JP5110864B2 - インクジェット記録ヘッドおよび該記録ヘッドの記録素子基板 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドおよび該記録ヘッドの記録素子基板 Download PDF

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Description

本発明は、インクのような液体に外部からエネルギを加えることによって、所定量の液体を吐出するインクジェット記録ヘッドに関する。特に記録ヘッドの記録素子およびこれに送信する記録信号を制御するための制御回路を形成した記録素子基板に関する。
熱エネルギをインクに作用してこれを吐出させるインクジェット記録ヘッドは特許文献1などによって開示されている。このようなインクジェット記録ヘッドでは、熱エネルギの作用を受けたインク内に気泡が発生し、この気泡の成長および収縮に伴って所定量のインクが記録ヘッドの先端に設けられたオリフィスから滴として吐出される。吐出されたインク滴は記録媒体に向けて飛翔し、ここにドットを形成する。このようなインクジェット記録ヘッドは、吐出口となるオリフィスと、個々の吐出口に対応した位置にヒータが配された記録素子基板と、記録素子基板を保護しつつ個々の吐出口までインクを導くノズル材と、蓄熱のためのベースプレートとを一般に備えている。近年では、より高解像な画像への要求も高まって来ており、特許文献2や特許文献3には、更に高密度に吐出口を配するインクジェット記録ヘッドの構成および製造方法も開示されている。
図9は、特許文献2あるいは特許文献3などに開示されているインクジェット記録ヘッドの吐出構成を説明するための概略図である。記録素子基板となるシリコン基板101には、ヒータ111が複数配列したOdd列およびEven列が主走査方向に並列配備されている。それぞれの列では、同じピッチ(例えば1/600インチ)で複数のヒータが配列しているが、2つの列は互いに副走査方向に半ピッチ(1/1200インチ)ずれて配置されている。シリコン基板101のヒータ形成面には、個々のヒータから個々の吐出口102へインクを導くための複数の液路が形成されたノズル材113が接着される。一方、シリコン基板101の反対側にはインク供給口110が形成されており、ここから供給されたインクはそれぞれの液路に導かれる。
記録を行う際、ヒータ111には所定の電圧パルスが印加される。これによりヒータ111は発熱し、ここに接するインク中に発泡が生じ、この発泡エネルギによって吐出口102からインクが押し出される。これが吐出である。このような吐出を、記録ヘッドを主走査方向に移動させながら実行することにより、副走査方向には個々のノズルの配列ピッチ(1/600インチ)の倍のピッチ(1/1200インチ)でドットを記録することができる。すなわち、このようなノズル配列構成の記録ヘッドであれば、600dpi(ドット/インチ;参考値)相当のノズル列を2列用いながら、1200dpiの画像を記録することができる。
図10は、一般にシリコン基板101上に形成されている駆動制御回路を説明するためのブロック図である。ここではシリコン基板上に形成された2列のヒータ列をOdd列、Even列として示し、それぞれの列には1024個ずつのヒータが配されているものとする。
個々のヒータ111には駆動トランジスタ601が接続されており、駆動トランジスタ601はAND回路603の出力値に応じてヒータ111への電気信号の供給をオン/オフをスイッチングする。AND回路603にはラッチレジスタ605から得られる記録データ信号、デコーダ回路606からの出力信号、およびENBからの吐出パルスが入力され、上記3つの入力信号に応じて駆動トランジスタ601の作動を制御する。シフトレジスタ604およびラッチレジスタ605は、個々のヒータに対応して1bitずつ用意されており、外部から入力される記録・非記録が定められたデータを一次的に保存する役割を果たす。外部より入力される記録データは、クロック信号Ckに同期してData1からシフトレジスタ604に入力され、ラッチ信号LTの入力と共にラッチレジスタ605に格納される。デコーダ回路606は、外部から入力されるデコーダ入力信号に応じて駆動され、ラッチレジスタ605に格納されている個々のヒータに対する記録データを、AND回路603において時分割的に選択する役割を果たす。AND回路603には、更に吐出パルス(ENB)が印加されており、個々のヒータには時分割後の適切なタイミングで記録データに応じた吐出パルスが印加される仕組みになっている。
以上説明したような駆動素子回路は、シリコン基板101上に直接半導体工程を用いて形成することが出来る。そして、ヒータ111以外の素子は、上部のノズル材(図9参照)に直接接着され、インクに接触しないように構成されている。
図11は、図10で説明したシリコン基板101上の個々の回路の一般的なレイアウトを示す図である。インク供給口110は、シリコン基板101の略中央に長手方向に延在して配置されており、その両側にはインク供給口110から得られたインクを吐出するためのOddノズル列114aおよびEvenノズル列114bが互いに半ピッチずれて配置している。2つのノズル列の外側には個々のヒータ111に接続する駆動トランジスタ601が形成された駆動トランジスタ領域401が配され、更にその外側には駆動トランジスタ領域401に電圧を供給するレベルコンバータ402が隣接している。また、AND回路603が形成されたANDゲート領域403、ラッチレジスタ605が形成されたラッチレジスタ領域405、シフトレジスタ604が形成されたシフトレジスタ領域404が、シリコン基板の外側に向けてこの順番に隣接する様に配置している。各領域内の複数の素子に接続する信号配線414は、各領域内を基板の長手方向に伸びている。シリコン基板101の先後端部には、デコーダ回路606が形成されたデコーダ回路領域406と、取り出し電極413が配置されている。
特開昭54−51837号公報 特開平5−330066号公報 特開平6−286149号公報 特開2005−169603号公報
ところで近年では、更に高速な記録を可能とするために、更に多くのノズルが形成された長尺な記録ヘッドが求められて来ている。しかしながら、1つの基板に更に多くのノズルを形成し細長い基板にすることは、基板の強度を弱め、製造上の歩留まりを低下させる要因となる。
これに対応するためには、基板を補強するための梁構造を所々に設けながら、同一のインクを吐出するノズル列を複数の基板に分けて製造することが有効と言える。細長い基板で合っても梁構造を設ければその強度は増加するし、多数のノズルを1つの基板に形成するよりも、少しずつのノズルを複数の基板に形成するほうが歩留まりを上げることが出来るからである。そして、このような構成は、例えば後述する図1に示すように、約半数ずつのノズルが形成された2枚のシリコン基盤101Aおよび101Bを、記録ヘッド120の走査方向上に並列して配置することによって実現できる。
但し、従来の構成においては、既に図11を用いて説明したように、様々な回路素子領域がシリコン基板の両側に広がるように配置されているため、基板の幅がどうしてもある程度必要になる。このような状況において、更に図1に示すような基板構成を採用すると、記録ヘッドの幅自体も大きくなってしまう。また、個々の基板の幅が大きいことや、1つの記録ヘッドに必要な基板の枚数が増えることは、製造時における基板の取り個数にも影響を与え、記録ヘッドのコストアップを招致する結果となってしまう。
本発明は、上記問題点を鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、記録素子基板の幅を極力抑え、且つ製造時の歩留まりも低下させないような、長尺なインクジェット記録ヘッドを提供することである。
そのために本発明では、基板の表面に設けられ、記録信号に応じて供給された電圧パルスを熱エネルギに変換するヒータを第1の方向に複数配列して構成されるヒータ群と、前記表面から該表面とは反対側にある裏面に貫通し、前記ヒータ群に隣接して配置され、複数の前記ヒータにインクを供給するインク供給口と、前記ヒータ群の複数のヒータのいずれか1つに対応し、前記電圧パルスの供給をオン/オフするスイッチングトランジスタを前記第1の方向に複数配列して構成されるトランジスタ群と、前記トランジスタ群の複数のスイッチングトランジスタのいずれか1つに対応し、記録データと時分割駆動のためのブロックデータとに応じた前記記録信号を前記スイッチングトランジスタに出力するAND回路を前記第1の方向に複数配列して構成されるAND回路群と、を含み、前記インク供給口と前記ヒータ群と前記トランジスタ群と前記AND回路群とを、前記表面にこの順に並行して配置した組を複数備え、複数の前記組は、一定量の隙間を隔てて前記第1の方向に沿った一直線上に配置され、隣り合う前記組の間の隙間領域のそれぞれには、該隙間領域に接する2つの前記AND回路群のいずれかに対応し、前記AND回路群の複数の前記AND回路に転送する前記記録データと前記ブロックデータとを一時的に記憶するレジスタが設けられていることを特徴とする
