JP5093186B2 - リアクトル - Google Patents

リアクトル Download PDF

Info

Publication number
JP5093186B2
JP5093186B2 JP2009110507A JP2009110507A JP5093186B2 JP 5093186 B2 JP5093186 B2 JP 5093186B2 JP 2009110507 A JP2009110507 A JP 2009110507A JP 2009110507 A JP2009110507 A JP 2009110507A JP 5093186 B2 JP5093186 B2 JP 5093186B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
case
core
coil
reactor
engaged
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009110507A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010262967A (ja
Inventor
彰 中坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2009110507A priority Critical patent/JP5093186B2/ja
Publication of JP2010262967A publication Critical patent/JP2010262967A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5093186B2 publication Critical patent/JP5093186B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Insulating Of Coils (AREA)

Description

本発明は、電力変換装置等に用いられるリアクトルに関する。
従来から、電気自動車やハイブリッド自動車等の動力源である交流モータに通電する駆動電流の生成に用いるためのインバータ等の電力変換装置が知られている。この電力変換装置には、例えば、入力電圧を昇圧するための昇圧回路の一部を構成するリアクトルが収納されている。
図10、図11に示すように、従来のリアクトル9は、通電により磁束を発生するコイル92と、このコイル92の内側及び外側に充填された磁性粉末混合樹脂を硬化してなるコア93と、コイル92とコア93とを内側に収容するケース94とを有する(例えば、特許文献1参照)。
そして、コイル92に通電(図10、図11における符号I0)することによりこのコイル92の内側及び外周には磁束が形成される。この磁束は、ケース94の側壁941の周方向に略直交する方向に形成される。
特開2007−335833号公報
ところが、かかる従来のリアクトルにおいては、以下のような問題点があった。
すなわち、磁束は、コア93とケース94との境界面付近を通過する。このとき、上記磁束の電磁誘導によってケース94内の各部に微量の渦電流が発生する。そして、この微量な渦電流が互いに合流して、上記磁束のうちケース94内を通過する部分に直交する閉じた経路上において、周状に比較的大きな渦電流I1が流れることとなる。
このように、従来においてはリアクトル性能に不要であって比較的大きな渦電流8がケース94内に流れることにより、損失が発生してリアクトル9の発熱量が大きくなってしまうおそれがある。また、これにより、リアクトル9のインダクタンスが低下して電気性能が低下するおそれがある。
このような渦電流を抑制するためにケースの側壁に貫通するスリットを設けることが考えられるが、この場合には、ケースの強度低下を招いてしまうおそれがある。
したがって、従来においては、渦電流の発生の抑制とケースの強度確保との両立を図ることが困難となっていた。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、ケースの強度低下を抑制しつつ渦電流の発生を抑制することのできるリアクトルを提供しようとするものである。
本発明は、導体線を螺旋状に巻回してなるコイルと、
樹脂に磁性粉末を混入させてなる磁性粉末混合樹脂からなるとともに上記コイルの内側及び外側において該コイルの巻回形状に沿って形成された本体部と、該本体部の外周面から上記コイルの巻回径方向の外側に向かって突出してなるとともに上記本体部と一体化した状態で形成される複数の被係合部とを有するコアと、
上記被係合部を係合するとともに内側面において上記コイルの巻回径方向の外側に向かって窪んだ状態で形成される係合部を複数備え、かつ、上記コイル及び上記コアを内側に収納するケースと、
該ケースの上記係合部内の一部であって上記ケースと上記コアとの間に配された電気的絶縁性を有する絶縁体と、を有し、
上記コアの上記被係合部は、上記本体部の周方向の複数箇所に配置され、隣り合う上記被係合部同士は互いに離間しており、
上記ケースの上記係合部内には、該係合部と上記コアの上記被係合部とが互いに接触している部分と、上記絶縁体が上記係合部と上記被係合部との間に介在している部分との双方が存在することを特徴とするリアクトルにある(請求項1)。
参考発明は、導体線を螺旋状に巻回してなるコイルと、
樹脂に磁性粉末を混入させてなる磁性粉末混合樹脂からなるとともに上記コイルの内側及び外側において該コイルの巻回形状に沿って形成され、かつ、外周面において上記コイルの巻回径方向の内側に向かって窪んでなる一又は二以上の凹状の被係合部を有するコアと、
上記被係合部に係合した状態で配される電気的絶縁性を有する絶縁体と、
上記絶縁体を係合するとともに内側面において上記コイルの巻回径方向の外側に向かって窪んだ状態で形成される係合部を備え、かつ、上記コイル及び上記コアを内側に収納するケースと、
を有することを特徴とするリアクトルにある。
本発明の作用効果について説明する。
上記コアは上記被係合部を備え、上記ケースは上記係合部を備えており、ケースの係合部内の一部であってケースとコアとの間に上記絶縁体が配されている。これにより、渦電流の発生を抑制することのできるリアクトルを得ることができる。
すなわち、上記ケースの係合部内の一部であってケースとコアとの間には、上記絶縁体が配されている。そのため、ケースにおける絶縁体と隣接する部分、すなわちコアと隣接しない部分においては、渦電流の発生が抑制される。ケースにおける他の部分、すなわちコアと隣接する部分においては、磁束の電磁誘導によって微量の渦電流が発生しうる。しかし、ケースの全周の中の少なくとも一部において、上記のごとく渦電流が発生しなければ、この部分で、他の部位における微量の渦電流同士を分断し、これらが互いに合流して比較的大きな渦電流となってケースを周状に流れることを抑制することができる。
その結果、ケース内においてリアクトル性能に不要な渦電流が流れることによって発生する損失を低減することができる。これにより、不要な発熱を抑制することができるとともに、リアクトルのインダクタンスの低下を抑制することができる。
そしてさらに、係合部は、ケースの側壁を径方向外側に向かって窪ませており、側壁における他の内側面と連続的に形成されていない。それゆえ、係合部付近において渦電流の抵抗が大きくなり、前述した絶縁体と相乗的に作用して渦電流の発生を抑制することができる。
また、上記係合部は、上記ケースの内側面において上記コイルの巻回径方向の外側に向かって側壁を窪ませることにより形成されており、ケースの側壁に貫通するスリット等を設けることなく、上記のように渦電流の発生を抑制している。したがって、本発明によれば、ケースの強度低下を招くことなく、渦電流の発生を抑制することができる。
さらにまた、被係合部を係合部に係合することにより両者が歯車のように噛み合って、ケースに対するコアの回転を防ぐことができる。その結果、リアクトルの強度を向上させることができる。
参考発明の作用効果について説明する。
上記コアは上記被係合部を備え、上記ケースは上記係合部を備え、コアの被係合部とケースの係合部との双方に絶縁体が係合される。
これにより、本発明と同様に、ケースの強度低下を抑制しつつ渦電流の発生を抑制することのできるリアクトルを得ることができる。
以上のごとく、本発明によれば、ケースの強度低下を抑制しつつ渦電流の発生を抑制することのできるリアクトルを提供することができる。
実施例1における、リアクトルの断面説明図。 図1のA−A線矢視断面図。 実施例1における、(A)コイル、(B)成形用型の斜視図。 実施例1における、(A)リアクトル本体、(B)ケースの斜視図。 (A)実施例1における渦電流抑制の説明図、(B)絶縁体を設けない場合の渦電流発生の説明図、(C)係合部及び被係合部を設けない場合の渦電流発生の説明図。 実施例3における、リアクトルの断面説明図。 実施例4における、リアクトル本体の斜視図。 実施例5における、リアクトル本体の斜視図。 参考例における、リアクトルの断面説明図。 従来例における、リアクトルの断面説明図。 図10のB−B線矢視断面図。
本発明において、上記磁性粉末混合樹脂は、磁性粉末を樹脂に混入させてなるものであり、上記磁性粉末としては、例えば、フェライト粉末、鉄粉、珪素合金鉄粉等を用いることができる。
また、上記磁性粉末混合樹脂に用いる樹脂としては、例えばエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂や、熱可塑性樹脂を用いることができる。
また、上記ケースは、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金等、熱伝導性に優れた金属からなることが好ましい。
また、上記被係合部は、上記コイルの巻回軸方向に沿って形成されていることが好ましい(請求項)。
この場合には、被係合部及び係合部を容易に形成することができる。そのため、生産性に優れたリアクトルを得ることができる。また、ケースにおける渦電流を効果的に抑制することができる。
また、上記絶縁体は、上記コアの外周面において、上記コイルの巻回軸方向全体にわたって形成されていることが好ましい(請求項)。
この場合には、ケースにおける巻回軸方向全域にわたって、渦電流の発生を防ぐことができる。
また、上記コアは、略円柱形状にて形成されることが好ましい(請求項)。
この場合には、上記係合部及び上記被係合部における係合がないと、ケースに対してコアが回転しうるが、本発明のように係合部と被係合部とを設けることでコアの回転を確実に防ぐことができる。その結果、強度に優れたリアクトルを得ることができる。
また、上記ケースは、一方の面に形成された開口部と、該開口部と対向する底面部とを有し、上記係合部は、上記開口部から上記底面部に向かって形成されていることが好ましい(請求項)。
この場合には、係合部を容易に形成することができるとともに、係合部に被係合部を容易に係合することができるため、本発明のリアクトルを容易に製造することができる。
(実施例1)
本発明の実施例にかかるリアクトルについて、図1〜図5を用いて説明する。
本例のリアクトル1は、図1、図2に示すように、以下のコイル2と、コア3と、ケース4と、絶縁体5とを有する。
コイル2は、図3(A)に示すごとく、導体線20を螺旋状に巻回してなるとともに、通電により磁束を発生するよう構成されている。
コア3は、樹脂に磁性粉末を混入させてなる磁性粉末混合樹脂からなり、以下の本体部31と、被係合部32とを有する。
図1に示すごとく、本体部31は、コイル2の内側及び外側に配設されるとともにコイル2の巻回形状に沿って形成されている。
被係合部32は、本体部31の外周面310からコイル2の巻回径方向の外側に向かって突出してなるとともに本体部31と一体化した状態で一又は二以上形成されている。本例においては、被係合部32は、8個形成されている。
ケース4は、コイル2とコア3との一体品(以下では、コイル2とコア3との一体品を「リアクトル本体10」という。)を内側に収納している。
また、ケース4は、被係合部32を係合する係合部42を備えている。かかる係合部42は、ケース4の内側面410においてコイル2の巻回径方向の外側に向かって窪んだ状態で形成される。
そして、電気的絶縁性を有する絶縁体5が、ケース4の係合部42内の一部であってケース4とコア3との間に配されている。
以下、詳細に説明する。
本例のリアクトル1は、例えば、電気自動車やハイブリッド自動車等の動力源である交流モータに通電する駆動電流の生成に用いられるインバータ等の電力変換装置に備えつけられる。
本例のリアクトル1におけるコイル2は、図1〜図3に示すように、その巻回形状が略円柱形状に形成されている。なお、コイル2は、上記のように円柱形状に限らず、多角柱形状にて形成することもできる。
コイル2は、例えば銅からなる導体線20を螺旋状に巻回して、略円筒形状となるように構成されている。
コア3を形成するための磁性粉末混合樹脂は、磁性粉末を樹脂に混入させてなり、磁性粉末としては、例えば、フェライト粉末、鉄粉、珪素合金鉄粉等を用いることができる。
また、磁性粉末混合樹脂としては、例えばエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂や、熱可塑性樹脂を用いることができる。
コア3は、図1、図2、図4(A)に示すごとく、略円柱形状に形成されている。なお、コア3は、上記のように円柱形状に限らず、多角柱形状にて形成することもできる。
また、コア3は、前述した本体部31と被係合部32とからなる。
上記本体部31は円柱形状にて形成されており、一方、上記被係合部32は略楕円柱形状にて形成されている。
被係合部32は、コア3の軸方向に沿って形成されている。すなわち、被係合部32は、コイル2の巻回軸方向に平行であって、その巻回軸方向の全体にわたって形成されている。また、被係合部32は、ケース4に設けた係合部42に係合される。
被係合部32は、本例においては、本体部31の周方向において8個均等配置されているが、1個以上形成されていれば、本発明の作用効果を発揮することができる。
上記ケース4は、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金等、熱伝導性に優れた金属からなることが好ましい。
また、リアクトル本体10を収納する部分、すなわち、ケース4の内側面410は、略円柱形状に形成されている。
さらに、ケース4は、図1、図2、図4(B)に示すように、略円柱形状の外形を有する。すなわち、ケース4は、円形状の底面部40と、この底面部40の端縁から垂直に立ち上がる略円筒状の側壁41とからなる。そして、底面部40に対向する位置には、開口部400が形成されている。
そして、係合部42は、ケース4の側壁41の内側面410において、開口部400から底面部40に向かって、底面部40に垂直に形成されている。
前述したとおり、被係合部32は、コイル2の巻回軸方向に平行に形成されており、これに対応して、係合部42も、コイル2の巻回軸方向に平行に形成されている(図4)。
そして、本例においては、図1に示すように、一つの被係合部32に対して二箇所において係合部42が接触している。
また、上記のとおり係合部42と被係合部32とが接触している部分以外における、係合部42と被係合部32との間には、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂からなる絶縁体5が配設されている。なお、絶縁体5としては、空気等を用いてもよい。すなわち、係合部42と被係合部32との間に空隙を設け、そこに樹脂を充填することなく、空気層を絶縁体5として利用することもできる。
かかる絶縁体5は、コイル2に通電することにより発生する磁束のうちコア3とケース4との境界部付近を通過する磁束によって形成される渦電流に略直交するように配設されている。具体的には、図1に示すごとく、絶縁体5は、コア3の被係合部32における径方向外側端部の外側において、被係合部32とケース4との間に配設されている。そして、図2に示すごとく、絶縁体5は被係合部32に沿って、コイル2の巻回軸方向に、円筒形状の側壁41において開口部400側の端部から底面部40に到達するまで形成されている。
以下に、本例のリアクトル1の作製手順の一例について、図面とともに説明する。
まず、図3(A)に示すとおり、例えば平角状の導体線20を螺旋状に巻回してコイル2を形成する。
次いで、内側面610に離型剤を塗布してあるリアクトル本体10を形成するための成形用型6内の所定の位置にコイル2を載置する。成形用型6のキャビティは、図3(B)に示すごとく、コア3の本体部31を成形するためのメインキャビティ611と、その外周に配されると共に被係合部32を成形するための複数のサブキャビティ612とを有する。
次いで、液体状の磁性粉末混合樹脂を成形用型6の中に充填する。
次いで、充填した磁性粉末混合樹脂を硬化させて、内部にコイル2を埋設した状態でコア3を成形する。これにより、リアクトル本体10を得ることができる。
上記のとおりリアクトル本体10を形成した後、成形用型6からリアクトル本体10を離型する。
次いで、図4に示すごとく、予め内部に所定量の液状の樹脂50を充填してあるケース4の内側に、リアクトル本体10を挿入する。これにより、ケース4の内側面410とリアクトル本体10との間の隙間、すなわち係合部42と被係合部32との間の隙間において樹脂50を這い上がらせて、図2に示すごとく、リアクトル本体10とケース4の内側面410との間に樹脂50を充填する。
次いで、樹脂50を硬化させる。この樹脂50が、前述したとおり絶縁体5となる。
なお、樹脂50は、リアクトル本体10の底面とケース4の底面部40との間にも残り、この部分においても膜状の絶縁体5が形成されることとなる(図2)。
以上の手順により、図1、図2に示すような本例のリアクトル1を作製することができる。
以下に、本例の作用効果について説明する。
上記コア3は上記被係合部32を備え、上記ケース4は上記係合部42を備えており、ケース4の係合部42内の一部であってケース4とコア3との間に上記絶縁体5が配されている。これにより、渦電流の発生を抑制することのできるリアクトル1を得ることができる。
すなわち、ケース4の係合部42内の一部であってケース4とコア3との間には、絶縁体5が配されている。そのため、ケース4における絶縁体5と隣接する部分、すなわちコア3と隣接しない部分においては、渦電流の発生が抑制される。ケース4における他の部分、すなわちコア3と隣接する部分においては、磁束の電磁誘導によって微量の渦電流が発生しうる。しかし、ケース4の全周の中の少なくとも一部において、上記のごとく渦電流が発生しなければ、この部分で、他の部位における微量の渦電流同士を分断し、これらが互いに合流して比較的大きな渦電流となってケース4を周状に流れることを抑制することができる。
その結果、ケース4内においてリアクトル性能に不要な渦電流が流れることによって発生する損失を低減することができる。これにより、不要な発熱を抑制することができるとともに、リアクトル1のインダクタンスの低下を抑制することができる。
そしてさらに、係合部42は、ケース4の側壁41を径方向外側に向かって窪ませており、側壁41における他の内側面410と連続的に形成されていない。それゆえ、係合部42付近において渦電流の抵抗が大きくなり、前述した絶縁体5と相乗的に作用して渦電流の発生を抑制することができる。
図5を用いて、渦電流発生の抑制効果につき説明する。すなわち、本例の場合には、図5(A)に示すごとく、ケース4における絶縁体5の周囲は、渦電流が発生しないため、この部分において、渦電流iが分断され、ケース4の全周にわたる渦電流が形成されることを防ぐことができる。
これに対して、図5(B)に示すごとく、絶縁体5を設けずに、被係合部32がその全周にわたって係合部42と接触している場合には、ケース4における被係合部32の周囲にも渦電流が形成され、結果として、ケース4の全周にわたる渦電流Iが形成されることとなる。
なお、図5(C)に示すごとく、係合部42、被係合部32をも設けない場合には、渦電流Iがより円滑につながり、ケース4の全周にわたって形成されることとなる。
また、係合部42は、ケース4の側壁41の内側面410においてコイル2の巻回径方向の外側に向かって側壁41を窪ませることにより形成されており、ケース4の側壁41に貫通するスリット等を設けることなく、上記のように渦電流の発生を抑制している。したがって、本例によれば、ケース4の強度低下を招くことなく、渦電流の発生を抑制することができる。
さらにまた、従来においては、コア3の略中央に設けたビス等でコア3をケース4に固定しているが、ビス等の固定力だけではリアクトル1自体が衝撃を受けた場合にケース4に対してコア3が回転してしまうおそれがある。これに対して、本例においては、被係合部32を係合部42に係合することにより両者が歯車のように噛み合ってコア3の回転を防ぐことができる。
また、被係合部32は、コイル2の巻回軸方向に沿って形成されているため、被係合部32及び係合部42を容易に形成することができる。また、ケース4における渦電流を効果的に抑制することができる。
また、絶縁体5は、コア3の外周面において、コイル2の巻回軸方向全体にわたって形成されているため、ケース4における巻回軸方向全域にわたって、渦電流の発生を防ぐことができる。
また、コア3は、略円柱形状にて形成されるため、係合部42及び被係合部32における係合がないと、ケース4に対してコア3が回転しうるが、本例のように係合部42と被係合部32とを設けることでコア3の回転を確実に防ぐことができる。その結果、強度に優れたリアクトル1を得ることができる。
また、係合部42は、ケース4の開口部400から底面部40に向かって形成されているため、係合部42を容易に形成することができるとともに、係合部42に被係合部32を容易に係合することができるため、本例のリアクトル1を容易に製造することができる。
以上のとおり、本例によれば、ケースの強度低下を抑制しつつ渦電流の発生を抑制することのできるリアクトルを提供することができる。
(実施例2)
本例は、実施例1におけるリアクトル1の別の製造方法の例である。
すなわち、本例は、コア3を成形するために成形用型6(図3(B))を用いず、ケース4(図4(B))の内側にコイル2と磁性粉末混合樹脂と絶縁体5とを直接充填することによりリアクトル1を形成するものである。
具体的には、以下のとおりとなる。
すなわち、導体線20を螺旋状に巻回してなるコイル2を、スペーサなどを介してケース4の内側に載置する。そして、ケース4の係合部42の内側に、成形された樹脂50を差し込んでおく。
次いで、ケース4の内側に液体状の磁性粉末混合樹脂を充填し、その後、これを硬化させてコア3を形成する。
以上の手順により、被係合部32と係合部42との間に樹脂50(絶縁体5)が介在した状態で、被係合部32が係合部42に係合されて、リアクトル1が形成される。
(実施例3)
本例は、図6に示すように、コア3を平面視したとき係合部42及び被係合部32が略四角形状となるように形成したリアクトル1の例である。
そして、被係合部32の外側320と係合部42の対向面420との間に絶縁体5が介設されている。
その他は、実施例1と同様の構成及び作用効果を有する。
(実施例4)
本例は、図7に示すように、コア3の被係合部32をコイル2の巻回軸方向に対して斜めに螺旋状に形成した例である。
このコア3の形状に合わせて、ケース4の係合部42も巻回軸方向に対して斜めに形成してある(図示略)。
この場合には、被係合部32及び係合部42の形状に沿ってリアクトル本体10をケース4に対してねじ込むことにより、ケース4内にリアクトル本体10を配置することができる。その他は、実施例1と同様の構成及び作用効果を有する。
(実施例5)
本例は、図8に示すごとく、被係合部32を、コイル2の巻回軸方向における係合部42の長さよりも短く形成したリアクトル1の例である。
この場合には、巻回軸方向の位置によっては、ケース4の係合部42に、コア3の被係合部32と絶縁体5とが配置されている部分と、絶縁体5のみが配置されている部分とが形成されることとなる。
その他は、実施例1と同様である。
係合部42と被係合部32との係合の主な役割は、コア3とケース4との固定であるため、巻回軸方向の一部に被係合部32が形成されていればよい。そのため、本例の場合にも、実施例1と同様の作用効果を奏することができる。
参考例
本例は、図9に示すように、コア3が、コイル2の巻回径方向の内側に向かって窪んだ状態で外周面310に形成される複数の凹状の被係合部33を有し、この被係合部33とケース4の内側面410に形成した係合部42とに係合する絶縁体5を設けたリアクトル1の例である。
すなわち、被係合部33と係合部42との双方に係合するように配置された絶縁体5によって、コア3とケース4との係合を図っている。そして、この絶縁体5の存在によって、実施例1と同様に、ケース4における渦電流の発生を抑制することができる。
なお、本例においては、絶縁体5を円柱形状としたが、四角柱形状等、他の形状とすることもできる。
その他は、実施例1と同様の構成及び作用効果を有する。
1 リアクトル
2 コイル
20 導体線
3 コア
31 本体部
310 外周面
32 被係合部
4 ケース
41 側壁
410 内側面
42 係合部
5 絶縁体

Claims (5)

  1. 導体線を螺旋状に巻回してなるコイルと、
    樹脂に磁性粉末を混入させてなる磁性粉末混合樹脂からなるとともに上記コイルの内側及び外側において該コイルの巻回形状に沿って形成された本体部と、該本体部の外周面から上記コイルの巻回径方向の外側に向かって突出してなるとともに上記本体部と一体化した状態で形成される複数の被係合部とを有するコアと、
    上記被係合部を係合するとともに内側面において上記コイルの巻回径方向の外側に向かって窪んだ状態で形成される係合部を複数備え、かつ、上記コイル及び上記コアを内側に収納するケースと、
    該ケースの上記係合部内の一部であって上記ケースと上記コアとの間に配された電気的絶縁性を有する絶縁体と、を有し、
    上記コアの上記被係合部は、上記本体部の周方向の複数箇所に配置され、隣り合う上記被係合部同士は互いに離間しており、
    上記ケースの上記係合部内には、該係合部と上記コアの上記被係合部とが互いに接触している部分と、上記絶縁体が上記係合部と上記被係合部との間に介在している部分との双方が存在することを特徴とするリアクトル。
  2. 請求項1において、上記被係合部は、上記コイルの巻回軸方向に沿って形成されていることを特徴とするリアクトル。
  3. 請求項1又は2において、上記絶縁体は、上記コアの外周面において、上記コイルの巻回軸方向全体にわたって形成されていることを特徴とするリアクトル。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項において、上記コアは、略円柱形状にて形成されることを特徴とするリアクトル。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項において、上記ケースは、一方の面に形成された開口部と、該開口部と対向する底面部とを有し、上記係合部は、上記開口部から上記底面部に向かって形成されていることを特徴とするリアクトル。
JP2009110507A 2009-04-30 2009-04-30 リアクトル Expired - Fee Related JP5093186B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009110507A JP5093186B2 (ja) 2009-04-30 2009-04-30 リアクトル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009110507A JP5093186B2 (ja) 2009-04-30 2009-04-30 リアクトル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010262967A JP2010262967A (ja) 2010-11-18
JP5093186B2 true JP5093186B2 (ja) 2012-12-05

Family

ID=43360849

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009110507A Expired - Fee Related JP5093186B2 (ja) 2009-04-30 2009-04-30 リアクトル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5093186B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5881015B2 (ja) * 2012-12-28 2016-03-09 株式会社オートネットワーク技術研究所 リアクトル、コンバータ、および電力変換装置
JP5720712B2 (ja) * 2013-03-22 2015-05-20 トヨタ自動車株式会社 冷却器
JP2016025218A (ja) * 2014-07-22 2016-02-08 パナソニックIpマネジメント株式会社 コイル部品
JP6624519B2 (ja) * 2017-02-28 2019-12-25 株式会社オートネットワーク技術研究所 リアクトル
JP7016776B2 (ja) * 2018-08-08 2022-02-07 日立Astemo株式会社 リアクトル

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001143882A (ja) * 1999-11-17 2001-05-25 Mitsubishi Electric Corp 放電灯ソケットのシールドカバー
JP2002013990A (ja) * 2000-06-30 2002-01-18 Tokyo Shiyouketsu Kinzoku Kk 非接触式変位センサー用磁心
JP2005253198A (ja) * 2004-03-04 2005-09-15 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 電動機又は発電機
JP4867889B2 (ja) * 2007-01-18 2012-02-01 株式会社デンソー 電力変換装置及びその製造方法
JP2009088007A (ja) * 2007-09-27 2009-04-23 Denso Corp リアクトル

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010262967A (ja) 2010-11-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5083258B2 (ja) リアクトル
US10283255B2 (en) Reactor
JP5093186B2 (ja) リアクトル
JP5267091B2 (ja) 回転電機用ステータ
JP6388770B2 (ja) 巻線部品
JP5402850B2 (ja) リアクトル
JP2009088007A (ja) リアクトル
JP2014023387A (ja) モータ及びモータ製造方法
JP6197736B2 (ja) コア片及びリアクトル
US20180268992A1 (en) Three-phase reactor having insulating structure
JP5151309B2 (ja) 回転電機
JP6265031B2 (ja) コア片及びリアクトル
JP2010165884A (ja) リアクトル
JP5224467B2 (ja) リアクトル
US11501907B2 (en) Reactor
JP2012209324A (ja) リアクトル及びその製造方法
JP2008182151A (ja) リアクトル
JP5316450B2 (ja) リアクトルの製造方法
JP5267494B2 (ja) 磁気部品及びその製造方法
JP2010283119A (ja) リアクトル
WO2016002783A1 (ja) コア片、及びリアクトル
JP5712852B2 (ja) 回転電機固定子
JP5271991B2 (ja) 回転電機の固定子
JP2009165202A (ja) ステータおよびモータ
JP2010225839A (ja) リアクトル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110531

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120514

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120522

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120713

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120821

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120903

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150928

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees