JP5091158B2 - ウィンドガラスワイパ - Google Patents

Description

背景技術
本発明は、特に自動車のための、請求項１の上位概念部に記載の形式のウィンドガラスワイパ、すなわちウィンドガラスワイパアームと、取付けエレメントとを有するウィンドガラスワイパであって、取付けエレメントが、ウィンドガラスワイパアームに取り付けられていて、取付けエレメントが、駆動シャフトに被せ嵌め可能なボスを有している形式のウィンドガラスワイパ、並びに請求項５の上位概念部に記載の、ウィンドガラスワイパを位置調節するための方法、すなわちウィンドガラスワイパアームと、取付けエレメントとを有し、前記取付けエレメントが前記ウィンドガラスワイパアームに取り付けられていて、前記取付けエレメントが駆動シャフトに形状接続式に被せ嵌められているボスを有している形式のウィンドガラスワワイパを位置調節するための方法に関する。

公知従来技術から、円錐台形状の端区分を有する駆動シャフトが取り付けられているウィンドガラスワイパが公知である。ねじに移行するこの円錐台形状の端区分には、ローレット目が形成されている。円錐台形状の区分に設けられたローレット目は、対応するローレット目に係合する。この場合、この対応するローレット目は、ウィンドガラスワイパのワイパアームの一端に設けられたボスに形成されている。このローレット目は、駆動シャフトに対してウィンドガラスワイパが相対的に回動することを阻止する。駆動シャフトの端部のねじは、ボスから突出して、ナットと係合する。これによって、ウィンドガラスワイパが駆動シャフトに取り付けられていて、内外に係合するローレット目のために互いに対して相対的に回動できない。

駆動シャフトに対するワイパアームの位置調節は、ワイパブレードを備えるウィンドガラスワイパの、ウインドシールドに対して相対的な位置調節を同時に規定する。製造においては、ウィンドガラスワイパの特定の構成部分を十分に規格化することが望まれている。このような構成部分は、種々異なる自動車に用いることができる。種々異なる自動車のためには、ウィンドガラスワイパも、種々異なる形式で位置調節されなければならない。

ウィンドガラスワイパの位置調節の精密さは、この場合、ローレット目の刻み目の間の間隔に依存する。この場合、ウィンドガラスワイパの負荷能力を保証するために、刻み目の所定の間隔を下回ってはならない。このようにして得られるウィンドガラスワイパの精密な位置調節は、実際に十分であるといえない。

欧州特許第０６７３８１３号明細書は、ウィンドガラスワイパの十分に精密な位置調節を可能にした、同様の形式のウィンドガラスワイパを開示している。このウィンドガラスワイパは、ウィンドガラスワイパアームと取付けエレメントとを有している。この場合、取付けエレメントは、ウィンドガラスワイパに取り付けられており、取付けエレメントはボスを有している。このボスは駆動シャフトに被せ嵌め可能である。

この場合、精密な位置調節は、相互に上下に重なりあった位置調節ディスクによって達成される。これらの位置調節ディスクのために、ウィンドガラスワイパの質量は大きく、重くなる。

課題
そこで本発明の課題は、コンパクトに構成されていて、ウィンドガラスワイパの、駆動シャフトに対する相対的な位置調節が可能であるウィンドガラスワイパ、並びにこのウィンドガラスワイパを位置調節するための方法を提供することである。

本発明の課題は、請求項１の特徴部記載の特徴を有するウィンドガラスワイパによって、および請求項５記載の特徴部記載の特徴を有する、ウィンドガラスワイパを位置調節するための方法によって解決される。

本発明によるウィンドガラスワイパのために、取付けエレメントが、少なくとも２つの可能な調節位置のうちの一方の調節位置で、ウィンドガラスワイパアームの切欠内に形状接続式に挿入されている。

取付けエレメントがウィンドガラスワイパアームに挿入されていることによって、ウィンドガラスワイパの質量が有利な形式で減じられる。

別の有利な実施形態では、取付けエレメントの外縁部がローレット目を備えている。このローレット目は、切欠の縁部に設けられた対応するローレット目に係合する。

有利にはこのような形式のローレット目が、特に、取付けエレメントのウィンドガラスワイパアームに対する細かい位置調節に適している。

別の有利な実施形態では、取付けエレメントが、外縁部に、互いに逆向きの２つのローレット目を備えている。これらのローレット目が、切欠の縁部に設けられた対応する２つのローレット目に係合する。

このような形式の２つのローレット目が、取付けエレメントの、ウィンドガラスワイパアームに対する特に細かい位置調節を有利な形式で可能にしている。この場合ウィンドガラスワイパアームは、縦長の形状を有している。

別の有利な実施形態では、ボスの縁部がローレット目を有している。このローレット目が、駆動シャフトに設けられた、対応するローレット目に係合している。

このような形式のローレット目は、ウィンドガラスワイパの粗い位置調節を有利な形式で可能にしている。

実施例
以下に、本発明を図面につき詳しく説明する。図１は、取付けエレメントと、駆動シャフトとを有するウィンドガラスワイパアームの一部を示す断面図であり、図２は、図１に図示のウィンドガラスワイパの一部の正面図であり、図３は、図１に図示のウィンドガラスワイパの、図１の断面図に対して垂直な別の断面図である。

図１は、ウィンドガラスワイパアーム１の一部を示す断面図である。このウィンドガラスワイパアーム１の切欠２内には取付けエレメント３が挿入されている。この取付けエレメント３はその中心にボス４を有していて、ボス４は駆動シャフト５に被せ嵌められている。ボス４の縁部にはローレット目６が形成されている。このローレット目６が、駆動シャフト５に設けられた対応するローレット目７に係合する。取付けエレメント３が、駆動シャフト５における種々異なる位置のうちの１つの位置に取り付けられることによって、ボス４に設けられたローレット目６が、駆動シャフト５に対して相対的な、ウィンドガラスワイパの粗い位置調節を可能にしている。実際にはこのローレット目によって、駆動シャフト５に対して相対的に約３°であるウィンドガラスワイパの角度位置の精密性が得られる。この場合、ローレット目７が軟性の材料から成っている場合、ローレット目７が、取付けエレメント３に設けられたローレット目６に堅固に係合できる。これによって取付けエレメント３は、形状接続式、つまり形状による束縛によってだけでなく、摩擦接続式、つまり摩擦による束縛によって、駆動シャフト５に取り付けられる。

取付けエレメント３は、外縁部の、互いに逆向きの２つの面に、ローレット目８およびローレット目９を備えている。これら２つのローレット目８、９は、切欠２の縁部に設けられた対応するローレット目１０、１１と係合する。取付けエレメント３の縁部に設けられた２つのローレット目８、９は、ワイパアーム１の長手方向に沿って配置されている。ワイパアーム１の長く延びた形状に基づいて、このような配置が、取付けエレメント３の外縁部に設けられたローレット目１０とローレット目１１との比較的大きい間隔の提供を可能にしている。ローレット目８およびローレット目９の刻み目の間の間隔が予め規定されている場合、取付けエレメント３を微調整するためには、ローレット目８とローレット目９との間の間隔を大きくする必要がある。なぜならば、ウィンドガラスワイパの機械的な負荷能力を減じないためには、ローレット目８およびローレット目９の刻み目の間の間隔は、所定の間隔を下回ってはならないからである。実際にはローレット目８、９によって約０．５°の角度位置の精度が得られる。

図２は、図１に示したウィンドガラスワイパ１の一部の正面図である。駆動シャフト５は、ねじ１２に移行している。このねじ１２は、ナット１３に螺着されている。ナット１３は、座金１４を、ウィンドガラスワイパ１および取付けエレメント３に押し当てる。この場合、取付けエレメント３は、駆動シャフト５の円錐台形状に形成された領域に押圧される。これによって、図３で示すように、ウィンドガラスワイパ１および取付けエレメント３の、駆動シャフト５に沿った運動が阻止される。これに対してローレット目は、ワイパアーム１および取付けエレメント３の、駆動シャフト５を中心とした回転を防ぐ。取付けエレメント３の領域で、駆動シャフト５が円筒形に形成されていると有利である。

図３は、ウィンドガラスワイパ１の、図１の断面図に対して垂直な別の断面図である。駆動シャフト５は、ねじ１２に移行している。駆動シャフト５からねじ１２への移行部には、円錐台形状の領域が形成されている。この領域の外周表面にはローレット目７が形成されている。ローレット目７は、ボス４に設けられた対応するローレット目６に係合する（図１参照）。このボス４は、取付けエレメント３の中心に形成されている。切欠２の下側面は閉じられているので、ウィンドガラスワイパ１内にも、斜めに降下する面を有する孔が形成されている。この孔を通って、駆動シャフト５が延びている。この場合、駆動シャフト５の運動が、駆動シャフト５に沿った一方向で制限されており、駆動シャフト５の別の方向への運動が、ナット１３によって固持されている座金１４によって制限されるように、ワイパアーム１の孔と取付けエレメント３内のボス４とが駆動シャフト５の円錐台形状の領域の斜めに降下する面に適合されている。取付けエレメントのローレット目６、８、９は、ワイパアーム１の切欠の縁部に設けられた対応するローレット目と、駆動シャフト５とに設けられた対応するローレット目とに係合する。これによって、ワイパアーム１が駆動シャフト５に対して相対的に回動することが阻止される。

ワイパアーム１を駆動シャフト５に取り付ける際には、まず取付けエレメント３をウィンドガラスワイパ１に挿入し、次いでウィンドガラスワイパ１を駆動シャフトに螺着させるか、もしくはウィンドガラスワイパ１を、座金１４およびねじを使用して取付けエレメント３と一緒に駆動シャフト５に取り付ける前に、まずウィンドガラスワイパ１を駆動シャフト５に被せ嵌め、それから固定エレメント３を駆動シャフト５に被せ嵌めてよい。

取付けエレメントと駆動シャフトとを有するウィンドガラスワイパアームの一部の断面図である。 図１のウィンドガラスワイパの一部の正面図である。 図１のウィンドガラスワイパの、図１の断面図に対して垂直な別の断面図である。

Claims (6)

1. ウィンドガラスワイパアーム（１）と、取付けエレメント（３）とを有するウィンドガラスワイパであって、取付けエレメント（３）が、ウィンドガラスワイパアーム（１）に取り付けられていて、取付けエレメント（３）が、駆動シャフト（５）に被せ嵌め可能なボス（４）を有しており、前記取付けエレメント（３）が、少なくとも２つの可能な調節位置のうちの一方の調節位置で、ウィンドガラスワイパアーム（１）の切欠（２）内に形状接続式に挿入されている形式のものにおいて、駆動シャフト（５）が、ねじ（１２）に移行しており、該ねじ（１２）にはナット（１３）をねじ被せることができ、前記ボス（４）の縁部が、ローレット目（６）を備えていて、該ローレット目（６）が、駆動シャフト（５）に設けられた対応するローレット目（７）に係合可能であり、該ローレット目（７）が駆動シャフト（５）の円錐台形状の領域に形成されていることを特徴とする、ウィンドガラスワイパ。
2. 取付けエレメント（３）が、外縁部にローレット目（８，９）を備えていて、該ローレット目（８，９）が、切欠（２）の縁部に設けられた対応するローレット目（１０，１１）に係合する、請求項１記載のウィンドガラスワイパ。
3. 取付けエレメント（３）が、外縁部に、互いに逆向きの２つのローレット目（８，９）を備えていて、これらのローレット目（８，９）が、切欠（２）の縁部に設けられた対応する２つのローレット目（１０，１１）に係合する、請求項２記載のウィンドガラスワイパ。
4. ウィンドガラスワイパアーム（１）と、取付けエレメント（３）とを有し、前記取付けエレメント（３）が前記ウィンドガラスワイパアーム（１）に取り付けられていて、前記取付けエレメント（３）が駆動シャフト（５）に形状接続式に被せ嵌められているボス（４）を有している形式のウィンドガラスワイパを位置調節するための方法において、前記取付けエレメント（３）を少なくとも２つの可能な調節位置のうち一方の調節位置で、ウィンドガラスワイパアーム（１）の切欠（２）内に形状接続式に挿入し、前記ボス（４）の縁部にローレット目（６）を設け、該ローレット目（６）を、駆動シャフト（５）の円錐台形状の領域に形成に設けられた対応するローレット目（７）に係合させ、ウィンドガラスワイパアーム（１）を、ナット（１３）により、駆動シャフト（５）の端部に形成されたねじ（１２）に取り付けることを特徴とする、ウィンドガラスワイパを位置調節するための方法。
5. 取付けエレメント（３）の外縁部に、ローレット目（８，９）を設けて、該ローレット目（８，９）を、切欠（２）の縁部に設けられた対応するローレット目（１０，１１）に係合させる、請求項４記載のウィンドガラスワイパを位置調節するための方法。
6. 取付けエレメント（３）の外縁部に、互いに逆向きの２つのローレット目（８，９）を設け、該ローレット目（８，９）を、切欠（２）の縁部に設けられた対応する２つのローレット目（１０，１１）に係合させる、請求項５記載のウィンドガラスワイパを位置調節するための方法。

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