JP5090707B2 - レンズアクチュエータ - Google Patents

レンズアクチュエータ Download PDF

Info

Publication number
JP5090707B2
JP5090707B2 JP2006281888A JP2006281888A JP5090707B2 JP 5090707 B2 JP5090707 B2 JP 5090707B2 JP 2006281888 A JP2006281888 A JP 2006281888A JP 2006281888 A JP2006281888 A JP 2006281888A JP 5090707 B2 JP5090707 B2 JP 5090707B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lever
displacement
piezoelectric element
coupling portion
lens
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006281888A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008096932A (ja
Inventor
智之 久郷
世傑 徐
武志 古川
健 矢野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Namiki Precision Jewel Co Ltd
Mechano Transformer Corp
Adamant Namiki Precision Jewel Co Ltd
Original Assignee
Namiki Precision Jewel Co Ltd
Mechano Transformer Corp
Adamant Namiki Precision Jewel Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Namiki Precision Jewel Co Ltd, Mechano Transformer Corp, Adamant Namiki Precision Jewel Co Ltd filed Critical Namiki Precision Jewel Co Ltd
Priority to JP2006281888A priority Critical patent/JP5090707B2/ja
Priority to KR1020097008712A priority patent/KR101085415B1/ko
Priority to PCT/JP2007/070148 priority patent/WO2008047782A1/ja
Priority to CN2007800384885A priority patent/CN101563540B/zh
Publication of JP2008096932A publication Critical patent/JP2008096932A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5090707B2 publication Critical patent/JP5090707B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Lens Barrels (AREA)

Description

本発明は、携帯端末等に組み込まれるカメラモジュール用のレンズアクチュエータに関する。
携帯電話機などの携帯端末に組み込まれたカメラモジュールには、通常の電子カメラ(デジカメ)と同様に、高速・高精度なオートフォーカス機能やズーム機能が求められる。これらの機能を実現するには、カメラモジュールのレンズ群を光軸方向に高速・高精度に移動させる必要があり、そのための機構と駆動手段が必要となるが、特に最近の携帯端末は小型化・薄型化が進んでおり、このため上記カメラモジュールやその構成部品にも小型化・薄型化が求められる。
カメラモジュールのレンズ移動用のアクチュエータとしては、ネジ式の回転機構を備えたものが一般に知られているが、この種の機構は、機械的摺動を伴うためにエネルギーロスが大きく、しかも摩擦によって摩耗粉が生じやすい難点がある。さらに、小型化・薄型化しにくいという構造上の制約もある。このため省電力、高精密度、極小化・薄型化などが要求される最近の携帯端末用レンズ移動機構には適用できない。
また、例えば、特許文献1には、レンズを保持した可動部を、固定部に対して板バネなどの弾性部材を介して上下動可能に片持ち状に支持させるとともに、可動部と固定部間に、前記弾性部材を変形可能とするように形状記憶合金を設置したアクチュエータが示されている。
また、特許文献2には、レンズホルダをレンズ光軸と平行に配置されたガイド軸と駆動軸に沿って移動可能に設け、レンズホルダに搭載されたピエゾ素子を励磁することで前記駆動軸に駆動力(曲げ振動による進行波)を与えることにより、レンズホルダをガイド軸と駆動軸に沿って移動させるようにしたアクチュエータが示されている。
特開2002−130114号公報 特開2006−106797号公報
しかし、特許文献1,2に示されるアクチュエータは、いずれも構造上の制約から、レンズの移動距離を十分に確保するにはレンズ移動方向での装置厚さ(アクチュエータ高さ)が大きくなり、携帯端末用レンズ移動機構に要求される極小化・薄型化などに十分対応できないという問題がある。
一方、カメラモジュールのフォーカシング機構の駆動源については、従来、ステッピングモータ、ボイスコイルモータ、圧電超音波モータ等が用いられている。
ステッピングモータ方式は、小型のステッピグモータの回転出力をギア機構により減速するとともに、回転運動を一軸上の運動に変換する方式である。この方式は、ステッピングモータが印加される電圧パルス毎に一定の角度だけ回転する機能を持つことから、位置制御が容易であることが特徴であるが、複雑なギア機構が不可欠であり、また、モータを小型化するとトルクが減少すると同時に消費電力が増加することが避けられず、このため小型化および低消費電力化の点で難がある。
ボイスコイルモータ方式は、磁界中に置かれた空芯コイルに電流を流すことによりコイルが力を受ける電流の磁気作用を利用する方式である。この方式は高速応答が可能であるとともに、小型化にも適するが、一定の位置を保持する場合に電流を流し続けなければならず、このため低消費電力を実現するのが難しい。また、この方式は小規模な磁気回路による吸引と反発を使用する構造上、発生力が弱いという問題もある。
圧電超音波モータ方式は、圧電素子に2つの振動モードを同時に発生させ、その2つの振動モード間に所要の位相関係を持たせることにより円運動を発生させ、この円運動を利用して位置移動をさせる方式である。また、この方式とは別にスムーズインパクト機構と呼ばれる方式がある。このスムーズインパクト機構は、圧電素子に立ち上がりの早い電圧と立下りの遅い電圧を交互に加えることにより発生する慣性力をうまく選んで、立ち上がり時点では摩擦力を超え、立下り時点では摩擦力を超えないようにすることで、一方向への移動を行う機構である。これら圧電超音波モータ方式とスムーズインパクト機構を用いる方式は、圧電素子の発生する小さな変位を繰り返し利用する点が共通している。これらの方式は、摩擦保持されるため、一定の位置を保持するために電力を消費しないことが特徴であるが、圧電素子に加えられる電力は1回の動作毎には少ないものの、1回の電圧印加に伴う移動距離は例えば数十ナノメートルと小さいため、全体の距離を移動させるためには、例えば10000回もの駆動が必要となり、結果的に総合すると消費電力は少なくならないという欠点がある。また、動作には不確定な要素が含まれるため、ステッピングモータのように電圧印加毎に定量の移動は困難であり、位置センサーが不可欠である。また、圧電超音波モータ方式は、摩擦力を用いた駆動構造のために寿命が短く、さらに、インパクト方式を用いた場合にはその構造上、発生力が小さいという問題もある。
したがって本発明の目的は、レンズの移動距離を十分確保しつつ小型化・薄型化が可能であること、消費電力が少なく且つ長寿命であること、十分な発生力を確保できること、複雑なギア機構や位置センサーなどが不要であること、応答性に優れていること、などの要求性能を全て満足できるレンズアクチュエータを提供することにある。
本発明者らは、上記のような要求性能を全て満足できるレンズアクチュエータ機構について検討を重ねた結果、駆動源として圧電素子を用い、且つこの圧電素子から出力される一軸方向の変位を、変位伝達方向に沿って配置される複数のレバー(てこ)を備えた特定構造の変位拡大機構でレンズに伝達することにより、上記課題を解決できることを見出した。
本発明は、このような知見に基づきなされたもので、以下を要旨とするものである。
[1]印加電圧に応じた変形量で変形し、該変形を一軸方向での変位として出力する圧電素子(1)と、焦点距離調整のために変位動作可能なレンズホルダ(3)と、該レンズホルダ(3)に保持されたレンズと、圧電素子(1)から出力された変位を、変位量を拡大させつつレンズホルダ(3)まで伝達し、レンズホルダ(3)を変位動作させる変位拡大機構(2)とを備えたレンズアクチュエータであって、
変位拡大機構(2)は、変位拡大手段として少なくとも、変位伝達方向に沿って配置される複数のレバー(20)を備え、該複数のレバー(20)により変位量を順次拡大させるようにしたレンズアクチュエータであり、
変位拡大機構(2)は、各レバー(20)を支持する固定部(21)を備え、
各レバー(20)は、レバーの支点を形成する弾性変形可能な支点用結合部(22)を介して固定部(21)に結合されることで固定部(21)に支持されるとともに、隣接するレバー(20)間及び変位伝達方向の最上流側レバー(20)と圧電素子(1)の変位出力部(100)間は、レバーの力点を形成する弾性変形可能な力点用結合部(23)で結合され、
変位伝達方向の最下流側レバー(20)の先端側部分をレンズホルダ(3)に連結又は係合させ、該最下流側レバー(20)の変位によりレンズホルダ(3)を変位動作させるようにし、
変位伝達方向の最下流側レバー(20)に結合された支点用結合部(22)と力点用結合部(23)の並列方向が、当該最下流側レバー(20)よりも上流側のレバー(20)の変位面に対して直交しており、
圧電素子(1)と変位拡大機構(2)が、平面的にレンズホルダ(3)を外囲する状態に配置されることを特徴とするレンズアクチュエータ。
[2]上記[1]のレンズアクチュエータにおいて、変位伝達方向の最上流側レバー(20)は、その基端側部分が、支点用結合部(22)を介して固定部(21)に結合されるとともに、力点用結合部(23)を介して圧電素子(1)の変位出力部(100)に結合され、最上流側レバー(20)以外のレバー(20)は、その基端側部分が、支点用結合部(22)を介して固定部(21)に結合されるとともに、力点用結合部(23)を介して隣接する他のレバー(20)の先端側部分に結合されることを特徴とするレンズアクチュエータ。
[3]上記[2]のレンズアクチュエータにおいて、複数のレバー(20)のうちの少なくとも1つのレバー(20)の基端側部分に結合される支点用結合部(22)と力点用結合部(23)は、当該レバー(20)の長さの1/4以上の長さを有することを特徴とするレンズアクチュエータ。
[4]上記[1]〜[3]のいずれかのレンズアクチュエータにおいて、変位拡大機構(2)が、金属又は/及び樹脂からなる成形体又は/及び積層体で構成されることを特徴とするレンズアクチュエータ。
[5]上記[1]〜[4]のいずれかのレンズアクチュエータにおいて、支点用結合部(22)と力点用結合部(23)が板状であることを特徴とするレンズアクチュエータ。
[6]上記[1]〜[5]のいずれかのレンズアクチュエータにおいて、変位拡大機構(2)は第1のレバー(20a)と第2のレバー(20b)を備え、レンズホルダ(3)は、圧電素子(1)と第1のレバー(20a)と第2のレバー(20b)とにより、少なくとも3方を囲まれていることを特徴とするレンズアクチュエータ。
[7]上記[6]のレンズアクチュエータにおいて、固定部(21)として、圧電素子(1)の外側位置に圧電素子(1)と平行に設置された固定部(21a)と、第2のレバー(20b)の下側に該レバー(20b)と平行に設置された固定部(21b)を備えることを特徴とするレンズアクチュエータ。
[8]上記[7]のレンズアクチュエータにおいて、第2のレバー(20b)の支点用結合部(22b)と力点用結合部(23b)は、それぞれの一端部がレバー(20b)の基端側部分に対して該レバー(20b)の長手方向に沿うように結合され、力点用結合部(23b)の他端部は第1のレバー(20a)の長手方向に対して直角に結合され、支点用結合部(22b)の他端部は固定部(21b)に結合されることを特徴とするレンズアクチュエータ。
[9]上記[1]〜[8]のいずれかのレンズアクチュエータにおいて、レバー(20)の先端部pと該レバー(20)に結合された支点用結合部(22)の長さ方向中心pとを結ぶ直線Lの長さの全レバーの合計が、圧電素子(1)の変位出力方向での長さ以上であることを特徴とするレンズアクチュエータ。
本発明のレンズアクチュエータは、駆動源として圧電素子を用いるため、消費電力が少なく且つ長寿命であるとともに、十分な発生力と高い応答性が得られ、しかも複雑なギア機構や位置センサーなども不要であるという利点がある。さらに、駆動源として圧電素子を用い、且つこの圧電素子から出力される一軸方向の変位を、変位伝達方向に沿って配置される複数のレバーを備えた特定構造の変位拡大機構でレンズホルダに伝達する構造であるため、小型又は薄型構造でありながらレンズの大きな移動量を確保することができる。このためレンズの移動距離を十分確保しつつ、小型化・薄型化が可能なアクチュエータとすることができる。また、変位拡大機構は機械的接点がないため、摩耗が殆どなく、エネルギーロスも小さいので、この面からもレンズアクチュエータの寿命やエネルギー効率を向上させることができる。
図1〜図5は、本発明のレンズアクチュエータの一実施形態を示すもので、図1は全体斜視図、図2は分解斜視図、図3はレンズホルダを取り除いた状態の斜視図、図4は同じく平面図、図5は機能(作動形態)を示す説明図である。図において、3はレンズホルダであり、これにレンズ(図示せず)が装着される。
レンズアクチュエータは、印加電圧に応じた変形量で変形し、この変形を一軸方向での変位として出力する圧電素子1と、この圧電素子1から出力された変位を、変位量を拡大させつつ前記レンズホルダ3まで伝達し、レンズホルダ3を変位動作させる変位拡大機構2とを備えている。
本実施形態では、レンズアクチュエータをできるだけ薄型化するために、圧電素子1と変位拡大機構2とが平面的にレンズホルダ3を外囲するような構造、換言すると、レンズホルダ3の外周部に圧電素子1と変位拡大機構2を配置した構造としてある。このような構造では、中央のスペースをレンズホルダ3の収容スペースにしてアクチュエータの薄型化が図れるだけでなく、変位拡大機構2を構成するレバー(てこ)の長さを十分に確保することができるので、大きな変位拡大量を得る上で有利である。また、レンズの光軸を邪魔するような部材がないため、この点からも小型化・薄型化に有利である。
前記圧電素子1は、印加された駆動電圧に応じて寸法歪を発生する素子であり、(1)消費電力が少なく且つ長寿命である、(2)十分な発生力と高い応答性が得られる、(3)複雑なギア機構や位置センサーなどが不要である、などの要求性能を全て満足する。
本実施形態の圧電素子1は四角柱状の形状を有し、その長手方向で寸法歪(変位)を生じ、この寸法歪を先端の変位出力部100から一軸方向に出力する。
なお、圧電素子1は、後述する固定部21aに固定されるか、若しくはアクチュエータ全体を支持する器体に固定される。
携帯端末のカメラモジュールに適用するような極小型の圧電素子から出力できる一軸方向の変位量は、積層タイプで通常数百ppm程度であり、本発明ではこのような変位量を数十〜百倍程度に拡大してレンズホルダ3まで伝達し、レンズホルダ3を変位動作させることを狙いとしている。
前記変位拡大機構2は、変位伝達方向に沿って配置される複数のレバー20と、このレバー20を支持する固定部21とを備えるが、本実施形態の変位拡大機構2は、水平方向において、圧電素子1の先端(変位出力部)に圧電素子1の長手方向に対して90°の関係で接続された第1のレバー20a(最上流側レバー)と、この第1のレバー20aの先端に、レバー20aの長手方向に対して90°の関係で接続された第2のレバー20b(最下流側レバー)とを備え、レンズホルダ3は、圧電素子1と第1のレバー20aと第2のレバー20bとにより、3方をコ字状に囲まれた構造となっている。
また、前記固定部21としては、圧電素子1の外側位置に圧電素子1と平行に設置された固定部21aと、第2のレバー20bの下側にレバー20bと平行に設置された固定部21bとが設けられ、これら固定部21a,21bは、アクチュエータ全体を支持する器体に固定される。
本実施形態を含め以下に述べる本発明の各実施形態では、変位拡大機構2を構成する各レバー20は、弾性変形可能な板状の支点用結合部22と力点用結合部23によって支持され且つ変位させられる構造となっているが、これら支点用結合部22と力点用結合部23はいずれも板状であるため、レバー20が作動する際の横振れが少なく、このため変位拡大機構2による変位の伝達・拡大を安定して行わせることができる。
本実施形態において、前記第1のレバー20aは四角柱状の形状を有し、その基端側部分が、レバーの支点を形成する弾性変形可能な板状の支点用結合部22aを介して前記固定部21aの先端に結合され、これにより固定部21aに支持されている。さらに、支点用結合部22aの結合位置よりも少しレバー先端側寄りの位置において、レバー20aの基端側部分と圧電素子1の変位出力部100(駆動部材先端)間は、レバーの力点を形成する弾性変形可能な板状の力点用結合部23aで結合されている。
前記支点用結合部22aと力点用結合部23aは比較的短い板状であり、それぞれ第1のレバー20aの長手方向に対して直角に結合されている。
前記第2のレバー20bも四角柱状の形状を有し、その基端側部分が、支点用結合部22bを介して下方の固定部21bに結合されるとともに、力点用結合部23bを介して前記第1のレバー20aの先端側部分に結合されている。
前記支点用結合部22bと力点用結合部23bは比較的長い板状であり、それぞれの一端部がレバー20bの基端側部分に対してレバー20bの長手方向に沿うように結合されている。また、力点用結合部23bの他端部はレバー20aの長手方向に対して直角に結合され、また、支点用結合部22bの他端部は固定部21bに結合されている。
本発明の変位拡大機構2では、複数のレバー20のうちの少なくとも1つのレバー20の基端側部分に結合される支点用結合部22と力点用結合部23は、当該レバー20の長さの1/4以上、好ましくは1/3以上、より好ましくは1/2以上の長さを有することが望ましい。このように支点用結合部22と力点用結合部23の長さを十分に大きくすることにより、これら結合部の剛性を確保しつつ大きな変形量を得ることができ、ひいては変位拡大機構2の変位拡大量を大きくすることができるからである。本実施形態では、前記第2のレバー20bの基端側部分に結合された支点用結合部22bと力点用結合部23bが、レバー20bの長さの1/2程度の長さを有している。
ここで、本実施形態の変位拡大機構2は、圧電素子1の水平方向の変位を垂直方向に変換してレンズホルダ3に伝達するものであり、この変位方向の変換を行うために、レバー20b(変位伝達方向の最下流側レバー)に結合された支点用結合部22bと力点用結合部23bの並列方向(図3の矢印(α)方向)が、当該レバー20bの上流側のレバー20aの変位面(図3の矢印(β)方向での変位面)に対して直交した構造となっている。
前記第2のレバー20b(変位伝達方向の最下流側レバー)の先端側部分はレンズホルダ3に連結又は係合し、このレバー20bの変位によりレンズホルダ3を変位動作させるようにしてある。本実施形態では、レンズホルダ3は、リング状の本体30の上端に板状の取付部31が張り出し形成されており、この取付部31がレバー20bの上面に当接した状態で、両者がコ字状の連結部材4(板バネ)でクランプされることにより連結されている。その他、5,6はレンズホルダ3の上部及び下部を押さえ、これを保持するための押え用スプリングである。
本発明の変位拡大機構2では、変位拡大量をなるべく大きくするために、複数のレバー20の全長を長くとることが好ましく、具体的には図4に示すように、各レバー20(20a、20b)の先端部pと各レバー20(20a、20b)の基端側部分に結合された支点用結合部22(22a、22b)の長さ方向中心pとを結ぶ直線Lの長さの全レバーの合計が、圧電素子1の変位出力方向での長さ以上であることが好ましい。
前記変位拡大機構2は、金属(例えば、ステンレス鋼)又は/及び樹脂からなる成形体又は/及び積層体で構成される。この積層体とは、薄板を積層させたものである。変位拡大機構2は、全体を一体成形された成形体や積層体で構成してもよいが、本実施形態では固定部21aと第1のレバー20aの主要部が一体成形体又は一体積層体で構成されるとともに、固定部21bと第2のレバー20bと第1のレバー20aの先端側の部分25が一体成形体又は一体積層体で構成され、部分25がレバー20aの先端側に固着されることにより、変位拡大機構2が構成されている。
変位拡大機構2を構成するレバー20は、変位伝達方向に沿って3つ以上設けてもよく、例えば、本実施形態の例では、第1のレバー20aと第2のレバー20bの間に、第1のレバー20aと同様の原理のレバーを1つ以上設けてもよい。
図5は、本実施形態のレンズアクチュエータの機能(作動形態)を示すものである。
圧電素子1に所定の駆動電圧が印加されると、寸法歪により矢印(A)方向で伸長し、変位出力部100から一軸方向の変位が力点用結合部23aを通じて第1のレバー20aに出力される(すなわち、レバー20aを押す)。これにより第1のレバー20aは、支点用結合部22aを変形させつつこれを支点として矢印(B)方向に回動する。この第1のレバー20aの回動により、第2のレバー20bの力点用結合部23bが矢印(C)方向に引っ張られ、これにより第2のレバー20bは、支点用結合部22bを変形させつつこれを支点として矢印(D)方向に回動(上方に回動)する。したがって、この第2のレバー20bの先端に連結されたレンズホルダ3も上方に変位(上昇)する。当然、圧電素子1が矢印(A)方向で縮小すれば、上記と逆の動作によってレンズホルダ3が下方に変位(下降)する。そして、以上のような変位拡大機構2による変位伝達の過程で、圧電素子1から出力された変位が拡大(増幅)され、圧電素子1の出力変位量の数十倍以上(場合によっては100倍以上)の変位量がレンズホルダ3に伝達される。
図6〜図8は、本発明のレンズアクチュエータの他の実施形態を示すもので、図6はレンズホルダを取り除いた状態の斜視図、図7は同じく側面図、図8は全体斜視図である。図において、3はレンズホルダであり、これにレンズ(図示せず)が装着される。
先に挙げた図1〜図5の実施形態は、レンズアクチュエータを平面的にできるだけ薄型化するために、レンズホルダ3の外周部に圧電素子1と変位拡大機構2を配置した構造としたものであるが、本実施形態は、レンズアクチュエータの設置面積を極力小さくするために縦型とし、且つ変位が同じ面上で伝達・拡大されるようにしたものである。
このレンズアクチュエータも、印加電圧に応じた変形量で変形し、この変形を一軸方向での変位として出力する圧電素子1と、この圧電素子1から出力された変位を、変位量を拡大させつつ前記レンズホルダ3まで伝達し、レンズホルダ3を変位動作させる変位拡大機構2とを備えている。
圧電素子1は四角柱状の形状を有し、その長手方向で寸法歪(変位)を生じ、この寸法歪を先端の変位出力部100から一軸方向に出力する。
前記変位拡大機構2は、変位伝達方向に沿って配置される複数のレバー20と、このレバー20を支持する固定部21とを備えている。この固定部21は、適当な間隔を有する上下の水平な固定部21c,21dと、これら固定部21c,21dをその一部で連結する固定部21eとを有している。本実施形態の圧電素子1は、上下の固定部21c,21d間に位置し、その後端部を介して固定部21eに水平状に保持されている。前記固定部21c,21dは、圧電素子1との間で間隙を形成して、圧電素子1の上下に各々平行に位置している。上側の固定部21cは圧電素子1よりも長尺である。なお、固定部21は、アクチュエータ全体を支持する器体に固定される。
本実施形態の変位拡大機構2は、縦方向において、圧電素子1の先端(変位出力部)に圧電素子1の長手方向に対して90°の関係で接続され、上方に延出する第1のレバー20a(最上流側レバー)と、この第1のレバー20aの先端にレバー20aの長手方向に対して90°の関係で接続され、圧電素子1とほぼ平行な状態で水平に延出する第2のレバー20b(最下流側レバー)とを備えている。
前記第1のレバー20aは比較的短く、その基端側部分が、レバーの支点を形成する弾性変形可能な板状の支点用結合部22aを介して前記固定部21dの先端に結合され、これにより固定部21dに支持されている。さらに、支点用結合部22aの結合位置よりも少しレバー先端側寄りの位置において、レバー20aの基端側部分と圧電素子1の変位出力部100(駆動部材先端)間は、レバーの力点を形成する弾性変形可能な板状の力点用結合部23aで結合されている。
前記支点用結合部22aと力点用結合部23aは、それぞれ第1のレバー20aの長手方向に対して直角に結合されている。
前記第2のレバー20bは比較的長い四角柱状の形状を有し、固定部21cの上方に配置されている。この第2のレバー20bは、その基端側部分が、支点用結合部22bを介して固定部21cの先端部に結合されるとともに、力点用結合部23bを介して前記第1のレバー20aの先端側部分に結合されている。
前記支点用結合部22bと力点用結合部23bは比較的長い板状であり、それぞれの一端部がレバー20bの基端側部分に対してレバー20bの長手方向に沿うように結合されている。また、力点用結合部23bの他端部はレバー20aの長手方向に対して直角に結合され、また、支点用結合部22bの他端部は固定部21cに結合されている。本実施形態では、前記第2のレバー20bの基端側部分に結合された支点用結合部22bと力点用結合部23bが、レバー20bの長さの1/2以上の長さを有している。
この第2のレバー20bとこれに結合した支点用結合部22b及び力点用結合部23bは、固定部21cと間隙を形成して平行に配置されている。
ここで、本実施形態の変位拡大機構2は、変位が同じ面上で伝達・拡大されるようにするため、第2のレバー20b(変位伝達方向の最下流側レバー)に結合された支点用結合部22bと力点用結合部23bの並列方向が、当該レバー20bの上流側のレバー20aの変位面と平行な構造となっている。また、このような構造において、第1のレバー20aと第2のレバー20bと圧電素子1が、第2のレバー20bの支点用結合部22bが結合された固定部21cを、間隙を形成しつつ3方で囲んだコンパクトな構造(折り畳み構造)となっている。
前記第2のレバー20b(変位伝達方向の最下流側レバー)の先端側部分はレンズホルダ3に連結又は係合し、このレバー20bの変位によりレンズホルダ3を変位動作させるようにしてある。本実施形態では、レンズホルダ3は、中央にレンズ取付孔を有する板状の本体30の上端に取付部32が張り出し形成されており、この取付部32がレバー20bの上面に連結(固定)されている。
変位拡大機構2を構成するレバー20は、変位伝達方向に沿って3つ以上設けてもよく、例えば、本実施形態の例では、第1のレバー20aと第2のレバー20bの間に、第1のレバー20aと同様の原理のレバーを1つ以上設けてもよい。
なお、圧電素子1、変位拡大機構2等に関するその他の構成については、図1〜図5の実施形態と同様であり、さきに述べたとおりであるので、詳細な説明は省略する。
本実施形態のレンズアクチュエータでは、圧電素子1に所定の駆動電圧が印加されると寸法歪により矢印(A)方向に伸長し、変位出力部100から一軸方向の変位が力点用結合部23aを通じて第1のレバー20aに出力される(すなわち、レバー20aを押す)。これにより第1のレバー20aは、支点用結合部22aを変形させつつこれを支点として外側方向(矢印(B)方向)に回動する。この第1のレバー20aの回動により、第2のレバー20bの力点用結合部23bが矢印(C)方向に引っ張られ、これにより第2のレバー20bは、支点用結合部22bを変形させつつこれを支点として上方(矢印(D)方向)に回動する。したがって、この第2のレバー20bの先端に連結されたレンズホルダ3も上方に変位(上昇)する。当然、圧電素子1が矢印(A)方向で縮小すれば、上記と逆の動作によってレンズホルダ3が下方に変位(下降)する。そして、以上のような変位拡大機構2による変位伝達の過程で、圧電素子1から出力された変位が拡大(増幅)され、圧電素子1の出力変位量の数十倍以上(場合によっては100倍以上)の変位量がレンズホルダ3に伝達される。
図9〜図11は、本発明のレンズアクチュエータの他の実施形態を示すもので、図6〜図8の実施形態の変形例である。図9はレンズホルダを取り除いた状態の斜視図、図10は同じく側面図、図11は全体斜視図である。
この実施形態は、図6〜図8の実施形態に対して、第2のレバー20bとこれを支持する固定部21dの構造に特徴がある。すなわち、第2のレバー20bは図6〜図8の実施形態よりも長尺であり、圧電素子1の長さ以上の長さを有している。このレバー20bの中間部(本実施形態では長手方向のほぼ中央部)の上部には段部200が形成され、この段部200が形成された長手方向中間部と第1のレバー20aの先端側部分とが力点用結合部23bで結合されている。一方、固定部21cの長さは圧電素子1の長さよりもかなり短く(好ましくは、圧電素子1の長さの2/3〜1/2程度)、このような固定部21cの先端とレバー20bの基端側部分が、レバー20bとほぼ平行な支点用結合部22bで結合されている。
このような実施形態は、第2のレバー20bが長く、且つ力点用結合部23b及び支点用結合部22bも十分に長いため(レバー20bの長さのほぼ1/2程度)、変位拡大量を大きくとれる利点がある。
なお、図6〜図8の実施形態ほどコンパクトではないが、この本実施形態の変位拡大機構2も、第1のレバー20aと第2のレバー20bと圧電素子1が、第2のレバー20bの支点用結合部22bが結合された固定部21cを、間隙を形成しつつ3方で囲んだコンパクトな構造(折り畳み構造)となっている。
その他の構成および基本的な機能は、図6〜図8の実施形態と同様である。
図12〜図14は、本発明のレンズアクチュエータの他の実施形態を示すもので、図1〜図5の実施形態の変形例である。図12はレンズホルダを取り除いた状態の斜視図、図13は平面図、図14は側面図である。
本実施形態も、レンズアクチュエータをできるだけ薄型化するために、圧電素子1と変位拡大機構2とが平面的にレンズホルダ3を外囲するような構造、すなわち、レンズホルダ3の外周部に圧電素子1と変位拡大機構2を配置した構造としてある。
なお、圧電素子1は、後述する固定部21aに固定されるか、若しくはアクチュエータ全体を支持する器体に固定される。
前記変位拡大機構2は、変位伝達方向に沿って配置される複数のレバー20と、このレバー20を支持する固定部21とを備えるが、本実施形態の変位拡大機構2は、水平方向において、圧電素子1の先端(変位出力部)に圧電素子1の長手方向に対して90°の関係で接続された第1のレバー20a(最上流側レバー)と、この第1のレバー20aの先端に、レバー20aの長手方向に対して90°の関係で接続された第2のレバー20b(最下流側レバー)とを備え、レンズホルダ3は、圧電素子1と第1のレバー20aと第2のレバー20bとにより、3方をコ字状に囲まれた構造となっている。
また、前記固定部21としては、圧電素子1の内側位置に圧電素子1と平行に設置された固定部21aと、第2のレバー21bの内側にレバー21bと平行に設置された固定部21bとが設けられ、これら固定部21a,21bを含む固定21は、アクチュエータ全体を支持する器体に固定される。
前記第1のレバー20aは四角柱状の形状を有し、その基端側部分が、レバーの支点を形成する弾性変形可能な板状の支点用結合部22aを介して前記固定部21aの先端に結合され、これにより固定部21aに支持されている。さらに、支点用結合部22aの結合位置よりも少しレバー後端部寄りの位置において、レバー20aの基端側部分と圧電素子1の変位出力部100(圧電素子先端)間は、レバーの力点を形成する弾性変形可能な板状の力点用結合部23aで結合されている。以上のようなレバー20aに対する支点用結合部22aと力点用結合部23aの結合位置関係は、図1〜図5の実施形態と逆である。
前記支点用結合部22aと力点用結合部23aは比較的短い板状であり、それぞれ第1のレバー20aの長手方向に対して直角に結合されている。
前記第2のレバー20bも四角柱状の形状を有し、その基端側部分が、支点用結合部22bを介して固定部21bのレバー20a寄りの端部に結合されるとともに、力点用結合部23bを介して前記第1のレバー20aの先端側部分に結合されている。
前記支点用結合部22bと力点用結合部23bは比較的長い板状であり、それぞれの一端部がレバー20bの基端側部分に対してレバー20bの長手方向に沿うように結合されている。また、力点用結合部23bの他端部はレバー20aの長手方向に対して直角に結合され、また、支点用結合部22bの他端部は固定部21bに横架部220を介して結合されている。
本実施形態では、前記第2のレバー20bの基端側部分に結合された支点用結合部22bと力点用結合部23bが、レバー20bの長さ以上の長さを有している。
また、図1〜図5の実施形態と同様に、本実施形態の変位拡大機構2は、圧電素子1の水平方向の変位を垂直方向に変換してレンズホルダ3に伝達するものであり、この変位方向の変換を行うために、レバー20b(変位伝達方向の最下流側レバー)に結合された支点用結合部22bと力点用結合部23bの並列方向が、当該レバー20bの上流側のレバー20aの変位面に対して直交した構造となっている。
前記第2のレバー20b(変位伝達方向の最下流側レバー)の先端側部分は、
図1〜図5の実施形態と同様に、レンズホルダ3に連結又は係合し、このレバー20bの変位によりレンズホルダ3を変位動作させるようにしてある。
変位拡大機構2を構成するレバー20は、変位伝達方向に沿って3つ以上設けてもよく、例えば、本実施形態の例では、第1のレバー20aと第2のレバー20bの間に、第1のレバー20aと同様の原理のレバーを1つ以上設けてもよい。
なお、圧電素子1、変位拡大機構2等に関するその他の構成については、図1〜図5の実施形態と同様であり、さきに述べたとおりであるので、詳細な説明は省略する。
本実施形態のレンズアクチュエータでは、圧電素子1に所定の駆動電圧が印加されると寸法歪により矢印(A)方向に伸長し、変位出力部100から一軸方向の変位が力点用結合部23aを通じて第1のレバー20aに出力される(すなわち、レバー20aを押す)。ここで、力点用結合部23aは支点用結合部22aよりもレバー後端側に結合されているため、第1のレバー20aは、支点用結合部22aを変形させつつこれを支点として内側方向(矢印(B)方向)に回動する。この第1のレバー20aの回動により、第2のレバー20bの力点用結合部23bが第2のレバー20b方向(矢印(C)方向)に押し出され、これにより第2のレバー20bは、支点用結合部22bを変形させつつこれを支点として上方(矢印(D)方向)に回動する。したがって、この第2のレバー20bの先端に連結されたレンズホルダ3も上方に変位(上昇)する。当然、圧電素子1である圧電素子が矢印(A)方向で縮小すれば、上記と逆の動作によってレンズホルダ3が下方に変位(下降)する。そして、以上のような変位拡大機構2による変位伝達の過程で、圧電素子1から出力された変位が拡大(増幅)され、圧電素子1の出力変位量の数十倍以上(場合によっては100倍以上)の変位量がレンズホルダ3に伝達される。
図15〜図17は、本発明のレンズアクチュエータの他の実施形態を示すもので、図15はレンズホルダを取り除いた状態の平面図、図16は平面図、図17は模式側面図である。図において、3はレンズホルダであり、これにレンズ(図示せず)が装着される。
このレンズアクチュエータも、印加電圧に応じた変形量で変形し、この変形を一軸方向での変位として出力する圧電素子1と、この圧電素子1から出力された変位を、変位量を拡大させつつ前記レンズホルダ3まで伝達し、レンズホルダ3を変位動作させる変位拡大機構2とを備えるものであるが、この変位拡大機構2は、変位伝達方向に沿って配置される複数のレバー20からなる1対のレバー群X,Yと、前記レバー20を支持する固定部21と、両レバー群X,Yの変位伝達方向の最下流側レバー20とレンズホルダ3とを連結する長手方向で弾性変形可能な連結部材24とを備える。
本実施形態も、図1〜図5の実施形態と同様に、レンズアクチュエータをできるだけ薄型化するために、圧電素子1と変位拡大機構2とが平面的にレンズホルダ3を外囲するような構造、すなわちレンズホルダ3の外周部に圧電素子1と変位拡大機構2を配置した構造としてある。さきに述べたように、このような構造では、中央のスペースをレンズホルダ3の収容スペースにしてアクチュエータの薄型化が図れるだけでなく、変位拡大機構2を構成するレバー(てこ)の長さを十分に確保することができるので、大きな変位拡大量を得る上で有利である。また、レンズの光軸を邪魔するような部材がないため、この点からも小型化・薄型化に有利である。
一方、さきに挙げた各実施形態に対する本実施形態のアクチュエータの特徴は、左右1対のレバー群X,Yを有することによりレンズホルダ3を安定して保持し、変位動作させることができること、レバー20だけでなく弾性変形可能な連結部材24も変位拡大機能を有するため、その分全体の変位拡大量を大きくできること、などが挙げられる。
前記圧電素子1は四角柱状の形状を有し、その長手方向で寸法歪(変位)を生じ、この寸法歪を両端の変位出力部100から一軸方向に出力する。なお、この圧電素子1はアクチュエータ全体を支持する器体に固定される。
前記固定部21はアクチュエータの中央部に据えられ、その上方にレンズホルダ3が配置される。前記圧電素子1は、この固定部21の側部に配置される。この固定部21は、アクチュエータ全体を支持する器体に固定される。
前記1対のレバー群X,Yは、複数のレバー20の平面的な形状及び配置がアクチュエータ中心に対して線対称であり、最下流側のレバー20が連結部材24を介してレンズホルダ3を両側から保持する構造となっている。
各レバー群X,Yは、水平方向において、圧電素子1の一端(変位出力部)に接続された第1のレバー20a(最上流側レバー)と、この第1のレバー20aの先端に接続された第2のレバー20b(最下流側レバー)とを備えている。
前記第1のレバー20aは長手方向でL字状に構成され(図中、201はL字状の第1辺部,202は同じく第2辺部)、両レバー群X,YのL字状のレバー20aが門型形状をなすように配置されている。各レバー群X,Yにおいて、第1のレバー20aは、その基端側部分が、レバーの支点を形成する弾性変形可能な板状の支点用結合部22aを介して前記固定部21に結合され、これにより固定部21に支持されている。さらに、支点用結合部22aの結合位置よりも少しレバー後端寄りの位置において、レバー20aの基端側部分と圧電素子1の各端の変位出力部100間は、レバーの力点を形成する弾性変形可能な板状の力点用結合部23aで結合されている。
前記支点用結合部22aと力点用結合部23aは比較的短い板状であり、それぞれ第1のレバー20aのL字状の第1辺部201の長手方向に対して直角に結合されている。
前記第2のレバー20bは、水平方向において、第1のレバー20aの第1辺部201の内側に当該第1辺部の一部と平行に配置され、その基端側部分が、支点用結合部22bを介して固定部21に結合されるとともに、力点用結合部23bを介して前記第1のレバー20aの先端側部分に結合されている。
前記支点用結合部22bと力点用結合部23bは比較的長い板状であり、第1のレバー20aの第2辺部202の内側に当該第2辺部と平行に配され、それぞれの一端部がレバー20bの基端側部分に対してレバー20bの長手方向と直角に結合されている。また、力点用結合部23bの他端部はレバー20aの先端に横架部221を介して結合され、また、支点用結合部22bの他端部は、駆動部材1とは反対側の固定部21の側部に結合されている。
前記第2のレバー20bの基端側部分に結合された支点用結合部22bと力点用結合部23bは、レバー20bの長さとほぼ同じ長さを有している。
各レバー群X,Yの第2のレバー20b(変位伝達方向の最下流側レバー)の先端側部分とレンズホルダ3は長手方向で弾性変形可能な連結部材24でそれぞれ連結され、レンズホルダ3はレバー20bと連結部材24で両側から保持されている。
前記連結部材24は板バネなどの弾性変形可能な部材で構成され、長手方向の中間部には座屈防止用の高剛性部240(他の部分よりも剛性が高い部分)が設けられ、主にこの高剛性部240の両側部分が弾性変形するように構成されている。本実施形態では、両レバー群X,Yの最下流側レバー20bの先端側部分どうしが接近・離間する変位を行うことにより、連結部材24が弾性変形しつつレンズホルダ3を押し上げ又は押し下げ、レンズホルダ3を上下に変位動作させる。
本実施形態においても、各レバー群X,Yにおいて、各レバー20(20a、20b)の先端部pと各レバー20(20a、20b)の基端側部分に結合された支点用結合部22(22a、22b)の長さ方向中心pとを結ぶ直線Lの長さの全レバーの合計が、圧電素子1の変位出力方向での長さ以上であることが好ましい。
なお、変位拡大機構2のレバー群X,Yを構成するレバー20は、変位伝達方向に沿って3つ以上設けてもよく、例えば、本実施形態の例では、第1のレバー20aと第2のレバー20bの間に、第1のレバー20aと同様の原理のレバーを1つ以上設けてもよい。
なお、圧電素子1、変位拡大機構2等に関するその他の構成については、図1〜図5の実施形態と同様であり、さきに述べたとおりであるので、詳細な説明は省略する。
本実施形態のレンズアクチュエータでは、圧電素子1に所定の駆動電圧が印加されると寸法歪により矢印(A)方向に伸長し、圧電素子1両端の変位出力部100から一軸方向の変位が力点用結合部23aを通じて両レバー群X,Yの第1のレバー20aにそれぞれ出力される(すなわち、レバー20aを押す)。ここで、力点用結合部23aは支点用結合部22aよりもレバー後端側に結合されているため、第1のレバー20aは、支点用結合部22aを変形させつつこれを支点として内側方向(矢印(B)方向)に回動する。この第1のレバー20aの回動により、第2のレバー20bの力点用結合部23bが矢印(C)方向に引っ張られ、これにより第2のレバー20bは、支点用結合部22bを変形させつつこれを支点として外側方向(矢印(D)方向)に回動する。これにより両連結部材24が外側に引っ張られるので、この連結部材24に保持されたレンズホルダ3が下方に変位(下降)する。当然、圧電素子1が矢印(A)方向で縮小すれば、上記と逆の動作によってレンズホルダ3が上方に変位(上昇)する。そして、以上のような変位拡大機構2による変位伝達の過程で、圧電素子1から出力された変位が拡大(増幅)され、圧電素子1の出力変位量の数十倍以上(場合によっては100倍以上)の変位量がレンズホルダ3に伝達される。
図18〜図20は、本発明のレンズアクチュエータの他の実施形態を示すもので、図18はレンズホルダを取り除いた状態の斜視図、図19は同じく側面図、図20は全体斜視図である。図において、3はレンズホルダであり、これにレンズ(図示せず)が装着される。
図15〜図17の実施形態と同様、このレンズアクチュエータも、印加電圧に応じた変形量で変形し、この変形を一軸方向での変位として出力する圧電素子1と、この圧電素子1から出力された変位を、変位量を拡大させつつ前記レンズホルダ3まで伝達し、レンズホルダ3を変位動作させる変位拡大機構2とを備えるとともに、この変位拡大機構2は、変位伝達方向に沿って配置される複数のレバー20からなる1対のレバー群X,Yと、前記レバー20を支持する固定部21と、両レバー群X,Yの変位伝達方向の最下流側レバー20とレンズホルダ3とを連結する長手方向で弾性変形可能な連結部材24とを備える。
したがって、図1〜図14に挙げた各実施形態に対する本実施形態のアクチュエータの特徴も、1対のレバー群X,Yを有することによりレンズホルダ3を安定して保持し、変位動作させることができること、レバー20だけでなく弾性変形可能な連結部材24も変位拡大機能を有するため、その分全体の変位拡大量を大きくできること、などである。ただし、先に挙げた図15〜図17の実施形態は、レンズアクチュエータを平面的に薄型化できるような構造としたものであるが、本実施形態は、レンズアクチュエータの設置面積を小さくするために縦型としたものである。また、図15〜図17の実施形態では、1対のレバー群X,Yの複数のレバー20の平面的な形状及び配置を線対称としたのに対して、これを縦方向で点対称にしている。
前記圧電素子1は四角柱状の形状を有し、その長手方向で寸法歪(変位)を生じ、この寸法歪を両端の変位出力部100から一軸方向に出力する。
前記固定部21は、圧電素子1の下方に位置する固定部21fと圧電素子1の上方に位置する固定部21gを有する。前記固定部21f,21gは、圧電素子1との間で間隙を形成して、圧電素子1の上下に各々平行に位置している。
なお、固定部21fは、アクチュエータ全体を支持する器体に固定される。一方、固定部21gは、直接或いは連結部を介して固定部21fに連結されることでアクチュエータ全体を支持する器体に固定されてもよいし、両レバー群X,Yの支点用結合部22bに両持ち状に保持されるようにしてもよい。
前記1対のレバー群X,Yは、複数のレバー20の形状及び配置がアクチュエータ中心に対して点対称であり、最下流側のレバー20どうしが連結部材24で連結され、この連結部材24にレンズホルダ3が保持される構造となっている。
各レバー群X,Yは、縦方向において、圧電素子1の各一端(変位出力部)に圧電素子1の長手方向に対して90°の関係で接続され、上方に延出する第1のレバー20a(最上流側レバー)と、この第1のレバー20aの先端にレバー20aの長手方向に対して90°の関係で接続され、圧電素子1とほぼ平行な状態で水平に延出する第2のレバー20b(最下流側レバー)とを備えている。
各レバー群X,Yにおいて、第1のレバー20aは、その基端側部分が、レバーの支点を形成する弾性変形可能な板状の支点用結合部22aを介して前記固定部21fの端部に結合され、これにより固定部21fに支持されている。さらに、支点用結合部22aの結合位置よりも少しレバー先端寄りの位置において、レバー20aの基端側部分と圧電素子1の各端部の変位出力部100間は、レバーの力点を形成する弾性変形可能な板状の力点用結合部23aで結合されている。
前記支点用結合部22aと力点用結合部23aは比較的短い板状であり、それぞれ第1のレバー20aの長手方向に対して直角に結合されている。
前記第2のレバー20bは、駆動部材長手方向における各々のレバー群X,Yのレバー20a配置側の端部とは反対側の端部において、固定部21gの上方に配置されている。この第2のレバー20bは、その基端側部分が、支点用結合部22bを介して固定部21gの端部(圧電素子長手方向における各々のレバー群X,Yのレバー20a配置側の端部)に結合されるとともに、力点用結合部23bを介して前記第1のレバー20aの先端側部分に結合されている。
前記支点用結合部22bと力点用結合部23bは比較的長い板状であり、それぞれの一端部がレバー20bの基端側部分に対してレバー20bの長手方向に沿うように結合されている。また、力点用結合部23bの他端部はレバー20aの長手方向に対して直角に結合され、また、支点用結合部22bの他端部は固定部21gに結合されている。
前記第2のレバー20bの基端側部分に結合された支点用結合部22bと力点用結合部23bは、レバー20bの長さの数倍程度の長さを有している。
第2のレバー20bとこれに結合した支点用結合部22b及び力点用結合部23bは、固定部21gと間隙を形成して平行に配置されている。
本実施形態では、第1のレバー20aと第2のレバー20bと圧電素子1が、第2のレバー20bの支点用結合部22bが結合された固定部21gを、間隙を形成しつつ3方で囲んだコンパクトな構造(折り畳み構造)となっている。
各レバー群X,Yの第2のレバー20b(変位伝達方向の最下流側レバー)の先端側部分どうしが長手方向で弾性変形可能な連結部材24で連結され、この連結部材24の中間部がレンズホルダ3に結合されている。
前記連結部材24は板バネなどの弾性変形可能な部材からなり、長手方向において極く小さい傾斜を有する山形状に構成され、長手方向中央部の頂部に平坦部241を有している。この連結部材24の両端が、各レバー群X,Yの第2のレバー20b(変位伝達方向の最下流側レバー)の先端側部分に結合され、両者を連結している。
本実施形態では、レンズホルダ3は、中央にレンズ取付孔を有する板状の本体30の上端に取付部32が張り出し形成されており、この取付部32が前記連結部材24の長手方向中央の平坦部241に連結(固定)されている。
本実施形態では、両レバー群X,Yの最下流側レバー20aの先端側部分どうしが接近・離間する変位を行うことにより、連結部材24が弾性変形してその平坦部241の高さ変化し、ここに保持されたレンズホルダ3を上下に変位動作させる。
変位拡大機構2の各レバー群X,Yを構成するレバー20は、変位伝達方向に沿って3つ以上設けてもよく、例えば、本実施形態の例では、第1のレバー20aと第2のレバー20bの間に、第1のレバー20aと同様の原理のレバーを1つ以上設けてもよい。
なお、圧電素子1、変位拡大機構2等に関するその他の構成については、図1〜図5の実施形態と同様であり、さきに述べたとおりであるので、詳細な説明は省略する。
本実施形態のレンズアクチュエータでは、圧電素子1に所定の駆動電圧が印加されると寸法歪により矢印(A)方向に伸長し、圧電素子1両端の変位出力部100から一軸方向の変位が力点用結合部23aを通じて両レバー群X,Yの第1のレバー20aにそれぞれ出力される(すなわち、レバー20aを押す)。これにより第1のレバー20aは、支点用結合部22aを変形させつつこれを支点として外側方向(矢印(B)方向)に回動する。この第1のレバー20aの回動により、第2のレバー20bの力点用結合部23bが矢印(C)方向に引っ張られ、これにより第2のレバー20bは、支点用結合部22bを変形させつつこれを支点として矢印(D)方向に回動する。これにより連結部材24の両端間の距離が縮まるので連結部材24が弾性変形して平坦部241の高さが上昇し、ここに連結されたレンズホルダ3が上方に変位(上昇)する。当然、圧電素子1が矢印(A)方向で縮小すれば、上記と逆の動作によってレンズホルダ3が下方に変位(下降)する。そして、以上のような変位拡大機構2による変位伝達の過程で、圧電素子1から出力された変位が拡大(増幅)され、圧電素子1の出力変位量の数十倍以上(場合によっては100倍以上)の変位量がレンズホルダ3に伝達される。
図21〜図23は、本発明のレンズアクチュエータの他の実施形態を示すもので、図18〜図20の実施形態の変形例である。図21はレンズホルダを取り除いた状態の斜視図、図22は同じく平面図、図23は全体斜視図である。図において、3はレンズホルダであり、これにレンズ(図示せず)が装着される。
この実施形態の圧電素子1と変位拡大機構2は、図18〜図20の実施形態のものを横型にし、且つ連結部材24の構成を変えたものである。
このレンズアクチュエータも、印加電圧に応じた変形量で変形し、この変形を一軸方向での変位として出力する圧電素子1と、この圧電素子1から出力された変位を、変位量を拡大させつつレンズホルダ3まで伝達し、レンズホルダ3を変位動作させる変位拡大機構2とを備えるとともに、この変位拡大機構2は、変位伝達方向に沿って配置される複数のレバー20からなる1対のレバー群X,Yと、前記レバー20を支持する固定部21と、両レバー群X,Yの変位伝達方向の最下流側レバー20とレンズホルダ3とを連結する長手方向で弾性変形可能な連結部材24とを備える。
前記圧電素子1は四角柱状の形状を有し、その長手方向で寸法歪(変位)を生じ、この寸法歪を両端の変位出力部100から一軸方向に出力する。
前記固定部21は、圧電素子1の幅方向両側に位置する固定部21h,21iと、レンズホルダの設置スペースを挟んでレバー20と対向して位置する固定部21jを有する。前記固定部21h,21iは、圧電素子1との間で間隙を形成して、圧電素子1の両側に各々平行に位置している。これら固定部21h,21iのうち少なくとも固定部21hはアクチュエータ全体を支持する器体7に固定される。
前記1対のレバー群X,Yは、複数のレバー20の形状及び配置がアクチュエータ中心に対して点対称であり、最下流側のレバー20に連結部材24が結合され、この連結部材24に可動部材3が保持される構造となっている。
各レバー群X,Yは、水平方向において、圧電素子1の各一端(変位出力部)に圧電素子1の長手方向に対して90°の関係で接続される第1のレバー20a(最上流側レバー)と、この第1のレバー20aの先端にレバー20aの長手方向に対して90°の関係で接続される第2のレバー20b(最下流側レバー)とを備えている。
各レバー群X,Yにおいて、第1のレバー20aは、その基端側部分が、レバーの支点を形成する弾性変形可能な板状の支点用結合部22aを介して前記固定部21hの端部に結合され、これにより固定部21hに支持されている。さらに、支点用結合部22aの結合位置よりも少しレバー先端寄りの位置において、レバー20aの基端側部分と圧電素子1の各端部の変位出力部100間は、レバーの力点を形成する弾性変形可能な板状の力点用結合部23aで結合されている。
前記支点用結合部22aと力点用結合部23aは比較的短い板状であり、それぞれ第1のレバー20aの長手方向に対して直角に結合されている。
前記第2のレバー20bは、駆動部材長手方向における各々のレバー群X,Yのレバー20a配置側の端部とは反対側の端部において、固定部21iの外側に配置されている。この第2のレバー20bは、その基端側部分が、支点用結合部22bを介して固定部21iの端部(圧電素子長手方向における各々のレバー群X,Yのレバー20a配置側の端部)に結合されるとともに、力点用結合部23bを介して前記第1のレバー20aの先端側部分に結合されている。
前記支点用結合部22bと力点用結合部23bは比較的長い板状であり、それぞれの一端部がレバー20bの基端側部分に対してレバー20bの長手方向にほぼ沿うように結合されている。
前記第2のレバー20bの基端側部分に結合された支点用結合部22bと力点用結合部23bは、レバー20bの長さの2倍程度の長さを有している。
レバー群X,Yの第2のレバー20b(変位伝達方向の最下流側レバー)の先端側部分と固定部21jとの間には、長手方向で弾性変形可能な1対の連結部材24が架設されている。
この連結部材24は板バネなどの弾性変形可能な部材からなり、長手方向において小さい傾斜を有する山形状に構成され、長手方向中央部の頂部に支持部242を有している。この連結部材24は山の頂部が上向きになるように、レバー20bの先端側部分と固定部21j間に架け渡されている。なお、連結部材24の長手方向には間隔をおいて座屈防止用の剛性部材243が取り付けられ、連結部材24は主にこの剛性部材243以外の部分で弾性変形する。
本実施形態では、レンズホルダ3は、リング状の本体30の両側に取付部33が張り出し形成されており、この取付部33が前記連結部材24の長手方向中央の支持部242に連結又は係合することにより、レンズホルダ3が連結部材24により支持されている。
本実施形態では、両レバー群X,Yの第2のレバー20aの先端側部分が固定部21jに対して接近・離間する変位を行うことにより、連結部材24が弾性変形してその支持部242の高さ変化し、ここに保持されたレンズホルダ3を上下に変位動作させる。
変位拡大機構2の各レバー群X,Yを構成するレバー20は、変位伝達方向に沿って3つ以上設けてもよく、例えば、本実施形態の例では、第1のレバー20aと第2のレバー20bの間に、第1のレバー20aと同様の原理のレバーを1つ以上設けてもよい。
なお、圧電素子1、変位拡大機構2等に関するその他の構成については、図1〜図5の実施形態と同様であり、さきに述べたとおりであるので、詳細な説明は省略する。
本実施形態のレンズアクチュエータでは、圧電素子1に所定の駆動電圧が印加されると寸法歪により矢印(A)方向に伸長し、圧電素子1両端の変位出力部100から一軸方向の変位が力点用結合部23aを通じて両レバー群X,Yの第1のレバー20aにそれぞれ出力される(すなわち、レバー20aを押す)。これにより第1のレバー20aは、支点用結合部22aを変形させつつこれを支点として外側方向(矢印(B)方向)に回動する。この第1のレバー20aの回動により、第2のレバー20bの力点用結合部23bが矢印(C)方向に引っ張られ、これにより第2のレバー20bは、支点用結合部22bを変形させつつこれを支点として矢印(D)方向に回動する。これにより第2のレバー20bの先端側部分と固定部21j間の距離が縮まるので連結部材24が弾性変形して支持部242の高さが上昇し、ここに保持されたレンズホルダ3が上方に変位(上昇)する。当然、圧電素子1が矢印(A)方向で縮小すれば、上記と逆の動作によってレンズホルダ3が下方に変位(下降)する。そして、以上のような変位拡大機構2による変位伝達の過程で、圧電素子1から出力された変位が拡大(増幅)され、圧電素子1の出力変位量の数十倍以上(場合によっては100倍以上)の変位量がレンズホルダ3に伝達される。
図24〜図26は、本発明のレンズアクチュエータの他の実施形態を示すもので、図21〜図23の実施形態の変形例である。図24はレンズホルダを取り除いた状態の斜視図、図25は同じく平面図、図26は全体斜視図である。
この実施形態は、図21〜図23の実施形態とは異なる形式の連結部材24(長手方向で弾性変形可能な連結部材24)を用いたものである。この連結部材24は、本体245が板バネなどの弾性変形可能な部材からなり、長手方向において小さい傾斜を有する山形状に構成されるとともに、長手方向中央部の頂部に弾性変形可能な支持板部246が突設された構造を有している。なお、連結部材24の本体245の一部には座屈防止用の剛性部材243が取り付けられ、本体245は主にこの剛性部材243以外の部分で弾性変形する。
1対の連結部材24は山の頂部が互いに対向するようにして、両レバー群X,Yの第2のレバー20bの先端側部分と固定部21jとの間に架設されている。この状態で、両連結部材24の支持板部246は、斜め上方を向くようにして対向している。そして、レンズホルダ3の本体30両側の取付部33が連結部材24の長手方向中央の支持板部246に連結又は係合することにより、レンズホルダ3が連結部材24により支持されている。
本実施形態では、両レバー群X,Yの第2のレバー20bの先端側部分が固定部21jに対して接近・離間する変位を行うことにより、両連結部材24の頂部どうしが接近・離間し、これに伴って支持板部246が弾性変形しつつレンズホルダ3を押し上げ又は押し下げ、レンズホルダ3を上下に変位動作させる。
本発明のレンズアクチュエータの一実施形態を示す全体斜視図 図1の実施形態の分解斜視図 図1の実施形態においてレンズホルダを取り除いた状態の斜視図 図1の実施形態においてレンズホルダを取り除いた状態の平面図 図1の実施形態の機能(作動形態)を示す説明図 本発明のレンズアクチュエータの他の実施形態を示すもので、レンズホルダを取り除いた状態の斜視図 図6の実施形態においてレンズホルダを取り除いた状態の側面図 図6の実施形態の全体斜視図 本発明のレンズアクチュエータの他の実施形態を示すもので、レンズホルダを取り除いた状態の斜視図 図9の実施形態におけるレンズホルダを取り除いた状態の側面図 図9の実施形態の全体斜視図 本発明のレンズアクチュエータの他の実施形態を示すもので、レンズホルダを取り除いた状態の斜視図 図12の実施形態の平面図 図12の実施形態の側面図 本発明のレンズアクチュエータの他の実施形態を示すもので、レンズホルダを取り除いた状態の平面図 図15の実施形態の平面図 図15の実施形態の模式側面図 本発明のレンズアクチュエータの他の実施形態を示すもので、レンズホルダを取り除いた状態の斜視図 図18の実施形態におけるレンズホルダを取り除いた状態の側面図 図18の実施形態の全体斜視図 本発明のレンズアクチュエータの他の実施形態を示すもので、レンズホルダを取り除いた状態の斜視図 図21の実施形態におけるレンズホルダを取り除いた状態の平面図 図21の実施形態の全体斜視図 本発明のレンズアクチュエータの他の実施形態を示すもので、レンズホルダを取り除いた状態の斜視図 図24の実施形態におけるレンズホルダを取り除いた状態の平面図 図24の実施形態の全体斜視図
符号の説明
1 圧電素子
2 変位拡大機構
3 レンズホルダ
4 連結部材
5,6 押え用スプリング
7 器体
20a,20b レバー
21,21a〜21j 固定部
22a,22b 支点用結合部
23a,23b 力点用結合部
24 連結部材
25 部分
30 本体
31,32,33 取付部
100 変位出力部
200 段部
201 第1辺部
202 第2辺部
220,221 横架部
240 高剛性部
241 平坦部
242 支持部
243 剛性部材
245 本体
246 支持板部
X,Y レバー群

Claims (9)

  1. 印加電圧に応じた変形量で変形し、該変形を一軸方向での変位として出力する圧電素子(1)と、焦点距離調整のために変位動作可能なレンズホルダ(3)と、該レンズホルダ(3)に保持されたレンズと、圧電素子(1)から出力された変位を、変位量を拡大させつつレンズホルダ(3)まで伝達し、レンズホルダ(3)を変位動作させる変位拡大機構(2)とを備えたレンズアクチュエータであって、
    変位拡大機構(2)は、変位拡大手段として少なくとも、変位伝達方向に沿って配置される複数のレバー(20)を備え、該複数のレバー(20)により変位量を順次拡大させるようにしたレンズアクチュエータであり、
    変位拡大機構(2)は、各レバー(20)を支持する固定部(21)を備え、
    各レバー(20)は、レバーの支点を形成する弾性変形可能な支点用結合部(22)を介して固定部(21)に結合されることで固定部(21)に支持されるとともに、隣接するレバー(20)間及び変位伝達方向の最上流側レバー(20)と圧電素子(1)の変位出力部(100)間は、レバーの力点を形成する弾性変形可能な力点用結合部(23)で結合され、
    変位伝達方向の最下流側レバー(20)の先端側部分をレンズホルダ(3)に連結又は係合させ、該最下流側レバー(20)の変位によりレンズホルダ(3)を変位動作させるようにし、
    変位伝達方向の最下流側レバー(20)に結合された支点用結合部(22)と力点用結合部(23)の並列方向が、当該最下流側レバー(20)よりも上流側のレバー(20)の変位面に対して直交しており、
    圧電素子(1)と変位拡大機構(2)が、平面的にレンズホルダ(3)を外囲する状態に配置されることを特徴とするレンズアクチュエータ。
  2. 変位伝達方向の最上流側レバー(20)は、その基端側部分が、支点用結合部(22)を介して固定部(21)に結合されるとともに、力点用結合部(23)を介して圧電素子(1)の変位出力部(100)に結合され、最上流側レバー(20)以外のレバー(20)は、その基端側部分が、支点用結合部(22)を介して固定部(21)に結合されるとともに、力点用結合部(23)を介して隣接する他のレバー(20)の先端側部分に結合されることを特徴とする請求項に記載のレンズアクチュエータ。
  3. 複数のレバー(20)のうちの少なくとも1つのレバー(20)の基端側部分に結合される支点用結合部(22)と力点用結合部(23)は、当該レバー(20)の長さの1/4以上の長さを有することを特徴とする請求項に記載のレンズアクチュエータ。
  4. 変位拡大機構(2)が、金属又は/及び樹脂からなる成形体又は/及び積層体で構成されることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のレンズアクチュエータ。
  5. 支点用結合部(22)と力点用結合部(23)が板状であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のレンズアクチュエータ。
  6. 変位拡大機構(2)は第1のレバー(20a)と第2のレバー(20b)を備え、レンズホルダ(3)は、圧電素子(1)と第1のレバー(20a)と第2のレバー(20b)とにより、少なくとも3方を囲まれていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のレンズアクチュエータ。
  7. 固定部(21)として、圧電素子(1)の外側位置に圧電素子(1)と平行に設置された固定部(21a)と、第2のレバー(20b)の下側に該レバー(20b)と平行に設置された固定部(21b)を備えることを特徴とする請求項6に記載のレンズアクチュエータ。
  8. 第2のレバー(20b)の支点用結合部(22b)と力点用結合部(23b)は、それぞれの一端部がレバー(20b)の基端側部分に対して該レバー(20b)の長手方向に沿うように結合され、力点用結合部(23b)の他端部は第1のレバー(20a)の長手方向に対して直角に結合され、支点用結合部(22b)の他端部は固定部(21b)に結合されることを特徴とする請求項7に記載のレンズアクチュエータ。
  9. レバー(20)の先端部pと該レバー(20)に結合された支点用結合部(22)の長さ方向中心pとを結ぶ直線Lの長さの全レバーの合計が、圧電素子(1)の変位出力方向での長さ以上であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のレンズアクチュエータ。
JP2006281888A 2006-10-16 2006-10-16 レンズアクチュエータ Expired - Fee Related JP5090707B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006281888A JP5090707B2 (ja) 2006-10-16 2006-10-16 レンズアクチュエータ
KR1020097008712A KR101085415B1 (ko) 2006-10-16 2007-10-16 액츄에이터 및 그를 이용한 렌즈 액츄에이터
PCT/JP2007/070148 WO2008047782A1 (fr) 2006-10-16 2007-10-16 Actionneur
CN2007800384885A CN101563540B (zh) 2006-10-16 2007-10-16 促动器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006281888A JP5090707B2 (ja) 2006-10-16 2006-10-16 レンズアクチュエータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008096932A JP2008096932A (ja) 2008-04-24
JP5090707B2 true JP5090707B2 (ja) 2012-12-05

Family

ID=39379806

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006281888A Expired - Fee Related JP5090707B2 (ja) 2006-10-16 2006-10-16 レンズアクチュエータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5090707B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010040080A (ja) 2008-08-01 2010-02-18 Sharp Corp 駆動ユニットとそれを備えた光ピックアップ装置
JP2011118277A (ja) * 2009-12-07 2011-06-16 Namiki Precision Jewel Co Ltd レンズアクチュエータ
WO2012153600A1 (ja) * 2011-05-09 2012-11-15 コニカミノルタアドバンストレイヤー株式会社 レンズ駆動装置、および撮像装置
JP2012093782A (ja) * 2012-01-13 2012-05-17 Namiki Precision Jewel Co Ltd レンズアクチュエータ
CN104656225B (zh) * 2015-02-25 2017-03-22 武汉理工大学 基于环形放大机构的透镜驱动装置及方法
TWI798391B (zh) * 2019-03-20 2023-04-11 揚明光學股份有限公司 光路調整機構及其製造方法
CN115308872A (zh) * 2022-07-21 2022-11-08 深圳市群晖智能科技股份有限公司 压电致动组件、镜头模组、摄像头模组以及电子设备

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0619485B2 (ja) * 1985-11-15 1994-03-16 日本電気株式会社 圧電型レンズ駆動装置
JPH01197775A (ja) * 1988-02-02 1989-08-09 Nec Kansai Ltd レーザプリンタの光路調整用アクチュエータ
JP2711581B2 (ja) * 1990-04-16 1998-02-10 アルプス電気株式会社 光情報装置における対物レンズ支持機構
JPH07288988A (ja) * 1994-04-12 1995-10-31 Canon Inc 移動装置
JP3894509B2 (ja) * 1995-08-07 2007-03-22 キヤノン株式会社 光学装置、露光装置およびデバイス製造方法
JPH11294927A (ja) * 1998-04-09 1999-10-29 Ckd Corp 液体温度制御装置、液体温度制御方法、加工システム、研削加工システム
JP4945845B2 (ja) * 2000-03-31 2012-06-06 株式会社ニコン 光学素子保持装置、鏡筒及び露光装置並びにマイクロデバイスの製造方法。
JP2004109708A (ja) * 2002-09-19 2004-04-08 Ricoh Co Ltd 撮像装置
JP2005309330A (ja) * 2004-04-26 2005-11-04 Enplas Corp 光学装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008096932A (ja) 2008-04-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5090707B2 (ja) レンズアクチュエータ
US7265480B2 (en) Vibration wave linear motor and a driving method thereof
US7449802B2 (en) Vibration wave linear motor
US8040623B2 (en) Compact auto focus lens module with piezoelectric actuator
JP2006209136A (ja) 可変焦点ミラー及びこれを応用するカメラモジュール
JP5090706B2 (ja) アクチュエータ
CN201477278U (zh) 压电式自动对焦镜头模块
JP4317508B2 (ja) カメラモジュール及びこのカメラモジュールを備えた携帯端末
JP6422248B2 (ja) 駆動装置及びそれを有するレンズ駆動装置
EP1640758A1 (en) Lens driving device
CN201489176U (zh) 小型压电式自动对焦镜头模块
EP1686634B1 (en) Surface acoustic wave linear motor, surface acoustic wave linear motor package, and lens actuator adopting the surface acoustic wave linear motor package
KR20110039255A (ko) 압전 액추에이터, 렌즈 경통, 광학 기기
JP2007181261A (ja) 駆動ユニット及びカメラモジュール
KR101159171B1 (ko) 렌즈 액추에이터
JP2006098595A (ja) カメラモジュール及びこのカメラモジュールを備えた携帯端末
KR101085415B1 (ko) 액츄에이터 및 그를 이용한 렌즈 액츄에이터
KR100957190B1 (ko) 압전 리니어 모터를 이용한 스테이지 장치
CN101320945A (zh) 驱动装置
JP5183921B2 (ja) 圧電アクチュエータ及びそれを用いた電子機器
KR200460569Y1 (ko) 압전 액추에이터를 구비한 자동초점렌즈모듈
KR100683933B1 (ko) 초소형 압전 리니어 모터
KR100683932B1 (ko) 초소형 압전 리니어 모터
JP2006098593A (ja) カメラモジュール及びこのカメラモジュールを備えた携帯端末
JP2010233404A (ja) 屈曲変位素子および当該屈曲変位素子を備えた駆動装置、並びにその利用

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091014

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091105

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120424

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120623

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120911

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120913

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150921

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5090707

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees