JP5117435B2 - Wafer processing tape - Google Patents
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Description
本発明は、半導体ウエハを半導体素子(チップ)に切断するダイシング工程と、切断されたチップをリードフレームや他のチップに接着するダイボンディング工程との両工程に使用されるウエハ加工用テープに関する。 The present invention relates to a wafer processing tape used in both a dicing step of cutting a semiconductor wafer into semiconductor elements (chips) and a die bonding step of bonding the cut chips to a lead frame or another chip.
半導体装置の製造工程では、半導体ウエハをチップ単位に切断(ダイシング)する工程、切断された半導体素子(チップ)をピックアップする工程、さらにピックアップされたチップをリードフレームやパッケージ基板等に接着するダイボンディング(マウント)工程が実施される。 In the manufacturing process of a semiconductor device, a step of cutting (dicing) a semiconductor wafer into chips, a step of picking up a cut semiconductor element (chip), and die bonding for bonding the picked-up chip to a lead frame, a package substrate, etc. A (mount) process is performed.
上記半導体装置の製造工程に使用されるウエハ加工用テープとして、基材フィルム上に、粘着剤層と接着剤層とがこの順に形成されたウエハ貼着用粘着フィルムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、最も一般的なダイシング方法である高速回転する薄型砥石(ダイシングブレード)によりチップを切断すると、チップの薄型化に伴い、ダイシングブレードの回転振動により隣接するチップ同士が接触して、チップ割れやチップ欠け等のチッピングが発生するという問題があった。
As a wafer processing tape used in the manufacturing process of the semiconductor device, there is known an adhesive film for sticking a wafer in which an adhesive layer and an adhesive layer are formed in this order on a base film (for example, a patent) Reference 1).
However, when a chip is cut with a thin grindstone (dicing blade) that rotates at a high speed, which is the most common dicing method, adjacent chips come into contact with each other due to the rotational vibration of the dicing blade as the chip becomes thinner. There was a problem that chipping such as chipping occurred.
このようなダイシング時のチッピングを低減するために、半導体素子の厚みをW(μm)とし、接着剤層の厚みをA(μm)、接着剤層の硬化後の2 5 ℃ における貯蔵弾性率をE(GPa)としたとき、W×E/A=Qで表されるQの値が0.5〜80とするウエハ加工用テープが知られている(例えば、特許文献2参照) In order to reduce such chipping during dicing, the thickness of the semiconductor element is W (μm), the thickness of the adhesive layer is A (μm), and the storage elastic modulus at 25 ° C. after curing of the adhesive layer is A wafer processing tape is known in which the value of Q represented by W × E / A = Q is 0.5 to 80 when E (GPa) is set (see, for example, Patent Document 2).
上記特許文献2に記載のウエハ加工用テープでは、接着剤層と粘着剤層との関係が考慮されておらず、接着剤層と粘着剤層との組み合わせによっては、チップ割れやチップ欠け等のチッピングを防止できないという問題があった。
そこで、本発明の目的は、ダイシング時におけるチップ割れやチップ欠け等のチッピングを低減することができるウエハ加工用テープを提供することにある。
In the wafer processing tape described in
Accordingly, an object of the present invention is to provide a wafer processing tape that can reduce chipping such as chip cracking and chip chipping during dicing.
本発明者らは、基材フィルムと、基材フィルム上に設けられた粘着剤層と、粘着剤層上に設けられた接着剤層とを有するウエハ加工用テープを用いて半導体装置を製造する場合、ダイシング時におけるチップ同士の接触は、ダイシングブレードの回転振動により生じるものであるから、ダイシング時におけるチップ割れやチップ欠けを低減するためには、粘着フィルムに、振動を吸収する機能(応力吸収性能)を持たせることが有効であることを見出した。
この発明は上述した知見に基づきなされたものである。
The present inventors manufacture a semiconductor device using a wafer processing tape having a base film, a pressure-sensitive adhesive layer provided on the base film, and an adhesive layer provided on the pressure-sensitive adhesive layer. In this case, since contact between chips during dicing is caused by rotational vibration of the dicing blade, in order to reduce chip cracking and chip chipping during dicing, the adhesive film has a function of absorbing vibration (stress absorption). It was found that it is effective to have performance.
The present invention has been made based on the above-described findings.
本発明の第1の態様に係るウエハ加工用テープは、基材フィルムと該基材フィルム上に設けられた粘着剤層とからなる粘着フィルムと、前記粘着剤層上に設けられた接着剤層とを有するウエハ加工用テープであって、前記粘着フィルムの80℃における損失正接をtanδfilm、前記接着剤層の80℃における損失正接をtanδadとしたとき、tanδad/tanδfilmが5.0以下であり、前記粘着フィルムに、振動を吸収する機能を持たせたことを特徴とする。
この構成によれば、tanδad/tanδfilmを5.0以下にしたことにより、粘着フィルムが振動を十分に吸収できる程度に軟らかくなる。このため、接着剤層のダイシングブレードの回転振動による振動が粘着フィルムにより吸収され、チップに伝わりにくくなり、隣接するチップ(個片化された接着剤層付きチップ)同士の接触が低減される。これにより、ダイシング時におけるチップ割れやチップ欠け等のチッピングが低減される。好ましくは、tanδad/tanδfilmが3.4以下である。
The tape for wafer processing which concerns on the 1st aspect of this invention is an adhesive film which consists of a base film and the adhesive layer provided on this base film, and the adhesive layer provided on the said adhesive layer a wafer processing tape having bets, Tanderutafilm the loss tangent at 80 ° C. of the adhesive film, when the Tanderutaad the loss tangent at 80 ° C. of the adhesive layer, tanδad / tanδfilm 5.0 Ri der less The adhesive film has a function of absorbing vibration .
