JP5112039B2 - 自己診断回路及びこれを用いた角速度センサ - Google Patents
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Description
電源を投入すると、発振回路20が発振して出力端子22及び23から同相の駆動信号が出力され、音叉振動子10のアーム12及び13が同じZ軸方向に撓む。アーム12及び13が同じZ軸方向に撓むと、検出電極15−1,15−2から大きな電荷が出力される。この電荷は、アンプ33,34によりそれぞれ増幅された後、この増幅された2つの電圧が差動アンプ35により差動増幅される。
図1は、本発明の実施例1を示す自己診断回路を有する角速度センサの概略の構成図、及び、図2は、本発明の実施例1における図1中の圧電振動子の構成例を示す斜視図である。
図3は、図1の動作説明図である。この図3を参照しつつ、自己診断動作を説明する。
ステップS1において、自己診断回路60に電源が投入されると、一方のステップS2−1において、第1の発振回路62−1に接続された圧電振動子50のX振動アーム52が振動し、発振する。ステップS2−2において、制御回路61の制御により、第1のカウンタ63−1のゲートを一定時間開き、X振動アーム52の発振周波をカウントする。ステップS2−3において、制御回路61の制御により、第1の発振回路62−1中の第1のループゲイン変更回路62−1aによって発振帰還ループの第1のループゲインG1を変更した状態で、次のステップS2−4において、制御回路61の制御により、第2のカウンタ63−2のゲートを、第1のカウンタ63−1と同じ時間だけ開き、X振動アーム52の発振周波をカウントする。そして、ステップS2−5において、第1のカウンタ63−1と第2のカウンタ63−2のカウント結果を、第1の判定回路64−1によって、第1のループゲインG1の変更前後の周波数変化は、正常発振ならばppmオーダ(1/100万)であることを利用して、X振動アーム52を含む発振回路全体の寄生発振であるかどうかの判定を行うと共に、基本波発振が行われていてスプリアス発振ではないかどうかを判定する。
本実施例1によれば、次の(a)〜(e)のような効果がある。
図4は、本発明の実施例2を示す自己診断回路を有する角速度センサの概略の構成図であり、実施例1を示す図1中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
図5は、図4の動作説明図である。この図5を参照しつつ、自己診断動作を説明する。
ステップS11において、自己診断回路60Aに電源が投入されると、一方のステップS12−1において、第1の発振回路62−1に接続された圧電振動子50のX振動アーム52が振動し、発振する。ステップS12−2において、制御回路61Aの制御により、第1のアップダウンカウンタ63−12のゲートを一定時間開いてアップカウントを行い、X振動アーム52の発振周波をカウントする。ステップS12−3において、制御回路61Aの制御により、第1の発振回路62−1中の第1のループゲイン変更回路62−1aによって発振帰還ループの第1のループゲインG1を変更した状態で、次のステップS12−4において、制御回路61Aの制御により、第1のアップダウンカウンタ63−12のゲートを、アップカウントと同じ時間だけ開いてダウンカウントを行い、X振動アーム52の発振周波をカウントする。そして、ステップS12−5において、第1のアップダウンカウンタ63−12のアップカウント結果とダウンカウント結果とを、第1の判定回路64−1Aによって、第1のループゲインG1の変更前後の周波数変化は、正常発振ならばppmオーダであることを利用して、X振動アーム52を含む発振回路全体の寄生発振であるかどうかの判定を行うと共に、基本波発振が行われていてスプリアス発振ではないかどうかを判定する。
本実施例2によれば、実施例1の効果(a)〜(e)と同様の効果がある他に、更に、次の(f)のような効果がある。
本発明は上記実施例1、2に限定されず、種々の変形が可能である。この変形例としては、例えば次の(1)〜(4)のようなものがある。
52 X振動アーム
53 Z振動アーム
54−1a,54−1b〜54−4a,54−4b 駆動電極
55−1a,55−1b,55−2a,55−2b 検出電極
60,60A 自己診断回路
61,61A 制御回路
62−1,62−2 発振回路
62−1a,62−2a ループゲイン変更回路
63−1〜63−4 カウンタ
63−12,63−34 アップダウンカウンタ
64−1,64−2,64−1A,64−2A 判定回路
65 検出回路
65a 角速度検出出力端子
66 ゲート回路
67 自己診断用出力端子
Claims (3)
- 第1及び第2の駆動電極と、第1及び第2の検出電極と、前記第1及び第2の検出電極に併設された第3及び第4の駆動電極とを有し、前記第1及び第2の駆動電極に交流電圧が印加されると特定方向の振動が励起され、外部から角速度が加えられると前記第1及び第2の検出電極に前記角速度に応じた電荷が発生してコリオリ検出電流が出力され、且つ、前記第3及び第4の駆動電極に交流電圧が印加されると前記特定方向とは異なる方向の振動が励起されて前記角速度が加わった状態と等価な状態が得られ、前記第1及び第2の検出電極から前記コリオリ検出電流と同等の電流が出力される圧電振動子に対する自己診断回路であって、
回路の動作を制御する制御回路と、
前記制御回路によって制御される第1のループゲイン変更回路を有し、前記第1のループゲイン変更回路によりループゲイン変更前の値と変更後の値とでそれぞれ発振して前記第1及び第2の駆動電極を駆動する第1の発振回路と、
前記制御回路によって計数タイミングが制御され、前記第1のループゲイン変更回路のループゲイン変更前の値で発振する前記第1の発振回路の発振周波を計数する第1のカウンタと、
前記制御回路によって計数タイミングが制御され、前記第1のループゲイン変更回路のループゲイン変更後の値で発振する前記第1の発振回路の発振周波を計数する第2のカウンタと、
前記第1及び第2のカウンタの計数値に対する判定を行う第1の判定回路と、
前記制御回路によって制御される第2のループゲイン変更回路を有し、前記第2のループゲイン変更回路によりループゲイン変更前の値と変更後の値とでそれぞれ発振して前記第3及び第4の駆動電極を駆動する第2の発振回路と、
前記制御回路によって計数タイミングが制御され、前記第2のループゲイン変更回路のループゲイン変更前の値で発振する前記第2の発振回路の発振周波を計数する第3のカウンタと、
前記制御回路によって計数タイミングが制御され、前記第2のループゲイン変更回路のループゲイン変更後の値で発振する前記第2の発振回路の発振周波を計数する第4のカウンタと、
前記第3及び第4のカウンタの計数値に対する判定を行う第2の判定回路と、
前記第1及び第2の検出電極からの出力電流を検出する検出回路と、
前記第1の発振回路の出力値、前記第1の判定回路の判定結果、前記第2の判定回路の判定結果、及び前記検出回路の検出結果に対するそれぞれの診断の一致を判定するゲート回路と、
を備えたことを特徴とする自己診断回路。 - 第1及び第2の駆動電極と、第1及び第2の検出電極と、前記第1及び第2の検出電極に併設された第3及び第4の駆動電極とを有し、前記第1及び第2の駆動電極に交流電圧が印加されると特定方向の振動が励起され、外部から角速度が加えられると前記第1及び第2の検出電極に前記角速度に応じた電荷が発生してコリオリ検出電流が出力され、且つ、前記第3及び第4の駆動電極に交流電圧が印加されると前記特定方向とは異なる方向の振動が励起されて前記角速度が加わった状態と等価な状態が得られ、前記第1及び第2の検出電極から前記コリオリ検出電流と同等の電流が出力される圧電振動子に対する自己診断回路であって、
回路の動作を制御する制御回路と、
前記制御回路によって制御される第1のループゲイン変更回路を有し、前記第1のループゲイン変更回路によりループゲイン変更前の値と変更後の値とでそれぞれ発振して前記第1及び第2の駆動電極を駆動する第1の発振回路と、
前記制御回路によって計数タイミングが制御され、前記第1のループゲイン変更回路のループゲイン変更前の値と変更後の値とでそれぞれ発振する前記第1の発振回路における各発振周波をアップダウン計数する第1のアップダウンカウンタと、
前記第1のアップダウンカウンタの計数値に対する判定を行う第1の判定回路と、
前記制御回路によって制御される第2のループゲイン変更回路を有し、前記第2のループゲイン変更回路によりループゲイン変更前の値と変更後の値とでそれぞれ発振して前記第3及び第4の駆動電極を駆動する第2の発振回路と、
前記制御回路によって計数タイミングが制御され、前記第2のループゲイン変更回路のループゲイン変更前の値と変更後の値とでそれぞれ発振する前記第2の発振回路における各発振周波をアップダウン計数する第2のアップダウンカウンタと、
前記第2のアップダウンカウンタの計数値に対する判定を行う第2の判定回路と、
前記第1及び第2の検出電極からの出力電流を検出する検出回路と、
前記第1の発振回路の出力値、前記第1の判定回路の判定結果、前記第2の判定回路の判定結果、及び前記検出回路の検出結果に対するそれぞれの診断の一致を判定するゲート回路と、
を備えたことを特徴とする自己診断回路。 - 請求項1又は2記載の圧電振動子及び自己診断回路を備え、
前記第1の発振回路により前記第1及び第2の駆動電極が駆動された状態で、前記圧電振動子に加わる角速度によって前記第1及び第2の検出電極から出力される前記コリオリ検出電流を、前記検出回路により検出して前記角速度を求めることを特徴とする角速度センサ。
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