JP5110005B2 - 補正用位置情報取得方法、位置ズレ補正方法、画像処理装置および放射線撮像装置 - Google Patents

補正用位置情報取得方法、位置ズレ補正方法、画像処理装置および放射線撮像装置 Download PDF

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Description

この発明は、2次元透過像と3次元再構成画像とを重畳出力(重ね合わせ)する補正用位置情報取得方法、位置ズレ補正方法、画像処理装置および放射線撮像装置関する。
放射線としてX線を例に採って説明するとともに、放射線撮像装置としてX線検査装置を例に採って説明する。従来、この種の装置として、例えばC型アームを備えた装置がある。C型アームは文字通りに「C」の字で湾曲されて形成されており、C型アームの一端はX線管のような放射線照射手段を支持し、他端はフラットパネル型X線検出器(FPD: Flat Panel Detector)を支持して構成されている(例えば、特許文献1参照)。そして、C型アームの湾曲方向に沿ってC型アームを回転移動させると、その回転移動に伴ってX線管およびフラットパネル型X線検出器(以下、「FPD」と略記する)からなる映像系も回転移動して、X線管から照射されたX線をFPDが検出して、被検体の2次元透過像と被検体の3次元再構成画像とを重畳出力する。ここで、2次元透視像と3次元再構成画像とを重畳出力するとは、2次元透視像と3次元再構成画像の断層像を重畳出力する意味だけでなく、2次元透視像と、3次元再構成画像に対して、ある視点から見た影付きの画像 (つまり断層面ではない画像)とを重畳出力する意味も含まれていることに留意されたい。このように、被検体の2次元透過像と被検体の3次元再構成画像とを重畳出力することで、診断能が向上してX線検査装置の検査効率を上げる。
重畳出力の際には、2次元透視像の投影角度や拡大率・縮小率と、3次元再構成画像における断層面の角度や拡大率・縮小率とを合わせるために、回転移動方向の角度やX線管からFPDに垂線を下ろした距離(SID: Source Image Distance)といったC型アームの位置情報が必要である。そのために、回転量を検出するエンコーダや位置を検出するポテンショメータ等をC型アームに設けて、エンコーダによる検出で回転移動方向の角度やポテンショメータによる検出で距離(以下、「SID」と略記する)を得ている。
特開2005−270400号公報(第6頁、図2)
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の装置では、これらの位置情報を得ても、実際の位置情報との間にズレが生じる。すなわち、C型アームのエンコーダやポテンショメータ等により得られる角度やSIDと、実際の角度やSIDとの間には、C型アームの機構やポテンショメータ等の誤差に起因したズレがある。したがって、両画像を重畳出力しても両画像間に位置ズレが生じる可能性があるので、精緻な重ね合わせが実現できない。特に、血管画像を診断するときに用いられる循環器診断装置などに適用する場合には、血管がずれると正確な診断を行うことができない。そこで、被検体にマーカを取り付けて、重畳出力された像にそれぞれ映り込んだ同一のマーカが重畳されるように重畳の対象となる被検体の2次元透過像および被検体の3次元再構成画像の少なくとも1つを画面上で移動させる手法が考えられる。しかし、この手法では、撮影姿勢によってマーカが映り込まない可能性がある。また、被検体の撮像ごとに被検体にマーカを取り付けて、重畳出力された像にそれぞれ映り込んだ同一のマーカが重畳されるように重畳の対象となる被検体の両画像を撮像毎に画面上で移動させなければ手間がかかる。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、2次元透過像と3次元再構成画像とを、手間なく、かつ精緻に重畳出力することができる補正用位置情報取得方法、位置ズレ補正方法、画像処理装置および放射線撮像装置提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、被検体の2次元透過像と前記被検体の3次元再構成画像とを重畳出力する際の位置ズレを補正するための補正用位置情報を取得する補正用位置情報取得方法であって、(a)放射線を照射する放射線照射手段およびその放射線を検出する放射線検出手段からなる映像系について、その映像系の移動で形成される面上に少なくとも2つ以上のマーカを設けた計測用ファントムを用いて、前記映像系を移動させて前記放射線照射手段から照射された放射線を前記放射線検出手段が検出して得られた前記計測用ファントムの2次元透過像と前記計測用ファントムの3次元再構成画像とを重畳出力する工程と、(b)前記重畳出力された像にそれぞれ映り込んだ同一の前記マーカが重畳されるように重畳の対象となる前記計測用ファントムの2次元透過像および前記計測用ファントムの3次元再構成画像の少なくとも1つを画面上で移動させる工程と、(c)前記(a)の工程および前記(b)の工程によって前記移動により前記計測用ファントムの少なくとも2つ以上の補正用位置情報を前記映像系の移動位置と対応させて取得する工程とを備えることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項1に記載の発明によれば、放射線を照射する放射線照射手段およびその放射線を検出する放射線検出手段からなる映像系について着目すると、その映像系の移動で形成される面上に少なくとも2つ以上のマーカを設けた計測用ファントムを位置ズレ補正のために用いる。ここで計測用ファントムに1つのみのマーカを設けた場合には、例えば画像の中心にマーカが映り込んだ場合には、位置ズレが生じても重畳出力された像では同一マーカが重畳されてしまう。そこで、計測用ファントムに少なくとも2つ以上のマーカを設けることで、たとえ画像の中心に一方のマーカが映り込んだとしても、他方のマーカの映り込みにより位置ズレを認識することができる。また、映像系の移動で形成される面上にマーカを設けるのは、撮影姿勢によってマーカが(特に2次元透視画像に)映り込まなくなるのを防ぐためである。映像系の移動で形成される面上にマーカを設けることで、映像系を移動させて放射線照射手段から照射された放射線を放射線検出手段が検出して逐次に得られた各画像にはマーカが常に映り込む。
このような計測用ファントムを用いて、映像系を移動させて放射線照射手段から照射された放射線を放射線検出手段が検出して得られた計測用ファントムの2次元透過像と計測用ファントムの3次元再構成画像とを(a)の工程では重畳出力する。その重畳出力された像にそれぞれ映り込んだ同一のマーカが重畳されるように重畳の対象となる計測用ファントムの2次元透過像および計測用ファントムの3次元再構成画像の少なくとも1つを(b)の工程では画面上で移動させる。上述した(a)の工程および(b)の工程によって上述の移動により計測用ファントムの少なくとも2つ以上の補正用位置情報を映像系の移動位置と対応させて(c)の工程では取得する。ここで補正用位置情報を2つ以上としたのは、もっとも簡単な線形の近似式で近似するとしても少なくとも2つ以上のデータが必要であるからである。もちろん、3つ以上の補正用位置情報により線形で近似することもできるし、2次関数や3次関数などのように曲線で近似することもできる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の補正用位置情報取得方法を用いた位置ズレ補正方法であって、(d)前記映像系の移動位置と対応した前記計測用ファントムの前記少なくとも2つ以上の補正用位置情報に基づいて、前記被検体の2次元透過像と前記被検体の3次元再構成画像とを重畳出力する際の位置ズレを画面上で補正する工程とを備えることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項3に記載の発明によれば、請求項1に記載の補正用位置情報取得方法において、(c)の工程で取得された映像系の移動位置と対応した計測用ファントムの少なくとも2つ以上の補正用位置情報に基づいて、被検体の2次元透過像と被検体の3次元再構成画像とを重畳出力する際の位置ズレを(d)の工程では画面上で補正するので、被検体の撮像ごとに被検体にマーカを取り付けて、重畳出力された像にそれぞれ映り込んだ同一のマーカが重畳されるように重畳の対象となる被検体の両画像を撮像毎に画面上で移動させる必要はない。また、計測用ファントムの補正用位置情報を用いて位置ズレを画面上で補正しているので、実際の位置情報に即して2次元透過像と3次元再構成画像とを精緻に重畳出力することができる。その結果、2次元透過像と3次元再構成画像とを、手間なく、かつ精緻に重畳出力することができる。
上述した発明に係る補正用位置情報取得方法・位置ズレ補正方法において、下記の(c)の工程を備えるのが好ましい。すなわち、(c)の工程で取得された映像系の移動位置と対応した計測用ファントムの少なくとも2つ以上の補正用位置情報に基づいて新たな補正用位置情報を(c)の工程では補間する(請求項2に記載の発明)。あるいは、(c)の工程で取得された映像系の移動位置と対応した計測用ファントムの少なくとも2つ以上の補正用位置情報に基づいて新たな補正用位置情報を(c)の工程では補間し、補間された補正用位置情報も用いて、上述した(d)の工程では位置ズレを画面上で補正する(請求項4に記載の発明)。このように離散的な映像系の移動位置と対応した計測用ファントムの補正用位置情報に基づいて連続的な映像系の移動位置と対応した計測用ファントムの補正用位置情報を補間することで、補間の基となる補正用位置情報が少なくても、補間された補正用位置情報も用いて位置ズレの補正に供することができる。また、補間された補正用位置情報に対応した映像系の移動位置での位置ズレを補正することができる。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の補正用位置情報取得方法を用いて画像処理を行う画像処理装置であって、(A)2次元透過像と3次元再構成画像とを重畳出力する重畳出力手段と、(B)放射線を照射する放射線照射手段およびその放射線を検出する放射線検出手段からなる映像系について、その映像系の移動で形成される面上に少なくとも2つ以上のマーカを設けた計測用ファントムを用いて、前記映像系を移動させて前記放射線照射手段から照射された放射線を前記放射線検出手段が検出して得られた前記計測用ファントムの2次元透過像と前記計測用ファントムの3次元再構成画像とを前記重畳出力手段で重畳出力して、その重畳出力された像にそれぞれ映り込んだ同一の前記マーカが重畳されるように重畳の対象となる前記計測用ファントムの2次元透過像および前記計測用ファントムの3次元再構成画像の少なくとも1つを画面上で移動させる画像移動手段と、(C)その画像移動手段による前記移動により前記計測用ファントムの少なくとも2つ以上の補正用位置情報を前記映像系の移動位置と対応させて前記映像系の移動位置および前記補正用位置情報の相関関係を記憶する相関関係記憶手段とを備えることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項5に記載の発明によれば、2次元透過像と3次元再構成画像とを重畳出力する重畳出力手段を備える。放射線を照射する放射線照射手段およびその放射線を検出する放射線検出手段からなる映像系について着目すると、その映像系の移動で形成される面上に少なくとも2つ以上のマーカを設けた計測用ファントムを画像処理のために用いる。映像系の移動で形成される面上に少なくとも2つ以上のマーカを計測用ファントムに設けた理由については、請求項1に記載の発明に係る補正用位置情報取得方法と同様なので省略する。
このような計測用ファントムを用いて、映像系を移動させて放射線照射手段から照射された放射線を放射線検出手段が検出して得られた計測用ファントムの2次元透過像と計測用ファントムの3次元再構成画像とを上述した重畳出力手段で重畳出力する。その重畳出力された像にそれぞれ映り込んだ同一のマーカが重畳されるように重畳の対象となる計測用ファントムの2次元透過像および計測用ファントムの3次元再構成画像の少なくとも1つを画像移動手段は画面上で移動させる。その画像移動手段による上述の移動により計測用ファントムの少なくとも2つ以上の補正用位置情報を映像系の移動位置と対応させて映像系の移動位置および補正用位置情報の相関関係を相関関係記憶手段に記憶する。補正用位置情報を2つ以上とした理由については、請求項1に記載の発明に係る補正用位置情報取得方法と同様なので省略する。
