 作業フロア
11 排気燃焼装置
11a 排気装置の仮想場所
12 粉炭燃焼装置
13 排気調整板
14 フランジ
15 煙突
16 陣笠
17 ホース
18 屋根
19 耐火物
20 既炭化原料
21 未炭化原料
21a 上面
22 排気吸引供給装置
23 排気供給管
24 吸込部
25 燻煙吸引供給装置
26 燻煙供給管

Claims (1)

  1. 平地面が上方側の高地レベルと下方側の低地レベルの二段の土地に、上面を開放したプール形状の側壁部を耐火材で施工した四辺からなる側壁と該側壁に囲まれた底部を有する炭化物生成窯本体を形成するにあたり前記側壁は高地レベルと同一高さで、そのうちの一辺は高地レベルに続いていて該高地レベル側から作業機械により炭化原料を投入できるようにし、残りの三辺は低地レベルに設けられるものであり、前記低地レベルに設けられる三辺の側壁の外側には、作業フロアを高地レベルと同高さに土盛りして設けて該三辺の作業フロアから作業ができるようにし、前記底部は、低地レベルを掘り下げ突き固めて整地したものであり、該底部に支持台を敷き並べ、該支持台の上に、複数の排気孔が形成された鉄板製の床部材を低地レベルのレベルに合わせて設置し、前記底部と床部材とのあいだに形成される空間を排気空間とし、前記低地レベルに設けた側壁および作業フロアのうち、高地レベルに対向する側の側壁および作業フロアの中央部を、作業車両が自由に通過できる幅で、下面は低地レベルと同高さになるように切り欠き、前記側壁で囲まれた底部の上部に設けられた床部材の開口部の上であって高地レベル側の側壁の内側位置に排気燃焼装置を設置し、該排気燃焼装置の上部には排気量を調整する排気調整板を取り付け、該排気燃焼装置の上端にはフランジを介して煙突と接続し、該煙突の上端には陣笠を傾斜させて取り付け、該陣笠の最下縁部にホースを接続するものとし、高地レベル側から作業車輌によって炭化原料を投入して、該炭化原料を側壁の上面高さより高い上部レベル高さまで積み上げて、該炭化原料の上部から作業機械のバケットを用いて該炭化原料の上面を圧縮し、該炭化原料の各個体間の空隙が無くなるように圧密状態に積層して外気の導入障害となる遮断層を形成し、炭化生成目標箇所を外気と遮断するように構成して、該炭化原料の下層側にある部分から逐次上方に向かって炭化させ、作業フロア上から炭化原料の均一状態を管理しながら逐次、炭化原料の炭化による炭化原料の上面の下がり具合に応じて、漸次、炭化原料を前記上部レベルまで積み上げ投入して、且つ追加炭化原料の上面部を圧縮し、該炭化原料の上面の各個体間の空隙が無くなるように圧密状態に積層して外気の導入障害となる遮断層を形成し、炭化生成目標箇所を外気と遮断するように構成して、該炭化原料の下層側にある部分から逐次上方に向かって炭化させることを繰り返すことにより炭化物を大量生成するようにしたことを特徴とする炭化物生成窯。
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