JP5094149B2 - 感圧紙、及び感圧紙を用いた筆跡記録システム - Google Patents

感圧紙、及び感圧紙を用いた筆跡記録システム Download PDF

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本発明は感圧紙及び感圧紙を用いた筆跡記録システムに関する。特に、感圧紙からの無線信号により筆跡記録を行う感圧紙を用いた筆跡記録システムに関する。
近年、商取引の増加によって、手軽に筆跡を転写できる感圧紙の普及が進んでおり、このような感圧紙は、カードや保険の申込書、領収書、納品書や請求書などの各種帳票などあらゆる分野において利用されている。
これらの感圧紙は、転写対象の紙の上に載せ、筆記用具などで圧力を加えることでその筆跡を転写する。そのため、粒子状のカプラーと呼ばれる2種類のカプセルが一様に吹き付けられており、第1のカプセルに内包される発色剤と第2のカプセルに内包される顕色剤とが筆記用具による圧力で押しつぶされると、互いの液が混ざり合って化学反応し、転写対象の紙を着色する。
感圧紙を構成する方法としては様々方法があるが、たとえば、複数の紙と発色剤と顕色剤とデータ記憶素子と送受信部とからなる感圧紙が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2002−254806号公報
しかしながら、カプラー内の発色剤及び顕色剤は、水にぬれることで薄まるため、転写した文字が水濡れによって消えるおそれがある。また、前記理由から転写対象の紙を保存する際に、湿度の高い場所で保存することが出来ない。さらに、転写後の紙はコピー機によって容易に複写することが可能であり、情報保護の懸念が生じる。また、送受信部が筆圧によって破壊されたり切り取られたりした際に通信できなくなる問題がある。
上記問題を鑑み、本発明は、無線通信によりデータの交信を行う複数の半導体装置によって構成された感圧紙であって、複数の半導体装置との無線通信により筆跡記録を行うことを可能にした感圧紙を提供することを目的とする。さらに、本発明は、このような感圧紙を用いて、筆跡を記録するシステムを構築することを課題とする。
上述の諸問題を解決するため本発明に係る感圧紙は、複数の半導体装置を有し、無線通信によりデータの交信を行い、交信した信号から、感圧紙上の筆跡を記録することを特徴とする。なお、本明細書において、「筆跡」とは筆記により破壊された半導体装置の有無又はその並び方を意味する。
本発明は、感圧紙に設けられた半導体装置が筆圧によって破壊されると通信が出来なくなることに着目してなされたものである。本発明の感圧紙は、感圧紙上の位置に対応した座標情報を送信する手段を有する複数の半導体装置によって構成される。筆圧によって半導体装置が破壊され、通信が出来なくなった座標を特定することにより、筆跡を記録することできる。
本発明の感圧紙の一は、少なくとも一層を有する用紙基材の紙層内に抄き込まれ、用紙基材の筆記面に設けられた半導体装置を有し、半導体装置は、外部装置と通信可能なアンテナ回路と、信号処理回路と、固体識別情報を記憶した記憶部とを有し、用紙基材の筆記面に設けられた半導体装置に筆圧が加わったときに、アンテナ回路又は信号処理回路の少なくとも一方が破壊されることにより、記憶部の固体識別情報の送信が不可能となる。なお、半導体装置は、第1の紙と第2の紙に抄き込まれて設けられた構成としてもよいし、一枚の紙に抄き込まれて設けられた構成としてもよい。
また、本発明の感圧紙の一は、少なくとも一層を有する用紙基材の紙層内に抄き込まれ、用紙基材の筆記面にマトリクス状に配列された複数の半導体装置を有し、複数の半導体装置は、外部装置と通信可能なアンテナ回路と、信号処理回路と、固体識別情報を記憶した記憶部とをそれぞれ有し、用紙基材の筆記面に筆圧が加わったときに、筆圧が加えられた半導体装置のアンテナ回路又は信号処理回路の少なくとも一方が破壊されることにより、筆圧が加えられた半導体装置の記憶部に記憶された固体識別情報の送信が不可能となる。例えば、複数の半導体装置は、感圧紙において、それぞれの半導体装置が設けられた位置に対応したm行n列のうちいずれかの座標データが記憶されている。
また、上述した感圧紙と、当該感圧紙と無線通信を行う外部装置(リーダ装置、リーダ/ライタ(R/W)装置、質問器、少なくとも読み取り機能を具備した携帯電話、コンピューター)とで筆跡記録システムを構築することができる。
本発明の筆跡記録システムの一は、少なくとも一層を有する用紙基材の紙層内に抄き込まれ、用紙基材の筆記面に設けられた半導体装置と、半導体装置と無線で通信可能な外部装置とを有し、半導体装置は、外部装置と通信可能なアンテナ回路と、信号処理回路と、固体識別情報を記憶した記憶部とを有し、用紙基材の筆記面に設けられた半導体装置に筆圧が加わったときに、アンテナ回路又は信号処理回路の少なくとも一方が破壊されることにより、半導体装置が外部装置からの信号に対し異なる動作状態を行う。
本発明の筆跡記録システムの一は、少なくとも一層を有する用紙基材の紙層内に抄き込まれ、用紙基材の筆記面にマトリクス状に配列された複数の半導体装置と、複数の半導体装置と無線で通信可能な外部装置とを有し、複数の半導体装置は、外部装置と通信可能なアンテナ回路と、信号処理回路と、固体識別情報を記憶した記憶部とをそれぞれ有し、用紙基材の筆記面に筆圧が加わったときに、筆圧が加えられた半導体装置のアンテナ回路又は信号処理回路の少なくとも一方が破壊されることにより、筆圧が加えられた半導体装置が外部装置からの信号に対し異なる動作状態を行う。また、複数の半導体装置は、感圧紙において、それぞれの半導体装置が設けられた位置に対応したm行n列のうちいずれかの座標データが記憶されている。
なお、本発明において、接続されているとは、電気的に接続されているものとする。したがって、本発明が開示する構成において、所定の接続関係に加え、その間に電気的な接続を可能とする他の素子(例えば、スイッチやトランジスタや容量素子やインダクタや抵抗素子やダイオードなど)が配置されていてもよい。
なお、本明細書でいう半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能し得る装置全般を指すものとする。
本発明により、無線通信で筆跡の記録を行うことが出来る感圧紙を提供することが出来る。よって、本発明に係る感圧紙を用いることで、感圧紙にどのような情報が書かれているかといった情報(たとえば、文字、図形)を記録する筆跡記録システムを構築することが出来る。
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。したがって、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、実施の形態を説明するための全図において、共通の符号は、同一部分又は同様な機能を有する部分を示しており、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
本実施の形態においては、本発明における感圧紙の構成及び当該感圧紙を用いた本発明の筆跡記録システムの構成について説明する。
本発明の筆跡記録システムは、半導体装置を有する感圧紙と外部装置で通信を行うことにより、感圧紙上の筆跡を記録するものである。例えば、マトリクス状に配列された複数の半導体装置を有する感圧紙において、筆記の筆圧(ペン圧、押圧)により破壊された半導体装置の固有識別情報を外部装置で特定することにより筆跡を記録することができる。
図1(a)は、本発明の筆跡記録システムの外観図であり、感圧紙101を用いて筆跡を記録する例を示している。半導体装置を有する感圧紙101は、無線で通信を行う感圧紙である。半導体装置は、無線で通信を行う回路を有するため、以下、「半導体装置」を「無線チップ」とも記す。
図1(b)は、本発明の筆跡記録システムの構成およびシステムにおける信号の送受信を説明するためのブロック図である。図1(b)に示すように、感圧紙101は、m×n個の無線チップによって構成されている。勿論、本発明では無線チップの数はm×nに限定されず、少なくとも一つ以上の無線チップを有していればよい。以下、説明の便宜上m×nという個数を用いる。m×n個の無線チップは、それぞれ外部装置102と通信することができる。
感圧紙101を構成するm×n個の無線チップは、感圧紙101を形成する過程で感圧紙101を構成する紙に抄き込まれている。具体的には、無線チップを少なくとも一層を有する用紙基材(紙)に抄き込み、当該用紙基材の筆記面に設けた構成とすることができる。この点については後述する。また、図1(a)および(b)では便宜上無線チップが感圧紙表面から見えるように示しているが、実際は抄き込まれているため無線チップを表面から見ることは出来ない。なお、用途に応じて薄い感圧紙を形成することにより、感圧紙表面に無線チップが透けて見えるようにしても良い。
外部装置102はLAN(ローカルエリアネットワーク)などで情報処理装置103に接続されている。外部装置102と情報処理装置103とのデータ転送方式は、やりとりされるデータ量と通信距離に応じて選択すればよい。代表的な転送方法としてシリアル方式、パラレル方式がある。前者は1本の信号線を使って1ビットずつデータを転送する方式であり転送速度は遅いが転送距離は長く、後者は複数の信号線を使って同時に複数のビットを転送する方式であり転送速度は速いが転送距離は短い。
情報処理装置103は、外部装置102の制御や外部装置102からの信号をもとに感圧紙101上の筆跡の記録を行うシステムの制御部である。情報処理装置103と外部装置102との接続は、有線のネットワークでも、無線のネットワークのいずれのネットワークでも構築することができる。
なお、外部装置(リーダ装置、リーダ/ライタ(R/W)装置、質問器、少なくとも読み取り機能を具備した携帯電話、コンピューター)は、無固有の周波数を有する信号を出力し、無線チップと無線で信号を送受信する機能を有する。無線で信号を送受信するための代表的な周波数帯として、13.56MHz帯や860〜960MHz帯や2.45GHz帯を使用することが出来る。
また、本発明の筆跡記録システムは、筆記具の筆圧で破壊される無線チップの大きさ及び感圧紙に設けられた無線チップの配置が、筆跡の分解能を決定する。低い周波数の無線信号を利用する場合には、大きいアンテナが必要となるため無線チップのサイズが大きくなり、感圧紙で検出できる筆跡の分解能が低くなる。一方、高い周波数の無線信号を利用する場合には、アンテナの小型化が可能であるため無線チップのサイズを小さくでき、感圧紙で検出できる筆跡の分解能が高くなる。たとえば、900MHzの無線信号を送受信する無線チップと2.45GHzの無線信号を送受信する無線チップを比較すると、後者は前者の5分の2のサイズとなる。なお、筆記具の先端形状およびサイズによって、必要とする分解能と使用する周波数帯を求めることが好ましい。
感圧紙101を構成するm×n個の無線チップは、例えば、図1(b)に示すように、m行n列に配列する。図1(b)中のm×n個の無線チップは、格子状に並んでいるが、無線チップの配列方法はこれに限定されない。無線チップを任意のn角形、円状又は楕円状として形成し、多角格子状に配置(図2(a)、(b)、(c)参照)しても良いし、不規則状に配置(図2(d)参照)しても良い。
外部装置102は、筆跡検出用信号104をm×n回、繰り返し出力する。外部装置102が筆跡検出用信号104を送信するタイミングは、情報処理装置103で制御される。
無線チップは、外部装置102から送信された筆跡検出用信号104を受信し、筆跡検出用信号104を受信したことにより生成される応答信号105を送信する機能を有する。図3は、本発明に係る無線チップの基本的な構成を示すブロック図である。図3の無線チップ300は、アンテナ回路301、記憶部302、信号処理回路303によって構成されている。
図3に示すように、信号処理回路303にアンテナ回路301から信号が入力され、信号処理回路303は、記憶部302から出力された信号を基にアンテナ回路301へ信号を出力する。アンテナ回路301は外部からの信号を受信し、外部へ信号を送信するための回路である。すなわち、図1(b)に示した外部装置102からの筆跡検出用信号104はアンテナ回路301で受信され、応答信号105はアンテナ回路301から送信される。
記憶部302は、信号処理回路303から入力した命令を基に信号処理回路303へ座標データを出力する機能を有する。そのため、記憶部302は、メモリコントローラ回路とメモリ回路を有する。メモリコントローラ回路は信号処理回路303から入力した命令を基に、メモリ回路から座標データを読み込み、信号処理回路303へ座標データを出力する機能を有している。
図1(b)に示したm行n列で配列されたm×n個の無線チップの記憶部はそれぞれ異なる固有の座標データが記憶されている。感圧紙形成中、無線チップ形成中または感圧紙形成後に固有の座標データがそれぞれの無線チップの記憶部に書き込まれている。なお、以下説明の便宜上、m行n列の無線チップの記憶部には、座標データ「m,n」がすでに書き込まれているものとする。
また、信号処理回路303は、アンテナ回路301を介して受け取った外部からの筆跡検出用信号104を処理する手段を有する。具体的には、筆跡検出用信号104の内容によって座標データを応答するか否かを判定し記憶部302に命令を送る判定回路を有する。
アンテナ回路301におけるアンテナの形状は、どのような形状のものを用いても良い。また、アンテナ回路301に適用する信号の伝送方式は、電磁結合方式、電磁誘導方式又はマイクロ波方式等を用いることができる。伝送方式は、実施者が適宜、使用用途を考慮して選択すればよく、伝送方式に応じて適したアンテナを設ければよい。
例えば、伝送方式として、電磁結合方式又は電磁誘導方式(例えば、13.56MHz帯)を適用する場合には、電界密度の変化による電磁誘導を利用するため、アンテナとして機能する導電膜を輪状(例えば、ループアンテナ)、らせん状(例えば、スパイラルアンテナ)に形成する。また、伝送方式としてマイクロ波方式(例えば、UHF帯(860〜960MHz帯、2.45GHz帯等)を適用する場合には、信号の伝送に用いる電波の波長を考慮してアンテナとして機能する導電膜の長さや形状を適宜設定すればよい。アンテナとして機能する導電膜を例えば、線状(例えば、ダイポールアンテナ)、平坦な形状(例えば、パッチアンテナ)等に形成することができる。また、アンテナとして機能する導電膜の形状は線状に限られず、電磁波の波長を考慮して曲線状や蛇行形状またはこれらを組み合わせた形状で設けてもよい。
次に、図4に示すフローチャートと図5を用いて、図1に示した筆跡記録システムの動作について説明する。なお、本発明は、半導体装置の数がm×n個に限定されるものではないが、説明の都合、半導体装置の数をm×nに限定し、本発明の筆跡記録システムのフローを説明する。この点は、他の実施形態も同様である。
まず、外部装置102は1行1列目の第1の無線チップ501の破壊状態を確認するため、座標データ「1,1」を含む筆跡検出信号411を出力する(ステップS401)。第1の無線チップ501は、筆跡検出信号411をアンテナ回路301で受信する(ステップS402)。
アンテナ回路301で受信された筆跡検出信号411は、信号処理回路303に出力される。信号処理回路303は、アンテナ回路301から信号が入力されると、記憶部302へ命令を送り、記憶部302に記憶されている座標データを取得し、アンテナ回路301から入力された信号に含まれる座標データと比較する(ステップS403)。比較の結果、一致したとき、信号処理回路303はアンテナ回路301を介して応答信号421を外部装置102に送信し(ステップS404)、処理を終了する(ステップS405)。一方、一致しなかったとき、そのまま処理を終了する(ステップS405)。
外部装置102は第1の無線チップ501からの応答信号421を受信できたか否かを判定する(ステップS406)。判定の結果、受信できたときは、第1の無線チップ501が破壊されていないという情報を記録(ステップS407)し、終了する。一方、受信できなかったときは、第1の無線チップ501が破壊されているという情報を記録し(ステップS408)、終了する。
なお、第1の無線チップ501のアンテナ回路301が破壊されているか、またはアンテナ回路301と信号処理回路303との接続部が破壊されていた場合、ステップS402を実行できず、そのまま終了する(経路511)。同様に、信号処理回路303または記憶部302、あるいは信号処理回路303と記憶部302の接続が破壊されていた場合、ステップS403を実行できず、そのまま終了する(経路512)。
したがって、ステップS404が実行され、外部装置102が応答信号421を受信するのは、第1の無線チップ501を構成する電気回路がまったく破壊されておらず全てが正常であるときのみである。
また、第1の無線チップ501に対してステップS401からステップS408までを任意の回数繰り返しても良い。複数回繰り返すことにより、たまたま電波状態が悪く通信できないといった誤動作等を防止することができる。
ステップS401からステップS408までの動作を、第2の無線チップ502〜第m×nの無線チップ503で順次に行い、各無線チップにおいて破壊されているか否かを記録する。外部装置102が、無線チップと通信を行うタイミングは、情報処理装置103からの命令により制御することができる。
このように、無線チップが破壊されることにより、当該無線チップが破壊前と破壊後において外部装置からの信号に対し異なる動作状態を行うこと(破壊された無線チップから外部装置への応答信号の送信が不可能となること)を利用して筆跡を記録することができる。
外部装置102はネットワークを経由し、計測した無線チップの情報を情報処理装置103に伝える。情報処理装置103は、外部装置102から伝えられた無線チップの破損情報をもとに、筆跡情報として記録する。
以上説明したように、外部装置と複数の半導体装置を有する感圧紙で通信を行うことにより、感圧紙上の筆跡を記録することができる。管理者は情報処理装置103にアクセスすることによって、筆跡を知ることができる。
上述した本発明の構成をとることにより、感圧紙にどのような情報が書かれているかといった情報(たとえば、文字、図形)を記録する筆跡記録システムを構築することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態においては、半導体装置の形態及び作製方法について説明する。
図6(a)は、半導体装置の模式的な外観図であり、図6(b)は、半導体装置の模式的な上面構造を示す。半導体装置1101は、無線で通信を行う回路を有するため、以下、「半導体装置1101」を「無線チップ1101」とも記す。
無線チップ1101は、図6(b)に示すように、信号を受信し、送信するためのアンテナ1111と、アンテナ1111で受信した信号を解析する回路、受信信号から電源を発生する回路など各種の回路が集積された信号処理回路1112とを有している。
次に、図7、図8を用いて、無線チップ1101の構成および作製方法を説明する。図7は、図6(a)の鎖線a−bにおける模式的な断面図であり、図8は、無線チップ1101の外観構造を説明する図である。
無線チップ1101は、可撓性基材1113上に、信号処理回路1112、および信号処理回路1112に接続されたアンテナ1111が積層された素子層1221と、素子層1221の表面を封止する封止層1114が積層されている。つまり、素子層1221は可撓性基材1113と封止層1114で挟まれた構成となっている。また、アンテナ1111と信号処理回路1112とは、接続端子1115で接続されている。
信号処理回路1112は、薄膜トランジスタ(以下、TFTという)を用いた回路が集積されている。図7では、便宜上、信号処理回路1112を2つのトップゲート型の薄膜トランジスタの断面図で示している。可撓性基材1113上に積層された素子層1221と封止層1114との積層構造(以下、積層体1222という)は、製造時に使用した基板から、可撓性基材1113に転置されていてもよい。
素子層1221は、薄膜トランジスタの製造プロセスで作製されている。素子層1221の側面は、アンテナ1111および信号処理回路1112を作製したときに形成された絶縁膜の積層膜でなる。例えば、図8に示すように、素子層1221内において、アンテナ1111および信号処理回路1112は、底部(便宜上、素子層1221を形成するときに下側になる面を底部ということとする。)が可撓性基材1113で保護され、上面が封止層1114で封止され、側面が第1の絶縁膜1223〜第4の絶縁膜1226でなる積層膜で覆われている。無線チップ1101をこのような積層構造とすることにより、耐水性を確保しつつ、無線チップ1101を薄くし、可撓性を持たせている。
次に、図9〜図12を参照して無線チップ1101の作製方法について説明する。なお、ここでは、薄膜トランジスタ等の素子を一度支持基板に設けた後、可撓性を有する基板に転置して無線チップを作製する場合に関して説明する。また、本実施の形態では、一つの基板から複数の無線チップを形成する場合について説明する。なお、ここでは説明の便宜上、一つの基板に縦4×横3の無線チップを形成する例を示すが、これに限られない。以下の説明において、図11、図12は上面図の模式図であり、図9、図10は図11、図12におけるA−B間の断面図の模式図である。
素子層1221を作製するための基板1431を用意する。基板1431には、薄膜トランジスタを製造するためときに必要な剛性と、プロセス温度に耐えうる耐熱性を備えた基板を選択する。例えば、基板1431として、ガラス基板、石英基板、シリコン基板、金属基板、ステンレス基板を用いることができる。
基板1431表面に剥離層1432を形成する。剥離層1432は、積層体1222を基板1431から剥離するために形成する層である。剥離層1432の表面に薄膜トランジスタの下地絶縁膜を構成する第1の絶縁膜1223を形成する。第1の絶縁膜1223は、信号処理回路1112の汚染を防ぐため、酸化シリコン、窒化シリコン、窒化酸化シリコン(SiOxNy)、ダイヤモンドライクカーボン、窒化アルミニウム(AlN)等から選ばれた、単層膜、多層膜で形成することができる。これらの膜はCVD法やスパッタ法で形成することができる(図9(a)、図11(a)参照)。
第1の絶縁膜1223上に半導体膜1433を形成し、半導体膜1433を覆って第2の絶縁膜1224を形成する(図9(b)参照)。半導体膜1433はTFTのチャネル形成領域、不純物領域が形成される半導体層である。本実施形態では、TFTをトップゲート構造としため、第2の絶縁膜1224はゲート絶縁膜として機能する。第2の絶縁膜1224は、酸化シリコンや窒化酸化シリコン(SiOxNy)の単層膜、多層膜でなり、厚さは10nm以上60nm以下の範囲とすればよい。これらの絶縁膜はCVD法またはスパッタリング法で形成することができる。
半導体膜1433は、シリコン、ゲルマニウム、シリコンとゲルマニウムの化合物(シリコンゲルマニウム)で形成することができる。高い電界移動度のTFTを形成するために半導体膜1433として結晶性半導体膜を用いることが好ましい。結晶性半導体膜を形成するには、非晶質の半導体膜を成膜し、非晶質半導体膜に光エネルギーや熱エネルギーを与えて結晶化させればよい。
例えば、非晶質シリコンを形成するには、シラン(SiH)ガスを水素で希釈した原料ガスを用いてCVD法で成膜すればよい。またシリコンでなるターゲットを用いてスパッタリング法で形成することもできる。非晶質ゲルマニウムを形成するには、ゲルマン(GeH)ガスを水素で希釈した原料ガスを用いてCVD法で成膜することができるし、また、ゲルマニウムでなるターゲットを用いてスパッタリング法で成膜することもできる。非晶質シリコンゲルマニウムを形成するには、シラン(SiH)ガスとゲルマン(GeH)ガスを所定の比で混合し水素で希釈した原料ガスを用いてCVD法で成膜することができるし、また、シリコンとゲルマニウムの2種類のターゲットを用いてスパッタリング法で成膜することもできる。
CVD法による成膜には、原料ガスに、水素ガスの他、ヘリウムガス、フッ素ガス、Ar、Kr、Ne等の希ガスを添加することもできる。また、原料ガスとしてシラン(SiH)ガスの代わりに、Si、SiHCl、SiHCl、SiCl、SiFなどを用いることが可能である。また、上記の原料ガスを用いてプラズマCVD法により、結晶性半導体膜を第1の絶縁膜1223上に直接形成することもできる。
非晶質半導体膜を結晶化させる方法としては、レーザ光を照射する方法、赤外線等を照射する方法、電気炉による加熱による方法、半導体の結晶化を助長させる元素を添加して、加熱して結晶化させる方法などが挙げられる。
結晶化に用いられるレーザには、連続発振型のレーザー(CWレーザー)やパルス発振型のレーザー(パルスレーザー)のいずれのビームも用いることができる。結晶化に好適な気体レーザとしては、Arレーザ、Krレーザ、エキシマレーザーなどがある。また固体レーザであれば、ガラスレーザー、ルビーレーザー、アレキサンドライトレーザー、およびTi:サファイアレーザー、ドーパント(例えば、Nd、Yb、Cr、Ti、HO、Er、Tm、Ta)を含んだYAG、YVO、YAlO、GdVO、フォルステライト(MgSiO)などの結晶を媒質に用いたレーザなどが挙げられる。
非晶質半導体を結晶化するには、これらのレーザから発振されるビームの基本波だけでなく、基本波の第2高調波から第4高調波のビームを照射することができる。例えば、Nd:YVOレーザー(基本波1064nm)の第2高調波(532nm)や第3高調波(355nm)を用いることができる。レーザのエネルギー密度は0.01MW/cm以上100MW/cm以下の範囲が必要であり、好ましくは0.1MW/cm以上10MW/cm以下の範囲とする。走査速度を10cm/sec以上200cm/sec以下の範囲とすればよい。
YAGなどの上記結晶を媒質とする固体レーザ、Arイオンレーザー、およびTi:サファイアレーザーは、連続発振をさせることが可能である。Qスイッチ動作やモード同期などを行うことによって10MHz以上の発振周波数でパルス発振をさせることも可能である。10MHz以上の発振周波数でレーザービームを発振させると、半導体膜がレーザによって溶融してから固化するまでの間に、次のパルスが半導体膜に照射される。発振周波数が低いパルスレーザーを用いる場合と異なり、レーザービームを走査することにより、レーザービームを照射することで生じた固液界面を連続的に移動させることができるため、走査方向に向かって長く成長した結晶粒を得ることができる。
また、レーザの代わりに、ランプを光源とする赤外光、可視光、または紫外光を照射することにより、非晶質半導体膜を結晶化することもできる。この場合、赤外光、可視光、または紫外光のいずれか一またはそれらの組み合わせを用いることが可能である。この場合、ランプとして、代表的には、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、キセノンアークランプ、カーボンアークランプ、高圧ナトリウムランプ、または高圧水銀ランプが用いられる。ランプの点灯時間を1秒以上60秒以内、好ましくは30秒以上60秒以下の範囲とし、ランプによる光の照射を1回以上10回以内、好ましくは2回以上6回以下繰り返す。ランプの発光強度は非晶質半導体の材料、膜厚などにより適宜設定されるが、例えば、600℃以上1000℃以下の加熱温度で、半導体膜が瞬間的に加熱されるようにする。
非晶質半導体膜の結晶化を助長させる元素を用いて結晶化させる方法は、非晶質シリコン膜を結晶化させるのに好適である。非晶質シリコン膜に結晶化を助長させる元素を導入し、レーザービームの照射または500℃〜600℃の加熱処理を行うことで、粒界での結晶粒の連続性が高い結晶性シリコンを得ることができる。シリコンの結晶化を助長する元素としては鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、銅(Cu)および金(Au)から選ばれた一種または複数種類の元素を用いることができる。
これらの元素を非晶質シリコンに導入する手段は、非晶質シリコンの表面またはその内部に元素が存在させることができる手法であれば、特に限定はない。例えばスパッタ法、CVD法、プラズマ処理法(プラズマCVD法も含む)、吸着法、金属塩の溶液を塗布する方法を使用することができる。このうち、溶液を用いる方法は簡便であり、非晶質シリコンに導入される元素の濃度調整が容易である。溶液を塗布するには、非晶質シリコンの表面全体に溶液を行き渡らせるため、非晶質シリコンの表面の濡れ性を改善することが好ましい。濡れ性を改善するには非晶質シリコンの表面に極薄い、10nm以下の酸化膜を形成することが望ましい。このように極薄い酸化膜を形成するには、酸素雰囲気中でのUV光の照射、熱酸化法、過酸化水素による処理、ヒドロキシラジカルを含むオゾン水による処理等により行うことができる。
結晶化に用いた元素はTFTなどの素子の特性を劣化させるため、結晶化した後は、導入した元素をシリコン膜から除去することが望ましい。その方法を以下に説明する。
まず、オゾン含有水溶液(代表的にはオゾン水)で結晶性シリコン膜の表面を処理することにより、結晶性半導体膜の表面に酸化膜(ケミカルオキサイドと呼ばれる)からなるバリア層を1nm以上10nm以下の厚さで形成する。バリア層は、後の工程でゲッタリング層のみを選択的に除去する際にエッチングストッパーとして機能する。
次いで、バリア層上に希ガス元素を含むゲッタリング層をゲッタリングサイトとして形成する。ここでは、CVD法またはスパッタリング法により希ガス元素を含む半導体膜をゲッタリング層として形成する。ゲッタリング層を形成するときには、希ガス元素がゲッタリング層に添加されるようにスパッタリング条件を適宜調節する。希ガス元素としては、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)から選ばれた一種または複数種を用いることができる。なお、ゲッタリングの際、金属元素(例えばニッケル)は酸素濃度の高い領域に移動しやすい傾向があるため、ゲッタリング層に含まれる酸素濃度は、例えば5×1018−3以上とすることが望ましい。
次に、結晶性シリコン膜、バリア層およびゲッタリング層に熱処理(例えば、加熱処理や、レーザのような強光を照射する処理)を行って、導入した元素(例えばニッケル)のゲッタリングを行い、結晶性シリコン膜から元素を除去し、結晶性シリコン膜中での濃度を低下させる。
次に、第2の絶縁膜1224上に第1の導電層1434を成膜する(図9(c)参照)。ここでは、第1の導電層1434としてTFTのゲート電極のみ図示した。また、半導体膜1433に不純物を添加して、ソース領域またはドレイン領域として機能するn型またはp型の不純物領域1435を形成する。不純物の添加は、第1の導電層1434の形成前、形成後、あるいは双方のタイミングで行えばよい。不純物領域1435が形成されることで、半導体膜1433にチャネル形成領域1436も形成される。
第1の導電層1434を構成する導電膜は、単層の導電膜でも、多層の導電膜でもよい。導電膜には、例えば、タンタル(Ta)、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、クロム(Cr)から選ばれた元素でなる金属、これら元素を組み合わせた合金や、これら元素の窒化物でなる膜を用いることができる。また、リンなどのドーパントを添加することで導電性を付与されたゲルマニウム、シリコン、シリコンとゲルマニウムの化合物などを用いることができる。例えば、1層目がタンタル窒化物(TaN)、2層目がタングステン(W)でなる多層膜で第1の導電層1434を形成することができる。これらの導電膜は、スパッタリング法、蒸着法、CVD法などで成膜することができる。
次に、基板1431全面に第3の絶縁膜1225を形成する(図9(d)参照)。第3の絶縁膜1225上に第2の導電層1437を形成する。第3の絶縁膜1225は、第1の導電層1434と第2の導電層1437を層間で分離する層間膜である。絶縁膜1225には、酸化シリコン、窒化シリコンまたは酸化窒化シリコン(SiOxNy)等の無機絶縁膜を用いることができる。また、ポリイミド、アクリルなどの有機樹脂膜、シロキサンを含む膜を用いてもよい。有機樹脂は感光性、非感光性のいずれでもよい。第3の絶縁膜1225は、これらの絶縁材料からなるは単層構造でも多層構造とすることができる。例えば、1層目を窒化シリコンでなる無機絶縁膜とし、2層目をポリイミドなど有機樹脂膜とする。なお、シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成される材料であり、置換基としては、有機基(例えばアルキル基、芳香族炭化水素)が用いられる。また、置換基にフルオロ基を含んでいてもよい。
図14(P4)に示すように、第2の導電層1437は、信号処理回路1112の配線、電極などを構成する。ここでは、TFTに接続された配線と、接続端子1115と信号処理回路1112を接続するための端子部のみを図示した。また、第2の導電層1437を形成する前に、第2の導電層1437を下層の第1の導電層1434や半導体膜1433と接続するために、第2の絶縁膜1224、第3の絶縁膜1225にコンタクトホールが形成される。
第2の導電層1437としては、単層の導電膜でも、多層の導電膜でもよい。導電膜には、例えば、タンタル(Ta)、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、クロム(Cr)から選ばれた元素でなる金属、これら元素を組み合わせた合金や、これら元素の窒化物でなる膜を用いることができる。
次に、信号処理回路1112上にアンテナ1111を積層するために第4の絶縁膜1226を形成する(図9(e)、図11(b)参照)。第4の絶縁膜1226は、信号処理回路1112による凹凸を平滑化して、平坦な表面を形成できる平坦化膜として形成することが好ましい。そのため、材料の塗布や、材料を印刷することで形成できるポリイミド、アクリルなどの有機樹脂膜、シロキサンを含む膜を用いることが好ましい。また、第4の絶縁膜1226は単層ではなく、これらの有機樹脂などを上層に、酸化シリコン、窒化シリコンまたは酸化窒化シリコン(SiOxNy)等の無機絶縁膜を下層にした多層構造とすることができる。また、信号処理回路1112上にアンテナ1111を積層する前に、接続端子1115と信号処理回路1112とを接続するために、第4の絶縁膜1226にコンタクトホールが形成される。
以上により、素子層1221中に信号処理回路1112が形成される。なお、信号処理回路1112には、TFTの他、抵抗や、コンデンサやなどTFTと同時に作製されている。信号処理回路1112の厚さは、3μm〜5μm程度に薄く形成することができる。なお、信号処理回路1112のTFTの構造は図14の構造に限定されるものではない。例えば、信号処理回路1112のTFTを1つの半導体層に対して複数のゲートを設けたマルチゲート構造とすることもできる。また、半導体層にチャネル形成領域に隣接して低濃度不純物領域のような高抵抗領域を形成することができる。また、トップゲート構造の代わりに、ボトムゲート構造とすることもできる。
次に、第4の絶縁膜1226上にアンテナ1111と接続端子1115を形成する(図9(f)、図11(c)参照)。アンテナ1111と接続端子1115は、導電膜をスパッタ法や蒸着法で形成した後エッチングで所望の形状に加工する方法や、スクリーン印刷法、液滴吐出法などのエッチングを用い方法で形成することができる。前者の方法のほうがより薄いアンテナ1111と接続端子1115を作製することができる。アンテナ1111と接続端子1115には銅、銀、金、アルミニウム、チタンなどが用いられる。作製方法には特段の制約はなく、スパッタリング法、スクリーン印刷法、液滴吐出法等を用いることができる。
アンテナ1111と接続端子1115を形成した後、図9(f)に示すように、素子層1221の表面を封止するための封止層1114を形成する。封止層1114は、後に記載する剥離工程において素子層の損傷を抑えるため、および抄紙工程から素子層を保護するために形成される。封止層1114には形成手段が簡便な材料を選択することが好ましい。これらの条件を全て兼ね備えた材料として、封止層1114を樹脂で形成することが好ましい。封止層1114に用いる樹脂として、例えば、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂(UV硬化性樹脂、可視光硬化性樹脂)の樹脂が好適であり、樹脂の材料としてはエポキシ樹脂が挙げられる。
封止層1114としてエポキシ樹脂を用いることにより、封止層1114表面の平坦性が向上し、後の剥離工程や抄紙工程で素子層1221の損傷を抑えることや、ほこりなどから保護することができる。
以上により、基板1431を用いて積層体1222の作製が完了する。
次に、積層体1222を基板1431から剥離し、可撓性基材に転置する。図10を用いて、以下の工程を説明する。
まず、積層体1222に開口部1540を形成する(図10(a)、図12(a)参照)。開口部1540は剥離層1432に達するか、剥離層1432を貫通するように形成する。開口部1540の形成方法は、ダイサーやワイヤソーなどで物理的に積層体1222を切断する方法、また、レーザービームを照射したレーザーアブレーションを用いて積層体1222を切断する方法、エッチングにより形成する方法が採用できる。このうち、レーザーアブレーションによる切断方法が、アンテナ1111や信号処理回路1112に衝撃を与えることが他の方法よりも小さいため好ましい。なお、開口部1540は、薄膜トランジスタ等の素子を避けた部分に設ければよい。
また、開口部1540を形成することで、積層体1222の側面が形成される。図13に示すように、積層体1222の側面は、素子層1221を製造したときに形成された絶縁膜1223〜1226の積層膜と、封止層1114とで構成されている。また、封止層1114と共に積層体1222を分割しているため、絶縁膜1223〜1226でなる積層膜の側面と封止層1114の側面とを揃うように形成することができる。
次に、封止層1114の上面に支持基材1541を取り付ける(図10(b)参照)。支持基材1541は、積層体1222を可撓性基材1113に転置するまで積層体1222を支持するための基材である。そのため、支持基材1541は積層体1222から除去することが容易なものが選択される。例えば、支持基材1541として、通常の状態ではその接着力が強く、熱を加えたり、光を照射することによりその接着力が弱くなる性質を有するものを用いるとよい。例えば、加熱することにより接着力が弱くなる熱剥離テープや、紫外光を照射することにより接着力が弱くなるUV剥離テープ等を用いるとよい。また、通常の状態で接着力が弱い弱粘性テープ等を用いることができる。
次に、剥離層1432の内部や、剥離層1432に接する層との界面における分子の結合力を弱める。このことにより、支持基材1541に力を加えることで、基板1431から積層体1222を分離することができる。
剥離層1432の内部などで、分子の結合力を弱める方法には、剥離層1432に予め分子の結合力を弱い部分が形成されるようにする方法や、剥離層1432を形成してから、分子の結合力を弱める加工をする方法がある。前者の方法としては、剥離層として、金属層(Ti、Al、Ta、W、Mo、Cu、Cr、Nd、Fe、Ni、Co、Ru、Rh、Pd、Os、Ir)を形成し、その上に当該金属層の酸化物層を積層形成する。その結果、原子の結合力の弱い部分を形成することができる。酸化物層は、金属層の表面を酸化させることが形成することができる。例えば、熱酸化処理、酸素プラズマ処理、オゾン水等の酸化力の強い溶液による酸化処理等を行うことで、酸化物層を形成することができる。また、酸化シリコンや酸化窒化シリコンのような酸素を含む絶縁膜を金属層の表面に形成することで、金属層の表面を酸化させることもできる。なお、後者の剥離層1432を形成した後に、分子の結合力を弱める法統としては、レーザービームを照射する方法が挙げられる。例えば、剥離層1432として、水素を含む非晶質シリコンを用いる。非晶質シリコンにレーザを照射することで、含まれる水素が放出するため空隙が生じ、剥離層1432を脆弱化させることができる。
さらに、剥離層1432をウエットエッチングやドライエッチングを行う方法を採用することができる。この場合、剥離層1432をW、Mo、Nb、Tiなどの金属、これらの合金や、これらの金属化合物(例えば、酸化物や窒化物)、シリコンなどで形成すればよい。また、エッチング剤としては、フッ化ハロゲンを含む気体又は液体が使用できる。例えば、三フッ化塩素(ClF)、三フッ化窒素(NF)、三フッ化臭素(BrF)、フッ化水素(HF)がある。なお、剥離層1432をエッチング処理は、支持基材1541を取り付ける前に行う。
また、図10(a)に示したように開口部1540を形成することで、封止層1114(樹脂層)が縮もうとする力が剥離層1432に加わり、剥離層1432と第1の絶縁膜1223の界面や、剥離層1432の内部で剥離が進行させることができる。
積層体1222の側面は、封止層1114と素子層1221を分割したときに形成された面であり、素子層1221の側面と封止層1114の側面とが揃うように形成される。また、開口部1540を形成した結果、積層体1222の側面はアンテナ1111や信号処理回路1112を製造するときに形成した絶縁膜1223〜1226と封止層1114との積層膜でなる。この積層膜によりアンテナ1111および信号処理回路1112を水分から保護している。
次に、積層体1222から基板1431を分離する(図10(c)参照)。
次に、基板1431を剥離した積層体1222の底部(素子層1221の底部)に、可撓性基材1113を固定する(図10(d)、図12(b)参照)。可撓性基材1113は基材フィルムと接着層との積層構造を有する。基材フィルムは樹脂材料(ポリエステル、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド)でなる。接着性合成樹脂フィルムとしてはアクリル樹脂、エポキシ樹脂、酢酸ビニル樹脂、ビニル共重合樹脂、ウレタン樹脂等を用いることができる。そのうち、熱可塑性の樹脂や、硬化性の樹脂、UV光や可視光の照射により硬化する光硬化性樹脂を選択することが好ましい。
最後に、基板1431を積層体1222から剥がし、複数の無線チップを個々に分断することにより(図12(c)参照)、図7、図8に示す無線チップ1101が完成する。図8に示すように、無線チップ1101の上面は、封止層1114で保護されている。封止層1114を設けることで、底部のように可撓性基材1113で保護する必要がなくなる。そのため、無線チップ1101を薄くすることが容易になる。封止層1114の厚さは少なくとも、アンテナ1111の厚さに対して2〜3割程度厚く形成する。封止層1114は無線チップ1101の上面の平滑性を確保することができる。
なお、複数の無線チップを個々に分断せずに接続された状態(図12(b))で使用してもよい。この場合、複数の無線チップを設ける際に、個々の無線チップを並べて設ける手間を省くことができる。
また、無線チップ1101の底部は可撓性基材1113で覆われている。可撓性基材1113は、積層体1222を作製したときの基板1431を除去した面を平滑にする機能を有する。可撓性基材1113には、基材フィルムの厚さが2μm以上であり、可撓性基材1113全体の厚さ(基材フィルムと接着層の合計の厚さ)が20μmを超えないような薄い基材を用いることができる。
なお、可撓性基材1113の基材フィルムの表面は、二酸化シリコン(シリカ)の粉末により、コーティングされていてもよい。コーティングにより、高温で高湿度の環境下においても防水性を保つことができる。また、基材フィルムの表面は、インジウム錫酸化物等の導電性材料によりコーティングされていてもよい。コーティングした材料によって、基材フィルムに電荷がたまるのを防止できるため、信号処理回路1112を静電気から保護することができる。その表面は、炭素を主成分とする材料(例えば、ダイヤモンドライクカーボン)によりコーティングされていてもよい。コーティングにより強度が増し、半導体装置の劣化や破壊を抑制することができる。
また、積層体1222の側面は、積層体1222の製造時に形成された絶縁膜1223〜1226からなる素子層1221、および封止層1114でなる。つまり、無線チップ1101の側面を可撓性基材1113、絶縁膜1223〜絶縁膜1226および封止層1114で構成することで、無線チップ1101に抄紙工程で要求される耐水性を確保して、無線チップ1101を薄く30μm以下とすることができる。
なお、図6に示す無線チップ1101におけるアンテナ1111の形状は、特に限定されない。無線チップ1101における信号処理回路1112に適用する信号の伝送方式は、電磁結合方式、電磁誘導方式又はマイクロ波方式等を用いることができる。伝送方式は、実施者が適宜、使用用途を考慮して選択すればよく、伝送方式に伴って最適な長さや形状のアンテナを設ければよい。伝送方式として、電磁結合方式又は電磁誘導方式(例えば、13.56MHz帯)を適用する場合には、電界密度の変化による電磁誘導を利用するため、アンテナとして機能する導電膜を輪状(例えば、ループアンテナ)、らせん状(例えば、スパイラルアンテナ)に形成する。
また、伝送方式としてマイクロ波方式(例えば、UHF帯(860〜960MHz帯)、2.45GHz帯等)を適用する場合には、信号の伝送に用いる電波の波長を考慮してアンテナとして機能する導電膜の長さや形状を適宜設定すればよい。アンテナとして機能する導電膜を例えば、線状(例えば、ダイポールアンテナ)、平坦な形状(例えば、パッチアンテナ)等に形成することができる。また、アンテナとして機能する導電膜の形状は線状に限られず、電磁波の波長を考慮して曲線状や蛇行形状またはこれらを組み合わせた形状で設けてもよい。
(実施の形態3)
本実施の形態においては、半導体装置が抄き込まれた感圧紙を形成する形態について説明する。
図13(a)は、複数の半導体装置が抄き込まれた感圧紙の模式的な外観図であり、図13(b)は、図13(a)の鎖線a−bにおける模式的な断面図である。図13(b)に示すように、半導体装置2101が少なくとも一層を有する用紙基材2103の紙層内に抄き込まれている。半導体装置2101は、無線で通信を行う回路を有するため、以下、「半導体装置2101」を「無線チップ2101」とも記す。
図14に示す断面図を用いて、無線チップ2101を用紙基材2103に抄き込む方法を説明する。本実施形態の感圧紙は、多層紙として形成され、第1の紙と第2の用紙基材の間に無線チップ2101が抄き込まれる。
まず、紙の原料チップを粉砕したものから、繊維(パルプともいう)を取り出す。パルプは機械的に微細化し取り出したパルプ(機械パルプともいう)や薬液によって化学的に取り出したパルプ(化学パルプともいう)を用いることが出来る。
次に、パルプを水に溶かした紙料を均一に攪拌し、網の上に流して水分を重力によって脱落させ、湿紙2251を形成する(図14(a)参照)。この操作を必要な紙の厚さに応じて繰り返すことで紙の厚みを自在に調節することが出来る。
紙の強度を向上させるために、湿紙2251の一方の面に、燐酸エステル化澱粉などの澱粉やカチオン性ポリアクリルアミド等を噴霧する。その後、紙の補強剤として澱粉などを噴霧した表面に、無線チップ2101を並べる(図14(b)参照)。
別に用意した湿紙2252を湿紙2251にのせて、湿紙2251と湿紙2252を抄き合わせる(図14(c)参照)。無線チップ2101が湿紙2251、2252になじむように、無線チップ2101の表面を親水性とすることが望ましい。そのため、例えば、無線チップ2101形成時に封止層1114の表面をプラズマ処理、コロナ処理などを施して、親水性に改質しておくことが好ましい。なお、封止層1114の表面を処理するタイミングは、積層体1222を分割する前でも、分割した後のいずれでもよい。
湿紙2251と湿紙2252を抄き合わせた後、乾燥することで、第1の用紙基材2253と第2の用紙基材2254の間に無線チップ2101が抄き込まれた感圧紙2102が形成される(図14(d)参照)。なお、無線チップ2101のアンテナ1111や信号処理回路1112の導電層が反射率の高い材料で形成されるため、感圧紙2102の色が白かったり、薄かったりする場合は、抄き込まれた無線チップ2101が目立つおそれがある。無線チップ2101が目立たないようにするため、アンテナ1111や配線の表面に凹凸を形成しても良い。表面に生じた凹凸により、アンテナ1111や導電層の表面で光が乱反射されて、表面が白濁したように見えることから、無線チップ2101を目立たなくする効果がある。例えば、アルミニウムは加熱することで表面に凹凸を生じる。また、無線チップ2101が目立たないようにするため、あらかじめ湿紙の厚みを厚く形成してあっても良い。
なお、図14では2層の感圧紙としたが、3層以上の感圧紙としてもよい。無線チップ2101を紙に抄き込む方法は、多層に抄紙する方法が好適である。それは、無線チップ2101を抄き込む位置の制御が容易であるからである。例えば、無線チップ2101を水に溶かした紙原料中に沈める別の方法では、厚さ方向の位置を制御することが難しく、厚さ方向の位置を制御するために無線チップ2101の比重と紙秤量を均衡させる必要があり、様々な種類の紙に無線チップを抄き込むことは難しくなる。一方、多層抄紙であれば、厚さ方向の位置制御が容易である。
また、図15(a)に示したように、湿紙形成、抄紙、乾燥までを一貫して行うようにしても良い。紙料攪拌槽2301から得た湿紙2251上に無線チップ2101を並べ、同時に紙料攪拌槽2302から得た湿紙2252をローラ2303とローラ2304を経て湿紙2251と抄き合わせ、乾燥機2305で乾燥されたのち、ローラ2306を経てロール感圧紙2307として巻き取られる。なお、図15(a)中の第1の断面2311、第2の断面2312、第3の断面2313、第4の断面2314は、それぞれ、図14(a)〜(d)に対応する。また、図15(b)に示したように、形成した感圧紙をロール化し、ロール感圧紙2307として保管しても良い。
本実施例では、実施の形態3で示した本発明における感圧紙の構成において、筆記面に設けられた無線チップが筆圧により破壊される例について、図16を用いて説明する。
図16(a)は、感圧紙を用いた筆跡記録についてわかりやすく示すための概略図であり、感圧紙3101、感圧紙の切断面3102、筆記具3103、筆記具先端3104、筆記具によって書かれた筆跡3105、無線チップ3106、筆記具によって破壊された無線チップ3107を示してある。また、図16(b)は、図16(a)の切断面を垂直方向から示した概略図である。
図16(a)および(b)に示すように、感圧紙3101上を動く筆記具先端3104の筆圧によって、無線チップが破壊される。すなわち筆跡3105の存在する箇所の無線チップが破壊されている。また、図22に示すように、感圧紙3701に一つの無線チップ3702を配置し、筆記具先端3703の筆圧による無線チップの破壊の有無により筆跡3704を検出しても良い。なお、無線チップを確実に破壊するために、筆記具先端3104のサイズは無線チップより小さいことが好ましい。たとえば、事務用筆記具の代表例であるボールペンのペン先は、1ミリ、0.7ミリ、0.5ミリ、0.3ミリ、0.25ミリ、0.18ミリのものがあるが、無線チップのサイズは、これらのサイズより大きいことが好ましい。
本実施例は、本明細書のほかの実施の形態と自由に組み合わせることができる。
本実施例では、実施の形態3で示した本発明における感圧紙の構成において、筆記面に設けられた無線チップが筆圧により破壊される例について、図17、図18を用いて説明する。
図17(a)〜(d)は、筆圧によって無線チップが破壊される様子をわかりやすく示すための概略図であり、感圧紙3201を構成する無線チップ3202、無線チップ3202を構成する封止層3203、アンテナ3204、接続端子3205、絶縁膜3206〜絶縁膜3209、可撓性基材3210、信号処理回路3211、信号処理回路3211を構成するTFT3212を示してある。また、図17(a)は、破壊されていない無線チップ3202を示した略図であり、図17(b)〜(d)は、それぞれアンテナ3204が破壊された無線チップ3202、接続端子3205が破壊された無線チップ3202、信号処理回路3211を構成するTFT3212が破壊された無線チップ3202を示した概略図である。
図17(b)〜(d)に示すように、感圧紙3201上を動く筆記具先端3220の筆圧によって、無線チップ3202を構成する配線や回路が破壊される。図17(b)では、アンテナ3204に用いた銅、銀、金、アルミニウム、チタンなどの金属に、筆圧による極端な応力がかかることで、脆性破壊、延性破壊し、アンテナ3204を構成する配線が断線される例を示している。図17(c)では、アンテナ3204と信号処理回路3211を接続する接続端子3205が破壊される例を示している。アンテナ3204と信号処理回路3211を接続する部分は、エッチング工程を得て形成された部分であり、局所的にひずみが大きいため破壊が起こりやすい。図17(d)では、信号処理回路3211を構成するTFT3212が破壊される例を示している。
なお、図18(a)〜(c)に示すように、感圧紙3201上を動く筆記具先端3220のサイズによって、破壊される様子は変わってくる。同じ筆圧で筆記具先端3220のサイズが異なる筆記具を使用したときに、筆記具先端3220が無線チップ3202に与える単位面積当たりの圧力は、筆記具先端3220のサイズが大きいほど低下する。したがって、筆圧によって確実に無線チップ3202を破壊するためには、事前に筆記具先端3220のサイズとその筆圧を考慮したうえで無線チップ3202を設計することが好ましい。
なお、本発明における感圧紙の構成において、筆圧により無線チップが破壊される例については上述したものに限らずどのようなものでもよい。
本実施例は、本明細書のほかの実施の形態と自由に組み合わせることができる。
本実施例では、本発明の感圧紙の用途について説明する。本発明の感圧紙は、各種申込書、領収書、納品書や請求書などへの記入内容の偽造防止および情報保護を行い、前記各種書類の記入内容を無線によって読み取る、いわゆる筆跡記録システムとして使用することが出来る。
本実施例では、図19〜図21を参照して、本発明の応用例、及びそれらを付した商品の一例について説明する。
図19は、本発明に係る筆跡記録システムの完成品の状態の一例である。感圧紙に領収書の書面を印刷し、領収書3402として用いる。このような領収書3402は、たとえば筆記具3403を用いて領収書の書面上に筆跡3404をつけたとすると、筆記具先端3405の筆圧で破壊された無線チップの情報を外部装置3406が読み取り、情報処理装置3407に筆跡データとして記録する。領収者が情報処理装置内に記録された筆跡記録を改ざんしない限り、架空領収、偽造領収を防ぐことが出来る。
図20は、本発明に係る筆跡記録システムの完成品の状態の一例である。感圧紙を選挙投票用紙3501として用いる。このような投票用紙3501は、たとえば筆記具3502を用いて投票用紙3501に候補者氏名3503を書き、投票箱3504に投入したとすると、投票集計時に外部装置3505と情報処理装置3506を用い、筆跡記録としてまとめて記録できる。従来の電子投票システムと比較して、紙を利用して投票できるため、投票者の抵抗感を少なく出来る。
図21は、本発明に係る筆跡記録システムの完成品の状態の一例である。感圧紙を荷物伝票として用いる。荷物伝票3601は、宅配物3602に貼り付けて使用する。このような荷物伝票3601は、たとえば宅配人が筆記具3603を用いて確認欄3604に筆跡をつけ、外部装置3605と情報処理装置3606を用い、筆跡を記録したうえで受取人に渡したとすると、宅配人が宅配したことを宅配記録として情報処理装置3606に記録することができる。従来は、情報処理装置へ直に宅配記録を入力する必要があったため、宅配人が情報処理装置の使用方法に不慣れな場合、訓練が必要だった。しかし、本実施例の筆跡記録システムは、紙を利用して記録できるため、従来の紙を使用した宅配システムと変わらず、宅配人の負担を少なく出来る。
以上、本発明の筆跡記録システムは筆跡を記録したいものであればどのようなものにでも設けて使用することができる。
本実施例は、本発明のほかの実施の形態と自由に組み合わせることができる。
本発明の筆跡記録システムの構成および信号の送受信を説明するブロック図。 本発明の感圧紙において、半導体装置の配置例を示す図。 本発明の無線通信を行う半導体装置の構成を示すブロック図。 図1の筆跡記録システムの動作を説明するフローチャート図。 図1の筆跡記録システムの信号の送受信を具体的に説明するブロック図。 本発明の半導体装置の外観図。 本発明の半導体装置の構成を示す図。 本発明の半導体装置の積層構造を示す図。 本発明の半導体装置の作製方法を説明する図。 本発明の半導体装置の作製方法を説明する図。 本発明の半導体装置の作製方法を説明する図。 本発明の半導体装置の作製方法を説明する図。 本発明の感圧紙の概観図(実施形態1)。 本発明の感圧紙の作製方法を説明する図)。 本発明の感圧紙の作製を一貫して行う概観図。 本発明の感圧紙において、筆跡を記録する例を示す図。 本発明の半導体装置が破壊される例を説明する図。 本発明の半導体装置が破壊される例を説明する図。 本発明の感圧紙の使用例を示す図。 本発明の感圧紙の使用例を示す図。 本発明の感圧紙の使用例を示す図。 本発明の感圧紙において、筆跡を記録する例を示す図。
符号の説明
101 感圧紙
102 外部装置
103 情報処理装置
104 筆跡検出用信号
105 応答信号
300 無線チップ
301 アンテナ回路
302 記憶部
303 信号処理回路
411 筆跡検出信号
511 経路
512 経路
421 応答信号
501 無線チップ
502 無線チップ
503 無線チップ
1101 半導体装置
1101 無線チップ
1111 アンテナ
1112 信号処理回路
1113 可撓性基材
1114 封止層
1115 接続端子
1221 素子層
1222 積層体
1223 絶縁膜
1224 絶縁膜
1225 絶縁膜
1226 絶縁膜
1431 基板
1432 剥離層
1433 半導体膜
1434 導電層
1435 不純物領域
1436 チャネル形成領域
1437 導電層
1540 開口部
1541 支持基材
2101 半導体装置
2101 無線チップ
2102 感圧紙
2103 用紙基材
2251 湿紙
2252 湿紙
2253 用紙基材
2254 用紙基材
2301 紙料攪拌槽
2302 紙料攪拌槽
2303 ローラ
2304 ローラ
2305 乾燥機
2306 ローラ
2307 ロール感圧紙
2311 断面
2312 断面
2313 断面
2314 断面
3101 感圧紙
3102 切断面
3103 筆記具
3104 筆記具先端
3105 筆跡
3106 無線チップ
3107 無線チップ
3201 感圧紙
3202 無線チップ
3203 封止層
3204 アンテナ
3205 接続端子
3206 絶縁膜
3209 絶縁膜
3210 可撓性基材
3211 信号処理回路
3212 TFT
3220 筆記具先端
3402 領収書
3403 筆記具
3404 筆跡
3405 筆記具先端
3406 外部装置
3407 情報処理装置
3501 投票用紙
3502 筆記具
3503 候補者氏名
3504 投票箱
3505 外部装置
3506 情報処理装置
3601 荷物伝票
3602 宅配物
3603 筆記具
3604 確認欄
3605 外部装置
3606 情報処理装置
3701 感圧紙
3702 無線チップ
3703 筆記具先端
3704 筆跡

Claims (4)

  1. 少なくとも一層を有する用紙基材の紙層内に抄き込まれ、前記用紙基材の筆記面にマトリクス状に配列された複数の半導体装置を有し、
    前記複数の半導体装置は、外部装置と通信可能なアンテナ回路と、信号処理回路と、固体識別情報を記憶した記憶部とをそれぞれ有し、
    前記筆記面に筆圧が加わることで、前記筆圧が加えられた箇所の前記アンテナ回路又は前記信号処理回路の少なくとも一方が破壊されることにより、前記筆圧が加えられた箇所において、前記記憶部に記憶された固体識別情報の送信が不可能となり、
    前記固体識別情報は、前記筆記面における座標データであることを特徴とする感圧紙。
  2. 請求項1において、
    前記信号処理回路は、薄膜トランジスタを有していることを特徴とする感圧紙。
  3. 請求項1または請求項において、
    前記半導体装置は、可撓性を有していることを特徴とする感圧紙。
  4. 少なくとも一層を有する用紙基材の紙層内に抄き込まれ、前記用紙基材の筆記面にマトリクス状に配列された複数の半導体装置と、
    前記複数の半導体装置と無線で通信可能な外部装置とを有し、
    前記複数の半導体装置は、前記外部装置と通信可能なアンテナ回路と、信号処理回路と、固体識別情報を記憶した記憶部とをそれぞれ有し、
    前記筆記面に筆圧が加わることで、前記筆圧が加えられた箇所の前記アンテナ回路又は前記信号処理回路の少なくとも一方が破壊されることにより、前記筆圧が加えられた箇所において、前記半導体装置が前記外部装置からの信号に対し異なる動作状態を行い、
    前記固体識別情報は、前記筆記面における座標データであることを特徴とする筆跡記録システム。
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