JP5088279B2 - 目標追尾装置 - Google Patents

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Description

本発明は、連続して取り込まれる画像データ中の目標物体を追尾する目標追尾装置に関する。
映像監視システムやテレビ会議システムに代表されるように、様々な状況下でカメラの撮影画像を利用するカメラシステムが実用化されている。このようなカメラシステムの中には、設定された目標物体を自動的に追尾して撮影領域を変更しながら撮影する追尾機能を備えたものがある。例えば、追尾機能を備えた映像監視システムでは、不審な人物が目標物体として設定されるとこの人物を追尾して映像に収めながら撮影を続けることができる。また、追尾機能を備えたテレビ会議システムでは、設定された人物を追尾した会議画像を撮影することができる。
目標物体を追尾して画像を撮影する際には目標物体が撮影画角から外れないように、目標物体の移動に応じてカメラのパン、チルト、ズーム倍率等を制御する必要がある。これを実現するためには画像中の目標物体を認識して、その移動方向を検出しなければならない。
従来、画像中の目標物体を認識して、その移動方向を検出する方法として、輝度差分を利用する背景差分法やフレーム差分法が用いられてきたが、近年、特許文献1、非特許文献1、非特許文献2等に記載されているようにパーティクルフィルタを適用した目標追尾技術が研究されている。
パーティクルフィルタは、事後確率を利用するベイズフィルタの近似計算法であり、有限個のパーティクルによって確率分布関数を表現し、それを用いて時系列の予測を行なうものである。すなわち、パーティクルフィルタはサンプリングに基づいた逐次モンテカルロ法といえ、時系列の分布をパーティクルの位置と重みによる集合表現で近似するため、ガウス分布で近似できないような分布でも追尾することが可能である。また、時系列の様々な特徴量を尤度として扱うことができるために応用範囲が広い。特に、特許文献1等にも記載されているように、目標物体の追尾に適用する場合には、目標物体の色を用いて尤度を測定することが行なわれている。この場合、目標物体の色に近い色の画素がパーティクルの近傍にどれだけ存在するかで尤度を測定し、測定結果に基づいて目標物体の位置を推定することができる。
特開2004−282535号公報 M.Isard, A.Blake : CONDENSATION ? Conditional Density Propagation for Visual Tracking, Int’ IJ. Computer Vision, vol. 28, No.1, pp.5-28(1998) 藤吉弘亘:動画画像理解技術とその応用、中部大学工学部情報工学科藤吉研究室テキスト pp.76-80(2007) http://www.vision.cs.chubu.ac.jp/VU/pdf/VU.pdf
上述のように、パーティクルフィルタを用いた目標物体の追尾処理では、目標物体の色を設定し、その色に近い部分に配置されたパーティクルの尤度を高くすることで目標物体を追尾する。
しかしながら、カメラからの出力画像は目標物体の真の色ではなく、カメラによる調整、例えば、ホワイトバランス調整、露出調整等が施されることで見かけ上変化する。また、目標物体への光の当たり具合、影のかかり方等でも出力画像内の目標物体の見かけ上の色は変化する。目標物体の追尾処理ではこのように見かけ上の色が変化した場合にも追尾の精度を高くする必要がある。
特許文献1には、特定物体の色を再学習することで照明条件の変化等による物体色の変化に適応することが記載されているが、単に、フレームごとに特定物体の色を更新しているに過ぎず、見かけ上の色が変化した場合の追尾の精度を必ずしも高くするものではない。特に、見かけ上の色の急激な変化には対応することができない。
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、追尾対象物の見かけ上の色が変化した場合にも精度の高い追尾処理が行える目標追尾装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第の態様である目標追尾装置は、時系列的に取り込まれる画像データ中の目標物体を追尾する目標追尾装置であって、画像データ中における前記目標物体となる追尾対象の指定を受け付ける追尾対象指定受付手段と、指定された前記追尾対象に係る画像データ中の色を目標色として設定する目標色設定手段と、前記設定された目標色からの色変化量の増加に従って、その色変化に対応した色で尤度が測定されるべきパーティクルの数が減少するように分布させた複数の色を参照色として得る目標色調整手段と、所定の規則にしたがって画像データ中を移動するパーティクルを用いて、パーティクル周辺の色と前記得られた参照色との比較によって求められる尤度の測定に基づき、画像データ中の前記追尾対象の領域を推定するパーティクルフィルタ処理手段と、を備えたことを特徴とする。
上記課題を解決するため、本発明の第の態様である目標追尾装置は、上記第の態様である目標追尾装置において、前記分布が、正規分布であることを特徴とする。
本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態である目標追尾装置100を含む目標追尾システム10の構成を示すブロック図である。本図に示すように目標追尾システム10は、目標追尾装置100と、撮影を行なって画像信号を出力するカメラ200と、目標追尾装置100からの制御信号に従ってカメラ200のパン・チルト制御およびズーム倍率制御を行なう制御装置210を備えている。ただし、これらの装置を一体型として目標追尾システム10を構成してもよい。
目標追尾装置100は、カメラ200が出力する画像信号を入力する画像入力部110と、入力された画像信号に基づく映像を表示する表示部120と、パーティクルフィルタを用いて目標物の追尾処理を行なうパーティクルフィルタ処理部130と、追尾結果に基づいてカメラ200を制御する信号を生成して制御装置210に出力するカメラ制御信号出力部140と、表示部120に表示されている画像中の追尾対象となる物体の指定を受け付ける追尾対象物指定受付部150と、指定された追尾対象物に応じた目標色を設定する目標色設定部160と、設定された目標色を調整する目標色調整部170とを備えている。
パーティクルフィルタ処理部130は、パーティクルフィルタを用いた目標物の追尾処理を行なうために処理対象の画像データを格納する画像格納部131と、設定された目標色を格納する目標色格納部132とを備えている。
なお、目標追尾装置100は、CPU、メモリ、入出力装置、通信処理装置等を備えた汎用的な情報処理装置を用いて構成することができる。パーソナルコンピュータ等の汎用的な情報処理装置は、特定用途向きに開発されたプログラムを実行することで、目標追尾装置100として機能することができる。もちろん目標追尾装置100は専用装置として構成してもよい。
ここで、非特許文献1、非特許文献2等に紹介されているパーティクルフィルタによる画像追尾アルゴリズムについて簡単に説明する。画像追尾アルゴリズムであるパーティクルフィルタは、時刻tにおける画像フレーム中の目標物体の位置の推定量である事後確率密度
を、状態xの重みπのN個の組から成るパーティクル群
により近似することで、目標物体を追尾する方法である。ここで、時刻tにおける画像フレーム中のi番目のパーティクルの状態量
は、その尤度である重みを示している。
時刻tにおいて画像フレームから尤度の観測値ztが得られると、追尾対象の状態xtを確率変数とする確率密度は、上記の事後確率密度[数1]として表わされる。この[数1]は、ベイズの法則を用いて以下のように表わすことができる。
ここで、αは正規化のための定数である。
非特許文献1に示されているCondensationアルゴリズムは、各フレームに対して対象物体を追跡する処理を、Select(選択)、Predict(予測)、Measure(測定)の3つのステップに分けて繰り返し実行している。
具体的には、選択ステップでは、対象物体の周辺にパーティクルを分散して配置し、各パーティクルで尤度を測定して、尤度が高い順番で尤度の高さに比例する確率でN個のパーティクルを選択する。予測ステップでは、選択ステップで選ばれた尤度の高いパーティクルをランダムに分散させて再配置する。測定ステップでは、各パーティクルについて近傍にどれだけ目標物体と近似した色の画素があるかを計算し、それをパーティクルの尤度とする。そして、すべてのパーティクルの尤度の重み付け平均により目標物体の位置を推定する。
本実施形態における目標追尾装置100は、このようなアルゴリズムのパーティクルフィルタ処理の目標物追尾性能を向上するものであり、以下に説明する処理を行なう。ただし、本発明はパーティクルフィルタを用いた画像追尾処理であれば、上述のアルゴリズムには限定されず、種々の変形アルゴリズムに適用することができる。
図2は、目標追尾装置100の処理の流れを説明するフローチャートである。目標追尾装置100は、カメラ200が出力する画像信号をフレーム単位で入力する(S101)。目標追尾装置100は、入力された画像信号を表示部120に映像として逐次表示し、追尾対象物が指定されるのを待つ(S102)。この状態で、監視者は、画像中の追尾対象としたい目標物体を指定することができる。
追尾対象物の指定受け付けは、例えば、マウス、ポインタ等の入力装置を介して、表示部120に表示されている追尾対象物に対応する領域の指示を監視者から受け付けることで行なうことができる。また、表示部120をタッチパネル式の表示装置で構成し、監視者からのタッチを認識することで指定を受け付けるようにしてもよい。あるいは、その他の外部装置等を介して追尾対象物の指定を受け付けるようにしてもよい。
追尾対象の指定を受け付けると(S102:Yes)、目標色設定部160は、画像フレーム中の指定を受け付けた領域に対応する画素の色を取得し、目標色として設定する(S103)。目標色は、指定された領域の単一画素のRGB値に基づいて設定してもよいし、複数画素のRGB平均値等に基づいて設定してもよい。目標色を設定すると目標色格納部132に記録する。また、画像フレームを画像格納部131に記録する。
本実施形態で、パーティクルフィルタ処理部130は、色相(H)と彩度(S)と明度(V)とで表現するHSV色空間上で処理を行なうため、目標色を設定する際に、RGB色空間をHSV色空間に変換する。ただし、RGB色空間のまま処理を行なったり、YUV色空間等で処理を行なうようにしてもよい。そして、逐次入力される画像フレーム中の追尾対象物を認識してカメラ200を制御する目標追尾処理を行なう(S104)。
ここで、本実施形態における目標追尾処理について詳細に説明する。本実施形態では、画像フレーム中の追尾対象以外の領域の色変化に応じて目標色調整部170が目標色を調整し、調整された目標色を用いて目標追尾処理を行なうことに特徴がある。
図3は、目標追尾処理について説明するためのフローチャートである。上述のように本発明は、図3のフローチャートに示したパーティクルフィルタ・アルゴリズムには限定されない。また、図4は、目標追尾処理における画像フレームとパーティクルの例を示す図である。図4の例では、追尾対象として人物の顔が指定され、顔の色が目標色として設定されているものとする。
図2における処理(S102)で追尾対象物の指定を受け付けた初期状態の画像フレームを対象に、パーティクルフィルタ処理部130は、追尾対象として指定された領域付近にパーティクルを生成する(S201)。生成するパーティクルの数による追尾の精度と処理速度とはトレードオフの関係となる。図4(a)は、追尾対象である人物の顔付近に生成された多数のパーティクルを示している。
次いで、生成された各パーティクルを、所定の規則にしたがって移動させる(S202)。ここで、追尾対象物の運動方向が予測可能な場合には、予測される移動方向に応じてパーティクルの移動方向を決めることができる。本実施形態では追尾対象物は主として監視画像中の不審人物を想定しており、運動ダイナミクスはランダムと仮定される。このため、各パーティクルは標準正規分布する乱数により距離を決められて移動する。この結果、図4(b)に示すように、人物の顔を中心にパーティクルが分散することになる。
そして、次の画像フレームを入力する(S203)。この画像フレームが追尾対象物の移動等を検出する処理対象の画像フレームとなる。図4(c)は、分散したパーティクルに対して次の画像フレームが入力された場合の様子を示している。入力された画像フレームでは、追尾対象物が右方向に移動している。各パーティクルは、処理対象の画像フレームにおいて、それぞれの位置の近傍の画素、例えば、周辺の矩形領域内の画素について目標色と近い色の画素の割合を算出し、その結果をそれぞれのパーティクルの尤度とする測定を行なう(S204)。このとき、例えば、矩形領域内のHSVヒストグラムを作成して目標色との類似度を算出して尤度を測定することができる。図4(d)の黒いパーティクルは尤度の高いパーティクルを示している。
本実施形態では、尤度の測定を行なう際に、目標色格納部132に記録されている目標色を調整する。具体的には、画像フレーム中の全体的な色の変化傾向を算出し、その変化傾向に基づいて目標色を変化させる。そして調整された目標色を用いて各パーティクルの尤度を測定する。これにより、光源の変化、露出の変化等により追尾対象物の見かけ上の色が変化した場合でも、追尾対象物の位置推定の精度を高めることができる。この目標色調整処理は、本実施形態の特徴的な部分であるため詳細な内容は後に詳述する。
尤度が測定されると、各パーティクルの尤度の重み付け平均を算出し、処理対象の画像フレームにおける追尾対象物の領域を推定する(S205)。本例では、図4(d)の黒いパーティクルを含む領域が追尾対象物の領域として推定されることになる。
そして、追尾対象物の領域として推定された領域をカメラ200の画角内に収まらせるための制御信号を生成し、カメラ制御信号出力部140が制御装置210に出力する(S206)。この制御信号に基づいてカメラ200がパン、チルト、ズームすることにより、追尾対象物を追尾することができる。なお、カメラ200の画角等を変化させた場合は、画角の変化等に伴う画像中における追尾対象物の相対的移動量を考慮して以降の画像フレームの処理を行なう。具体的には、パーティクルと追尾対象物との相対位置関係が保持されるようにパーティクルの位置を調整する。この処理は従来の技術を用いることができる。
そして、測定されたパーティクルの尤度に基づいて、尤度の高いパーティクルが確率的に多くなるように、尤度の低いパーティクルを尤度が高くなる位置に移動させる。この結果、図4(e)に示すようにパーティクルは追尾対象物に集まってくることになる。
その後、上記と同様に追尾対象物に集まったパーティクルを再度分散させて(S202)、次画像フレームに対する同様の処理を目標追尾処理が終了するまで繰り返す(S208)。目標追尾処理の終了判断基準は、例えば、追尾対象物がカメラ200の追尾範囲から外れた場合、監視者からの終了指示があった場合等とすることができる。
次に、本実施形態における特徴的な処理である目標色調整処理について説明する。目標色調整処理は、画像フレーム中の全体的な色の変化傾向を算出し、その変化傾向に基づいて目標色を変化させる処理である。上述のように、各パーティクルの尤度測定は、調整された目標色を用いて行なう。
本実施形態では、画像フレーム中の全体的な色の変化傾向を算出するために、追尾対象物の領域以外の位置の色の変化を取得する。例えば、尤度を算出するために追尾対象物の領域から分散されたパーティクルを示している図5において、追尾対象物の領域以外の場所x1、x2、x3の3箇所について、前画像フレームと処理対象の画像フレームとの色の変化を算出する。追尾対象物の領域以外の場所は、ランダムに定めてもよいし、固定してもよい。また、3箇所に限られない。
例えば、図6(a)に示すように、時刻t1における前画像フレームから時刻t2における処理対象画像フレームとの間で、x1、x2、x2の色相Hがそれぞれx1’、x2’、x3’に変化したとする。目標色調整部170は、この変化に基づいて全体的な色の変化傾向を算出する。具体的には、色相変化量の平均値を算出して変化傾向とすることができる。この全体的な色の変化傾向は、光源の変化、露出の変化等により生じるものと考えることができる。
全体的な色の変化傾向を算出する際には、例えば、色の変化が大きい箇所は撮影対象物が移動等したものと考えられるため、所定の閾値以上の変化があった箇所は算出対象から外すようにすることが望ましい。また、他の箇所と変化傾向が異なる箇所も算出対象から外すことが望ましい。図6(a)の例では、x1、x3は色相が大きくなる傾向であるのに対して、x2は色相が小さくなっている。このため、色相の変化傾向の算出においてx2を算出対象から外して、x1、x3の色相の変化の平均を算出する。また、カメラ200の画角が前後の画像フレームで変化している場合は、カメラ200の移動量を考慮して、同じ撮影対象物の色の変化を算出できるようにすることが望ましい。
本実施形態では、算出された全体的な色の変化傾向を、目標色格納部132に格納されている目標色に適用することで目標色の調整を行なう。例えば、目標色格納部132に格納されている目標色Obに対して、x1、x3の色相の変化の平均値を加えたOb’を調整後の目標色として、各パーティクルの尤度を測定する。これにより、光源の変化によるホワイトバランスの変化、露出の変化による明るさの変化等により追尾対象物の見かけ上の色が変化した場合でも、追尾対象物の位置推定の精度を高めることができるようになる。特に、撮影対象の明るさが急に変わる等で、全体的な色の傾向が急激に変化した場合にも追尾対象物の位置推定の精度を高めることができる。
なお、全体的な色の変化傾向の算出方法は、色相Hの変化量算出に限られない。例えば、彩度Sの変化量、明度Vの変化量を考慮するようにしてもよい。また、RGB色空間上で色の変化傾向を算出したり、YUV色空間上で色の変化傾向を算出したりしてもよい。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態である目標追尾システム10aは、上述の第1実施形態と同様の構成とすることができる。つまり、図1に示した目標追尾システム10の構成で、図2、図3に示したフローチャートにしたがって処理を行なう。第2実施形態では、目標追尾装置100aの目標色調整部170aが行なう目標色調整処理の内容が第1実施形態と異なる。このため、重複する図面および説明は省略し、第2実施形態における目標色調整処理について詳細に説明する。また同じ機能部については同じ符号を付して説明する。
第1実施形態では、全体的な色の変化傾向によって調整された目標色を各パーティクルに一律に適用して尤度の測定を行なうことで、追尾対象物の見かけ上の色が変化した場合でも、追尾対象物の位置推定の精度を高めるようにしていた。これに対して第2実施形態では、各パーティクルに適用する目標色を異ならせることで、光源の変化によるホワイトバランスの変化、露出の変化による明るさの変化等により追尾対象物の見かけ上の色が変化した場合でも、追尾対象物の位置推定の精度をより高めるようにする。
具体的には、第2実施形態では、目標色格納部132に格納されている目標色の色相H、彩度S、明度Vのそれぞれの値をパーティクルごとに変化させて、尤度の測定を行なう。変化の度合いの大きさは、変化量の小さいパーティクル数の方が変化量の大きいパーティクル数よりも多くなるように設定する。すなわち、目標色からの色変化量の増加に従って、その色変化に対応した色で尤度が測定されるべきパーティクルの数が減少するように分布させた複数の色を参照色として得るようにする。例えば、変化量の大きさと適用されるパーティクル数との関係が標準正規分布するように定める。この場合、Wh、WS、Wvを0を中心に標準正規分布する乱数とすると、調整後の色相H’、彩度S’、明度V’は、
と表わすことができる。
例えば、目標色格納部132に格納されている目標色の色相Hが、図7(a1)の点線に示すような値だったとすると、各パーティクルに適用される色相Hと、適用されるパーティクル数との関係は図7(a2)に示すような目標色の色相Hを中心とする標準正規分布となり、目標色格納部132に格納されている目標色の彩度Sが、図7(b1)の点線に示すような値だったとすると、各パーティクルに適用される彩度Sと、適用されるパーティクル数との関係は図7(b2)に示すような目標色の彩度Sを中心とする標準正規分布となり、目標色格納部132に格納されている目標色の明度Vが、図7(c1)の点線に示すような値だったとすると、各パーティクルに適用される明度Vと、適用されるパーティクル数との関係は図7(c2)に示すような目標色の明度Vを中心とする標準正規分布となる。ただし、目標色調整はHSV色空間に限られず、RGB色空間上あるいはYUV色空間上等で行なってもよい。
このように目標色からの変化量の小さい色で尤度を測定するパーティクル数の方が、変化量の大きな色で尤度を測定するパーティクル数よりも多くなるように設定することで、追尾対象物の色が徐々に変化する場合でも、目標色が分布しているパーティクルのうち、いくつかのパーティクルで尤度を高めることができ、追尾対象物を追尾し続けることが可能となる。
仮に、変化量の大小にかかわらず、パーティクル数が平均的になるように目標色の幅を広げたとすると、広げた目標色での尤度の測定結果が一律に評価されるため、追尾対象物に近い色の物体と追尾対象物との区別ができなくなり、追尾対象物の誤認を招くおそれがある。これに対し、本実施形態では、変化量の小さいパーティクル数の方が変化量の大きいパーティクル数よりも多くなるように設定することで、設定された目標色に近い色について多くのパーティクルが尤度を高く測定し、目標色に遠い色については少ないパーティクルが尤度を高く測定することになる。この結果、追尾対象物に近い色の物体と追尾対象物との区別が可能となるのに加えて、初期に設定された目標色がフレーム画像に少なくなってきた場合にも対応することが可能となる。したがって、光源の変化によるホワイトバランスの変化、露出の変化による明るさの変化等により追尾対象物の見かけ上の色が変化した場合でも、追尾対象物の位置推定の精度を高めることができるようになる。
なお、尤度を測定する際に、常に初期に設定された目標色を基準に色を変化させる場合は、追尾対象物の一時的な色の変化への対応に優れる。このため、追尾時間が比較的短い場合に効果的である。一方、色を変化させたパーティクルにおいて、尤度の高いパーティクルについての色相H’、彩度S’、明度V’で目標色を更新してもよい。この場合は、追尾対象物の長期的な色の変化への対応に優れる。このため、同じ物体の追尾を長時間行なう場合等に効果的である。目標色の更新を行なうかどうかは、上述の実施形態についても同様のことがいえる。すなわち、本発明は目標色を固定する場合、および目標色を更新する場合の双方に適用することができる。
また、この第2の実施形態においては、色変化量の大きさと、適用されるパーティクル数との関係が標準正規分布するように定めた例について説明したが、この分布を標準正規分布以外の正規分布、二項分布、線形(等差)分布等の単峰性の分布となるように定めた場合でも、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、上述した第1及び第2の実施形態においては、目標追尾装置100,100aは、表示部120に表示された画像中の追尾対象物を追尾対象物指定受付部150により受け付ける構成としたが、不図示の制御部による動き検出処理や色検出処理等の結果に基づき、自動的に追尾対象物の位置を指定するようにしてもよい。このようにした場合は、表示部120及び追尾対象指定受付部150を設ける必要はない。
目標追尾装置を含む目標追尾システムの構成を示すブロック図である。 目標追尾装置の処理の流れを説明するフローチャートである。 目標追尾処理について説明するためのフローチャートである。 目標追尾処理における画像フレームとパーティクルの例を示す図である。 追尾対象物の領域以外の位置の色の変化を取得する処理を説明する図である。 色相の変化の例を示す図である。 パーティクルに適用される色相H、彩度S、明度Vと、適用されるパーティクル数との関係を示す図である。
符号の説明
10,10a…目標追尾システム、
100,100a…目標追尾装置、
110…画像入力部、
120…表示部、
130…パーティクルフィルタ処理部、
131…画像格納部、
132…目標色格納部、
140…カメラ制御信号出力部、
150…追尾対象物指定受付部、
160…目標色設定部、
170,170a…目標色調整部、
200…カメラ、
210…制御装置

Claims (2)

  1. 時系列的に取り込まれる画像データ中の目標物体を追尾する目標追尾装置であって、
    画像データ中における前記目標物体となる追尾対象の指定を受け付ける追尾対象指定受付手段と、
    指定された前記追尾対象に係る画像データ中の色を目標色として設定する目標色設定手段と、
    前記設定された目標色からの色変化量の増加に従って、その色変化に対応した色で尤度が測定されるべきパーティクルの数が減少するように分布させた複数の色を参照色として得る目標色調整手段と、
    所定の規則にしたがって画像データ中を移動するパーティクルを用いて、パーティクル周辺の色と前記得られた参照色との比較によって求められる尤度の測定に基づき、画像データ中の前記追尾対象の領域を推定するパーティクルフィルタ処理手段と、
    を備えたことを特徴とする目標追尾装置。
  2. 前記分布が、正規分布であることを特徴とする請求項記載の目標追尾装置。
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