JP5096752B2 - 露光装置用狭帯域レーザ装置 - Google Patents

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Description

本発明は狭帯域発振段レーザと増幅段レーザとからなる露光装置用の注入同期式放電励起レーザ装置に関し、特に、狭帯域発振段レーザからのシード光を有効に増幅段レーザの注入することができる露光装置用レーザ装置に関するものである。
近年、半導体露光装置用光源としてはエキシマレーザが使用されている。特に、60nm以下のテクノロジーノードにおいては、高出力(40W以上)でかつ超狭帯域化(0.2pm以下)にされたArFレーザ光源が採用されている
露光装置用光源のArFレーザ光源の要求を以下に示す。
1.高ドーズ安定性の確保と、高スループット化に伴い40W以上の出力が要求されている。
2.投影レンズの高解像度化のために投影レンズの高NA化が進められている。高NA化にともなって、色収差が発生し、超狭帯域化(0.2pm以下)が要求される。
3.レーザ光源の長寿命化が要求されている。
上記光源の要求を満たすために、ダブルチャンバ方式(2ステージ方式)のArFレーザが実用化されている。ダブルチャンバ方式のレーザ装置の形態としては、アンプ側に共振器ミラーを設けないMOPA(Master Oscillator Power Amprifier )方式と共振器ミラーを設けるMOPO(Master Oscillator Power Oscillator)方式とに大別される。
しかし、出力90Wのような高出力化のために、増幅器(PA)または増幅段レーザ(PO)の光学素子(特にチャンバウインドやOC)負荷が大きくなり、これら光学素子の寿命が課題となっており、レーザ光源の長寿命化が要求されるようになってきている。
特許文献1には、MOPA方式のレーザ装置が開示されている。
特許文献1に記載のものは、発振段レーザ(MO)に狭帯域化するための狭帯域化モジュールを搭載し、スペクトル幅が非常に狭いレーザ光を出力し、このシード光を増幅器(PA)のチャンバの放電領域に注入してパワーを増幅することにより、超狭帯域かつ高出力を実現している。
また、特許文献2には、発振段レーザ(MO)からのシード光を、増幅段レーザ(PO)の低コヒーレンス共振器に注入するMOPO方式のレーザ装置が提案されている。
低空間コヒーレンスのMOPO方式を採用することにより、MOPA方式に比べて、ビーム品位をMOPAと同等に維持した状態で、高い増幅効率と長いパルス幅を実現している。
米国特許出願公開第2002/0154668号明細書 国際公開第2004/095661号パンフレット
図11に上述したMOPO方式のレーザ装置の構成例を示す。
同図において、発振段レーザ(MO)10から放出されるレーザビームはシードレーザビームとして機能し、増幅段レーザ(PO)20はそのシードレーザ光を増幅する機能を有する。発振段レーザ(MO)10、増幅段レーザ(PO)20は各々レーザチャンバ11,21を有し、それぞれ内部には対向し、かつ所定距離だけ離間した一対の電極1a、2aが設置される。
また、発振段レーザ10と増幅段レーザ20のチャンバ11,21には、レーザ発振光に対して透過性がある材料によって作られたウィンドウ部材12a,12b,22a,22bがそれぞれ設置されている。
発振段レーザ(MO)10はスペクトル線幅を狭くするため、拡大プリズム3aとグレーティング(回折格子)3bによって構成された狭帯域化モジュール(LNM)3を有し、この狭帯域化モジュール3内の光学素子と出力結合ミラー(OC)14とでレーザ共振器を構成する。
LNM3に配置されているグレーティング(回折格子)3bの分散方向(プリズムのビーム拡大方向)は電極1aの放電方向に対して垂直方向になるように配置されている。
レーザチャンバ11内にはバッファガスとArガスとF2 ガスが満たされており、図示しない電源から電極1a間に電圧を印加することで放電し、この放電により励起されArFエキシマが形成される。
このArFエキシマからArガスとFに分離する時に193nmの波長の光を発光する。193nmの光をLNM3で波長選択することにより、スペクトル幅約400pm→0.2pmまで狭帯域化して、発振段レーザ(MO)10のOCから出力される。例えば、OC14から所定の広がり角[電極1aの放電方向(V方向:図11(a)の紙面方向)の広がり角度]は約2mrad、放電方向に対して垂直方向(H方向)の広がり角度は約1mrad、ビーム寸法はV方向12mmとH方向1mmで出力される。
ここで、このビームを高反射ミラー4a及び4bにより反射させ、増幅段レーザ(PO)20の共振器のリアミラー26のサイド位置から注入する場合、以下のようになる。
発振段レーザ(MO)10のOC14から増幅段レーザ(PO)20のリアミラー26までの距離が1mの場合には、リアミラー26のサイドの注入位置のビームは、ビーム広がり角度は、発振段レーザ(MO)のOC14からの出力時と同じであるが、ビームプロファイルは、V方向14(=12+2)mm、H方向2(=1+1)mmとなる。
図11(b)に増幅段レーザ(PO)20の上面図を示す。
この図から分かるように、発振段レーザ(MO)10のビームの一部はリアミラー26に形成された高反射部により反射されて増幅段レーザ(PO)20の共振器内に注入されない。さらに、リアミラー26から離れた発振段レーザ(MO)10のビームの一部は放電領域から外れて、増幅されず、注入光として使用されない。
一方、発振段レーザ(MO)10のビーム中央部はリアミラー26のサイド位置を通過し、放電部を透過する。これと同期して増幅段レーザ(PO)20の電極2aに電圧が印加されて放電し、注入されたビームは増幅される。
増幅されたビームは増幅段レーザ(PO)20のOC24に到達し、一部は透過し出力光として出力される。一部は反射され、再び放電部を透過し増幅される。そしてリアミラー26の高反射部に到達し、高反射され再び放電部を透過し、増幅される。このビームの一部はOCを透過して、出力光として出力され、OC24の反射光は再び放電部を透過して増幅され、この共振を繰り返す。
上記したように、リアミラー26のサイド位置に注入するサイド注入の場合は、有効な注入ビームのH方向の幅としては約1mmよりも小さくなり、ビーム幅2mmのビームが注入されると約半分の発振段レーザ(MO)10のビームはシード光として利用されていなかった。
ここでは、サイド注入方式の問題を示したが、これに限定されることなく例えば、発振段レーザ(MO)10と増幅段レーザ(PO)20との距離が2mであり、発振段レーザ(MO)10のOC14でのビームの大きさがV方向12mm、H方向1mm、ビーム広がり角度がV方向2mrad、H方向1mradとすると、増幅段レーザ(PO)20のリアミラー26の位置でのMOビームの大きさは、V方向16(=12+2×2)mm、H方向3(=1+2×1)3mmとなる。
増幅段レーザ(PO)20の光共振器のリアミラー26を部分反射ミラーとし、このリアミラー裏面から注入する場合、注入有効エリアがV方向12mm、H方向2mmとすると注入効率50%(=[12×2/(16×3)]×100)と悪化する。
以上のように、ダブルチャンバ方式のレーザ装置においては、レーザ装置コンパクト化のために発振段レーザ(MO)と増幅段レーザ(PO)のチャンバを並列に配置する必要があったが、発振段レーザ(MO)と増幅段レーザ(PO)間の距離が(約1m程度)必要となり、発振段レーザ(MO)から出力された光が約1m以上の光路を飛ばすことにより、POの注入位置におけるビームサイズが大きくなり、有効にシード光が注入されないという問題があった。
特に、注入に有効なビームの大きさが小さいPO共振器の場合(サイド注入方式等)では、有効にシード光を注入することができなかった。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであって、本発明の目的は、狭帯域発振段レーザからのシード光のほとんどを増幅段レーザの注入光とすることができ、また、シード光が増幅段レーザ(PO)のリアミラーに形成された高反射部で反射されることがない露光装置用レーザ装置を提供することである。
本開示の一態様による露光装置用レーザ装置は、発振段レーザと、増幅段レーザと、光学素子とからなる注入同期式放電励起レーザ装置であって、前記増幅段レーザが、2つの共振器ミラーを有するファブリペロ型の共振器と、一対の電極とを備えてもよい。前記一対の電極は、前記2つの共振器ミラーの間に放電領域を発生させてもよい。前記光学素子は、前記発振段レーザと前記増幅段レーザとの間の光路上に配置され、且つ、前記発振段レーザから出力されたレーザ光が、前記2つの共振器ミラーのうち一方の共振器ミラーの片側のサイド位置から、他方の共振器ミラー側に向けて、前記放電領域の長手の軸方向に対して斜めに注入されるとともに、前記他方の共振器ミラー側で且つ前記一方の共振器ミラーの前記片側に対向する側から、前記一方の共振器ミラーに向けて、前記放電領域の前記長手の軸方向に対して斜めに注入されるように配置されてもよい。
また、本開示の他の態様による露光装置用レーザ装置は、発振段レーザと、増幅段レーザと、光学素子とからなる注入同期式放電励起レーザ装置であって、前記増幅段レーザが、2つの共振器ミラーを有するファブリペロ型の共振器と、一対の電極とを備えてもよい。前記一対の電極は、前記2つの共振器ミラーの間に放電領域を発生させてもよい。前記光学素子は、前記発振段レーザと前記増幅段レーザとの間の光路上に配置され、且つ、前記発振段レーザから出力されたレーザ光が、前記2つの共振器ミラーのうち一方の共振器ミラーの片側のサイド位置から、他方の共振器ミラーに向けて、前記放電領域の長手の軸方向に対して斜めに注入されるとともに、前記他方の共振器ミラーのサイド位置のうち前記一方の共振器ミラーの前記片側に対向する側のサイド位置から、前記一方の共振器ミラーに向けて、前記放電領域の前記長手の軸方向に対して斜めに注入されるように配置されてもよい。
さらに、本開示の他の態様による露光装置用レーザ装置は、発振段レーザと、増幅段レーザと、光学素子とからなる注入同期式放電励起レーザ装置であって、前記増幅段レーザが、2つの共振器ミラーを有するファブリペロ型の共振器と、一対の電極とを備えてもよい。前記一対の電極は、前記2つの共振器ミラーの間に放電領域を発生させてもよい。前記光学素子は、前記発振段レーザと前記増幅段レーザとの間の光路上に配置され、且つ、前記発振段レーザから出力されたレーザ光が、前記2つの共振器ミラーのうち一方の共振器ミラーの両側のサイド位置のそれぞれから、他方の共振器ミラーに向けて、前記放電領域の前記長手の軸方向に対して斜めに注入されるように配置されてもよい。
さらにまた、本開示の他の態様による露光装置用レーザ装置は、発振段レーザと、増幅段レーザと、光学素子とからなる注入同期式放電励起レーザ装置であって、前記増幅段レーザが、2つの共振器ミラーを有するファブリペロ型の共振器と、一対の電極とを備えてもよい。前記一対の電極は、前記2つの共振器ミラーの間に放電領域を発生させてもよい。前記光学素子は、前記発振段レーザと前記増幅段レーザとの間の光路上に配置され、且つ、前記発振段レーザから出力されたレーザ光が、前記2つの共振器ミラーのうち一方の共振器ミラーの両側のサイド位置のそれぞれから、他方の共振器ミラーに向けて、前記放電領域の前記長手の軸方向に対して斜めに注入されるとともに、前記他方の共振器ミラーの両側のサイド位置のそれぞれから、前記一方の共振器ミラーに向けて、前記放電領域の前記長手の軸方向に対して斜めに注入されるように配置されてもよい。
なお、本発明において、注入とは発振段レーザから出力されたレーザ光を上記放電領域に入射させることを言い、レーザ光が上記放電領域に注入される直前の部分を注入個所という。
例えば、『リアミラーと出力結合ミラーのそれぞれの片側のサイド位置からレーザ光を注入する』とは、リアミラーの片側のサイド位置(リアミラー面を含む平面上であって、共振器ミラーとして機能する領域の外側)からレーザ光を注入する(放電領域にレーザ光を入射させる)とともに、出力結合ミラーの片側のサイド位置(OC面を含む平面上であって、OC面上で共振器ミラーとして機能する領域の外側)からレーザ光を注入することを言う。
本発明においては、増幅段レーザ(PO)の放電領域にMOビームを複数箇所から注入するようにしたので、MOレーザ光のビームサイズが大きくなっても、リアミラーに形成された高反射部により反射されたり、放電領域から外れるビームを少なくすることができる。このため、注入効率を向上させることができる。
図1は本発明の第1の実施例の露光装置用狭帯域レーザ装置の構成を示す図であり、同図は、増幅段レーザ(PO)の共振器のリアミラーと出力結合ミラー(OC:Output Coupler)のサイド位置の2箇所からMOレーザ光を注入する方式(OC−リアサイド注入方式という)の実施例を示している。同図(a)は側面図を示し、同図(b)は増幅段レーザ(PO)20の上面図を示す。
同図(a)の構成は前記図11に示したものと同じであり、発振段レーザ(MO)10から放出されるレーザビーム(MOレーザ光)はシードレーザビームとして機能する。また、増幅段レーザ(PO)20にはファブリペロ型安定共振器が設置され、上記シードレーザ光を増幅する機能を有する。
発振段レーザ(MO)10、増幅段レーザ(PO)20は各々レーザチャンバ11,21を有し、その内部にはレーザガスが満たされており、それぞれ内部には対向し、かつ所定距離だけ離間した一対の電極1a、2aが設置され、これらの一対の電極1a,2aに高電圧パルスが印加されることにより放電が発生する。
まず、図1(a)により、発振段レーザ(MO)10の構成と機能を説明する。
発振段レーザ(MO)10は、前述したようにスペクトル線幅を狭くするプリズムビームエキスパンダ3aとグレーティング(回折格子)3bを搭載したLNM3と、MO電源(図示せず)を搭載したレーザチャンバ11と出力結合ミラー14(以下、OC14という)とからなっている。
LNM3に配置されているグレーティング3bの分散方向(プリズムのビーム拡大方向)は電極の放電方向に対して垂直方向に配置されている。レーザチャンバ11内にはバッファガスとArガスとF2 ガスが満たされており、図示しないMO電源から電極間に電圧を印加放電させることで放電し、この放電により励起されArFエキシマが形成される。
このArFエキシマからArガスとFに分離する時に193nmの波長の光を発光する。193nmの光をLNM3で波長選択することにより、スペクトル幅約400pm→0.2pmまで狭帯域化して、発振段レーザ(MO)10のOC14から出力される。
例えば、OC14から所定の広がり角(放電(V)方向の広がり角度は約2mrad、放電方向(紙面)に対して垂直(H)方向の広がり角度は約1mrad、ビーム寸法はV方向12mmとH方向1mm)で出力される。
このビームを高反射ミラー4aと高反射ミラー4bにより反射させ、増幅段レーザ(PO)20の共振器のリアミラー26及びOC14のサイド位置に照射する。発振段レーザ(MO)10のOC14と増幅段レーザ(PO)20のリアミラー26の距離が1mであった場合、増幅段レーザ(PO)20のリアミラー26のサイドの注入位置での上記ビームの垂直(H)方向寸法は2(=1+1)mmとなる。
図1(b)は増幅段レーザ(PO)20の上面図であり、同図に示すようにリアミラー26の入力側の面には反射防止膜(AR膜)がコートされ、また、リアミラー26の共振器側であって、MOビームが注入される部分には反射防止膜(AR膜)がコートされ、共振器側のその他の部分には高反射膜(HR膜)がコートされている。
また、OC24の共振器側であって、リアミラー26の上記反射防止膜(AR膜)がコートされた領域の面に対向するOC24の面の領域には、高反射膜(HR膜)が施され、その他の(リアミラー26のHR膜領域に対向する)面の領域には部分反射膜(PR膜)がコートされている。さらに、OC24の出力側の全面には、反射防止膜(AR膜)がコートされている。
図1(b)において、高反射ミラー4bで反射したMOレーザ光は上述したようにH方向[ 図1(b)の紙面上下方向]のビームサイズが2mm幅であり、リアミラー26のサイドの位置から放電領域に向かって、電極2aの長手方向に対して斜めに入射する。
ここで、2mm幅のMOビームの内の1mm幅のビーム(破線)は、リアミラー26の反射防止(AR)膜をコートされた部分を透過し、ウインド22aを介して増幅段レーザ(PO)に注入され、放電領域を通過して増幅される。
そして、ウインド22bを介してOC24の部分反射(PR)膜の領域に到達し、透過光は、出力レーザ光として出力され、反射光は、再びウインド22bを介して放電領域を通過して増幅される。この反射光はウインド22aを介してリアミラー26の高反射(HR)膜の領域に到達して反射し、再び放電領域を通過して増幅され、OC24の部分反射(PR)膜の領域に到達し、透過光はレーザの出力光として出力され、反射光はフィードバック光として放電領域に戻されこの共振を繰り返す。
一方、2mm幅のMOビームの他の1mm幅の(放電領域から外れた)ビーム(実線)は、リアミラー26の反射防止(AR)膜を通過し、ウインド22aを介して、レーザチャンバ21に斜めに入射し、放電領域を外れて通過し、ウインド22bを介して、OC24の高反射(HR)膜の領域に入射する。このOC24の高反射(HR)膜の領域で高反射したMOビームは再びウインド22bを介して、放電領域を斜めに通過して増幅される。
そして、ウインド22aを介して、リアミラー26の高反射(HR)膜の領域に入射して反射し、チャンバ21内の放電領域を通過して増幅され、OC24の部分反射(PR)膜の領域に入射し、透過光はレーザの出力光として出力され、反射光はフィードバック光として放電領域に戻されこの共振を繰り返す。
本実施例のメリットは以下の通りである。
(1)図11(b)に示したように発振段レーザ(MO)10のビームの一部がリアミラー26の高反射ミラーにより反射されることがなくなる。また、図11(b)に示したように、注入光が増幅されないビームもなくなり、注入効率が向上する。
(2)図11(b)に示したサイド注入方式にくらべて、注入に有効なビーム幅が約2倍となるので、注入効率が約2倍向上する。
(3)OC24からの注入は1往復の増幅が可能となるため、後述する実施例のようにリアミラーの両サイド位置から注入する場合に比べ注入効率が高い(0.5往復分多く放電領域を通過する)。
図2は図1に示した第1の実施例の変形例を示す図であり、本実施例は、第1の実施例に示したOC−リアサイド注入方式において、OC24の直前に高反射膜がコートされたナイフエッジ基板を設けた実施例を示している。
図2は増幅段レーザ(PO)20の上面図を示し、側面図は図1(a)に示したものと同様の構成であり、その動作も前述したのと同様である。
本実施例と図1に示した前記第1の実施例と異なる点は以下の部分である。
(1)増幅段レーザ(PO)20のリアミラー26は、MOレーザ光が注入される側の端部まで高反射(HR)膜がコートされている。そして、MOレーザ光は、上記リアミラー26の端部の外側のサイド位置から注入される。
(2)増幅段レーザ(PO)20のOC24は、共振器側に部分反射膜がコートされ、出力側の面に反射防止膜がコートされている。
(3)レーザチャンバ21とOC24の間に高反射膜がコートされたナイフエッジミラー6が配置されている。
リアミラー26のサイド位置から斜めに入射したMOレーザ光は、このミラー6により反射して、OC24側から注入される。
本実施例の特徴は、上記のように、注入されるMOレーザ光がOC24で反射するのではなく、上記ナイフエッジミラー6で反射して注入される点であり、その他の動作は前記図1と同様である。
本実施例では、図1に示した実施例で得られる効果に加え、以下のメリットがある。
すなわち、OC24のコーティングとして、共振器側の面に部分反射膜と出力側の面に反射防止膜のコートだけでよく、前記図1に示した実施例で使用されるOC24より安価となる。さらに、OC24の共振器側の面に高反射膜と部分反射膜の境界がなく、境界部に高エネルギが入射した場合OCの劣化を防ぐことができる。
なお、本実施例では、ナイフエッジミラー9の端部にまで高精度な面精度で高反射膜をコートする必要があるため、製作するには高度な技術を必要とする。
図3は本発明の第2の実施例の露光装置用狭帯域レーザ装置の構成を示す図であり、同図は、増幅段レーザ(PO)の共振器のリアミラーの両サイド位置の2箇所からMOレーザ光を注入する方式(リア側両サイド注入方式という)の実施例を示している。同図(a)は側面図を示し、同図(b)は増幅段レーザ(PO)20の上面図を示す。
発振段レーザ(MO)10の動作及び構成は、図1で説明したのと同様である。例えば、発振段レーザ(MO)10のOC14から所定の広がり角(放電(V)方向の広がり角度は約2mrad、放電方向(紙面)に対して垂直(H)方向の広がり角度は約1mrad、ビーム寸法はV方向12mmとH方向1mm)で出力される。
このビームを高反射ミラー4aを介して、MOビーム分岐装置5に入射し、このMOビーム分割装置5により、同図紙面に対して垂直方向に分割される。
そしてこの分岐された2本のMOレーザ光は高反射ミラー4bにより、リアミラー26の両サイド位置から注入される。
発振段レーザ(MO)10のOC14と増幅段レーザ(PO)20のリアミラー26の距離が1mであった場合、増幅段レーザ(PO)20の共振器のリアミラー26の両サイドの注入位置でのMOレーザ光の垂直(H)方向寸法はそれぞれ約1mmとなる。
図4に上記MOビーム分岐装置5の構成例を示す。
図4(a)に2個のプリズム5a,5bによりMOビームを分岐する方式を示す。
同図(a)において、プリズム5a及び5bは2等辺3角形のプリズムであり、MOレーザ光のビームはプリズム5aの底面から垂直入射し、ビームの中央部がプリズム5aの頂角と一致するように光軸調整がされている。
MOレーザ光のビームはプリズム5aの両斜面でそれぞれ反対方向に屈折し、両ビームは一旦交差してビームはプリズム5bの両斜面に入射し屈折し、プリズム5bの底面を透過し、2つのビームが分岐されて出力される。
ここで、もしプリズム5a及び5bの頂角が同じ場合は出力されるビームの光軸は互いに平行となる。そして、プリズム5aと5bの距離を離すことにより、分岐されたビーム間の距離が大きくなる。このようにして、プリズム1と2の距離を調節することにより、MOビームの分岐ビーム間の距離を調節できる。
実際には、[プリズム5aの頂角]<[プリズム5bの頂角]の関係とすると、2つのビームは放電領域側に互いに斜めに入射することが可能となる。このプリズム5a及び5bの表面には反射防止膜がコーティングされている。
図4(b)にミラーによりMOビームを分岐する方式を示す。
MOレーザ光のビームは、頂角90度のナイフエッジプリズムの表面に高反射膜をコートした直角プリズム5cに入射する。このレーザビームの中央軸と直角プリズムの頂点が一致するようにプリズム5cが配置されている。MOレーザ光のビームは頂角をはさんで45度で反射し、ビームは2つに分岐される。そして、入射角度45より多小小さな角度で高反射(HR)ミラー5d及び5eによりそれぞれ高反射させることにより、ビームを2つに分岐し、増幅段レーザ(PO)20のリアミラー26の両サイドからチャンバの放電領域に向けて斜めに注入することができる。
図3に戻り、図3(b)は増幅段レーザ(PO)20の上面図であり、同図に示すようにリアミラー26の共振器側の面には高反射(HR)膜がコートされ、また、OC24の共振器側の面には部分反射(PR)膜がコートされ、出力側の面には反射防止(AR)膜がコートされ、MOレーザ光はリアミラー26の両サイド位置(リアミラー26の外側の両側部)を通過して放電領域に注入される。
図3(b)において、リアミラー26の両サイドの位置から、H方向のビームサイズがそれぞれ約1mm幅のMOレーザ光が、それぞれ放電領域に向かって斜めにシード光として注入される。
このとき、MOビームの1mm幅の奥側のビーム(破線)は、リアミラー26の奥側横の部分を通過し、ウインド22aを介して放電領域を通過し、増幅される。そして、ウインド22bを介してOC24の部分反射膜に到達し、透過光は、出力レーザ光として出力され、反射光は、再びウインド22bを介して放電領域を通過増幅して、ウインド22aを介してリアミラー26の高反射コート膜に到達して再び放電領域を通過し増幅され、OC24の部分反射膜に到達し、透過光はレーザの出力光として出力し、反射光はフィードバック光として放電領域に戻されこの共振を繰り返す。
一方、他の1mm幅の(手前側)ビーム(実線)は、リアミラー26の手前の横部を通過し、ウインド22aを介して、レーザチャンバ21に斜めに入射し、放電領域を通過し増幅され、OC24の部分反射膜に入射する。
透過光は、出力レーザ光として出力され、反射光は、再びウインド22bを介して放電領域を通過して増幅され、ウインド22aを介してリアミラー26の高反射コート膜に到達して再び放電領域を通過増幅し、OC24の部分反射膜に到達し、透過光はレーザの出力光として出力し、反射光はフィードバック光として放電領域に戻されこの共振を繰り返す。
本実施例のメリットは以下の通りである。
(1)図11(b)に示したように発振段レーザ(MO)10のビームの一部がリアミラー26の高反射ミラーにより反射されることがなくなる。また、図11(b)に示したように、注入光が増幅されないビームもなくなり、注入効率が向上する。
(2)図11(b)に示したサイド注入方式にくらべて、注入に有効なビーム幅が約2倍となるので、注入効率が約2倍向上する。
また、本実施例では、前記図1、図2に示した実施例に比べ以下のデメリットがある。(1)リアミラーの両側から放電領域に斜めに2本のMOビームを注入して増幅発振させるためPOの出力光のダイバージェンスが2山になる可能性があり、露光装置の要求として、2山が許されない場合は2本のMOのビームの傾きを1本となるように調整することで回避可能となる。
(2)図1及び2のようなフロント側の注入に比べて、リア側からの注入であるため、注入光は0.5往復の増幅となるので注入効率が多少悪い。
(3)図1及び2の実施例に比べて、リアミラーH方向の大きさが小さいために、共振回数がすくなくなり、パルス幅が短くなる可能性がある。
図5は本発明の第3の実施例の露光装置用狭帯域レーザ装置の構成を示す図であり、同図は、増幅段レーザ(PO)の共振器のOCの両サイド位置の2箇所からMOレーザ光を注入する方式(OC側両サイド注入方式という)の実施例を示している。図5は増幅段レーザ(PO)20の上面図を示し、側面図は図3(a)に示したものと同様の構成であり、その動作も前述したのと同様である。
同図に示すようにリアミラー26の共振器側の面には高反射(HR)膜がコートされている。また、OC24の共振器側の面には、MOレーザ光が入射する両端部の2箇所の領域に高反射(HR)膜がコートされ、中央部に部分反射(PR)膜がコートされている。さらに、OC24の出力側の面には反射防止(AR)膜がコートされている。
MOレーザ光はリアミラー26の外側の両側部を通過してOC24の上記高反射膜で反射して、放電領域に注入される。
図5において、前記図3で説明したようにMOレーザ光はMOビーム分割装置5により、2本のMOレーザ光に分割され、この分割された2本のMOレーザ光がリアミラー26の両側を通過し、OC24の両サイド位置から注入される。
リアミラー26の両サイドの位置におけるH方向(紙面上下方向)のビームサイズはそれぞれ約1mm幅であり、それぞれOC24の高反射膜領域(2つの注入個所)に入射する。そして、両ビームは全反射して放電領域に向かって斜めにシード光として注入される。
すなわち、MOレーザ光のビームの1mm幅の奥側のビーム(破線)は、リアミラー26の奥側横の部分を通過し、斜めにレーザチャンバ21を入射し、放電領域外を通過する。そして、ウインド22aを介してOC24の高反射(HR)膜の領域に到達し、全反射する。この反射光は、レーザチャンバ21の放電領域を通過して増幅され、リアミラー26の高反射膜に到達して再び放電領域を通過して増幅され、OC24の部分反射(PR)膜の領域に到達する。この透過光はレーザの出力光として出力し、反射光はフィードバック光として放電領域に戻されこの共振を繰り返す。
一方、他の1mm幅の(手前側)ビーム(実線)は、リアミラー26の手前の横部を通過し、レーザチャンバ21を斜めに入射し、放電領域を外れて通過し、OC24の高反射膜に到達する。このOC24の高反射膜で高反射したMOビームは、レーザチャンバ21の放電領域を斜めに通過して増幅される。そして、リアミラー26の高反射膜に入射して反射し、チャンバ21の放電領域を通過増幅して、OC24の部分反射膜に入射し、透過光はレーザの出力光として出力され、反射光はフィードバック光として放電領域に戻されこの共振を繰り返す。
本実施例のメリットは以下の通りである。
(1)図11(b)に示したように発振段レーザ(MO)10のビームの一部がリアミラー26の高反射ミラーにより反射されることがなくなる。また、図11(b)に示したように、注入光が増幅されないビームもなくなり、注入効率が向上する。
(2)図11(b)に示したサイド注入方式にくらべて、注入に有効なビーム幅が約2倍となるので、注入効率が約2倍向上する。
(3)図1,2及び3の実施例に比べて、OC側からの注入であるため、注入光は1往復の増幅となるので注入効率高くなる。
なお、図1、図2、図3に示した実施例と比べ以下のデメリットがある。
(1)リアミラーの両側から放電領域に斜めに2本のMOビームを注入して増幅発振させるためPOの出力光のダイバージェンスが2山になる可能性があり、露光装置の要求として、2山が許されない場合は2本のMOビームの傾きを1本となるように調整することで回避可能となる。
(2)リアミラーH方向(図5紙面上下方向)の大きさが小さいために、共振回数がすくなくなり、パルス幅が短くなる可能性がある。ただし、図3の実施例よりも共振回数を多くすることができ、パルス幅は長くなる。
図6は本発明の第4の実施例の露光装置用狭帯域レーザ装置の構成を示す図であり、同図は、図5と同様、増幅段レーザ(PO)の共振器のOCの両サイド位置の2箇所からMOレーザ光を注入する方式(OC側両サイド注入方式という)の実施例を示している。同図(a)は側面図を示し、同図(b)は増幅段レーザ(PO)20の上面図を示す。
図5との違いは、増幅段レーザ(PO)20のOC24とリアミラー26の位置が入れ替わり、レーザの出力光も図5の反対側から出力される。
また、OC24のレーザの出力側の全面に反射防止(AR)膜がコートされ、共振器側の共振器として機能する部分に部分反射(PR)膜がコートされている。一方、リアミラー26の共振器側の全面には高反射(HR)膜がコートされている。
さらに、高反射ミラー4bが2つのミラー4b−1,4b−2に分割され、レーザの出力光は2つのミラー4b−1,4b−2の間から出力される。
図6(a)において、発振段レーザ(MO)10の動作及び構成は、図1で説明したのと同様である。例えば、発振段レーザ(MO)10のOC14から、MOレーザ光が所定の広がり角(放電(V)方向の広がり角度は約2mrad、放電方向(紙面)に対して垂直(H)方向の広がり角度は約1mrad、ビーム寸法はV方向12mmとH方向1mm)で出力される。
このビームを高反射ミラー4aを介して、例えば前記図4に示したMOビーム分岐装置5に入射し、このMOビーム分割装置5により図6(a)の紙面垂直方向に均等にビームを分割する。
そしてこの分岐された2本のMOビームは高反射ミラー4a及び4b−1,4b−2により、増幅段レーザ(PO)20の共振器のOC24の両サイド位置の反射防止膜がコートされた部分を透過し、放電領域に注入される。
発振段レーザ(MO)10のOC14と増幅段レーザ(PO)20のOC24の距離が1mであった場合、増幅段レーザ(PO)20の共振器のOC24の両サイドの注入位置でのMOレーザ光の垂直(H)方向寸法はそれぞれ約1mmとなる。
図6(b)に増幅段レーザ(PO)20の上面図を示す。OC24の両サイドの位置から、H方向のビームサイズがそれぞれ約1mm幅のMOレーザ光が、それぞれ放電領域に向かって斜めにシード光として注入される。
このとき、MOビームの1mm幅の奥側のビーム(破線)は、OC24の奥側横の反射防止膜がコートされた部分を通過し、ウインド22aを介して放電領域を通過して増幅される。
そして、この増幅光はウインド22bを介してリアミラー26の高反射膜がコートされた部分に到達し、高反射され、再びウインド22bを介して放電領域を通過して増幅される。次いで、ウインド22aを介してOC24の部分反射膜がコートされた部分に到達して、透過光は出力レーザ光として出力され、反射光はフィードバック光として放電領域に戻されこの共振を繰り返す。
一方、MOビームの1mm幅の手前側のビーム(実線)は、OC24の手前側横の反射防止膜がコートされた部分を通過し、ウインド22aを介して放電領域を通過して増幅される。そして、この増幅光はウインド22bを介してリアミラー24の高反射膜がコートされた部分に到達し、高反射され、再びウインド22bを介して放電領域を通過し増幅される。
そして、ウインド22aを介してOC24の部分反射膜がコートされた部分に到達して、透過光は出力レーザ光として出力され、反射光はフィードバック光として放電領域に戻されこの共振を繰り返す。
本実施例のメリットは以下の通りである。
(1)図11(b)に示したように発振段レーザ(MO)10のビームの一部がリアミラー26の高反射ミラーにより反射されることがなくなる。また、図11(b)に示したように、注入光が増幅されないビームもなくなり、注入効率が向上する。
(2)図11(b)に示したサイド注入方式にくらべて、注入に有効なビーム幅が約2倍となるので、注入効率が約2倍向上する。
(3)図1,2及び3の実施例に比べて、OC側からの注入であるため、注入光は1往復の増幅となるので注入効率高くなる。
なお、図6の実施例では、OC24のチャンバ側の面の両サイドに反射防止膜をコートしているが、全面に部分反射膜をコートしてもよい。例えば、部分反射膜の反射率が20から30%であれば、注入効率は70から80%となるため高い注入効率が維持でき、OC24にコートの境界領域がないために、耐久性が高くなる。
図7は本発明の第5の実施例の露光装置用狭帯域レーザ装置の構成を示す図であり、本実施例は、増幅段レーザ(PO)の共振器のリアミラーの両サイド位置とOCの両サイド位置の4箇所からMOレーザ光を注入する方式(OC−リア側両サイド注入方式という)の実施例を示している。図7は増幅段レーザ(PO)20の上面図を示し、側面図は図3(a)に示したものと同様の構成であり、その動作も前述したのと同様である。
なお、図7は、光路を分かり易く示すため縦方向に拡大した図を示している。
同図に示すようにリアミラー26の入射側には反射防止(AR)膜がコートされている。またリアミラー26の共振器側の共振器として機能する部分に高反射(HR)膜がコートされ、その他の部分には反射防止(AR)膜がコートされている。
また、OC24の共振器側には部分反射(PR)膜がコートされ、OC24の共振器側のMOレーザ光が入射する面には高反射(HR)膜がコートされ、OC24の出力側の面には反射防止(AR)膜がコートされている。
MOレーザ光はリアミラー26の上記反射防止膜がコートされた部分を通過して、放電領域に注入されるとともに、放電領域を通過してOC24の上記高反射膜で反射して、放電領域に注入される。
図7において、リアミラー26の両サイドの位置にH方向(同図の紙面上下方向)のビームサイズがそれぞれ約1mm幅で、リアミラー26の反射防止(AR)膜がコートされた両サイドに入射する。
そのうち一部のMOレーザ光はリアミラー26を透過して、リアミラー26の両サイド位置からシード光として放電領域に向かって斜めに注入される。また、他の一部のMOレーザ光は、放電領域の両サイドを通過し、OC24の高反射膜がコートされた部分で全反射して、放電領域に向かって斜めに注入される。
すなわち、リアミラー26の両サイド位置、及びOC24の両サイド位置(合計4箇所)から注入される。
ここで、MOビームの奥(紙面では上)側の1mm幅のビームの内、約0.5mm幅の一番奥(紙面では一番上)側のビーム(細実線)は、放電領域の外側を通過し、OC24のサイド位置から放電領域内に向かって斜めに注入され、約0.5mm幅の2番目に奥(紙面では上から2番目)側のビーム(細破線)はリアミラー26側から放電領域内に向かって斜めに注入される。
一方、MOビームの手前(図7の紙面では下側)側の1mm幅のビームは、約0.5mm幅の一番手前(図7の紙面では一番下)側のビーム(実線)は、OC24側から放電領域内に向かって斜めに注入され、約0.5mm幅の2番目に手前(図7の紙面では下側の2番目)側のビーム(破線)はリアミラー26側から放電領域内に向かって斜めに注入される。
一番奥側のビーム(細実線)は、リアミラー26の奥側横の部分を通過し、斜めにレーザチャンバ22aに入射し、放電領域外を通過し、ウインド22bを介してOC24の高反射膜に到達し、全反射する。この反射光は、レーザチャンバ21の放電領域を通過して増幅され、リアミラー26の高反射膜に到達して反射され、再び放電領域を通過増幅し、OC24の部分反射膜に到達する。この透過光はレーザの出力光として出力され、反射光はフィードバック光として放電領域に戻されこの共振を繰り返す。
二番目の奥側のビーム(細破線)は、リアミラー26の奥側横の部分を通過し、斜めにレーザチャンバ21に入射し、放電領域を通過して増幅される。そして、ウインド22bを介してOC24の部分反射膜に到達する。この透過光はレーザの出力光として出力され、この反射光はレーザチャンバの放電領域を通過して増幅され、リアミラー26の高反射膜に到達する。その反射光は再び放電領域を通過して増幅され、OC24の部分反射膜に到達する。この透過光はレーザの出力光として出力され、反射光はフィードバック光として放電領域に戻されこの共振を繰り返す。
一番手前側のビーム(実線)は、リアミラー26の手前側横の部分を通過し、ウインド22aを介して斜めにレーザチャンバ21に入射し、放電領域外を通過する。そして、ウインド22bを介してOC24の高反射膜に到達し全反射する。この反射光は、レーザチャンバの放電領域を通過して増幅され、リアミラー26の高反射膜に到達して、反射され、再び放電領域を通過増幅し、OC24の部分反射膜に到達する。この透過光はレーザの出力光として出力し、反射光はフィードバック光として放電領域に戻されこの共振を繰り返す。
二番目の手前側のビーム(破線)は、リアミラー26の手前側横の部分を通過し、ウインド22aを介して斜めにレーザチャンバ21に入射し、放電領域を通過して増幅される。そして、ウインド22bを介してOC26の部分反射膜に到達する。この反射光は、レーザチャンバ21の放電領域を通過して増幅され、リアミラー26の高反射膜に到達して反射され、再び放電領域を通過して増幅され、OC24の部分反射膜に到達する。この透過光はレーザの出力光として出力し、反射光はフィードバック光として放電領域に戻されこの共振を繰り返す。
本実施例は、図3に示した第2の実施例と図5、図6に示した第3、第4の実施例のメリットを合わせもっており、以下のメリットがある。
(1)図11(b)に示したサイド注入方式にくらべて、注入に有効なビーム幅が約4倍となるので、注入ビームが広い場合、注入効率が約4倍向上する。
(2)OC側からの注入が2箇所であるため、注入光は1往復の増幅となるので注入効率高くなる。
一方、図1、図2に示した第1の実施例と比べると、以下のデメリットがある。
(1)リアミラー24の両側から放電領域に斜めに2本のMOビームを注入して増幅発振させるためPOの出力光のダイバージェンスが2山になる可能性がある。
(vi)リアミラーH方向(図7の紙面上下方向)の大きさが小さいために、共振回数がすくなくなり、パルス幅が短くなる可能性がある。ただし、図4の実施例よりも共振回数を多くすることができ、パルス幅は長くなる。
次に、上述した実施例におけるリアミラー26とOC24における反射防止膜、高反射膜、部分反射膜のエリアコート例について説明する。
図8にリアミラー26のエリアコート例を示す。
図8(a)は、図1に示した第1の実施例のリアミラー26のコート例を示す。
同図に示すように、リアミラー26の裏面側(共振器の外側)に全面に反射防止膜をコートし、裏面側(共振器側)に反射防止膜を全面にコートした後、高反射部エリアに反射防止膜の上に高反射膜(例えば95%以上の反射膜)または部分反射膜(例えば60%から90%の反射膜)をコートする。反射防止膜エリアには、マスクを設置するか、レジストをコートして、上記高反射膜や部分反射膜がさらに蒸着されないようにする。
図8(b)に、図7に示した第5の実施例のリアミラー26のコート例を示す。
裏面側(共振器の外側)には、全面に反射防止膜をコートし、裏面側(共振器側)には、反射防止膜を全面にコートした後、この反射防止膜の上の高反射部とする領域に高反射膜(95%以上の反射膜)をコートする。
反射防止膜とするエリアには、マスク(長方形の穴の開いたマスク)を設置するか、レジストをコートして、上記高反射膜がさらに蒸着されないようにする。
上記のコーティングは、例えば、MgF2 とGdF3 の誘電体多層膜で構成される。この場合の蒸着手段はイオンビームスパッタリング装置またはマグネトロンスパッタ装置によるF2 雰囲気中でのコート膜であり、緻密で吸収の少ない膜が生成される。この膜はArFのような真空紫外域のレーザ光に対して耐性が高い。
この実施例のメリットは、それぞれ、独立にコーティングする場合(CaF2 基板からそれぞれ反射防止膜と高反射膜をコートする場合)に比べて、以下のメリットがある。
(1)高反射膜のエリア(または部分反射膜のエリア)と反射防止膜のエリアの境界域の幅を小さくすることができる。
(2)コーティングの工程(2回マスクを設置する必要がない)を少なくすることができる。
なお、図1、図2の実施例、図3、図5の実施例において、リアミラー26の高反射膜を60%から90%の部分反射膜に変更しても、同様の機能を果たすことが可能となる。 上記リアミラー26の高反射膜を部分反射膜とするメリットは、以下の通りである。
(1)裏面注入方式で同軸上にアライメントして、増幅発振確認後、注入光軸を調整して、サイド注入の光軸に調整することが容易となる。
(2)サイド注入部で注入できなかった注入ビームをリアミラーの部分反射膜部から注入できるため、注入効率が向上する。
図9、図10にOC24のエリアコート例を示す。
図9(a)は、図1に示した第1の実施例のOC24のエリアコート例を示す。
裏面側(共振器の外側)には、全面に反射防止膜をコートし、裏面側(共振器側)には、部分反射膜を全面にコートした後、この部分反射膜(例えば20%から30%)の上の高反射部とするエリアに、高反射膜(例えば95%以上の反射膜)をコートする。部分反射膜エリアには、マスクを設置するか、レジストをコートして、上記高反射膜や部分反射膜がさらに蒸着されないようにする。
図9(b)に、図6及び図7に示した実施例のOC24のコート例を示す。
裏面側(共振器の外側)には、全面に反射防止膜をコートし、裏面側(共振器側)には、部分反射膜を全面にコートした後、この部分反射膜(例えば20%から30%)の上の高反射部とするエリアに高反射膜(例えば95%以上の反射膜)をコートする。部分反射膜エリアには、マスク(長方形の穴の開いたマスク)を設置するか、レジストをコートして、上記高反射膜がさらに蒸着されないようにする。
図10に図6の実施例のOC24のコート例を示す。
裏面側(共振器側)には全面に反射防止膜をコートし、裏面側(共振器の外側)に反射防止膜を全面にコートした後、表面側の反射防止膜をコートした上の部分反射部とするエリアに、部分反射膜(例えば20%から30%)をコートする。反射防止膜エリアには、マスクを設置するか、レジストをコートして、上記部分反射膜がさらに蒸着されないようにする。
上記のコーティングは、前述したように例えば、MgF2 とGdF3 の誘電体多層膜で構成される。この場合の蒸着手段はイオンビームスパッタリング装置またはマグネトロンスパッタ装置によるF2 雰囲気中でのコート膜であり、緻密で吸収の少ない膜が生成される。この膜はArFのような真空紫外域のレーザ光に対して耐性が高い。
この実施例のメリットは、それぞれ、独立にコーティングする場合(CaF2 基板からそれぞれ反射防止膜と高反射膜をコートする場合)に比べて、以下のメリットがある。
(1)高反射部と部分反射膜の境界域の幅を小さくすることができる。
(2)コーティングの工程(2回マスクを設置する必要がない)を少なくすることができる。
本発明の第1の実施例の狭帯域レーザ装置の構成を示す図である。 第1の実施例の変形例を示す図である。 本発明の第2の実施例の狭帯域レーザ装置の構成を示す図である。 MOビーム分岐装置5の構成例を示す図である。 本発明の第3の実施例の狭帯域レーザ装置の構成を示す図である。 本発明の第4の実施例の狭帯域レーザ装置の構成を示す図である。 本発明の第5の実施例の狭帯域レーザ装置の構成を示す図である。 リアミラーのエリアコート例を示す図である。 OCのエリアコート例を示す図(1)である。 OCのエリアコート例を示す図(2)である。 従来例を示す図である。
符号の説明
1a,2a 放電電極
3 LMN
4a〜4b 高反射ミラー
5 MOビーム分岐装置
5a,5b プリズム
5c ナイフエッジプリズム
5d,5e 高反射ミラー
6 ナイフエッジミラー
10 発振段レーザ(MO)
11,21 チャンバ
12a,12bウィンドウ部材
22a,22bウィンドウ部材
13,23 スリット
14 OC(出力結合ミラー)
20 増幅段レーザ(PO)
24 OC(出力結合ミラー)
26 リアミラー

Claims (3)

  1. 発振段レーザと、増幅段レーザと、光学素子とからなる注入同期式放電励起レーザ装置であって、
    前記増幅段レーザは、2つの共振器ミラーを有するファブリペロ型の共振器と、一対の電極とを備え、
    前記一対の電極は、前記2つの共振器ミラーの間に放電領域を発生させ、
    前記光学素子は、前記発振段レーザと前記増幅段レーザとの間の光路上に配置され、且つ、前記発振段レーザから出力されたレーザ光が、前記2つの共振器ミラーのうち一方の共振器ミラーの両側のサイド位置のそれぞれから、他方の共振器ミラーに向けて、前記放電領域の前記長手の軸方向に対して斜めに注入されるように配置された
    ことを特徴とする露光装置用レーザ装置。
  2. 発振段レーザと、増幅段レーザと、光学素子とからなる注入同期式放電励起レーザ装置であって、
    前記増幅段レーザは、2つの共振器ミラーを有するファブリペロ型の共振器と、一対の電極とを備え、
    前記一対の電極は、前記2つの共振器ミラーの間に放電領域を発生させ、
    前記光学素子は、前記発振段レーザと前記増幅段レーザとの間の光路上に配置され、且つ、前記発振段レーザから出力されたレーザ光が、前記2つの共振器ミラーのうち一方の共振器ミラーの両側のサイド位置のそれぞれから、他方の共振器ミラーに向けて、前記放電領域の前記長手の軸方向に対して斜めに注入されるとともに、前記他方の共振器ミラーの両側のサイド位置のそれぞれから、前記一方の共振器ミラーに向けて、前記放電領域の前記長手の軸方向に対して斜めに注入されるように配置された
    ことを特徴とする露光装置用レーザ装置。
  3. 前記2つの共振器ミラーは、リアミラーと出力結合ミラーである
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の露光装置用レーザ装置。
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