JP5108346B2 - 現像ロール - Google Patents

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Description

本発明は、複写機,プリンター等の電子写真機器に用いられる現像ロールに関するものである。
複写機,プリンター等の電子写真機器に用いられる現像ロールは、通常、軸体の外周面にゴム等からなる弾性層が形成され、この弾性層の外周に直接もしくは他の層を介して最外層が形成されている。
そして、現像ロールの外周面において確実にトナー搬送を行うことが、高画質の画像を得る上で重要な役割となっている。このため、一般に、現像ロールの最外層の外周面を粗面化することにより、トナー搬送性を向上させている。その粗面化の方法は、様々であるが、例えば、現像ロールの最外層内に絶縁性の粒子等の硬質粒子を分散させることにより、最外層の外周面を粗面化する方法(例えば、特許文献1参照)が知られている。その粗面は、硬質粒子が存在する部分が凸部、硬質粒子が存在しない部分が凹部になった凹凸粗面になっている。
しかしながら、上記凸部は、硬質粒子の存在により、現像ロールの表面硬度が高くなっている。このため、図5に示すように、現像ロール10がトナー供給ロール20,層形成ブレード30および感光ドラム40等と接触した状態で回転すると、現像ロール10の表面の上記凸部において、トナーにストレスを与えてしまう。これにより、上記凸部を起点としてフィルミングが発生し、かぶり現象等の不具合が発生する。なお、図5において、符号50はトナーボックス、符号51はトナー、符号60は転写ロール、符号Pは用紙である。
そこで、本出願人は、上記硬質粒子を用いることなく、最外層の外周面を粗面化した現像ロールを提案している(特許文献2参照)。この現像ロールは、最外層の外周面に、多数の凹部を、相互に開口縁部が重なり合わない状態で分布形成することにより、最外層の外周面を粗面化している。
特開2002−304053号公報 特開2006−309128号公報
しかしながら、近年の、複写やプリントの高速化の要請に対応し、高速印刷を行うと、画像濃度が薄くなることがある。これは、現像ロールによるトナー搬送量が、高速印刷に充分に対応できていないことに原因がある。この点でいまだ改良の余地があった。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、トナー搬送量を向上させることができる現像ロールの提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の現像ロールは、軸体と、この軸体の外周面に形成された弾性層と、この弾性層の外周に直接もしくは他の層を介して形成された最外層とを有する現像ロールであって、上記弾性層の外周面に、レーザエッチングによる多数の凹部が、その開口縁部が重なり合った状態でランダムに分布形成され、上記凹部が形成された部分が、元の外周面の表面積の45%以上80%未満の範囲内に設定され、上記凹部形成に起因する、上記最外層の算術平均粗さ(Ra)が1.4μm以上3.0μm以下の範囲内に設定されているという構成をとる。
本発明者らは、現像ロールによるトナー搬送量を向上させるべく、研究を重ねた。その研究の過程で、レーザエッチングによる多数の凹部を弾性層の外周面に分布形成し、その凹部形成に起因して最外層の外周面を粗面に形成することを想起し、さらに研究を重ねた。その結果、弾性層の外周面に分布形成する多数の凹部は、その開口縁部が重なり合うようにするとともに、凹部形成部分が元の外周面の表面積の45%以上80%未満となるようにし、それにより、最外層の算術平均粗さ(Ra)が1.4μm以上3.0μm以下となるようにすると、トナー搬送量が向上することを見出し、本発明に到達した。
本発明の現像ロールは、弾性層の外周面に、レーザエッチングによる多数の凹部が、その開口縁部が重なり合った状態で分布形成され、上記凹部が形成された部分が、元の外周面の表面積の45%以上80%未満の範囲内に設定され、上記凹部形成に起因する、上記最外層の算術平均粗さ(Ra)が1.4μm以上3.0μm以下の範囲内に設定されているため、トナー搬送量を向上させることができる。また、本発明の現像ロールは、最外層の外周面の粗面化が硬質粒子によるものではないため、フィルミング,かぶり現象等の不具合の発生も防止することができる。
特に、上記弾性層の外周面に形成された各凹部が、開口直径80μm以上140μm以下の範囲内、深さ4μm以上12μm以下の範囲内にある場合には、最外層の算術平均粗さ(Ra)を上記1.4μm以上3.0μm以下に設定し易くすることができる。
つぎに、本発明の実施の形態を図面にもとづいて詳しく説明する。
図1は、本発明の現像ロールの一実施の形態を示している。この実施の形態の現像ロールは、円柱状の軸体1の外周面に、弾性層2が形成され、この弾性層2の外周面に、最外層3が形成されている。上記弾性層2の外周面2aには、図2に示すように、レーザエッチングによる多数の凹部Aが、その開口縁部が重なり合った状態で交叉列状に(ランダムに)分布形成されており、その凹部A形成により、弾性層2の外周面2aの一部が削除され、その削除された部分(凹部Aが形成された部分)が元の外周面(凹部A形成前の外周面)2aの表面積の45%以上80%未満の範囲内に設定されている。そして、図1に示すように、その弾性層2のレーザエッチング処理面(凹部A形成面)に形成された上記最外層3は、上記レーザエッチング処理(凹部A形成)に起因して、算術平均粗さ(Ra)が1.4μm以上3.0μm以下になっており、現像ロールとしてトナー搬送量が向上した表面粗さになっている。
より詳しく説明すると、レーザエッチングにより形成される各凹部A(重なり合う前の各凹部A)の形状は、特に限定されるものではなく、その開口形状としては、円形状,楕円状,四角形状等があげられるが、形成容易性の観点からは、各凹部Aの開口形状が円形状に形成されることが好ましく、各凹部Aの凹面形状が球面状の一部からなる曲面(例えば、半球面状)に形成されることが好ましい。そして、そのような凹部Aの開口縁部が重なり合うように分布形成されるが、その分布形成は、この実施の形態では、ランダムになされている(図2参照)。
重なり合う前の各凹部Aの寸法形状は、上記最外層3での算術平均粗さ(Ra)を上記特定の範囲(1.4μm以上3.0μm以下)に設定し易くできる観点から、開口形状を開口直径80μm以上140μm以下の範囲内の円形状とし、凹面形状を深さ4μm以上12μm以下の範囲内の球面状の一部とすることが好ましい。そして、開口縁部が重なり合っている部分での重なり度合いは、各凹部Aの開口直径の0〜40%の範囲内で重なり合うようにすることが好ましい。
ここで、上記各凹部Aの開口直径は、弾性層2の外周面を電子顕微鏡で見て、各凹部Aの最大径と最小径の平均値をとり、それを任意の10個の凹部Aで測定し、それらの平均値で表される。また、上記各凹部Aの深さは、弾性層2を厚み方向に切断し、その断面を電子顕微鏡で見て、凹部Aの深さを任意の10個の凹部Aで測定し、それらの平均値で表される。そして、「開口直径の0%で重なり合う」とは、隣り合う凹部Aの開口縁部が接した状態を意味する。さらに、上記レーザエッチングする(凹部を形成する)面積の割合(45%以上80%未満)は、レーザエッチングにより形成する各凹部の外径と、単位面積当たりの凹部の個数との設定値から、計算により算出することができる。また、その割合の確認は、電子顕微鏡で見て行うことができる。
このような現像ロールの作製は、例えば、つぎのようにして行われる。
すなわち、まず、軸体1の外周面に、必要に応じて接着剤等を塗布し、これを成形用金型の中空部に同軸的に設置し、密封した後、弾性層2の形成材料を注入して成形する。ついで、オーブン加硫等により加硫し、上記弾性層2(通常、厚み0.5〜5mm程度)を形成する。その後、脱型し、軸体1の外周面に弾性層2が形成されたロール体を得る。
そして、その弾性層2の外周面(金型の型面の転写面)2aに、レーザエッチングを施す。このレーザエッチングは、レーザ光をレンズ系により微小な点状に収束させ、弾性層2の外周面2aにレーザ光密度の高い点状部分を形成することにより、その点状部分で弾性層2がレーザ光を吸収してアブレーション(溶発)を起こし、その点状部分に微小な上記凹部Aを形成することができる。例えば、上記レンズ系をロール体の軸方向に沿って直線状に複数個配置することにより、上記レーザ光が点状に収束した点状部分を、弾性層2の外周面2aに、軸方向に沿って一端縁から他端縁まで直線状に多数点在させるようにすると、それら点在部分を一度に上記凹部Aに形成することができる。さらに、上記ロール体を断続的に軸周りに回転させ、その回転に同調させて断続的にレーザ光を照射すると、上記弾性層2の外周面2aに多数の凹部Aを分布形成することができる。または、1本のレーザ光を弾性層2の外周面(金型の型面の転写面)2aに沿って走査させ、その走査の過程でレーザ光を断続的に照射するようにしてもよい。このようなレーザエッチングが可能な装置としては、例えば、ミヤチテクノス社製のFine Marker ML-7110Bがある。また、上記レーザ光としては、通常、Nd−YAGレーザまたはエキシマレーザが用いられる。
この凹部Aの形成において、開口縁部の重なり度合いの設定は、隣接する凹部Aと凹部Aとの開口縁部が相互に重なり合うよう、レンズ系を調節してレーザ光の点状収束部分が所定間隔になるよう調節するとともに、ロール体の断続的回転が所定角度になるよう調節することにより行われる。また、重なり合う前の各凹部Aの開口形状および凹面形状の形状寸法の設定は、レーザ光の出力,レンズによるレーザ光の収束度合い,照射時間等を調節することにより行われる。さらに、レーザエッチングする(凹部Aを形成する)面積の割合(45%以上80%未満)の設定は、各凹部Aの開口直径および隣り合う凹部Aの重なり度合いに応じて、形成する凹部Aの個数を調節することにより行われる。このようにして、上記弾性層2の外周面2aに凹部Aを分布形成することができる。
ついで、上記レーザエッチング処理面(凹部A形成面)に、最外層3の形成材料を、ロールコーティング法,スプレーコーティング法,ディッピング法等により塗布した後、硬化させて最外層3を形成する。この最外層3の厚みは、上記弾性層2の外周面2aに対するレーザエッチング処理(凹部A形成)に起因して、最外層3の算術平均粗さ(Ra)を1.4μm以上3.0μm以下に設定し易くなる観点から、5〜20μm程度に設定することが好ましい。このようにして、上記現像ロールを作製することができる。
このような現像ロールは、弾性層2の外周面2aに対するレーザエッチング処理(凹部A形成)におけるレーザ光の強度(レーザ光の出力,収束度合い,照射時間等)等の調節により、最外層3の算術平均粗さ(Ra)が1.4μm以上3.0μm以下に設定されているため、実機での使用において、トナー搬送量を向上させることができ、高速印刷を行っても、充分な画像濃度を得ることができる。上記現像ロールにおける最外層3の算術平均粗さ(Ra)が1.4μmを下回ると、高速印刷の際に、現像ロールによるトナー搬送量が不充分となり、画像濃度が薄くなることがある。逆に、3.0μmを上回ると、トナー搬送量が多くなり過ぎ、かぶり現象が発生するおそれがある。このような観点から、上記最外層3の算術平均粗さ(Ra)の好適な範囲は、1.5μm以上2.2μm以下である。また、最外層3の外周面の粗面化が硬質粒子によるものではないため、トナーに大きなストレスを与えないようにすることができ、フィルミング,かぶり現象等の不具合の発生も防止することができる。
つぎに、本発明の現像ロールを構成する軸体1,弾性層2,最外層3の形成材料等について説明する。
上記軸体1は、特に限定されるものではなく、中実でも中空でもよい。また、上記軸体1の材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、鉄,鉄にめっきを施したもの,ステンレス,アルミニウム等があげられる。そして、上記軸体1の表面には、通常、接着剤やプライマー等が塗布される。さらに、上記接着剤やプライマー等は、必要に応じて、導電化してもよい。
上記弾性層2の形成材料としては、通常、下記の主材料に導電剤が含有されているものが用いられる。すなわち、その主材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリウレタン系エラストマー,エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM),スチレン−ブタジエンゴム(SBR),シリコーンゴム,アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR),水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴム(H−NBR),クロロプレンゴム(CR)等があげられる。なかでも、低硬度でへたりが少ないという観点から、シリコーンゴムを用いることが好ましい。また、必要に応じて、シリコーンオイル,加硫剤,加硫促進剤,滑剤,助剤等を適宜に添加してもよい。
上記最外層3の形成材料としては、下記の主材料に導電剤が含有されているものが用いられる。すなわち、その主材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、ウレタン樹脂,ポリアミド樹脂,アクリル樹脂,アクリルシリコーン樹脂,ブチラール樹脂(PVB),アルキッド樹脂,ポリエステル樹脂,フッ素ゴム,フッ素樹脂,フッ素ゴムとフッ素樹脂の混合物,シリコーン樹脂,シリコーングラフトアクリルポリマー,アクリルグラフトシリコーンポリマー,ニトリルゴム,ウレタンゴム等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。なかでも、耐摩耗性の観点から、ウレタン樹脂が好ましい。
なお、上記実施の形態では、凹部Aの分布形成を、凹部Aの開口縁部が重なり合うような状態で交叉列状に(ランダムに)形成したが(図2参照)、参考形態としては、例えば、図3に示すように、凹部Aの開口縁部が重なり合うような状態で凹部Aを列状に設け、この列状体を所定間隔を保って複数列並列形成してもよいし、図4に示すように、凹部Aの開口縁部が重なり合うような状態で凹部Aを複数個集合させ、この集合体を所定間隔を保って複数個形成してもよい。
また、上記実施の形態において、場合により、弾性層2と最外層3との間には、中間層を形成してもよい。この中間層の形成材料としては、通常、下記の主材料に導電剤が含有されているものが用いられる。すなわち、その主材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴム(水素化ニトリルゴム:H−NBR),アクリロニトリル−ブタジエンゴム(ニトリルゴム:NBR),ポリウレタン系エラストマー,クロロプレンゴム(CR),天然ゴム,ブタジエンゴム(BR),アクリルゴム(ACM),イソプレンゴム(IR),スチレン−ブタジエンゴム(SBR),ヒドリンゴム(ECO,CO),ウレタンゴム,フッ素ゴム等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。なかでも、接着性およびコーティング液の安定性の観点から、H−NBR,ポリウレタン系エラストマーが特に好ましい。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。但し、本発明は、実施例に限定されるわけではない。
〔実施例1〜6、比較例1〜4〕
〔軸体〕
外径8mm、長さ350mmの鉄製の中実円柱状の軸体を準備した。
〔弾性層の形成材料〕
導電性シリコーンゴム(X34−270A/B、信越化学工業社製)をニーダーにより混練して弾性層の形成材料を調製した。
〔最外層の形成材料〕
ポリカーボネートジオール系ウレタン樹脂(ニッポラン5196、日本ポリウレタン社製)100重量部に対して、カーボンブラック(デンカブラックHS−100、電気化学工業社製)40重量部の割合で用い、ボールミルにより混練した後、MEK400重量部を加えて混合,攪拌して最外層の形成材料を調製した。
〔現像ロールの作製〕
まず、上記軸体および弾性層の形成材料を用いて金型成形(145℃×3分間)することにより、軸体の外周面に弾性層(厚み3mm)を形成した。そして、その弾性層の外周面(金型の型面の転写面)に、Nd−YAGレーザを用いてレーザエッチングを施すことにより、多数の凹部を開口縁部が重なるようランダムに分布形成した。この凹部形成において、後記の表1,2に示すように、各凹部の開口直径,深さおよび1cm2 当たりの凹部の個数を様々変えて、レーザエッチングする(凹部を形成する)面積の割合を様々に設定した。つぎに、各レーザエッチング処理面に、上記最外層の形成材料をロールコーティング法により塗工した後、乾燥(硬化)させ、最外層(厚み0.01mm程度)を形成した。このようにして、実施例1〜6および比較例1〜4の各現像ロールを作製した。なお、上記レーザエッチングには、レーザエッチング装置としてミヤチテクノス社製のFine Marker ML-7110Bを用いた。
ここで、後記の表1,2に示した凹部の開口直径は、弾性層の外周面を電子顕微鏡で見て、各凹部の最大径と最小径の平均値をとり、それを任意の10個の凹部で測定し、それらの平均値を算出した。上記凹部の深さは、弾性層を厚み方向に切断し、その断面を電子顕微鏡で見て、凹部の深さを任意の10個の凹部で測定し、それらの平均値を算出した。上記1cm2 当たりの凹部の個数は、弾性層の外周面を電子顕微鏡で見て、任意の10箇所の1cm2 部分で凹部の個数を測定し、それらの平均値を算出した。レーザエッチングする(凹部を形成する)面積の割合は、上記凹部の開口直径と1cm2 当たりの凹部の個数とから算出した。
〔現像ロールの表面粗さ〕
上記各現像ロールの最外層の両端からそれぞれ軸方向内側5mmの位置および軸方向中央の3つの位置において、それぞれの位置の外周の任意の3点での算術平均粗さ(Ra)を、表面粗さ計(東京精密社製、サーフコム1400D)を用いて測定した(各点での測定距離:4mm)。そして、その合計9点(3点×3つの位置)での算術平均粗さ(Ra)の平均値を算出し、その結果を下記の表1,2に併せて表記した。
〔画像濃度〕
上記各現像ロールを実機(HP社製、CLJ3800dn)に組み込み、ベタ画像の画像出しを行った。そして、その画像濃度をマクベス濃度計を用いて測定し、その結果を下記の表1,2に併せて表記した。
〔かぶり現象の有無〕
さらに、画像出しを、32.5℃,85%RHの環境下で、印字面積が5%の印字パターンにて8000枚行った後、感光ドラム表面の白地部の濃度をマクベス濃度計を用いて測定した。その結果、その濃度が0.25未満のものはかぶり現象(上記感光ドラム表面の白地部へのトナー付着)が発生していないとして○、濃度が0.25以上のものはかぶり現象が発生したとして×と評価し、下記の表1,2に併せて表記した。
Figure 0005108346
Figure 0005108346
上記表1,2の結果から、実施例1〜6の現像ロールを用いると、比較例1〜3の現像ロールと比較して、画像濃度が高くなることがわかる。また、比較例4の現像ロールを用いると、画像濃度は高くなるものの、算術平均粗さ(Ra)が3.0μmを上回っているため、トナー搬送量が多くなり過ぎ、かぶり現象が発生した。
本発明の現像ロールの一実施の形態を模式的に示した説明図である。 上記現像ロールの弾性層の表面を拡大して模式的に示した説明図である。 上記弾性層の表面の凹部の分布形成の他の態様を模式的に示した説明図である。 上記弾性層の表面の凹部の分布形成のさらに他の態様を模式的に示した説明図である。 電子写真機器における複写機構の一部を模式的に示す説明図である。
符号の説明
1 軸体
2 弾性層
2a 外周面
3 最外層
A 凹部

Claims (3)

  1. 軸体と、この軸体の外周面に形成された弾性層と、この弾性層の外周に直接もしくは他の層を介して形成された最外層とを有する現像ロールであって、上記弾性層の外周面に、レーザエッチングによる多数の凹部が、その開口縁部が重なり合った状態でランダムに分布形成され、上記凹部が形成された部分が、元の外周面の表面積の45%以上80%未満の範囲内に設定され、上記凹部形成に起因する、上記最外層の算術平均粗さ(Ra)が1.4μm以上3.0μm以下の範囲内に設定されていることを特徴とする現像ロール。
  2. 上記弾性層の外周面に形成された各凹部が、開口直径80μm以上140μm以下の範囲内、深さ4μm以上12μm以下の範囲内にある請求項1記載の現像ロール。
  3. 上記凹部の重なり度合いが、各凹部の開口直径の0〜40%の範囲内での重なり合いになっる請求項1または2記載の現像ロール。
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