JP2004238460A - 炭焼き窯 - Google Patents

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JP2004238460A
JP2004238460A JP2003028185A JP2003028185A JP2004238460A JP 2004238460 A JP2004238460 A JP 2004238460A JP 2003028185 A JP2003028185 A JP 2003028185A JP 2003028185 A JP2003028185 A JP 2003028185A JP 2004238460 A JP2004238460 A JP 2004238460A
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Taketo Hamada
濱田武人
Toshihiro Hoaki
帆秋利洋
Muneyuki Kawashima
川島宗幸
Tsuyoshi Konno
今野剛志
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E50/10Biofuels, e.g. bio-diesel

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Abstract

【課題】伐採材などの不要材を簡便かつ確実に炭化するための炭焼き窯を提供することを目的とする。
【解決手段】地盤60を掘削して形成する炭焼き窯1であって、掘削した内周面に火山岩11を積み上げ、粘土12でライニングした窯内壁10と、水を収容可能な凹部23を形成し、窯天井に開閉自在に設置する窯蓋20と、薫蒸工程の後半に密閉可能な煙突30と、薫蒸時に密閉する焚き口40と火を上部にまわす焚き口隔壁50とからなる。窯天端13を周辺地盤60より高く構築すると共にコンクリート14を打設して窯蓋20との隙間をなくした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭焼き窯に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
伐採工事にともなって、用材として利用できない雑木や枝葉、除根材などが工事現場で大量に発生する。
かつて宅地造成やゴルフ場など多くの開発工事現場では、このような不要材を現場内で焼却処分していたが、近年では安全上の問題や環境への配慮から現場焼却は厳しく制限されている。
このため、従来は細かくチップ化したり、チップ後に堆肥化(肥料化)したり(例えば特許文献1、2参照)、あるいは産業廃棄物として処理している。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−67589号公報(第2−3頁、図1)
【0004】
【特許文献2】
特開平11−29386号公報(第3頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
<イ>しかしながら、チップ化した場合はかさばり、取り扱いに不便である。マルチング材として公園内や遊歩道等に利用しても腐敗、発酵し、後処理が困難である。
<ロ>また、肥料化したとしてもこれを引き取る者がほとんどおらず、不経済である。現地で肥料として使うほどの緑地面積があればよいが、ない場合は問題が生じる。
<ハ>産業廃棄物としての処理は、処理コストがかかるほか、最終的には焼却処分なので環境上問題がある。
【0006】
【発明の目的】
本発明は上記したような従来の問題点に鑑みて考えられたもので、伐採材などの不要材を簡便かつ確実に炭化するための炭焼き窯を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記のような目的を達成するために、本発明の炭焼き窯の構造は、地盤を掘削して形成する炭焼き窯であって、掘削した内周面に火山岩を積み上げ、粘土でライニングした窯内壁と、水を収容可能な凹部を形成し、窯天井に開閉自在に設置する窯蓋と、薫蒸工程の後半に密閉可能な煙突と、薫蒸時に密閉する焚き口と、からなるものである。
また、上記した炭焼き窯の構造に、火を上部にまわす焚き口隔壁を設けることも可能である。
【0008】
【本発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明に係る実施の形態について説明する。
図1及び図2は炭焼き窯を示し、図3は窯蓋を示し、図4は炭焼き窯の設置レイアウトを示す。
【0009】
<イ>炭焼き窯
炭焼き窯1は、工事現場内の地盤60を山留などの補強を行うことなく、そのまま掘削した素堀の窯であって、窯内壁10と、開閉自在の窯蓋20と、密閉可能な煙突30及び焚き口40と焚き口隔壁50とからなる。
炭焼き窯1は、窯内の通気を防ぎ、半ば密閉された空間に原料となる木材61を詰めて、小さな孔から僅かに送り込む微量の空気によって不完全燃焼をさせながら気化成分を抜きつつ炭を焼き上げるものである。
炭化の薫蒸工程においては、窯内温度が800℃にも上昇するため、炭焼き窯1の構造物には高温で耐性のある材料を使用する。
【0010】
<ロ>窯内壁
円形または楕円形に掘削し、掘削した内周面に火山岩11を積み上げて窯内壁10を構築する。
火山岩11と火山岩11の隙間に粘土12を詰め、さらに粘土12で内周面をライニングする。
このように内周面を粘土12でライニングして窯内壁10からの通気を防いで気密性を確保し、密閉された空間をつくる。
コンクリートや堆積岩は熱で劣化して割れるため、使用することができない。同様に間詰めモルタルも使用することができない。
降雨時の雨水が炭焼き窯1内に侵入するのを防ぐために、窯内壁10の天端13を周辺地盤60より高く形成し、さらに後述する窯蓋20を載せたときに、窯蓋20との間で隙間が生じることがないように天端コンクリート14を打設して平らにしておく。
【0011】
<ハ>窯蓋
本発明の炭焼き窯1は、窯内壁10の上方の天井部が大きく開口している。このため、開口部を覆う窯蓋20は天井部を兼ねる。
窯蓋20は、木材61や製造炭の搬出入が容易な移動開閉式または取外し式が好ましい。
本例では、窯蓋20は、例えば鉄板からなる矩形の蓋21を複数用意し、この蓋21を敷き並べて開口部を塞ぐようにした取外し式である。
熱による変形を防止するために、蓋21の周囲の縁22を高くして全体に凹部23を形成し、この凹部23に水を張れる構造とする(図3参照)。
【0012】
<ニ>煙突
煙道となる煙突30を、焚き口40とは反対の奥側に設ける。
窯内壁10の外側に火山岩11を積み上げて煙突設置部31を形成し、煙突30が倒れないようにアンカーボルトなどで固定する。
窯内壁10の下部を開口32し、開口部32から煙が煙突30へ抜けていく。
煙突30は、薫蒸工程の後半には密閉できるようにワンタッチで塞いで密閉するか、煙突30を移動可能にして移動した箇所を密閉する。
【0013】
<ホ>焚き口
焚き口40は最初に火をつけるための開口部で、窯内壁10の下部に設ける。
焚き口40の前方には焚き口40からの火が窯の上部から奥へまわるように焚き口隔壁50を設ける。焚き口隔壁50は火山岩51を積み上げ、積み上げた火山岩51と火山岩51の隙間に粘土52を詰め、さらに粘土52で内周面をライニングして形成することができる(図1,図2参照)。
薫蒸時には、焚き口40に例えば小さめの火山岩11を積み上げ、僅かな空気孔を残して粘土12で塞ぐ。
なお、周辺地盤60から焚き口40へ至る通路の両側に土止板柵62を設けておく。
【0014】
次に、上記構造の炭焼き窯1で炭を製造する場合について説明する。
【0015】
<イ>木材の搬入
工事現場で生じる大量の間伐材、伐採後の枝打ち材、根株などの木材61を搬出入道路65から原料仮置場63に小割にして置いておく(図4参照)。
窯蓋20を取り外して木材61を搬入する。木材61は長手方向に立てて窯内に隙間なく収納する。小割にした伐材は、上部に積み重ねておく。
また、焚き口40の付近には、比較的燃えやすい木材61を入れておく。
窯蓋20が取り外し可能なため、炭焼き窯1内が大きく開口し、木材61の搬入が極めて容易である。
【0016】
<ロ>炭焼き(薫蒸工程)
窯蓋20を載せ焚き口40から火をつけて、火が十分にまわったら、焚き口40に火山岩11を積んで、僅かな空気孔だけ残して密閉する。
火は焚き口隔壁の上部から奥へまわり、奥へまわった火が奥から手前に燃えてくる。
このときは、煙突30を密閉することなく、開放しておく。
窯蓋21の凹部23に水を入れ、薫蒸中に蒸発したら適宜補給する。
始めの内は黒いモクモクした煙が出る。煙が透明になったら煙突30も密閉して空気を完全に遮断する。
約1週間の薫蒸で炭を製造することができる。
炭焼き窯1が冷えたら、窯蓋20を取り外して炭を取り出し、製品炭仮置場64に置く。天井部が大きく開口するので、炭出し作業が極めて容易である。
【0017】
このようにして製造した炭の品質を表1に示す。
【0018】
【表1】
Figure 2004238460
【0019】
製造された炭は、いずれの材料から製造した場合も市販のバーベキュー用炭と比較して高い炭素含有率を示しており、高品質の炭であることが分かる。
製造された炭は、水質浄化材、土壌改良材、脱臭剤、床下防湿材、燃料など用途は豊富である。さらに炭素の固定を行なうことで、二酸化炭素の排出抑制にも効果的である。
また、現場では、2基の炭焼き窯1で夫々50回以上の炭焼きを実施したが、強度が低下することなく、また材料的な劣化損傷がなく、繰返し使用に耐えることができる。
このように本発明の炭焼き窯1は、伐採工事現場で大量に発生する不要材を、そのまま工事現場で炭化処理することができる。
炭の原料は、伐採木以外でも有機物であれば製造可能であり、椰子殻やコーヒーかす、ビールかすを始め定常的に排出される各種有機性廃棄物を炭化することができる。
【0020】
【本発明の効果】
本発明は、以上説明したようになるから次のような効果を得ることができる。
<イ>伐採材は木質有機物であり、そのままでは腐敗などにより管理上問題があるが、炭化処理は伐採材が炭化により炭素固定されるので、変質しない発生炭(固体)としてそのまま仮置き可能であるため、管理が容易である。
<ロ>製造した炭は池などに沈めて水質浄化材として使用したり、植樹帯や緑地、農地などの土壌改良材として使用できる。また、住居空間の臭気を吸収する脱臭剤、住宅の床下防湿材、燃料など多くの用途があり、現場内や近隣地区で再利用できる。
<ハ>薫蒸に多少なりとも火を使うので、完全な二酸化炭素の抑制にならないが、通常の廃棄物よりもはるかに二酸化炭素発生の低減に寄与する。
<ニ>発生炭は、燃料として再利用することは少なく、土中において自然に土へ還す使い方が多いので、環境にやさしい。
【図面の簡単な説明】
【図1】炭焼き窯の側面の断面図。
【図2】炭焼き窯の平面図。
【図3】窯蓋の斜視図。
【図4】炭焼き窯の設置レイアウト図。
【符号の説明】
1・・・・炭焼き窯
10・・・窯内壁
11・・・火山岩
12・・・粘土
14・・・天端コンクリート
20・・・窯蓋
23・・・凹部
30・・・煙突
40・・・焚き口
50・・・焚き口隔壁
51・・・火山岩
52・・・粘土
60・・・周辺地盤
61・・・木材

Claims (1)

  1. 地盤を掘削して形成する炭焼き窯であって、
    掘削した内周面に火山岩を積み上げ、粘土でライニングした窯内壁と、
    水を収容可能な凹部を形成し、窯天井に開閉自在に設置する窯蓋と、
    薫蒸工程の後半に密閉可能な煙突と、
    薫蒸時に密閉する焚き口と、からなる、
    炭焼き窯。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108117877A (zh) * 2018-02-05 2018-06-05 浏阳市金仁林业集团有限公司 一种生物质炭制作及供热系统
CN108130110A (zh) * 2018-02-05 2018-06-08 浏阳市金仁林业集团有限公司 一种地窖式生物质炭组合窑
US10088150B2 (en) 2013-07-26 2018-10-02 Yamamoto Bio-Charcoal Mfg. Co., Ltd. Carbonized material production kiln

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