JP5090707B2 - レンズアクチュエータ - Google Patents
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Description
また、特許文献2には、レンズホルダをレンズ光軸と平行に配置されたガイド軸と駆動軸に沿って移動可能に設け、レンズホルダに搭載されたピエゾ素子を励磁することで前記駆動軸に駆動力(曲げ振動による進行波)を与えることにより、レンズホルダをガイド軸と駆動軸に沿って移動させるようにしたアクチュエータが示されている。
ステッピングモータ方式は、小型のステッピグモータの回転出力をギア機構により減速するとともに、回転運動を一軸上の運動に変換する方式である。この方式は、ステッピングモータが印加される電圧パルス毎に一定の角度だけ回転する機能を持つことから、位置制御が容易であることが特徴であるが、複雑なギア機構が不可欠であり、また、モータを小型化するとトルクが減少すると同時に消費電力が増加することが避けられず、このため小型化および低消費電力化の点で難がある。
本発明は、このような知見に基づきなされたもので、以下を要旨とするものである。
変位拡大機構(2)は、変位拡大手段として少なくとも、変位伝達方向に沿って配置される複数のレバー(20)を備え、該複数のレバー(20)により変位量を順次拡大させるようにしたレンズアクチュエータであり、
変位拡大機構(2)は、各レバー(20)を支持する固定部(21)を備え、
各レバー(20)は、レバーの支点を形成する弾性変形可能な支点用結合部(22)を介して固定部(21)に結合されることで固定部(21)に支持されるとともに、隣接するレバー(20)間及び変位伝達方向の最上流側レバー(20)と圧電素子(1)の変位出力部(100)間は、レバーの力点を形成する弾性変形可能な力点用結合部(23)で結合され、
変位伝達方向の最下流側レバー(20)の先端側部分をレンズホルダ(3)に連結又は係合させ、該最下流側レバー(20)の変位によりレンズホルダ(3)を変位動作させるようにし、
変位伝達方向の最下流側レバー(20)に結合された支点用結合部(22)と力点用結合部(23)の並列方向が、当該最下流側レバー(20)よりも上流側のレバー(20)の変位面に対して直交しており、
圧電素子(1)と変位拡大機構(2)が、平面的にレンズホルダ(3)を外囲する状態に配置されることを特徴とするレンズアクチュエータ。
[3]上記[2]のレンズアクチュエータにおいて、複数のレバー(20)のうちの少なくとも1つのレバー(20)の基端側部分に結合される支点用結合部(22)と力点用結合部(23)は、当該レバー(20)の長さの1/4以上の長さを有することを特徴とするレンズアクチュエータ。
[4]上記[1]〜[3]のいずれかのレンズアクチュエータにおいて、変位拡大機構(2)が、金属又は/及び樹脂からなる成形体又は/及び積層体で構成されることを特徴とするレンズアクチュエータ。
[6]上記[1]〜[5]のいずれかのレンズアクチュエータにおいて、変位拡大機構(2)は第1のレバー(20a)と第2のレバー(20b)を備え、レンズホルダ(3)は、圧電素子(1)と第1のレバー(20a)と第2のレバー(20b)とにより、少なくとも3方を囲まれていることを特徴とするレンズアクチュエータ。
[8]上記[7]のレンズアクチュエータにおいて、第2のレバー(20b)の支点用結合部(22b)と力点用結合部(23b)は、それぞれの一端部がレバー(20b)の基端側部分に対して該レバー(20b)の長手方向に沿うように結合され、力点用結合部(23b)の他端部は第1のレバー(20a)の長手方向に対して直角に結合され、支点用結合部(22b)の他端部は固定部(21b)に結合されることを特徴とするレンズアクチュエータ。
[9]上記[1]〜[8]のいずれかのレンズアクチュエータにおいて、レバー(20)の先端部p1と該レバー(20)に結合された支点用結合部(22)の長さ方向中心p2とを結ぶ直線Lの長さの全レバーの合計が、圧電素子(1)の変位出力方向での長さ以上であることを特徴とするレンズアクチュエータ。
レンズアクチュエータは、印加電圧に応じた変形量で変形し、この変形を一軸方向での変位として出力する圧電素子1と、この圧電素子1から出力された変位を、変位量を拡大させつつ前記レンズホルダ3まで伝達し、レンズホルダ3を変位動作させる変位拡大機構2とを備えている。
本実施形態の圧電素子1は四角柱状の形状を有し、その長手方向で寸法歪(変位)を生じ、この寸法歪を先端の変位出力部100から一軸方向に出力する。
なお、圧電素子1は、後述する固定部21aに固定されるか、若しくはアクチュエータ全体を支持する器体に固定される。
携帯端末のカメラモジュールに適用するような極小型の圧電素子から出力できる一軸方向の変位量は、積層タイプで通常数百ppm程度であり、本発明ではこのような変位量を数十〜百倍程度に拡大してレンズホルダ3まで伝達し、レンズホルダ3を変位動作させることを狙いとしている。
また、前記固定部21としては、圧電素子1の外側位置に圧電素子1と平行に設置された固定部21aと、第2のレバー20bの下側にレバー20bと平行に設置された固定部21bとが設けられ、これら固定部21a,21bは、アクチュエータ全体を支持する器体に固定される。
前記支点用結合部22aと力点用結合部23aは比較的短い板状であり、それぞれ第1のレバー20aの長手方向に対して直角に結合されている。
前記支点用結合部22bと力点用結合部23bは比較的長い板状であり、それぞれの一端部がレバー20bの基端側部分に対してレバー20bの長手方向に沿うように結合されている。また、力点用結合部23bの他端部はレバー20aの長手方向に対して直角に結合され、また、支点用結合部22bの他端部は固定部21bに結合されている。
変位拡大機構2を構成するレバー20は、変位伝達方向に沿って3つ以上設けてもよく、例えば、本実施形態の例では、第1のレバー20aと第2のレバー20bの間に、第1のレバー20aと同様の原理のレバーを1つ以上設けてもよい。
圧電素子1に所定の駆動電圧が印加されると、寸法歪により矢印(A)方向で伸長し、変位出力部100から一軸方向の変位が力点用結合部23aを通じて第1のレバー20aに出力される(すなわち、レバー20aを押す)。これにより第1のレバー20aは、支点用結合部22aを変形させつつこれを支点として矢印(B)方向に回動する。この第1のレバー20aの回動により、第2のレバー20bの力点用結合部23bが矢印(C)方向に引っ張られ、これにより第2のレバー20bは、支点用結合部22bを変形させつつこれを支点として矢印(D)方向に回動(上方に回動)する。したがって、この第2のレバー20bの先端に連結されたレンズホルダ3も上方に変位(上昇)する。当然、圧電素子1が矢印(A)方向で縮小すれば、上記と逆の動作によってレンズホルダ3が下方に変位(下降)する。そして、以上のような変位拡大機構2による変位伝達の過程で、圧電素子1から出力された変位が拡大(増幅)され、圧電素子1の出力変位量の数十倍以上(場合によっては100倍以上)の変位量がレンズホルダ3に伝達される。
先に挙げた図1〜図5の実施形態は、レンズアクチュエータを平面的にできるだけ薄型化するために、レンズホルダ3の外周部に圧電素子1と変位拡大機構2を配置した構造としたものであるが、本実施形態は、レンズアクチュエータの設置面積を極力小さくするために縦型とし、且つ変位が同じ面上で伝達・拡大されるようにしたものである。
圧電素子1は四角柱状の形状を有し、その長手方向で寸法歪(変位)を生じ、この寸法歪を先端の変位出力部100から一軸方向に出力する。
前記支点用結合部22aと力点用結合部23aは、それぞれ第1のレバー20aの長手方向に対して直角に結合されている。
前記支点用結合部22bと力点用結合部23bは比較的長い板状であり、それぞれの一端部がレバー20bの基端側部分に対してレバー20bの長手方向に沿うように結合されている。また、力点用結合部23bの他端部はレバー20aの長手方向に対して直角に結合され、また、支点用結合部22bの他端部は固定部21cに結合されている。本実施形態では、前記第2のレバー20bの基端側部分に結合された支点用結合部22bと力点用結合部23bが、レバー20bの長さの1/2以上の長さを有している。
この第2のレバー20bとこれに結合した支点用結合部22b及び力点用結合部23bは、固定部21cと間隙を形成して平行に配置されている。
変位拡大機構2を構成するレバー20は、変位伝達方向に沿って3つ以上設けてもよく、例えば、本実施形態の例では、第1のレバー20aと第2のレバー20bの間に、第1のレバー20aと同様の原理のレバーを1つ以上設けてもよい。
なお、圧電素子1、変位拡大機構2等に関するその他の構成については、図1〜図5の実施形態と同様であり、さきに述べたとおりであるので、詳細な説明は省略する。
この実施形態は、図6〜図8の実施形態に対して、第2のレバー20bとこれを支持する固定部21dの構造に特徴がある。すなわち、第2のレバー20bは図6〜図8の実施形態よりも長尺であり、圧電素子1の長さ以上の長さを有している。このレバー20bの中間部(本実施形態では長手方向のほぼ中央部)の上部には段部200が形成され、この段部200が形成された長手方向中間部と第1のレバー20aの先端側部分とが力点用結合部23bで結合されている。一方、固定部21cの長さは圧電素子1の長さよりもかなり短く(好ましくは、圧電素子1の長さの2/3〜1/2程度)、このような固定部21cの先端とレバー20bの基端側部分が、レバー20bとほぼ平行な支点用結合部22bで結合されている。
なお、図6〜図8の実施形態ほどコンパクトではないが、この本実施形態の変位拡大機構2も、第1のレバー20aと第2のレバー20bと圧電素子1が、第2のレバー20bの支点用結合部22bが結合された固定部21cを、間隙を形成しつつ3方で囲んだコンパクトな構造(折り畳み構造)となっている。
その他の構成および基本的な機能は、図6〜図8の実施形態と同様である。
本実施形態も、レンズアクチュエータをできるだけ薄型化するために、圧電素子1と変位拡大機構2とが平面的にレンズホルダ3を外囲するような構造、すなわち、レンズホルダ3の外周部に圧電素子1と変位拡大機構2を配置した構造としてある。
なお、圧電素子1は、後述する固定部21aに固定されるか、若しくはアクチュエータ全体を支持する器体に固定される。
また、前記固定部21としては、圧電素子1の内側位置に圧電素子1と平行に設置された固定部21aと、第2のレバー21bの内側にレバー21bと平行に設置された固定部21bとが設けられ、これら固定部21a,21bを含む固定21は、アクチュエータ全体を支持する器体に固定される。
前記支点用結合部22aと力点用結合部23aは比較的短い板状であり、それぞれ第1のレバー20aの長手方向に対して直角に結合されている。
前記支点用結合部22bと力点用結合部23bは比較的長い板状であり、それぞれの一端部がレバー20bの基端側部分に対してレバー20bの長手方向に沿うように結合されている。また、力点用結合部23bの他端部はレバー20aの長手方向に対して直角に結合され、また、支点用結合部22bの他端部は固定部21bに横架部220を介して結合されている。
また、図1〜図5の実施形態と同様に、本実施形態の変位拡大機構2は、圧電素子1の水平方向の変位を垂直方向に変換してレンズホルダ3に伝達するものであり、この変位方向の変換を行うために、レバー20b(変位伝達方向の最下流側レバー)に結合された支点用結合部22bと力点用結合部23bの並列方向が、当該レバー20bの上流側のレバー20aの変位面に対して直交した構造となっている。
図1〜図5の実施形態と同様に、レンズホルダ3に連結又は係合し、このレバー20bの変位によりレンズホルダ3を変位動作させるようにしてある。
変位拡大機構2を構成するレバー20は、変位伝達方向に沿って3つ以上設けてもよく、例えば、本実施形態の例では、第1のレバー20aと第2のレバー20bの間に、第1のレバー20aと同様の原理のレバーを1つ以上設けてもよい。
なお、圧電素子1、変位拡大機構2等に関するその他の構成については、図1〜図5の実施形態と同様であり、さきに述べたとおりであるので、詳細な説明は省略する。
このレンズアクチュエータも、印加電圧に応じた変形量で変形し、この変形を一軸方向での変位として出力する圧電素子1と、この圧電素子1から出力された変位を、変位量を拡大させつつ前記レンズホルダ3まで伝達し、レンズホルダ3を変位動作させる変位拡大機構2とを備えるものであるが、この変位拡大機構2は、変位伝達方向に沿って配置される複数のレバー20からなる1対のレバー群X,Yと、前記レバー20を支持する固定部21と、両レバー群X,Yの変位伝達方向の最下流側レバー20とレンズホルダ3とを連結する長手方向で弾性変形可能な連結部材24とを備える。
前記圧電素子1は四角柱状の形状を有し、その長手方向で寸法歪(変位)を生じ、この寸法歪を両端の変位出力部100から一軸方向に出力する。なお、この圧電素子1はアクチュエータ全体を支持する器体に固定される。
前記1対のレバー群X,Yは、複数のレバー20の平面的な形状及び配置がアクチュエータ中心に対して線対称であり、最下流側のレバー20が連結部材24を介してレンズホルダ3を両側から保持する構造となっている。
各レバー群X,Yは、水平方向において、圧電素子1の一端(変位出力部)に接続された第1のレバー20a(最上流側レバー)と、この第1のレバー20aの先端に接続された第2のレバー20b(最下流側レバー)とを備えている。
前記支点用結合部22aと力点用結合部23aは比較的短い板状であり、それぞれ第1のレバー20aのL字状の第1辺部201の長手方向に対して直角に結合されている。
前記支点用結合部22bと力点用結合部23bは比較的長い板状であり、第1のレバー20aの第2辺部202の内側に当該第2辺部と平行に配され、それぞれの一端部がレバー20bの基端側部分に対してレバー20bの長手方向と直角に結合されている。また、力点用結合部23bの他端部はレバー20aの先端に横架部221を介して結合され、また、支点用結合部22bの他端部は、駆動部材1とは反対側の固定部21の側部に結合されている。
前記第2のレバー20bの基端側部分に結合された支点用結合部22bと力点用結合部23bは、レバー20bの長さとほぼ同じ長さを有している。
前記連結部材24は板バネなどの弾性変形可能な部材で構成され、長手方向の中間部には座屈防止用の高剛性部240(他の部分よりも剛性が高い部分)が設けられ、主にこの高剛性部240の両側部分が弾性変形するように構成されている。本実施形態では、両レバー群X,Yの最下流側レバー20bの先端側部分どうしが接近・離間する変位を行うことにより、連結部材24が弾性変形しつつレンズホルダ3を押し上げ又は押し下げ、レンズホルダ3を上下に変位動作させる。
なお、変位拡大機構2のレバー群X,Yを構成するレバー20は、変位伝達方向に沿って3つ以上設けてもよく、例えば、本実施形態の例では、第1のレバー20aと第2のレバー20bの間に、第1のレバー20aと同様の原理のレバーを1つ以上設けてもよい。
なお、圧電素子1、変位拡大機構2等に関するその他の構成については、図1〜図5の実施形態と同様であり、さきに述べたとおりであるので、詳細な説明は省略する。
図15〜図17の実施形態と同様、このレンズアクチュエータも、印加電圧に応じた変形量で変形し、この変形を一軸方向での変位として出力する圧電素子1と、この圧電素子1から出力された変位を、変位量を拡大させつつ前記レンズホルダ3まで伝達し、レンズホルダ3を変位動作させる変位拡大機構2とを備えるとともに、この変位拡大機構2は、変位伝達方向に沿って配置される複数のレバー20からなる1対のレバー群X,Yと、前記レバー20を支持する固定部21と、両レバー群X,Yの変位伝達方向の最下流側レバー20とレンズホルダ3とを連結する長手方向で弾性変形可能な連結部材24とを備える。
前記固定部21は、圧電素子1の下方に位置する固定部21fと圧電素子1の上方に位置する固定部21gを有する。前記固定部21f,21gは、圧電素子1との間で間隙を形成して、圧電素子1の上下に各々平行に位置している。
なお、固定部21fは、アクチュエータ全体を支持する器体に固定される。一方、固定部21gは、直接或いは連結部を介して固定部21fに連結されることでアクチュエータ全体を支持する器体に固定されてもよいし、両レバー群X,Yの支点用結合部22bに両持ち状に保持されるようにしてもよい。
各レバー群X,Yは、縦方向において、圧電素子1の各一端(変位出力部)に圧電素子1の長手方向に対して90°の関係で接続され、上方に延出する第1のレバー20a(最上流側レバー)と、この第1のレバー20aの先端にレバー20aの長手方向に対して90°の関係で接続され、圧電素子1とほぼ平行な状態で水平に延出する第2のレバー20b(最下流側レバー)とを備えている。
前記支点用結合部22aと力点用結合部23aは比較的短い板状であり、それぞれ第1のレバー20aの長手方向に対して直角に結合されている。
前記支点用結合部22bと力点用結合部23bは比較的長い板状であり、それぞれの一端部がレバー20bの基端側部分に対してレバー20bの長手方向に沿うように結合されている。また、力点用結合部23bの他端部はレバー20aの長手方向に対して直角に結合され、また、支点用結合部22bの他端部は固定部21gに結合されている。
第2のレバー20bとこれに結合した支点用結合部22b及び力点用結合部23bは、固定部21gと間隙を形成して平行に配置されている。
本実施形態では、第1のレバー20aと第2のレバー20bと圧電素子1が、第2のレバー20bの支点用結合部22bが結合された固定部21gを、間隙を形成しつつ3方で囲んだコンパクトな構造(折り畳み構造)となっている。
前記連結部材24は板バネなどの弾性変形可能な部材からなり、長手方向において極く小さい傾斜を有する山形状に構成され、長手方向中央部の頂部に平坦部241を有している。この連結部材24の両端が、各レバー群X,Yの第2のレバー20b(変位伝達方向の最下流側レバー)の先端側部分に結合され、両者を連結している。
本実施形態では、両レバー群X,Yの最下流側レバー20aの先端側部分どうしが接近・離間する変位を行うことにより、連結部材24が弾性変形してその平坦部241の高さ変化し、ここに保持されたレンズホルダ3を上下に変位動作させる。
なお、圧電素子1、変位拡大機構2等に関するその他の構成については、図1〜図5の実施形態と同様であり、さきに述べたとおりであるので、詳細な説明は省略する。
この実施形態の圧電素子1と変位拡大機構2は、図18〜図20の実施形態のものを横型にし、且つ連結部材24の構成を変えたものである。
前記固定部21は、圧電素子1の幅方向両側に位置する固定部21h,21iと、レンズホルダの設置スペースを挟んでレバー20と対向して位置する固定部21jを有する。前記固定部21h,21iは、圧電素子1との間で間隙を形成して、圧電素子1の両側に各々平行に位置している。これら固定部21h,21iのうち少なくとも固定部21hはアクチュエータ全体を支持する器体7に固定される。
各レバー群X,Yは、水平方向において、圧電素子1の各一端(変位出力部)に圧電素子1の長手方向に対して90°の関係で接続される第1のレバー20a(最上流側レバー)と、この第1のレバー20aの先端にレバー20aの長手方向に対して90°の関係で接続される第2のレバー20b(最下流側レバー)とを備えている。
前記支点用結合部22aと力点用結合部23aは比較的短い板状であり、それぞれ第1のレバー20aの長手方向に対して直角に結合されている。
前記支点用結合部22bと力点用結合部23bは比較的長い板状であり、それぞれの一端部がレバー20bの基端側部分に対してレバー20bの長手方向にほぼ沿うように結合されている。
前記第2のレバー20bの基端側部分に結合された支点用結合部22bと力点用結合部23bは、レバー20bの長さの2倍程度の長さを有している。
この連結部材24は板バネなどの弾性変形可能な部材からなり、長手方向において小さい傾斜を有する山形状に構成され、長手方向中央部の頂部に支持部242を有している。この連結部材24は山の頂部が上向きになるように、レバー20bの先端側部分と固定部21j間に架け渡されている。なお、連結部材24の長手方向には間隔をおいて座屈防止用の剛性部材243が取り付けられ、連結部材24は主にこの剛性部材243以外の部分で弾性変形する。
本実施形態では、レンズホルダ3は、リング状の本体30の両側に取付部33が張り出し形成されており、この取付部33が前記連結部材24の長手方向中央の支持部242に連結又は係合することにより、レンズホルダ3が連結部材24により支持されている。
変位拡大機構2の各レバー群X,Yを構成するレバー20は、変位伝達方向に沿って3つ以上設けてもよく、例えば、本実施形態の例では、第1のレバー20aと第2のレバー20bの間に、第1のレバー20aと同様の原理のレバーを1つ以上設けてもよい。
なお、圧電素子1、変位拡大機構2等に関するその他の構成については、図1〜図5の実施形態と同様であり、さきに述べたとおりであるので、詳細な説明は省略する。
この実施形態は、図21〜図23の実施形態とは異なる形式の連結部材24(長手方向で弾性変形可能な連結部材24)を用いたものである。この連結部材24は、本体245が板バネなどの弾性変形可能な部材からなり、長手方向において小さい傾斜を有する山形状に構成されるとともに、長手方向中央部の頂部に弾性変形可能な支持板部246が突設された構造を有している。なお、連結部材24の本体245の一部には座屈防止用の剛性部材243が取り付けられ、本体245は主にこの剛性部材243以外の部分で弾性変形する。
本実施形態では、両レバー群X,Yの第2のレバー20bの先端側部分が固定部21jに対して接近・離間する変位を行うことにより、両連結部材24の頂部どうしが接近・離間し、これに伴って支持板部246が弾性変形しつつレンズホルダ3を押し上げ又は押し下げ、レンズホルダ3を上下に変位動作させる。
2 変位拡大機構
3 レンズホルダ
4 連結部材
5,6 押え用スプリング
7 器体
20a,20b レバー
21,21a〜21j 固定部
22a,22b 支点用結合部
23a,23b 力点用結合部
24 連結部材
25 部分
30 本体
31,32,33 取付部
100 変位出力部
200 段部
201 第1辺部
202 第2辺部
220,221 横架部
240 高剛性部
241 平坦部
242 支持部
243 剛性部材
245 本体
246 支持板部
X,Y レバー群
Claims (9)
- 印加電圧に応じた変形量で変形し、該変形を一軸方向での変位として出力する圧電素子(1)と、焦点距離調整のために変位動作可能なレンズホルダ(3)と、該レンズホルダ(3)に保持されたレンズと、圧電素子(1)から出力された変位を、変位量を拡大させつつレンズホルダ(3)まで伝達し、レンズホルダ(3)を変位動作させる変位拡大機構(2)とを備えたレンズアクチュエータであって、
変位拡大機構(2)は、変位拡大手段として少なくとも、変位伝達方向に沿って配置される複数のレバー(20)を備え、該複数のレバー(20)により変位量を順次拡大させるようにしたレンズアクチュエータであり、
変位拡大機構(2)は、各レバー(20)を支持する固定部(21)を備え、
各レバー(20)は、レバーの支点を形成する弾性変形可能な支点用結合部(22)を介して固定部(21)に結合されることで固定部(21)に支持されるとともに、隣接するレバー(20)間及び変位伝達方向の最上流側レバー(20)と圧電素子(1)の変位出力部(100)間は、レバーの力点を形成する弾性変形可能な力点用結合部(23)で結合され、
変位伝達方向の最下流側レバー(20)の先端側部分をレンズホルダ(3)に連結又は係合させ、該最下流側レバー(20)の変位によりレンズホルダ(3)を変位動作させるようにし、
変位伝達方向の最下流側レバー(20)に結合された支点用結合部(22)と力点用結合部(23)の並列方向が、当該最下流側レバー(20)よりも上流側のレバー(20)の変位面に対して直交しており、
圧電素子(1)と変位拡大機構(2)が、平面的にレンズホルダ(3)を外囲する状態に配置されることを特徴とするレンズアクチュエータ。 - 変位伝達方向の最上流側レバー(20)は、その基端側部分が、支点用結合部(22)を介して固定部(21)に結合されるとともに、力点用結合部(23)を介して圧電素子(1)の変位出力部(100)に結合され、最上流側レバー(20)以外のレバー(20)は、その基端側部分が、支点用結合部(22)を介して固定部(21)に結合されるとともに、力点用結合部(23)を介して隣接する他のレバー(20)の先端側部分に結合されることを特徴とする請求項1に記載のレンズアクチュエータ。
- 複数のレバー(20)のうちの少なくとも1つのレバー(20)の基端側部分に結合される支点用結合部(22)と力点用結合部(23)は、当該レバー(20)の長さの1/4以上の長さを有することを特徴とする請求項2に記載のレンズアクチュエータ。
- 変位拡大機構(2)が、金属又は/及び樹脂からなる成形体又は/及び積層体で構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のレンズアクチュエータ。
- 支点用結合部(22)と力点用結合部(23)が板状であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のレンズアクチュエータ。
- 変位拡大機構(2)は第1のレバー(20a)と第2のレバー(20b)を備え、レンズホルダ(3)は、圧電素子(1)と第1のレバー(20a)と第2のレバー(20b)とにより、少なくとも3方を囲まれていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のレンズアクチュエータ。
- 固定部(21)として、圧電素子(1)の外側位置に圧電素子(1)と平行に設置された固定部(21a)と、第2のレバー(20b)の下側に該レバー(20b)と平行に設置された固定部(21b)を備えることを特徴とする請求項6に記載のレンズアクチュエータ。
- 第2のレバー(20b)の支点用結合部(22b)と力点用結合部(23b)は、それぞれの一端部がレバー(20b)の基端側部分に対して該レバー(20b)の長手方向に沿うように結合され、力点用結合部(23b)の他端部は第1のレバー(20a)の長手方向に対して直角に結合され、支点用結合部(22b)の他端部は固定部(21b)に結合されることを特徴とする請求項7に記載のレンズアクチュエータ。
- レバー(20)の先端部p1と該レバー(20)に結合された支点用結合部(22)の長さ方向中心p2とを結ぶ直線Lの長さの全レバーの合計が、圧電素子(1)の変位出力方向での長さ以上であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のレンズアクチュエータ。
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