JP2009277977A - 露光装置用レーザ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】発振段レーザからレーザ光(注入光)を増幅段レーザ(PO)のPO共振器内に閉じ込める機構を設けることにより、注入ロスを抑えること。
【解決手段】狭帯域発振段レーザ(MO)10と共振器を配置した増幅段レーザ(PO)20とからなる注入同期式放電励起レーザ装置において、狭帯域発振段レーザ(MO)10と増幅段レーザ(PO)20の間に、発振段レーザ10が出力するレーザビームを、増幅段レーザ(PO)20の放電領域に閉じ込めるMOビーム閉じ込め機構5を設ける。MOビーム閉じ込め機構5は、例えば、シリンドリカルミラーあるいはシリンドリカルレンズ、あるいはシリンドリカルミラーと、シリンドリカルレンズの組合せから構成され、増幅段レーザ(PO)の放電領域を通過したのちにMOレーザ光を集光させることにより、MOレーザ光を増幅段レーザ(PO)20の放電領域に閉じ込める。
【選択図】 図1

Description

本発明は狭帯域発振段レーザと増幅段レーザとからなる露光装置用の注入同期式放電励起レーザ装置に関し、特に、狭帯域発振段レーザからのシード光のほとんどを増幅段レーザの注入光とすることができる露光装置用レーザ装置に関するものである。
現在、半導体露光装置用光源としてはエキシマレーザが使用されている。特に、60nm以下のテクノロジーノードにおいては、高出力(40W以上)でかつ超狭帯域化(0.2pm以下)にされたArFレーザ光源が採用されている
露光装置用光源のArFレーザ光源の要求を以下に示す。
1.高ドーズ安定性の確保と、高スループット化に伴い40W以上の出力が要求されている。
2.投影レンズの高解像度化のために投影レンズの高NA化が進められている。高NA化にともなって、色収差が発生し、超狭帯域化(0.2pm以下)が要求される。
3.レーザ光源の長寿命化が要求されている。
上記光源の要求を満たすために、ダブルチャンバ方式(2ステージ方式)のArFレーザが実用化されている。ダブルチャンバ方式のレーザ装置の形態としては、アンプ側に共振器ミラーを設けないMOPA(Master Oscillator Power Amprifier )方式と共振器ミラーを設けるMOPO(Master Oscillator Power Oscillator)方式とに大別される。
しかし、出力90Wのような高出力化のために増幅器(PA)または増幅段レーザ(PO)の光学素子(特にチャンバウインドーやOC)負荷が大きくなり、これら光学素子の寿命が課題となっており、レーザ光源の長寿命化が要求されるようになってきている。
特許文献1には、MOPA方式のレーザ装置が開示されている。
特許文献1に記載のものは、発振段レーザ(MO)に狭帯域化するための狭帯域化モジュールを搭載し、スペクトル幅が非常に狭いレーザ光を出力し、このシード光を増幅器(PA)のチャンバの放電領域に注入してパワーを増幅することにより、超狭帯域かつ高出力を実現している。
また、特許文献2には、発振段レーザ(MO)からのシード光を、増幅段レーザ(PO)の低コヒーレンス共振器に注入するMOPO方式のレーザ装置が提案されている。
低空間コヒーレンスのMOPO方式を採用することにより、MOPA方式に比べて、ビーム品位をMOPAと同等に維持した状態で、高い増幅効率と長いパルス幅を実現している。
米国特許出願公開第2002/0154668号明細書 国際公開第2004/095661号パンフレット
図27に上述したMOPO方式のレーザ装置の構成例を示す。
同図において、発振段レーザ(MO)10から放出されるレーザビームはシードレーザビームとして機能し、増幅段レーザ(PO)20はそのシードレーザ光を増幅する機能を有する。発振段レーザ(MO)10、増幅段レーザ(PO)20は各々レーザチャンバ11,21を有し、それぞれ内部には対向し、かつ所定距離だけ離間した一対の電極1a、2aが設置される。
また、発振段レーザ10と増幅段レーザ20のチャンバ11,21には、レーザ発振光に対して透過性がある材料によって作られたウインドー部材12a,12b,22a,22bがそれぞれ設置されている。
発振段レーザ(MO)10はスペクトル線幅を狭くするため、拡大プリズム3aとグレーティング(回折格子)3bによって構成された狭帯域化モジュール(LNM)3を有し、この狭帯域化モジュール3内の光学素子と出力結合ミラー(OC)14とでレーザ共振器を構成する。
LNM3に配置されているグレーティング(回折格子)3bの分散方向(プリズムのビーム拡大方向)は電極1aの放電方向に対して垂直方向になるように配置されている。
レーザチャンバ11内にはバッファガスとArガスとF2 ガスが満たされており、図示しない電源から電極1a間に電圧を印加することで放電し、この放電により励起されArFエキシマが形成される。
このArFエキシマからArガスとFに分離する時に193nmの波長の光を発光する。193nmの光をLNM3で波長選択することにより、スペクトル幅約400pm→0.2pmまで狭帯域化して、発振段レーザ(MO)10のOC14から出力される。例えば、OC14から所定の広がり角[電極1aの放電方向(V方向:図27(a)の紙面方向)の広がり角度]は約2mrad、放電方向に対して垂直方向(H方向)の広がり角度は約1mrad、ビーム寸法はV方向12mmとH方向1.5mmで出力される。
このビームを高反射ミラー4a及び4bにより増幅段レーザ(PO)のPO共振器のリアミラー26の裏面から注入する。発振段レーザ(MO)10のOC14から増幅段レーザ(PO)20のリアミラー26までの距離が1mの場合には、リアミラー26裏面の注入位置のビームは、ビーム広がり角度は、発振段レーザ(MO)10のOC14からの出力時と同じであるが、ビームプロファイルは、V方向14(=12+2)mm、H方向2.5(1.5+1)mmとなる。さらに、共振器間距離が1mの場合、増幅段レーザ(PO)20のOC24のPR(部分反射)面でのビームプロファイルのH方向のサイズは3.5(1.5+1+1)mmとなる。
図27(b)に増幅段レーザ(PO)20の上面図を示す。
この図から発振段レーザ (MO) 10のビームがリアミラー26の裏面から増幅段レーザ (PO) 20の放電領域に向けて照射されることがわかる。
発振段レーザ (MO) 10のビームの一部はリアミラー26により反射されて増幅段レーザ (PO) 20のPO共振器内に注入されない。さらに、リアミラー26から出た発振段レーザ (MO) 10のビームの一部は増幅段レーザ (PO) 20の放電領域から外れて、増幅されず、注入光として使用されない。
ビーム中央部はリアミラーの中心部付近を通過し、放電領域を透過するのと同期して増幅段レーザ (PO) 20電極2aが放電し、増幅される。
増幅されたビームは増幅段レーザ (PO) 20のOC24に到達し、一部は透過し出力光として出力される。一部は反射され、再び放電領域を透過し増幅される。そしてリアミラーの高反射部に到達し、高反射され再び放電領域を透過し、増幅される。そして、OC24を透過して、出力光として出力され、反射光は再び放電を透過増幅してこの共振を繰り返す。
上記した注入方式を裏面注入方式と呼ぶ。裏面注入の場合は有効な注入ビームのH方向の幅としては放電領域の幅より0.5mm程度広くなり、注入光の注入ロスが15%あった。
ここでは、裏面注入方式の課題を示したが、これに限定されることなく例えば、発振段レーザ (MO) と増幅段レーザ (PO) 20との距離が2mであり、発振段レーザ (MO) 10のOCでのビームの大きさがV方向12mm、H方向1.5mmビーム広がり角度がV方向2mrad、H方向1mradとすると増幅段レーザ (PO) 20のリアミラー26の位置でのMOビームの大きさは、V方向16(=12+2×2)mm、H方向3.5(=1.5+2×1)mmとなる。さらに、共振器間距離が1mの場合、増幅段レーザ (PO) 20のOC24のPR(部分反射)面でのビームプロファイルのH方向のサイズは4.5(1.5+2×1+1)mmとなる。
増幅段レーザ(PO)20の光共振器のリアミラー26を部分反射ミラーとし、このリアミラー裏面から注入する場合、注入有効エリアがV方向12mm、H方向3mmとすると注入効率約50%(=12×3/(16×4.5)×100)に悪化する。
また、注入光(MOレーザ光)の広がり角の悪影響として、増幅段レーザ(PO)20のPO共振器内での注入光の広がり例を図28に示す。例は増幅段レーザ(PO)20のPO共振器内に注入された注入光の広がりをチャンバ上方(放電方向)から見たものである(注入ビームのH方向)。
発振段レーザ(MO)10の注入光のH方向のサイズは3mm,広がり角の全角は1mradである。そして発振段レーザ(MO)10のOC14と増幅段レーザ(PO)20のリアミラー26の距離が約710mmである。
増幅段レーザ(PO)20の光共振器のリアミラー26を部分反射ミラーとし、このリアミラー裏面から注入する場合であり、増幅段レーザ(PO)20の放電幅は3mmでレーザ出射方向に対する放電領域の長さは600mmである。
図28からわかるように、放電領域の1Pass目から注入光は広がっており、Pass数が増加する従って広がりが増加する。そして、3Pass目では1Pass目の2倍近くビームが広がっている。これは、注入ビームのエネルギー密度が広がりの影響で低下していることがわかる。増幅段レーザ(PO)20への注入エネルギーが高いと増幅段レーザ(PO)20からの出力も増加する。すなわち、注入エネルギー密度の低下は増幅段レーザ(PO)20からの出力低下をもたらす。図28ではH方向に関して記したが、V方向に関しても同様の現象が生じる。
レーザ装置コンパクト化のために、MOとPOチャンバを並列に配置する必要があり、MOとPO間の距離が(約1m程度)必要となっていた。このため、上述したように、以下の問題が発生した。
発振段レーザ(MO)10から出力された光が約1m以上の光路を飛ばすことにより、MOビームのダイバージェンスの影響で増幅段レーザ(PO)20の注入位置または増幅段レーザ(PO)20のOC24の位置におけるビームサイズが大きくなり、有効にシード光が注入されなかった。また、ダイバージェンスの影響で増幅段レーザ(PO)20のPO共振器内を発散しながらMOビームは伝播し増幅段レーザ(PO)20から十分にレーザパワーを抽出できなかった。
以上のように、MOPO方式のレーザ装置において、広がり角(ダイバージェンス)の影響で狭帯域発振段レーザ(MO)から出射された注入ビームの断面サイズが、増幅段レーザ(PO)の放電領域の断面サイズより大きくなる傾向にあり注入ロスがあった。
また、上記の注入光は広がりながら増幅段レーザ共振器内を注入光で満たすために、その注入光が増幅段レーザ(PO)の放電領域を満たすエネルギー密度の低下し、ここでも注入ロスが発生した。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであって、本発明の目的は、発振段レーザからレーザ光(注入光)を増幅段レーザ(PO)のPO共振器内に閉じ込める機構を設けることにより、注入ロスを抑えることである。
本発明では、MOPO方式のレーザ装置において、MOレーザ光(注入光)を増幅段レーザ(PO)のPO共振器内に閉じ込める機構を設けることにより、上記課題を解決する。
すなわち、本発明は次のようにして前記課題を解決する。
(1)狭帯域発振段レーザ(MO)と共振器を配置した増幅段レーザ(PO)とからなる注入同期式レーザ装置において、MOレーザ光(注入光)を増幅段レーザ(PO)のPO共振器内に閉じ込める機構、すなわち増幅段レーザ(PO)の放電領域を通過したのちに、前記MOレーザ光を集光させる光学手段を設ける。
(2)上記(1)において、増幅段レーザ(PO)に注入される注入光のサイズを、少なくともその注入光が放電領域に入射するとき、放電領域の大きさ以下となるようなサイズとする。
(3)上記(1)(2)において、前記MOレーザ光を集光させる光学手段を、少なくとも、2つのシリンドリカルミラーあるいはシリンドリカルレンズ、あるいはシリンドリカルミラーと、シリンドリカルレンズの組み合わせで構成する。
(4)上記(1)(2)において、前記MOレーザ光を集光させる光学手段を、少なくとも、2つのシリンドリカルミラーあるいはシリンドリカルレンズ、あるいはシリンドリカルミラーと、シリンドリカルレンズの組み合わせ、または、1つのシリンドリカルミラーあるいはシリンドリカルレンズで構成し、前記MOレーザ光の集光方向を、増幅段レーザ(PO)の放電方向に対して略垂直とする。
本発明においては、以下の効果を得ることができる。
(1)増幅段レーザ(PO)の放電領域を通過したのちに、前記MOレーザ光を集光させる光学手段を設け、MOレーザ光(注入光)を増幅段レーザ(PO)のPO共振器内に閉じ込めているので、MOレーザ光(注入光)のほとんどを増幅段レーザ(PO)への注入光として使用することができ、MOレーザ光の注入効率を高くすることができる。
特に、増幅段レーザ(PO)に注入される注入光のサイズを、少なくともその注入光が放電領域に入射するとき、放電領域の大きさ以下となるようにサイズとすることにより、MOレーザ光(注入光)を増幅段レーザ(PO)のPO共振器内に効果的に閉じ込めることができ、増幅段レーザ(PO)の放電領域を満たすエネルギー密度を高くすることができるので、増幅段レーザ(PO)への注入効率を向上させ、レーザ出力を増大させることができる。
(2)MOレーザ光を集光させる光学手段を、少なくとも、2つのシリンドリカルミラーあるいはシリンドリカルレンズ、あるいはシリンドリカルミラーと、シリンドリカルレンズの組み合わせで構成することにより、長焦点の集光(1〜2m程度)が可能となる。
長焦点とすることにより、集光後のMOレーザ光の広がり角度が小さくなり、注入効率を向上させることができる。
(3)MOレーザ光の集光方向と、増幅段レーザ(PO)の放電方向を略垂直方向とすることにより、放電電極にレーザビームが蹴られることがなく、MOレーザ光を効率がよくPO共振器内に注入することができ、また、集光のNAを小さくできるため、集光しない方式従来方式に比べて水平方向のビーム品質(ビームダイバージェンス)の変化を小さくすることができる。
図1は本発明の露光装置用狭帯域レーザ装置の基本構成を示す図である。
本発明のレーザ装置は、スペクトル線幅の狭いレーザ光を出力する発振段レーザ(MO)10と、発振段レーザ10が出力するレーザビームを、増幅段レーザ(PO)20の放電領域に閉じ込めるMOビーム閉じ込め機構5を備える。MOビーム閉じ込め機構5は、増幅段レーザ(PO)の放電領域を通過したのちにMOレーザ光を集光させることにより、MOレーザ光を増幅段レーザ(PO)20の放電領域に閉じ込めるものであって、後述するようにシリンドリカルミラーあるいはシリンドリカルレンズ、あるいはシリンドリカルミラーと、シリンドリカルレンズの組合せから構成される。
なお、増幅段レーザ(PO)に注入される注入光のサイズ(断面サイズ)を、少なくともその注入光が放電領域に入射するとき、放電領域の大きさ以下となるようにサイズとすることが好ましく、これにより、MOレーザ光(注入光)を増幅段レーザ(PO)のPO共振器内に効果的に閉じ込めることができる。
発振段レーザ(MO)10と増幅段レーザ(PO)20はそれぞれチャンバ11,21内に設置された一対の電極1aおよび電極2aの長手方向の軸延長上両端にウインドー部材12a,12bおよび22a,22bを有し、その両側には波形整形のためのスリット13,23がそれぞれ設置されている。
波長およびスペクトル波形モニタ34およびパワーモニタ38は、増幅段レーザ(PO)20から出力された光の光品位及びパルスエネルギを検出し、パワーモニタ37は、発振段レーザ(MO)10のパルスエネルギを検出する。
波長及びスペクトル波形コントローラ33は、上記波長およびスペクトル波形モニタ34の出力に基づき増幅段レーザ(PO)から出射されるレーザ光の波長及びスペクトル波形を制御する。また、エネルギコントローラ30は、パワーモニタ37,38の出力に基づき、レーザのパルスエネルギをコントロールする。
また、ガスコントローラ32は発振段レーザ(MO)10と増幅段レーザ(PO)20のレーザガスをコントロールする。レーザコントローラ31はレーザの全体を制御する。 同期コントローラ35は増幅段レーザ(PO)20に接続されているPO電源25と発振段レーザ(MO)10に接続されているMO電源15の放電タイミングをコントロールする。
以下、図1に示すレーザ装置の構成と機能を説明する。
発振段レーザ(MO)10はスペクトル線幅を狭くするために、プリズムビームエキスパンダ3aとグレーティング(回折格子)3bを搭載した狭帯域化モジュール(LNM)3と、MO電源15を搭載したレーザチャンバ11とフロントミラー[出力結合ミラー(OC)14]とからなっている。
LNM3に配置されているグレーティング3bの分散方向(=プリズム3aのビーム拡大方向)は電極1aの放電方向に対して垂直方向に配置されている。レーザチャンバ11内にはバッファガスとArガスとF2 ガスが満たされており、MO電源15から電極1a間に電圧を印加放電させることで放電し、この放電により励起されArFエキシマが形成される。
このArFエキシマからArガスとFに分離する時に193nmの波長の光を発光する。193nmの光をLNM3で波長選択することにより、スペクトル幅約400pm→0.2pmまで狭帯域化して、発振段レーザ(MO)10の出力結合ミラー14(OutputCoupler)から出力される。発振段レーザ(MO)10は高繰返し周波数でパルス発振し、その発光パルスの時間幅は約30nsである。
発振段レーザ(MO)10のOC14から出力された光は、高反射ミラー4aを介してMOビーム閉じ込め機構5に入力する。
このMOビーム閉じ込め機構5から出たビームは高反射ミラー4bを介して増幅段レーザ(PO)20の出力結合ミラー(OC24)とレーザチャンバ21とリアミラー26で構成される安定共振器に注入される。
また、上記高反射ミラー4aとMOビーム閉じ込め機構5の間には発振段レーザ(MO)10のパルスエネルギをモニタするためのビームスプリッタ37aとパワーモニタ37が配置されている。ここで検出された発振段レーザ(MO)10のパルスエネルギの検出値はエネルギコントローラ30に入力される。
この発振段レーザ(MO)10のパルスエネルギの検出結果に基づいて、エネルギコントローラ30は同期コントローラ35を介してMO電源15に制御信号を送る。
発振段レーザ(MO)10からきたシード光が、増幅段レーザ(PO)20の光共振器内に注入されると、シード光と同期して、増幅段レーザ(PO)20の放電電極2a間で放電する。これにより、注入された光が光共振器内で増幅発振され、出力結合ミラー(OC24)から増幅された光で出力される。
この出力された光はビームスプリッタ38a,38bによりサンプルされ、パワーモニタ38によりパルスエネルギを検出し、その結果がエネルギコントローラ30に送られる。エネルギコントローラ30はこの検出結果に基づいて同期コントローラ35を介して、PO電源25及びMO電源15に制御信号を送る。
また、増幅段レーザ(PO)20の出力光をビームスプリッタ38aにより光サンプルし、波長及びスペクトル波形モニタ34で、波長及びスペクトル波形を検出する。この検出結果は波長及びスペクトル波形コントローラ33に送られ、LNM3内にあるグレーティング3bの入射角度を変化させる機構(図示せず)に制御信号を送る。これにより、波長が制御される。
さらに、スペクトル波形も発振段レーザ(MO)10のレーザ共振器内の光学素子の光波面を制御する(制御機構は図示していない)ことにより、スペクトル波形を制御できる。また、ガスコントローラ32により、発振段レーザ(MO)10のチャンバ11のF2 ガス濃度を制御することによってもスペクトル波形を制御することができる。
レーザコントローラ31は、MO電源15の印加電圧やPO電源25の印加電圧と、増幅段レーザ(PO)20及び発振段レーザ(MO)10のパルスエネルギの経時変化とに基づき、ガスコントローラ32に対し、レーザガス(F2 、Ar及びバッファガス)の補給及び排気を徐々に行なうように制御する。
図1のような構成とし、MOビーム閉じ込め機構5によりMOビームを増幅段レーザ(PO)20のPO共振器に注入することにより、MOビームのほとんどを増幅段レーザ(PO)20への注入光として使用することができ、MOレーザ光の注入効率を高くすることができる。
次に本発明に実施例について説明する。
図2は本発明の実施例のMOPO方式の露光装置用狭帯域レーザ装置の構成を示す図であり、シード光をリアミラーから注入する例を示す。
同図(a)は本実施例のレーザの側面図を示し、図3(b)は増幅段レーザ(PO)の上面図を示す。
まず、発振段レーザ (MO) 10の構成と機能について説明する。
発振段レーザ (MO) 10はスペクトル線幅を狭くするために、プリズムビームエキスパンダ3aとグレーティング(grating)3bを搭載した狭帯域モジュール(以下LNMという)3とMO電源(図示せず)を搭載したレーザチャンバ11と出力結合ミラーOC(OutputCoupler)14とからなっている。
LNM3に配置されているグレーティング(grating)3bの分散方向(プリズムのビーム拡大方向)は電極の放電方向に対して垂直方向に配置されている。
レーザチャンバ内にはバッファガスとArガスとF2 ガスが満たされており、MO電源から電極間に電圧を印加放電させることで放電し、この放電により励起されArFエキシマが形成される。このArFエキシマからArガスとFに分離する時の193nmの波長の光を発光する。193nmの波長の光をLNMで波長選択することにより、スペクトル幅約400pm→0.2pm以下まで狭帯域化して、発振段レーザ(MO)10のOC14から出力される。
例えば、OC14から所定の広がり角(放電(V)方向の広がり角度は約2mrad、放電方向(紙面)に対して垂直(H)方向の広がり角度は約1mrad、ビーム寸法はV方向12mmとH方向1.5mm)で出力される。
このビームを高反射ミラー4aによりMOビーム閉じ込め機構5に入射させ、その結果、垂直(H)方向に集光したビームを高反射ミラー4bを介して増幅段レーザ (PO) 20のPO共振器のAR(反射防止)面とPR(部分反射)面によって構成されるリアミラー26へ集光させながら注入する。注入時は増幅段レーザ (PO) 20の放電領域の中心と注入光の光軸中心が一致していることが好ましい。
図2(b)に増幅段レーザ (PO) 20の上面図を示す。リアミラー26を透過した注入光はH方向にビームが集光されながら注入され、PO共振器に閉じ込められ、1Pass目から複数パス、増幅段レーザ (PO) 20の放電領域内に注入光が閉じ込められる。
図2の実施例に関してもう少し詳しく述べる。発振段レーザ (MO) 10の注入光のH方向のサイズは3mm、広がり角の全角は1mradである。そして発振段レーザ (MO) 10のOC14と増幅段レーザ (PO) 20のリアミラー26の距離が約710mmである。
MOビーム閉じ込め機構5としては、基板がCaF2 のシリンドリカル平凹面レンズと基板がCaF2 のシリンドリカル平凸面レンズの組レンズを用いた。シリンドリカル平凹面レンズは曲率半径25.4mm、シリンドリカル平凸面レンズは曲率半径50.9mmである。
発振段レーザ (MO) 10を出射したレーザは、発振段レーザ (MO) 10のOC14から光路長約210mm離れたシリンドリカル平凹面レンズ5aの凹面に入射し、そこから約50mm離れた光路長に設置されたシリンドリカル平凸面レンズ5bの平面へ入射する。
MOビーム閉じ込め機構5であるシリンドリカル組レンズはMOレーザ光のH方向(放電方向(図2(a)の紙面)に対して垂直な方向)に集光するように設置されている。
図3は、増幅段レーザ (PO) 20のPO共振器内に注入された上記注入光の光路をチャンバ上方(放電方向)から見たものである(注入ビームのH方向)。
増幅段レーザ (PO) 20のPO共振器のリアミラー26を部分反射ミラー(ビーム入射面がAR(反射防止)コート面、出射面がPR(部分反射)コート面)とし、このリアミラー26裏面から注入する場合である。増幅段レーザ (PO) 20の放電幅は3mmでレーザ出射方向に対する放電領域の長さは600mmである。
図3からわかるように、放電領域への1Pass目の注入光のH方向サイズは放電幅の3mm、そしてわずかに集光しながら、3Passに入る注入光のH方向サイズは2mmである。Pass数が増加する従って注入光は集光し、注入ビームのエネルギー密度が集光の影響で増加していることがわかる。
上記条件でMOPO装置を構成した時のMO閉じ込め機構5の有無での注入光に対するMOPO(インジェクション・ロッキング)出力を図4に示す。同図の横軸は注入光のエネルギー(mJ)、縦軸は出力のエネルギー(mJ)を示し、黒丸はMO閉じ込め機構有り、白丸はMO閉じ込め機構無しである。
MO閉じ込め機構5の採用によるインジェクション・ロッキング出力の増加と増幅特性の飽和が低注入で生じることがわかる。これは、MOPOレーザ出力が発振段レーザ(MO)10からの注入光エネルギーの変動を受けにくいことを意味する。
図3ではH方向に関して記したが、V方向に関しても同様の現象が生じる。
発振段レーザ (MO) 10から出射された注入光は0°以上の角度である。すなわち、注入光は集光されながら増幅段レーザ (PO) 20の放電領域に伝播される。また、注入光はPO共振器内において2Pass以上の複数反射が実現されると、図3の光線追跡結果そして図4の実験結果より、増幅段レーザ (PO) 20のPO共振器内により多くの時間注入光が閉じ込められ、増幅段レーザ (PO) 20からのレーザ出力が増加する。
よって、図5に示す、以下の注入光閉じ込め角度(集光角度)条件で注入光がPOの放電領域に注入されることが望ましい。
図5は増幅段レーザ (PO) 20の放電領域を上方から見た略図である。注入光は図5で左側から右側へ、図示されていないMOビーム閉じ込め機構により、閉じ込め角度を有しながら伝播する。
図5において、D1,D2はそれぞれリアミラー26とOC24の直径(例ではリアミラーを円形にしたが、矩形でもかまわない)、Dは増幅段レーザ (PO) のPO共振器へ入射する注入光のサイズ(H方向にビームが集光される場合、H方向のサイズ)、Lはリアミラー26とOC24の距離である。また、dは放電幅(利得幅)である。
ここで、下記条件で注入光をPOチャンバ内へ注入すれば、注入光はOC24のところで集光し、注入光の一往復(2Pass目まで)が増幅段レーザ (PO) 20のPO共振器内に閉じ込められるようになる。
閉じ込め角度θ:0≦θ≦Tan-1(D/2L)…(式1)
また、上記増幅段レーザ(PO)に注入される注入光のサイズDを、少なくともその注入光が放電領域に入射するとき、放電領域の大きさ以下となるようにサイズとするのが望ましい。これにより、MOレーザ光(注入光)を増幅段レーザ(PO)のPO共振器内に効果的に閉じ込めることができる。
なお、図5からわかるようにPOチャンバ21に取り付いているウインドー22aの大きさも伝播損失を無くすために、注入光を通すのに十分な大きさである必要がある。
以上では、H方向に関して記したが、V方向に関しても同様の課題を解決する場合、上記式の条件が適応できる。
上記した実施例、すなわち、MOビームの水平方向サイズが1.5mm、水平方向ダイバージェンスが1mradであり、MOビーム閉じ込め機構5として、基板がCaF2 のシリンドリカル平凹面レンズと基板がCaF2 のシリンドリカル平凸面レンズの組レンズを用いている。シリンドリカル平凹面レンズ5aは曲率半径25.4mm、シリンドリカル平凸面レンズ5bは曲率半径50.9mmである。
発振段レーザ (MO) 10を出射したレーザは、発振段レーザ (MO) 10のOC14から光路長約210mm離れたシリンドリカル平凹面レンズ5aの凹面に入射し、そこから約51mm離れた光路長に設置されたシリンドリカル平凸面レンズ5bの平面への入射の場合のθは約0.02°である。
放電領域の水平方向幅は3mmで共振器長は1000mmであり、この増幅段レーザ (PO) におけるθは(式1)より0.17°である。
すなわち、本実施例のMOビーム閉じ込め機構5の性能は(式1)を満足する。なお、実施例でのリアミラー26、OC24の有効直径は35mmであり、この増幅段レーザ (PO) 20の放電幅は3mmである。
図6は本発明の実施例のMOPO方式の露光装置用狭帯域レーザ装置の構成を示す図であり、前サイド注入を用いた場合の実施例を示す。この前サイド注入においては、増幅段レーザ (PO) 20のPO共振器の構成が、前記図2に示した本発明の第1の実施例と異なる。
発振段レーザ (MO) 10はスペクトル線幅を狭くするために、第1の実施例に示したものと同様、プリズムビームエキスパンダ3aとgrating3bを搭載した狭帯域化モジュール(LNM)3と、MO電源を搭載したレーザチャンバ21と出力結合ミラーOC(Output Coupler)24とからなっている。
LNM3に配置されているグレーティング(Grating)3aの分散方向(プリズムのビーム拡大方向)は電極の放電方向に対して垂直方向に配置されている。レーザチャンバ11内にはバッファガスとArガスとF2 ガスが満たされており、図示しないMO電源から電極間に電圧を印加放電させることで放電し、この放電により励起されArFエキシマが形成される。このArFエキシマからArガスとFに分離する時に、193nmの波長の光を発光する。
前記したように、波長193nmの光をLNM3で波長選択することにより、スペクトル幅約400pm→0.2pm以下まで狭帯域化して、発振段レーザ (MO) 10のOC14から出力される。
例えば、前述したようにOC14から所定の広がり角(放電(V)方向の広がり角度は約2mrad、放電方向(紙面)に対して垂直(H)方向の広がり角度は約1mrad、ビーム寸法はV方向12mmとH方向1.5mm)で出力される。
このビームを高反射ミラー4aによりMOビーム閉じ込め機構5に入射させ、その結果、垂直(H)方向に集光したビームを高反射ミラー4bを介して増幅段レーザ (PO) 20のPO共振器のAR(反射防止)面とPR(部分反射)面によって構成されるリアミラー26へ集光させながら注入する。
この時、注入光の光軸と放電領域中心は必ずしも一致しない。増幅段レーザ (PO) 20のPO共振器内に注入された注入光の一部はAR面とPR面によって構成されるOC24を透過し、OC24の先に設置されたナイフエッジミラー9に照射される。このナイフエッジミラー9はHR(高反射)コーティングが施されたミラーでOC24を透過した注入光を再度、増幅段レーザ (PO) 20のPO共振器内へ伝播させる。
図6(b)は図6(a)に関わる増幅段レーザ (PO) 20の上面図である。そして、3種類の本発明による注入方式を示す。
2Pass方式ではリアミラー26を透過した注入光は放電領域の端部をH方向にビームが集光されながら伝播し、OC24を透過し、ナイフエッジミラー9で再度PO共振器に注入され、PO共振器内で閉じこめられる。
図7にMOビーム閉じ込め機構5を含めた前サイド2Pass注入の光線追跡の結果を上記の説明に基づいて示す。ここでは高反射ミラー4bを省略した。
3Pass−クロス注入方式ではナイフエッジミラー9の設置された対角線側から注入光を注入する。そして、リアミラー26を透過した注入光は放電領域を横切りながら、H方向にビームが集光されながら伝播し、OC24を透過し、ナイフエッジミラー9で反射し、再度PO共振器に注入され、PO共振器内で閉じこめられる。
3Pass−中心注入方式では放電断面部の中心を起点として注入光が注入されるようにリアミラー26に注入される。そしてリアミラー26を透過した注入光は放電領域を横切りながら、H方向にビームが集光されながら伝播し、OC24を透過し、ナイフエッジミラー9で反射し、再度PO共振器に注入されPO共振器内で閉じこめられる。
図8(a),(b)は放電領域を上方から見た略図であり、図8(a)は2Pass方式を示し、図8(b)は3Pass−クロス注入方式、3Pass−中心注入方式を示す。注入光は図8(a),(b)で左側から右側へ、図示されていないMOビーム閉じ込め機構により、閉じ込め角度を有しながら伝播する。
図8(a),(b)でD1,D2はそれぞれリアミラーのOCの直径(リアミラーを円形にしたが、矩形でもかまわない)、Dは増幅段レーザ (PO) のPO共振器へ入射する注入光のサイズ、LK はリアミラーとOCの距離である。また、dは利得幅(放電幅)である。
ここで、下記条件で注入光をPOチャンバ内へ注入すれば、PO共振器内で放電領域3Pass目(リアミラーからの反射パス)の注入光がPO共振器内に閉じ込められるようになる。
閉じ込め角度θ:0≦θ≦Tan-1(D/4L)…(式2)
また、前述したように増幅段レーザ(PO)に注入される注入光のサイズDを、少なくともその注入光が放電領域に入射するとき、放電領域の大きさ以下となるようにサイズとするのが望ましい。これにより、MOレーザ光(注入光)を増幅段レーザ(PO)のPO共振器内に効果的に閉じ込めることができる。
なお、図8からわかるようにPOチャンバ21に取り付いているウインドー22aの大きさも伝播損失を無くすために、注入光を通すのに十分な大きさである必要がある。
以上では、H方向に関して記したが、V方向に関しても同様の課題を解決する場合、上記式の条件が適応できる。
上記3種類の注入方式において、注入光は角度を持って増幅段レーザ (PO) 20の利得部(放電領域)に注入される。この場合、リアミラー26またはOC24を傾け、さらに積極的に注入光をPO共振器内に閉じ込めるようにすると注入効率が向上し、増幅段レーザ (PO) 20からのレーザ出力が増加する。
図9(a)(b)にリアミラー26とOC24が平行な場合と、平行でない場合の光線追跡結果を示す。
同図の光線追跡結果が示す通り、リアミラー26を利得部(増幅段レーザの放電領域)側に傾けることにより、共振器反射により注入光の利得部を通過する回数が増加し、注入効率が向上する。
本実施例の前サイド注入方式によれば、OC24の先にナイフエッジミラー9が設置されており、図6の実施例でPO共振器のOC24を1Pass目で透過した注入光を再度ナイフエッジミラー9で反射して再度PO共振器へ注入することができる。すなわち、図2の実施例でロスとなっていた、注入光を再度注入に利用することが可能となり、増幅段レーザ (PO) 20からのレーザ出力の増大が期待できる。
図6に示した実施例の応用例として図10に他のOC側にかかわる高反射部の設置例を2Passの例で示す。
図10の例は2Pass以外に3Passクロスそして3Pass中心注入に適応することが可能である。図10の例ではOC24のPRコーティングの反射ロスを受けることなく注入光が利得部(放電領域)へ注入されるため、上記図6に示した例より増幅段レーザ (PO) 20の利得部への注入効率が向上する。
図10(a)ではナイフエッジミラー9をOC24より放電領域に近いところに設置した。2Pass増幅においてリアミラー26を透過した注入光はナイフエッジミラー(高反射ミラー)9で反射され、利得部(放電領域)へ注入される。そして、注入光はリアミラー26とOC24の間を往復する。
図10(b)はOC24の共振器側の反射面(利得部側)の一部に注入光を反射させるためのHR(高反射)コーティングを施した例である。
2Pass増幅においてリアミラー26を透過した注入光はOC24のHR(高反射)コーティング部でまず反射され、利得部(放電領域)へ注入される。そして、注入光はリアミラー26とOC24のPR(部分反射)コーティング間を往復する。
図11(a),(b)は図10に示した実施例において、放電領域を上方から見た略図であり、図11(a)は図10(a)に対応し、図11(b)は図10(b)にそれぞれ対応する。注入光は図11(a),(b)で左側から右側へ、図示されていないMOビーム閉じ込め機構により、閉じ込め角度を有しながら伝播する。
図11(a),(b)でD1,D2はそれぞれリアミラー26とOC24の直径(例ではリアミラーを円形にしたが、矩形でもかまわない)、LKKはリアミラー26とナイフエッジミラー9の距離、そしてLKHはリアミラーとOC24の距離、Dは増幅段レーザ(PO)20のPO共振器へ入射する注入光のサイズである。また、dは利得幅(放電幅)である。
下記条件で注入光を増幅段レーザ (PO) 20のPOチャンバ21内へ注入すれば、PO共振器内で、放電領域を通過する3Pass目(リアミラーからの反射パス)の注入光がPO共振器内に閉じ込められるようになる。
閉じ込め角度θ:0≦θ≦Tan-1(D/4LK K )…(式3)
または 0≦θ≦Tan-1(D/4LK H )…(式3’)
また、前述したように増幅段レーザ(PO)に注入される注入光のサイズDを、少なくともその注入光が放電領域に入射するとき、放電領域の大きさ以下となるようにサイズとするのが望ましい。これにより、MOレーザ光(注入光)を増幅段レーザ(PO)のPO共振器内に効果的に閉じ込めることができる。
図11からわかるように、POチャンバに取り付いているウインドーの大きさも注入光を通すのに十分な大きさである必要がある(伝播損失を無くすため)。
H方向に関して記したが、V方向に関しても同様の課題を解決する場合、上記式の条件が適応できる。
図12に注入効率を上げた前サイド注入を用いた本発明の実施例に関わる増幅段レーザ (PO) 20の上面図を示す。
図12のレーザ側面図は、図6(a)と共通である。増幅段レーザ (PO) 20のリアミラー26のPR(部分反射)コーティング部を透過しないのが特徴である。すなわち効果として、PRコーティングを透過しないため反射ロスの影響なく注入光を放電領域へ注入することが可能である。すなわち、増幅段レーザ (PO) 20への注入エネルギーが増加し増幅段レーザ (PO) 20のレーザ出力が増加する。
2Pass方式ではリアミラー26の側面を通過した注入光は放電領域の端部をH方向にビームが集光されながら伝播し、OC24を透過し、ナイフエッジミラー9で再度PO共振器に注入され、PO共振器内で閉じこめられる。
ここでは、リアミラー26の側面を通過しているが、リアミラー26と注入光の通過位置が接近している場合は、図13のような同面内の一部にPR(部分反射)コーティングが施され、一部にAR(反射防止)コーティングが施されたようなミラーをリアミラー26として用いることが可能である。
図13(a)は同面内の一部にPRコーティングが施され、一部にARコーティングが施されたようなミラーを、リアミラーとして実際にPO共振器に用いた場合の実施例である。図13(a)に図示した方向に対してリアミラー26を見た場合の図を、図13(b)に示す。図13(b)では下方向が地面、上方向が天上である。すなわち、上下がPOチャンバ21の放電方向である。
図12(b)の3Pass−クロス注入方式では注入光はナイフエッジミラー9の設置された対角線側からリアミラーの端を通過し、放電領域に注入される。そして、注入光は放電領域を横切りながら、H方向にビームが集光されながら伝播し、OC24を透過し、ナイフエッジミラー9で反射し、再度PO共振器に注入され、PO共振器内で閉じこめられる。
この例でも、注入光がリアミラー26の側面を通過している。しかし、リアミラー26と注入光の通過位置が接近している場合は図13(b)のような同面内の一部にPRコーティングが施され、一部にARコーティングが施されたようなミラーをリアミラーとして用いることが可能である。
図13に示したリアミラーは、図10に示した、ナイフエッジミラー設置位置また、部分高反射OCを用いたPO共振器の実施例に適応することが可能である。
図14に他の注入効率を上げた前サイド注入を用いた本発明の実施例に関わる増幅段レーザ (PO) 20上面図を示す。
図14ではOC24のリアミラー26側以外の他の方向から、ナイフエッジミラー9である反射ミラーを経由して注入光が増幅段レーザ (PO) 20へ注入される。注入光が増幅段レーザ (PO) 20のリアミラー26のPR(部分反射)コーティング部を透過しないのが特徴である。
すなわち効果として、PRコーティングを透過しないため反射ロスの影響なく注入光を放電領域へ注入することが可能である。すなわち、増幅段レーザ (PO) 20への注入エネルギーが増加し、増幅段レーザ (PO) 20のレーザ出力が増加する。閉じ込め条件は前記(式2)が適応される。
図15は、増幅段レーザ (PO) 20にリング共振器を用いた場合の第1の実施例を示す図である。
発振段レーザ (MO) 10の出力ビームは高反射ミラー4aによりMOビーム閉じ込め機構5に入射する。MOビーム閉じ込め機構5を透過して高反射ミラー4b及び7aにより増幅段レーザ (PO) 20のリング共振器のOC24(出力結合ミラー)へ閉じ込め角度(集光)を有しながら照射される。そしてPOリング共振器のOC24から共振器中に注入(シード)光が注入される。
OC24を透過した注入光は閉じ込め角を有しながら高反射ミラー7bにより反射され、レーザチャンバ21の放電空間に傾いて入射され、放電電極2aに注入光と同期して、電圧が印加され放電する。
そして放電空間を透過した注入光は増幅され、チャンバ21を透過し2枚の高反射ミラー7c及び7dにより折り返され、再び放電している放電空間に導かれ、増幅される。
増幅した光の一部はOC24を透過してレーザとして出力し、OC24の反射光は再びリング共振器の中にフィードバックされ共振する。そして、レーザパルスとして出力される。OC24の反射率が20%〜30%とすると注入効率は80%から70%となり高い注入効率を得ることができる。
この実施例では、以上のように、1組のリング共振器の中に少なくとも2枚の高反射ミラーでレーザチャンバにレーザ光を戻したが、45度よりも多少小さな角度(数mrad)全反射プリズムでフレネル反射で戻しても同様の機能を果たすことができる。
以上のように、増幅段レーザ (PO) 20にリング共振器を配置し、発振段レーザ (MO) から出射されたレーザ光を閉じ込め角度を有しながら増幅段レーザ (PO) のリング共振器内へOC24を通して注入することによって以下の効果が得られる。
(1)MOビームを閉じ込め角度を有しながらOCを通して注入するので、注入の入射ビームが広くなりすぎて有効にシード光として使用できなくなることがない。結果として注入効率が高くなる。
(2)MOビームはPO共振器を構成する光学素子表面上に集光されない。すなわち、注入された注入光はわずかに集光されながら、共振器内を複数回、リング状にビームすることにより、レーザチャンバ21のウインドー22aやリング共振器のOC24、そして反射ミラー7b〜7cでのレーザのエネルギ負荷が小さくなる。したがって、レーザのウインドー及びリングレーザの共振器に使用されている光学素子の寿命が延びる。
図16は増幅段レーザ (PO) 20にリング共振器を用いた場合の、増幅段レーザ (PO) の放電領域を上方から見た概略図である。
注入光は図16で下から上へ、図示されていないMOビーム閉じ込め機構により、閉じ込め角度を有しながらリング共振器内へ注入される。
図16でLR1、LR2、LR3、LR4はそれぞれ、OC24と高反射ミラー7b間距離、高反射ミラー7bと高反射ミラー7c,7d間距離、高反射ミラー7cと高反射ミラー7d間距離、高反射ミラー7c,7dとOC24間距離、Dは、増幅段レーザ (PO) 20のPO共振器へ入射する注入光のサイズ(図16には示されていない)である。また、dは利得幅(放電幅)である。
下記条件で注入光をPOチャンバ21内へ注入すれば、POリング共振器内で放電領域2回転目(OCからの反射パス)の注入光がPOリング共振器内に閉じ込められるようになる。一回転とはOC24→高反射ミラー7b→高反射ミラー7d→高反射ミラー7c→OC24の光路を意味する。
閉じ込め角度θ:0≦θ≦Tan-1{D/2(LR1+LR2+LR3+LR4)}…(式4)
また、前述したように増幅段レーザ(PO)に注入される注入光のサイズDを、少なくともその注入光が放電領域に入射するとき、放電領域の大きさ以下となるようにサイズとするのが望ましい。これにより、MOレーザ光(注入光)を増幅段レーザ(PO)のPO共振器内に効果的に閉じ込めることができる。
H方向に関して記したが、V方向に関しても同様の課題を解決する場合、上記式の条件が適応できる。
図17は増幅段レーザ (PO) にリング共振器を設置した場合の第2の実施例を示す図である。
発振段レーザ (MO) 10のビームは高反射ミラー4aによりMOビーム閉じ込め機構5に入射する。注入光である発振段レーザ (MO) 10の出力ビームは、MOビーム閉じ込め機構5を透過して、増幅段レーザ (PO) 20のリング共振器のOC24(出力結合ミラー)に照射される。
この注入光は片面にPR(部分反射)膜と片面にAR(反射防止)膜がコーティングされたOC24に入射し、一部反射させ、多少広がりながら全反射直角プリズム8aに入射する。
この全反射直角プリズム8aの入射出射面にはAR(反射防止)膜がコーティングされている。シード光はプリズム8aの2つ面でフレネル反射により全反射し、ウインドー22aを透過してレーザチャンバ21に入射する。シード光は放電電極2aに対して、略平行な光軸で透過し、増幅されずにチャンバ21内を透過し、全反射直角プリズム8bに入射する。シード光は直角プリズム8bの2面で全反射し再びウインドー22bを介して放電電極2aの放電空間と光軸が一致するようにレーザチャンバ21に入射する。
放電電極2aはシード光に同期して、電圧が印加され放電する。そして放電空間を透過したシード光は増幅され、チャンバ21を透過し、再びOC24に入射する。増幅した光の一部はOC24を反射してレーザ光として出力し、OC24の反射光はフィードバック光として再びリング共振器内に戻される。
このようにして増幅段レーザ (PO) 20は増幅発振する。OC24の反射率が70%〜80%とすると注入効率は70%から80%となり高い注入効率を得ることができる。
またこの実施例のメリットを以下に示す。
(1)直角全反射プリズム2個でリング共振器を構成し、OCをリング共振器の光軸上に設置することにより、リング共振器の光軸のアライメントが容易であり、安定に動作する。
(2)注入位置のOCへMOビームを閉じ込め角度(集光)を有して照射するので、注入の入射ビームが広くなりすぎて有効にシード光として使用できなくなることがない。結果として注入効率が高くなる。
(3)MOビームを閉じ込め角度(集光)を有してOCに照射し、POリング共振器内へ注入するので、注入光はやや集光しながら、そしてビーム幅を有しながら、共振器内を複数回、リング状にビームする。すなわち、共振器内に設置された光学素子に対して集光されない。よって、レーザチャンバのウインドーやリングレーザのOCでのレーザのエネルギー負荷が小さくなり、レーザのウインドー及びリングレーザの共振器に使用されている光学素子の寿命が延びる。
図18は、図17に示す増幅段レーザ (PO) 20にリング共振器を用いた場合の第2の実施例の増幅段レーザ (PO) の放電領域を上方から見た概略図である。
注入光は図18の紙面に垂直に下から上へ、図示されていないMOビーム閉じ込め機構により、閉じ込め角度を有しながらOC24の反射により右側から左側へ全反射直角プリズム8a,8bを用いたリング共振器内へ注入される。
図18でLP1、LP2、LP3、LP4はそれぞれ、図18に示す全反射直角プリズム8aの反射面間距離、図18に示す全反射直角プリズム8aと全反射直角プリズム8b間距離、図18に示す全反射直角プリズム8bの反射面間距離、図18に示す全反射直角プリズム8bと全反射直角プリズム8a間距離、Dは増幅段レーザ (PO) のPO共振器に入射する注入光のサイズ(図18には示されていない)である。また、dは利得幅(放電幅)である。
下記条件で注入光をPOチャンバ内へ注入すれば、POリング共振器内の放電領域で2回転目(OCからの反射パス)の注入光がPOリング共振器内に閉じ込められるようになる。一回転はOC→全反射直角プリズム8a→全反射直角プリズム8b→OCの光路を意味する。
閉じ込め角度θ:0≦θ≦Tan-1{D/2(LP1+LP2+LP3+LP4)}…(式5) また、前述したように増幅段レーザ(PO)に注入される注入光のサイズDを、少なくともその注入光が放電領域に入射するとき、放電領域の大きさ以下となるようにサイズとするのが望ましい。これにより、MOレーザ光(注入光)を増幅段レーザ(PO)のPO共振器内に効果的に閉じ込めることができる。
H方向に関して記したが、V方向に関しても同様の課題を解決する場合、上記式の条件が適応できる。
図19に増幅段レーザ (PO) 20の共振器として、ファブリペロ型安定共振器を設置し、注入光の注入に偏光素子と波長板を用いた例を示す。
図19(a)にレーザの側面図を示し、図19(b)に増幅段レーザ (PO) 20の上面図を示す。
発振段レーザ (MO) 10において、LNM3のプリズムビームエキスパンダ3a及びMOレーザチャンバ11のウインドー12a,12bがブリュースタ角で設置されており、紙面に対して垂直な偏波面でレーザ発振する。 この発振段レーザ (MO) 10から出力されたレーザ光は偏波面を維持した状態で高反射ミラー4aによりMOビーム閉じ込め機構5に入射する。
このMOビーム閉じ込め機構5から出力される光はPS分離膜(P偏光とS偏光を分離する)をコートしたビームスプリッタ(BS)6aに入射する。このBS6aではS偏光(紙面に対して垂直な偏波面)は全反射する。この反射光はλ/4板6bを透過し円偏光に変換される。この円偏光に変換されたMOのビームはPO共振器のOC24に閉じ込め角度を有しながら照射される。
このOC24を透過した光は多少集光しながら増幅段レーザ (PO) 20の光共振器中に注入されPOチャンバ21の放電電極ギャップ間を透過増幅してウインドー22bを透過してHR(高反射)膜がコートされたリアミラー26に入反射して再びPOチャンバ21に入射し、透過増幅されてOC24により一部が反射されて再び増幅段レーザ (PO) 20の光共振器内に戻される。
円偏光でOC24から出力したレーザ光は再びλ/4板6bにより、紙面を含む偏波面に変換される。この偏光状態の光はBSのP偏光成分の光なのでほとんど全てBSを透過し出力レーザ光として取り出される。
ここで、PO共振器内は円偏光で共振するのでレーザチャンバ21のウインドー22a,22bのAR(反射防止)膜コートはP及びS偏光に対する反射防止膜をコートする必要がある。
この方式のメリットは、以下の通りである。
(1)POのOCの反射率が20%から30%で動作するので、注入効率が70%から80%の高い効率を得ることができる。
(2)PO共振器のアライメントが容易で安定していることである。
(3)PO共振器のOCへ注入光であるMOビームを閉じ込め角度(集光)を有しながら照射するため、注入有効領域に対して、注入ビームが狭くそして広がらないように注入されるため、注入効率が高くなる。
(4)注入光はPO共振器内光路上の光学素子に集光することなく、やや集光ながらビーム幅をもって注入光は共振器内の往復を繰り返す。よって、レーザチャンバのウインドーやOCでのレーザのエネルギ負荷が高くならない。したがって、レーザのウインドー及び光共振器に使用されている光学素子の寿命が延びる。
上記例ではPS分離膜をコーティングしたBS(ビームスプリッター)を用いているが、これがPS分離用のプリズムであってもよい。
図20は、PO共振器にファブリペロ型安定共振器用い、偏光素子と波長板を用いた注入例の増幅段レーザ(PO)の放電領域を上方から見た略図である。
注入光は図20で左側から右側へ、図示されていないMOビーム閉じ込め機構により、閉じ込め角度を有しながら伝播する。図20でDW1,DW2はそれぞれリアミラーのOCの直径(例ではリアミラーを円形にしたが、矩形でもかまわない)、LW はリアミラーとOCの距離、Dは増幅段レーザ(PO)20のPO共振器へ入射する注入光のサイズ(図20には示されていない)である。また、dW は利得幅(放電幅)である。
下記条件で注入光をPOチャンバ21内へ注入すれば、PO共振器内で2Pass目の注入光がPO共振器内に閉じ込められるようになる。
閉じ込め角度θ:0≦θ≦Tan-1(D/2LW )…(式6)
また、前述したように増幅段レーザ(PO)に注入される注入光のサイズDを、少なくともその注入光が放電領域に入射するとき、放電領域の大きさ以下となるようにサイズとするのが望ましい。これにより、MOレーザ光(注入光)を増幅段レーザ(PO)のPO共振器内に効果的に閉じ込めることができる。また、POチャンバに取り付いているウインドーの大きさも注入光を通すのに十分な大きさである必要がある(伝播損失を無くすため)。
H方向に関して記したが、V方向に関しても同様の課題を解決する場合、上記式の条件が適応できる。
次に、上述したMOビーム閉じ込め機構の構成例について説明する。
(1)レンズのみを用いた場合。
図21、図22に、シリンドリカル平凸面レンズ、シリンドリカル平凹面レンズを用いた場合の構成例を示す。同図はMOビーム閉じ込め機構の構成を示す斜視図であり、MOビーム閉じ込め機構を構成するレンズ、ミラー、及び光路をX軸、Y軸、Z軸方向に投影した図を面A、面Bと面C上に示している。
なお、これらのレンズに他の形状の凸、凹シリンドリカルレンズ、また凸、凹球面レンズ等を使用してもよい。また、レンズが設置される箇所は発振段レーザ(MO)10と増幅段レーザ(PO)20の間であれば、どこでもよい。
A.単レンズを用いた場合:
図21に単レンズを用いたMOビーム閉じ込め機構51の構成例を示す。MOビームである注入光は下方右から左へ出射され、ミラー51aで上方に反射され、シリンドリカル平凸面レンズ51bを透過し、ミラー51cで反射され増幅段レーザ(PO)20のOCへ注入される。
B.組みレンズ(2枚以上のレンズの組み合わせ)を用いた場合
図22に組レンズを用いたMOビーム閉じ込め機構52の構成例を示す。MOビームである注入光は下方右から左へ出射され、ミラー52aで上方に反射され、シリンドリカル平凹面レンズ52b、シリンドリカル平凸面レンズ52cを透過し、ミラー52dで反射され増幅段レーザ(PO)20のOCへ注入される。
(2)ミラーのみを用いた場合。
図23、図24に、凸面、凹面シリンドリカルミラーを用いた場合の構成例を示す。図21、図22と同様、同図はMOビーム閉じ込め機構の構成例を示す斜視図であり、MOビーム閉じ込め機構を構成するレンズ、ミラー、及び光路を投影した図を面A、面Bと面C上に示している。
なお、これらのミラーに他に凸、凹球面ミラー等を使用してもよい。また、レンズが設置される箇所は発振段レーザ(MO)10と増幅段レーザ(PO)20の間であれば、どこでもよい。
A.単ミラーを用いた場合:
図23に単ミラーを用いたMOビーム閉じ込め機構53の構成例を示す。MOビームである注入光は下方右から左へ出射され、凹面シリンドリカルミラー53aで上方へ反射され、高反射平面ミラー53bで増幅段レーザ(PO)20のOCへ注入される。
B.2枚以上のミラーを使用した場合:
図24に2枚以上のミラーを用いたMOビーム閉じ込め機構54の構成例を示す。MOビームである注入光は下方右から左へ出射され、高反射凸面シリンドリカルミラー54aで上方へ反射され、高反射凹面シリンドリカルミラー54bで増幅段レーザ(PO)20のOCへ注入される。
(3)レンズとミラーを組み合わせて用いた場合。
図25、図26に、平凸面、平凹面シリンドリカルレンズまた凸面、凹面シリンドリカルミラーを用いた場合の構成例を示す。前述したように同図はMOビーム閉じ込め機構の構成を示す斜視図であり、MOビーム閉じ込め機構を構成するレンズ、ミラー、及び光路を投影した図を面A、面Bと面C上に示している。
なお、これらの形状外のシリンドリカル凸、凹面レンズそして凸、凹面シリンドリカルミラー、また凸、凹球面レンズそして凸、凹球面ミラー等を用いてもよい。
また、レンズが設置される箇所は発振段レーザ(MO)10と増幅段レーザ(PO)20の間であれば、どこでもよい。
A.凸面シリンドリカルミラー、シリンドリカル平凸面レンズを用いた場合。
図25に凸面シリンドリカルミラー、シリンドリカル平凸面レンズを用いたMOビーム閉じ込め機構55の構成例を示す。MOビームである注入光は下方右から左へ出射され、高反射凸面シリンドリカルミラー55aで上方へ反射され、高反射平面ミラー55bで反射して、シリンドリカル平凸面レンズ55cに入射し、その出射光が増幅段レーザ(PO)20のOCへ注入される。
B.シリンドリカル平凹面レンズ、凹面シリンドリカルミラーを用いた場合。
図26にシリンドリカル平凹面レンズ、凹面シリンドリカルミラーを用いたMOビーム閉じ込め機構56の構成例を示す。MOビームである注入光は下方右から左へ出射され、高反射ミラー56aで上方へ反射され、シリンドリカル平凹面レンズ56bを透過し、凹面シリンドリカルミラー56cで反射され、増幅段レーザ(PO)20のOCへ注入される。
本発明の露光装置用狭帯域レーザ装置の基本構成を示す図である。 本発明の実施例であるシード光をリアミラーから注入する狭帯域レーザ装置の構成例を示す図である。 図2において、PO共振器内に注入された注入光の光路をチャンバ上方から見た図である。 注入光に対するMOPO出力をMO閉じ込め機構の有無で示す図である。 図2に示すレーザ装置おいて、増幅段レーザ (PO) の放電領域を上方から見た略図である。 本発明の実施例である前サイド注入を用いた狭帯域レーザ装置の構成例を示す図である。 MOビーム閉じ込め機構5を含めた前サイド2Pass注入の光線追跡の結果を示す図である。 図6に示すレーザ装置おいて、増幅段レーザ (PO) の放電領域を上方から見た略図である。 リアミラーとOCが平行な場合と、平行でない場合の光線追跡結果を示す図である。 図6に示した実施例の応用例(高反射部の設置例)を示す図である。 図10に示した実施例において、放電領域を上方から見た略図である。 注入効率を上げた前サイド注入を用いた増幅段レーザ (PO) を示す図である。 ARコーティング付きリアミラーの例を示す図である。 注入効率を上げた前サイド注入を用いた増幅段レーザ (PO) の他の例を示す図である。 増幅段レーザ (PO) にリング共振器を用いた場合の第1の実施例を示す図である。 増幅段レーザ (PO) にリング共振器を用いた場合の、増幅段レーザ (PO) の放電領域を上方から見た概略図である。 増幅段レーザ (PO) にリング共振器を設置した場合の第2の実施例を示す図である。 増幅段レーザ (PO) にリング共振器を用いた場合の第2の実施例の増幅段レーザ (PO) の放電領域を上方から見た概略図である。 増幅段レーザ (PO) 20の共振器として、ファブリペロ型安定共振器を設置し、注入光の注入に偏光素子と波長板を用いた例を示す図である。 PO共振器にファブリペロ型安定共振器用い、偏光素子と波長板を用いた注入例の増幅段レーザ(PO)の放電領域を上方から見た略図である。 単レンズを用いたMOビーム閉じ込め機構の構成例を示す図である。 組レンズを用いたMOビーム閉じ込め機構の構成例を示す図である。 単ミラーを用いた場合のMOビーム閉じ込め機構の構成例を示す 2枚のミラーを用いたMOビーム閉じ込め機構の構成を示す図である。 ミラーとレンズを組み合わせて用いたMOビーム閉じ込め機構の構成例を示す図(1)である。 ミラーとレンズを組み合わせて用いたMOビーム閉じ込め機構の構成例を示す図(2)である。 従来のMOPO方式のレーザ装置の構成例を示す図である。 裏面注入を用いた従来技術における注入光の光線光路を示す図である。
符号の説明
1a,2a 放電電極
3 LMN
4a〜4c 高反射ミラー
5,51〜56 MOビーム閉じ込め機構
5a シリンドリカル平凹面レンズ
5b シリンドリカル平凸面レンズ
6a ビームスプリッタ(BS)
6b λ/4板
7a〜7d 高反射ミラー
8a,8b 全反射直角プリズム
9 ナイフエッジミラー
10 発振段レーザ(MO)
11,21 チャンバ
12a,12bウインドー
13,23 スリット
14 OC(出力結合ミラー)
20 増幅段レーザ(PO)
22a,22bウインドー
24 OC(出力結合ミラー)
26 リアミラー

Claims (4)

  1. 狭帯域発振段レーザ(MO)と共振器を配置した増幅段レーザ(PO)とからなる注入同期式レーザ装置において、
    増幅段レーザ(PO)の放電領域を通過したのちに、前記MOレーザ光を集光させる光学手段を備えた
    ことを特徴とする露光装置用レーザ装置。
  2. 増幅段レーザ(PO)に注入される注入光のサイズは、少なくともその注入光が放電領域に入射するとき、放電領域の大きさ以下となるようにサイズである
    ことを特徴とする請求項1に記載の露光装置用レーザ装置。
  3. 前記MOレーザ光を集光させる光学手段は、少なくとも、2つのシリンドリカルミラーあるいはシリンドリカルレンズ、あるいはシリンドリカルミラーと、シリンドリカルレンズの組み合わせである
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の露光装置用レーザ装置。
  4. 前記MOレーザ光を集光させる光学手段は、少なくとも、2つのシリンドリカルミラーあるいはシリンドリカルレンズ、あるいはシリンドリカルミラーと、シリンドリカルレンズの組み合わせ、または、1つのシリンドリカルミラーあるいはシリンドリカルレンズであり、
    前記MOレーザ光の集光方向は、増幅段レーザ(PO)の放電方向に対して略垂直である
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の露光装置用レーザ装置。
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