(第1の実施形態)
図1〜図12を参照して、本発明の壁取付配線装置を壁掛けテレビに接続する表側配線部材を配線するための配線装置として具体化した第1の実施形態について説明する。
図1に示すように、壁取付配線装置(以下、「配線装置1」)は、地上波用アンテナ2及びBS/CS用アンテナ3から受信した電波を電気信号としてテレビ4及び録画機5に伝達している。
具体的には、地上波用アンテナ2及びBS/CS用アンテナ3が受信した電波の電気信号は、分配機能付ブースタ6によって増幅される。そして電気信号は、同軸ケーブルC1を介して配線装置1に伝達され、同軸ケーブルC2を介して別の配線装置である情報コンセント7に伝達される。配線装置1は、第1配線部材8を介してテレビ4と接続され、情報コンセント7は、第2配線部材9を介して録画機5に接続される。また、テレビ4と録画機5とは、HDMIである接続用配線部材10によって配線装置1及び情報コンセント7を介して互いに接続される。
また、配線装置1及び情報コンセント7のそれぞれには、それぞれ電源用コネクタ、テレビ用コネクタ、BS/CS用コネクタ、LAN用コネクタ及び電話用コネクタが設けられている。第1配線部材8及び第2配線部材9は、上記各コネクタに接続する配線として構成されている。なお、第1配線部材8は、テレビ用端子、LAN用コネクタ及び電話用コネクタにそれぞれ接続された4本の配線部材である情報用配線部材8Aと、電源用コンセント43に接続された電源用配線部材8Bとから構成されている。
また、情報コンセント7には、接続用配線部材10を通線するための通線口が設けられている。以上の配線により、デジタル放送及びBS/CS放送の視聴やテレビ4を用いてインターネット接続を行うことができるようになる。
図2に示すように、配線装置1は、家屋等の造営物を構成する造営材BMに取り付けられた壁の表面部である壁面WLに配置されている。具体的には、隣り合う造営材BMには、コンクリートの型枠として作られた合板であるコンクリートパネル(以下、「コンパネ材CP」)を固定する。これにより、コンパネ材CPは、壁の一部を構成している。このコンパネ材CPは、壁の壁面WLに設けられた貫通孔(不図示)に収納されている。また、コンパネ材CPの奥行き方向の表側の面(表面)は、壁の壁面WLの奥行き方向の表側の面と略面一となる。即ちコンパネ材CPの表面は、壁面WLの一部を構成している。そして配線装置1の一部は、コンパネ材CPに設けられた貫通孔である収納部CP1内に収納されている。以降では、壁をコンパネ材CPとして使用し、コンパネ材CPの表面を壁面WLとして使用する。
配線装置1より鉛直方向の上方には、テレビ4が配置されている。具体的には、コンパネ材CPに固定された取付枠11にテレビ4が取り付けられることにより、壁面WLにテレビ4が取り付けられている(即ち、壁面WLにテレビ4が壁掛けされた態様となる)。
配線装置1より鉛直方向の下方には、録画機5が配置されている。具体的には、壁面WLにおける配線装置1より鉛直方向の下方には、情報コンセント7が設けられている。そしてこの情報コンセント7付近に録画機5が配置されている。
コンパネ材CPの奥行き方向の裏側には、電力供給を行うための強電用配線部材12と、信号伝達を行うための弱電用配線部材13と、接続用配線部材10の一部(即ち配線装置1と情報コンセント7との間の配線部分)が配線されている。これら強電用配線部材12、弱電用配線部材13及び接続用配線部材10のそれぞれは、樹脂材料を用いてパイプ状に成形されたCD管14〜16に収納されている。なお弱電用配線部材13は、同軸ケーブルC1,C2を含んでいる。
コンパネ材CPの奥行き方向の裏側には、CD管14〜16を固定するためのCD管取付台17が配置されている。具体的には、CD管14,15がCD管取付台17の鉛直方向の上方において固定され、CD管16がCD管取付台17の鉛直方向の下方において固定されている。
CD管取付台17は、配線装置1と対応した位置に配置されている。配線装置1は、CD管取付台17に設けられた装置収納部53に収納されている。
強電用配線部材12及び弱電用配線部材13は、CD管取付台17を介して配線装置1の鉛直方向の上方に接続されている。具体的には、強電用配線部材12は、配線装置1の電源用コンセント43(図3(b)参照)に接続されている。弱電用配線部材13は、配線装置1のコンセントモジュール41(図4参照)に接続されている。
配線装置1は、装置本体20と、この装置本体20を奥行き方向の表側から覆うカバー体30とから構成されている。以下、図3〜図6を参照して、装置本体20及びカバー体30の詳細な構成について説明する。
図3に示すように、装置本体20には、コンパネ材CP(図2参照)より奥行き方向の表側に配置される枠状の取付部21が設けられている。この取付部21の鉛直方向の中央には、取付部21より奥行き方向の裏側に向かい凹む凹形状であるとともに奥行き方向の表側に向かい開口する開口部22aが形成される配線収納部22が設けられている。この配線収納部22は、奥行き方向の裏側に配置されるとともに壁面WL(図2参照)に沿った平面視において略長方形状の壁部である底部23と、この底部23の外周縁の全周に亘り設けられる側周部24とから構成されている。この側周部24は、底部23から奥行き方向の表側に向かい延びるとともに取付部21に連結されるように設けられている。
取付部21の外周縁には、カバー体30(図2参照)と嵌合する本体側嵌合部25が設けられている。この本体側嵌合部25は、取付部21の外周縁から奥行き方向の表側に向かい突出するように設けられている。
装置本体20の鉛直方向及び奥行き方向の両方に直交する方向(以下、「幅方向」)において、本体側嵌合部25の中央部には、第1配線部材8(図1参照)を挿通するための本体側挿通部26が設けられている。この本体側挿通部26は、本体側嵌合部25の鉛直方向の上方の部位及び下方の部位の両側にそれぞれ設けられている。本実施形態では、これら本体側挿通部26が、本体側嵌合部25を幅方向に離間して設けられることにより取付部21との間に形成される凹部として設けられている。また、取付部21の幅方向の両側の部位において、鉛直方向の中央部には、カバー体30と係合する本体側係合部27が設けられている。
取付部21には、配線収納部22より鉛直方向の上方に位置する上方取付部28と、配線収納部22より鉛直方向の下方に位置する下方取付部29とが設けられている。上方取付部28の鉛直方向の距離D1は、下方取付部29の鉛直方向の距離D2よりも大きくなるように形成されている(図3(a)参照)。
図3(a)に示すように、側周部24のうちの鉛直方向の下方の下面部24aには、接続用配線部材10を通線するための貫通孔を有する下方通線部40が2つ設けられている。これら下方通線部40は、幅方向に沿って1列に配列されている。
図3(b)に示すように、側周部24のうちの鉛直方向の上方の上面部24bには、コンセントモジュール41と、側周部24を鉛直方向に貫通する貫通孔を有する上方通線部42と、強電用配線部材12と接続する電源用コンセント43とが設けられている。これらコンセントモジュール41と、上方通線部42と、電源用コンセント43とは幅方向に沿って1列に配列されている。
下方通線部40には、下面部24aを鉛直方向に貫通する貫通孔の周囲に取り付けられるケース体40aが設けられている。このケース体40aには、ケース体40aに対して鉛直方向の上方から開閉可能とする蓋体40bが設けられている。また、ケース体40aの上記貫通孔に対応する位置には同様に貫通孔が設けられている。この貫通孔を構成するケース体40aの内周面には、ゴムブッシュ40cが取り付けられている。このゴムブッシュ40cには、弾性変形可能な4つの円弧状の弾性体40dが設けられている。なお、上方通線部42も下方通線部40と同様な構成であり、ケース体42a、蓋体42b、ゴムブッシュ42c及び弾性体42dが設けられている。
図4に示すように、コンセントモジュール41には、第1配線部材8の接続部である情報用配線部材8Aの接続部8A2(図9参照)及び電源用配線部材8Bのプラグ8B2(図10参照)とそれぞれ接続する接続口を形成するテレビ用端子41a、BS/CS用端子41b、LAN用コネクタ41c及び電話用コネクタ41dが幅方向に沿って1列に配列されている。
図5(a)に示すように、カバー体30には、略長方形状に形成されたカバー本体部31が設けられている。このカバー本体部31の鉛直方向の上方には、第1配線部材8(図1参照)を挿通する挿通部32が設けられている。カバー本体部31における幅方向の両側には、装置本体20の本体側係合部27(図3参照)と係合するカバー体側係合部33が設けられている。カバー本体部31における鉛直方向及び幅方向の両側には、装置本体20の本体側嵌合部25(図3参照)と嵌合するカバー体側嵌合部34がそれぞれ設けられている。このカバー体側嵌合部34は、カバー本体部31から奥行き方向の裏側に向かい突出するように設けられている。
図5(b)に示すように、挿通部32は、カバー本体部31から奥行き方向の表側に凹む凹部として設けられている。詳細には、挿通部32は、鉛直方向の下方に設けられた第1傾斜部32aと、第1傾斜部32aの鉛直方向の上端部と連結するとともに鉛直方向に沿って上方に延びる側面部32bとにより構成されている。この第1傾斜部32aは、鉛直方向の上方に向かうにつれて、奥行き方向の表側に傾斜するように設けられている。また、側面部32bの幅方向の両側には、この側面部32bから幅方向に離れるにつれて奥行き方向の裏側に傾斜する第2傾斜部32cが設けられている(図5(a)参照)。
図6(a)に示すように、装置本体20とカバー体30とは、本体側嵌合部25とカバー体側嵌合部34とが嵌合するとともに、本体側係合部27とカバー体側係合部33とが互いに係合することにより互いに取り付けられている。具体的には、本体側嵌合部25の内面25aとカバー体側嵌合部34の外面34aとが互いに嵌合するようになる。そして、凹形状の本体側係合部27に突起形状のカバー体側係合部33が嵌合することによって互いに係合するようになる。
図6(b)に示すように、装置本体20にカバー体30が取り付けられることにより、カバー体30は、開口部22aの全体を覆うようになる。詳細には、カバー体30は、本体側嵌合部25によって囲まれた領域を覆うようになる。また、図6(c)に示すように、装置本体20にカバー体30が取り付けられた状態において、配線装置1には、上方取付部28と挿通部32との奥行き方向の間に形成される空間として挿通空間S1が設けられるようになる。第1配線部材8は、挿通空間S1に挿通されることによって、配線装置1の外部に引き出されるようになる。これにより、第1配線部材8はテレビ4に接続されるようになる。
図7に示すように、CD管取付台17には、外枠を構成するとともに奥行き方向の表側を開口する箱体にて形成された取付台本体50が設けられている。この取付台本体50は、奥行き方向において最も裏側に配置される底部51と、この底部51の外周縁から奥行き方向の表側に向かい延びる側周部52とから構成されている。底部51は、平面視において略長方形状に設けられている。側周部52は、底部51の外周縁の全周に亘り設けられている。これら底部51及び側周部52により形成された凹形状の空間として設けられた装置収納部53には、装置本体20(図4参照)の一部が収納されるようになる。
側周部52のうちの鉛直方向の上方の一辺を構成する上面部52aには、CD管14,15を固定するCD管固定部54が設けられている。また側周部52のうちの鉛直方向の下方の一辺を構成する下面部52bには、CD管16を固定するCD管固定部55が設けられている。
取付台本体50の四隅には、コンパネ材CPに固定するための取付台固定部56がそれぞれ設けられている。この各取付台固定部56には奥行き方向に貫通する貫通孔である固定孔56aが設けられている。そして、この固定孔56aにボルトを挿通することにより、CD管取付台17はコンパネ材CPに固定されるようになる。
図8に示すように、コンパネ材CPの奥行き方向の裏側にCD管取付台17が固定されている。そして装置本体20の底部23及び側周部24は、取付台本体50の装置収納部53に収納されている。この状態において装置本体20の取付部21の奥行き方向の裏側の面である裏面は、コンパネ材CPの表面(即ち壁面WL)と当接するようになる。そして、取付部21とコンパネ材CPとを例えばボルトにより固定することにより、配線装置1はコンパネ材CPに取り付けられるようになる。
次に、図9〜図12を参照して、配線装置1の配線態様について説明する。
図9に示すように、コンセントモジュール41に接続された情報用配線部材8Aのケーブル部8A1は、その接続部8A2から少し鉛直方向の下方に延びた後、湾曲状に屈曲して、鉛直方向の上方に向かい配線されている。そして情報用配線部材8Aは、挿通空間S1に挿通されてテレビ4に接続されるようになる。なお、情報用配線部材8Aは、テレビ用端子41a、BS/CS用端子41b、LAN用コネクタ41c及び電話用コネクタ41d(図4参照)にそれぞれ接続された4本の配線部材から構成されている。
また、テレビ4に接続された接続用配線部材10は、挿通空間S1に挿通されるとともに下方通線部40に挿入されている。そして接続用配線部材10は、CD管16を介して情報コンセント7の奥行き方向の裏側に接続されている。接続用配線部材10が下方通線部40に挿通される際には、弾性体40dのそれぞれが接続用配線部材10に当接するようになる。これにより、弾性体40dと接続用配線部材10との間に隙間が形成されにくくなるため、配線装置1の内部にCD管16を介して塵埃等の異物が侵入することが抑制される。また逆に配線装置1を介してCD管16に異物が侵入することも抑制される。
図10に示すように、電源用コンセント43に接続された電源用配線部材8Bのケーブル部8B1は、情報用配線部材8Aと同様に、電源用コンセント43に挿入された栓刃(不図示)を保持するプラグ8B2から鉛直方向の下方に少し延びた後、湾曲状に屈曲して鉛直方向の上方に向かい配線される。そしてケーブル部8B1は、挿通空間S1に挿通されてテレビ4に接続されるようになる。
プラグ8B2は、鉛直方向の下方に延びる態様にて電源用コンセント43に接続されている。この状態において、プラグ8B2の奥行き方向の幅H1は、底部23からコンパネ材CPの表面までの奥行き方向の幅H2よりも小さくなるように形成されている。言い換えれば、プラグ8B2は、コンパネ材CPの表面(壁面WL)よりも奥行き方向の裏側に配置されるようになる。
図11に示すように、挿通空間S1の幅方向の幅H3は、第1配線部材8を構成する1本の配線部材の径よりも大きくなるように形成されている。本実施形態では、挿通空間S1においては、第1配線部材8と電源用配線部材8Bと接続用配線部材10との6本の配線部材が幅方向に一列に配列されるようになる。
また、挿通空間S1の奥行き方向の幅H4は、情報用配線部材8A、電源用配線部材8B及び接続用配線部材10の各配線のうちの最大径を有する配線と略同等の大きさにて構成されている。
次に、図12を参照して、配線装置1の外観について説明する。図12(a)は、配線装置1のみの外観を示し、図12(b)は、配線装置1とテレビ4との外観を示している。
図12(a)に示すように、配線装置1は、装置本体20の奥行き方向の表側の略全面に亘りカバー体30によって覆われるため、装置本体20に設けられた下方通線部40、コンセントモジュール41、上方通線部42及び電源用コンセント43(図3参照)が隠れるようになる。
図12(b)に示すように、配線装置1の鉛直方向の上方の一部は、テレビ4と奥行き方向に重なるように配置される。具体的には、配線装置1の上記一部がテレビ4よりも奥行き方向の裏側に配置されるようになる。ここで、挿通空間S1に挿通された情報用配線部材8A及び電源用配線部材8Bは、テレビ4の奥行き方向の裏側において配線されるため(図9及び図10参照)、テレビ4の奥行き方向の表側から見たときには、情報用配線部材8A及び電源用配線部材8Bが隠れるようになる。
本実施形態の配線装置1によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本実施形態によれば、装置本体20の側周部24にコンセントモジュール41及び電源用コンセント43が設けられる構成である。したがって、情報用配線部材8Aの接続部8A2及び電源用配線部材8Bのプラグ8B2が壁面WLの表側に突出することを抑制することができるようになる。その結果、本実施形態では、図26に示す従来の配線装置100のように壁面WLからプラグが奥行き方向の表側に突出する場合と比較して、人の歩行を邪魔することが抑制されるようになる。
ところで、このような配線装置においては、壁面WLではなく床面に対して埋め込まれる構造の配線装置が知られている。この配線装置も同様にカバーによって表側配線部材とコンセントとの接続部分が覆われる構成のものが知られている。しかしながら、床面に配線装置を設けた場合には、この配線装置に接続された表側配線部材のケーブル部が床面上に配線されるため、表側配線部材が人の歩行を邪魔することの問題が解決されていなかった。この点において、本実施形態では、配線装置1に接続される表側配線部材である第1配線部材8は、壁面WLに沿って配線されるため、人の歩行を邪魔することを抑制することができるようになる。
その上、カバー体30が装置本体20の開口部22aを覆うことにより、接続部8A2及びプラグ8B2が配線装置1の外部から露出することが回避されるため、この配線装置1の全体としての美観性が向上するようになる。
また、配線装置の構成として、カバー体側に電源用コンセント(もしくはコンセントモジュール)を設ける構成が考えられる。しかしながら、上述の構成の場合においては、カバー体が装置本体に対して固定されていないため、電源用コンセントに電源用配線部材8Bのプラグ8B2を差し込む作業が煩雑となってしまう。即ち、作業者がカバー体を持ちながら、もしくは他の場所にカバー体を載置した後に電源用コンセントにプラグを差し込むという作業を行わなければならなかった。また、カバー体が装置本体に対して固定される構成であったとしても、作業者がプラグを電源用コンセントに差し込む際の力が直接カバー体に加わってしまうため、カバー体が破損してしまう場合がある。
その点において、本実施形態では、装置本体20側に電源用コンセント43(もしくはコンセントモジュール41)が設けられるため、電源用コンセント43にプラグ8B2を差し込む作業が容易となるとともに、カバー体30が破損することを抑制することができるようになる。
(2)本実施形態によれば、カバー体30が開口部22aの全体を覆う構成である。したがって、カバー体が開口部の一部のみを覆う構成と比較して、配線装置1の美観性を向上することができるようになる。また、配線装置1の内部に塵埃等の異物の侵入を抑制することができるようになる。これにより、トラッキングの発生を抑制することができるようになる。
(3)本実施形態によれば、配線収納部22により第1配線部材8及び接続用配線部材10の一部が収納される構成である。したがって、第1配線部材8及び接続用配線部材10が配線装置1の外部から見えにくくなるため、第1配線部材8をコンセントモジュール41に接続した状態、及び接続用配線部材10を下方通線部40に通線した状態において、配線装置1の装置全体としての美観性が向上するようになる。
(4)本実施形態によれば、カバー体30に挿通部32が設けられる構成である。したがって、第1配線部材8を容易に壁面の表側に引き出すことができるようになる。また、装置本体20側に挿通部を省略することができ、装置本体20の構造を簡単化することができるようになる。
(5)本実施形態によれば、カバー体30の外周縁に設けられた凹部により挿通部32が形成されている。したがって、カバー体30に奥行き方向に沿った設けた貫通孔により挿通部を構成する場合と比較して、第1配線部材8をカバー体30によって覆う範囲が多くなる。その結果、第1配線部材8を配線装置1に配線した状態において、配線装置1の美観性を向上することができる。
(6)本実施形態によれば、挿通部32が複数の配線部材にて構成された第1配線部材8を同時に挿通可能とする構成である。したがって、コンセントモジュール41に接続された第1配線部材8を同時にテレビ4に接続することができるようになる。したがって、当該配線装置1のみにおいて、テレビ4に必要な配線部材の全てを接続することができるようになる。
また、挿通空間S1の奥行き方向の幅は、情報用配線部材8A、電源用配線部材8B及び接続用配線部材10の各配線のうちの最大径を有する配線と略同等の大きさにて構成されている。したがって、挿通空間S1において情報用配線部材8Aを構成する各配線部材、電源用配線部材8B及び接続用配線部材10が幅方向に一列に配線されるようになる。そして、これら配線が奥行き方向に複数列配線される場合と比較して、挿通部32のカバー体30に対する奥行き方向の表側の突出量が小さくなる。したがって、配線装置1の美観性が向上するようになる。
さらに、挿通部32の上記突出量が小さい構成により、挿通部32と奥行き方向に重なるテレビ4の部位が壁面WLに対して近接して配置されるようになる。したがって、壁面WLに対するテレビ4の奥行き方向の表側の突出量を抑制することができるようになる。
(7)本実施形態によれば、配線装置1には、コンセントモジュール41と電源用コンセント43とが設けられている。したがって、配線装置1は、商用電源から電気機器への電力供給と、インターネット接続等の情報通信との両立を図ることができるようになる。
(8)本実施形態によれば、コンセントモジュール41と電源用コンセント43と上方通線部42は幅方向に配列されている。したがって、側周部24の奥行き方向を薄型化することができるため、配線装置1を奥行き方向に対して薄型化を図ることができるようになる。その結果、内壁と外壁との奥行き方向の間が狭い造営物に対しても適用することができ、当該配線装置1の適用範囲を広げることができるようになる。
(9)本実施形態によれば、コンセントモジュール41に設けられたテレビ用端子41a、BS/CS用端子41b、LAN用コネクタ41c及び電話用コネクタ41dは、幅方向に配列されている。したがって、これら端子41a,41b及びコネクタ41c,41dのそれぞれが奥行き方向に複数列として配列されることがないため、コンセントモジュール41を奥行き方向に対して薄型化することができる。これにより、配線装置1を奥行き方向に対してさらに薄型化することができる。
(第2の実施形態)
図13〜図16を参照して、本発明の壁取付配線装置を壁掛けテレビに接続する表側配線部材を配線するための配線装置として具体化した第2の実施形態について説明する。本実施形態では、第1の実施形態と比較して、装置本体20の鉛直方向において反対側に配置した上でCD管取付台17に取り付けた点及びカバー体30が省略された点において異なる。
図13に示すように、配線装置1のCD管取付台17への取付態様は、装置本体20のみが鉛直方向において反対側に配置し、CD管取付台17及びカバー体30は、第1の実施形態と同じ配置態様となる。これにより、装置本体20の上面部24bに設けられた上方通線部42は、接続用配線部材10を挿通する役割を果たすようになる。
図14に示すように、コンセントモジュール41に接続された情報用配線部材8Aは、第1の実施形態のように屈曲することなく、鉛直方向の上方に向かい延びるように配線されて、テレビ4に接続されるようになる。また接続用配線部材10は、テレビ4から鉛直方向の下方に延びて上方通線部42に通線されている。
図15に示すように、電源用コンセント43に接続された電源用配線部材8Bも同様に、鉛直方向の上方に向かい延びるように配線されてテレビ4に接続されるようになる。
またプラグ8B2は、鉛直方向の上方に延びる態様にて電源用コンセント43に接続されている。この状態において、プラグ8B2は、第1の実施形態と同様にコンパネ材CPの表面(壁面WL)よりも奥行き方向の裏側に配置されるようになる。
図16に示すように、コンセントモジュール41、上方通線部42及び電源用コンセント43が装置本体20の鉛直方向の下方に位置することにより、テレビ4を取り付けた状態において、コンセントモジュール41、上方通線部42及び電源用コンセント43は、テレビ4よりも鉛直方向の下方に位置するようになる。これにより、テレビ4を取り付けた状態において、コンセントモジュール41及び電源用コンセント43と第1配線部材8(図14及び図15参照)との接続状態、及び上方通線部42と接続用配線部材10(図14参照)との通線状態が視認することができるようになる。
本実施形態の配線装置1によれば、第1の実施形態の効果(1)〜(3)及び(6)〜(9)に加え、以下の効果を奏することができる。
(10)本実施形態によれば、コンセントモジュール41及び電源用コンセント43とは下面部24aに設けられている。したがって、コンセントモジュール41に接続された情報用配線部材8A及び電源用コンセント43に接続された電源用配線部材8Bをテレビ4に配線するために大きく屈曲させることを抑制することができる。したがって、作業者が第1配線部材8の配線作業を容易に行うことができるようになる。
(11)本実施形態によれば、テレビ4を壁面WLに取り付けた状態において、コンセントモジュール41、上方通線部42及び電源用コンセント43を視認することができる。したがって、コンセントモジュール41と情報用配線部材8Aとの接続状態及び電源用コンセント43と電源用配線部材8Bとの接続状態、及び上方通線部42と接続用配線部材10との通線状態を容易に確認することができる。
(第3の実施形態)
図17〜図20を参照して、本発明の壁取付配線装置を壁掛けテレビに接続する表側配線部材を配線するための配線装置として具体化した第3の実施形態について説明する。本実施形態では、第2の実施形態と比較して、カバー体30を追加した構造となる。
図17に示すように、装置本体20にカバー体30が取り付けられる。このカバー体30の取付構造は、第1の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。ここで、挿通空間S1は、下方取付部29と挿通部32との奥行き方向の間の空間として形成されている。
カバー体30は、第1の実施形態と同じ構造である。即ち、装置本体20を鉛直方向に対して反対側に配置したとしても、装置本体20に対してカバー体30は取り付くこととなる。これは、装置本体20の本体側嵌合部25の鉛直方向の中央に本体側係合部27がそれぞれ設けられ、カバー体30の鉛直方向の中央にカバー体側係合部33がそれぞれ設けられるためである。
図18に示すように、コンセントモジュール41に接続された情報用配線部材8Aは、第2の実施形態と同様に、鉛直方向の上方に向かい延びるように配線される。そして、情報用配線部材8Aは挿通空間S1に挿通されて、テレビ4に接続するようになる。また、接続用配線部材10は、テレビ4から挿通空間S1を介して鉛直方向の下方に延びて上方通線部42に通線されている。
図19に示すように、電源用配線部材8Bも第2の実施形態と同様に、鉛直方向の上方に向かい延びるように配線される。そして、電源用配線部材8Bは挿通空間S1に挿通されて、テレビ4に接続するようになる。
図20に示すように、テレビ4が壁面WL(コンパネ材CP)に取り付けられた状態において、配線装置1はカバー体30を有することにより、装置本体20内のコンセントモジュール41と情報用配線部材8Aとの接続状態及び電源用コンセント43と電源用配線部材8Bとの接続状態、及び上方通線部42と接続用配線部材10との通線状態が隠れるようになる。
本実施形態の配線装置1によれば、第1の実施形態の効果(1)〜(9)及び第2の実施形態の効果(10)及び(11)に加え、以下の効果を奏することができる。
(12)本実施形態によれば、壁面WLに対して装置本体20を鉛直方向に反対側に配置した状態においてもカバー体30が装置本体20に取付可能である。したがって、装置本体20の鉛直方向の2方向(第1の実施形態の配置方向と第2の実施形態の配置方向)に対して共通のカバー体30を用いることができる。
(13)本実施形態によれば、挿通部32は、カバー体30におけるコンセントモジュール41及び電源用コンセント43が設けられる下面部24aとは反対側(即ち鉛直方向の上方)の外周縁に設けられる構成とする。この構成によれば、コンセントモジュール41に接続された情報用配線部材8A及び電源用コンセント43に接続された電源用配線部材8Bをテレビ4に配線するために大きく屈曲させることを抑制することができる。したがって、作業者が第1配線部材8の配線作業を容易に行うことができるようになる。
(第4の実施形態)
図21〜図23を参照して、本発明の壁取付配線装置を壁掛けテレビの配線するための配線装置として具体化した第4の実施形態について説明する。本実施形態では、第1の実施形態と比較して、装置本体20内のコンセントモジュール41及び電源用コンセント43が設けられる位置が異なる。
図21に示すように、装置本体20の底部23には、コンセントモジュール41及び電源用コンセント43が幅方向に一列となるように設けられている。
図22に示すように、コンセントモジュール41に接続された情報用配線部材8Aは、コンセントモジュール41から奥行き方向に延びた後に鉛直方向の上方に向かい屈曲して配線される。そして情報用配線部材8Aは、挿通空間S1に挿通されて、テレビ4に接続されるようになる。
図23に示すように、電源用配線部材8Bのプラグ8B2は、奥行き方向の表側に延びる態様にて電源用コンセント43に接続されている。この状態において、プラグ8B2の奥行き方向の幅H1は、底部23からコンパネ材CPの表面までの奥行き方向の幅H2よりも小さくなるように形成されている。言い換えれば、プラグ8B2は、コンパネ材CPの表面(壁面WL)よりも奥行き方向の裏側に配置されるようになる。
また、ケーブル部8B1は、プラグ8B2から奥行き方向に少し延びた後に鉛直方向の上方に向かい屈曲して配線される。そしてケーブル部8B1は、挿通空間S1に挿通されて、テレビ4に接続されるようになる。また本実施形態の配線装置1によれば、第1の実施形態の効果(1)〜(9)に準じた効果を奏することができる。
(第5の実施形態)
図24及び図25を参照して、本発明の壁取付配線装置を壁掛けテレビの配線するための配線装置として具体化した第5の実施形態について説明する。本実施形態では、第1の実施形態と比較して、装置本体20の底部23に接続用配線部材10を係止するための係止部60が設けられた点にて異なる。
図24に示すように、係止部60は、底部23に継ぎ目のない一体化構造となるように設けられている。この係止部60は、略U字形状に形成されている。具体的には、係止部60には、底部23から奥行き方向に延びるとともに幅方向に離間した2つの突出部61と、これら突出部61を連結する連結部62とが設けられている。
図25に示すように、配線収納部22内において、接続用配線部材10は、複数回に亘り略円形状に巻いた状態においてインシュロック70によりまとめられ、このインシュロック70が係止部60に接続されることによって、係止部60に係止される。これにより、接続用配線部材10の余長が収納されるようになる。即ち、配線収納部22内には、余長収納部が設けられることとなる。なお、本実施形態では、接続用配線部材10の余長を収納する構成であったが、第1配線部材8を構成する配線部材の余長を同様に収納する構成であってもよい。
本実施形態の配線装置1によれば、第1の実施形態の効果(1)〜(9)に加え、以下の効果を奏することができる。
(14)本実施形態によれば、配線収納部22が余長収納部の役割を果たしている。したがって、装置本体20の内部において第1配線部材8または接続用配線部材10の余長を収納することができるため、作業者が装置本体20の外部(例えば、装置本体の裏側)において第1配線部材8または接続用配線部材10の余長を収納する作業を行う場合と比較して、同作業を容易に行うことができるようになる。
(その他の実施形態)
本実施形態の配線装置1は、上記各実施形態に限定されることなく、例えば以下の変更が可能である。また、以下の変形例は、上記各実施形態についてのみ適用されるものでなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施する場合にも適用することもできる。
・上記各実施形態では、装置本体20に情報用コンセントであるコンセントモジュール41と電源用コンセント43とが各別に設けられる構成であったが、コンセントモジュール41内に電源用コンセント43が含まれる構成とすることもできる。この構成によれば、コンセントモジュール41と電源用コンセント43とが装置本体20内において各別に設けられる場合と比較して、装置本体20の内部の省スペース化を図ることができるようになる。
・また、同様にコンセントモジュール41に上方通線部42が含まれる構成とすることもできる。また、コンセントモジュール41に電源用コンセント43及び上方通線部42の両方が含まれる構成とすることもできる。
・上記各実施形態では、コンセントモジュール41と電源用コンセント43とが設けられる位置が、側周部24及び底部23の同じ位置に設けられたが、コンセントモジュール41と電源用コンセント43が設けられる位置はこれに限定されることはない。例えば、コンセントモジュール41が側周部24のうちの上面部24bに設けられ、電源用コンセント43が側周部24のうちの下面部24aに設けられる構成とすることもできる。また、例えば、コンセントモジュール41が底部23に設けられ、電源用コンセント43が下面部24aに設けられる構成とすることもできる。
・上記各実施形態では、配線装置1に情報用配線部材8Aを接続するためのコンセントモジュール41と電源用配線部材8Bを接続するための電源用コンセント43とが設けられる構成であったが、配線装置1には、コンセントモジュール41のみが設けられる構成、または電源用コンセント43のみが設けられる構成とすることもできる。
・また、コンセントモジュール41には、テレビ用端子41a、BS/CS用端子41b、LAN用コネクタ41c及び電話用コネクタ41dが設けられたが、コンセントモジュール41には、これらのうちの少なくとも1つが設けられる構成とすることもできる。また、コンセントモジュール41には、これらの端子及びコネクタ以外にも光ケーブルを接続するためのコネクタを設けることもできる。なお、光ケーブルを接続するためのコネクタは、コンセントモジュール41に設けられる構成に限定されることなく、装置本体20に設けることもできる。
・上記各実施形態では、コンセントモジュール41が装置本体20に1つ設けられていたが、コンセントモジュール41は、装置本体20に複数設けることもできる。これにより、配線装置1は、テレビ4以外の電気機器にも別の情報用配線部材を接続することができるようになる。また、同様に電源用コンセント43を複数設けることもできる。上述のような構成においては、カバー体30の挿通部32が鉛直方向の上方及び下方の両側に設けられることが望ましい。
・第4の実施形態では、コンセントモジュール41のテレビ用端子41a、BS/CS用端子41b、LAN用コネクタ41c及び電話用コネクタ41dが幅方向に1列に配列されていたが、これら端子及びコネクタの配列態様はこれに限定されることはない。例えば、テレビ用端子41a及びBS/CS用端子41bを幅方向に配列し、その鉛直方向の下方または上方にLAN用コネクタ41c及び電話用コネクタ41dを幅方向に配列してもよい。これにより、配線装置1の幅方向への小型化を図ることができる。
・上記各実施形態では、カバー体30の挿通部32が情報用配線部材8A及び電源用配線部材8Bを同時に挿通するために、幅方向に広い凹形状が1つ設けられたが、挿通部32の形状はこれに限定されることはない。挿通部32に幅方向に複数個設けることもできる。この場合においては、各挿通部32に、1本または複数の配線部材がそれぞれ挿通するようになる。
・上記各実施形態では、カバー体30の挿通部32と装置本体20との間に形成される空間として挿通空間S1が形成されたが、挿通空間S1の構成はこれに限定されることはない。例えば、カバー体30に奥行き方向に貫通する貫通孔を設け、その貫通孔内の空間を挿通空間として形成することもできる。
・上記各実施形態では、カバー体30の挿通部32の開口方向は、鉛直方向の上方であったが、挿通部32の開口方向は、これに限定されることはない。例えば、挿通部32の開口方向は、鉛直方向の下方とすることもできる。これにより、配線装置1より鉛直方向の下方に配置される録画機5等の電気機器との配線を行うことができるようになる。また、挿通部32の開口方向は、鉛直方向に限定されることなく、幅方向とすることもできる。
・上記各実施形態では、カバー体30の挿通部32は、鉛直方向の上方の1方向のみ開口していたが、例えば、挿通部32は、鉛直方向の上方及び下方の2方向に開口することもできる。また、挿通部32は、上記鉛直方向の2方向に加え、幅方向の両側も開口することができる。
・上記各実施形態では、挿通部32はカバー体30側に設けられたが、挿通部32が設けられる場所はこれに限定されることはない。例えば、装置本体20側に挿通部32を設けることもできる。
・第1、第4及び第5の実施形態では、装置本体20にカバー体30を取り付けたが、配線装置1の構成はこれに限定されることはない。第2の実施形態のように、配線装置1はカバー体30を省略することもできる。
・第1、第3〜第5の実施形態では、カバー体30が装置本体20に対して着脱可能とする構成であったが、装置本体20及びカバー体30の構成はこれに限定されることはない。例えば、装置本体20にカバー体30が開閉可能に取り付けることもできる。また、装置本体20にカバー体30が鉛直方向または幅方向にスライド可能に取り付けることもできる。
・第5の実施形態では、係止部60が装置本体20に1つ設けられる構成であったが、係止部60は装置本体20に複数個設けられる構成とすることもできる。また、係止部60の形状は、2つの突出部61と連結部62とから構成される略U字形状であったが、係止部60の形状はこれに限定されることはない。例えば、係止部は略L字形状とすることもできる。これにより、係止部に第1配線部材8または接続用配線部材10を引っ掛けることができる。したがって、容易に配線収納部22内に第1配線部材8または接続用配線部材10を収納することができるようになる。その結果、作業者が第1配線部材8または接続用配線部材10を配線収納部22に収納する作業を容易に行うことができるようになる。
・第5の実施形態では、係止部60にインシュロック70を係止することにより、接続用配線部材10の余長を収納する構成であったが、インシュロックを省略して、この接続用配線部材10を直接係止部60に巻きつけることにより余長を収納する構成としてもよい。
・第5の実施形態では、係止部60によって接続用配線部材10の余長を収納する構成としたが、接続用配線部材10の余長を収納する構成はこれに限定されることはない。係止部60を省略して、配線収納部22に直接接続用配線部材10を折りたたむことにより収納する構成とすることもできる。また、第1、第3及び第4の実施形態も同様に、配線収納部22に直接接続用配線部材10を折りたたむことにより収納する構成とすることもできる。これにより、カバー体30が接続用配線部材10を隠すため、接続用配線部材10が壁面WLよりも表側に突出することを抑制するとともに、配線装置1の美観性を向上させることができるようになる。
・上記各実施形態では、CD管取付台17のCD管固定部54,55はそれぞれ2つ設けられたが、CD管固定部54,55の数はこれに限定されることはない。壁の奥行き方向の裏側に配線される裏側配線部材の数または種類に伴い、CD管固定部54,55を3つ以上設けることもできる。
・上記各実施形態では、配線装置1を壁掛け用テレビ(テレビ4)に配線部材を接続するための装置であったが、配線装置1の適用事例はこれに限定されることはない。テレビ4以外の電気機器に配線部材を接続するために用いることもできる。
・上記各実施形態では、表側配線部材を第1配線部材8として構成したが、表側配線部材はこれに限定されることはない。例えば、表側配線部材として、例えば充電器のようなケーブル部を省略して表側配線部材の接続部と電気機器とが直接接続されるような構成とすることもできる。