JP5105505B2 - 容器検査方法及び容器検査装置 - Google Patents
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紙製容器の充填包装機の一例の概要を、図5に示す。この例に示す充填機では、内外層に熱可塑性材料層を有しロール状に巻かれた紙含有包装材料ウェブ1を巻き出し、ローラにより充填機内を搬送し、シーリングテープ2をシーリングテープアプリケータ3により、包装材料ウェブの一端に接合し、包装材料ウェブを滅菌剤槽4内に通過させて滅菌し、エアーナイフ5により滅菌剤を除去し、無菌室40に入れ、成形ローラ6によりチューブ状に成形し、そのチューブ内に充填パイプ7から液体食品を充填する。
包装充填容器14は、ベルトコンベアなどの搬送手段によって、連続的に並進されて搬送され、ストローを容器壁に貼着するストローアプリケータ等を経て、一定数量ごとに梱包される。
図4(B)に示すように、折り目線に沿って、枕状予備成形体の本体部分が直方体形状に成形され、稜辺端部には、横シール帯域のフィン23とフラップ24とが器壁から直立するように形成される。横シール帯域のフィン23は、底面20と頂面21とから直立し、フラップ24は、稜辺25を介して容器壁に一体的に連通する。
次いで、図4(C)に示すように、横シール帯域のフィン23を底面20(図4においては容器として上下逆さに図示する)と頂面21とに折り畳んだ後、稜辺を中心にフラップを回転して、容器頂部側フラップ24は、側壁22に、容器底部側フラップ24は、底面20に、折り込まれる。
図2(A)に、レンガ型液体食品充填紙製容器の外観斜視図を示す。その容器は、折り込まれた横シール帯域のフィン23、フラップ24、底面と頂壁及び容器側壁を有する。フィン23は縦シール部分26と反対側の容器前壁面22a側に折込まれる。更に、稜辺を介して側壁に折り込まれたフラップ24を備える。
外観検査において、容器のフラップ部分及びフィン部分に不都合がある場合、検査員の目視による検査では、見落とされる恐れが強い。
本発明は、上記の必要性、切望に応えるものであり、容器を正確に品質検査することができる容器検査方法及び容器検査装置を提供することを目的とする。
本発明の容器検査方法の特徴は、フィンの端面から金属箔端が露出した容器を、搬送手段で連続的に並進させて搬送するステップと、搬送される容器の頂壁に近接するように放電用電極を配設し、搬送される容器の底面に接触するようにアース電極を配設し、高電圧電源により放電用電極とアース電極の間に高電圧を印加するステップ、容器頂壁に接合されたフィンの端面に向けて放電用電極で探知し、容器底面に接合されたフィンの端面に向けてアース電極で実質的に接触し、両極間に放電電流が発生したとき、検出器により、放電電流を検出するステップ、検出した放電電流によって、容器の良否を判定手段で判定するステップとを含むことである。
本発明の容器検査装置の特徴は、フィンの端面から金属箔端が露出した容器を、連続的に並進させて搬送する搬送手段と、搬送される容器の頂壁に近接するように配設された放電用電極と、搬送される容器の底面に接触するように配設されたアース電極と、放電用電極とアース電極の間に高電圧を印加する高電圧電源と、容器頂壁に接合されたフィンの端面に向けて放電用電極で探知し、容器底面に接合されたフィンの端面に向けてアース電極で実質的に接触し、両極間に放電電流が発生したとき、放電電流を検出する検出器と、検出した放電電流によって、容器の良否を判定する判定手段と、前記判定手段からの出力に基づいて、前記容器から、不良品を排出する排出手段と、を含むことである。
この発明によって検査される容器は、折り目線を有するウェブ状金属箔積層包装材料を筒状に成形し、包装材料の両縁部を重ねてオーバーラップを形成し、オーバーラップで縦線方向に縦シールして縦シール帯域を形成し、筒状包装材料内に食品を充填し、所定間隔毎に包装材料を横断方向に押圧し、横シールにより密封して横シール帯域を形成し、横シール帯域中間で切断して枕状予備成形体を得、折り目線に沿って折り畳むことにより形成されたフラップ及びフィンを容器頂壁、容器側壁及び容器底面に接合して製造される。
この容器は、連続的に製造されることができる。ベルトコンベアなどの搬送手段によって、連続的に並進されて搬送され、ストローを容器壁に貼着するストローアプリケータ等を経て、一定数量ごとに梱包される。
金属箔が積層されているので、包装材料は積層金属箔に沿って電気導電性を持っており、フィンの端面から金属箔端が露出しているので、フィンの端面から露出する金属箔端間は、導電性を示すことができる。なお、内外層に熱可塑性材料層が積層されているので、包装材料内外面は電気絶縁性である。
容器の頂壁にはフィンが接合され、フィンの端面から金属箔端が露出しているので、露出する金属箔端に放電用電極が近接する可能性がある。他方、容器の底面にもフィンが接合され、フィンの端面から金属箔端が露出しているので、露出する金属箔端にアース電極が実質的に接触する。
上述のように、容器の底面のフィンの端面から露出する金属箔端と、容器の頂壁のフィンの端面から露出する金属箔端と間は、導電性を示すので、放電用電極とアース電極の間に高電圧を印加するとき、放電用電極とアース電極との間で電気的に導通する、すなわち、放電する可能性がある。
放電とは、帯電体が電荷を失う現象である。ここでは、絶縁体が強い電場のもとで絶縁性を失う現象をさし、フィン端面の金属箔端に放電用電極が接触しないが近接するために、絶縁体が気体の場合の気体放電である。
気体中に正負両電極を置き、その間の電圧を上げると、少数の電子やイオンによる極めて微弱な電流(暗電流)が流れ、電子の衝突による気体原子の電離が起こり、電場によって加速され、衝突により電子がたたき出され、この過程が次々に繰り返され、この電子の数はねずみ算的に増加し、電子なだれ現象を起こして放電電流が流れる。
すなわち、この発明において、放電は、フィン端面の金属箔端に放電用電極を近接し対向させて位置するときに、その箔端と電極との間に高電圧を印可すると、箔端と電極との間の放電用電極の針先付近から放電電流が流れる。
容器の頂壁に接合されたフィンの外観形状・状態に応じて、放電が発生して放電電流が流れたり、放電電流量が時間的に変動する。
この検出した放電電流によって、容器のフィンの接合状態やシール状態の良否を判定することができる。
連続的に搬送される容器及び定期的な抜き取った容器を検査し、装置で自動的に不良品を排出するので、作業員による手作業を要せず、作業員の個人差、差異がなく、正確な検査結果が可能になる。
この容器検査装置によって、容器を正確に品質検査することができる。
図1は、この発明の容器検査装置例の動作を説明する概念図である。図2は、この発明の容器検査装置が検査する対象の容器例の外観図である。図3は、この発明の容器検査装置例による放電電流のパターン図である。図4は、この発明の容器検査装置で検査する対象の容器例の成形過程を示す斜視図である。図5は、一実施例の容器検査装置を備えた包装充填装置の概略斜視図である。
帯状包装積層材料1の縁部にシーリングテープ2を接合する際、帯状包装積層材料とシーリングテープ2とを挟んで、一方側に、プレッシャローラを配設して圧し、他方に、プレッシャローラによる圧力を受け、それに対向し、押さえ支持するようにカウンタローラを配設する。
包装積層材料が搬送されるに伴って、プレッシャローラ及びカウンタローラが包装積層材料及びシーリングテープを挟んだ状態で押圧されて回転させ、縦シール部の合せ面がシールされ接着される。
図4(A)に示すように、枕状予備成形体13は、横シール帯域のフィン23で密封され、折り目線で区分された側壁22を有する。次いで、図4(B)に示すように、折り目線に沿って、枕状予備成形体の本体部分が直方体形状に成形され、稜辺端部には、横シール帯域のフィン23とフラップ24とが器壁から直立するように形成される。最後に、図4(C)に示すように、横シール帯域のフィン23を底面20と頂面21とに折り畳んだ後、容器頂部側フラップ24は、側壁22に、容器底部側フラップ24は、底面20に、折り込まれる。
枕状予備成形体13は、最終成形装置によって最終の形状に成形され、流動性食品を収容する包装容器14が完成する。
包装充填装置から連続的に製造された容器を、容器検査装置の判定手段17が検査し、判定手段17からの出力に基づいて排出手段18によって、製造ライン上から不良品の容器を排出する。
図2(A)に、正常なレンガ型液体食品充填紙製容器を示す。その容器は、折り込まれた横シール帯域のフィン23及び容器壁を有し、フィン23は、縦シール部分26と反対側の容器前壁面22a側に折込まれる。更に、稜辺を介して折り込まれたフラップ24を備える。
図2(B)に、不良品の容器例を示す。その容器は、フラップ24aは側壁に折り込まれるが、フィン23aが縦シール部分26と同じ側に折込まれている。縦シール部分が重なり、容器壁に大きなストレスを起こさせて漏れの原因を作る恐れがあり、しかも、縦シール部分がかさ張り、容器外観/形状が不細工となる。
図2(C)に、第2の不良品の容器例を示す。その容器は、フラップ24は一方の側壁で正常な方向に折り込まれるが、他方の側壁でのフラップ24aは逆の方向に折込まれている。フィン23が容器頂部21でねじれたようになり、特に、縦シール部分26付近で立ち上がったようになる。
容器14は、図面の面上を裏から表に垂直に搬送される。
アルミニウム箔が積層されているので、包装材料は箔に沿って電気導電性を持っており、フィン23、23の端面23cからアルミニウム端が露出しているので、フィン23、23の端面から露出するアルミニウム箔端間は、導電性を示す。
放電用電極17aとアース電極17dの間に高周波・高電圧を印加するとき、放電用電極とアース電極との間で電気的に導通する、すなわち、放電する可能性がある。
図1(A)に示す容器検査例において、しかしながら、フィン23端面のアルミニウム箔端に放電用電極17aが近接せず対向もしないように位置するので、アルミニウム箔端23cと電極17aとの間に高周波・高電圧を印可しても、箔端と電極との間の放電用電極の先端から放電電流が流れない。
時刻t1で容器14の先端が放電用電極17aの位置を通過し、放電用電極17aが容器頂壁を走査し始める。時刻t2で容器14の後端が放電用電極17aの位置を通過し、放電用電極17aが容器頂壁の走査を終える。
図1(A)に示す容器検査例では、箔端と電極との間の放電用電極の先端から放電電流が流れないので、放電電流のパターンは、offのままである。
容器14は、図面の面上を裏から表に垂直に搬送される。容器頂壁フィン23と容器底面フィン23との端面から露出するアルミニウム箔端間は、導電性を示す。
放電用電極17aとアース電極17dの間に高周波・高電圧電源17cによって高周波・高電圧を印加するとき、放電用電極とアース電極との間で電気的に導通する、すなわち、放電する。
図1(B)に示す容器検査例において、フィン23c端面のアルミニウム箔端に放電用電極17aが近接し対向するように位置するので、アルミニウム箔端23cと電極17aとの間に、放電用電極の先端から放電電流が流れる。
時刻t1で容器14の先端が放電用電極17aの位置を通過し、放電用電極17aが容器頂壁を走査し始める。その時点で、アルミニウム箔端23cと電極17aとの間に放電用電極の先端から放電電流が流れるので、パターンはonとなる。時刻t2で容器14の後端が放電用電極17aの位置を通過し、放電用電極17aが容器頂壁の走査を終える。その時点で、アルミニウム箔端23cと電極17aとの間が離れ、放電が止まり、放電電流が流れなくなるので、パターンはoffとなる。
容器14は、図面の面上を裏から表に垂直に搬送される。容器頂壁フィン23bと容器底面フィン23との端面から露出するアルミニウム箔端間は、導電性を示す。
放電用電極17aとアース電極17dの間に高周波・高電圧電源17cによって高周波・高電圧を印加するとき、放電用電極とアース電極との間で電気的に導通する、すなわち、放電する。
図1(C)に示す容器検査例において、フィン23c端面のアルミニウム箔端に放電用電極17aが近接し対向するように位置するので、アルミニウム箔端23bと電極17aとの間に、放電用電極の先端から放電電流が流れる。
時刻t1で容器14の先端が放電用電極17aの位置を通過し、放電用電極17aが容器頂壁を走査し始める。容器は、フラップは一方の側壁で正常な方向に折り込まれ、他方の側壁でのフラップは逆の方向に折込まれ、フィン23が容器頂壁の縦シール部分26付近で立ち上がったようになる。一方が正常で、他方が不良な場合、はじめはアルミニウム箔端と電極17aとの間に放電用電極の先端から放電電流が流れないので、パターンはoffとなる。容器頂壁の縦シール部分26付近では、フィン端面のアルミニウム箔端と電極17aとの間に放電用電極の先端から放電電流が流れるので、パターンはonとなる。時刻t2で容器14の後端が放電用電極17aの位置を通過し、放電用電極17aが容器頂壁の走査を終える。その時点で、アルミニウム箔端23cと電極17aとの間が離れ、放電が止まり、放電電流が流れなくなるので、パターンはoffとなる。(参照、図3(C1))
一方が不良で、他方が正常な場合、はじめはアルミニウム箔端と電極17aとの間に放電用電極の先端から放電電流が流れるので、パターンはonとなる。容器頂壁の縦シール部分26からフィン端面アルミニウム箔端と放電用電極先端17aとの距離が離れ、放電が止まり、放電電流が流れなくなるので、パターンはoffとなる。時刻t2で容器14の後端が放電用電極17aの位置を通過し、放電用電極17aが容器頂壁の走査を終える。パターンはoffの状態を維持する。(参照、図3(C2))
この容器検査装置例において、判定手段17bからの出力に基づいて、図5に示すように、製造された容器のラインから、排出手段18によって不良品を排出する。
連続的に搬送される容器及び定期的な抜き取った容器を検査し、装置で自動的に不良品を排出するので、作業員による手作業を要せず、作業員の個人差、差異がなく、正確な検査結果が可能になる。
17a 放電電極
17b 検出器/判定手段
17c 高電圧電源
17d アース電極
23 フィン
Claims (3)
- 所定の折り目線を有するウェブ状金属箔積層包装材料が筒状に成形され、該包装材料の両縁部が重ねられてオーバーラップが形成され、該オーバーラップで縦線方向に縦シールされて縦シール帯域が形成され、該筒状包装材料内に食品が充填され、所定間隔毎に該包装材料が横断方向に押圧され、横シールにより密封されて横シール帯域が形成され、横シール帯域中間で切断されて枕状予備成形体が得られ、該折り目線に沿って折り畳むことにより形成されたフラップ及びフィンが容器頂壁、容器側壁及び容器底面に接合されて得られた容器について、該容器を検査する方法であって、
該フィンの端面から金属箔端が露出した該容器を、搬送手段で連続的に並進させて搬送するステップと、
搬送される容器の頂壁に近接するように放電用電極を配設し、搬送される容器の底面に接触するようにアース電極を配設し、高電圧電源により該放電用電極と該アース電極の間に高電圧を印加するステップ、
容器頂壁に接合された該フィンの端面に向けて放電用電極で探知し、容器底面に接合された該フィンの端面に向けてアース電極で実質的に接触し、該両極間に放電電流が発生したとき、検出器により、該放電電流を検出するステップ、
検出した該放電電流によって、該容器の良否を判定手段で判定するステップと、
を含む容器検査方法。 - 前記判定手段からの出力に基づいて、前記容器から、排出手段によって不良品を排出するステップを更に含む、請求項1記載の容器検査方法。
- 所定の折り目線を有するウェブ状金属箔積層包装材料が筒状に成形され、該包装材料の両縁部が重ねられてオーバーラップが形成され、該オーバーラップで縦線方向に縦シールされて縦シール帯域が形成され、該筒状包装材料内に食品が充填され、所定間隔毎に該包装材料が横断方向に押圧され、横シールにより密封されて横シール帯域が形成され、横シール帯域中間で切断されて枕状予備成形体が得られ、該折り目線に沿って折り畳むことにより形成されたフラップ及びフィンが容器頂壁、容器側壁及び容器底面に接合されて得られた容器の検査装置であって、
該フィンの端面から金属箔端が露出した該容器を、連続的に並進させて搬送する搬送手段と、
搬送される容器の頂壁に近接するように配設された放電用電極と、
搬送される容器の底面に接触するように配設されたアース電極と、
該放電用電極と該アース電極の間に高電圧を印加する高電圧電源と、
容器頂壁に接合された該フィンの端面に向けて放電用電極で探知し、容器底面に接合された該フィンの端面に向けてアース電極で実質的に接触し、該両極間に放電電流が発生したとき、該放電電流を検出する検出器と、
検出した該放電電流によって、該容器の良否を判定する判定手段と、
前記判定手段からの出力に基づいて、前記容器から、不良品を排出する排出手段と、
を含む容器検査装置。
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