According to this configuration, by setting tan δad / tan δ film to 5.0 or less, the adhesive film becomes soft enough to absorb vibration. For this reason, the vibration due to the rotational vibration of the dicing blade of the adhesive layer is absorbed by the adhesive film and is not easily transmitted to the chip, and contact between adjacent chips (chips with an adhesive layer separated into individual pieces) is reduced. Thereby, chipping such as chip cracking and chip chipping during dicing is reduced. Preferably, tanδad / tanδfilm is 3.4 or less.
本発明によれば、ダイシング時におけるチップ割れやチップ欠け等のチッピングを低減することができるウエハ加工用テープを実現することができる。 According to the present invention, it is possible to realize a wafer processing tape that can reduce chipping such as chip cracking and chip chipping during dicing.
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は一実施形態に係るウエハ加工用テープ10を示す断面図である。このウエハ加工用テープ10は、基材フィルム12aとその上に形成された粘着剤層12bとからなる粘着フィルム12と、この粘着フィルム12上に積層された接着剤層13とを有する。このように、ウエハ加工用テープ10では、基材フィルム12aと粘着剤層12bと接着剤層13とがこの順に形成されている。
なお、粘着剤層12bは一層の粘着剤層により構成されていてもよいし、二層以上の粘着剤層が積層されたもので構成されていてもよい。なお、図1においては、接着剤層13を保護するため、剥離ライナー11がウエハ加工用テープ10に設けられている様子が示されている。
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 is a sectional view showing a
The pressure-sensitive
粘着フィルム12及び接着剤層13は、使用工程や装置にあわせて予め所定形状に切断(プリカット)されていてもよい。本発明のウエハ加工用テープは、半導体ウエハ1枚分ごとに切断された形態と、これが複数形成された長尺のシートをロール上に巻き取った形態とを含む。
The pressure-sensitive
本実施形態に係るウエハ加工用テープ10は、以下の構成を有する点に特徴がある。
粘着フィルム12の80℃における損失正接をtanδfilm、接着剤層13の80℃における損失正接をtanδadとしたとき、tanδad/tanδfilmが5.0以下である。好ましくは、tanδad/tanδfilmが3.4以下である。
The
When the loss tangent of the
一般に、サンプルに対して周期的に歪εを与えると、サンプルが完全な弾性体であれば、それに対応する応力σは、時間的な遅れの発生はなく、同位相で現れる。しかし、サンプルに粘性要素が存在すると、応答に遅れ(歪の入力と応答の位相差δ)が生じる。この時間的な遅れをもった歪εと応力σは、下記の式(1)により複素弾性率(E*)として表される。
E*=σ/ε
E*=E´+iE´´ ・・・式(1)
また、本発明で使用される損失正接tanδは、下記の式(2)により表される。
tanδ=E´´/E´ ・・・式(2)
ここで、E´は貯蔵弾性率、E´´は損失弾性率である。
貯蔵弾性率E´は弾性的な性質を示し、損失弾性率E´´や損失正接tanδは粘性的、すなわちエネルギー損失の性質を示す。
このように、粘性に相当する損失弾性率E´´と弾性に相当する貯蔵弾性率E´の比(E´´/E´)で表される損失正接tanδは、振動吸収性を反映し、その値が大きいほど、粘性が高くなり(軟らかくなり)振動吸収性が高くなる。逆に、その値が小さいほど、粘性が低くなり(硬くなり)振動吸収性が低くなる。
In general, when a strain ε is periodically applied to a sample, if the sample is a perfect elastic body, the corresponding stress σ appears in the same phase with no time delay. However, if a viscous element is present in the sample, the response is delayed (distortion input and response phase difference δ). The strain ε and stress σ having a time delay are expressed as complex elastic modulus (E * ) by the following equation (1).
E * = σ / ε
E * = E ′ + iE ″ ・ ・ ・ Expression (1)
The loss tangent tan δ used in the present invention is expressed by the following equation (2).
tan δ = E ″ / E ′ (2)
Here, E ′ is a storage elastic modulus, and E ″ is a loss elastic modulus.
The storage elastic modulus E ′ indicates an elastic property, and the loss elastic modulus E ″ and the loss tangent tan δ indicate viscosity, that is, an energy loss property.
Thus, the loss tangent tan δ represented by the ratio (E ″ / E ′) of the loss elastic modulus E ″ corresponding to the viscosity and the storage elastic modulus E ′ corresponding to the elasticity reflects the vibration absorption, The larger the value, the higher the viscosity (softer) and the higher the vibration absorption. Conversely, the smaller the value, the lower the viscosity (harder) and the lower the vibration absorption.
tanδad/tanδfilmが5.0を超えると、接着剤層13に対して粘着フィルム12が硬すぎるため、ダイシング時に、ダイシングブレード21(図3)の回転振動が粘着フィルム12で十分に吸収されず、その回転振動による接着剤層13の振動が半導体チップ2に伝わる。これにより、隣接する半導体チップ2(個片化された接着剤層付き半導体チップ2)同士が接触し、チップ割れやチップ欠けが発生してしまう。tanδad/tanδfilmが5.0以下、好ましくは3.4以下であれば、粘着フィルム12も軟らかいため、接着剤層13のダイシングブレード21の回転振動による振動が粘着フィルム12により十分に吸収されることで低減され、半導体チップ2に伝わりにくくなる。これにより、隣接する半導体チップ2同士の接触が低減される。これにより、ダイシング時におけるチップ割れやチップ欠け等のチッピングが低減される。
以下、本実施形態のウエハ加工用テープ10の各構成要素について詳細に説明する。
When tan δad / tan δ film exceeds 5.0, the
Hereafter, each component of the
(接着剤層)
接着剤層13は、半導体ウエハ1等が貼り合わされてダイシングされた後、半導体チップ2をピックアップする際に、粘着フィルム12から剥離して半導体チップ2に付着し、半導体チップ2を基板やリードフレームに固定する際の接着剤として使用されるものである。従って、接着剤層13は、ピックアップ工程において、個片化された半導体チップ2に付着したままの状態で、粘着フィルム12から剥離することができる剥離性を有し、さらに、ダイボンディング工程において、半導体チップ2を基板やリードフレームに接着固定するために、十分な接着信頼性を有するものである。
(Adhesive layer)
The
接着剤層13は、接着剤を予めフィルム化したものであり、例えば、接着剤に使用される公知のポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルイミド樹脂、フェノキシ樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、メラミン樹脂等やその混合物を使用することができる。
The
硬化後の耐熱性が良い点で特にエポキシ樹脂を用いることが好ましい。エポキシ樹脂は硬化して接着作用を呈するものであればよい。エポキシ樹脂としては、高Tg(ガラス転移温度)化を目的に多官能エポキシ樹脂を加えてもよく、多官能エポキシ樹脂としてはフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などが例示される。エポキシ樹脂の硬化剤は、エポキシ樹脂の硬化剤として通常用いられているものを使用でき、アミン、ポリアミド、酸無水物、ポリスルフィド、三弗化硼素及びフェノール性水酸基を1分子中に2個以上有する化合物であるビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなどが挙げられる。特に吸湿時の耐電食性に優れるためフェノール樹脂であるフェノールノボラック樹脂やビスフェノールノボラック樹脂等を用いるのが好ましい。また、硬化剤とともに硬化促進剤を用いることが、硬化のための熱処理の時間を短縮できる点で好ましい。硬化促進剤としては、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテートといった各種イミダゾール類等の塩基が使用できる。 In view of good heat resistance after curing, it is particularly preferable to use an epoxy resin. The epoxy resin only needs to be cured to exhibit an adhesive action. As the epoxy resin, a polyfunctional epoxy resin may be added for the purpose of increasing the Tg (glass transition temperature), and examples of the polyfunctional epoxy resin include a phenol novolac type epoxy resin and a cresol novolac type epoxy resin. As the curing agent for the epoxy resin, those usually used as a curing agent for the epoxy resin can be used, and have at least two amines, polyamides, acid anhydrides, polysulfides, boron trifluoride and phenolic hydroxyl groups in one molecule. Examples of the compound include bisphenol A, bisphenol F, and bisphenol S. In particular, it is preferable to use phenol novolac resin, bisphenol novolac resin, or the like, which is a phenol resin, because of its excellent resistance to electric corrosion during moisture absorption. Moreover, it is preferable to use a curing accelerator together with the curing agent in terms of shortening the heat treatment time for curing. As a curing accelerator, bases such as various imidazoles such as 2-methylimidazole, 2-ethyl-4-methylimidazole, 1-cyanoethyl-2-phenylimidazole, 1-cyanoethyl-2-phenylimidazolium trimellitate are used. it can.
また、半導体チップ2やリードフレーム20に対する接着力を強化するために、シランカップリング剤もしくはチタンカップリング剤を添加剤として前記材料やその混合物に加えることが望ましい。また、耐熱性の向上や流動性の調節を目的にフィラーを添加しても良い。このようなフィラーとしてはシリカ、アルミナ、アンチモン酸化物などがある。これらフィラーは最大粒子径が接着剤層13の厚みよりも小さいものであれば、異なる粒子径の物を任意の割合で配合することが出来る。
Moreover, in order to strengthen the adhesive force with respect to the
tanδadを高くするには、エポキシ樹脂やフェノール樹脂等の低分子量成分を多くし、アクリル樹脂等の高分子量成分を少なくするとよい。また、フィラーを配合する場合はフィラー配合量を少なくしても良く、tanδを低くするには上記の逆を行うとよい。 In order to increase tanδad, low molecular weight components such as epoxy resin and phenol resin are increased, and high molecular weight components such as acrylic resin are decreased. In addition, when a filler is blended, the amount of filler blended may be reduced, and the above may be reversed to lower tan δ.
接着剤層13の厚さは特に制限されるものではないが、通常5〜100μm程度が好ましい。また、接着剤層13は粘着フィルム12の粘着剤層12bの全面に積層してもよいが、予め貼り合わされる半導体ウエハ1に応じた形状に切断された(プリカットされた)接着剤層を粘着剤層12bの一部に積層してもよい。半導体ウエハ1に応じた形状に切断された接着剤層13を積層した場合、図2に示すように、半導体ウエハ1が貼り合わされる部分には接着剤層13があり、ダイシング用のリングフレーム20が貼り合わされる部分には接着剤層13がなく粘着フィルム12の粘着剤層12bのみが存在する。一般に、接着剤層13は被着体と剥離しにくいため、プリカットされた接着剤層13を使用することで、リングフレーム20は粘着フィルム12に貼り合わすことができ、使用後のシート剥離時にリングフレームへの糊残りを生じにくいという効果が得られる。
The thickness of the
(粘着フィルム)
粘着フィルム12は、半導体ウエハ1をダイシングする際には半導体ウエハ1が剥離しないように十分な粘着力を有し、ダイシング後に半導体チップ2をピックアップする際には容易に接着剤層13から剥離できるよう低い粘着力を有するものである。本実施形態において、粘着フィルム12は、図1に示すように、基材フィルム12aに粘着剤層12bを設けたものを使用した。
(Adhesive film)
The
粘着フィルム12の基材フィルム12aとしては、従来公知のものであれば特に制限することなく使用することができるが、後述するように、本実施形態においては、粘着剤層12bとして、エネルギー硬化性の材料のうち放射線硬化性の材料を使用することから、放射線透過性を有するものを使用する。
The
例えば、基材フィルム12aの材料として、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、アイオノマーなどのα−オレフィンの単独重合体または共重合体あるいはこれらの混合物、ポリウレタン、スチレン−エチレン−ブテン共重合体もしくはペンテン系共重合体、ポリアミド−ポリオール共重合体等の熱可塑性エラストマー、およびこれらの混合物を列挙することができる。また、基材フィルム12aはこれらの群から選ばれる2種以上の材料が混合されたものでもよく、これらが単層又は複層化されたものでもよい。基材フィルム12aの厚さは、特に限定されるものではなく、適宜に設定してよいが、50〜200μmが好ましい。
For example, as a material of the
tanδfilmは、基材フィルム12aに使用する樹脂の構造に起因する。より詳細には、分子量が高く、絡み合い点間分子量が小さいものほどtanδfilmが高くなる。
The tan δ film is caused by the structure of the resin used for the
本実施形態においては、紫外線などの放射線を粘着フィルム12に照射することにより、粘着剤層12bを硬化させ、粘着剤層12bを接着剤層13から剥離しやすくしていることから、粘着剤層12bの樹脂には、粘着剤に使用される公知の塩素化ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、付加反応型オルガノポリシロキサン系樹脂、シリコンアクリレート樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、ポリイソプレンやスチレン・ブタジエン共重合体やその水素添加物等の各種エラストマー等やその混合物に、放射線重合性化合物を適宜配合して粘着剤を調製することが好ましい。また、各種界面活性剤や表面平滑化剤を加えてもよい。粘着剤層の厚さは特に限定されるものではなく適宜に設定してよいが、5〜30μmが好ましい。
In the present embodiment, the pressure-
その放射線重合性化合物は、例えば光照射によって三次元網状化しうる分子内に光重合性炭素−炭素二重結合を少なくとも2個以上有する低分量化合物や、光重合性炭素−炭素二重結合基を置換基に持つポリマーやオリゴマーが用いられる。具体的には、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレートや、オリゴエステルアクリレート等、シリコンアクリレート等、アクリル酸や各種アクリル酸エステル類の共重合体等が適用可能である。 The radiation-polymerizable compound includes, for example, a low molecular weight compound having at least two photopolymerizable carbon-carbon double bonds in a molecule that can be three-dimensionally networked by light irradiation, or a photopolymerizable carbon-carbon double bond group. A polymer or oligomer having a substituent is used. Specifically, trimethylolpropane triacrylate, pentaerythritol triacrylate, pentaerythritol tetraacrylate, dipentaerythritol monohydroxypentaacrylate, dipentaerythritol hexaacrylate, 1,4-butylene glycol diacrylate, 1,6 hexanediol diacrylate For example, acrylate, polyethylene glycol diacrylate, oligoester acrylate, silicon acrylate, etc., acrylic acid, copolymers of various acrylic esters, and the like are applicable.
また、上記のようなアクリレート系化合物のほかに、ウレタンアクリレート系オリゴマーを用いることもできる。ウレタンアクリレート系オリゴマーは、ポリエステル型またはポリエーテル型などのポリオール化合物と、多価イソシアナート化合物(例えば、2,4−トリレンジイソシアナート、2,6−トリレンジイソシアナート、1,3−キシリレンジイソシアナート、1,4−キシリレンジイソシアナート、ジフェニルメタン4,4−ジイソシアナートなど)を反応させて得られる末端イソシアナートウレタンプレポリマーに、ヒドロキシル基を有するアクリレートあるいはメタクリレート(例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレートなど)を反応させて得られる。なお、粘着剤層12bには、上記の樹脂から選ばれる2種以上が混合されたものでもよい。
In addition to the above acrylate compounds, urethane acrylate oligomers can also be used. The urethane acrylate oligomer includes a polyol compound such as a polyester type or a polyether type, and a polyvalent isocyanate compound (for example, 2,4-tolylene diisocyanate, 2,6-tolylene diisocyanate, 1,3-xylylene diene). A terminal isocyanate urethane prepolymer obtained by reacting isocyanate, 1,4-xylylene diisocyanate, diphenylmethane 4,4-diisocyanate, etc.) with an acrylate or methacrylate having a hydroxyl group (for example, 2-hydroxyethyl) Acrylate, 2-hydroxyethyl methacrylate, 2-hydroxypropyl acrylate, 2-hydroxypropyl methacrylate, polyethylene glycol acrylate, polyethylene glycol methacrylate, etc.) Obtained by the reaction. The pressure-
なお、粘着剤層12bの樹脂には、放射線を粘着フィルム12に照射して粘着剤層12bを硬化させる放射線重合性化合物の他、アクリル系粘着剤、光重合開始剤、硬化剤等を適宜配合して粘着剤層12bを調製することもできる。
The resin of the pressure-
光重合開始剤を使用する場合、例えばイソプロピルベンゾインエーテル、イソブチルベンゾインエーテル、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、クロロチオキサントン、ドデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシメチルフェニルプロパン等を使用することができる。これら光重合開始剤の配合量はアクリル系共重合体100質量部に対して0.01〜5質量部が好ましい。 When using a photopolymerization initiator, for example, isopropyl benzoin ether, isobutyl benzoin ether, benzophenone, Michler's ketone, chlorothioxanthone, dodecylthioxanthone, dimethylthioxanthone, diethylthioxanthone, benzyldimethyl ketal, α-hydroxycyclohexyl phenyl ketone, 2-hydroxymethylphenyl Propane or the like can be used. The blending amount of these photopolymerization initiators is preferably 0.01 to 5 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the acrylic copolymer.
(ウエハ加工用テープの使用方法)
半導体装置の製造工程の中で、ウエハ加工用テープ10は、以下のように使用される。図2においては、ウエハ加工用テープ10に、半導体ウエハ1とリングフレーム20とが貼り合わされた様子が示されている。まず、図2に示すように、粘着フィルム12の粘着剤層12bをリングフレーム20に貼り付け、半導体ウエハ1を接着剤層13に貼り合わせる。これらの貼り付け順序に制限はなく、半導体ウエハ1を接着剤層13に貼り合わせた後に粘着フィルム12の粘着剤層12bをリングフレーム20に貼り付けてもよい。また、粘着フィルム12のリングフレーム20への貼り付けと、半導体ウエハ1の接着剤層13への貼り合わせとを、同時に行っても良い。
(How to use wafer processing tape)
In the semiconductor device manufacturing process, the
そして、半導体ウエハ1のダイシング工程を実施し(図3)、次いで、粘着フィルム12にエネルギー線、例えば紫外線を照射する工程を実施する。具体的には、ダイシングブレード21によって半導体ウエハ1と接着剤層13とをダイシングするため、吸着ステージ22により、ウエハ加工用テープ10を粘着フィルム12面側から吸着支持する。 そして、ダイシングブレード21によって半導体ウエハ1と接着剤層13を半導体チップ2単位に切断して個片化し、その後、粘着フィルム12の下面側からエネルギー線を照射する。このエネルギー線照射によって、粘着剤層12bを硬化させてその粘着力を低下させる。なお、エネルギー線の照射に代えて、加熱などの外部刺激によって粘着フィルム12の粘着剤層12bの粘着力を低下させてもよい。粘着剤層12bが二層以上の粘着剤層により積層されて構成されている場合、各粘着剤層の内の一層又は全層をエネルギー線照射によって硬化させて、各粘着剤層の内の一層又は全層の粘着力を低下させても良い。
Then, a dicing process of the
その後、図4に示すように、ダイシングされた半導体チップ2及び接着剤層13を保持した粘着フィルム12をリングフレーム20の周方向に引き伸ばすエキスパンド工程を実施する。具体的には、ダイシングされた複数の半導体チップ2及び接着剤層13を保持した状態の粘着フィルム12に対して、中空円柱形状の突き上げ部材30を、粘着フィルム12の下面側から上昇させ、粘着フィルム12をリングフレーム20の周方向に引き伸ばす。エキスパンド工程により、半導体チップ2同士の間隔を広げ、CCDカメラ等による半導体チップ2の認識性を高めるとともに、ピックアップの際に隣接する半導体チップ同士2が接触することによって生じる半導体チップ同士の再接着を防止することができる。
Thereafter, as shown in FIG. 4, an expanding process is performed in which the
エキスパンド工程を実施した後、図5に示すように、粘着フィルム12をエキスパンドした状態のままで、半導体チップ2をピックアップするピックアップ工程を実施する。具体的には、粘着フィルム12の下面側から半導体チップ2をピン31によって突き上げるとともに、粘着フィルム12の上面側から吸着冶具32で半導体チップ2を吸着することで、個片化された半導体チップ2を接着剤層13とともにピックアップする。
After performing the expanding process, as shown in FIG. 5, the pick-up process which picks up the
そして、ピックアップ工程を実施した後、ダイボンディング工程を実施する。具体的には、ピックアップ工程で半導体チップ2とともにピックアップされた接着剤層13により、半導体チップ2をリードフレームやパッケージ基板等に接着する。
Then, after performing the pickup process, the die bonding process is performed. Specifically, the
次に、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
表1に示す接着剤層(A)〜(C)を有する接着フィルム及び粘着フィルム(1)〜(3)を、それぞれ直径370mm、320mmの円形にカットし、粘着フィルム(1)〜(3)のいずれかの粘着剤層と、接着剤層(A)〜(C)のいずれかを有する接着フィルムの接着剤層とを貼り合わせた。最後に、接着フィルムのPETフィルムを接着剤層から剥離し、表1に示す実施例1〜4及び比較例1〜5の各ウエハ加工用テープを得た。
Next, examples of the present invention will be described, but the present invention is not limited to these examples.
The adhesive films (1) to (3) having the adhesive layers (A) to (C) shown in Table 1 are cut into circles having a diameter of 370 mm and 320 mm, respectively, and the adhesive films (1) to (3) The pressure-sensitive adhesive layer was bonded to the adhesive layer of an adhesive film having any one of the adhesive layers (A) to (C). Finally, the PET film of the adhesive film was peeled from the adhesive layer, and each wafer processing tape of Examples 1 to 4 and Comparative Examples 1 to 5 shown in Table 1 was obtained.
(接着剤層の作製)
<接着剤層(A)>
エポキシ樹脂としてYDCN−703(東都化成(株)製商品名、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量210g/eq、分子量1200、軟化点80℃)50重量部、フェノール樹脂としてミレックスXLC−LL(三井化学(株)製商品名、水酸基当量175g/eq、吸水率1.8%、350℃における加熱重量減少率4%)50重量部、シランカップリング剤としてZ−6044(東レ・ダウコーニング(株)製商品名、3−グリシドキシプロピルメチルメトキシシラン)0.35重量部、シリカフィラーとしてS0−C2(アドマファイン(株)製商品名、比重2.2g/cm3、モース硬度7、平均粒径0.5μm、比表面積6.0m2/g)35重量部、硬化促進剤としてキュアゾール2PZ(四国化成(株)製商品名、2−フェニルイミダゾール)3重量部、アクリル樹脂としてSG-P3(ナガセケムテックス(株)製商品名、重量平均分子量85万、ガラス転移温度10℃)250重量部を有機溶剤中で攪拌し、接着剤層組成物を得た。この接着剤層組成物を、離型処理したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に塗工、乾燥して膜厚20μmの接着剤層(A)を有する接着フィルムを作製した。この接着剤層(A)の動的粘弾性測定による硬化前80℃における損失正接tanδadは0.162であった。この損失正接tanδadの測定方法は後述する。
(Preparation of adhesive layer)
<Adhesive layer (A)>
YDCN-703 (trade name, manufactured by Tohto Kasei Co., Ltd., cresol novolac type epoxy resin, epoxy equivalent 210 g / eq, molecular weight 1200, softening point 80 ° C.) 50 parts by weight as an epoxy resin, Millex XLC-LL (Mitsui Chemicals) as a phenol resin Product name, hydroxyl equivalent 175 g / eq, water absorption 1.8%, heating weight reduction rate 4% at 350 ° C. 50 parts by weight, Z-6044 (Toray Dow Corning Co., Ltd.) as a silane coupling agent Product name, 0.35 parts by weight of 3-glycidoxypropylmethylmethoxysilane), S0-C2 (trade name of Admafine Co., Ltd., specific gravity 2.2 g / cm 3 , Mohs hardness 7, average particle as silica filler diameter 0.5 [mu] m, a specific surface area of 6.0m 2 / g) 35 parts by weight, Curezol 2PZ (manufactured by Shikoku Chemicals as a curing accelerator (strain Product name, 2-phenylimidazole) 3 parts by weight, acrylic resin SG-P3 (Nagase ChemteX Corporation product name, weight average molecular weight 850,000,
<接着剤層(B)>
エポキシ樹脂としてYDCN−703(東都化成(株)製商品名、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量210g/eq、分子量1200、軟化点80℃)55重量部、フェノール樹脂としてミレックスXLC−LL(三井化学(株)製商品名、水酸基当量175g/eq、吸水率1.8%、350℃における加熱重量減少率4%)45重量部、シランカップリング剤としてZ−6044(東レ・ダウコーニング(株)製商品名、3−グリシドキシプロピルメチルメトキシシラン)0.3重量部、シリカフィラーとしてS0−C2(アドマファイン(株)製商品名、比重2.2g/cm3、モース硬度7、平均粒径0.5μm、比表面積6.0m2/g)30重量部、硬化促進剤としてキュアゾール2PZ(四国化成(株)製商品名、2−フェニルイミダゾール)0.4重量部、アクリル樹脂としてSG-P3(ナガセケムテックス(株)製商品名、重量平均分子量85万、ガラス転移温度10℃)275重量部を有機溶剤中で攪拌し、接着剤層組成物を得た。この接着剤層組成物を、離型処理したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に塗工、乾燥して膜厚20μmの接着剤層(B)を有する接着フィルムを作製した。この接着剤層(B)の動的粘弾性測定による硬化前80℃における損失正接tanδadは0.232であった。
<Adhesive layer (B)>
YDCN-703 (trade name, manufactured by Toto Kasei Co., Ltd., cresol novolac type epoxy resin, epoxy equivalent 210 g / eq, molecular weight 1200, softening point 80 ° C.) 55 parts by weight as an epoxy resin, Mirex XLC-LL (Mitsui Chemicals) as a phenol resin Product name, hydroxyl equivalent 175 g / eq, water absorption 1.8%, heating weight loss rate 4% at 350 ° C. 45 parts by weight, Z-6044 (Toray Dow Corning Co., Ltd.) as silane coupling agent Product name, 0.3 part by weight of 3-glycidoxypropylmethylmethoxysilane, S0-C2 (trade name of Admafine Co., Ltd., specific gravity 2.2 g / cm 3 , Mohs hardness 7, average particle as silica filler diameter 0.5 [mu] m, a specific surface area of 6.0 m 2 / g) 30 parts by weight, Curezol 2PZ as a curing accelerator (Shikoku Chemicals Corporation Product name, 2-phenylimidazole) 0.4 part by weight, 275 parts by weight of SG-P3 (manufactured by Nagase ChemteX Corp., weight average molecular weight 850,000,
<接着剤層(C)>
エポキシ樹脂としてYDCN−703(東都化成(株)製商品名、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量210g/eq、分子量1200、軟化点80℃)55重量部、フェノール樹脂としてミレックスXLC−LL(三井化学(株)製商品名、水酸基当量175g/eq、吸水率1.8%、350℃における加熱重量減少率4%)45重量部、シランカップリング剤としてZ−6044(東レ・ダウコーニング(株)製商品名、3−グリシドキシプロピルメチルメトキシシラン)1.5重量部、シリカフィラーとしてS0−C2(アドマファイン(株)製商品名、比重2.2g/cm3、モース硬度7、平均粒径0.5μm、比表面積6.0m2/g)150重量部、硬化促進剤としてキュアゾール2PZ(四国化成(株)製商品名、2−フェニルイミダゾール)0.5重量部、アクリル樹脂としてSG-P3(ナガセケムテックス(株)製商品名、重量平均分子量85万、ガラス転移温度10℃)100重量部を有機溶剤中で攪拌し、接着剤層組成物を得た。この接着剤層組成物を、離型処理したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に塗工、乾燥して膜厚20μmの接着剤層(C)を有する接着フィルムを作製した。この接着剤層(C)の動的粘弾性測定による硬化前80℃における損失正接tanδadは0.619であった。
<Adhesive layer (C)>
YDCN-703 (trade name, manufactured by Toto Kasei Co., Ltd., cresol novolac type epoxy resin, epoxy equivalent 210 g / eq, molecular weight 1200, softening point 80 ° C.) 55 parts by weight as an epoxy resin, Mirex XLC-LL (Mitsui Chemicals) as a phenol resin Product name, hydroxyl equivalent 175 g / eq, water absorption 1.8%, heating weight loss rate 4% at 350 ° C. 45 parts by weight, Z-6044 (Toray Dow Corning Co., Ltd.) as silane coupling agent Product name, 1.5 parts by weight of 3-glycidoxypropylmethylmethoxysilane), S0-C2 (trade name, Admafine, Inc., specific gravity 2.2 g / cm 3 , Mohs hardness 7, average particle as silica filler diameter 0.5 [mu] m, a specific surface area of 6.0m 2 / g) 150 parts by weight, Curezol 2PZ (manufactured by Shikoku Chemicals as a curing accelerator (strain Product name, 0.5 parts by weight of 2-phenylimidazole), SG-P3 (trade name, manufactured by Nagase ChemteX Corp., weight average molecular weight 850,000,
(粘着フィルムの作製)
<粘着フィルム(1)>
ブチルアクリレート65重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート25重量部、アクリル酸10重量部をラジカル重合させ、2−イソシアネートエチルメタクリレートを滴下反応させて合成した重量平均分子量80万のアクリル共重合体に硬化剤としてポリイソシアネート3重量部、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン1重量部を加えて混合し、粘着剤層組成物とした。
作製した粘着剤層組成物を乾燥膜厚が10μmとなるように塗工用フィルム(基材フィルム12a以外の塗工用フィルム)に塗工し、120℃で3分間乾燥する。この後、そのフィルムに塗工した粘着剤層組成物を、基材フィルム12aとして、厚さ100μmのポリプロピレン−エラストマー(PP:HSBR=80:20のエラストマー)樹脂フィルム上に転写させることで粘着フィルム(1)を作製した。この粘着フィルム(1)の動的粘弾性測定による80℃における損失正接tanδfilmは0.098であった。
なお、ポリプロピレン(PP)は、日本ポリケム株式会社製のノバテックFG4を用い、水添スチレンブタジエン(HSBR)はJSR 株式会社製のダイナロン1320Pを用いた。また、塗工用フィルムはシリコーン離型処理されたPETフィルム(帝人:ヒューピレックスS-314、厚み25μm)を用いた。
(Preparation of adhesive film)
<Adhesive film (1)>
Curing agent for acrylic copolymer having a weight average molecular weight of 800,000 synthesized by radical polymerization of 65 parts by weight of butyl acrylate, 25 parts by weight of 2-hydroxyethyl acrylate and 10 parts by weight of acrylic acid, and dropping reaction of 2-isocyanate ethyl methacrylate. As a photopolymerization initiator, 3 parts by weight of polyisocyanate and 1 part by weight of 1-hydroxy-cyclohexyl-phenyl-ketone as a photoinitiator were added and mixed to obtain an adhesive layer composition.
The prepared pressure-sensitive adhesive layer composition is applied to a coating film (a coating film other than the
For Polypropylene (PP), Novatec FG4 manufactured by Nippon Polychem Co., Ltd. was used, and for Hydrogenated Styrene Butadiene (HSBR), Dynalon 1320P manufactured by JSR Corporation was used. Moreover, the PET film (Teijin: Hupilex S-314, thickness 25 μm) subjected to silicone release treatment was used as the coating film.
<粘着フィルム(2)>
基材フィルム12aとして、MFR1.2、融点71℃のエチレン−メタクリル酸−(アクリル酸2−メチル−プロピル)3元共重合体−Zn ++ −アイオノマー樹脂(三井・デュポンポリケミカル社製、ハイミランAM−7316)を用いた以外は粘着フィルム(1)と同様に作製した。この粘着フィルム(2)の動的粘弾性測定による80℃における損失正接tanδfilmは0.068であった。
<Adhesive film (2)>
As
<粘着フィルム(3)>
基材フィルム12aとして、MFR2.2、融点97℃のエチレン−メタクリル酸−(アクリル酸2−メチル−プロピル)3元共重合体樹脂(三井・デュポンポリケミカル社製、ニュクレルAN4217−3C)を用いた以外は粘着フィルム(1)と同様に作製した。この粘着フィルム(3)の動的粘弾性測定による80℃における損失正接tanδfilmは0.016であった。
<Adhesive film (3)>
As the
(接着剤層(A)〜(C)の損失正接)
セパレータフィルム(PET)に接着剤層(A)を20μm塗工したものを2つ用意し、接着剤層(A)同士で貼り合わせ、セパレータフィルムを剥離した後、さらに、セパレータフィルムに接着剤層(A)20μmを塗工したものを接着剤層(A)同士で貼り合わせるという工程を繰り返して1mmの厚さになるまで積層し、8mmΦに打ち抜き接着剤層(A)のサンプルとした。
動的粘弾性測定装置ARES(レオロジカ製)を用い硬化前の接着剤層(A)のサンプルに対して、サンプル厚み1mm、プレート径8mmΦ、周波数1Hzのせん断条件で室温より200℃まで昇温速度10℃/分の条件で昇温した際の80℃における接着剤層 (A)の損失正接tanδadを測定した。
接着剤層(B)及び接着剤層(C)の各損失正接tanδadも、接着剤層(A)の損失正接tanδadと同様に測定した。
(Loss tangent of adhesive layers (A) to (C))
Two separator films (PET) coated with an adhesive layer (A) of 20 μm are prepared, the adhesive layers (A) are bonded together, the separator film is peeled off, and the adhesive film is further applied to the separator film. (A) The process of bonding 20 μm to each other with the adhesive layers (A) was repeated until the thickness became 1 mm, punched out to 8 mmΦ, and used as a sample of the adhesive layer (A).
