JP5097229B2 - 過熱保護装置 - Google Patents

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本発明は、負荷回路に過電流が流れた際に、該負荷回路の電線、負荷、及び電子スイッチ等を過熱から保護する過熱保護装置に関する。
例えば、車両に搭載されるモータ、ランプ等の負荷は、半導体素子等の電子スイッチを介してバッテリに接続され、該電子スイッチのオン、オフを制御することにより、負荷を駆動させ、且つ停止させるようにしている。また、負荷回路にショート故障等が発生して負荷に過電流が流れると、負荷、及び該負荷を接続するための電線が過熱するので、電線が許容温度に達する前に電子スイッチを遮断して、電線及びその他の電子部品を過熱から保護する必要がある。
そこで、従来より、例えば特開2009−142146号公報(特許文献1)に記載された過熱保護装置が提案されている。該特許文献1では、電線に発生するジュール熱が電線に流れる電流値の2乗に比例することから、負荷電流に比例する電流を検出し、この検出電流(=Ipとする)を乗算部で2乗演算することにより「Ip」を求め、この「Ip」を用いて、電線温度を求める方式を採用している。
特開2009−142146号公報
しかしながら、上述した特許文献1に開示された従来例では、検出電流Ipを2乗する演算処理が必要になるため、検出電流Ipをマイコンに取り込んで2乗演算の処理を行っており、装置が大規模化し且つコストアップを招くという問題が発生していた。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、マイコン等で2乗演算処理を実行することなく、電線の温度を高精度に求めることが可能な過熱保護装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本願請求項1に記載の発明は、負荷に接続される電線を過熱から保護する過熱保護装置において、負荷電流に比例した大きさの第1信号(Vis)と、周期的に変化する第2信号(s1)とを比較する比較手段と、電流値及び電流が流れた時間に応じた電荷を蓄積し、且つ電流が停止した場合には時間経過に伴って前記蓄積した電荷を放電する熱等価回路と、前記第1信号が前記第2信号を上回った場合に、前記負荷電流に比例する大きさの電流(Is)を前記熱等価回路に供給するスイッチング手段(21)と、前記熱等価回路に生じる第1電圧(VT)と所定の閾値電圧(Vth)を比較し、前記第1電圧が前記閾値電圧を上回った場合に、前記負荷への電力供給を停止する過熱遮断手段と、を備え、前記第2信号は、前記第1信号の大きさがn倍となった際に、該第1信号が第2信号を上回る時間がn倍となる周期波形とされたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記第2信号は、周期的に変化する三角波信号であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、前記熱等価回路は、コンデンサ(Cth)と抵抗(Rth)の並列接続回路であり、この並列接続回路の一端(点p2)が前記スイッチング手段の出力端に接続され、他端がグランドに接続されることを特徴とする。
請求項1の発明では、第1信号が第2信号を上回った場合に、負荷電流に比例する大きさの電流(Is)を熱等価回路に出力するので、該熱等価回路には、電流値及び電流が流れた時間に応じた電荷が蓄積されることになる。また、第1信号がn倍となった場合には、第1信号が第2信号を上回る時間がn倍となるので、熱等価回路に蓄積される電荷は、電流Isの2乗に比例する大きさとなる。従って、熱等価回路に生じる電圧(VT)は、負荷電流の2乗に比例する大きさとなり、負荷に発生する推定熱量と見なすことができるので、この推定熱量を用いて負荷、及び電線の過熱状態を監視することができる。この際、2乗演算を行うためにマイコン等の演算回路を用いないので、回路構成を簡素化し、コストダウンを図ることができる。
請求項2の発明では、第2信号として三角波信号を用いるので、第1信号と第2信号の比較を容易に行うことができ、装置構成をより一層簡素化することができる。
請求項3の発明では、熱等価回路をコンデンサと抵抗の並列接続回路で構成するので、負荷、及び電線の発熱量を高精度に模擬することができる。
本発明の一実施形態に係る過熱保護装置の構成を示す回路図である。 本発明の一実施形態に係る過熱保護装置で用いられる三角波信号と電圧Visとの比較によりオン時間tisが決定する様子を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る過熱保護装置において、通常電流が流れているときの各電流の変化を示すタイミングチャートである。 本発明の一実施形態に係る過熱保護装置において、過電流が流れているときの各電流の変化を示すタイミングチャートである。 本発明の一実施形態に係る過熱保護装置において、負荷電流ILの変化に対する、センス電流Isの変化、スイッチング回路の出力電流の変化、及び電圧VTの変化を示すタイミングチャートである。 本発明の一実施形態に係る過熱保護装置で用いられる熱等価回路を示す回路図である。 本発明の一実施形態に係る過熱保護装置において、電圧Visの変化に対するコンデンサCthの蓄積電荷の変化を示す特性図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[実施形態の構成説明]
図1は、本発明の一実施形態に係る過熱保護装置、及び該過熱保護装置が取り付けられる負荷駆動回路の構成を示す回路図である。
図1に示す負荷駆動回路は、バッテリVB、マルチソースFET(Q1)、及び負荷・電線回路16を備えており、バッテリVBの出力端子はマルチソースFET(Q1)のドレインに接続されている。マルチソースFET(Q1)は、メインFET(Q1a)及びセンスFET(Q1b)を備えており、このうちメインFET(Q1a)のソースは、負荷・電線回路16の一端に接続され、この他端がグランドに接続されている。また、センスFET(Q1b)のソースは、FET(Q2)、及び抵抗Risを介してグランドに接続されている。
更に、マルチソースFET(Q1)のゲート(メインFET(Q1a)及びセンスFET(Q1b)の共通のゲート)は、制御回路11の出力端子に接続されている。従って、制御回路11より出力される駆動信号により、マルチソースFET(Q1)のオン、オフが制御され、負荷・電線回路16の駆動、停止が制御される。
メインFET(Q1a)のソースは、増幅器AMP1のマイナス側入力端子に接続され、このプラス側入力端子は、センスFET(Q1b)のソースに接続され、出力端子は、FET(Q2)のゲートに接続されている。従って、メインFET(Q1a)のソース電圧と、センスFET(Q1b)のソース電圧が等しくなるように、FET(Q2)に流れるセンス電流Isが制御されるので、該センス電流Isは負荷・電線回路16に流れる負荷電流ILに比例した大きさの電流となる。例えば、センスFET(Q1b)とメインFET(Q1a)のセンス比(「チャンネル比」ともいう)が1/1000である場合には、センス電流Isは負荷電流ILの1/1000の電流となる。
また、FET(Q2)と抵抗Risとの間には、カレントミラー回路23が設けられ、該カレントミラー回路23の出力端子はスイッチング回路(スイッチング手段)21に接続されている。
カレントミラー回路23は、抵抗Risに流れるセンス電流Isと同一、或いは比例した電流を生成してスイッチング回路21に出力する。本実施形態では、カレントミラー回路23より出力される電流は、センス電流Is(つまり、同一)であるものとする。
ここで、センスFET(Q1b)と、増幅器AMP1と、FET(Q2)と、カレントミラー回路23、及び抵抗Risにより、電流センサ回路15が構成されている。
また、抵抗Risの一端(点p1)は第1比較器CMP1のプラス側入力端子に接続され、この第1比較器CMP1のマイナス側入力端子には三角波発生器22が接続されている。更に、第1比較器CMP1の出力端子はスイッチング回路21に接続されている。従って、第1比較器CMP1は、点p1に生じる電圧Vis(第1信号)が三角波発生器22より出力される三角波信号(第2信号)よりも大きい場合にはHレベルの信号を出力し、電圧Visが三角波信号よりも小さい場合にはLレベルの信号を出力する。
スイッチング回路21は、第1比較器CMP1の出力信号がHレベルのときにオンとなってカレントミラー回路23より供給されるセンス電流Isを後段の熱等価回路13側に流し、第1比較器CMP1の出力信号がLレベルのときにオフとなって、センス電流Isを遮断する。
ここで、スイッチング回路21と、第1比較器CMP1、及び三角波発生器22とで、熱量調整回路14が構成される。更に、該熱量調整回路14の後段側には熱等価回路13、及び過熱判定回路12が設けられている。
熱等価回路13は、コンデンサCthと抵抗Rthの並列接続回路を備えており、この並列接続回路の一端(点p2)はスイッチング回路21の出力端子に接続され、他端はグランドに接続されている。また、コンデンサCthは、負荷・電線回路16の熱容量を模擬した大きさの静電容量に設定されており、抵抗Rthは負荷・電線回路16の熱抵抗を模擬した大きさの抵抗値に設定されている。従って、点p2に発生する電圧VT(第1電圧)は、負荷・電線回路16の推定温度に対応する電圧値になると言える。なお、この詳細については後述する。
過熱判定回路12は、第2比較器CMP2と、閾値電圧Vthを発生する電源を備えており、第2比較器CMP2のプラス側入力端子には点p2に生じる電圧VTが供給され、マイナス側入力端子には閾値電圧Vthが供給される。従って、点p2に生じる電圧(コンデンサCthに蓄積される電圧)VTが閾値電圧Vthを上回った場合に、第2比較器CMP2の出力信号がHレベル(遮断信号)となる。
制御回路11は、図示省略のチャージポンプや駆動回路を備えており、負荷の駆動指令信号が入力された際に、マルチソースFET(Q1)のゲートに駆動信号を出力する。更に、第2比較器CMP2よりHレベル信号(遮断信号)が出力された場合には、マルチソースFET(Q1)をオフとして、負荷駆動回路を遮断する。即ち、制御回路11は、熱等価回路13に生じる電圧(VT)と所定の閾値電圧(Vth)を比較し、電圧VTが閾値電圧Vthを上回った場合に、負荷への電力供給を停止する過熱遮断手段としての機能を備える。
[負荷・電線回路の推定熱量VTの説明]
以下、点p2に発生する電圧VTが、負荷・電線回路16の推定熱量VTに対応することについて説明する。まず、点p1に発生する電圧Vis(第1信号)の変化と、熱量調整回路14に設けられた第1比較器CMP1の出力信号との関係について説明する。図2は、三角波発生器22より出力される三角波信号s1の波形を示す説明図であり、周期がT0、最大値Vis_max、最小値0、勾配が+45°、−45°で交互に変化する周期波形となっている。従って、点p1の電圧Visと三角波信号s1を比較した場合に、電圧Visが三角波信号s1を上回る時間tis(CMP1の出力信号がHレベルとなる時間)は、電圧Visに比例することになる。数式で示すと、下記(1)式が成立する。
Vis/Vis_max=tis/T0 …(1)
これは、電圧Visがn倍(nは正の数)になると時間tisもn倍となることを意味し、更に、電圧Visはセンス電流Isに比例した大きさとされているから、センス電流Isがn倍になると時間tisもn倍になると言える。また、周知のように(電流)×(時間)=(電荷)の関係が成立するから、電流がn倍となり、更に時間もn倍になった場合には、電荷は電流の2乗に比例した大きさとなる。即ち、図1のスイッチング回路21より出力されてコンデンサCthに蓄積される電荷(これを、q1とする)は、センス電流Isの2乗に比例した大きさとなる。
また、一般的には、抵抗に発生する熱量(ジュール熱)は、IR(Iは電流値、Rは抵抗値)で示されるから、コンデンサCthには、負荷・電線回路16の発熱量に比例した大きさの電荷が蓄積されることになる。更に、抵抗Rthにより蓄積された電荷が放電されるので、この放電により負荷・電線回路16の放熱を模擬することができる。従って、コンデンサCthに発生する電圧(点p2の電圧)VTは、負荷・電線回路16の推定温度と見なすことができる。
これを等価回路で示すと、図6(b)に示す回路となる。即ち、図6(a)に示す負荷・電線回路16の抵抗をrとし、この負荷・電線回路16に負荷電流ILが流れる場合には、負荷・電線回路16の発熱量(ジュール熱)は「IL*r」となるので、この等価回路は図6(b)に示すように、コンデンサCthと抵抗Rthとの並列接続回路と、電流源Icで示すことができる。そして、図6(b)の点p3に発生する電圧が、上記の発熱量「IL*r」に対応する電圧となり、図1の点p2に示す電圧VTとなる。
このため、電圧VTが予め設定した閾値電圧Vthを上回った場合に、負荷・電線回路16が許容温度に達したと見なすことができる。本実施形態では、この原理を用いて、負荷・電線回路16の過熱状態を監視し、許容温度に達した場合にマルチソースFET(Q1)を遮断して負荷駆動回路を過熱から保護するようにしている。
[本実施形態の作用]
次に、上述のように構成された本実施形態に係る過熱保護装置の作用について説明する。まず、図1に示す制御回路11からマルチソースFET(Q1)のゲートに駆動信号が出力されると、メインFET(Q1a)、及びセンスFET(Q1b)が共にオンとなり、バッテリVBより出力される電圧が負荷・電線回路16に供給されて、ランプやモータ等の負荷が駆動する。この際、負荷・電線回路16には負荷電流ILが流れることになる。
また、増幅器AMP1は、メインFET(Q1a)のソース電圧とセンスFET(Q1b)のソース電圧との差分に応じた信号をFET(Q2)のゲートに出力するので、該FET(Q2)は、各ソース電圧を等しくするためのセンス電流Isを流すように動作する。このため、センス電流Isは負荷電流ILに比例した大きさ(例えば、1/1000)の電流となる。更に、センス電流Isは、抵抗Risを経由してグランドに流れるので、抵抗Risの両端には、センス電流Isに比例した大きさ、即ち、負荷電流ILに比例した大きさの電圧Vis(第1信号)が発生することになる。
そして、この電圧Visは第1比較器CMP1のプラス側入力端子に供給され、三角波発生器22より出力される三角波信号s1と比較される。以下、図3,図4を参照して、負荷電流ILが通常電流である場合と、負荷電流ILに過電流が流れた場合の、第1比較器CMP1の出力信号の変化について説明する。
負荷電流ILが通常電流である場合(電流値が小さい場合)には、図3(a)に示すように、電圧Vis(符号s2)は最大値Vis_maxに対して小さい数値となり、電圧Visが三角波信号s1を上回る時間は、tis_a1となる。従って、第1比較器CMP1の出力信号は、図3(b)に示すように、周期T0のうち時間tis_a1の間にオンとなる矩形波となる。そして、この矩形波はスイッチング回路21に出力されて、該スイッチング回路21のオン、オフを制御するので、スイッチング回路21より出力される電流波形は、図3(c)に示すように、1周期当たりに、センス電流Isが時間tis_a1だけ流れる矩形波状の電流波形となる。
一方、負荷電流ILが過電流となった場合(電流値が大きい場合)には、図4(a)に示すように、電圧Vis(符号s3)は最大値Vis_maxに対して大きい数値となり、電圧Visが三角波信号s1を上回る時間は、tis_a2となる。従って、第1比較器CMP1の出力信号は、図4(b)に示すように、周期T0のうち時間tis_a2の間にオンとなる矩形波となる。そして、この矩形波はスイッチング回路21に出力されて、該スイッチング回路21のオン、オフを制御するので、スイッチング回路21より出力される電流波形は、図4(c)に示すように、1周期当たりに、センス電流Isが時間tis_a2だけ流れる矩形波状の電流波形となる。
次に、熱等価回路13の動作を図5に示すタイミングチャートを参照して説明する。図5は、時刻t0でマルチソースFET(Q1)をオンとし、時刻t1でマルチソースFET(Q1)のオン時に発生する突入電流が収束して通常電流となり、更に、時刻t2で過電流が発生した場合の各信号の変化を示している。また、図5(a)は負荷電流ILとセンス電流Isの変化を示し、図5(b)はスイッチング回路21より出力されるセンス電流Isの変化を示し、図5(c)は点p2に生じる電圧VT(推定温度に対応)の変化を示している。
始めに、時刻t1〜t2間の通常電流の場合について説明すると、図3(c)に示したように、周期T0のうちの時間tis_a1だけ、センス電流Isが熱等価回路13に流れるので、矩形波状の電流(図5(b)のt1〜t2参照)が流れる毎に、センス電流Isの2乗に比例した電荷がコンデンサCthに蓄積される。しかし、抵抗Rthで消費される電荷量は、この蓄積量を上回るのでコンデンサCthに生じる電圧(点p2の電圧)VTは低い値に収束する。従って、電圧VTは閾値電圧Vthを上回ることはなく、第2比較器CMP2の出力信号はLレベルとなり、マルチソースFET(Q1)のオン状態が継続される。つまり、負荷の駆動が継続される。
また、負荷・電線回路16にショート故障等のトラブルが発生し、時刻t2で負荷電流ILが過電流となった場合には、図4(c)に示したように、周期T0のうちの時間tis_a2だけ、センス電流Isが熱等価回路13に流れるので、矩形波状の電流(図5(b)のt2〜t3参照)が流れる毎に、センス電流Isの2乗に比例した電荷がコンデンサCthに蓄積される。この場合には、抵抗Rthで消費される電荷量は、コンデンサCthの蓄積量を下回るのでコンデンサCthに生じる電圧VTは時間経過と共に徐々に上昇し、やがて時刻t3にて閾値電圧Vthを上回ることになる。
その結果、第2比較器CMP2の出力信号はHレベルとなり、制御回路11に遮断信号が出力されるのでマルチソースFET(Q1)はオフとされ、負荷駆動回路が遮断される。つまり、過電流が発生した場合には、この過電流に伴う負荷・電線回路16の推定温度(電圧VT)が求められ、この推定温度(電圧VT)が閾値電圧Vthを上回った場合には、負荷・電線回路16が許容温度に達したものと見なして負荷駆動回路を遮断し、負荷・電線回路16を過熱から保護することができる。
この場合には、上述したように、コンデンサCthに蓄積される電荷量は、センス電流Isの2乗に比例した大きさとなる。即ち、図7の特性図に示すように、電圧Vis(センス電流Isに対応)の増加に伴って、コンデンサCthに蓄積される電荷量は二次関数的に増大することになるので、実際の電線の発熱を模擬した発熱量とすることができ、高精度な熱量演算が可能となる。
更に、マルチソースFET(Q1)をオンとした直後には、図5の時刻t0〜t1に示したように、センス電流Isが上昇し、これに伴って点p2の電圧VTが上昇するが、この電圧VTが閾値電圧Vthに達するまでの間に、突入電流が収束してセンス電流Isが低下するので、第2比較器CMP2の出力信号がHレベルに転じることはなく、突入電流に起因する誤遮断を防止できる。
このようにして、本実施形態に係る過熱保護装置では、負荷電流ILに比例した大きさのセンス電流Isをスイッチング回路21に供給し、更に、第1比較器CMP1を用いてセンス電流Isの大きさに応じたオン時間tisを生成し、このオン時間tisだけスイッチング回路21をオンとするようにしている。従って、スイッチング回路21より出力される電荷は、センス電流Isの2乗に比例した大きさとなるので、コンデンサCthに生じる電圧VTは負荷・電線回路16の推定温度と見なすことができる。そして、この電圧VTと閾値電圧Vthが第2比較器CMP2で比較され、電圧VTが閾値電圧Vthを上回った場合に、負荷・電線回路16が許容温度に達したものと見なして、マルチソースFET(Q1)を遮断する。
その結果、負荷・電線回路16が許容温度を上回る前の時点で確実に負荷駆動回路を遮断し、負荷・電線回路16を過熱から保護することができる。また、熱量調整回路14の動作により、コンデンサCthにセンス電流Isの2乗に比例した大きさの電荷を蓄積し、このコンデンサCthに生じる電圧を用いて負荷・電線回路16の温度を推定するので、2乗の演算をマイコン等を用いて演算する必要がない。その結果、従来と対比して装置の小型化、軽量化を図ることができ、更にコストダウンを図ることができる。
以上、本発明の過熱保護装置を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。
例えば、上述した実施形態では、電圧Vis(第1信号)と三角波信号s1(第2信号)を比較して、オン時間tisを求める例について説明したが、電圧Visと比較する信号は三角波信号に限定されるものではなく、上述した(1)式の条件を満たす信号であれば良い。
また、上述した実施形態では、マルチソースFET(Q1)を使用し、このマルチソースFET(Q1)のセンスFET(Q1b)を用いて、センス電流Isを生成する例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これ以外の回路構成で負荷電流ILに比例するセンス電流Isを生成するようにしても良い。
更に、上記の説明では、理解促進を考慮して、通常電流が流れた場合と過電流が流れた場合の2つの場合についてのみ説明したが、負荷電流ILは時間経過に伴って変化し、これに伴って熱等価回路13より出力される電圧VTは流動的に変化する。そして、電圧VTが閾値電圧Vthを上回った時点で、マルチソースFET(Q1)が遮断されることになる。
本発明は、電線温度を簡単な構成で検出することに利用することができる。
11 制御回路
12 過熱判定回路
13 熱等価回路
14 熱量調整回路
15 電流センサ回路
16 負荷・電線回路
21 スイッチング回路
22 三角波発生器
23 カレントミラー回路
VB バッテリ
Q1 マルチソースFET
Q1a メインFET
Q1b センスFET
Q2 FET
IL 負荷電流
Is センス電流
AMP1 増幅器
CMP1 第1比較器
CMP2 第2比較器
Cth コンデンサ
Rth 抵抗
Vth 閾値電圧

Claims (3)

  1. 負荷に接続される電線を過熱から保護する過熱保護装置において、
    負荷電流に比例した大きさの第1信号と、周期的に変化する第2信号とを比較する比較手段と、
    電流値及び電流が流れた時間に応じた電荷を蓄積し、且つ電流が停止した場合には時間経過に伴って前記蓄積した電荷を放電する熱等価回路と、
    前記第1信号が前記第2信号を上回った場合に、前記負荷電流に比例する大きさの電流を前記熱等価回路に供給するスイッチング手段と、
    前記熱等価回路に生じる第1電圧と所定の閾値電圧を比較し、前記第1電圧が前記閾値電圧を上回った場合に、前記負荷への電力供給を停止する過熱遮断手段と、を備え、
    前記第2信号は、前記第1信号の大きさがn倍となった際に、該第1信号が第2信号を上回る時間がn倍となる周期波形とされたことを特徴とする過熱保護装置。
  2. 前記第2信号は、周期的に変化する三角波信号であることを特徴とする請求項1に記載の過熱保護装置。
  3. 前記熱等価回路は、コンデンサと抵抗の並列接続回路であり、この並列接続回路の一端が前記スイッチング手段の出力端に接続され、他端がグランドに接続されることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の過熱保護装置。
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