実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る映像管理システムの構成を示す図である。この遠隔監視映像システムは、映像の監視を行う監視拠点10a,10b,・・・,10x(以下、10nと称する)、監視拠点10nに蓄積された映像管理情報を遠隔管理する遠隔管理センタ(管理センタ)20、および監視拠点10nと遠隔管理センタ20を接続するネットワーク50で構成されている。
次に、監視拠点10nおよび遠隔管理センタ20の詳細を図2を用いて説明する。図2は、実施の形態1に係る映像管理システムの構成を示すブロック図である。監視拠点10nは、ネットワーク50を介して遠隔管理センタ20に映像管理情報を送出する拠点送受信手段102、映像情報を撮像する撮像手段105、撮像手段105が撮像した映像情報の蓄積を行う拠点映像蓄積手段103、拠点映像蓄積手段103に蓄積された映像信号の管理情報を蓄積する拠点管理情報蓄積手段104、および拠点送受信手段102、拠点映像蓄積手段103、拠点管理情報蓄積手段104、撮像手段105の制御を行う拠点制御手段101で構成されている。
遠隔管理センタ20は、ネットワーク50を介して監視拠点10nから映像管理情報の取得を行う中央送受信手段202、映像管理情報の蓄積を行う中央管理情報蓄積手段204、遠隔管理センタ20が管理する監視拠点10nの拠点IDと共にネットワーク接続に必要なアドレス情報などを管理する中央拠点情報保持手段205、および中央送受信手段202、中央管理情報蓄積手段204、中央拠点情報保持手段205の制御を行う中央制御手段201で構成されている。
まず、監視拠点10nの詳細について説明する。撮像手段105は、1または複数設置され、被監視対象を撮像して映像信号を拠点制御手段101に出力する。なお、撮像手段105は、映像信号を非圧縮の形態で出力する方式や、JPEG(静止画の映像信号符号化方式)やMPEG(動画の映像信号符号化方式)などの符号化方式で映像信号を圧縮した後に拠点制御手段101に出力する方法など任意に選択可能である。
拠点制御手段101は、撮像手段105から入力される映像信号を映像情報として拠点映像蓄積手段103に蓄積する。撮像手段105が映像信号を非圧縮の形態で出力する場合には、拠点映像蓄積手段103を効率的に活用するために、符号化手段(図示せず)を用いて前述のJPEGやMPEGなどの映像信号符号化方式で圧縮した後に拠点映像蓄積手段103に蓄積するように構成してもよい。
一方、撮像手段105が映像信号を符号化した形態で出力する場合には、符号化された映像信号をそのまま蓄積するのが一般的であるが、変換手段(図示せず)により遠隔映像監視システムで標準的に使用される映像信号符号化方式に変更した後に拠点映像蓄積手段103に蓄積するように構成してもよい。さらに、拠点制御手段101は、拠点映像蓄積手段103に蓄積した映像信号の情報を管理するための映像管理情報を作成し、拠点管理情報蓄積手段104に蓄積する。
拠点映像蓄積手段103は、拠点制御手段101を介して撮像手段105から入力される映像信号を映像情報として蓄積する(なお、蓄積後の映像情報を、以下蓄積映像情報と称する)。この蓄積方法としては、全ての期間の映像信号を連続的に蓄積する方法(以下、連続蓄積と称する)、外部からのイベント、若しくは画像検知技術などの活用により映像内容に起因する内部からのイベント発生時にのみ一定時間だけ蓄積する方法(以下、イベント蓄積と称する)などがある。
また、ここでいうイベントとしては、例えば、人感センサなどの侵入センサや侵入不可領域を撮像する撮像手段105の映像信号に対して画像処理を施すことによって得られる動き情報に基づく異常判定などが挙げられる。また、入退室管理システムなどの扉の開閉情報、エレベータの扉開閉や階床情報、鉄道駅のホームドアや自動改札の開閉情報、駐車場の入出庫ゲート開閉情報など、これらの異常イベントなどを用いても良い。
拠点管理情報蓄積手段104は、拠点制御手段101において作成された映像管理情報を蓄積する。映像管理情報は、拠点映像蓄積手段103に蓄積した蓄積映像情報に関する蓄積情報と、拠点映像蓄積手段103から削除した蓄積映像情報に関する削除情報で構成されている。拠点送受信手段102は、遠隔管理センタ20から入力される指示に基づいて拠点管理情報蓄積手段104に蓄積されている映像管理情報をネットワーク50を介して遠隔管理センタ20に出力する。
次に、図3および図4を用いて映像管理情報の詳細および映像管理情報の蓄積または削除の動作について説明を行う。図3は映像管理情報の蓄積情報を示し、図3(a)は蓄積内容の定義、図3(b)はその具体例を示している。蓄積情報は、蓄積映像情報が蓄積されている拠点映像蓄積手段103を一意に特定する識別情報である「映像蓄積手段ID」、撮像手段105を一意に特定する識別情報である「撮像手段ID」、蓄積映像情報を一意に特定する識別情報である「映像ID」、映像情報の蓄積方法を示し、例えば連続蓄積やイベント蓄積などを示す「蓄積方法」、イベント蓄積における外部イベントや画像検知技術種別などの要因を示す「イベント蓄積事由」、映像情報の拠点映像蓄積手段103への蓄積が開始された日時情報である「蓄積開始日時」、イベント蓄積におけるイベント発生日時情報である「イベント発生日時」、蓄積映像情報の時間を示す「蓄積時間」、撮像手段105の監視対象物に関する情報である「撮像内容」、映像付加情報である「映像品質」、「カメラ種別」および「付加メディア情報」で構成されている。
「映像品質」は蓄積する映像情報の符号化方式、例えばVGA(Video Graphics Array)などの画像サイズ、映像符号化処理における圧縮率、1秒あたりのフレーム数、1秒あたりのビット数、および総情報量を示し、「カメラ種別」は非圧縮や圧縮などの撮像手段105のタイプを示し、「付加メディア情報」は蓄積映像情報に付随する音声情報の有無、付随する音声情報がある場合にはその音声情報のチャンネル数、符号化方式、1秒あたりのビット数、および総情報量、音声情報以外の付加データの有無を示す。
次に、図3(b)を用いて具体的な蓄積情報について説明を行う。映像信号の蓄積方法としては連続蓄積とイベント蓄積の方法が存在するが、以下では連続蓄積を例に説明を行う。連続蓄積の場合、拠点制御手段101は撮像手段105から入力された映像信号の全期間を連続的に拠点映像蓄積手段103に蓄積するが、この際映像信号を一定時間(例えば、5分)ごとに分割管理し、その分割した単位において図3(b)に示すような蓄積情報を生成し、拠点管理情報蓄積手段104に蓄積する。
映像蓄積手段IDは、拠点IDと当該IDの監視拠点10nの拠点映像蓄積手段103の識別情報の組み合わせで構成され、「9988」の4桁のアラビア数字で構成した例では、拠点ID「99」を持つ監視拠点10nの識別情報「88」を持つ拠点映像蓄積手段103に蓄積されていることを示している。
撮像手段IDは、拠点IDと当該IDの監視拠点10nの撮像手段105の識別情報の組み合わせで構成され、「9977」の4桁のアラビア数字で構成した例では、拠点ID「99」を持つ監視拠点10nにおいて、識別情報「77」を持つ撮像手段105で撮像されたことを示している。このように、撮像手段IDはシステムで一意に付与するだけではなく、拠点ID、映像蓄積手段IDなどを組み合わせで特定してもよい。
映像IDは、拠点IDと、当該IDの監視拠点10nの拠点映像蓄積手段103の識別情報と、撮像手段105の識別情報と、映像蓄積開始日時情報の組み合わせで構成され、「99887720080101000000」の20桁のアラビア数字で構成した例では、拠点ID「99」を持つ監視拠点10nにおいて、識別情報「77」を持つ撮像手段105により撮影された映像情報の蓄積を2008年1月1日00時00分00秒に開始し、識別情報「88」を持つ拠点映像蓄積手段103に蓄積されていることを示している。
蓄積方法は連続蓄積であり、連続蓄積であることからイベント蓄積事由およびイベント発生日時の記載はなく、蓄積開始日時が2008年01月01日00時00分00秒であり、連続蓄積の蓄積情報の生成単位が05分00秒であり、撮像手段105の撮像対象が駐車場であることが示されている。さらに、映像付加情報により、蓄積映像情報の品質がVGAサイズの画像をJPEG方式で1/20のサイズに圧縮したものであること、1秒あたりのフレーム枚数は3枚、1秒あたりのビット数は800,000ビットであり、全体で30,000kB(30MB)の情報量を持つこと、撮像手段105の形式がデジタル方式(ネットワーク方式)であること、音声などの他のメディア情報が付随して蓄積されていないことが示されている。
なお、図3(b)の例で示すように、蓄積方法が連続蓄積の場合、拠点制御手段101が5分ごとに蓄積情報を生成して拠点管理情報蓄積手段104に蓄積するが、その蓄積情報は「映像ID」および「蓄積開始日時」のみが変化する。
図4は映像管理情報の削除情報を示し、図4(a)は削除内容の定義、図4(b)はその具体例を示している。削除情報は、蓄積映像情報の識別情報である「映像ID」、蓄積映像情報の削除を予定する日時情報、もしくは削除が行われた日時情報である「削除予定/実施日時」で構成されている。
次に、図4(b)を用いて具体的な削除情報について説明を行う。映像IDは、拠点IDと、当該IDの監視拠点10nの拠点映像蓄積手段103の識別情報と、撮像手段105の識別情報と、映像蓄積開始日時情報の組み合わせで構成され、「99887720080101000000」の20桁のアラビア数字で構成した例では、拠点ID「99」を持つ監視拠点10nにおいて、識別情報「77」を持つ撮像手段105により撮影された映像情報の蓄積を2008年1月1日00時00分00秒に開始し、識別情報「88」を持つ拠点映像蓄積手段103に蓄積されていることを示している。
削除予定/実施日時は、削除済みであるか否かを示す符号と削除予定/実施日時の組み合わせで構成される。削除済みであるか否かを示す符号は、削除未実施を「0」、削除済みを「1」と定義しているものとし、「120080101000000」の15桁のアラビア数字で構成した例では、2008年01月01日00時00分00秒に削除済みであることを示している。
このように、削除情報が削除予定/実施日時を有することにより削除予定のある蓄積映像情報に対する事前のバックアップ実施や、既に削除済みの蓄積映像情報についても管理が可能となる。なお、拠点制御手段101は、蓄積映像情報の削除に先立ち、任意のタイミング(例えば、削除予定の3日前など)で、削除予定日時の情報を記載した削除情報を生成してもよい。この場合には、実際に削除された時点で削除情報内の削除予定日時が削除実施日時に書き換えられる。削除予定の日時情報を管理することにより効率的なバックアップ作業が可能となる。
蓄積映像情報の削除には、拠点映像蓄積手段103の蓄積容量に余裕があるが作為的に所定範囲の蓄積映像情報を削除する場合と、拠点映像蓄積手段103の蓄積可能容量の上限に達した場合に最も古い蓄積映像情報を削除する場合とがある。作為的に所定範囲の蓄積映像情報を削除する操作は、例えばユーザに不要と判断された蓄積映像情報を削除する場合や、バックアップ処理が実施されるなどして不用となった蓄積映像情報を削除する場合などに行われる。この場合、拠点制御手段101は、蓄積映像情報の蓄積時間(例えば、図3(b)において05分00秒)単位で該当する範囲の蓄積映像情報を拠点映像蓄積手段103から削除し、図4に示す削除情報を生成して拠点管理情報蓄積手段104に蓄積する。なお、削除情報を蓄積する際には蓄積情報は生成しない。
また、拠点映像蓄積手段103の蓄積可能容量の上限に達した場合に最も古い蓄積映像情報を削除する場合、拠点制御手段101は拠点映像蓄積手段103に対して蓄積処理および削除処理の両処理を行う上書き蓄積処理を行う。この際、蓄積映像情報の蓄積時間(例えば、図3(b)において05分00秒)単位で上書き蓄積処理を実施し、蓄積情報および削除情報を生成して拠点管理情報蓄積手段104に蓄積する。生成する蓄積情報は図3、削除情報は図4に示すものと同様である。
なお、蓄積方法の設定変更などにより、蓄積を行う映像情報が削除すべき古い蓄積映像情報に比べて時間当たりの情報量が多い場合には、その割合に応じて複数の単位(例えば、図3(b)において10分以上など)の古い蓄積映像情報がまとめて削除処理の対象となる。
拠点制御手段101により作成されたこれらの映像管理情報(蓄積情報、削除情報)は、拠点管理情報蓄積手段104に蓄積されると共に、遠隔管理センタ20内の中央制御手段201が統合管理することにより、複数の監視拠点10nに跨った蓄積映像情報の管理を行うことができる。次に、遠隔管理センタ20の詳細について説明を行う。
遠隔管理センタ20の中央制御手段201は、各監視拠点10n毎に映像管理情報(蓄積情報、削除情報)を取得する日時を定めた映像管理情報取得テーブルを作成する。図5は、実施の形態1に係る映像管理情報取得テーブルの一例を示す図であり、2桁の拠点IDと当該拠点IDの監視拠点10nから映像管理情報を定時的に取得する際の取得日時情報である取得時刻(hhmmss)で構成されている。中央送受信手段202は、ネットワーク50を介して監視拠点10nの拠点送受信手段102に対し、映像管理情報の取得日時および取得した映像管理情報の送信先である遠隔管理センタ20のアドレスを出力する。中央管理情報蓄積手段204は、各監視拠点10nから取得した映像管理情報(蓄積情報、削除情報)を蓄積する。中央拠点情報保持手段205は、各監視拠点10nの拠点IDおよびアドレス情報を記憶している。
次に、図6のフローチャートを用いて、実施の形態1に係る遠隔管理センタの映像管理情報取得処理動作について説明を行う。中央制御手段201は、映像管理情報取得テーブルを作成する(ステップST1)。さらに中央制御手段201は、この映像管理情報取得テーブルと、中央拠点情報保持手段205に記憶された各監視拠点10nの拠点IDおよびアドレス情報を参照し、定時的に収集すべき映像管理情報の日時情報および当該遠隔管理センタ20のアドレス情報で構成される映像管理情報取得要求を生成し、中央送受信手段202に出力する(ステップST2)。中央送受信手段202は、ステップST2において入力された映像管理情報取得要求をネットワーク50を介して監視拠点10nの拠点送受信手段102に出力する(ステップST3)。
拠点送受信手段102は、ステップST3において入力された映像管理情報取得要求のうち、日時情報を拠点制御手段101に出力し、映像管理情報の送信先である遠隔管理センタ20のアドレス情報を記憶する(ステップST4)。拠点制御手段101は、ステップST4において入力された日時情報を記憶し(ステップST5)、日時情報に含まれる収集すべき日時に達したか否か判定を行う(ステップST6)。ステップST6において、収集すべき日時に達していないと判定された場合にはステップST6の処理に戻り、当該日時に達するまで待機する。一方、ステップST6において、収集すべき日時に達したと判定されると、拠点制御手段101は拠点管理情報蓄積手段104から映像管理情報を読み出し、拠点送受信手段102に出力する(ステップST7)。
拠点送受信手段102は、ステップST7において拠点制御手段101から入力された映像管理情報を、記憶していた送信先のアドレス情報を参照し、ネットワーク50を介して遠隔管理センタ20の中央送受信手段202に出力する(ステップST8)。中央送受信手段202は、ステップST8において入力された映像管理情報を中央制御手段201に出力し、中央制御手段201はこの映像管理情報を中央管理情報蓄積手段204に蓄積し(ステップST9)、処理を終了する。
上述した動作説明では、各監視拠点10nに定時収集すべき日時を通知し、この定時的に収集すべき日時を監視拠点10n側で管理し、日時に達した際に映像管理情報を遠隔管理センタ20に出力する構成を示したが、次に、定時的に収集すべき日時を遠隔管理センタ20側で管理し、この日時に達した際に遠隔管理センタ20が各監視拠点10nに対して映像管理情報の提供を要求する構成について図7のフローチャートに基づき説明を行う。なお以下では、図5のフローチャートと同一の処理については同一の符号を付し、説明を省略または簡略化する。
中央制御手段201は、作成した映像管理情報取得テーブルを参照し定時的に収集すべき日時に達したか否か判定を行う(ステップST11)。ステップST11において、収集すべき日時に達していないと判定された場合にはステップST11の処理に戻り、当該日時に達するまで待機する。一方、ステップST11において、定時的に収集すべき日時に達したと判定されると、中央制御手段201は中央拠点情報保持手段205に記憶された各監視拠点10nの拠点IDおよびアドレス情報を参照して映像管理情報取得要求を生成し、中央送受信手段202に出力する(ステップST12)。
中央送受信手段202は、ステップST12において入力された映像管理情報取得要求をネットワーク50を介して拠点送受信手段102に出力する(ステップST13)。拠点送受信手段102は、ステップST3において入力された映像管理情報取得要求を拠点制御手段101に出力し、映像管理情報の送信先である遠隔管理センタ20のアドレス情報を記憶する(ステップST14)。
拠点制御手段101は、ステップST14において入力された映像管理情報取得要求に対応する映像管理情報を拠点管理情報蓄積手段104から読み出し、拠点送受信手段102に出力する(ステップST15)。その後、拠点送受信手段102はこの映像管理情報を遠隔管理センタ20に出力し(ステップST8)、遠隔管理センタ20の中央管理情報蓄積手段204に蓄積する(ステップST9)。
なお、図5の映像管理情報取得テーブルを用いた例では、一日に一度ずつ各監視拠点10nの映像管理情報を遠隔管理センタ20内に収集する構成を想定しているが、映像管理システムの用途や規模に応じて、より短い周期、あるいは長い周期で映像管理情報の収集を実施してもよい。また、各監視拠点10nから遠隔管理センタ20への映像管理情報の送信は、毎回全情報を出力するように構成してもよいし、変更のあった情報についてのみ出力するように構成してもよい。
また、作為的に所定範囲の蓄積映像情報を削除した場合には、削除を行ったタイミングで生成した映像管理情報(削除情報)を遠隔管理センタ20に出力するように構成してもよい。この場合、定時的に収集すべき日時にのみ各監視拠点10nから映像管理情報を収集する場合に比べ、遠隔管理センタ20における蓄積映像情報の管理を時間的に正確に行うことができる。
以上のように、この実施の形態1によれば、複数の監視拠点10nに蓄積される蓄積情報および削除情報で構成される映像管理情報を、遠隔管理センタ20内に収集して中央管理情報蓄積手段204に蓄積するように構成したので、遠隔管理センタ20において映像管理システム内にある全ての蓄積映像情報を管理することができる。
また、この実施の形態1によれば、削除予定の日時情報を管理する削除情報を作成するように構成したので、蓄積映像の効率的なバックアップ作業を行うことができる。
なお、上記実施の形態1の説明で用いた蓄積情報および削除情報を構成する各項目やデータ長である桁数は一例であり、限定されるものではない。これは、以降の実施の形態においても同様である。
実施の形態2.
図8は、実施の形態2に係る映像管理システムの構成を示すブロック図である。この実施の形態2では、監視拠点10nにイベント受信手段106を追加して設けている。以下では、このイベント受信手段106の構成および動作を中心に説明を行うが、映像信号の蓄積方法がイベント蓄積である場合を例に説明を行う。なお、実施の形態1に係る映像管理システムの構成要素と同一または相当する部分には、実施の形態1で使用した符号と同一の符号を付して説明を省略または簡略化する。
イベント受信手段106は、センサ(図示せず)などの外部装置から入力されるイベント情報を受信し、拠点制御手段101に通知する。拠点制御手段101は、イベント受信手段106からイベント受信情報が入力されると、撮像手段105によって撮影された映像をイベント発生前後の一定時間(例えば、5分)のみ拠点映像蓄積手段103に蓄積する。さらに、拠点制御手段101は、拠点映像蓄積手段103に蓄積した映像信号の情報を管理するための映像管理情報(蓄積情報)を作成し、拠点管理情報蓄積手段104に蓄積する。このように、拠点制御手段101は、連続蓄積の場合と異なり、イベント蓄積を行ったときにのみ映像管理情報(蓄積情報)を生成し、その他の時間帯には生成しない。
図9は、映像管理情報の蓄積情報の具体例を示している。図9では、説明の都合上、監視拠点10n、拠点映像蓄積手段103、撮像手段105からの映像信号、この映像信号の品質、蓄積開始日時、蓄積時間、付与した映像IDは、全て実施の形態1における蓄積情報(図3参照)の説明に用いたものと同一であるものとする。なお、映像管理情報のうち、削除情報の構成は実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
イベント蓄積を行った図9の例では、「蓄積方法」、「蓄積事由」、「イベント発生日時」、および「蓄積時間」の表記に変更および追記がなされている。図9の記載内容から、映像信号はイベント発生に基づく蓄積であり、2008年01月01日00時00分30秒に発生した侵入センサの反応に応じて蓄積を行っていることが分かる。ただし、蓄積開始日時は2008年01月01日00時00分00秒であり、これは「蓄積時間」に記載されているようにセンサ反応の30秒前である2008年01月01日00時00分00秒から実際の蓄積を開始し、センサ反応後04分30秒の蓄積を行い、合計として05分00秒蓄積しているためである。
次に、連続蓄積とイベント蓄積における蓄積期間と蓄積情報の対象範囲の差異を説明する。蓄積期間と蓄積情報の対象範囲の差異を図10を用いて説明する。図10(a)は連続蓄積、図10(b)はイベント蓄積に蓄積期間と蓄積情報の対象範囲を示している。
連続蓄積の蓄積期間は、蓄積情報の対象範囲(5分間)A,B,Cを全て含めた期間である。これらの全期間を所定の期間(例えば、5分間)に分割して対象範囲A,B,Cとしている。そのため、図10(a)に示した例では、分割した対象範囲Bの蓄積開始時刻は2008年01月01日00時00分00秒であり、この蓄積開始時刻から5分間蓄積を行い、5分が経過すると新たな対象範囲Cが蓄積開始時刻2008年01月01日00時05分00秒として蓄積を開始する。
一方、図9(b)に示すイベント蓄積では、イベント蓄積動作設定が行われた場合に、拠点制御手段101は拠点映像蓄積手段103に対してイベント発生前の蓄積時間(30秒)分の映像情報を常に一時的に保存するように指示を出力する。そのため、拠点映像蓄積手段103は、その指示に従い常に最新の30秒分の映像信号を蓄積し続けている。そして、イベントが発生した場合、拠点制御手段101は拠点映像蓄積手段103に映像信号の蓄積開始の指示を行う。拠点映像蓄積手段103は、蓄積開始の指示を受けるとまず一時的に保存している最新30秒分の映像信号を蓄積し、さらに以降に受信した映像信号の蓄積を開始する。
具体的には、イベント発生日時の2008年01月01日00時00分30秒より前の最新30秒分の映像信号を蓄積するために、蓄積開始日時を2008年01月01日00時00分00秒00とする。さらに、指定されたイベント発生後の蓄積時間(04分30秒)が経過すると、拠点制御手段101が拠点映像蓄積手段103に蓄積停止指示を出力し、拠点映像蓄積手段103は蓄積を停止する。これにより蓄積情報の対象範囲B´を得ることができる。このように、センサなどのイベント発生を誘発した要因の判定を行うことが重要であるため、イベント発生時刻以前の映像情報の蓄積を行う。
次に、図11のフローチャートを用いて、実施の形態2に係る遠隔管理センタの映像管理情報取得処理の動作について説明を行う。この実施の形態2では、イベント受信手段106から出力されるイベント受信情報を起点として映像信号の蓄積動作を行うため、遠隔管理センタ20から映像管理情報取得要求を出力することなく、監視拠点10nから映像管理情報の収集が行われる。
中央制御手段201は、当該遠隔管理センタ20のネットワーク接続に必要となるアドレス情報を、中央拠点情報保持手段205に記憶された各監視拠点10nの拠点IDおよびアドレス情報を参照し、中央送受信手段202およびネットワーク50を介して監視拠点10nの拠点送受信手段102に出力する(ステップST21)。
拠点送受信手段102は、ステップST21において入力された遠隔管理センタ20のアドレス情報を記憶する(ステップST22)。拠点制御手段101は、イベント受信手段106からイベント受信情報が入力されたか否か判定を行う(ステップST23)。ステップST23においてイベント情報が入力されていないと判定された場合にはステップST23の処理に戻り、イベント情報が入力されるまで待機する。一方、ステップST23においてイベント情報が入力されたと判定されると、拠点制御手段101は拠点映像蓄積手段103に映像信号を蓄積すると共に、映像管理情報を作成して拠点管理情報蓄積手段104に蓄積する(ステップST24)。
さらに、拠点制御手段101は、拠点管理情報蓄積手段104に蓄積した映像管理情報を拠点送受信手段102およびネットワーク50を介して遠隔管理センタ20の中央送受信手段202に出力する(ステップST25)。中央送受信手段202は、ステップST25において入力された映像管理情報を中央制御手段201に出力し、中央制御手段201はこの映像管理情報を中央管理情報蓄積手段204に蓄積し(ステップST26)、処理を終了する。
以上のように、この実施の形態2によれば、外部からの入力されるイベント情報を受信するイベント受信手段106を設けるように構成したので、イベント受信情報を起点として映像信号の蓄積および映像管理情報の生成を行うことができる
なお、実施の形態2では、イベント蓄積の場合の映像管理情報を例に遠隔管理センタ20への収集について述べたが、遠隔映像監視システムは必ずしも連続蓄積あるいはイベント蓄積を選択的に採用するのではなく連続蓄積およびイベント蓄積を混在させるように構成してもよい。
実施の形態3.
図12は、実施の形態2に係る映像管理システムの構成を示すブロック図である。この実施の形態3では、遠隔管理センタ20に中央映像蓄積手段203を追加して設けている。以下では、実施の形態1に係る映像管理システムの構成要素と同一または相当する部分には、実施の形態1で使用した符号と同一の符号を付して説明を省略または簡略化する。
中央映像蓄積手段203は、監視拠点10nの拠点映像蓄積手段103に蓄積された蓄積映像情報を蓄積する。実施の形態1で示したように、監視拠点10nの拠点映像蓄積手段103の蓄積可能容量の上限に達した場合、通常は最も古い蓄積映像情報の部分に上書きを行い新しい映像情報を蓄積するため、重要な蓄積映像情報が消失する可能性があった。この実施の形態3では、重要な蓄積映像情報の消失を防止するために、拠点映像蓄積手段103の蓄積映像情報を、ネットワーク50を介した遠隔管理センタ20へ転送および蓄積(以下、バックアップと称する)を行う構成を示す。
バックアップ方法として、予めバックアップを行う日時情報が通知された各監視拠点10nの拠点制御手段101が遠隔管理センタ20に対して拠点映像蓄積手段103の蓄積映像情報を出力する方法と、遠隔管理センタ20の中央制御手段201がバックアップを行う日時に達した時に監視拠点10nにバックアップの要求を行う方法が挙げられる。これらバックアップの方法は任意に選択可能であるが、この実施の形態3では後者の方法を用いたバックアップ動作について説明を行う。
遠隔管理センタ20の中央制御手段201は、各監視拠点10n毎に蓄積映像情報を取得する日時を定めたバックアップデータ取得テーブルを作成する。図13は、実施の形態3に係るバックアップデータ取得テーブルの一例を示す図であり、バックアップを行う監視拠点10nの2桁の拠点ID、その監視拠点10nの蓄積映像情報を定時的にバックアップすべき取得時刻(hhmmss)、バックアップ対象となる蓄積映像情報の指定方法、バックアップを行う蓄積映像情報数、およびバックアップを行う蓄積映像情報の14桁の映像IDで構成されている。
なお、図13に示す例ではバックアップの対象となる蓄積映像情報の指定方法は、バックアップ対象とする蓄積映像情報の映像IDを指定する方法の場合は「0」、連続蓄積された蓄積映像情報全てを対象とする方法の場合は「1」、イベント蓄積された蓄積映像情報全てを対象とする方法の場合は「2」を指定するものとする。また、バックアップ対象となる蓄積映像情報は、バックアップ未実施のものに限定することによりネットワーク50の帯域の効率的活用や伝送に係る時間の短縮が可能になる。さらに、全ての監視拠点10nの蓄積映像情報をバックアップ対象とする必要はなく、バックアップを行う監視拠点10n内の蓄積映像情報を全てバックアップ対象とする必要もない。
図14は、実施の形態3における映像管理情報の蓄積情報を示す図であり、蓄積内容の定義を示している。実施の形態1の図3(a)で示した蓄積情報に、バックアップの実施、あるいは未実施を示す「バックアップ情報」、蓄積映像情報のバックアップ実施日時情報を示す「バックアップ日時」、バックアップ先情報を示す「バックアップ先」の情報が追加して設けられている。
次に、図15のフローチャートを用いて、実施の形態3に係る遠隔管理センタのバックアップ動作について説明を行う。中央制御手段201は、バックアップデータ取得テーブルを作成する(ステップST31)。さらに、中央制御手段201は、作成したバックアップデータ取得テーブルを参照し定時的にバックアップすべき日時に達したか否か判定を行う(ステップST32)。ステップST32において、バックアップすべき日時に達していないと判定された場合にはステップST32の処理に戻り、当該日時に達するまで待機する。
一方、ステップST32において、定時的に収集すべき日時に達したと判定されると、中央制御手段201は中央拠点情報保持手段205に記憶された各監視拠点10nの拠点IDおよびアドレス情報を参照し、さらに蓄積映像情報の指定(映像ID指定、連続蓄積映像指定、あるいはイベント蓄積映像指定)を含むバックアップデータ取得要求を生成し、中央送受信手段202に出力する(ステップST33)。
中央送受信手段202は、ステップST33において入力されたバックアップデータ取得要求をネットワーク50を介して拠点送受信手段102に出力する(ステップST34)。拠点送受信手段102は、ステップST34において入力されたバックアップデータ取得要求を拠点制御手段101に出力し、バックアップデータの送信先である遠隔管理センタ20のアドレス情報を記憶する(ステップST35)。拠点制御手段101は、ステップST34において入力された映像信号取得要求に対応する蓄積映像情報を拠点映像蓄積手段103から読み出し、拠点送受信手段102に出力する(ステップST36)。また、拠点制御手段101は、拠点管理情報蓄積手段104から当該蓄積映像情報に対応した映像管理情報(蓄積情報)を取得し、バックアップ実施に関する情報を書き込み、再度拠点管理情報蓄積手段104に蓄積すると共に拠点送受信手段102に出力する(ステップST37)。
拠点送受信手段102は、ステップST36,37において拠点制御手段101から入力された蓄積映像情報および映像管理情報を、記憶していた送信先のアドレス情報を参照してネットワーク50を介して遠隔管理センタ20の中央送受信手段202に出力する(ステップST38)。中央送受信手段202は、ステップST38において入力された蓄積映像情報および映像管理情報を中央制御手段201に出力し、中央制御手段201はこの蓄積映像情報を中央映像蓄積手段203に蓄積し、映像管理情報を中央管理情報蓄積手段204に蓄積し(ステップST39)、処理を終了する。
なお、ステップST37におけるバックアップ実施に関する情報の書き込みは、図14に示した蓄積情報のバックアップ情報にバックアップの実施が書き込まれ、バックアップの日時およびバックアップ先の情報も書き込まれる。
なお、図14のバックアップデータ取得テーブルを用いた例では、一日に一度ずつ各監視拠点10nの映像管理情報を遠隔管理センタ20内に収集する構成を想定しているが、映像管理システムの用途や規模に応じて、より短い周期、あるいは長い周期で映像管理情報の収集を実施してもよい。また、定期的にバックアップを行うように構成しているが、任意の日時を記録することによりその日時にのみバックアップを行うように構成してもよい。
このように、遠隔管理センタ20が各監視拠点10nに管理されている蓄積映像情報および映像管理情報(蓄積情報)を収集し、中央映像蓄積手段203および中央管理情報蓄積手段204に蓄積するように構成したので、拠点映像蓄積手段103に蓄積された蓄積映像情報の上書きや削除に伴う消失を避けることができる。
図16は、実施の形態3に係る映像管理システムの他の実施例を示すブロック図である。この図16に示す実施例では、図13の映像管理システムの監視拠点10n内に映像情報変換手段(拠点変換手段)107を追加して設け、蓄積映像情報のバックアップを行う際に蓄積映像情報の映像符号化方式、蓄積映像情報に付随する音声情報の符号化方式を変換する。
映像情報変換手段107は、蓄積映像情報をより圧縮効率のよい符号化方式へ変換する場合や、遠隔管理センタ20で取り扱う符号化方式を統一するために用いる。より圧縮効率のよい符号化方式へ変換することにより、ネットワーク50の帯域の効率的活用や伝送に係る時間の短縮および遠隔管理センタ20の中央映像蓄積手段203の蓄積媒体の有効活用に効果的である。また、遠隔管理センタ20での符号化方式を統一することにより、蓄積映像情報の管理を簡易化することができる。
図17は、実施の形態3に係る蓄積情報の構成を示す図であり、蓄積内容の定義を示している。映像情報変換手段107を用いて符号化方式の変換または統一を行うことにより、映像付加情報の「映像品質」および「音声品質」に符号化変換前と符号化変換後のそれぞれの情報が記載される。
以上のように、この実施の形態3によれば、遠隔管理センタ20が各監視拠点10nに管理されている蓄積映像情報および映像管理情報(蓄積情報)を収集し、中央映像蓄積手段203および中央管理情報蓄積手段204に蓄積するように構成したので、各監視拠点10nに蓄積された蓄積映像情報の上書きや削除に伴う消失を避けることができる。
また、この実施の形態3によれば、蓄積映像情報が蓄積されている拠点映像蓄積手段103を特定する映像蓄積手段IDを有するように構成したので、蓄積映像情報のバックアップを行う際に当該映像情報の蓄積位置を管理することができる。
また、この実施の形態3によれば、蓄積映像情報の符号化方式、あるいは蓄積映像情報に付随する音声情報の符号化方式を変換する映像情報変換手段107を設けるように構成したので、ネットワーク帯域の効率的な活用や伝送に係る時間の短縮および蓄積媒体の有効活用が可能になる。また蓄積映像情報の管理を簡易化することができる。
なお、上述した実施の形態3では、映像情報変換手段107を蓄積映像情報をネットワーク50に送出する前の各監視拠点10n内に配設するように構成しているが、蓄積映像情報をネットワーク50に送出した後の遠隔管理センタ20の中央送受信手段202と中央制御手段201の間に設置してもよい(中央変換手段)。これは、以降の実施の形態においても同様である。この場合には、ネットワーク帯域の効率的な活用や伝送に係る時間の短縮への効果はないが、蓄積媒体の有効活用や蓄積映像情報の管理の簡易化に効果を発揮する。
なお、上述した実施の形態3に、実施の形態2におけるイベント受信手段106を追加して設けて構成してもよい。
実施の形態4.
図18は、実施の形態4に係る映像管理システムの構成を示す図である。この実施の形態4では、実施の形態1の映像管理システムに蓄積映像情報の閲覧を行う閲覧端末30、および遠隔管理センタ20と閲覧端末30を接続するネットワーク51を追加して設けている。なお、ネットワーク50とネットワーク51は同一のネットワークで構成してもよいし、異なるネットワークで構成してもよい。
図19は、実施の形態4に係る映像管理システムの構成を示すブロック図である。この実施の形態4では、実施の形態3の構成に閲覧端末30を追加して設けると共に、この閲覧端末30とネットワーク51を介してデータの送受信を行う第2中央送受信手段202bを遠隔管理センタ20に追加して設けている。以下では、実施の形態3に係る映像管理システムの構成要素と同一または相当する部分には、実施の形態3で使用した符号と同一の符号を付して説明を省略または簡略化する。
第1中央送受信手段202aは、監視拠点10nから映像管理情報や蓄積映像情報の取得を行う。第2中央送受信手段202bは、閲覧端末30に対して映像管理情報や蓄積映像情報の出力を行う。閲覧端末30は、端末制御手段301、端末送受信手段302、映像一覧表示手段303、映像選択手段304、復号手段305および映像表示手段306で構成され、ネットワーク51を介して遠隔管理センタ20から映像管理情報や蓄積映像情報を取得する。
端末送受信手段302は、遠隔管理センタ20より映像管理情報や蓄積映像情報の取得を行う。映像一覧表示手段303は、映像一覧の表示を行う。映像選択手段304は、映像一覧表示手段303により表示された映像一覧から映像の選択を行う。復号手段305は、蓄積映像情報の復号を行う。なお、付加音声がある場合には音声復号も行う。映像表示手段306は、映像の表示を行う。
次に、図20および図22のフローチャートを参照しながら蓄積映像情報の閲覧動作について説明を行う。ここでは、閲覧端末30よりネットワーク51を経由して遠隔管理センタ20あるいは監視拠点10nに蓄積されている蓄積映像情報の閲覧を行う動作について説明を行う。まず、図20を用いて閲覧端末30のユーザ、蓄積映像情報を選択するための映像一覧を作成する動作について説明を行う。ユーザは、映像選択手段304を用いて映像一覧に表示する蓄積映像情報を選択するために必要となる拠点ID、映像蓄積手段ID、撮像手段IDおよび蓄積情報など、映像管理情報(蓄積情報)に記載されている情報を指定する(ステップST41)。これら情報の指定は、プルダウンメニューからの選択や、条件入力による検索など多様な方法を用いることができ、任意に選択可能である。
閲覧端末30の端末制御手段301は、映像選択手段304から入力された拠点ID、映像蓄積手段ID、撮像手段IDおよび蓄積情報など蓄積映像情報選択のための条件に基づいて映像一覧情報取得要求を生成し、端末送受信手段302に出力する(ステップST42)。端末送受信手段302は、ステップST42において入力された映像一覧情報取得要求をネットワーク51を介して遠隔管理センタ20に出力する(ステップST43)。なお、遠隔管理センタ20へのネットワーク接続に必要なアドレス情報などはあらかじめ閲覧端末30に設定しておくものとする。
遠隔管理センタ20の第2中央送受信手段202bは、ステップST43において入力された映像一覧情報取得要求を中央制御手段201に出力し、映像一覧情報の送信先である閲覧端末30のアドレス情報を記憶する(ステップST44)。中央制御手段201は、ステップST44において入力された映像一覧情報取得要求に対応する映像管理情報を中央管理情報蓄積手段204から検索および読み出しを行い、第2中央送受信手段202bに出力する(ステップST45)。第2中央送受信手段202bは、ステップST45において入力された映像管理情報(蓄積情報、削除情報)を、記憶していた送信先のアドレス情報を参照し、ネットワーク51を介して閲覧端末30の端末送受信手段302に出力する(ステップST46)。
端末送受信手段302は、ステップST46において入力された映像管理情報(蓄積情報、削除情報)を端末制御手段301に出力し、端末制御手段301はこの映像管理情報を映像一覧表示手段303に表示させる(ステップST47)。なお、この映像管理システムから既に削除済みである蓄積映像情報は、映像一覧に記載しないように構成してもよく、また削除済みであることを示す情報を付加した上で映像一覧に記載するように構成してもよい。
図21は、映像一覧表示手段303が表示する映像一覧表示の一例を示したものである。これは、閲覧端末30が遠隔管理センタ20に対して○○ビルの2008年01月01日午前8時台の映像管理情報を出力するように要求し、この要求に基づき遠隔管理センタ20から入力された映像管理情報を元に作成した映像一覧表示を映像一覧表示手段303に表示したものである。なお、図21(a)は映像一覧全体を示し、図21(b)は図21(a)において一部のみ示されていた例えば連続蓄積の詳細を示している。
図21(a)の映像一覧表示から、レコーダAにはカメラ1からカメラ8までの蓄積映像情報が連続蓄積されており、レコーダBにはカメラ9及びカメラ10の蓄積映像情報がイベント蓄積されていることが分かる。カメラ1からカメラ8からの連続蓄積されている蓄積映像情報では、一定期間(例えば5分単位)で異なる蓄積映像情報として管理されているが、映像一覧表示上では代表として、所定の期間(例えば、8時台など)の先頭の蓄積映像情報のみを表示している。また、カメラ9及びカメラ10の蓄積映像情報は、それぞれ8時12分、8時15分に発生したイベントに対応している。図21(b)の連続蓄積詳細一覧表示は、図21(a)においてレコーダAにカメラ1で通用口を撮影した蓄積映像情報が連続蓄積されているものについて、5分単位で蓄積した全ての蓄積映像情報が表示されている。
次に、図22のフローチャートを用いて蓄積映像情報の閲覧動作について説明を行う。映像一覧表示手段303に表示された映像一覧からユーザが映像選択手段304を用いて閲覧を行う蓄積映像情報の選択を行う(ステップST51)。選択する蓄積映像情報が連続蓄積である場合には、図21(a)の映像一覧から代表となる蓄積映像情報を選択することにより、図21(b)に示すような連続蓄積詳細一覧が表示され、この連続蓄積詳細一覧から最終的に閲覧を行う蓄積映像情報を選択する。
ステップST51において蓄積映像情報が選択されると、映像選択手段304は端末制御手段301に選択された蓄積映像情報の特定情報を通知する(ステップST52)。この特定情報は、蓄積映像情報を一意に特定可能な情報であればどのような構成でもよく、例えば、映像IDや映像蓄積手段IDと蓄積開始日時を組み合わせた情報などを用いて構成する。なお、以下の説明では特定可能な情報として映像IDを用いる。
端末制御手段301は、ステップST52において入力された特定情報に基づき蓄積映像情報取得要求を生成し、端末送受信手段302に出力する(ステップST53)。端末送受信手段302は、ステップST53において入力された蓄積映像情報取得要求をネットワーク51を介して遠隔管理センタ20に出力する(ステップST54)。なお、遠隔管理センタ20へのネットワーク接続に必要なアドレス情報などはあらかじめ閲覧端末30に設定しておくものとする。
遠隔管理センタ20の第2中央送受信手段202bは、ステップST54において入力された蓄積映像情報取得要求を中央制御手段201に出力し、蓄積映像情報の送信先である閲覧端末30のアドレス情報を記憶する(ステップST55)。中央制御手段201は、ステップST55において入力された蓄積映像情報取得要求に対応する蓄積映像情報を中央管理情報蓄積手段204から読み出し、当該蓄積映像情報が実際に蓄積されている拠点(遠隔管理センタ20または監視拠点10n)の情報である記憶先情報を取得する(ステップST56)。
さらに、中央制御手段201は、当該蓄積映像情報がバックアップ済であるか否か判定を行う(ステップST57)。ステップST57においてバックアップ済みであると判定された場合には、当該蓄積映像情報を中央映像蓄積手段203から読み出す(ステップST58)。第2中央送受信手段202bは、ステップST203において読み出した蓄積映像情報をネットワーク51を介して端末送受信手段302に出力する(ステップST63)。端末送受信手段302は、ステップST63において入力された蓄積映像情報を端末制御手段301に出力し、復号手段305において復号が行われ、映像表示手段306が映像を表示する(ステップST64)。
一方、ステップST57においてバックアップ済みでないと判定され、当該蓄積映像情報が監視拠点10nに蓄積されている場合には、中央制御手段201が中央拠点情報保持手段205に記憶されている拠点IDおよびアドレス情報を参照し、蓄積映像情報取得要求および送信先である遠隔管理センタ20を経由した閲覧端末30へのアドレス情報を第1中央送受信手段202a、ネットワーク50を経由して、各監視拠点10n内の拠点送受信手段102に通知する(ステップST59)。拠点送受信手段102は、ステップST59において入力された蓄積映像情報取得要求を拠点制御手段101に出力し、映像管理情報の送信先のアドレス情報を記憶する(ステップST60)。
拠点制御手段101は、ステップST60において入力された蓄積映像情報取得要求に対応する蓄積映像情報を拠点管理情報蓄積手段104から読み出し、拠点送受信手段102に出力する(ステップST61)。その後、拠点送受信手段102は蓄積映像情報を遠隔管理センタ20に出力する(ステップST62)。遠隔管理センタ20はステップST62において入力された蓄積映像情報を閲覧端末30に出力し(ステップST63)、閲覧端末30に入力された蓄積映像情報を復号手段305において復号を行い、映像表示手段306が映像を表示する(ステップST64)。なお、蓄積映像情報に付加メディアとして音声情報が含まれている場合には、復号手段305にて音声の復号を行い、図示しないスピーカにより音声出力を行う。
以上のように、この実施の形態4によれば、蓄積映像情報の閲覧を行う閲覧端末30を設けるように構成したので、監視拠点10nや遠隔管理センタ20に蓄積された蓄積映像情報をネットワーク50および51を介して閲覧することができる。
また、この実施の形態4によれば、中央制御手段201が蓄積映像情報が蓄積されている拠点情報である記憶先情報を取得するように構成したので、バックアップ済みである場合、バックアップ済みでない場合に関わらず確実に蓄積映像情報を取得することができる。
なお、上述した実施の形態4に、実施の形態2におけるイベント受信手段106や、実施の形態3における映像情報変換手段107を追加して設けて構成してもよい。
実施の形態5.
図23は、実施の形態5に係る映像管理システムの構成を示すブロック図である。この実施の形態5では、実施の形態4の構成に映像情報変換手段107を追加して設けている。映像情報変換手段107は、蓄積映像情報の映像符号化方式、蓄積映像情報に付随する音声情報の符号化方式を変換する。以下では、実施の形態4に係る映像管理システムの構成要素と同一または相当する部分には、実施の形態4で使用した符号と同一の符号を付して説明を省略または簡略化する。
次に、この映像情報変換手段107の動作を中心に、閲覧端末30が遠隔管理センタ20あるいは監視拠点10nに蓄積されている蓄積映像情報を閲覧する動作について説明を行う。ユーザが映像選択手段304を用いて映像一覧表示から蓄積映像情報を選択し、蓄積映像情報取得要求を生成し、遠隔管理センタ20に出力する。遠隔管理センタ20は、取得すべき蓄積映像情報の記憶先情報を取得すると共に、当該蓄積映像情報がバックアップ済であるか否か判定を行う。
バックアップが実行され、取得すべき蓄積映像情報が遠隔管理センタ20に蓄積されている場合には、中央制御手段201が中央管理情報蓄積手段204から当該蓄積映像情報の映像管理情報を取得し、その映像管理情報に含まれる映像付加情報を参照してバックアップ実施時に符号化変換を行ったか否かを確認する。バックアップ実行時に符号化変換が行われていない場合には、中央制御手段201は蓄積映像情報を中央映像蓄積手段203から読み出し、第2中央送受信手段202bおよびネットワーク51を介して閲覧端末30に出力する。
一方、バックアップ実行時に符号化変換が行われている場合には、監視拠点10nに対して映像IDを含む蓄積映像情報の取得要求を出力し、当該蓄積映像情報を取得する。また、バックアップが実行されていない場合にも、監視拠点10nに対して映像IDを含む蓄積映像情報の取得要求を出力し当該蓄積映像情報を取得する。以降の動作は、実施の形態4と同様であるため、説明を省略する。
以上のように、この実施の形態5によれば、監視拠点10n、遠隔管理センタ20に蓄積された蓄積映像情報のネットワーク50、51を経由した閲覧機能を実現し、さらに遠隔管理センタ20へのバックアップ時に映像情報変換手段107により変換が行われた蓄積映像情報について、監視拠点10nから蓄積映像情報の符号化変換前の蓄積映像情報を取得するように構成したので、閲覧端末30においてより高品質の蓄積映像情報を閲覧することができる。
なお、上述した実施の形態5に、実施の形態2におけるイベント受信手段106を追加して設けて構成してもよい。
実施の形態6.
図24は、実施の形態6に係る映像管理システムの構成を示す図である。この実施の形態6では、実施の形態4における遠隔管理センタ20を複数の一次管理センタ20a,20b,・・・,20x(以下、20nと記載する)と一つの二次遠隔管理センタ21に置き換えて構成している。以下では、実施の形態4に係る映像管理システムの構成要素と同一または相当する部分には、実施の形態4で使用した符号と同一の符号を付して説明を省略または簡略化する。
一次遠隔管理センタ20nは、監視拠点10nに蓄積された蓄積映像情報の管理を行う。二次遠隔管理センタ21は、複数の一次遠隔管理センタ20nをまとめて総合的に管理を行う。これら一次遠隔管理センタ20nと二次遠隔管理センタ21を用いて、階層構造を有する遠隔監視映像管理センタを構成している。複数の監視拠点10nと複数の一次遠隔管理センタ20nはネットワーク50aを介して接続され、複数の一次遠隔管理センタ20nと二次遠隔管理センタ21はネットワーク50bを介して接続されている。また、閲覧端末30は、ネットワーク51を介して二次管理センタ21と接続されている。
図24は、この実施の形態6に係る映像管理システムの構成を示すブロック図である。一次遠隔管理センタ20nおよび二次遠隔管理センタ21は、実施の形態1から実施の形態5における遠隔管理センタ20の機能を階層化するためのものであり、これらの遠隔管理センタを構成する要素は同一である。一次遠隔管理センタ20nと二次遠隔管理センタ21は、中央制御手段201,211、第1中央送受信手段202a,212a、第2中央送受信手段202b,212b、中央映像蓄積手段203,213、中央管理情報蓄積手段204,214、中央拠点情報保持手段205,215、中央映像外部蓄積手段206,216で構成されている。一次遠隔管理センタ20nの中央拠点情報保持手段205と二次遠隔管理センタ21の中央拠点情報保持手段215の記憶する情報の範囲が異なるのみであり、その他の機能的な差異はない。
映像管理情報は、監視拠点10nまたは一次遠隔管理センタ20nから二次遠隔管理センタ21に収集され、中央管理情報蓄積手段214に蓄積される。これは、実施の形態1から実施の形態5において遠隔管理センタ20が監視拠点10nから映像管理情報を取得して蓄積する二段階の処理を、階層化して三段階の処理としたものであり、処理動作は同一であるため、説明は省略する。
蓄積映像情報のバックアップは、一次遠隔管理センタ20nの中央映像蓄積手段203、あるいは二次遠隔管理センタ21の中央映像蓄積手段213に記憶させるように構成すればよく、そのバックアップ位置を映像管理情報に記載する。また、閲覧端末30による閲覧処理は、二次遠隔管理センタ21、一次遠隔管理センタ20n、監視拠点10nと順番に検索して読み出しを行う。検索および読み出しを行う階層が一段増えるのみであり、動作処理は実施の形態4および5と同一である。
以上のように、この実施の形態6によれば、一次遠隔管理センタ20nおよび二次遠隔管理センタ21を設け、映像管理情報の蓄積は二次中央遠隔管理センタ21に全て集約させるが、蓄積映像情報のバックアップは一次遠隔管理センタ20nまたは二次遠隔管理センタ21において実行するように構成したので、各処理の分担を行うことが可能となり、処理あるいは管理負担を分散させることができる。この時、一次遠隔管理センタ20nにバックアップされて蓄積映像情報に関する映像管理情報は、同一内容のものが二次中央遠隔管理センタ21および一次遠隔管理センタ20n内に蓄積される。
また、この実施の形態6によれば、一次遠隔管理センタ20nおよび二次遠隔管理センタ21を設け、遠隔管理センタを階層化するように構成しているため、広いエリアに存在する監視拠点10nを、例えば、全国を二次中央遠隔管理センタ21で管理し、各県を一次遠隔管理センタ20nで管理するなど、地域ごとなど所定の条件に合わせて管理することが容易になる。
さらに、上記実施の形態6では、遠隔管理センタ20の機能を一次遠隔管理センタ20nと二次遠隔管理センタ21の二階層として構成しているが、さらに階層数を増やして構成してもよい。階層数を増やすことにより、例えば、広いエリアに存在する監視拠点10nを、例えば全国、地方、県、市など、更に細かく管理することができる。
なお、上記実施の形態6に、実施の形態2において示したイベント受信手段106や、実施の形態3において示した映像情報変換手段107を追加して構成してもよい。
実施の形態7.
図26は、実施の形態7に係る映像管理システムの構成を示すブロック図である。この実施の形態7では、実施の形態6における映像管理システムの各監視拠点10nに拠点映像外部蓄積手段108、一次遠隔管理センタ20nに中央映像外部蓄積手段206、二次遠隔管理センタ21に中央映像外部蓄積手段216、および閲覧端末30に端末映像外部蓄積手段307を追加して構成している。以下では、実施の形態6に係る映像管理システムの構成要素と同一または相当する部分には、実施の形態6で使用した符号と同一の符号を付して説明を省略または簡略化する。
拠点映像外部蓄積手段108は、監視拠点10nの蓄積映像情報を外部の蓄積媒体(図示せず)に書き込みを行う。中央映像外部蓄積手段206および216は、一次および二次遠隔管理センタ20n,21の蓄積映像情報を外部の蓄積媒体(図示せず)に書き込みを行う。端末映像外部蓄積手段307は、閲覧端末30の蓄積映像情報を外部の蓄積媒体(図示せず)に書き込みを行う。
次に、映像管理システムの動作について蓄積映像情報の外部への蓄積媒体への書き込み処理を中心に説明を行う。まず、監視拠点10nの拠点映像蓄積手段103に蓄積された映像情報を外部蓄積媒体に書き込む場合に、拠点制御手段101は拠点映像蓄積手段103および拠点管理情報蓄積手段104から、蓄積映像情報およびこの蓄積映像情報に対応する映像管理情報(蓄積情報)を読み出す。拠点映像蓄積手段103から読み出された蓄積映像情報は拠点映像外部蓄積手段108に出力され、拠点映像外部蓄積手段108が外部の蓄積媒体に書き込み処理を行う。
さらに拠点制御手段101は、拠点管理情報蓄積手段104から読み出した映像管理情報(蓄積情報)に外部の蓄積媒体への蓄積実施に関する情報を書き込み、再度拠点管理情報蓄積手段104に蓄積する。また、書き込みを行った映像管理情報(蓄積情報)を拠点送受信手段102および一次遠隔管理センタ20nを介して二次遠隔管理センタ21に出力する。この際の送信先である一次遠隔管理センタ20n経由二次遠隔管理センタ21を示すアドレス情報は、二次遠隔管理センタ21から一次遠隔管理センタ20nを経由して予め配布されているものとする。二次遠隔管理センタ21の中央制御手段211は、各監視拠点10nから最新の映像管理情報(蓄積情報)を収集し、中央管理情報蓄積手段214に蓄積する。
次に、一次遠隔管理センタ20nの中央映像蓄積手段203に蓄積された映像情報を外部蓄積媒体に書き込む場合について説明を行う。中央制御手段201は、中央映像蓄積手段203および中央管理情報蓄積手段204から、蓄積映像情報およびこの蓄積映像情報に対応する映像管理情報(蓄積情報)を読み出す。中央映像蓄積手段203から読み出された蓄積映像情報は中央映像外部蓄積手段206に出力され、中央映像外部蓄積手段206が外部の蓄積媒体に書き込み処理を行う。
さらに中央制御手段201は、中央管理情報蓄積手段204から読み出した映像管理情報(蓄積情報)に外部の蓄積媒体への蓄積実施に関する情報を書き込み、再度中央管理情報蓄積手段204に蓄積する。また、書き込みを行った映像管理情報(蓄積情報)を、第2中央送受信手段202bを介して二次遠隔管理センタ21に出力する。この際の送信先である二次遠隔管理センタ21を示すアドレス情報は、二次遠隔管理センタ21から予め配布されているものとする。二次遠隔管理センタ21の中央制御手段211は、一次遠隔管理センタ20nから最新の映像管理情報(蓄積情報)を収集し、中央管理情報蓄積手段214に蓄積する。
次に、二次遠隔管理センタ21の中央映像蓄積手段213に蓄積された映像情報を外部蓄積媒体に書き込む場合について説明を行う。中央制御手段211は、中央映像蓄積手段213および中央管理情報蓄積手段214から、蓄積映像情報およびこの蓄積映像情報に対応する映像管理情報(蓄積情報)を読み出す。中央映像蓄積手段213から読み出された蓄積映像情報は中央映像外部蓄積手段216に出力され、中央映像外部蓄積手段216が外部の蓄積媒体に書き込み処理を行う。さらに中央制御手段211は、中央管理情報蓄積手段214から読み出した映像管理情報(蓄積情報)に外部の蓄積媒体への蓄積実施に関する情報を書き込み、再度中央管理情報蓄積手段214に蓄積する。
次に、閲覧端末30が映像蓄積情報を外部蓄積媒体に書き込む場合について行う。閲覧端末30は、実施の形態4および5において示したものと同様の処理を行い、二次遠隔管理センタ21から映像管理情報および蓄積映像情報を取得する。端末制御手段301は、二次遠隔管理センタ21から取得した蓄積映像情報を端末映像外部蓄積手段307に出力し、端末映像外部蓄積手段307が外部の蓄積媒体に書き込み処理を行う。
さらに端末制御手段301は、中央遠隔管理センタ21から取得した映像管理情報(蓄積情報)に対して、外部の蓄積媒体への蓄積実施に関する情報を書き込み、再度端末送受信手段302、ネットワーク51を経由して、二次遠隔管理センタ21に出力する。二次遠隔管理センタ21の中央制御手段201は、最新の映像管理情報(蓄積情報)を収集し、中央管理情報蓄積手段214に蓄積する。
図27は、実施の形態7に係る映像管理情報の蓄積情報を示す図であり、外部の蓄積媒体への蓄積実施に関する情報を書き込んだ蓄積情報を示している。実施の形態3の図14に示した蓄積情報に加え、外部蓄積媒体への蓄積の実施、あるいは未実施を示す「外部蓄積情報」、磁気テープ/磁気ディスク/光ディスク/半導体ディスクなど蓄積を行う外部の蓄積媒体の種別を示す「外部蓄積媒体種別」、外部蓄積媒体の識別情報である「外部蓄積媒体ID」、ラック番号/ラック位置など外部蓄積媒体内での保管位置を示す「外部蓄積媒体保管位置」の情報が追加して記載されている。なお、蓄積映像情報の蓄積、削除やバックアップに関する各手段の動作は、実施の形態1から実施の形態6までと同様である。
なお、図26の例では、バックアップを実施するシステムとして蓄積情報を記載しているが、バックアップを実施しないシステムであっても良い。この場合、図26に示した蓄積情報には、バックアップの実施/未実施を示す「バックアップ情報」、「バックアップ日時」、「バックアップ先」の情報が記載されない。
以上のように、この実施の形態7によれば、外部蓄積媒体へ蓄積情報の蓄積を行う拠点映像外部蓄積手段108、中央映像外部蓄積手段206,216、端末映像外部蓄積手段307を設け、この外部蓄積媒体への蓄積に関する映像管理情報を蓄積するように構成したので、外部蓄積媒体に書き出しを行った蓄積映像情報についても管理することができる。
なお、上記実施の形態7では拠点映像外部蓄積手段108、中央映像外部蓄積手段206,216を設けるように構成したが、これらの蓄積手段のうちいずれか二つ、あるいは一つのみ設けるように構成してもよい。
なお、上記実施の形態7に、実施の形態2において示したイベント受信手段106や、実施の形態3において示した映像情報変換手段107を追加して構成してもよい。
10(10n) 監視拠点、20 遠隔管理センタ、20n 一次遠隔管理センタ、21 二次遠隔管理センタ、30 閲覧端末、50,50a、50b 51 ネットワーク、101 拠点制御手段、102 拠点送受信手段、103 拠点映像蓄積手段、104 拠点管理情報蓄積手段、105 撮像手段、106 イベント受信手段、107 映像情報変換手段、108 拠点映像外部蓄積手段、201,211 中央制御手段、202 中央送受信手段、202a,212a 第1中央送受信手段、202b,212b 第2中央送受信手段、203,213 中央映像蓄積手段、204,214 中央管理情報蓄積手段、205,215 中央拠点情報保持手段、206,216 中央映像外部蓄積手段、301 端末制御手段、302 端末送受信手段、303 映像一覧表示手段、304 映像選択手段、305 復号手段、306 映像表示手段、307 端末映像外部蓄積手段。