JP5111865B2 - 半導体装置の製造方法および半導体装置の製造装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法および半導体装置の製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、半導体装置の製造方法および半導体装置の製造装置に関するものである。
近年、半導体装置の集積度が高くなることに伴い、これを構成するLSI素子の回路パターンは、ますます微細化している。このパターンの微細化に伴い、配線の断面積が減少するため、配線抵抗が増大すると共に、隣接する配線間の配線間隔が減少するため、配線間の静電容量が増大することが避けられない。このため、配線の電気抵抗と静電容量との積に比例する信号遅延時間が増大し、回路動作の高速化に多くの困難をもたらす。
従来、信号遅延を軽減させるために、配線層の多層化を用いて信号遅延を軽減させる手法が用いられているが、配線層の総数が増大することはリソグラフィー工程も増加することを意味する。現在の量産コストの多くの部分を占めているのはリソグラフィー工程のコストであるため、配線層の多層化を進めることは製品コストの上昇要因となる。また、電源電圧が一定の場合、配線抵抗を下げることは電流が増加することを意味するので、消費電力の増大を招き、低消費電力化のために別の工夫が必要となる課題が存在する。
一方、このような配線の問題を根本的に解決する技術として、電気信号の代わりに光を用いて信号の伝達を行う、光配線の技術が注目されている。光配線では、金属の配線に代えて、光導波路を信号の伝播に使用する。そして、光導波路を伝播する信号の速度は、光導波路の屈折率のみに依存し、通常は真空中の光速の1/2〜1/3程度となる。このため、光配線は、特に長距離の配線を置き換える技術として有望である。そして、このような光配線を用いた光電気混載集積回路が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−23777号公報
しかしながら、上記従来の技術においては、光導波路と組み合わせる発光素子や受光素子は、通常の半導体素子であるシリコンとは異なる原子種である、III−V族半導体で構成されているため、同一基板上に形成するためには、異種基板の貼り合わせ工程が必要となる。さらに、光学素子間に要請される位置合せ精度は、使用する光の波長の1/8程度以下であり、通常の貼り合わせ技術にとっては極めて厳しい値であるが、従来開示されている光電気混載集積回路(例えば、特許文献1参照)では、このような高精度の位置合せへの対応は、課題として認識されていなかった。
すなわち、光電気混載集積回路では、異種基板の貼り合わせ工程が必須であるが、光学素子間に要請される位置合せ精度をウェハ全面で達成することは困難であり、下地基板の面内変形に起因する下地パターンの面内歪や、下地基板表面の平坦面からのずれに誘起される面内歪が無視できない大きさとなることが懸念されている。さらに、シリコン基板は12インチ径が標準となりつつあるが、III−V族半導体基板は高々4インチ径の大きさに過ぎず、単純な1対1の貼り合せでは、シリコンウェハ全面に光電気混載集積回路を形成することは困難である、という問題があった。すなわち、光電気混載集積回路におけるこのような高精度の位置合せ技術は未だ確立されていないのが現状である。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、異種基板の貼り合わせにおける位置合せ精度を大幅に向上させた半導体装置の製造方法および半導体装置の製造装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、実施形態にかかる半導体装置の製造方法は、第1基板と第2基板とを貼り付ける工程を有する半導体装置の製造方法であって、前記第1の基板の一面と前記第2の基板の一面とを対向させた状態で近接させて保持する工程と、前記近接させて保持した前記第1の基板の一面と前記第2の基板の一面との面内方向の位置合わせを行う工程と、前記位置合わせ後の前記第1の基板の一面と前記第2の基板の一面との前記面内方向の位置ずれ分布を測定する工程と、前記面内方向の位置ずれ分布に基づいて前記第1の基板の一面と前記第2の基板の一面との前記面内方向の局所的な位置ずれを部分的に補正する工程と、前記面内方向の位置ずれが補正された状態で前記第1の基板の一面と前記第2の基板の一面とを加圧して接合する工程と、を含み、前記面内方向の位置ずれを補正する工程は、前記面内方向の位置ずれ分布に基づいて前記第2の基板の他面の一部の高さを部分的に調整することにより、前記第2の基板の一面における前記面内方向の歪みを部分的に調整して前記面内方向の位置ずれを部分的に補正することを特徴とする。
また、実施形態にかかる半導体装置の製造装置は、第1基板と第2基板とを貼り付ける半導体装置の製造装置であって、前記第1の基板の一面と前記第2の基板の一面とを対向させた状態で近接させて保持する保持部と、前記近接させて保持した前記第1の基板の一面と前記第2の基板の一面との面内方向の位置合わせを行う位置合わせ部と、前記近接させて保持した前記第1の基板の一面と前記第2の基板の一面との前記面内方向の位置ずれ分布を測定する位置ずれ分布測定部と、前記面内方向の位置ずれ分布に基づいて前記第1の基板の一面と前記第2の基板の一面との前記面内方向の局所的な位置ずれを部分的に補正する補正部と、前記面内方向の位置ずれが補正された状態で前記第1の基板の一面と前記第2の基板の一面とを加圧して接合する加圧押し付け部と、備え、前記補正部は、前記面内方向の位置ずれ分布に基づいて前記第2の基板の他面の一部の高さを部分的に調整することにより、前記第2の基板の一面における前記面内方向の歪みを部分的に調整して前記面内方向の位置ずれを部分的に補正することを特徴とする。
この発明によれば、第1の基板の一面と第2の基板の一面とを貼り合わせる際の、該第1の基板の一面と第2の基板の一面との位置合わせ精度が大幅に向上する。これにより、第1の基板の一面と第2の基板の一面とを貼り合わせ位置の位置ずれ分布の極めて小さい高品質の貼り合わせを実現した半導体装置の製造方法および半導体装置の製造装置を提供することが可能となる、という効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、本発明にかかる半導体装置の製造方法および半導体装置の製造装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は以下の記述により限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
図1および図2は本発明の第1の実施の形態にかかる半導体装置の製造装置の概略構成を示す構成図である。この半導体装置の製造装置は、本発明にかかる半導体装置の製造方法を実現する基板貼り合せ装置であり、図1はサイズの異なる基板(ウェハ)同士を貼り合せる際に用いる第1の基板貼り合せ装置であり、図2はサイズがほぼ同じ基板(ウェハ)同士を貼り合せる際に用いる第2の基板貼り合せ装置である。なお、本実施の形態において基板とは、基本的にベース基板上に素子層等の他層が形成されたものを意味するが、本実施の形態で説明する半導体装置の製造方法および半導体装置の製造装置は、ベース基板同士の貼り合わせに対しても適用可能である。
図1に示すように、第1の基板貼り合せ装置は、ウェハステージ3と、高さ調整部4と、制御部5と、位置ずれ分布測定部6と、演算部7と、基板剥離光照射部8と、加圧押し付け部9と、ウェハチャック10と、格納部11と、を備えて構成される。
このような本実施の形態にかかる第1の基板貼り合せ装置においては、第一の基板となるウェハ1は加圧押し付け部9に真空吸着により保持され、第二の基板となるウェハ2と対向して配置される。ウェハ2はウェハチャック10により保持され、ウェハステージ3上で該ウェハステージ3の面内方向において移動可能とされている。ウェハチャック10により保持されたウェハ2とウェハステージ3との間の、ウェハ2の素子領域に対応する部分には、格子状に並んでウェハ2の高さを部分的に調節可能な高さ調整部4が備えられる。該高さ調整部4は、格納部11に納められている。また、ウェハステージ3の動作と高さ調整部4の動作は、制御部5により制御される。
加圧押し付け部9は、ウェハ1をウェハ2に近づける動作を行い、加圧押し付けする機能を有する。この加圧押し付け部9がウェハ1をウェハ2に近づける動作は、ウェハ1とウェハ2との間に数十μm以下の間隙が残り接触していない近接状態にまで近づける第一段階と、ウェハ1とウェハ2とが間隙無しで完全に接触している状態に至る第二段階の、二つの段階に分けられる。
第一段階において、位置ずれ分布測定部6は、加圧押し付け部9によりウェハ1がウェハ2上に近接した状態で、ウェハ1上のパターンとウェハ2上のパターンとの相対位置ずれを測定する。この測定結果は、演算部7により高さ調整部4の制御用信号に変換されて、制御部5に送られる。
ウェハ1とウェハ2との接合は、接着剤等を介さない直接接合により行われる。これは、被接合面を平坦に研磨しておいて常温で当接することにより、平面間の接合を行うものである。このような接着剤等を介さない直接接合は、加熱工程を含まないので、異種材料を用いた場合でも、高精度の接合が可能となる特徴がある。加圧押し付け部9は、制御部5および演算部7からの信号に基づき、ウェハ1とウェハ2との位置合せが完了した段階で、加圧押し付けを行うことにより、ウェハ1とウェハ2とを当接し、直接接合を行う。
加圧押し付け部9の動作を二段階に分けたのは、ウェハ1とウェハ2とが一部分でも接触すると、接触した部分で直接接合が開始されてウェハ1とウェハ2との面内方向の相対移動が制約され、面内方向での位置合せの調整が困難になるためである。すなわち、ウェハ1とウェハ2との間隙が数十μm以下の近接状態でウェハ1とウェハ2との面内方向における位置合せの調整を行い、この位置合せが完了したことを確認した後に、第二段階の加圧押し付け動作を行ってウェハ1とウェハ2との直接接合を行うことにより、高位置合せ精度の貼り合せを行うことができる。
なお、この加圧押し付けの段階で、ウェハ1の貼り合せ部分の真空吸着を解放することにより、接合むらを防ぐことが可能となる。
基板剥離光照射部8は、後述する剥離層に光を照射することにより、素子層と基板との剥離を行う機能を有する。通常は予めウェハ2の素子層と基板との間に剥離層を備えておき、ウェハ1とウェハ2との接合後に光照射を行い、ウェハ2の素子層をウェハ1と接合させた状態で、ウェハ2の基板を分離させる。
図2に示すように、第2の基板貼り合せ装置は、ウェハステージ23と、高さ調整部24と、制御部25と、位置ずれ分布測定部26と、演算部27と、基板剥離光照射部28と、加圧押し付け部29と、ウェハチャック30と、格納部31と、を備えて構成される。
このような本実施の形態にかかる第2の基板貼り合せ装置においては、第一の基板となるウェハ21は加圧押し付け部29に真空吸着により保持され、第二の基板となるウェハ22と対向して配置される。ウェハ22はウェハチャック30に保持され、ウェハステージ23上で該ウェハステージ23の面内方向において移動可能とされている。
ウェハチャック30により保持されたウェハ22とウェハステージ23との間には、格子状に並んでウェハ22の高さを部分的に調節可能な高さ調整部24が備えられる。該高さ調整部24は、ウェハ22の外周部8mmを除く、ほぼ全面を覆っている。また、高さ調整部24は、格納部31に納められている。なお、高さ調整部24を納める格納部31は、図1の第1の基板貼り合せ装置の場合と比較すると移動距離が極めて小さくてもかまわないので、ウェハチャック30に支点を有する形態で構わない。また、ウェハステージ23の動作と高さ調整部24の動作は、制御部25により制御される。
加圧押し付け部29は、ウェハ21をウェハ22に近づける動作を行い、加圧押し付けする機能を有する。この加圧押し付け部29がウェハ21をウェハ22に近づける動作は、ウェハ21とウェハ22との間に数十μm以下の間隙が残り接触していない近接状態にまで近づける第一段階と、ウェハ21とウェハ22が間隙無しで完全に接触している状態に至る第二段階の、二つの段階に分けられる。
第一段階において、位置ずれ分布測定部26は、加圧押し付け部29によりウェハ21がウェハ22上に近接した状態で、ウェハ21上のパターンとウェハ22上のパターンとの相対位置ずれを測定する。この測定結果は、演算部27により高さ調整部24の制御用信号に変換されて、制御部25に送られる。
ウェハ21とウェハ22との接合は、接着剤等を介さない直接接合により行われる。これは、被接合面を平坦に研磨しておいて常温で当接することにより、平面間の接合を行うものである。このような接着剤等を介さない直接接合は、加熱工程を含まないので、異種材料を用いた場合でも、高精度の接合が可能となる特徴がある。加圧押し付け部29は、制御部25および演算部27からの信号に基づき、ウェハ21とウェハ22との位置合せが完了した段階で、加圧押し付けを行うことにより、ウェハ21とウェハ22とを当接し、直接接合を行う。
加圧押し付け部29の動作を二段階に分けたのは、ウェハ21とウェハ22とが一部分でも接触すると、接触した部分で直接接合が開始されてウェハ21とウェハ22との面内方向の相対移動が制約される、面内位置合せの調整が困難になるためである。すなわち、ウェハ21とウェハ22との間隙が数十μm以下の近接状態でウェハ21とウェハ22との面内方向における位置合せの調整を行い、この位置合せが完了したことを確認した後に、第二段階の加圧押し付け動作を行ってウェハ21とウェハ22との直接接合を行うことにより、高位置合せ精度の貼り合せを行うことができる。
なお、この加圧押し付けの段階で、ウェハ21の真空吸着を解放することにより、接合むらを防ぐことが可能となる。
基板剥離光照射部28は、後述する剥離層に光を照射することにより、素子層と基板との剥離を行う機能を有する。通常は予めウェハ21の素子層と基板との間に剥離層を備えておき、ウェハ21とウェハ22との接合後に光照射を行い、ウェハ21の素子層をウェハ22と接合した状態で、ウェハ21の基板を分離させる。
以上のように、図1および図2に示した構成を備える第1の基板貼り合せ装置および第2の基板貼り合せ装置により基板の面内方向の歪補正が可能となることを説明するために、まず図3−1および図3−2を用いて、基板の高さ方向への変形が、位置合わせ精度に与える影響について説明する。図3−1は、本実施の形態にかかる半導体装置の製造装置における補正の原理を説明するためのウェハWの断面模式図である。また、図3−2は、図3−1における領域Aを拡大して示す図である。
ウェハが高さ方向(ウェハの厚み方向)に変形する場合、体積変形の歪エネルギーは極度に大きいので、通常、体積一定の変形が発生する。このため、ウェハの厚み方向(高さ方向)の中心面が中立面となり、この中心面上では変形前後で横方向(ウェハの面内方向)への変位が発生しない。したがって、この中立面とパターン面との間に発生する横方向への変位が、位置合わせのずれ量を与える。
ここで、たとえば中立面の形状を、横方向の座標(x、y)を用いて、h(x、y)と記述する。この場合、hが余り大きくない条件では、この位置合わせのずれ量は、図3−2に示すように、h(x、y)の勾配にウェハの厚みtWの半分を乗じ、符号を反転させた、−tW/2*grad(h)で与えられる。一例として、厚み720μmのウェハがあり、横方向1mmあたりの高さの変形量が100nmであったとすると、この場合には36nmの位置合わせずれ量が発生することになる。
図4−1は、本実施の形態にかかる貼り合せ装置における補正の原理を説明するためのウェハ1(21)とウェハ2(22)との断面模式図である。また、図4−2は、図4−1における領域Bを拡大して示す図である。図1および図2に示す第1の基板貼り合せ装置および第2の基板貼り合せ装置では、ウェハ1(21)がウェハ2(22)に加圧押し付けされるので、ウェハ1(21)の面形状はウェハ2(22)の面形状に沿う。
上記において説明した様に、両ウェハ共に、厚み方向の中心面が中立面となるので、ウェハ1(21)のパターンの変形とウェハ2(22)のパターン変形を合わせた、貼り合せ時の位置合せずれ量は、ウェハ1(21)の厚さをtw1、ウェハ2(22)の厚さをtw2とすると、−(tw1+tw2)/2*grad(h)で与えられる。一例として、ウェハ1(21)の厚さが400μm、ウェハ2(22)の厚さが720μm、高さ方向の変形が横方向1mmあたり100nmであったとすると、56nmの位置合せずれ量がもたらされる。
したがって、高さ調整機構の調整機能を、±1μm程度の小さな変位を発生できる性能で設計しておくことにより、貼り合せ領域内で数十nmの部分的な位置合せずれの補正が可能となる。一般に、位置合せずれ量の許容値は、信号伝送に用いる光の波長の1/8以下とされているので、可視光帯域の光を用いる場合でも、この程度の位置合せ補正が可能であれば十分である。
また、直接接合による貼り合せでは加圧押し付けが行われる。このため、本実施の形態における高さ調整部4(24)は、単に押し上げる方向の力を備えていれば良く、単純な構成とすることが可能であり、低コストで構成することが可能である。これに対し、加圧押し付けの無い接着剤等を用いる貼り合せでは、ウェハ裏面の高さ調整機構は、凹面を形成する必要のある場合には押し上げるのみでなく、引き込む動作が必要となるので、微小な真空チャックを構成する等の工夫が必要となる。
次に、本実施の形態にかかる貼り合せ装置を用いた実際の基板の貼り合わせ方法を、図5−1および図5−2を参照しながら以下に説明する。図5−1および図5−2は、本実施の形態にかかる基板の貼り合わせ方法の処理フローを説明するためのフローチャートである。まず、III−V族基板からなるウェハ2には、予め発光素子・受光素子・回路パターンと共に、位置合せずれ検出のためのパターンを剥離層上に形成しておく。なお、回路パターンの一部を位置合せずれ検出に利用しても構わない。
ウェハ2は直径3インチ、厚さ400μmで、周辺部の転写不要な領域は、素子層をエッチング除去してある。また、貼り合せ対象である直径12インチ、膜厚400μmのガラス製ウェハ1には、予め別の剥離層上に下地パターンを形成し、さらにSiO2膜を形成し、表面を研磨しておく。下地パターンは、光導波路パターンと共に、位置合せずれ検出のためのパターンを含むものとする。なお、ここでも、光導波路パターンの一部を位置合せずれ検出に利用しても構わない。
用意されたウェハ1は、図示されていないプリアライメント機構により、水平方向の位置と水平面内の回転の粗調整(プリアライメント)を行った後に(ステップS101)、加圧押し付け部9に真空吸着される。そして、ウェハステージ3上の基準マークを用いて、水平方向位置の位置と回転方向の微調整を行う(ステップS101)。また、ウェハ2についても同様に、図示しないプリアライメント機構により、ノッチを基準として水平方向の位置と水平面内の回転の粗調整(プリアライメント)を行った後に(ステップS102)、ウェハステージ3上のウェハチャック10に固定される。ウェハ2は、該ウェハ2のウェハ周辺部のパターン形成を行わない部分を利用してウェハチャック10に固定される。
次に、ウェハ2上の粗アライメントマークを検出することにより、ウェハ2の水平方向の位置と回転方向の微調整を行う(ステップS102)。そして、この段階で、ウェハ1の精アライメントマークを検出することにより、ウェハ1上の下地パターンの位置座標をウェハステージ座標に対する値として記録し、いわゆるショット中心のマップを作成する。このマップを貼り合せの際の中心座標の値として使用する。なお、ウェハ1はガラス製であるため、アライメント光には、通常の可視光を用いることが可能であり、ウェハ1を通してウェハ2のアライメントマークを検出することができる構成となっている。
一方、高さ調整部4は、1mm毎の格子状に配列されたPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)からなるピエゾ素子により構成されている。そして、ウェハ1上で素子が形成されている領域(50mm×50m)に対応して、53個×53個の計2809個が、格納部11に納められている。図6−1に示すように、高さ調整部4の主要部分であるピエゾ素子12は、52mm角の点線で示された領域Cに配置され、その先端には、硬質フッ素樹脂製のウェハ接触部13が貼り付けられている。図6−1は、高さ調整部4の構成を説明する斜視図である。硬質フッ素樹脂は、金属等の汚染源となりにくく、低発塵性にも優れているので、ウェハと接触する部材として好適である。
図6−2は、図6−1における領域Dを拡大して示す拡大図である。図6−2の拡大図に示すように、ピエゾ素子12には、それぞれ二個の接続端子があり、一方は共通電位線(接地電位線)14aに、もう一方は制御線14bに接続される。共通電位線14aと制御線14bは、二層のプリント配線14により形成されており、ノイズの影響を抑制するために、共通電位線14aの方が、ピエゾ素子12に近い構成となっている。制御線14bのプリント配線14での最小配線ピッチは40μmであり、ピエゾ素子12の反対側の面で、配線コネクタ15に接続されている。
各ピエゾ素子の可動域は±1μmであり、制御部5からの信号に応じて、各ピエゾ素子に所定の電圧が印加され、所望の高さ分布が形成される。具体的には、配線コネクタ15の設けられている面には、各制御線14bへの印加電圧値を保持するメモリが備えられており、制御部5から送られたデジタル信号が直接書き込まれる。メモリの総容量は64Kビットであり、メモリ上の値から、同じ面上に設けられた12ビットのデジタル−アナログ変換器(DA変換アンプ)により、各制御線への印加電圧が生成される。
このような構成とすることにより、配線コネクタ15と制御部5を連結する配線の数量を大幅に削減することが可能となる。すなわち、各ピエゾ素子への印加電圧を、全て制御部5にて生成し、配線により供給する場合には、ピエゾ素子の数+1本の配線が必要であるのに対し、プリント配線基板上で生成する場合には、メモリへの書き込みに必要なアドレス線とデータ線と電源線等のみで十分なので、必要な配線数は高々数十本でかまわない。また、格納部全体が上下方向に移動可能な構成となっており、貼り合せを行わない時、特にウェハステージ3の動作により次の貼り合せ領域へウェハ2を移動させる時に、高さ調整部4を退避させることができる。
ウェハ1とウェハ2とが前述の貼り合せ前の所定の状態に置かれた段階で、ウェハ1の第一貼り合せ箇所の中心座標の位置にウェハステージを移動し、第一貼り合せ箇所の中心座標とウェハ2の中心座標を位置合せする。引き続き、格納部11を駆動して高さ調整部4をウェハ2の裏面(ウェハ1との貼り合わせ面との反対面)に近接させる。さらに、加圧押し付け部9に第一段階の駆動を行い、ウェハ1をウェハ2に約5μmの位置まで近接させる。そして、ウェハ1の第一貼り合せ箇所の中心座標とウェハ2の中心座標の位置合せを、ウェハステージの微小移動により微調整し、ウェハ間の精アライメントを行う(ステップS103)。
この状態で、位置ずれ分布測定部6を用いて、ウェハ1の位置合せずれ検出パターンと、ウェハ2の位置合せずれ検出パターンと、の間の位置ずれ量を、光学的に測定し、位置ずれ分布を計測する(ステップS104)。この測定結果をu(x,y)(但し、uは二次元ベクトル量)とすると、得られたu(x,y)から線積分を用いて、h=2/(tw1+tw2)∫udlを求めれば、前述の原理により、位置合せずれu(x,y)を相殺することが可能となる。実際には、u(x,y)は連続値ではなく離散値なので、積分は和で近似され、演算部7では、hの近似値マップh1が得られる。
また、位置合わせずれ検出パターンの位置と高さ調整部4の格子位置とが一致しているとは限らない。このため、演算部7では、さらに近似値マップh1に多項式近似を施し、最小二乗法により多項式の各係数を求める。そして、得られた多項式の係数を、制御部5へデータとして送出する。
制御部5は、演算部7から受け取った多項式の係数を用いて、位置ずれ分布を補正する高さ分布情報を求め、高さ調整部4の各格子点に与えるべき補正高さ分布情報h2を算出する(ステップS105)。そして、制御部5は、算出した補正高さ分布情報h2を高さ調整部4の各ピエゾ素子に印加すべき電圧に換算するとともに該電圧をピエゾ素子に印加して該ピエゾ素子を駆動し、転写位置の面内における高さ分布の調整を行う(ステップS106)。
この状態で、加圧押し付け部9の第二段階の駆動を行い、ウェハ1をウェハ2に押し付けると共に、格納部11を駆動し、高さ調整部4をウェハ2の裏面(ウェハ1との貼り合わせ面と反対面)に接触させ、同時にウェハ1の貼り合せ部分の真空吸着を解放する。これにより、位置合せずれが相殺された状態で、ウェハ1上の所定の位置にウェハ2が直接接合される(ステップS107)。なお、高さ調整部4をウェハ2の裏面に接触させた後に、ウェハ1をウェハ2に押しつけても良い。
そして、この状態で、ウェハ1の裏面(ウエハ2との貼り合わせ面と反対面)から可視光を用いて接合状態の確認を行い、直接接合が形成されていること(ゼロ・コンタクト状態)を確認した後、ウェハチャック10を解放すると共に、格納部11を駆動して高さ調整機構を退避させ、さらに加圧押し付け部9を約5μm退避させる。
引き続き、基板剥離光照射部8を用いてウェハ2の裏面(ウェハ1との貼り合わせ面と反対面)から赤外線領域のパルス光を照射し(ステップS108)、ウェハ2上の剥離層からウェハ2の素子領域を分離する。すなわち、ウェハ1と、ウェハ2の基板部分(基部)を離間させる(ステップS109)。ウェハ1を真空吸着させた状態で、分離したウェハ2の基板部分は、再びウェハチャック10に保持され、ウェハステージ3を駆動して、図示されていないアンロード・ポートに搬出される。
次に、制御部5が、次の接合位置があるか否か、すなわちウェハ1上に未だウェハ2の貼り合せ箇所が残っているか否かを判断する(ステップS110)。次の接合位置があると判断した場合は(ステップS110肯定)、ステップ102に戻り、次のウェハ2を再びロードし、次の貼り合せ中心座標にて、同様の工程を繰り返す。また、次の接合位置がないと判断した場合は(ステップS110否定)、ウェハ1上の全ての貼り合せ箇所の貼り合せ工程が終了後しているので、貼り合せ済のウェハ1を加圧押し付け部9から取り外し(ステップS111)、次のウェハ1の処理に移行する。
以上の一連の工程により、部分的な歪を補正した、位置ずれ分布の極めて小さい、発光素子・受光素子・回路パターンと光導波路パターンの貼り合せウェハ21を形成することが可能となる。なお、必要に応じて、この貼り合せウェハ21上に、さらに光導波路層を追加することも可能である。
次に、直径12インチ、厚さ720μmのシリコン基板上に通常のCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)回路の電気配線部までを形成したウェハ22を用意する。ウェハ22は通常のCMOS回路の製造工程で処理されるので、当然通常の位置合せのためのマークは既に備えられているが、さらに位置合せずれ検出のためのパターンを形成しておく。なお、回路パターンの一部を位置合せずれ検出に利用しても構わない。
ウェハ22の最上層には、SiO2膜を形成した後、表面を研磨処理し、直接接合の準備を施しておく。また、前述の発光素子・受光素子・回路パターンと光導波路パターンの貼り合せウェハ21の表面にも、研磨処理を行い、直接接合の準備を施しておく。前述の通り、貼り合せウェハ21には、既に位置合せずれ検出のためのパターンが形成されているので、これを再利用する。
用意されたウェハ21は、図示されていないプリアライメント機構により、水平方向の位置と水平面内の回転の粗調整(プリアライメント)を行った後に、加圧押し付け部29に真空吸着される。そして、ウェハステージ23上の基準マークを用いて、水平方向位置の位置と回転方向の微調整を行う(ステップS201)。
また、ウェハ22も同様に、図示しないプリアライメント機構により、ノッチを基準として水平方向の位置と水平面内の回転の粗調整(プリアライメント)を行った後に(ステップS202)、ウェハステージ23上のウェハチャック30に固定される。ウェハ22は、該ウェハ22のウェハ周辺部のパターン形成を行わない部分を利用してウェハチャック30に固定される。
次に、ウェハ22上の粗アライメントマークを検出することにより、ウェハ22の水平方向の位置と回転方向の微調整を行う(ステップS202)。なお、ウェハ21はガラス製であるため、アライメント光には、通常の可視光を用いることが可能であり、ウェハ21を通してウェハ22のアライメントマークを検出することができる構成となっている。
一方、高さ調整部24は、1mm毎の格子状に配列されたPZTからなるピエゾ素子により構成されている。そして、ウェハ21、22上で素子が形成されている領域に対応して、計約68000個のピエゾ素子が納められている。図6−3に示すように、高さ調整部24の主要部分であるピエゾ素子32は、点線で示された直径284mmφの領域Eに配置され、その先端には、硬質フッ素樹脂製のウェハ接触部33が貼り付けられている。図6−3は、高さ調整部24の構成を説明する斜視図である。硬質フッ素樹脂は、金属等の汚染源となりにくく、低発塵性にも優れているので、ウェハと接触する部材として好適である。
図6−2に示した拡大図と同様に、ピエゾ素子32には、それぞれ二個の接続端子があり、一方は共通電位線(接地電位線)に、もう一方は制御線に接続される。共通電位線と制御線は、九層のプリント配線により形成されており、ノイズの影響を抑制するために、共通電位線の方が、ピエゾ素子32に最も近い構成となっている。制御線のプリント配線での最小配線ピッチは50μmであり、ピエゾ素子22の反対側の面で、配線コネクタ35に接続されている。
各ピエゾ素子の可動域は±1μmであり、制御部25からの信号に応じて、各ピエゾ素子に所定の電圧が印加され、所望の高さ分布が形成される。具体的には、配線コネクタ35の設けられている面には、各制御線への印加電圧値を保持するメモリが備えられており、制御部25から送られたデジタル信号が直接書き込まれる。メモリの総容量は1Mビットであり、メモリ上の値から、同じ面上に設けられた12ビットのデジタル−アナログ変換器(DA変換アンプ)により、各制御線への印加電圧が生成される。
このような構成とすることにより、配線コネクタ35と制御部25を連結する配線の数量を大幅に削減することが可能となる。すなわち、各ピエゾ素子への印加電圧を、全て制御部25にて生成し、配線により供給する場合には、ピエゾ素子の数+1本の配線が必要であるのに対し、プリント配線基板上で生成する場合には、メモリへの書き込みに必要なアドレス線とデータ線と電源線等のみで十分なので、必要な配線数は高々数十本でかまわない。また、格納部全体が上下方向に移動可能な構成となっており、貼り合せを行わない時、特にウェハステージ23の動作によりウェハ22を移動させる時に、高さ調整部24を退避させることができる。
ウェハ21とウェハ22が前述の貼り合せ前の所定の状態に置かれた段階で、ウェハ21の貼り合せ箇所の中心座標の位置にウェハステージ23を移動し、貼り合せ箇所の中心座標とウェハ22の中心座標を位置合せする。引き続き、格納部31を駆動して高さ調整部24をウェハ22の裏面(ウェハ21との貼り合わせ面と反対面)に近接させる。さらに、加圧押し付け部29に第一段階の駆動を行い、ウェハ21をウェハ22に約5μmの位置まで近接させる。そして、ウェハ21の中心座標とウェハ22の中心座標の位置合せを、ウェハステージの微小移動により微調整し、ウェハ間の精アライメントを行う(ステップS203)。
この状態で、位置ずれ分布測定部26を用いて、ウェハ21の位置合せずれ検出パターンと、ウェハ22の位置合せずれ検出パターンと、の間の位置ずれ量を、光学的に測定し、位置ずれ分布を計測する(ステップS204)。この測定結果をu(x,y)(但し、uは二次元ベクトル量)とすると、得られたu(x,y)から線積分を用いて、h=2/(tw1+tw2)∫udlを求めれば、前述の原理により、位置合せずれu(x,y)を相殺することが可能となる。実際には、u(x,y)は連続値ではなく離散値なので、積分は和で近似され、演算部27では、hの近似値マップh1が得られる。
また、位置合わせずれ検出パターンの位置と高さ調整部24の格子位置とが一致しているとは限らない。このため、演算部27では、さらに近似値マップh1に多項式近似を施し、最小二乗法により多項式の各係数を求める。そして、得られた多項式の係数を、制御部25へデータとして送出する。
制御部25は、演算部7から受け取った多項式の係数を用いて、位置ずれ分布を補正する高さ分布情報を求め、高さ調整部4の各格子点に与えるべき補正高さ分布情報h2を算出する(ステップS205)。そして、制御部25は、算出した補正高さ分布情報h2を高さ調整部24の各ピエゾ素子に印加すべき電圧に換算するとともに該電圧をピエゾ素子に印加して該ピエゾ素子を駆動し、転写位置の面内における高さ分布の調整を行う(ステップS206)。
この状態で、加圧押し付け部29の第二段階の駆動を行い、ウェハ21をウェハ22に押し付けると共に、格納部31を駆動し、高さ調整部24をウェハ22の裏面(ウェハ21との貼り合わせ面と反対面)に接触させ、同時にウェハ21の貼り合せ部分の真空吸着を解放する。これにより、位置合せずれが相殺された状態で、ウェハ21上の所定の位置にウェハ2が直接接合される(ステップS207)。なお、高さ調整部24をウェハ22の裏面に接触させた後に、ウェハ21をウェハ22に押しつけても良い。
そして、この状態で、ウェハ21の裏面(ウエハ22との貼り合わせ面と反対面)から可視光を用いて接合状態の確認を行い、直接接合が形成されていること(ゼロ・コンタクト状態)を確認した後、ウェハチャック30を解放すると共に、格納部31を駆動して高さ調整機構を退避させ、さらに加圧押し付け部29を約5μm退避させる。
引き続き、基板剥離光照射部28を用いてウェハ21の裏面(ウェハ22との貼り合わせ面と反対面)より、基板剥離光照射部8とは異なる波長領域のパルス光を照射し(ステップS208)、ウェハ21上の剥離層からウェハ21の素子領域を分離する。すなわち、ウェハ22と、ウェハ21の基板部分(基部)を離間させる(ステップS209)。分離したウェハ21の基板部分は、再び加圧押し付け部29に全面が真空吸着され、図示されていないアンロード・ポートに搬出される。
一方、貼り合せ済のウェハ22は、再びウェハチャック30に保持され、ウェハステージ23を駆動して、図示されていない別のアンロード・ポートに搬出され(ステップS210)、次のウェハの処理に移行する。以上の一連の工程により、部分的な歪を補正した、位置ずれ分布の極めて小さい、発光素子・受光素子・回路パターンと光導波路パターンの貼り合せ基板21と、シリコンCMOS回路基板22を貼り合せた基板を形成することが可能となる。なお、必要に応じて、この貼り合せ基板上に、さらに電気配線層を追加することも可能である。
本実施の形態にかかる貼り合せ装置を用いて上述したような一連の工程を実施することにより、基板における面内方向の部分的な歪を補正して基板121と基板122との位置合わせ精度を大幅に向上させた、位置ずれ分布の極めて小さい高品質の基板の貼り合わせが可能となる。
次に、上述した本実施の形態にかかる第1の基板貼り合せ装置および第2の基板貼り合せ装置を用いて実現される本実施の形態にかかる半導体装置の製造方法について図7−1〜図9−4を参照して説明する。図7−1〜図9−4は、本実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を説明する断面図である。
まず、図7−1に示すように、直径3インチのガリウム砒素(GaAs)基板51に対して、インジウム(In)およびアンチモン(Sb)のイオン注入とアニールとによる結晶性回復処理を行い、GaAs基板51の一面上に剥離層52と緩衝層53とをこの順番で形成する。また、これらは堆積法により形成することも可能である。ついで、図7−2に示すように、III−V族半導体のエピタキシャル成長により、GaInNAs発光層やInGaAs受光層等を含む、光学素子層54を緩衝層53上に形成する。そして、図示されていない引出配線部を形成する。
引き続き、図7−3に示すように、スパッタリング法により二酸化シリコン(SiO2)からなる緩衝層55を光学素子層54上に形成し、最上部を研磨する。そして、図7−4に示すように、ウェハ周辺部を含む、光学素子部として不要な部分(緩衝層53、光学素子層54、緩衝層55)をフォトリソグラフィー工程とエッチングにより除去する。これにより得られた基板を基板102と呼ぶ。
一方、図8−1に示すように、直径12インチのガラス基板61上に、たとえばクロム(Cr)含有ガラスの薄膜を形成し、剥離層62を形成する。ついで、図8−2に示すように、二酸化シリコン(SiO2)膜中に埋め込まれた窒化シリコン(Si1-xx)からなる光導波路層63を形成し、二酸化シリコン(SiO2)膜最上部を研磨しておく。これにより得られた基板を基板101と呼ぶ。
ついで、図8−3に示すように、図7−4に示す基板102を上下反転した状態で使用し、上述した第1の基板貼り合せ装置を用いて位置合せ補正を行って、基板101と貼り合せる。ついで、図8−4に示すように、上述した第1の基板貼り合せ装置に内蔵されている基板剥離光照射装置を用いて、基板51の裏面(貼り合わせ面と反対面)より基板剥離光としてたとえば赤外線領域のパルス光の照射を行い、剥離層52から基板51を分離する。
ついで、図8−5に示すように、基板101上の他の所望の位置にも図7−4に示す基板102を上述した第1の基板貼り合せ装置を用いて順次貼り合せる。そして、図8−6に示すように、テトラエトキシシラン(TEOS)を用いたプラズマCVD法により、基板全面にSiO2膜64を成膜し、表面を研磨して平坦化する。これにより得られた基板を基板121と呼ぶ。
さらに、図9−1に示すように、直径12インチのシリコン(Si)基板71上に、通常のCMOS回路の製造工程を用いて、電気回路配線を含むCMOS回路層72を形成する。ついで、図9−2に示すように、TEOSを用いたプラズマCVD法により、基板全面に二酸化シリコン(SiO2)膜73を成膜し、表面を研磨して平坦化する。これにより得られた基板を基板122と呼ぶ。
ついで、図9−3に示すように、図8−6に示す基板121を上下反転した状態で使用し、上述した第2の基板貼り合せ装置を用いて位置合せ補正を行って、基板122と貼り合せる。ついで、図9−4に示すように、上述した第2の基板貼り合せ装置に内蔵されている、第1の基板貼り合せ装置とは異なる波長の光源を有する基板剥離光照射装置を用いて、基板61の裏面(基板122との貼り合わせ面と反対面)より基板剥離光の照射を行い、剥離層62から基板61を分離する。
そして、図示されていないが、光学素子層54の素子およびCMOS回路層72の回路を接続する配線層形成工程を行い、最後に、ファイナル・パッシベーション形成、パッド形成等、通常の半導体素子製造工程を経ることにより、光電気混載半導体素子を形成することが可能となる。
本実施の形態にかかる貼り合せ装置を用いて上述したような一連の工程を実施することにより、基板における面内方向の部分的な歪を補正して基板121と基板122との位置合わせ精度を大幅に向上させた、位置ずれ分布の極めて小さい高品質の基板の貼り合わせを行い、高品質の光電気混載半導体素子を形成することが可能となる。
(変形例)
なお、本発明は上述した各実施の形態に限定されるものではない。上述した実施の形態では直接接合を基板同士の貼り合せに用いたが、直接接合後に加熱処理を施すことにより接合をより強固にすることも可能であり、接合の際に電界印加と加熱を行う陽極接合を利用することも可能である。さらに、上述した実施の形態ではピエゾ素子としてPZTを用いたが、ランタンドープジルコン酸チタン酸鉛(PLZT)等の他の材料を用いることも可能である。そして、上述した実施の形態では発光素子と受光素子をIII−V族基板上に形成したが、光源を外部光源とすることにより、発光素子を形成せず、代わりにニオブ酸リチウム等からなる光変調素子を導波路に組み込むことも可能である。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することができる。
以上のように、本発明にかかる半導体装置の製造方法は、光配線を用いた半導体装置の製造方法に有用であり、特に、光電気混載の半導体素子の製造に適している。
本発明の実施の形態にかかる半導体装置の製造装置であり、サイズの異なる基板(ウェハ)同士を貼り合せる際に用いる第1の基板貼り合せ装置の構成図である。 本発明の実施の形態にかかる半導体装置の製造装置であり、サイズがほぼ同じ基板(ウェハ)同士を貼り合せる際に用いる第2の基板貼り合せ装置の構成図である。 本発明の実施の形態にかかる半導体装置の製造装置における補正の原理を説明するための断面模式図である。 図3−1における領域Aを拡大して示す図である。 本発明の実施の形態にかかる半導体装置の製造装置における補正の原理を説明するための断面模式図である。 図4−1における領域Bを拡大して示す図である。 本発明の実施の形態にかかる基板の貼り合わせ方法の処理フローを説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態にかかる基板の貼り合わせ方法の処理フローを説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態にかかる高さ調整部の構成を説明する斜視図である。 図6−1における領域Dを拡大して示す拡大図である。 本発明の実施の形態にかかる高さ調整部の構成を説明する斜視図である。 本発明の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を説明する断面図である。
符号の説明
1、2、21、22 ウェハ
3、23 ウェハステージ
4、24 高さ調整部
5、25 制御部
6、26 位置ずれ分布測定部
7、27 演算部
8、28 基板剥離光照射部
9、29 加圧押し付け部
10、30 ウェハチャック
11、31 格納部
12、32 ピエゾ素子
13、33 ウェハ接触部
14 プリント配線
15、35 配線コネクタ
51 3インチGaAs基板
52、62 剥離層
53、55 緩衝層
54 光学素子層
61 12インチガラス基板
63 光導波路層
64、73 SiO2
71 12インチSi基板
72 CMOS回路層
101、102、121、122 基板

Claims (10)

  1. 第1基板と第2基板とを貼り付ける工程を有する半導体装置の製造方法であって、
    前記第1の基板の一面と前記第2の基板の一面とを対向させた状態で近接させて保持する工程と、
    前記近接させて保持した前記第1の基板の一面と前記第2の基板の一面との面内方向の位置合わせを行う工程と、
    前記位置合わせ後の前記第1の基板の一面と前記第2の基板の一面との前記面内方向の位置ずれ分布を測定する工程と、
    前記面内方向の位置ずれ分布に基づいて前記第1の基板の一面と前記第2の基板の一面との前記面内方向の局所的な位置ずれを部分的に補正する工程と、
    前記面内方向の位置ずれが補正された状態で前記第1の基板の一面と前記第2の基板の一面とを加圧して接合する工程と、
    を含み、
    前記面内方向の位置ずれを補正する工程は、前記面内方向の位置ずれ分布に基づいて前記第2の基板の他面の一部の高さを部分的に調整することにより、前記第2の基板の一面における前記面内方向の歪みを部分的に調整して前記面内方向の位置ずれを部分的に補正することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 記面内方向の位置ずれ分布を高さ方向の補正量分布に換算する工程をさらに含み、
    前記面内方向の位置ずれを補正する工程は、前記高さ方向の補正量分布に基づいて前記第2の基板の他面の一部の高さを部分的に調整すること、
    を特徴とする請求項に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記第2の基板は、ベース基板と、該ベース基板の一面上に形成された剥離層と、該剥離層上に形成された素子層とを含む素子基板であり、
    前記第1の基板の一面と前記第2の基板の一面とを加圧して接合した後、前記剥離層を剥離するための基板剥離光を前記第2の基板の他面側から照射して前記ベース基板と前記素子層とを分離する工程をさらに含む
    を特徴とする請求項に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記第1の基板および第2の基板のうち一方は、電気配線を含むIV族半導体からなる素子を含む基板であり、他方は発光素子または受光素子の少なくとも1つを含むIII−V族半導体からなる素子を含む基板であること、
    を特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記面内方向の位置合わせを行う工程は、前記近接させて保持した前記第1の基板の一面と前記第2の基板の一面との前記面内方向の位置合わせを位置合わせ光により行い、
    前記第1の基板は、前記位置合わせ光を透過する基板であること、
    を特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記第1の基板を前記位置合わせ光を透過する第3の基板に接合する工程をさらに含み
    前記加圧して接合する工程は、前記第3の基板に接合した前記第1の基板を前記第2の基板に加圧して接合すること、
    を特徴とする請求項に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 複数の前記第1の基板を貼り合わせる工程をさらに含み、
    前記第1の基板を前記第3の基板に接合する工程は、前記積層された複数の前記第1の基板を前記第3の基板に接合すること、
    を特徴とする請求項に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記第2の基板の直径が前記第1の基板の直径よりも大であり、前記第2の基板の直径と前記第3の基板の直径とが略等しいこと、
    を特徴とする請求項に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 第1基板と第2基板とを貼り付ける半導体装置の製造装置であって、
    前記第1の基板の一面と前記第2の基板の一面とを対向させた状態で近接させて保持する保持部と、
    前記近接させて保持した前記第1の基板の一面と前記第2の基板の一面との面内方向の位置合わせを行う位置合わせ部と、
    前記近接させて保持した前記第1の基板の一面と前記第2の基板の一面との前記面内方向の位置ずれ分布を測定する位置ずれ分布測定部と、
    前記面内方向の位置ずれ分布に基づいて前記第1の基板の一面と前記第2の基板の一面との前記面内方向の局所的な位置ずれを部分的に補正する補正部と、
    前記面内方向の位置ずれが補正された状態で前記第1の基板の一面と前記第2の基板の一面とを加圧して接合する加圧押し付け部と、
    備え、
    前記補正部は、前記面内方向の位置ずれ分布に基づいて前記第2の基板の他面の一部の高さを部分的に調整することにより、前記第2の基板の一面における前記面内方向の歪みを部分的に調整して前記面内方向の位置ずれを部分的に補正することを特徴とする半導体装置の製造装置。
  10. 前記第2の基板は、ベース基板と、該ベース基板の一面上に形成された剥離層と、該剥離層上に形成された素子層とを含む素子基板であり、
    前記第1の基板の一面と前記第2の基板の一面とを加圧して接合した後、前記剥離層を剥離して前記ベース基板と前記素子層とを分離するための基板剥離光を前記第2の基板の他面側から照射する基板剥離光照射部をさらに備えること、
    を特徴とする請求項に記載の半導体装置の製造装置。
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