JP5105583B2 - 心血管系疾患既往区別方法 - Google Patents

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本願発明は、血液の分析により血栓を起因とする疾患・症状に直接結びつく各種成分のデータ収集方法を提案するものである。
酸性スフィンゴ糖脂質(スルファチド)の血清における存在は、1987年、今回の発明者の一人である信州大学、原厚らにより、LDL受容体欠損モデルである渡辺遺伝性高脂血症(WHHL)ウサギの各種血清リポ蛋白質の主要スフィンゴ脂質として初めて報告された。
その後、スルファチドはヒトを含め、各種動物血清中に存在することが報告され、またWHHLウサギの動脈硬化巣に蓄積することも判明した。一方、動物に投与された外来性スルファチドは単に経静脈的に投与すると、出血時間を延長したり、血栓形成を強力に推し進めるという二面性を持つことが明らかとなっている。
このように、スルファチドは血栓の形成に何らかの影響があることは知られていたが、その性質上、内在性スルファチドと心血管疾患の関連は明確にはされていなかった。
ここで示す心血管疾患とは、血栓を起因とする疾患・症状の総称として用いる。血栓を起因とする疾患・症状には、心筋梗塞、心狭心症、脳梗塞、脳虚血、塞栓症などが含まれる。
スルファチドの測定方法は、種々報告されている。例えば、抗スルファチド抗体を使用した抗原抗体反応を使用したものがある(非特許文献1)。しかし、抗スルファチド抗体を用いた抗原抗体反応においては、コレステロール硫酸などの類似の構造を持つ物質にも反応することが知られており、測定値が真のスルファチド濃度とは言えない。
又、従来から行なわれているスルファチドの精製方法は、液一液抽出法を使用したもの、固相法を使用したものなどが挙げられるが、非特許文献1で使用されている液一液抽出法では、水層と有機層で分離した有機層のみの測定値であり、水層にも分配される性質をもつスルファチドを測定できないという欠点がある。
又、この方法の改善法として、固相法を用いた方法がある。しかし、従来の固相法を使用した前処理方法は、処理の時間がかかると共に、操作が煩雑であり、分析結果にバラツキが生じる虞がある。
従来、心血管疾患判断には、血清総コレステロールやHDLコレステロール、中性脂肪等が考慮されているに過ぎない。これらのものでも、コレステロールは、増えすぎると動脈硬化を進め、心筋梗塞などに繋がる。HDLコレステロールは、少ないと動脈硬化の危険性が高いと言われているが、壮年者の高コレステロール血症には、「心血管疾患の一次予防に効果あり」との証拠はない、との異論もあり、判断の基礎となるものの特定は行なわれていない。
血中スルファチド濃度の測定が、正確に行なえる技術が確率されていなかった故もあるが、血中スルファチド濃度を心血管疾患と結びつけて考えることは全く行なわれていない。
特願2005−255144号 Low serum concentration of sulfatide and presence of sulfated lactosylceramid are associated with Type 2 diabetes.The Skaraborg ProjectK.Buschard,P.Fredman,E.Bog−Hansen,M.Blomqvist,J.Hedner §,L.Rastam and U.Lindblad Diabet Med.2005 Sep;22(9):1190−8.
本発明者らは、スルファチドその他の血栓形成に対する要素乃至因子が何らかの影響があるものとの考えのもとに、正確なスルファチド等の濃度の測定を行ない、心血管疾患との相関を探ったところ、重要なる関係があることが判明した。これを基に、心血管疾患の起因たる血栓形成の傾向を予測するためのデータ収集案を提案せんとするものである。
本発明は、上記課題を解決し目的を達成するため、第一に、血中の心血管系疾患既往の有無に相関する因子(以下、相関因子と言う)の数値を測定する工程と、抽出された相関因子のデーターに基づき、感度と特異度の良好なthreshold値を選定する工程とより成ることを特徴とする血栓傾向データ収集方法を提案する。
又、第二に、抽出された相関因子のデータに基づき、ROC曲線を作成することを特徴とする血栓傾向データ収集方法を提案する。
又、第三に、前記相関因子の測定値を、選定された前記thresholdに対応させる工程より成ることを特徴とする血栓傾向データ収集方法を提案する。
又、第四に、相関因子は、血清スルファチド値、アルブミン値、LDH値、動脈硬化指数であることを特徴とする血栓傾向データ収集方法を提案する。
又、第五に、相関因子LDH値のthreshold値を、165とすることを特徴とする血栓傾向データ収集方法を提案する。
又、第六に、相関因子アルブミン値のthreshold値を、3.5とすることを特徴とする血栓傾向データ収集方法を提案する。
又、第七に、相関因子動脈硬化指数のthreshold値を、2.1とすることを特徴とする血栓傾向データ収集方法を提案する。
又、第八に、相関因子が血清スルファチド値であることを特徴とする血栓傾向データ収集方法を提案する。
又、第九に、血清スルファチド値のthreshold値を、3.5とすることを特徴とする血栓傾向データ収集方法を提案する。
又、第十に、血清スルファチド値の測定に於いて、微量生体試料から精製された硫酸化糖脂質成分をリゾ体化する工程を有することを特徴とする血栓傾向データ収集方法を提案する。
又、第十一に、リゾ体化工程により生じた不純物を除去する工程を含むことを特徴とする血栓傾向データ収集方法を提案する。
又、第十二に、不純物を除去する工程に、三次元綱目構造の貫通孔を有するモノリス構造体を使用する血栓傾向データ収集方法を提案する。
又、十三に、血中の相関因子の中から特定の相関因子を選出して、その数値を測定し、相関因子値のthreshold値と前記測定数値を対応させることより成ることを特徴とする血栓傾向データ収集方法を提案する。
又、十四に、血中の相関因子の中から血清スルファチドを選出して、その数値を測定し、血清スルファチド値のthreshold値を選定して、前記測定数値を対応させることより成ることを特徴とする血栓傾向データ収集方法を提案する。
又、十五に、血清スルファチド値のthreshold値を3.5とすることを特徴とする血栓傾向データ収集方法を提案する。
今回、スルファチドを心血管疾患の危険因子としての位置付けを探る段階として、既に心血管疾患を発症した経歴のある(既往有)群と、心血管疾患発症の経歴のない(既往無)群において、スルファチドを含む種々の血液中成分を測定し、測定結果を比較することにより心血管疾患に関与する因子を見出すこととした。
この際、分析試料として使用する血液の採取は、臨床的に明確な心血管疾患の症状のない時点で行なった。
又、この測定結果の統計的な処理を行なうことにより、心血管疾患との関連性に関し、血中スルファチド濃度が心血管疾患の既往に極めて高い相関を持つことを発見した。
測定に使用した血液中の因子およびその他の性状は以下のものを使用した。
スルファチド、心血管疾患の既往、性別、年齢、糖尿病の既往、透析年数、総蛋白、血清アルブミン、A/G比(血中アルブミン/グロブリン比)、総ビリルビン、AST(GOT)、ALT(GPT)、ALP(アルカリフォスファターゼ)、LDH(乳酸脱水素酵素)、ν‐GTP、アミラーゼ、総コレステロール、HDLコレステロール、トリグリセライド、尿素窒素、尿酸、クリアチニン、ナトリウム、カリウム、クロール、カルシウム、無機リン、マグネシウム、血清鉄、TIBC(総鉄結合能)、UIBC(不飽和鉄結合能)、ヘモグロビンA1C、グルコース、動脈硬化指数((総コレステロール‐HDLコレステロール)÷HDLコレステロール)、白血球数、赤血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリット、血小板数、MCV(平均赤血球容積)、MCH(平均赤血球血色素量)、MCHC(平均赤血球血色素濃度)、RDW(赤血球粒度分布幅)−SD、RDW(赤血球粒度分布幅)−CV、PDW(血小板容積分布幅)、MPV(平均血小板容積)、P−LCR(大型血小板比率)、NEUT%(好中級比率)、LYMPH%(リンパ球比率)、MONO%(単球比率)、EO%(好酸球比率)、BASO%(好塩基球比率)、NEUT#(好中球数)、LYMPH#(リンパ球数)、MONO#(単球数)、EO#(好酸球数)、BASO#(好塩基球数)、フェリチン、PTH(副甲状腺ホルモン)−インタクト、ホールPTH(副甲状腺ホルモン)、血中β2マイクログロブリン、アルミニウム、PH、PCO,PO,HCO―、BE、OSAT、tCO、tHb、OHb、COHb、MetHb、HHb。
又、統計的な処理は以下のものを行なった。
まず、心血管疾患の既往の有無により対象を2群に分け、前記血液中因子及び性状のそれぞれの項目に対して、Mann−WhitneyのU検定(ウィルコクソンの順位和検定)を行なった。この検定方法は、独立な2組の標本の有意差検定として用いられ、変数は順位となっている(つまり、2つを比較してどちらが大きいかが分かっている)場合に行なわれ、2つの観察された分布の間の重なりの度合が偶然で期待されるよりも小さいかどうかを、「両標本が同じ母集団から抽出された」との帰無仮設に基づいて検定する方法である。この検定により、各測定因子が心血管疾患の既往の有無によって相違があるか否かを検定する方法である。
各因子において、心血管疾患既往の有無が影響しているか否かの判断は有意水準0.1で決定した。この場合、検定から求められる有意確率が0.1(10%)以下である場合、心血管疾患既往の有無への影響は偶然とは考えにくい(有意である)ということを示す。
この手法により、スルファチド、血清アルブミン、LDH、動脈硬化指数、血小板分布幅、平均血小板容積、大型血小板比率、好塩基球数、PTH(副甲状腺ホルモン)−インタクト、ホールPTH(副甲状腺ホルモン)の10項目において有意である(心血管疾患の既往の有無に影響している可能性がある)という結果が得られた。
相関が見出された事象は、心疾患既往のある群において、スルファチドの低下、血清アルブミンの低下、LDHの低下、動脈硬化指数の上昇、血小板分布幅の上昇、平均血小板容積の上昇、大型血小板比率の上昇、好塩基球数の上昇、PTH(副甲状腺ホルモン)−インタクトの上昇、ホールPTH(副甲状腺ホルモン)の上昇である。
上記10項目それぞれにおいて、既往の有無と測定値から受信者操作特性(ROC曲線)を作成し、心血管疾患既往の有無を判断する閾値(threshold、カットオフポイント)を設定した。これについては、後に詳述する。この統計手法によると、心血管疾患の既往の有無を、特異度、感度ともに最良に設定することの出来る各血液成分の閾値の検索ができる。つまり、心血管疾患既往の有無を判定するための各血液成分の境界値の設定が可能である。
次いで、心血管疾患既往の有無、閾値を境界とした測定結果の高低から四分表を作成し、カイ2乗検定による相関を検討した。
四分表により、「心血管疾患の既往あり+測定結果が閾値以上」、「心血管疾患の既往あり+測定結果が閾値以下」、「心血管疾患の既往なし+測定結果が閾値以上」、「心血管疾患の既往なし+測定結果が閾値以下」の4群に分割される。この四分表に対し、カイ2乗検定を行なうと、既往の有無に対して測定結果の閾値からの高低が関連しているか否かが検定できる。
この結果、上記10項目に関しては、有意水準0.1において、心血管疾患既往の有無と測定値の閾値による高低判断が関連していると判断された。
次いで、相関のある血液中因子の中で、どの因子が最も影響しているかを重回帰分析(強制投入法)によって解析した。その結果、有意水準0,1においては、スルファチドのみが心血管疾患既往の有無へ影響していることが示された。それぞれの因子と心血管疾患既往の有無の危険率を示すオッズ比を求めたところ、スルファチドでは300倍以上のオッズ比となり、それ以外のものは数倍のオッズ比であった。
上記の統計的手法により、スルファチドがどの血液内成分よりも心血管疾患の有無に対して関連しているということが見出された。
つまり、心血管疾患の発生と血中スルファチド濃度の低下は、何らかの関係があるということが統計上言える。
従来から、心血管疾患の危険予測因子として、HDLコレステロールなどが挙げられていた。しかし、今回の統計処理においては、HDLコレステロールと心血管疾患の既往の相関は、スルファチドと心血管疾患の相関に比べ、明らかに低いものとなっており、心血管疾患の発生を判断する基準としては、スルファチドが圧倒的に優れているということが言える。
本発明のように、血中スルファチド濃度の測定が、危険予測因子として使用される場合には、より正確に且、簡便に測定できる方法が必要であり、特許文献1に記載の方法が操作性、操作時間ともに使用に便である。
血栓形成による心血管疾患は、臨床的な所見の発生により判断されることが多いが、血栓傾向の亢進とともに、スルファチド濃度の変化が発生すると考えられるため、臨床所見の発生前期の微細な血栓傾向も、血中スルファチド濃度の測定によってその変化の割合を知ることで予測可能であると考えられる。つまり、血中スルファチド濃度が心血管疾患を予測する因子となると考えられる。
又、心血管疾患の発生により、スルファチド濃度は変化しているため、スルファチドの変化が血栓形成に関与している可能性も考えられる。この場合、スルファチド濃度を一定に保つことが可能であれば、血栓形成自体を抑制・予防可能とすることも考えられる。
本発明に使用するスルファチドの定量の行程を順に説明すれば、
(1)微量生体試料(生体組織、血液、体液等)からのスルファチドを含む総脂質画分の分離
(2)スルファチドを含む総脂質画分から特異的化学処理によるリゾ硫酸化糖脂質への分解。
(3)リゾ硫酸化糖脂質画分に含まれる塩などの不純物除去(MALDI−TOF−MS分析の前処理)
(4)リゾ硫酸化糖脂質のMALDI−TOF−MSによる質量分析
(5)(4)の質量分析結果からのリゾ硫酸化糖脂質として硫酸化糖脂質の定量という行程により行なう。
これを端的に表現すれば、リゾ体への分解と不純物の除去であり、従来の固相と異なる三次元綱目構造の貫通孔を有するモノリス構造体を前処理剤として用いることにより、生体試料を吸引、吐出することにより、精製し、MALDI−TOF−MS分析で微量のスルファチドを検出することである。
上記行程(1)、(2)により、生体試料からスルファチドの分解体であるリゾ硫酸化糖脂質を得る。
上記行程(3)のMALDI−TOF−MS分析の前処理においては、主としてる硫酸化糖脂質の抽出過程で含まれた難イオン化性の塩の脱塩能力を持ち、微量な目的成分の処理過程での希釈を最小限に抑え、濃縮効果を持ち、かつ迅速・簡便に操作することが出来るものが望ましい。この条件を満たすものとして、例えばシリカゲル等の無機系材料を用いた多孔質体で、望ましいのは1μmから100μm以下の貫通孔を有し、nmサイズの細孔(メソポア)を有する二重細孔構造に形成したモノリス構造体であり、これに更にアルキル鎖を化学結合により修飾したものが使用される。又、これらモノリス構造体を汎用ピぺッター用のピペットチップ内に嵌合した硫酸化糖脂質分析用前処理材を用いた。
上記行程(4)では、MALDI−TOF−MS分析のネガティブモードにより、リゾ体化硫酸化糖脂質の質量分析を行なう。(4)の過程で得られた結果は、全リゾ硫酸化糖脂質の質量分析結果であり、この情報を基に硫酸化糖脂質(スルファチド)の全量を測定する。
以下、実施例を用いて、より詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1では、スルファチドの定量を行なった。健常者、腎不全(既往無)、腎不全(既往有)夫々1名を選び、50μLの血清を搾取し、900μLのノルマルヘキサン、イソプロバノール、3/2(容積比、以下同様)の混液の有機溶媒にいれ、直ちによくボルテックス(登録商標)ミキサーで1分間混和した。その後、上清を耐熱性スクリューキャップ対応のバイレックス(登録商標)ガラス試験管(直径1cm、長さ13mm)に入れた後、この試験管を遠心式エバボレーターに入れ、有機溶媒を完全に蒸発乾固させた。試験管を取り出し、90%濃度のメタノール中に終濃度0.1N NaOHとなるよう調整した溶液を0.3ml添加後、スクリューキャップで密栓して摂氏150度、30分間反応させた。
その後、室温に戻した後、6Nの塩酸10μLと蒸留水10μLを加え、更にノルマルヘキサン560μLを加え混和後、静置し、上層に来る脂肪酸、脂肪酸メチルエステル、コレステロールを捨てた後、リゾスルファチドを含んでいる下層を遠心式エバポレーターで蒸発乾固させた。
その後、ここに200μLのメタノール/水、4/6混液を入れ、よく溶解した。予め200μLのメタノールを通し、次に200μLのメタノール/水、4/6を通して前処理しておいたMonotip(登録商標)C18に、先ほどの溶解液を通した。このMonotipC18は、3次元綱目構造の貫通孔を有するモノリス構造体で構成されている。
その後、200μLの水を通して洗った後、リゾスルファチドは200μLのメタノールで溶出した。溶出液に内部標準として、1ピコモル/μL(メタノール溶解)に調整した、水添して二重結合をなくしたN−アセチルリゾスルファチドを10μL添加後、再度、遠心式エバポレーターで蒸発乾固させた。こうして調整したリゾスルファチドをMALDI−TOF MSで測定した。マトリックスには、0.1%トリフルオロ酢酸を含んだアセトニトリル/水 1/1混液にアルファーCHCAを溶解して作ったMATRIXを用いた。3μLのマトリックス溶液を、先ほど蒸発乾固させて得たリゾスルファチドに加え、よく混和後、これをサンプルプレートに載せ、10分間放置して室温で乾燥結晶化させた後、サンプルプレートはVoyger Elite XL(6.5m flight length in the reflector mode),Biospectrometry Workstation(Perseptive Biosystems,Framingham MA)に装着した。測定は、ネガティブイオンモードで行なった。実験は、必ず外部二点、校正を行ない、それには(4E)−スフィンゲニンというスフィンゴ塩基をもつリゾスルファチド分子種とN−アセチルスフィンガニンというスフィンゴイド塩基類緑体をもつリゾスルファチド類緑体を用いた。
測定により、得られたマススペクトルを図1A(健常者)、図1B(腎不全者、既往無)、図1C(腎不全者、既往有)に示す。
硫酸化糖脂質の分子種であるSphingadienine(d18:2)、(4E)−Sphingenine(d18:1)、Sphinganine(d18:0)、4D−hydroxysphinganine(t18:0)、4−eicosasphingenine(d20:1)、4−eicosasphinganine(d20:0)、4D−hydroxyicosasphinganine(t20:0)のスフィンゴ塩基をもったリゾ体が検出された。ISTDは、定量に使用する内部標準物質であり、この内部標準物質を使用して、スルファチド濃度を算出する。
実施例1により得られたマススペクトルから、スルファチド濃度を算出する概要を示す。
まず、実施例1の測定方法を評価するために、既知濃度(100pmol、200pmol、400pmol、600pmol、800pmol、1000pmol)のスルファチドを実施例1の方法に則り分析し、分析試料の濃度及びピーク面積割合をプロットし、標準曲線(図2)を作成した。その結果、実施例1の分析方法はスルファチド濃度1000pmolまで、濃度と測定結果において良好な直線性が得られた。この近似直線の回帰係数は、0.9987であった。このことから、実施例1の分析による検出結果がスルファチド濃度を的確に反映することが言える。
このことを基に、実試料の分析の際は、既知濃度の内部標準物質を試料中に介在させて分析を行ない、内部標準物質のピーク面積値及び、検出されたリゾ体化スルファチドのピーク面積を比較することにより、スルファチドの濃度が算出できる。
上記実施例1のスルファチド定量により、59人について実施した測定により、以下の
統計分析を行なった。
末期腎不全の透析患者59人について、従来の臨床血液検査諸項目と血清スルファチド値を測定し比較した。脳心血管系疾患の既往のある群(21人)、ない群(38人)の二群に分けて両者をレトロスぺクティブに比較解析した(図4)。
心血管系疾患既往の有無に相関する因子を抽出する目的でMann−Whitney検定を行なった。相関する因子は、有意確率が0.1以下を有意と定義した。その結果から心血管系疾患既往の有無に相関する可能性のある因子として、
1)血清スルファチド:有意確率 0.000
2)血清アルブミン:有意確率 0.075
3)血清LDH:有意確率 0.031
4)動脈硬化指数:有意確率 0.016
動脈硬化指数=(総コレステロール−コレステロール)÷HDLコレステロール
などが見られたが、血清スルファチドが群を抜いた相関を示した(図5)。
図3−1、図3−2に上記4因子の測定値および心血管疾患既往を示す。
上記の相関する可能性のある因子の代表的な統計量およびMann−Whitney検定における有意確率を図5に示す。又、上記4因子の各測定値の頻度分布を図6に示す。
実施例3、4のデータから、上記心血管系既往相関因子4因子のROC曲線を作成し(図7)、ROC曲線から閾値を設定した。ROC曲線によって設定した閾値は、血清スルファチド 3.5、血清アルブミン 3.5、血清LDH 165、動脈硬化指数 2.1とした。各因子の閾値は図7の各グラフにおいて、菱形の各点で示した。
この閾値および心血管系疾患既往の有無により、図8の四分表が作成できる。この閾値および心血管系疾患の有無から作成した四分表を使用し、因子と心血管系既往との相関をカイ2乗検定(独立性検定)により検討した。相関を示す有意確率は、血清スルファチド 0.000、血清アルブミン 0.034、血清LDH 0.004、動脈硬化指数 0.002となった。このことにより、閾値および心血管系疾患既往の有無による分割は妥当であると言える。
次いで、これらの心血管系既往の有無関連因子の重回帰分析を行なった。抽出された心血管系既往の有無相関因子の中で最も既往の有無に影響しているかをロジスティック回帰分析により解析した(図9)。強制投入法による有意確率は、血清スルファチド 0.013、血清アルブミン 0.283、血清LDH 0.232、動脈硬化指数 0.430となった。このことから、血清スルファチドが最も心血管系疾患の既往に相関していることが分かる。
又、危険率をオッズ比を算出すると、血清スルファチド 363.1、血清アルブミン 6.315、血清LDH 6.483、動脈硬化指数 6.85となった。
又、血清スルファチド、血清アルブミン、血清LDH、動脈硬化指数に関して、すべてのROC曲線を同一グラフ上に示した(図10)。
すべてを比較し、真の陽性率を示す感度が90%(0.90)以上となる場合を考えた場合、スルファチドの偽陽性率(1−特異度)は、30%以内に抑えられているのに対して、アルブミンでは約80%、LDHでは約90%、動脈硬化指数では約55%と偽陽性率が高くなってしまう。
又、ROC曲線において、曲線下の面積(AUC:Area Under Curve:曲線下面積)が各因子による心血管疾患の既往の有無を評価する能力を有するか否かの判定基準となる。AUCは、一元的かつ分割点・有病率の依存的性能評価となり、0.5(評価力なし)から1.0(評価力最高)の範囲になる。夫々の因子のROC曲線からAUCを求めたところ、血清スルファチドでは0.845、血清アルブミンでは0.640、血清LDHでは0.670、動脈硬化指数では0.691となった。
この観点から考えても、スルファチドが最も心血管系疾患既往の有無を最も感度高く、かつ偽陽性率が低く判定できることを示している。
これらの結果により、血清スルファチドの閾値が3.5と、心血管系既往の有無との間に、大変強い関係があることが判明した。
心血管系疾患既往の相関因子のROC曲線により、閾値を選定する方法について血清スルファチド値を例として、選定方法を説明する。Mann−WhitneyのU検定の結果、心血管系疾患既往の有無によって分けた2群間では、スルファチド値に有意な差があることが示された。又、2群の平均値および頻度分布から、心血管系疾患既往のある群は、血清スルファチド値が低下している傾向が強いことが推測される。
このことから、血清スルファチド値と心血管系疾患には、何らかの相関が見出されると考えられるため、血清スルファチド値の閾値を設定し、血清スルファチド値の行程と心血管系疾患既往の有無により4群に分割し、それぞれの相関を求めることにした。
まず、血清スルファチド値の高低を判断する閾値を設定する必要がある。閾値の設定には、医療分野においてスクリーニング検査の評価等に頻繁に使用される受信者操作特性(ROC曲線)から閾値を設定した。
受信者操作特性は、横軸を「偽陽性率(1−特異度)」、縦軸を「真の陽性率(感度)」として示されるグラフである。測定によって得られた夫々のデータにおいて、感度、特異度を算出し、グラフにプロットすることによって作成される。
以下、本実施例で得られた血清スルファチドの測定値を用いたROC曲線の作成の詳細を述べる。
この際、陽性・陰性の定義としては、既往のあるものを陽性者、既往の無いものを陰性者、又、任意の値よりスルファチド値が低い(任意の値以下)場合を陽性、任意の値より数値が高い(任意の値より大きい)場合を陰性とした。
「真の陽性」とは、陽性者を陽性と判定した場合であり、この確率を感度と言う。
「真の陰性」とは、陰性者を陰性と判定した場合であり、この確率を特異度と言う。
「偽陽性」とは、陰性者を陽性と判定した場合であり、偽陽性率は1−特異度で表される。これをスルファチドと既往に適応すると、任意のスルファチドがその値を判定基準とした場合、「真の陽性(感度)」とは、既往があり、かつスルファチドがその値以下の場合であり、「真の陰性(特異度)」とは、既往が無く、かつスルファチドがその値より高い場合であり、「偽陽性(偽陽性率、1−特異度)」とは、既往が無く、かつスルファチドがその値以下の場合(割合)である。これを表で示すと図11のようになる。
今回のようなスクリーニングや検査を目的とした場合は、偽陽性率が多少上昇しても、感度を高くすることが望まれる。なぜなら、スクリーニングや検査の性質上、陰性と判別されながらも発症してしまう状態(「取りこぼし」)が最も問題になる。
つまり、本来なら陽性者のはずなのに、陰性と判断されてしまうと、判定では陰性にもかかわらず、発症するものが出てきてしまう。このようなことが起こらないようにするためには、感度を高くし、陽性者を確実に陽性と判断できる必要があるため、感度を重視した点を閾値と設定する必要がある。
これに伴って発生する偽陽性率も上昇してしまうが、スクリーニングや検査の分野に関しては、陽性と判断されても発症しなければ大きな問題とはならない。
実際に得られた測定値を使用し、ROC曲線を作成するにあたり、今回は、59名を対象に行なったため、それぞれの測定値をポイントとして使用し、ROC曲線を作成した。
つまり、全ポイントを示す図12の表を使用すると、スルファチド測定値1.28をポイントとすると、感度(真の陽性率)は、心血管系疾患の既往のある群(21名)において、スルファチド値1.28以下の者(1名)の割合となるため、1÷21=0.048が真の陽性率となる。ここで、図中の数値低は数値以下の人数、ポイントで示した値以下の人数及び率を示す。
一方、偽陽性率は、心血管疾患既往がない群(38名)に於ける、スルファチド値が1.28以下の者(0名)の割合になるため、0となる。このようにして、スルファチド値1.28のポイントは、真の陽性率=0.048、偽陽性率=0.000の座標が設定される。
同様に、スルファチド測定値である3.37をポイントとした場合、心血管系疾患既往のある群(21名)中、スルファチド値3.37以下の者は20名であるため、真の陽性率は20÷21=0.95となる。
一方、偽陽性率は、既往無し(陰性者)38名のうち、3.37以下(陽性)のもの10名になるため、10÷38=0.263となる。このようにして、3.37を指定した場合のポイントである真の陽性率=0.95、偽陽性率=0.263が作成される。
同様な手法により、測定されたすべての値に於いて、「真の陽性率」「偽陽性率」を算出した(図12)。この「真の陽性率」と「偽陽性率」からグラフにプロットし、作成したスルファチド値と心血管疾患既往ROC曲線は図7のようになる。同様の手法を用いて、血清アルブミン値、血清LDH値、動脈硬化指数においても、ポイント毎の真の陽性率、偽陽性率を算出し(図12)、ROC曲線図7を作成した。
本発明実施例1の分析により得られたマススペクトル図 本発明実施例1の分析により得られたマススペクトルに基づくプロットにより作成した標準曲線図 本発明実施例1の分析により得られた心血管系疾患既往者の計測データ表 本発明実施例1の分析により得られた心血管系疾患既往者の計測データ表 本発明実施例1の分析により得られた比較解析表 本発明実施例1の分析により得られた有意確率表 本発明実施例1の分析により得られた血清スルファチド測定頻度分布図 本発明実施例4の分析により得られた血清アルブミン測定頻度分布図 本発明実施例4の分析により得られた血液LDH測定頻度分布図 本発明実施例4の分析により得られた動脈硬化指数測定頻度分布図 実施例3,4のデータから得られた血清スルファチドのROC曲線図 実施例3,4のデータから得られた血清アルブミンのROC曲線図 実施例3,4のデータから得られた血液LDHのROC曲線図 実施例3,4のデータから得られた動脈硬化指数のROC曲線図 実施例3,4,5のデータから得られた閾値により作成した四分表 実施例3,4,5のデータから得られた閾値により作成した四分表 実施例3,4,5のデータから得られた閾値により作成した四分表 実施例3,4,5のデータから得られた閾値により作成した四分表 実施例3,4のデータから得られた心血管系既往の有意関連因子解析表 図7のROC曲線の同一グラフ表示図 陰陽判定基準表 本発明一実施例の分析により得られた4因子のポイントによる判定表 本発明一実施例の分析により得られた4因子のポイントによる判定表 本発明一実施例の分析により得られた4因子のポイントによる判定表 本発明一実施例の分析により得られた4因子のポイントによる判定表 本発明一実施例の分析により得られた4因子のポイントによる判定表 本発明一実施例の分析により得られた4因子のポイントによる判定表

Claims (5)

  1. 血清中の内在性スルファチドの濃度を測定し、該測定された濃度が、心血管系疾患において予め設定された閾値より低い場合には、心血管系疾患の既往のある可能性がある、と区別することを特徴とする心血管系疾患既往区別方法。
  2. 血清中の内在性スルファチドの閾値を3.5とすることを特徴とする請求項1に記載の心血管系疾患既往区別方法。
  3. 血清中の内在性スルファチドの濃度の測定において、MALDI‐TOF‐MSの分析方法を用い、前処理として難イオン化性の塩の脱塩能力を持つ三次元網目構造の貫通孔を有するモノリス構造体を通過させることを特徴とする請求項1または2に記載の心血管系疾患既往区別方法。
  4. 血清が腎不全患者の血清であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の心血管系疾患既往区別方法。
  5. 血清が腎不全の透析患者の血清であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の心血管系疾患既往区別方法。
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