JP5117274B2 - 画像処理装置および画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置および画像処理プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP5117274B2
JP5117274B2 JP2008120452A JP2008120452A JP5117274B2 JP 5117274 B2 JP5117274 B2 JP 5117274B2 JP 2008120452 A JP2008120452 A JP 2008120452A JP 2008120452 A JP2008120452 A JP 2008120452A JP 5117274 B2 JP5117274 B2 JP 5117274B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spectral characteristic
wavelength
value
dye
stained
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008120452A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009270890A (ja
Inventor
武 大塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Corp filed Critical Olympus Corp
Priority to JP2008120452A priority Critical patent/JP5117274B2/ja
Priority to US12/431,923 priority patent/US8160331B2/en
Publication of JP2009270890A publication Critical patent/JP2009270890A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5117274B2 publication Critical patent/JP5117274B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06VIMAGE OR VIDEO RECOGNITION OR UNDERSTANDING
    • G06V10/00Arrangements for image or video recognition or understanding
    • G06V10/10Image acquisition
    • G06V10/12Details of acquisition arrangements; Constructional details thereof
    • G06V10/14Optical characteristics of the device performing the acquisition or on the illumination arrangements
    • G06V10/143Sensing or illuminating at different wavelengths
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06VIMAGE OR VIDEO RECOGNITION OR UNDERSTANDING
    • G06V10/00Arrangements for image or video recognition or understanding
    • G06V10/40Extraction of image or video features
    • G06V10/56Extraction of image or video features relating to colour

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Image Analysis (AREA)

Description

本発明は、複数の色素で染色された染色標本を撮像した染色標本画像から、前記染色標本の色素量を推定する画像処理装置および画像処理プログラムに関する。
被写体に固有の物理的性質を表す物理量の一つに分光透過率スペクトルがある。分光透過率は、各波長における入射光に対する透過光の割合を表す物理量であり、RGB値等の照明光の変化に依存する色情報とは異なり、外因的影響によって値が変化しない物体固有の情報である。このため、分光透過率は、被写体自体の色を再現するための情報として様々な分野で利用されている。例えば、生体組織標本、特に病理標本を用いた病理診断の分野では、標本を撮像した画像の解析に分光特性値の一例として分光透過率の推定技術が利用されている。
病理診断では、臓器摘出によって得たブロック標本や針生検によって得た病理標本を厚さ数ミクロン程度に薄切した後、様々な所見を得るために顕微鏡を用いて拡大観察することが広く行われている。中でも光学顕微鏡を用いた透過観察は、機材が比較的安価で取り扱いが容易である上、歴史的に古くから行われてきたこともあって、最も普及している観察方法の一つである。この場合、薄切された標本は光を殆ど吸収および散乱せず無色透明に近いため、観察に先立って色素による染色を施すのが一般的である。
染色手法としては種々のものが提案されており、その総数は100種類以上にも達するが、特に病理標本に関しては、色素として青紫色のヘマトキシリンと赤色のエオジンの2つを用いるヘマトキシリン−エオジン染色(以下、「H&E染色」と称す。)が標準的に用いられている。
ヘマトキシリンは植物から採取された天然の物質であり、それ自身には染色性はない。しかし、その酸化物であるヘマチンは好塩基性の色素であり、負に帯電した物質と結合する。細胞核に含まれるデオキシリボ核酸(DNA)は、構成要素として含むリン酸基によって負に帯電しているため、ヘマチンと結合して青紫色に染色される。なお、前述の通り、染色性を有するのはヘマトキシリンでは無く、その酸化物であるヘマチンであるが、色素の名称としてはヘマトキシリンを用いるのが一般的であるため、以下それに従う。一方エオジンは、好酸性の色素であり、正に帯電した物質と結合する。アミノ酸やタンパク質が正負どちらに帯電するかはpH環境に影響を受け、酸性下では正に帯電する傾向が強くなる。このため、エオジン溶液に酢酸を加えて用いることがある。細胞質に含まれるタンパク質は、エオジンと結合して赤から薄赤に染色される。
H&E染色後の標本(染色標本)では、細胞核や骨組織等が青紫色に、細胞質や結合組織、赤血球等が赤色に染色され、容易に視認できるようになる。この結果、観察者は、細胞核等の組織を構成する要素の大きさや位置関係等を把握でき、標本の状態を形態学的に判断することが可能となる。
標本の観察は、観察者の目視によるものの他、この標本をマルチバンド撮像して外部装置の表示画面に表示することによっても行われている。表示画面に表示する場合には、撮像したマルチバンド画像から標本各点の分光透過率を推定する処理や、推定した分光透過率に基づいて標本を染色している色素の色素量を推定する処理、推定した色素量に基づいて画像の色を補正する処理等が行われ、カメラの特性や染色状態のばらつき等が補正されて、表示用の標本のRGB画像が合成される。図19は、合成されたRGB画像の一例を示す図である。色素量の推定を適切に行えば、濃く染色された標本や薄く染色された標本を、適切に染色された標本と同等の色を有する画像に補正することができる。
標本のマルチバンド画像から標本各点の分光透過率を推定する手法としては、例えば、主成分分析による推定法(例えば、非特許文献1参照)や、ウィナー(Wiener)推定による推定法(例えば、非特許文献2参照)等が挙げられる。ウィナー推定は、ノイズの重畳された観測信号から原信号を推定する線形フィルタ手法の一つとして広く知られており、観測対象の統計的性質とノイズ(観測ノイズ)の特性とを考慮して誤差の最小化を行う手法である。カメラからの信号には何らかのノイズが含まれるため、ウィナー推定は原信号を推定する手法として極めて有用である。
ここで、標本のマルチバンド画像からRGB画像を合成する方法について説明する。先ず、標本のマルチバンド画像を撮像する。例えば、特許文献1に開示されている技術を用い、16枚のバンドパスフィルタをフィルタホイールで回転させて切り替えながら、面順次方式でマルチバンド画像を撮像する。これにより、標本の各点において16バンドの画素値を有するマルチバンド画像が得られる。なお、色素は、本来観察対象となる標本内に3次元的に分布しているが、通常の透過観察系ではそのまま3次元像として捉えることはできず、標本内を透過した照明光をカメラの撮像素子上に投影した2次元像として観察される。したがって、ここでいう各点は、投影された撮像素子の各画素に対応する標本上の点を意味している。
撮像されたマルチバンド画像の任意の点xについて、バンドbにおける画素値g(x,b)と、対応する標本上の点の分光透過率t(x,λ)との間には、カメラの応答システムに基づく次式(1)の関係が成り立つ。
Figure 0005117274
λは波長、f(b,λ)はb番目のフィルタの分光透過率、s(λ)はカメラの分光感度特性、e(λ)は照明の分光放射特性、n(b)はバンドbにおける観測ノイズをそれぞれ表す。bはバンドを識別する通し番号であり、ここでは1≦b≦16を満たす整数値である。
実際の計算では、式(1)を波長方向に離散化した次式(2)を用いる。
G(x)=FSET(x)+N ・・・(2)
波長方向のサンプル点数をD、バンド数をBとすれば(ここではB=16)、G(x)は、点xにおける画素値g(x,b)に対応するB行1列の行列である。同様に、T(x)は、t(x,λ)に対応するD行1列の行列、Fは、f(b,λ)に対応するB行D列の行列である。一方、Sは、D行D列の対角行列であり、対角要素がs(λ)に対応している。同様に、Eは、D行D列の対角行列であり、対角要素がe(λ)に対応している。Nは、n(b)に対応するB行1列の行列である。なお、式(2)では、行列を用いて複数のバンドに関する式を集約しているため、バンドを表す変数bが陽に記述されていない。また、波長λに関する積分は行列の積に置き換えられている。
ここで、表記を簡単にするため、次式(3)で定義される行列Hを導入する。Hはシステム行列とも呼ばれる。
H=FSE ・・・(3)
次に、ウィナー推定を用いて、撮像したマルチバンド画像から標本各点における分光透過率を推定する。分光透過率の推定値(分光透過率データ)T^(x)は、次式(4)で計算することができる。なお、T^は、Tの上に推定値を表すハット「^」が付いていることを示す。
Figure 0005117274
ここで、Wは次式(5)で表され、「ウィナー推定行列」あるいは「ウィナー推定に用いる推定オペレータ」と呼ばれる。以下の説明では、Wを単に「推定オペレータ」と称す。
Figure 0005117274
SSは、D行D列の行列であり、標本の分光透過率の自己相関行列を表す。また、RNNは、B行B列の行列であり、撮像に使用するカメラのノイズの自己相関行列を表す。
このようにして分光透過率データT^(x)を推定したならば、次に、このT^(x)に基づいて対応する標本点(対応点)における色素量を推定する。推定の対象とする色素は、ヘマトキシリン、細胞質を染色したエオジン、赤血球を染色したエオジンまたは染色されていない赤血球の色素の3種類であり、それぞれ色素H、色素E、色素Rと略記する。なお、厳密には、染色を施さない状態であっても赤血球はそれ自身特有の色を有しており、H&E染色後は、赤血球自身の色と染色過程において変化したエオジンの色が重畳して観察される。このため、正確には両者を併せたものを色素Rと呼称する。
一般に、光を透過する物質では、波長λ毎の入射光の強度I0(λ)と射出光の強度I(λ)との間に、次式(6)で表されるランベルト・ベール(Lambert-Beer)の法則が成り立つことが知られている。
Figure 0005117274
k(λ)は波長に依存して決まる物質固有の値、dは物質の厚さをそれぞれ表す。また、式(6)の左辺は分光透過率を意味している。
H&E染色された標本が、色素H、色素E、色素Rの3種類の色素で染色されている場合、ランベルト・ベールの法則により各波長λにおいて次式(7)が成立する。
Figure 0005117274
H(λ),kE(λ),kR(λ)は、それぞれ色素H、色素E、色素Rに対応するk(λ)を表し、例えば、標本を染色している各色素の基準分光特性値である。またdH,dE,dRは、マルチバンド画像の各画像位置に対応する標本各点における色素H、色素E、色素Rの仮想的な厚さを表す。本来色素は、標本中に分散して存在するため、厚さという概念は正確ではないが、標本が単一の色素で染色されていると仮定した場合と比較して、どの程度の量の色素が存在しているかを表す相対的な色素量の指標となる。すなわち、dH,dE,dRはそれぞれ色素H、色素E、色素Rの色素量を表しているといえる。なお、kH(λ),kE(λ),kR(λ)は、色素H、色素E、色素Rを用いてそれぞれ個別に染色した標本を予め用意し、その分光透過率を分光器で測定することによって、ランベルト・ベールの法則から容易に求めることができる。
式(7)の両辺の対数を取ると、次式(8)となる。
Figure 0005117274
このようにして推定された分光透過率データT^(x)の波長λに対応する要素をt^(x,λ)とし、これを式(8)に代入すると、次式(9)を得る。なお、t^は、tの上に推定値を表すハット「^」が付いていることを示す。
Figure 0005117274
ここで、推定吸光度a^(x,λ)は、分光透過率t^(x,λ)をもとに、次式(10)に従って算出できる。なお、a^は、aの上に推定値を表すハット「^」が付いていることを示す。
Figure 0005117274
したがって、式(9)は、次式(11)に置き換えることができる。
Figure 0005117274
式(11)において未知変数はdH,dE,dRの3つであるから、少なくとも3つの異なる波長λについて式(11)を連立させれば、これらを解くことができる。より精度を高めるために、4つ以上の異なる波長λに対して式(11)を連立させ、重回帰分析を行ってもよい。例えば、3つの波長λ1,λ2,λ3について式(11)を連立させた場合、次式(12)のように行列表記できる。
Figure 0005117274
ここで、式(12)を次式(13)に置き換える。
Figure 0005117274
波長方向のサンプル点数をDとすれば、A^(x)は、a^(x,λ)に対応するD行1列の行列であり、Kは、k(λ)に対応するD行3列の行列、d(x)は、点xにおけるdH,dE,dRに対応する3行1列の行列であり、εは、誤差に対応するD行1列の行列である。なお、A^は、Aの上に推定値を表すハット「^」が付いていることを示す。
そして、式(13)に従い、最小二乗法を用いて色素量dH,dE,dRを算出する。最小二乗法とは単回帰式において誤差の二乗和を最小にするようにd(x)を決定する方法であり、次式(14)で算出できる。
Figure 0005117274
以上のようにして、色素量dH,dE,dRが求まれば、これらを修正することで、標本における色素量の変化をシミュレートすることができる。すなわち、適当な係数αH,αE,αRを各色素量dH,dE,dRにそれぞれ乗じて調整し、式(7)に代入すれば、次式(15)によって新たな分光透過率t*(x,λ)が得られる。
Figure 0005117274
そして、式(15)を式(1)に代入すれば、色素量を仮想的に変化させた標本の画像を合成することができる。この場合は、ノイズn(b)をゼロとして計算してよい。
以上の手順により、マルチバンド画像の任意の点xにおける色素量を推定することによって、標本各点における色素量を仮想的に調整し、調整後の標本の画像を合成することで標本の色素量を補正することができる。したがって、例えば、標本に染色ばらつきがあっても、ユーザは、適正な染色状態に調整された画像を観察することができ、染色ばらつきの問題が解決できる。
特開平7−120324号公報 "Development of support systems for pathology using spectral transmittance - The quantification method of stain conditions",Proceedings of SPIE,Vol.4684,2002,p.1516-1523 "Color Correction of Pathological Images Based on Dye Amount Quantification",OPTICAL REVIEW,Vol.12,No.4,2005,p.293-300
非特許文献1に開示されている手法に従い、推定オペレータを用いてマルチバンド画像から標本各点の分光透過率を推定する場合には、式(1)に示して説明したように、撮像されたマルチバンド画像の位置xについて、バンドbにおける画素値g(x,b)と、対応する標本上の点の分光透過率t(x,λ)との間に、カメラの応答システムに基づく関係が成り立つ。このとき、フィルタの分光透過率f(b,λ)、カメラの分光感度特性s(λ)、照明の分光放射特性e(λ)および分光透過率t(x,λ)によって求まる信号値に対して観測ノイズn(b)の値が大きい場合、画素値g(x,b)に含まれる情報量のうちの信号値に対する観測ノイズの割合が高くなり、分光透過率の推定精度に寄与する信号値の情報量が少なくなる。特に、低画素値の場合、すなわち分光透過率の値が小さい場合に、この傾向が顕著であり、画素値が低いと観測ノイズの影響を強く受けて分光特性値の推定精度が低下してしまう。この結果、色素量の推定精度が低下してしまうという問題があった。ここで、画素値が低いということはいずれかの染色が濃いということを意味しており、H&E染色された標本のマルチバンド画像を用いてヘマトキシリンやエオジンの染色状態を解析するために重要な画素と考えられるため、低画素値の画素についても分光透過率を精度よく推定し、色素量を精度良く推定する必要がある。
また、一方で、色素量の推定の際には、式(14)に示したように、予め各色素について波長毎の基準分光特性値を1つ定めておき、これを用いる。しかしながら、実際には、各色素について波長毎の分光特性値を測定すると、各波長での値にばらつきが生じる。このため、各色素の基準分光特性値の波形と、この画素中に含まれる各色素の分光特性値の波形とが一致しない場合が発生し、色素量の推定精度が低下する場合があった。
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みて為されたものであり、複数の色素で染色された染色標本の色素量を精度良く推定することができる画像処理装置および画像処理プログラムを提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するための、本発明のある態様にかかる画像処理装置は、複数の色素で染色された染色標本を撮像した染色標本画像から、前記染色標本の色素量を推定する画像処理装置であって、前記染色標本画像を構成する画素の画素値をもとに、前記画素に対応する前記染色標本上の対応点における波長毎の分光特性値を推定する分光特性推定部と、前記分光特性推定部によって推定された波長毎の分光特性値をもとに、波長毎の重み値を設定する重み設定部と、前記分光特性推定部によって推定された波長毎の分光特性値をもとに、前記波長毎の重み値を用いて前記染色標本上の対応点の色素量を重み付き色素量として推定する重み付き色素量推定部と、を備える。
また、本発明の別の態様にかかる画像処理装置は、複数の色素で染色された染色標本を撮像した染色標本画像から、前記染色標本の色素量を推定する画像処理装置であって、前記染色標本画像を構成する画素の画素値をもとに、前記画素に対応する前記染色標本上の対応点における波長毎の分光特性値を推定する分光特性推定部と、予め設定される画素値と波長毎の分光特性値との対応関係に従って、前記画素の画素値に対応する分光特性値をもとに、波長毎の重み値を設定する重み設定部と、前記分光特性推定部によって推定された波長毎の分光特性値をもとに、前記波長毎の重み値を用いて前記染色標本上の対応点の色素量を重み付き色素量として推定する重み付き色素量推定部と、を備える。
また、本発明の別の態様にかかる画像処理装置は、複数の色素で染色された染色標本を撮像した染色標本画像から、前記染色標本の色素量を推定する画像処理装置であって、前記染色標本画像を構成する画素の画素値をもとに、前記画素に対応する前記染色標本上の対応点における波長毎の分光特性値を推定する分光特性推定部と、前記複数の色素で個別に染色された単染色標本について測定された色素別の単染色分光特性値のいずれかを用いて、波長毎の重み値を設定する重み設定部と、前記分光特性推定部によって推定された波長毎の分光特性値をもとに、前記波長毎の重み値を用いて前記染色標本上の対応点の色素量を重み付き色素量として推定する重み付き色素量推定部と、を備える。
また、本発明の別の態様にかかる画像処理プログラムは、複数の色素で染色された染色標本を撮像した染色標本画像から、前記染色標本の色素量を推定するコンピュータに、前記染色標本画像を構成する画素の画素値をもとに、前記画素に対応する前記染色標本上の対応点における波長毎の分光特性値を推定する分光特性推定ステップと、前記分光特性推定ステップで推定された波長毎の分光特性値をもとに、波長毎の重み値を設定する重み設定ステップと、前記分光特性推定ステップで推定された波長毎の分光特性値をもとに、前記波長毎の重み値を用いて前記染色標本上の対応点の色素量を重み付き色素量として推定する重み付き色素量推定ステップと、を実行させる。
また、本発明の別の態様にかかる画像処理プログラムは、複数の色素で染色された染色標本を撮像した染色標本画像から、前記染色標本の色素量を推定するコンピュータに、前記染色標本画像を構成する画素の画素値をもとに、前記画素に対応する前記染色標本上の対応点における波長毎の分光特性値を推定する分光特性推定ステップと、予め設定される画素値と波長毎の分光特性値との対応関係に従って、前記画素の画素値に対応する分光特性値をもとに、波長毎の重み値を設定する重み設定ステップと、前記分光特性推定ステップで推定された波長毎の分光特性値をもとに、前記波長毎の重み値を用いて前記染色標本上の対応点の色素量を重み付き色素量として推定する重み付き色素量推定ステップと、を実行させる。
また、本発明の別の態様にかかる画像処理プログラムは、複数の色素で染色された染色標本を撮像した染色標本画像から、前記染色標本の色素量を推定するコンピュータに、前記染色標本画像を構成する画素の画素値をもとに、前記画素に対応する前記染色標本上の対応点における波長毎の分光特性値を推定する分光特性推定ステップと、前記複数の色素で個別に染色された単染色標本について測定された色素別の単染色分光特性値のいずれかを用いて、波長毎の重み値を設定する重み設定ステップと、前記分光特性推定ステップで推定された波長毎の分光特性値をもとに、前記波長毎の重み値を用いて前記染色標本上の対応点の色素量を重み付き色素量として推定する重み付き色素量推定ステップと、を実行させる。
本発明によれば、複数の色素で染色された染色標本の色素量を精度良く推定することができる。
以下、図面を参照し、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。本実施の形態では、H&E染色された生体組織標本(染色標本)を撮像対象とする。そして、撮像したマルチバンド画像をもとに、ウィナー推定を用いて染色標本の標本各点の分光透過率の推定を行い、ランベルト・ベールの法則を用いて標本各点の色素量の推定を行う。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付して示している。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1の画像処理装置の構成を説明する模式図である。図1に示すように、画像処理装置1は、パソコン等のコンピュータで構成され、染色標本のマルチバンド画像を取得する画像取得部110を備える。
画像取得部110は、画像取得動作を行ってH&E染色された色素量の推定対象の染色標本(以下、「対象標本」という。)を撮像し、6バンドのマルチバンド画像を取得する。この画像取得部110は、CCD等の撮像素子等を備えたRGBカメラ111、対象標本Sが載置される標本保持部113、標本保持部113上の対象標本Sを透過照明する照明部115、対象標本Sからの透過光を集光して結像させる光学系117、結像する光の波長帯域を所定範囲に制限するためのフィルタ部119等を備える。
RGBカメラ111は、デジタルカメラ等で広く用いられているものであり、モノクロの撮像素子上にモザイク状にRGBのカラーフィルタを配置したものである。このRGBカメラ111は、撮像される画像の中心が照明光の光軸上に位置するように設置される。図2は、カラーフィルタの配列例およびRGB各バンドの画素配列を模式的に示す図である。この場合、各画素はR,G,Bいずれかの成分しか撮像することはできないが、近傍の画素値を利用することで、不足するR,G,B成分が補間される。この手法は、例えば特許第3510037号公報で開示されている。なお、3CCDタイプのカメラを使用すれば、最初から各画素におけるR,G,B成分を取得できる。実施の形態1では、いずれの撮像方式を用いても構わないが、以下ではRGBカメラ111で撮像された画像の各画素においてR,G,B成分が取得できているものとする。
フィルタ部119は、それぞれ異なる分光透過率特性を有する2枚の光学フィルタ1191a,1191bを具備しており、これらが回転式の光学フィルタ切替部1193に保持されて構成されている。図3は、一方の光学フィルタ1191aの分光透過率特性を示す図であり、図4は、他方の光学フィルタ1191bの分光透過率特性を示す図である。例えば先ず、光学フィルタ1191aを用いて第1の撮像を行う。次いで、光学フィルタ切替部1193の回転によって使用する光学フィルタを光学フィルタ1191bに切り替え、光学フィルタ1191bを用いて第2の撮像を行う。この第1の撮像および第2の撮像によって、それぞれ3バンドの画像が得られ、両者の結果を合わせることによって6バンドのマルチバンド画像が得られる。なお、光学フィルタの数は2枚に限定されるものではなく、3枚以上の光学フィルタを用いることができる。取得された染色標本のマルチバンド画像は、対象標本画像として画像処理装置1の記憶部150に保持される。
この画像取得部110において、照明部115によって照射された照明光は、標本保持部113上に載置された対象標本Sを透過する。そして、対象標本Sを透過した透過光は、光学系117および光学フィルタ1191a,1191bを経由した後、RGBカメラ111の撮像素子上に結像する。光学フィルタ1191a,1191bを具備するフィルタ部119は、照明部115からRGBカメラ111に至る光路上のいずれかの位置に設置されていればよい。照明部115からの照明光を、光学系117を介してRGBカメラ111で撮像する際の、R,G,B各バンドの分光感度の例を、図5に示す。
図6は、実施の形態1の画像処理装置1の機能構成を説明するブロック図である。実施の形態1では、画像処理装置1は、図1に示して説明した画像取得部110と、入力部120と、表示部130と、画像処理部140と、記憶部150と、装置各部を制御する制御部160とを備える。
入力部120は、例えば、キーボードやマウス、タッチパネル、各種スイッチ等の各種入力装置によって実現されるものであり、操作入力に応じた入力信号を制御部160に出力する。表示部130は、LCDやELD等の表示装置によって実現されるものであり、制御部160から入力される表示信号に基づいて各種画面を表示する。
画像処理部140は、CPU等のハードウェアによって実現される。この画像処理部140は、分光特性推定部141と、重み設定部142と、重み付き色素量推定部143と、重み付き分光特性合成部144と、画像合成部145とを含む。分光特性推定部141は、対象標本画像を構成する画素に対応する対象標本上の対応点(以下、「対象標本点」と呼ぶ。)における波長毎の分光透過率を推定する。ここで、分光特性推定部141によって推定される分光透過率を「推定分光透過率」と呼ぶ。重み設定部142は、波長毎の推定分光透過率をもとに、色素量推定の際に用いる波長毎の重み値を設定する。重み付き色素量推定部143は、波長毎の推定分光透過率をもとに、波長毎の重み値を用いて対象標本点の色素量を重み付き色素量として推定する。重み付き分光特性合成部144は、重み付き色素量をもとに分光透過率を合成することで、重み付き合成分光特性値の一例である波長毎の重み付き合成分光透過率を算出する。画像合成部145は、波長毎の重み付き合成分光透過率を用いて表示用のRGB画像を合成する。
記憶部150は、更新記憶可能なフラッシュメモリ等のROMやRAMといった各種ICメモリ、内蔵あるいはデータ通信端子で接続されたハードディスク、CD−ROM等の情報記憶媒体およびその読取装置等によって実現されるものである。この記憶部150には、画像処理装置1を動作させ、この画像処理装置1が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、これらプログラムの実行中に使用されるデータ等が格納される。例えば、対象標本画像の画像データ等が格納される。また、対象標本画像から推定した波長毎の推定分光透過率をもとに波長毎の重み値を設定し、この設定した波長毎の重み値を用いて対象標本の色素量を推定する処理を実現するための画像処理プログラム151が格納される。
制御部160は、CPU等のハードウェアによって実現される。この制御部160は、入力部120から入力される入力信号や画像取得部110から入力される画像データ、記憶部150に格納されるプログラムやデータ等に基づいて画像処理装置1を構成する各部への指示やデータの転送等を行い、画像処理装置1全体の動作を統括的に制御する。また、制御部160は、マルチバンド画像取得制御部161と、画像表示制御部163とを含む。マルチバンド画像取得制御部161は、画像取得部110の動作を制御して対象標本画像を取得する。画像表示制御部163は、画像合成部145によって合成されたRGB画像を表示部130に表示する制御を行う。
次に、実施の形態1の画像処理装置1が行う処理手順について説明する。図7は、実施の形態1の画像処理装置1が行う処理手順を示すフローチャートである。なお、ここで説明する処理は、記憶部150に格納された画像処理プログラム151に従って画像処理装置1の各部が動作することによって実現される。
図7に示すように、先ず、マルチバンド画像取得制御部161が、画像取得部110の動作を制御して色素量の推定対象の対象標本をマルチバンド撮像し、対象標本画像を取得する(ステップa1)。
続いて、分光特性推定部141が、ステップa1で取得した対象標本画像の推定対象画素の画素値をもとに、対象標本点の波長毎の分光透過率(推定分光透過率)を推定する(ステップa3)。具体的には、背景技術で示した次式(4)に従って、対象標本画像の推定対象画素である任意の点xにおける画素の画素値の行列表現G(x)から対応する対象標本点における波長毎の分光透過率の推定値である波長毎の推定分光透過率T^(x)を算出する。得られた波長毎の推定分光透過率T^(x)は、記憶部150に格納される。
Figure 0005117274
なお、このとき、背景技術で説明したように、次式(3)で定義されるシステム行列Hを導入する。
H=FSE ・・・(3)
単位時間当たりの照明の分光放射特性E(^)、光学フィルタ1191a,1191bの分光透過率F、RGBカメラ111の分光感度特性Sは、使用する機器を選定の後、分光器等を用いて予め測定しておく。また、標本の分光透過率の自己相関行列RSSおよびRGBカメラ111のノイズの自己相関行列RNNについても、事前に測定しておく。RSSは、H&E染色された典型的な標本を用意し、分光器によって複数の点の分光透過率を測定して自己相関行列を求めることによって得られる。RNNは、標本を設置しない状態で画像取得部110によってマルチバンド画像を取得し、得られた6バンドのマルチバンド画像の各バンドについて画素値の分散を求め、これを対角成分とする行列を生成することによって得られる。ただし、バンド間でノイズの相関はないと仮定している。
続いて、重み設定部142が、ステップa3で推定された波長毎の推定分光透過率T^(x)をもとに、波長毎の重み値を設定する(ステップa5)。ここで、ステップa5で行う重み値の設定原理について説明する。図8は、高画素値の画素の波長毎の推定分光透過率の一例を示す図であり、図9は、図8の推定分光透過率を対数変換して求めた波長毎の吸光度の一例を示す図である。一方、図10は、低画素値の画素の波長毎の推定分光透過率の一例を示す図であり、図11は、図10の推定分光透過率を対数変換して求めた波長毎の吸光度の一例を示す図である。各図において、推定分光透過率を実線、色素Hによる分光透過率を一点鎖線、色素Hと色素Eとによる分光透過率を二点鎖線、色素Hと色素Eと色素Rとによる分光透過率を破線で示している。ここで、図8および図10に示す各推定分光透過率を波長毎に比較すると、特に、520〜540nmの波長帯域での推定分光透過率の値が小さく、他の波長帯域と比較して観測ノイズによる影響を受け易いと考えられる。また、図8および図10に示す各分光透過率の波形の比較について述べると、図10に示す低画素値の画素の推定分光透過率は、図8に示す高画素値の画素の推定分光透過率と比較して値が小さく、高画素値の場合と比較して観測ノイズによる影響を受け易いと考えられる。したがって、推定分光透過率の値が小さいほど、分光透過率の推定精度が低いと予測できる。これに対し、推定分光透過率の値が大きい波長帯域では、推定分光透過率の値が小さい波長帯域と比較して観測ノイズの影響を受け難いため、分光透過率の推定精度が高いと予測できる。
ここで、推定分光透過率の値をもとに色素量の推定を行うため、分光透過率の推定精度が低いと、色素量の推定精度が低下してしまう。一方で、色素量の推定は、図9または図11に示すように推定分光透過率の値を対数変換して得た吸光度の値を用いて行う。このため、推定分光透過率の値に含まれる観測ノイズによる誤差が吸光度に変換することで増幅してしまうという問題がある。さらに、この吸光度の値を用いて推定した色素量をもとに分光透過率を合成してRGB値を算出するため、最小二乗法を用いて誤差が最小となるように色素量を推定したにも関わらず、合成した各波長の分光透過率に含まれる観測ノイズによる誤差にばらつきが生じてしまうという問題もある。
そこで、分光透過率の推定精度が低いと予測される波長における分光透過率の推定結果が色素量推定に反映され難く、推定精度が高いと予測される波長における分光透過率の推定結果が色素量推定に反映され易くなるように波長毎に重み値ωλを設定する。具体的には、実施の形態1では、次式(16)に従い、波長毎の推定分光透過率の値を波長毎の重み値ωλとして設定する。このとき、推定分光透過率の値が最も大きい波長での重み値ωλを最大値である“1”として正規化し、各波長での重み値ωλを設定することとしてもよい。ωλは、波長λにおける重み値である。
Figure 0005117274
これを波長数Dだけ繰り返し、ω1,ω2,・・・,ωDを求める。求めたω1,ω2,・・・,ωDの各値は、記憶部150に格納される。
このようにして波長毎の推定分光透過率の値を波長毎の重み値ωλとすることで、色素量の推定精度を向上させることができるとともに、推定分光透過率を吸光度に変換するために生じる観測ノイズによる誤差の増幅や、観測ノイズによる誤差のばらつきを軽減できる。
なお、重み値ωλの設定方法は、上記の手法に限定されるものではない。例えば、次式(17),(18)に従って、推定分光透過率t^(x,λ)の値が予め設定される閾値tthreshold以上の波長での重み値ωλを“1”とし、閾値tthresholdより小さい波長での重み値ωλを“0”として重み値ωλを設定することとしてもよい。これによれば、分光透過率の推定精度が低いと予測される波長での推定分光透過率t^(x,λ)の値を色素量の推定に用いないようにすることができる。
Figure 0005117274
ここで、閾値tthresholdは適宜設定することができるが、色素量推定の精度が高まるような値を予め設定しておく。例えば、推定分光透過率をもとに従来の手法で行った色素量推定の結果を用いる等して最も色素量の推定精度が高まるように閾値tthresholdを設定しておく。
また、このようにして1つの閾値tthresholdを設定し、波長毎の重み値ωλを2段階で設定する場合に限らず、閾値を多段的に複数設定しておき、推定分光透過率の値に応じて波長毎の重み値を段階的に設定してもよい。
続いて、図7に示すように、重み付き色素量推定部143が、ステップa3で推定された波長毎の推定分光透過率T^(x)をもとに、ステップa5で設定された波長毎の重み値ωλを用いて対象標本の色素量を重み付き色素量として推定する(ステップa7)。ここで推定の対象とする色素は、ヘマトキシリン(色素H)と、細胞質を染色したエオジン(色素E)と、赤血球を染色したエオジンまたは染色されていない赤血球の色(色素R)であり、対象標本画像の点xにおける波長毎の推定分光透過率T^(x)をもとに、点xに対応する対象標本点に固定された色素H、色素E、色素Rそれぞれの色素量を推定する。すなわち、背景技術で示したランベルト・ベールの法則から導かれる次式(13)を複数の波長λに関して連立させ、dH,dE,dRについて解く。
Figure 0005117274
そして、この式(13)に従って、最小二乗法を用いて重み付き色素量dH,dE,dRを算出する。実施の形態1では、次式(19),(20)を用い、重み値ωλ(ω1,ω2,・・・,ωD)を加味して重み付き色素量dH,dE,dRを算出する。
Figure 0005117274
ωは、重み値ωλに対応するD行D列の行列であり、diag()は、対角行列を表す。この重み値ωλを用いて推定された対象標本画像の点xに対応する染色標本点における重み付き色素量dH,dE,dRは、記憶部150に格納される。
続いて、重み付き分光特性合成部144が、ステップa7で推定された重み付き色素量dH,dE,dRをもとに分光透過率を合成し、波長毎の重み付き合成分光透過率を算出する(ステップa9)。具体的には、背景技術で示した式(15)にここで求めた重み付き色素量dH,dE,dRを代入し、次式(21)によって新たな分光透過率である重み付き合成分光透過率t(x,λ)を得る。t(x,λ)は、波長毎の重み付き合成分光透過率のうち、波長λに対応する成分である。なお、tは、tの上に記号「〜」が付いていることを示す。
Figure 0005117274
ここで、式(21)によって算出した複数の波長に対するt(x,λ)を行列形式にまとめたものをT(x)と記述すると、T(x)は波長毎の重み付き合成分光透過率を表す。この波長毎の重み付き合成分光透過率データT(x)は、記憶部150に格納される。なお、Tは、Tの上に記号「〜」が付いていることを示す。
続いて、画像合成部145が、波長毎の重み付き合成分光透過率T(x)を用いて表示用のRGB画像を合成する(ステップa11)。すなわち、対象標本画像上の全ての点xを推定対象画素としてステップa3〜ステップa9の処理を行い、波長毎の重み付き合成分光透過率T(x)を求める。そして、各点xについて求めた波長毎の重み付き合成分光透過率T(x)をRGB値に変換する処理(ステップa11)を画像全体に渡って反復すれば、撮像したマルチバンド画像と同じ幅と高さを有するRGB画像が得られる。波長毎の重み付き合成分光透過率T(x)をRGB値GRGB(x)に変換するには、背景技術で示した式(2)におけるノイズ成分Nを除外した次式(22)を用いる。
Figure 0005117274
ここで行列Sは、RGBカメラ111の分光感度特性に対応している。なお、この分光感度特性は、RGBカメラ111のものを用いるのが簡便であるが、他のRGBカメラのものであっても構わない。合成された表示用のRGB画像のデータは、記憶部150に格納され、病理診断等に利用される。例えば、画像表示制御部163が、ステップa11で合成されたRGB画像を表示部130に表示する制御を行う(ステップa13)。
以上説明したように、実施の形態1によれば、対象標本画像の推定対象画素の画素値をもとに推定した対象標本点における波長毎の推定分光透過率をもとに、波長毎の重み値を設定することができる。そして、対象標本点における波長毎の推定分光透過率をもとに、設定した重み値を用いて対象標本点の色素量を推定することができる。具体的には、推定分光透過率の値が小さく、分光透過率の推定精度が低いと予測される波長に対する重み値を小さくして色素量の推定を行うことができる。これにより、観測ノイズの影響を受けて分光透過率の推定精度が低下していると予測される波長を考慮して色素量を推定することができ、色素量の推定精度を向上させることができる。
なお、上記した実施の形態1では、波長毎の推定分光透過率をもとに波長毎の重み値を設定し、この重み値を用いて色素量を推定する方法を説明したが、波長毎の推定分光透過率を対数変換した波長毎の吸光度をもとに重み値を設定し、この重み値を用いて重み付き色素量を推定するようにしてもよい。あるいは、波長毎の推定分光透過率の値をそのまま重み値として用いるのではなく、例えば波長毎の推定分光透過率の二乗値等、推定分光透過率の値をもとに2次的に算出した変換値を重み値とすることもできる。あるいは、波長毎の推定分光透過率から求まる波長毎の吸光度をもとに変換値を算出し、重み値としてもよい。例えば、波長毎の推定分光透過率を対数変換して波長毎の吸光度を求める。そして、求めた波長毎の吸光度の逆数を変換値として算出し、重み値としてもよい。また、求めた波長毎の吸光度の逆数と波長毎の推定分光透過率の平方根とを乗じて変換値を算出し、重み値としてもよい。このようにして重み値を設定すれば、波長毎の推定分光透過率と、推定色素量から合成される分光透過率との差分(すなわち推定誤差)が減少し、表示用のRGB画像を合成した際の色再現性が高くなるという利点がある。
また、分光透過率の値は、画素値に応じて一意に求まる。したがって、画素値とその分光透過率との対応関係を予め設定しておくことが可能である。例えば、予めあらゆる画素値の組み合わせに対する分光透過率を求めてテーブル化し、記憶部150に記憶しておくこととしてもよい。そして、推定対象画素の画素値に対応する分光透過率の値を読み出し、この値をもとに波長毎の重み値を設定することとしてもよい。あるいは、画素値の組み合わせに対する分光透過率をもとに予め波長毎の重み値を設定し、画素値の組み合わせと波長毎の重み値との対応関係をテーブル化して記憶部150に記憶しておくこととしてもよい。そして、推定対象画素の画素値に対応する波長毎の重み値を読み出して用いることとしてもよい。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。図12は、実施の形態2の画像処理装置1bの機能構成を説明するブロック図である。なお、実施の形態1で説明した構成と同一の構成については、同一の符号を付する。実施の形態2では、画像処理装置1bは、図1に示して説明した画像取得部110と、入力部120と、表示部130と、画像処理部140bと、記憶部150bと、装置各部を制御する制御部160とを備える。
画像処理部140bは、分光特性推定部141と、色素量推定部146と、分光特性合成部147と、差分分光特性算出部148と、重み設定部142bと、重み付き色素量推定部143と、重み付き分光特性合成部144と、画像合成部145とを含む。色素量推定部146は、分光特性推定部141によって推定された波長毎の推定分光透過率をもとに、対象標本点の色素量を推定する。ここで、色素量推定部146によって推定される色素量を「推定色素量」と呼ぶ。分光特性合成部147は、推定色素量をもとに分光透過率を合成し、波長毎の合成分光透過率を算出する。差分分光特性算出部148は、波長毎の推定分光透過率から波長毎の合成分光透過率を差し引いて波長毎の差分分光透過率を算出する。重み設定部142bは、波長毎の差分分光透過率をもとに、色素量推定の際に用いる波長毎の重み値を設定する。
また、記憶部150bには、波長毎の差分分光透過率を算出し、この波長毎の差分分光透過率をもとに波長毎の重み値を設定して対象標本の色素量を推定する処理を実現するための画像処理プログラム151bが格納される。
図13は、実施の形態2の画像処理装置1bが行う処理手順を示すフローチャートである。なお、ここで説明する処理は、記憶部150bに格納された画像処理プログラム151bに従って画像処理装置1bの各部が動作することによって実現される。
図13に示すように、先ず、マルチバンド画像取得制御部161が、画像取得部110の動作を制御して色素量の推定対象の対象標本をマルチバンド撮像し、対象標本画像を取得する(ステップb1)。
続いて、分光特性推定部141が、実施の形態1と同様にして、ステップb1で取得した対象標本画像の推定対象画素の画素値をもとに、対象標本点の波長毎の分光透過率(推定分光透過率)を推定する(ステップb3)。
続いて、色素量推定部146が、ステップb3で推定された波長毎の推定分光透過率T^(x)をもとに、対象標本の色素量(推定色素量)を推定する(ステップb5)。このとき、色素量推定部146は、背景技術で示した次式(14)に従い、最小二乗法を用いて推定色素量d´H,d´E,d´Rを算出する。すなわち、重み値を用いない従来の手法で色素量の推定を行う。この推定色素量d´H,d´E,d´Rは、記憶部150bに格納される。
Figure 0005117274
続いて、分光特性合成部147が、ステップb5で推定された推定色素量d´H,d´E,d´Rをもとに分光透過率を合成し、波長毎の合成分光透過率を算出する(ステップb7)。具体的には、背景技術で示した式(15)に推定色素量d´H,d´E,d´Rを代入し、次式(23)によって新たな分光透過率(合成分光透過率)t´(x,λ)を得る。t´(x,λ)は、波長毎の合成分光透過率のうち、波長λに対応する成分である。なお、t´は、t´の上に記号「〜」が付いていることを示す。
Figure 0005117274
ここで、式(23)によって算出した複数の波長に対するt´(x,λ)を、行列形式にまとめたものをT´(x)と記述すると、T´(x)は波長毎の合成分光透過率を表す。この波長毎の合成分光透過率データT(x)は、記憶部150bに格納される。なお、T´は、T´の上に記号「〜」が付いていることを示す。
続いて、差分分光特性算出部148が、次式(24)に従って、波長毎の推定分光透過率T^(x)から波長毎の合成分光透過率T´(x)を減算し、波長毎の差分分光透過率Tdiff(x)を算出する(ステップb9)。この波長毎の差分分光透過率Tdiff(x)は、記憶部150bに格納される。
Figure 0005117274
続いて、重み設定部142bが、ステップb9で算出された波長毎の差分分光透過率Tdiff(x)をもとに、波長毎の重み値を設定する(ステップb11)。ここで、差分分光透過率Tdiff(x)の波長λに対応する要素をtdiff(x,λ)と表記すると、差分分光透過率tdiff(x,λ)の値が大きいほど色素量推定での誤差が大きいことを示しており、色素量の推定精度が低下していると考えられる。実施の形態2では、差分分光透過率tdiff(x,λ)が大きい波長での重み値を小さくし、差分分光透過率tdiff(x,λ)が小さい波長での重み値を大きくする。
具体的には、次式(25)に従い、波長毎の重み値ωλを、差分分光透過率tdiff(x,λ)と反比例する値として設定する。このとき、差分分光透過率tdiff(x,λ)が最も大きい波長での重み値ωλを最大値である“1”として正規化し、各波長での重み値ωλを設定することとしてもよい。
Figure 0005117274
これを波長数Dだけ繰り返し、ω1,ω2,・・・,ωDを求める。求めたω1,ω2,・・・,ωDの各値は、記憶部150bに格納される。
なお、重み値ωλの設定方法は、上記の手法に限定されるものではない。例えば、差分分光透過率を予め設定される所定の閾値と比較し、この閾値との大小関係に従って波長毎の重み値を2段階で設定することとしてもよい。あるいは、閾値を多段的に複数設定しておき、差分分光透過率の値に応じて波長毎の重み値を段階的に設定してもよい。
続いて、重み付き色素量推定部143が、ステップb3で推定された波長毎の推定分光透過率T^(x)を再度吸光度に変換し、ステップb11で設定された波長毎の重み値ωλを用いて対象標本の色素量(重み付き色素量)を推定する(ステップb13)。ここでの処理は、実施の形態1と同様にして行うことができる。続いて、重み付き分光特性合成部144が、ステップb13で推定された重み付き色素量をもとに分光透過率を合成し、波長毎の重み付き合成分光透過率を算出する(ステップb15)。そして、画像合成部145が、波長毎の重み付き合成分光透過率を用いて表示用のRGB画像を合成し(ステップb17)、画像表示制御部163が、ステップb17で合成されたRGB画像を表示部130に表示する制御を行う(ステップb19)。
以上説明したように、実施の形態2によれば、先ず、対象標本点における波長毎の推定分光透過率をもとに、色素量の推定を行う。そして、波長毎の合成分光透過率を算出し、波長毎の推定分光透過率との差分である波長毎の差分分光透過率を算出する。そして、この波長毎の差分分光透過率をもとに波長毎の重み値を設定し、対象標本点における波長毎の推定分光透過率をもとに、設定した重み値を用いて対象標本点の色素量を推定することができる。具体的には、差分分光透過率の値が大きく、分光透過率の推定精度が低いと予測される波長の重み値を小さくして色素量の推定を行うことができる。したがって、色素量の推定精度を向上させることができる。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について説明する。先ず、実施の形態3で行う重み値の算出原理について説明する。図14は、色素Hで染色された単染色標本上の複数の位置で測定した吸光度である単染色吸光度をグラフ化した図であり、図15は、色素Eで染色された単染色標本上の複数の位置で測定した吸光度である単染色吸光度をグラフ化した図であり、図16は、色素Rで染色された単染色標本上の複数の位置で測定した吸光度である単染色吸光度をグラフ化した図である。ここで、式(14)に示して説明したように、色素量推定では、予め各色素について1つの基準分光特性値を定め、これを用いる。しかしながら、図14〜図16に示すように、単染色標本上の複数の位置について測定した吸光度の値は、各波長での値にばらつきがある。特に、図14に示す色素Hの単染色吸光度や図16に示す色素Rの単染色吸光度は、図15に示す色素Eの単染色吸光度と比べてそのばらつきが大きい。例えば、色素Hでは、全波長に亘って広くばらつきが生じている。また、色素Rでは、430〜560nmの波長帯域でばらつきが大きくなっている。このように、単染色吸光度の各波長での値がばらついているということは、採用する基準分光特性値によって各色素の基準分光特性値の波形と推定対象画素中に含まれる各色素の分光特性値の波形とが一致しない場合が発生し、色素量の推定精度が低下すると予測できる。そこで、実施の形態3では、図14〜図16に示す各色素についての単染色吸光度を単染色分光特性値として予め測定して記憶部150cに記憶しておく。なお、各色素でそれぞれ染色された単染色標本上の複数の位置での分光透過率の値を単染色分光特性値として記憶しておくこととしてもよい。そして、対象標本点において支配的な色素を特定し、この色素についての色素別の単染色分光特性値を用いて色素量推定の際に用いる波長毎の重み値を設定する。
図17は、実施の形態3の画像処理装置1cの機能構成を説明するブロック図である。なお、実施の形態1または実施の形態2で説明した構成と同一の構成については、同一の符号を付する。実施の形態3では、画像処理装置1cは、図1に示して説明した画像取得部110と、入力部120と、表示部130と、画像処理部140cと、記憶部150cと、装置各部を制御する制御部160とを備える。
画像処理部140cは、分光特性推定部141と、色素量推定部146と、単染色分光特性選択部149と、重み設定部142cと、重み付き色素量推定部143と、重み付き分光特性合成部144と、画像合成部145とを含む。単染色分光特性選択部149は、色素量推定部146によって推定された推定色素量をもとに対象標本点において支配的な色素を特定し、この特定した色素に従って波長毎の重み値を設定するために用いる色素別の単染色分光特性値を選択する。重み設定部142cは、単染色分光特性選択部149によって選択された単染色分光特性値を用い、色素量推定の際に用いる波長毎の重み値を設定する。
また、記憶部150cには、色素別単染色分光特性データ153cが格納され、色素H、色素E、色素Rの各色素別の単染色分光特性値が設定される。この色素別の単染色分光特性値は、図14〜図16に示したように、それぞれその色素で染色された単染色標本上の複数の位置について測定された複数の波長毎の単染色分光特性値で構成される。また、記憶部150cには、色素別の単染色分光特性値のいずれかを用いて波長毎の重み値を設定し、対象標本の色素量を推定する処理を実現するための画像処理プログラム151cが格納される。
図18は、実施の形態3の画像処理装置1cが行う処理手順を示すフローチャートである。なお、ここで説明する処理は、記憶部150cに格納された画像処理プログラム151cに従って画像処理装置1cの各部が動作することによって実現される。
図18に示すように、先ず、マルチバンド画像取得制御部161が、画像取得部110の動作を制御して色素量の推定対象の対象標本をマルチバンド撮像し、対象標本画像を取得する(ステップc1)。続いて、分光特性推定部141が、実施の形態1と同様にして、ステップc1で取得した対象標本画像の推定対象画素の画素値をもとに、対象標本点の波長毎の分光透過率(推定分光透過率)を推定する(ステップc3)。そして、色素量推定部146が、実施の形態2と同様にして、ステップc3で推定された波長毎の推定分光透過率をもとに、対象標本の色素量(推定色素量)を推定する(ステップc5)。
続いて、単染色分光特性選択部149が、ステップc5で推定された推定色素量をもとに、対象標本点において支配的な色素を特定する(ステップc7)。すなわち、先ず、対象標本画像の推定対象画素である点xを染色している色素のうち、その色素量が最も大きい色素を特定する。各色素の色素量の比較には、例えば次式(26)によって算出されるd を用いる。なお、d は、dの上に記号「〜」が付いていることを示す。
Figure 0005117274
(λ)は、色素jに対応したk(λ)を表し、dは、色素jの仮想的な厚さを表す。この式(26)に従って、色素H、色素E、色素Rの各色素について順次d の値を算出し、このd の値が最も大きい色素jmaxを対象標本点において支配的な色素として特定する。このように、対象標本画像の推定対象画素である点xを染色している色素H、色素E、色素Rについて算出したd の値を比較することによって、点xを染色している色素H、色素E、色素Rのうち、その割合が最も大きい色素を選出することができる。選出した色素を、点xにおいて色素量が最も大きく支配的な色素として特定する。この色素jmaxは、記憶部150cに格納される。そして、単染色分光特性選択部149は、特定した色素に従って色素別単染色分光特性データ153cから該当する色素についての単染色分光特性値を選択する(ステップc9)。
続いて、重み設定部142cが、ステップc9で選択された色素別の単染色分光特性値から、各波長での値の標準偏差を算出し、算出結果をもとに、波長毎の重み値を設定する(ステップc11)。例えば、各波長での値の標準偏差が大きい波長での重み値を小さくし、標準偏差が小さい波長での重み値を大きくして重み値を設定する。
具体的には、次式(27)に従い、波長毎の重み値を、各波長について求めた標準偏差と反比例する値として設定する。このとき、波長毎に求めた標準偏差が最も大きい波長での重み値を最大値である“1”として正規化し、各波長での重み値を設定することとしてもよい。
Figure 0005117274
これを波長数Dだけ繰り返し、ω1,ω2,・・・,ωDを求める。求めたω1,ω2,・・・,ωDの各値は、記憶部150cに格納される。
なお、重み値ωλの設定方法は、上記の手法に限定されるものではない。例えば、各波長について求めた標準偏差を予め設定される所定の閾値と比較し、この閾値との大小関係に従って波長毎の重み値を2段階で設定することとしてもよい。あるいは、閾値を多段的に複数設定しておき、標準偏差の値に応じて波長毎の重み値を段階的に設定してもよい。
続いて、重み付き色素量推定部143が、ステップc3で推定された波長毎の推定分光透過率T^(x)を再度吸光度に変換し、ステップc11で設定された波長毎の重み値ωλを用いて対象標本の色素量(重み付き色素量)を推定する(ステップc13)。ここでの処理は、実施の形態1と同様にして行うことができる。続いて、重み付き分光特性合成部144が、ステップc13で推定された重み付き色素量をもとに分光透過率を合成し、波長毎の重み付き合成分光透過率を算出する(ステップc15)。そして、画像合成部145が、波長毎の重み付き合成分光透過率を用いて表示用のRGB画像を合成し(ステップc17)、画像表示制御部163が、ステップc17で合成されたRGB画像を表示部130に表示する制御を行う(ステップc19)。
以上説明したように、実施の形態3によれば、先ず、対象標本点における波長毎の推定分光透過率をもとに、色素量の推定を行う。そして、対象標本点において支配的な色素を特定し、この色素についての色素別の単染色分光特性値を用いて波長毎の重み値を設定する。そして、対象標本点における波長毎の推定分光透過率をもとに、設定した重み値を用いて対象標本点の色素量を推定することができる。具体的には、選択した色素別の単染色分光特性値をもとに各波長での値の標準偏差を算出し、算出結果から各波長での値のばらつきが大きく、色素量の推定精度が低いと予測される波長の重み値を小さくして色素量の推定を行うことができる。したがって、色素量の推定精度を向上させることができる。
なお、実施の形態3では、波長毎の推定分光透過率から推定した色素量をもとに、対象標本点において支配的な色素を特定する場合について説明したが、染色標本画像の推定対象画素の画素値をもとに対象標本点における支配的な色素を特定することとしてもよい。あるいは、波長毎の推定分光透過率をもとに、対象標本点において支配的な色素を特定することもできる。すなわち、分光透過率の値は、画素値に応じて一意に求まる。また、分光透過率の値から、色素量および色素量が最大の色素が一意に決定される。したがって、画素値と、分光透過率と、色素量および色素量が最大の色素との対応関係を予め設定しておくことが可能である。例えば、予めあらゆる画素値の組み合わせに対する分光透過率を求め、この分光透過率から決定される色素量および色素量が最大の色素とともにテーブル化して、記憶部150cに記憶しておく。そして、推定対象画素の画素値に対応する色素量が最大の色素を読み出し、対象標本点における支配的な色素を特定することとしてもよい。あるいは、波長毎の推定分光透過率をもとに、対応する色素量が最大の色素を読み出し、対象標本点における支配的な色素を特定することとしてもよい。
また、上記した実施の形態3では、色素別の単染色分光特性値を予め測定し、色素別単染色分光特性データ153cとして記憶部150cに記憶しておく場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、分光器を用いた分光特性測定部を設けて画像処理装置を構成する。そして、色素H、色素E、色素Rの各色素によって個別に染色された単染色標本の分光特性値を、必要に応じて分光特性推定部で測定し、記憶部150cの色素別単染色分光特性データ153cを生成・更新するように構成することもできる。
また、上記の各実施の形態1〜3では、病理標本を撮像したマルチバンド画像から分光透過率のスペクトル特徴値を推定する場合について説明したが、分光特性値として、分光反射率や吸光度のスペクトル特徴値を推定する場合にも、同様に適用できる。
実施の形態1の画像処理装置の構成を説明する模式図である。 カラーフィルタの配列例およびRGB各バンドの画素配列を模式的に示す図である。 一の光学フィルタの分光透過率特性を示す図である。 他の光学フィルタの分光透過率特性を示す図である。 R,G,B各バンドの分光感度の例を示す図である。 実施の形態1の画像処理装置の機能構成を説明するブロック図である。 実施の形態1の画像処理装置が行う処理手順を示すフローチャートである。 高画素値の画素の波長毎の推定分光透過率の一例を示す図である。 図8の推定分光透過率を対数変換して求めた波長毎の吸光度の一例を示す図である。 低画素値の画素の波長毎の推定分光透過率の一例を示す図である。 図10の推定分光透過率を対数変換して求めた波長毎の吸光度の一例を示す図である。 実施の形態2の画像処理装置の機能構成を説明するブロック図である。 実施の形態2の画像処理装置が行う処理手順を示すフローチャートである。 色素Hで染色した単染色標本から取得した単染色分光特性値をグラフ化した図である。 色素Eで染色した単染色標本から取得した単染色分光特性値をグラフ化した図である。 色素Rで染色した単染色標本から取得した単染色分光特性値をグラフ化した図である。 実施の形態3の画像処理装置の機能構成を説明するブロック図である。 実施の形態3の画像処理装置が行う処理手順を示すフローチャートである。 RGB画像の一例を示す図である。
符号の説明
1,1b,1c 画像処理装置
110 画像取得部
120 入力部
130 表示部
140,140b,140c 画像処理部
141 分光特性推定部
142,142b,142c 重み設定部
143 重み付き色素量推定部
144 重み付き分光特性合成部
145 画像合成部
146 色素量推定部
147 分光特性合成部
148 差分分光特性算出部
149 単染色分光特性選択部
150,150b,150c 記憶部
151,151b,151c 画像処理プログラム
153c 色素別単染色分光特性データ
160 制御部
161 マルチバンド画像取得制御部
163 画像表示制御部

Claims (24)

  1. 複数の色素で染色された染色標本を撮像した染色標本画像から、前記染色標本の色素量を推定する画像処理装置であって、
    前記染色標本画像を構成する画素の画素値をもとに、前記画素に対応する前記染色標本上の対応点における波長毎の分光特性値を推定する分光特性推定部と、
    前記分光特性推定部によって推定された波長毎の分光特性値をもとに、波長毎の重み値を設定する重み設定部と、
    前記分光特性推定部によって推定された波長毎の分光特性値をもとに、前記波長毎の重み値を用いて前記染色標本上の対応点の色素量を重み付き色素量として推定する重み付き色素量推定部と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記重み設定部は、前記分光特性推定部によって推定された波長毎の分光特性値を前記波長毎の重み値として設定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記重み設定部は、前記分光特性推定部によって推定された波長毎の分光特性値を予め設定される閾値と比較し、該閾値との大小関係に従って前記波長毎の重み値を設定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記重み設定部は、前記分光特性推定部によって推定された波長毎の分光特性値から所定の変換値を算出し、該変換値を前記波長毎の重み値として設定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  5. 前記波長毎の分光特性値は分光透過率のスペクトル特徴値であり、
    前記重み設定部は、前記波長毎の分光特性値を対数変換することにより得られる波長毎の吸光度の逆数を前記変換値として算出することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記波長毎の分光特性値は分光透過率のスペクトル特徴値であり、
    前記重み設定部は、前記波長毎の分光特性値の平方根と、前記波長毎の分光特性値を対数変換することにより得られる波長毎の吸光度の逆数とを乗じた値を前記変換値として算出することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  7. 前記分光特性推定部によって推定された波長毎の分光特性値をもとに、前記染色標本の色素量を推定する色素量推定部と、
    前記色素量推定部によって推定された色素量をもとに分光特性値を合成し、波長毎の合成分光特性値を算出する分光特性合成部と、
    前記分光特性推定部によって推定された波長毎の分光特性値から前記波長毎の合成分光特性値を差し引いて波長毎の差分分光特性値を算出する差分分光特性算出部と、
    を備え、
    前記重み設定部は、前記差分分光特性算出部によって算出された波長毎の差分分光特性値をもとに、前記波長毎の重み値を設定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  8. 前記重み設定部は、前記差分分光特性値が大きい波長に対して設定する重み値を、前記差分分光特性値が小さい波長に対して設定する重み値よりも小さくすることを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 複数の色素で染色された染色標本を撮像した染色標本画像から、前記染色標本の色素量を推定する画像処理装置であって、
    前記染色標本画像を構成する画素の画素値をもとに、前記画素に対応する前記染色標本上の対応点における波長毎の分光特性値を推定する分光特性推定部と、
    予め設定される画素値と波長毎の分光特性値との対応関係に従って、前記画素の画素値に対応する分光特性値をもとに、波長毎の重み値を設定する重み設定部と、
    前記分光特性推定部によって推定された波長毎の分光特性値をもとに、前記波長毎の重み値を用いて前記染色標本上の対応点の色素量を重み付き色素量として推定する重み付き色素量推定部と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  10. 複数の色素で染色された染色標本を撮像した染色標本画像から、前記染色標本の色素量を推定する画像処理装置であって、
    前記染色標本画像を構成する画素の画素値をもとに、前記画素に対応する前記染色標本上の対応点における波長毎の分光特性値を推定する分光特性推定部と、
    前記複数の色素で個別に染色された単染色標本について測定された色素別の単染色分光特性値のいずれかを用いて、波長毎の重み値を設定する重み設定部と、
    前記分光特性推定部によって推定された波長毎の分光特性値をもとに、前記波長毎の重み値を用いて前記染色標本上の対応点の色素量を重み付き色素量として推定する重み付き色素量推定部と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  11. 前記分光特性推定部によって推定された波長毎の分光特性値をもとに、前記染色標本の色素量を推定する色素量推定部と、
    前記色素量推定部によって推定された色素量をもとに前記染色標本上の対応点において支配的な色素を特定し、該特定した色素に従って前記色素別の単染色分光特性値のいずれかを選択する単染色分光特性選択部と、
    を備えることを特徴とする請求項10に記載の画像処理装置。
  12. 前記分光特性推定部によって推定された波長毎の分光特性値をもとに前記染色標本上の対応点において支配的な色素を特定し、該特定した色素に従って前記色素別の単染色分光特性値のいずれかを選択する単染色分光特性選択部を備えることを特徴とする請求項10に記載の画像処理装置。
  13. 前記染色標本画像の画素値をもとに前記染色標本上の対応点において支配的な色素を特定し、該特定した色素に従って前記色素別の単染色分光特性値のいずれかを選択する単染色分光特性選択部を備えることを特徴とする請求項10に記載の画像処理装置。
  14. 前記色素別の単染色分光特性値は、対応する色素で染色された前記単染色標本上の複数の対応点について測定した複数の波長毎の単染色分光特性値で構成され、
    前記重み設定部は、前記単染色分光特性選択部によって選択された単染色分光特性値から各波長の標準偏差を算出し、その算出した結果をもとに前記波長毎の重み値を設定することを特徴とする請求項10〜13のいずれか一つに記載の画像処理装置。
  15. 前記単染色標本それぞれの波長毎の単染色分光特性値を、分光器で測定する単染色分光特性測定部を備えることを特徴とする請求項10〜14のいずれか一つに記載の画像処理装置。
  16. 前記重み付き色素量推定部によって推定された重み付き色素量をもとに分光特性値を合成することで、波長毎の合成分光特性値を重み付き合成分光特性値として算出する重み付き分光特性合成部と、
    前記波長毎の重み付き合成分光特性値をもとにRGB画像を合成する画像合成部と、
    を備えることを特徴とする請求項1〜15のいずれか一つに記載の画像処理装置。
  17. 前記分光特性推定部は、前記染色標本画像を構成する全ての画素について波長毎の分光特性値を推定し、
    前記重み付き色素量推定部は、前記染色標本画像を構成する全ての画素について推定された前記波長毎の分光特性値をもとに、前記染色標本画像の各画素に対応する前記染色標本上の対応点の色素量を重み付き色素量としてそれぞれ推定し、
    前記重み付き分光特性合成部は、前記染色標本画像の各画素に対応する前記染色標本上の対応点の重み付き色素量をもとに、前記染色標本画像の各画素における波長毎の重み付き合成分光特性値を算出し、
    前記画像合成部は、前記染色標本画像の各画素における波長毎の重み付き合成分光特性値をそれぞれRGB値に変換して前記RGB画像を合成することを特徴とする請求項16に記載の画像処理装置。
  18. 前記画像合成部によって合成されたRGB画像を表示部に表示する画像表示制御部を備えることを特徴とする請求項16または17に記載の画像処理装置。
  19. 前記複数の色素は、ヘマトキシリン、エオジン、赤血球を染色したエオジンおよび染色されていない赤血球の色素のいずれかを含むことを特徴とする請求項1〜18のいずれか一つに記載の画像処理装置。
  20. 前記重み付き色素量推定部による重み付き色素量の推定は、ランベルト・ベールの法則を用いて行うことを特徴とする請求項1〜19のいずれか一つに記載の画像処理装置。
  21. 前記分光特性値は、分光透過率、分光反射率または吸光度のスペクトル特徴値であることを特徴とする請求項1〜20のいずれか一つに記載の画像処理装置。
  22. 複数の色素で染色された染色標本を撮像した染色標本画像から、前記染色標本の色素量を推定するコンピュータに、
    前記染色標本画像を構成する画素の画素値をもとに、前記画素に対応する前記染色標本上の対応点における波長毎の分光特性値を推定する分光特性推定ステップと、
    前記分光特性推定ステップで推定された波長毎の分光特性値をもとに、波長毎の重み値を設定する重み設定ステップと、
    前記分光特性推定ステップで推定された波長毎の分光特性値をもとに、前記波長毎の重み値を用いて前記染色標本上の対応点の色素量を重み付き色素量として推定する重み付き色素量推定ステップと、
    を実行させることを特徴とする画像処理プログラム。
  23. 複数の色素で染色された染色標本を撮像した染色標本画像から、前記染色標本の色素量を推定するコンピュータに、
    前記染色標本画像を構成する画素の画素値をもとに、前記画素に対応する前記染色標本上の対応点における波長毎の分光特性値を推定する分光特性推定ステップと、
    予め設定される画素値と波長毎の分光特性値との対応関係に従って、前記画素の画素値に対応する分光特性値をもとに、波長毎の重み値を設定する重み設定ステップと、
    前記分光特性推定ステップで推定された波長毎の分光特性値をもとに、前記波長毎の重み値を用いて前記染色標本上の対応点の色素量を重み付き色素量として推定する重み付き色素量推定ステップと、
    を実行させることを特徴とする画像処理プログラム。
  24. 複数の色素で染色された染色標本を撮像した染色標本画像から、前記染色標本の色素量を推定するコンピュータに、
    前記染色標本画像を構成する画素の画素値をもとに、前記画素に対応する前記染色標本上の対応点における波長毎の分光特性値を推定する分光特性推定ステップと、
    前記複数の色素で個別に染色された単染色標本について測定された色素別の単染色分光特性値のいずれかを用いて、波長毎の重み値を設定する重み設定ステップと、
    前記分光特性推定ステップで推定された波長毎の分光特性値をもとに、前記波長毎の重み値を用いて前記染色標本上の対応点の色素量を重み付き色素量として推定する重み付き色素量推定ステップと、
    を実行させることを特徴とする画像処理プログラム。
JP2008120452A 2008-05-02 2008-05-02 画像処理装置および画像処理プログラム Expired - Fee Related JP5117274B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008120452A JP5117274B2 (ja) 2008-05-02 2008-05-02 画像処理装置および画像処理プログラム
US12/431,923 US8160331B2 (en) 2008-05-02 2009-04-29 Image processing apparatus and computer program product

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008120452A JP5117274B2 (ja) 2008-05-02 2008-05-02 画像処理装置および画像処理プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009270890A JP2009270890A (ja) 2009-11-19
JP5117274B2 true JP5117274B2 (ja) 2013-01-16

Family

ID=41257114

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008120452A Expired - Fee Related JP5117274B2 (ja) 2008-05-02 2008-05-02 画像処理装置および画像処理プログラム

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8160331B2 (ja)
JP (1) JP5117274B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5178226B2 (ja) * 2008-02-08 2013-04-10 オリンパス株式会社 画像処理装置および画像処理プログラム
US8948488B2 (en) * 2009-07-31 2015-02-03 General Electric Company Methods and systems for digitally enhancing an image of a stained material
JP5738564B2 (ja) * 2010-09-30 2015-06-24 オリンパス株式会社 画像処理システム
JP5766958B2 (ja) * 2011-01-21 2015-08-19 オリンパス株式会社 顕微鏡システム、情報処理装置、及び情報処理プログラム
JP5736846B2 (ja) * 2011-03-02 2015-06-17 東亜ディーケーケー株式会社 表面状態観測装置およびその方法
US8433132B2 (en) * 2011-04-12 2013-04-30 Sony Corporation Method for efficient representation and processing of color pixel data in digital pathology images
DE102017210548A1 (de) * 2017-06-22 2018-12-27 Zf Friedrichshafen Ag Dickenunabhängige spektroskopische Analyse von Betriebsstoffen
KR102103259B1 (ko) * 2018-06-19 2020-04-24 한국생산기술연구원 상용성 분석용 염액 샘플링 장치 및 이를 이용한 염액 샘플링 방법
JP7473223B2 (ja) * 2019-07-24 2024-04-23 学校法人 埼玉医科大学 推定器学習装置、推定器学習方法、及び、推定器学習プログラム
WO2021095236A1 (ja) * 2019-11-15 2021-05-20 オリンパス株式会社 画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法およびプログラム

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3228627B2 (ja) * 1993-03-19 2001-11-12 オリンパス光学工業株式会社 内視鏡用画像処理装置
US5790692A (en) * 1994-09-07 1998-08-04 Jeffrey H. Price Method and means of least squares designed filters for image segmentation in scanning cytometry
US7046842B2 (en) * 1999-08-17 2006-05-16 National Instruments Corporation System and method for color characterization using fuzzy pixel classification with application in color matching and color match location
WO2002061457A2 (en) * 2001-01-30 2002-08-08 Decharms R Christopher Methods for physiological monitoring, training, exercise and regulation
JP2003065948A (ja) * 2001-08-27 2003-03-05 Telecommunication Advancement Organization Of Japan 顕微鏡画像処理装置、顕微鏡画像処理方法並びに顕微鏡画像処理プログラム
WO2004111930A2 (en) * 2003-05-30 2004-12-23 Rabinovich Andrew M Color unmixing and region of interest detection in tissue samples
JP2005331394A (ja) * 2004-05-20 2005-12-02 Olympus Corp 画像処理装置
DE102004036726A1 (de) * 2004-07-29 2006-03-16 Siemens Ag Verfahren und Vorrichtung zur Visualisierung von Ablagerungen in Blutgefäßen, insbesondere in Herzkranzgefäßen
EP1629789B1 (de) * 2004-08-31 2007-05-16 BrainLAB AG Fluoroskopiebild-Verifizierung
JP2006098228A (ja) * 2004-09-29 2006-04-13 Fuji Photo Film Co Ltd 分光光度計、生化学分析装置及び測定方法
US20060127880A1 (en) * 2004-12-15 2006-06-15 Walter Harris Computerized image capture of structures of interest within a tissue sample
US7554663B2 (en) * 2005-02-08 2009-06-30 Northrop Grumman Corporation Systems and methods for use in detecting harmful aerosol particles
JP4740068B2 (ja) * 2006-08-24 2011-08-03 オリンパス株式会社 画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラム
US8244021B2 (en) * 2006-12-20 2012-08-14 Ventana Medical Systems, Inc. Quantitative, multispectral image analysis of tissue specimens stained with quantum dots
JP5478084B2 (ja) * 2009-01-23 2014-04-23 オリンパス株式会社 画像処理システム、画像処理装置および画像処理端末

Also Published As

Publication number Publication date
US8160331B2 (en) 2012-04-17
JP2009270890A (ja) 2009-11-19
US20090274351A1 (en) 2009-11-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5117274B2 (ja) 画像処理装置および画像処理プログラム
JP4740068B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラム
JP5178226B2 (ja) 画像処理装置および画像処理プログラム
JP5478084B2 (ja) 画像処理システム、画像処理装置および画像処理端末
JP5738564B2 (ja) 画像処理システム
JP5075648B2 (ja) 画像処理装置、画像処理プログラムおよび画像処理方法
JP2010169467A (ja) 画像処理装置、データセット生成装置、画像処理プログラムおよびデータセット生成プログラム
JP2011002341A (ja) 顕微鏡システム、標本観察方法およびプログラム
JP5137481B2 (ja) 画像処理装置、画像処理プログラム、および画像処理方法
JP2010156612A (ja) 画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法およびバーチャル顕微鏡システム
US9406118B2 (en) Stain image color correcting apparatus, method, and system
JP5305618B2 (ja) 画像処理装置および画像処理プログラム
JP5210571B2 (ja) 画像処理装置、画像処理プログラムおよび画像処理方法
JP2008304205A (ja) 分光特性推定装置および分光特性推定プログラム
JP5752985B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよびバーチャル顕微鏡システム
WO2018131091A1 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム
JP2010169592A (ja) 画像処理装置および画像処理プログラム
JP5687541B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよびバーチャル顕微鏡システム
JP2009025147A (ja) 画像処理装置および画像処理プログラム
JP2009074937A (ja) 画像処理装置および画像処理プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110318

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120926

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121002

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121017

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5117274

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151026

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees