JP5099002B2 - 高分子光導波路の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高分子光導波路の製造方法に関する。
高速信号の伝送において、伝送媒体として広く利用されている電気は限界が近づき、光伝送の役割が期待され、機器装置間、機器装置内のボード間、チップ間において光配線を使用するいわゆる光インターコネクションが注目されている。
前記光インターコネクションを可能とする技術として、光を伝搬し屈折率の高い高分子からなるコアと、該コアを包囲し屈折率がより小さい高分子からなるクラッドから構成される高分子光導波路が、フレキシブル性を有することや製造コストを低く抑えられること等の面から注目されている。
しかしながら、モバイル機器など小型情報機器の扱うデータが予想を上回って大容量化し、器機内の光通信の要求の高まりに平行して器機自体の小型化、薄型化、低コスト化が進み、既存の高分子光導波路が有していたフレキシブル性、低コスト性では対応できず、更なるフレキシブル性、低コスト性が求められている。
例えば、直線導波路に特化した簡便な高分子光導波路の製造法として、基板上にクラッドとなる第1の層と、該第1の層上に、より屈折率が高い第2の層を積層し、第2の層側から厚さ方向にブレードで溝を形成して導波路コアを形成し、さらに溝をクラッド材で充填して硬化させることで導波路構造を形成する手法が提案されている(特許文献1)。
一方、高分子材料で製造した通常の高分子光導波路は、光信号のみを導くことが可能な導波路であり、例えば、プリント基板間、あるいはモジュール間における高速光信号の伝送以外に低速電気信号の伝送あるいは電力供給を行う場合は、光配線の他に導電線を別途設置する必要がある。
そこで、導波路シートの表面あるいは裏面の少なくとも一方に電気配線パターンを形成した高分子光導波路(特許文献2参照)、導波路シートに光配線と電気配線を内在させた高分子光導波路(特許文献3参照)などが提案されている。
特開平8−286064号公報 特開2001−311846号公報 特開2007−140300号公報
本発明は、本構成を有さない場合に比べ、導電線を有し、伝搬損失が小さく、フレキシブルな高分子光導波路が簡便に製造される方法を提供することを目的とする。
上記課題は、以下の手段により解決される。
請求項1の発明は、(1)硬化型の第1の粘着層を表面に有する第1の固定シートに前記第1の粘着層を介して金属膜を貼り付ける工程と、(2)前記第1の固定シート上の金属膜を厚さ方向にブレードで切削して該金属膜を分割する工程と、(3)クラッドとなる第1の高分子層と、該第1の高分子層より屈折率が高く、光が伝搬するコアとなる第2の高分子層と、該第2の高分子層より屈折率が低く、クラッドとなる第3の高分子層がこの順に積層されている積層フィルムの前記第1の高分子層又は第3の高分子層上に硬化型の第2の粘着層を形成し、該第2の粘着層を介して前記積層フィルムと前記第1の固定シート上の分割された金属膜を貼り合わせる工程と、(4)前記第1の粘着層と前記第2の粘着層を硬化させるとともに、前記分割された金属膜と貼り合わされた積層フィルムを前記分割された金属膜とともに前記第1の固定シートから剥離することにより、前記分割された金属膜を前記積層フィルムに転写させる工程と、(5)前記積層フィルムに転写された前記金属膜と、硬化型の第3の粘着層を表面に有する第2の固定シートを前記第3の粘着層を介して貼り合わせた後、前記積層フィルムを前記金属膜が転写された面とは反対側の面から厚さ方向にブレードで切削して前記第2の高分子層を分割する溝を複数形成することにより前記コアの側面の一部を形成する工程と、を含むことを特徴とする高分子光導波路の製造方法。
請求項2の発明は、(1)硬化型の第1の粘着層を表面に有する第1の固定シートに前記第1の粘着層を介して金属膜を貼り付ける工程と、(2)前記第1の固定シート上の金属膜を厚さ方向にブレードで切削して該金属膜を分割する工程と、(3)クラッドとなる第1の高分子層と、該第1の高分子層より屈折率が高く、光が伝搬するコアとなる第2の高分子層が積層されている積層フィルムの前記第2の高分子層上に、硬化後の屈折率が前記第2の高分子層の屈折率より低く、硬化後にクラッドとなる硬化型の第2の粘着層を形成し、該第2の粘着層を介して前記積層フィルムと前記第1の固定シート上の分割された金属膜を貼り合わせる工程と、(4)前記第1の粘着層と前記第2の粘着層を硬化させるとともに、前記分割された金属膜と貼り合わされた積層フィルムを前記分割された金属膜とともに前記第1の固定シートから剥離することにより、前記分割された金属膜を前記積層フィルムに転写させる工程と、(5)前記積層フィルムに転写された前記金属膜と、硬化型の第3の粘着層を表面に有する第2の固定シートを前記第3の粘着層を介して貼り合わせた後、前記積層フィルムを前記金属膜が転写された面とは反対側の面から厚さ方向にブレードで切削して前記第2の高分子層を分割する溝を複数形成することにより前記コアの側面の一部を形成する工程と、を含むことを特徴とする高分子光導波路の製造方法。
請求項3の発明は、前記工程(1)において、前記金属膜の前記第1の固定シートに貼り付ける側とは反対側の面が粗面加工されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の高分子光導波路の製造方法。
請求項4の発明は、前記工程(3)において、前記第2の粘着層を半硬化状態の高分子材料で形成することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の高分子光導波路の製造方法。
請求項5の発明は、前記工程(2)において前記金属膜を分割した後、前記工程(3)において前記分割された金属膜と前記積層フィルムを貼り合わせる前に、前記分割された金属膜の一部を前記第1の固定シートから剥離することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の高分子光導波路の製造方法。
請求項6の発明は、前記工程(5)において、前記分割された金属膜をアライメントマークとして前記溝を形成することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の高分子光導波路の製造方法。
請求項1記載の発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、導電線を有し、伝搬損失が小さいフレキシブルな高分子光導波路が簡便に製造される方法が提供される。
請求項2記載の発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、導電線を有し、伝搬損失が小さい更にフレキシブルな高分子光導波路が簡便に製造される方法が提供される。
請求項3記載の発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、導電線を有し、伝搬損失が小さいフレキシブルな高分子光導波路がさらに簡便かつ短時間に製造される方法が提供される。
請求項4記載の発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、導電線を有し、伝搬損失が小さいフレキシブルな高分子光導波路がさらに簡便かつ確実に製造される方法が提供される。
請求項5記載の発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、導電線間のスペース幅が異なるアレイ状の導電線を有し、伝搬損失が小さいフレキシブルな高分子光導波路が簡便に製造される方法が提供される。
請求項6記載の発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、導電線と導波路コアの位置精度が高く、他の光学素子と光結合し易く、伝搬損失が小さいフレキシブルな高分子光導波路が簡便に製造される方法が提供される。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。なお、実質的に同一の機能及び作用を有する部材には、適宜全図面を通じて同じ符合を付与又は符号を省略し、重複する説明は適宜省略する。また、図面は、本発明の理解を容易なものとするため、形状、大きさ、位置関係を概略的に示しており、図に示されている具体的な条件も一例に過ぎず、これらの形態に限定されるものではない。
本発明者らは、まず、導電線を有する光導波路及びその製造方法について以下のような研究及び検討を行った。
例えば、コアと、該コアを包囲するクラッドからなる導波路シートを用意し、片面のクラッドに銅箔を貼り合わせる。次いで、フォトリソグラフィーによって銅箔上にレジストでエッチングマスクを形成した後、エッチングによって不要な銅箔を溶解して取り去る。さらにレジストでエッチングマスクを除去することにより、銅からなる導電線パターンが形成される。以上の工程により、少なくとも片面に導電線を有する導波路を得ることができる。
しかしながら、上記のような導電線を有する高分子光導波路の製造方法では、電気配線パターンや光配線パターン(コア)などを作製するにあたって、パターニング、露光・現像、エッチングなどの様々な薄膜形成プロセス等により作製するため、複雑で多くの工程が必要であり、製造歩留まりの悪化を招きやすくなる。
さらに、導波路と電気配線パターン(導電ライン)を別工程で形成している、つまり、マスクの精度、あるいはマスクと導波路シートとの位置合わせに限界があり、導波路コアと電気配線との位置精度の低下を招きやすい。
また、例えば、クラッド層、コア層、及びクラッド層を積層した3層からなる積層フィルム(以下、3層フィルムという場合がある。)の上にさらに金属膜を設け、金属膜側から溝を形成して導波路コアと導電ラインを形成しようと試みると、導波路コアを形成する際、金属膜も同時に切削するため、金属の切削粉によりブレードが目詰まりを起こし、平坦性の高いコア側面が形成できず、結果としてコア内の伝搬光の光損失が増大する恐れがある。
さらに、コアパターンと導電パターンとの干渉により、パターン設計の自由度も確保しにくい。
一方、特許文献1に開示されているような製法により導波路構造を有する3層フィルムを予め作製し、その後に接着層を介して金属箔を貼り合わせ、金属箔の上部より回転するブレードで金属膜を分割して導電線を形成することで、導電線を有するとともに平坦性の高いコア側面を有する高分子光導波路を作製することが考えられる。
しかしながら、上記のような手法において例えばスピンコート法により3層フィルムを作製した場合でも膜厚ムラを有し、3層フィルムでは3つの層の膜厚ムラの和となることから時に大きな膜厚ムラとなる。加えて、金属箔を切削する際、3層フィルムの膜厚ムラが、試料を固定するテープの膜厚ムラと、試料固定台の高さムラと、ブレードの高さ精度を超えるとき、金属箔の下方に位置するコアまで切削してしまい、伝搬光の損失を招くことになる。
例えば、3層フィルムを厚膜化することで、膜厚ムラとブレードの高さ精度が吸収され易くなるが、この場合、導波路のフレキシブル性を確保することが難しくなる。
また、上記のようなコアの切削を回避するために、コアの存在する以外の場所に切削することで導電ラインを形成することも考えられるが、それゆえに切削場所が制限され、導電線パターンを敷設する自由度も大きく制限される。
さらに、導電線と導電線間はブレードによる切削溝で形成されることから、ブレード幅が溝幅となり、自由なスペース幅を設定することは困難である。ブレード幅とは異なるスペース幅を実現するため、複数回の切削を行うことも考えられるが工程数の増大につながる。
また、導波路コアの上方に導電パターンを貼り合わせることも考えられるが、導波路コアと導電パターンとのアライメント精度が低くなり易い。また、この場合、形成された導電線を有する高分子光導波路のコアが導電線を設けた側から観察することが困難となり、コアと他の受発光素子との良好なアライメントが行えず、光結合部の損失が生じ易い。
本発明者らはこのような研究及び検討を重ねた結果、本発明の完成に至った。
<第1の実施形態>
図1及び図2を参照しながら、第1の実施形態に係る高分子光導波路の製造方法について各構成要素と共に説明する。
(1)金属膜を固定シートに貼り付ける工程(図1(A))
硬化型の第1の粘着層6を表面に有する第1の固定シート2に第1の粘着層6を介して金属膜20を貼り付ける。
金属膜20は後に分割されて導電ラインとなるため、電気的特性に優れている金属箔が好ましく、金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム等、あるいはそれらを含む合金から選択する。
また、金属箔20の第1の固定シート2に貼り付ける面とは反対側の面は、後の工程で光導波路となる積層フィルム10と他の粘着層(第2の粘着層)18を介して貼り合わせることから、より高い接合強度を確保することが求められ、そのため粗面加工が施されていることが好ましい。金属箔20は、低コスト、表面の粗面加工の容易性、腐食耐性などの点から銅箔を選択することが好ましい。
一方、第1の固定シート2の硬化型粘着層6としては、粘着性を有し、外部から特定の刺激を与えることで硬化して粘着力が低下する材料を選択する。紫外線硬化型、熱硬化型、電子線硬化型等が挙げられるが、簡便さと、後の工程で用いる積層フィルム10の耐熱性を考慮すると、紫外線硬化型の粘着層を選択することが好ましい。また、この場合、後の工程において、第1の固定シート2の支持体4側から紫外線を照射して第1の粘着層6が硬化されるように支持体4は紫外線透過性を有するフィルムを用いる。
第1の固定シート2としては、これらの要求を満たすダイシング用テープを選択することが好ましい。
(2)金属膜を分割する工程(図1(B))
第1の固定シート2上の金属膜20を厚さ方向にブレード26で切削して該金属膜20を分割する。
例えば、高速回転するブレード26を有するダイシングソーによって、金属箔20側から厚さ方向に金属箔20と第1の固定シート2の一部にわたり切削することで金属箔20を分割して導電ライン20a,20b,20cを形成する。半導体デバイスの製造に一般的に使用されているダイシングソーは、高速回転するブレード26を水平方向(面内方向)及び垂直方向(厚さ方向)の切削においてμmレベルの走査精度を有している。よって、このようなダイシングソーを用いることで、本工程においては第1の固定シート2上にμmレベルで制御された導電パターンの形成が実現される。
ブレード26の厚み(幅)が導電ライン間の距離(スペース)を決めることになるため、適宜ブレード厚が決定される。また、導電ライン間のスペースは、導電ライン20aの特性インピーダンスを決定する一要因となるため、それを含めて適宜決定すればよい。導電ライン幅は、導電ライン20aの目的、例えば信号線、接地線、電力供給線など目的に合わせて適宜決定すればよい。
なお、本工程では、金属箔20を分割することで、上記のような各機能線として用いる導電ライン20aのほか、機能線として使用しないダミー導電ライン20b,20cも形成される。
ブレード26の切り込む深さは、金属箔20を確実に分割するように第1の固定シート2の一部まで切削するが、第1の固定シート2を完全には分割しない程度とする。ただし、粘着層6を切り込むことでブレード26の目詰まりが発生し、金属膜20の分割に対してバリの発生等の影響が出易くなる。そのため、ブレード26は、粘着層6にはできるだけ深く切り込まないことが好ましい。さらに、ダイシングソーのブレード高さ精度を考慮すると、切削時のブレード先端の高さ位置は、第1の固定シート2の上端(粘着層6の表面)から厚さ方向に5μm以上30μm以下であることが好ましく、10μm以上15μm以下であることがより好ましい。
(3)積層フィルムと分割された金属膜を貼り合わせる工程(図1(C))
まず、クラッドとなる第1の高分子層(適宜「下部クラッド層」という。)12と、該第1の高分子層12より屈折率が高く、光が伝搬するコア(適宜「導波路コア」という。)14aとなる第2の高分子層(適宜「コア層」という。)14と、該第2の高分子層14より屈折率が低く、クラッドとなる第3の高分子層(適宜「上部クラッド層」という。)16が積層された積層フィルム10を用意する。
第1の高分子層12と第3の高分子層16はクラッドとなるため、第2の高分子層(コア層)14より屈折率が小さいことが求められる。コア層14と各クラッド層12,16の屈折率差は、本導波路への入射光の広がり角、結合される光デバイスの開口数(NA)、光導波路の屈曲径等から適宜決定される。
コア層14及び各クラッド層12,16を構成する高分子材料としては、特にコア14aは伝搬光に対する透明性が高いことが光損失の点から要求され、エポキシ系、アクリル系、イミド系、ノルボルネン系等から選択される。また、下部クラッド層12と上部クラッド層16は同一材料である必要はないが、簡便性と光学設計の点から同一材料で形成されていることが好ましい。
コア層14の厚みは、コア14aの高さとなるため、本導波路と結合させる光デバイスとの結合効率等を考慮して決定される。
一方、クラッド層12,16の厚みは機械強度を維持する範囲で、導波路のフレキシブル性を助長させる目的で薄いことが好ましい。なお、詳細は後の工程で説明するが、下部クラッド層12に溝24の下端を形成する精度が補償される厚みは必要となる。例えば、コア層14の厚みを50μmとすると、粘着層18を含む総厚は150μm以下であることが好ましく、100μm以下であることがより好ましい。
積層フィルム10の第3の高分子層16上に硬化型の第2の粘着層18を形成する。
第2の粘着層18も、紫外線硬化型、熱硬化型、電子線硬化型等の樹脂から選択すればよいが、簡便さと積層フィルム10の耐熱性を考慮すると、特に紫外線硬化型樹脂を選択することが好ましい。ただし、後の工程において、第1の固定シート2上の導電ライン20a,20b,20cを第2の粘着層18を介して積層フィルム10に転写させるため、第2の粘着層18は第1の粘着層6の材質等も考慮して選択する。
なお、第2の粘着層18は、第3の高分子層16上ではなく、第1の高分子層12上に形成してもよい。
また、前記工程(2)において金属膜20を分割する工程と、前記工程(3)において第2の粘着層18を設けた積層フィルム10を用意する工程との順序は特に限定されるものではない。
上記のような第2の粘着層18を設けた積層フィルム10と、第1の固定シート2上で分割された金属膜(適宜、「導電ライン」、「導電パターン」という。)20a,20b,20cを、第2の粘着層18を介して貼り合わせる。
貼り合わせる時に、第2の粘着層18を構成する粘着樹脂が導電ライン間の溝22に浸入して第1の固定シート2に及ばないように、第2の粘着層18の粘度、厚み、硬化状態等が適宜決定される。
第2の粘着層18の厚みは、完成する導波路の総厚によって決まる屈曲耐久性に影響を及ぼす点と、溝22への樹脂侵入を勘案すると、より薄いことが好ましく、具体的には15μm以下が好ましく、10μm以下がより好ましい。
また、第2の粘着層18の粘着状態を作り出す方法としては、粘度の高い樹脂を選択することも一つの方法であるが、第2の粘着層18を、半硬化状態の高分子材料で形成してもよい。ここで、「半硬化状態」とは、第2の粘着層18を形成するための樹脂をある程度硬化させるが、完全に硬化して粘着力を失う以前の状態である。
このような半硬化状態を作り出す方法としては、紫外線硬化型樹脂であれば、硬化条件に至らない照射強度や照射時間で調整する方法、熱硬化型樹脂であれば、硬化条件に至らない温度や加温時間で調整する方法がある。また、紫外線硬化型樹脂で、ラジカル系樹脂(例えばアクリル)は、紫外線硬化時において雰囲気の酸素が含まれると酸素阻害によって硬化(キュアリング)が阻害され、半硬化状態となるため、それも一つの方法である。さらに、単に放置しておくことでも、室温、光、揮発などによって、第2の粘着層18としての半硬化膜を形成してもよい。
(4)分割された金属膜を積層フィルムに転写させる工程(図1(D))
第1の粘着層6と第2の粘着層18を硬化させるとともに、第1の固定シート2上の分割された金属膜20a,20b,20cと貼り合わされた積層フィルム10を、分割された金属膜20a,20b,20cとともに第1の固定シート2から剥離する。これにより、第1の固定シート2上の分割された金属膜20a,20b,20cを積層フィルム10に転写させる。
例えば、第1の粘着層6が紫外線硬化型樹脂であれば第1の固定シート2側から紫外線を照射して、熱硬化型樹脂であれば熱を加えて硬化させる。第1の粘着層6は、導電ライン間で露出している部分のほか、第1の固定シート2と導電ライン20a,20b,20cとの間の部分も硬化して粘着力が低下する。これにより、導電ライン20a,20b,20cは、第1の固定シート2上での導電ライン間の位置精度が維持されたまま、第1の固定シート2(第1の粘着層6)から第2の粘着層18を介して積層フィルム10に転写される。
なお、第1の固定シート2の第1の粘着層6を硬化させる処理は、第1の固定シート2上の金属膜20を切削して分割した後から、この第1の固定シート2上の分割された金属膜20a,20b,20cと積層フィルム10を貼り合わせ、さらに積層フィルム10を第1の固定シート2から剥離する前までに行えばよい。例えば、工程(1)で第1の固定シート2に固定した金属膜20を、工程(2)においてブレード26で分割して導電ライン20a,20b,20cを形成した後、硬化処理を施したときに第1の固定シート2上に導電パターンが保持されている状態であれば、その後に積層フィルム10を貼り合わせてもよい。
一方、積層フィルム10の第2の粘着層18を硬化させる処理は、第1の固定シート2上の分割された金属膜20a,20b,20cと積層フィルム10を貼り合わせた後から、積層フィルム10を第1の固定シート2から剥離し、さらに積層フィルム10の金属膜20a,20b,20cを第2の固定シート32に貼り合わせて積層フィルム10を切削する前までに行えばよい。いずれにせよ、第1の固定シート2上の導電ライン20a,20b,20cが第2の粘着層18を介して積層フィルム10に転写されて固定されればよい。
各粘着層6,18を硬化させる手順は、それぞれの材質等に応じて決めればよいが、具体的には、以下の(a)〜(c)の手順が挙げられる。
(a)第1の固定シート2上の導電ライン20a,20b,20cと積層フィルム10の第2の粘着層18を貼り合わせて第1の粘着層6及び第2の粘着層18を一緒に又は順次硬化させた後、積層フィルム10を第1の固定シート2から剥離させる。
(b)第1の粘着層6を硬化させた後、第1の固定シート2上の導電ライン20a,20b,20cと積層フィルム10の第2の粘着層18を貼り合わせて第2の粘着層18を硬化させ、その後に積層フィルム10を第1の固定シート2から剥離させる。
(c)第1の粘着層6を硬化させた後、第1の固定シート2上の導電ライン20a,20b,20cと積層フィルム10の第2の粘着層18を貼り合わせ、そのまま積層フィルム10を第1の固定シート2から剥離させ、その後に第2の粘着層18を硬化させる。
(5)積層フィルムに溝を形成してコアの側面の一部を形成する工程(図2(E))
まず、積層フィルム10に転写された分割された金属膜(導電ライン)20a,20b,20cと、硬化型の第3の粘着層36を表面に有する第2の固定シート32を第3の粘着層36を介して貼り合わせる。第2の固定シート32の硬化型粘着層36としては、粘着性を有し、外部から特定の刺激を与えることで硬化して粘着力が低下する材料を選択する。紫外線硬化型、熱硬化型、電子線硬化型等が挙げられるが、簡便さと、積層フィルム10の耐熱性を考慮すると、紫外線硬化型の粘着層を選択し、支持体34側から紫外線を照射して第3の粘着層36が硬化されるように支持体34は紫外線透過性を有するフィルムを用いることが好ましい。第2の固定シート32としては、これらの要求を満たすダイシング用テープを選択することが好ましい。
次いで、積層フィルム10を金属膜20a,20b,20cが転写された面とは反対側の面から厚さ方向にブレード28で切削して第2の高分子層14を分割する溝24を複数形成する。これによりコア14aの側面の一部(厚さ方向の側面)を形成する。
例えば、高速回転するブレード28を有するダイシングソーにより、積層フィルム10の第1の高分子層12側から厚さ方向に、第1の高分子層12と第2の高分子層14を切削することで、溝24とともに導波路コア14aの側面を形成する。ここで、コア14a(側面)を形成するためには切削する際のブレード28の下端が第2の高分子層(コア層)14の下端に位置するようにすればよいが、ブレード28の高さ精度、積層フィルム10の膜厚ムラ、固定シートの膜厚ムラ、ダイシングソーの試料固定台の高さ精度のほか、ブレード28の先端が丸みを帯びていることを考慮すると、コア層14の下端より下方であって、第2の粘着層18までは切断しない位置に設定することが好ましい。具体的には、切削時のブレード28の下端の位置が第3の高分子層16内または第2の粘着層18内となり、さらに具体的には、コア層14の下端より下方5μm以上であることが好ましく、10μm以上であることがさらに好ましい。
また、積層フィルム10を切削して溝24を形成するときに、分割された金属膜20a,20b,20cをアライメントマークとすることが好ましい。分割された金属膜20a,20b,20cをアライメントマークとして積層フィルム10を切削して溝24を形成すれば、導電線20aと導波路コア14aの位置精度が高められ、完成した高分子光導波路を他の光学デバイスと結合する際、コントラストの高い導電パターン20a,20b,20cに基づくため、アライメントを容易とし、かつ高い位置精度が実現することから良好な結合を実現する。
なお、本工程では、コア層14が分割されることで、導波路コア14aのほか、光が伝搬しないダミーコア14b,14c,14dも形成される。
(6)積層フィルムに形成した溝にクラッド材を充填する工程(図2(F))
工程(5)で形成した溝24には空気が充填されており、その時点でコア14aより屈折率が小さいことから導波路構造が形成されており、完成としても良いが、コア14aの環境耐性、異物の付着による光損失、導波路自体の強度などの観点から、埋め込み用のクラッド材30として硬化型樹脂を充填して硬化させることが好ましい。紫外線硬化型、熱硬化型、電子線硬化型等から選択されるが、紫外線硬化型が簡便さの点から好ましく、第1の高分子層12と第3の高分子層16とともに同じ材質の紫外線硬化型樹脂を選択することがより好ましい。
(7)第2の固定シートから導電線を有する高分子光導波路を剥離させる工程(図2(G))
第2の固定シート32側から紫外線を照射して該シートの第3の粘着層36を硬化させる。これにより第3の粘着層36の粘着力が低下し、第2の固定シート32から導電線20aを有する高分子光導波路100を剥離させる。
(8)導電ライン間に誘電体を充填する工程(図2(H))
工程(7)で得られた表面に導電パターンを有する高分子光導波路では、導電ライン20a,20b,20cが露出しており、環境耐性に乏しいことと、導電ライン間(溝22)が空気であることからインピーダンス調整が難しくなる場合もあり得る。そのため、導電ライン間に誘電体38を充填し、あるいはさらに誘電体38で導電ライン20a,20b,20cを覆うことが好ましい。誘電材料は特に制限されないが、フレキシブル性と誘電率を精度よく制御する観点から紫外線硬化型樹脂を選択することが好ましい。導電ライン間の誘電率は導電ライン20aの特性インピーダンスを決定する要因となる。
第1の実施形態では、上記のようにダイシング技術を適用して導電パターンと導波路コアが別々の工程で高い精度で形成され、導電線を有し、伝搬損失が小さく、フレキシブル性に富む高分子光導波路100,101が簡便な方法で製造される。
また、このような方法により製造された導電線20aを有する高分子光導波路100,101は、導電パターンと導波路コアとのアライメント精度が高く、コントラストの高い導電パターンを参照して、他の光学デバイスとの高効率な結合が実現される。
<第2の実施形態>
図3は、第2の実施形態に係る高分子光導波路102の製造工程の一部を概略的に示している。工程(1)から工程(2)までは第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
(3)積層フィルムと分割された金属膜を貼り合わせる工程(図3(A))
ここでは、クラッドとなる第1の高分子層12と、該第1の高分子層12より屈折率が高く、光が伝搬するコア14aとなる第2の高分子層14が積層された積層フィルム10Bを用意し、該積層フィルム10Bの第2の高分子層14上に、硬化後の屈折率が第2の高分子層14の屈折率より低く、硬化後にクラッドとなる硬化型の第2の粘着層16Aを形成する。
第1の高分子層12と第2の高分子層14の厚さは、導波路のフレキシブル性を考慮するとできるだけ薄いことが好ましく、一方、後の工程で切削溝24を形成する点からは高さ精度や膜厚ムラを補償する厚さを有することが好ましい。両者を勘案すると、第1の高分子層12の厚さは5μm以上30μm以下であることが好ましく、7μm以上20μm以下であることがさらに好ましい。
また、未硬化の第2の粘着層16Aは、硬化後にクラッドとなるため、硬化後の屈折率が第2の高分子層(コア層)14よりも小さいことが求められるが、簡便さから第1の高分子層12と同じ材料で形成することが好ましい。このようなクラッド層を兼ねた第2の粘着層16Aを介して積層フィルム10Bと第1の固定シート2上の分割された金属膜20a,20b,20cを貼り合わせる。
(4)分割された金属膜を積層フィルムに転写させる工程
次いで、第1の固定シート2の第1の粘着層6と積層フィルム10Bの第2の粘着層18を硬化させるとともに、分割された金属膜20a,20b,20cが貼り合わされた積層フィルム10Bを第1の固定シート2から剥離する。これにより、第1の固定シート2上の分割された金属膜20a,20b,20cが積層フィルム10Bに転写される。
この場合も、第1の実施形態と同様、第1の粘着層6と第2の粘着層18を一緒に硬化させてもよいし、順次硬化させてもよい。
導電パターンを積層フィルム10Bに転写させた後は、第1の実施形態と同様に、工程(5)から工程(6)までを行い、必要に応じて工程(7)を行う。これにより、第2の粘着層16Aが硬化して形成された第3の高分子層16上に導電パターンが直接固定された導電線20aを有する高分子光導波路が製造される(図3(B))。
さらに、必要に応じてさらに導電ライン間を誘電体で充填し、あるいは誘電体で導電ライン20a,20b,20cを覆ってもよい。
第2の実施形態では、導電ライン20a,20b,20cを固定する粘着層16Aが導波路のクラッド層を兼ねているため、第1の実施形態に比べ、工程数が減少するばかりでなく、1層少ないことで導波路全体が薄膜化されるため、より一層のフレキシブル性を有する導電線20a付きの高分子光導波路102が得られる。
<第3の実施形態>
図4は、第3の実施形態に係る高分子光導波路の製造工程の一部を概略的に示している。工程(1)から工程(2)までは第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
工程(2)において第1の固定シート2上の金属膜20を切削して分割した後、分割された金属膜20a,20b,20cと積層フィルム10を貼り合わせる前に、分割された金属膜20a,20b,20cの一部を第1の固定シート2から剥離させる(図4(A))。
例えば、第1の固定シート2上の金属膜20を切削して分割した後、第1の粘着層6をある程度又は粘着力が失われるまで硬化させ、導電ライン20a,20b,20cの少なくとも1本を剥離してスペースを形成する。ここで、第1の粘着層6を硬化させたことで、導電ライン20a,20b,20cと第1の固定シート2の間の接着力が低下するが、吸着力は残留しており、容易に剥がれることはない。
導電ライン20a,20b,20cの一部を第1の固定シート2から剥離させた後は、第1の実施形態と同様に、工程(3)から工程(6)までを行い、必要に応じて工程(7)を行う。これにより、導電線20aを有する高分子光導波路103が製造される(図4(B))。
さらに、必要に応じてさらに導電ライン間を誘電体38で充填し、あるいは誘電体で導電ライン20a,20b,20cを覆ってもよい。
第3の実施形態では、導電ライン間の距離(スペース)が導電ライン20a,20b,20cの一部を剥離することで調整され、自由なスペース幅をブレード幅に依存せずに形成することが実現される。なお、ブレードの幅(厚み)や切削回数の調整を行ってもよい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
片面が粗面加工された銅箔(日鉱金属社製 厚さ12μm)の反対側の光沢面を、紫外線硬化型粘着層を表面に有するダイシングテープに貼り付けた。続いて、高速回転するブレード(厚さ100μm)を有するダイシングソー(ディスコ社製 DAD321)にて、ブレードの回転速度を30000rpmに設定して、銅箔上方より厚さ方向に銅箔とダイシングテープの一部を切削した。これにより、銅ライン幅が、500μm、250μm、250μm、500μm、各ライン間のスペースが100μmとなる4本の導電ラインを形成した。
一方、アクリル系高分子からなり屈折率1.51、厚さ25μmの第1の層、アクリル系高分子からなり、屈折率1.55、厚さ50μmの第2の層、第2の層上に第1の層と同じ材料で厚さが10μmの第3の層を有する3層積層シート(11mm×100mm)を用意した。続いて、この3層積層シートの第1の層上にスピンコート法により紫外線硬化型アクリル樹脂による粘着層(厚さ10μm)を形成した。
導電ラインが貼り付いているダイシングテープと、粘着層を有する積層シートを、導電ラインの粗面と積層シートの粘着層が合わさるよう一定の圧力を加えて貼り合わせ、直ちに積層シート側から50μWの紫外光を10分間照射して粘着層を硬化させた。さらに、ダイシングテープ側から70μWの紫外光を45秒間照射してダイシングテープの粘着層を硬化させた後、積層シートをダイシングテープから剥離することで積層シート上に導電パターンを転写した。
導電パターンが転写された積層シートの導電パターン側を、別のダイシングテープ(第2のダイシングテープ)に貼り合わせた。前記ダイシングソーにより、ブレードの回転速度を30000rpmに設定して、積層シートの第3の層側から厚さ方向に第3の層と、第2のコア層と、第1の層の一部を切削することで複数の溝を形成した。これにより、高さ50μm、幅50μmのコアを500μm間隔に形成した。
続いて、積層シートに形成した溝に、第1の層及び第3の層と同材料の紫外線硬化型高分子材料を充填し、積層シート側から紫外線を照射して硬化させた。
次いで、第2のダイシングテープ側から紫外線を照射して該ダイシングテープの粘着層を硬化させた後、積層シートを剥離させた。
以上の工程により、総厚105μm、長さ100mmの、導電線を有するフレキシブル高分子光導波路を完成させた。
この高分子光導波路を半径2mmに屈曲させて導波路の伝搬損失を計測した結果、0.1dB/cmであった。さらに、導電線の500μm幅のラインは接地線に、250μmラインは信号線とし、信号線に差動の0.4VppのPRBS(7段)、50Mbpsの信号を伝送し、オシロスコープで観察した結果、良好なアイダイアグラムを示した。
<実施例2>
実施例1において3層積層シートに粘着層を形成する工程に代えて、アクリル系高分子からなり、屈折率1.51、厚さ25μmの第1の層と、アクリル系高分子からなり、屈折率1.55、厚さ50μmの第2の層を有する2層積層シートを用意し、第2の層上にスピンコート法により第1の層と同材料からなる未硬化のクラッド層兼粘着層(厚さ10μm)を形成した。
上記工程以外は実施例1と同様にして総厚90μmの、導電線を有するフレキシブル高分子光導波路を完成させた。
<実施例3>
片面が粗面加工された銅箔(日鉱金属社製 厚さ12μm)の反対側の光沢面を、紫外線硬化型粘着層を表面に有するダイシングテープに貼り付けた。続いて、高速回転するブレード(厚さ100μm)を有するダイシングソー(ディスコ社製 DAD321)により、ブレードの回転速度を30000rpmに設定して、銅箔上方より厚さ方向に銅箔とダイシングテープの一部を切削した。これにより、銅ライン幅が、500μm、100μm、250μm、100μm、250μm、100μm、500μm、各ライン間のスペースが100μmとなる7本の導電ラインを形成した。
続いて、ダイシングテープ側から70μWの紫外光を45秒間照射してダイシングテープの粘着層を硬化させ後、ライン幅100μmの導電ラインを剥離した。
以降、実施例1と同様の工程を行った。
これにより、ライン幅が、500μm、250μm、250μm、500μm、スペースがそれぞれ300μmとなる4本の直線導電線パターンを有するフレキシブル高分子光導波路を製造した。
以上、各実施形態及び実施例を説明したが、これに限定されない。例えば、第2の実施形態において、第1の固定シート上の分割した金属層の一部を剥離した後、積層フィルムを貼り合わせてもよい。
第1の実施形態に係る高分子光導波路の製造方法の前半の工程を概略的に示す図である。 第1の実施形態に係る高分子光導波路の製造方法の後半の工程を概略的に示す図である。 第2の実施形態に係る高分子光導波路を製造する工程の一部を概略的に示す図である。 第3の実施形態に係る高分子光導波路を製造する工程の一部を概略的に示す図である。
符号の説明
2 第1の固定シート
4 支持体
6 第1の粘着層
10 積層フィルム
12 第1の高分子層(下部クラッド層)
14 第2の高分子層(コア層)
14a コア
14b,14c,14d ダミーコア
15 第2の粘着層(クラッド層)
16 第3の高分子層(上部クラッド層)
18 第2の粘着層
20 金属膜(金属箔)
20a 導電ライン
20b,20c ダミー導電ライン
22,24 溝
26,28 ブレード
30 埋め込みクラッド
32 第2の固定シート
34 支持体
36 第3の粘着層
38 誘電体

Claims (6)

  1. (1)硬化型の第1の粘着層を表面に有する第1の固定シートに前記第1の粘着層を介して金属膜を貼り付ける工程と、
    (2)前記第1の固定シート上の金属膜を厚さ方向にブレードで切削して該金属膜を分割する工程と、
    (3)クラッドとなる第1の高分子層と、該第1の高分子層より屈折率が高く、光が伝搬するコアとなる第2の高分子層と、該第2の高分子層より屈折率が低く、クラッドとなる第3の高分子層がこの順に積層されている積層フィルムの前記第1の高分子層又は第3の高分子層上に硬化型の第2の粘着層を形成し、該第2の粘着層を介して前記積層フィルムと前記第1の固定シート上の分割された金属膜を貼り合わせる工程と、
    (4)前記第1の粘着層と前記第2の粘着層を硬化させるとともに、前記分割された金属膜と貼り合わされた積層フィルムを前記分割された金属膜とともに前記第1の固定シートから剥離することにより、前記分割された金属膜を前記積層フィルムに転写させる工程と、
    (5)前記積層フィルムに転写された前記金属膜と、硬化型の第3の粘着層を表面に有する第2の固定シートを前記第3の粘着層を介して貼り合わせた後、前記積層フィルムを前記金属膜が転写された面とは反対側の面から厚さ方向にブレードで切削して前記第2の高分子層を分割する溝を複数形成することにより前記コアの側面の一部を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする高分子光導波路の製造方法。
  2. (1)硬化型の第1の粘着層を表面に有する第1の固定シートに前記第1の粘着層を介して金属膜を貼り付ける工程と、
    (2)前記第1の固定シート上の金属膜を厚さ方向にブレードで切削して該金属膜を分割する工程と、
    (3)クラッドとなる第1の高分子層と、該第1の高分子層より屈折率が高く、光が伝搬するコアとなる第2の高分子層が積層されている積層フィルムの前記第2の高分子層上に、硬化後の屈折率が前記第2の高分子層の屈折率より低く、硬化後にクラッドとなる硬化型の第2の粘着層を形成し、該第2の粘着層を介して前記積層フィルムと前記第1の固定シート上の分割された金属膜を貼り合わせる工程と、
    (4)前記第1の粘着層と前記第2の粘着層を硬化させるとともに、前記分割された金属膜と貼り合わされた積層フィルムを前記分割された金属膜とともに前記第1の固定シートから剥離することにより、前記分割された金属膜を前記積層フィルムに転写させる工程と、
    (5)前記積層フィルムに転写された前記金属膜と、硬化型の第3の粘着層を表面に有する第2の固定シートを前記第3の粘着層を介して貼り合わせた後、前記積層フィルムを前記金属膜が転写された面とは反対側の面から厚さ方向にブレードで切削して前記第2の高分子層を分割する溝を複数形成することにより前記コアの側面の一部を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする高分子光導波路の製造方法。
  3. 前記工程(1)において、前記金属膜の前記第1の固定シートに貼り付ける側とは反対側の面が粗面加工されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の高分子光導波路の製造方法。
  4. 前記工程(3)において、前記第2の粘着層を半硬化状態の高分子材料で形成することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の高分子光導波路の製造方法。
  5. 前記工程(2)において前記金属膜を分割した後、前記工程(3)において前記分割された金属膜と前記積層フィルムを貼り合わせる前に、前記分割された金属膜の一部を前記第1の固定シートから剥離することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の高分子光導波路の製造方法。
  6. 前記工程(5)において、前記分割された金属膜をアライメントマークとして前記溝を形成することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の高分子光導波路の製造方法。
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