また、前記第1の方向において、それぞれ記録素子基板の複数の前記ヒータ群が互い違い位置するように、前記第1の方向とは交差する第2の方向に並列して配置される、請求項1乃至のいずれかに記載の2枚の記録素子基板と、前記2枚の記録素子基板のそれぞれの前記表面に設けられ、前記インク供給口から供給されたインクを前記複数のヒータのそれぞれに導いて、前記ヒータの発熱から生じる発泡エネルギによりインクを吐出するための複数の液路が形成されたノズル材と、外部から受信した前記ヒータを駆動するための電気信号を前記2枚の記録素子基板に伝達するための電気回路基板と、前記裏面から、前記2枚の記録素子基板の前記複数のインク供給口に共通してインクを供給するためのインク共通液室と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、記録素子基板の幅をより狭く形成することが出来るので、記録素子基板の取り数を低下させず、長尺なインクジェット記録ヘッドを提供することが可能となる。
以下に、本発明の実施例を詳細に説明する。
図1は、本実施例のインクジェット記録ヘッドを吐出口面側から観察した外観斜視図である。本実施例の記録ヘッド120には、2枚のシリコン基板101Aおよび101Bが図の様に主走査方向に並列して配されている。それぞれのシリコン基板(記録素子基板)には、8つのノズル群100が所定の間隔で主走査方向と交差する副走査方向に形成されており、それぞれのノズル群100が図の様に互い違い配置されている。すなわち、ヒータの配列方向においてノズル群100が配置していない隙間領域の幅は、ノズル群の幅と等しい。それぞれの基板において、ノズル群が配置していない一定量の隙間領域には、基板内部に空洞として形成されるインク供給口は存在せず、梁構造となっている。結果、従来の構成よりもシリコン基板の強度を高めることが出来る。
1つのノズル群は、図9で示したように、600dpiのピッチでノズルが複数配列(ここでは256個ずつ)したOdd列とEven列から構成されている。記録信号に応じた個々のノズルへの電気エネルギの印加は、電気コネクタ108を通じて受信される外部からの電気信号が、電気回路基板107、フレキシブル回路基板105を介して伝達されることによって行われる。以上説明した構成により、記録ヘッド120が主走査方向に走査しながら、所定のタイミングでインクを吐出すると、記録媒体には1200dpiの解像度で4096画素分、すなわち約6.8インチの幅の記録が行われる。
図2は、図1のA−A´で切断した記録ヘッド120の吐出部の構成を示す断面図である。支持部材106の上にはベースプレート104が設置され、更にその上には2枚のシリコン基板101Aおよび101Bが併置されている。シリコン基板101Aおよび101Bには、基板の厚さ方向の貫通口となるインク供給口110と複数のノズルがそれぞれ形成されている。本実施例において、インク供給口110は、図1で示したノズル群100が配置される領域に対応する形でシリコン基板に複数箇所形成されている。このようなインク供給口110は、面方位が(100)のシリコン基板101を用いシリコンの異方性エッチング法を用いて形成してもよいが、シリコン基板101に機械加工を施して形成することもできる。
インク共通液室117内のインクは、ベースプレート104を通りインク供給口110を介して各ノズルの吐出口102まで導かれる。電圧パルスが印加されるとヒータ111が発熱し、電気信号が熱エネルギに変換されて、ヒータ111表面のインク内に発泡が生じ、泡の成長エネルギによって吐出口102から所定量のインクが滴として吐出する。
図3は、本実施例の片方のシリコン基板101上に形成されている駆動回路を、図10と比較して説明するためのブロック図である。図において、図10と同じ機能を示す素子については同じ符号で示している。
シリコン基板101上のOddノズル列とEvenノズル列は、個々のインク供給口110に対して略対称に配置されており、その駆動回路も左右対称な構成となっている。ここでは、説明のために、個々のヒータに端部より番号を付しており、Oddノズル列には1、3、5・・・2045、2407のヒータが、Evenノズル列には2、4、6・・・2046、2048のヒータがそれぞれ含まれている。
図10で説明した従来の構成においては、Oddノズル列とEvenノズル列に1つずつのデコーダ回路、シフトレジスタ604およびラッチレジスタ605が用意されていた。しかし、本実施例においては、1つのノズル群に含まれる各列256個ずつのヒータに対して、同じものが1つずつ用意されている。すなわち、1つずつのデコーダ回路706、記録データ格納シフトレジスタ704、記録データ格納ラッチレジスタ705、デコーダシフトレジスタ707およびデコーダラッチレジスタ708である。
外部より入力される記録データと時分割駆動のためのブロックデータは、クロック信号Ckに同期して記録データ格納シフトレジスタ704とデコーダシフトレジスタ707にそれぞれ入力される。更に、ラッチ信号LTの入力と共に記録データ格納ラッチレジスタ705とデコーダラッチレジスタ708にそれぞれ転送される。デコーダ回路706は、デコーダラッチレジスタ708から得られる信号を用いて、記録データ格納ラッチレジスタ705に格納されている記録データを、AND回路703において時分割的に選択する役割を果たす。AND回路603には、更に吐出パルス(ENB)が印加されており、以上の構成により、個々のヒータ111には時分割後の適切なタイミングで記録データに応じた吐出パルスが印加される。
なお、図では個々のヒータを副走査方向に同じピッチで配置した状態で示しているが、実際には256個ずつのヒータ群が256個分の間隔をおいて配置されている。
図4は、本実施例のインクジェット記録ヘッド120における、片側のシリコン基板101上の回路レイアウトを説明するための図である。本実施例のインク供給口110は、シリコン基板101の略中央に長手方向に断続的に配置されている。そして、その両側にはインク供給口110から得られたインクを吐出するためのOddノズル256個およびEvenノズル256個が副走査方向に互いに半ピッチずれて配置している。
2つのノズル列の外側には電気信号の供給をオン/オフするための複数のスイッチングトランジスタ(駆動トランジスタ)601が形成された駆動トランジスタ領域401が形成されている。更に、レベルコンバータ402、記憶信号に応じてスイッチングトランジスタの作動を制御するための制御回路素子となるANDゲート領域403、がこの順番で互いに隣接しながら図11と同様に配置している。しかし、記録信号を一時的に記憶するためのシフトレジスタ領域421およびラッチレジスタ領域422、個々のノズル群の間にそれぞれのノズル群に対応可能なように配置されている。本実施例において、各々のノズル群の間でシリコン基板101の背面には、インク供給口が存在せず、基板の機械的強度を向上させる梁構造118がインク供給口を互いに分断する形で形成されている。すなわち、本実施例のシフトレジスタ領域421およびラッチレジスタ領域422は、梁構造118上に形成されている。結果、本実施例のシリコン基板101は図11で説明した従来のレイアウトに比べて、基板101の幅を削減することが出来る。なお、信号配線414および取り出し電極413については図11で説明した従来のレイアウトと同様である。シリコン基板の機械的強度を向上させるための梁構造の形成方法は、特許文献4などに開示されている。
以下に、本発明の第2の実施例を説明する。本実施例においても第1の実施例と同様に図1および図2で説明した構成の記録ヘッドを用いる。
図5は、本実施例の記録ヘッドにおける片方のシリコン基板101上に形成されている駆動回路を、図10および図3と比較して説明するためのブロック図である。本実施例で採用する記録ヘッドのように、片側2048個も配列する駆動素子のそれぞれに信号を送信する構成においては、取り出し電極413から遠い位置にある駆動トランジスタ601ほど、送信中の信号にノイズが含まれやすい。よって、本実施例では、それぞれのノズル群の手前に記録制御信号の信号波形を整えるためのバッファ素子500を配備している。このようにすれば、各ノズル群に対応する回路には、信号波形が整えられた状態の制御信号を入力させることが出来る。
図6は、本実施例のインクジェット記録ヘッド120における、片側のシリコン基板101上の回路レイアウト説明するための図である。実施例1に対し、本実施例で新たに付け加えられたバッファ素子500は、梁構造118上のシフトレジスタ領域421、ラッチレジスタ領域422に隣接するバッファ素子領域415内に形成されている。このように、実施例1に比べて新たな領域をシリコン基板101に設ける場合であっても、これが梁構造118内に配置されれば、シリコン基板のサイズを拡大することはない。
このように、本実施例によれば、第1の実施例に加えて、シリコン基板101のサイズを拡大させることなく、インクジェット記録ヘッドの駆動信頼性を更に向上させることが出来る。
次に、本発明の第3の実施例を説明する。本実施例においても上記実施例と同様に図1および図2で説明した構成の記録ヘッドを用いる。
図7は、本実施例の記録ヘッドにおける片方のシリコン基板101上に形成されている駆動回路を説明するためのブロック図である。熱エネルギを利用するインクジェット記録ヘッドの場合、記録頻度や使用環境によってノズルの吐出特性(吐出量や吐出スピード)が影響を受ける場合がある。また、本実施例のように長尺な記録ヘッドの場合、個々のノズルの吐出頻度に起因してシリコン基板上の温度分布に偏りが生じ、これが個々のノズルの吐出特性にばらつきをもたらす場合もある。これに対応するため、本実施例では、それぞれのノズル群の近傍にその領域の基板温度を検出するための温度検知素子700を配備し、ここから取り出した端子を取り出し電極413(図1参照)に接続させている。このような構成にすれば、温度検知素子700が検出した温度情報は、電気回路基板107および電気コネクタ108を通じて記録ヘッドの外部に送信され、装置内のCPUなどに通知することが出来る。すなわち、検出した温度情報に基づいて、記録ヘッド全体あるいはノズル群毎のヒートパルスを適切に制御することが可能になる。
図8は、本実施例のインクジェット記録ヘッド120における、片側のシリコン基板101上の回路レイアウト説明するための図である。実施例1に対し、本実施例で新たに付け加えられた温度検知素子700は、梁構造118上のシフトレジスタ領域421、ラッチレジスタ領域422に隣接する温度検知素子領域407内に形成されている。このように、実施例1に比べて新たな領域をシリコン基板101に設ける場合であっても、これが梁構造118内に配置されれば、シリコン基板のサイズを拡大することはない。
このように、本実施例によれば、第1の実施例に加えて、シリコン基板101のサイズを拡大することなく、温度変動に伴うインクジェット記録ヘッドの吐出安定性を更に向上させることが可能となる。
なお、以上の実施形態においては、図11で示した従来のシフトレジスタ領域404およびラッチレジスタ領域405の機能を、シリコン基板101の各ノズル群の隙間領域に配置する構成としたが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。また、各ノズル群の隙間領域には、基板の機械的強度を向上させる梁構造が形成されている内容で説明したが、本発明なこのような構成に限定されるものでもない。図1に示すような複数のノズル群が複数の基板上に互い違いに配置する構成において、個々の回路機能を単純に外側に広がるように配置させるのではなく、各ノズル群の間に存在する隙間部にこれらのうちの少なくとも一部を配置させることが出来れば、本発明の範疇である。
本発明の実施例に適用するインクジェット記録ヘッドを吐出口面側から観察した外観斜視図である。 図1のA−A´で切断した記録ヘッドの吐出部の構成を示す断面図である。 実施例1の片方のシリコン基板上に形成されている駆動回路を説明するためのブロック図である。 実施例1のインクジェット記録ヘッドにおける、片側のシリコン基板上の回路レイアウトを説明するための図である。 実施例2の記録ヘッドにおける片方のシリコン基板上に形成されている駆動回路を説明するためのブロック図である。 実施例2のインクジェット記録ヘッドにおける、片側のシリコン基板上の回路レイアウト説明するための図である。 実施例3の記録ヘッドにおける片方のシリコン基板上に形成されている駆動回路を説明するためのブロック図である。 実施例3のインクジェット記録ヘッドにおける、片側のシリコン基板上の回路レイアウト説明するための図である。 従来のインクジェット記録ヘッドの吐出構成を説明するための概略図である。 従来のシリコン基板上に形成されている駆動回路を説明するためのブロック図である。 シリコン基板上の個々の回路の従来のレイアウトを示す図である。
符号の説明
101 シリコン基板
102 インク吐出口
104 ベースプレート
105 フレキシブル回路基板
106 支持部材
107 電気回路基板
108 電気コネクタ
110 インク供給口
111 ヒータ
113 ノズル材
114a ノズル列
117 インク共通液室
118 梁構造
120 インクジェット記録ヘッド
401 駆動トランジスタ領域
402 レベルコンバータ
403 ANDゲート領域
404 シフトレジスタ領域
405 ラッチレジスタ領域
406 デコーダ回路領域
407 温度検知素子領域
413 取り出し電極
414 信号配線
415 バッファ素子領域
421 シフトレジスタ領域
422 ラッチレジスタ領域
601 駆動トランジスタ
603 AND回路
604 シフトレジスタ
605 ラッチレジスタ
606 デコーダ回路
704 記録データ格納シフトレジスタ
705 記録データ格納ラッチレジスタ
706 デコーダ回路
707 デコーダシフトレジスタ
708 デコーダラッチレジスタ

Claims (6)

  1. 基板の表面に設けられ、記録信号に応じて供給された電圧パルスを熱エネルギに変換するヒータを第1の方向に複数配列して構成されるヒータ群と、
    前記表面から該表面とは反対側にある裏面に貫通し、前記ヒータ群に隣接して配置され、複数の前記ヒータにインクを供給するインク供給口と、
    前記ヒータ群の複数のヒータのいずれか1つに対応し、前記電圧パルスの供給をオン/オフするスイッチングトランジスタを前記第1の方向に複数配列して構成されるトランジスタ群と、
    前記トランジスタ群の複数のスイッチングトランジスタのいずれか1つに対応し、記録データと時分割駆動のためのブロックデータとに応じた前記記録信号を前記スイッチングトランジスタに出力するAND回路を前記第1の方向に複数配列して構成されるAND回路群と、を含み、
    前記インク供給口と前記ヒータ群と前記トランジスタ群と前記AND回路群とを、前記表面にこの順に並行して配置した組を複数備え、
    複数の前記組は、一定量の隙間を隔てて前記第1の方向に沿った一直線上に配置され、隣り合う前記組の間の隙間領域のそれぞれには、該隙間領域に接する2つの前記AND回路群のいずれかに対応し、前記AND回路群の複数の前記AND回路に転送する前記記録データと前記ブロックデータとを一時的に記憶するレジスタが設けられていることを特徴とする記録素子基板。
  2. 前記レジスタに入力される信号の波形を整えるバッファ素子を、前記複数の組のそれぞれに対応するように複数有し、前記バッファ素子は、対応する前記レジスタの設けられた前記隙間領域に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の記録素子基板。
  3. 前記隙間領域の前記記録素子基板の温度を検知するための温度検知素子を、前記隙間領域のそれぞれに対応するように複数備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の記録素子基板。
  4. 隣り合う前記インク供給口の間に対応する前記裏面には、隣り合う前記インク供給口を互いに分断するように前記記録素子基板の梁構造が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の記録素子基板。
  5. 前記第1の方向における前記一定量の隙間の幅と前記ヒータ群の幅とは、等しいことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の記録素子基板。
  6. 前記第1の方向において、それぞれ記録素子基板の複数の前記ヒータ群が互い違い位置するように、前記第1の方向とは交差する第2の方向に並列して配置される、請求項1乃至のいずれかに記載の2枚の記録素子基板と、
    前記2枚の記録素子基板のそれぞれの前記表面に設けられ、前記インク供給口から供給されたインクを前記複数のヒータのそれぞれに導いて、前記ヒータの発熱から生じる発泡エネルギによりインクを吐出するための複数の液路が形成されたノズル材と、
    外部から受信した前記ヒータを駆動するための電気信号を前記2枚の記録素子基板に伝達するための電気回路基板と、
    前記裏面から、前記2枚の記録素子基板の前記複数のインク供給口に共通してインクを供給するためのインク共通液室と、
    を備えることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
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