JP5109118B2 - 導電性ポリマーの解重合方法及びその再重合方法。 - Google Patents
導電性ポリマーの解重合方法及びその再重合方法。 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5109118B2 JP5109118B2 JP2006292551A JP2006292551A JP5109118B2 JP 5109118 B2 JP5109118 B2 JP 5109118B2 JP 2006292551 A JP2006292551 A JP 2006292551A JP 2006292551 A JP2006292551 A JP 2006292551A JP 5109118 B2 JP5109118 B2 JP 5109118B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- conductive polymer
- potential
- film
- electrolytic
- electrode
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
Description
本実施例では、モノマーとしてインドールを用いて電解重合法によりポリインドール膜を形成し、この膜に電位掃引処理を加えることにより解重合を行った。
市販のインドール(東京化成工業社製)を8mM、支持電解質として過塩素酸テトラブチルアンモニウム(東京化成工業社製、以降「TBAP」と略記する。)を0.1M、ジクロロメタン(関東化学社製、分光分析用)に投入し、スターラーで撹拌して電解液を得た。そして、この得られた電解液を70ml取り出し、耐熱ガラス製の2部屋タイプの電解セルの主室に入れた(2部屋は主室と副室に分けられ、それらは焼結ガラスにより隔てられている。)。そしてこの主室に酸化インジウムスズ(ITO)膜が170nmコートされたガラス電極と白金板電極とを浸漬した。一方、副室にも上記の電解液を入れ、更に飽和カロメル参照電極(SCE)を浸漬した。
次に、ポリインドール膜に負方向の電位掃引処理を施し、解重合を行った。電位掃引処理に用いた電解質溶液としては、ジクロロメタン溶媒中に、支持電解質としてTBAPを0.1Mを溶解したものを採用した。そしてその電解液を耐熱ガラス製の2部屋タイプの電解セルの主室に入れた。そしてこの主室に、ポリインドール膜が形成されたITO電極と、白金板電極とを浸漬し、副室にも上記の溶液を入れ、更に飽和カロメル参照電極(SCE)を浸漬した。
本実施例では、実施例1で得られた解重合後の溶液、すなわち、ポリインドール膜の解重合の結果生成したオリゴマーあるいはモノマーが溶解した電解液に、新たなITO電極を浸漬し、電解重合操作によって再重合を行った。
実施例1では、ジクロロメタン溶媒中に、支持電解質であるTBAPが0.1M、ポリインドール膜の解重合によって生成したオリゴマー及びモノマーが溶解したものが得られる。図5にその溶液の紫外可視吸収スペクトルを示す。そしてその電解液を耐熱ガラス製の2部屋タイプの電解セルの主室に入れた。そしてこの主室に、新たなITO電極と、白金板電極とを浸漬し、副室にも上記の溶液を入れ、更に飽和カロメル参照電極(SCE)を浸漬した。
本実施例では、モノマーとしてインドールのマイゼンハイマー型σ錯体を用いて電解重合法によりポリインドール膜を形成し、この膜に電位掃引処理を加えることにより解重合を行った。なお、本実施例で用いたインドールのマイゼンハイマー型σ錯体の化学式を(3)に示す。また、この錯体及びその錯体を原料としたポリインドール膜の形成法については、金 商国、宮川信一、関 宏子、星野勝義、2006年電気化学秋季大会講演要旨集、312頁、平成18年9月14日、同志社大学工学部(京田辺)、に記載の方法を用いることができる。
インドールのマイゼンハイマー型σ錯体を8mM、支持電解質として過塩素酸テトラブチルアンモニウム(東京化成工業社製、以降TBAPと略記する)を0.1M、ジクロロメタン(関東化学社製、分光分析用)に投入し、スターラーで撹拌して電解液を得た。そして、この得られた電解液を20ml取り出し、耐熱ガラス製の2部屋タイプの電解セルの主室に入れた(2部屋は主室と副室に分けられ、それらは焼結ガラスにより隔てられている。)。そしてこの主室に酸化インジウムスズ(ITO)膜が170nmコートされたガラス電極と白金板電極とを浸漬した。一方、副室にも上記の電解液を入れ、更に飽和カロメル参照電極(SCE)を浸漬した。
次に、ポリインドール膜に負方向の電位掃引処理を施し、解重合を行った。電位掃引処理に用いた電解質溶液としては、ジクロロメタン溶媒中に、支持電解質としてTBAPを0.1Mを溶解したものを採用した。そしてその電解液を耐熱ガラス製の2部屋タイプの電解セルの主室に入れた。そしてこの主室に、ポリインドール膜が形成されたITO電極と、白金板電極とを浸漬し、副室にも上記の溶液を入れ、更に飽和カロメル参照電極(SCE)を浸漬した。
本実施例では、電解重合法によりポリカルバゾール膜を形成し、この膜に電位掃引処理を加えることにより解重合を行った。
市販のカルバゾール(東京化成工業社製)を5mM、支持電解質としてTBAPを0.1M、ジクロロメタン(関東化学社製、分光分析用)に投入し、スターラーで撹拌して電解液を得た。そして、この得られた電解液を20ml取り出し、耐熱ガラス製の2部屋タイプの電解セルの主室に入れた(2部屋は主室と副室に分けられ、それらは焼結ガラスにより隔てられている。)。そしてこの主室に酸化インジウムスズ(ITO)膜が170nmコートされたガラス電極と白金板電極とを浸漬した。一方、副室にも上記の電解液を入れ、更に飽和カロメル参照電極(SCE)を浸漬した。
次に、カルバゾールの酸化される電位である+1.2Vに電位を固定し、電解液の定電位電解酸化を行い、電解重合法の原理を利用してITO電極上にポリカルバゾール膜を形成した。生成したポリカルバゾール膜の面積は2.25cm2である。なお、この工程では大気成分ガスの影響を受ける負電位を印加しないので電解雰囲気は必ずしも窒素ガス雰囲気下である必要はないが、溶存酸素の影響を完全に除外するために電解前に窒素バブリングを40分間施し、電解中は溶液上部に窒素ガスを流した。この定電位電解によってITO電極に流れた通電電気量は54mCである(単位面積当たりに換算すると24mC/cm2)。また電解温度は5℃である。
次に、ポリカルバゾール膜に負方向の電位掃引処理を施し、解重合を行った。電位掃引処理に用いた電解質溶液としては、ジクロロメタン溶媒中に、支持電解質としてTBAPを0.1Mを溶解したものを採用した。そしてその電解液を耐熱ガラス製の2部屋タイプの電解セルの主室に入れた。そしてこの主室に、ポリカルバゾール膜が形成されたITO電極と、白金板電極とを浸漬し、副室にも上記の溶液を入れ、更に飽和カロメル参照電極(SCE)を浸漬した。
本比較例では、モノマーとしてインドールを用いることは実施例1と同じであるが、電解溶媒として電気化学反応で多用される溶媒であるアセトニトリルを用いてポリインドール膜の形成を試みた。
インドールを8mM、支持電解質として過塩素酸テトラブチルアンモニウム(東京化成工業社製、以降TBAPと略記する)を0.1M、アセトニトリル(関東化学社製、分光分析用)に投入し、スターラーで撹拌して電解液を得た。そして、この得られた電解液を20ml取り出し、耐熱ガラス製の2部屋タイプの電解セルの主室に入れた(2部屋は主室と副室に分けられ、それらは焼結ガラスにより隔てられている。)。そしてこの主室に酸化インジウムスズ(ITO)膜が170nmコートされたガラス電極と白金板電極とを浸漬した。一方、副室にも上記の電解液を入れ、更に飽和カロメル参照電極(SCE)を浸漬した。
Claims (14)
- 導電性ポリマーを形成し、前記導電性ポリマーに対して負の電位を印加する導電性ポリマーの解重合方法。
- 前記導電性ポリマーは、下記(1)と下記(2)で示される化合物を用いて重合されたものを含む請求項1記載の導電性ポリマーの解重合方法。
- 前記負の電位は、電位掃引処理又は定電位印加処理により行われる請求項1記載の導電性ポリマーの解重合方法。
- 前記電位掃引処理は、飽和カロメル参照電極(SCE)を用いた場合、該参照電極に対し、電解電位−2V以上0V未満の範囲内で行う請求項1記載の導電性ポリマーの解重合方法。
- 前記定電位印加処理は、SCE参照電極を用いた場合、該参照電極に対し、電解電位−2V以上0V未満の範囲内で行われる請求項1記載の導電性ポリマーの解重合方法。
- 前記導電性ポリマーの形成は、電解重合法、溶液塗布法、真空蒸着法、又は、化学重合法により行われる請求項1記載の導電性ポリマーの解重合方法。
- 導電性ポリマーを形成し、前記導電性ポリマーに対して負の電位を印加して前記導電性ポリマーを解重合し、
前記解重合を施して得られた電解液に対して正の電位を印加する導電性ポリマーの再重合方法。 - 前記導電性ポリマーは、下記(1)と下記(2)で示される化合物を用いて重合されたものを含む請求項7記載の導電性ポリマーの再重合方法。
- 前記正の電位は、電位掃引処理又は定電位印加処理により行われる請求項7記載の導電性ポリマーの再重合方法。
- 前記電位掃引処理は、飽和カロメル参照電極(SCE)を用いた場合、該参照電極に対し、電解電位0V以上+2.0V未満の範囲内で行う請求項7記載の導電性ポリマーの再重合方法。
- 前記定電位印加処理は、飽和カロメル参照電極(SCE)を用いた場合、該参照電極に対し、電解電位0V以上+2.0V未満の範囲内で行う請求項7記載の導電性ポリマーの再重合方法。
- 前記導電性ポリマーの解重合が、電解還元法あるいは化学還元法により行われる請求項7記載の導電性ポリマーの再重合方法。
- 前記導電性ポリマーに対して化学還元処理を施す請求項7記載の導電性ポリマーの再重合方法。
- 前記化学還元処理を施した溶液に化学酸化処理を施す請求項7記載の導電性ポリマーの再重合方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006292551A JP5109118B2 (ja) | 2006-10-27 | 2006-10-27 | 導電性ポリマーの解重合方法及びその再重合方法。 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006292551A JP5109118B2 (ja) | 2006-10-27 | 2006-10-27 | 導電性ポリマーの解重合方法及びその再重合方法。 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008106196A JP2008106196A (ja) | 2008-05-08 |
JP5109118B2 true JP5109118B2 (ja) | 2012-12-26 |
Family
ID=39439824
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006292551A Active JP5109118B2 (ja) | 2006-10-27 | 2006-10-27 | 導電性ポリマーの解重合方法及びその再重合方法。 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5109118B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5548854B2 (ja) * | 2010-03-12 | 2014-07-16 | 国立大学法人 千葉大学 | ポリ(n−アルキルカルバゾール)柱状構造体、及びその製造方法 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS614723A (ja) * | 1984-06-18 | 1986-01-10 | Showa Denko Kk | カルバゾ−ル系化合物の重合体の製造方法 |
JPS62109822A (ja) * | 1985-11-08 | 1987-05-21 | Mitsubishi Chem Ind Ltd | 有機半導体 |
JP2001342242A (ja) * | 2000-03-31 | 2001-12-11 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | ポリインドール誘導体の製造方法及びそれにより得られたポリインドール誘導体 |
JP2007520602A (ja) * | 2004-02-04 | 2007-07-26 | ヴァロリサシオン−ルシェルシュ・リミテッド・パートナーシップ | 導電性を有する共役チオフェン類とその合成 |
-
2006
- 2006-10-27 JP JP2006292551A patent/JP5109118B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2008106196A (ja) | 2008-05-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Bahadori et al. | Investigation of ammonium-and phosphonium-based deep eutectic solvents as electrolytes for a non-aqueous all-vanadium redox cell | |
JP2777440B2 (ja) | 置換チオフェン、これらのチオフェンから誘導された導電性ポリマー及びそれらの製造方法並びにこれらのポリマーを含む装置 | |
TWI285437B (en) | Photoelectric conversion element and manufacturing method therefor | |
JP5401666B2 (ja) | 窒素固定化材料及びその製造方法並びに窒素固定化方法 | |
Alkhayri et al. | A two-electron bispyridinylidene anolyte for non-aqueous organic redox flow batteries | |
Liu et al. | Electrochemical study of the properties of indium in room temperature chloroaluminate molten salts | |
Yamasaki et al. | Poly (p‐phenylene terephthalamide) Film Immobilizing Oligomer Species as a Colored Matrix for Three‐Color Electrochromic Displays | |
JP2011184789A (ja) | 水素製造方法、水素製造装置および発電システム | |
JP5109118B2 (ja) | 導電性ポリマーの解重合方法及びその再重合方法。 | |
Simonet | The one-electron reduction of primary alkyl iodides at palladium and palladiated surfaces: a facile source of alkyl radicals? | |
Kamau et al. | Microelectrode voltammetry of TCNQ in aprotic solvent at low concentrations of non-reducing and reducing salts | |
Del Campo et al. | Voltammetry at Boron‐Doped Diamond Electrodes in Liquid Ammonia: Solvent Window Effects and Diamond Surface Modification | |
Halaoui et al. | Reduction of nitric acid to hydroxylamine at glassy carbon surfaces modified by the reduction of p-phenylenediamine and p-aminophenol in 1.0 M nitric acid: A scanning electrochemical microscopy study | |
JPS62187723A (ja) | ポリパラフエニレン皮膜の製法と得られたポリパラフエニレン皮膜の用途 | |
Simonet | Reactivity of α, ω-dibromoalkanes at copper and silver cathodes:(I) Behaviour of 1, 3-dibromopropane | |
JP2002371397A (ja) | 常温溶融塩を用いた金属の電析方法 | |
Forster | Coupled Proton and Electron Transfer: Adsorbed Anthraquinone‐2‐carboxylic Acid Monolayers | |
Du et al. | Electrosynthesis of poly (o-phenylenediamine) in ionic liquid and its properties | |
JPH10120908A (ja) | 高導電性重合体組成物及びその製造方法 | |
Kariv-Miller et al. | Electrogenerated R 4 N (Hg) 5 Films | |
Sucheta et al. | Dechlorination of 9-chloroanthracene in an adsorbed film of cationic surfactant on an electrode | |
Li et al. | Effect of Current Density on Preparation and Properties of TF/β-PbO2 in MSA Media | |
JPS60161403A (ja) | 電導性重合体の製造法 | |
JPS61271323A (ja) | 導電性物質の製造方法 | |
JPH075717B2 (ja) | N−アルキル置換ジヒドロピロロピロ−ル重合体の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090327 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20111109 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111220 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20111227 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120911 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |