JP5113339B2 - 平版印刷版の製版方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高い解像性を有する画像を得ることが可能で、かつ明室下での取り扱い及び処理液を必要とせず、また、特に製造コストが安価である平版印刷に用いられる印刷版に関する。
近年のコンピュータ及び周辺機器の発達により各種デジタルプリンターを使用した平版印刷版の製版方法が提案されている。このような平版印刷版の製版方法は、その画像部の形成方法の違いにより、乾式電子写真法レーザプリンターにより製版するもの(特開平6−138719号、特開平6−250424号、特開平7−1847号等)、熱溶融型インクを用いたオンデマンドインクジェットプリンターを用いて製版するもの(特開平9−58144号)、インクジェットプリンターを用いて親油性物質や画像定着物質を印字することで製版するもの(特開昭56−105960号、特開平8−295683号等)、熱転写インクリボンを用いたサーマルプリンターで製版するもの(特開昭63−166590号)、サーマルレーザーもしくはインクリボンを用いずにサーマルプリンターで製版するもの(特許第3522450号)などがある。
上記各種デジタルプリンターによる製版方法は、従来の、ハロゲン化銀感光材料或いは感光性樹脂が保水性付与表面に塗布された平版印刷版の製版方法と異なり、取り扱い上安全光の制約がなく、また画像記録後の水性現像液による現像処理を必要としない点で簡便容易に平版印刷版を製版できる利点がある。
上記各種デジタルプリンターによる製版方法の中でもインクジェットプリンターを用いる製版方法は近年のインクジェットプリンターの発達により他方式に比べ高精細に印字することができ、高品質かつ低コストの製版方法となることが期待できる。
しかしながら乾燥して析出するような物質を含有するインク組成物を用いてインクジェットプリンターで製版しようとした場合、印字中、あるいは印字後にインク組成物が乾燥固化してしまって、インクジェットプリンターのヘッドを詰めてしまうという問題を持っている。例えば特開2004−66816号公報では水性コロイド分散物をインク組成物として用いているが、この様なコロイド分散物は水分の乾燥により固化するので、非常にインクジェットプリンターのヘッドを詰めやすい。
熱溶融型インクを用いたオンデマンドインクジェットプリンターを用いた場合には、印字する際にインクが液体となるためこの問題は存在しないが、プリンターのヘッドに特殊な機構が必要となる問題を有している。さらに、インク組成物がヘッドを出るまでは液体として存在できるが、ヘッドを出た瞬間から冷却され、固体若しくは高粘度の液体となるため、基材若しくはその表面に設けられるインク受容層にインク組成物が浸透せず、インク組成物が平版印刷版原版に乗っているだけになり、画質が悪くなり、また十分な耐刷力を得ることが難しいなどという問題を有している。
紫外線硬化樹脂をインク組成物として用いるインクジェットプリンターの製版方式も例えば特開昭56−105960(特許文献1)号公報、などで提案されている。紫外線硬化樹脂は紫外線に露光されるまで液体であることからインクジェットプリンターのヘッドを詰めるようなことはなく、非常に好ましい方式である。しかしながら、紫外線硬化樹脂は紫外線の照射を受けるまで液体であるという性質上、印字直後に紫外線を照射しなければ画像ににじみが発生し、画質の劣化となる。その問題に対して、UVインクジェットプリンターは例えば特開2004−322560号公報などで提案されているように、通常はプリンターヘッドの直ぐ横に紫外線灯を設置させるなどして印字した瞬間に硬化させ、この問題を解決しているが、この場合紫外線灯の発熱をおさえる機構などが必要となり、非常に特殊な構造のヘッドが要求される。従って、このような特殊なヘッドを用いないでも画像のにじみが発生しないようなシステムの開発が要望されている。
また、受像紙にインク受理層を設けることでにじみを抑える方法も提案されている。例えば特開2005−144692号公報(特許文献2)では10〜50nmの細孔径を持つ多孔質層を有する平版印刷版原版に3〜50%の非紫外線硬化性有機溶媒と紫外線硬化樹脂を含有するインク組成物を印字する方法が提案されている。この方法では印字されたインク組成物中の溶媒成分は多孔質層に吸収され、紫外線硬化樹脂が表面に残ることでインク組成物の粘度が上昇し、にじみが防止される。しかしながら、親水性表面になる表面層のバインダに関する詳細な記述が無いため不明確な叙述しかできないが、印刷時に親水性表面となる非常に高い親水性を有する表面に有機溶媒を印字する場合、バインダと有機溶媒の親和性が良くないためその浸透速度は決して速くなく、この方法のみでにじみの問題を十分解決するに至っていない。なお、特許文献2ではインクジェットプリンターのヘッドが取り付けられているスライダに紫外線灯を取り付ける方法も開示されている。また特開平5ー204138号公報(特許文献3)では線状有機ポリマーからなるインク受像層を有する平版印刷版原版に紫外線硬化樹脂を含有するインク組成物を印字する方法が提案されている。特許文献3においては水を溶媒としているインク組成物に関しても記載されているが、受像層は親水性ポリマーから構成されており、インク組成物の吸収速度は遅くにじみの問題は十分解決できない上に親油性の紫外線硬化樹脂と親水性の受像層との接着は難しく、十分な耐刷力を得ることは難しい。
インクジェットプリンターはその特性上インク組成物の粘度を高くすることは困難である。紫外線硬化樹脂単独では必要な低粘度に調整することは困難で、反応性希釈剤や溶剤を混ぜ、粘度を調整する。しかしながら、これら反応希釈剤や溶剤は人体に対して有害である。近年、この問題に対し、水系の紫外線硬化樹脂が開発され種々の用途に用いられている。一方、水系の紫外線硬化樹脂は非水系の紫外線硬化樹脂に比べると硬度が弱いという欠点を有している。このために水系の紫外線硬化樹脂を用いて平版印刷版を製版した場合、十分な耐刷力を得ることは難しい。水系の紫外線硬化樹脂は人体に無害な水を希釈剤として用いることができるが、この硬度不足からくる耐刷力不足という問題のために、これを用いた平版印刷版の製版方法は未だ実用化されていない。
平版印刷版の製版用ではなく、通常のインクジェット記録用に関する水系の紫外線効果樹脂含有インク組成物に関する報告も例えば特開平7−224241号公報、特開2004−285304号公報など多数存在する。しかしながらこれら公報では多色印字した際のインク間のにじみを防止することや、プラスチックなど非浸透性基盤へ印字することを目的とするため、印字直後に硬化させる必要があり、前述の複雑な構造を有したプリンターヘッドを使用することを前提としており、本発明とは概念が異なる。
特開昭56−105960号公報(第1頁) 特開2005−144692号公報(第1頁) 特開平5ー204138号公報(第7頁)
本発明の目的は、にじみが無く高画質でかつ耐刷力に優れた平版印刷版が得られ、また廃液の発生がなく明室下での作業性に極めて優れ、かつ人体に有害な溶剤等を使用しない平版印刷版の製版方法を提供することにある。
本発明の上記目的は鋭意検討した結果、以下の発明によって達成された。
1) 多孔質層を有する平版印刷版原版に、インク組成物中の水濃度が5〜50質量%であり、水以外に、後述する化1〜16の中から選ばれるLogPが0〜4の範囲にある紫外線硬化樹脂、沸点100℃以下の水溶性有機溶媒、及び光重合開始剤を含有するインク組成物を印字し、その後紫外線を照射することを特徴とする平版印刷版の製版方法。
本発明によれば、にじみが無く高画質でかつ耐刷力に優れた平版印刷版が得られ、また廃液の発生がなく明室下での作業性に極めて優れ、かつ人体に有害な溶剤等を使用しない平版印刷版の製版方法の提供が可能となる。
本発明におけるインク組成物は水及び沸点100℃以下の有機溶媒を溶媒としてそこにLogPが0〜4の紫外線硬化樹脂を溶解させた形態となっている。この構成でなぜにじみの少ない画像の印字が可能で、またそれによる平版印刷版の製版により耐刷力などの性能が良い刷版を得ることが可能なのかは不明であるが、以下の様に推測している。LogPが上記の範囲であれば水が混ざっても共存する有機溶媒により紫外線硬化樹脂が可溶化されており、析出することはない。しかし、インクジェットプリンターで印字されると射出時、あるいは着弾時に低沸点の有機溶媒のほうが早く蒸発し、インク組成物中の水の割合が高くなる。このため、紫外線硬化樹脂が溶解しきれなくなり、さらにはゲル状になって流動性を失い、これのためににじみの発生が極度に抑えられる。さらに支持体が十分な多孔質である場合は紫外線硬化樹脂が多孔質中に吸収され、その後露光すると多孔質層中で硬化する。紫外線硬化樹脂が多孔質層の成分を抱き込んだ形で硬化するため、紫外線硬化樹脂の硬化後の強度が弱くとも多孔質層の成分が補強する形となるため十分な耐刷力を得ることができる。
本発明に用いるインク組成物は水、紫外線硬化樹脂、重合開始剤、沸点100℃以下の有機溶媒を含有し、さらに沸点100℃以上の有機溶媒、色材、界面活性剤、助剤を含有してもよい。
本発明に用いるインク組成物に用いる紫外線硬化樹脂としては、LogPが0〜4の範囲にあるものを用いる。本発明においてLogPとはn−オクタノール/水の分配係数を意味し、特に「J.Chem.Inf.Compt.Sci.,27,21(1987))記載のCrippenの方法に基づいて計算したLogPの予測値を使用する。本発明で用いる硬化型樹脂はLogPの値が0〜4、好ましくは0.5〜3.5の範囲内で紫外線を照射することによって硬化する樹脂であれば特に限定されるものではなく、例えば、アクリル樹脂(メタクリル樹脂を含む。)、ウレタンアクリレート系、ポリエステルアクリレート系及びエポキシアクリレート系等の中から適宜選択することができる。LogPが好ましい範囲に入るためにはこれら紫外線硬化樹脂の分子中に水酸基、ポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピル基、カルボキシル基、酸アミド基、カルボニル基、アミノ基、4級アンモニウム塩基等の極性基を分子中に適量有する、あるいはエステル構造やウレタン構造などの極性構造を分子中に適量有することが好ましく、特にノニオン性、アニオン性の親水基、例えば水酸基、ポリオキシエチレン基などを有することが好ましい。また特開平4−211413号公報、特開平5−140251号公報、特開平7−242716号公報、特開平6−287260号公報、特開平9−146270号公報特開平6ー298851号公報、特開平7−43900号公報、特開平7−138515号公報などに記載されている所謂水系紫外線硬化樹脂の中でもLogPが好ましい範囲に入っているものは好ましく使用できる。紫外線硬化樹脂の分子量は少なすぎると強度が出ず、また大きすぎるとインクジェットのヘッドを詰める傾向がでるので、200〜3000、好ましくは500〜2000である。以下に好ましい化合物の例を例示する。但し、これら以外にも、一般に刊行され頒布されている成書(例えば、UV・EBハンドブック(原料編)1985年(株)高分子刊行会、感光材料リストブック 1996年 ぶんしん出版)に記載のものなどを用いることもできる。
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本発明に用いるインク組成物中の紫外線硬化樹脂は単独でも複数種を混合させて使用することもできる。またインク組成物中の総紫外線硬化樹脂の濃度は1〜40質量%、更に好ましくは5〜30質量%である。
本発明に用いるインク組成物にはLogPが0〜4の範囲内の紫外線硬化樹脂が含有されるが、それに加えてLogPが4以上の紫外線硬化樹脂を含有させることも、平版印刷を行う際のインキ乗り(インキ着肉性)を向上させるので好ましい。これら親油性の大きい紫外線硬化樹脂はより親水性の高い紫外線硬化樹脂により可溶化された形でインク組成物中に溶解していなければ親油性の大きなインクとしての挙動をしてしまうので全紫外線硬化樹脂の30質量%以下、好ましくは5〜20質量%含有させる。これらLogPが4以上の紫外線硬化樹脂としてはアクリル樹脂(メタクリル樹脂を含む。)、ウレタンアクリレート系、ポリエステルアクリレート系及びエポキシアクリレート系等の中から適宜選択することができ、一般に刊行され頒布されている成書(例えば、UV・EBハンドブック(原料編)1985年(株)高分子刊行会、感光材料リストブック 1996年 ぶんしん出版)に記載のものなどを用いることができる。
本発明に用いるインク組成物には粘度を調整するため希釈剤が用いられる。インクジェットプリンター、特に水系のインクジェットプリンターでは粘度の高いインク組成物ではヘッドを詰まらせるので、好ましいその粘度は15mPa・s以下、更に好ましくは10mPa・s以下、更に好ましくは2〜5mPa・sである。このような好ましい粘度を得るためには紫外線硬化樹脂や重合開始剤のみでは不可能であるが故に希釈剤を用いる。さらに本発明の目的であるにじみの少ない高画質な印字物を得るためには水及び沸点100℃以下の水溶性有機溶媒を希釈剤として用いる。沸点100℃以下の水溶性有機溶媒としては公知の水溶性有機溶媒を用いることもできる。その具体例としてはメタノール、エタノール、イソプロピルアルコールの如きアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキソランなどの環状エーテル類、エチルルアミン、ジエチルアミン等のアミン類、アセトニトリルなどが挙げられるが、インクジェットプリンターのシーリングなどを溶解しないよう、また臭気の少ないアルコール類を用いることが好ましい。さらに、本発明のまた別の目的である人体に害の少ない記録方法というのを達するためには水溶性有機溶媒としてエタノールを用いるか、もしくははイソプロピルアルコールなどを混合させた変性エタノールを用いることが最も好ましい。希釈剤の使用量としては水が5〜50質量%、好ましくは10〜40質量%で、沸点100℃以下の水溶性有機溶媒の使用量は5〜90質量%、好ましくは30〜80質量%、希釈剤全体としてインク組成物の30〜95質量%が好ましい。
本発明に用いるインク組成物には光重合開始剤が含有される。紫外線の代わりに活性エネルギー線として電子線のような高エネルギー線を使用する場合は光重合開始剤無しでも印刷可能なだけの強度を持つ画像をつくることはできるが、安全性、簡便性の点から紫外線を使用する事が好ましい。よって、本発明に用いるインク組成物には光重合開始剤を含有させ、印字後紫外線で照射し、画像を定着させる。
光重合開始剤としては、水、または本発明で使用する表面張力調整剤、水溶性有機溶剤に可溶で、インク中で安定に存在し、紫外線により発生したラジカルが不飽和二重結合と効率的に反応するものであれば全て使用できる。具体的には、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルの如きベンゾイン系化合物、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン,4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトンの如きアセトフェノン系化合物、ベンゾフェノンの如きベンゾフェノン系化合物、チオキサンソン系化合物等が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、2種類以上を併用する事もできる。これらの光重合開始剤の使用量は、総紫外線硬化樹脂量に対して、0.1〜20質量%とする。また,トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン等の光開始助剤も使用する事ができる。
本発明に用いるインク組成物には印字後の検版用に色材を含有することが好ましい。色材としては、インクジェット記録用インクに一般的に用いられている染料、顔料を用いる事ができる。染料としては、例えば直接染料としてのアゾ染料、フタロシアニン染料、酸性染料としてのアゾ染料、アントラキノン染料等が挙げられる。顔料としては、従来公知な有機顔料、無機顔料を全て用いる事ができる。具体的には、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリン顔料等の有機顔料、酸化チタン、カーボンブラック等の無機顔料が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらの色材は単独または複数を組合せて使用する事ができる。色材のインク組成物 中の含有量は、良好な被膜強度と着色性を得るため、0.1〜10質量%の範囲が好ましい。
本発明に用いるインク組成物には表面張力調整剤としての界面活性剤を含有させることもできる。界面活性剤としては一般的に水性塗料、インキに用いられているシリコーン系、フッ素系、アクリル系、アセチレンジオール系界面活性剤を用いることが出来る。
本発明に用いるインク組成物にはその他に公知のインク組成物に含有される助剤を含有させることもできる。助剤としては、アルカリ金属の水酸化物や、アルカノールアミンのようなpH調整剤、防菌、防黴剤、金属封鎖剤、顔料分散剤、水溶性樹脂、アルコール溶解性樹脂等を使用してもよい。
本発明において、インク受理紙としては支持体上に少なくとも1層の多孔質層を有するものを使用することが好ましく、この多孔質層がインクを吸収するためには表面に存在することが好ましい。さらに本発明は高性能の平版印刷版を得ることにあり、このインク受理紙、すなわち平版印刷版原版の多孔質層は表面の非画像部となるため、多孔質親水性でなければならない。なお、本発明において多孔質層とは少なくとも50nm以上、好ましくは100〜200nm以上の孔を有し、かつ50nm以上の孔の層中の容量が0.1mL/g以上ある層を意味する。この様な多孔質層を設けるには無機顔料と親水性高分子からなり、かつその比が1/1(無機顔料/親水性高分子)以上ある様な層を支持体上に塗設することで達成されるが、その詳細については後述する。多孔質層の孔の径やその容量についてはガス吸着法(例えばベックマンコールカウンター社(株)製SA3100など)を用いて測定することが可能である。以下、本発明に用いる多孔質親水性層についてから詳細を記述する。
本発明において多孔質親水性層に使用することができるバインダーとしては、各種公知の親水性ポリマーを用いることができる。その具体例としてはカッパ型、イオタ型、ラムダ型のカラギーナン、フコイダン、ポルフィラン、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ケラタン、ヒアルロン硫酸、デキストラン硫酸、ポリビニル硫酸、特開2005−120068などに記載されている硫酸化キトサン、あるいはこれら親水性高分子のナトリウム塩、カリウム塩、ルビジウム塩など、また澱粉類、海藻マンナン、寒天、アルギン酸ナトリウム、マンナン、ペクチン、トラガントガム、カラヤガム、キサンチンガム、グアービンガム、ローストビンガム、アラビアガム、デキストラン、グルカン、キサンタンガム、およびレバンなどのホモ多糖類、サクシノグルカン、プルラン、カードラン、およびザンタンガムなどのヘテロ多糖等の微生物粘質物、にかわ、ゼラチン、カゼインおよびコラーゲン等のタンパク質、キチンおよびその誘導体等。セルロース誘導体、カルボキシメチルグアーガム等の変性ガム、並びにデキストリン等の培焼澱粉類、酸化澱粉類、エステル化澱粉類等の加工澱粉等。合成品には、ポリビニルアルコール、部分アセタール化ポリビニルアルコール、アリル変性ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルエチルエーテル、ポリビニルイソブチルエーテル等の変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸塩、ポリアクリル酸エステル部分けん化物、ポリメタクリル酸塩、及びポリアクリルアマイド等のポリアクリル酸誘導体及びポリメタクリル酸誘導体、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合物、カルボキシビニル重合物、スチレン/マレイン酸共重合物、スチレン/クロトン酸共重合物等が挙げられる。なかでも水酸基とその硫酸エステルを有している親水性高分子が好ましく、さらに紫外線硬化樹脂との接着性も良く、またセット性を有している為塗布がしやすいことなどからカラギーナン類を用いることが好ましい。好ましい親水性高分子の分子量に関しては特に規定しないが、好ましくは50000以上、さらに好ましくは80000以上である。これら親水性高分子は単独でも複数を混合させて用いても良い。
本発明における平版印刷版原版の多孔質親水層は共に無機顔料を含有する。無機顔料としてはシリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、アルミナ、ジルコニア、酸化錫、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化セリウム、酸化ニオブ、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、クレーなど各種公知の無機顔料粒子を用いることができるが、シリカ粒子を用いることが最も好ましい。また、これら無機顔料を組み合わせて用いることもできる。
本発明において、多孔質親水層は塗工液を塗布することで設けられることが好ましいので、本発明に用いる無機顔料粒子はスラリーの形にして、それを塗工液に混合して用いることが好ましい。本発明の無機顔料粒子スラリーの製造工程は、分散媒に無機顔料粒子を添加し混合(予備混合)する一次分散工程と、該一次分散工程で得られた粗分散液を分散装置(例えば高圧ホモジナイザーやボールミル)で分散する二次分散工程からなる。
一次分散工程における予備混合は、通常のプロペラ攪拌、タービン型攪拌、ホモミキサー型攪拌、超音波攪拌等で行うことができる。二次分散工程に用いられる分散装置としては、好ましくは高圧ホモジナイザー、超高圧ホモジナイザー、超音波分散機、及び薄膜施回型分散機から選ばれる少なくとも1つを用いる。高圧ホモジナイザーはバルブ/バルブシート間の間隙を高圧・高速で被処理物を通過させる際の剪断力を利用した分散機でゴウリンタイプとして広く知られており、APVゴウリン社、ラニー社、NIRO SOAVI社、(株)日本精機製作所、三和機械(株)等から市販されているものを使用できる。超高圧ホモジナイザーは高圧ホモジナイザーでは達成できないような更に高圧の処理ができる分散機であり、チャンバー中の折れ曲がった細い経路内を高圧・高速で被処理物を通過させる際の剪断力や衝撃力を利用したタイプや、対向するノズルから被処理液を高圧・高速で噴射して被処理液同士を衝突させる際の剪断力を利用した対向衝突型ジェット粉砕タイプが知られており、(株)スギノマシン、みづほ工業(株)、ナノマイザー社等からアルティマイザー、マイクロフルイダイザー、ナノマイザー等の商品名で市販されているものを使用できる。超音波分散機は超音波発振器より発生する超音波振動エネルギーを利用した分散機であり(株)日本精機製作所等から市販されているものを使用できる。薄膜施回型分散機はブラシを備えた高速回転軸を有するチャンバー内に被処理液を導入し、被処理液が薄膜となってチャンバー内壁を上部に移動する際のずり応力を利用したタイプであり、特殊機化工業(株)からフィルミックスという商品名で市販されているものを用いることができる。
無機顔料粒子の分散媒は水を主体とするものであるが、少量の有機溶剤(エタノール等の低級アルコールや酢酸エチル等の低沸点溶剤)を含んでもよい。その場合、有機溶剤は全分散媒に対して20質量%以下、更には10質量%以下であることが好ましい。また、酢酸ナトリウム、硼砂、炭酸水素ナトリウムなど各種公知のpH緩衝剤を添加することもできる。またその他に分散助剤として親水性高分子を用いることもできる。
本発明に用いる無機顔料粒子の形態についてはスラリー製造が終了した段階での形態を意味する。粒子の形状は球形、針状、羽毛状、不定形など如何なる形を取ることもでき、さらにこれらの粒子を一次粒子として、それらの凝集した二次粒子の形を取ることもできる。本発明に用いる無機顔料粒子の形状としてはこれらの中で、一次粒子が塊状に凝集した二次粒子であることが好ましく、さらにその一次粒子は平均粒子径25μm以下の粒子であり、これが塊状凝集した二次粒子を形成していることが好ましい。このようなシリカは特公平3−56552号、特開平10−81064号等に開示されている気相法による合成シリカ微粒子(以降、気相法シリカと称す)がある。気相法シリカは日本アエロジル株式会社からアエロジルとして市販されており入手することができる。
本発明において、無機顔料の平均粒子径は顔料が二次粒子を形成している場合にはその二次粒子の粒子径を、形成していない場合には一次粒子の粒子径を意味する。本発明における好ましい無機顔料微粒子の平均粒子径は好ましくは1μm以下、さらに好ましくは500nm以下であり、このような微小粒子を用いることで好ましい多孔質構造の層を形成することができる。平均粒子径50nm以上の二次粒子、若しくは二次粒子を形成していない場合の一次粒子でやはり50nm以上の平均粒子径を持つ粒子の平均粒子径は、レーザー散乱式の粒度分布計(例えば、堀場製作所製、LA920)で測定することができる。それ以下の微小粒子に関しては電子顕微鏡を用いて確認することができる。また、粒子が一次粒子の凝集した二次粒子を形成している場合には、同じく電子顕微鏡を用いて、一次粒子のサイズ、また凝集の形を確認することができる。
本発明におい多孔質親水層の無機顔料/バインダー比は1/1以上、更に好ましくは3/2以上である。このような比率であれば50nm以上の細孔の開いた、さらには孔の層中の容量が0.1mL/g以上の多孔質構造を取ることができる。また多孔質親水層中の無機顔料の使用量は0.05〜5g/m2、好ましくは0.1〜0.5g/m2である。また同じくバインダーの使用量は0.025〜6g/m2、好ましくは0.05〜0.5g/m2である。
本発明において多孔質親水層を多層構成とし、支持体に近い方の多孔質親水層より表面の親水層の無機顔料/バインダー比を大きくすることは更に好ましい。表面側の親水層よりも紫外線硬化樹脂が内部の層に浸透できないほど厚いと意味をなさないので、好ましい表面側の親水層の好ましい塗布量は固形分で0.5g/m2以下、更に好ましくは0.01〜0.4g/m2であり、0.05〜0.3g/m2とすることは更に好ましい。その中での主構成要素である無機顔料の好ましい使用量は0.02〜0.4g/m2、更に好ましくは0.06〜0.25g/m2である。またバインダーの使用量は好ましくは0.001〜0.1g/m2、更に好ましくは0.002〜0.05g/m2である。
本発明において多孔質親水層に使用するバインダーと架橋反応し得る架橋剤を用いて架橋させ、印刷時に親水性層が取れないようにすることが好ましい。架橋剤としては、例えば、クロム明ばんのような無機化合物、ホルマリン、グリオキサール、マレアルデヒド、グルタルアルデヒドのようなアルデヒド類、尿素やエチレン尿素等のN−メチラール化合物、ムコクロル酸、2,3−ジヒドロキシ−1,4−ジオキサンのようなアルデヒド類縁化合物、2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−S−トリアジン塩や、2,4−ジヒドロキシ−6−クロロ−S−トリアジン塩のような活性ハロゲンを有する化合物、ジビニルスルホン、ジビニルケトンやN,N,N−トリアクリロイルヘキサヒドロトリアジン、活性な三員環であるエチレンイミノ基やエポキシ基を分子中に二個以上有する化合物類、イソシアネート基を分子中に二個以上有する化合物、高分子硬膜剤としてのジアルデヒド澱粉等の種々の化合物の1種もしくは2種以上を用いることができる。これらの他にも「高分子の化学反応」(大河原 信著 1972、化学同人社)の2・6・7章、5.2章、9・3章など記載の架橋剤など公知の架橋剤を用いることができる。これら架橋剤の中でもアルデヒド類を用いることが好ましい。架橋剤の使用量はバインダーに対し1〜20質量%、好ましくは5〜10質量%である。
また、本発明の平版印刷原版の多孔質親水層を塗設するために、助剤としてアニオン系、カチオン系もしくはノニオン系界面活性剤のいくつかを用いても良い。特に表面に存在する多孔質親水層については画像のにじみを防止するため含フッ素界面活性剤、若しくは含シリコン界面活性剤等表面張力を著しく落とすことのできる界面活性剤を用いることで、さらに画像のにじみを防止することができるので好ましい。
本発明の平版印刷版原版の多孔質親水層はその他にマット剤、増粘剤、帯電防止剤等を用いることもできる。また、塗布時の安定性を高めるため、水酸基とその硫酸エステルを有する親水性高分子の種類によっては硝酸カリウム、硝酸カルシウム、硝酸アンモニウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸カリウムなどの塩類を加え、ゲル化能を高めることもできる。さらに、カーボンブラック、フタロシアニンブルーなどの顔料や食用青色1号、同2号、食用赤色3号などの染料など色材を加えることもできる。
本発明おいて平版印刷原版の支持体としては、樹脂被覆紙、合成紙、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ジアセテート樹脂、トリアセテート樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリイミド樹脂、セロハン、セルロイド等の合成もしくは半合成高分子フィルム、アルミニウムや鉄等の金属板で、平版印刷に耐えるものであれば良いが、本発明の目的を達するためには樹脂被覆紙、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂をベースを用いることが好ましい。また、これらの支持体の表面は、上層として塗設される層との接着を良くするためにコロナ処理などの表面処理を行うこともできる。
本発明において平版印刷版原版には前記多孔質親水層の他に、さらに親水性を確保するために多孔質親水層の下に下引き層を設けることもできる。下引き層には前記多孔質親水層と同様の親水性高分子をバインダーとして用い、また前記多孔質親水層と同様の無機顔料を加えることもできる。その好ましい使用量は親水性高分子バインダーが0.05〜5g/m2、さらに好ましくは0.1〜3g/m2、無機顔料が0〜0.5g/m2である。
さらに下引き層には親水性高分子以外のバインダーとして非水溶性ポリマーとしての高分子ラテックスを使用することもできる。高分子ラテックスとしては単独重合体や共重合体など各種公知のラテックスを用いることができる。単独重合体としては酢酸ビニル、塩化ビニル、スチレン、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、メタクリロニトリル、ブタジエン、イソプレンなどがあり、共重合体としてはエチレン・ブタジエン、スチレン・ブタジエン、スチレン・p−メトオキシスチレン、スチレン・酢酸ビニル、酢酸ビニル・塩化ビニル、酢酸ビニル・マレイン酸ジエチル、メチルメタクリレート・アクリロニトリル、メチルメタクリレート・ブタジエン、メチルメタクリレート・スチレン、メチルメタクリレート・酢酸ビニル、メチルメタクリレート・塩化ビニリデン、メチルアクリレート・アクリロニトリル、メチルアクリレート・ブタジエン、メチルアクリレート・スチレン、メチルアクリレート・酢酸ビニル、アクリル酸・ブチルアクリレート、メチルアクリレート・塩化ビニル、ブチルアクリレート・スチレン等がある。本発明で用いる高分子ラテックスの平均粒子径は0.01〜1.0μmであることが好ましく、更に好ましくは0.05〜0.8μmである。高分子ラテックスの好ましい使用量は固形分で0〜0.3g/m2である。また、好ましい無機顔料/バインダー比は0〜1/2である。その他にも下引き層には各種マット剤や、耐電防止剤、界面活性剤、架橋剤、顔料、色素などの色剤などを加えることもできる。
本発明において平版印刷版原版には多孔質親水層、下引き層の他、必要に応じて導電層、帯電防止層、支持体のカールを防止するカール防止層、所望のカールを付与するカール促進層等を設けることができる。
本発明において平版印刷版を製版するにはインクジェットプリンターで親油性物質を含有するインク組成物を像様に印字し、その後印字された平版印刷版を全面紫外線で照射することでなされる。インクジェットプリンターとしては例えば「インクジェットプリンターの応用と材料」(シーエムシー出版、2002年)第2章に記載されているような公知のインクジェットヘッドを搭載したインクジェットプリンターを用いることができる。
本発明ではインクジェットプリンターでの印字後、画像に紫外線を照射し、画像を硬化させる。紫外線照射は印字中でも印字後に行っても可能であるが、インクジェットヘッドの構造を簡便にするためには特開2000−186243号公報に記載されているようにインクジェットプリンターの出口部分に紫外線灯をつけてる方法や、あるいはプリンターから独立させた公知の紫外線照射装置を用いることが好ましい。これらの方法を用いることで、希釈剤の蒸発後に紫外線照射を行う方が画像の強度が強くなり、また迷光によりインクジェットヘッドに付着したインクが硬化を防ぐことができる。印字後、紫外線照射されるまでの時間は好ましくは数秒後から数分までのあいだになされることが好ましい。また印字後、紫外線照射までの間に平版印刷版をドライヤーに通して、希釈剤の乾燥を促すこともできるが、温度をかけると紫外線硬化樹脂の粘度が下がり、樹脂の移動が起きるので、好ましくは60℃以下の風を当てて乾燥させる。
紫外線照射装置に用いる紫外線ランプとしては、水銀の蒸気圧が点灯中で1〜10Paであるような、いわゆる低圧水銀ランプ、あるいはそれ以上の圧力を有する高圧水銀ランプ、蛍光体が塗布された水銀灯等が好ましい。これらの水銀ランプの紫外線領域の発光スペクトルは184nm〜450nmの範囲であり、黒色あるいはカラー着色されたインク中の紫外線重合性化合物を効率的に反応させるのに適している。また、小型の電源を使用できるので、その意味でも適している。水銀ランプには、メタルハライドランプ、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、クセノンフラッシュランプ、ディープUVランプ、UVレーザーなどが実用化されており、発光波長領域としては上記範囲を含むので、電源サイズ、入力強度、ランプ形状などに応じて適宜選択して用いることができる。光源は、用いる光重合開始剤との適性を考慮して選択することが好ましい。
必要な紫外線強度は、紫外部のエネルギー総量が2〜50mW/cm2程度のものがより良好な重合速度を得る上で望ましい。積算照射量が不足していると印刷しうる強度が得られないので、必要な積算照射量を考慮して照射処理を行うのが好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、無論この記述により本発明が制限されるものではない。
実施例1
135g/m2の両面ポリエチレン被覆紙(RC紙)をコロナ放電加工した後、次に下示す処方にて下引き層を塗設した。
(下引き層処方/1m2当たり)
κカラギーナン 0.36g
PA9281(日本A&L社(株)製、SBRラテックス) 3g
グリオキサール(37%水溶液) 0.01g
活性剤(塗布助剤) 1g
アエロジル300((株)トクヤマ社製気相法シリカ)1.44kgを、水酸化ナトリウム14.4g、酢酸ナトリウム6.12gを含有している水溶液に加え全量を8kgとした。これをのこぎり歯状ブレード型分散機でブレードの周速が30m/秒で90分間攪拌して18質量%のシリカ粗分散物を得た。一次分散工程で得られたシリカ粗分散物を高圧ホモジナイザーにより処理量40l/時間、圧力200kg/cm2の条件で3回乳化分散してシリカ分散物を得た。得られた分散物を60℃で1時間プロペラ羽根型分散機で低速攪拌しながら保存してシリカスラリーを得た。得られたスラリー内の粒子径をレーザー散乱粒度分布計HORIBA LA920を用いて二次粒子径を調べたところ0.1μmであった。また電子顕微鏡で観察したところ、一次粒子径12nmの一次粒子が塊状に凝集した凝集体であった。
下引き層塗布済みベースの上に上記シリカスラリーを含有する多孔質親水層を下記処方にて塗布した。得られた試料1gを比表面積測定装置SA3100(ベックマンコールカウンター社(株)製)を用いて、その細孔径の分布を測定した結果、50〜200nmの細孔が観測され、その容量は0.38mL/gあった。
<支持体側多孔質親水層処方/1m2当たり>
アエロジル300(固形分) 260mg
グリオキサール(37%水溶液) 7mg
κカラギーナン 140mg
活性剤(塗布助剤) 5mg
<表面側多孔質親水層処方/1m2当たり>
アエロジル300(固形分) 8mg
κカラギーナン 2mg
グリオキサール(37%水溶液) 0.1mg
サーフロンS−132(セイミケミカル(株)社製、含フッ素界面活性剤)
0.2mg
下記処方にてインクジェットプリンターのインクA〜Gを、また比較として化17〜20の紫外線硬化樹脂を含有するインク組成物H〜Lを作成し、PM−770C(セイコーエプソン(株)社製)の黒インクに、これを入れ、作成した平版印刷版原版に印字した。なお、インク組成物の粘度が高いとヘッドが詰まるので、インク組成物の粘度が2〜5mPa・sの粘度になるよう紫外線硬化樹脂と変性エタノール(エタノール85.5質量%、イソプロピルアルコール13.4質量%、酢酸エチル1.1質量%。沸点81℃)の量を調整した。各インク組成物の中では比較インク組成物Iの粘度が最も高く、5mPa・sでり、その他は3〜4.5mPa・sであった。印字後高圧水銀ランプ(80W/cm2、電源1kW)で印字部を15秒露光し、インク組成物を硬化させた。
Figure 0005113339
Figure 0005113339
Figure 0005113339
Figure 0005113339
<インクジェットプリンター用インク組成物A>
化4 25g
食用青色1号 0.4g
ダロキュア1173(2−ヒドロキシ−2メチル−1−フェニルプロパン−1−オン。チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製) 2g
変成エタノール 52.6g
水 20g
<インクジェットプリンター用インク組成物B>
化9 25g
食用青色1号 0.4g
ダロキュア1173(チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製)
2g
変成エタノール 52.6g
水 20g
<インクジェットプリンター用インク組成物C>
化14 25g
食用青色1号 0.4g
ダロキュア1173(チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製)
2g
変成エタノール 52.6g
水 20g
<インクジェットプリンター用インク組成物D>
化12 25g
食用青色1号 0.4g
ダロキュア1173(チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製)
2g
変成エタノール 52.6g
水 20g
<インクジェットプリンター用インク組成物E>
化7 15g
食用青色1号 0.4g
ダロキュア1173(チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製)
2g
変成エタノール 62.6g
水 20g
<インクジェットプリンター用インク組成物F>
化6 15g
食用青色1号 0.4g
ダロキュア1173(チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製)
2g
変成エタノール 62.6g
水 20g
<インクジェットプリンター用インク組成物G>
化5 15g
食用青色1号 0.4g
ダロキュア1173(チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製)
2g
変成エタノール 62.6g
水 20g
<比較インクジェットプリンター用インク組成物H>
化17 20g
食用青色1号 0.4g
ダロキュア1173(チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製)
2g
変成エタノール 57.6g
水 20g
<比較インクジェットプリンター用インク組成物I>
化17 30g
食用青色1号 0.4g
ダロキュア1173(チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製)
2g
変成エタノール 47.6g
水 20g
<比較インクジェットプリンター用インク組成物J>
化18 25g
食用青色1号 0.4g
ダロキュア1173(チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製)
2g
変成エタノール 52.6g
水 20g
<比較インクジェットプリンター用インク組成物K>
化19 15g
食用青色1号 0.4g
ダロキュア1173(チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製)
2g
変成エタノール 62.6g
水 20g
<比較インクジェットプリンター用インク組成物L>
化20 25g
食用青色1号 0.4g
ダロキュア1173(チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製)
2g
変成エタノール 52.6g
水 20g
得られた印刷版を見て、にじみのないものを○、若干にじみ、若しくは異常のあるものを△、非常ににじんでいるか、若しくは印字物に異常があるものを×とし、表1にその結果を記載する。また、印字物確認後、オフセット印刷機(リョービイマジクス(株)製3200CD)にて印刷を行った。
耐刷性を以下の基準で評価した。
<印刷時の耐刷状態の評価>
1:全く印刷画像が変わらない。
2:ほとんど印刷画像は変わらないが、やや細線画像が細る。
3:やや画像部のインキ濃度が低下する。
4:画像部のインキ濃度低下、細線部が細る。
印刷物の耐刷性を評価するために使用した給湿液及びインキを以下に示す。
1:給湿液
三菱製紙(株)SLM−OD30 3%(上水道を使用し3%にする。)
2:インキ
大日本インキ化学工業(株)製ニューチャンピオン 墨85H
前記耐刷性の評価は10000枚印刷した後の評価である。また、印刷開始より印刷濃度が安定になるまでの印刷枚数をインキ乗りとして評価した。これらの結果も併せて表1に示す。
Figure 0005113339
上記の結果から、LogPが0〜4の範囲にある紫外線硬化樹脂を用いたインク組成物を用いると、印字した段階でにじみもなく、また印刷しても耐刷力、インキ乗りが優れていることが判る。LogPがマイナスの紫外線硬化樹脂を用いた場合、画像が非常ににじみ、また印刷してもその高い親水性故かインキ乗りも遅く、耐刷力もでない。また、インク組成物の移動性を少なくする為、インク組成物の粘度を高くしたが(インク組成物H,I)全く効果は見られず、にじみに対し重要なのはLogPであることが判る。LogPが4より大きいものに関しては、にじみで×と評価したのであるが、実際にはにじみではなく、印字直後にインク組成物が平版印刷版原版の表面ではじいてしまい、特にベタ画像がベタにならずに局所的にインクの集まった水玉模様となった。印刷の評価も、例えば耐刷では評価2としたが、印刷の最初と最後で変動が少ないというのみで、元々の印刷画像が水玉状になっているためまともな印刷物とはなっていなかった。以上のことから本発明の有効性が理解できる。
実施例2
実施例1のインク組成物の代わりに下記インク組成物A2〜2を作成し、実施例1同様に平版印刷版を製版し、評価した。その結果表2のようなった。
<インクジェットプリンター用インク組成物A2>
化4 15g
食用青色1号 0.4g
ダロキュア1173(チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製)
2g
変成エタノール 77.6g
水 6g
<インクジェットプリンター用インク組成物B2>
化4 15g
食用青色1号 0.4g
ダロキュア1173(チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製)
2g
変成エタノール 72.6g
水 10g
<インクジェットプリンター用インク組成物C2>
化4 15g
食用青色1号 0.4g
ダロキュア1173(チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製)
2g
変成エタノール 47.6g
水 35g
<インクジェットプリンター用インク組成物D2>
化4 15g
食用青色1号 0.4g
ダロキュア1173(チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製)
2g
変成エタノール 37.6g
水 45g
<比較インクジェットプリンター用インク組成物E2>
化4 15g
食用青色1号 0.4g
ダロキュア1173(チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製)
2g
変成エタノール 27.6g
水 55g
<比較インクジェットプリンター用インク組成物F2>
化4 15g
食用青色1号 0.4g
ダロキュア1173(チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製)
2g
変成エタノール 82.6g
<比較インクジェットプリンター用インク組成物G2>
化6 15g
食用青色1号 0.4g
ダロキュア1173(チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製)
2g
変成エタノール 82.6g
Figure 0005113339
表2より同じLogPを有する紫外線硬化樹脂を用いても水濃度の違いでにじみあるいは耐刷力に差が出てくることが判る。
実施例3
実施例1のインク組成物を下記組成のインク組成物を用いること以外は実施例1同様に試験した結果、表3のような結果となった。
<インクジェットプリンター用インク組成物A3>
化4 10g
化6 10g
食用青色1号 0.4g
ダロキュア1173(チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製)
2g
変成エタノール 57.6g
水 20g
<インクジェットプリンター用インク組成物B3>
化4 10g
化6 10g
食用青色1号 0.4g
ダロキュア1173(チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製)
2g
メタノール(沸点64.5℃) 57.6g
水 20g
<インクジェットプリンター用インク組成物C3>
化4 10g
化6 10g
食用青色1号 0.4g
ダロキュア1173(チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製)
2g
イソプロピルアルコール(沸点82.4℃) 57.6g
水 20g
<インクジェットプリンター用インク組成物D3>
化4 10g
化6 10g
食用青色1号 0.4g
ダロキュア1173(チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製)
2g
アセトニトリル(沸点81.6℃) 57.6g
水 20g
<比較インクジェットプリンター用インク組成物E3>
化4 10g
化6 10g
食用青色1号 0.4g
ダロキュア1173(チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製)
2g
プロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点120℃)
57.6g
水 20g
<比較インクジェットプリンター用インク組成物F3>
化4 10g
化6 10g
食用青色1号 0.4g
ダロキュア1173(チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製)
2g
エチレングリコールモノエチルエーテル(沸点135℃)
57.6g
水 20g
Figure 0005113339
表3より沸点100℃以下の水溶性有機溶媒を希釈剤として用いたインク組成物のみにじみのない画像を得ることができることが判る。
実施例4
実施例1のインク組成物を下記組成のインク組成物を用いること、及び、耐刷試験を20000枚まで評価する以外は実施例1同様に試験した結果、表4のような結果となった。
<インクジェットプリンター用インク組成物A4>
化4 9g
化6 10g
化20 1g
食用青色1号 0.4g
ダロキュア1173(チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製)
2g
変成エタノール 57.6g
水 20g
<インクジェットプリンター用インク組成物B4>
化4 8g
化6 10g
化20 2g
食用青色1号 0.4g
ダロキュア1173(チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製)
2g
変成エタノール 57.6g
水 20g
<インクジェットプリンター用インク組成物C4>
化4 6g
化6 10g
化20 4g
食用青色1号 0.4g
ダロキュア1173(チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製)
2g
変成エタノール 57.6g
水 20g
<インクジェットプリンター用インク組成物D4>
化4 4g
化6 10g
化20 6g
食用青色1号 0.4g
ダロキュア1173(チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製)
2g
変成エタノール 57.6g
水 20g
<インクジェットプリンター用インク組成物E4>
化4 10g
化6 10g
食用青色1号 0.4g
ダロキュア1173(チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製)
2g
変成エタノール 57.6g
水 20g
Figure 0005113339
表4より紫外線硬化樹脂の中に若干のLogPが4以上の樹脂を混合させることでより好ましい結果を得ることができることが判る。
実施例5
紫外線の光源として高圧水銀灯の代わりに殺菌灯(東芝(株)製、GL10)を用いて、版と光源の距離を2cm、露光時間5分とする以外は実施例1同様に行い、実施例1と同様の結果を得た。本発明では紫外線硬化樹脂が硬化するまで時間を要しても、画像のにじみが発生しないため、紫外線硬化樹脂を硬化できるだけの十分なエネルギーを与えるのに時間がかかる簡易な硬化装置が使えることが判り、本発明の有用性が理解できる。

Claims (1)

  1. 多孔質層を有する平版印刷版原版に、インク組成物中の水濃度が5〜50質量%であり、水以外に下記化1〜16の中から選ばれるLogPが0〜4の範囲にある紫外線硬化樹脂、沸点100℃以下の水溶性有機溶媒、及び光重合開始剤を含有するインク組成物を印字し、その後紫外線を照射することを特徴とする平版印刷版の製版方法。
    Figure 0005113339
    Figure 0005113339
    Figure 0005113339
    Figure 0005113339
    Figure 0005113339
    Figure 0005113339
    Figure 0005113339
    Figure 0005113339
    Figure 0005113339
    Figure 0005113339
    Figure 0005113339
    Figure 0005113339
    Figure 0005113339
    Figure 0005113339
    Figure 0005113339
    Figure 0005113339
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