JP5109828B2 - ハイブリッド車両駆動システム - Google Patents

ハイブリッド車両駆動システム Download PDF

Info

Publication number
JP5109828B2
JP5109828B2 JP2008160639A JP2008160639A JP5109828B2 JP 5109828 B2 JP5109828 B2 JP 5109828B2 JP 2008160639 A JP2008160639 A JP 2008160639A JP 2008160639 A JP2008160639 A JP 2008160639A JP 5109828 B2 JP5109828 B2 JP 5109828B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engine
battery
mixing ratio
hybrid vehicle
target range
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008160639A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010000867A (ja
Inventor
健太郎 友
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2008160639A priority Critical patent/JP5109828B2/ja
Publication of JP2010000867A publication Critical patent/JP2010000867A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5109828B2 publication Critical patent/JP5109828B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/62Hybrid vehicles

Description

本発明は、ハイブリッド車両駆動システムにおいて、電池の目標SOC範囲を決定する技術に関する。
モータおよびエンジンを備えるハイブリッド車両が広く用いられている。ハイブリッド車両は、走行状態に応じてモータ駆動力およびエンジン駆動力の少なくともいずれかを用いて走行する。エンジン走行では、低速走行時のエネルギー効率が良好でない。そこで、ハイブリッド車両は、低速走行時には、モータ単独の駆動力によって走行する。モータは、電池から供給される電力によってハイブリッド車両を加速させる他、回生制動によって電池を充電しハイブリッド車両を減速させる。
ハイブリッド車両は、加速時または高速走行時にはエンジンを始動し、モータ駆動力およびエンジン駆動力によって走行する。走行中にエンジンを始動するため、ハイブリッド車両は、エンジン制御用のモータジェネレータを備える。モータジェネレータは、電池から供給される電力によって回転しエンジンを始動する他、エンジンの駆動力によって発電し電池を充電する。
このような構成によれば、エンジン駆動力の寄与およびモータ駆動力の寄与を走行状態に応じて調整することができる。また、回生制動エネルギーおよび走行に用いないエンジン駆動エネルギーを電力に変換して電池を充電することができる。これによって、エネルギー効率を高くすることができる。
特開2007−168512号公報 特開2007−231838号公報
ハイブリッド車両では、予め定められた電池の目標SOC範囲(SOCはState Of Chargeの略称である。)に基づいて、モータおよびエンジン制御用モータジェネレータによる充放電制御を行う。充放電制御が目標SOC範囲に応じて行われることにより、エンジン駆動エネルギーによる充電電力量、回生制動による充電電力量等が調整される。目標SOC範囲は、エネルギー効率が良好となるよう決定される。
近年、エンジンの二酸化炭素排出量を低減すべきとの社会的要請が強まっている。これに伴い、ガソリンにエタノールを混合したエタノール混合ガソリンが燃料として普及しつつある。エタノール混合ガソリンを用いた場合、エタノールが混合されていない通常のガソリンを用いた場合に比して、低温時にエンジンが始動し難くなる。すなわち、エンジンを始動するのに必要なエンジンシャフトの回転数が多くなり、エンジンを始動するために必要な電力量が大きくなる。これによって、通常ガソリンの使用を前提として決定された目標SOC範囲に基づき電池が充電されている場合には、エンジンを始動する際に充電電力量が不十分となることがあるという問題があった。
本発明は、このような課題に対してなされたものである。すなわち、ハイブリッド車両駆動システムにおいて、使用する燃料に適した目標SOC範囲を決定することを目的とする。
本発明は、車両を駆動するエンジンと、電池から供給される電力によって回転して前記エンジンを始動し、前記エンジンの駆動力によって発電して当該電池を充電するモータジェネレータと、を備えるハイブリッド車両駆動システムにおいて、エンジン燃料のエタノール混合割合をエンジンの状態に基づいて推定する混合割合推定部と、推定されたエタノール混合割合に基づいて、前記電池の充電電荷量に関する値の目標範囲を決定する目標範囲決定部と、前記電池の充放電を制御する充放電制御部と、を備え、前記目標範囲決定部は、推定されたエタノール混合割合が高い程、前記電池の充電電荷量に対する下限値が大きくなるよう前記目標範囲を決定し、前記充電制御部は、前記目標範囲決定部によって決定された前記目標範囲に基づいて、前記電池の充放電を制御し、前記充電電荷量に関する値は、SOCであり、前記目標範囲決定部は、推定されたエタノール混合割合が高い程、前記目標範囲の下限値を大きくすることを特徴とする。
また、本発明に係るハイブリッド車両駆動システムにおいては、前記混合割合推定部は、前記エンジンのノッキングを検出するノックセンサと、前記エンジンを点火させるときのクランク角を調整する点火調整手段と、を備え、ノッキングが検出されるときの点火クランク角に基づいて、エンジン燃料のエタノール混合割合を推定することが好適である。
本発明によれば、ハイブリッド車両駆動システムにおいて、使用する燃料に適した目標SOC範囲を決定することができる。
図1に本発明の実施形態に係るハイブリッド車両駆動システム10の構成を示す。ハイブリッド車両駆動システム10は、モータ12およびエンジン14を備え、走行状態に応じてモータ12およびエンジン14の少なくともいずれかによって車両を駆動する。走行中にエンジン14を始動するため、ハイブリッド車両駆動システム10はモータジェネレータ16を備える。
ハイブリッド車両駆動システム10は、燃料としてエタノール混合ガソリンを用いることができる。エタノール混合ガソリンは燃料タンク18に蓄えられ、エンジン14は、そのエタノール混合ガソリンによって稼働する。
ハイブリッド車両駆動システム10の基本的な構成および動作について説明する。操作部20は、アクセルペダル、ブレーキペダル、ギアチェンジレバー、ステアリング等を含み、ユーザの操作に基づく運転制御指令をメインコントロールユニット22に出力する。メインコントロールユニット22は、運転制御指令に基づいて、モータ12、エンジン14、およびモータジェネレータ16を制御する。モータ12、エンジン14、およびモータジェネレータ16は、メインコントロールユニット22による制御に基づいて、それぞれのシャフトを加速回転し、または制動する。
モータ12、エンジン14、およびモータジェネレータ16の各シャフトは、プラネタリギアユニット24に取り付けられる。プラネタリギアユニット24は、これらの相互間でトルクを伝達する。各トルクが合成された結果モータシャフトに与えられたトルクは、トランスミッションギア26を介して車輪28に伝達される。
ハイブリッド車両駆動システム10は、このような構成によって、操作部20の操作に応じてモータ12、エンジン14、およびモータジェネレータ16を制御し、これらの合成トルクを車輪28に伝達し車両を走行させる。
モータ12およびモータジェネレータ16の制御は、メインコントロールユニット22が電力コントロールユニット30を制御することで行う。電力コントロールユニット30は、メインコントロールユニット22の制御に基づいて、電池32とモータ12との間で授受される電力、および電池32とモータジェネレータ16との間で授受される電力を調整する。モータ12およびモータジェネレータ16は、電池32との間の電力授受状態に応じて加速回転または回生制動発電する。
車両がモータ12による単独走行を行うときは、メインコントロールユニット22は、モータジェネレータ16を空回り状態に制御する。これによって、プラネタリギアユニット24は、モータ12に対して無負荷状態となり、モータ12はトランスミッションギア26を介して車輪28に加速トルクを与え、または車輪28を回生制動する。
走行中にエンジン14を始動するときは、メインコントロールユニット22は、モータ12が一定速度で回転し、電池32からモータジェネレータ16に電力が供給されるよう、電力コントロールユニット30を制御する。これによって、モータジェネレータ16はプラネタリギアユニット24を介してエンジンシャフトを回転させる。このとき、メインコントロールユニット22が、エンジン14の点火制御を行うことによりエンジン14が始動する。
走行中に、エンジン14およびモータジェネレータ16よる電池32の充電を行うときは、メインコントロールユニット22は、エンジン14を駆動させつつ、モータ12が一定速度で回転し、モータジェネレータ16から電池32に電力が供給されるよう、電力コントロールユニット30を制御する。これによって、エンジン14は、プラネタリギアユニット24を介してモータジェネレータ16を駆動し、モータジェネレータ16は、発電電力を電池32に供給して電池32を充電する。
このような制御によれば、エンジン駆動力とモータ駆動力の使用割合を調整することができる。また、走行エネルギーを電気エネルギーに変換し回収することによって車両を減速し、回収したエネルギーを車両の駆動に用いることができる。さらに、走行に用いないエンジン駆動エネルギーを電力に変換して蓄えておくことができる。これによって、エネルギー効率を高くすることができる。
エンジン駆動力とモータ駆動力の使用割合の調整は、車両の走行状態に基づいて行うことができる。例えば、エンジンは、低速回転時の燃費が良好でない。そのため、低速走行時にはモータ単独によって走行し、車両速度が所定の速度に達したとき、急加速を行うとき等にエンジン14を始動し、モータ12およびエンジン14によって走行する。これによって、エンジン14の燃費を向上させることができる。
エンジン駆動力およびモータ駆動力の使用割合の調整は、電池32の充電状態に基づいても行う。すなわち、電池32の充電電力量が十分でないときには、エンジン駆動力を主とした走行とし、モータ12による回生制動発電およびモータジェネレータ16による発電の頻度を高くする。このとき、メインコントロールユニット22は、電力コントロールユニット30を制御することにより電池32の放電を制限し、モータ駆動力による走行を制限する。一方、電池32の充電電力量が十分であるときは、モータ12による回生制動発電およびモータジェネレータ16による発電の頻度を低くする。このとき、メインコントロールユニット22は、電力コントロールユニット30を制御することにより電池32の充電を制限する。
メインコントロールユニット22は、電池32の充電電力量が十分であるか否かの判定を、電池32のSOCに基づいて行う。SOCは充電深度とも称され、電池32の満充電容量に対する充電電荷量の割合を百分率を以て表したものである。電池32のSOCの測定はSOC測定部34によって行われる。SOC測定部34は、電池32の満充電容量、初期蓄積電荷量、電池32に流れる電流の時間積算値等に基づいて電池32のSOCを測定し、測定結果を測定SOCとしてメインコントロールユニット22に出力する。
目標SOC記憶部36には、後述の処理によって目標SOC範囲が記憶される。目標SOC範囲は、電池32のSOCがとるべき範囲であり、メインコントロールユニット22は、測定SOCがこの範囲内となるよう充放電制御を行う。
メインコントロールユニット22は、SOC測定部34から測定SOCを取得すると共に目標SOC記憶部36に記憶されている目標SOC範囲を参照する。そして、測定SOCが目標SOC範囲の下限値未満であるときは、電池32の充電頻度を高くすると共に電池32の放電を制限する。一方、メインコントロールユニット22は、測定SOCが目標SOC範囲の上限値を超えたときは電池32の充電を制限する。
例えば、低速走行時にはモータ12単独によって走行し、車両速度が所定の速度閾値以上となったきにエンジン14を始動する制御を行う場合には、メインコントロールユニット22は、速度閾値について次のような設定を行う。すなわち、測定SOCが目標SOC範囲の下限値未満である場合、測定SOCが目標SOC範囲の下限値以上であり目標SOC範囲の上限値以下である場合、および測定SOCが目標SOC範囲の上限値を超える場合には、それぞれ、第1の速度閾値、第2の速度閾値、および第3の速度閾値を速度閾値として設定する。ここで、第1の速度閾値は第2の速度閾値よりも小さい値とする。また、第3の速度閾値は第2の速度閾値よりも大きい値とする。
また、車両加速度が所定の加速度閾値以上となったきにエンジン14を始動する制御を行う場合には、メインコントロールユニット22は、加速度閾値について次のような設定を行う。すなわち、測定SOCが目標SOC範囲の下限値未満である場合、測定SOCが目標SOC範囲の下限値以上であり目標SOC範囲の上限値以下である場合、および測定SOCが目標SOC範囲の上限値を超える場合には、それぞれ、第1の加速度閾値、第2の加速度閾値、および第3の加速度閾値を加速度閾値として設定する。ここで、第1の加速度閾値は第2の加速度閾値よりも小さい値とする。また、第3の加速度閾値は第2の加速度閾値よりも大きい値とする。
これによって、測定SOCが目標SOC範囲の下限値未満となったときには、エンジン14の駆動力の使用割合を高めることができる。また、測定SOCが目標SOC範囲の上限値を超えたときは、モータ12の駆動力の使用割合を高めることができる。
また、メインコントロールユニット22は、測定SOCが目標SOC範囲の上限値を超えたときは電池32の充電を制限するため、例えば、次のような制御を行ってもよい。メインコントロールユニット22は、操作部20のブレーキペダルの踏み込み等により、運転制御指令が車両を減速する旨を示すときは、モータジェネレータ16およびモータ12に回生電流が流れないよう、または、回生電流の大きさが低減されるよう、電力コントロールユニット30を制御する。このような制御は、電力コントロールユニット30がモータジェネレータ16およびモータ12に印加する電圧の大きさと、モータジェネレータ16およびモータ12の発電起電力の大きさとを、それぞれ近づけることによって行うことができる。これによって、測定SOCが目標SOC範囲の上限値を超えたときには、モータジェネレータ16およびモータ12による電池32の充電を制限することができる。このとき、車両の制動は、主に機械的なブレーキによって行うことができる。
次に、目標SOC範囲を求める処理について説明する。目標SOC範囲は、車両の加速性能を十分に発揮することができると共に、運転開始から運転終了までのエネルギー効率が高くなるよう決定することが好ましい。目標SOC範囲の上限値は電池の性能に基づき、電池の寿命を十分に維持できる値とすることが好ましい。
目標SOC範囲の上限値を一定とすれば、その下限値を小さくすることにより、電池によって充電される電力量の変化幅を大きくすることができる。これによって、電気エネルギーに変換され電池に充電される走行エネルギーを大きくすることができ、回生制動を行う頻度を高めることができる。したがって、機械的なブレーキによって摩擦熱として消費される走行エネルギーを低下させ、エネルギー効率を向上させることができる。
しかし、目標SOC範囲の下限値を小さくし過ぎると、電池に充電される電力量が不十分となることがあり、発進時にモータ駆動力による走行が不可能となったり、モータジェネレータによるエンジン始動が不可能となったりするおそれがある。
本実施形態に係るハイブリッド車両駆動システム10では、エンジン14の燃料としてエタノール混合ガソリンを用いることができる。エタノール混合ガソリンを用いた場合、通常ガソリンを用いた場合に比して、低温時にエンジン14が始動し難くなる。すなわち、エンジン14を始動するのに必要なエンジンシャフトの回転数(例えば、エンジン14が自走的に各工程を繰り返すまでに要するエンジンシャフト回転数)が多くなり、モータジェネレータ16がエンジン14を始動するために必要な電力量が大きくなる。したがって、目標SOC範囲の下限値は、通常ガソリンの使用を前提として決定された標準の値よりも大きくすることが好ましいといえる。
そこで、ハイブリッド車両駆動システム10では、燃料タンク18に蓄えられたエタノール混合ガソリンのエタノール混合割合を推定する。そして、推定したエタノール混合割合に基づいて標準目標SOC範囲を修正して用いる。ここで、標準目標SOC範囲とは、通常ガソリンを使用したときに、車両の加速性能を十分に発揮することができる、運転開始から運転終了までのエネルギー効率が高くなる、等の観点から決定された目標SOC範囲をいう。
まず、エタノールの混合割合を推定する原理について説明する。エタノール混合割合は、駆動中のエンジンの点火タイミングを試行的に変化させたときにおけるエンジンの状態に基づいて決定することができる。
エンジンの点火タイミングは、エンジンシャフトのクランク角により規定する。クランク角は、例えば、ピストンが最高圧縮位置に達したときを0°とし、ピストンが最高圧縮位置に達する前の角度を正の値、ピストンが最高圧縮位置に達した後の角度を負の値とする。
点火クランク角は、エンジンの燃費、出力トルク等のエンジン性能を左右する。そのため、通常のエンジン制御では、点火クランク角がエンジンの性能を十分に発揮することができる最適クランク角となるよう制御される。
ハイブリッド車両駆動システム10は、エタノールの混合割合を推定するときは、走行性能に影響を与えない程度に試行的に点火クランク角を変化させる。エンジン14を駆動しながら、最適クランク角から点火タイミングを早める方に点火クランク角をずらしていくと、点火を早めた角度がある角度になったときにノッキングと称される異常点火が起こる。ここで、エンジントルクが一定であるという条件の下、エタノール混合割合が高い程、ノッキングが生じるときの点火早め角度が大きくなることが知られている。
ハイブリッド車両駆動システム10は、このような現象を利用して、エタノールの混合割合を推定する。図2は、エタノール混合割合を推定し、電池32の目標SOC範囲を決定する処理のフローチャートである。図2のステップS101〜S105はエタノール混合割合を推定する処理の流れを示す。
この処理は、メインコントロールユニット22が、燃料タンク18に新たに燃料が供給されたことを検知した後のエンジン駆動時に実行する。燃料供給の検知は、例えば、蓋が開けられたか否かを検出する蓋センサを燃料タンク18の蓋に設ける構成とすることで行うことができる。蓋センサは、蓋が開けられたことを検出したときは、その旨の情報をメインコントロールユニット22に出力する。また、車両には、燃料タンクに蓄えられている燃料が十分であるか否かを検出する燃料メータが設けられていることが通常である。燃料供給の検知は燃料メータに表示させる情報に基づいて行うこととしてもよい。
処理開始時において、メインコントロールユニット22は、点火クランク角を予め定められた最適クランク角に設定してエンジン14を制御しているものとする。また、一定のトルク指令値でエンジン14を制御しているものとする。メインコントロールユニット22は、エンジン14の点火クランク角を所定の刻み角度だけ点火タイミングを早める方に変化させる(S101)。そして、ノックセンサ38によってノッキングが検出されるか否かを判定する(S102)。メインコントロールユニット22は、ノッキングが検出されないときはステップS101の実行に戻り、点火クランク角を刻み角度だけ変化させ、同様の処理を実行する。
メインコントロールユニット22は、ノッキングが検出されたときは、このときの点火クランク角の最適クランク角からのずれ角をノック検出角として求める(S103)。そして、点火クランク角を最適クランク角に戻して通常のエンジン制御に戻る(S104)。
マップ記憶部40は、ノック検出角とエンジントルク指令値とを与えることにより、エタノール混合割合を求める混合割合推定マップを記憶する。図3に混合割合推定マップの例を示す。図3の混合割合推定マップは、ノック検出角が同一であっても、エンジントルク指令値が大きい程エタノール混合割合が低く推定されることを示す。また、エンジントルク指令値が同一であるときには、ノック検出角が大きい程エタノール混合割合が高く推定されることを示す。この混合割合推定マップは、設計の段階でシミュレーション、評価実験等により求めておくことができる。
なお、図3は、離散的なエンジントルク指令値および離散的なノック検出角に対してエタノール混合割合が定まる混合割合推定マップを示している。このような離散的な関係を規定するマップの代わりに、エンジントルク指令値、ノック検出角、およびエタノール混合割合を、三次元座標系の各座標軸に対応させた連続的なグラフによるマップを採用してもよい。このような連続マップは、べき関数近似等によって求めることができる。
メインコントロールユニット22は、マップ記憶部40に記憶されている混合割合推定マップを参照し、ステップS103で求めたノック検出角およびエンジン14に対するトルク指令値に基づいてエタノール混合割合を求める(S105)。
ステップS101〜S105の処理によれば、エタノール混合割合が高い程、ノッキングが生じるときの点火早め角度が大きくなるという現象を利用して、使用されている燃料のエタノール混合割合を推定することができる。
次に、求められたエタノール混合割合に基づいて標準目標SOC範囲を修正する処理について説明する。図2のステップS106〜S109は標準目標SOC範囲を修正する処理の流れを示す。
マップ記憶部40は、標準目標SOC範囲の下限値に対する補正係数をエタノール混合割合に対応付けた補正係数マップを記憶する。補正係数は、標準目標SOC範囲の下限値に乗ずることで、エタノール混合ガソリンに対する目標SOC範囲の下限値を補正する係数である。図4に補正係数マップの例を示す。図4の補正係数マップでは、エタノール混合割合が大きい程補正係数が大きくなり、エタノール混合割合が小さい程補正係数が小さくなる。したがって、エタノール混合割合が大きい程、最終的に決定される目標SOC範囲の下限値が大きくなり、エタノール混合割合が小さい程、最終的に決定される目標SOC範囲の下限値が小さくなる。エタノール混合割合の変化に対する補正係数の変化は、線形であってもよいし非線形であってもよい。
上述のように、ハイブリッド車両駆動システム10では、エタノール混合割合が大きい程、モータジェネレータ16がエンジン14を始動するために必要なエンジンシャフト回転数が増加する。エンジンシャフトを回転させるために必要な電力量は、設計段階で求めておくことができる。したがって、エタノール混合割合と、エンジン始動に必要なエンジンシャフト回転数との関係を実験等により求めることで、エタノール混合割合と、エンジン始動に必要な電力量との関係を求めることができる。そして、エタノール混合割合の増加に対するエンジン始動に必要な電力量の増加に基づいて、電池32に要求される最低限の充電電荷量の増加割合を求めることができ、補正係数マップを求めることができる。このように補正係数マップを求めることにより、電池32の充電電力量の下限値を、エタノール混合割合の増加に対するエンジン始動に必要な電力量の増加に基づいて増加させることができる。
なお、図4は、離散的なエタノール混合割合の値に対して補正係数が定まる補正係数マップを示している。このような離散的な関係を規定するマップの代わりに、連続的なエタノール混合割合の値に対して補正係数を与えるマップを採用してもよい。このような連続マップは、べき関数近似等によって求めることができる。
また、モータジェネレータ16がエンジン14を始動するために必要なエンジンシャフト回転数は、エタノール混合ガソリンの温度に応じて変化することがある。このような場合、エタノール混合ガソリンの温度に対応した補正係数マップをマップ記憶部40に記憶させておくことが好適である。そして、ハイブリッド車両駆動システム10には、エタノール混合ガソリンの温度またはエタノール混合ガソリンの温度と相関関係のある温度を測定する温度センサを設けることが好適である。
メインコントロールユニット22は、マップ記憶部40に記憶されている補正係数マップを参照し、ステップS105で求めたエタノール混合割合に基づいて、補正係数を取得する(S106)。ここで、エタノール混合ガソリンの温度に対応した補正係数マップがマップ記憶部40に記憶されている場合には、メインコントロールユニット22は、温度センサの測定温度に応じた補正係数マップによって補正係数を取得する。
標準SOC記憶部42には、設計の段階でシミュレーション、実験等に基づいて求められた標準目標SOC範囲が記憶されている。メインコントロールユニット22は、標準SOC記憶部42に記憶されている標準目標SOC範囲を読み込む(S107)。そして、標準目標SOC範囲の下限値に、ステップS106で取得した補正係数を乗じた値を求める(S108)。メインコントロールユニット22は、標準目標SOC範囲の上限値を目標SOC範囲上限値とし、ステップS108で求めた値を目標SOC範囲下限値とした新たな目標SOC範囲を目標SOC記憶部36に記憶させる(S109)。
このような処理によれば、標準目標SOC範囲の下限値に補正係数を乗ずることで修正された数値範囲が新たな目標SOC範囲として求められ、目標SOC記憶部36に記憶される。ハイブリッド車両駆動システム10は、目標SOC記憶部36に新たな目標SOC範囲が記憶された後は、上述のように電池32の充放電制御をその目標SOC範囲に基づいて行う。
目標SOC記憶部36に記憶される目標SOC範囲の上限値は、標準目標SOC範囲の上限値と等しいが、その目標SOC範囲の下限値は、標準目標SOCの下限値に補正係数が乗ぜられた値となる。図4に示す補正係数マップが示すように、補正係数は、エタノール混合ガソリンのエタノール混合割合が高い程大きくなる。したがって、エタノール混合ガソリンのエタノール混合割合が高い程、目標SOC範囲の下限値が大きくなる。これによって、使用燃料のエタノール混合割合が高い程、電池32に充電される最低限の電荷量は大きくなる。そのため、エタノール混合ガソリンを用いることによってエンジン始動に要される電力量が大きくなり、電池32からモータジェネレータ16に供給する電力量が不十分になるという問題を回避することができる。
例えば、エタノール混合割合が15%のエタノール混合ガソリンを使用した場合について採り上げる。通常ガソリンに対する標準SOC範囲は40%〜80%であるものとする。このとき、ステップS106および図4の補正係数マップによれば、補正係数は、1.2である。したがって、ステップS109で目標SOC記憶部36に記憶される目標SOC範囲は、48%〜80%となり、目標SOC範囲の下限値は、標準目標SOC範囲の下限値よりも8%大きくなる。これによって、最低限の充電電荷量は、通常ガソリンを用いた場合よりも8%増加することになり、この増加分は、エンジン始動のために用いることができる。
本発明の実施形態に係るハイブリッド車両駆動システムの構成を示す図である。 エタノール混合割合を推定し、電池の目標SOC範囲を修正する処理のフローチャートである。 混合割合推定マップの例を示す図である。 補正係数マップの例を示す図である。
符号の説明
10 ハイブリッド車両駆動システム、12 モータ、14 エンジン、16 モータジェネレータ、18 燃料タンク、20 操作部、22 メインコントロールユニット、24 プラネタリギアユニット、26 トランスミッションギア、28 車輪、30 電力コントロールユニット、32 電池、34 SOC測定部、36 目標SOC記憶部、38 ノックセンサ、40 マップ記憶部、42 標準SOC記憶部。

Claims (2)

  1. 車両を駆動するエンジンと、
    電池から供給される電力によって回転して前記エンジンを始動し、前記エンジンの駆動力によって発電して当該電池を充電するモータジェネレータと、
    を備えるハイブリッド車両駆動システムにおいて、
    エンジン燃料のエタノール混合割合をエンジンの状態に基づいて推定する混合割合推定部と、
    推定されたエタノール混合割合に基づいて、前記電池の充電電荷量に関する値の目標範囲を決定する目標範囲決定部と、
    前記電池の充放電を制御する充放電制御部と、
    を備え、
    前記目標範囲決定部は、
    推定されたエタノール混合割合が高い程、前記電池の充電電荷量に対する下限値が大きくなるよう前記目標範囲を決定し、
    前記充電制御部は、
    前記目標範囲決定部によって決定された前記目標範囲に基づいて、前記電池の充放電を制御し、
    前記充電電荷量に関する値は、SOCであり、
    前記目標範囲決定部は、
    推定されたエタノール混合割合が高い程、前記目標範囲の下限値を大きくすることを特徴とするハイブリッド車両駆動システム。
  2. 請求項1に記載のハイブリッド車両駆動システムにおいて、
    前記混合割合推定部は、
    前記エンジンのノッキングを検出するノックセンサと、
    前記エンジンを点火させるときのクランク角を調整する点火調整手段と、
    を備え、
    ノッキングが検出されるときの点火クランク角に基づいて、エンジン燃料のエタノール混合割合を推定することを特徴とするハイブリッド車両駆動システム。
JP2008160639A 2008-06-19 2008-06-19 ハイブリッド車両駆動システム Expired - Fee Related JP5109828B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008160639A JP5109828B2 (ja) 2008-06-19 2008-06-19 ハイブリッド車両駆動システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008160639A JP5109828B2 (ja) 2008-06-19 2008-06-19 ハイブリッド車両駆動システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010000867A JP2010000867A (ja) 2010-01-07
JP5109828B2 true JP5109828B2 (ja) 2012-12-26

Family

ID=41582949

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008160639A Expired - Fee Related JP5109828B2 (ja) 2008-06-19 2008-06-19 ハイブリッド車両駆動システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5109828B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101234652B1 (ko) 2010-12-02 2013-02-19 기아자동차주식회사 하이브리드 차량의 가속 토크 제어 방법 및 장치

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4853223B2 (ja) * 2006-10-18 2012-01-11 マツダ株式会社 ハイブリッド車両の制御装置
JP4600421B2 (ja) * 2007-04-25 2010-12-15 トヨタ自動車株式会社 車両用動力伝達装置の制御装置
JP2008286003A (ja) * 2007-05-15 2008-11-27 Toyota Motor Corp 車両の運転制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010000867A (ja) 2010-01-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5693152B2 (ja) 車両の油圧制御装置
US9403439B2 (en) Power generation control device
WO2012053576A1 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP2013252845A (ja) 親環境自動車のエンジンクラッチ伝達トルク学習装置および方法
US20150298683A1 (en) Running state control apparatus for hybrid vehicle
US20100250042A1 (en) Vehicle and method of controlling the vehicle
JP5176935B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP2008260428A (ja) 車両およびその制御方法
JP2006246562A (ja) ハイブリッド車およびその制御方法
JP2011097666A (ja) 自動車およびその制御方法
JP2004242450A (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP5552970B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP2012045996A (ja) ハイブリッド車両の発電制御装置
JP2013056569A (ja) ハイブリッド車両のタイヤ動半径学習方法
JP4534934B2 (ja) ハイブリッド車両の発電制御装置
JP4285483B2 (ja) 車両およびその制御方法
CN110271432B (zh) 具备发电装置的车辆和车辆搭载发电装置的发电控制方法
JP5450238B2 (ja) 電動車両
JP5109828B2 (ja) ハイブリッド車両駆動システム
JP4507597B2 (ja) システム効率算出装置及びシステム効率向上装置
JP3953050B2 (ja) 変速制御装置
JPWO2022030007A5 (ja)
JP5339091B2 (ja) ハイブリッド車
JP5699841B2 (ja) ハイブリッド自動車
JP7234875B2 (ja) 車両の駆動制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100723

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120417

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120612

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120703

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120823

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120911

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120924

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151019

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151019

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees