JP5104260B2 - 移動通信システム - Google Patents

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Description

本発明は、移動通信システムにおける移動端末のハンドオーバ通信技術に関する。
3GPP(3rd Generation Partnership Project)により現在標準化が進められている移動体の高速データ通信方式として、LTE(Long Term Evolution)と総称されるもの
がある。LTEは、3Gと呼ばれるW−CDMA方式等、3.5Gと呼ばれるHSDPA方式等を更に進化させ次世代(4G)への円滑な移行を図るための段階として位置づけられている。
図25は、LTE移動通信システムの論理的構成例を示す図である。図25に示すように現段階でのLTE移動通信システム(以降、従来のLTE移動通信システムと表記する)は、evolved NodeB(以降、eNBと表記する)511、MME(Mobility Management Entity)512、SAE−GW(System Architecture Evolution GateWay)513、HSS(Home Subscriber Server)514、PDN−SAE−GW(Packet Data Network SAE GW)515、ユーザ端末(以降、UE(User Equipment)と表記する
)516等から構成される。
このようなLTE移動通信システムを構成する各ノードの役割は以下のように定義されている。eNB511は、無線基地局としての役割を持つ。SAE−GW513は、ユーザ間のユーザデータの送受信を司るユーザプレーン(以降、Uプレーンと表記する)の管理を主に行うゲートウェイとしての役割を持つ。MME512は、Uプレーンを制御するためのユーザ呼の制御やコネクションの制御等を司る制御プレーン(以降、Cプレーンと表記する)を管理し、UE516の移動管理制御を主に行うゲートウェイとしての役割を持つ。HSS514は、加入者データを保持するサーバとしての役割を持ち、PDN−SAE−GW515は、SAE−GW513を管理し、自システムをIMS(IP Multimedia Subsystem)510のような外部ネットワークと接続するゲートウェイとしての役割を
持つ。このように、LTE移動通信システムでは、従来のRNC(Radio Network Controller)機能がeNB511、MME512、SAE−GW513等に分散され、RNCノード自体は省かれている。
接続形態としては、各eNB511間を結ぶインタフェースは、X2インタフェース(図25のX2)と呼ばれ、各eNB511とMME512及びSAE−GW513とをそれぞれ結ぶインタフェースは、S1インタフェースと呼ばれる。
このようなLTE移動通信システムにおいても、UE516の移動に伴うハンドオーバ処理は重要である。すなわち、UE516が通信元基地局(以降、S−eNBと(Source-eNB)と表記する)から通信先基地局(以降、T−eNB(Target-eNB)と表記する)へ移動する場合に、通信断状態とせず全ユーザデータを無損失で転送する必要がある。このような無損失ハンドオーバをLTE移動通信システムで実現させるための手法が現在検討されている。ハンドオーバのうち、UE516の移動前後でMME512及びSAE−GW513の管理単位が変わり、S−eNBとT−eNBとの間のX2インタフェースが利用不可能となるハンドオーバを以降S1ベースハンドオーバと表記する。
以下、従来のLTE移動通信システムにおけるS1ベースハンドオーバ処理の概要について図26及び27を用いて説明する。図26及び27は、従来のLTE移動通信システムにおけるS1ベースハンドオーバ処理の概要を示す図である。
S−eNB521は、UE529からの受信品質情報等に基づいて、UE529のハンドオーバを決定する(S1)。S−eNB521によりハンドオーバが決定されると、S−MME523、T−MME524、T−eNB522、T−SAE−GW526が図26に示されるCプレーン制御メッセージを送受信することにより、PDN−SAE−GW528へUE529のハンドオーバを通知する(S2)、(S3)、(S4a)等)。
一方で、Cプレーン制御メッセージが送受されることによりシステム側でUE529のハンドオーバの準備が完了すると、S−eNB521が、Handover CommandメッセージをUE529へ送る(S9)。これにより、UE529は、S−eNB521により管理される旧セルから脱退し、T−eNB522により管理される新セルとの同期処理を開始する。
UE529は、新セルと同期が取られると、ハンドオーバ承認を通知するためにT−eNB522へHandover Confirmメッセージを送る(S11)。T−eNB522は、このメッセージを受けることによりUE529のハンドオーバ承認を検知する。その後、T−eNB522からRelocation CompleteメッセージがT−MME524へ送られる(S12)。続いて、T−MME524からUpdate
Context Request(SAE−GW)メッセージがT−SAE−GW526へ送られる(S14)。
最終的には、PDN−SAE−GW528は、T−SAE−GW526からUpdate Context Request(PDN−SAE−GW)メッセージを受けることにより、UE7のハンドオーバ承認を検知する(S15a)。
なお、本願発明に係る先行技術文献として以下のような文献が開示されている。
特開2006−80690号公報 特開2007−104344号公報 Ericsson, "Inter eNodeB handover with CN node relocation(Discussion/Approval)(Agenda Item 7.8)", 3rd Generation Partnership Project, 3GPP TSG-RAN WG3 Meeting #55bis(R3-070623), March 27-30, 2007 Technical Specification Group Services and System Aspects, "GPRS enhancements for E-UTRAN access (Release 8)", 3rd Generation Partnership Project, 3GPP TS 23.401 V1.3.0, October 2007, p.73-76. Technical Specification Group Services and System Aspects, "Architecture Enhancements for non-3GPP accesses (Release 8)", 3rd Generation Partnership Project, 3GPP TS 23.402 V1.4.0, October 2007 Technical Specification Group Radio Access Network, "Evolved Universal Terrestrial Radio Access(E-UTRA) and Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network(E-UTRAN) (Stage 2 - Release 8)", 3rd Generation Partnership Project, 3GPP TS 36.300 V8.2.0, September 2007
上述のような従来のLTE移動通信システムにおけるMME512及びSAE−GW513の管理単位が変わらない状態でのハンドオーバ時には、S−eNB及びT−eNBが、X2インタフェースを利用して相互にアップリンクデータ若しくはダウンリンクデータをやりとりすれば無損失ハンドオーバを実現することができる。しかしながら、S1ベースハンドオーバ時には、無損失ハンドオーバを実現することは容易ではない。
上述の従来のLTE移動通信システムにおけるS1ベースハンドオーバでは、実際にUE529がS−eNB521からT−eNB522へ接続移行の承認を行ってからこの移行承認をPDN−SAE−GW528が検知するまでの間にタイムラグが生ずる。具体的には、UE529では、T−eNB522へHandover Confirmメッセージが送られる際(S11)に既に接続移行を承認している。ところが、PDN−SAE−GW528は、T−eNB522でこのHandover Confirmメッセージが受信された後、(S12)及び(S14)を経由してようやくUpdate Context Request(PDN−SAE−GW)メッセージ(S15a)によりUE529の接続移行を知ることになる。
従って、PDN−SAE−GW528からUP529へデータがダウンリンクされている際にUE529がハンドオーバをした場合には、既にUE529の接続先がT−eNB522へ切り替えられているにも関わらず、PDN−SAE−GW528は、そのタイムラグの間、S−eNB521へUE529のためのダウンリンクデータを送信し続けることになる。
このとき、S1ベースハンドオーバでなければX2インタフェースが利用可能であるため、S−eNB521は、そのダウンリンクデータをT−eNB522へX2インタフェースを利用して転送すればよい(S10)。しかしながら、図26及び27に示すS1ベースハンドオーバでは、UEの移動前後でMME及びSAE−GWの管理単位が変わる(S−MME523からT−MME524へ、S−SAE−GW525からT−SAE−GW526へ)ため、このX2インタフェースを利用することができない(図27の(S10))。
これにより、上記タイムラグの間にS−eNB521へ送ってしまったデータをT−eNB522へ送るためには、S−eNB521=>S−SAE−GW525=>PDN−SAE−GW=>T−SAE−GW=>T−eNB522というルート(S10’)を選択する手法が考えられる。しかしながら、この手法では、経由するノードが多いため遅延が大きくなり、更に各ノード間の通信帯域を無駄に消費することになる。なお、S−MME523とT−MME524との間は、Cプレーンのシグナリングルートのみが確立されているため、このユーザデータの転送には利用することができない。
また、UE529からPDN−SAE−GW528へデータがアップリンクされている際にUE529がS1ベースハンドオーバをした場合には、PDN−SAE−GW528ではアップリンクデータの順序整合を取ることができないため、T−eNB522でデータの順序整合を取った後T−SAE−GW526経由でPDN−SAE−GW528へ順序どおりデータをアップリンクする必要がある。S1ベースハンドオーバでなければX2インタフェースが利用可能であるため、S−eNB521は、そのアップリンクデータをT−eNB522へX2インタフェースを利用して転送すればよい(S10)。しかしながら、S1ベースハンドオーバでは、このX2インタフェースを利用することができない(図27の(S10))。
従って、S1ベースハンドオーバでは、S−eNB521で受信されたアップリンクデータを上述のダウンリンク時と同様にルート(S10’)を経由してT−eNB522へ送る手法が考えられる。しかしながら、この手法では、ダウンリンク時と同様に、経由するノードが多いため遅延が大きくなり、更に各ノード間の通信帯域を無駄に消費することになる。
本発明は、移動端末のハンドオーバ時において、移動通信システム内のトラフィック量を抑えながら、ユーザデータのアップリンク及びダウンリンクを無損失で実現する技術を
提供することを目的とする。
本発明の各態様では、上述した課題を解決するために、それぞれ以下の構成を採用する。即ち、本発明の第一の態様は、移動端末と無線接続されるソース基地局と前記移動端末が移動後に無線接続されるターゲット基地局とを含む複数ノードが階層的に接続される移動通信システムに関し、上記ソース基地局及び上記ターゲット基地局の双方に接続される上位ノードであってユーザプレーンの管理を行うUプレーン管理局が、移動端末のハンドオーバを検知する検知手段と、移動端末のハンドオーバが検知されると、上記ソース基地局方向及び上記ターゲット基地局方向の双方に、移動端末宛ての同一ユーザデータを重複してそれぞれ送信するバイキャスティング手段と、を備え、上記ターゲット基地局が、上記Uプレーン管理局により送信された移動端末宛てのユーザデータを受信し、このユーザデータを保持する保持手段と、移動端末が移動後に無線接続された場合に、上記保持手段により保持される移動端末宛てのユーザデータのうち、移動端末から要求されるユーザデータを無線送信する無線送信手段と、を備えるというものである。
本発明の第一の態様によれば、Uプレーン管理局により、移動端末のハンドオーバが検知されると、その移動端末宛ての同一ユーザデータがソース基地局方向及びターゲット基地局方向の双方にそれぞれ重複して送信される。この重複して送信されるユーザデータのうちターゲット基地局で受信されるユーザデータについては、ターゲット基地局で保持され、移動端末が移動しターゲット基地局に無線接続してきた場合に、その保持されていたユーザデータのうち移動端末により要求されるユーザデータが移動端末へ無線送信(ダウンリンク)される。
例えばソース基地局において移動端末のハンドオーバが決定されるような場合、その移動端末とソース基地局との間の無線通信状況は悪くなっていることが多い。このような状況ではソース基地局からダウンリンクされるユーザデータを移動端末が正常に受信できない場合がある。
しかしながら、本発明の第一態様によれば、その移動端末宛てのユーザデータがソース基地局及びターゲット基地局に重複して送られるため、その移動端末はハンドオーバの前後でソース基地局及びターゲット基地局のいずれかでそのユーザデータを受信することができる。よって、本発明の第一態様によれば、移動端末のハンドオーバ時においても、ユーザデータのアップリンク及びダウンリンクを無損失で実現することができる。更に、従来技術として上述したようなソース基地局へ既に送信されたユーザデータを再度Uプレーン管理局経由でターゲット基地局へ送信する必要もないため、システム内のトラフィック量を抑えることもできる。
また、本発明の第一の態様において好ましくは、上記Uプレーン管理局のバイキャスティング手段が、ソース基地局方向及びターゲット基地局方向の双方に送信する同一ユーザデータに対し同一の識別番号を付与し、この付与された識別番号と共に該同一ユーザデータを送信し、上記ターゲット基地局の無線送信手段が、移動端末が所望するユーザデータを示す識別番号を移動端末から受信し、この受信された識別番号に基づいて、上記保持手段により保持される移動端末宛てのユーザデータの中から無線送信すべきユーザデータを選択するように構成する。
このように本発明の第一態様では、ソース基地局方向及びターゲット基地局方向の双方へ重複して送信される同一ユーザデータには同一識別番号が付される。
従って、本発明の第一態様では、移動端末は、ソース基地局で受信できなかったユーザ
データを指定して確実にターゲット基地局から受信することができる。同一ユーザデータには同一識別番号が付されるため、ソース基地局及びターゲット基地局の両方から受信されるユーザデータを正確に制御することができる。
本発明の第二の態様は、移動端末と無線接続されるソース基地局と移動端末が移動後に無線接続されるターゲット基地局とを含む複数ノードが階層的に接続される移動通信システムに関し、ソース基地局及びターゲット基地局の双方に接続される上位ノードであってユーザプレーンの管理を行うUプレーン管理局が、移動端末のハンドオーバを検知する検知手段と、移動端末のハンドオーバが検知された後に、ソース基地局方向へ移動端末宛てのユーザデータを送信する際には、そのユーザデータのコピーを保持する保持手段と、移動端末がターゲット基地局と無線接続された場合に、上記保持手段により保持される移動端末宛てのユーザデータのうち、移動端末から要求されるユーザデータをターゲット基地局方向へ送信する再送手段と、を備えるというものである。
本発明の第二の態様によれば、Uプレーン管理局により、移動端末のハンドオーバが検知されると、その移動端末宛てのユーザデータがソース基地局方向へ送信されながら、その送信されたユーザデータのコピーが保持される。この保持されるユーザデータは、移動端末が移動しターゲット基地局に無線接続してきた場合に、移動端末からの要求に応じてターゲット基地局経由により再送される。
従って、本発明の第二態様によれば、移動端末のハンドオーバ検知後は、その移動端末宛てのユーザデータがソース基地局方向へ送信されると共にUプレーン管理局に保持もされるため、その移動端末はハンドオーバの前後でソース基地局及びターゲット基地局のいずれかでそのユーザデータを受信することができる。よって、本発明の第一態様によれば、移動端末のハンドオーバ時においても、ユーザデータのアップリンク及びダウンリンクを無損失で実現することができる。
更に、このような無損失ハンドオーバを実現するにあたり、Uプレーン管理局が重複して既にソース基地局方向へ送信されたユーザデータのコピーを保持しているため、従来技術として上述したようなソース基地局へ既に送信されたユーザデータを再度Uプレーン管理局経由でターゲット基地局へ送信する場合に比較し、システム内のトラフィック量を一層抑えることができる。
また、本発明の第二の態様において好ましくは、上記Uプレーン管理局の保持手段が、ソース基地局方向へ既に送信されたユーザデータに付与された識別番号と同一の識別番号を、そのユーザデータのコピーとして上記保持手段により保持されているユーザデータに付与し、上記Uプレーン管理局の再送手段が、移動端末が所望するユーザデータを示す識別番号をターゲット基地局経由で取得し、この取得された識別番号に基づいて、上記保持手段により保持される移動端末宛てのユーザデータの中からターゲット基地局方向へ送信すべきユーザデータを選択するように構成する。
このように本発明の第二態様では、ソース基地局方向へ既に送信されたユーザデータと、一度Uプレーン管理局に保持されターゲット基地局方向へ再送されるそのユーザデータのコピーとには同一識別番号が付される。
従って、本発明の第二態様では、移動端末は、ソース基地局で受信できなかったユーザデータを指定して確実にターゲット基地局から受信することができる。同一ユーザデータには同一識別番号が付されるため、ソース基地局及びターゲット基地局の両方から受信されるユーザデータを正確に制御することができる。
また、本発明の第二の態様において好ましくは、ターゲット基地局が、移動端末が所望するユーザデータを示す識別番号を含むメッセージを移動端末から受信すると、この識別番号を所定のメッセージに含めて、ターゲット基地局の上位ノードであってターゲット基地局の制御プレーンの管理を行うターゲットCプレーン管理局に転送する要求転送手段、を備え、上記Uプレーン管理局の再送手段が、ターゲットCプレーン管理局及びターゲット基地局の上位ノードであってターゲット基地局のユーザプレーンの管理を行うターゲットUプレーン管理局を経由して受信されるメッセージにより、移動端末が所望するユーザデータを示す識別番号を取得するように構成する。
また、本発明の第一の態様及び二の態様において共通に好ましくは、上記ソース基地局が、移動端末のハンドオーバが検知された後に、移動端末から無線送信されるユーザデータ及びそのデータを示す識別情報を受信した場合に、この受信されたユーザデータをそのデータを示す識別情報に基づいて順序管理する管理手段と、受信されたユーザデータが順序通り受信されていると上記管理手段により判断された場合に、Uプレーン管理局へこの受信されたユーザデータを転送し、受信されたユーザデータが順序通り受信されていないと上記管理手段により判断された場合に、この受信されたユーザデータを転送せず保持するアップリンク手段と、を備えるように構成する。
この好ましい態様では、移動端末から無線送信されるユーザデータ(アップリンクデータ)がソース基地局で識別情報に応じて順序管理され、順序通り受信されたユーザデータがUプレーン管理局方向へ転送され、順序通り受信されなかったユーザデータがソース基地局で転送される保持される。
このような態様により、例えば、移動端末が移動後にターゲット基地局へ無線接続された際に、ソース基地局に対して送達確認できなかったユーザデータをターゲット基地局経由で再度無線送信するようにすれば、Uプレーン管理局は、無損失で移動端末からのアップリンクデータを受信及び転送することができる。
なお、本発明の他の態様としては、上記第一及び第二に係る移動通信システムにおいて実行されるユーザデータ送信方法であってもよいし、上記第一及び第二に係る移動通信システムの何れかの機能をコンピュータに実現させるプログラムであってもよいし、このようなプログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体であってもよい。
本発明の態様によれば、移動端末のハンドオーバ時において、移動通信システム内のトラフィック量を抑えながら、ユーザデータのアップリンク及びダウンリンクを無損失で実現する技術を実現することができる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という)に係るLTE移動通信システム(以降、単にLTEシステムと表記する)について説明する。以下に示す各実施形態の構成はそれぞれ例示であり、本発明は以下の各実施形態の構成に限定されない。
[第一実施形態]
以下、第一実施形態におけるLTEシステムについて説明する。
〔システム構成〕
まず、第一実施形態におけるLTEシステムのシステム構成について、図1を用いて説明する。図1は、第一実施形態におけるLTEシステムのシステム構成の例を示す図であ
る。
図1に示すように、第一実施形態におけるLTEシステムは、eNB10、MME20、SAE−GW30、PDN−SAE−GW40、HSS50等から構成され、本システムに接続される移動端末(以降、UEと表記する)7に所定の移動通信サービスを提供する。UE7は、その位置に応じてeNB10の少なくとも1つと無線リンクにより接続することにより、本LTEシステムに接続する。なお、本実施態様は、本LTEシステムがUE7へ提供する移動通信サービスを限定するものではない。また、第一実施形態のLTEシステムを構成するこれら各ノードはそれぞれ論理的ノードを示すものであるため、1台の装置で図1に示すいずれか複数のノードが実現されるように構成してもよい。各ノードの役割の概略については背景技術の項で説明したとおりである。
接続形態としては、eNB10(#1)、10(#2)、10(#3)及び10(#4)、SAE−GW30(#1)及び30(#2)、MME20(#1)及び20(#2)がそれぞれネットワーク1(#1)に接続されている。一方、eNB10(#6)、10(#7)、10(#8)及び10(#9)、SAE−GW30(#6)及び30(#7)、MME20(#6)及び20(#7)がそれぞれネットワーク1(#6)に接続されている。
また、SAE−GW30(#1)及び30(#2)、PDN−SAE−GW40(#1)及び40(#2)がそれぞれネットワーク3(#1)に接続され、SAE−GW30(#6)及び30(#7)、PDN−SAE−GW40(#1)及び40(#2)がそれぞれネットワーク3(#6)に接続される。MME20(#1)、20(#2)、20(#6)及び20(#7)、HSS50がそれぞれネットワーク5に接続される。
図2は、第一実施形態におけるLTEシステムの論理接続構成例を示す図である。図2の各論理ノードを結ぶ線はそれぞれインタフェースを示し、実線で示されたインタフェースはCプレーンのインタフェースを示し、破線で示されたインタフェースはUプレーンのインタフェースを示す。
ネットワーク1(#1)で接続されたeNB10(#1)及びeNB10(#2)のように、eNB10間を結ぶインタフェースはX2インタフェースと呼ばれる。このX2インタフェースには、CプレーンのX2−CインタフェースとUプレーンのX2−Uインタフェースがある。
ネットワーク1(#1)で接続されたMME20(#1)及びeNB10(#1)のように、各eNB10とMME20との間を結ぶインタフェースはS1−MMEインタフェースと呼ばれる。ネットワーク1(#1)で接続されたSAE−GW30(#1)及びeNB10(#1)のように、各eNB10とSAE−GW30との間を結ぶインタフェースはS1−Uインタフェースと呼ばれる。S1−MMEインタフェースはCプレーンのインタフェースであり、S1−UインタフェースはUプレーンのインタフェースであり、これらはS1インタフェースと総称される。MME20間を結ぶインタフェースはS10インタフェースと呼ばれる。
ネットワーク5で接続されるMME20(#1)及びHSS50のように、MME20とHSS50との間を結ぶインタフェースはS6インタフェースと呼ばれる。ネットワーク1(#1)で接続されるMME20(#1)及びSAE−GW30(#1)のように、MME20とSAE−GW30との間を結ぶインタフェースはS11インタフェースと呼ばれる。S6インタフェース及びS11インタフェースはそれぞれCプレーンのインタフェースである。
ネットワーク3(#1)で接続されるSAE−GW30(#1)及びPDN−SAE−GW40(#1)のように、SAE−GW30とPDN−SAE−GW40との間を結ぶインタフェースはS5インタフェースと呼ばれる。S5インタフェースには、CプレーンのS5−CインタフェースとUプレーンのS5−Uインタフェースとがある。
本実施形態におけるLTEシステムでは、図1に示す構成において、ネットワーク1(#1)に接続されるeNB10とネットワーク1(#6)に接続されるeNB10との間のハンドオーバが上述のS1ベースハンドオーバとなる。図2の例によれば、eNB10(#1)とeNB10(#6)との間のハンドオーバがS1ベースハンドオーバである。
〔動作概要〕
以下、第一実施形態におけるLTEシステムの動作概要について図3及び4を用いて説明する。図3は、第一実施形態のLTEシステムにおけるS1ベースハンドオーバ時のユーザデータダウンリンク処理の概要を示す図である。図4は、第一実施形態のLTEシステムにおけるS1ベースハンドオーバ時のユーザデータアップリンク処理の概要を示す図である。図3及び4は、図1のシステム構成例において、UE7がeNB10(#1)からeNB10(#6)へハンドオーバする場合の例を示す。このハンドオーバは、eNB10(#1)とeNB10(#6)とを管理するMME20及びSAE−GW30が異なるため、S1ベースハンドオーバとなる。
以降、ハンドオーバ時において、UE7が移動する前に接続されていたeNB10をS−eNB10と表記し、UE7が移動した後に接続されるeNB10をT−eNB10と表記する。同様に、S−eNB10を管理するMME20及びSAE−GW30をS−MME20及びS−SAE−GW30と表記し、T−eNB10を管理するMME20及びSAE−GW30をT−MME20及びT−SAE−GW30と表記する。また、S−eNB10及びS−SAE−GW30をソース側のノードと表記し、T−eNB10及びT−SAE−GW30をターゲット側のノードと表記する場合がある。
〈ダウンリンク処理〉
まず、図3を用いて、第一実施形態のLTEシステムのS1ベースハンドオーバ時のユーザデータダウンリンク処理の概要について説明する。以下の説明では、PDN−SAE−GW40(#1)がUE7宛てのダウンリンクデータ(ユーザデータ)としてデータA、B、C、D及びEを持ち、UE7がまずS−eNB10(#1)と接続されている場合を例に挙げる。
PDN−SAE−GW40(#1)から送信されるダウンリンクデータAが、S−SAE−GW30(#1)及びS−eNB10(#1)を経由してUE7へ送り届けられている。UE7は、S−eNB10(#1)からT−eNB10(#6)方向へ移動している。
本LTEシステムでは、S−eNB10(#1)がUE7のハンドオーバを決定すると、eNB10、MME20及びSAE−GW30がCプレーンの制御信号を利用することによりPDN−SAE−GW40(#1)へUE7宛てのダウンリンクデータをS−SAE−GW30(#1)とT−SAE−GW30(#6)との双方に送信するように指示する(バイキャスティング要求)。以降、S−SAE−GWとT−SAE−GWとの両方に所定のUE宛てのダウンリンクデータを送信することをバイキャスティングと表記する。
PDN−SAE−GW40(#1)は、バイキャスティング要求を受けると、それ以降、UE7宛てのダウンリンクデータB、C及びDをS−SAE−GW30(#1)とT−
SAE−GW30(#6)との両方にそれぞれ送信する。これにより、T−eNB10(#6)は、このバイキャスティングされたダウンリンクデータを受けると、UE7からHandover Confirmメッセージを受信するまでは(図27のS11参照)、このダウンリンクデータを保持する。
T−eNB10(#6)は、UE7からHandover Confirmメッセージを受信すると、そのメッセージに含められ、UE7の所望するダウンリンクデータを、保持されているデータのなかから抽出し、UE7へ送信する。これにより、UE7は、ハンドオーバ前後でダウンリンクデータをいずれかのeNB10から受信することができるため、データ漏れを起こすことなく全データを受信することができる。
UE7は、T−eNB10(#6)へHandover Confirmメッセージを送るまでは、基本的にはS−eNB10(#1)から送出されるダウンリンクデータを受信することができる。図3の例では、ダウンリンクデータBを受信した後、UE7は、Handover ConfirmメッセージをT−eNB10(#6)へ送信する。
これにより、UE7は、ダウンリンクデータA及びBをS−eNB10(#1)から受信し、ダウンリンクデータC、D及びEをそれぞれT−eNB10(#6)から受信することができる。
更に、本LTEシステムでは、UE7は、S−eNB10(#1)から送出されたダウンリンクデータBを受信することができなかった場合においても、このダウンリンクデータBがT−eNB10(#6)にも保持されているため、このダウンリンクデータBをT−eNB10(#6)から受信することができる。このとき、UE7は、Handover Confirmメッセージ等を利用して、T−eNB10(#6)に対し所望のダウンリンクデータを指定する。
PDN−SAE−GW40(#1)へバイキャスティング停止の指令が到達するまでの間は、ダウンリンクデータはS−eNB10(#1)及びT−eNB10(#6)の両方に送られる。ハンドオーバ承認後にS−eNB10(#1)へ送られたダウンリンクデータC及びDは、バイキャスティングが停止された後のリソース解放処理により削除される。
〈アップリンク処理〉
次に、図4を用いて、第一実施形態のLTEシステムのS1ベースハンドオーバ時のユーザデータアップリンク処理の概要について説明する。以下の説明では、UE7がアップリンクデータ(ユーザデータ)としてデータA、B、C、D及びEを持ち、S−eNB10(#1)と接続されている場合を例に挙げる。
UE7は、アップリンクデータAをS−eNB10(#1)及びS−SAE−GW30(#1)を経由してPDN−SAE−GW40(#1)へ送信しながら、S−eNB10(#1)からT−eNB10(#6)方向へ移動している。
本LTEシステムでは、eNB10がUE7からアップリンクされるデータを受信すると共に、このデータの順序を認識し得る識別情報を管理する。この識別情報には、例えば、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)でパケットの順序制御に利用されるSN(Sequence Number)が利用される。
S−eNB10(#1)は、正しい順序通りデータを受信することができない場合には、その正しい順序でなく受信されたデータ以降のアップリンクデータをS−SAE−GW
30(#1)へ送信せず、保持する。
図4の例によれば、S−eNB10(#1)は、アップリンクデータAを受信した後、アップリンクデータC及びDを受信する。この場合、アップリンクデータBが受信されていないため、アップリンクデータC及びDは正しい順序でなく受信されたデータとなっている。なお、このとき、UE7は、アップリンクデータA及びCについてはS−eNB10(#1)から正しく受信されたことを示すACK信号を受けているため正しくアップリンクできたものと認識している。一方で、S−eNB10(#1)は実際にはアップリンクデータA、C及びDが正しく受信されている。アップリンクデータDはそのACK信号がUE7へ到達しなかったためこのような食い違いが生ずる。
このような状況において、S−eNB10(#1)は、アップリンクデータAをS−SAE−GW30(#1)へ送信した後、アップリンクデータC及びDについては送信せず、保持する。
UE7は、本LTEシステムからハンドオーバ要求(Handover Command;図26のS9)を受信すると、T−eNB10(#6)へHandover Confirmメッセージを送信した後、正しい順序で送信できなかったアップリンクデータから順次それ以降のアップリンクデータを送信する。具体的には、UE7は、T−eNB10(#6)へアップリンクデータB、C、D及びEを送信する。T−eNB10(#6)は、これらのアップリンクデータを順次T−SAE−GW30(#6)へ送信する。
これにより、本LTEシステムによれば、S1ベースハンドオーバを実行したUE7からのアップリンクデータについても順序通りPDN−SAE−GW40(#1)へ送り届けることができる。このとき、PDN−SAE−GW40(#1)では、UE7からのアップリンクデータの順序制御を実行する必要がない。PDN−SAE−GW40(#1)は、重複してアップリンクデータを受ける場合があるため、上述したデータの順序を認識し得る識別情報を用いて重複されたデータを削除する。
〔装置構成〕
以下、第一実施形態におけるLTEシステムを構成する各装置(ノード)の機能についてそれぞれ説明する。なお、ここでは、各ノードに関し、S1ベースハンドオーバ時のユーザデータのアップリンク及びダウンリンクに関連する機能のみを説明し、それ以外の機能についてはどのような機能であってもよいため説明及び図示を省略している。
〈eNB〉
図5は、第一実施形態におけるeNB10の機能構成を示すブロック図である。図5に示すように、eNB10は、無線処理部41、ベースバンド処理部42、Cプレーン処理部43、S1−MMEインタフェース部45、Uプレーン処理部46、S1−Uインタフェース部40等を有する。これらeNB10の各機能部は、ソフトウェアの構成要素、又はハードウェアの構成要素、若しくはこれらの組み合わせとしてそれぞれ実現される([その他]の項参照)。
無線処理部41及びベースバンド処理部42は、本LTEシステムと接続するUE7との間で送受される信号を処理する。但し、無線処理部41及びベースバンド処理部42は、特に本実施形態として特徴を有する機能部ではないため、ここでは簡単に概略を説明する。
無線処理部41は、アンテナに接続され、このアンテナからUE7へ送信されるべき信号及びアンテナにより受信されたUE7からの信号を処理する。無線処理部41は、ベー
スバンド処理部42から送られるベースバンド信号から無線信号を生成し、生成された無線信号をアンテナから送出する。一方、無線処理部41は、アンテナにより受信された無線信号をベースバンド信号へ周波数変換し、このベースバンド信号をベースバンド処理部42へ送る。
ベースバンド処理部42は、スケジューラ、多重化部(図示せず)等から構成され、UE7から送信されたデータパケット(アップリンクデータ)及び制御データ等を処理する。ここで処理されたデータパケット及び制御データ等は、Cプレーン処理部43及びUプレーン処理部46へ送られる。また、ベースバンド処理部42は、UE7へ送信されるべきデータパケット(ダウンリンクデータ)等をCプレーン処理部43及びUプレーン処理部46から受け、これらを多重化させたベースバンド信号を生成し、無線処理部41へ送る。
Cプレーン処理部43は、Cプレーン(例えばSCTP(Stream Control Transmission Protocol)層)に関する処理を行う。具体的には、Cプレーン処理部43は、SCTPアソシエーションの確立及び解放等を行い、このSCTPアソシエーションを利用してS1ベースハンドオーバ時に必要なCプレーン制御データ(メッセージ)の送受を制御する。
Cプレーン処理部43は、バイキャスティング処理部44等を含む。
Cプレーン処理部43は、S1ベースハンドオーバ時に送受される制御メッセージを受けるとそれら制御メッセージのうちバイキャスティング機能に関連するメッセージをバイキャスティング処理部44へ送る。具体的には、Cプレーン処理部43は、T−eNBとなる場合、MME20からBi−casting requestメッセージをS1−MMIインタフェース部45を介して受信し、また、無線処理部41及びベースバンド処理部42を介してUE7からのHandover Confirmメッセージを受信する。一方、S−eNBとなる場合、Cプレーン処理部43は、MME20からResource releaseメッセージをS1−MMIインタフェース部45を介して受信する。
バイキャスティング処理部44は、Bi−casting requestメッセージを受けると、Uプレーン処理部46に対象UE7に関するS1−Uインタフェースのダウンリンク用トンネルエンドポイント情報(TEID)(以降、D−eNB−TEIDと表記する)を生成するように指示し、かつ、対象UE7宛てのダウンリンクデータを保持するように指示する。バイキャスティング処理部44は、Uプレーン処理部46からD−eNB−TEIDを受けると、これを含めたBi−casting responseメッセージを生成し、Cプレーン処理部43に送る。Cプレーン処理部43は、このメッセージを当該MME20へS1−MMEインタフェース部45を介して返信する。
バイキャスティング処理部44は、Handover Confirmメッセージを受けると、このメッセージに含まれるダウンリンクデータの識別番号と保持データの送信指示とをUプレーン処理部46へ送る。このダウンリンクデータ識別番号は、UE7がS−eNB10(#1)から正常にダウンリンクされなかったデータを要求するためにHandover Confirmメッセージに含められる。この識別番号としては、例えば、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)でパケットの順序制御に利用されるSN(Sequence Number)が利用されてもよい。
また、バイキャスティング処理部44は、Resource Releaseメッセージを受けた場合には、UE7のためのリソースを解放する指示をUプレーン処理部46へ送る。
S1−MMEインタフェース部45は、ネットワーク1に接続され、S1−MMEインタフェース上のCプレーンに関する通信処理を実行する。具体的には、S1−MMEインタフェース部45は、Cプレーン処理部43からBi−casting responseメッセージ等を含むS1データチャンクやその他のチャンクを受け、これらのチャンクをネットワーク1へ送出する。一方、S1−MMEインタフェース部45は、ネットワーク1からBi−casting requestメッセージ等を含むS1データチャンクやその他のチャンクを受け、これらをCプレーン処理部43へ送る。なお、S1ベースハンドオーバでは上述したようにX2インタフェースを利用することができないため、ここではX2インタフェースに関する機能については言及しない。
Uプレーン処理部46は、Uプレーン(例えばGTP(GPRS(General Packet Radio Service) Tunneling Protocol)層)に関する処理を行う。具体的には、Uプレーン処理部
46は、自身を管理するSAE−GW30との間でIPSec等により確立されるセキュリティアソシエーション上に設定されるGTPトンネルの確立等を行う。また、Uプレーン処理部46は、Uプレーンのユーザデータ(アップリンクデータ及びダウンリンクデータ)の送受信を制御する。
Uプレーン処理部46は、上述のようにバイキャスティング処理部44からTEID生成指示を受けると、対象のUE7のためのダウンリンクに利用されるトンネルエンドポイント情報(TEID)を生成する。Uプレーン処理部46は、この割り当てられたTEIDでSAE−GW30からダウンリンクされるユーザデータを受信し、このユーザデータをUE7へ送るべくベースバンド処理部42へ送る。Uプレーン処理部46は、生成されたTEIDをバイキャスティング処理部44へ送る。
Uプレーン処理部46は、バイキャスティングデータ保持部47、保持データ送信部48、識別番号変換部49、識別番号変換テーブル50、アップリンクデータ管理部51等を含む。
Uプレーン処理部46は、上述のようにバイキャスティング処理部44からUE7宛てのダウンリンクデータの保持指示、又はUE7のためのリソースを解放する指示を受けると、各指示をバイキャスティングデータ保持部47へそれぞれ転送する。Uプレーン処理部46は、UE7により要求されるダウンリンクデータの識別番号と共に保持データの送信指示を受けると、これらを保持データ送信部48へ送る。Uプレーン処理部46は、ベースバンド処理部42からUE7から無線送信されたユーザデータ(アップリンクデータ)を受けると、そのアップリンクデータ及びそのデータの識別番号をアップリンクデータ管理部51へ送る。
バイキャスティングデータ保持部47は、Uプレーン処理部46からダウンリンクデータの保持指示を受けると、対象UE7のハンドオーバが承認し同期が取れるまで(例えば、UE7からHandover Confirmを受信するまで)、SAE−GW30からUE7宛てにダウンリンクされるデータを保持する(T−eNBとなる場合)。このとき、バイキャスティングデータ保持部47は、SAE−GW30から送られるダウンリンクデータには、ソース側に送られた同一ダウンリンクデータと同一識別番号が付されている。バイキャスティングデータ保持部47は、この識別番号と共にそのダウンリンクデータを保持する。
バイキャスティングデータ保持部47は、UE7のためのリソース解放指示を受けると、バイキャスティングされたデータであってUE7へ送り届けることができず保持されていたダウンリンクデータを削除する(S−eNBとなる場合)。
保持データ送信部48は、UE7により要求されるダウンリンクデータの識別番号と共に保持データの送信指示を受けると、この識別番号以降のデータであってバイキャスティングデータ保持部47に保持されているダウンリンクデータを当該識別番号の順序に沿ってベースバンド処理部42へ送る。バイキャスティングデータ保持部47により保持されているダウンリンクデータは、SAE−GW30からバイキャスティングされてきたデータであるため、eNB10とSAE−GW30との間でそのデータを特定することができる識別番号が付されている。従って、保持データ送信部48は、UE7により要求される識別番号に対応するダウンリンクデータを特定するように識別番号変換部49に依頼し、対応するダウンリンクデータをバイキャスティングデータ保持部47から取得する。
識別番号変換部49は、UE7とeNB10との間でユーザデータを特定することができるように付される識別番号(以降、UE−eNB識別番号と表記する)と、上述したようなeNB10とSAE−GW30との間でユーザデータを特定することができるように付される識別番号(以降、eNB−SAE識別番号と表記する)との相互変換を行う。具体的には、識別番号変換部49は、保持データ送信部48から送られてくるUE7のためのUE−eNB識別番号を受けると、識別番号変換テーブル50を参照することにより、そのUE−eNB識別番号に対応するeNB−SAE識別番号を取得する。識別番号変換部49は、バイキャスティングデータ保持部47にこの取得されたeNB−SAE識別番号以降のダウンリンクデータを保持データ送信部48に送るように指示する。
識別番号変換テーブル50は、上記eNB−SAE識別番号と上記UE−eNB識別番号との相対を記憶する。図6は、第一実施形態におけるeNB10の識別番号変換テーブル50の例を示す図である。図6に示すように、識別番号変換テーブル50には、各UEに対して、それぞれeNB−SAE識別番号とUE−eNB識別番号との対応関係が記憶される。
なお、本LTEシステムでは、ユーザデータを特定するための識別番号を統一的に利用するようにしてもよい。その場合、eNB−SAE識別番号と上記UE−eNB識別番号とが同じになるため、上記識別番号変換部49及び識別番号変換テーブル50は必要ない。
アップリンクデータ管理部51は、アップリンクデータを受けると、それのUE−eNB識別番号を管理し、順序通り受信できたアップリンクデータのみをS1−Uインタフェース部40を介してSAE−GW30に転送する。アップリンクデータ管理部51は、既にSAE−GW30へ転送されたアップリンクデータのUE−eNB識別番号を保持し、受信されたアップリンクデータの識別番号と比較することにより、順序通り受信できているか否かを判断する。アップリンクデータ管理部51は、順序通り受信できていないと判断した場合には、そのアップリンクデータを転送せずに保持する。アップリンクデータ管理部51は、順序通り受信できたと判断しSAE−GW30へ転送することを決めた場合には、識別番号変換部49に識別番号をeNB−SAE識別番号に変換するように指示し、その変換されたeNB−SAE識別番号と共にアップリンクデータをS1−Uインタフェース部40を介して転送する。
S1−Uインタフェース部40は、ネットワーク1に接続され、S1−Uインタフェース上のUプレーンに関する通信処理を実行する。具体的には、S1−Uインタフェース部40は、Uプレーン処理部46から送られるアップリンクデータ(GTPデータパケット)を受け、ネットワーク1へ送出する。一方、S1−Uインタフェース部40は、ネットワーク1からダウンリンクデータ(GTPデータパケット)を受け、Uプレーン処理部46へ送る。
〈MME〉
図7は、第一実施形態におけるMME20の機能構成を示すブロック図である。図7に示されるように、MME20は、Cプレーン処理部55、S1−MMEインタフェース部57、S11インタフェース部58、S10インタフェース部59等を有する。これらMME20の各機能部は、ソフトウェアの構成要素、又はハードウェアの構成要素、若しくはこれらの組み合わせとしてそれぞれ実現される([その他]の項参照)。
Cプレーン処理部55は、Cプレーンに関する処理を行い、UE7に関する呼制御、リソース制御等を行う。具体的には、Cプレーン処理部55は、SCTPアソシエーションの確立及び解放等を行い、このSCTPアソシエーションを利用してS1ベースハンドオーバ時に必要なCプレーン制御メッセージの送受を制御する。
Cプレーン処理部55は、バイキャスティング制御部56等を含む。
Cプレーン処理部55は、S1−MMIインタフェース部57、S10インタフェース部59、S11インタフェース部58等からS1ベースハンドオーバ時に送受される制御メッセージを受けるとそれら制御メッセージのうちバイキャスティング機能に関連するメッセージをバイキャスティング制御部56へ送る。具体的には、Cプレーン処理部55は、T−MME20となる場合、S−MME20からのUE7のハンドオーバ決定を知らせるForward Relocation RequestメッセージをS10インタフェース部59を介して受けると、このメッセージをバイキャスティング制御部56に送る。このとき、Cプレーン処理部55は、そのメッセージの対象となるUE7に関しハンドオーバが決定されたことを認知し、そのメッセージに含まれる情報からT−eNB10及びS−eNB10についての情報をそれぞれ取得する。これらの情報に基づいて、Cプレーン処理部55は、そのハンドオーバにおいてSAE−GW30を変更すべきか否かを決定する。
Cプレーン処理部55は、T−eNB10からのBi−casting ResponseメッセージをS1−MMEインタフェース部57を介して受けると、このメッセージをバイキャスティング制御部56に送る。また、Cプレーン処理部55は、S−MME20となる場合に、T−MME20からのForward Relocation CompleteメッセージをS10インタフェース部59を介して受けると、このメッセージをバイキャスティング制御部56に送る。
バイキャスティング制御部56は、Forward Relocation Requestメッセージを受けると、Bi−casting requestメッセージを生成する。バイキャスティング制御部56は、この生成されたメッセージをS1−MMEインタフェース部57を介してUE7のハンドオーバに関連するT−eNB10へ送信する。このBi−casting requestメッセージは、このメッセージを受信するT−eNB10に対してSAE−GW30経由でダウンリンクされるデータを保持するように指示するためのメッセージである。なお、このBi−casting requestメッセージには、対象UE7のUEコンテキストをT−eNB10に生成させるための情報を含めるようにしてもよい。
バイキャスティング制御部56は、Bi−casting Responseメッセージを受けると、このメッセージに含まれるD−eNB−TEIDを抽出する。バイキャスティング制御部56は、この抽出されたD−eNB−TEIDを含めたCreate Context Request(SAE−GW)メッセージを生成する。バイキャスティング制御部56は、この生成されたメッセージをS11インタフェース部58を介してT
−SAE−GW30へ送信する。
また、バイキャスティング制御部56は、Forward Relocation Completeメッセージを受けると、対象UE7のために確保されていたリソースを解放するように指示するためのResource Releaseメッセージを生成する。バイキャスティング制御部56は、この生成されたメッセージをS1−MMEインタフェース部57を介してS−eNB10へ送信し、かつS11インタフェース部58を介してS−SAE−GW30へ送信する。
S1−MMEインタフェース部57は、ネットワーク1に接続され、S1−MMEインタフェース上のCプレーンに関する通信処理を実行する。具体的には、S1−MMEインタフェース部57は、Cプレーン処理部55からBi−casting requestメッセージ、Resource Releaseメッセージ等を含むS1データチャンクやその他のチャンクを受け、これらのチャンクをネットワーク1へ送出する。一方、S1−MMEインタフェース部57は、ネットワーク1からBi−casting responseメッセージ等を含むS1データチャンクやその他のチャンクを受け、これらをCプレーン処理部55へ送る。
S11インタフェース部58は、ネットワーク1に接続され、S11インタフェース上のCプレーンに関する通信処理を実行する。具体的には、S11インタフェース部58は、Cプレーン処理部55からCreate Context Request(SAE−GW)メッセージ、Resource Releaseメッセージ等を含むS11データチャンクやその他のチャンクを受け、これらのチャンクをネットワーク1へ送出する。一方、S11インタフェース部58は、ネットワーク1からS11データチャンクやその他のチャンクを受け、これらをCプレーン処理部55へ送る。
S10インタフェース部59は、ネットワーク1に接続され、MME20間を結ぶS10インタフェース上のCプレーンに関する通信処理を実行する。具体的には、S10インタフェース部59は、Cプレーン処理部55からForward Relocation
Requestメッセージ等を含むデータチャンクやその他のチャンクを受け、これらのチャンクをネットワーク1へ送出する。一方、S10インタフェース部59は、ネットワーク1からForward Relocation Requestメッセージ等を含むデータチャンクやその他のチャンクを受け、これらをCプレーン処理部55へ送る。
〈SAE−GW〉
図8は、第一実施形態におけるSAE−GW30の機能構成を示すブロック図である。図8に示されるように、SAE−GW30は、Cプレーン処理部60、Uプレーン処理部64、S11インタフェース部62、S5−Cインタフェース部63、S5−Uインタフェース部68、S1−Uインタフェース部69等を有する。これらSAE−GW30の各機能部は、ソフトウェアの構成要素、又はハードウェアの構成要素、若しくはこれらの組み合わせとしてそれぞれ実現される([その他]の項参照)。
Cプレーン処理部60は、Cプレーンに関する処理を行う。Cプレーン処理部60は、SCTPアソシエーションの確立及び解放等を行い、このSCTPアソシエーションを利用してS1ベースハンドオーバ時に必要なCプレーン制御メッセージの送受を制御する。
Cプレーン処理部60は、バイキャスティング制御部61等を含む。
Cプレーン処理部60は、S11インタフェース部62、S5−Cインタフェース部63等からS1ベースハンドオーバ時に送受される制御メッセージを受けるとそれら制御メ
ッセージのうちバイキャスティング機能に関連するメッセージをバイキャスティング制御部61へ送る。具体的には、Cプレーン処理部60は、T−SAE−GW30となる場合、T−MME20からのUE7のハンドオーバ決定を知らせるCreate Context Request(SAE−GW)メッセージをS11インタフェース部62を介して受けると、このメッセージをバイキャスティング制御部61に送る。また、Cプレーン処理部60は、T−SAE−GW30となる場合、PDN−SAE−GW40からBi−casting responseメッセージをS5−Cインタフェース部63を介して受けると、このメッセージをバイキャスティング制御部61に送る。更に、Cプレーン処理部60は、S−SAE−GW30となる場合、S−MME20からResource ReleaseメッセージをS11インタフェース部62を介して受けると、このメッセージをバイキャスティング制御部61に送る。
バイキャスティング制御部61は、Create Context Request(SAE−GW)メッセージを受信すると、このメッセージに含まれるD−eNB−TEIDを抽出する。バイキャスティング制御部56は、この抽出されたD−eNB−TEIDをUプレーン処理部64へ送ると共に、Uプレーン処理部64に対象UE7に関するS5−Uインタフェースのダウンリンク用トンネルエンドポイント情報(TEID)(以降、D−SAEGW−TEIDと表記する)を生成するように指示する。
バイキャスティング制御部61は、Uプレーン処理部64からD−SAEGW−TEIDを受けると、これを含めたBi−casting requestメッセージを生成する。バイキャスティング制御部61は、このメッセージを当該PDN−SAE−GW40へS5−Cインタフェース部63を介して送信する。また、バイキャスティング制御部61は、Resource Releaseメッセージを受けた場合には、UE7のためのリソースを解放する指示をUプレーン処理部64へ送る。
Uプレーン処理部64は、Uプレーンに関する処理を行う。具体的には、Uプレーン処理部64は、自身と接続されるPDN−SAE−GW40との間でIPSec等により確立されるセキュリティアソシエーション上に設定されるGTPトンネルの確立等を行う。また、Uプレーン処理部64は、このGTPトンネルを利用して、Uプレーンのユーザデータ(アップリンクデータ及びダウンリンクデータ)の送受信を制御する。
Uプレーン処理部64は、上述のようにバイキャスティング制御部61からTEID生成指示を受けると、対象のUE7のためのD−SAEGW−TEIDを生成する。Uプレーン処理部64は、この割り当てられたD−SAEGW−TEIDでPDN−SAE−GW40からS5−UインタフェースによりダウンリンクされるユーザデータをS5−Uインタフェース部68を介して受信し、このユーザデータをユーザデータ転送部67へ送る。Uプレーン処理部64は、この割り当てられたD−SAEGW−TEIDをバイキャスティング制御部61へ送る。また、Uプレーン処理部64は、S1−Uインタフェースを介してeNB10からアップリンクされるユーザデータを受信すると、そのデータをユーザデータ転送部67へ送る。Uプレーン処理部64は、UE7のためのリソースを解放する指示を受けた場合には、ユーザデータ転送部67が利用するUE7のユーザデータのためのリソースを解放する。
Uプレーン処理部64は、ユーザデータ転送部67、識別番号変換部65、識別番号変換テーブル66等を含む。
ユーザデータ転送部67は、S5−Uインタフェース部68を介してPDN−SAE−GW40からのダウンリンクデータを受けると、このダウンリンクデータをS1−Uインタフェース部69を介してeNB10へ転送する。受信されるダウンリンクデータには、
SAE−GW30とPDN−SAE−GW40との間でそのユーザデータを特定することができるような識別番号(以降、SAE−PSAE識別番号と表記する)が付されている。従って、ユーザデータ転送部67は、このSAE−PSAE識別番号をeNB−SAE識別番号に変換するように識別番号変換部65に依頼する。ユーザデータ転送部67は、識別番号変換部65から送られるeNB−SAE識別番号をそのダウンリンクデータと共にeNB10へ転送する。
ユーザデータ転送部67は、S1−Uインタフェース部69を介してeNB10からのアップリンクデータを受けると、このアップリンクデータをS5−Uインタフェース部68を介してPDN−SAE−GW40へ転送する。このアップリンクデータについても上述のダウンリンクデータと同様に識別番号が付されているため、この識別番号の変換を識別番号変換部65に依頼する。ここでは、eNB−SAE識別番号がSAE−PSAE識別番号に変換される。ユーザデータ転送部67は、識別番号変換部65から送られるSAE−PSAE識別番号をそのアップリンクデータと共にPDN−SAE−GW40へ転送する。
識別番号変換部65は、eNB−SAE識別番号と上述のSAE−PSAE識別番号との相互変換を行う。具体的には、識別番号変換部65は、ユーザデータ転送部67から送られてくるeNB−SAE識別番号を受けると、識別番号変換テーブル66を参照することにより、そのeNB−SAE識別番号に対応するSAE−PSAE識別番号を取得する。識別番号変換部65は、その反対の変換も行う。
識別番号変換テーブル66は、eNB−SAE識別番号とSAE−PSAE識別番号との相対を記憶する。図9は、第一実施形態におけるSAE−GW30の識別番号変換テーブル66の例を示す図である。図9に示すように、識別番号変換テーブル66には、eNB−SAE識別番号とSAE−PSAE識別番号との対応関係が記憶される。
なお、上述したように、本LTEシステムが、ユーザデータを特定するための識別番号を統一的に利用する場合には、eNB−SAE識別番号とSAE−PSAE識別番号とが同じになるため、上記識別番号変換部65及び識別番号変換テーブル66は必要ない。
S1−Uインタフェース部69は、ネットワーク1に接続され、S1−Uインタフェース上のUプレーンに関する通信処理を実行する。具体的には、S1−Uインタフェース部69は、Uプレーン処理部64から送られるダウンリンクデータ(GTPデータパケット)を受け、ネットワーク1へ送出する。一方、S1−Uインタフェース部69は、ネットワーク1からアップリンクデータ(GTPデータパケット)を受け、Uプレーン処理部64へ送る。
S5−Uインタフェース部68は、ネットワーク3に接続され、S5−Uインタフェース上のUプレーンに関する通信処理を実行する。具体的には、S5−Uインタフェース部68は、Uプレーン処理部64から送られるアップリンクデータ(GTPデータパケット)を受け、ネットワーク3へ送出する。一方、S5−Uインタフェース部68は、ネットワーク3からダウンリンクデータ(GTPデータパケット)を受け、Uプレーン処理部64へ送る。
S11インタフェース部62は、ネットワーク1に接続され、S11インタフェース上のCプレーンに関する通信処理を実行する。具体的には、S11インタフェース部62は、Cプレーン処理部60からS11データチャンクやその他のチャンクを受け、これらのチャンクをネットワーク1へ送出する。一方、S11インタフェース部62は、ネットワーク1からCreate Context Request(SAE−GW)メッセージ
、Resource Releaseメッセージ等のS11データチャンクやその他のチャンクを受け、これらをCプレーン処理部60へ送る。
S5−Cインタフェース部63は、ネットワーク3に接続され、S5−Cインタフェース上のCプレーンに関する通信処理を実行する。具体的には、S5−Cインタフェース部63は、Cプレーン処理部60からBi−casting Requestメッセージ等のS5データチャンクやその他のチャンクを受け、これらのチャンクをネットワーク3へ送出する。一方、S5−Cインタフェース部63は、ネットワーク3からBi−casting Responseメッセージ等のS5データチャンクやその他のチャンクを受け、これらをCプレーン処理部60へ送る。
〈PDN−SAE−GW〉
図10は、第一実施形態におけるPDN−SAE−GW40の機能構成を示すブロック図である。図10に示されるように、PDN−SAE−GW40は、Cプレーン処理部70、Uプレーン処理部73、S5−Cインタフェース部72、S5−Uインタフェース部77等を有する。これらPDN−SAE−GW40の各機能部は、ソフトウェアの構成要素、又はハードウェアの構成要素、若しくはこれらの組み合わせとしてそれぞれ実現される([その他]の項参照)。
Cプレーン処理部70は、Cプレーンに関する処理を行う。Cプレーン処理部70は、SCTPアソシエーションの確立及び解放等を行い、このSCTPアソシエーションを利用してS1ベースハンドオーバ時に必要なCプレーン制御メッセージの送受を制御する。
Cプレーン処理部70は、バイキャスティング制御部71等を含む。
Cプレーン処理部70は、S5−Cインタフェース部72等からS1ベースハンドオーバ時に送受される制御メッセージを受けるとそれら制御メッセージのうちバイキャスティング機能に関連するメッセージをバイキャスティング制御部71へ送る。具体的には、Cプレーン処理部70は、T−SAE−GW30からのBi−casting requestメッセージ、Update Context Request(PDN−SAE−GW)メッセージ等をS5−Cインタフェース部72を介して受けると、これらメッセージをバイキャスティング制御部71に送る。
バイキャスティング制御部71は、Bi−casting requestメッセージを受信すると、このメッセージに含まれるD−SAEGW−TEIDを抽出する。バイキャスティング制御部71は、この抽出されたD−SAEGW−TEIDをUプレーン処理部73へ送ると共に、対象UE7のためのユーザデータに関しバイキャスティングを開始するようにUプレーン処理部73に指示する。
バイキャスティング制御部71は、Update Context Request(PDN−SAE−GW)メッセージを受けると、対象UE7のためのパス切り替え処理を実行すると共に、UE7のためのバイキャスティングの停止をUプレーン処理部73に指示する。
Uプレーン処理部73は、Uプレーンに関する処理を行う。具体的には、Uプレーン処理部73は、自身と接続されるSAE−GW30との間でGTPトンネルの確立等を行い、このGTPトンネルを利用して、Uプレーンのユーザデータ(アップリンクデータ及びダウンリンクデータ)の送受信を制御する。
Uプレーン処理部73は、バイキャスティング処理部75、アップリンクデータ管理部
76等を含む。
Uプレーン処理部73は、上述のようにバイキャスティング制御部71からバイキャスティング開始の指示を受けると、バイキャスティング処理部75にバイキャスティングを開始させる。逆に、Uプレーン処理部73は、バイキャスティング制御部71からバイキャスティング停止の指示を受けると、バイキャスティング処理部75にバイキャスティングを停止させる。Uプレーン処理部73は、S5−Uインタフェース部77を介してSAE−GW30からアップリンクデータを受けると、そのデータをアップリンクデータ管理部76に渡す。
バイキャスティング処理部75は、ユーザデータのバイキャスティングを実行する。すなわち、バイキャスティング処理部75は、バイキャスティング開始の指示を受けると、その対象となるUE7宛てのダウンリンクデータをS−SAE−GW30及びT−SAE−GW30共にそれぞれ送信する。このとき、バイキャスティング処理部75は、同一ダウンリンクデータについて同一識別番号を付して、その付された識別番号と共にダウンリンクデータをS−SAE−GW30及びT−SAE−GW30にそれぞれ送信する。バイキャスティング処理部75は、バイキャスティング停止の指示を受けると、その対象となるUE7のためのバイキャスティングを停止する。
アップリンクデータ管理部76は、UE7からのアップリンクデータを受けると、そのアップリンクデータ共に送られるそのデータの識別番号(SAE−PSAE識別番号)に基づいてアップリンクデータの重複チェックを実行する。PDN−SAE−GW40は、UE7からのアップリンクデータについてS−SAE−GW30及びT−SAE−GW30の両方から同一データを受信する場合がある。アップリンクデータ管理部76は、重複チェックを行い、重複するアップリンクデータを削除し、その他のアップリンクデータを識別番号の順番に他のネットワークへ転送する。
なお、アップリンクデータ管理部76は、アップリンクデータの順序制御を行う必要はない。これは、SAE−GW30から送られるアップリンクデータが順序正しく受信されるからである。
〔動作例〕
以下、第一実施形態におけるLTEシステムの動作例について図11、12、13及び14を用いて説明する。図11、12、13及び14は、第一実施形態におけるLTEシステムの動作例を示す図であり、図1のシステム構成例において、UE7がS−eNB10(#1)からT−eNB10(#6)へハンドオーバする場合の例を示す。このハンドオーバは、eNB10(#1)とeNB10(#6)とを管理するMME20及びSAE−GW30が異なるため、S1ハンドオーバとなる。なお、図11、12、13及び14において、実線で示されるメッセージはCプレーンメッセージであり、点線で示されるメッセージはUプレーンのユーザデータである。
〈ダウンリンク処理〉
まず、第一実施形態におけるLTEシステムのS1ベースハンドオーバ時のユーザデータダウンリンク処理について図11及び12を用いて説明する。図11及び12は、第一実施形態におけるLTEシステムのS1ベースハンドオーバ時のユーザデータダウンリンク処理を示す図である。
ハンドオーバ処理が実行される前提として、S−eNB10(#1)とUE7とは、パイロット信号及びこれにより測定される受信品質情報等を無線通信により送受している(Measurement control、Measurement report)。S−eNB10(#1)は、このような
UE7からの受信品質情報等に基づいて、UE7のハンドオーバを決定する(S1)。ハンドオーバを決定すると、S−eNB10(#1)は、S−MME20(#1)へRelocation Requiredメッセージを送る(S2)。
S−MME20(#1)は、このRelocation Requiredメッセージを受信すると、それに含まれるUE7、S−eNB10(#1)及びT−eNB10(#6)を示す情報に基づき、UE7のS1ベースハンドオーバが決定されたことを認知する。S−MME20(#1)は、T−eNB10(#6)を管理するT−MME20(#6)を検出し、このT−MME20(#6)へForward Relocation Requestメッセージを送信する(S3)。このメッセージには、UE7に関するUEコンテキスト等が含まれる。
T−MME20(#6)は、Forward Relocation Requestメッセージを受信すると(S3)、UE7のハンドオーバに関しSAE−GWを変更すべきかを決定する。ここでは、T−MME20(#6)は、T−eNB10(#6)を管理するSAE−GWとしてT−SAE−GW30(#6)を決定する。続いて、T−MME20(#6)は、T−eNB10(#6)へUE7宛てのダウンリンクデータを保持する指示であるBi−casting Requestメッセージを送信する(S3ax)。このとき、このBi−casting Requestメッセージには、UE7について確立されたベアラ、PDN−SAE−GW40(#1)を示す識別子等を含めるようにしてもよい。
Bi−casting Requestメッセージを受信したT−eNB10(#6)は、UE7宛てのダウンリンクデータを保持するための準備を行う。このとき、T−eNB10(#6)は、T−eNB10(#6)とT−SAE−GW30(#6)との間のGTPトンネルについてUE7のダウンリンクトラフィック(S1ユーザプレーン)のためのトンネルエンドポイント情報(D−eNB−TEID)を割り当てる。
T−eNB10(#6)は、ダウンリンクデータを保持するための準備が整い、ダウンリンクトラフィックのためのD−eNB−TEIDの割り当てに成功すると、割り当てられたD−eNB−TEID等を含むBi−casting ResponseメッセージをT−MME20(#6)へ返信する(S3bx)。T−eNB10(#6)は、それ以降UE7と同期が取れるまでT−SAE−GW30(#6)から送られるUE7のためのダウンリンクデータを保持する(S10y)。
なお、T−eNB10(#6)は、Bi−casting Requestメッセージに含まれるベアラ、セキュリティコンテキスト等の情報に基づいてUE7に関するUEコンテキストを生成するようにしてもよい。
T−MME20(#6)は、T−eNB10(#6)からBi−casting Responseメッセージを受信すると(S3bx)、このメッセージに含まれるD−eNB−TEIDを含めたCreate Context Request(SAE−GW)メッセージをT−SAE−GW30(#6)へ送信する(S4a)。
T−SAE−GW30(#6)は、T−MME20(#6)からCreate Context Request(SAE−GW)メッセージを受信すると(S4a)、これに含まれるD−eNB−TEIDを抽出する。これにより、T−SAE−GW30(#6)は、以降、PDN−SAE−GW40(#1)から送られるUE7へのダウンリンクデータをこのD−eNB−TEIDを利用してT−eNB10(#6)へ転送する。
更にこのとき、T−SAE−GW30(#6)は、自身とPDN−SAE−GW40(#1)との間のGTPトンネルについてUE7のダウンリンクトラフィック(S1ユーザプレーン)のためのトンネルエンドポイント情報(D−SAEGW−TEID)を割り当てる。
T−SAE−GW30(#6)は、D−SAEGW−TEIDの割り当てに成功すると、D−SAEGW−TEIDを含めたBi−casting RequestメッセージをPDN−SAE−GW40(#1)へ送信する(S4ax)。このメッセージは、PDN−SAE−GW40(#1)に対して、UE7宛てのダウンリンクデータをバイキャスティングするように指示するために利用される。
PDN−SAE−GW40(#1)は、Bi−casting Requestメッセージを受信すると(S4ax)、このメッセージに含まれるD−SAEGW−TEIDを抽出する。これにより、PDN−SAE−GW40(#1)は、以降、UE7宛てのダウンリンクデータであってT−SAE−GW30(#6)へ送信するダウンリンクデータについてはこのD−SAEGW−TEIDを利用する。なお、バイキャスティングの他方となるS−SAE−GW30(#1)へ送信するために利用されるトンネルエンドポイント情報については既に割り当て済みで利用されていたものがそのまま利用される。PDN−SAE−GW40(#1)は、ダウンリンクデータのバイキャスティングをするにあたり、同一ダウンリンクデータについて同一識別番号を付して、その付された識別番号と共にダウンリンクデータをソース側及びターゲット側へそれぞれ送信する。PDN−SAE−GW40(#1)は、その後、Bi−casting ResponseメッセージをT−SAE−GW30(#6)へ返信する(S4bx)。
T−SAE−GW30(#6)は、このBi−casting Responseメッセージを受信すると(S4bx)、Create Context Response(SAE−GW)メッセージをT−MME20(#6)へ送信する(S4b)。
T−MME20(#6)は、このメッセージを受けると、T−eNB10(#6)へRelocation Requestメッセージを送信する(S5a)。
T−eNB10(#6)は、このRelocation Requestメッセージを受けると、このメッセージに含まれるベアラ、セキュリティコンテキスト等の情報に基づいてUE7に関するUEコンテキストを生成する。T−eNB10(#6)は、Relocation Request AcknowledgeメッセージをT−MME20(#6)へ返信する(S5b)。なお、上述のT−MME20(#6)からT−eNB10(#6)へ送られるBi−casting reqeustメッセージ(S3ax)にこれらUEコンテキスト生成のための情報が含められる場合には、この(S5a)及び(S5b)の処理を除いてもよい。
PDN−SAE−GW40(#1)は、Bi−casting Requestメッセージ受信後(S4ax)、UE7宛てのダウンリンクデータを、S−SAE−GW30(#1)と共にT−SAE−GW30(#6)へ送信し始める(S10x)(バイキャスティング送信)。
このバイキャスティングされたダウンリンクデータは、上述のD−SAEGW−TEID及びD−eNB−TEID等が利用されて、T−SAE−GW30(#6)を経由してT−eNB10(#6)へ送られる。T−eNB10(#6)は、このダウンリンクデータをUE7と同期が取られるまで保持する(S10y)。このときには、UE7は、未だS−eNB10(#1)からHandover Commandを受けておらずS−eN
B10(#1)と接続状態となっているため、S−SAE−GW30(#1)及びS−eNB10(#1)を経由してダウンリンクされるデータを受信している(S10x)。
ところで、T−MME20(#6)は、Relocation Request Acknowledgeメッセージを受けると(S5b)、S−MME20(#1)へForward Relocation Responseメッセージを送る(S6)。
S−MME20(#1)は、このメッセージを受信することにより、UE7のハンドオーバ先のターゲットノードにおいて既に必要なリソースが確保されたことを認識する。これにより、S−MME20(#1)は、UE7のためのUプレーンを管理するSAE−GWをS−SAE−GW30(#1)からT−SAE−GW30(#6)へ更新するように処理する。このとき、S−MME20(#1)は、S−SAE−GW30(#1)に対してUpdate Context Request(SAE−GW)メッセージを送信し、S−SAE−GW30(#1)からUpdate Context Response(SAE−GW)メッセージを受信する(S7a)(S7b)。
S−MME20(#1)は、S−eNB10(#1)へRelocation Commandメッセージを送信する(S8)。このメッセージを受けたS−eNB10(#1)は、システム側においてハンドオーバの準備が承認したことを通知するために、Handover CommandをUE7へ送る(S9)。
UE7は、Handover Commandを受信すると(S9)、S−eNB10(#1)により管理される旧セルから脱退し、T−eNB10(#6)により管理される新セルとの同期処理を開始する。UE7は、新セルと同期が取られると、T−eNB10(#6)へHandover Confirmメッセージを送る(S11)。
T−eNB10(#6)は、UE7からHandover Confirmメッセージを受けることによりUE7のハンドオーバ承認を検知する。これにより、T−eNB10(#6)は、保持していたUE7宛てのダウンリンクデータをUE7へ無線送信する(S12x)。Handover Confirmメッセージには、UE7によりダウンリンク要求されるデータの識別番号(UE−eNB識別番号)が含まれる。従って、T−eNB10(#6)は、保持するデータのうちこの識別番号により特定されるデータから順にその識別番号以降のデータをUE7へ送信する。
なお、このとき、ダウンリンクデータは、依然バイキャスティングされたままである。T−eNB10(#6)は、UE7のハンドオーバ承認を検知しているため、Handover Confirmメッセージ受信後にT−SAE−GW30(#6)から送られるダウンリンクデータについては識別番号順にUE7に到達するようにUE7へ無線送信する。
その後、図27と同様に、T−eNB10(#6)からRelocation CompleteメッセージによりUE7のハンドオーバ承認がT−MME20(#6)へ通知される(S12)。これにより、T−MME20(#6)からUpdate Context Request(SAE−GW)メッセージがT−SAE−GW30(#6)へ送られ(S14)、T−SAE−GW30(#6)からUpdate Context Request(PDN−SAE−GW)メッセージがPDN−SAE−GW40(#1)へ送られる(S15a)。
PDN−SAE−GW40(#1)は、このメッセージを受信することによりUE7のハンドオーバ承認を検知すると、UE7宛ての信号をハンドオーバ先(ターゲット側)へ
切り替えると共に、UE7宛てのダウンリンクデータのバイキャスティングを停止する(S15x)。すなわち、PDN−SAE−GW40(#1)は、以降、S1ユーザプレーンに関し、T−SAE−GW30(#6)及びT−eNB10(#6)を経由するルートのみによりUE7宛てのダウンリンクデータを送信する(S12y)。
PDN−SAE−GW40(#1)は、その後、Update Context Response(PDN−SAE−GW)メッセージをT−SAE−GW30(#6)へ返信する(S15b)。T−SAE−GW30(#6)は、この返信を受けると、Update Context Response(SAE−GW)メッセージをT−MME20(#6)へ送る(S16)。
ところで、T−MME20(#6)は、Relocation CompleteメッセージをT−eNB10(#6)から受信すると(S12)、T−SAE−GW30(#6)へUpdate Context Requestメッセージを送信すると共に(S14)、S−MME20(#1)へForward Relocation Completeメッセージを送信する(S13a)。
S−MME20(#1)は、このメッセージを受信することによりUE7のハンドオーバ承認を検知すると、Release ResourceメッセージをS−eNB10(#1)及びS−SAE−GW30(#1)へそれぞれ送信する(S17)(S17x)。このメッセージを受信したS−eNB10(#1)及びS−SAE−GW30(#1)は、バイキャスティングにより保持していたUE7宛てのダウンリンクデータ及びアップリンクデータ等、UE7のために確保されていたリソースを解放する(S18x)。
〈アップリンク処理〉
次に、第一実施形態におけるLTEシステムのS1ベースハンドオーバ時のユーザデータアップリンク処理について図13及び14を用いて説明する。図13及び14は、第一実施形態におけるLTEシステムのS1ベースハンドオーバ時のユーザデータアップリンク処理を示す図である。なお、図13及び14で示されるCプレーンメッセージ(実線)は、図11及び12と同様であるため、ここではユーザデータアップリンク処理に関連するCプレーンメッセージについてのみ説明する。また、図13及び14において、図11及び12と同一の符号が付された処理(吹き出し線)は図13及び14に示される処理と同様である。
S−eNB10(#1)は、UE7についてのハンドオーバを決定すると(S1)、以降、UE7からのアップリンクデータの順序制御を行う(S1x)。具体的には、S−eNB10(#1)は、UE7からのアップリンクデータを受信すると(S20x)、それのUE−eNB識別番号を管理し、順序通り受信できたアップリンクデータのみをS−SAE−GW30(#1)へ転送し、順序通り受信できなかったアップリンクデータについては転送せずに保持する(S1x)。このとき、UE7においても、S−eNB10(#1)からのACK信号の受信の有無により、正常にアップリンクデータがS−eNB10(#1)へ届いたか否かが確認されている。UE7は、正常にS−eNB10(#1)へ届かなかったと判断したアップリンクデータの識別番号を保持する。
S−eNB10(#1)がUE7についてハンドオーバを決定した以降、図11及び12と同様にCプレーンのメッセージが送受される。GTPトンネルにおけるUE7のアップリンクトラフィック(S1ユーザプレーン)のためのトンネルエンドポイント情報については、接続元で使われている情報と同様の情報が利用されるようにしてもよいし、接続先で新たに割り当てられるようにしてもよい。
接続先(ターゲット側)で新たにトンネルエンドポイント情報が割り当てられる場合には、以下のようにCプレーンメッセージにより各ノードに受け渡されるようにしてもよい。
T−SAE−GW30(#6)が、T−MME20(#6)からCreate Context Request(SAE−GW)メッセージを受信した際に(S4a)、自身とT−eNB10(#6)との間のGTPトンネルについてUE7のアップリンクトラフィック(S1ユーザプレーン)のためのトンネルエンドポイント情報(U−eNB−TEID)を割り当てる。
PDN−SAE−GW40(#1)は、Bi−casting Requestメッセージを受信すると(S4ax)、自身とT−SAE−GW30(#6)との間のGTPトンネルについてUE7のアップリンクトラフィック(S1ユーザプレーン)のためのトンネルエンドポイント情報(U−SAEGW−TEID)を割り当てる。PDN−SAE−GW40(#1)は、Bi−casting ResponseメッセージをT−SAE−GW30(#6)へ返信する際に(S4bx)、このU−SAEGW−TEIDを含める。
T−SAE−GW30(#6)は、このBi−casting Responseメッセージを受信すると(S4bx)、このメッセージに含まれるU−SAEGW−TEIDを抽出する。これにより、T−SAE−GW30(#6)は、T−eNB10(#6)から送られるUE7からのアップリンクデータをこのU−SAEGW−TEIDを利用してPDN−SAE−GW40(#1)へ送信する。
T−SAE−GW30(#6)は、Create Context Response(SAE−GW)メッセージをT−MME20(#6)へ返信する際に、このメッセージに先に割り当てたU−eNB−TEIDを含める(S4b)。T−MME20(#6)は、このメッセージを受けると、このメッセージからU−eNB−TEIDを抽出する。T−MME20(#6)は、Relocation RequestメッセージをT−eNB10(#6)へ送信する際に(S5a)、この抽出されたU−eNB−TEIDを含める。
T−eNB10(#6)は、このRelocation Requestメッセージを受けると(S5a)、このメッセージに含まれるU−eNB−TEIDを抽出する。これにより、T−eNB10(#6)は、UE7から送られるアップリンクデータをこのU−eNB−TEIDを利用してT−SAE−GW30(#6)へ送信する。
UE7は、Handover Commandを受信し(S9)、T−eNB10(#6)により管理される新セルとの同期が取られると、T−eNB10(#6)へHandover Confirmメッセージを送る(S11)。その後、UE7は、正常にS−eNB10(#1)へ届かなかったと判断したアップリンクデータから順に、その識別番号以降のデータをT−eNB10(#6)へ無線送信する(S25x)。
PDN−SAE−GW40(#1)は、UE7からのアップリンクデータをS−eNB10(#1)及びS−SAE−GW30(#1)経由のルートとT−eNB10(#6)及びT−SAE−GW30(#6)経由のルートとで受信する。このとき、S−eNB10(#1)におけるデータの順序制御により順序通り受信されたアップリンクデータのみがPDN−SAE−GW40(#1)へ届けられる。データの受信順序が変わってしまったアップリンクデータは、その識別番号以降、S−eNB10(#1)へ留められる。その後、その受信順序が変わってしまったアップリンクデータ及びその識別番号以降のデー
タは、T−eNB10(#6)を経由してPDN−SAE−GW40(#1)へ順次届けられる。
これにより、PDN−SAE−GW40(#1)は、UE7についてのアップリンクデータの順序制御をする必要がない。しかしながら、PDN−SAE−GW40(#1)は、S−eNB10(#1)経由のルートとT−eNB10(#6)経由のルートとの両方で同一データを受信する場合があるので、データの重複チェックを行う。
〈第一実施形態における作用及び効果〉
第一実施形態におけるLTEシステムでは、S−eNB10(#1)によりUE7のハンドオーバが決定されると、Cプレーンの制御メッセージが利用されることによりこのことが即座にPDN−SAE−GW40(#1)へ通知される。この通知によりPDN−SAE−GW40(#1)がUE7のハンドオーバを検知すると、UE7宛てのダウンリンクデータのバイキャスティングが開始される。バイキャスティングされるダウンリンクデータには、ソース側及びターゲット側の双方に同一データに対し同一識別番号が付されて、送信される。
バイキャスティングされたダウンリンクデータは、UE7から所定の識別番号を指定したダウンリンク要求(Handover Confirmメッセージ)が送られてくるまでT−eNB10(#6)で保持される。
これにより、UE7は、S1ベースハンドオーバ時においてハンドオーバ前後でダウンリンクデータをいずれかのeNB10から受信することができるため、データ漏れを起こすことなく全データを受信することができる。UE7は、ハンドオーバ承認前にS−eNB10(#1)から受信することができなかったダウンリンクデータについても、T−eNB10(#6)から受信することができる。
PDN−SAE−GW40(#1)にバイキャスティングを開始させるための、Cプレーンの制御メッセージのやりとりは次のように行われる。
S−eNB10(#1)がUE7のS1ベースハンドオーバを決定すると、このことがRelocation RequiredメッセージでS−MME20(#1)へ通知され、Forward Relocation RequestメッセージでT−MME20(#6)へ通知される。更に、UE7のS1ベースハンドオーバは、Create Context Request(SAE−GW)メッセージによりT−MME20(#6)からT−SAE−GW30(#6)へ通知され、Bi−casting Requestメッセージにより、T−SAE−GW30(#6)からPDN−SAE−GW40(#1)へ通知される。
このように本実施形態によれば、S−eNB10(#1)で決定されたUE7のハンドオーバが、Cプレーン制御メッセージにより即座にPDN−SAE−GW40(#1)まで通知される。これにより、バイキャスティング送信を即座に開始することができるため、ダウンリンクデータの喪失を減らすことができる。
なお、このようなCプレーン制御メッセージを利用してハンドオーバの決定を上位ノードへ通知するにあたり、バイキャスティングを開始するために必要なターゲット側の通信リソース(トンネルエンドポイント情報:D−eNB−TEID及びD−SAEGW−TEID)がターゲット側のノードで確保され、それら情報についても同時に上位ノードへ通知される。
ダウンリンクデータを特定するための識別番号は、LTEシステム全体で統一的に利用されてもよい。このようにすれば、各ノードにおいて識別番号を変換するための機能部を設ける必要はない。また、各ノード間でそれぞれ固有の識別番号を利用し、各ノードで識別番号の変換を行うことにより、システム全体で統一的に利用されるのと同様の効果を得るようにしてもよい。このようにすれば、各ノードには識別番号を変換するための機能部が必要となるが、識別番号自体のデータサイズを減らすことができる。
T−eNB10(#6)においてUE7のハンドオーバ承認が検知されると、Cプレーンの制御メッセージが利用されることによりこのことが即座にPDN−SAE−GW40(#1)へ通知され、バイキャスティングが停止される。このとき、UE7のハンドオーバ承認をS−MME20(#1)が検知すると、S−SAE−GW30(#1)及びS−eNB10(#1)へそれぞれResource Releaseメッセージが送られる。
これにより、UE7のハンドオーバ承認後にS−eNB10(#1)へ送られたダウンリンクデータ及びそのダウンリンクに利用されていた通信リソースは、解放される。
一方、第一実施形態におけるLTEシステムでは、S−eNB10(#1)によりUE7のハンドオーバが決定された後、UE7からアップリンクデータを受けると、そのデータの順序制御が行われる。すなわち、順序通りにアップリンクデータが受信されなかった場合には、その順序通りとならないデータ以降に受信されたアップリンクデータは、S−eNB10(#1)は、上位へ転送しない。順序通りS−eNB10(#1)へ届けることができなかったアップリンクデータは、その識別番号以降、T−eNB10(#6)を経由して順番に送信される。
これにより、PDN−SAE−GW40(#1)は、S1ベースハンドオーバ時においてもアップリンクデータの並べ替え等の順序制御を行う必要がないため、PDN−SAE−GW40(#1)の処理を軽くすることができる。
〔第二実施形態〕
以下、第二実施形態におけるLTEシステムについて説明する。第二実施形態におけるLTEシステムのシステム構成については、図1に示される第一実施形態におけるLTEシステムのシステム構成と同様であるため、ここでは説明を省略する。
〔動作概要〕
以下、第二実施形態におけるLTEシステムの動作概要について図15を用いて説明する。図15は、第二実施形態のLTEシステムにおけるS1ベースハンドオーバ時のユーザデータダウンリンク処理の概要を示す図である。なお、第二実施形態におけるLTEシステムは、ダウンリンク処理が第一実施形態と異なり、アップリンク処理については第一実施形態と同様である。従って、ダウンリンク処理についてのみ以下に説明する。また、図15は、図3に示される例と同様の場面を示しており、UE7がeNB10(#1)からeNB10(#6)へS1ベースハンドオーバする場合の例を示す。
〈ダウンリンク処理〉
PDN−SAE−GW40(#1)がUE7宛てのダウンリンクデータ(ユーザデータ)としてデータA、B、C、D及びEを持ち、UE7がS−eNB10(#1)と接続されている。PDN−SAE−GW40(#1)から送信されるダウンリンクデータAが、S−SAE−GW30(#1)及びS−eNB10(#1)を経由してUE7へ送り届けられている。UE7は、S−eNB10(#1)からT−eNB10(#6)方向へ移動している。
本LTEシステムでは、S−eNB10(#1)がUE7のハンドオーバを決定すると、eNB10、MME20及びSAE−GW30がCプレーンの制御メッセージを利用することによりPDN−SAE−GW40(#1)へUE7のハンドオーバを通知する。
PDN−SAE−GW40(#1)は、Cプレーン制御メッセージによりUE7のハンドオーバを検知すると、それ以降、UE7宛てのダウンリンクデータの送信を継続する共に、そのダウンリンクデータのコピーを再度の送信指示が来るまで保持する。このとき、既にダウンリンクされたユーザデータとそのコピーとは同一の識別番号が付されて保持される。図14の例によれば、ダウンリンクデータB、C及びDについては、PDN−SAE−GW40(#1)は、S−SAE−GW30(#1)及びS−eNB10(#1)を経由するルートで送信すると共に、そのコピーを保持している。
UE7は、S−eNB10(#1)からダウンリンクデータA及びCを正常に受信できたものとする。その後、UE7は、S−eNB10(#1)からHandover Commandメッセージを受け、自身のハンドオーバ処理を実行する。UE7は、その後、Handover ConfirmメッセージをT−eNB10(#6)へ送信する。このとき、UE7は、このHandover Confirmメッセージに、受信することができなかったダウンリンクデータを示す識別番号を含める。図14の例では、Handover Confirmメッセージには、ダウンリンクデータBを示す識別番号が含まれる。
このHandover Confirmメッセージに含まれる識別番号は、UE7のハンドオーバ承認の通知と共に、T−eNB10(#6)、T−MME20(#6)、T−SAE−GW30(#6)を経由して、Cプレーン制御メッセージが利用されることにより、PDN−SAE−GW40(#1)へ届けられる。
PDN−SAE−GW40(#1)は、UE7のハンドオーバ承認を検知すると、ソース側へのダウンリンクデータの送信及びそのコピーの保持を止め、以降のダウンリンクデータをターゲット側のT−SAE−GW30(#6)へ送信し始める。この場合には、ダウンリンクデータのコピーの保持は行われない。
このとき、PDN−SAE−GW40(#1)は、ダウンリンクデータをT−SAE−GW30(#6)へ送信し始める前に、保持されているダウンリンクデータのうち通知された識別番号により特定されるダウンリンクデータから順に、その識別番号以降のダウンリンクデータをT−SAE−GW30(#6)へ送信する。図15の例によれば、UE7からはダウンリンクデータBを示す識別番号が通知されてきているため、PDN−SAE−GW40(#1)は、保持されているダウンリンクデータB、C及びDを順序正しくT−SAE−GW30(#6)へ送信する。その後、PDN−SAE−GW40(#1)は、ダウンリンクデータEをT−SAE−GW30(#6)へ送信する。
これにより、UE7は、ハンドオーバ前後でダウンリンクデータをいずれかのeNB10から受信することができるため、データ漏れを起こすことなく全データを受信することができる。特に、UE7は、ハンドオーバ処理時において、S−eNB10(#1)で受信できなかったダウンリンクデータB及びDについても、PDN−SAE−GW40(#1)において保持されているため、T−eNB10(#6)から受信することができる。
〔装置構成〕
以下、第二実施形態におけるLTEシステムを構成する各装置(ノード)の機能についてそれぞれ説明する。なお、ここでは、各ノードに関し、S1ベースハンドオーバ時のユ
ーザデータのアップリンク及びダウンリンクに関連する機能のみを説明し、それ以外の機能についてはどのような機能であってもよいため説明及び図示を省略している。
〈eNB〉
図16は、第二実施形態におけるeNB10の機能構成を示すブロック図である。図16に示すように、第二実施形態におけるeNB10は、図5に示される第一実施形態と同様の機能部を有する。但し、第二実施形態におけるeNB10は、Cプレーン処理部43及びUプレーン処理部46の機能が第一実施形態と多少異なる。以下、第一実施形態と異なる機能部についてのみ説明する。
Cプレーン処理部43は、第一実施形態におけるバイキャスティング処理部44に替わり、再送信制御部81を有する。再送信制御部81は、Cプレーン処理部43で処理されるCプレーン制御メッセージのうちHandover Confirmメッセージ及びRelocation Completeメッセージを処理する。具体的には、Cプレーン処理部43は、T−eNBとなる場合、無線処理部41及びベースバンド処理部42を介してUE7からのHandover Confirmメッセージを受信すると、このメッセージを再送信制御部81へ送る。
再送信制御部81は、Handover Confirmメッセージに含まれるダウンリンクデータ識別子を抽出する。このダウンリンクデータ識別子は、UE7がS−eNB10(#1)から正常に受信することができなかったダウンリンクデータを特定するデータである。再送信制御部81は、Cプレーン処理部43からRelocation Completeメッセージが送信される際に、このメッセージにこの抽出されたダウンリンクデータ識別子を含める。このRelocation Completeメッセージは、S1−MMEインタフェース部45を介してT−MME20(#6)へ送信される。
Uプレーン処理部46は、第一実施形態におけるバイキャスティングデータ保持部47、保持データ送信部48を持たない。Uプレーン処理部46のそれ以外の機能については、第一実施形態と同様である。
なお、第二実施形態においても、ユーザデータを特定するための識別番号を本LTEシステム全体で把握する必要がある。この識別番号は、UE7がダウンロードして欲しいデータを特定するために利用され、Handover Confirmメッセージ等によりUE7から通知される。従って、第二実施形態においても、第一実施形態と同様に、Uプレーン処理部46は、識別番号変換部49及び識別番号変換テーブル50を有する。なお、UE7も含むLTEシステム全体で、ユーザデータを特定するための識別番号を統一的に利用する場合には、Uプレーン処理部46に識別番号変換部49及び識別番号変換テーブル50を設ける必要がない。
〈MME〉
図17は、第二実施形態におけるMME20の機能構成を示すブロック図である。図17に示すように、第二実施形態におけるMME20は、図7に示される第一実施形態と同様の機能部を有する。但し、第二実施形態におけるMME20は、Cプレーン処理部55の機能が第一実施形態と多少異なる。以下、第一実施形態と異なる機能部についてのみ説明する。
Cプレーン処理部55は、第一実施形態におけるバイキャスティング制御部56に替わり、再送信制御部82を有する。再送信制御部82は、Cプレーン処理部55で処理されるCプレーン制御メッセージのうちRelocation Completeメッセージ及びUpdate Context Request(SAE−GW)メッセージを処理
する。具体的には、Cプレーン処理部55は、T−MMEとなる場合、S1−MMEインタフェース部57を介してT−eNB10(#6)からのRelocation Completeメッセージを受信すると、このメッセージを再送信制御部82へ送る。
再送信制御部82は、Relocation Completeメッセージに含まれるダウンリンクデータ識別子を抽出する。再送信制御部82は、Cプレーン処理部55からUpdate Context Request(SAE−GW)メッセージが送信される際に、このメッセージにこの抽出されたダウンリンクデータ識別子を含める。このUpdate Context Request(SAE−GW)メッセージは、S11インタフェース部58を介してT−SAE−GW30(#6)へ送信される。
〈SAE−GW〉
図18は、第二実施形態におけるSAE−GW30の機能構成を示すブロック図である。図18に示されるように、第二実施形態におけるSAE−GW30は、図8に示される第一実施形態と同様の機能部を有する。但し、第二実施形態におけるSAE−GW30は、Cプレーン処理部60の機能が第一実施形態と多少異なる。以下、第一実施形態と異なる機能部についてのみ説明する。
Cプレーン処理部60は、第一実施形態におけるバイキャスティング制御部61に替わり、再送信制御部83を有する。再送信制御部83は、Cプレーン処理部60で処理されるCプレーン制御メッセージのうちKeep data Requestメッセージ、Keep data Responseメッセージ、Update Context Request(SAE−GW)メッセージ、及びUpdate Context Request(PDN−SAE−GW)メッセージを処理する。
具体的には、Cプレーン処理部60は、T−SAE−GWとなる場合、S11インタフェース部62を介してT−MME20(#6)からのCreate Context Request(SAE−GW)メッセージを受信すると、その旨を再送信制御部83へ通知する。また、Cプレーン処理部60は、T−SAE−GWとなる場合、S11インタフェース部62を介してT−MME20(#6)からのUpdate Context Request(SAE−GW)メッセージを受信すると、このメッセージを再送信制御部83へ送る。
再送信制御部83は、Cプレーン処理部60からCreate Context Request(SAE−GW)メッセージを受信した旨の通知を受けると、UE7宛てのダウンリンクデータの保持を開始させるためのKeep data Requestメッセージを生成する。再送信制御部83は、このKeep data RequestメッセージをS5−Cインタフェース部63を介してPDN−SAE−GW40(#1)へ送信する。再送信制御部83は、PDN−SAE−GW40(#1)からのKeep data ResponseメッセージをS5−Cインタフェース部63を介して受信すると、Cプレーン処理部60に対しCreate Context Response(SAE−GW)メッセージを送信するように指示する。
また、再送信制御部83は、Cプレーン処理部60からUpdate Context
Request(SAE−GW)メッセージを受信すると、それに含まれるダウンリンクデータ識別情報を抽出する。再送信制御部83は、Cプレーン処理部60からUpdate Context Request(PDN−SAE−GW)メッセージが送信される際に、このメッセージにこの抽出されたダウンリンクデータ識別子を含める。このUpdate Context Request(PDN−SAE−GW)メッセージは、S5−Cインタフェース部63を介してPDN−SAE−GW40(#1)へ送信される。
〈PDN−SAE−GW〉
図19は、第二実施形態におけるPDN−SAE−GW40の機能構成を示すブロック図である。図19に示されるように、第二実施形態におけるPDN−SAE−GW40は、図10に示される第一実施形態と同様の機能部を有する。但し、第二実施形態におけるPDN−SAE−GW40は、Cプレーン処理部70及びUプレーン処理部73の機能が第一実施形態と多少異なる。以下、第一実施形態と異なる機能部についてのみ説明する。
Cプレーン処理部70は、第一実施形態におけるバイキャスティング制御部71に替わり、再送信制御部84を有する。再送信制御部84は、Cプレーン処理部70で処理されるCプレーン制御メッセージのうちKeep data Requestメッセージ、Keep data Responseメッセージ、及びUpdate Context Request(PDN−SAE−GW)メッセージを処理する。具体的には、Cプレーン処理部70は、S5−Cインタフェース部72を介してT−SAE−GW30(#6)からのKeep data Requestメッセージ又はUpdate Context Request(PDN−SAE−GW)メッセージを受信すると、これらメッセージを再送信制御部84へ送る。
再送信制御部84は、Cプレーン処理部70からKeep data Requestメッセージを受けると、このメッセージの対象となるUE7宛てのダウンリンクデータの保持を開始するようにUプレーン処理部73に指示する。再送信制御部84は、Uプレーン処理部73からUE7宛てのダウンリンクデータの保持が開始された旨の通知を受けると、Keep data Responseメッセージ生成し、S5−Cインタフェース部72を介してこのメッセージをT−SAE−GW30(#6)へ送信する。
また、再送信制御部84は、Cプレーン処理部70からUpdate Context
Request(PDN−SAE−GW)メッセージを受信すると、それに含まれるダウンリンクデータ識別情報を抽出する。再送信制御部84は、この抽出された識別情報をUプレーン処理部73に送ると共に、この識別情報に基づくUE7宛てのユーザデータをダウンリンクするようにUプレーン処理部73に指示する。
Uプレーン処理部73は、第一実施形態におけるバイキャスティング処理部75に替わり、再送信処理部85及び再送信データ保持部86を有する。
再送信データ保持部86は、UE7宛てのダウンリンクデータの保持を開始する指示をUプレーン処理部73から受けると、それ以降UE7宛てにダウンリンクするユーザデータをSAE−GW30へ送信すると共に、そのコピーを保持する。この保持されるユーザデータには、既にソース側へダウンリンクされた同一のユーザデータと同一の識別番号が付される。このとき、UE7は未だS−eNB10(#1)と接続されているため、Uプレーン処理部73は、S−SAE−GW30(#1)及びS−eNB10(#1)を経由するルートでUE7宛てのユーザデータをダウンリンクする。
再送信処理部85は、UE7から要求されたダウンリンクデータ識別情報及びこの識別情報に基づくダウンリンク指示をUプレーン処理部73から受けると、再送信データ保持部86に保持されるUE7宛てのダウンリンクデータのうち、その識別情報で特定されるデータからその識別情報以降のデータを順にダウンリンクする。このとき、UE7に関するパスは、T−SAE−GW30(#6)から送られるUpdate Context Request(PDN−SAE−GW)メッセージによりターゲット側に切り替えられている。従って、再送信処理部85は、再送信データ保持部86に保持されていたデータを再送する場合には、T−SAE−GW30(#6)及びT−eNB10(#6)を経由
するルートでダウンリンクする。
〔動作例〕
以下、第二実施形態におけるLTEシステムの動作例について図20及び21を用いて説明する。図20及び21は、第二実施形態におけるLTEシステムの動作例を示す図であり、図1のシステム構成例において、UE7がS−eNB10(#1)からT−eNB10(#6)へS1ベースハンドオーバする場合の例を示す。図20及び21において、実線で示されるメッセージはCプレーンメッセージであり、点線で示されるメッセージはUプレーンのユーザデータである。第二実施形態におけるLTEシステムは、アップリンク処理については第一実施形態と同様であるため、ダウンリンク処理についてのみ以下に説明する。
〈ダウンリンク処理〉
図20の(S1)、(S2)、(S3)については、図11に示される第一実施形態の動作と同様であるため、ここでは説明を簡略化する。S−eNB10(#1)は、UE7のハンドオーバを決定すると(S1)、S−MME20(#1)へRelocation
Requiredメッセージを送る(S2)。S−MME20(#1)は、このメッセージを受信すると、UE7のS1ベースハンドオーバが決定されたことを認知し、T−MME20(#6)へForward Relocation Requestメッセージを送信する(S3)。
T−MME20(#6)は、Forward Relocation Requestメッセージを受信すると(S3)、T−eNB10(#6)を管理するSAE−GWとしてT−SAE−GW30(#6)を検出し、Create Context Request(SAE−GW)メッセージをこのT−SAE−GW30(#6)へ送信する(S4a)。T−SAE−GW30(#6)は、このメッセージを受信すると、Keep data RequestメッセージをPDN−SAE−GW40(#1)へ送信する(S4ay)。このメッセージは、PDN−SAE−GW40(#1)に対して、UE7のハンドオーバを検知させ、UE7宛てのダウンリンクデータを送信すると共にそのコピーを保持するように指示するために利用される。
PDN−SAE−GW40(#1)は、Keep data Requestメッセージを受信すると(S4ay)、以降、UE7宛てのダウンリンクデータについてはS−SAE−GW30(#1)への送信を継続すると共にそのコピーを保持する。PDN−SAE−GW40(#1)は、そのユーザデータを保持するにあたり、既にソース側へダウンリンクされた同一のユーザデータと同一の識別番号と共に保持する。PDN−SAE−GW40(#1)は、その後、Keep data ResponseメッセージをT−SAE−GW30(#6)へ返信する(S4by)。
T−SAE−GW30(#6)は、このKeep data Responseメッセージを受信すると(S4by)、Create Context Response(SAE−GW)メッセージをT−MME20(#6)へ送信する(S4b)。
T−MME20(#6)は、このメッセージを受けると、T−eNB10(#6)へRelocation Requestメッセージを送信する(S5a)。
T−eNB10(#6)は、このRelocation Requestメッセージを受けると、このメッセージに含まれるベアラ、セキュリティコンテキスト等の情報に基づいてUE7に関するUEコンテキストを生成する。また、T−eNB10(#6)は、自身とT−SAE−GW30(#6)との間のGTPトンネルについてUE7のダウンリン
クトラフィック(S1ユーザプレーン)のためのトンネルエンドポイント情報(D−eNB−TEID)を割り当てる。T−eNB10(#6)は、このD−eNB−TEIDを含めたRelocation Request AcknowledgeメッセージをT−MME20(#6)へ返信する(S5b)。
以降、(S6)、(S7a)、(S7b)、(S9)の処理(動作)については、第一実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。なお、S−eNB10(#1)からUE7へHandover Commandメッセージが送られるまでは(S9)、UE7は、S−eNB10(#1)と接続状態となっているため、S−SAE−GW30(#1)及びS−eNB10(#1)を経由してダウンリンクされるデータを受信している(S10x)。但し、PDN−SAE−GW40(#1)には、Keep data requestメッセージが送られて以降、UE7で受信されるはずのダウンリンクデータが保持されている。
UE7は、Handover Commandを受信すると(S9)、S−eNB10(#1)により管理される旧セルから脱退し、T−eNB10(#6)により管理される新セルとの同期処理を開始する。UE7は、新セルと同期が取られると、T−eNB10(#6)へHandover Confirmメッセージを送る(S11)。
このとき、UE7は、S−eNB10(#1)から正常に受信されなかったダウンリンクデータを示す識別番号をこのHandover Confirmメッセージに含ませる。すなわち、UE7は、このメッセージにより、正常に受信されなかったデータ以降のダウンリンクデータを本LTEシステムへ要求する。
T−eNB10(#6)は、UE7からHandover Confirmメッセージを受けると、UE7のハンドオーバ承認を検知すると共に、このメッセージに含まれるダウンリンクデータ識別番号を含めたRelocation CompleteメッセージをT−MME20(#6)へ送信する(S12)。
T−MME20(#6)は、このRelocation Completeメッセージを受信すると、UE7のハンドオーバ承認を検知すると共に、このメッセージに含まれるダウンリンクデータ識別番号を抽出する。T−MME20(#6)は、先に保持されていたD−eNB−TEID及びこの抽出された識別番号を含めたUpdate Context Request(SAE−GW)メッセージをT−SAE−GW30(#6)へ送信する(S14)。
T−SAE−GW30(#6)は、このUpdate Context Request(SAE−GW)メッセージを受信すると、UE7のハンドオーバ承認を検知すると共に、このメッセージに含まれるD−eNB−TEID及び識別番号を抽出する。この抽出されたD−eNB−TEIDは、以降、PDN−SAE−GW40(#1)から送られるUE7へのダウンリンクデータをT−eNB10(#6)へ送信する際に利用される。
更に、T−SAE−GW30(#6)は、自身とPDN−SAE−GW40(#1)との間のGTPトンネルについてUE7のダウンリンクトラフィック(S1ユーザプレーン)のためのトンネルエンドポイント情報(D−SAEGW−TEID)を割り当てる。T−SAE−GW30(#6)は、この割り当てられたD−SAEGW−TEID及びダウンリンクデータ識別番号を含めたUpdate Context Request(PDN−SAE−GW)メッセージがPDN−SAE−GW40(#1)へ送られる(S15a)。
PDN−SAE−GW40(#1)は、このメッセージを受信することによりUE7のハンドオーバ承認を検知すると、UE7宛ての信号をハンドオーバ先(ターゲット側)へ切り替える(パス切り替え)。すなわち、PDN−SAE−GW40(#1)は、以降、S1ユーザプレーンに関し、T−SAE−GW30(#6)及びT−eNB10(#6)を経由するルートのみによりUE7宛てのダウンリンクデータを送信する(S30y)。このとき、PDN−SAE−GW40(#1)は、Update Context Request(PDN−SAE−GW)メッセージから抽出されるD−SAEGW−TEIDを利用してユーザデータをダウンリンクする。
このとき、PDN−SAE−GW40(#1)は、保持されているUE7宛てのダウンリンクデータのうち、Update Context Request(PDN−SAE−GW)メッセージから抽出される識別番号で特定されるデータから順にT−SAE−GW30(#6)へ送信し始める(S30y)。
PDN−SAE−GW40(#1)は、その後、Update Context Response(PDN−SAE−GW)メッセージをT−SAE−GW30(#6)へ返信する(S15b)。
その後の(S16)、(S13a)、(S13b)、(S17)、(S17x)、(S18x)の処理(動作)については、第一実施形態と同様であるため、個々では説明を省略する。
〈第二実施形態における作用及び効果〉
第二実施形態におけるLTEシステムでは、第一実施形態と同様に、S−eNB10(#1)によりUE7のハンドオーバが決定されると、Cプレーンの制御メッセージが利用されることによりこのことが即座にPDN−SAE−GW40(#1)へ通知される。これにより、PDN−SAE−GW40(#1)がUE7のハンドオーバを検知すると、以降、UE7宛てのユーザデータが継続してダウンリンクされると共に、そのコピー及びそれに付される識別番号と同一の識別番号がPDN−SAE−GW40(#1)に保持される。
その後、UE7からのハンドオーバ承認の通知がCプレーン制御メッセージにより、接続先側(ターゲット側)のeNB10、MME20、SAE−GW30を経由してPDN−SAE−GW40(#1)へ送られる。このハンドオーバ承認の通知には、UE7が接続元側(ソース側)で正常に受信できなかったダウンリンクデータを特定するための識別情報が含められる。
これにより、PDN−SAE−GW40(#1)では、ソース側へ既にダウンリンクしたユーザデータであってハンドオーバ検知後に保持されているユーザデータのうち、UE7から要求される識別情報で特定されるユーザデータからその識別情報以降のデータが順にターゲット側からダウンリンクされる。
これにより、UE7は、S1ベースハンドオーバ時においてもダウンリンクデータをソース側又はターゲット側のいずれかのeNB10から受信することができるため、データ漏れを起こすことなく全データを受信することができる。UE7は、ハンドオーバ承認前にS−eNB10(#1)から受信することができなかったダウンリンクデータについても、そのデータを特定する識別情報をシステムへ通知することにより、T−eNB10(#6)から受信することができる。
更に、第二実施形態によれば、ユーザデータをソース側又はターゲット側の一方しか送
信しないため、第一実施形態より更に通信帯域の消費を削減することができる。
第二実施形態では、このようなS1ベースハンドオーバ時のデータ漏れのないダウンリンク処理を実現するにあたり、Cプレーン制御メッセージを第一実施形態よりも少なくすることができる。第一実施形態では、PDN−SAE−GW40(#1)にUE7のハンドオーバを通知すると共に、バイキャスティングを開始させるために、ターゲット側の通信リソースを早く確保する必要があった。第二実施形態では、この点を考慮する必要がないため、Cプレーン制御メッセージを第一実施形態よりも少なくすることができる。
これにより、第二実施形態では、第一実施形態よりもCプレーン制御メッセージのために利用される通信リソースの消費も削減することができる。
〔第一変形例〕
以下、第一変形例におけるLTEシステムについて説明する。第一変形例は、第一実施形態におけるLTEシステムを以下のように変形するものである。
第一実施形態におけるLTEシステムでは、PDN−SAE−GW40(#1)からバイキャスティングされT−eNB10(#6)に保持されたダウンリンクデータは、UE7の所望するデータを示す識別番号が含まれるHandover ConfirmメッセージがT−eNB10(#6)で受信されることにより、その識別番号以降のデータが順次UE7へ送信されていた。すなわち、第一実施形態におけるLTEシステムでは、S−eNB10(#1)から識別番号の順番が抜けた状態でダウンリンクデータを受信した場合には、UE7は、T−eNB10(#6)からその抜けた識別番号以降のダウンリンクデータが送信されるため、既に受信されているデータも重複してT−eNB10(#6)から受信する場合もあった。
また、第一実施形態におけるユーザデータのアップリンク時には、ハンドオーバ決定後、S−eNB10(#1)が、正しい順序通りデータを受信することができない場合には、その正しい順序でなく受信されたデータ以降のアップリンクデータをS−SAE−GW30(#1)へ送信せず、保持しており、UE7が、Handover ConfirmメッセージをT−eNB10(#6)へ送信する際に、S−eNB10(#1)に正常にアップリンクできなかったデータ以降のデータをT−eNB10(#6)へ順次送信していた。すなわち、第一実施形態におけるPDN−SAE−GW40(#1)は、S−eNB10(#1)において正しい順序で受信されたアップリンクデータのみをソース側から順次受信し、S−eNB10(#1)が識別番号の順番が抜けた状態でアップリンクデータを受信した場合には、その抜けた識別番号以降のアップリンクデータをターゲット側から受信していた。
ここで、第一変形例として、ダウンリンク時には、UE7がダウンリンクを望む各データの識別番号がそれぞれHandover Confirmメッセージに含まれるようにし、T−eNB10(#6)が、保持されるダウンリンクデータのうちそのメッセージに含まれる各識別番号で特定されるデータのみをUE7へ送信するようにしてもよい。
同様に、第一変形例として、アップリンク時には、S−eNB10(#1)は受信されたアップリンクデータを全て上位ノードへ送信するようにし、UE7がS−eNB10(#1)へのアップリンクに失敗したデータのみをT−eNB10(#6)へ送信するようにしてもよい。
なお、第一変形例におけるLTEシステムのシステム構成については、図1に示される第一実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
〔装置構成〕
以下、第一変形例におけるLTEシステムを構成する各装置(ノード)の機能についてそれぞれ説明する。MME20及びSAE−GW30については第一実施形態と変わるところがないためここでは説明を省略する。以下、各ノードについて、第一実施形態と異なる機能部についてのみそれぞれ説明する。
〈eNB〉
第一変形例におけるeNB10の機能構成は、第一実施形態と同様である。但し、Uプレーン処理部46の有する保持データ送信部48及びアップリンクデータ管理部51の機能が第一実施形態とは多少異なる。
第一変形例における保持データ送信部48は、UE7により要求されるダウンリンクデータの識別番号と共に保持データの送信指示を受けると、バイキャスティングデータ保持部47に保持されているダウンリンクデータのうちその各識別番号により特定されるデータを当該識別番号の順序に沿ってベースバンド処理部42へ送る。
第一変形例におけるアップリンクデータ管理部51は、アップリンクデータを受けると、その順序制御を行うことなく、そのアップリンクデータをS1−Uインタフェース部40を介してSAE−GW30に転送する。
これにより、第一変形例における保持データ送信部48は、アップリンクデータの順序管理を行う必要がない。また、保持されるアップリンクデータがなくなるため、通信リソース解放処理においてデータを削除する処理を実行する必要はない。
〈PDN−SAE−GW〉
第一変形例におけるPDN−SAE−GW40の機能構成は、第一実施形態と同様である。但し、Uプレーン処理部73の有するアップリンクデータ管理部76の機能が第一実施形態とは多少異なる。
第一変形例におけるアップリンクデータ管理部76は、UE7からのアップリンクデータを受けると、そのアップリンクデータ共に送られるそのデータの識別番号(SAE−PSAE識別番号)に基づいてアップリンクデータの並べ替え及び重複チェックを実行する。PDN−SAE−GW40は、第一実施形態と同様にUE7からのアップリンクデータについてS−SAE−GW30及びT−SAE−GW30の両方から同一データを重複して受信する場合があると共に、順不同に受信する場合がある。
従って、アップリンクデータ管理部76は、第一実施形態と同様の重複データのチェック及び削除を行うと共に、アップリンクデータを識別番号に応じて並べ替える処理も行う。このように重複されるデータが除かれ、正しく並べ替えられたアップリンクデータが、その識別番号の順で他のネットワークへ転送される。
〔動作例〕
以下、図22及び23を用いて、第一変形例におけるLTEシステムの動作例について説明する。図22は、第一変形例のLTEシステムにおけるS1ベースハンドオーバ時のユーザデータダウンリンク処理を示す図である。図23は、第一変形例のLTEシステムにおけるS1ベースハンドオーバ時のユーザデータアップリンク処理を示す図である。図22及び23は、図3及び4に示される例と同様の場面を示しており、UE7がeNB10(#1)からeNB10(#6)へS1ベースハンドオーバする場合の例を示す。
〈ダウンリンク処理〉
PDN−SAE−GW40(#1)がUE7宛てのダウンリンクデータ(ユーザデータ)としてデータA、B、C、D及びEを持ち、UE7がS−eNB10(#1)と接続されている。PDN−SAE−GW40(#1)から送信されるダウンリンクデータA及びCが、S−SAE−GW30(#1)及びS−eNB10(#1)を経由してUE7へ送り届けられている。ダウンリンクデータBは、S−eNB10(#1)からUE7へ正常にダウンリンクできていない。更に、ダウンリンクデータCについては、S−eNB10(#1)は正常にUE7へダウンリンクできなかったと認識しており、UE7は正常にダウンリンクされたと認識している。このような状況で、UE7は、S−eNB10(#1)からT−eNB10(#6)方向へ移動している。
本LTEシステムでは、S−eNB10(#1)によりUE7のハンドオーバが決定され、第一実施形態と同様の手法により、PDN−SAE−GW40(#1)によりバイキャスティングが開始される。これにより、T−eNB10(#6)では、バイキャスティングが停止されるまでの間にバイキャスティングされたダウンリンクデータB、C及びDが保持されている。
UE7は、S−eNB10(#1)からHandover Commandメッセージを受け、自身のハンドオーバ処理を承認すると、Handover ConfirmメッセージをT−eNB10(#6)へ送信する。このとき、UE7は、このHandover Confirmメッセージに、受信されていないダウンリンクデータを示す各識別番号をそれぞれ含める。図22の例では、Handover Confirmメッセージには、ダウンリンクデータBを示す識別番号、ダウンリンクデータC以降を示す識別番号が含まれる。
T−eNB10(#6)は、このHandover Confirmメッセージを受信すると、保持されているダウンリンクデータであって、そのメッセージに含まれる各識別番号により特定されるデータのみを順次UE7へ送信する。
〈アップリンク処理〉
次に、図23を用いて、第一変形例におけるLTEシステムのS1ベースハンドオーバ時のユーザデータアップリンク処理について説明する。
UE7がアップリンクデータ(ユーザデータ)としてデータA、B、C、D及びEを持ち、S−eNB10(#1)と接続されている。UE7は、アップリンクデータAをS−eNB10(#1)及びS−SAE−GW30(#1)を経由してPDN−SAE−GW40(#1)へ送信しながら、S−eNB10(#1)からT−eNB10(#6)方向へ移動している。
図23の例によれば、アップリンクデータA、C及びDは、S−eNB10(#1)で正常に受信されている。S−eNB10(#1)は、受信順序に関わりなく、受信されたアップリンクデータA、C及びDをS−SAE−GW30(#1)へ順次送信する。
ここで、UE7は、アップリンクデータB及びDが正しく送信できなかったと認識している。アップリンクデータDについては、正しくS−eNB10(#1)へ到達しているもののそのACK信号がUE7へ到達しなかったために、このような錯誤が生じている。
UE7は、S−eNB10(#1)からHandover Commandメッセージを受け、自身のハンドオーバ処理を承認すると、Handover ConfirmメッセージをT−eNB10(#6)へ送信する。続けて、UE7は、正常にS−eNB10
(#1)へ届かなかったと判断したアップリンクデータB及びD、更にそれ以降のデータを順にT−eNB10(#6)へ無線送信する。
PDN−SAE−GW40(#1)は、UE7からのアップリンクデータをS−eNB10(#1)及びS−SAE−GW30(#1)経由のルートとT−eNB10(#6)及びT−SAE−GW30(#6)経由のルートとで受信する。図23の例では、PDN−SAE−GW40(#1)は、ソース側からアップリンクデータA、C及びDを受信した後、ターゲット側からアップリンクデータB、D及びEを受信する。つまり、PDN−SAE−GW40(#1)は、順不同で、アップリンクデータを受信する。
従って、PDN−SAE−GW40(#1)は、他のネットワークにこれらアップリンクデータを送信する際には、アップリンクデータの並べ替えを行う。更に、アップリンクデータDのように、ソース側及びターゲット側の双方から重複して届けられるデータもある。これにより、PDN−SAE−GW40(#1)は、この重複されるアップリンクデータを削除する。
第一変形例におけるPDN−SAE−GW40(#1)は、第一実施形態に較べ、アップリンクデータの順序制御をする必要があるが、逆にeNB10では、アップリンクデータの順序管理をする必要がない。
〔第二変形例〕
以下、第二変形例におけるLTEシステムについて説明する。第二変形例は、第二実施形態におけるLTEシステムを以下のように変形するものである。
第二実施形態におけるLTEシステムでは、PDN−SAE−GW40(#1)で保持されたダウンリンクデータは、UE7の所望するデータを示す識別番号が含まれるHandover ConfirmメッセージがT−eNB10(#6)で受信され、この識別番号がPDN−SAE−GW40(#1)へ通知されることにより、その識別番号以降のデータが順次UE7へ送信されていた。すなわち、第二実施形態におけるLTEシステムでは、S−eNB10(#1)から識別番号の順番が抜けた状態でダウンリンクデータを受信した場合には、UE7は、PDN−SAE−GW40で保持されるデータであってその抜けた識別番号以降のダウンリンクデータがPDN−SAE−GW40(#1)から送信されるため、既に受信されているデータも重複して受信する場合もあった。
ここで、第二変形例として、ダウンリンク時には、UE7がダウンリンクを望む各データの識別番号がそれぞれHandover Confirmメッセージに含まれるようにし、PDN−SAE−GW40(#1)が、保持されるダウンリンクデータのうちそのメッセージに含まれる各識別番号で特定されるデータのみをUE7へ送信するようにしてもよい。第二変形例におけるアップリンク処理については、第二実施形態におけるアップリンク処理が第一実施形態と同様であることから、上述の第一変形例におけるアップリンク処理が適用されればよい。従って、ここでは、第二変形例におけるダウンリンク処理についてのみ説明する。
なお、第二変形例におけるLTEシステムのシステム構成、及び各ノードの機能構成については、第二実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
〔動作例〕
以下、図24を用いて、第二変形例におけるLTEシステムの動作例について説明する。図24は、第二変形例のLTEシステムにおけるS1ベースハンドオーバ時のユーザデータダウンリンク処理を示す図である。図24は、図3に示される例と同様の場面を示し
ており、UE7がeNB10(#1)からeNB10(#6)へS1ベースハンドオーバする場合の例を示す。
〈ダウンリンク処理〉
図24に示される場面例は、図15に示される例と同様である。PDN−SAE−GW40(#1)から送信されるダウンリンクデータA及びCが、正常に、UE7へ送り届けられている。ダウンリンクデータCについては、S−eNB10(#1)はUE7からACK信号を受信することができなかったため正常にUE7へダウンリンクできなかったと認識しており、UE7は正常にダウンリンクされたと認識している。
本LTEシステムでは、S−eNB10(#1)によりUE7のハンドオーバが決定され、第一実施形態と同様の手法により、PDN−SAE−GW40(#1)にこのハンドオーバが通知される。これにより、PDN−SAE−GW40(#1)では、ダウンリンクデータがソース側に継続して送信されると共に、そのデータのコピーが保持される。
UE7は、S−eNB10(#1)からHandover Commandメッセージを受け、自身のハンドオーバ処理を承認すると、Handover ConfirmメッセージをT−eNB10(#6)へ送信する。このとき、UE7は、このHandover Confirmメッセージに、受信されていないダウンリンクデータを示す各識別番号をそれぞれ含める。図24の例では、Handover Confirmメッセージには、ダウンリンクデータBを示す識別番号、ダウンリンクデータC以降を示す識別番号が含まれる。これら識別番号は、第二実施形態と同様の手法によりCプレーン制御メッセージが利用されてPDN−SAE−GW40(#1)へ通知される。
これにより、PDN−SAE−GW40(#1)は、このHandover Confirmメッセージを受信すると、保持されているダウンリンクデータであって、そのメッセージに含まれる各識別番号により特定されるデータのみを順次ターゲット側へ送信する。
[その他]
〔ハードウェアの構成要素(Component)及びソフトウェアの構成要素(Component)について〕
ハードウェアの構成要素とは、ハードウェア回路であり、例えば、フィールド・プログラマブル・ゲートウェイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、ゲートアレイ、論理ゲートの組み合わせ、信号処理回路、アナログ回路等がある。
ソフトウェアの構成要素とは、ソフトウェアとして上記機能を実現する部品(断片)であり、そのソフトウェアを実現する言語、開発環境等を限定する概念ではない。ソフトウェアの構成要素としては、例えば、タスク、プロセス、スレッド、ドライバ、ファームウェア、データベース、テーブル、関数、プロシジャ、サブルーチン、プログラムコードの所定の部分、データ構造、配列、変数、パラメータ等がある。これらソフトウェアの構成要素は、1又は複数のメモリ(1または複数のプロセッサ(例えば、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processer)等)上で実現される。
なお、上述の各実施形態は、上記各機能部の実現手法を限定するものではないため、上記各機能部は、上記ハードウェアの構成要素又はソフトウェアの構成要素若しくはこれらの組み合わせとして、本技術分野の通常の技術者において実現可能な手法により構成されていればよい。
〔付記〕
本実施形態は次の発明態様を開示する。各項に開示される発明態様は、必要に応じて可能な限り組み合わせることができる。
(付記1)
移動端末と無線接続されるソース基地局と前記移動端末が移動後に無線接続されるターゲット基地局とを含む複数ノードが階層的に接続される移動通信システムにおいて、
前記ソース基地局及び前記ターゲット基地局の双方に接続される上位ノードであってユーザプレーンの管理を行うUプレーン管理局が、
前記移動端末のハンドオーバを検知する検知手段と、
前記移動端末のハンドオーバが検知されると、前記ソース基地局方向及び前記ターゲット基地局方向の双方に、前記移動端末宛ての同一ユーザデータを重複してそれぞれ送信するバイキャスティング手段と、
を備え、
前記ターゲット基地局が、
前記Uプレーン管理局により送信された前記移動端末宛てのユーザデータを受信し、このユーザデータを保持する保持手段と、
前記移動端末が移動後に無線接続された場合に、前記保持手段により保持される前記移動端末宛てのユーザデータのうち、前記移動端末から要求されるユーザデータを無線送信する無線送信手段と、
を備える移動通信システム。(1)
(付記2)
前記Uプレーン管理局のバイキャスティング手段は、前記ソース基地局方向及び前記ターゲット基地局方向の双方に送信する同一ユーザデータに対し同一の識別番号を付与し、この付与された識別番号と共に該同一ユーザデータを送信し、
前記ターゲット基地局の無線送信手段は、前記移動端末が所望するユーザデータを示す識別番号を前記移動端末から受信し、この受信された識別番号に基づいて、前記保持手段により保持される前記移動端末宛てのユーザデータの中から無線送信すべきユーザデータを選択する、
付記1に記載の移動通信システム。(2)
(付記3)
前記ソース基地局は、
前記移動端末のハンドオーバを決定する決定手段と、
前記決定手段によりハンドオーバが決定されると、前記ソース基地局の上位ノードであって前記ソース基地局の制御プレーンの管理を行うソースCプレーン管理局、前記ターゲット基地局の上位ノードであって前記ターゲット基地局の制御プレーンの管理を行うターゲットCプレーン管理局、前記ターゲット基地局及び、前記ターゲット基地局の上位ノードであって前記ターゲット基地局のユーザプレーンの管理を行うターゲットUプレーン管理局を経由して、前記Uプレーン管理局に前記ハンドオーバ決定の通知を含むメッセージを送信する通知手段と、
を備え、
前記Uプレーン管理局の検知手段は、前記ハンドオーバ決定の通知を含むメッセージを受信することにより、前記移動端末のハンドオーバを検知する、
付記1又は2に記載の移動通信システム。
(付記4)
前記ターゲット基地局及び前記ターゲットUプレーン基地局は、
前記ハンドオーバ決定の通知を含むメッセージを受けると、前記Uプレーン管理局から前記移動端末へユーザデータをダウンリンクするための通信リソースを確保し、この確保された通信リソースを示す情報を前記ハンドオーバ決定の通知を含むメッセージと共に転送する転送手段、
を備える付記3に記載の移動通信システム。
(付記5)
前記ターゲット基地局の無線送信手段は、前記移動端末が所望するユーザデータを示す識別番号を前記移動端末から受信し、前記保持手段により保持される前記移動端末宛てのユーザデータの中からこの受信された識別番号以降のユーザデータをその識別番号順に無線送信する、
付記2に記載の移動通信システム。
(付記6)
前記ターゲット基地局の無線送信手段は、前記移動端末が所望する各ユーザデータを示す識別番号を前記移動端末からそれぞれ受信し、前記保持手段により保持される前記移動端末宛てのユーザデータの中からこの受信された各識別番号で特定される各ユーザデータをそれぞれ無線送信する、
付記2に記載の移動通信システム。
(付記7)
前記ソースCプレーン管理局は、
前記ターゲット基地局、前記ターゲットCプレーン管理局を経由して前記移動端末のハンドオーバ承認の通知を含むメッセージを受信する承認検知手段と、
前記移動端末のハンドオーバ承認の通知を含むメッセージが受信されると、前記ソース基地局及び前記ソースUプレーン管理局にそれぞれリソース解放指示を通知する解放指示手段と、
を備え、
前記ソース基地局は、
前記リソース解放指示を受けると、前記Uプレーン管理局から送信され前記移動端末が移動後に受信されたユーザデータを削除する削除手段、
を備える付記2に記載の移動通信システム。
(付記8)
前記ソース基地局は、
前記移動端末のハンドオーバが検知された後に、前記移動端末から無線送信されるユーザデータ及びそのデータを示す識別情報を受信した場合に、この受信されたユーザデータをそのデータを示す識別情報に基づいて順序管理する管理手段と、
前記受信されたユーザデータが順序通り受信されていると前記管理手段により判断された場合に、前記Uプレーン管理局へこの受信されたユーザデータを転送し、前記受信されたユーザデータが順序通り受信されていないと前記管理手段により判断された場合に、この受信されたユーザデータを転送せず保持するアップリンク手段と、
を備える付記1に記載の移動通信システム。(6)
(付記9)
前記ターゲット基地局は、
前記移動端末が移動後に無線接続された場合に、前記移動端末が前記ソース基地局に対して送達確認できなかったユーザデータ以降のユーザデータを前記移動端末から順に受信し、受信されたユーザデータを前記Uプレーン管理局へ転送する第2アップリンク手段、
を備える付記8に記載の移動通信システム。
(付記10)
前記ターゲット基地局は、
前記移動端末が移動後に無線接続された場合に、前記移動端末が前記ソース基地局に
対して送達確認できなかった各ユーザデータを前記移動端末からそれぞれ受信し、受信された各ユーザデータを前記Uプレーン管理局へそれぞれ転送するアップリンク手段、
を備え、
前記Uプレーン管理局は、
前記ソース基地局及び前記ターゲット基地局を経由してそれぞれ受信された各ユーザデータを、そのデータを示す識別番号に基づいて順序の並び替えを行う順序制御手段、
を備える付記1に記載の移動通信システム。
(付記11)
移動端末と無線接続されるソース基地局と前記移動端末が移動後に無線接続されるターゲット基地局とを含む複数ノードが階層的に接続される移動通信システムにおいて、
前記ソース基地局及び前記ターゲット基地局の双方に接続される上位ノードであってユーザプレーンの管理を行うUプレーン管理局が、
前記移動端末のハンドオーバを検知する検知手段と、
前記移動端末のハンドオーバが検知された後に、前記ソース基地局方向へ前記移動端末宛てのユーザデータを送信する際には、そのユーザデータのコピーを保持する保持手段と、
前記移動端末が前記ターゲット基地局と無線接続された場合に、前記保持手段により保持される前記移動端末宛てのユーザデータのうち、前記移動端末から要求されるユーザデータを前記ターゲット基地局方向へ送信する再送手段と、
を備える移動通信システム。(3)
(付記12)
前記Uプレーン管理局の保持手段は、前記ソース基地局方向へ既に送信されたユーザデータに付与された識別番号と同一の識別番号を、そのユーザデータのコピーとして前記保持手段により保持されているユーザデータに付与し、
前記Uプレーン管理局の再送手段は、前記移動端末が所望するユーザデータを示す識別番号を前記ターゲット基地局経由で取得し、この取得された識別番号に基づいて、前記保持手段により保持される前記移動端末宛てのユーザデータの中から前記ターゲット基地局方向へ送信すべきユーザデータを選択する、
付記11に記載の移動通信システム。(4)
(付記13)
前記ターゲット基地局は、
前記移動端末が所望するユーザデータを示す識別番号を含むメッセージを前記移動端末から受信すると、この識別番号を所定のメッセージに含めて、前記ターゲット基地局の上位ノードであって前記ターゲット基地局の制御プレーンの管理を行うターゲットCプレーン管理局に転送する要求転送手段、
を備え、
前記Uプレーン管理局の再送手段は、前記ターゲットCプレーン管理局及び前記ターゲット基地局の上位ノードであって前記ターゲット基地局のユーザプレーンの管理を行うターゲットUプレーン管理局を経由して受信されるメッセージにより、前記移動端末が所望するユーザデータを示す識別番号を取得する、
付記12に記載の移動通信システム。(5)
(付記14)
前記Uプレーン管理局の再送手段は、前記保持手段により保持されるユーザデータの中から、前記ターゲット基地局経由で取得された識別番号以降のユーザデータをその識別番号順に前記ターゲット基地局方向へ送信する、
付記12に記載の移動通信システム。
(付記15)
前記Uプレーン管理局の再送手段は、前記保持手段により保持されるユーザデータの中
から、前記ターゲット基地局経由で取得された各識別番号で特定される各ユーザデータをそれぞれ前記ターゲット基地局方向へ送信する、
付記12に記載の移動通信システム。
(付記16)
前記ソース基地局は、
前記移動端末のハンドオーバが検知された後に、前記移動端末から無線送信されるユーザデータ及びそのデータを示す識別情報を受信した場合に、この受信されたユーザデータをそのデータを示す識別情報に基づいて順序管理する管理手段と、
前記受信されたユーザデータが順序通り受信されていると前記管理手段により判断された場合に、前記Uプレーン管理局へこの受信されたユーザデータを転送し、前記受信されたユーザデータが順序通り受信されていないと前記管理手段により判断された場合に、この受信されたユーザデータを転送せず保持するアップリンク手段と、
を備える付記11に記載の移動通信システム。(6)
(付記17)
前記ターゲット基地局は、
前記移動端末が移動後に無線接続された場合に、前記移動端末が前記ソース基地局に対して送達確認できなかったユーザデータ以降のユーザデータを前記移動端末から順に受信し、受信されたユーザデータを前記Uプレーン管理局へ転送する第2アップリンク手段、
を備える付記16に記載の移動通信システム。
(付記18)
前記ターゲット基地局は、
前記移動端末が移動後に無線接続された場合に、前記移動端末が前記ソース基地局に対して送達確認できなかった各ユーザデータを前記移動端末からそれぞれ受信し、受信された各ユーザデータを前記Uプレーン管理局へそれぞれ転送するアップリンク手段、
を備え、
前記Uプレーン管理局は、
前記ソース基地局及び前記ターゲット基地局を経由してそれぞれ受信された各ユーザデータを、そのデータを示す識別番号に基づいて順序の並び替えを行う順序制御手段、
を備える付記11に記載の移動通信システム。
(付記19)
移動端末と無線接続されるソース基地局と前記移動端末が移動後に無線接続されるターゲット基地局とを含む複数ノードが階層的に接続される移動通信システムにおけるユーザデータダウンリンク方法において、
前記ソース基地局及び前記ターゲット基地局の双方に接続される上位ノードであってユーザプレーンの管理を行うUプレーン管理局が、
前記移動端末のハンドオーバを検知する検知ステップと、
前記移動端末のハンドオーバが検知されると、前記ソース基地局方向及び前記ターゲット基地局方向の双方に、前記移動端末宛ての同一ユーザデータを重複してそれぞれ送信するバイキャスティングステップと、
を実行し、
前記ターゲット基地局が、
前記Uプレーン管理局により送信された前記移動端末宛てのユーザデータを受信し、このユーザデータを保持部に保持する保持ステップと、
前記移動端末が移動後に無線接続された場合に、前記保持部に保持される前記移動端末宛てのユーザデータのうち、前記移動端末から要求されるユーザデータを無線送信する無線送信ステップと、
を実行するユーザデータダウンリンク方法。(7)
(付記20)
移動端末と無線接続されるソース基地局と前記移動端末が移動後に無線接続されるターゲット基地局とを含む複数ノードが階層的に接続される移動通信システムにおけるユーザデータダウンリンク方法において、
前記ソース基地局及び前記ターゲット基地局の双方に接続される上位ノードであってユーザプレーンの管理を行うUプレーン管理局が、
前記移動端末のハンドオーバを検知する検知ステップと、
前記移動端末のハンドオーバが検知された後に、前記ソース基地局方向へ前記移動端末宛てのユーザデータを送信する際には、そのユーザデータのコピーを保持部に保持する保持ステップと、
前記移動端末が前記ターゲット基地局と無線接続された場合に、前記保持部に保持される前記移動端末宛てのユーザデータのうち、前記移動端末から要求されるユーザデータを前記ターゲット基地局方向へ送信する再送ステップと、
を実行するユーザデータダウンリンク方法。(8)
第一実施形態におけるLTEシステムのシステム構成の例を示す図である。 第一実施形態におけるLTEシステムの論理接続構成例を示す図である。 第一実施形態のLTEシステムにおけるS1ベースハンドオーバ時のユーザデータダウンリンク処理の概要を示す図である。 第一実施形態のLTEシステムにおけるS1ベースハンドオーバ時のユーザデータアップリンク処理の概要を示す図である。 第一実施形態におけるeNB10の機能構成を示すブロック図である。 第一実施形態におけるeNB10の識別番号変換テーブル50の例を示す図である。 第一実施形態におけるMME20の機能構成を示すブロック図である。 第一実施形態におけるSAE−GW30の機能構成を示すブロック図である。 第一実施形態におけるSAE−GW30の識別番号変換テーブル66の例を示す図である。 第一実施形態におけるPDN−SAE−GW40の機能構成を示すブロック図である。 第一実施形態におけるLTEシステムのS1ベースハンドオーバ時のユーザデータダウンリンク処理を示す図である。 第一実施形態におけるLTEシステムのS1ベースハンドオーバ時のユーザデータダウンリンク処理を示す図である。 第一実施形態におけるLTEシステムのS1ベースハンドオーバ時のユーザデータアップリンク処理を示す図である。 第一実施形態におけるLTEシステムのS1ベースハンドオーバ時のユーザデータアップリンク処理を示す図である。 第二実施形態のLTEシステムにおけるS1ベースハンドオーバ時のユーザデータダウンリンク処理の概要を示す図である。 第二実施形態におけるeNB10の機能構成を示すブロック図である。 第二実施形態におけるMME20の機能構成を示すブロック図である。 第二実施形態におけるSAE−GW30の機能構成を示すブロック図である。 第二実施形態におけるPDN−SAE−GW40の機能構成を示すブロック図である。 第二実施形態におけるLTEシステムの動作例を示す図である。 第二実施形態におけるLTEシステムの動作例を示す図である。 第一変形例のLTEシステムにおけるS1ベースハンドオーバ時のユーザデータダウンリンク処理を示す図である。 第一変形例のLTEシステムにおけるS1ベースハンドオーバ時のユーザデータアップリンク処理を示す図である。 第二変形例のLTEシステムにおけるS1ベースハンドオーバ時のユーザデータダウンリンク処理を示す図である。 LTE移動通信システムの論理的構成例を示す図である。 従来のLTE移動通信システムにおけるS1ベースハンドオーバ処理の概要を示す図である。 従来のLTE移動通信システムにおけるS1ベースハンドオーバ処理の概要を示す図である。
符号の説明
1、3、5 ネットワーク
7、516、529 UE
10、511、521、522 eNB(S−eNB)(T−eNB)
20、512、523、524 MME(S−MME)(T−MME)
30、513、525、526 SAE−GW(S−SAE−GW)(T−SAE−GW)
40、515、528 PDN−SAE−GW
50、514、527 HSS
41 無線処理部
42 ベースバンド処理部
43、55、60、70 Cプレーン処理部
45、57 S1−MMEインタフェース部
46、64、73 Uプレーン処理部
40 S1−Uインタフェース部
44 バイキャスティング処理部
47 バイキャスティングデータ保持部
48 保持データ送信部
49、65 識別番号変換部
50、66 識別番号変換テーブル
51 アップリンクデータ管理部
56、61、71 バイキャスティング制御部
58、62 S11インタフェース部
59 S10インタフェース部
63、72 S5−Cインタフェース部
67 ユーザデータ転送部
68、77 S5−Uインタフェース部
69 S1−Uインタフェース部
75 バイキャスティング処理部
76 アップリンクデータ管理部
81、82、83、84 再送信制御部
85 再送信処理部
86 再送信データ保持部

Claims (8)

  1. 移動端末と無線接続されるソース基地局と前記移動端末が移動後に無線接続されるターゲット基地局とを有する移動通信システムにおいて、
    前記ソース基地局及び前記ターゲット基地局の双方と通信が可能な通信ノードであってユーザプレーンに関する処理を行うUプレーン管理局が、
    前記移動端末のハンドオーバを検知する検知手段と、
    前記移動端末のハンドオーバが検知されると、前記ソース基地局方向及び前記ターゲット基地局方向の双方に、前記移動端末宛ての同一ユーザデータを重複してそれぞれ送信するバイキャスティング手段と、
    を備え、
    前記ターゲット基地局が、
    前記Uプレーン管理局により送信された前記移動端末宛てのユーザデータを受信し、このユーザデータを保持する保持手段と、
    前記移動端末が移動後に無線接続された場合に、前記保持手段により保持される前記移動端末宛てのユーザデータのうち、前記移動端末から要求されるユーザデータを無線送信する無線送信手段と、
    を備える移動通信システム。
  2. 前記Uプレーン管理局のバイキャスティング手段は、前記ソース基地局方向及び前記ターゲット基地局方向の双方に送信する同一ユーザデータに対し同一の識別番号を付与し、この付与された識別番号と共に該同一ユーザデータを送信し、
    前記ターゲット基地局の無線送信手段は、前記移動端末が所望するユーザデータを示す識別番号を前記移動端末から受信し、この受信された識別番号に基づいて、前記保持手段により保持される前記移動端末宛てのユーザデータの中から無線送信すべきユーザデータを選択する、
    請求項1に記載の移動通信システム。
  3. 移動端末と無線接続されるソース基地局と前記移動端末が移動後に無線接続されるターゲット基地局とを有する移動通信システムにおいて、
    前記ソース基地局及び前記ターゲット基地局の双方と通信が可能な通信ノードであって
    ユーザプレーンに関する処理を行うUプレーン管理局が、
    前記移動端末のハンドオーバを検知する検知手段と、
    前記移動端末のハンドオーバが検知された後に、前記ソース基地局方向へ前記移動端末宛てのユーザデータを送信する際には、そのユーザデータのコピーを保持する保持手段と、
    前記移動端末が前記ターゲット基地局と無線接続された場合に、前記保持手段により保持される前記移動端末宛てのユーザデータのうち、前記移動端末から要求されるユーザデータを前記ターゲット基地局方向へ送信する再送手段と、
    を備える移動通信システム。
  4. 前記Uプレーン管理局の保持手段は、前記ソース基地局方向へ既に送信されたユーザデータに付与された識別番号と同一の識別番号を、そのユーザデータのコピーとして前記保持手段により保持されているユーザデータに付与し、
    前記Uプレーン管理局の再送手段は、前記移動端末が所望するユーザデータを示す識別番号を前記ターゲット基地局経由で取得し、この取得された識別番号に基づいて、前記保持手段により保持される前記移動端末宛てのユーザデータの中から前記ターゲット基地局方向へ送信すべきユーザデータを選択する、
    請求項3に記載の移動通信システム。
  5. 前記ターゲット基地局は、
    前記移動端末が所望するユーザデータを示す識別番号を含むメッセージを前記移動端末から受信すると、この識別番号を所定のメッセージに含めて、前記ターゲット基地局と通信が可能な通信ノードであって前記ターゲット基地局の制御プレーンに関する処理を行うターゲットCプレーン管理局に転送する要求転送手段、
    を備え、
    前記Uプレーン管理局の再送手段は、前記ターゲットCプレーン管理局及び前記ターゲット基地局と通信が可能な通信ノードであって前記ターゲット基地局のユーザプレーンに関する処理を行うターゲットUプレーン管理局を経由して受信されるメッセージにより、前記移動端末が所望するユーザデータを示す識別番号を取得する、
    請求項4に記載の移動通信システム。
  6. 前記ソース基地局は、
    前記移動端末のハンドオーバが検知された後に、前記移動端末から無線送信されるユーザデータ及びそのデータを示す識別情報を受信した場合に、前記受信されたユーザデータをそのデータを示す識別情報に基づいて順序管理する管理手段と、
    前記受信されたユーザデータが順序通り受信されていると前記管理手段により判断された場合に、前記Uプレーン管理局へ前記受信されたユーザデータを転送し、前記受信されたユーザデータが順序通り受信されていないと前記管理手段により判断された場合に、前記受信されたユーザデータを転送せず保持するアップリンク手段と、
    を備える請求項1又は3に記載の移動通信システム。
  7. 移動端末と無線接続されるソース基地局と前記移動端末が移動後に無線接続されるターゲット基地局とを有する移動通信システムにおけるユーザデータダウンリンク方法において、
    前記ソース基地局及び前記ターゲット基地局の双方と通信が可能な通信ノードであってユーザプレーンに関する処理を行うUプレーン管理局が、
    前記移動端末のハンドオーバを検知する検知ステップと、
    前記移動端末のハンドオーバが検知されると、前記ソース基地局方向及び前記ターゲット基地局方向の双方に、前記移動端末宛ての同一ユーザデータを重複してそれぞれ送信するバイキャスティングステップと、
    を実行し、
    前記ターゲット基地局が、
    前記Uプレーン管理局により送信された前記移動端末宛てのユーザデータを受信し、このユーザデータを保持部に保持する保持ステップと、
    前記移動端末が移動後に無線接続された場合に、前記保持部に保持される前記移動端末宛てのユーザデータのうち、前記移動端末から要求されるユーザデータを無線送信する無線送信ステップと、
    を実行するユーザデータダウンリンク方法。
  8. 移動端末と無線接続されるソース基地局と前記移動端末が移動後に無線接続されるターゲット基地局とを有する移動通信システムにおけるユーザデータダウンリンク方法において、
    前記ソース基地局及び前記ターゲット基地局の双方と通信が可能な通信ノードであってユーザプレーンに関する処理を行うUプレーン管理局が、
    前記移動端末のハンドオーバを検知する検知ステップと、
    前記移動端末のハンドオーバが検知された後に、前記ソース基地局方向へ前記移動端末宛てのユーザデータを送信する際には、そのユーザデータのコピーを保持部に保持する保持ステップと、
    前記移動端末が前記ターゲット基地局と無線接続された場合に、前記保持部に保持される前記移動端末宛てのユーザデータのうち、前記移動端末から要求されるユーザデータを前記ターゲット基地局方向へ送信する再送ステップと、
    を実行するユーザデータダウンリンク方法。
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