JP5111450B2 - 薄膜太陽電池およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、薄膜太陽電池およびその製造方法に関し、特に、分離された複数の薄膜太陽電池セルが基板上に集積された薄膜太陽電池およびその製造方法に関するものである。
従来から薄膜太陽電池では、太陽光スペクトルを幅広く有効利用して高い発電効率を得るために、バンドギャップの異なる材料からなる複数の光電気変換層(半導体層)を透光性絶縁基板上に積層したタンデム構造が採用されている(たとえば、特許文献1参照)。上記特許文献1に記載された薄膜太陽電池においては、光電気変換層(半導体層)に微結晶シリコン膜を用いた場合、十分に太陽光を吸収するには数μmもの膜厚が要求される。したがって、このような光電気変換層(半導体層)を重ねたタンデム構造の場合は、光電気変換層(半導体層)の総膜厚は数μmになる。
薄膜太陽電池のモジュール化工程では、基板上の表面電極層(透明電極層)の上に積層した発電層をレーザスクライビングでストライプ状の分離溝を形成して短冊状に分離した後、裏面電極層を形成する。ここで、上記のタンデム構造の場合、一例として、分離後のセル端部では高さが3.0μmあり、セル直列方向におけるセル端部の側面角度(基板に対して垂直方向を0°とする)、すなわち分離溝の側面の角度は、0°であることが多く、この段差側面に裏面電極層を形成することになる。
ここで、裏面電極層はスパッタリング法で製膜されることが多く、この場合はセル端部の側面において裏面電極層の膜厚が不十分となることがある。この場合は、裏面電極層と表面電極層(透明電極層)との良好な導通がとれずにモジュールの直列抵抗成分が増加し、発電効率が低下するという問題が発生する。
上記のような直列抵抗成分の増加を抑制するために、半導体内での金属の拡散の異方性を利用してセル端部の側面における裏面電極層の薄膜化を解消する技術が開示されている(たとえば、特許文献2参照)。
特開2005−045129号公報 特開2000−252506号公報
しかしながら、上記特許文献2のように金属の拡散の異方性を利用するためには発電層が結晶質半導体であることが必要である。したがって、通常、発電層の一つに非晶質半導体が用いられるタンデム構造には、この方法は適用することができず、上述した問題を解消することができない。また、異方性を保つことは技術的に高度であり、高い歩留まりは得られにくい、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、発電効率に優れた薄膜太陽電池およびその製造方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる薄膜太陽電池は、透光性絶縁基板上に、透明導電膜からなる透明電極層と、半導体膜からなり光電変換を行う発電層と、光を反射する導電膜からなる裏面電極層と、がこの順で積層されてなる複数の薄膜太陽電池セルが配設され、隣接する薄膜太陽電池セルの間に一方のセルの透明電極層に達する発電層の溝部を有して、前記溝部内で前記一方のセルの前記透明電極層と他方のセルの前記裏面電極層とが電気的に直列接続された薄膜太陽電池であって、前記溝部の前記他方のセル側の前記発電層の側部に前記溝部が延在する第1の方向に沿って前記発電層の上面から前記透明電極層へ向かって厚みが薄くなり前記透明電極層に達する傾斜部と、前記溝部内の前記一方のセルの前記透明電極層上から前記傾斜部の傾斜面上を経て前記他方のセルの前記裏面電極層に連続する導電膜と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、発電層上の裏面電極層と透明電極層とが、傾斜部上に形成された第1の裏面電極層と第2の裏面電極層と第3の裏面電極層とを介して電気的に接続されているため、隣接する薄膜太陽電池セル間での導通不良に起因した発電効率の低下を防止することができ、発電効率に優れた薄膜太陽電池を実現することができる、という効果を奏する。
図1−1は、本発明の実施の形態1にかかる薄膜太陽電池モジュールの概略構成を示す平面図である。 図1−2は、本発明の実施の形態1にかかる薄膜太陽電池モジュールの断面構造を説明するための図であり、図1−1の線分A−A’方向における要部断面図である。 図1−3は、本発明の実施の形態1にかかる薄膜太陽電池モジュールを構成する薄膜太陽電池セルの構成を示す要部断面図である。 図2は、本発明の実施の形態1にかかる薄膜太陽電池モジュールにおけるセル分離部である第2の溝(接続溝)の周辺を示す斜視図である。 図3は、本発明の実施の形態1にかかる薄膜太陽電池モジュールにおける傾斜接続部を説明するための斜視図である。 図4は、本発明の実施の形態1にかかる薄膜太陽電池モジュールにおける傾斜接続部を説明するための断面図である。 図5−1は、本発明の実施の形態1にかかる薄膜太陽電池モジュールの製造工程を説明するための断面図である。 図5−2は、本発明の実施の形態1にかかる薄膜太陽電池モジュールの製造工程を説明するための断面図である。 図5−3は、本発明の実施の形態1にかかる薄膜太陽電池モジュールの製造工程を説明するための断面図である。 図5−4は、本発明の実施の形態1にかかる薄膜太陽電池モジュールの製造工程を説明するための断面図である。 図5−5は、本発明の実施の形態1にかかる薄膜太陽電池モジュールの製造工程を説明するための断面図である。 図5−6は、本発明の実施の形態1にかかる薄膜太陽電池モジュールの製造工程を説明するための断面図である。 図6は、本発明の実施の形態1にかかる薄膜太陽電池モジュールの製造工程において、発電層が形成された中間体の構造における傾斜接続部の形成領域を示す要部斜視図である。 図7−1は、本発明の実施の形態1にかかる薄膜太陽電池モジュールの製造工程における傾斜接続部の形成領域を示す平面図である。 図7−2は、本発明の実施の形態1にかかる薄膜太陽電池モジュールの製造工程におけるレーザ光照射後の加工形状を示す断面図であり、図6の線分B−Bにおける断面図である。 図7−3は、本発明の実施の形態1にかかる薄膜太陽電池モジュールの製造工程におけるレーザ光のエネルギー強度分布を示す特性図である。 図7−4は、開口部および第2の溝(接続溝)が形成された状態を示す平面図である。 図8は、本発明の実施の形態1にかかる薄膜太陽電池モジュールの製造工程においてレーザ光を照射する際のスリットの配置状態を示す平面図である。 図9は、本発明の実施の形態1にかかる薄膜太陽電池モジュールの製造工程において裏面電極層および傾斜接続部が形成された状態を示す要部斜視図である。 図10は、側面の傾斜角度を0°から90°まで変化させてトレンチ(溝)を作製したトレンチ基板上にスパッタリング法で裏面電極層(Ag膜)を形成した際の傾斜角度と段差被覆率との関係を示す特性図である。 図11は、セル上面部の裏面電極層(Ag膜)の膜厚tmaxと、トレンチの底部側面の裏面電極層(Ag膜)の膜厚tminと、傾斜角度θとの位置関係を模式的に示す断面図である。 図12は、傾斜角度θ=0°で形成したトレンチ上に裏面電極層(Ag膜)をスパッタリング法により製膜した場合の裏面電極層(Ag膜)5製膜状態を模式的に示す断面図である。 図13は、セル上面部とトレンチ(溝)の底面部との間の電気抵抗値と、傾斜角度θとの関係を示す特性図である。
以下に、本発明にかかる薄膜太陽電池およびその製造方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す図面においては、理解の容易のため、各部材の縮尺が実際とは異なる場合がある。各図面間においても同様である。
実施の形態1.
図1−1は、本発明の実施の形態1にかかる薄膜太陽電池である薄膜太陽電池モジュール(以下、モジュールと呼ぶ)1の概略構成を示す平面図である。図1−2は、モジュール1の断面構造を説明するための図であり、図1−1の線分A−A’方向における要部断面図である。図1−3は、モジュール1を構成する薄膜太陽電池セル(以下、セルと呼ぶ)Cの構成を示す要部断面図である。
図1−1、図1−2に示すように、実施の形態1にかかるモジュール1は、透光性絶縁基板2上に形成された短冊状(矩形状)のセルCを複数備え、これらのセルCが電気的に直列に接続された構造を有する。図1−2では、セルCとして第1セルC1と第2セルC2とを例示している。セルCは、図1−2、図1−3に示すように、透光性絶縁基板2上に第1電極層である透明電極層3と、発電層4と、第2電極層である裏面電極層5と、がこの順で順次積層された構造を有する。
透光性絶縁基板2上に形成された透明電極層3には、透光性絶縁基板2の短手方向と略平行な方向(第1の方向)に延在するとともに透光性絶縁基板2に達するストライプ状の第1の溝D1が形成されている。この第1の溝D1の部分に発電層4が埋め込まれることで、透明電極層3が隣接するセルCに跨るようにセル毎に分離されて形成されている。
また、透明電極層3上に形成された発電層4には、第1の溝D1と異なる箇所において透光性絶縁基板2の短手方向と略平行な方向(第1の方向)に延在するとともに透明電極層3に達するストライプ状の第2の溝(接続溝)D2が形成されている。後述するように、この第2の溝(接続溝)D2の内壁部(側壁部、底辺部)に裏面電極層5が形成されることで、この側壁部に形成された裏面電極層5を介して、発電層4上の裏面電極層5が透明電極層3に接続される。そして、該透明電極層3が隣接するセルCに跨っているため、隣り合う2つのセルの一方の裏面電極層5と他方の透明電極層3とが電気的に接続されている。
また、裏面電極層5および発電層4には、第1の溝D1および第2の溝(接続溝)D2とは異なる箇所において透光性絶縁基板2の短手方向と略平行な方向(第1の方向)に延在するとともに透明電極層3に達するストライプ状の第3の溝(分離溝)D3が形成されて、各セルCが分離されている。このように、セルCの透明電極層3が、隣接するセルCの裏面電極層5と接続することによって、隣接するセルCが電気的に直列接続している。
透光性絶縁基板2としては、例えば白板ガラス等の高光透過率のガラス材料や、ポリイミド等の透光性の有機フィルム材料を用いることができる。
透明電極層3は、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウム錫(ITO:Indium Tin Oxide)、酸化スズ(SnO)などの透明導電性酸化膜によって構成される。また、透明電極層3は、ドーパントとしてアルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、ホウ素(B)、イットリウム(Y)、シリコン(Si)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)から選択した少なくとも1種類以上の元素を用いたZnO膜、ITO膜、SnO膜、またはこれらを積層して形成した透明導電膜であってもよく、光透過性を有している透明導電膜であればよい。また、透明電極層3は、表面に凹凸が形成された表面テクスチャ構造を有することが好ましい。このテクスチャ構造は、入射した太陽光を散乱させ、発電層4での光利用効率を高める機能を有する。
発電層4は、pn接合またはpin接合を有し、入射する光により光電変換を行って発電を行う薄膜半導体層が1層以上積層されて構成される。このような発電層4としてはアモルファスシリコン層、微結晶シリコン層、水素化アモルファスシリコンゲルマニウム層、微結晶シリコンゲルゲルマニウム層等の半導体層、あるいはこれら半導体層の積層体を用いることができる。また、本実施の形態では、発電層4として、バンドギャップの異なる材料からなる3層の発電層(半導体層)を透明電極層3上に積層したタンデム構造とされている。すなわち、発電層4は、図1−3に示すように、透明電極層3側から第1発電層6、第1中間層7、第2発電層8、第2中間層9、第3発電層10が積層されている。
第1発電層6、第2発電層8および第3発電層10としては、例えば結晶シリコン系半導体膜、または非晶質シリコン系半導体膜が用いられ、それぞれ透明電極層3側からp型−i型−n型の三層構造の半導体膜からなる。すなわち、各発電層は、透明電極層3側から第1導電型半導体層であるp型半導体層、第2導電型半導体層であるi型半導体層、第3導電型半導体層であるn型半導体層が積層された積層膜が形成されている。第1発電層6から第3発電層10までの総膜厚は2〜4μm程度である。
なお、各発電層は、上記に限定されず、アモルファスシリコン層、微結晶シリコン層、水素化アモルファスシリコンゲルマニウム層、微結晶シリコンゲルゲルマニウム層等の半導体層を用いることができる。また、本実施の形態では、発電層4が第1発電層6、第2発電層8および第3発電層10の3層の単位発電層が積層された積層構造を有する場合を示しているが、発電層4を構成する単位発電層の積層数はこれに限定されない。
第1中間層7、第2中間層9は、該中間層を挟む発電層間の電気的、光学的接続を改善する機能を有する。このような第1中間層7、第2中間層9は、例えば一酸化微結晶シリコン(μc−SiO)などの酸化シリコン系の材料や、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウム錫(ITO:Indium Tin Oxide)、またはアルミニウム添加酸化亜鉛(ZnO:Al)などのこれらを含む材料が用いられる。
裏面電極層5は、発電層4と異なる形状・位置でパターニングされており、金属電極として光反射率が高く、かつ電気伝導率の高い材料により構成される。このような材料としては、例えば、銀(Ag)またアルミニウム(Al)が好ましい。また、発電層への金属の拡散を防止するために、必要に応じて裏面電極層5と発電層4との間に透明導電膜からなるバリアー層を設けてもよい。バリアー層としては、例えばアルミ添加酸化亜鉛(ZnO)膜が用いられる。
ここで、本実施の形態にかかるモジュール1では、裏面電極層5は、セルCの端部側面である第2の溝(接続溝)D2の側壁部に、第1の裏面電極層5aと第2の裏面電極層5bと第3の裏面電極層5cとからなり、該第2の溝(接続溝)D2の延在方向に沿った方向(接続溝方向)に傾斜を有する傾斜接続部51を備える。図2は、モジュール1におけるセル分離部である第2の溝(接続溝)D2の周辺を示す斜視図である。図3は、傾斜接続部51を説明するための斜視図である。図4は、傾斜接続部51を説明するための断面図である。
図3および図4に示すように、発電層4は、第2の溝(接続溝)D2の側壁部に、第2の溝(接続溝)D2に沿った方向(接続溝方向)に延在し、所定の大きさの傾斜角度θを有する傾斜部4aを有する。ここで、傾斜角度θとは、透光性絶縁基板2の面内方向に対する垂直方向と傾斜部4aとがなす角度であり、基板に対して垂直方向を0°とする。傾斜部4aは、第2の溝(接続溝)D2に沿った方向(接続溝方向)において発電層4の上面から透明電極層3へ向かって厚みが薄くなり、透明電極層3に達する。このような傾斜部4aは、透明電極層3上の発電層4の厚みを第2の溝(接続溝)D2に沿った方向において徐々に薄くすることによって形成されている。
図3および図4に示すように傾斜部4a上には、第1の裏面電極層5aが形成されており、該第1の裏面電極層5aは、発電層4上に形成された第2の裏面電極層5bに接続している。また、図3および図4に示すように傾斜接続部51においては、第2の溝(接続溝)D2に沿った方向(接続溝方向)において傾斜部4aに隣接する発電層4の一部が完全に除去されており、透明電極層3上に第3の裏面電極層5cが直接形成されている。
したがって、第1の裏面電極層5aと第2の裏面電極層5bと第3の裏面電極層5cとは電気的に接続されている。これにより、透明電極層3と裏面電極層5とが電気接続しており、第2の溝(接続溝)D2を挟んで隣接する第2セルC2の裏面電極層5と第1セルC1の透明電極層3とが電気接続している。
ここで、本実施の形態にかかるモジュール1では、傾斜角度θは50°である。また、第1の裏面電極層5aと第2の裏面電極層5bと第3の裏面電極層5cを含む裏面電極層5はスパッタリング法等により十分な膜厚を有して形成されたスパッタリング膜であり、電気抵抗が低く、セルC1で発生した電流を低損失でセルC2まで流すことができる。また、図3および図4においてxの長さは10cm、yの長さは90cmである。なお、ここでは、傾斜接続部51は一つとされているが、第2の溝(接続溝)D2の側壁部において複数設けてもよい。
つぎに、このような実施の形態1にかかるモジュール1の動作の概略について説明する。透光性絶縁基板2の裏面(セルCが形成されていない方の面)から太陽光が入射すると、第1発電層6、第2発電層8および第3発電層10で自由キャリアが生成され、電流が発生する。各セルCで発生した電流は透明電極層3と裏面電極層5とを介して隣接するセルCに流れ込み、モジュール1全体の発電電流を生成する。例えば、第1セルC1で発生した電流Iは透明電極層3を通り、第2セルC2の側面に位置する傾斜接続部51を介して第2セルC2の裏面電極層5に流れる。
以上のように構成された実施の形態1にかかる薄膜太陽電池によれば、第1セルC1で発生した電流Iは第2セルC2の側面に位置する傾斜接続部51を介して第2セルC2の裏面電極層5に流れることができる。これにより、例えば発電層4の厚みが厚い場合においてもセルC2の端部の側壁部(第2の溝(接続溝)D2の側壁部)の裏面電極層5の膜厚不足により生じるセルC2の裏面電極層5とセルC1の透明電極層3との導通不良に起因した発電効率の低下を防止することができる。
したがって、実施の形態1にかかる薄膜太陽電池によれば、発電効率に優れた薄膜太陽電池を実現することができる。
なお、上記においては傾斜接続部51を介した裏面電極層5と透明電極層3との電気的接続とともに第2の溝(接続溝)D2の内壁部(側壁部、底辺部)に形成された裏面電極層5によっても裏面電極層5と透明電極層3との電気的接続が図られている例について説明したが、本発明における裏面電極層5と透明電極層3との電気的接続の観点からは第2の溝(接続溝)D2および該第2の溝(接続溝)D2の内壁部(側壁部、底辺部)に形成された裏面電極層5を省略し、傾斜接続部51のみで裏面電極層5と透明電極層3との電気的接続を実現することが可能である。
つぎに、上記のように構成された実施の形態1にかかるモジュール1の製造方法について図5−1〜図5−6を参照して説明する。図5−1〜図5−6は、実施の形態1にかかるモジュール1の製造工程を説明するための斜視図である。
はじめに透光性絶縁基板2を準備する。透光性絶縁基板2としては、例えば平板状のガラス基板を用いる(以下ガラス基板2と記載する場合がある)。本実施の形態では、ガラス基板2として無アルカリガラス基板を用いた場合について説明する。また、ガラス基板2として安価な青板ガラス基板を用いてもよいが、この場合には基板からのアルカリ成分の拡散を防止するためにプラズマ化学気相成長(PCVD)法によりアンダーコート層としてSiO膜を100nm程度の膜厚で形成するのがよい。
次に、ガラス基板2の一面側に、第1の電極層となる透明電極層3を形成する(図5−1)。透明電極層3としては、例えば酸化亜鉛(ZnO)膜をDCスパッタリング法で堆積形成する。また、透明電極層3には、表面に凹凸形状を形成し、表面テクスチャ構造を形成することが好ましい。
なお、本実施の形態では透明電極層3としてZnO膜を用いるが、透明電極層3はこれに限定されることなく、光透過性を有している透明導電膜であればZnO膜以外に、酸化インジウム(In)、酸化スズ(SnO)の何れかを主成分とする材料からなる膜を使用しても良い。
また、上記においてはDCスパッタリング法により透明電極層3を形成する場合について説明したが、透明電極層3の形成方法はこれに限定されるものではなく、真空蒸着法、イオンプレーティング法などの物理的方法や、スプレー法、ディップ法、CVD法などの化学的方法を用いても良い。
次に、透明電極層3の一部を透光性絶縁基板2の短手方向と略平行な方向のストライプ状に切断・除去して、透明電極層3を短冊状にパターニングし、複数の透明電極層3に分離する(図5−2)。透明電極層3のパターニングは、レーザスクライブ法により、透光性絶縁基板2の短手方向と略平行な方向に延在して透光性絶縁基板2に達するストライプ状の第1の溝D1を形成することで行う。なお、このようにガラス基板2上に基板面内で互いに分離された複数の透明電極層3を得るには、写真製版などで形成したレジストマスクを用いてエッチングする方法や、メタルマスクを用いた蒸着法などの方法でも可能である。
次に、第1の溝D1を含む透明電極層3上に発電層4をプラズマCVD法により形成する。ここで、発電層4としてはバンドギャップの異なる材料からなる3層の発電層(薄膜半導体層)を形成し、透明電極層3側から第1発電層6、第1中間層7、第2発電層8、第2中間層9、第3発電層10を積層形成する(図5−3)。第1発電層6、第2発電層8および第3発電層10は、それぞれp−i−n型の三層構造で形成する。また、発電層4の総膜厚、すなわち第1発電層6から第3発電層10までの総膜厚は、2〜4μm程度である。
次に、発電層4に、レーザ照射によってパターニングを施す(図5−4)。発電層4のパターニングは、レーザスクライブ法により、第1の溝D1と異なる箇所に、透光性絶縁基板2の短手方向と略平行な方向に延在して透明電極層3に達するストライプ状の第2の溝(接続溝)D2を形成することで行う。
以下、この工程について詳細に説明する。図6は、実施の形態1にかかる薄膜太陽電池モジュールの製造工程において、発電層4が形成された中間体の構造(図5−3)における傾斜接続部の形成領域Pを示す要部斜視図である。図7−1は、傾斜接続部の形成領域Pを示す平面図である。図7−2は、レーザ光照射後の加工形状を示す断面図であり、図6の線分B−Bにおける断面図である。図7−3は、レーザ光のエネルギー強度分布を示す特性図である。図7−4は、開口部および第2の溝(接続溝)D2が形成された状態を示す平面図である。
まず、図6および図7−1に示すように発電層4まで形成された中間体における発電層4の表面の傾斜接続部の形成領域Pにレーザ光Lを照射する。レーザにはパルス幅がナノ秒より短いフェムト秒レーザを使用し、図7−3に示すようにガウス分布を有するエネルギー強度分布のレーザ光Lを照射する。フェムト秒レーザによる加工の場合は、横方向の熱影響が極めて少ないためレーザ光のエネルギー強度分布が忠実に加工形状に反映されるという特徴がある。したがって、加工形状を制御し易い。また、レーザ光Lの波長は、532nmとする。これにより、透明電極層3を削らずに発電層4のみを削ることができる。
また、レーザ光Lを照射する際は、図8に示すように発電層4上に2本のスリット11を配置することによって、照射されるレーザ光Lのビーム幅をセル直列方向:30μm、分離溝に沿った(接続溝方向)方向:100μmに調整する。図8は、レーザ光Lを照射する際のスリット11の配置状態を示す平面図である。
このようにスリット11を用いてレーザ光Lを傾斜接続部の形成領域Pに照射することにより、レーザ光Lのエネルギー強度分布を反映して図7−2に示すような側壁が傾斜形状を有する開口部12が透光性絶縁基板2の短手方向と略平行な方向(接続溝方向)に形成される。これにより、透光性絶縁基板2の短手方向と略平行な方向(接続溝方向)に所定の大きさの傾斜角度θ(基板に対して垂直方向を0°とする)を有する傾斜部4aが発電層4に形成される。本実施の形態では、この傾斜角度θは一番小さくても50°であった。また、このレーザ加工によって発電層4が完全に削られた領域は、透光性絶縁基板2の短手方向と略平行な方向(接続溝方向)では50μm、セル直列方向では30μmであった。
なお、ここでは、ガウス分布を有するエネルギー強度分布のレーザ光Lを照射することにより開口部12を形成する場合について説明したが、その他にもレーザ光Lを透光性絶縁基板2の短手方向と略平行な方向(接続溝方向)において照射時間を変えて照射するとともに深く削る地点ほど照射時間を長くする方法、レーザ光Lを透光性絶縁基板2の短手方向と略平行な方向(接続溝方向)において照射強度を変えて照射するとともに深く削る地点ほど照射強度を大きくする方法、またはレーザ光Lを透光性絶縁基板2の短手方向と略平行な方向(接続溝方向)において照射回数を変えて照射するとともに深く削る地点ほど照射回数を多くする方法などを用いてもよい。
このようにして傾斜接続部の形成領域Pに開口部12を形成した後、前記のレーザ加工で発電層4が完全に削られた領域と部分的に重なるように、ビーム幅直径20μm、エネルギー強度分布一定、加工速度一定でレーザ光Lを発電層4の表面に照射する。そして、透光性絶縁基板2の短手方向と略平行な方向における発電層4の一端から他端までレーザ光Lをスキャンして発電層4を透光性絶縁基板2の短手方向と略平行な方向のストライプ状に切断・除去することにより、発電層4を短冊状にパターニングし、分離する。これにより、図7−4に示すように第2の溝(接続溝)D2が得られる。第2の溝(接続溝)D2の形成後、第2の溝(接続溝)D2内に付着している飛散物を高圧水洗浄、メガソニック洗浄、あるいはブラシ洗浄により除去する。
なお、この工程では、レーザはパルス幅10nsecのものを用いたが、フェムト秒レーザを用いてもよい。また、上記においては開口部12を先に形成する場合について説明したが、開口部12を形成する工程と第2の溝(接続溝)D2を形成する工程とは、どちらの工程を先に行ってもよい。
次に、発電層4上、開口部12内および第2の溝(接続溝)D2内に第2の電極層となる裏面電極層5をスパッタリング法により例えば300nmの厚さで形成する(図5−5)。裏面電極層5としては、例えばアルミニウム(Al)膜をスパッタリング法で堆積形成する。これにより、図9に示すように、裏面電極層5および傾斜接続部51が形成される。すなわち、開口部12の底部に第3の裏面電極層5cが形成され、傾斜部4a上には第1の裏面電極層5aが形成され、発電層4上に第2の裏面電極層5bが形成され、第1の裏面電極層5aと第2の裏面電極層5bと第3の裏面電極層5cとが電気的に接続される。図9は、裏面電極層5および傾斜接続部51が形成された状態を示す要部斜視図である。
ここで、傾斜部4a上および開口部12の底部においても、発電層4上の裏面電極層5と同じ膜厚で第1の裏面電極層5aおよび第3の裏面電極層5cを形成することができた。本実施の形態では裏面電極層5としてアルミニウム(Al)膜を形成するが、裏面電極層5はこれに限定されるものではなく、金属電極として高反射率を有する銀(Ag)を用いてもよく、またこれらを積層して形成してもよい。
裏面電極層5の形成後、裏面電極層5、発電層4の一部を透光性絶縁基板2の短手方向と略平行な方向のストライプ状に切断・除去して短冊状にパターニングして複数のセルCに分離する(図5−6)。パターニングは、レーザスクライブ法により、第1の溝D1および第2の溝(接続溝)D2とは異なる箇所に、透光性絶縁基板2の短手方向と略平行な方向に延在して透明電極層3に達するストライプ状の第3の溝(分離溝)D3を形成することで行う。なお、反射率の高い裏面電極層5にレーザを直接吸収させるのは困難なので、半導体層(発電層4)にレーザ光エネルギーを吸収させて、半導体層(発電層4)とともに裏面電極層5を局所的に吹き飛ばすことによって複数のセルCに対応させて分離される。以上により、図1−1〜図1−3に示すようなセルCを有するモジュール1が完成する。
上述したように実施の形態1にかかる薄膜太陽電池の製造方法によれば、セルC2の端部の側壁部(第2の溝(接続溝)D2の側壁部)に傾斜接続部51を形成するため、第1セルC1で発生した電流Iは第2セルC2の側面に位置する傾斜接続部51を介して第2セルC2の裏面電極層5に流れることができる。これにより、セルC2の端部の側壁部(第2の溝(接続溝)D2の側壁部)の裏面電極層5の膜厚不足により生じるセルC2の裏面電極層5とセルC1の透明電極層3との導通不良に起因した発電効率の低下を防止することができる。
また、実施の形態1にかかる薄膜太陽電池の製造方法によれば、裏面電極層5をスパッタリング法等で形成する際に、傾斜接続部51において裏面電極層5を底面部(第3の裏面電極層5c)まで上面部の裏面電極層5(第2の裏面電極層5b)と同じ膜厚で被覆することが可能となり、セルCの端部側面の底部での裏面電極層5の電気抵抗の増大を抑制し、発電領域(発電層4)で発生した電流を最大限に取り出すことが可能となる。また、セル直列方向においては、セルCの端部側面に傾きを形成する必要がないため、第2の溝(接続溝)D2の幅を狭くすることができ、発電領域(発電層4)を広げることができる。これらの結果、モジュールの発電効率を増加させることができる。
また、傾斜接続部51の側面の傾斜方向が第2の溝(接続溝)D2の延在方向に沿っているので、セル直列方向に傾きを形成した時に生じる分離幅の増大が起こらないためセル直列方向に比べて加工精度が低くてもよく、加工精度の低いたとえばレーザ加工などを用いても第2の溝(接続溝)D2の幅を広げることなく傾斜接続部51を形成することが容易である。
したがって、実施の形態1にかかる薄膜太陽電池の製造方法によれば、発電効率に優れた薄膜太陽電池を作製することができる。
なお、上記においては傾斜接続部51を介した裏面電極層5と透明電極層3との電気的接続とともに第2の溝(接続溝)D2の内壁部(側壁部、底辺部)に形成された裏面電極層5によっても裏面電極層5と透明電極層3との電気的接続が図られている例について説明したが、本発明における裏面電極層5と透明電極層3との電気的接続の観点からは第2の溝(接続溝)D2および該第2の溝(接続溝)D2の内壁部(側壁部、底辺部)に形成された裏面電極層5を省略し、傾斜接続部51のみで裏面電極層5と透明電極層3との電気的接続を実現することが可能である。
実施の形態2.
図10は、側面の傾斜角度θ(基板に対して垂直方向を0°とする)を0°から90°まで変化させてトレンチ(溝)を加工・作製したトレンチ基板上に、スパッタリング法で裏面電極層(Ag膜)5を形成した際の傾斜角度θと段差被覆率との関係を示す特性図である。ここで、トレンチ基板は、図示しない透光性絶縁基板上にセルCと同様に透明電極層3および発電層4を積層形成してセルを作製し、該発電層4に対して透明電極層3に達するトレンチ(溝)を形成してある。トレンチ(溝)の深さは3μmであり、裏面電極層(Ag膜)5は目標膜厚200nmで製膜している。
図11は、セル上面部の裏面電極層(Ag膜)5の膜厚tmaxと、トレンチの底部側面の裏面電極層(Ag膜)5の膜厚tminと、傾斜角度θとの位置関係を模式的に示す断面図である。段差被覆率は、膜厚tmaxと膜厚tminとの比(tmin/tmax)である。図12は、裏面電極層(Ag膜)5の製膜状態の一例として、傾斜角度θ=0°で形成したトレンチ上に裏面電極層(Ag膜)5をスパッタリング法により製膜した場合の裏面電極層(Ag膜)5の製膜状態を模式的に示す断面図である。
図10において、θが0°から20°まで増加した場合に、段差被覆率は急激に増加している。これは、トレンチの側壁に側面角度を持たせることで、飛来したスパッタ粒子がトレンチの側面の底部まで入り込みやすくなり、トレンチの底部における裏面電極層(Ag膜)5の製膜がより促進されたためである。
また、図13は、セル上面部とトレンチ(溝)の底面部との間の電気抵抗値と、傾斜角度θとの関係を示す特性図である。図13において、傾斜角度θの増加に伴い、電気抵抗値が急激に減少しているのが分かる。これは、裏面電極層(Ag膜)5が高い段差被覆率で製膜されたためである。
以上のように、薄膜太陽電池の発電層4の分離を行う際に、トレンチ(溝)の側面に20°以上の傾斜角度を有する構造にすることで、裏面電極層5の段差被覆率を向上させ、電気抵抗を下げることが可能となる。また、実施の形態1のセルCにおいて傾斜接続部51の第1の裏面電極層5aの傾斜角度θが90°では第2の溝(接続溝)D2に沿った方向に傾きのある第1の裏面電極層5aが得られない。しかし、傾斜角度θが89.9°であれば、発電層4の高さが3μmのときに、傾斜接続部5の底辺の長さは1.8mmとなり、モジュール1における第2の溝(接続溝)D2に沿った方向の長さ1mに比べて十分短いため、傾きの形成が可能である。したがって、傾斜接続部51の第1の裏面電極層5aの傾斜角度θを20°≦θ≦89.9°にすることによって、セルCの上面部の裏面電極層5(第2の裏面電極層5b)と傾斜接続部51の底面部(第3の裏面電極層5c)との間の電気抵抗を下げることが可能となる。
以上のように、本発明にかかる薄膜太陽電池は、発電効率に優れた薄膜太陽電池の実現に有用である。
1 薄膜太陽電池モジュール(モジュール)
2 透光性絶縁基板(ガラス基板)
3 透明電極層
4 発電層
4a 傾斜部
5 裏面電極層
5a 第1の裏面電極層
5b 第2の裏面電極層
5c 第3の裏面電極層
6 第1発電層
7 第1中間層
8 第2発電層
9 第2中間層
10 第3発電層
11 スリット
12 開口部
C 薄膜太陽電池セル(セル)
C1 第1セル
C2 第2セル
D1 第1の溝
D2 第2の溝(接続溝)
D3 第3の溝(分離溝)
I 電流
L レーザ光
P 傾斜接続部の形成領域
θ 傾斜角度

Claims (5)

  1. 透光性絶縁基板上に、透明導電膜からなる透明電極層と、半導体膜からなり光電変換を行う発電層と、光を反射する導電膜からなる裏面電極層と、がこの順で積層されてなる複数の薄膜太陽電池セルが配設され、隣接する薄膜太陽電池セルの間に一方のセルの透明電極層に達する発電層の溝部を有して、前記溝部内で前記一方のセルの前記透明電極層と他方のセルの前記裏面電極層とが電気的に直列接続された薄膜太陽電池であって、
    前記溝部の前記他方のセル側の前記発電層の側部に前記溝部が延在する第1の方向に沿って前記発電層の上面から前記透明電極層へ向かって厚みが薄くなり前記透明電極層に達する傾斜部と、
    前記溝部内の前記一方のセルの前記透明電極層上から前記傾斜部の傾斜面上を経て前記他方のセルの前記裏面電極層に連続する導電膜と、
    を備えることを特徴とする薄膜太陽電池。
  2. 前記透光性絶縁基板の面内方向に対する垂直方向と前記傾斜部とのなす傾斜角度が、20°以上89.9°以下であること、
    を特徴とする請求項1に記載の薄膜太陽電池。
  3. 透光性絶縁基板上に、透明導電膜からなる透明電極層と、半導体膜からなり光電変換を行う発電層と、光を反射する導電膜からなる裏面電極層と、がこの順で積層されてなる複数の薄膜太陽電池セルが配設され、隣接する薄膜太陽電池セルの間に一方のセルの前記透明電極層に達する前記発電層の溝部を有して、前記溝部内で前記一方のセルの前記透明電極層と他方のセルの前記裏面電極層とが電気的に直列接続された薄膜太陽電池の製造方法であって、
    前記透光性絶縁基板上に、基板面内で互いに分離された複数の前記透明電極層を形成する第1工程と、
    前記透明電極層上および前記透光性絶縁基板上に、前記発電層を形成する第2工程と、
    第1の方向において前記発電層の上面から前記透明電極層へ向かって厚みが薄くなり前記透明電極層に達する傾斜部を有するとともに前記傾斜部に隣接する領域の前記透明電極層が露出した開口部を前記透明電極層上の前記他方のセル側の前記発電層に形成する第3工程と、
    前記開口部が前記第1の方向に沿って延在する前記溝部内の前記他方のセル側の側部に位置するように隣接する薄膜太陽電池セルの間の前記発電層に前記溝部を形成する第4工程と、
    前記発電層上および前記傾斜部上を含む前記開口部内に前記光を反射する導電膜を形成して、前記開口部内の前記一方のセルの前記透明電極層上から前記傾斜部の傾斜面上を経て前記他方のセルの前記発電層上に連続する前記光を反射する導電膜からなる前記裏面電極層を形成する第5工程と、
    を含むことを特徴とする薄膜太陽電池の製造方法。
  4. 前記透光性絶縁基板の面内方向に対する垂直方向と前記傾斜部とのなす傾斜角度を、20°以上89.9°以下とすること、
    を特徴とする請求項3に記載の薄膜太陽電池の製造方法。
  5. 前記第3工程では、エネルギー強度が中心では高く、前記第1の方向において中心から外方に行くにしたがって低くなるエネルギー強度分布を有するレーザ光を前記発電層に照射することにより前記開口部を形成すること、
    を特徴とする請求項3に記載の薄膜太陽電池の製造方法。
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