Using the dynamic viscoelasticity measuring device ARES (manufactured by Rheologica), the rate of temperature rise from room temperature to 200 ° C under shear conditions of sample thickness 1mm, plate diameter 8mmΦ, frequency 1Hz for the sample of adhesive layer (A) before curing The loss tangent tan δad of the adhesive layer (A) at 80 ° C. when the temperature was raised at 10 ° C./min was measured.
Each loss tangent tan δad of the adhesive layer (B) and adhesive layer (C) was also measured in the same manner as the loss tangent tan δad of the adhesive layer (A).
(粘着フィルム(1)〜(3)の損失正接)
上記粘着フィルム(1)〜(3)を、それぞれ幅5mmに切断しサンプルとした。
動的粘弾性測定装置RSAIII(TAインスツルメント製)を用いてチャック間距離20mm、周波数10Hzの引張条件で−10℃より150℃まで昇温速度10℃/分の条件で昇温した際の80℃における粘着フィルム(1)の損失正接tanδfilmを測定した。粘着フィルム(2)及び粘着フィルム(3)の各損失正接tanδfilmも、粘着フィルム(1)の損失正接tanδfilmと同様に測定した。
(Loss tangent of adhesive films (1) to (3))
The adhesive films (1) to (3) were each cut into a width of 5 mm to obtain samples.
Using a dynamic viscoelasticity measuring device RSAIII (manufactured by TA Instruments), when the temperature was raised from −10 ° C. to 150 ° C. under a temperature rising rate of 10 ° C./min under a tension condition of 20 mm between chucks and a frequency of 10 Hz. The loss tangent tan δ film of the pressure-sensitive adhesive film (1) at 80 ° C. was measured. The loss tangent tan δ films of the adhesive film (2) and the adhesive film (3) were also measured in the same manner as the loss tangent tan δ film of the adhesive film (1).
(チッピング性能)
実施例1〜4及び比較例1〜5に係る各ウエハ加工用テープを、厚み200μmのシリコンウエハの裏面に貼り付け、7.5mm×7.5mmにダイシングした後、ダイの断面を光学顕微鏡にて観察しチップ欠けの有無を評価した。表1に示すように、チップが割れているものがある場合を××、チップ欠けが多発しているものを×、チップ欠けが見受けられるものを△、チップ欠けが殆ど観察されなかったものを○とし、チッピング性能評価を行った。
(Chipping performance)
The wafer processing tapes according to Examples 1 to 4 and Comparative Examples 1 to 5 were attached to the back surface of a silicon wafer having a thickness of 200 μm and diced to 7.5 mm × 7.5 mm, and then the die cross section was applied to an optical microscope. Were observed to evaluate the presence or absence of chip chipping. As shown in Table 1, XX indicates that the chip is broken, xx indicates that the chip chip is frequently generated, X indicates that chip chip is observed, and △ indicates that chip chip is hardly observed. The chipping performance was evaluated with ○.
実施例1〜4では、ダイシング時におけるチップ割れやチップ欠け等のチッピング(ダイシング時のチッピング)が十分に低減されていることが表1から分かる。
これに対して、比較例1〜5では、ダイシング時におけるチップ割れやチップ欠け等のチッピングが発生している。
In Examples 1 to 4, it can be seen from Table 1 that chipping (chipping during dicing) such as chip cracking and chip chipping during dicing is sufficiently reduced.
On the other hand, in Comparative Examples 1 to 5, chipping such as chip cracking and chip chipping during dicing occurs.
本実施形態に係るウエハ加工用テープ10によれば、粘着フィルム12の80℃における損失正接tanδfilmと接着剤層13の80℃における損失正接tanδadとの比tanδad/tanδfilmを5.0以下としているので、ダイシングブレード21(図3)の回転振動を粘着フィルム12により十分に吸収させることができる。ダイシング時に、接着剤層13のダイシングブレード21の回転振動による振動が粘着フィルム12により十分に吸収されることで低減され、半導体チップ2に伝わりにくくなる。これにより、隣接する半導体チップ2同士の接触が低減され、ダイシング時におけるチップ割れやチップ欠け等のチッピングが低減される。
上記比tanδad/tanδfilmを3.4以下にすることにより、表1で示すように、ダイシング時におけるチップ割れやチップ欠けが殆ど発生しない。従って、ダイシング時におけるチップ割れやチップ欠け等のチッピングを十分に低減することができる。
According to the
By setting the ratio tanδad / tanδfilm to 3.4 or less, as shown in Table 1, chip cracking and chip chipping hardly occur during dicing. Accordingly, chipping such as chip cracking and chip chipping during dicing can be sufficiently reduced.
1:半導体ウエハ
2:半導体チップ(半導体素子)
10:ウエハ加工用テープ
12:粘着フィルム
12a:基材フィルム
12b:粘着剤層
13:接着剤層
1: Semiconductor wafer 2: Semiconductor chip (semiconductor element)
10: Wafer processing tape 12:
Claims (2)
前記粘着フィルムの80℃における損失正接をtanδfilm、前記接着剤層の80℃における損失正接をtanδadとしたとき、tanδad/tanδfilmが5.0以下であり、
前記粘着フィルムに、振動を吸収する機能を持たせたことを特徴とする半導体加工テープ。 A wafer processing tape having an adhesive film comprising a base film and an adhesive layer provided on the base film, and an adhesive layer provided on the adhesive layer,
When the loss tangent of the adhesive film at 80 ° C. is tan δ film and the loss tangent of the adhesive layer at 80 ° C. is tan δad, tan δad / tan δ film is 5.0 or less,
A semiconductor processing tape, wherein the adhesive film has a function of absorbing vibration.
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