JP5104768B2 - 光導波路フィルム、光導波路フィルムを用いた光導波路モジュール、および光導波路フィルムの製造方法 - Google Patents

光導波路フィルム、光導波路フィルムを用いた光導波路モジュール、および光導波路フィルムの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、光導波路フィルム、光導波路フィルムを用いた光導波路モジュール、および光導波路フィルムの製造方法に関する。
従来、通信等の分野において、光導波路として光導波路フィルムが使用されることがある。たとえば、発光素子と、光コネクタとを光導波路フィルムにて接続することがある(特許文献1参照)。
このような光導波路フィルムは、端面に傾斜面が形成され、この傾斜面にて発光素子からの光を反射させて、光導波路フィルム中のコア層へと導く。そして、光を光コネクタへと導く。
特開平10−300961号公報
光導波路は、たとえば、光学機器等の内部に設置されるが、近年の機器の小型化に伴い、光導波路の設置スペースも小さくなりつつある。従って、設置スペースの省スペース化に対応できる光導波路が求められている。
しかしながら、従来の光導波路では、このような要望に対応することが困難である。
従来の光導波路は、図14に示すように、基板900上にクラッド層901A、コア層901Bを有するフィルム901を積層し、V字状の溝を形成する。そして、必要に応じて、フィルム901を光導波路ごとに個片化する。
光導波路の厚みは、基板900上に積層されたフィルム901の厚みと等しくなり、非常に薄いものとなる。これに対し、光導波路の幅は、フィルム厚みよりも非常にあついものとなる。これは、フィルムを光導波路ごとに個片化する際に、非常に狭い幅でフィルムをダイシングすることは難しいためである。そのため、従来の光導波路は、厚みにくらべて幅が非常に広いものとなる。そのため、設置スペースを広く必要とする。
また、従来の光導波路は、厚みにくらべて幅が非常に広いものとなっているので、光導波路の設置形態をとることが難しく、省スペース化に対応することが困難である。
本発明は、設置スペースの省スペース化に対応できる光導波路フィルムを提供するものである。
本発明によれば、上部クラッド層および下部クラッド層と、前記上部クラッド層と、前記下部クラッド層とに挟まれたコア層とを備え、所定方向に沿って延在する光導波路フィルムにおいて、前記延在方向と交差する少なくとも一端面が、前記上部クラッド層側から前記下部クラッド層側に向かって傾斜する傾斜面とされ、前記下部クラッド層の下面から前記上部クラッド層の上面までの当該光導波路フィルムの高さ方向に沿った厚みAと、当該光導波路フィルムの高さ方向と直交するとともに前記延在方向と直交する当該光導波路フィルムの幅寸法であり、当該光導波路フィルムのフィルム厚みに該当する寸法Bとの比であるA/Bが、2以上である光導波路フィルムが提供される。
この発明では、光導波路フィルムの幅寸法は、光導波路フィルムのフィルム厚みに該当する寸法であるため、設置スペースの幅が狭くても、設置することが可能である。
また、本発明では、下部クラッド層の下面から前記上部クラッド層の上面までの高さ方向に沿った厚みAと、当該光導波路フィルムの高さ方向と直交するとともに前記延在方向と直交する当該光導波路フィルムの幅寸法Bとの比であるA/Bを2以上とすることで、光導波路フィルムの配置形態の自由度を上げることができる。
たとえば、光導波路フィルムの一対の端部を対向させて、上部クラッド層側からの平面視において、U字型に湾曲させて配置することが可能となる。
なお、従来の光導波路では、光導波路フィルムの幅が厚み(高さ)に比べて非常に厚く、A/Bが2を大きく下回っていたため、光導波路フィルムを上部クラッド層側からの平面視において、U字型に湾曲させて配置することが非常に難しかった。
さらに、本発明では、A/Bを2以上とすることで、光導波路フィルムの上部クラッド層を下部クラッド層側に屈曲させて設置することが可能となる。これにより、たとえば、設置スペースの高さ寸法が低い場所であっても、光導波路フィルムを設置することができる。
また、A/Bを2以上とし、高さを幅よりも大きなものとすることで、たとえば、スリット等にはめ込んで、光導波路フィルムを設置する際に、光導波路フィルムをはめ込み易いものとすることができる。
なお、本発明の光導波路フィルムは、屈曲させずに配置してもよい。
このように、本発明によれば、光導波路フィルムは、種々の設置形態をとることが可能であるため、設置スペースの省スペース化に対応可能となる。
また、本発明の光導波路フィルムは、後述する製造方法にて製造することが可能であるため、製造安定性に優れたものとなる。
また、本発明によれば、発光素子と、受光素子と、前記発光素子および前記受光素子を接続する光導波路フィルムとを備え、前記光導波路フィルムが、上述した光導波路フィルムである光導波路モジュールも提供できる。
さらに、本発明によれば、表面側からみて所定方向に延在する第一クラッド層と、この第一クラッド層に隣接して配置され、前記第一クラッド層とともに、前記所定方向に延在する第一コア層と、前記第一コア層に隣接して配置され前記第一コア層とともに、前記所定方向に延在する第二クラッド層とを有するフィルムの前記表面に対し、刃先が平坦なダイシングブレードを当接させて、前記第一クラッド層、前記第一コア層、前記第二クラッド層の延在方向と交差するように、前記第一クラッド層、前記第一コア層、前記第二クラッド層を切断して、光導波路フィルムを得る光導波路フィルムの製造方法も提供できる。
この製造方法によれば、上述した光導波路フィルムを製造することができる。
また、従来、光導波路フィルムを製造する際には、刃先がV字型のダイシングブレードを使用していた(たとえば、特許文献1参照)。
V字型の刃先は、摩耗しやすく、刃先の摩耗状態がダイシング面の形状(光導波路フィルムの傾斜した端面の形状)に影響を大きく及ぼしていた。これに対し、本発明では、刃先が平坦なダイシングブレードを使用するので、このような問題が生じない。
本発明によれば、設置スペースの省スペース化に対応できる光導波路フィルム、光導波路モジュール、光導波路フィルムの製造方法が提供される。
本発明の第一実施形態にかかる光導波路フィルムを示す斜視図である。 第一実施形態にかかるフィルムを示す平面図である。 フィルムの製造工程を示す図である。 フィルムの製造工程を示す図である。 フィルムのダイシング工程を示す図である。 第一実施形態における光導波路モジュールを示す図である。 光導波路フィルムの設置状態を示す模式図である。 本発明の第二実施形態にかかる光導波路フィルムを示す斜視図である。 第二実施形態における光導波路モジュールを示す図である。 本発明の第三実施形態にかかる光導波路フィルムを示す図およびフィルムを示す図である。 本発明の変形例にかかる光導波路フィルムを示す図である。 本発明の実施例における光導波路の伝搬損失を示す図である。 本発明の実施例における光導波路フィルムを示す図である。 従来の光導波路フィルムの製造方法を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
(第一実施形態)
(光導波路フィルム)
はじめに、図1を参照し、本実施形態の光導波路フィルム1の概要について説明する。
本実施形態の光導波路フィルム1は、上部クラッド層13および下部クラッド層11と、前記上部クラッド層13と、前記下部クラッド層11とに挟まれたコア層12とを備え、所定方向に沿って延在するものである。
光導波路フィルム1は、前記延在方向と交差する少なくとも一端面(光導波路フィルムのフィルム端面)が、上部クラッド13側から下部クラッド11側に向かって傾斜する傾斜面とされ、下部クラッド層11の下面から上部クラッド層13の上面までの高さ方向に沿った厚みAと、当該光導波路フィルム1の高さ方向と直交するとともに当該光導波路フィルム1の延在方向と直交する当該光導波路フィルム1の幅寸法Bとの比であるA/Bが、2以上である。幅寸法Bは、光導波路フィルム1のフィルム厚みに該当する。
そして、この光導波路フィルム1は可とう性を有したフィルム状の光導波路である。
次に、光導波路フィルム1について詳細に説明する。
図1に示すように、光導波路フィルム1は、フィルム面側からみて一方向に延在する上部クラッド層13と、上部クラッド層13とともに一方向に延在するコア層12と、コア層12とともに一方向に延在する下部クラッド層11を有する。フィルム面側からみて、上部クラッド層13、コア層12、下部クラッド層11が積層された構造となっている。
光導波路フィルム1は、延在方向と交差する一対の端面が傾斜面となっている。この傾斜面は、上部クラッド層13の端面、コア層12の端面、下部クラッド層11の端面で構成され、上部クラッド層13側から、下部クラッド層11側に向かって外側に傾斜している。この傾斜面と、コア層12内の光軸とがなす角度は45度である。
上部クラッド層13、コア層12、下部クラッド層11それぞれの厚み(光導波路フィルム1の高さ方向に沿った厚み)は、延在方向に沿って均一である。
また、伝搬光の閉じ込めの観点から、上部クラッド層13の厚み(高さ)、コア層12の厚み(高さ)、下部クラッド層11の厚み(高さ)はたとえば、1:10:1〜1:1:1程度であることが好ましい。本実施形態では、上部クラッド層13の厚み、コア層12の厚み、下部クラッド層11の厚みは1:1:1である。
また、上部クラッド層13の厚み、下部クラッド層11の厚みは、伝播光の閉じ込めの観点から5〜200μmであることがこのましく、特に30〜100μmがこのましい。コア層12の厚みは光素子の受発光部分との結合の観点から、30〜100μmであることがこのましい。
さらに、下部クラッド層11の厚みは、光素子との距離による結合損失抑制の観点から、5〜200μmであることがこのましい。
さらに、光導波路フィルム1の幅寸法Bは、キャスト法による塗布の難易度の観点から、50〜500μmであることが好ましい。なお、この幅寸法Bは、光導波路フィルム1のフィルム厚に該当する寸法である。
ここで、前述したように下部クラッド層11の下面から上部クラッド層13の上面までの高さ方向に沿った厚みAと、光導波路フィルム1の高さ方向と直交するとともに延在方向と直交する光導波路フィルム1の幅寸法Bとの比であるA/Bは2以上である。
なかでも、A/Bは、光導波路フィルム1の製造性の観点から、5以上であることが好ましく、また、A/Bは、10以下であることが好ましい。
(光導波路フィルム1の製造方法)
次に、図2〜図5を参照して、光導波路フィルム1の製造方法について説明する。
はじめに、図2に示すように、フィルム14を用意する。
このフィルム14は、表面側からみて、クラッド層141とコア層142とが、交互に配置されたものである。クラッド層141とコア層142は、フィルム表面にそって延在している。
クラッド層141と、コア層142はそれぞれ複数づつ形成されている。コア層142は、光導波路フィルム1のコア層12となるものであり、クラッド層141は、光導波路フィルム1の上部クラッド層13、下部クラッド層11となるものである。
フィルム14の厚みは、50〜500μm程度であり、この厚みが、光導波路フィルム1の幅寸法Bに該当することとなる。
このようなフィルム14の製造方法について一例をあげて説明する。
はじめに、フィルム14の原料となる組成物を作製する。
この組成物は、感光性樹脂組成物であり、たとえば、感光性樹脂組成物は、(A)環状オレフィン樹脂と、(B)(A)とは屈折率が異なり、かつ、環状エーテル基を有するモノマーおよび環状エーテル基を有するオリゴマーのうち少なくともいずれか一方と、(C)光酸発生剤と、を備える。
((A)環状オレフィン樹脂)
(A)の環状オレフィン樹脂は、感光性樹脂組成物のフィルム成形性を確保するために添加されるものであり、ベースポリマーとなるものである。
ここで、環状オレフィン樹脂は、無置換のものであってもよいし、水素が他の基により置換されたものであってもよい。環状オレフィン樹脂としては、たとえばノルボルネン系樹脂や、ベンゾシクロブテン系樹脂である。
なかでも、耐熱性、透明性等の観点からノルボルネン系樹脂を使用することが好ましい。
ノルボルネン系樹脂としては、例えば、
(1)ノルボルネン型モノマーを付加(共)重合して得られるノルボルネン型モノマーの付加(共)重合体、
(2)ノルボルネン型モノマーとエチレンやα−オレフィン類との付加共重合体、
(3)ノルボルネン型モノマーと非共役ジエン、および必要に応じて他のモノマーとの付加共重合体のような付加重合体、
(4)ノルボルネン型モノマーの開環(共)重合体、および必要に応じて該(共)重合体を水素添加した樹脂、
(5)ノルボルネン型モノマーとエチレンやα−オレフィン類との開環共重合体、および必要に応じて該(共)重合体を水素添加した樹脂、
(6)ノルボルネン型モノマーと非共役ジエン、または他のモノマーとの開環共重合体、および必要に応じて該(共)重合体を水素添加したポリマーのような開環重合体が挙げられる。これらの重合体としては、ランダム共重合体、ブロック共重合体、交互共重合体等が挙げられる。
これらのノルボルネン系樹脂は、例えば、開環メタセシス重合(ROMP)、ROMPと水素化反応との組み合わせ、ラジカルまたはカチオンによる重合、カチオン性パラジウム重合開始剤を用いた重合、これ以外の重合開始剤(例えば、ニッケルや他の遷移金属の重合開始剤)を用いた重合等、公知のすべての重合方法で得ることができる。
これらの中でも、ノルボルネン系樹脂としては、付加(共)重合体が好ましい。付加(共)重合体は、透明性、耐熱性および可撓性に富むことからも好ましい。
なかでも、ノルボルネン系樹脂は、重合性基を含む置換基を有するノルボルネンの繰り返し単位や、アリール基を含む置換基を有するノルボンネンの繰り返し単位を含むものが好ましい。
重合性基を含む置換基を有するノルボルネンの繰り返し単位としては、エポキシ基を含む置換基を有するノルボルネンの繰り返し単位、(メタ)アクリル基を含む置換基を有するノルボルネンの繰り返し単位、および、アルコキシシリル基を含む置換基を有するノルボルネンの繰り返し単位のうちの少なくとも1種が好適である。これらの重合性基は、各種重合性基の中でも、反応性が高いことから好ましい。
また、このような重合性基を含むノルボルネンの繰り返し単位を、2種以上含むものを用いれば、可撓性と耐熱性の両立を図ることが出来る。
一方、アリール基を含む置換基を有するノルボンネンの繰り返し単位を含むことにより、アリール基は、疎水性が極めて高いため、吸水による寸法変化等をより確実に防止することができる。
さらに、ノルボルネン系ポリマーは、アルキルノルボルネンの繰り返し単位を含むものが好ましい。なお、アルキル基は、直鎖状または分岐状のいずれであってもよい。
アルキルノルボルネンの繰り返し単位を含むことにより、ノルボルネン系ポリマーは、柔軟性が高くなるため、高いフレキシビリティ(可撓性)を付与することができる。
また、アルキルノルボルネンの繰り返し単位を含むノルボルネン系ポリマーは、特定の波長領域(特に、850nm付近の波長領域)の光に対する透過率が優れることからも好ましい。
以上のようなノルボルネン系樹脂は、脱離性基を有するものであることが好ましい。ここで、脱離性基とは、酸の作用により離脱するものである。
具体的には、分子構造中に、−O−構造、−Si−アリール構造および−O−Si−構造のうちの少なくとも1つを有するものが好ましい。かかる酸離脱性基は、カチオンの作用により比較的容易に離脱する。
具体的には、以下のようなノルボルネン系樹脂を使用することが好ましい。(1)に示される化合物はたとえば、ヘキシルノルボルネン(HxNB)と、ジフェニルメチルノルボルネン メトキシシランとをNi触媒下で反応させることで得ることができる。
Figure 0005104768
(R7は、炭素数1〜10のアルキル基を表し、iは、0〜3の整数を表し、p/qが20以下である)
((B)環状エーテル基を有するモノマー、環状エーテル基を有するオリゴマー)
次に、(B)の成分について説明する。
(B)は、環状エーテル基を有するモノマーおよび環状エーテル基を有するオリゴマーのうち少なくともいずれか一方である。この成分(B)は、(A)の樹脂と屈折率が異なり、かつ、(A)の樹脂と相溶性のあるものであればよい。成分(B)と、(A)の樹脂との屈折率差は、0.01以上であることが好ましい。
なお、成分(B)の屈折率は、(A)の樹脂よりも高いものであってもよいが、成分(B)は、(A)の樹脂よりも屈折率が低いことが好ましい。
(B)の環状エーテル基を有するモノマー、環状エーテル基を有するオリゴマーは、酸の存在下において開環により重合するものである。モノマー、オリゴマーの拡散性を考慮すると、このモノマーの分子量(重量平均分子量)、オリゴマーの分子量(重量平均分子量)は、それぞれ100以上、400以下であることが好ましい。
(B)は、たとえば、オキセタニル基あるいは、エポキシ基を有する。このような環状エーテル基は、酸により開環しやすいため、好ましい。
オキセタニル基を有するモノマー、オキセタニル基を有するオリゴマーとしては、たとえば、式(2)や、式(3)が使用できる。これらを使用することで波長850nm近傍での透明性に優れ、可撓性と耐熱性の両立が可能という利点がある。また、これらを単独でも混合して用いても差し支えない。式(2)や、式(3)としては、東亜合成製、DOX、CAS#18934−00−4、東亜合成製 CHOX、CAS#483303−25−9等がある。
Figure 0005104768
Figure 0005104768
また、エポキシ基を有するモノマー、エポキシ基を有するオリゴマーとしては、たとえば、以下のようなものがあげられる。このエポキシ基を有するモノマー、オリゴマーは、酸の存在下において開環により重合するものである。
エポキシ基を有するモノマー、エポキシ基を有するオリゴマーとしては、エポキシノルボルネン(プロメラス社製 EpNB)、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製 Z−6040)、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(東京化成製 E0327)を使用することができる。
さらに、3、4-エポキシシクロヘキセニルメチル-3、'4'-エポキシシクロヘキセンカルボキシレート(ダイセル化学社製 セロキサイド2021P)や、1,2-エポキシ-4-ビニルシクロヘキサン(ダイセル化学社製 セロキサイド2000)、1,2:8,9ジエポキシリモネン(ダイセル化学社製 セロキサイド3000)を使用することができる。
この(B)成分は、(A)成分100重量部に対し1重量部以上、50重量部以下であることが好ましい。なかでも2重量部以上、20重量部以下が好ましい。これにより、コア/クラッド間の屈折率変調を可能にし、可撓性と耐熱性との両立が図れるという効果がある。
((C)光酸発生剤)
光酸発生剤 としては、光のエネルギーを吸収してブレンステッド酸あるいはルイス酸を生成するものであれば良く、例えば、トリフェニルスルフォニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリス(4−t−ブチルフェニル)スルホニウム−トリフルオロメタンスルホネートなどのスルホニウム塩類、p−ニトロフェニルジアゾニウムヘキサフルオロホスフェートなどのジアゾニウム塩類、アンモニウム塩類、ホスホニウム塩類、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、(トリキュミル)ヨードニウム−テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどのヨードニウム塩類、キノンジアジド類、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタンなどのジアゾメタン類、1−フェニル−1−(4−メチルフェニル)スルホニルオキシ−1−ベンゾイルメタン、N−ヒドロキシナフタルイミド−トリフルオロメタンサルホネートなどのスルホン酸エステル類、ジフェニルジスルホンなどのジスルホン類、トリス(2,4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3.4−メチレンジオキシフェニル)−4,6−ビス−(トリクロロメチル)−s−トリアジンなどのトリアジン類などの化合物を挙げることができる。これらの光酸発生剤 は、単独、または複数を組み合わせて使用することができる。
光酸発生剤 の含有量は、(A)成分100重量部に対し0.01重量部以上、0.3重量部以下であることが好ましい。なかでも、0.02重量部以上、0.2重量部以下が好ましい。これにより、反応性の向上という効果がある。
感光性樹脂組成物は、以上の(A)、(B)、(C)の成分に加えて、増感剤等の添加剤を含有していてもよい。
増感剤は、光に対する光酸発生剤の感度を増大して、光酸発生剤の活性化(反応または分解)に要する時間やエネルギーを減少させる機能や、光酸発生剤の活性化に適する波長に光の波長を変化させる機能を有するものである。
このような増感剤としては、光酸発生剤の感度や増感剤の吸収のピーク波長に応じて適宜選択され、特に限定されないが、たとえば、9,10−ジブトキシアントラセン(CAS番号第76275−14−4番)のようなアントラセン類、キサントン類、アントラキノン類、フェナントレン類、クリセン類、ベンツピレン類、フルオラセン類(fluoranthenes)、ルブレン類、ピレン類、インダンスリーン類、チオキサンテン−9−オン類(thioxanthen-9-ones)が挙げられ、これらを単独または混合物として用いられる。
増感剤の具体例としては、2−イソプロピル−9H−チオキサンテン−9−オン、4−イソプロピル−9H−チオキサンテン−9−オン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、フェノチアジン(phenothiazine)またはこれらの混合物が挙げられる。
増感剤の含有量は、感光性樹脂組成物中で、0.01重量%以上であるのが好ましく、0.5重量%以上であるのがより好ましく、1重量%以上であるのがさらに好ましい。なお、上限値は、5重量%以下であるのが好ましい。
次に、以上のような感光性樹脂組成物を使用してフィルム14を製造する方法について説明する。
ここでは、成分(B)が、(A)環状オレフィン樹脂よりも屈折率が低い感光性樹脂組成物を使用する。
はじめに、図3(A)に示すように、感光性樹脂組成物を、溶媒に溶かしてワニス20を構成し、このワニス20を基材S上に塗布する。
感光性樹脂組成物をワニス状に調整する溶媒としては、たとえば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、テトラヒドロピラン(THP)、アニソール、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグリム)、ジエチレングリコールエチルエーテル(カルビトール)などのエーテル系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、フェニルセロソルブなどのセロソルブ系溶媒、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン、ベンゼン、メシチレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、ピリジン、ピラジン、フラン、ピロール、チオフェン、メチルピロリドンなどの芳香族複素環化合物系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)などのアミド系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化合物系溶媒、酢酸エチル、酢酸メチル、ギ酸エチルなどのエステル系溶媒、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホランなどの硫黄化合物系溶媒の各種有機溶媒、または、これらを含む混合溶媒が挙げられる。
次に、基材S上にワニス20を塗布した後、乾燥させて、溶媒を蒸発(脱溶媒)させる。これにより、図3(B)に示すように、ワニス20は、光導波路フィルム形成用のフィルム140Aとなる。
ここで、ワニス20を塗布する方法としては、たとえば、ドクターブレード法、スピンコート法、ディッピング法、テーブルコート法、スプレー法、アプリケーター法、カーテンコート法、ダイコート法の方法が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
次に、フィルム140Aに対し、選択的に光(たとえば、紫外線)を照射する。
図4(A)に示すように、フィルム140Aの上方に開口が形成されたマスクMを配置する。このマスクMの開口を介して、フィルム140Aに対し、光を照射する。
フィルム140Aのうち、光が照射された領域では、光酸発生剤から酸が発生することとなる。発生した酸により、成分(B)が重合する。
光が照射されていない領域では、光酸発生剤から酸が発生しないため、成分(B)は重合しない。照射部分では、成分(B)が重合しポリマーとなるため、成分(B)量が少なくなる。これにより、未照射部分の成分(B)が照射部分に拡散し、これにより、照射部分と未照射部分とで屈折率差が生じる。
ここで、成分(B)が、環状オレフィン樹脂よりも屈折率が低い場合には、未照射部分の成分(B)が照射部分に拡散することで、未照射部分の屈折率が高くなるとともに、照射部分の屈折率は低くなる。
なお、成分(B)が重合したポリマーと、環状エーテル基を有するモノマーとの屈折率差は、0以上、0.001以下程度であり、屈折率は略同じであると考えられる。
さらに、(A)として、脱離性基を有する環状オレフィン樹脂を使用している場合には、以下の作用が生じる。
光を照射した部分では、光酸発生剤から発生した酸により、環状オレフィン樹脂の脱離性基が脱離することとなる。−Si−アリール構造、−Si−ジフェニル構造および−O−Si−ジフェニル構造等の脱離性基の場合、離脱により樹脂の屈折率が低下することとなる。そのため、照射部分の屈折率は低下することとなる。
このように本実施形態の感光性樹脂組成物を使用した場合には、光酸発生剤から発生する酸により、成分(B)の重合を開始させることが可能である。
次に、フィルム140Aを加熱する。この加熱工程において、光を照射した照射部分の成分(B)がさらに重合する。一方で、この加熱工程において、未照射部分の成分(B)は揮発することとなる。これにより、未照射部分では、成分(B)が少なくなり、環状オレフィン樹脂に近い屈折率となる。
このフィルム140Aにおいては、図4(B)に示すように、光が照射された領域がクラッド層141となり、未照射領域がコア層142となる。コア層142の屈折率は、前記クラッド層141の屈折率よりも高く、コア層142における前記(B)由来の構造体濃度と、クラッド層141における前記(B)由来の構造体濃度とが異なる。具体的には、コア層142における(B)由来の構造体濃度は、クラッド層141における(B)由来の構造体濃度は低い。
クラッド層141は、コア層142よりも屈折率が低く、クラッド層141と、コア層142との屈折率差は、たとえば0.01以上となる。
以上の工程により、フィルム14が得られることとなる。
なお、光が照射された領域がコア層となり、未照射領域がクラッド層141となるような材料を使用してフィルム140Aを形成してもよい。
次に、フィルム14をダイシングして、光導波路フィルム1を得る。
具体的には、図2の点線に示すように、ダイシングブレードにより、クラッド層141をクラッド層141の延在方向に沿って切断し(工程1)、さらに、クラッド層141およびコア層142の延在方向に対し45度で交差するように、複数のクラッド層141および複数のコア層142を切断する(工程2)。
工程2により、光導波路フィルム1の一方の端面に傾斜面が形成されることとなる。
その後、光導波路フィルム1の他方の端面の傾斜面を形成するために、ダイシングブレードにより、切断されたフィルムの他方の端部を切断する(工程3)。工程3においては、工程2と同様に、クラッド層141およびコア層142の延在方向に対し45度で交差するように、複数のクラッド層141および複数のコア層142を切断すればよい。
ここで、図5に示すように、工程1から工程3のダイシングに使用するダイシングブレードDは、円板状(円柱状)に形成されたものであり、刃先が平坦なものである。刃先と、フィルム14表面とが平行に配置される。このダイシングブレードは、刃先がV字状になっていない。
また、工程1と工程2を実施する順番に特に規定はなく、工程1を行った後、工程2を実施してもよく、工程2を実施した後、工程1を実施してもよい。
その後、切断したフィルム14を基材Sから剥がし、光導波路フィルム1とする。
なお、本実施形態では、フィルム14の材料として、上述したような感光性樹脂組成物を使用したが、これに限られるものではない。
たとえば、特開2006−323318号公報に開示されているような、感光性樹脂組成物を使用してもよい。この感光性樹脂組成物は、ポリマーと、添加剤(少なくともモノマー、助触媒および触媒前駆体を含む)とで構成される光誘発熱現像性材料(PITDM)を含有し、光の照射および加熱により、ポリマー中において、モノマーの反応が生じる材料を使用する。
ポリマーとしては、前述したようなノルボルネン系樹脂が使用できる。
モノマーは、光照射により、照射領域において反応して反応物を形成し、この反応物の存在により、照射領域と、未照射領域とにおいて、屈折率差を生じさせ得るような化合物である。モノマーとしては、たとえば、ノルボルネン系モノマー、アクリル酸(メタクリル酸)系モノマー、エポキシ系モノマー、スチレン系モノマーが挙げられる。
触媒前駆体は、前記のモノマーの反応(たとえば、重合反応、架橋反応)を開始させ得る物質であり、光照射により活性化した助触媒の作用により、活性化温度が変化する物質である。
この触媒前駆体(プロカタリスト:procatalyst)としては、光照射に伴って活性化温度が変化(上昇または低下)するものであれば、いかなる化合物を用いてもよいが、特に、光の照射に伴って活性化温度が低下するものが好ましい。これにより、比較的低温による加熱処理でコア層を形成することができ、他の層に不要な熱が加わって、光導波路フィルムの特性(光伝送性能)が低下するのを防止することができる。
また、活性化温度が低下した状態(活性潜在状態)において、触媒前駆体としては、その活性化温度が本来の活性化温度よりも10〜80℃程度(好ましくは、10〜50℃程度)低くなるものが好ましい。これにより、コア層とクラッド層との間の屈折率差を確実に生じさせることができる。
かかる触媒前駆体としては、Pd(OAc)(P(i−Pr)およびPd(OAc)(P(Cy)のうちの少なくとも一方を含む(主とする)ものが好適である。
なお、以下では、Pd(OAc)(P(i−Pr)を「Pd545」と、また、Pd(OAc)(P(Cy)を「Pd785」と略すことがある。
なお、Acは、アセテートであり、Prはプロピルであり、Cyはシクロヘキシルを示す。
助触媒は、光の照射によって活性化して、前記の触媒前駆体(プロカタリスト)の活性化温度(モノマーに反応を生じさせる温度)を変化させ得る物質である。
この助触媒(コカタリスト:cocatalyst)としては、光照射により、その分子構造が変化(反応または分解)して活性化する化合物であれば、いかなるものでも用いることができるが、特定波長の光の照射によって分解し、プロトンや他の陽イオンのカチオンと、触媒前駆体の脱離基に置換し得る弱配位アニオン(WCA)とを発生する化合物(光開始剤)を含む(主とする)ものが好適に用いられる。
弱配位アニオンとしては、たとえば、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸イオン(FABA)、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン(SbF )が挙げられる。
この助触媒(光酸発生剤または光塩基発生剤)としては、たとえば、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸塩やヘキサフルオロアンチモン酸塩の他、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ガリウム酸塩、アルミン酸塩類、アンチモン酸塩類、他のホウ酸塩類、ガリウム酸塩類、カルボラン類、ハロカルボラン類が挙げられる。
さらに、フィルム14の材料としては、特開2005−70556号公報、特開2006−22317号公報、特開2006−152016号公報、特開2007−31555号公報に開示された感光性樹脂組成物使用することができる。具体的には、エポキシ樹脂と、光硬化開始剤とを含むものである。
また、特開2004−12635号公報、特開2004−333883号公報、特開2006−299066号公報に開示されたポリシラン化合物を含む組成物を使用することができる。たとえば、ポリシラン化合物と、二重結合含有シリコーン化合物と、有機過酸化物とを含有する組成物を使用することができる。この組成物においては、シリコーン化合物として二重結合含有シリコーン化合物が含まれている。光を照射して照射領域をクラッド層とし、未照射領域をコア層とする。このとき、照射領域においては、ポリシランのSi−Si結合が切断され、Si−O−Si結合が形成して屈折率が低下するとともに、二重結合による付加重合反応が生じる。これにより、コア層とクラッド層の屈折率差が生じる。
(光導波路モジュール)
以上のような製造方法にて得られた光導波路フィルム1は、図6に示すように、光導波路モジュール2として使用することができる。
図6(A)は、光導波路モジュール2の断面図であり、図6(B)は、光導波路モジュール2の平面図である。図6(C)は、光導波路モジュール2の支持部材23を示す平面図である。
この光導波路モジュール2は、発光素子21と、受光素子22と、発光素子21および受光素子22を接続する光導波路フィルム1と、一対の支持部材23とを備える。
発光素子21は、面発光素子である。
支持部材23は、発光素子21または受光素子22を収容するとともに、光導波路フィルム1を支持するものである。
支持部材23は、上面が開口した、直方体の箱形形状であり、発光素子21または受光素子22が設置される底面部231と、この底面部231の各辺に立設された側壁部(壁部)232とを有する。
一対の支持部材23は所定の距離をあけて対向配置されている。一方の支持部材23の側壁部232のうち、他方の支持部材23の側壁部232と対向する側壁部232の上端部にはスリット232Aが形成されている。同様に他方の支持部材23の側壁部232のうち、一方の支持部材23の側壁部232と対向する側壁部232の上端部にはスリット232Aが形成されている。
このスリット232Aに光導波路フィルム1の端部、具体的には、下部クラッド層11の端部が嵌め込まれることとなる。
支持部材23に支持された光導波路フィルム1の端部先端は、発光素子21の発光領域または受光素子22の受光領域の真上に位置することとなる。
発光素子21にて生じた光は、図1や図6(A)の一点鎖線で示すように、下部クラッド層11を通り、傾斜面にて反射されてコア層12中を伝播することとなる。その後、光は、光導波路フィルム1の他方の傾斜面で反射されて、屈曲されて、下部クラッド層11を介して受光素子22に入射する。
このような光導波路モジュール2は、光学機器等の内部に設置されることとなる。このとき、図1や図6(A)に示したように、光導波路フィルム1の上部クラッド層13が下部クラッド層11側にたわまないように設置してもよく、また、図7(A)の側面図に示すように、光導波路フィルム1の上部クラッド層13を下部クラッド層11側に屈曲させて設置してもよい。設置スペースに十分な高さが確保できないような場合には、光導波路フィルム1の上部クラッド層13を下部クラッド層11側に屈曲させて設置させることが可能である。図7(A)は、光導波路フィルム1を傾斜面側から見た側面図である。
また、図7(B)の模式図に示すように、光導波路フィルム1を、たとえば、平面U字型に湾曲させて配置してもよい。光導波路フィルム1の一対の端部を対向するように、光導波路フィルム1を湾曲させて配置する。図7(B)は、光導波路フィルム1を上部クラッド層13側から見た平面図である。
なお、支持部材23の材料としては、セラミックスや、有機材料等を使用することができる。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
下部クラッド層11の下面から上部クラッド層13の上面までの高さ方向に沿った厚みAと、光導波路フィルム1の高さ方向と直交するとともに光導波路フィルム1の延在方向と直交する光導波路フィルム1の幅寸法Bとの比であるA/Bを2以上としている。
これにより、種々の設置形態をとることができる。
たとえば、図7(B)に示したように、光導波路フィルム1を上部クラッド層13側からの平面視において、U字型に湾曲させて配置することが可能となる。これにより、狭い設置スペースにも設置することができ、たとえば、光学機器等のケースの角部に光導波路フィルム1を設置することができる。
さらに、図7(A)に示すように、光導波路フィルム1を屈曲させて設置することが可能となる。これにより、たとえば、設置スペースの高さ寸法が低い場所であっても、光導波路フィルム1を設置することができる。
なお、前述したように、設置場所によっては、光導波路フィルム1は、屈曲させずにまっすぐな状態で配置してもよい。
このように、本実施形態によれば、種々の設置形態をとることが可能である光導波路フィルムを提供できる。これにより、設置スペースの省スペース化に対応することができる。
さらに、光導波路フィルム1の幅寸法Bは、光導波路フィルム1のフィルム厚みに該当する寸法であるため、設置スペースの幅が狭くても、設置することが可能である。
さらに、本実施形態では、光導波路フィルム1の高さ寸法Aと、光導波路フィルム1の幅寸法Bとの比であるA/Bを10以下としている。
これにより、たとえば、図1のように光導波路フィルム1を屈曲させずに配置する場合に、光導波路フィルム1が自重でたわんでしまうことを防止できる。そのため、光の伝搬損失の発生を確実に抑制することが可能となる。
また、本実施形態では、上部クラッド層13の厚み(高さ)、コア層12の厚み(高さ)、下部クラッド層11の厚み(高さ)は、それぞれ延在方向に沿って均一である。これにより、傾斜面がコア層12の光軸に対し確実に45度となるので、コア層12を伝播する光を確実に反射させることができる。
また、傾斜面がコア層12の光軸に対し確実に45度となるので、コア層12へ光を確実に導入することができる。
また、本実施形態では、光導波路フィルム1を支持するための支持部材23にスリット232Aを形成している。これにより、光導波路フィルム1が設置しやすくなる。
特に、光導波路フィルム1は、下部クラッド層11の下面から上部クラッド層13の上面までの高さ方向に沿った厚みAと、光導波路フィルム1の高さ方向と直交するとともに光導波路フィルム1の延在方向と直交する光導波路フィルム1の幅寸法Bとの比であるA/Bを2以上としている。
これにより、たとえば、上部クラッド13を把持しながら、スリット232Aに光導波路フィルム1を差し込むことができるため、光導波路フィルム1を容易に設置することができる。
なお、従来の光導波路フィルムでは、素子の幅が厚みに比べて非常に厚く、A/Bが2を大きく下回っていたため、光導波路フィルムをスリットにはめ込む際に、光導波路フィルムを把持しにくく、設置が難しかった。
また、前述したように、従来、光導波路フィルムを製造する際には、刃先がV字型のダイシングブレードを使用していた(たとえば、特許文献1参照)。
V字型の刃先は、摩耗しやすく、刃先の摩耗状態がダイシング面の形状(光導波路フィルムの傾斜した端面の形状)に影響を大きく及ぼしていた。これに対し、本実施形態では、刃先が平坦なダイシングブレードDを使用するので、このような問題が生じない。
さらに、光導波路を製造する際に、導波路ごとにフィルムをダイシング(個片化)する場合には、刃先が平坦なダイシングブレードを使用する必要がある。そのため、V字の未溝を形成するためのダイシングブレードと、導波路ごとにフィルムをダイシング(個片化)するためのダイシングブレードとは異なるものを使用しなければならない。この場合には、ダイシングブレードを交換しなければならないので、手間を要する。
これに対し、本実施形態では、光導波路フィルム1の傾斜面を形成するためのダイシングブレードと、各光導波路フィルム1ごとにフィルム14をダイシングする(個片化する)ためのダイシングブレードとを同じブレードとすることができる。そのため、製造に手間を要しない。
(第二実施形態)
図8を参照して、本発明の第二実施形態について説明する。
本実施形態の光導波路フィルム3は、上部クラッド層33および下部クラッド層31と、前記上部クラッド層33と、前記下部クラッド層31とに挟まれたコア層32とを備え、所定方向に沿って延在するものである。
光導波路フィルム3は、前記実施形態の光導波路フィルム1と同様、延在方向と交差する一対の端面が傾斜面となっている。この傾斜面は、上部クラッド層33の端面、コア層32の端面、下部クラッド層31の端面で構成され、上部クラッド層33側から、下部クラッド層31側に向かって外側に傾斜している。この傾斜面と、コア層32内の光軸(光導波路フィルム3の延在方向に沿った軸)とがなす角度は45度である。この光導波路フィルム3は可とう性を有したフィルム状の光導波路である。
ここで、本実施形態では、下部クラッド層31の厚みは、一方の端部から他方の端部に向かって厚くなっている。具体的には、発光素子21側の端部の厚みが薄く、受光素子22側の端部の厚みが厚くなっている(図9参照)。
同様に、上部クラッド層33の厚みは、一方の端部から他方の端部に向かって厚くなっている。具体的には、発光素子21側の端部の厚みが薄く、受光素子22側の端部の厚みが厚くなっている(図9参照)。
一方、コア層32では、コア層32の延在方向中心部における厚みと、コア層32の端部の厚みとが異なっている。具体的には、本実施形態では、コア層32の厚みは、一方の端部側から、他方の端部側に向かって徐々に薄くなっている。すなわち、コア層32は正面側(フィルム表面側)から見て、その厚みが漸次変化し、一方の端部側から、他方の端部側に向かって厚みが連続的に薄くなっている。コア層32の上面、下面は、コア層32の一方の端部側から他方の側に向かって傾斜した傾斜面で構成される(図9参照)。
なお、他の点は、前記実施形態の光導波路フィルム1と同様である。たとえば、下部クラッド層31の下面から上部クラッド層33の上面までの高さ方向に沿った厚みAと、当該光導波路フィルム3の高さ方向と直交するとともに延在方向と直交する当該光導波路フィルムの幅寸法Bとの比であるA/Bも前記実施形態と同様である。
なお、幅寸法Bは、光導波路フィルム3のフィルム厚みに該当する。
このような光導波路フィルム3は、前記実施形態の光導波路フィルム1と同様の原料を使用し、同様の方法で製造することができる。
ただし、光導波路フィルム3の各層の形態に応じたクラッド層、コア層を有するフィルム14を作成すればよい。
このような光導波路フィルム3は、図9に示すように、光導波路モジュール4として使用することができる。図9(A)は、光導波路モジュール4の断面図であり、図9(B)は、光導波路モジュール4の平面図である。図9(C)は、光導波路モジュール4の支持部材43を示す平面図である。
この光導波路モジュール4は、発光素子21と、受光素子22と、発光素子21および受光素子22を接続する光導波路フィルム3と、一対の支持部材43とを備える。
支持部材43は、上面が開口した、直方体の箱形形状であり、発光素子21または受光素子22が設置される底面部431と、この底面部431の各辺に立設された側壁部432(壁部)とを有する。
一対の支持部材43は所定の距離をあけて対向配置されている。一方の支持部材43の側壁部のうち、他方の支持部材43の側壁部432と対向する側壁部432の上端部にはスリット432Aが形成されている。同様に他方の支持部材43の側壁部432のうち、一方の支持部材23の側壁部432と対向する側壁部432の上端部にはスリット432Aが形成されている。
このスリット432Aに光導波路フィルム3の端部、具体的には、下部クラッド層31の端部が嵌め込まれることとなる。
また、支持部材43のスリット432Aが形成された側壁部432と対向する側壁部432の上端部には、切り欠き432Bが形成されている。具体的には側壁部432の上端のうち、内側の上端縁に切り欠き432Bが形成されている。この切り欠き432B内には、光導波路フィルム3の端部先端が設置され、切り欠き432Bにより、光導波路フィルム3の端部先端が当接する当接面が形成される。
なお、光導波路フィルム3を支持部材43上に設置する際には、光導波路フィルム3の端部先端、具体的には下部クラッド層31の先端を厚み方向にそって切断して、前記当接面に当接する平坦面311を形成することが好ましい(図8参照)。
支持部材43に支持された光導波路フィルム3の端部は、発光素子21の発光領域または受光素子22の受光領域の真上に位置することとなる。
このような本実施形態によれば、第一実施形態と同様の効果を奏することができるうえ、以下の効果を奏することができる。
コア層32の厚みを、端部と中心部とで異なるものとすることで、光の伝搬損失を低減できる。本実施形態のように、コア層32の端部の厚みを中心部よりも厚くし、端部側に発光素子21を配置すれば、発光素子21から広がるようにして発生する光をコア層32内に確実に導くことが可能となる。
一方、コア層32の端部の厚みを中心部よりも薄くし、端部側に受光素子22を配置すれば、コア層32内を伝搬する光を絞り込んで、受光素子22に入射させることができる。
支持部材43に当接面を形成し、さらに、光導波路フィルム3に平坦面311を形成することで、光導波路フィルム1が設置しやすくなる。
また、本実施形態では、コア層32は正面側(フィルム表面側)から見て、その厚みが漸次変化し、一方の端部側から、他方の端部側に向かって厚みが連続的に薄くなっている。これにより、コア層32内での光の乱反射等を防止でき、光の伝搬損失を低減できる。
(第三実施形態)
図10を参照して、本発明の第三実施形態について説明する。
本実施形態の光導波路フィルム6は、図10(A)に示すように、上部クラッド層13および下部クラッド層11と、上部クラッド層13と、下部クラッド層13とに挟まれたコア層62とを備え、所定方向に沿って延在するものである。この光導波路フィルム6は可とう性を有したフィルム状の光導波路である。
この光導波路フィルム6は、コア層62の形状が第一実施形態とは異なっている。他の点は、第一実施形態と同様である。たとえば、下部クラッド層11の下面から前記上部クラッド層13の上面までの高さ方向に沿った厚みAと、当該光導波路フィルム6の高さ方向と直交するとともに前記延在方向と直交する当該光導波路フィルムの幅寸法Bとの比であるA/Bも前記実施形態と同様である。
なお、幅寸法Bは、光導波路フィルム6のフィルム厚みに該当する。
コア層62は、延在方向中心部における厚みと、端部の厚みとが異なっている。具体的には、コア層62は、各クラッド層11,13に沿って延在するとともに、一方の端部が下部クラッド層13側に屈曲し、下部クラッド層13を貫通して延在している。これにより、コア層62の延在方向中心部における厚みと、コア層62の端部の厚みとが異なるものとなる。ここで、コア層62の端部の厚みとは、コア層62の一方の端部におけるコア層62下面から、傾斜面のうちコア層62と上部クラッド層13との境界線までの厚みHのことをいう。
コア層62の下部クラッド層11を貫通している部分621(一方の端部)の幅W(前記各クラッド層の延在方向に沿った幅)は、上部クラッド層13側から下部クラッド層11側まで均一である。
なお、図10(A)では、光導波路フィルム6の一方の端部を示しているが、他方の端部も同様の構成としてもよく、また、他方の端部側では、第一実施形態のように、コア層が屈曲せずに、各クラッド層11,13に沿って延在するものとしてもよい。
また、光導波路フィルム6の他方の端部には、前記各実施形態と同様の傾斜面が形成されている。
このような構造の光導波路フィルム6は、図10(B)に示すようなフィルム64を用いて製造することができる。フィルム64の材料は前記実施形態と同様であり、その製造方法も前記実施形態と同様であるが、マスクの形状をコア層の形状に応じたものとすればよい。
フィルム64は、フィルム表面側からみて、複数のコア層642と、クラッド層141とが交互に配置されたものとなる。そして、コア層642は、クラッド層141とともに延在する第一の領域642Aと、この第一の領域642Aからクラッド層141中に屈曲した第二の領域642Bとを有するものとなる。図10(B)の点線で示すように、第一実施形態と同様のダイシングブレードにてフィルム64を切断することで、光導波路フィルム6を得ることができる。
なお、光導波路フィルム6を製造する際には、図10(B)の点線で示すように、フィルム64をダイシングして一方の傾斜面を形成し、その後、フィルム64をさらにダイシングして光導波路フィルムの他方の傾斜面を形成してもよい。この場合には、導波路の長さが異なる複数の光導波路フィルム6を得ることができる。また、図10(B)の点線で示すように、フィルム64をダイシングして一方の傾斜面を形成したのち、フィルム64を剥がし、ダイシングされた部分を並べなおして、再度ダイシングし、一度にまとめて複数の光導波路フィルム6の他方の傾斜面を形成してもよい。
このような光導波路フィルム6は、第一実施形態や、第二実施形態で示した支持部材23,43を使用して、光モジュールとして使用することができる。支持部材43を使用する場合には、光導波路フィルム6に光導波路フィルム3と同様の平坦面311を形成することが好ましい。
本実施形態によれば、前記実施形態と同様の効果を奏することができるうえ、以下の効果を奏することができる。
たとえば、コア層62の端部を下部クラッド層11側に屈曲させているので、このコア層62の端部に近接配置された光素子に対し、光を確実に入射させたり、光素子からの光を確実にコア層62内に入射させたりことができる。
なお、図10(A)では、コア層62の下部クラッド層11を貫通している部分621(一方の端部)の幅W(前記各クラッド層の延在方向に沿った幅)は、上部クラッド層側から下部クラッド層側まで均一であるとしたが、これに限られるものではない。たとえば、図11(A)に示すように、コア層62の下部クラッド層11を貫通している部分621(一方の端部)の幅W(前記各クラッド層の延在方向に沿った幅)を、下部クラッド上面側から下面側に向かって広くなるものとしてもよい。
これにより、たとえば、コア層62の部分621の下方に発光素子を配置することで、発光素子の光を確実にコア層62内に入射させることができる。
なお、図11(A)では、光導波路フィルム6の一方の端部を示しているが、他方の端部も同様の構成としてもよく、また、他方の端部側では、第一実施形態のように、コア層が屈曲せずに、各クラッド層に沿って延在するものとしてもよい。また、図11(A)の光導波路フィルム6の他方の端部にも、前記各実施形態と同様の傾斜面が形成されている。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
たとえば、コア層の形状を図11(B)に示すような形状としてもよい。図11(B)は、コア層52は、各クラッド層51,53に沿って延在するとともに、一方の端部が前記下部クラッド層51側に屈曲し、前記下部クラッド層51を貫通して延在している。これにより、コア層52の延在方向中心部における厚みと、コア層52の端部の厚みとが異なるものとなる。ここで、コア層52の端部の厚みとは、コア層の一方の端部におけるコア層下面から、傾斜面のうちコア層と上部クラッド層との境界線までの厚みHのことをいう。
ここで、コア層52の前記クラッド層51,53に沿って所定の方向に延在する領域において、一方の端部側に向かって、コア層52の厚みが厚くなっている。より詳細に説明すると、コア層52は、コア層52の厚みが均一な第一の領域521と、この第一の領域521に接続され、端部に向かって厚みが徐々に大きくなる第二の領域522と、第二の領域522に接続され、厚みが均一な第三の領域523とを有する。
第二の領域522は、フィルム面側からみて漸次厚みがあつくなるように形成されている。
第三の領域523は、第一の領域521よりも厚みが厚い。
ただし、コア層52の第一の領域521、第二の領域522、第三の領域523の厚みの中心位置は、略同位置であり、傾斜面はコア層52の光軸に対し45度に傾斜している。
なお、クラッド層51,53は、それぞれ、コア層52の広がりに応じて厚みが薄くなっており、光導波路フィルム5全体の厚みは、均一である。
このような光導波路フィルム5では、たとえば、コア層52の一方の端部の下方に発光素子を配置することで、発光素子の光を確実にコア層52内に入射させることができる。
また、コア層52の第一の領域521、第二の領域522、第三の領域523の厚みの中心位置を略同位置とすることで、光軸に対する傾斜面の傾きを正確に45度とすることができる。
なお、図11(B)では、光導波路フィルム5の一方の端部を示しているが、他方の端部も同様の構成としてもよく、また、他方の端部側では、第一実施形態のように、コア層が屈曲せずに、各クラッド層に沿って延在するものとしてもよい。また、図11(B)の光導波路フィルムの他方の端部にも、前記各実施形態と同様の傾斜面が形成されている。
このような光導波路フィルムは、第一実施形態や、第二実施形態で示した支持部材23,43を使用して、光モジュールとして使用することができる。支持部材43を使用する場合には、図11(B)で示す光導波路フィルムに光導波路フィルム3と同様の平坦面311を形成することが好ましい。
さらに、前記各実施形態では、下部クラッド層の下方に発光素子、受光素子を配置したが、これに限られず、光導波路フィルムを上下反転させて配置し、光導波路フィルムの上部に発光素子、受光素子を配置してもよい。
また、前記各実施形態では、光導波路フィルムは、一対の傾斜面を有するものであるとしたが、これに限らず、一対の端面のうち、一方の端面のみが傾斜面となっていてもよい。たとえば、傾斜面が形成された端部側に発光素子を配置し、他方の端面側には、光ファイバ等を接続する場合には、一方の端面のみを傾斜面として配置してもよい。
さらに、前記実施形態では、支持部材23,43は、直方体形状としたが、これに限らず、たとえば、上面が開口した円柱形状としてもよい。この場合には、受光素子あるいは発光素子の周囲を囲む壁部を有し、この壁部に、スリットや、切り欠きが形成されていればよい。
切り欠きは、スリットと対向する位置に形成されていることが好ましい。
さらに、前記各実施形態では、光導波路フィルム1,3,6,5は、クラッド層として、上部クラッド層13,33,53、下部クラッド層11,31,51を有するものとしたが、これに加えて、光導波路フィルムを、コア層12,32,52,62の側方にクラッド層を有するものとしてもよい。コア層の側方にそれぞれクラッド層を配置することで、光閉じ込め効果を高めることができる。なお、コア層12,32,52,62の側方にクラッド層を有する場合も、光導波路フィルムの厚みは、500μm以下であることが好ましい。
また、第一実施形態において、支持部材23を使用し、第二実施形態において、支持部材43を使用したが、第一実施形態において、支持部材43を使用し、第二実施形態において、支持部材23を使用してもよい。支持部材43を使用する場合には、光導波路フィルム1に光導波路フィルム3と同様の平坦面311を形成することが好ましい。
次に、本発明の実施例について説明する。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
(調製例)
(1)光導波路フィルム形成用のフィルムの調製
<ヘキシルノルボルネン(HxNB)/ジフェニルメチルノルボルネンメトキシシラン(diPhNB)系コポリマーの合成>
HxNB(CAS番号:第22094−83−3番)(9.63g、0.054モル)、diPhNB(CAS番号:第376634−34−3番)(40.37g、0.126モル)、1−ヘキセン(4.54g、0.054モル)及びトルエン(150g)を、ドライボックス内の500mL容シーラムボトルに入れて混合し、さらにオイルバスにおいて80℃に加熱しながら撹拌して溶液とした。得られた溶液に、(Pd1446)(1.04×10−2g、7.20×10−6モル)及びN,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(略称:DANFABA)(2.30×10−2g、2.88×10−5モル)を、それぞれ濃縮ジクロロメタン溶液(0.1mL)の形態で添加した。添加後の混合物を、マグネチックスターラで80℃において2時間撹拌した。その後、反応混合物(トルエン溶液)をより大きなビーカーに移し変え、これに貧溶媒であるメタノール(1L)を滴下すると、繊維状の白色固形分が沈殿した。沈殿した固形分をろ過して60℃のオーブン内で真空乾燥させたところ、乾燥質量19.0g(収率38%)の生成物が得られた。得られた生成物の分子量をゲル浸透クロマトグラフィー(GPC:THF溶媒、ポリスチレン換算)で測定したところ、質量平均分子量(Mw)は118,000であり、数平均分子量(Mn)は60,000であった。得られた生成物を1H−NMRで測定し、下記構造式で表されるHxNB/diPhNB系コポリマー(x=0.32、y=0.68、n=5)であることを同定した。このコポリマーの屈折率をプリズムカップリング法で測定したところ、波長633nmにおいて、TEモードが1.5695、そしてTMモードが1.5681であった。
<光導波路形成用ワニスの調製>
イエローライト下、上記HxNB/diPhNB系コポリマーをメシチレンに溶解して10質量%のコポリマー溶液(30g)を調製した。これとは別に、100mL容ガラス瓶に、HxNB(42.03g、0.24モル)及びビス−ノルボルネンメトキシジメチルシラン(SiX、CAS番号:第376609−87−9番)(7.97g、0.026モル)を入れ、さらに2種類の酸化防止剤[Ciba社製Irganox1076(0.5g)及びIrgafos168(0.125g)]を加えてモノマー酸化防止剤溶液を得た。上記のコポリマー溶液30.0gに、上記のモノマー酸化防止剤溶液3.0gと、Pd(PCy(OAc)(Pd785)(メチレンクロライド0.1mLあたり、4.95×10−4g、6.29×10−7モル)と、吸収極大波長220nmの光酸発生剤[RHODORSIL(登録商標)PHOTOINITIATOR 2074(CAS番号:第178233−72−2番)](メチレンクロライド0.1mLあたり、2.55×10−3g、2.51×10−6モル)とを加えて均一に溶解させた後、細孔径0.2μmのフィルターでろ過して光導波路形成用ワニスを調製した。
<光導波路フィルム形成用のフィルムの作製>
前記実施形態と同様の方法で、光導波路フィルム形成用のフィルムを作製した。厚さ250μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの上に、光導波路形成用ワニス10gを注ぎ、これをドクターブレードでほぼ一定の厚さになるように広げて光導波路形成用ワニスの塗膜を形成させた(乾燥前の厚さ70μm)。得られた塗膜をPETフィルムと共にホットプレート上に配置して50℃で45分間加熱することによりトルエンを蒸発させて厚さ50μmの乾燥塗膜を得た。得られた乾燥塗膜に、クラッド層31,33(図13参照)に対応する開口パターンを有するフォトマスクを通して、高圧水銀ランプ又はメタルハライドランプを用いて波長300nm未満又は365nm以下の紫外光を照射した(照射量500mJ/cm)。照射後の塗膜をオーブンに入れ、最初に50℃で30分間、続いて85℃で30分間、その後150℃で60分間の加熱処理を施した。最初の50℃で10分間加熱した時点で、塗膜内の導波路パターンを目視で確認することができた。加熱処理後、塗膜をPETフィルムから剥離して光導波路フィルム形成用のフィルムを得た(図13参照)。
(2)クラッドフィルム材料の調製
<デシルノルボルネン(DeNB)/メチルグリシジルエーテルノルボルネン(AGENB)系コポリマーの合成>
DeNB(CAS番号:第22094−85−5番)(16.4g、0.07モル)、AGENB(CAS番号:第3188−75−8番)(5.41g、0.03モル)及びトルエン(58.0g)を、ドライボックス内の500mL容シーラムボトルに入れて混合し、さらにオイルバスにおいて80℃に加熱しながら撹拌して溶液とした。この溶液に、(η−トルエン)Ni(C(0.69g、0.0014モル)のトルエン溶液(5g)を添加した。添加後の混合物を、マグネチックスターラで室温において4時間撹拌した。その混合物に、トルエン(87.0g)を加えて激しく撹拌した。その後反応混合物(トルエン溶液)をより大きなビーカーに移し変え、これに貧溶媒であるメタノール(1L)を滴下すると、繊維状の白色固形分が沈殿した。固形分をろ過して集めて60℃のオーブン内で真空乾燥させたところ、乾燥質量17.00g(収率87%)の生成物が得られた。得られた生成物の分子量をGPC(THF溶媒、ポリスチレン換算)で測定したところ、Mwは75,000であり、Mnは30,000であった。得られた生成物を1H−NMRで測定し、下記構造式で表されるDeNB/AGENB系コポリマー(x=0.77、y=0.23、n=10)であることを同定した。このコポリマーの屈折率をプリズムカップリング法で測定したところ、波長633nmにおいて、TEモードが1.5153、そしてTMモードが1.5151であった。
<クラッド層形成用ワニスの調製>
イエローライト下、上記コポリマー10gを脱水トルエンに溶解して20質量%のコポリマー溶液(50g)を調製した。この溶液に、2種類の酸化防止剤[Ciba社製Irganox1076(0.01g)及びIrgafos168(0.0025g)]と吸収極大波長335nmの第2の光酸発生剤(東洋インキ製造社製、商品名「TAG−382」)(0.2g)とを加えて均一に溶解させた後、細孔径0.2μmのフィルターでろ過してクラッド層形成用ワニスを調製した。
<クラッドフィルム材料の作製>
水平台の上に配置した厚み100μmのPETフィルムの上に、クラッド用ワニス10gを注ぎ、ドクターブレードでほぼ一定の厚さになるように広げてクラッド用ワニスの塗膜を形成させた(乾燥前の厚み:30μm)。この塗膜をPETフィルムと共に乾燥機に入れて50℃で15分間加熱することによりトルエンを蒸発させて厚み20μmの乾燥塗膜を得た。その後、乾燥塗膜をPETフィルムから剥離してクラッドフィルム材料とした。
(3)光導波路フィルムの作製
(1)で得た光導波路フィルム形成用のフィルム(大きさ:20×20cm)を挟むように、上記クラッドフィルム材料(大きさ:20×20cm)を配置して、3層積層フィルムを得た。得られた3層積層フィルムを、120℃に設定されたラミネータに投入して、0.2MPaの圧力下、5分間熱圧着させた。その後3層積層フィルムを室温・常圧に戻し、これと高圧水銀ランプとの間に300nm以下の波長を遮蔽する波長カットフィルターとして厚み100μmのPETフィルムを配置した。次いで、高圧水銀ランプから波長カットフィルターを通して紫外光を照射した(照射量:100mJ/cm)。照射後の3層積層フィルムを、放置することなく直ちに(放置時間0分)乾燥機に入れ、150℃で30分間加熱することにより、クラッドフィルム材料を硬化させ(クラッド層化)、(1)で得た光導波路フィルム形成用のフィルムと、クラッドフィルム材料との密着力強化を完了させて、厚み90μm(光導波路フィルムの幅寸法(フィルム厚み)に該当:B)の積層フィルムを得た。
(評価)
得られた3層積層フィルムを、ダイシングし、下部クラッド層、コア層、上部クラッド層を備えるとともに、コア層の側方に一対のクラッド層を有する光導波路を形成した。この光導波路は、前記実施形態と異なり、端面に傾斜面が形成されておらず、端面にはミラーが形成されていない。
レーザーダイオードから発生させた光を、光ファイバを通してコア層の一端から入力し、他端からの出力を測定し、コア層の長さを数段階の長さにカットして、各長さについて光出力を測定するカットバック法で測定した。各長さのコア層での総光損失は、下記式で表される。
総光損失(dB)=−10log(Pn/P0)
上式中、Pnは、P1、P2、‥Pnの各長さのコア層の他端で測定された出力であり、P0は、光ファイバをコア部の一端に結合する前の光ファイバーの端部における光源の測定出力である。
次に、総光損失は、図12のようにプロットされる。このデータの回帰直線は、下記式によって表される。
y=mx+n
上式中、mは光伝搬損失を示し、nは、結合損失(coupling loss)を示す。実施例1の導波路の伝搬損失は0.07dB/cmであった。
(加工例)
上記の(3)にて作製した積層フィルムをダイシングフィルムに貼り付け、前記実施形態と同様の方法で、ダイシングを行った。具体的には図13の一点鎖線で示すコア層32中心線に対して45度になるようにダイシングソー(株式会社ディスコ製DAD321、ブレード:株式会社ディスコ製NBC−ZH−226J:刃先が積層フィルムのフィルム面と平行となる平坦面で構成されている)で積層フィルムの両側の切断を行った(図13の直線a−a’、c−c’)。なお、図13では、クラッドフィルム材料は図示していない。コア層32中心に対して平行になるように前記ダイシングソーを使用し、クラッド層31,33の切断を行い(図13の直線a−c、b−d)、短冊状の光導波路フィルム3を得た。この光導波路フィルム3における導波路幅a−b(厚みA)は180μm、コア層32の一方の端部の厚みh−iは100μm、コア層32の他方の端部の厚みj−kは50μmであった。
また、下部クラッド層31の下面から上部クラッド層33の上面までの高さ方向に沿った厚みAと、当該光導波路フィルム3の高さ方向と直交するとともに前記延在方向と直交する当該光導波路フィルムの幅寸法であり、当該光導波路フィルム3のフィルム厚みに該当する寸法Bとの比であるA/Bは、2であった。
なお、図13では、積層フィルムは、一つのコア層と、このコア層を挟むように配置される一対のクラッド層だけが図示されているが、図2のように、複数のコア層と、クラッド層とが交互に配置された構造となっている。そして、前記実施形態と同様にダイシングにより、複数の光導波路フィルム3が得られる構成となっている。
(測定例)
得られた傾斜面付き光導波路フィルム3の下部クラッド層31側からレーザーダイオードの光を光ファイバを通して入力し、a−a’で示される傾斜面で反射させた。その後、光はコア層32内を伝播し、c−c’で示される傾斜面で反射した。この反射した光をc’−dの面においてフォトダイオードで強度の測定を行い、下記式で表される総光損失を求めた。
総光損失(dB)=−10log(P1/P0)
上式中、P1は光導波路フィルムの光出力側の端部で測定された出力であり、P0は、光ファイバーを光導波路フィルムの光入力側の端部に結合する前の光ファイバーの端部における光源の測定出力である。得られた総光損失から直線部分の損失を差し引いて、光導波路フィルムの一対の端面(傾斜面)における損失を算出した。実施例1の光導波路フィルムの一対の端面(傾斜面)における損失は2dBであり、良好であった。
(実施例2)
実施例1と同様の方法で短冊状の光導波路フィルムを得た。ただし、この光導波路フィルムにおける導波路幅a−bは900μm、コア層32の一方の端部の厚みh−iは100μm、コア層32の他方の端部の厚みj−kは50μmであった。他の点は、実施例1と同じである。
また、下部クラッド層31の下面から上部クラッド層33の上面までの高さ方向に沿った厚みAと、当該光導波路フィルム3の高さ方向と直交するとともに前記延在方向と直交する当該光導波路フィルム3の幅寸法であり、当該光導波路フィルム3のフィルム厚みに該当する寸法Bとの比であるA/Bは、10であった。
(評価)
実施例1と同様に、レーザーダイオードから発生させた光を、光ファイバを通してコア層の一端から入力し、他端からの出力を測定し、コア層の長さを数段階の長さにカットして、各長さについて光出力を測定するカットバック法でコア層の伝搬損失を測定した。実施例2の光導波路フィルムの伝搬損失は0.07dB/cmであった。
(測定例)
得られた傾斜面付き光導波路フィルム3の下部クラッド層31側からレーザーダイオードの光を光ファイバを通して入力し、a−a’で示される傾斜面で反射させた。その後、光はコア層32内を伝播し、c−c’で示される傾斜面で反射した。この反射した光をc’−dの面においてフォトダイオードで強度の測定を行い、下記式で表される総光損失を求めた。
総光損失(dB)=−10log(P1/P0)
上式中、P1は光導波路フィルムの光出力側の端部で測定された出力であり、P0は、光ファイバーを光導波路フィルムの光入力側の端部に結合する前の光ファイバーの端部における光源の測定出力である。得られた総光損失から直線部分の損失を差し引いて、光導波路フィルムの一対の端面(傾斜面)における損失を算出した。実施例2の光導波路フィルムの一対の端面(傾斜面)における損失は2dBであり、良好であった。
なお、実施例1,2で得られた光導波路フィルムは、いずれも前記実施形態のように、屈曲させて配置することが可能であり、設置スペースの省スペース化に対応可能であった。
1 光導波路フィルム
2 光導波路モジュール
3 光導波路フィルム
4 光導波路モジュール
5 光導波路フィルム
6 光導波路フィルム
11 下部クラッド層
12 コア層
13 上部クラッド層
14 フィルム
20 ワニス
21 発光素子
22 受光素子
23 支持部材
31 下部クラッド層
32 コア層
33 上部クラッド層
43 支持部材
51,53 クラッド層
52 コア層
62 コア層
64 フィルム
140A フィルム
141 クラッド層
142 コア層
231 底面部
232A スリット
232 側壁部
311 平坦面
431 底面部
432A スリット
432 側壁部
521 第一の領域
522 第二の領域
523 第三の領域
621 部分
642 コア層
642A 第一の領域
642B 第二の領域
900 基板
901A クラッド層
901B コア層
901 フィルム
D ダイシングブレード
M マスク
S 基材

Claims (12)

  1. 上部クラッド層および下部クラッド層と、
    前記上部クラッド層と、前記下部クラッド層とに挟まれたコア層とを備え、所定方向に沿って延在する光導波路フィルムにおいて、
    前記延在方向と交差する少なくとも一端面が、前記上部クラッド層側から前記下部クラッド層側に向かって傾斜する傾斜面とされ、
    前記下部クラッド層の下面から前記上部クラッド層の上面までの当該光導波路フィルムの高さ方向に沿った厚みAと、当該光導波路フィルムの高さ方向と直交するとともに前記延在方向と直交する当該光導波路フィルムの幅寸法であり、当該光導波路フィルムのフィルム厚みに該当する寸法Bとの比であるA/Bが、2以上である光導波路フィルム。
  2. 請求項1に記載の光導波路フィルムにおいて、
    前記コア層の延在方向中心部における厚みと、前記コア層の端部のうち、前記傾斜面側の一方の端部の厚みとが異なっている光導波路フィルム。
  3. 請求項2に記載の光導波路フィルムにおいて、
    前記延在方向と交差する一対の端面が、前記上部クラッド層側から前記下部クラッド層側に向かって傾斜する傾斜面とされ、
    前記コア層の厚みは、前記コア層の前記一方の端部側から、他方の端部側に向かって薄くなる光導波路フィルム。
  4. 請求項2に記載の光導波路フィルムにおいて、
    前記傾斜面は、前記上部クラッド層側から前記下部クラッド層側に向かって外側に傾斜しており、
    前記コア層は、前記各クラッド層に沿って延在するとともに、前記コア層の前記一方の端部が前記下部クラッド層側に屈曲し、前記下部クラッド層を貫通して延在している光導波路フィルム。
  5. 発光素子と、
    受光素子と、
    前記発光素子および前記受光素子を接続する光導波路フィルムとを備え、
    前記光導波路フィルムが、請求項1乃至4のいずれかに記載の光導波路フィルムである光導波路モジュール。
  6. 請求項5に記載の光導波路モジュールにおいて、
    前記光導波路フィルムは、支持部材により支持されて、前記光導波路フィルムの一方の端部が前記発光素子の上部に配置されるとともに、他方の端部が前記受光素子の上部に配置され、
    前記支持部材には、前記光導波路フィルムを嵌め込むスリットが形成されている光導波路モジュール。
  7. 請求項6に記載の光導波路モジュールにおいて、
    前記支持部材は、一対の対向配置された壁部を有し、この一対の壁部間に前記発光素子が設置された第一支持部材と、
    一対の対向配置された壁部を有し、この一対の壁部間に前記受光素子が設置された第二支持部材とを有し、
    前記第一支持部材は、前記光導波路フィルムの一方の端部を支持するとともに、前記第二支持部材は、前記光導波路フィルムの他方の端部を支持し、
    前記第一支持部材の壁部のうち、前記光導波路フィルムの端部先端側に配置される一方の壁部には、前記光導波路フィルムの端部先端が当接する当接面が形成され、他方の壁部には、前記スリットが形成され、
    前記第二支持部材の壁部のうち、前記光導波路フィルムの端部先端側に配置される一方の壁部には、前記光導波路フィルムの端部先端が当接する当接面が形成され、他方の壁部には、前記スリットが形成されている光導波路モジュール。
  8. 請求項7に記載の光導波路モジュールにおいて、
    前記光導波路フィルムは、前記傾斜面が形成されている端部の先端に、前記第一支持部材の前記当接面あるいは前記第二支持部材の前記当接面に当接する平坦面が形成されている光導波路モジュール。
  9. 表面側からみて所定方向に延在する第一クラッド層と、この第一クラッド層に隣接して配置され、前記第一クラッド層とともに、前記所定方向に延在する第一コア層と、前記第一コア層に隣接して配置され前記第一コア層とともに、前記所定方向に延在する第二クラッド層とを有するフィルムの前記表面に対し、刃先が平坦なダイシングブレードを当接させて、前記第一クラッド層、前記第一コア層、前記第二クラッド層の延在方向と交差するように、前記第一クラッド層、前記第一コア層、前記第二クラッド層を切断して、光導波路フィルムを得る光導波路フィルムの製造方法。
  10. 請求項9に記載の光導波路フィルムの製造方法において、
    前記フィルムにおいて、前記第一クラッド層の前記第一コア層の反対側には、前記第一クラッド層に隣接して第二コア層が配置されるとともに、前記第二コア層のうち、前記第一クラッド層と反対側には、第三クラッド層が配置され、
    前記ダイシングブレードにより、前記第一クラッド層を前記第一クラッド層の延在方向に沿って切断するとともに、
    前記第一クラッド層、前記第一コア層、前記第二クラッド層、前記第二コア層、前記第三クラッド層の延在方向と交差するように、前記第一クラッド層、前記第一コア層、前記第二クラッド層、前記第二コア層、前記第三クラッド層を切断して、光導波路フィルムを得る光導波路フィルムの製造方法。
  11. 請求項9または10に記載の光導波路フィルムの製造方法において、
    感光性のフィルムに対し、選択的に光を照射し、
    光を照射した照射領域を前記クラッド層あるいは前記コア層のいずれか一方とし、光が照射されていない未照射領域を前記クラッド層あるいは前記コア層のいずれか他方として、前記フィルムを形成する工程を含む光導波路フィルムの製造方法。
  12. 請求項9乃至11のいずれかに記載の光導波路フィルムの製造方法において、
    前記第一クラッド層の下面から、前記第二クラッド層の上面までの高さ方向に沿った厚みAと、当該光導波路フィルムの高さ方向と直交するとともに、当該光導波路フィルムの延在方向と直交する当該光導波路フィルムの幅寸法であり、当該光導波路フィルムのフィルム厚みに該当する寸法Bとの比であるA/Bが、2以上である光導波路フィルムを得る光導波路フィルムの製造方法。
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