JP5116717B2 - 高周波発振器 - Google Patents

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Description

本発明は、特に高周波帯のセンサーやレーダー等に使用される高周波発振器の構造に関する。
従来から、マイクロ波帯又はミリ波帯等において高周波発振器が用いられており、この高周波発振器として、例えば下記の特許文献1や特許文献2に示されるものがある。
図24には、特許文献1に記載されるマイクロ波発振器の構成が示されており、この発振器では、誘電体基板31上にマイクロストリップ線路32〜34が形成され、増幅素子35のドレイン端子がマイクロストリップ線路34、ゲート端子がマイクロストリップ線路33に接続され、かつマイクロストリップ線路33に電磁結合するように誘電体共振器36が配置される。
このような発振器では、増幅素子35のドレイン回路−ゲート回路間に、両回路間の容量と誘電体共振器36による帰還回路が構成され、これによって、所定周波数のマイクロ波が発振する。また、上記誘電体共振器36の上方には、金属ビス37が配置されており、この金属ビス37と誘電体共振器36との間の距離を調整することで、発振周波数を変化させることが行われる。
また、誘電体共振器を使用しない例として、例えば特許文献2に示されるように、誘電体基板上に、リング共振器を含む分布定数回路が形成された発振器もあり、この発振器では、リング共振器にスタブを介して接続されるバラクタダイオードの容量を変えることで、所望の周波数を得ることができる。
特開平7−94946号公報 特開2006−80697号公報
しかしながら、上記特許文献1に示される従来の高周波発振器は、発振周波数の安定度は良好であるが、発振のために高価な誘電体共振器36を使用しており、廉価なセンサー等の発振源としては不向きである。また、図24に示されるように、誘電体共振器36を増幅素子35に接続されたマイクロストリップ線路33と34に挟み込む形で配置するため、発振器の回路全体が占める面積が大きくなり、小型化に不向きである。
一方、上記特許文献2に示される高周波発振器は、誘電体基板上に分布定数回路であるリング共振器を形成しており、このリング共振器では、概ねλ(波長)/4の分布定数回路パターンが少なくとも4個配置されており、回路面積が大きくなる。しかも、周波数調整には、高価なバラクタダイオードを使用するため、廉価なセンサー等の発振源としては不向きである。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、高価な誘電体共振器やバラクタダイオードを使用することなく、廉価に制作することができ、また回路面積が小さくなって小型化が可能となる高周波発振器を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る高周波発振器は、誘電体基板上に形成された伝送線路と、この伝送線路に対して接続された増幅素子と、上記伝送線路の上記増幅素子の入力端側線路と上記増幅素子の出力端側線路との間に、伝送線路方向で上記増幅素子に沿うように配置され、上記入力端側線路又は出力端側線路の少なくとも一方に容量性結合する金属体と、からなることを特徴とする。
請求項2の発明は、上記金属体を、上記増幅素子又は誘電体基板に非導電性部材で支持し、この金属体の両端で上記入力端側線路及び出力端側線路に容量性結合したことを特徴とする。
請求項3の発明は、上記金属体は、一方端を上記入力端側線路又は出力端側線路のいずれか一方に接続し、他方端を上記入力端側線路又は出力端側線路の他方に容量性結合したことを特徴とする。
請求項4の発明は、支持体(金属ケース等)から上記金属体の端部へ向けて金属可動部材(ネジや棒状部材)を配置し、この金属可動部材と上記金属体との距離を変えることにより、発振周波数を可変調整することを特徴とする。
請求項5の発明は、支持体から上記金属体の端部へ接触させるように非導電性ネジ(ネジや棒状部材)を配置し、この非導電性ネジで上記金属体を変形させることにより、発振周波数を可変調整することを特徴とする。
請求項6の発明は、表面に上記伝送線路を形成した上記誘電体基板の裏面で、かつ容量性結合した上記金属体の端部の垂直方向の位置に、周波数調整パターンを形成し、この周波数調整パターンの面積(形状、大きさ)を変えることにより、発振周波数を可変調整することを特徴とする。
請求項7の発明は、支持体から上記周波数調整パターンへ向けて金属可動部材を配置し、この金属可動部材と上記周波数調整パターンとの距離を変えることにより、発振周波数を可変調整することを特徴とする。
本発明の構成によれば、誘電体基板上で増幅素子が接続された伝送線路(例えばマイクロストリップ線路)において、この増幅素子の入力端側(例えばゲート側)の線路と出力端側(例えばドレイン側)の線路との間に、伝送線路方向で増幅素子に沿って例えば棒状の金属体が配置され、この金属体が入力端側線路又は出力端側線路の両方又は一方に容量性結合するように構成される。この結果、増幅素子の入力端と出力端との間に、金属体のインダクタンス、及び金属体と入力端側線路又は出力端側線路との間の容量が配置されることになり、所定周波数が発振する発振器が構成される。
また、請求項4のように、上記金属体の端部へ向けて配置した金属可動部材とこの金属体との距離を変えること、請求項5のように、支持体に配置された非導電性可動部材で金属体を変形させること、請求項6にように、誘電体基板の裏面に形成した周波数調整パターンの形状を変えること、請求項7のように、支持体に配置された金属可動部材と上記周波数調整パターンとの距離を変えることにより、発振周波数を所望の周波数に可変調整することができる。
本発明によれば、金属体を伝送線路方向で増幅素子に沿って配置することで、簡単に発振器を構成することができるので、高価な誘電体共振器やバラクタダイオードを使用することなく、高周波発振器を廉価に制作することができる。また、特許文献1のように帰還回路のためのマイクロストリップ線路(34等)を形成する必要がなく、特許文献2のような分布定数回路であるリング共振器等が不要であるから、回路面積が小さくなり、発振器の小型化を促進できるという効果がある。
また、金属ネジを配置したり、金属体を変形させたり、周波数調整パターンを設けたり、金属体や周波数調整パターンに対し金属ネジを配置したりすることで、所望の発振周波数を容易に得ることができる。
本発明の第1実施例に係る高周波発振器の構成を示し、図(A)は上面図、図(B)は側面図である。 第1実施例の高周波発振器の等価回路を示す図である。 第1実施例の高周波発振器における発振信号のスペクトラムを示すグラフ図である。 図3の発振信号スペクトラムのピーク値近傍を拡大したグラフ図である。 第2実施例に係る高周波発振器の構成を示す一部断面図である。 第2実施例の高周波発振器の等価回路を示す図である。 第3実施例に係る高周波発振器の構成を示す一部断面図である。 第3実施例の高周波発振器の等価回路を示す図である。 第4実施例に係る高周波発振器の構成を示し、図(A)は裏面図、図(B)は上下反転した状態の側面図である。 第4実施例の他の構成を示す高周波発振器の裏面図である。 第4実施例の高周波発振器の等価回路を示す図である。 第5実施例に係る高周波発振器の構成を示す一部断面図である。 第5実施例の高周波発振器の等価回路を示す図である。 第6実施例に係る高周波発振器の構成を示し、図(A)は上面図、図(B)は側面図である。 第6実施例の高周波発振器の等価回路を示す図である。 第7実施例に係る高周波発振器の構成を示す一部断面図である。 第7実施例の高周波発振器の等価回路を示す図である。 第8実施例に係る高周波発振器の構成を示す一部断面図である。 第8実施例の高周波発振器の等価回路を示す図である。 第9実施例に係る高周波発振器の構成を示し、図(A)は裏面図、図(B)は上下反転した状態の側面図である。 第9実施例の高周波発振器の等価回路を示す図である。 第10実施例に係る高周波発振器の構成を示す一部断面図である。 第10実施例の高周波発振器の等価回路を示す図である。 従来のマイクロ波発振器の構成を示す斜視図である。
図1には、本発明の第1実施例である高周波発振器の構成が示されており、この高周波発振器は、伝送線路(分布定数線路)をマイクロストリップ線路とした例である。図1において、誘電体基板1上にマイクロストリップ線路(分布定数パターン)2が形成され、このマイクロストリップ線路2に、FET等の増幅素子3が接続される。即ち、図1のマイクロストリップ線路2において、増幅素子3の入力端であるゲートが入力端側線路2aに接続され、出力端であるドレインが出力端側線路2bに接続され、ソースが接地電極5及びスルーホール6を介して基板1の裏面の接地(GND)面(層)7に接続される。上記の増幅素子3は、外装が施されないベアチップの状態でもよく、またプラスチックを用いてパッケージ形成された状態、その他の外装部材で外装された状態等とする。
そして、上記増幅素子3の上面(上方)に、この増幅素子3の長さよりも長い例えば棒状の金属体10が非導電性(絶縁性)接着剤9によって接着配置され、この金属体10は、その棒状体(長手方向)がマイクロストリップ線路2の伝送線路方向(図の左右方向)で、増幅素子3に沿う状態として固定される(図1では金属体10がマイクロストリップ線路2に平行となる)。この金属体10は、短冊状又は方形等の平面板でもよく、また増幅素子3の上方以外の側面方向に配置することも可能である。なお、この金属体10は、接着剤ではなく、誘電体基板1に取り付けた非導電性の支持部材で、増幅素子3の近傍に配置することもできる。
このようにして、第1実施例では、図1(B)に示されるように、金属体10の一方端が入力端側線路2aに空間を介して容量性結合し、他方端が出力側線路2bに空間を介して容量性結合し、図2に示す回路からなる発振器が構成される。
図2は、第1実施例の高周波発振器の等価回路であり、図1の構成により、増幅素子3の入力端と出力端の間に、金属体10によるインダクタンス(誘導成分)L、金属体10と入力端側線路2aの間の容量(容量成分)C11及び金属体10と出力端側線路2bの間の容量C12を有する帰還ループが形成され、増幅素子3からの出力が、容量C12、インダクタンスL、容量C11を通って入力端へ帰還することで、発振が行われる。
そして、この高周波発振器では、発振周波数をfとすると、
Figure 0005116717
が成立するので、次の数式2で表わされる発振周波数fが得られる。
Figure 0005116717
図3及び図4には、第1実施例で得られた発振信号の一例が示されており、図3に示されるように、発振された周波数は一つのピーク値を持ち、不要な発振がなく、図4に示されるように、ピーク値が24.26GHz近傍となる良好な発振が得られた。
図5には、第2実施例の高周波発振器の構成が示されており、この第2実施例は、金属体に対し周波数調整(可変)用の金属ネジ(金属可動部材)を配置したものである。
図5に示されるように、増幅素子3及び金属体10の全体を囲み覆うように金属ケース体12が設けられ、この金属ケース体12に、その上面から金属体10の両端のそれぞれへ向かって貫通するように金属ネジ13a,13bが螺合・結合されており、この金属ネジ13a,13bは、金属体10の端部との距離が変えられるように進退可能となる。なお、その他の構成は、第1実施例と同様となる。
このような第2実施例によれば、金属体10に対する金属ネジ13a,13bの距離を調整することにより、金属体10と金属ネジ13a,13bとの間の結合性容量を可変にし、この結果、増幅素子3の帰還ループに生じる容量値を変えることができる。なお、第2実施例では、上記金属ネジ13a,13bを金属ケース体12に配置したが、誘電体基板1上に各種形状の支持体を配置し、この支持体から金属ネジ13a,13bを金属体10へ向けて配置するようにしてもよい。
図6には、第2実施例の高周波発振器の等価回路が示されており、この第2実施例は増幅素子3の入力端と出力端の間に、可変容量C22、金属体10によるインダクタンスL及び可変容量C21からなる帰還ループが形成される。即ち、上記可変容量C21は、金属体10と入力端側線路2aの間の容量に金属体10と金属ネジ13aの間の可変容量を合成したもの、上記可変容量C22は、金属体10と出力端側線路2bの間の容量に金属体10と金属ネジ13bの間の可変容量を合成したものとなる。従って、第2実施例では、金属ネジ13a又は金属ネジ13bと金属体10の両端との距離を調整することで、発振周波数を可変とし、所望の周波数を得ることが可能となる。
図7には、第3実施例の高周波発振器の構成が示されており、この第3実施例は、非導電性ネジにより金属体を変形させて周波数を可変にしたものである。
図7に示されるように、第3実施例の基本的な構成は第2実施例と同様であり、金属ケース体12が増幅素子3及び金属体10の外周を覆うように設けられ、この金属ケース体12の上面に、ポリカーボネート製等の非導電性ネジ15a,15bが貫通・配置され、この非導電性ネジ15a,15bは、金属体10の両端のそれぞれを押して変形させることができる位置関係で取り付けられる。
このような第3実施例によれば、図7のように、非導電性ネジ15a,15bにより金属体10の両端を下側へ押して変形させ、金属体10の一方端と入力端側線路2aの間の距離及び他方端と出力端側線路2bの間の距離を調整することにより、これらの間の結合性容量を可変にし、増幅素子3の帰還ループに発生する容量値を変えることができる。
図8には、第3実施例の高周波発振器の等価回路が示されており、この第3実施例では増幅素子3の入力端と出力端の間に、金属体10と入力端側線路2bの間の可変容量C32、金属体10によるインダクタンスL及び金属体10と出力端側線路2aの間の可変容量C31からなる帰還ループが形成される。従って、第3実施例では、非導電性ネジ15a,15bで、金属体10の一方端と入力端側線路2aの間の距離及び他方端と出力端側線路2bの間の距離を調整することで、発振周波数を可変とし、所望の周波数を得ることができる。
図9には、第4実施例の高周波発振器の構成が示されており、この第4実施例は、誘電体基板の裏面に周波数調整パターンを設けたものである。
図9は、高周波発振器を上下逆に示しており、第4実施例の基本的な構成は第1実施例と同様となる。そして、誘電体基板1の裏面の接地面(層)7において、金属体10の両端部の垂直方向の位置に空地(切り欠き)領域7Eが設けられ、この空地領域7Eのそれぞれに短冊状片を例えば4個配置した周波数調整パターン16a,16bが形成される。この調整パターン16a,16bのそれぞれの短冊状片の全体の面積、即ち個々の形状、大きさ及び個数等は、調整すべき所望の周波数に応じて設定され、例えば図10に示されるように、短冊状片の一部を削除して2個等とすることができる。
このような第4実施例によれば、周波数調整パターン16a,16bを設けることにより、入力端側線路2aと周波数調整パターン16aの間、出力端側線路2bと周波数調整パターン16bの間に容量を付与することができ、この周波数調整パターン16a,16bの全体の面積(短冊状片の個数等)を調整することにより、増幅素子3の帰還ループの容量値を変えることができる。
図11には、第4実施例の高周波発振器の等価回路が示されており、この第4実施例では増幅素子3の入力端と出力端の間に、可変容量C42、金属体10によるインダクタンスL及び可変容量C41からなる帰還ループが形成される。即ち、上記可変容量C41は、金属体10と入力端側線路2aの間の容量にこの入力端側線路2aと周波数調整パターン16aの間の可変容量を合成したもの、上記可変容量C42は、金属体10と出力端側線路2bの間の容量にこの出力端側線路2bと周波数調整パターン16bの間の可変容量を合成したものとなる。従って、第4実施例では、周波数調整パターン16a,16bの全体の面積を調整することで、発振周波数を可変とし、所望の周波数を得ることができる。
図12には、第5実施例の高周波発振器の構成が示されており、この第5実施例は、誘電体基板の裏面の周波数調整パターンに対し金属ネジを配置したものである。
図12に示されるように、第5実施例の基本的な構成は第4実施例と同様であり、誘電他基板1の裏面の接地面7において空地領域7Eが設けられた周波数調整パターン16a,16bを覆うように金属ケース体18が設けられ、この金属ケース体18に、その上面から貫通し周波数調整パターン16a,16bのそれぞれに向かうように金属ネジ19a,19bが螺合されており、これら金属ネジ19a,19bは、周波数調整パターン16a,16bとの距離が変えられるように進退可能となる。
このような第5実施例によれば、周波数調整パターン16a,16bのそれぞれに対する金属ネジ19a,19bの距離を調整することにより、周波数調整パターン16a,16bと金属ネジ19a,19bとの間の結合性容量を可変にし、この結果、増幅素子3の帰還ループの容量値を変えることができる。
図13には、第5実施例の高周波発振器の等価回路が示されており、この第5実施例では増幅素子3の入力端と出力端の間に、金属体10によるインダクタンスL、可変容量C51及び可変容量C52を有する帰還ループが形成される。即ち、上記可変容量C51は、金属体10と入力端側線路2aの間の容量及びこの入力端側線路2aと周波数調整パターン16aの間の可変容量に、周波数調整パターン16aと金属ネジ19aの間の可変容量を合成したもの、上記可変容量C52は、金属体10と出力端側線路2bの間の容量及びこの出力端側線路2bと周波数調整パターン16bの間の可変容量に、周波数調整パターン16bと金属ネジ19bの間の可変容量を合成したものとなる。従って、第5実施例では、周波数調整パターン16a,16bの全体の面積を調整し、かつ金属ネジ19a又は金属ネジ19bと周波数調整パターン16a,16bとの距離を調整することで、発振周波数を可変とし、所望の周波数を得ることができる。
図14〜図23には、第6乃至第10実施例の高周波発振器の構成が示されており、これらの実施例は、金属体の一方端を伝送線路に接続し、他方端を伝送線路に容量性結合したものであり、第6実施例は、これらの実施例の基本的な構成を示している。
図14の高周波発振器でも、誘電体基板1上にマイクロストリップ線路2が形成され、このマイクロストリップ線路2において、増幅素子3の入力端であるゲートが入力端側線路2aに接続され、出力端であるドレインが出力端側線路2bに接続され、ソースが接地電極25に接続される。上記増幅素子3は、外装が施されない裸の状態でもよく、またプラスチックを用いてパッケージ形成された状態、その他の外装部材で外装された状態等とする。
そして、上記増幅素子3の上方近傍に、この増幅素子3の長さよりも長い例えば棒状部と一方端にのみ足部を有する金属体22が配置され、この金属体22の一方端の足部が半田等で入力端側線路2a(出力端側線路2bでもよい)に接続され、他方端は開放状態とされる。この金属体22は、その棒状体がマイクロストリップ線路2の伝送線路方向で(棒状体がマイクロストリップ線路2に平行となる)、増幅素子3に沿う状態で固定される。この金属体22の棒状部は、短冊状又は方形等の平面板としてもよく、また増幅素子3の上方以外の側面方向に配置することも可能である。
このような第6実施例では、図14(B)に示されるように、金属体22の他方端が出力側線路2bに空間を介して容量性結合し、図15に示す回路からなる発振器が構成される。ここで、上記金属体22の長さを、λ/2(λ:所望の発振周波数の波長)の長さ相当とすれば、入力端側線路2a、出力端側線路2bから見て金属体22のインピーダンスが開放となり、所望の発振周波数における増幅素子の利得低下を防止することができる。
図15は、第6実施例の高周波発振器の等価回路であり、図14の構成により、増幅素子3の入力端と出力端の間に、金属体22と入力端側線路2aの間の容量(容量成分)C、金属体22によるインダクタンス(誘導成分)Lを有する帰還ループが形成され、増幅素子3からの出力が、容量C、インダクタンスLを通って入力端へ帰還することで、発振が行われる。
そして、この高周波発振器では、下記の数式3で表わされる発振周波数fが得られ、また図3及び図4に示されるような一つのピーク値(例えば24GHz近傍)を持つ良好な発振が得られた。
Figure 0005116717
図16には、第7実施例の高周波発振器の構成が示されており、この第7実施例は、金属体の一端に対し周波数調整(可変)用の金属ネジ(金属可動部材)を配置したものである。
図16に示されるように、第7実施例の構成は上記第2実施例と同等であり、増幅素子3及び金属体22の全体を覆う金属ケース体24に、その上面から金属体22の他方端へ向かって貫通するように金属ネジ13cが螺合・結合されており、この金属ネジ13cは、金属体22の他方端部との距離が変えられるように進退可能となる。
このような第7実施例によれば、金属体22に対する金属ネジ13cの距離を調整することにより、金属体22と金属ネジ13cとの間の結合性容量を可変にし、この結果、増幅素子3の帰還ループに生じる容量値を変えることができる。なお、第7実施例でも、誘電体基板1上に各種形状の支持体を配置し、この支持体から金属ネジ13cを金属体22へ向けて配置してもよい。
図17には、第7実施例の高周波発振器の等価回路が示されており、この第7実施例では、増幅素子3の入力端と出力端の間に、可変容量C、金属体22によるインダクタンスLを有する帰還ループが形成される。即ち、上記可変容量Cは、金属体22と入力端側線路2bの間の容量に金属体22と金属ネジ13cの間の可変容量を合成したものとなる。従って、第7実施例では、金属ネジ13cと金属体22との距離を調整することで、発振周波数を可変とし、所望の周波数を得ることが可能となる。
図18には、第8実施例の高周波発振器の構成が示されており、この第8実施例は、非導電性ネジにより金属体を変形させて周波数を可変にしたものである。
図18に示されるように、第8実施例の構成は上記第3実施例と同等であり、金属ケース体24の上面に、ポリカーボネート製等の非導電性ネジ15cが貫通・配置され、この非導電性ネジ15cは、金属体22の他方端を押して変形させることができる位置関係で取り付けられる。
このような第8実施例によれば、図18のように、非導電性ネジ15cにより金属体22の他方端を下側へ押して変形させ、金属体22の他方端と出力端側線路2bの間の距離を調整することにより、これらの間の結合性容量を可変にし、増幅素子3の帰還ループに発生する容量値を変えることができる。
図19には、第8実施例の高周波発振器の等価回路が示されており、この第8実施例では、増幅素子3の入力端と出力端の間に、金属体22と出力端側線路2bの間の可変容量C、金属体22によるインダクタンスLを有する帰還ループが形成される。従って、第3実施例では、非導電性ネジ15cで、金属体22の他方端と出力端側線路2bの間の距離を調整することで、発振周波数を可変とし、所望の周波数を得ることができる。
図20には、第9実施例の高周波発振器の構成が示されており、この第9実施例は、誘電体基板の裏面に周波数調整パターンを設けたものである。
図20は、高周波発振器を上下逆に示しており、第9実施例の構成は第4実施例と同等であり、誘電体基板1の裏面の接地面(層)7において、金属体22の他方端の垂直方向の位置に設けられた空地領域7Eに、短冊状片を例えば4個配置した周波数調整パターン16cが形成される。この調整パターン16cの短冊状片の全体の面積、即ち個々の形状、大きさ及び個数等は、調整すべき所望の周波数に応じて設定される。
このような第9実施例によれば、周波数調整パターン16cを設けることにより、入力端側線路2bと周波数調整パターン16cの間に容量を付与することができ、この周波数調整パターン16cの全体の面積を調整することにより、増幅素子3の帰還ループの容量値を変えることができる。
図21には、第9実施例の高周波発振器の等価回路が示されており、この第9実施例では増幅素子3の入力端と出力端の間に、可変容量C、金属体22によるインダクタンスLを有する帰還ループが形成される。即ち、上記可変容量Cは、金属体22と入力端側線路2bの間の容量に入力端側線路2bと周波数調整パターン16cの間の可変容量を合成したものとなる。従って、第9実施例では、周波数調整パターン16cの全体の面積を調整することで、発振周波数を可変とし、所望の周波数を得ることができる。
図22には、第10実施例の高周波発振器の構成が示されており、この第10実施例は、誘電体基板の裏面の周波数調整パターンに対し金属ネジを配置したものである。
図22に示されるように、第10実施例の構成は第5実施例と同等であり、誘電他基板1の裏面の周波数調整パターン16cを覆うように金属ケース体26が設けられ、この金属ケース体26に、その上面から貫通し周波数調整パターン16cに向かうように金属ネジ19cが螺合されており、この金属ネジ19cは、周波数調整パターン16cとの距離が変えられるように進退可能となる。
このような第10実施例によれば、周波数調整パターン16cに対する金属ネジ19cの距離を調整することにより、周波数調整パターン16cと金属ネジ19cとの間の結合性容量を可変にし、この結果、増幅素子3の帰還ループの容量値を変えることができる。
図23には、第10実施例の高周波発振器の等価回路が示されており、この第10実施例では、増幅素子3の入力端と出力端の間に、可変容量C10、金属体22によるインダクタンスLを有する帰還ループが形成される。即ち、上記可変容量C10は、金属体22と出力端側線路2bの間の容量及びこの出力端側線路2bと周波数調整パターン16cの間の可変容量に、周波数調整パターン16cと金属ネジ19cの間の可変容量を合成したものとなる。従って、第10実施例では、周波数調整パターン16cの全体の面積を調整し、かつ金属ネジ19cと周波数調整パターン16cとの距離を調整することで、発振周波数を可変とし、所望の周波数を得ることができる。
なお、上記第6乃至第10実施例では、金属体22の一方端の足部を入力端側線路2aに接続するようにしたが、左右を逆にして一方端の足部を出力端側線路2bに接続し、開放の他方端を入力端側線路2aに容量性結合するように構成してもよい。
また、上記各実施例では、伝送線路としてマイクロストリップ線路を用いたが、コプラナーウェーブガイド等を用いてもよい。更に、上記第2、第3、第5、第7、第8及び第10の実施例の金属ケース12,18,24,26は、金属以外の材料で形成してもよいし、ケース形状以外の各種の支持体としてもよい。
1…誘電体基板、 2…マイクロストリップ線路、
2a…入力端側線路、 2b…出力端側線路、
3…増幅素子、 7…接地(GND)面、
10,22…金属体、 12,18,24,26…金属ケース体、
13a,13b,13c,19a,19b,19c…金属ネジ、
15a,15b,15c…非導電性ネジ、
16a,16b,16c…周波数調整パターン。

Claims (7)

  1. 誘電体基板上に形成された伝送線路と、
    この伝送線路に対して接続された増幅素子と、
    上記伝送線路の上記増幅素子の入力端側線路と上記増幅素子の出力端側線路との間に、伝送線路方向で上記増幅素子に沿うように配置され、上記入力端側線路又は出力端側線路の少なくとも一方に容量性結合する金属体と、からなる高周波発振器。
  2. 上記金属体を、上記増幅素子又は誘電体基板に非導電性部材で支持し、この金属体の両端で上記入力端側線路及び出力端側線路に容量性結合したことを特徴とする請求項1記載の高周波発振器。
  3. 上記金属体は、一方端を上記入力端側線路又は出力端側線路のいずれか一方に接続し、他方端を上記入力端側線路又は出力端側線路の他方に容量性結合したことを特徴とする請求項1記載の高周波発振器。
  4. 支持体から上記金属体の端部へ向けて金属可動部材を配置し、この金属可動部材と上記金属体との距離を変えることにより、発振周波数を可変調整することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の高周波発振器。
  5. 支持体から上記金属体の端部へ接触させるように非導電性ネジを配置し、この非導電性ネジで上記金属体を変形させることにより、発振周波数を可変調整することを特徴とする請求項4記載の高周波発振器。
  6. 表面に上記伝送線路を形成した上記誘電体基板の裏面で、かつ容量性結合した上記金属体の端部の垂直方向の位置に、周波数調整パターンを形成し、この周波数調整パターンの面積を変えることにより、発振周波数を可変調整することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の高周波発振器。
  7. 支持体から上記周波数調整パターンへ向けて金属可動部材を配置し、この金属可動部材と上記周波数調整パターンとの距離を変えることにより、発振周波数を可変調整することを特徴とする請求項6記載の高周波発振器。
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