また、請求項7に記載の発明では、相関関係記憶手段で記憶された相関関係に基づいて、被検体の2次元透過像と被検体の3次元再構成画像とを重畳出力する際の位置ズレを画面上で補正手段で補正するので、請求項3に記載の発明に係る位置ズレ補正方法と同様に、2次元透過像と3次元再構成画像とを、手間なく、かつ精緻に重畳出力することができる。
また、請求項14に記載の発明は、請求項1に記載の補正用位置情報取得方法を用いて画像処理を行って撮像を行う放射線撮像装置であって、(1)放射線を照射する放射線照射手段と、(2)その放射線を検出する放射線検出手段と、(3)前記放射線照射手段および前記放射線検出手段からなる映像系を移動させる映像系移動手段と、(4)前記2次元透過像と前記3次元再構成画像とを重畳出力する重畳出力手段と、(5)前記映像系移動手段による前記映像系の移動で形成される面上に少なくとも2つ以上のマーカを設けた計測用ファントムを用いて、前記映像系を前記映像系移動手段により移動させて前記放射線照射手段から照射された放射線を前記放射線検出手段が検出して得られた前記計測用ファントムの2次元透過像と前記計測用ファントムの3次元再構成画像とを前記重畳出力手段で重畳出力して、その重畳出力された像にそれぞれ映り込んだ同一の前記マーカが重畳されるように重畳の対象となる前記計測用ファントムの2次元透過像および前記計測用ファントムの3次元再構成画像の少なくとも1つを画面上で移動させる画像移動手段と、(6)その画像移動手段による前記移動により前記計測用ファントムの少なくとも2つ以上の補正用位置情報を前記映像系の移動位置と対応させて前記映像系の移動位置および前記補正用位置情報の相関関係を記憶する相関関係記憶手段とを備えることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項14に記載の発明によれば、放射線を照射する放射線照射手段と、その放射線を検出する放射線検出手段と、放射線照射手段および放射線検出手段からなる映像系を移動させる映像系移動手段とを備える。さらに、2次元透過像と3次元再構成画像とを重畳出力する重畳出力手段を備える。上述した映像系移動手段による映像系の移動で形成される面上に少なくとも2つ以上のマーカを設けた計測用ファントムを放射線撮像のために用いる。映像系の移動で形成される面上に少なくとも2つ以上のマーカを計測用ファントムに設けた理由については、請求項1に記載の発明に係る補正用位置情報取得方法、および請求項5に記載の発明に係る画像処理装置と同様なので省略する。
このような計測用ファントムを用いて、映像系を映像系移動手段により移動させて放射線照射手段から照射された放射線を放射線検出手段が検出して得られた計測用ファントムの2次元透過像と計測用ファントムの3次元再構成画像とを上述した重畳出力手段で重畳出力する。その重畳出力された像にそれぞれ映り込んだ同一のマーカが重畳されるように重畳の対象となる計測用ファントムの2次元透過像および計測用ファントムの3次元再構成画像の少なくとも1つを画像移動手段は画面上で移動させる。その画像移動手段による上述の移動により計測用ファントムの少なくとも2つ以上の補正用位置情報を映像系の移動位置と対応させて映像系の移動位置および補正用位置情報の相関関係を相関関係記憶手段に記憶する。補正用位置情報を2つ以上とした理由については、請求項1に記載の発明に係る補正用位置情報取得方法、および請求項5に記載の発明に係る画像処理装置と同様なので省略する。
また、請求項16に記載の発明では、相関関係記憶手段で記憶された相関関係に基づいて、被検体の2次元透過像と被検体の3次元再構成画像とを重畳出力する際の位置ズレを画面上で補正手段で補正するので、請求項3に記載の発明に係る位置ズレ補正方法、および請求項7に記載の発明に係る画像処理装置と同様に、2次元透過像と3次元再構成画像とを、手間なく、かつ精緻に重畳出力することができる。また、放射線撮像に供することで、放射線撮像の撮像効率を上げることができる。
上述した発明に係る画像処理装置や放射線撮像装置において、相関関係記憶手段で記憶された映像系の移動位置と対応した計測用ファントムの少なくとも2つ以上の補正用位置情報に基づいて新たな補正用位置情報を補間する補間手段を備えるのが好ましい(請求項6、15に記載の発明)。あるいは、相関関係記憶手段で記憶された映像系の移動位置と対応した計測用ファントムの少なくとも2つ以上の補正用位置情報に基づいて新たな補正用位置情報を補間する補間手段を備え、補間された補正用位置情報も用いて、補正手段は位置ズレを画面上で補正するのが好ましい(請求項8、17に記載の発明)。請求項2に記載の補正用位置情報取得方法、および請求項4に記載の位置ズレ補正方法と同様に、離散的な映像系の移動位置と対応した計測用ファントムの補正用位置情報に基づいて連続的な映像系の移動位置と対応した計測用ファントムの補正用位置情報を補間することで、補間の基となる補正用位置情報が少なくても、補間された補正用位置情報も用いて位置ズレの補正に供することができる。また、補間された補正用位置情報に対応した映像系の移動位置での位置ズレを補正することができる。
補間する場合において、補間手段で補間された補正用位置情報とそれに対応した映像系の移動位置との相関関係を、上述した相関関係記憶手段に記憶させて補間結果を反映させるのがより好ましい(請求項9、18に記載の発明)。補間結果を反映させることで、補間された補正用位置情報に対応した映像系の移動位置での位置ズレの補正に相関関係記憶手段は供することができる。
補正する場合において、補正手段による位置ズレの補正後での被検体の2次元透過像および被検体の3次元再構成画像の少なくとも1つを画面上で移動させるための移動情報を入力する入力手段を備えるのが好ましい(請求項10、19に記載の発明)。このような入力手段を備えることで、被検体の2次元透過像および被検体の3次元再構成画像とを重畳出力する際の被検体が動いたことによる位置ズレを、入力手段による手動で微調整することができる。したがって、被検体が動いた場合にも2次元透過像と3次元再構成画像とを精緻に重畳出力することができる。
上述した発明に係る画像処理装置や放射線撮像装置において、補正用位置情報は、回転移動方向の角度である補正角度であってもよいし(請求項11、20に記載の発明)、平行移動方向の移動量である補正移動量であってもよいし(請求項12、23に記載の発明)、画像の拡大率あるいは縮小率であってもよい(請求項13、24に記載の発明)。また、上述した発明に係る放射線撮像装置において、上述した補正角度は、映像系移動手段による回転移動方向と同じ回転移動方向の角度であってもよいし(請求項21に記載の発明)、映像系移動手段による回転移動方向とは別方向の回転移動(例えばたわみによる回転移動)方向の角度であってもよい(請求項22に記載の発明)。
上述した発明に係る放射線撮像装置の一例は、映像系移動手段は映像系を回転移動させることである(請求項25に記載の発明)。さらに、放射線照射手段を支持し、放射線検出手段を支持する支持手段を備え、その支持手段は映像系移動手段による回転移動の方向に沿って湾曲されて形成されていることである(請求項26に記載の発明)。請求項26に記載の放射線撮像装置は、例えば、回転移動の方向に沿って「C」の字で湾曲されて形成された、いわゆるC型アームの装置である。C型アームの場合には、C型アーム自体、またはC型アームに支持された放射線照射手段や放射線検出手段の自重によって、回転移動のたびにたわみ(位置ズレ)が生じるが、このような位置ズレが起きても、本発明がC型アームに適用することでかかる位置ズレを解消することができる。
C型アームなどに例示される発明において、映像系移動手段は、支持手段を別の方向に回転移動させることで、映像系を上述の別の方向にも回転移動させてもよい(請求項27に記載の発明)。つまり、2軸回転移動(3軸以上も含む)の装置にも適用できる。2軸回転移動により、様々な方向に位置ズレがそれぞれ生じるが、これらの位置ズレについても本発明が2軸回転移動に適用することで解消することができる。また、C型アームなどに例示される発明では、放射線照射手段から放射線検出手段に垂線を下ろした距離(すなわちSID)を可変にして、映像系を垂線方向に沿って平行移動させてもよい(請求項28に記載の発明)。
この発明に係る補正用位置情報取得方法、位置ズレ補正方法、画像処理装置および放射線撮像装置によれば、映像系の移動で形成される面上に少なくとも2つ以上のマーカを設けた計測用ファントムを用いて、計測用ファントムの2次元透過像と計測用ファントムの3次元再構成画像とを重畳出力し、その重畳出力された像にそれぞれ映り込んだ同一のマーカが重畳されるように重畳の対象となる計測用ファントムの2次元透過像および計測用ファントムの3次元再構成画像の少なくとも1つを画面上で移動させ、上述の移動により計測用ファントムの少なくとも2つ以上の補正用位置情報を映像系の移動位置と対応させて相関関係を取得することで、映像系の移動位置と対応した計測用ファントムの少なくとも2つ以上の補正用位置情報に基づいて、被検体の2次元透過像と被検体の3次元再構成画像とを重畳出力する際の位置ズレを画面上で補正する。その結果、2次元透過像と3次元再構成画像とを、手間なく、かつ精緻に重畳出力することができる
実施例に係るC型アームを備えたX線検査装置の正面図である。 実施例装置における画像処理系のブロック図である。 計測用ファントムの態様の例を示した概略図である。 体軸心周りの回転移動方向の角度、および体軸に対して水平面で直交する軸心周りの回転移動の角度である補正角度に関する補正データの作成の流れを示すフローチャートである。 (a),(b)は、重畳出力を模式的に示した図である。 (a),(b)は、補正角度・補正移動量に関する補正データを模式的に示した図である。 (a),(b)は、補正角度・補正移動量に関する補正データの補間の説明に供する図である。 平行移動方向の移動量である補正移動量に関する補正データの作成の流れを示すフローチャートである。 重畳出力された像の微調整の説明に供する図である。 変形例に係るトモシンセシス装置の側面図である。
以下、図面を参照してこの発明の実施例を説明する。
図1は、実施例に係るC型アームを備えたX線検査装置の正面図であり、図2は、その装置における画像処理系のブロック図であり、図3は、計測用ファントムの態様の例を示した概略図である。本実施例では、放射線としてX線を例に採って説明するとともに、放射線撮像装置としてX線検査装置を例に採って説明する。
本実施例に係るX検査装置は、図1に示すように、被検体Mや後述する計測用ファントムPh(図3を参照)を載置する天板1と、その被検体Mや計測用ファントムPhの撮像を行う映像系2とを備えるとともに、図2に示すように、画像処理系3を備えている。天板1は、図1に示すように、昇降および水平移動可能に構成されている。映像系2は、この発明における映像系に相当し、画像処理系3は、この発明における画像処理装置に相当する。
先ず、映像系2について図1を参照して説明する。映像系2は、床面(図中のxy平面)に設置された基台部21と、基台部21に支持されたC型アーム支持部22と、C型アーム支持部22に支持されたC型アーム23と、C型アーム23の一端に支持されたX線管24と、他端に支持されたフラットパネル型X線検出器(FPD: Flat Panel Detector)25とを備えている。C型アーム23の一端に支持されたX線管24のX線照射側にはX線の照視野を制御するコリメータ26を配設している。C型アーム23は、この発明における支持手段に相当し、X線管24は、この発明における放射線照射手段に相当し、フラットパネル型X線検出器(FPD)25は、この発明における放射線検出手段に相当する。
また、床面に対して基台部21を鉛直軸(図中のz軸)心周りに回転移動させる第1映像系移動部27を備えている。第1映像系移動部27は、モータ27aと、モータ27aの回転を伝達するベルト27bと、ベルト27bに伝達された回転を鉛直軸心周りの回転に変換するギヤボックス27cと、ギヤボックス27cからの鉛直軸心周りの回転を伝達するギヤ27dと、このギヤ27dに噛合されたギヤ27eとを備えている。ギヤ27eは、図示を省略するベアリングが介在された状態で、床面に固定されている。モータ27aが回転駆動することで、ベルト27b,ギヤボックス27cおよびギヤ27dを介して、ギヤ27eが鉛直軸心周りに回転して、このギヤ27eの回転によって、床面に対して基台部21が鉛直軸心周りに回転移動する。また、第1映像系移動部27によって基台部21が鉛直軸心周りに回転移動することで、基台部21に支持されたC型アーム支持部22も鉛直軸心周りに回転移動し、C型アーム支持部22に支持されたC型アーム23も鉛直軸心周りに回転移動し、C型アーム23に支持されたX線管24およびFPD25も鉛直軸心周りに回転移動する。以上のように、第1映像系移動部27は、映像系2を鉛直軸心周りに回転移動させる。
また、基台部21に対してC型アーム支持部22を被検体Mの体軸(図中のx軸)に対して水平面で直交する軸(図中のy軸)心周りに回転移動させる第2映像系移動部28を備えている。第2映像系移動部28は、モータ28aと、モータ28aの回転を伝達するベルト28bと、ベルト28bに伝達された回転を体軸に対して水平面で直交する軸心周りの回転に変換するギヤボックス28cと、ギヤボックス28cからの体軸に対して水平面で直交する軸心周りの回転を伝達するギヤ28dと、このギヤ28dに噛合されたギヤ28eとを備えている。ギヤ28eは、図示を省略するベアリングが介在された状態で、基台部21に固定されている。モータ28aが回転駆動することで、ベルト28b,ギヤボックス28cおよびギヤ28dを介して、ギヤ28eが体軸に対して水平面で直交する軸心周りに回転して、このギヤ28eの回転によって、基台部21に対してC型アーム支持部22が体軸に対して水平面で直交する軸心周りに回転移動する。また、C型アーム支持部22に支持されたC型アーム23も体軸に対して水平面で直交する軸心周りに回転移動し、C型アーム23に支持されたX線管24およびFPD25も体軸に対して水平面で直交する軸心周りに回転移動する。以上のように、第2映像系移動部28は、映像系2を体軸に対して水平面で直交する軸心周りに回転移動させる。
また、C型アーム23を被検体Mの体軸(図中のx軸)心周りに回転移動させる第3映像系移動部29を備えている。C型アーム23はレール形状で形成されており、第3映像系移動部29は、C型アーム23の溝部に嵌合した2つのベアリング29aと、C型アーム23の外周面に沿って付設されたベルト29bと、ベルト29bの一部を巻き取るモータ29cとを備えている。モータ29cが回転駆動することで、ベルト29bが周回し、それに伴ってベアリング29aに対してC型アーム23が摺動する。この摺動によりC型アーム23が、体軸心周りに回転移動する。また、C型アーム23に支持されたX線管24およびFPD25も体軸心周りに回転移動する。以上のように、第3映像系移動部29は、映像系2を体軸心周りに回転移動させる。
このように、X線管24を支持しFPD25を支持するC型アーム23は、第3映像系移動部29による体軸心周りの回転移動の方向に沿って「C」の字で湾曲されて形成されており、C型アーム23の湾曲方向に沿ってX線管24およびFPD25が体軸心周りに回転移動するとも言える。また、第2映像系移動部28は、C型アーム23の体軸心周りの回転移動とは別の方向である体軸に対して水平面で直交する軸心周りの回転移動の方向にC型アーム23を回転移動させることで、映像系2を体軸に対して水平面で直交する軸心周りに回転移動させるとも言える。第1映像系移動部27、第2映像系移動部28および第3映像系移動部29は、この発明における映像系移動手段に相当する。
この他に、基台部21、C型アーム支持部22あるいはC型アーム23を水平方向(例えば図中のx方向またはy方向)に平行移動させることで、映像系2を水平方向に平行移動させる映像系移動部(図示省略)や、C型アーム23がFPD25を支持する支持軸心周りに回転移動させるFPD移動部(図示省略)などを備えている。また、C型アーム23自体、またはC型アーム23に支持されたX線管24やFPD25の自重によるたわみ(位置ズレ)を調整するために、たわみ方向に回転移動させる映像系調整部(図示省略)を備えてもよい。また、C型アーム支持部22またはC型アーム23を鉛直軸に沿って昇降移動させることで、映像系2を鉛直軸に沿って平行移動させる映像系昇降部(図示省略)を備えてもよい。
なお、C型アーム23がFPD25を支持する支持軸方向に沿って、FPD25を平行移動させるFPD移動部(図示省略)を備えてもよい。この場合には、C型アーム23がFPD25を支持する支持軸が、X線管24からFPD25に下ろした垂線(すなわち照射中心軸)方向に平行であるので、FPD移動部が支持軸方向に沿ってFPD25を平行移動させることで、FPD25を垂線方向に沿って平行移動させることになる。すなわち、X線管24からFPD25に垂線を下ろした距離(すなわちSID)をFPD移動部が可変にして、映像系2を垂線方向に沿って平行移動させる。
天板1や映像系2を上述のように移動させて、X線管24から照射されたX線をFPD25が検出して得られたX線検出信号を、後述する画像処理系3で処理することで被検体Mの画像を得る。また、このように得られた被検体Mの画像から、被検体Mの2次元透過像および被検体Mの3次元再構成画像を得る。計測用ファントムPh(図3を参照)についても同様に2次元透過像および3次元再構成画像を得る。再構成手法については、この発明の特徴部分でないので、その説明について省略する。
次に、画像処理系3について図2を参照して説明する。画像処理系3は、C型アーム23に設けられたエンコーダやポテンショメータ等(いずれも図示省略)により得られる角度やSIDといった映像系2の移動位置、および後述する補正テーブル32に基づいて、被検体M(図1を参照)の2次元透過像と被検体Mの3次元再構成画像とを重畳出力する際の位置ズレを補正する補正部31と、映像系2の移動位置および計測用ファントムPh(図3を参照)の補正用位置情報(本実施例では補正角度や補正移動量)の相関関係を記憶した補正テーブル32と、補正テーブル32に記憶された映像系2の移動位置と対応した計測用ファントムPhの複数の補正用位置情報に基づいて新たな補正用位置情報を補間する補間部33と、FPD25から得られたX線検出信号に基づく2次元透過像から3次元再構成画像を生成したり、2次元透過像および3次元再構成画像を後述する重ね合わせ表示画面36に送り込む画像生成部34と、画像生成部34で生成された3次元再構成画像を一旦記憶する3次元再構成画像メモリ部35と、2次元透過像と3次元再構成画像とを重畳出力して表示する重ね合わせ画面36とを備えている。補正部31は、この発明における補正手段に相当し、補正テーブル32は、この発明における相関関係記憶手段に相当し、補間部33は、この発明における補間手段に相当し、重ね合わせ画面36は、この発明における重畳出力手段に相当する。
補正部31は、補正テーブル32に記憶された相関関係に基づいて、被検体M(図1を参照)の2次元透過像と被検体Mの3次元再構成画像とを重畳出力する際の位置ズレを補正する。補正テーブル32には、計測用ファントムPh(図3を参照)の複数の補正用位置情報を映像系2の移動位置と対応させて、映像系2の移動位置および計測用ファントムPhの補正用位置情報の相関関係を記憶する。補間部33は、補正テーブル32に記憶された映像系2の移動位置と対応した計測用ファントムPhの複数の補正用位置情報に基づいて新たな補正用位置情報を補間し、補間された補正用位置情報も用いて、補正部31は位置ズレを補正する。さらに、補間する場合において、補間部33で補間された補正用位置情報とそれに対応した映像系2の移動位置との相関関係を、補正テーブル32に記憶させて補間結果を反映させる。
画像生成部34は、FPD25から得られたX線検出信号に基づく複数の2次元透過像に基づいて再構成処理を行って、3次元再構成画像を生成する。この画像生成部34で生成された3次元再構成画像を3次元再構成画像メモリ部35に一旦書き込んで記憶し、補正テーブル32の作成や位置ズレ補正や重畳出力などの際に、3次元再構成画像メモリ部35から3次元再構成画像を一旦読み出して出力する。重ね合わせ画面36は、被検体M(図1を参照)の2次元透過像と被検体Mの3次元再構成画像(本実施例では3次元再構成画像の断層像)とを重畳出力して表示する。なお、重ね合わせ画面36は、被検体Mの2次元透過像と、被検体Mの3次元差構成画像に対して、ある視点から見た影付きの画像 (つまり断層面ではない画像)とを重畳出力して表示してもよい。補正テーブル32の作成のために用いられる計測用ファントムPh(図3を参照)についても、計測用ファントムPhの2次元透過像と計測用ファントムPhの3次元再構成画像とを重ね合わせ画面36は重畳出力して表示する。また、重ね合わせ画面36の一部領域は、入力部37の機能を有しており、本実施例では入力部37を例えばタッチパネルなどで構成する。入力部37は、この発明における入力手段に相当する。
上述した補正部31、補間部33および画像生成部34は、中央演算処理装置(CPU)などで構成されている。補正テーブル32および3次元再構成画像メモリ部35は、RAM(Random-Access Memory)などに代表される記憶媒体で構成されている。入力部37は、オペレータが入力したデータや命令を入力するためであって、マウスやキーボードやジョイスティックやトラックボールやタッチパネルなどに代表されるポインティングデバイスで構成されている。本実施例では、上述したように入力部37をタッチパネルで構成することで、重ね合わせ画面36上で触れることで入力することが可能である。特に、本実施例では、補正部31による位置ズレの補正後での被検体M(図1を参照)の2次元透過像および被検体Mの3次元再構成画像の少なくとも1つを画面上で移動させるための移動情報を、重ね合わせ画面36上に設けられた入力部37であるタッチパネルに触れることで入力することが可能である。
次に、計測用ファントムPhについて図3を参照して説明する。本実施例では、計測用ファントムPhは、アクリルを主体として構成されており、マーカとして鉄球Irがアクリルに埋め込まれている。なお、計測用ファントムPhは、主体がアクリル、マーカで鉄球Irに限定されず、放射線(本実施例ではX線)の透過率が高い部材を計測用ファントムPhの主体として構成し、放射線(本実施例ではX線)の吸収率が高い部材を計測用ファントムPhのマーカとして構成すればよい。鉄球Irは、この発明におけるマーカに相当する。
例えば、計測用ファントムPhは、図3に示すような直方体であってもよいし、その他に中空の円柱であってもよい。また、中空の円柱で計測用ファントムを構成する場合には、中に水などのように透過率の高い物質で充填させてもよい。
計測用ファントムPhは、X線管24およびFPD25からなる映像系2(いずれも図1、図2を参照)の移動で形成される面上に複数の鉄球Irを設けている。例えば、映像系2の移動が、第2映像系移動部28(図1を参照)による被検体Mの体軸(図中のx軸)に対して水平面で直交する軸(図中のy軸)心周りの回転移動のときには、そのy軸の回転移動で形成される回転面Py上に複数の鉄球Irを設ける。また、映像系2の移動が、第3映像系移動部29(図1を参照)による被検体Mの体軸(図中のx軸)心周りの回転移動のときには、そのx軸の回転移動で形成される回転面Px上に複数の鉄球Irを設ける。なお、各面上に設けられる鉄球Irの数については、少なくとも2つ以上であれば特に限定されず、2つのみでもよい。
具体的には、計測用ファントムPhが直方体の場合には、図3に示すように各鉄球Irを設ける。例えば、直方体を2つ上下に重ね合わせ、計測用ファントムPhの底面の中心に鉄球Ir、底面の左右に鉄球Ir,Ir、底面の前後にIr,Irを埋め込み、重ね合わせ面の中心に鉄球Ir、重ね合わせ面の左右に鉄球Ir,Ir、重ね合わせ面の前後にIr,Ir10を埋め込み、上面の中心に鉄球Ir11、上面の左右に鉄球Ir12,Ir13、上面の前後にIr14,Ir15を埋め込み、x軸の回転移動で形成される回転面Px上にIr,Ir,Ir,Ir,Ir,Ir10,Ir11,Ir14およびIr15が位置し、y軸の回転移動で形成される回転面Py上にIr,Ir,Ir,Ir,Ir,Ir,Ir11,Ir12およびIr13が位置するように設ける。また、計測用ファントムが、上述した中空の円柱の場合には、円柱の内周面に複数の鉄球を埋め込み、円柱に対して同心円に映像系2(図1、図2を参照)を回転移動させることで、その回転移動で形成される回転面上に複数の鉄球が設けられる。
次に、一連の補正データの作成、位置ズレ補正方法並びに重畳出力について、図4〜図8を参照して説明する。図4は、体軸心周りの回転移動方向の角度、および体軸に対して水平面で直交する軸心周りの回転移動の角度である補正角度に関する補正データの作成の流れを示すフローチャートであり、図5は、重畳出力を模式的に示した図であり、図6は、補正角度・補正移動量に関する補正データを模式的に示した図であり、図7は、補正角度・補正移動量に関する補正データの補間の説明に供する図であり、図8は、平行移動方向の移動量である補正移動量に関する補正データの作成の流れを示すフローチャートであり、図9は、重畳出力された像の微調整の説明に供する図である。なお、図4〜図8では、第1映像系移動部27(図1を参照)による鉛直軸心周りの回転移動を行わずに、第2映像系移動部28(図1を参照)による体軸に対して水平面で直交する軸心周りの回転移動、および第3映像系移動部29(図1を参照)による体軸心周りの回転移動の2軸回転移動を行うとして説明する。なお、必要に応じてSIDも調整する。
図1に示すようにC型アーム23で映像系2を体軸心周りに回転移動させる場合には、C型アーム23の形状により全周回転せずに、回転角度は180°前後に制限される。例えば、−90°,−60°,−30°,0°,30°,60°,90°と角度を30°毎に回転移動させながら、補正データを作成して、補正テーブル32(図2を参照)に書き込んで記憶する。また、C型アーム23を体軸に対して水平面で直交する軸心周りに回転移動させ、映像系2も体軸に対して水平面で直交する軸心周りに回転移動させる場合には、基台部21やC型アーム支持部22の構造上、全周回転せずに、回転角度は90°前後に制限される。例えば、−45°,0°,45°と角度を45°毎に回転移動させながら、補正データを作成して、補正テーブル32に書き込んで記憶する。なお、基準となる回転角度については特に限定されない。水平軸を基準として回転角度を0°と決定してもよいし、鉛直軸を基準として回転角度を0°と決定してもよいし、回転開始時点あるいは回転終了時点を基準として回転角度を0°と決定してもよい。
本実施例では、補正テーブル32の補正用位置情報は、回転移動方向の角度である補正角度、平行移動方向の移動量である補正移動量である。より具体的には、体軸に対して水平面で直交する軸心周りの回転移動、および体軸心周りの回転移動の2軸回転移動を行うときには、補正角度は、体軸心周りの回転移動方向の角度である補正角度(以下、「体軸心周りの回転方向の補正角度」と略記)と、体軸に対して水平面で直交する軸心周りの回転移動の角度である補正角度(以下、「体軸に対して水平面で直交する軸心周りの回転方向の補正角度」と略記)と、それら以外の取得された画像上の回転移動方向の角度である補正角度とに大別される。
2軸回転移動を行うことで、2次元透過像と3次元再構成画像とを重ね合わせ画面36(図2を参照)で重畳出力して重ね合わせ表示したときに、C型アーム23(図1、図2を参照)の機構やポテンショメータ等の誤差に起因して、体軸心周りの回転方向のズレ、体軸に対して水平面で直交する軸心周りの回転方向のズレおよびそれら以外の取得された画像上の回転方向のズレが生じる。取得された画像上の回転方向のズレとしては、例えばC型アーム23自体、またはC型アーム23に支持されたX線管24やFPD25の自重によるたわみや、C型アーム23がFPD25を支持する支持軸心周りの回転方向のズレなどがある。
これらの回転方向のズレをなくすべく、計測用ファントムPh(図3を参照)ファントムを用いて、計測用ファントムPhの2次元透過像と計測用ファントムPhの3次元再構成画像とを重ね合わせ画面36(図2を参照)で重畳出力して重ね合わせ表示し、重畳出力された像にそれぞれ映り込んだ同一の鉄球が重畳されるように重畳の対象となる計測用ファントムPhの2次元透過像および計測用ファントムPhの3次元再構成画像の少なくとも1つを画面上で回転移動させる。2次元透過像のみを画面上で回転移動させてもよいし、3次元再構成画像のみを画面上で回転移動させてもよいし、両画像をともに画面上で回転移動させてもよい。3次元再構成画像は3次元の直交座標(x,y,z)の情報のみならず、角度情報も有しているので、3次元再構成画像を画面上で回転移動させることが可能である。
また、2軸回転移動を行うことで、2次元透過像と3次元再構成画像とを重ね合わせ画面36(図2を参照)で重畳出力して重ね合わせ表示したときに、C型アーム23(図1、図2を参照)の機構やポテンショメータ等の誤差に起因して、上述した回転移動方向のみならず平行移動方向にもズレが生じる。例えば、図1、図3中のx方向に対して平行にズレが生じたり、図1、図3中のy方向に対して平行にズレが生じる。実際には、平行移動方向のズレはx方向、y方向に必ずしも平行でないが、x方向、y方向にズレを成分分解することができる。逆に言えば、x方向に関する平行移動方向のズレと、y方向に関する平行移動方向のズレとを合成することで、実際の平行移動方向のズレとなる。その他に上述した自重によるたわみが鉛直方向(図1、図3中のz方向)に関する平行移動方向のズレとみなせる場合には、鉛直方向に関する平行移動方向も、平行移動方向のズレに含ませる。
先ず、図4を参照して、体軸心周りの回転方向の補正角度および体軸に対して水平面で直交する軸心周りの回転方向の補正角度に関する補正データの作成について説明する。計測用ファントムPh(図3を参照)を天板1(図1を参照)に載置する。
(ステップS1)K=1
補正テーブル32の補正用位置情報(ここでは補正角度)の数をNとし、1≦K≦Nとする。上述のように、−90°,−60°,−30°,0°,30°,60°,90°と角度を30°毎に映像系2(図1、図2を参照)を体軸心周りに回転移動させる場合には、合計7つのデータとなるので、N=7と設定し、−45°,0°,45°と角度を45°毎に映像系を体軸に対して水平面で直交する軸心周りに回転移動させる場合には、合計3つのデータとなるので、N=3と設定する。最小限で2つのデータが必要であるので、最小限でN=2と設定することが可能である。1点目の映像系2の移動位置(ここでは回転角度)での補正角度を取得するためには、K=1と設定する。
(ステップS2)K点目の回転角度に回転移動
ステップS1でK=1と設定されたとき、あるいは後述するステップS5でK=Nでない場合(K=N?でNoの場合)で、ステップS6でKの数を1つインクリメントした(K←K+1:K+1をKとした)ときに、K点目の回転角度θになるように映像系2を体軸または体軸に対して水平面で直交する軸心周りに回転移動させて、X線管24(図1、図2を参照)から照射されたX線をFPD25(図1、図2を参照)が検出して、K点目の回転角度θでのX線検出信号を得る。このX線検出信号に基づいてK点目の回転角度θでの計測用ファントムPh(図3を参照)の2次元透過像を得て、画像生成部34(図2を参照)は2次元透過像に基づいて再構成処理を行って、K点目の回転角度θでの計測用ファントムPhの3次元再構成画像を得る。
図4のフローチャートでは、2次元透過像および3次元再構成画像を得てから、次のステップS3で重畳出力を行うが、実際の3次元再構成画像は複数の2次元透過像に基づいて再構成処理を行って得られるので、先にステップS1,S2,S5,S6を行って、N個の2次元透過像を得てから3次元再構成画像を取得して、次のステップS3で重畳出力を行うことになる。
(ステップS3)重畳出力
ステップS2でK点目の回転角度θに回転移動させて、K点目の回転角度θでの計測用ファントムPh(図3を参照)の2次元透過像と計測用ファントムPhの3次元再構成画像とを重ね合わせ画面36(図2を参照)で重畳出力して重ね合わせ表示する。C型アーム23に設けられたエンコーダやポテンショメータ等から角度やSIDといった映像系2(図1、図2を参照)の移動位置が得られるので、重畳の対象となる計測用ファントムPhの2次元透過像の投影角度や拡大率・縮小率に合わせて、それらに対応した計測用ファントムPhの3次元再構成画像を設定する。そして、計測用ファントムPhの2次元透過像と3次元再構成画像とを重畳出力する。このステップS3は、この発明における(a)の工程に相当する。
このとき、図5に示すように両画像は重畳出力される。図5に示すように、2次元透過像P1とし、3次元再構成画像をP2とし、2次元透過像P1に映り込んだ2つの鉄球Irをそれぞれm1,m2とし、3次元再構成画像P2に映り込んだ2つの鉄球IrをそれぞれM1,M2とする。重畳出力の際に、C型アーム23(図1、図2を参照)の機構やポテンショメータ等の誤差に起因して、図5(a)に示すように、位置ズレが生じる。
(ステップS4)回転角度を±数度変化させる
この位置ズレが体軸心周りの回転方向のズレの場合には、重畳出力された像にそれぞれ映り込んだ同一の鉄球が重畳されるように重畳の対象となる計測用ファントムPh(図3を参照)の2次元透過像P1および計測用ファントムPhの3次元再構成画像P2の少なくとも1つを画面上で体軸心周りに回転移動させる。具体的には、図5(b)に示すように、重畳出力された像P1,P2にそれぞれ映り込んだ同一の鉄球m1,M1が重畳され、同一の鉄球m2,M2が重畳されるまで、2次元透過像P1のみを画面上で、3次元差構成画像P2のみを画面上であるいは両画像P1,P2をともに画面上で体軸心周りに回転角度を±数度変化させる。画面上で体軸心周りに回転角度を±数度変化させるには、体軸心周りの回転移動方向に最も合う角度を見つける。この最も合う角度を体軸心周りの回転方向の補正角度dとして、映像系2(図1、図2を参照)の移動位置であるK点目の回転角度θと対応させて取得する。画面上で最も合う角度を見つけるためには、後述する重ね合わせ画面36に設けられた入力部37(図9を参照)であるタッチパネルに触れて、画面上を見ながら画像を体軸心周りに回転させる。したがって、入力部37は、この発明における画像移動手段にも相当する。
また、この位置ズレが体軸に対して水平面で直交する軸心周りの回転方向のズレの場合には、重畳出力された像にそれぞれ映り込んだ同一の鉄球が重畳されるように重畳の対象となる計測用ファントムPh(図3を参照)の2次元透過像P1および計測用ファントムPhの3次元再構成画像P2の少なくとも1つを画面上で体軸に対して水平面で直交する軸心周りに回転移動させる。具体的には、体軸心周りの回転方向のズレでも述べたように、重畳出力された像P1,P2にそれぞれ映り込んだ同一の鉄球m1,M1が重畳され、同一の鉄球m2,M2が重畳されるまで、2次元透過像P1のみを画面上で、3次元再構成画像P2のみを画面上であるいは両画像P1,P2をともに画面上で体軸に対して水平面で直交する軸心周りに回転角度を±数度変化させる。画面上で体軸に対して水平面で直交する軸心周りに回転角度を±数度変化させるには、体軸に対して水平面で直交する軸心周りの回転移動方向に最も合う角度を見つける。この最も合う角度を体軸に対して水平面で直交する軸心周りの回転方向の補正角度dとして、映像系2(図1、図2を参照)の移動位置であるK点目の回転角度θと対応させて取得する。画面上で最も合う角度を見つけるためには、同じく重ね合わせ画面36に設けられた入力部37(図9を参照)であるタッチパネルに触れて、画面上を見ながら画像を体軸に対して水平面で直交する軸心周りに回転させる。
このように、重畳出力された像にそれぞれ映り込んだ同一の鉄球が重畳されるように重畳の対象となる計測用ファントムPh(図3を参照)の2次元透過像P1および計測用ファントムPhの3次元再構成画像P2の少なくとも1つを画面上で体軸心周りおよび体軸に対して水平面で直交する軸心周りに回転移動させて、体軸心周りの回転方向の補正角度dおよび体軸に対して水平面で直交する軸心周りの回転方向の補正角度dを、映像系2(図1、図2を参照)の移動位置であるK点目の回転角度θと対応させて、映像系の移動位置であるK点目の回転角度θおよび補正用位置情報である補正角度dの相関関係を、体軸心周りの回転方向の補正角度および体軸に対して水平面で直交する軸心周りの回転方向の補正角度に関する補正データとして、補正テーブル32(図2を参照)に書き込んで記憶する。このステップS4は、この発明における(b)の工程に相当する。
(ステップS5)K=N?
K=Nに達したか否かを判断する。K=Nでない場合(K=N?でNoの場合)には、N個の補正テーブル32(図2を参照)の補正用位置情報(ここでは補正角度)が取得されていないとして、引き続き図4のフローを行うべく、ステップS6に進む。逆に、K=Nの場合(K=N?でYesの場合)には、N個の補正テーブル32の補正用位置情報(ここでは補正角度)が取得されたとして、ステップS7の補正データの作成に進む。
(ステップS6)K←K+1
Kの数を1つインクリメントして(K←K+1:K+1をKとして)、ステップS2に戻って、次なる(K+1)点目の回転角度θK+1になるように映像系2(図1、図2を参照)を体軸または体軸に対して水平面で直交する軸心周りに回転移動させて、ステップS2〜S6を繰り返す。
(ステップS7)補正データの作成
ステップS5でK=Nの場合(K=N?でYesの場合)には、N個の補正テーブル32(図2を参照)の補正用位置情報(ここでは補正角度)が取得されたとして、図6(a)に示すように、1点目の回転角度θと対応させて補正角度dを補正テーブル32(図2を参照)に書き込んで記憶し、以下、同様に、K点目の回転角度θと対応させて補正角度dを補正テーブル32に書き込んで記憶し、最終的にN点目の回転角度θと対応させて補正角度dを補正テーブル32に書き込んで記憶することで、補正データを作成する。
これを、体軸心周りの回転および体軸に対して水平面で直交する軸心周りの回転に展開させた補正データが、図6(b)である。図6(b)では、横の欄のxが体軸心周りの1点目の回転角度θ,…,J点目の回転角度θ,…,M点目の回転角度θ(1≦J≦M)であり、縦の欄のyが体軸に対して水平面で直交する軸心周りの1点目の回転角度θ,…,K点目の回転角度θ,…,N点目の回転角度θ(1≦K≦N)である。これらの回転角度にそれぞれ対応した補正角度をd11,…,dJ1,…,dM1,…,d1K,…,dJK,…,dMK,…,d1N,…,dJN,…,dMNとする。これらの補正角度については、上述したステップS1〜S6を、体軸心周りの回転、体軸に対して水平面で直交する軸心周りの回転を繰り返して実行することで得られる。このステップS7は、この発明における(c)の工程に相当する。
また、図6に示すような体軸心周りの回転方向の補正角度および体軸に対して水平面で直交する軸心周りの回転方向の補正角度に関する補正データの場合、補正テーブル32(図2を参照)に記憶された2つ以上の映像系2(図1、図2を参照)の移動位置であるK点目の回転角度θと対応した計測用ファントムPh(図3を参照)の補正用位置情報である複数の補正角度dに基づいて新たな補正用位置情報である補正角度を、補間部33(図2を参照)は補間する。なお、補間の基となる補正用位置情報(ここでは補正角度)の数については、少なくとも2つ以上であれば特に限定されず、2つのみでもよい。
図7(a)では、1点目,N点目の回転角度θ,θと対応した2つの補正角度d,dに基づいてX点目の回転角度θと対応した新たな補正角度dを補間する場合を例に採って説明する。新たな補正角度dを線形補間によって求める。すなわち、既知である1点目の回転角度θと対応した補正角度d、および同じく既知であるN点目の回転角度θと対応した補正角度dを用いて、X点目の回転角度θと対応した補正角度dを求めると、下記(1)式のように表わされる。
(θ−θ)/(d−d)=(θ−θ)/(d−d) …(1)
上記(1)式からX点目の回転角度θと対応した補正角度dは下記(2)式のように表わされる。
=(d−d)*(θ−θ)/(θ−θ)+d …(2)
例えば、1点目の回転角度θを−90°とするとともに、1点目の回転角度θが−90°と対応した補正角度dを−1°とし、N点目の回転角度θを90°とするとともに、N点目の回転角度θが90°と対応した補正角度dを17°としたときに、上記(2)式にθ=−90°,d=−1°,θ=90°,d=17°をそれぞれ代入することで、X点目の回転角度θと対応した補正角度dは、下記(3)式のように表わされる。
=(17+1)*(θ−90)/(90+90)+17 …(3)
例えば、X点目の回転角度θが0°のときの補正角度dを新たに補間する場合には、d=18*(−90)/180+17=8となり、回転角度θが0°において、8°ずれているという計算になる。
これを、体軸心周りの回転および体軸に対して水平面で直交する軸心周りの回転に展開させた補正データの補間が、図7(b)である。図7(b)では、横の欄のxが体軸心周りの1点目の回転角度θ,…,X点目の回転角度θ,…,M点目の回転角度θであり、縦の欄のyが体軸に対して水平面で直交する軸心周りの1点目の回転角度θ,…,Y点目の回転角度θ,…,N点目の回転角度θである。これらの回転角度にそれぞれ対応した補正角度をd11,…,dX1,…,dM1,…,d1Y,…,dXY,…,dMY,…,d1N,…,dXN,…,dMNとする。図7では、太枠で囲まれた部分が未知の補間すべき補正角度であり、図7(a)と同様の手法で、図7(b)においても補間することができる。ここで述べた補間は、この発明における(c)の工程に相当する。
次に、体軸心周りの回転方向の補正角度および体軸に対して水平面で直交する軸心周りの回転方向の補正角度以外の取得された画像上の回転方向の補正角度に関する補正データの作成について説明する。体軸心周りの回転方向の補正角度および体軸に対して水平面で直交する軸心周りの回転方向の補正角度に関する補正データの作成と同様に図4のフローを行う。
ステップS1〜S3については、体軸心周りの回転方向の補正角度および体軸に対して水平面で直交する軸心周りの回転方向の補正角度に関する補正データの作成と同様である。取得された画像上の回転方向のズレとしては、上述したようにC型アーム23(図1、図2を参照)自体、またはC型アーム23に支持されたX線管24やFPD25(いずれも図1、図2を参照)の自重によるたわみや、C型アーム23がFPD25を支持する支持軸心周りの回転方向のズレなどがある。
そこで、ステップS4では、重畳出力された像にそれぞれ映り込んだ同一の鉄球が重畳されるまで、重畳の対象となる計測用ファントムPh(図3を参照)の2次元透過像および計測用ファントムPhの3次元再構成画像P2の少なくとも1つを画面上で体軸心周りや体軸に対して水平面で直交する軸心周り以外の回転方向で回転角度を±数度変化させる。例えば、たわみによるズレの場合には、C型アーム23に支持されたX線管24やFPD25の自重(いずれも図1、図2を参照)によるたわみ方向に±数度分に回転移動させて最も合う角度を見つける。同じく、画面上を見ながら画像をたわみ方向に回転させる。また、FPD25を支持する支持軸心周りの回転方向のズレの場合には、支持軸心周りに回転角度を±数度変化させて最も合う角度を見つける。同じく、画面上を見ながら画像を支持軸心周りに回転させる。この最も合う角度を、取得された画像上の回転方向(たわみ方向、支持軸心周りの回転方向)の補正角度dとして、映像系2(図1、図2を参照)の移動位置であるK点目の回転角度θと対応させて取得する。以下のステップS5以降については、体軸心周りの回転方向の補正角度および体軸に対して水平面で直交する軸心周りの回転方向の補正角度に関する補正データの作成と同様である。
次に、図8を参照して、平行移動方向の移動量である補正移動量に関する補正データの作成について説明する。図4のフローと同様に計測用ファントムPh(図3を参照)を天板1(図1を参照)に載置する。
(ステップS1)K=1
図4のステップS1と同様に、補正用位置情報(ここでは補正移動量)の数をNとし、1≦K≦Nとする。1点目の映像系2の移動位置(ここでは回転角度)での補正移動量を取得するためには、K=1と設定する。
(ステップS2)K点目の回転角度に回転移動
図4のステップS2と同様に、K点目の回転角度θになるように映像系2を体軸または体軸に対して水平面で直交する軸心周りに回転移動させて、K点目の回転角度θでの計測用ファントムPh(図3を参照)の2次元透過像を得て、K点目の回転角度θでの計測用ファントムPhの3次元再構成画像を得る。
(ステップS3)重畳出力
図4のステップS3と同様に、K点目の回転角度θでの計測用ファントムPh(図3を参照)の2次元透過像と計測用ファントムPhの3次元再構成画像とを重ね合わせ画面36(図2を参照)で重畳出力して重ね合わせ表示する。この重畳出力の際に位置ズレが生じる。このステップS3は、この発明における(a)の工程に相当する。
(ステップT4)平行移動させる
この位置ズレが図1、図3中のx方向やy方向のズレの場合には、重畳出力された像にそれぞれ映り込んだ同一の鉄球が重畳されるように重畳の対象となる計測用ファントムPh(図3を参照)の2次元透過像および計測用ファントムPhの3次元再構成画像の少なくとも1つを画面上でx方向やy方向に平行移動させる。図5でも述べたように、重畳出力された像P1,P2にそれぞれ映り込んだ同一の鉄球m1,M1が重畳され、同一の鉄球m2,M2が重畳されるまで、2次元透過像P1のみを画面上で、3次元再構成画像P2のみを画面上であるいは両画像P1,P2をともに画面上でx方向やy方向に平行移動させる。画面上で平行移動させるには、同じく重ね合わせ画面36に設けられた入力部37(図9を参照)であるタッチパネルに触れて、画面上を見ながら画像を水平方向に平行移動させて最も合う移動量を見つける。この最も合う移動量を平行移動方向の移動量である補正移動量dとして、映像系2の移動位置であるK点目の回転角度θと対応させて取得する。
このように、重畳出力された像にそれぞれ映り込んだ同一の鉄球が重畳されるように重畳の対象となる計測用ファントムPh(図3を参照)の2次元透過像P1および計測用ファントムPhの3次元再構成画像P2の少なくとも1つを画面上でx方向やy方向といった水平方向に平行移動させて、x方向やy方向の補正移動量dを、映像系2(図1、図2を参照)の移動位置であるK点目の回転角度θと対応させて、映像系の移動位置であるK点目の回転角度θおよび補正用位置情報である補正移動量dの相関関係を、平行移動方向の移動量である補正移動量に関する補正データとして、補正テーブル32(図2を参照)に書き込んで記憶する。
(ステップS5)K=N?
図4のステップS5と同様に、K=Nに達したか否かを判断する。K=Nでない場合には、N個の補正テーブル32(図2を参照)の補正用位置情報(ここでは補正移動量)が取得されていないとして、引き続き図8のフローを行うべく、ステップS6に進む。逆に、K=Nの場合には、N個の補正テーブル32の補正用位置情報(ここでは補正移動量)が取得されたとして、ステップS7の補正データの作成に進む。
(ステップS6)K←K+1
図4のステップS6と同様に、Kの数を1つインクリメントして、ステップS2に戻って、次なる(K+1)点目の回転角度θK+1になるように映像系2(図1、図2を参照)を水平方向に平行移動させて、ステップS2,S3,T4,S5,S6を繰り返す。
(ステップS7)補正データの作成
図4のステップS7と同様に、ステップS5でK=Nの場合には、N個の補正テーブル32(図2を参照)の補正用位置情報(ここでは補正移動量)が取得されたとして、図6(a)に示すように、1点目の回転角度θと対応させて補正移動量dを補正テーブル32(図2を参照)に書き込んで記憶し、以下、同様に、K点目の回転角度θと対応させて補正移動量dを補正テーブル32に書き込んで記憶し、最終的にN点目の回転角度θと対応させて補正移動量dを補正テーブル32に書き込んで記憶することで、補正データを作成する。
図4のステップS7と同様に、体軸心周りの回転および体軸に対して水平面で直交する軸心周りの回転に展開させた補正データが、図6(b)である。図4のフローでは図6では回転角度にそれぞれ対応した補正角度であったのが、図8のフローでは図6では回転角度にそれぞれ対応した補正移動量になったのを除けば、図6の補正テーブルは同じである。補正データの補間についても、図4のフローでは図7では回転角度にそれぞれ対応した補正角度であったのが、図8のフローでは図7では回転角度にそれぞれ対応した補正移動量になったのを除けば、図7の補正テーブルは同じである。
したがって、補間の対象も図4のフローでは補正角度であったのに対して、図8のフローでは補正移動量となる。既知である1点目の回転角度θと対応した補正移動量d、および同じく既知であるN点目の回転角度θと対応した補正移動量dを用いて、X点目の回転角度θと対応した補正移動量dを求める場合には、上記(2)式を用いて補間を行うことができる。
図4や図8のフローのように補正データを作成したら、映像系2(図1、図2を参照)の移動位置であるK点目の回転角度θと対応した計測用ファントムPh(図3を参照)の複数の補正用位置情報(ここでは補正角度や補正移動量)、すなわち補正テーブル32(図2を参照)で記憶された映像系2の移動位置であるK点目の回転角度θおよび補正用位置情報(補正角度や補正移動量)の相関関係に基づいて、被検体M(図1を参照)の2次元透過像と被検体Mの3次元再構成画像とを重畳出力する際の位置ズレを補正部31(図2を参照)は画面上に補正する。
具体的には、被検体Mを用いて実際の撮像を行って重畳出力する際の映像系2(図1、図2を参照)の移動位置であるK点目の回転角度θから、補正テーブル32(図2を参照)で記憶された相関関係を読み出して、相関関係中の回転角度が、実際の撮像におけるK点目の回転角度θに合致するかを補正テーブル32から参照する。実際の撮像におけるK点目の回転角度θに合致した回転角度に対応した補正用位置情報(ここでは補正角度や補正移動量)を補正テーブル32から求めて、補正用位置情報に基づいて位置ズレを画面上で補正する。
例えば、補正テーブル32(図2を参照)において、1点目の回転角度θが−90°、1点目の回転角度θが−90°と対応した補正角度dが−1°、N点目の回転角度θが90°、N点目の回転角度θが90°と対応した補正角度dが17°のときに、実際の撮像におけるK点目の回転角度θに、K=NのときのN点目の回転角度θが90°で合致するときには、N点目の回転角度θが90°で合致した回転角度に対応した補正角度dが17°のデータを補正テーブル32から求める。補正角度dが17°のデータに基づいて画面上で17°だけ回転移動させることで位置ズレを補正する。
また、実際の撮像におけるK点目の回転角度θが、補正テーブル32中の回転角度に合致しないときには、上述のように補間して得られた最も近い回転角度を読み出すことで、位置ズレを補正することができる。例えば、実際の撮像におけるK点目の回転角度θに、補間の対象となるK=XのときのX点目の回転角度θが0°で合致するあるいは最も近いときには、X点目の回転角度θが0°のときの補正角度dを新たに補間して、上記(3)式により補正角度dを8°と求めた状態で、X点目の回転角度θが0°で合致したあるいは最も近い回転角度に対応した補正角度dが8°のデータを求める。補正角度dが8°のデータに基づいて画面上で8°だけ回転移動させることで位置ズレを補正する。この補正部31(図2を参照)での補正は、この発明における(d)の工程に相当する。
このように補正された画像でも、被検体Mが動いたことで位置ズレが生じる場合がある。そこで。図9に示すように、重ね合わせ画面36の一部領域をタッチパネルなどの入力部37で構成する。タッチパネルで構成する場合には、キーボタン37A〜37Dを設け、キーの矢印に合わせて、例えば水平方向(x方向、y方向)に平行移動させる。右矢印のキーボタン37Aを押下する場合には、右方向(x方向)に画像(例えば2次元透視像の方の画像)を平行移動させて、左矢印のキーボタン37Bを押下する場合には、左方向(x方向)に画像(例えば2次元透視像の方の画像)を平行移動させて、上方向のキーボタン37Cを押下する場合には、上方向(y方向)に画像(例えば2次元透視像の方の画像)を平行移動させて、下方向のキーボタン37Dを押下する場合には、下方向(y方向)に画像(例えば2次元透視像の方の画像)を平行移動させる。なお、図9では回転移動のボタンを図示していないが、本実施例の場合には、回転移動のボタンも設けられている。
これらのキーボタン37A〜37Dで入力された移動情報に基づいて、補正部31(図2を参照)による位置ズレの補正後での被検体M(図1を参照)の2次元透過像および被検体Mの3次元再構成画像の少なくとも1つを画面上で移動させる。被検体Mの2次元透過像のみを画面上で、被検体Mの3次元再構成画像のみを画面上あるいは被検体Mの両画像をともに画面上で移動させる。
上述の本実施例に係る補正用位置情報取得方法および位置ズレ補正方法によれば、X線を照射するX線管24およびそのX線を検出するフラットパネル型X線検出器(FPD)25からなる映像系2について着目すると、その映像系2の移動で形成される面上に少なくとも2つ以上のマーカ(本実施例では鉄球Ir)を設けた計測用ファントムPhを位置ズレ補正のために用いる。ここで計測用ファントムPhに1つのみのマーカ(鉄球Ir)を設けた場合には、例えば画像の中心にマーカ(鉄球Ir)が映り込んだ場合には、位置ズレが生じても重畳出力された像では同一マーカ(鉄球Ir)が重畳されてしまう。そこで、計測用ファントムPhに少なくとも2つ以上のマーカ(鉄球Ir)を設けることで、たとえ画像の中心に一方のマーカ(鉄球Ir)が映り込んだとしても、他方のマーカ(鉄球Ir)の映り込みにより位置ズレを認識することができる。また、映像系2の移動で形成される面上にマーカ(鉄球Ir)を設けるのは、撮影姿勢によってマーカ(鉄球Ir)が(特に2次元透視画像に)映り込まなくなるのを防ぐためである。映像系2の移動で形成される面上にマーカ(鉄球Ir)を設けることで、映像系2を移動させてX線管24から照射されたX線をFPD25が検出して次に得られた各画像にはマーカ(鉄球Ir)が常に映り込む。
このような計測用ファントムPhを用いて、映像系2を移動させてX線管24から照射されたX線をFPD25が検出して得られた計測用ファントムPhの2次元透過像と計測用ファントムPhの3次元再構成画像とをステップS3では重畳出力する。その重畳出力された像にそれぞれ映り込んだ同一のマーカ(鉄球Ir)が重畳されるように重畳の対象となる計測用ファントムPhの2次元透過像および計測用ファントムPhの3次元再構成画像の少なくとも1つをステップS4では画面上で移動させる。上述したステップS3,S4によって上述の移動により計測用ファントムPhの少なくとも2つ以上の補正用位置情報(本実施例では2つの補正角度d,dや、2つの補正移動量d,d)を映像系2の移動位置(本実施例では回転角度θ,θ)と対応させてステップS7では取得する。ここで補正用位置情報(補正角度や補正移動量)を2つ以上としたのは、もっとも簡単な線形の近似式で近似するとしても少なくとも2つ以上のデータが必要であるからである。もちろん、3つ以上の補正用位置情報(補正角度や補正移動量)により線形で近似することもできるし、2次関数や3次関数などのように曲線で近似することもできる。
ステップS7で取得された映像系2の移動位置(回転角度)と対応した計測用ファントムPhの少なくとも2つ以上の補正用位置情報(補正角度や補正移動量)に基づいて、被検体Mの2次元透過像と被検体Mの3次元再構成画像とを重畳出力する際の位置ズレを画面上で補正するので、被検体Mの撮像ごとに被検体Mにマーカ(鉄球Ir)を取り付けて、重畳出力された像にそれぞれ映り込んだ同一のマーカ(鉄球Ir)が重畳されるように重畳の対象となる被検体Mの両画像を撮像毎に画面上で移動させる必要はない。また、計測用ファントムPhの補正用位置情報(補正角度や補正移動量)を用いて位置ズレを補正しているので、実際の位置情報に即して2次元透過像と3次元再構成画像とを精緻に重畳出力することができる。その結果、2次元透過像と3次元再構成画像とを、手間なく、かつ精緻に重畳出力することができる。
上述した本実施例に係る補正用位置情報取得方法・位置ズレ補正方法において、好ましくは補間を行う。すなわち、ステップS7で取得された映像系2の移動位置(回転角度)と対応した計測用ファントムPhの少なくとも2つ以上の補正用位置情報(本実施例では回転角度θと対応した補正角度d,回転角度θと対応した補正角度d)に基づいて新たな補正用位置情報(本実施例ではX点目の回転角度θと対応した新たな補正角度d)を補間し、補間された補正用位置情報(補正角度d)も用いて、位置ズレを画面上で補正する。このように離散的な映像系2の移動位置(回転角度θ,θ)と対応した計測用ファントムPhの補正用位置情報(補正角度d,d)に基づいて連続的な映像系2の移動位置(回転角度θ,…,θ,…,θ)と対応した計測用ファントムPhの補正用位置情報(補正角度d,…,d,…,d)を補間することで、補間の基となる補正用位置情報(補正角度d,d)が少なくても、補間された補正用位置情報(補正角度d)も用いて位置ズレの補正に供することができる。また、補間された補正用位置情報(補正角度d)に対応した映像系2の移動位置(回転角度θ)での位置ズレを補正することができる。
本実施例に係る画像処理系3から着目すると、以下のような作用・効果を奏する。すなわち、上述の構成を備えた本実施例に係る画像処理系3によれば、2次元透過像と3次元再構成画像とを重畳出力して重ね合わせ表示する重ね合わせ画面36を備える。映像系2の移動で形成される面上に少なくとも2つ以上のマーカ(鉄球Ir)を設けた計測用ファントムPhを画像処理のために用いる。
本実施例に係るX線検査装置から着目すると、以下のような作用・効果を奏する。すなわち、上述の構成を備えた本実施例に係るX線検査装置によれば、X線を照射するX線管24と、そのX線を検出するフラットパネル型X線検出器(FPD)25と、X線管24およびFPD25からなる映像系2を移動させる各映像系移動部28,29とを備える。さらに、2次元透過像と3次元再構成画像とを重畳出力して重ね合わせ表示する重ね合わせ画面36を備える。上述した各映像系移動部28,29による映像系2の移動で形成される面上に少なくとも2つ以上のマーカを設けた計測用ファントムPhを放射線撮像(本実施例ではX線検査)のために用いる。
本実施例に係るX線検査装置や画像処理系3によれば、このような計測用ファントムPhを用いて、映像系2を各映像系移動部28,29により移動させてX線管24から照射されたX線をFPD25が検出して得られた計測用ファントムPhの2次元透過像と計測用ファントムPhの3次元再構成画像とを上述した重ね合わせ画面36で重畳出力する。その重畳出力された像にそれぞれ映り込んだ同一のマーカ(鉄球Ir)が重畳されるように重畳の対象となる計測用ファントムPhの2次元透過像および計測用ファントムPhの2次元透過像および計測用ファントムPhの3次元再構成画像の少なくとも1つを画面上で移動させる。その映像系移動部28,29による上述の移動により計測用ファントムPhの少なくとも2つ以上の補正用位置情報(補正角度d,d)を映像系2の移動位置(回転角度θ,θ)と対応させて映像系2の移動位置および補正用位置情報の相関関係を補正テーブル32に記憶する。
その補正テーブル32で記憶された相関関係に基づいて、被検体Mの2次元透過像と被検体Mの3次元再構成画像とを重畳出力する際の位置ズレを画面上で補正部31で補正するので、2次元透過像と3次元再構成画像とを、手間なく、かつ精緻に重畳出力することができる。また、放射線撮像(本実施例ではX線検査)に供することで、放射線撮像(X線検査)の撮像効率(本実施例では検査効率)を上げることができる。
本実施例に係るX線検査装置や画像処理系3において、好ましくは、補正テーブル32で記憶された映像系2の移動位置(回転角度)と対応した計測用ファントムPhの少なくとも2つ以上の補正用位置情報(回転角度θ,θ)に基づいて新たな補正用位置情報(補正角度d)を補間する補間部33を備え、補間された補正用位置情報(補正角度d)も用いて、補正部31は位置ズレを補正する。本実施例に係る補正用位置情報取得方法・位置ズレ補正方法と同様に、離散的な映像系2の移動位置(回転角度θ,θ)と対応した計測用ファントムPhの補正用位置情報(補正角度d,d)に基づいて連続的な映像系2の移動位置(回転角度θ,…,θ,…,θ)と対応した計測用ファントムPhの補正用位置情報(補正角度d,…,d,…,d)を補間することで、補間の基となる補正用位置情報(補正角度d,d)が少なくても、補間された補正用位置情報(補正角度d)も用いて位置ズレの補正に供することができる。また、補間された補正用位置情報(補正角度d)に対応した映像系2の移動位置(回転角度θ)での位置ズレを補正することができる。
補間する場合において、補間部33で補間された補正用位置情報(補正角度d)とそれに対応した映像系2の移動位置(回転角度θ)との相関関係を、好ましくは、上述した補正テーブル32に記憶させて補間結果を反映させる。補間結果を反映させることで、補間された補正用位置情報(補正角度d)に対応した映像系2の移動位置(回転角度θ)での位置ズレの補正に補正テーブル32は供することができる。
本実施例に係るX線検査装置や画像処理系3において、好ましくは、補正部31による位置ズレの補正後での被検体Mの2次元透過像および被検体Mの3次元再構成画像の少なくとも1つを画面上で移動させるための移動情報(ここではx方向、y方向)を入力する入力部37(本実施例ではキーボタン37A〜37D)を重ね合わせ画面36の一部領域に備える。このような入力部37を備えることで、被検体Mの2次元透過像および被検体Mの3次元再構成画像とを重畳出力する際の被検体Mが動いたことによる位置ズレを、入力部37による手動で微調整することができる。したがって、被検体Mが動いた場合にも2次元透過像と3次元再構成画像とを精緻に重畳出力することができる。
本実施例では、X線検査装置や画像処理系3において、補正用位置情報は、回転移動方向の角度である補正角度や、平行移動方向の移動量である補正移動量である。本実施例では、上述した補正角度は、第2映像系移動部28による体軸に対して水平面で直交する軸心周りの回転移動方向と同じ回転移動方向の角度(すなわち体軸に対して水平面で直交する軸心周りの回転方向の補正角度)、あるいは第3映像系移動部29による体軸心周りの回転移動方向と同じ回転移動方向の角度(すなわち体軸心周りの回転方向の補正角度)である。さらに、本実施例では、上述した補正角度は、第2映像系移動部28や第3映像系移動部29による回転移動方向とは別方向の回転移動(例えばたわみによる回転移動)方向の角度である。本実施例では、たわみ方向、支持軸心周りの回転方向の補正角度である。
また、本実施例では、X線検査装置は、各映像系移動部27〜29は映像系2を回転移動させている。さらに、X線管24を支持し、FPD25を支持する支持手段としてC型アーム23を備え、そのC型アーム23は第3映像系移動部29による回転移動(本実施例では被検体Mの体軸軸心周りの回転移動)の方向に沿って湾曲されて形成されている。本実施例では、X線検査装置は、回転移動の方向に沿って「C」の字で湾曲されて形成された、いわゆるC型アーム23の装置である。C型アーム23の場合には、C型アーム23自体、またはC型アーム23に支持されたX線管24やFPD25の自重によって、回転移動のたびにたわみ(位置ズレ)が生じるが、このような位置ズレが起きても、本発明が本実施例のC型アーム23に適用することでかかる位置ズレを解消することができる。
本実施例では、第2映像系移動部28は、C型アーム23の体軸心周りの回転移動とは別の方向である体軸に対して水平面で直交する軸心周りの回転移動の方向にC型アーム23を回転移動させている。つまり、第2映像系移動部28および第3映像系移動部29による2軸回転移動(本実施例のようにさらに第1映像系移動部27を加えた3軸以上も含む)の装置にも適用できる。2軸回転移動により、様々な方向に位置ズレがそれぞれ生じるが、これらの位置ズレについても本発明が2軸回転移動に適用することで解消することができる。また、本実施例では、X線管24からFPD25に垂線を下ろした距離(すなわちSID)を可変にして、映像系2を垂線方向に沿って平行移動させている。このSIDを変えることで、画像の拡大や縮小を行うことができる。
本実施例に係る計測用ファントムPhから着目すると、以下のような作用・効果を奏する。すなわち、上述の構成を備えた本実施例に係る計測用ファントムPhによれば、映像系2の移動で形成される面上に少なくとも2つ以上のマーカ(鉄球Ir)を計測用ファントムPhに設けることで、たとえ画像の中心に一方のマーカ(鉄球Ir)が映り込んだとしても、他方のマーカ(鉄球Ir)の映り込みにより位置ズレを認識することができ、映像系2を移動させてX線管24から照射されたX線をFPD25が検出して逐次に得られた各画像にはマーカ(鉄球Ir)が常に映り込む。この計測用ファントムPhを用いて、本実施例に係る位置ズレ補正方法、本実施例に係るX線検査装置および画像処理系3に適用することで、2次元透過像と3次元再構成画像とを、手間なく、かつ精緻に重畳出力することができる。
本実施例では、映像系2の移動が回転移動のときに、その回転移動で形成される回転面(本実施例では図3中の回転面Px,Py)上に少なくとも2つ以上のマーカ(鉄球Ir)を設けている。本実施例のように、映像系2を被検体Mの体軸の軸心周りに回転させて、さらに体軸に対して水平面で直交する軸心周りに回転させる場合には、それらの回転移動で形成される回転面上に少なくとも2つ以上のマーカ(鉄球Ir)を計測用ファントムPhに設ける。具体的には、上述したようにx軸(体軸)の回転移動で形成される回転面Px上にIr,Ir,Ir,Ir,Ir,Ir10,Ir11,Ir14およびIr15を設け、y軸(体軸に対して水平面で直交する軸)の回転移動で形成される回転面Py上にIr,Ir,Ir,Ir,Ir,Ir,Ir11,Ir12およびIr13を設けている。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、放射線撮像装置として医用に用いられるX線検査装置を例に採って説明したが、非破壊検査装置など工業用に用いられる撮像装置に適用してもよい。
(2)上述した実施例では、放射線撮像装置としてX線検査装置を例に採って説明したが、ECT(Emission Computed Tomography)装置のように放射性同位元素(RI)を投与された被検体から放射されるγ線を検出する装置に適用してもよい。
(3)上述した実施例では、放射線検出手段としてフラットパネル型X線検出器を例に採って説明したが、イメージインテンシファイア(I.I)などに例示されるように、通常において用いられる放射線を検出する放射線検出手段であれば、特に限定されない。
(4)上述した実施例では、補間用位置情報について補間を行ったが、必ずしも補間を行う必要はない。映像系の移動位置(実施例では回転角度)に最も近い移動位置に対応した補正用位置情報を用いて位置ズレを行ってもよい。
(5)上述した実施例では、線形補間を行ったが、2次関数や3次関数などのように曲線で近似してもよい。
(6)上述した実施例では、映像系の移動位置および補正用位置情報の相関関係を記憶する相関関係記憶手段は、補正テーブルであったが、相関関係を、映像系の移動位置に対応する補正用位置情報の近似式で求めて、その近似式のプログラムをメモリ部に記憶させて、位置ズレ補正の際にそのプログラムを実行させてもよい。
(7)上述した実施例では、移動情報を入力する入力部を備えて、被検体が動いたことによる位置ズレを手動で微調整したが、必ずしも移動情報を入力する入力部を備える必要はない。
(8)上述した実施例では、映像系2を回転移動させるC型アーム23を備えた装置であったが、図10に示すように、X線管101およびFPD102を平行移動させて3次元再構成画像を得る方式(いわゆるトモシンセシス(Tomosynthesis))に適用してもよい。この場合には、計測用ファントムは、平行移動で形成される面上に少なくとも2つ以上のマーカを設ける。
(9)上述した実施例では、補正用位置情報は、回転移動方向の角度である補正角度、平行移動方向の移動量である補正移動量であったが、画像の拡大率あるいは縮小率であってもよい。C型アーム23の機構やポテンショメータ等の誤差に起因して、上述したSIDや、X線管24から計測用ファントムPhあるいは被検体Mに垂線を下ろした距離(SOD: Source Object Distance)や、計測用ファントムPhあるいは被検体MとFPD25との距離にズレが生じて、ひいては画像の拡大あるいは縮小によるズレが生じる。そこで、実施例と同様に、計測用ファントムPhの少なくとも2つ以上の拡大率あるいは縮小率を映像系2の移動位置(実施例では回転角度θ,θ)と対応させて映像系2の移動位置および補正用位置情報の相関関係を補正テーブル32に記憶して、その相関関係に基づいて、被検体Mの2次元透過像と被検体Mの3次元再構成画像とを重畳出力する際の拡大・縮小による位置ズレを画面上で補正部31で補正すればよい。
(10)上述した実施例では、補正まで行ったが、映像系2の移動位置および補正用位置情報の相関関係を補正テーブル32に記憶するまでの補正用位置情報取得方法や装置(すなわち補正部31を備えない装置)であってもよい。そして、補正部31を備えない装置から、補正部31を備えた外部装置に補正用位置情報を送信するような構成であってもよい。
2 … 映像系
3 … 画像処理系
23 … C型アーム
24 … X線管
25 … フラットパネル型X線検出器(FPD)
27 … 第1映像系移動部
28 … 第2映像系移動部
29 … 第3映像系移動部
31 … 補正部
32 … 補正テーブル
33 … 補間部
36 … 重ね合わせ画面
37 … 入力部
Ph … 計測用ファントム
Ir … 鉄球
M … 被検体

Claims (28)

  1. 被検体の2次元透過像と前記被検体の3次元再構成画像とを重畳出力する際の位置ズレを補正するための補正用位置情報を取得する補正用位置情報取得方法であって、(a)放射線を照射する放射線照射手段およびその放射線を検出する放射線検出手段からなる映像系について、その映像系の移動で形成される面上に少なくとも2つ以上のマーカを設けた計測用ファントムを用いて、前記映像系を移動させて前記放射線照射手段から照射された放射線を前記放射線検出手段が検出して得られた前記計測用ファントムの2次元透過像と前記計測用ファントムの3次元再構成画像とを重畳出力する工程と、(b)前記重畳出力された像にそれぞれ映り込んだ同一の前記マーカが重畳されるように重畳の対象となる前記計測用ファントムの2次元透過像および前記計測用ファントムの3次元再構成画像の少なくとも1つを画面上で移動させる工程と、(c)前記(a)の工程および前記(b)の工程によって前記移動により前記計測用ファントムの少なくとも2つ以上の補正用位置情報を前記映像系の移動位置と対応させて取得する工程とを備えることを特徴とする補正用位置情報取得方法。
  2. 請求項1に記載の補正用位置情報取得方法において、(c)前記(c)の工程で取得された前記映像系の移動位置と対応した前記計測用ファントムの前記少なくとも2つ以上の補正用位置情報に基づいて新たな補正用位置情報を補間する工程を備えることを特徴とする補正用位置情報取得方法。
  3. 請求項1に記載の補正用位置情報取得方法を用いた位置ズレ補正方法であって、(d)前記映像系の移動位置と対応した前記計測用ファントムの前記少なくとも2つ以上の補正用位置情報に基づいて、前記被検体の2次元透過像と前記被検体の3次元再構成画像とを重畳出力する際の位置ズレを画面上で補正する工程とを備えることを特徴とする位置ズレ補正方法。
  4. 請求項3に記載の位置ズレ補正方法において、(c)前記(c)の工程で取得された前記映像系の移動位置と対応した前記計測用ファントムの前記少なくとも2つ以上の補正用位置情報に基づいて新たな補正用位置情報を補間する工程を備え、前記補間された補正用位置情報も用いて、前記(d)の工程では前記位置ズレを画面上で補正することを特徴とする位置ズレ補正方法。
  5. 請求項1に記載の補正用位置情報取得方法を用いて画像処理を行う画像処理装置であって、(A)2次元透過像と3次元再構成画像とを重畳出力する重畳出力手段と、(B)放射線を照射する放射線照射手段およびその放射線を検出する放射線検出手段からなる映像系について、その映像系の移動で形成される面上に少なくとも2つ以上のマーカを設けた計測用ファントムを用いて、前記映像系を移動させて前記放射線照射手段から照射された放射線を前記放射線検出手段が検出して得られた前記計測用ファントムの2次元透過像と前記計測用ファントムの3次元再構成画像とを前記重畳出力手段で重畳出力して、その重畳出力された像にそれぞれ映り込んだ同一の前記マーカが重畳されるように重畳の対象となる前記計測用ファントムの2次元透過像および前記計測用ファントムの3次元再構成画像の少なくとも1つを画面上で移動させる画像移動手段と、(C)その画像移動手段による前記移動により前記計測用ファントムの少なくとも2つ以上の補正用位置情報を前記映像系の移動位置と対応させて前記映像系の移動位置および前記補正用位置情報の相関関係を記憶する相関関係記憶手段とを備えることを特徴とする画像処理装置。
  6. 請求項5に記載の画像処理装置において、(C)前記相関関係記憶手段で記憶された前記映像系の移動位置と対応した前記計測用ファントムの前記少なくとも2つ以上の補正用位置情報に基づいて新たな補正用位置情報を補間する補間手段を備えることを特徴とする画像処理装置。
  7. 請求項5に記載の画像処理装置において、(D)前記相関関係記憶手段で記憶された前記相関関係に基づいて、被検体の2次元透過像と前記被検体の3次元再構成画像とを重畳出力する際の位置ズレを画面上で補正する補正手段とを備えることを特徴とする画像処理装置。
  8. 請求項7に記載の画像処理装置において、(C)前記相関関係記憶手段で記憶された前記映像系の移動位置と対応した前記計測用ファントムの前記少なくとも2つ以上の補正用位置情報に基づいて新たな補正用位置情報を補間する補間手段を備え、前記補間された補正用位置情報も用いて、前記補正手段は前記位置ズレを画面上で補正することを特徴とする画像処理装置。
  9. 請求項6または請求項8に記載の画像処理装置において、前記補間手段で補間された補正用位置情報とそれに対応した前記映像系の移動位置との相関関係を、前記相関関係記憶手段に記憶させて補間結果を反映させることを特徴とする画像処理装置。
  10. 請求項7または請求項8に記載の画像処理装置において、(E)前記補正手段による前記位置ズレの補正後での前記被検体の2次元透過像および前記被検体の3次元再構成画像の少なくとも1つを画面上で移動させるための移動情報を入力する入力手段を備えることを特徴とする画像処理装置。
  11. 請求項5から請求項10のいずれかに記載の画像処理装置において、前記補正用位置情報は、回転移動方向の角度である補正角度であることを特徴とする画像処理装置。
  12. 請求項5から請求項10のいずれかに記載の画像処理装置において、前記補正用位置情報は、平行移動方向の移動量である補正移動量であることを特徴とする画像処理装置。
  13. 請求項5から請求項10のいずれかに記載の画像処理装置において、前記補正用位置情報は、画像の拡大率あるいは縮小率であることを特徴とする画像処理装置。
  14. 請求項1に記載の補正用位置情報取得方法を用いて画像処理を行って撮像を行う放射線撮像装置であって、(1)放射線を照射する放射線照射手段と、(2)その放射線を検出する放射線検出手段と、(3)前記放射線照射手段および前記放射線検出手段からなる映像系を移動させる映像系移動手段と、(4)前記2次元透過像と前記3次元再構成画像とを重畳出力する重畳出力手段と、(5)前記映像系移動手段による前記映像系の移動で形成される面上に少なくとも2つ以上のマーカを設けた計測用ファントムを用いて、前記映像系を前記映像系移動手段により移動させて前記放射線照射手段から照射された放射線を前記放射線検出手段が検出して得られた前記計測用ファントムの2次元透過像と前記計測用ファントムの3次元再構成画像とを前記重畳出力手段で重畳出力して、その重畳出力された像にそれぞれ映り込んだ同一の前記マーカが重畳されるように重畳の対象となる前記計測用ファントムの2次元透過像および前記計測用ファントムの3次元再構成画像の少なくとも1つを画面上で移動させる画像移動手段と、(6)その画像移動手段による前記移動により前記計測用ファントムの少なくとも2つ以上の補正用位置情報を前記映像系の移動位置と対応させて前記映像系の移動位置および前記補正用位置情報の相関関係を記憶する相関関係記憶手段とを備えることを特徴とする放射線撮像装置。
  15. 請求項14に記載の放射線撮像装置において、(6´)前記相関関係記憶手段で記憶された前記映像系の移動位置と対応した前記計測用ファントムの前記少なくとも2つ以上の補正用位置情報に基づいて新たな補正用位置情報を補間する補間手段を備えることを特徴とする放射線撮像装置。
  16. 請求項14に記載の放射線撮像装置において、(7)前記相関関係記憶手段で記憶された前記相関関係に基づいて、被検体の2次元透過像と前記被検体の3次元再構成画像とを重畳出力する際の位置ズレを画面上で補正する補正手段とを備えることを特徴とする放射線撮像装置。
  17. 請求項16に記載の放射線撮像装置において、(6´)前記相関関係記憶手段で記憶された前記映像系の移動位置と対応した前記計測用ファントムの前記少なくとも2つ以上の補正用位置情報に基づいて新たな補正用位置情報を補間する補間手段を備え、前記補間された補正用位置情報も用いて、前記補正手段は前記位置ズレを画面上で補正することを特徴とする放射線撮像装置。
  18. 請求項15または請求項17に記載の放射線撮像装置において、前記補間手段で補間された補正用位置情報とそれに対応した前記映像系の移動位置との相関関係を、前記相関関係記憶手段に記憶させて補間結果を反映させることを特徴とする放射線撮像装置。
  19. 請求項16または請求項17に記載の放射線撮像装置において、(8)前記補正手段による前記位置ズレの補正後での前記被検体の2次元透過像および前記被検体の3次元再構成画像の少なくとも1つを画面上で移動させるための移動情報を入力する入力手段を備えることを特徴とする放射線撮像装置。
  20. 請求項14から請求項19のいずれかに記載の放射線撮像装置において、前記補正用位置情報は、回転移動方向の角度である補正角度であることを特徴とする放射線撮像装置。
  21. 請求項20に記載の放射線撮像装置において、前記映像系移動手段は前記映像系を回転移動させ、前記補正角度は、前記映像系移動手段による前記回転移動方向と同じ回転移動方向の角度であることを特徴とする放射線撮像装置。
  22. 請求項20に記載の放射線撮像装置において、前記映像系移動手段は前記映像系を回転移動させ、前記補正角度は、前記映像系移動手段による前記回転移動方向とは別方向の回転移動方向の角度であることを特徴とする放射線撮像装置。
  23. 請求項14から請求項19のいずれかに記載の放射線撮像装置において、前記補正用位置情報は、平行移動方向の移動量である補正移動量であることを特徴とする放射線撮像装置。
  24. 請求項14から請求項19のいずれかに記載の放射線撮像装置において、前記補正用位置情報は、画像の拡大率あるいは縮小率であることを特徴とする放射線撮像装置。
  25. 請求項14から請求項24のいずれかに記載の放射線撮像装置において、前記映像系移動手段は前記映像系を回転移動させることを特徴とする放射線撮像装置。
  26. 請求項25に記載の放射線撮像装置において、(9)前記放射線照射手段を支持し、前記放射線検出手段を支持する支持手段を備え、その支持手段は前記映像系移動手段による前記回転移動の方向に沿って湾曲されて形成されていることを特徴とする放射線撮像装置。
  27. 請求項26に記載の放射線撮像装置において、前記映像系移動手段は、前記支持手段を別の方向に回転移動させることで、前記映像系を前記別の方向にも回転移動させることを特徴とする放射線撮像装置。
  28. 請求項26または請求項27に記載の放射線撮像装置において、前記映像系移動手段は、前記放射線照射手段から前記放射線検出手段に垂線を下ろした距離を可変にして、前記映像系を前記垂線方向に沿って平行移動させることを特徴とする放射線撮像装置。
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