JP5102911B1 - 信号探索装置、被災者探索装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】合成信号にSN比が非常に小さい信号が含まれている場合でも、送信機ごとに信号を分離するとともに、分離された信号の到来方向を推定することが可能な信号探索装置、及びその信号探索装置を備えた被災者探索装置を提供する。
【解決手段】アレイアンテナのアンテナ素子ごとにαシンボル周期/サンプリング周期(αは1以上の整数)個の出力ポートを備えるS/P変換器を備え、所定期間内に全てのS/P変換器から出力された信号サンプルから信号サンプル行列を生成し、信号サンプル行列とCMA法とに基づいて各S/P変換器のそれぞれの出力ポートに対応する重み係数を推定し、推定された重み係数に基づいて、複数の送信機の1つから送信された信号を再生して再生信号に対応する信号レプリカ行列を生成するとともに、再生された信号の到来方向を推定し、信号サンプル行列から信号レプリカ行列を引いて信号サンプル行列を更新する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、CMAで制御されるアダプティブアレイアンテナを備えた信号探索装置、及びその信号探索装置を備えた被災者探索装置に関する。
複数のアンテナ素子から構成されたアレイアンテナで無線信号を受信し、各アンテナ素子で受信された受信信号に対する重み付けを行った後合成することによって、ある方向から到来する受信信号を強め合うように合成し、他の方向から到来する受信信号を抑圧するように合成するアダプティブアレイ手法が知られている。
このアダプティブアレイ手法を用いて、複数の送信機から同一周波数チャネル上で送信された複数の信号を分離して受信することが行われている(特許文献1)。
特開2007−288318号公報
ところで、瓦礫や雪に埋もれた送信機から送信された信号は、深刻なフェージングの影響を受けて、非常に微弱で雑音に埋もれた状態でアンテナに受信される。上述したようなアダプティブアレイ手法を用いても、このような微弱でSN比が非常に低い信号を受信信号の中から検出して分離することは困難である。
本発明は、上記実情を鑑み、複数の送信機から送信された信号の合成信号に微弱でSN比が非常に低い信号が含まれている場合でも、送信機ごとに信号を分離するとともに、分離された信号の到来方向を推定することが可能な信号探索装置、及びその信号探索装置を備えた被災者探索装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、第1の手段は、信号探索装置であって、複数の送信機から送信された信号の合成信号を受信するアンテナ素子を、複数備えて構成されたアレイアンテナと、各アンテナ素子の出力を所定のサンプリング周期でサンプリングして信号サンプルを取得するアナログデジタル変換手段と、前記アナログデジタル変換手段から出力された信号サンプルを記憶する記憶手段と、各アンテナ素子に設けられるとともに、前記送信機から送信された信号のシンボル周期を前記サンプリング周期で除算して得られた商の1以上の整数倍の出力ポートを備えて、前記記憶手段からシリアル出力された各アンテナ素子の前記信号サンプルをパラレル出力に変換するシリアルパラレル変換手段と、全てのシリアルパラレル変換手段の前記出力ポートから1度に出力された前記信号サンプルを信号サンプルベクトルとし、所定期間内に出力された前記信号サンプルベクトルから信号サンプル行列を生成する信号サンプル行列生成手段と、前記信号サンプル行列とCMA法とに基づいて、各シリアルパラレル変換手段のそれぞれの出力ポートに対応する重み係数を要素とする重み係数ベクトルを推定する重み係数推定手段と、前記重み係数推定手段により推定された重み係数ベクトルと前記信号サンプル行列とから、前記複数の送信機の1つから送信された信号を再生するとともに、再生された信号に対応する信号サンプルを表す信号レプリカ行列を生成する信号レプリカ行列生成手段と、前記シリアルパラレル変換手段の前記出力ポートから所定数の出力ポートを選定する出力ポート選定手段と、前記出力ポート選定手段により選定された前記所定数の出力ポートのそれぞれに対応する前記重み係数を、前記重み係数推定手段により推定された前記重み係数ベクトルからそれぞれ抽出して、前記所定数の重み係数抽出ベクトルを生成する重み係数抽出手段と、前記重み係数抽出手段により生成された前記所定数の重み係数抽出ベクトルのそれぞれと、前記アンテナ素子間の距離及び信号の到来方向から定まるステアリングベクトルとのそれぞれの相関値を算出し、算出された前記所定数の相関値を平均して平均相関値を算出する相関値算出手段と、算出された前記平均相関値が最大となる前記到来方向を、前記信号レプリカ行列生成手段により再生された信号の到来方向と推定する到来方向推定手段と、前記信号サンプル行列から前記信号レプリカ行列生成手段により生成された信号レプリカ行列を引いて、前記信号サンプル行列を更新する信号サンプル行列更新手段と、を備え、前記重み係数推定手段と、前記信号レプリカ行列生成手段と、前記出力ポート選定手段と、前記重み係数抽出手段と、前記相関値算出手段と、前記到来方向推定手段と、前記信号サンプル行列更新手段と、による処理を繰り返し実行し、順次前記複数の送信機の1つから送信された信号を再生するとともに、再生された信号の到来方向を推定する。
第1の手段によれば、複数の送信機から送信された合成信号がアレイアンテナで受信される。そして、アナログデジタル変換手段により各アンテナ素子の出力はサンプリングされて信号サンプルが取得され、取得された信号サンプルは記憶手段に記憶される。さらに、各アンテナ素子の信号サンプルは、各アンテナ素子に設けられたシリアルパラレル変換手段によりパラレル出力に変換される。
ここで、送信機から送信された信号のシンボル周期をTsb、アナログデジタル変換手段のサンプリング周期をTspとすると、シリアルパラレル変換手段の出力ポート数MはM=αTsb/Tsp(αは1以上の整数)とされる。よって、各シリアルパラレル変換手段から、シンボルのα周期分の送信信号に相当する受信信号サンプルが出力される。
そして、所定期間内に全てのシリアルパラレル変換手段の出力ポートから出力された信号サンプルベクトルから、信号サンプル行列が生成される。さらに、各アンテナ素子のそれぞれの出力ポートに対応する重み係数を要素とする重み係数ベクトルが、信号サンプル行列とCMA法とに基づいて推定される。推定された重み係数ベクトルと信号サンプ行列とから、上記複数の送信機の1つから送信された信号が再生される。そして、再生された信号に対応する信号サンプルを表す信号レプリカ行列が生成される。
CMA法により推定された重み係数ベクトルは、複数の送信機の1つから送信され各アンテナ素子で受信された信号を適切に合成してビーム形成を行う重み係数ベクトルである。よって、再生された信号は、複数の送信機の1つから送信された信号のみを表す信号になる。
ところで、本発明者は、シンボルのα周期分に相当する信号サンプルを出力するシリアルパラレル変換手段を設置したことにより、算出された重み係数ベクトルが整合フィルタの重み係数ベクトルになるという知見を得た。すなわち、本発明者は、シリアルパラレル変換手段が、SN比を最大化して出力する整合フィルタと同様の役割をするという知見を得た。その理由は、以下のように考えられる。
CMA法は、出力信号の絶対値が一定になることを制御規範として重み係数を推定する。ところが、雑音があると出力信号の絶対値は一定とならない。このため、CMA法ではできるだけ出力信号のSN比を高くするような重み係数を探索することになる。本発明では、α周期分の送信信号に相当する信号サンプルを出力するシリアルパラレル変換手段を設置したことにより、α周期分の出力信号のSN比をできるだけ高くするような重み係数が推定される。ここで、α周期分の出力信号のSN比を最大にする重み係数は、整合フィルタの重み係数となる。したがって、CMA法により出力信号の絶対値が一定になることを基準として、α周期分の送信信号に対応する各出力ポートに対する重み係数の探索を進めると、整合フィルタの重み係数が推定されると考えられる。よって、再生された信号は、複数の送信機の1つから送信された信号のみを表す信号であるとともに、SN比を最大化した信号である。それゆえ、微弱でSN比が非常に低い信号でも検出して信号を再生し分離することができる。
また、推定された重み係数ベクトルから、所定数の出力ポートのそれぞれに対応する重み係数が抽出されて、所定数の重み係数抽出ベクトルが生成される。そして生成された所定数の重み係数抽出ベクトルとのそれぞれと、ステアリングベクトルとの相関値が算出され、算出された所定数の相関値が平均されて平均相関値が算出される。
信号の到来方向角度をθとすると、ステアリングベクトルはθの関数となる。推定された重み係数ベクトルに対応する信号の到来方向は、ステアリングベクトルのθを変化させ、重み係数抽出ベクトルに最も似たステアリングベクトルが得られるθをみつけることで推定できる。すなわち、重み係数抽出ベクトルとステアリングベクトルとの相関値が最大となるθを、再生された信号の到来方向と推定できる。よって、算出された平均相関値が最大となるθを算出し、算出したθを重み係数ベクトルに対応する再生された信号の到来方向と推定することができる。
さらに、信号サンプル行列から、再生された信号に対応する信号レプリカ行列が引かれ、信号サンプル行列が更新される。そして、更新された信号サンプル行列を用いて、重み係数ベクトルを推定する処理から信号サンプル行列を更新する処理までが繰り返し実行される。それにより、複数の送信機の1つから送信された信号が順次再生されるとともに、再生された信号の到来方向が推定される。
したがって、第1の手段によれば、複数の送信機から送信された信号の合成信号に微弱でSN比が非常に低い信号が含まれている場合でも、送信機ごとに受信信号を分離(再生)するとともに、分離された信号の到来方向を推定することができる。それゆえ、請第1の手段は、地震や雪崩等の災害時に、瓦礫や雪の中に埋もれた複数の人が所持する災害救助信号送信機等からの信号を受信して、それぞれの人の位置を推定する救助用の信号探索装置として利用することができる。
なお、出力ポート選定手段により1つの出力ポートが選定されてもよく、その場合には相関値算出手段により算出される相関値の平均値は、その1つの出力ポートについての重み係数抽出ベクトルとステアリングベクトルとの相関値となる。
さらに、第2の手段では、前記シリアルパラレル変換手段は、前記シンボル周期を前記サンプリング周期で除算して得られた商の2以上の整数倍の出力ポートを備える。
周期的信号にシンボルが乗積された信号と整合フィルタとの同期が取られていると、整合フィルタの重み係数はシンボルを復元する。例えば、拡散系列にシンボルが乗積されたスペクトル拡散信号と整合フィルタとの同期が取られていれば、整合フィルタの重み係数は逆拡散を行う。αを2以上の整数とすると、シリアルパラレル変換手段は、シンボルの2周期分以上の送信信号に相当する信号サンプルを出力する。よって、シリアルパラレル変換手段は、送信信号のシンボルに対してどの時点からサンプリングを開始したとしても、少なくともシンボルの1周期分の送信信号に相当する信号サンプルを連続した出力ポートから出力する。そのため、推定された重み係数ベクトルは、事前の同期が確立されていなくても、1周期分の送信信号に一致した区間の出力ポートに対してシンボルを復元する。すなわち、シンボルを復元するとともに、複数の送信機の1つから送信された信号のみを表す信号を適切に合成してビーム形成を行う重み係数ベクトルが得られる。
よって、SN比が小さく同期捕捉が困難な、周期的信号にシンボルが乗積された信号が受信信号に含まれている場合でも、事前の同期確立がないままでシンボルが復元される。したがって、受信信号にSN比が小さいスペクトル拡散信号が含まれていても、送信機ごとに分離するとともに、分離された信号の到来方向を推定することができる。それゆえ、第2の手段は、地震や雪崩などの災害時に、瓦礫や雪に埋もれた人が所持する携帯電話の信号を受信して、瓦礫や雪に埋もれた人の位置を推定する救助用の信号探索装置として利用することができる。
さらに、第3の手段では、前記出力ポート選定手段は、前記重み係数ベクトルのうち同じ出力ポートに対応する重み係数の絶対値を全ての前記アンテナ素子にわたって足し合わせた総和を算出し、算出された総和のうち大きいものから前記所定数選び、選んだ前記所定数の総和に対応する前記出力ポートを選定する。
各出力ポートに対応する重み係数の絶対値は、各出力ポートから出力された再生信号の電力に比例する。よって、重み係数の絶対値の総和が大きい出力ポートからは、総和が小さい出力ポートからよりもSN比の高い再生信号が出力される。したがって、重み係数の絶対値の総和が大きいものから所定数選び、選んだ所定数の総和に対応する出力ポートを選定すると、精度よく到来方向を推定することができる。なお、所定数として1を採用してもよく、その場合は重み係数の絶対値の総和が最も大きい出力ポートのみを選定することとなる。
第4の手段は、信号探索装置であって、複数の送信機から送信された信号の合成信号を受信するアンテナ素子を、複数備えて構成されたアレイアンテナと、各アンテナ素子の出力を所定のサンプリング周期でサンプリングして信号サンプルを取得するアナログデジタル変換手段と、前記アナログデジタル変換手段から出力された信号サンプルを記憶する記憶手段と、各アンテナ素子に設けられるとともに、前記送信機から送信された信号のシンボル周期を前記サンプリング周期で除算して得られた商の1以上の整数倍の出力ポートを備えて、前記記憶手段からシリアル出力された各アンテナ素子の前記信号サンプルをパラレル出力に変換するシリアルパラレル変換手段と、全てのシリアルパラレル変換手段の前記出力ポートから1度に出力された前記信号サンプルを信号サンプルベクトルとし、所定期間内に出力された前記信号サンプルベクトルから信号サンプル行列を生成する信号サンプル行列生成手段と、前記信号サンプル行列とCMA法とに基づいて、各アンテナ素子のそれぞれの出力ポートに対応する重み係数を要素とする重み係数ベクトルを推定する重み係数推定手段と、前記重み係数推定手段により推定された重み係数ベクトルと前記信号サンプル行列とから、前記複数の送信機の1つから送信された信号を再生するとともに、再生された信号に対応する信号サンプルを表す信号レプリカ行列を生成する信号レプリカ行列生成手段と、前記出力ポートの1つに対応する前記重み係数を、前記重み係数推定手段により推定された前記重み係数ベクトルから抽出して、重み係数抽出ベクトルを生成する重み係数抽出手段と、前記重み係数抽出手段により生成された重み係数抽出ベクトルと、前記アンテナ素子間の距離及び信号の到来方向から定まるステアリングベクトルとの相関値を算出する相関値算出手段と、算出された前記相関値が最大となる前記到来方向を、前記信号レプリカ行列生成手段により再生された信号の到来方向と推定する到来方向推定手段と、前記信号サンプル行列から前記信号レプリカ行列生成手段により生成された信号レプリカ行列を引いて、前記信号サンプル行列を更新する信号サンプル行列更新手段と、を備え、前記重み係数推定手段と、前記信号レプリカ行列生成手段と、前記重み係数抽出手段と、前記相関値算出手段と、前記到来方向推定手段と、前記信号サンプル行列更新手段と、による処理を繰り返し実行し、順次前記複数の送信機の1つから送信された信号を再生するとともに、再生された信号の到来方向を推定する。
第4の手段によれば、第1の手段で所定数を1にした場合と同様の作用効果を奏する。
さらに、第5の手段では、前記シリアルパラレル変換手段は、前記シンボル周期を前記サンプリング周期で除算して得られた商の2以上の整数倍の出力ポートを備え、第2の手段で所定数を1にした場合と同様の作用効果を奏する。
第6の手段は、第1〜5のいずれかの手段に記載の信号探索装置であって、前記所定期間内の所定時刻をk、前記信号サンプル行列のうち所定時刻kの信号サンプルベクトルをx[k]、前記重み係数推定手段により推定された重み係数ベクトルをw、前記重み係数ベクトルwの複素共役転置をw、前記信号レプリカ行列生成手段により生成された前記信号波形レプリカ行列のうち所定時刻kの要素である信号レプリカベクトルをr[k]とすると、前記信号レプリカ行列生成手段は、r[k]=wx[k]w/(ww)の演算により、前記所定期間内の前記信号レプリカベクトルr[k]を算出し、前記信号レプリカベクトルr[k]から前記信号レプリカ行列を生成する。よって、重み係数ベクトルと信号サンプル行列とから、簡易な方法で信号レプリカ行列を算出して、複数の送信機の1つから送信された信号を分離することができる。
第7の手段は、被災者探索装置であって、第2の手段又は第5の手段に記載の信号探索装置を備え、前記送信機が周期的信号にシンボルが乗積された信号を送信する。
上記構成によれば、事前の同期確立がないままで周期的信号にシンボルが乗積された信号のシンボルを復元するとともに、上記信号を送信する送信機の方向を特定できる。よって、例えば、スキー場のような災害が発生する確率が高い場所では、周期的信号にシンボルが乗積された救助信号を発生する救助信号発生器(送信機)を身につけるようにすれば、災害時に救助信号発生器を所持して埋もれた被災者を速やかに救助することができる。
さらに第8の手段は、前記送信機が携帯電話である。
地震や雪崩等の災害時に瓦礫や雪に埋もれた場合でも、携帯電話を所持している被災者は多いと思われる。一般に、携帯電話ではスペクトル拡散信号が用いられている。上記構成によれば、事前の同期確立がないままでスペクトル拡散信号を逆拡散させることができるため、複数の携帯電話からの送信信号を携帯電話ごとに分離(再生)し、それぞれの携帯電話の方向を特定すれば、携帯電話を所持して埋もれている被災者を救助することができる。
第9の手段は、第7又は8の手段に記載の被災者探索装置であって、モニタを備え、前記モニタに前記送信機の方向を表示させる。被災者探索装置において、送信機の方向をモニタに表示させることにより、送信機の方向を容易に視認できる。それゆえ、送信機を所持する被災者を速やかに救助することにつなげることができる。
本実施形態に係る信号探索装置及び被災者探索装置の外観を示す図。 本実施形態に係る信号探索装置の概略構成を示す模式図。 本実施形態に係る信号探索装置の動作の流れを示すブロック図。 シリアルパラレル変換器を示す図。 重み係数推定手段の構成を示す図。 アンテナ素子の配置と信号の到来方向を示す図。 帯域通過フィルタの出力波形を示す模式図。 重み係数と送信信号波形との比較を示す図。 補正した重み係数と送信信号波形との比較を示す図。 シリアルパラレル変換器の出力ポートと重み係数の絶対値の対応例を示す図。
以下、被災者探索装置を具現化した各実施形態について図面を参照しつつ説明する。各実施形態に係る被災者探索装置は、既知のシンボル周期からなる定包絡線の送信信号を受信することを想定している。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態に係る被災者探索装置10(信号探索装置)を示す。この被災者探索装置10は、信号受信部30と信号処理部50とから構成される。信号受信部30は、複数の送信機から送信された信号をN個のアンテナ素子21で受信した後、受信信号をデジタル信号に変換する。信号処理部50は、信号受信部30から出力されたデジタル信号を処理して、送信機ごとに信号を分離するとともに分離した信号の到来方向を推定する。
次に、図2を参照して、信号探索装置10の概略構成を説明する。信号受信部30は、N個のアンテナ素子21から構成されるアレイアンテナと、帯域通過フィルタ31(BPF)、検波器32及びA/D変換器33(アナログデジタル変換手段)から構成される。BPF31、検波器32、A/D変換器33は、アンテナ素子21ごとに設けられている。
各アンテナ素子21の出力は、BPF21を通って帯域制限された後、検波器32により複素搬送波が除かれて直交成分のみが取り出される。検波器32により取り出された直交成分は、実部と虚部とからなる複素信号となる。検波器32は、例えばスーパーヘテロダイン受信機を採用できる。A/D変換器33は、検波器32の出力の実部と虚部とをそれぞれサンプリング周期Tspでサンプリングし、アナログデータからデジタルデータへ変換する。実部と虚部とからなる信号サンプルは、A/D変換器33から出力されて信号処理部50へ送られる。
信号処理部50は、メモリ51(記憶手段)と、CPU52と、キーボードやマウス等の入力装置と、モニタとを備えて構成されたコンピュータである。メモリ51には、ソフトウェアとして、シリアルパラレル変換手段、信号サンプル行列生成手段、重み係数推定手段、信号レプリカ行列生成手段、出力ポート選定手段、重み係数抽出手段、相関値算出手段、到来方向推定手段、及びサンプル行列更新手段を実現するプログラムが記憶されている。A/D変換器33から出力された信号サンプルは、各アンテナ素子の出力ごとにメモリ51の#1〜#Nの記憶領域に記憶される。そして、CPU52により、送信機ごとに受信信号は分離されるとともに、分離された信号の到来方向が推定される。さらに、分離された信号の到来方向はモニタに表示される。
次に、図3を参照しつつ、CPU52により実行される信号探索処理の概要について説明する。各ブロックでの詳しい処理は後で述べる。ここでは、U個の送信機から送信された信号の合成信号から、q(q=1,…,Q)番目の送信機から送信された信号を再生及び分離するステージを第qステージとする。
まず、メモリ51の#1〜#Nの記憶領域から出力された信号サンプルを、アンテナ素子ごとに設けられたN個のS/P変換器53(シリアルパラレル変換手段)により、各アンテナ素子の出力ごとにシリアルデータからパラレルデータへ変換する。図4に示すように、S/P変換器53は、1個の入力ポートと1,2,…,MのM個の出力ポートを備える。そして、各出力ポートは信号サンプルを保持するタップを備える。まず、入力ポートから信号サンプル1が入力されると、信号サンプル1は出力ポートMのタップに保持される。次に、入力ポートから信号サンプル2が入力されると、信号サンプル1は出力ポートM−1のタップに送られ、信号サンプル2は出力ポートMのタップに保持される。このように、サンプリング周期Tspごとに順次1,2,…,MのM個の信号サンプルが入力されると、信号サンプル1〜Mまで、順に出力ポート1〜Mのタップに保持された後、M個の信号サンプルが同時に出力される。したがって、N個のS/P変換器53から1度に出力される信号サンプルは、NM個になる。信号サンプル1〜Mが出力された後、入力ポートから信号サンプルM+1が入力されると、信号サンプル2〜Mは、出力ポート1〜M−1のタップに送られる。すなわち、S/P変換器53のM個の出力ポートのタップの内容は、サンプリング周期Tspごとに変化する。そして、S/P変換器53は、αの値にかかわらず送信信号のシンボル周期TsbごとにM個のサンプルを同時に出力する。
出力ポート数Mは、シンボル周期Tsbとサンプリング周期Tspとから式(1)のように決める。αは1以上の整数である。このように出力ポート数Mを決めると、N個のS/P変換器53から1度に出力されるNM個の信号サンプルには、シンボルのα周期分の送信信号が含まれる。
そして、第qステージにおいて、時刻kに全てのS/P変換器53の出力ポートから出力された信号サンプルを信号サンプルベクトルx[k]とし、全てのS/P変換器53のそれぞれの出力ポートに対応する重み係数を要素とする重み係数ベクトルwとする。なお、信号サンプルベクトルx[k]及び重み係数ベクトルwは、NM個の複素数の要素を持つベクトルである。
次に、ブロックB10において、信号サンプル行列生成手段により、第1ステージにおける信号サンプル行列Xを生成する。詳しくは、所定期間内にS/P変換器53から出力される回数をK回、所定期間内の時刻を表す変数をk(k=0,…,K-1)とし、第1ステージにおいて、所定期間内に出力された信号サンプルベクトルx[k]、すなわちK個の信号サンプルベクトルx[k]から信号サンプル行列Xを生成する。生成された信号サンプル行列XはNM×Kの行列である。
続いて、ブロックB11において、重み係数推定手段により、信号サンプル行列XとCMA法とに基づいて、第1ステージにおける重み係数ベクトルwを推定する。
続いて、ブロックB12において、信号レプリカ行列生成手段により、重み係数ベクトルwと信号サンプル行列Xとから、U台の送信機の1つ(1番目の送信機)から送信された信号を再生するとともに、再生された信号に対応する信号サンプルを表す信号レプリカ行列Rを生成する。生成された信号レプリカ行列RはNM×Kの行列である。
また、ブロックB13では、ブロックB12で再生された信号の到来方向θを算出する。まず、重み係数抽出手段により、重み係数ベクトルwから所定の出力ポートに対応する重み係数を抽出して重み係数抽出ベクトルを生成する。重み係数抽出ベクトルは、N個の要素を持つベクトルである。そして、生成された重み係数抽出ベクトルと、ステアリングベクトルa(θ)とに基づいて、到来方向推定手段により、ブロックB12で再生された信号の到来方向θを推定する。以上により、1番目の送信機から送信された信号が再生及び分離されるとともに、分離された信号の到来方向すなわち1番目の送信機がある方向が推定される。
続いて、ブロックB20において、信号サンプル行列更新手段により、第1ステージにおける信号サンプル行列Xから第1ステージにおける信号レプリカ行列Rを引いて、信号サンプル行列を更新する。そして更新された信号サンプル行列を第2ステージにおける信号サンプル行列Xとする。信号サンプル行列X2には、U-1台の送信機から送信された信号が含まれる。
続いて、ブロックB21において、ブロックB11と同様にして、第2ステージにおける重み係数ベクトルwを推定する。さらに、ブロックB22において、ブロックB12と同様にして、重み係数ベクトルwに対応する送信機から送信された信号を再生するとともに、再生された信号に対応する信号レプリカ行列Rを生成する。また、ブロック23において、ブロックB13と同様にして、再生された信号の到来方向θを推定する。以上により、2番目の送信機から送信された信号波形が再生及び分離されるとともに、再生された信号の到来方向が推定される。
続いて、ブロックB30において、第2ステージにおける信号サンプル行列Xから第2ステージにおける信号レプリカ行列Rを引いて、第3ステージにおける信号サンプル行列Xとする。信号サンプル行列Xには、U-2台の送信機から送信された信号が含まれる。
続いて、ブロックB31において、第3ステージにおける重み係数ベクトルwを推定する。そして、ブロックB32において、3番目の送信機から送信された信号を再生するとともに、信号レプリカ行列Rを生成し、ブロック33において、再生された信号の到来方向θを推定する。
このようにして、重み係数ベクトルwの推定、信号レプリカ行列Rの算出、到来方向θの推定、信号サンプル行列の更新を、繰り返し実行して、順次U台の送信機の1つから送信された信号を再生及び分離するとともに、分離された信号の到来方向を推定する。
次に、各ブロックでの処理を詳しく説明する。まず、重み係数ベクトルを推定する処理(ブロックB11,21,31)について、図5を参照しつつ説明する。ここでは、例として、アンテナ素子21を2個(N=2)とした場合を説明する。この場合、第qステージにおいて、時刻kの信号サンプルベクトルx[k]及び重み係数ベクトルw[k]は式(2),(3)のように表される。添え字Tは転置を示す。
なお、第qステージにおいて、信号サンプル行列Xと信号サンプルベクトルx[k]との関係は式(4)のように表される。
時刻k+1における重み係数ベクトルw[k+1]は、CMA法に基づき、次の式(5),(6)から算出する。σ,μは適宜調整する定数、添え字Hは複素共役転置を表す。
アンテナ素子が2個の場合の重み係数推定手段は、図5のようにソフトウェア上で構成される。添え字*は複素共役を示す。まず、時刻kにおいて2つのアンテナ素子21に設けられたS/P変換器53から出力された2M個の信号サンプルと、重み係数ベクトルw[k]の各要素の複素共役との積和を演算し、時刻kにおける出力y[k]を算出する。すなわち、式(6)の演算を行う。次に、算出したy[k]と、信号サンプルベクトルx[k]と、重み係数ベクトルw[k]とを用いて、式(5)の演算を行い、時刻k+1における重み係数ベクトルw[k+1]を算出する。重み係数ベクトルの初期値w[0]は、y[k]の要素が0とならない適当な値を任意に設定する。このように式(5),(6)をk=0からK-1までK回繰り返して演算し、最終的に得られたw[K−1]を第qステージにおける重み係数ベクトルwとして採用する。
次に、推定された重み係数ベクトルwに対応する送信機(q番目の送信機)から送信された信号を再生する処理(ブロックB12,22,32)について説明する。q番目の送信機から送信され、時刻kにおいて各アンテナ素子21で受信された信号の合成出力y[k]は、式(7)のように重み係数ベクトルwの複素共役と信号サンプルベクトルx[k]との積として表される。この出力y[k]は、第q番目の送信機から送信された信号のみを表す信号になる。そして、式(8)により、出力y[k]と重み係数ベクトルwとを用いて、時刻kにおける再生された信号に対応する信号サンプルを表す信号レプリカベクトルr[k]を算出する。
さらに、k=0からK-1までの信号レプリカベクトルr[k]から、第qステージにおける信号レプリカ行列Rを式(9)のように生成する。
CMA法により算出された重み係数ベクトルwは、複数の送信機の1つから送信され、各アンテナ素子で受信された信号を適切に合成してビーム形成を行う重み係数ベクトルである。さらに、本発明者は、シンボルのα周期分に相当する信号サンプルを出力するS/P変換器53を設置したことにより、算出された重み係数ベクトルwが整合フィルタの重み係数ベクトルになるという知見を得た。
よって、再生された信号は、複数の送信機の1つから送信された信号のみを表す信号であるとともに、SN比を最大化した信号になる。それゆえ、微弱でSN比が非常に低い信号でも検出して信号を再生し分離することができる。
次に、推定された重み係数ベクトルwと後述するステアリングベクトルa(θ)に基づいて、第qステージにおいて、再生された信号の到来方向θを推定する処理(ブロックB13,B23,B33)について説明する。
まず、M個の出力ポートからP個(1≦P≦M)の出力ポートを任意に選定する。選定された出力ポートの番号を、Γq1q2,…,ΓqPとする。そして重み係数ベクトルwから、選定されたP個の出力ポートに対応する重み係数をそれぞれ抽出して、式(10)に示すようなN個の重み係数を要素とする重み係数抽出ベクトルVqΓmをP個生成する。各S/P変換器53に同じタイミングで入力される信号サンプルにかけられる重み係数がそれぞれ抽出されて、P個の重み係数抽出ベクトルVqΓmになる。
ここで、図6のように、信号探索装置10の正面を0度、時計方向を正とし、アンテナ素子21同士の距離をd、信号の到来方向をθとすると、N個のアンテナ素子21から構成されるアレイアンテナのステアリングベクトルa(θ)は、式(11)のように表される。jは虚数単位、λは波長[m]である。なお、N個のアンテナ素子21は一列に配置する必要はない。
第qステージで再生された信号の到来方向θの推定は、ステアリングベクトルa(θ)のθを変化させ、第qステージの重み係数抽出ベクトルVqΓmに最も似たa(θ)が得られるθを探し出すことで実現できる。すなわち、ステアリングベクトルa(θ)と第qステージの重み係数抽出ベクトルVqΓmとの相関値が最大となるθを探しだすことで、第qステージで再生された信号の到来方向θを推定することができる。ステアリングベクトルa(θ)と第qステージの重み係数抽出ベクトルVqΓmとの相関値C(θ)は、次の式(12)により算出される。算出された相関値C(θ)はP個存在するので、式(13)のようにP個の相関値C(θ)を平均して平均相関値C(θ)を算出する。
算出された平均相関値C(θ)はθの関数になる。よって、θを−180°〜180°の範囲で変化させて、平均相関値C(θ)が最大となるθを算出する。算出されたθに対応するステアリングベクトルa(θ)が、重み係数抽出ベクトルVqΓmに最も似たステアリングベクトルa(θ)になる。したがって、算出したθを第qステージで再生された信号の到来方向、すなわち、q番目の送信機が存在する方向と推定できる。
なお、出力ポートは1つの出力ポートが選定されてもよい(P=1)。その場合には、式(13)で算出される平均相関値C(θ)は、式(12)で算出される相関値C(θ)になる。
次に、次の(14)式のように、第qステージの信号サンプル行列Xから第qステージの信号レプリカ行列Rを引いて、信号サンプル行列を更新する(ブロックB20,B30)
そして、更新された信号サンプル行列Xq+1を用いて、第q+1ステージにおける重み係数ベクトルの推定、第q+1番目の送信機から送信された信号の再生、再生された信号の到来方向の推定、信号サンプル行列の更新を行う。このように繰り返し実行し、順次前記複数の送信機の1つから送信された信号を再生するとともに、再生された信号の到来方向を推定する。
次に、被災者探索装置10により算出される重み係数について述べる。図7は、一般的な送信機から送信される信号波形の1例を示す。一般的な送信機は、ナイキスト条件を満たした帯域通過フィルタに情報シンボルを入力し、その出力を送信する。図7に示す波形は、それぞれのシンボルを帯域通過フィルタに入力して得られる出力(インパルス応答)が合成された波形である。
図7に示した送信信号の波形を被災者探索装置10により受信した場合において、アンテナ素子#1の全出力ポートに対応する重み係数の振幅の変化を表す実部と、送信波形との比較を図8に示す。二つの波を比較すると、山と谷のタイミングが一致している。被災者探索装置10により算出された重み係数には定数がかかっているため、これを補正した重み係数の実部と、送信波形との比較を図9に示す。図9に示されるように、重み係数の実部は、送信波形と一致する。すなわち、重み係数の実部は、整合フィルタへ入力された信号の波形と定数倍で一致する整合フィルタの重み係数になっている。
以上説明した第1実施形態によれば、以下の効果を奏する。
・複数の送信機から送信された信号の合成信号に微弱でSN比が非常に低い信号が含まれている場合でも、送信機ごとに受信信号を再生して分離するとともに、分離された信号の到来方向を推定することができる。それゆえ、被災者探索装置10は、地震や雪崩等の災害時に、瓦礫や雪の中に埋もれた複数の人が所持する災害救助信号送信機等からの信号を受信して、それぞれの人の位置を推定する救助用の信号探索装置として利用することができる。
・重み係数ベクトルwと信号サンプル行列Xとから、簡易な方法で信号レプリカ行列Rを算出して、複数の送信機の1つから送信された信号を分離することができる。
・シリアルパラレル変換手段、信号サンプル行列生成手段、重み係数推定手段、信号レプリカ行列生成手段、出力ポート選定手段、重み係数抽出手段、相関値算出手段、到来方向推定手段、及びサンプル行列更新手段を、CPU52が実行するプログラムとして構成しているので、ハードウェアを小型化でき持ち運びしやすい。また、上記プログラムをコンピュータにインストールすれば、簡単に信号処理部50を構成することができる。
・信号処理部50をノート型PCやタブレット型PCにすれば、被災者探索装置10を移動させながら使用できるので、災害地の近辺で被災者の探索を行うことができるとともに、広範囲の信号を探索することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る被災者探索装置は、複数の携帯電話(送信機)から、1シンボルに拡散系列の1周期が一致するように重畳されている直接スペクトル拡散信号を受信することを想定している。また、第2実施形態に係る被災者探索装置は、推定した送信機の方向を、モニタにおいて被災者探索装置10を中心とした円上に表示させる。
第2実施形態では、(1)式のαを2以上の整数に設定する。すなわち、S/P変換器53から、2周期分以上の送信信号に相当する信号サンプルを出力するようにする。
情報シンボル1シンボルに拡散系列の1周期が一致するように重畳されている直接スペクトル拡散信号と、整合フィルタとの同期が取られていると、整合フィルタの重み係数は逆拡散を行う。
αを2以上の整数に設定すると、S/P変換器53は、送信信号のシンボルに対してどの時点からサンプリングを開始したとしても、少なくともシンボルの1周期分の送信信号に相当する信号サンプルを、連続した出力ポートから出力する。また、S/P変換器53は、シンボル周期TsbごとにM個のサンプルを同時に出力する。このため、S/P変換器53は、シンボル1周期分の信号サンプルを所定の連続した出力ポートから出力した後、同じ所定の出力ポートから、次のシンボル1周期分の信号サンプルを出力することとなる。よって、所定期間内(k=0,…,K-1)において、常にある一定の連続した出力ポートから少なくとも1周期分の送信信号に相当する信号サンプルが出力される。
そのため、推定された重み係数ベクトルは、事前の同期が確立されていなくても、1周期分の送信信号に一致した区間の出力ポートに対して逆拡散を行う。よって、逆拡散を行うとともに、複数の送信機の1つから送信された信号のみを表す信号を適切に合成してビーム形成を行う重み係数ベクトルが得られる。
以上説明した第2実施形態によれば、以下の効果を奏する。
・SN比が小さく同期捕捉が困難な直接スペクトル拡散信号が受信した合成信号に含まれている場合でも、事前の同期確立がないままでスペクトル拡散信号は逆拡散される。したがって、受信した合成信号にSN比が小さいスペクトル拡散信号が含まれていても、送信機ごとに分離するとともに、分離された信号の到来方向を推定することができる。
・被災者探索装置10は、事前の同期確立がないままでスペクトル拡散信号を逆拡散して分離するので、災害時に被災者の探索に利用できる。一般に、携帯電話では直接スペクトル拡散信号が用いられており、シンボル周期Tsbは公開されている。よって、被害者探索装置10は、複数の携帯電話からの送信信号を携帯電話ごとに分離(再生)し、それぞれの携帯電話の方向を特定することができる。そして、地震や雪崩等の災害時に瓦礫や雪に埋もれた場合でも、携帯電話を所持している被災者は多いと思われる。したがって、被災者探索装置10を使用すれば、災害時に携帯電話を所持して埋もれている被災者を速やかに発見し救助することができる。
・さらに、推定した送信機の方向を、モニタにおいて被災者探索装置10を中心とした円上に表示させることにより、送信機の方向を容易に視認できるので、送信機を所持する被災者を速やかに救助することにつなげることができる。さらに、被災者探索装置10を推定した送信機の方向へ移動させながら、モニタに表示される送信機の方向が反転する地点を探索することにより、その地点を送信機の位置と推定することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態は、再生された信号の到来方向θを推定する処理(ブロックB13,B23,B33)の手順が第1実施形態と異なる。第3実施形態では、大きな信号電力が得られる出力ポートに対応する重み係数を抽出した重み係数抽出ベクトルと、ステアリングベクトルa(θ)との相関値から、再生された信号の到来方向θを推定する。ここで例として、アンテナ素子21が2個(N=2)で、アンテナ#1,#2のそれぞれに設置されたS/P変換器53の各出力ポートに対する重み係数の絶対値が、図10のようになっているとする。
まず、大きな信号電力が得られる出力ポートを調べる。各出力ポートに対する重み係数の絶対値は、各出力ポートから出力される分離された信号の電力に比例する。すなわち、重み係数の絶対値が大きい出力ポートほど、大きな信号電力が得られる。そこで、次の式(15)のように、同じ出力ポート同士で、すべてのアンテナ素子21にわたって、重み係数の絶対値を足しあわせる。そして、得られた重み係数の絶対値の総和γqmを、大きいものから順に並び替える。重み係数の絶対値が図10のようになっている場合、式(16)のように並び替えられる。そして、式(17)のように、大きい順に並べ替えた出力ポート番号をΓqm(m=1,…,M)とする。
ここで、重み係数の絶対値の総和γqmのうち大きいものからP個(1≦P≦M)選び、選んだP個の総和γqmに対応する出力ポートΓq1,…,ΓqPを選定する。そして重み係数ベクトルwから、選定されたP個の出力ポートに対応する重み係数をそれぞれ抽出して、式(10)に示すようなN個の重み係数を要素とする重み係数抽出ベクトルVqΓmをP個生成する。mが小さい重み係数抽出ベクトルVqΓmほど、絶対値が大きい重み係数を要素としている。なお、Pは、例えば、重み係数の絶対値の総和γqmのうち所定値より大きい総和γqmを選定することで個数を決定すればよい。
そして、第1実施形態と同様に、式(12)により、ステアリングベクトルa(θ)と重み係数抽出ベクトルVqΓmとの相関値C(θ)を算出し、式(13)のように、算出されたP個の相関値C(θ)を平均して平均相関値C(θ)を算出する。算出された平均相関値C(θ)が最大となるθを算出し、算出したθを第qステージで再生された信号の到来方向、すなわち、q番目の送信機が存在する方向と推定する。これにより、大きな信号電力が得られる出力ポートの重み係数を用いて、信号の到来方向が推定される。
以上説明した第3実施形態によれば、以下の効果を奏する。
・重み係数の絶対値の総和が大きいものから所定数選び、選んだ所定数の総和に対応する出力ポートを選定すると、精度よく到来方向を推定することができる。なお、所定数として1を採用してもよく、その場合は重み係数の絶対値の総和が最も大きい出力ポートのみを選定することとなる。
(他の実施形態)
・BPF31の後段にA/D変換器33を設け、取得した信号サンプルをCPU52へ送信し、CPU52に検波器32の処理を実行させてもよい。
・CPU52として、信号処理で非常に多く用いられる積和演算を高速に処理できるように実装された演算処理装置であるDSP(digital signal processor)を採用してもよい。信号処理に特化されたDSPを用いれば、高速に信号を分離し、分離した信号の到来方向を推定することができる。
・BPF31,検波器32,A/D変換器33は、各アンテナ素子21の出力をそれぞれ処理できればよく、アンテナ素子21ごとに設けられていなくてもよい。
・メモリ51は、コンピュータに内蔵されているメモリに限らず、外付けハードディスクや持ち運び可能なメディア等でもよい。
・第2実施形態に係る被災者探索装置が複数の送信機から受信する信号は、スペクトル拡散信号でなくとも、1シンボルに周期信号の1周期が一致するように重畳されている信号であればよい。αを2以上の整数とすると、推定された重み係数ベクトルは、事前の同期が確立されていなくても、1周期分の送信信号に一致した区間の出力ポートに対してシンボルを復元する。よって、SN比が小さく同期捕捉が困難な、周期的信号にシンボルが乗積された信号が受信信号に含まれている場合でも、送信機ごとに分離するとともに、分離された信号の到来方向を推定することができる。
10…被災者探索装置(信号探索装置)、21…アンテナ素子、33…A/D変換器(アナログデジタル変換手段)、53…S/P変換器(シリアルパラレル変換手段)、51…メモリ(記憶手段)、Xq…信号サンプル行列、wq…重み係数ベクトル、Rq…信号レプリカ行列、θq…到来方向。

Claims (9)

  1. 複数の送信機から送信された信号の合成信号を受信するアンテナ素子を、複数備えて構成されたアレイアンテナと、
    各アンテナ素子の出力を所定のサンプリング周期でサンプリングして信号サンプルを取得するアナログデジタル変換手段と、
    前記アナログデジタル変換手段から出力された信号サンプルを記憶する記憶手段と、
    各アンテナ素子に設けられるとともに、前記送信機から送信された信号のシンボル周期を前記サンプリング周期で除算して得られた商の1以上の整数倍の出力ポートを備えて、前記記憶手段からシリアル出力された各アンテナ素子の前記信号サンプルをパラレル出力に変換するシリアルパラレル変換手段と、
    全てのシリアルパラレル変換手段の前記出力ポートから1度に出力された前記信号サンプルを信号サンプルベクトルとし、所定期間内に出力された前記信号サンプルベクトルから信号サンプル行列を生成する信号サンプル行列生成手段と、
    前記信号サンプル行列とCMA法とに基づいて、各シリアルパラレル変換手段のそれぞれの出力ポートに対応する重み係数を要素とする重み係数ベクトルを推定する重み係数推定手段と、
    前記重み係数推定手段により推定された重み係数ベクトルと前記信号サンプル行列とから、前記複数の送信機の1つから送信された信号を再生するとともに、再生された信号に対応する信号サンプルを表す信号レプリカ行列を生成する信号レプリカ行列生成手段と、
    前記シリアルパラレル変換手段の前記出力ポートから所定数の出力ポートを選定する出力ポート選定手段と、
    前記出力ポート選定手段により選定された前記所定数の出力ポートのそれぞれに対応する前記重み係数を、前記重み係数推定手段により推定された前記重み係数ベクトルからそれぞれ抽出して、前記所定数の重み係数抽出ベクトルを生成する重み係数抽出手段と、
    前記重み係数抽出手段により生成された前記所定数の重み係数抽出ベクトルのそれぞれと、前記アンテナ素子間の距離及び信号の到来方向から定まるステアリングベクトルとのそれぞれの相関値を算出し、算出された前記所定数の相関値を平均して平均相関値を算出する相関値算出手段と、
    算出された前記平均相関値が最大となる前記到来方向を、前記信号レプリカ行列生成手段により再生された信号の到来方向と推定する到来方向推定手段と、
    前記信号サンプル行列から前記信号レプリカ行列生成手段により生成された信号レプリカ行列を引いて、前記信号サンプル行列を更新する信号サンプル行列更新手段と、を備え、
    前記重み係数推定手段と、前記信号レプリカ行列生成手段と、前記出力ポート選定手段と、前記重み係数抽出手段と、前記相関値算出手段と、前記到来方向推定手段と、前記信号サンプル行列更新手段と、による処理を繰り返し実行し、順次前記複数の送信機の1つから送信された信号を再生するとともに、再生された信号の到来方向を推定することを特徴とする信号探索装置。
  2. 前記シリアルパラレル変換手段は、前記シンボル周期を前記サンプリング周期で除算して得られた商の2以上の整数倍の出力ポートを備える請求項1に記載の信号探索装置。
  3. 前記出力ポート選定手段は、前記重み係数ベクトルのうち同じ出力ポートに対応する重み係数の絶対値を全ての前記アンテナ素子にわたって足し合わせた総和を算出し、算出された総和のうち大きいものから前記所定数選び、選んだ前記所定数の総和に対応する前記出力ポートを選定する請求項1又は2に記載の信号探索装置。
  4. 複数の送信機から送信された信号の合成信号を受信するアンテナ素子を、複数備えて構成されたアレイアンテナと、
    各アンテナ素子の出力を所定のサンプリング周期でサンプリングして信号サンプルを取得するアナログデジタル変換手段と、
    前記アナログデジタル変換手段から出力された信号サンプルを記憶する記憶手段と、
    各アンテナ素子に設けられるとともに、前記送信機から送信された信号のシンボル周期を前記サンプリング周期で除算して得られた商の1以上の整数倍の出力ポートを備えて、前記記憶手段からシリアル出力された各アンテナ素子の前記信号サンプルをパラレル出力に変換するシリアルパラレル変換手段と、
    全てのシリアルパラレル変換手段の前記出力ポートから1度に出力された前記信号サンプルを信号サンプルベクトルとし、所定期間内に出力された前記信号サンプルベクトルから信号サンプル行列を生成する信号サンプル行列生成手段と、
    前記信号サンプル行列とCMA法とに基づいて、各アンテナ素子のそれぞれの出力ポートに対応する重み係数を要素とする重み係数ベクトルを推定する重み係数推定手段と、
    前記重み係数推定手段により推定された重み係数ベクトルと前記信号サンプル行列とから、前記複数の送信機の1つから送信された信号を再生するとともに、再生された信号に対応する信号サンプルを表す信号レプリカ行列を生成する信号レプリカ行列生成手段と、
    前記出力ポートの1つに対応する前記重み係数を、前記重み係数推定手段により推定された前記重み係数ベクトルから抽出して、重み係数抽出ベクトルを生成する重み係数抽出手段と、
    前記重み係数抽出手段により生成された重み係数抽出ベクトルと、前記アンテナ素子間の距離及び信号の到来方向から定まるステアリングベクトルとの相関値を算出する相関値算出手段と、
    算出された前記相関値が最大となる前記到来方向を、前記信号レプリカ行列生成手段により再生された信号の到来方向と推定する到来方向推定手段と、
    前記信号サンプル行列から前記信号レプリカ行列生成手段により生成された信号レプリカ行列を引いて、前記信号サンプル行列を更新する信号サンプル行列更新手段と、を備え、
    前記重み係数推定手段と、前記信号レプリカ行列生成手段と、前記重み係数抽出手段と、前記相関値算出手段と、前記到来方向推定手段と、前記信号サンプル行列更新手段と、による処理を繰り返し実行し、順次前記複数の送信機の1つから送信された信号を再生するとともに、再生された信号の到来方向を推定することを特徴とする信号探索装置。
  5. 前記シリアルパラレル変換手段は、前記シンボル周期を前記サンプリング周期で除算して得られた商の2以上の整数倍の出力ポートを備える請求項4に記載の信号探索装置。
  6. 前記所定期間内の所定時刻をk、前記信号サンプル行列のうち所定時刻kの信号サンプルベクトルをx[k]、前記重み係数推定手段により推定された重み係数ベクトルをw、前記重み係数ベクトルwの複素共役転置をw、前記信号レプリカ行列生成手段により生成された前記信号レプリカ行列のうち所定時刻kの要素である信号レプリカベクトルをr[k]とすると、前記信号レプリカ行列生成手段は、
    r[k]=wx[k]w/(ww)
    の演算により、前記所定期間内の前記信号レプリカベクトルr[k]を算出し、前記信号レプリカベクトルr[k]から前記信号レプリカ行列を生成する請求項1〜5のいずれかに記載の信号探索装置。
  7. 請求項2又は5に記載の信号探索装置を備え、
    前記送信機が周期的信号にシンボルが乗積された信号を送信する被災者探索装置。
  8. 前記送信機が携帯電話である請求項7に記載の被災者探索装置。
  9. モニタを備え、前記モニタに前記送信機の方向を表示させる請求項7又は8に記載の被災者探索装置。
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