JP5113088B2 - 手術用開創器フレームシステム - Google Patents

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Description

(関連出願の引用)
本出願は、米国仮特許出願第60/777,771号(2006年3月1日出願)の一部継続出願であり、該出願は、参照により本明細書に明示的に引用され、本明細書の一部を成す。
(連邦政府提供の調査または経過)
該当なし。
(技術分野)
本発明は、概してクランプに関し、特にトグルクランプおよび手術用開創器フレームシステムにおけるその使用に関する。
手術用開創器アセンブリは、切開部を開いたまま保持し、解剖学的構造を邪魔にならないようにして外科医が手術部位に妨げなくアクセスできるようにするために使用される。今日の手術用開創器アセンブリの多くは、ネジまたはカム装置のいずれかを使用し、開創器アセンブリの様々な部材を所定の位置に係止する。従来技術に基づくそのようなシステムは、多くの有利な特徴を提供するが、それでもなおいくらかの限界がある。例えば、ネジまたはカム装置は、開創器を所定の位置に保持するために十分な締め付け力を生成するため、操作者の大きな力を必要とする。さらに、そのような装置は、確かな締め付けが得られたことを示す触知性フィードバックを操作者に提供しない。また大部分の装置は、操作のために比較的大きな空間エンベロープを必要とする。さらに大部分の係止装置は、開創器またはその他の手術器具を両手で所定の位置に係止する必要がある。本発明は、これらの従来技術の限界およびその他の欠点を克服し、これまでに得られなかった新規特徴を提供することを目的とする。本発明の特徴および利点の十分な議論は、添付の図面を参照して進められる以下の詳細な説明に従う。
本発明は、概して、トグルクランプを有する手術用開創器フレームシステムを提供する。
一実施形態によると、手術用開創器フレームシステムは、手術室台に取り付ける一体型のテーブルポストクランプを有するテーブルポスト、フレームをテーブルポストに取り付ける連結クランプ、フレームの支持アームおよび突出ビームをともに取り付けるフレームセットクランプ、開創器またはその他のハードウェアを締め付け、かつフレームの支持アームを締め付ける開創器クランプ、および開創器または開創器クランプを介してフレームに取り付けられるその他のハードウェアで構成される。
別の実施形態によると、手術用開創器フレームシステムのテーブルレールポストは手術台に固定され、手術用開創器システムのその他の要素を支持する。その顎は、手術台の周囲に配置されたテーブルレール上で締め付ける。テーブルレールポストは、手術用開創器フレームシステム用の固定具である。
別の実施形態によると、連結クランプ、フレームセットクランプ、および開創器クランプは、それぞれ制御要素、一般に作動レバーを含むトグル装置を備える。レバーは、中心越えの様式で動作し、様々な構成のリンク、スライド、および/または連結クランプ、フレームセットクランプ、および/または開創器クランプを構成するその他のレバーを駆動する。連結クランプ、フレームセットクランプ、および/または開創器クランプは、次に手術器具を支持アームに直接または間接的に締め付ける係止部材を駆動する。
別の実施形態によると、連結クランプ、フレームセットクランプ、および/または開創器クランプは、過剰な操作者の努力なしに、今日の手術開創アセンブリより大きい締め付け力を生成できる。連結クランプ、フレームセットクランプ、および/または開創器クランプの中心越えトグル係止機構は、確かな締め付けおよび触知性フィードバックをユーザに提供する。初期設計で固定されるネジまたはカム係止装置とは異なり、カスタマイズされた出力動作および力の分布を得るためトグル係止部材の設計を容易に修正できる。
別の実施形態によると、連結クランプ、フレームセットクランプ、および/または開創器クランプのトグル機構は、比較的短時間の入力レバー動作で望ましい動作出力を実現できる。これによって、連結クランプ、フレームセットクランプ、および/または開創器クランプの操作に必要な空間エンベロープを削減でき、それらを狭い空間で使用することができ、手術的殺菌野の妨害を低減できる。さらに、操作者は片手でトグル機構を係止し、かつ係止を解くことができる。
本発明のその他の特徴および利点は、以下の図面と併せて以下の明細書から明らかとなるであろう。
本発明を理解するため、ここで添付の図面を参照し、例を挙げて説明する。
本発明は、多くの異なる形態の実施形態の影響を受けやすいが、本発明の好適な実施形態が図面に示され、また本明細書において詳細に説明される。当然のことながら、本開示は本発明の原理を例示するものとして考慮され、本発明の広域な側面を説明される実施形態に限定することを意図しない。
ここで図面、特に図1Aを参照すると、フレーム1Bおよびテーブルポスト2Aを含み、フレーム1Bの様々な部品を接続する、またはフレーム1Bをテーブルポスト2Aに接続するトグルクランプを少なくとも1つ備える手術用開創器フレームシステム1Aが示されている。本明細書に示される本発明のその他の実施形態は、連結クランプ3、一体型のテーブルポストレールクランプ2Bを有するテーブルポスト2A、開創器クランプ7A、およびフレームセットクランプ13などの様々なトグルクランプである。フレーム1Bは、支持アーム5、フレームセットクランプ13、突出ビーム4、および開創器クランプ7Aで構成される。本発明は、1つの部品として製造された突出ビーム4および支持アーム5を用いて実施されてもよいが、好適な実施形態は、突出ビーム4および支持アーム5を互いに取り外し可能に接続された2つの個別の部品として含む。
開創器クランプ7Aは、フレーム1Bの支持アーム5Aおよび/または、もしあれば5Bに取り付けられ、開創器などの様々な手術器具の保持に使用される。開創器は、外科創傷を開いた状態で維持するためしばしば使用される。本発明は、1つの開創器クランプのみを用いて実施されてもよいが、好ましくは外科創傷を開いた状態で維持するために有効な姿勢にある典型的な開創器6を有し、第2開創器クランプ7Bがフレーム1Bの支持アーム5Bに取り付けられる。
フレーム1Bのフレームセットクランプ13は、支持アーム5Aなどの1つまたは複数の支持アームをフレームセットクランプ13に接続し、突出ビーム4をフレームセットクランプ13に接続する。手術用開創器フレームシステム1Aの連結クランプ3は、突出ビーム4をテーブルポスト2Aに連結する。一体型のテーブルレールポストクランプ2Bを有するテーブルポスト2Aは、開創器フレームシステム1Aを手術台上のレール20に固定する。
好適な実施形態において、テーブルポストレールクランプ2B、連結クランプ3、フレームセットクランプ13、および開創器クランプ7は、すべて本明細書に記載されるトグル機構の形態を使用する。好ましくは、それらはすべて互いに類似している。その他の種類の制御要素を使用してもよいが、説明の目的上、本明細書に記載のトグル機構はすべて、様々なリンクおよびスライドの構成を駆動し、次に手術用開創器フレームシステム1Aの係止部材を駆動するための作動レバーを有する。トグル機構の利点の一部は、(a)操作者が過剰に入力することなく強力な締め付け力が生成される;(b)「中心を越える」トグル係止機構は確かな締め付けおよび触知性フィードバックを操作者に提供する;(c)様々なリンク構成要素によってトグル機構の出力動作および力の分布を調整できる;(d)比較的短時間の入力レバー動作によって望ましい動作出力を実現することができ、さらにコンパクトな空間で使用するためのトグル機構の操作に必要な空間「エンベロープ」を削減する;および(e)大部分のアプリケーションにおいて、操作者は片手でトグル機構を係止できる。
一実施形態において、トグル機構は第1のピボットポイント(ピボット1)を中心としたレバーまたはハンドルの回転によって駆動される。レバーは、トグル機構におけるリンクである。好ましくは、それはハンドルであり、ユーザがトグル機構を操作するためのてこの力を提供する。レバーは、ピボット1に関して偏心している第2のピボットポイント(ピボット2)を有し、ピボット1を中心に回転する。中間リンクはピボット2に取り付けられ、ピボット2を中心に回転する。中間リンクは、レバー上のピボット2および出力リンク上のピボットポイント(ピボット3)を中心に旋回し、該出力リンクは、線に沿って移動するか、または別のポイントを中心に旋回してもよい。中間リンクは、レバーの回転によって操作または駆動される。出力リンクまたは出力部材の動作は、レバーおよび中間リンク上のピボットポイント間の距離を操作することによって変えることができる。ピボットポイントは、一般にヒンジ接続である。
本発明の好適な実施形態において、レバーは閉じた位置において係止可能である。ピボット2がピボット1およびピボット3により画定された線を「中心を越え」通過する場合、所定の位置に係止する。ピボット1、2、および3がすべて一列にある位置において、クランプの圧縮は最大となる。ピボットポイント1を中心としてレバーを回転し続けることによって、ピボットポイント3は、レバー、中間リンク、および出力リンクの係止を生じる線上から追い出される。ピボットポイント3が3つのピボットポイントをつなぐ線から離れて配置されるように強いることを「中心を越えて通す」と言う。そのため、ピボット3がいずれかの方向に中心越える場合、操作者の補助なしに自発的に他方に中心を越えることはできない。したがって、レバーが閉じている場合、レバーは所定の位置に係止する。
様々な実施形態において、1つまたは複数のトグルは、上述のトグル機構を利用して締め付け、手術用開創器フレームシステムにトグル締め付け機能を提供する。具体的な例は図面および明細書において説明されるが、例えば溶接する、複数の部品をネジで留める、またはトグルクランプではないクランプを利用するなど、当該技術分野においてよく知られている手術用開創器フレームシステムの複数の部品を取り付けるためのその他の取り付け手段が多くある。トグルクランプを単独で使用し、提供される図面に示されている部品を取り付けることが好ましいが、少数または1つのトグルクランプを使用することは、その他の取り付け手段を使用することに比べ、上述のような利点がある。したがって、手術用開創器フレームシステムを少なくとも1つのトグルクランプおよびその他の取り付け手段とともに利用し、手術用開創器フレームシステムのその他の部品を取り付けてもよい。
説明の目的で、図1A〜1Cは、複数のトグルクランプを利用する手術用開創器フレームシステムの実施形態を示す。図1Aは、手術用開創器フレームシステム1Aの斜視図である。一体型のテーブルポストクランプ2Bを有するテーブルポスト2Aは、手術用開創器フレームシステム1Aを手術台のレール20に固定する。一般に手術台は、製造者によって通常少なくともその両側がレール20に装着される。手術用開創器フレームシステム1Aはしっかりと固定され、開創器6またはその他の機器が取り付けられてもよいハードウェアを保持するための安定した構造を提供する。多くの種類の開創器があることは、手術技術においてよく知られている。図1Aにおける開創器クランプ7は、開創器6に利用されるクランプの一実施形態である。
図2A−2Dを参照して、テーブルポスト2Aは、固定されたクランプ顎9および移動するクランプ顎10の両方をその低端に有する。テーブルポストレバー8は閉じた位置で示されている。レバー8は、テーブルポストレバー8と移動顎10との連結(テーブルポストシリンダ12A内に含まれる)を通じて移動顎10を作動させる。テーブルポストレバー8が開いた位置から閉じた位置に移動すると(図1Aに示されるように)、顎10および9がレール20の上で完全に閉じ、レール20の上下両端でしっかり締め付けられるまで移動顎10を固定顎9に向けて引き上げる。
フレーム1Bをテーブルポスト2Aに取り付けるため、連結クランプ3のテーブルポストクランプブロック27(図1A)は、テーブルポスト2A(閉じた位置にあるテーブルポストレバー8を有する)の上を摺動する。次に、突出ビーム4の一端は、突出ビームクランプブロック26内に摺動する。ユーザが突出ビームクランプブロック26およびテーブルポストクランプブロック27を望ましい位置に配向し、突出ビーム4を突出ビームクランプブロック26に挿入して、突出ビーム4の望ましい作業長を得た後、連結クランプレバー28は、図1Aに示されるような閉じた位置に移動される。突出ビーム4の自由端は、フレームセットクランプ13に接続される。
図3A−3Eに示されるように、支持アーム5Aのボール端におけるボール11Aは、ボールレシーバ16Aに挿入される。次に図1Aに示されるように、支持アームレバー14Aは閉じた位置に移動することによって、支持アーム5Aのボール11Aをボールレシーバ16Aにしっかりと締め付ける。レシーバ16Aおよび16Bは、ボールレシーバとして開示されているが、円筒または多角形部材などのその他の形状の部材を受け入れることもできる。開創器クランプ7Aは、開創器クランプレバー32で支持アーム5A上に締め付けられる。
図1Aおよび3Aに示されるように、一実施形態において、2つの支持アーム5Aおよび5Bがある。しかし、図1Aの実施形態は、必要に応じて、1つまたは複数のそのような支持アームを用い、操作者によって組み立てられてもよい。さらに、1つまたは複数のフレーム1Bは、別の連結クランプ3によってテーブルポスト2Aに取り付けられてもよい。さらに、1つまたは複数の開創器クランプは、同一の支持アームまたはその他の支持アームの上に締め付けられてもよい。図1Aおよび3Aに示される実施形態において、ボールレシーバ16B、支持アーム5B、および開創器クランプ7Bは、支持アームボールレシーバ16A、支持アーム5A、および開創器クランプ7Aが互いに接続される場合と同様に互いに接続することができる。開創器クランプ7Aおよび7Bを使用し、開創器などの手術機器を手術用開創器フレームシステム1A上に締め付けて、手術中に切開部を開いたまま保持してもよい。多くの種類の開創器があるが、説明の目的上、開創器クランプ7Bに締め付けられる一般的な開創器、開創器6が示される。
図1Bは上面図であり、図1Cはフレーム1B(開創器クランプ図示せず)の実施形態の側面図である。図1Cおよび3Aは、フレームセットクランプ13に近位の突出ビーム4の端でビームスイベル33を露出する。ビームスイベル33は、フレーム本体36Aを通じて突出し、ビームヘッド34によってフレーム本体36Aに移動可能に接続される。図1A、1B、および1Cは、操作者が望ましい位置に配向した後、トグルクランプ機構を使用することによってビームスイベル33を所定の位置に係止するスイベルロックレバー35を示す(図1A中、フレームセットレバー14Aの下)。
本発明のトグルクランプテーブルポストを提供できる締め付け要素には様々な組み合わせがある。説明の目的で、図2A〜2Dは、そのような組み合わせの1つを示す。
図2Aは、本発明のテーブルポストの実施形態の立面図である。図2Aにおいて、テーブルポスト2Aは、テーブルポスト2Aの上端において閉じた位置にあるレバー8とともに示される。固定顎および移動顎9および10は下端にある。図2Aに示されるように、レバー8は、閉じた位置にある場合に連結本体44内のレバー収納スペース37に収容され、レバー8の外壁が連結本体44の外壁と同一平面になる。連結本体44およびシリンダ12Aの外径は同じである。テーブルポスト2Aの連結本体44とシリンダ12Aの直径を全体長に沿って同じに保つことによって、テーブルポストクランプブロック27の内径が連結本体44に適合し、連結本体44および/またはシリンダ12Aに沿って操作者が連結クランプ3を締め付ける位置に移動できる。逆に、連結クランプ3をテーブルポスト2Aの頂部より上に摺動させて取り外すことができる。テーブルポストクランプブロック27の内径は、連結本体44、閉鎖レバー8、およびシリンダ12Aの外径よりわずかに大きくなるが、連結クランプ3が締め付けられた場合、テーブルポスト4にしっかり固定されるため十分に密接であるよう設計される。
レバー8が閉じた位置にある場合、図2Aに示されるように、移動顎10は、テーブルレール20をしっかり把持する程度に固定顎9に近接して配置される。ガイド棒11は移動顎10に固定して取り付けられるか、または一体化され、シリンダ12A内で軸方向に移動する。ガイド棒11の直径は、ガイド棒11がシリンダ12A内で軸方向に移動できるよう、シリンダ12Aの内径より小さい。
図2Bは、一体型のテーブルポストクランプ2Bを有するテーブルレールポスト2Aの分解図である。連接棒23は、ガイド棒11に固定して取り付けられるか、または一体化され、ガイド棒11は移動顎ストップ56に固定して取り付けられるか、または一体化される。また移動顎10は、レールキャプチャ57Aで構成され、固定顎9のレールキャプチャ57Bと一列に並んでいる。テーブルポスト2Aのレバー8が閉じた位置にある場合、テーブルレール20は、図2Aに示されるように、レールキャプチャ57Aと57Bとの間に締め付けられる。
図2Bに示されるように、連結本体44の一部は、シリンダボア12Bに受け入れられ、当該技術において知られている様々な固定手段のいずれかによって固定される。例えば、一実施形態において、連結本体44の縮小された部分49は、シリンダ12Aの内径と略同じか、またはわずかに大きい外径を有し、締まりばめによってともに保持される。レバー8は、リンクピン45Aおよび45Dによって連結本体44にヒンジされる。リンクピン45Aは、レバー8のレバー開口45B、および連結本体44の開口45Cを貫通する。リンクピン45Dは、レバー8の開口45Eを通して連結本体44の開口45Fに延出する。中間リンク43は、スライドリンク15の第1開口46C、中間リンク43の47A、および第1開口46Cの反対かつ同軸に配置されたスライドリンク15の第2開口(図示せず)を通じて挿入されたリンクピン46Aによってクレビス48にヒンジされる。スライドリンク15は、リンクピン47Cによって間接的にレバー8にヒンジされる。リンクピン47Cは、レバー開口47Dおよび中間リンク開口47Bを通じて挿入される。
図2Cおよび2Dは、それぞれ非クランプ位置およびクランプ位置にあるテーブルポスト2Aの断面図である。スライドリンク15の削減された部分50にはネジが切られ、内部ネジのコレット22と嵌合い係合する。図2Cにおいて、レバー8が上げられた/非クランプ位置にある場合、ともにネジ切りされたスライドリンク15およびコレット22は、シリンダ12Aにおいて下げられている。この位置において、連結本体44の嵌合いテーパ61は、コレット22のテーパ端54の圧縮を止める。図2C(レバー8開)と2D(レバー8閉)を比較すると、レバー8が閉じている場合、コレット22のテーパ端54は連結本体44の嵌合いテーパ61の内側に押し付けられ、コレット22の縦スリット55を圧縮する。縦スリット55の圧縮によってコレット22の内部ボアの直径を小さくし、それによってコレット22を連接棒23の上に圧縮する。その結果、コレット22の外部表面を前述の方法で圧縮することで、連接棒23の上に圧縮が生じ、それによってレバー8が開くまで連接棒23を所定の位置に係止する。図2Dにおいて、連接棒23は、テーブルレール20を固定顎9と移動顎10との間にしっかりと締め付ける位置にある。一方、図2Cの顎9および10は開いている。レバー8が図2Cに示される位置に開かれると、スライドリンク15はコレット22を押し下げ、嵌合いテーパ61から外へテーパ端54を駆動することによって、連接棒23上のコレット22の引き締め動作を緩める。
手術用開創器フレームシステム1Aの一実施形態において、レバー8が開き、テーブルポスト2Aが緩んでいる場合、移動顎10は固定顎9に向かって引き込まれる。そのため操作者は、レバー8を閉じる間に移動顎10の底部をレール20の底に対して持ち上げる必要がない。これによって、操作者の操作を容易にし、操作者の手を手術の滅菌野内に維持したままテーブルポスト2Aをレール20に取り付けることができる。
レバー8が開いている場合、移動顎10を固定顎9に引き込む様々な手段がある。そのような手段の一実施形態は、本明細書の図2B、2C、および2Dに示され、コレット22の保持リング40、主バネ39、および上表面22Aの連携を含む。主バネ39の直径は、コレット22の内径内で結合せずに移動できるサイズである。保持リング40は、棒23の頂部付近で連接棒23に取り付けられることにより、主バネ39の頂部を連接棒23の頂部付近で保持する。上表面22Aは主バネ39の底部を保持する。主バネ39はコレット22内で組み立てられ、レバー8の開閉に関わらず圧縮状態にある。このように、主バネ39を保持リング40に押し付けることによって、連接棒23を引き上げ、すなわち付勢して移動顎10を固定顎9に向けて引く。レバー8が開いている間にテーブルポスト2Aがテーブルレール20に固定される場合、テーブルレール20は圧搾されるが、主バネ39の力によって移動顎10と固定顎9との間に係止されない。レバー8を閉じてコレット22を嵌合いテーパ61に引き込むことによって、コレット22を連接棒23の上で圧搾し、そのため連接棒23および取り付けられた移動顎10は固定顎9に対し所定の位置に係止される。
上述の実施形態においてテーブルポスト2Aを手術台に固定するため、操作者はテーブルポスト2Aの上端付近を把持する。次に操作者は、テーブルレール20に向かう角度で、テーブルポスト2Aの底端を上方に回転させ、固定顎9を係合することなく移動顎10がレール20の底に係着するようにする。次に操作者は、テーブルポスト20の上端を上げることにより固定顎9を移動顎10から十分に離し、固定顎9がテーブルレール20の上でテーブルポスト2Aを垂直位置にすることができる。次に操作者は、テーブルポスト20の上端の引き上げを止めることによって、固定顎9をレール20の上部に係合することができ、そのためレール20は固定顎9と移動顎10との間で圧搾される。必要に応じて、操作者はここでテーブルポスト2Aをレール20に沿って摺動させることにより、テーブルポスト2Aの水平位置を自由に調整できる。望ましい位置が得られると、操作者はレバー8を閉じ、テーブルポスト2Aをレール20に固定して締め付ける。
図2B、2C、および2Dは、解放スライド38および伸縮バネ41を示す。ロックレバー8と中間リンク43のピボットポイント47B取り付けが、点46Aおよび47Aにより画定された線を「中心を越え」通過する場合、ロックレバー8をスナップまたはクリックして係止位置にする。この中心をそれる状態により機構が係止位置に維持され、操作者が簡単にロックレバー8を引き上げるだけで機構を解放することが困難なように十分に引き締まる。そのため、一実施形態において、解放スライド38が提供される。解放スライド38は、ポストアセンブリの端(頂部)から出る突起(ボタン)を有する滑りウェッジである。操作者は、ボタンを押し、ウェッジをピボットポイント27Bの下に摺動し、中心線を越えてピボットポイントを戻すことによって係止機構を解放し得る。解放スライド38の滑りウェッジが解放位置に下がったままで装置の係止を不可能にするのを防ぐため、バネ41がスライドポケットに捕捉される。伸縮バネ41は、解放スライド38を解放スライドスペース60に保持する解放スライド38への上向きのバネ力を維持する。解放スライドスペース60は、解放スライド38および伸縮バネ41を保持する空洞である。
スライドリンク15とコレット22両方のネジ接続はコレットを作動機構に取り付け、コレット22を連結本体44の嵌合いテーパにどれだけ引き込むかを調整することによって、コレット22を連接棒23の上にどれだけきつく締め付けるかを調整できる。この調整は一般に、装置のアセンブリおよびセットアップ中に行なわれ、一般にエンドユーザは行なわない。
手術用開創器フレームシステムの別の実施形態において、コレット22を嵌合いテーパにどれだけ引き込むかを調整するための代替テーブルポストクランプ2Bが図2E〜2Hに示される。この実施形態において、アジャスタ206は、レバー搭載シャトル201の上に螺着される。アジャスタ206は、シャトル201の雄ネジ部分と連携し、雌ネジ部分200Aでシャトル201の上に螺着されてもよく、またはネジボルトがアジャスタ206からシャトル201内に配置された雌ネジレセプタクルに延出してもよい。さらに、アジャスタ206は、図2E〜2Hに示されるように操作者の視界から隠れても露出してもよい。
シャトル201は、開口201Cおよび800Aを通り挿入されるピン450D、および開口201Dおよび800Dを通り挿入されるピン450Aを使用してレバー800に取り付けられる。レバー800は、レバー800の開口800Cおよび800D、および開口470Aまたは中間リンク470Aを通り挿入されたピン460Aを使用して中間リンク430に取り付けられる。本発明の代替実施形態において、レバー800は、ピン460Aを挿入する開口を1つのみ有し、レバー800を開口470Aにおいて中間リンク430に取り付けてもよい。
中間リンク430は、スライドリンク150の開口150Aおよび150Bに挿入され、中間リンク430の開口470Bを通じて挿入されるピン470Cを用いてスライドリンク150に取り付けられる。
図2Gおよび2Hは、それぞれ非クランプ位置およびクランプ位置にあるテーブルポスト200Aの断面図である。スライドリンク150の低減された部分50は、螺着されて内部ネジコレット22と嵌合い係合するが、任意の便利な手段によって取り付けられてもよいことも知られている。図2Gにおいて、レバー800は上がっている/非クランプ位置にあり、ともに螺着されたスライドリンク150とコレット22はシリンダ12A内で下がっている。この位置において、連結本体440の嵌合いテーパ61は、コレット22のテーパ端54の圧縮を止める。図2G(レバー8開)と2H(レバー8閉)とを比較すると、レバー8が閉じている場合、コレット22のテーパ端54が連結本体440の嵌合いテーパ61の内部に押し付けられ、コレット22の縦スリット55を圧縮する。縦スリット55の圧縮によって、コレット22の内部ボアの直径が減少するため、コレット22を連接棒230の上に圧縮する。その結果、コレット22の外側表面を前述の方法で圧縮することによって連接棒230上に圧縮が生じ、レバー800が開くまで所定の位置に係止される。
図2Hにおいて、連接棒230は、テーブルレール20を固定顎9および移動顎10の間にしっかりと締め付ける位置にある。逆に、図2Gにおいて、顎9および10は開いている。レバー8が図2Gに示される位置に開くと、スライドリンク150はコレット22を押し下げ、テーパ端54を嵌合いテーパ61から押し出すことによって、連接棒230上のコレット22の締め付け作用を緩める。
好ましい実施形態において、移動顎10は図2E〜2Hに示されるような手段で固定顎9に向けて引き込まれる。図2E〜2Hは、バネシェルフワッシャ400、主ネジ390およびバネ止めピン203の連携を示す。この連携は、一時的なバネ締め付けをもたらし、レバー800が開いている間も顎9および10が互いに引き込まれ、すなわち付勢されるようにする。連接棒230の下部は、バネ390の上部がバネ止めピン203と接触するまでバネ390の内径を通して配置される。ピン203の長さはバネ390の直径よりも長く、それによってバネ390はピン203の下に保持される。バネ390の下部はバネシェルフワッシャ400に支えられ、バネシェルフワッシャ400によって保持される。
ワッシャ400の内径は、軸受筒202の内径よりも小さいが、その外径は、軸受筒202の外径と略同一である。ワッシャ400は軸受筒202の上表面に対して位置し、軸受筒202の上表面によって保持される。あるいは、ワッシャ400は軸受筒202の上部と一体化されてもよい。
軸受筒202は、その軸方向寸法に沿ってガイド棒53より長い。軸受筒202の内径は、ガイド棒53の外径より大きいため、棒53を軸受筒202に挿入し、その軸に沿って自由に移動できる。軸受筒202は、テーブルポストシリンダ12Aの下部に永久的に挿入されるため、テーブルポストシリンダ12Aの下部と一体化され、軸受筒202の下端がシリンダ12Aの下端と実質的に同心となるようにする。軸受筒202およびシリンダ12Aは、プレス嵌めまたはピン止めなどの当該技術分野において知られている任意の手段によって取り付けられる。極めて好適な実施形態において、軸受筒202は、実質的に劣化せず加圧処理できるように、ポリケトン樹脂などの十分に高い溶解温度を有する実質的に摩擦を低減する材料で形成されることで、連接棒230がテーブルポストシリンダ12Aを通して移動する能力を強化する一方、無菌外科的処置を可能にする。主バネ390の直径は、結合せずにコレット22の内径内、および連接棒230の外径に沿って移動できるようなサイズである。
連接棒230はガイド棒53に取り付けられる。バネ止めピン203は、レバー800の開閉に関わらず、主バネ390が圧縮状態となるよう適切な位置で連接棒230の開口に挿入される。このように、主バネ390は止めピン203を圧迫することにより連接棒230を引き上げ、それによって移動顎10は固定顎9に向けて引っ張られる。レバー800は開いている間にテーブルポスト200Aがテーブルレール20に取り付けられる場合、主バネ390の力によってテーブルレール20は圧搾されるが、移動顎10と固定顎9との間に係止されない。閉鎖レバー800は、コレット22を嵌合いテーパ61に引き込むことによりコレット22を連接棒230の上に圧搾し、それによって連接棒230および取り付けられた移動顎10は固定顎9に対し所定の位置に係止される。
本発明の好適な実施形態は、図2E〜2Hに示されるような解放レバー380を利用する。解放レバー380は、解放レバーピン381によってテーブルポストレバー800に取り付けられる。レバー800は、リンクピン450Aおよび450Dによってレバー搭載シャトルにヒンジされる。リンクピン450Aは、レバー800のレバー開口800Bおよびレバー搭載シャトル201の開口201Dを貫通する。リンクピン450Dは、レバー800の開口800Aを通して、レバー搭載シャトル201の開口201Cに延びる。中間リンク430は、レバー800の第1開口800D、中間リンク430の開口470A、およびレバー800の開口800Cを通して挿入されたリンクピン460Aによってクレビス800Eにおいてヒンジされる。スライドリンク150は、リンクピン470Cによって中間リンク430にヒンジされる。リンクピン470Cは、スライドリンク150の開口150Aおよび150B、および中間リンク開口470Bを貫通する。スライドリンク150は、図2A〜2Dにおけるスライドリンク15、コレット22、および連接棒23と同様の方法でコレット22に取り付けられ、コレット22に連接棒230を締め付けさせる。
好適な実施形態において、解放レバー380、テーブルポストレバー800、連結本体440、およびスライドリンク150は、解放レバー380およびテーブルポストレバー800が連結本体440の凹面に嵌入するようチューブ形状に設計され、その上で連結クランプ3またはその他の装置を摺動させてもよい。
レバー800は、ピン460(ピボット2)に略配置されたピボットポイントが、ピン450Aおよび450D(ピボット1)に略配置されたピボットと、ピン470C(ピボット3)に略配置されたピボットポイントによって画定された線を「中心を越え」通過する場合、係止位置にスナップまたはクリックされる。この中心を越える状態によって、機構が係止位置に維持され、操作者が単にロックレバー800を引き上げることで機構を解放することが難しいくらい十分に引き締められる。よって、解放レバー380が提供される。
解放レバー380は、大きいレバー800に組み込まれる小さいレバーである。操作者は、親指をその遠位端の下に摺動させ、ピン381を中心にレバー380を回転させることによって、解放レバー380の引き上げを容易に開始できる。前記回転によって、解放レバー380の近位端がスライドリンク150に押し付けられ、連結本体440の開口によって部分的に露出される。解放レバー380の近位端がスライドリンク150に押し付けられると、レバー800は、ピボットポイント2を中心線越え以上に駆動し、レバー800を係止位置から解放するまで開くように強いられる。
フレームセットクランプを締め付けるトグルを提供できる要素には様々な組み合わせがある。例示の目的で、図3A〜3Eは、そのような組み合わせの1つを説明する。図3Aは、1つのフレームセットクランプ13の実施形態の分解図である。図3Aにおいて、フレームセットクランプ13は、図1Bおよび1Cにおいても示されるように、フレーム1Bの一端上の支持アーム5Aと5Bおよびフレーム1Bの別端上の突出ビーム4の取り付け位置である。
図3Aに示されるように、突出ビーム4はビームスイベル33の一端で終端する。ビームスイベル33は、ストップ33B、軸33C、およびネック33Dで構成される。軸33Cは、ストップ33Bがフレーム本体36Aの底に接するまで軸レシーバ33Eに挿入される。ネック33Dは、フレーム本体36Aの上に突出し、ビームヘッド34によって所定の位置に固定され、垂直移動を止める。しかし、軸レシーバ33Eは、操作者が支持アーム5をテーブルポスト2Aに対して望ましい位置に配向するまで、軸33Cを中心に自由に回転する。次に操作者は、スイベルロックレバー35をフレーム本体36Aに向けて移動させることによって閉じる。スイベルロックレバー35が閉じると、中間リンク18(ピン24Bによってスイベルロックレバー35に取り付けられ、ピン24Aによって引込リンク19Aに取り付けられる)は、引込リンクチャンネル19Bを通じて引込リンク19Aを強く引き締める。引込リンク19Aは、ヘッド21によってそのヘッド端19Cに固定され、引込リンクチャンネル19Bから外への移動を拘束する。スイベルロックレバー35が完全に閉じられると、スイベルロックレバー35、中間リンク18、および引込リンクチャンネル19Bを通じて作用する引込リンク19Aの連結組み合わせは、スイベル36Cに対してフレーム本体ギャップ36Bを圧搾し、所定の位置にしっかりと固定する。
支持アーム5Aの一端上のボール11Aおよび支持アーム5Bの一端上のボール11Bは、それぞれボールレシーバ16Aおよび16Bに挿入される。ボールレシーバ16Aおよび16Bは、第1および第2のクランプ部材とも呼ばれ、軸レシーバも第2のクランプ部材と呼ばれる。好適な実施形態において、各クランプ部材は、クランプ部材の内表面である弓形顎表面を有する。軸レシーバは、第1および第2のクランプのクランプ軸を横切るクランプ軸を有し、一実施形態において、第1および第2のクランプ部材のクランプ軸の平面に対して約90°に配向される。ボールレシーバは、好ましくはその内面の一部が凹型のレシーバであり、球状部材を受け入れる。ボールレシーバ16Aは、ピン24Cによってフレーム本体36Aに接続される。ピン24Cは、ピン開口24C−1を通じてボールレシーバ16Aを貫通し、フレーム本体36Aの突出チャンネル36Eの底面に固定される。ボールレシーバ16Bは、同様の方法でフレーム本体36Aに接続され、ピン24Dがボールレシーバ16Bに同様に配置されたピン開口を貫通し、フレーム本体36Aの突出チャンネル36Fの底面に固定される。
レバー14Aは、以下のように中間リンク17Bに接続される。ピン24Hは、レバー14Aの開口14C、中間リンク17Bの開口17D、最後に開口14Cと反対かつ同心にあるレバー14Aの開口を貫通する。レバー14Bは、同様の方法で中間リンク17Aに接続される。
レバー14Aおよび接続された中間リンク17Bは、以下のようにフレーム本体36Aに接続される。レバー14Aは、中間リンク17Bの湾曲した指17Cの底面がヒンジ36Cの上部と一致するようフレーム本体36A上に配置される。ピン24Gは、レバー14Aの開口14D、フレーム本体36Aのヒンジ36Cに配置される開口、最後にレバー14Aの開口14Fを貫通する。レバー14Bおよび接続された中間リンク17Aは、同様の方法でフレーム本体36Aおよびフレーム本体36Aのヒンジ36Dに接続、結合される。
レバー14Aおよび14Bは、単独または同時に操作することができ、本明細書では、例示の目的で同時に操作する様子が記載されている。レバー14Aおよび14Bが開いている(上がった位置にある)場合、中間リンク17Aおよび17Bは引き上げられ、ボールレシーバ16Aおよび16B上の締め付け力を緩和する。レバー14Aおよび14Bが閉じている(下がった位置にある)場合、中間リンク17Aおよび17Bは、ボールレシーバ16Aおよび16Bの上端を押し下げ、ボールレシーバ16Aおよび16Bのギャップをボール11Aおよび11Bに対して引き締めてそれらを望ましい位置にしっかりと固定する。明確にするため、図3B〜3Eは、フレームセットクランプ13のその他の様々な図を示す。
図3F〜3Hは、単独または望ましいクランプを提供するその他の実施形態のいずれかと合わせて実施されてもよい特徴を有する別の実施形態を示す。一修正例において、図3Fに示されるように、クランプ張力を調整する機構が提供される。一実施形態において、そのような機構は、それぞれ嵌め合うネジ133Aおよび132Aを用いて引込ボルト132の上に螺着される調整ヘッド133を含む。引込ボルト132は、引込ボルト132の開口132Aおよび132B、および中間リンク170Bの開口171Dを貫通するピン131によって中間リンク170Bに取り付けられる。
引込ボルト132は、フレーム本体360Aのベース362における開口(図示せず)を貫通する。フレーム本体360Aのベース362における開口は、クレビス161Aと直接一致する。中間リンク170Bは、フレーム本体360Aのクレビス161Aを貫通する。中間リンク170Bは、中間リンク170Bの開口170Dおよびレバー140Aの開口140Cおよび141Cを貫通するピン240Hによってレバー140Aに取り付けられる。
調整ヘッド133が引き締められると、フレーム本体360Aのベース362とボールレシーバ160Aの遠位端との間の距離を圧縮する。そのため、レバー140Aが開いた位置から閉じた位置に移動すると、これに対応してボールレシーバ160Aの内部締め付け表面の周囲が、調整ヘッド133が引き締められていなかった場合よりも、またはより引き締めがゆるかった場合よりもきつく引き締められる。
別の実施形態において、ボールレシーバ160Bは、ボールレシーバ160Aに関して記載の方法と実質的に同様の方法で、すべて連携し接続されたそれ自身の別個の調整ヘッド、引込ボルト、中間リンクおよびレバー140Bによって調整可能である。
別の実施形態において、軸レシーバ33Eは、ボールレシーバ160Aに関して記載の方法と実質的に同様の方法で調整ヘッド21により調整可能である。調整ヘッド21は、引込リンク19Aの1つまたは複数の開口、および中間リンク18の開口18Bを貫通するピン24Aによって中間リンクに接続される引込リンク19Aの上に螺着される。中間リンク18は、中間リンクの開口18Aおよびレバー350の開口351Aおよび351Bを貫通するピン24Bによりレバーに接続される。ヘッド21を引き締めるか、または緩めた後、スイベルロックレバー350が完全に閉じられることによって、スイベルロックレバー350、中間リンク18、および引込リンクチャンネル19Bを通じて作用する引込リンク19Aのリンケージ組み合わせは、軸33Cに対してフレーム本体ギャップ36Bを圧搾し、それを所定の位置にしっかり固定する。一般に、レバー以外の調整手段を用いたクランプ張力のそのような調整は、エンドユーザではなく、前記クランプの製造者によって行なわれる。好ましくは、フレームセットクランプ13または130において使用されるような調整ヘッド133Aおよび21を含むそのような調整手段、またはテーブルポスト2Aまたは200Aにおいて使用されるようなアジャスタ206は、製造後、およびエンドユーザによる前記クランプの使用中は視界から隠される。
図3F〜3Hは、図3A〜3E(3Aクランプ)に示される実施形態より部品の少ない本発明の好適な実施形態(3Fクランプ)を示す。例えば、フレーム3Aに関して、フレーム本体36Aとボールレシーバ16Aおよび16Bとは、それぞれピン25Cおよび24Dを用いて接続される必要のある個別のブロックである。逆に、3Fクランプにおいて、対応するフレーム本体360Aは1つの部品である。別の例において、3Aクランプは、図3Aに示されるように、ピン24C、24D、24G、およびレバー14Bに関連する24Gに対応するピンを有する。しかし、3Fクランプにおいてピンは不要である。
図3Aに示されるクランプを参照すると、ピン24C、24D、24G、および24Gに対応するピンは、本明細書に説明されるように、第1のピボットポイントとして機能する。しかし図3Fに示されるクランプにおいて、第1ピボットの機能を行なうためにピンは不要である。代わりに、レバー140Aおよびボールレシーバ160Aの場合、第1ピボットの機能は、レバー140Aのローブ140Dおよび141Dの外端によって、それらが接触し、それぞれポケット160Cおよび160Dに沿って摺動する位置で実施される。したがって、レバー140Bおよびクランプ160Bが存在する実施形態において、それらの対応する第1ピボットの機能は、対応する位置におけるローブおよびポケットによって実施される。
図3Aおよび3Fに示されるフレームセットクランプのスイベル締め付け部分を参照すると、レバー35および350の外端はそれぞれ第1ピボットとして機能する。しかし、3Fクランプにおいて、外端、すなわちレバー350のローブ352Aおよび352Bは、ローブ形状に引き伸ばされ、フレーム本体360Aの受け入れポケット261は一致するように形成され、ローブ352Aおよび352Bのための捕捉機能を提供する。任意で、レバー140Aおよび/または140Bもローブ140Dおよび141Dを有し、ボールレシーバ160Aおよび160Bの遠位端から延びている各アームは、任意で一致するポケット形状を提供し、ローブを受け入れ、部分的に捕捉する。この捕捉機能は、レバーを所定の位置に維持し、レバーの機能性を保ち、3つのピボットポイントの配置を改善してトグル引き締め機能を向上させる。
3つのレバー140A、140B、および350を取り付けるピンにおいて、軸中心となるピボット2からピボット1までの距離を増加することによって、クランプ3Fにおいて機械的利点を提供できる。これにより出力運動が改善し、締め付けも向上できる。
本明細書に説明されるとおり、トグル引き締め連結クランプを提供できる要素の様々な組み合わせがある。例示の目的で、図4A〜4Eは、代表的な実施形態としてそのような組み合わせの1つを示す。
図4Aは、連結クランプ3の分解図である。図4Bは、連結クランプ3の側面図である。図4Cは、連結クランプ3の斜視図である。図4Dは、開いた位置にある垂直軸に沿ったクランプ3の断面図である。図4Eは、閉じた位置にある垂直軸に沿った連結クランプ3の断面図である。クランプ3の一般的な操作配向は図1Aに示されるが、クランプ3の説明における例示の目的で、「上」、「上方」、「上部」、および「の上」などの方向は、図4Dおよび4Eが示されるシートの上方向を示し、「下」、「下方」、「下部」および「の底」は反対方向を示す。
図4A〜4Eに示される連結クランプ3の締め付け要素は、突出ビームクランプブロック26およびテーブルポストクランプブロック27である。レバー28が閉じている場合、ブロック26およびブロック27は同時に締め付ける。レバー28が開いている場合、ブロック26および27は同時に緩む。
連結クランプ3が非クランプ位置にある場合、操作者はテーブルポスト2A上でテーブルポスト開口27Aを摺動させ、突出ビーム開口26Aを通して突出ビーム4を摺動させる。連結クランプ3、テーブルポスト2A、および突出ビーム4が互いに望ましい位置になった後、レバー28は閉じられるため、テーブルポスト2Aを突出ビーム4に対して締め付ける。
レバー28が閉じられると、テーブルポストクランプブロック27のスロット27Bは圧搾され、引込ボルト28N、スライドリンク28G、中間リンク28Cの組み合わせによって閉じられる。同時に、突出ビームクランプブロック26のスロット26Bは圧搾され、引込ボルト28N、スライドリンク28G、中間リンク28Cの組み合わせによって閉じられる。
さらに、好適な実施形態において、閉じた位置にあるクランプブロック26および27は一緒に圧搾され、クランプブロック27に関するクランプブロック26の回転を止める。任意で、代替実施形態において、クランプブロック26の下部、およびクランプブロック27の上部に嵌合いする放射状の係止鋸歯が提供される。閉じた位置において、クランプブロック26および27がともに圧搾される場合、前記鋸歯は互いに接触、係止してクランプブロック26がクランプブロック27に関して回転するのを防ぐ。(参考として、連結クランプ3のクランプブロック26および27における鋸歯は、図5Aおよび5Bに示され、本明細書においてさらに詳述されるように、開創器クランプ7のクランプブロック75および76の鋸歯75Fおよび76Fに対して類似した位置および機能を有する。)
レバー28が開いている場合、ブロック26および27は緩み、互いに押し付けられない。ブロック26および27は、連結スロット26Bおよび27Bはそれぞれ、連結クランプ3の締め付け機構によって加えられた圧搾力の影響を受けないため緩む。さらに、それらは前記圧搾力の影響を受けないため、ブロック26および27は互いに押し付けられず、よって互いに対して自由に回転する。
代替実施形態において、任意でバネ77が提供され、レバー28が開いている場合、連結ブロック26および27を補助して互いの係合を解く。バネ77の円周は、バネ77が引込ボルト28Nの周囲に適合するが、ブロック27の下方引込ボルト開口27Cおよびスライドリンク28Gの穴28Jに嵌入しないようになっている。バネ77の下端は、ブロック27のバネ保持表面27Dに押し付けられるが、バネ77の上端は、スライドリンク28Gの底面に押し付けられる。バネ77は、レバー8が閉じた位置にある場合により強く圧縮され、レバー8が開いた位置にある場合により弱く圧縮される。
引込ボルト28N、スライドリンク28G、中間リンク28C、およびレバー28を含む連結クランプ3の締め付け機構は、レバー28が図4Dに示される開いた位置から図4Eに示される閉じた位置に移動すると、テーブルポストクランプブロック27および突出ビームクランプブロック26の両方を同時に締め付ける。
図4Aに示されるように、引込ボルト28Nは連結クランプ3の底から下方引込ボルト開口27Cおよびバネ77の中へ挿入される。様々な実施形態において、引込ボルト28Nの上部は、嵌合うネジ、溶接、ピン止め、または任意のその他の適切な手段によって穴28Jを通じてスライドリンク28Gに固定される。本発明のその他の実施形態において、引込ボルト28Nおよびスライドリンク28Gは、単一部品として製造され、バネ77は提供されないか、またはその他の手段によって配置されるか、あるいは異なる位置に配置される。代わりに、ボルトヘッド28Pは個別に製造され、バネ77が引込ボルト28Nの周りに配置された後に取り付けられる。
スライドリンク28Gの2つの平行な突起28Lは、上方引込ボルト開口26H(図4D)の中へ上方に延出し、スタック26Cのハウジング26Dに延出する。上方引込ボルト開口26Hおよび下方引込ボルト開口27Cは、ハウジング26Dのように互いに一直線上にある。中間リンク28Cは、第2リンクピン28E2によって、レバー28上の第2レバーヒンジ点28Bに取り付けられ、該ピンは、中間リンク28C、第2レバーヒンジ点28Bの開口28F、および最後に開口28Qの反対かつ同心にある中間リンク28C上の開口28Qを貫通する。中間リンク28Cは、スライドリンク28Gにも取り付けられる。まずスライドリンク開口28Iを通して挿入された後、中間リンク28Cの開口28Dを通り、最後にスライドリンク開口28Hを通り挿入されるリンクピン28E1によって取り付けられる。レバー28は、スタック開口26G、第1レバーヒンジ点28A、およびスタック開口26Fを貫通するレバーリンクピン26Eによってスタック26Cに接続される。
連結クランプ3は、複数のトグル接合によって締め付け、および緩みが得られる。第1トグルは、レバー28の第1レバーヒンジ点28Aおよびスタック26Cのレバーリンクピン26Eによって形成される。第2トグルは、レバー28の第2レバーヒンジ点28Bおよび中間リンク28Cによって形成され、開口28Fにおいてヒンジされる。第3トグルは、中間リンク28C、およびスライドリンク28Gにより形成され、それらは、スライドリンク開口28H、28I並びに開口28Dを通る第1スライドリンクピン28E1によってヒンジされる。この中心越えトグル係止機構によって、クランプ3は閉じた位置に係止され、過剰な入力なしに強力な締め付け力を提供する。加えて、締め付けまたは緩みは、比較的短時間のレバー動作によって得られる。
ヒンジレバー28が図4Dに示される開いた位置から図4Eに示される閉じた位置に移動する場合、第2レバーヒンジ点28Bはハウジング26Dに押し込まれ、中間リンク28C、取り付けられた引込ボルト28N、および引込ボルトヘッド28Pをレバー28の第1レバーヒンジ点28Aに向かって上方に押し付ける。この動作がクランプブロック26および27を引込ボルトヘッド28Pと第1レバーヒンジ点28Aとの間で圧搾する。この圧搾動作により連結スロット27Bにおける空間、およびテーブルポスト開口27Aが減少し、それによってテーブルポスト2Aは開口27Aに締め付けられ得る。さらに、連結スロット26Bにおける空間、および突出ビーム開口26Aも減少し、それによって突出ビーム4は開口26に締め付けられ得る。本発明の好適な実施形態において、クランプブロック26および27は、張力状態に圧搾され、引込ボルトヘッド28Pと第1レバーヒンジ点28Aとの間にバネのような圧力を形成する。
ヒンジレバー28が開いている場合、引込ボルト28Nが緩み、図4Dにおいてギャップ51の空間によって示されるように下降が可能になる。引込ボルト28Nを自由にすることによって、クランプブロック26および27上の圧力が解放され、それによってクランプブロック26および27の締め付け力が除去される。
連結クランプの別の実施形態は、図5A〜5Eに示され、以下に記載される開創器クランプ7Aと同様の方法で組み立てられる。そのような実施形態において、クランプ3において提供されるクランプブロック26および27のいずれか、または両方は、開創器クランプ7Aの支持アームブロック76の移動顎/固定顎システムによって置き換えられ、1つのクランプブロックがテーブルポスト2Aを締め付ける一方、他のクランプブロックが突出ビーム4を締め付けるために適切なサイズで製造される。そのような連結クランプは、連結クランプ3と同様に使用される。例えば、操作者は、締め付け部分をテーブルポストシリンダ12A上で水平にクリップするために移動顎を十分に広げるか、または締め付け部分をレバー端からテーブルポストシリンダ12A上を摺動させてもよい。
開創器クランプの実施形態を提供できる要素には様々な組み合わせがある。例示の目的で、図1Aおよび図5A〜5Eは、そのような組み合わせの1つを示す。図5Aは、本発明の開創器クランプの実施形態の分解図である。図1Aにおいて、開創器クランプ7Aは、支持アーム5Aに固定され、順に開創器など様々な種類の手術機器を所定の位置に締め付ける。例えば、図1Aは、開創を保持するために便利な配向にある本発明の開創器クランプ7Bに締め付けられた開創器6を示す。参考として、図1Aは、支持アーム5Aに締め付けられた本発明の開創器クランプ7Aも示す。
クランプ7Aの説明における例示目的で、「上昇した」、「上」、「上方」、「上部」、および「の上」などの方向に対する参照は、図5Bが示されるシートの上部に最も近いクランプ7Aの端を示す。一方「下降した」、「下」、「下方」、「低部」、および「の底」は、図5Bが示されるシートの底部に最も近いクランプ7Aの端を示す。
図5Aに示されるように、開創器クランプ7Aは多重トグル機構を使用する。クランプ7Aは、締め付け部分75Cおよび移動顎ブロック76Bと固定顎ブロック76Aとの組み合わせを同時に締め付ける(または緩める)。締め付け部分75Cのクランプは、第3の弓形顎表面を有する第2のクランプとも呼ばれ、出力リンクを第2の位置に移動する際に、周囲を圧縮するよう適合される。顎ブロックは、第1の弓形顎表面を有する第1のクランプ部材および第1の弓形顎表面に面する第2の弓形顎表面を有する第2のクランプ部材によって画定されるクランプを形成する。そのため、締め付け部分75Cは開創器6を締め付けることができるが、顎ブロック76Bおよび76Aは、支持アーム5Aを締め付ける。任意で、本発明の実施形態において、締め付け部分75に対する固定顎ブロック76の追加同時締め付けが提供され、部分75に対するブロック76の回転を止める。また開創器クランプ7Aは、顎76Bおよび76C、締め付け部分75C、および任意で部分75に対するブロック76の締め付けを同時に緩める。
一実施形態において、多重トグル機構によって、レバー65はレバー65をわずかに動かすだけで開創器クランプブロック75および支持アームブロック76を緩めることができる。レバー65は引込ボルトヘッド73Aのハウジング73Cに挿入され、リンクピン66Cによって、引込ボルトヘッド73Aの同軸開口73B1および73B2を通じて、また第1ヒンジ点66Aにおける開口66Eを通じて第1ヒンジ点66Aでヒンジされる。レバー65の第2ヒンジ点66Bは、中間リンク69Aのクレビス端69Dに挿入され、中間リンク69Aの同軸開口69Eおよび第2ヒンジ点66Bの開口66Fを通じて挿入されたリンクピン66Dを中心に両方が回転してもよい。引込ボルト/スライドリンクの組み合わせ72のスライドリンク部分74Aは、摺動可能な垂直移動する引込ボルトヘッド73Aに挿入される。中間リンク69Aの第1端69Bは、スライドリンク部分74Aの平行プロング74B間に挿入され、リンクピン66Gはプロング74Bの同軸開口74Eおよび中間リンク69Aの同軸開口69Cを通じて挿入される。
引込ボルト72の引込ボルト部分74Fは、開創器クランプブロック75の開口75Aおよび同軸固定顎ブロック開口76Dおよび76Gを通じて挿入される。移動顎ブロック76Bのクレビス76Qは、移動顎76Kが固定顎76Jと位置が合うまで、固定顎ブロックヒンジ点76Nを中心に挿入される。引込ボルトピン開口74Hは、移動顎ブロック76B上の同軸引込ボルトピン開口76Mと水平および垂直に位置が合う。引込ボルトリンクピン74Gは、開口74Hおよび76Mを通じて挿入され、引込ボルト部分74Fが移動顎ブロック76B上の同軸開口76M間に保持される。顎は、好ましくは弓形顎表面を有し、シリンダ状または球形状の本体を保持する。
移動顎76Kは、図5Bに示される固定顎ブロックヒンジ点76Nにおいてヒンジされる。ピン76Hは、同軸移動顎ブロック開口76L1および76L2、またヒンジ点開口76Pを通じて挿入され、固定顎ブロック76Cを中心とした移動顎ブロック76Bの回転を提供し、移動顎ブロック76Bの近位端が引き上げられると、ブロック76Bの遠位端における移動顎76Kが下がって締め付けを行い、ブロック76Bの前記近位端が下がると、顎76Kが上がる。
図5Bおよび5Cは、非クランプ位置にある開創器クランプ7Aを示す。図5Dおよび5Eは、締め付け位置にある開創器クランプ7Aを示す。レバー65が非クランプ位置から締め付け位置に移動すると、中間リンク69Aはレバー65の第2ヒンジ点66Bによってそのクレビス端69Dにおいてハウジング73Cに押し込まれる。これによって、引込ボルトとスライドリンクの組み合わせ72(出力リンクとも呼ばれる)は、垂直に引き上げられ、ピン74Gを引き上げる。ピン74Gにかかる垂直かつ上方の力は、移動顎ブロック76Bの近位端を上方に押し、次に移動顎76Kを固定顎76Jに向けて下方に押すことによって支持アーム5を締め付ける。移動顎76Kは、移動顎ブロック76Bが、移動顎ブロック76Bの同軸ピン開口76Mおよび引込ボルト部分74Fのピン開口74Hを貫通するリンクピン74Gにより引込ボルト部分74Fに対して取り付けられているため、下方に移動するよう押される。したがって、出力リンクは、少なくとも第1および第2のクランプ部材の1つに動作可能に接続される。
さらに、開創器クランプブロック75は、引込ボルト部分74Fが引き上げられると閉じる。その締め付け力は、開創器クランプ7Aがクランプ位置にある場合、スロット75Bの圧搾によって部分75Cの直径が圧縮されると、締め付け部分75Cによって開創器6などの手術機器に加えられる。さらに、引込ボルト部分74Fが引き上げられると、支持アームクランプ76および開創器クランプブロック75は互いに向かって圧搾され、クランプ76およびブロック75の互いに関する回転を抑制する。
逆に、レバー65が図5Bおよび5Cに示される開いた位置に引き上げられる場合、引込ボルトとスライドリンクの組み合わせ72は下方に解放され、それによって連結スロット75Bの圧搾および移動顎ブロック76Bの吊り上げ圧力が緩和される。この方法で、開創器6および支持アーム5Aまたは5Bのいずれかは緩む。加えて、レバー65が引き上げられると、開創器クランプブロック75に向けた支持アームクランプ76の圧搾が緩和され、支持アームクランプ76および開創器クランプブロック75は互いに回転できる。
好適な実施形態において、任意でレバー65が開いていてクランプ7Aが緩んでいる場合、バネ76Eは直接または間接的に移動顎76Kを固定顎76Jに向けて移動させる。この方法で、開創器クランプ7Aの支持アームクランプ76は、支持アーム5Aまたは5Bの周りを摺動可能なバネクランプとして作用し、操作者が開創器クランプ7Aを支持アーム5Aまたは5Bに沿って望ましい位置に摺動し易くする。またレバー65を閉じてクランプ7Aを所定の位置に係止する前に、開創器クランプブロック75における望ましい手術機器を望ましい位置に配置できる。
極めて好適な実施形態において、任意でバネ76Eは、図5Dに示されるように、固定顎ブロック76Cの近位端の下部と移動顎ブロック76Bの近位端との間にある。引込ボルト部分74Fは、バネ76Eの中心を通る。
別の実施形態において、摩擦ワッシャ71が提供される。摩擦ワッシャ71は、クランプ7Aが緩められている間、引込ボルトヘッド73Aの底部とクランプブロック75の上表面との間の摩擦を低減し、操作者がブロック75を望ましい方向に回転させ、レバー65を閉じることによってブロック75が所定の位置に係止するまで、ヘッド73Aに関する開創器クランプブロック75の回転を容易にする。必須ではないが、摩擦ワッシャ71の外径が引込ボルトヘッド73Aの外径と略同一であることが好ましい。その内径は、引込ボルト部分74Fの外径と略同一である。
別の実施形態において、それぞれクランプブロック75の低部およびクランプブロック76の上部に嵌合う放射状の係止鋸歯75Fおよび76Fが提供され、レバー65が閉じている場合、ブロック76に関するブロック75の回転の抑制を助ける。嵌合う放射状の係止鋸歯76Fおよび75Fはそれぞれベースブロック開口76Dおよび開創器クランプブロック75の底部のクランプブロック開口75Aと軸方向に位置が合っている。
開創器クランプの別の実施形態は、適切なサイズのクランプブロック26および27を用いて、図4A〜4Dに示される上述の連結クランプ3と同様の方法で組み立てられ、1つのクランプブロックが支持アーム5Aを締め付け、他のクランプブロックが開創器6などの手術機器を締め付ける。そのような開創器クランプは、連結クランプ3と同様の方法で使用され、操作者は支持アーム5Aの遠位端の上に前記開創器クランプを摺動させる。
「接続された」という用語は、別段の記載がない限り直接または間接接続手段の両方を意味する。「回転可能な」、「回転」、および「旋回可能に」という用語は回転能力および移動を意味し、部分的または増分的であってもよい。
いくつかの代替実施形態および実施例が本明細書に記載および図示されている。当該技術分野において通常の技術を有する者であれば、個別の実施形態の特徴、および構成要素の考えられる組み合わせおよび変形例を理解するであろう。さらに当該技術分野において通常の技術を有する者は、いずれかの実施形態を本明細書で開示されるその他の実施形態との任意の組み合わせで提供できることがわかるであろう。加えて、本明細書で使用される「第1」、「第2」、「第3」、および「第4」という用語は、例示のみを目的とし、いずれの方法においても実施形態を制限しない。さらに、本明細書で使用される「複数」という用語は、1より大きい任意の数を離接的または連結的に示し、必要な場合は無限数を示す。加えて、本明細書において開示および請求項の両方で使用される「有する」という用語は、制限のない態様で利用される。
当然のことながら、本発明はその精神または中心的特徴から逸脱することなく、その他の特定形式で実施されてもよい。そのため、本例および実施形態はすべての観点において例示的および非制限的であると見なされ、本発明は本明細書において提供される詳細に限定されない。したがって、特定の実施形態が図示および説明されているが、本発明の精神から著しく逸脱することなく多くの修正も考えられ、保護の範囲は添付の請求項の範囲によってのみ限定される。
図1Aは、手術用開創器フレームシステムの実施形態の斜視図である。 図1Bは、開創器クランプのないフレームの一部の実施形態を示す上面図である。 図1Cは、図1Bの実施形態の側面図である。 図2Aは、一体型のテーブルポストクランプを有するテーブルポストの実施形態である。 図2Bは、一体型のテーブルポストクランプを有するテーブルポストの実施形態の分解図である。 図2Cは、非係止位置にある一体型のテーブルポストクランプを有するテーブルポストの実施形態の中心線に沿った断面図である。 図2Dは、係止位置にある一体型のテーブルポストクランプを有するテーブルポストの実施形態の中心線に沿った断面図である。 図2Eは、テーブルポストの代替実施形態の分解図である。 図2Fは、図2Eのテーブルポストの代替実施形態の部分分解図である。 図2Gは、非係止位置にある図2Eのテーブルポストの中心線に沿った断面図である。 図2Hは、係止位置にある図2Eのテーブルポストの中心線に沿った断面図である。 図3Aは、フレームセットクランプの実施形態の分解図である。 図3Bは、図3Aのフレームセットクランプの実施形態の上面図である。 図3Cは、図3Aのフレームセットクランプの実施形態の正面斜視図である。 図3Dは、図3Aのフレームセットクランプの実施形態の左側面図である。 図3Eは、図3Aのフレームセットクランプの正面図である。 図3Fは、フレームセットクランプの代替実施形態の分解図である。 図3Gは、閉じた位置にあるクランプを1つ有する図3Fのフレームセットクランプの実施形態の部分断面側面図である。 図3Hは、開いた位置にあるクランプを1つ有する図3Fのフレームセットクランプの実施形態の部分断面側面図である。 図3Iは、図3Fのフレームセットクランプの実施形態の部分断面上面図である。 図3Jは、図3Fのフレームセットクランプの組立斜視図である。 図4Aは、連結クランプの実施形態の分解図である。 図4Bは、連結クランプの実施形態の側面図である。 図4Cは、連結クランプの実施形態の斜視図である。 図4Dは、開いた位置にある垂直軸に沿った連結クランプの実施形態の断面図である。 図4Eは、閉じた位置にある垂直軸に沿った連結クランプの実施形態の断面図である。 図5Aは、開創器クランプの実施形態の分解図である。 図5Bは、開いた位置にある開創器クランプの実施形態の断面図である。 図5Cは、開いた位置にある開創器クランプの実施形態の斜視図である。 図5Dは、閉じた位置にある開創器クランプの実施形態の側面図である。 図5Eは、閉じた位置にある開創器クランプの実施形態の斜視図である。

Claims (22)

  1. 手術用開創器支持フレームとともに使用するための手術用クランプであって、
    第1のピボットポイントを中心に第1の開いた位置から第2の閉じた位置へ回転する回転可能なハンドルであって、該第1のピボットポイントに対して偏心している第2のピボットポイントを有する、ハンドルと、
    該第2のピボットポイントを中心に回転する第1の部分を有する中間リンクであって、該ハンドルの回転によって操作され、該中間リンクは、出力リンクを操作するために、該出力リンク上の第3のピボットポイントに回転可能に接続される第2の部分をさらに有し、該出力リンクはコレットに動作可能に接続され、該出力リンクは軸方向にさらに移動し、該コレットは該ハンドルの該開いた位置における第1のサイズから該ハンドルの該閉じた位置における第2のサイズに圧縮され、該第2のサイズは該第1のサイズより小さい、中間リンクと、
    該クランプの本体から延出する第1のクランプ顎および第2のクランプ顎であって、該第1のクランプ顎は該クランプ本体に対して固定された位置に配置され、該第2のクランプ顎は該第1のクランプ顎に向けて移動可能であり、かつ該第1のクランプ顎から離れるように移動可能である、第1のクランプ顎および第2のクランプ顎と、
    該第2のクランプ顎から延出するガイドであって、該ガイドは該ハンドルの該閉じた位置の該コレットによって係合され、該ガイドおよび該第2のクランプ顎を固定された位置に選択的に係止する、ガイドと
    を含む、手術用クランプ。
  2. 前記ハンドルが前記第1の位置にある場合、前記第2のクランプ顎は、前記第1のクランプ顎に向けて付勢される、請求項に記載の手術用クランプ。
  3. 前記第1のピボットポイントと前記第2のピボットポイントとの間の直線距離は、該第2のピボットポイントと前記第3のピボットポイントとの間の直線距離より長い、請求項1に記載の手術用クランプ。
  4. 前記第2のピボットポイントは、前記3つのピボットポイントを結ぶ線の中心を越え、前記クランプの係止を達成するように適合される、請求項1に記載の手術用クランプ。
  5. バーに接続されたリリースをさらに含み、該リリースはユーザが該レバーを解除できるよう適合される、請求項に記載の手術用クランプ。
  6. 前記コレットは、少なくとも1つの縦スリットを有することによって、該コレットが前記第2のサイズに圧縮されることが可能となる、請求項1に記載の手術用クランプ。
  7. 前記コレットを圧搾して圧縮する内部嵌合いテーパをさらに含む、請求項1に記載の手術用クランプ。
  8. 手術用開創器支持フレームとともに使用するための手術用クランプであって、
    第1の弓形顎表面を有する第1のクランプ部材と該第1の弓形顎表面に対面する第2の弓形顎表面を有する第2のクランプ部材とによって画定される、第1のクランプと、
    第1のピボットポイントを中心に第1の位置から第2の位置に回転する回転可能なハンドルであって、該第1のピボットポイントに対して偏心している第2のピボットポイントを有する、ハンドルと、
    該第2のピボットポイントを中心に回転する第1の部分を有する中間リンクであって、該ハンドルの回転によって操作され、出力リンク上の第3のピボットポイントと回転可能に接続され、該出力リンクを第1の位置から第2の位置へ操作する第2の部分をさらに有する、中間リンクと
    を含み、
    該第2の位置は固定された位置であり、該出力リンクは該第1のクランプおよび該第2のクランプ部材のうちの少なくとも1つに動作可能に接続され、該第1および第2の顎部材の相対位置を係止し、該出力リンクが該第2の位置にある場合、締め付けられる構成要素を該第1の弓形顎表面と該第2の弓形顎表面との間で係止された位置に選択的に保持する、手術用クランプ。
  9. 前記出力リンクが前記第2の位置へ移行する間に、該出力リンクは前記第1のクランプ部材および前記第2のクランプ部材のうちの少なくとも1つの前記弓形顎表面を第1の顎位置から第2の顎位置へ再配置し、該第2の顎位置は、該第1の顎位置の場合よりも、該第1のクランプ部材と該第2のクランプ部材とのうちの他方の部材の該顎表面に近い、請求項に記載の手術用クランプ。
  10. 第3の弓形顎表面を有し、該第3の弓形顎表面は、前記出力リンクが前記第2の位置に移動する際に、より小さい周囲に圧縮されるように適合される第2のクランプをさらに含む、請求項に記載の手術用クランプ。
  11. 前記出力リンクは、前記第2のクランプに動作可能に接続され、前記第3の弓形顎を圧縮する、請求項10に記載の手術用クランプ。
  12. 前記第1のクランプと前記第2のクランプとの間に嵌め合う表面をさらに含み、前記出力リンクが前記第2の位置にある場合、該出力リンクを中心とした半径方向の位置において該第1および第2のクランプを係止する、請求項10に記載の手術用クランプ。
  13. 前記出力リンクが前記第1の位置にある場合、前記第1および第2の弓形顎表面を互いに向けて付勢する付勢バネをさらに含む、請求項に記載の手術用クランプ。
  14. 手術用開創器支持フレームとともに使用するための手術用クランプであって、
    そこに接続される第1、第2、および第3のクランプ部材を有するクランプハウジングであって、該第1のクランプ部材は第1の弓形顎表面を有し、第1ハンドルによって作動され、該第2のクランプ部材は第2の弓形顎表面を有し、第2ハンドルによって作動され、該第3のクランプ部材は第3の弓形顎表面を有し、第3のハンドルによって作動され、ここで該第3のクランプ部材は、該第1のクランプ部材と第2のクランプ部材とのクランプ軸に対して横方向のクランプ軸を有する、クランプハウジングを含み、
    該第1、第2、および第3のハンドルのうち少なくとも1つは、第1のピボットポイントを中心に第1の開いた位置から第2の閉じた位置へ回転する回転可能なハンドルであって、該第1のピボットポイントに対して偏心している第2のピボットポイントを有するハンドルと、
    該第2のピボットポイントを中心に回転する第1の部分を有する中間リンクであって、該中間リンクは、該ハンドルの回転によって操作され、該中間リンクは、出力リンクを操作するために、該出力リンク上の第3のピボットポイントに回転可能に接続される、第2の部分をさらに有する、中間リンクと
    を含み、
    該出力リンクは、該第1、第2、および第3のハンドルのうちの少なくとも1つに関連する該クランプ部材に動作可能に接続され、該第1、第2、および第3のハンドルのうちの少なくとも1つに関連する該クランプ部材を係止する、手術用クランプ。
  15. 前記第3のクランプ部材の前記クランプ軸の平面は、前記第1のランプ部材と第2のクランプ部材との前記クランプ軸の平面に対して約90°に配向される、請求項14に記載の手術用クランプ。
  16. 前記第1および第2の弓形クランプ部材のうちの少なくとも1つは、内部がくぼんだ受器の形状であることによって、該第1および第2の弓形クランプ部材のうちの少なくとも1つが球形状部材を受け入れられるようにする、請求項14に記載の手術用クランプ。
  17. 前記第1、第2、および第3のハンドルは独立して調整可能である、請求項14に記載の手術用クランプ。
  18. 手術用開創器支持フレームとともに使用するための手術用クランプであって、
    第1の締め付け穴によって画定される第1のクランプと、
    第2の締め付け穴によって画定される第2のクランプと、
    第1のピボットポイントを中心に第1の位置から第2の位置へ回転する回転可能なハンドルであって、該第1のピボットポイントに対して偏心している第2のピボットポイントを有する、ハンドルと、
    該第2のピボットポイントを中心に回転する第1の部分を有する中間リンクであって、該中間リンクは、該ハンドルの回転によって操作され、該中間リンクは、出力リンクを第1の位置から第2の位置へ操作するために、該出力リンク上の第3のピボットポイントに回転可能に接続される、第2の部分をさらに有する、中間リンクと
    を含み、
    該第2の部分は固定された位置にあり、該出力リンクは、該第1および第2のクランプのうちの少なくとも1つと動作可能に接続され、該締め付け穴の内周を締め付け、該出力リンクが該第2の位置にある場合、締め付けられる構成要素を該締め付け穴における係止された位置に選択的に保持する、手術用クランプ。
  19. 前記第1のクランプおよび前記第2のクランプを付勢して離すバネをさらに含む、請求項18に記載の手術用クランプ。
  20. 前記出力リンクは、前記第1および第2のクランプの両方と動作可能に接続され、前記係止された位置にある該第1および第2のクランプの前記締め付け穴の内周を締め付ける、請求項18に記載の手術用クランプ。
  21. 前記第1のピボットポイントと前記第2のピボットポイントとの間の直線距離は、前記第2のピボットポイントと前記第3のピボットポイントとの間の直線距離より長い、請求項18に記載の手術用クランプ。
  22. 前記第2のピボットポイントは、前記3つのピボットポイントを結ぶ線の中心を越え、前記クランプを係止するように適合される、請求項18に記載の手術用クランプ。
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