JP5088287B2 - 放射線撮影装置 - Google Patents

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この発明は、検出素子が2次元的に配列した放射線検出器を備えた放射線撮影装置に関し、特に、検出素子の欠損が放射線透視画像に影響しないような画像処理を施すことができる放射線撮影装置に関する。
被検体の放射線透視画像を生成する放射線撮影装置は、検出素子が2次元的に配列した放射線検出器を有しているものがある。検出素子は、例えば、検出素子は、1,024×1,024の縦横にマトリックス状に配列されており、それらの各々が、放射線強度を表した検出信号を出力する構成となっている。
実際のところは、放射線検出器が有する検出素子の全てを定格品とすることは、困難である。具体的には、動作不良により、放射線を検出できない検出素子が生じることがある。この様な検出素子を便宜上、欠損検出素子と呼ぶ。この様な欠損検出素子は、放射線の照射強度にかかわりなく、常に一定の輝度を出力する。すなわち、出力される放射線透視画像における欠損した検出素子に対応する位置に輝点、または暗点が現れるのである。この輝点、または暗点となっている画素を便宜上、欠損画素とよぶ。
この様な欠損検出素子に起因する偽像(輝点、暗点)は、例えば、特許文献1に記載の方法によって放射線透視画像から除去される。すなわち、放射線透視画像における輝点、暗点となっている欠損画素の画素値を変更する。具体的には、図7に示すように、欠損画素aに隣接した隣接画素bの画素値を取得し、隣接画素bの画素値を欠損画素aの画素値とするのである。すると、欠損画素aの画素値は、上書きされて埋め合わされ、放射線透視画像に写りこんだ偽像(輝点、暗点)は、除去される。
このような画像処理を行うには、欠損検出素子の位置を認識する必要がある。すなわち、放射線撮影装置の出荷時に、予備的な放射線撮影を行っておく。このとき、撮影された放射線像は、被検体の透視像を写しこんでいないので、容易に欠損画素を発見することができる。
欠損画素の位置は、出荷時に作成された欠損検出素子登録マップに登録され、これに基づいて、放射線透視画像に写りこんだ輝点、暗点は、認識され、上述のように埋め合わされて除去される。
特開2007−143594号公報
しかしながら、従来の構成によれば、次のような問題点がある。
すなわち、従来の構成によれば、欠損画素を完全に除去できないという問題がある。すなわち、放射線検出器における欠損検出素子の出現の様子は、撮影の日によって変動する。すなわち、出荷時においては、正常であった検出素子は、撮影日の温度などによって影響され、欠損検出素子となってしまう場合がある。後日、撮影しようとすると、前日撮影して欠損検出素子となっていた検出素子が、今度は、正常な検出素子となっている場合がある。つまり、撮影の日によって、不良状態と正常状態とを往復する不定検出素子が存在するのである。従来構成は、この様な現象を想定した構成となっていない。
すなわち、この様な不定検出素子は、出荷時に作成された欠損検出素子登録マップに登録されてはいない。したがって、不定検出素子の輝点、暗点は、放射線透視画像から除去されることがない。この様になっていると、診断に好適な放射線透視画像が得られない。
また、従来の構成では、放射線透視画像の撮影前に被検体を載置しない状態で、放射線を放射線検出器に対して照射し、そのとき発見された欠損検出素子を逐一、欠損検出素子登録マップに追加登録する構成を採用している。この様にすると、欠損検出素子登録マップを動的に変更することができる。しかしながら、従来の構成は、経年劣化による欠損検出素子の増加に対応できる構成としているに過ぎず、上述の不定検出素子については、十分な対策がとられてはいない。
つまり、不定検出素子がいったん欠損検出素子として認定されると、認定の結果が累積されてしまい、不定検出素子が正常であった場合においても、それは、常に欠損検出素子として処理されてしまう。この様に、従来の構成によれば不定検出素子の検出データを一様に切り捨ててしまうので、放射線透視画像には、必要以上の画像処理が施されてしまい、放射線透視画像の画質は、劣化する。
本発明は、この様な事情に鑑みてなされたものであって、不定検出素子に起因する輝点、暗点を放射線透視画像から確実に除去し、診断に好適な放射線透視画像が撮影できる放射線撮影装置を提供する。
本発明は、この様な目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、放射線を照射する放射線源と、放射線を検出する検出素子が2次元的に配列されて設けられた放射線検出手段と、放射線検出手段から出力された検出信号を組み立てて、放射線透視画像を生成する放射線透視画像生成手段と、検出素子の動作が不良である欠損検出素子が放射線検出手段に含まれることに起因して放射線透視画像に表れる偽像を除去する偽像除去手段とを備えた放射線撮影装置において、偽像除去手段は、放射線検出手段に向けて放射線を照射して欠損検出素子のマップを複数枚取得し、これらを比較することで、マップに写りこんだ不定検出素子を除去することにより放射線検出手段が有する検出素子のうち、放射線を検出することができない検出素子である安定欠損検出素子の位置を示す基本マップを記憶する基本マップ記憶手段と、放射線透視画像の撮影前に放射線検出手段に放射線を照射し、放射線検出手段が有する検出素子のうち、動作が不良であった検出素子の位置を記憶するカレントマップ記憶手段と、基本マップとカレントマップとの論理和である重合マップを形成する重ね合わせ手段と、放射線透視画像を構成する各画素の中から、安定欠損検出素子、および動作の不良な検出素子に由来する画素の位置を重合マップを参照することで取得し、安定欠損検出素子、および動作が不良であった検出素子に由来する画素の画素値を変更することで偽像を除去する画素値変更手段とを備えることを特徴とするものである。
[作用・効果]本発明の構成によれば、偽像除去手段を備えている。これにより、放射線透視画像に写りこんだ欠損検出素子に由来する偽像を消去することができるのである。しかも、本発明に係る偽像除去手段は、安定欠損検出素子の位置を示す基本マップと、動作の不良な検出素子の位置を示すカレントマップとを利用する。具体的には、偽像除去手段は、これらを重ね合わせて、重合マップを生成し、これにマッピングされた安定欠損検出素子、および動作の不良な検出素子に由来する画素の画素値を変更する。安定欠損検出素子は、放射線を検出することができない検出素子であり、放射線を検出する能力を喪失したものと見なせる。また、動作の不良な検出素子は、放射線透視画像の撮影前に決定されるものであり、撮影日に欠損検出素子と振舞っている不定検出素子の位置がマッピングされている。本発明によれば、安定欠損検出素子に由来する偽像を放射線透視画像から除去できるのみならず、撮影日に欠損検出素子と振舞っている不定検出素子に由来する偽像をも放射線透視画像から除去できるので、偽像の全てが確実に除去され、診断に好適な放射線透視画像が取得できる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の放射線撮影装置において、カレントマップは、放射線透視画像の一連の撮影を実行するたびに更新されることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項2に記載の発明によれば、より診断好適な放射線透視画像を取得することができる。不定検出素子の動作の不良性は、日によって変動する。請求項2の記載の発明によれば、カレントマップは、放射線透視画像の一連の撮影が終了するとともに破棄されるとともに、放射線透視画像の一連の撮影を実行するたびに更新される構成となっているので、カレントマップには、その日における不定検出素子の動作の不良性が示されていることになる。したがって、不定検出素子がいったん欠損検出素子として認定されると、認定の結果が累積されてしまうことがない。したがって、放射線透視画像には、必要以上の画像処理が施されることなく、放射線透視画像の画質は、診断に好適なものとなっている。
本発明の構成によれば、安定欠損検出素子の位置を示す基本マップと、動作の不良な検出素子の位置を示すカレントマップとを利用する。具体的には、偽像除去手段は、これらを重ね合わせて、重合マップを生成し、これにマッピングされた安定欠損検出素子、および動作の不良な検出素子に由来する画素の画素値を変更する。本発明によれば、安定欠損検出素子に由来する偽像を放射線透視画像から除去できるのみならず、撮影日に欠損検出素子と振舞っている不定検出素子に由来する偽像をも放射線透視画像から除去できるので、偽像の全てが確実に除去され、診断に好適な放射線透視画像が取得できる。また、不定検出素子の動作の不良性は、日によって変動する。カレントマップは、放射線透視画像の一連の撮影が終了するとともに破棄されるとともに、放射線透視画像の一連の撮影を実行するたびに更新される構成とすることができるので、カレントマップには、撮影日における不定検出素子の動作の不良性が示されていることになる。したがって、放射線透視画像には、必要以上の画像処理が施されることなく、放射線透視画像の画質は、診断に好適なものとなっている。
次に、実施例1に係る放射線撮影装置の構成について説明する。実施例1においては、X線を撮影に用いたX線撮影装置について説明する。
まず、実施例1に係るX線撮影装置1の構成について説明する。図1は、実施例1に係るX線撮影装置の構成を説明する機能ブロック図である。図1に示すように、実施例1に係るX線撮影装置1は、被検体Mを載置する天板2と、天板2の下部に設けられたFPD4と、天板2の上部に設けられたコーン状のX線ビームをFPD4に向けて照射するX線管3と、FPD4とX線管3との介在する位置に設けられるとともに、FPD4のX線検出面を覆うように設けられ散乱X線を除去するX線グリッド5と、X線管3の管電圧を制御するX線管制御部6とを備えている。
FPD4は、X線を検出する検出素子が、例えば、1,024×1,024の縦横に配列されている。この検出素子は、その動作の不良性により、3つの種類に分類される。第1に、動作が安定して正常な安定正常検出素子である。第2に、動作が安定して不良な安定欠損検出素子である。第3に、動作が不良と正常を往復する不定検出素子である。X線透視画像における各画素の各々は、各検出素子の各々に由来しているので、上記3種類の検出素子により、それらに対応する画素の画素値の様子は、互いに異なっている。まず、安定正常検出素子に由来する正常画素の画素値は、X線の強度を表したものとなっている。一方、安定欠損検出素子は、X線を検出する能力を完全に喪失したものと見なせ、これに由来する欠損画素の画素値は、安定欠損検出素子に入射したX線によらず、一定となっている。そして、不定検出素子は、撮影の日によって安定正常検出素子の状態と、安定欠損検出素子の状態の両方を取りうる検出素子である。このような不定検出素子における動作の不良性が変動する原因としては、例えば、撮影室の温度変化が挙げられる。
また、実施例1に係るX線撮影装置1は、FPD4から出力された検出信号を組み立てて、X線透視画像を生成するX線透視画像生成部11と、FPD4の安定欠損検出素子の位置を記憶する基本マップ記憶部12と、X線透視画像の撮影前にFPD4にX線を照射することにより、不定検出素子の位置を記憶するとカレントマップ記憶部13と、基本マップM1とカレントマップM2とを重ね合わせて重合マップM3を形成する重ね合わせ部14と、X線透視画像を構成する各画素の中から、欠損検出素子に由来する画素の位置を重合マップM3を参照することで取得し、欠損検出素子に由来する画素の画素値を変換することで偽像を除去する画素値変更部15とを備えている。
そして、X線撮影装置1は、X線透視画像を表示する表示部21を備えている。
また、X線撮影装置1は、X線管制御部6,X線透視画像生成部11,基本マップ記憶部12,カレントマップ記憶部13,重ね合わせ部14,および画素値変更部15を統括的に制御する主制御部22をも備えている。この主制御部22は、CPUによって構成され、各種のプログラムを実行することにより各部6,11,12,13,14,および15を実現している。また、上述の各部は、それらを担当する演算装置に分割されて実行されてもよい。
なお、X線撮影装置は、本発明の放射線撮影装置に相当する。また、X線管は、本発明の放射線源に相当する。また、FPDは、本発明の放射線検出手段に相当する。また、X線透視画像生成部は、本発明の放射線透視画像生成手段に相当する。また、基本マップ記憶部は、本発明の基本マップ記憶手段に相当する。また、カレントマップ記憶部は、本発明のカレントマップ記憶手段に相当する。また、重ね合わせ部は、本発明の重ね合わせ手段に相当する。また、画素値変更部は、本発明の画素値変更手段に相当する。また、基本マップ記憶部、カレントマップ記憶部、重ね合わせ部、および画素値変更部は、本発明の偽像除去手段に相当する。
この様な構成のX線撮影装置1の動作について説明する。図2は、実施例1に係るX線撮影装置の動作を説明するフローチャートである。X線撮影装置1におけるX線透視画像を取得する動作は、被検体Mを天板2に載置する載置ステップS1と、放射線の照射を開始する照射開始ステップS2と、FPD4から出力された検出信号を基にX線透視画像(元画像)P0を取得する元画像取得ステップS3と、画像処理を行って、元画像に写りこんでいる偽像(輝点、暗点)を除去する偽像除去ステップS4とを備えている。以降、これら各ステップの詳細を図面を参照しながら順を追って説明する。
<載置ステップS1,照射開始ステップS2,元画像取得ステップS3>
まず、天板2に被検体Mが載置される。そして、オペレータは、X線の照射の開始をX線撮影装置1に指示する。すると、X線管3からX線が被検体Mに向けて照射される。FPD4は、被検体Mを透過したX線ビームを検出し、検出データをX線透視画像生成部11に出力する。検出データには、X線強度データと、検出素子の位置データとを備えており、X線透視画像生成部11は、これらを基に、画素値を並べて組み立てることで、X線透視画像(元画像)P0を生成する。このとき生成されるX線透視画像(元画像)P0には、安定欠損検出素子に由来する画素、不定検出素子に由来する欠損画素が含まれている。この様な欠損画素は、例えば、輝点、暗点などの偽像となっている。
<偽像除去ステップS4>
このX線透視画像(元画像)P0に写りこんだ偽像は、画素値変更部15で除去されることになる。画素値変更部15は、X線透視画像における欠損画素の位置を認識しなければ、上述の偽像を除去することができない。そこで、画素値変更部15は、重合マップM3を参照して欠損画素の位置を認識する。そこで、この重合マップM3の取得方法について説明する。なお、この重合マップM3の取得は、X線透視画像(元画像)P0を生成する前に行ってもよいし、生成した後に行ってもよい。この重合マップM3は、基本マップM1とカレントマップM2とが重ね合わせ部14によって重ね合わせられることにより、取得される。この重ね合わせは、実際は、基本マップM1とカレントマップM2との論理和を求めることで実行される。
X線透視画像(元画像)P0は、概念的に、図3のように示すことができる。すなわち、X線透視画像(元画像)P0には、斜線に示した欠損画素を含んでいる。この欠損画素には、安定欠損検出素子に由来する安定欠損Cと、不定検出素子に由来する不定欠損Dに分けられる。なお、不定欠損Dには、正常に振舞っている不定検出素子に由来する画素は、含まれない。そして、X線透視画像(元画像)P0には、実際は、被検体Mの透視像が写りこんでいるが、図3においては、これを省略する。
基本マップM1は、X線の検出能力を喪失したと見なせる安定欠損検出素子の個数と位置とを示しており、これはX線撮影装置1の出荷時において、基本マップ記憶部12に保持されている。この基本マップM1は、FPD4に向けてX線を照射し、これによって取得される欠損検出素子のマップを複数枚取得し、これらを比較することで、マップに写りこんだ不定検出素子を除去することで取得される。具体的には、複数枚のマップのうち、それらに共通して欠損検出素子と認識されている欠損検出素子は、安定欠損検出素子と認識される。基本マップは、この安定欠損検出素子をマッピングしたものである。
基本マップM1は、概念的に図4のように示すことができる。安定欠損検出素子の位置の表示については、様々な態様が考えられるが、例えば、基本マップM1は、安定欠損検出素子に由来する安定欠損Cがマッピングされた2次元データとなっている。
カレントマップM2は、X線撮影の前にFPD4に向けてX線を照射することにより取得されるものである。カレントマップM2には、撮影日に欠損検出素子のように振舞っている不定検出素子と安定欠損検出素子との両方について、それらの位置と個数を示している。つまり、カレントマップM2には、動作が不良な検出素子がマッピングされることになる。これは、X線撮影装置1の撮影前において、FPD4に向けてX線を照射することで、取得されるものである。実施例1に係るX線撮影装置1は、撮影を開始する前に、いったん被検体Mを天板2に載置しない状態で撮影(いわゆるカラ撮影)を行う。カラ撮影によって取得されたカレントマップM2はカレントマップ記憶部13にて記憶される。カレントマップM2は、撮影日毎に取得されるのに対し、基本マップM1は、予めセットされた固定的なマップである。
カレントマップM2は、概念的に図5のように示すことができる。動作が不良な検出素子の位置の表示については、様々な態様が考えられるが、例えば、カレントマップM2は、安定欠損検出素子に由来する安定欠損Cと、動作が不良な検出素子に由来する不定欠損Dとがマッピングされた2次元データとなっている。
このカラ撮影を行う意義としては、上述のようにカレントマップM2を取得することができることの他に、キャリブレーションを行うことができることが挙げられる。キャリブレーションとは、安定正常検出素子におけるX線感度の特性、または、撮影の日に正常に振舞っている不定検出素子におけるX線感度の特性が撮影の日によって変動することがあるので、これを補正する目的でいったんカラ撮影を行うものである。これにより、撮影の日毎にX線感度の特性を取得することができる。このX線感度における特性の変動の原因として撮影室の温度変化が挙げられる。
重合マップM3は、図6に示すように、基本マップM1とカレントマップM2とを重ね合わせることで取得される。この意義について説明する。安定欠損検出素子の中には、ごく稀に正常に動作する検出素子を含んでいる可能性がある。したがって、カレントマップM2を取得するときに、図5に示す画素Eのように、安定欠損検出素子を正常な検出素子と誤認してしまう可能性が払拭できない。この様な安定欠損検出素子は、ほとんどの場合、正常に機能しないので、X線の検出能力が喪失してしまったものと見なした方が、より偽像の少ないX線透視画像を取得できるのである。しかしながら、いったんカレントマップM2にて上述のような誤認が生じると、画素Eが正常なものと見なされて、その影響がX線透視画像におよんでしまう。具体的には、同日に撮影したX線透視画像には、画素Eの位置に偽像が認められてしまうことになる。しかしながら、実施例1の構成によれば、この様な誤認は、基本マップM1を使用することで補正される。すなわち、基本マップM1は、複数のマップを基に求められたものなので、カレントマップM2よりも、基本マップM1の方がより統計的な信頼性が高いのである。一回のカラ撮影では、安定欠損検出素子が正常な検出素子と誤認される可能性がある場合、カレントマップM2に基本マップM2を重ね合わせれば、誤認された画素Eは、安定欠損Cに置き換えられるので、結局、上記のような誤認の影響がX線透視画像に表れることがない。そして、図3と図6とを比較すれば分かるように、重合マップM3は、X線透視画像(元画像)P0に現れた欠損画素の分布を忠実に再現したものとなっている。
この様に取得された重合マップM3は、欠損画素と正常画素の位置を表している。重合マップM3でいう欠損画素とは、安定欠損検出素子に由来する画素に加えて、撮影日に欠損検出素子と振舞っている不定検出素子に由来する画素が含まれる。また、重合マップM3でいう正常画素とは、常に動作が正常な安定正常検出素子に由来する画素に加えて、撮影日に正常に振舞っている不定検出素子に由来する画素が含まれる。
画素値変更部15の実際の動作を説明する。画素値変更部15は、重合マップM3に表された欠損画素の位置を取得し、その欠損画素に隣接した正常画素の画素値を読み取る。そして、その画素値を欠損画素の画素値とする。これにより、欠損画素の画素値が変更される。なお、欠損画素に隣接した複数の正常画素の画素値を読み取り、その平均を欠損画素の画素値としてもよい。この様子は、上述の図7を用いた説明と同様である。
画素値変更部15から出力されたX線透視画像(修正画像)P1は、主制御部22に送出される。そして、これが表示部21に表示されて、実施例1に係るX線透視画像の取得は終了となる。
なお、実施例1に係るX線撮影装置において、カレントマップM2は、X線透視画像の一連の撮影が終了するとともに破棄され、カレントマップM2は、X線透視画像の一連の撮影を実行するたびに更新される。具体的には、カレントマップM2は、一日に一度は更新される。画素値変更部15は、撮影日ごとに更新されたカレントマップM2を基に欠損画素を認識することになる。つまり、カレントマップM2は、撮影日によってリフレッシュされ、従来のように、欠損画素が累積的にマッピングされることがない。
以上のように、実施例1の構成によれば、偽像除去手段を備えている。これにより、X線透視画像に写りこんだ欠損検出素子に由来する偽像を消去することができるのである。しかも、実施例1に係る偽像除去手段は、安定欠損検出素子の位置を示す基本マップM1と、動作の不良な検出素子の位置を示すカレントマップM2とを利用する。具体的には、重ね合わせ部14は、これらを重ね合わせて、重合マップM3を生成し、画素値変更部15は、重合マップM3にマッピングされた安定欠損検出素子、および動作の不良な検出素子に由来する画素の画素値を変更する。安定欠損検出素子は、X線を検出することができない検出素子であり、X線を検出する能力を喪失したものと見なせる。また、動作の不良な検出素子は、X線透視画像の撮影前に決定されるものであり、撮影日に欠損検出素子と振舞っている不定検出素子の位置がマッピングされている。実施例1の構成によれば、安定欠損検出素子に由来する偽像をX線透視画像から除去できるのみならず、撮影日に欠損検出素子と振舞っている不定検出素子に由来する偽像をもX線透視画像から除去できるので、偽像の全てが確実に除去され、診断に好適なX線透視画像が取得できる。
また、実施例1の構成によれば、より診断好適なX線透視画像を取得することができる。不定検出素子の動作の不良性は、日によって変動する。実施例1の構成によれば、カレントマップM2は、X線透視画像の一連の撮影が終了するとともに破棄されるとともに、X線透視画像の一連の撮影を実行するたびに更新される構成となっているので、カレントマップM2には、その日における不定検出素子の動作の不良性が示されていることになる。したがって、不定検出素子がいったん欠損検出素子として認定されると、認定の結果が累積されてしまうことがない。したがって、X線透視画像には、必要以上の画像処理が施されることなく、X線透視画像の画質は、診断に好適なものとなっている。
本発明は、上述の構成に限られず、下記のように変形実施することが可能である。
(1)上述した実施例は、医用の装置であったが、この発明は、工業用や、原子力用の装置にも適応することができる。
実施例1に係るX線撮影装置の構成を説明する機能ブロック図である。 実施例1に係るX線撮影装置の動作を説明するフローチャートである。 実施例1に係るX線透視画像を説明する概念図である。 実施例1に係る基本マップを説明する概念図である。 実施例1に係るカレントマップを説明する概念図である。 実施例1に係る重合マップを説明する概念図である。 従来の構成における画素値の変更を説明する模式図である。
符号の説明
1 X線撮影装置(放射線撮影装置)
3 X線管(放射線源)
4 FPD(放射線検出手段)
11 X線透視画像生成部(放射線透視画像生成手段)
12 基本マップ記憶部(基本マップ記憶手段)
13 カレントマップ記憶部(カレントマップ記憶手段)
14 重ね合わせ部(重ね合わせ手段)
15 画素値変更部(画素値変更手段)

Claims (2)

  1. 放射線を照射する放射線源と、前記放射線を検出する検出素子が2次元的に配列されて設けられた放射線検出手段と、前記放射線検出手段から出力された検出信号を組み立てて、放射線透視画像を生成する放射線透視画像生成手段と、前記検出素子の動作が不良である欠損検出素子が放射線検出手段に含まれることに起因して放射線透視画像に表れる偽像を除去する偽像除去手段とを備えた放射線撮影装置において、
    前記偽像除去手段は、
    前記放射線検出手段に向けて放射線を照射して欠損検出素子のマップを複数枚取得し、これらを比較することで、マップに写りこんだ不定検出素子を除去することにより前記放射線検出手段が有する検出素子のうち、放射線を検出することができない検出素子である安定欠損検出素子の位置を示す基本マップを記憶する基本マップ記憶手段と、
    放射線透視画像の撮影前に前記放射線検出手段に放射線を照射し、前記放射線検出手段が有する検出素子のうち、動作が不良であった検出素子の位置を記憶するカレントマップ記憶手段と、
    前記基本マップと前記カレントマップとの論理和である重合マップを形成する重ね合わせ手段と、
    前記放射線透視画像を構成する各画素の中から、前記安定欠損検出素子、および前記動作の不良な検出素子に由来する画素の位置を前記重合マップを参照することで取得し、前記安定欠損検出素子、および前記動作が不良であった検出素子に由来する画素の画素値を変更することで偽像を除去する画素値変更手段とを備えることを特徴とする放射線撮影装置。
  2. 請求項1に記載の放射線撮影装置において、前記カレントマップは、放射線透視画像の一連の撮影を実行するたびに更新されることを特徴とする放射線撮影装置。
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